JPWO2006051781A1 - コンテナ連結具 - Google Patents
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Abstract
Description
コンテナ連結具は、積み重ねたコンテナのコーナ金具の間に配設されるプレート状の連結座と、該連結座から突設され、上下のコーナ金具の溝穴にそれぞれコンテナ連結具の位置決めをして嵌合する上下の台座と、該台座の先端に設けられた上下のコーンとを備え、該コーンがコーナ金具の溝穴に係合することによりコンテナを連結するようにしている。
そして、コンテナの積付時に溝穴C1の縁部に摺接し台座11を嵌合位置まで案内する下部傾斜面14を、前記変位方向の反対側で台座11の下部に形成するとともに、前記固定突部13の上部に、荷揚時の引き抜き動作により溝穴C1の縁部に摺接し、コンテナ連結具を前記変位方向の反対側に案内することにより、固定突部13を溝穴C1と係合しない位置まで移動させる上部傾斜面15を形成している。
なお、図中、16は連結座、17は上部コーンを示している。
一方、荷揚時には、その引き抜き動作により、固定突部13の上部傾斜面15が溝穴C1の縁部に摺接し、コンテナ連結具を変位方向の反対側に案内することから、固定突部13が溝穴C1と係合しない位置まで移動して抜き取ることができる。
すなわち、図10(a)に示すように、コンテナが水平に積載されていても、図10(b)に示すように、船体の揺れ(ローリングやピッチング)や風等で上方のコンテナが斜め上方に浮き上がると、図10(c)に示すように、前記固定突部13が溝穴C1と係合しない位置まで移動することから、外側のコンテナ連結具が下方のコンテナのコーナ金具Cから抜けて外れようとする。
そして、荷揚時には、上部傾斜面15の案内により溝穴C1の抜け位置まで移動した固定突部13が、溝穴C1から外れた後に、横方向の慣性が残っているため、吊り上げたコンテナが横に大きく振れることになり、隣接するコンテナに当たって傷付けるおそれがある。特に、隣接するコンテナがタンクコンテナの場合は、収容されている化学薬品等が流出する危険性もある。
さらに、左右のコンテナ連結具の一方が先にコーナ金具Cに入ってしまうと、もう一方のコンテナ連結具が入らず、やり直しのために再度コンテナを持ち上げると、先に入ったコンテナ連結具にこじり現象が働いて外れなくなるという問題も有している。
この場合、左右のコンテナ連結具の一方が先にコーナ金具に入ってしまったり、上部コーンの形状が前後逆向きの取付が可能な構造の場合に、左右のコンテナ連結具の一方を逆に取り付けてしまいコンテナ連結具を取り外すことができなくなっても、コーナ金具の他の穴から開放用治具等によって可動突部を退入させることにより、溝穴に対するクリアランスを確保し、こじり現象も生じることなくコンテナ連結具を容易に取り外すことができる。
そして、積付後、変位側に船の揺れが作用した場合は、斜め上方に浮き上がろうとする力に対し、下部台座と可動突部とが溝穴の縁部に係合することから、コンテナ連結具は抜けることがなく、また、変位側と反対側に船の揺れが作用した場合は、逆の斜め上方に浮き上がろうとする力に対し、固定突部が溝穴の反対側の縁部に係合することから、コンテナ連結具は抜けることがない。
この場合、左右のコンテナ連結具の一方が先にコーナ金具に入ってしまったり、上部コーンの形状が前後逆向きの取付が可能な構造の場合に、左右のコンテナ連結具の一方を逆に取り付けてしまいコンテナ連結具を取り外すことができなくなっても、コーナ金具の他の穴から開放用治具等によって可動突部を退入させることにより、溝穴に対するクリアランスを確保し、こじり現象も生じることなくコンテナ連結具を容易に取り外すことができる。
そして、積付後、変位側に船の揺れが作用した場合は、斜め上方に浮き上がろうとする力に対し、下部台座と可動突部とが溝穴の縁部に係合することから、コンテナ連結具は抜けることがなく、また、変位側と反対側に船の揺れが作用した場合は、逆の斜め上方に浮き上がろうとする力に対し、固定突部が溝穴の反対側の縁部に係合することから、コンテナ連結具は抜けることがない。
このとき、固定ピンは、上部コーンの挿入位置でコーナ金具に当接することにより退入するとともに、回転後の位置でばねにより自動的に溝穴に突出して回り止めなすことから、上部コーンを溝穴に挿入して回転させるだけでコーナ金具に固定することができ、これにより、上部コーンの取付を片手で容易に行うことができる。
