JPWO2006038655A1 - 共沸様溶剤組成物および混合溶剤組成物 - Google Patents

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Abstract

アクリル樹脂からなる部材やアクリル樹脂がコーティングされた部材の表面から、該部材に影響を与えることなく、塵埃、油脂類等の汚れを除去できる溶剤組成物の提供。(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−1,1,2,2−テトラフルオロエタン 38〜41質量%と、パーフルオロヘキサン 59〜62質量%とからなる共沸様溶剤組成物。(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−1,1,2,2−テトラフルオロエタン 30〜60質量%、およびパーフルオロヘキサン 40〜70質量%を含有する混合溶剤組成物。

Description

本発明は、IC等の電子部品、精密機械部品、ガラス基板、樹脂成型部品等の物品の表面に付着する油脂類、塵埃等の汚れを除去するために用いられる溶剤組成物に関する。
従来、精密機械工業、光学機器工業、電気電子工業、およびプラスチック加工業等において、製造加工工程等で表面に付着した油脂類や塵埃等を除去するための精密洗浄用の溶剤としては、ハロゲン化炭化水素が知られていた。
しかし、クロロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン等のハロゲン化炭化水素は、オゾン破壊係数を有することから、近年ではこれに代わる溶剤の開発が進められており、このような溶剤の1つとして、ハイドロフルオロエーテル(以下、HFEという。)類が知られている。HFE類は、不燃性で化学的および熱的安定性に優れる、乾燥性に優れる、オゾン破壊係数がゼロであり地球温暖化効果が小さい等の利点を有する。HFE類としては、具体的には、HFE−7100(COCH、3M社製品名)、HFE−7200(COC、3M社製品名)が知