また、上部コーンを取り外すときには、連結座の下側から操作レバーを操作できることから、コンテナ連結具を支持する手指で操作して固定ピンを退入させることができ、これにより、上部コーンの取り外しを片手で容易に行うことができる。
2 上部台座
3 下部台座
31 傾斜面
31B、31C、31D 案内面
4 上部コーン
41 前の突出部
42 後の突出部
5 下部コーン
6 固定ピン
61 ばね
62 軸
63 操作レバー
64 位置決めピン
7 首部
8 固定突部
81 傾斜面
82 下部傾斜面
9 可動突部
91 軸
92 ばね
93 傾斜面
94 下部傾斜面
11A 回転軸
12A ハンドル挿入孔
13A ハンドル
20 開放用治具
C コーナ金具
C1 溝穴
C2 後部壁
このコンテナ連結具は、積み重ねたコンテナのコーナ金具Cの間に配設される連結座1と、該連結座1から突設され、上下のコーナ金具Cの溝穴C1にそれぞれコンテナ連結具の位置決めをして嵌合する上部台座2及び下部台座3と、該上部台座2及び下部台座3から突設され、コーナ金具Cの溝穴C1に係合することによりコンテナを連結する上部コーン4及び下部コーン5とを備えている。
なお、連結座1の形状は、特に限定されるものではなく、コンテナ連結具の上下左右の位置決めができれば、例えば、上下のコーナ金具Cの面取り部であるC面にのみ挟まれるような断面三角か断面台形状の突条として形成することもできる。
固定ピン6は、図2に示すように、ばね61により突出方向に付勢された状態で、軸62により連結座1に枢支されており、連結座1の下面側からレバー63を操作することにより退入することができる。
なお、下部台座3を嵌合位置まで案内する傾斜面31(図11(a))を、図11(b)〜(d)に示すような曲面からなる案内面31B、31C、31Dで以て構成することもできる。
コーナ金具Cの溝穴C1は、ISO規格によりコーナ金具Cの後部壁C2に近接する位置に形成されており、図5(a)に示すように、上部コーン4が正しい向きのときには装着できるが、図5(b)に示すように、上部コーン4が前後逆向きのときには、前の突出部41がコーナ金具Cの後部壁C2に当接することから、後ろの突出部42が溝穴C1につかえて入らなくなり、これにより、コンテナ連結具のコーナ金具Cへの前後逆向きの取付が防止される。
首部7は、下部台座3から可動突部9の突出幅を差し引いた程度に細く形成されており、下部台座3の片側から垂下している。
可動突部9の上部には、図7(a)〜(b)に示すように、荷揚時の引き抜き動作により溝穴C1の縁部に摺接し、コンテナ連結具を前記変位方向の反対側に案内して、可動突部9の先端を溝穴C1内面に当接させる傾斜面93が形成されている。
可動突部9は下部にも傾斜面94を備え、また、可動突部9が最も突出する位置では、首部7と合わせた幅がコーナ金具Cの溝穴C1の幅に近いものとなっている。
なお、可動突部9は、首部7に形成した凹部に、ばね92により押圧された状態で嵌め込まれているため、軸91を省略してもその位置を保持しながら揺動することが可能である。
固定突部8は、下部にも傾斜面82を備え、また、固定突部8が最も突出する位置では、首部7と合わせた幅がコーナ金具Cの溝穴C1の幅に近いものとなっている。
このコンテナ連結具は、図6に示すように、積付時は、下部コーン5をコーナ金具Cの溝穴C1に挿入すると、可動突部9が溝穴C1の縁部に摺接し上に押されて退入することから、コンテナをほとんど横振れさせることなく、また下部コーン5を溝穴C1に真上から係合させることができる。
この場合、積付時に溝穴C1の縁部に摺接し、下部台座3を嵌合位置まで案内する傾斜面31を、前記変位方向の反対側で該下部台座3の下部に形成することにより、図6(b)〜(c)に示すように、下部台座3を溝穴C1の嵌合位置に確実に案内することができる。
また、図7(b)に示すように、変位側と反対側に船の揺れが作用した場合は、逆の斜め上方に浮き上がろうとする力P2に対し、固定突部8が溝穴C1の反対側の縁部に係合することから、コンテナ連結具は抜けることがない。
そして、図8(b)〜(c)に示すように、固定突部8の上部傾斜面81が、この可動突部9が溝穴内面に当接した時点から溝穴C1の縁部に摺接し、コンテナ連結具を前記変位方向に案内して、溝穴内面に当接した可動突部9を退入させる。
最後は、図8(c)に示すように、固定突部8と首部7が溝穴C1内で位置決めしながら引き抜かれることから、コンテナをほとんど横振れさせることなく下部コーン5を溝穴C1から真上に離脱させることができる。
このコンテナ連結具は、積み重ねたコンテナのコーナ金具Cの間に配設される連結座1と、該連結座1から突設され、上下のコーナ金具Cの溝穴C1にそれぞれコンテナ連結具の位置決めをして嵌合する上部台座2及び下部台座3と、該上下部台座2、3の上下に配設され、コーナ金具Cの溝穴C1に係合することによりコンテナを連結する上部コーン4及び下部コーン5とを備えている。
そして、このコンテナ連結具は、連結座1及び上下部台座2、3を貫通する回転軸挿入孔(図示省略)を設け、該回転軸挿入孔に回転軸11Aを回動可能に嵌挿するとともに、該回転軸11Aの上下に上部コーン4と下部コーン5をそれぞれ位相を違えて固設し、前記連結座1に外周から回転軸挿入孔に連通するハンドル挿入孔12Aを形成して、該ハンドル挿入孔12Aを介し回転軸11Aを回動させるハンドル13Aを設け、前記上部コーン4の前の突出部41を、溝穴C1への逆向き挿入時にコーナ金具Cの後部壁C2に当接して上部コーン4の挿入を阻止する長さに形成している。
この連結座1には、上下部台座2、3をそれらの端面まで貫通する回転軸挿入孔が形成されるとともに、連結座1の外周から回転軸挿入孔に連通する扇形のハンドル挿入孔12Aが形成されている。
回転軸11Aの上端及び下端には、上部台座2及び下部台座3の端面上で、所定範囲の角度で回転するように、上部コーン4と下部コーン5とが設けられている。
コーナ金具Cの溝穴C1は、ISO規格によりコーナ金具Cの後部壁C2に近接する位置に形成されており、図5(a)に示すように、上部コーン4が正しい向きのときには装着できるが、図5(b)に示すように、上部コーン4が前後逆向きのときには、前の突出部41がコーナ金具Cの後部壁C2に当接することから、後ろの突出部42が溝穴C1につかえて入らなくなり、これにより、コンテナ連結具のコーナ金具Cへの前後逆向きの取付が防止される。
なお、下部コーン5は、側面視略二等辺三角形の従来と同じ形状に形成されている。
なお、このとき下部コーン5は、その両側部が下部台座3の外周面より外側に突出する状態となっている。
一方、下部コーン5は、下部台座3の外周面内に納められるアンロック状態とされ、下部コーン5は、この状態で下のコーナ金具Cの溝穴C1に挿入される。
このコンテナ連結具は、上記第1実施例のコンテナ連結具と同様の基本構造を備えている。
固定ピン6は、その先端部が軸62の斜め上方に位置しており、この先端部が上部コーン4の挿入位置でコーナ金具Cの下面、すなわち溝穴C1の縁部に当接したときに押されて退入する。
そして、上部コーン4の回転後の位置では、溝穴C1の縁部から解放されて溝穴C1に入り、ばね61により自動的に溝穴C1に突出して回り止めをなす。
また、操作レバー63は、位置決めピン64によって位置決めされており、コンテナ連結具を支持する手の親指で前方に押して操作し、固定ピン6を退入させるように設けられている。
コンテナ連結具の取付は、まず吊り上げたコンテナのコーナ金具Cに上部コーン4を挿入することにより行う。
すなわち、上部コーン4をコーナ金具Cの溝穴C1に合わせて挿入するとともに、所定角度回転させることにより溝穴C1に係合させ、この回転後の位置で連結座1から溝穴C1に固定ピン6を突出させることにより、上部コーン4の回転を止め、コンテナ連結具をコーナ金具Cに固定する。
このとき、固定ピン6は、上部コーン4の挿入位置でコーナ金具Cに当接することにより退入するとともに、回転後の位置でばね61により自動的に溝穴C1に突出して回り止めなすことから、上部コーン4を溝穴C1に挿入して回転させるだけでコーナ金具Cに固定することができ、これにより、上部コーン4の取付を片手で容易に行うことができる。
また、上部コーン4を取り外すときには、連結座1の下側から操作レバー63を操作できることから、例えば、コンテナ連結具を支持する手の親指で操作レバー63を押すことにより固定ピン6を退入させることができ、これにより、上部コーン4の取り外しを片手で容易に行うことができる。
Claims (11)
- 積み重ねたコンテナのコーナ金具の間に配設される連結座と、該連結座から突設され、上下のコーナ金具の溝穴にそれぞれコンテナ連結具の位置決めをして嵌合する上下の台座と、該台座から突設され、コーナ金具の溝穴に係合することによりコンテナを連結する上下のコーンとを備えたコンテナ連結具において、前記下部コーンが、溝穴の幅方向の一方に変位して下部台座から垂下する首部と、該首部の先端から変位方向の反対側に突出する固定突部と、該固定突部より基端側で首部から前記変位方向に付勢されて突出し、上方に揺動することにより退入する可動突部とを備えたことを特徴とするコンテナ連結具。
- 荷揚時の引き抜き動作により溝穴の縁部に摺接し、コンテナ連結具を前記変位方向の反対側に案内して、可動突部の先端を溝穴内面に当接させる傾斜面を可動突部の上部に形成するとともに、該可動突部が溝穴内面に当接した時点から溝穴の縁部に摺接し、コンテナ連結具を前記変位方向に案内して、溝穴内面に当接した可動突部を退入させる傾斜面を固定突部の上部に形成したことを特徴とする請求項1記載のコンテナ連結具。
- 積付時に溝穴の縁部に摺接し下部台座を嵌合位置まで案内する傾斜面を、前記変位方向の反対側で該下部台座の下部に形成したことを特徴とする請求項1又は2記載のコンテナ連結具。
- 溝穴に対し斜め方向に突出する上部コーンを上部台座の先端に固定するとともに、該上部コーンの前の突出部を、溝穴への逆向き挿入時にコーナ金具の後部壁に当接して上部コーンの挿入を阻止する長さに形成したことを特徴とする請求項1、2又は3記載のコンテナ連結具。
- 積み重ねたコンテナのコーナ金具の間に配設される連結座と、該連結座から突設され、上下のコーナ金具の溝穴にそれぞれコンテナ連結具の位置決めをして嵌合する上下の台座と、各台座の上下に配設され、コーナ金具の溝穴に係合することによりコンテナを連結する上下のコーンとを備えたコンテナ連結具において、前記上部コーンの前の突出部を、溝穴への逆向き挿入時にコーナ金具の後部壁に当接して上部コーンの挿入を阻止する長さに形成したことを特徴とするコンテナ連結具。
- 前記下部コーンが、溝穴の幅方向の一方に変位して下部台座から垂下する首部と、該首部の先端から変位方向の反対側に突出する固定突部と、該固定突部より基端側で首部から前記変位方向に付勢されて突出し、上方に揺動することにより退入する可動突部とを備えたことを特徴とする請求項5記載のコンテナ連結具。
- 荷揚時の引き抜き動作により溝穴の縁部に摺接し、コンテナ連結具を前記変位方向の反対側に案内して、可動突部の先端を溝穴内面に当接させる傾斜面を可動突部の上部に形成するとともに、該可動突部が溝穴内面に当接した時点から溝穴の縁部に摺接し、コンテナ連結具を前記変位方向に案内して、溝穴内面に当接した可動突部を退入させる傾斜面を固定突部の上部に形成したことを特徴とする請求項6記載のコンテナ連結具。
- 積付時に溝穴の縁部に摺接し下部台座を嵌合位置まで案内する傾斜面を、前記変位方向の反対側で該下部台座の下部に形成したことを特徴とする請求項6又は7記載のコンテナ連結具。
- 連結座及び上下部台座を貫通する回転軸挿入孔を設け、該回転軸挿入孔に回転軸を回動可能に嵌挿するとともに、該回転軸の上下に上部コーンと下部コーンをそれぞれ位相を違えて固設し、前記連結座に外周から回転軸挿入孔に連通するハンドル挿入孔を形成して、該ハンドル挿入孔を介し回転軸を回動させるハンドルを設けたことを特徴とする請求項5記載のコンテナ連結具。
- 積み重ねたコンテナのコーナ金具の間に配設される連結座と、該連結座から突設され、上下のコーナ金具の溝穴にそれぞれコンテナ連結具の位置決めをして嵌合する上下の台座と、該台座から突設され、コーナ金具の溝穴に係合することによりコンテナを連結する上下のコーンとを備え、前記溝穴に対し交差する方向に突出する上部コーンを上部台座の先端に固定し、溝穴に挿入した上部コーンを所定角度回転させることにより溝穴に係合するようにしたコンテナ連結具において、上部コーンの挿入位置でコーナ金具に当接して退入し、かつ回転後の位置で溝穴に突出して回り止めをなす固定ピンを、前記連結座に突出側に付勢して揺動可能に枢支するとともに、該固定ピンから連結座の下側に固定ピンを退入させる操作レバーを延設したことを特徴とするコンテナ連結具。
- 上部コーンを前記溝穴に対し斜め方向に突出するように上部台座に固定するとともに、該上部コーンの前の突出部を、溝穴への逆向き挿入時にコーナ金具の後部壁に当接して上部コーンの挿入を阻止する長さに形成したことを特徴とする請求項10記載のコンテナ連結具。
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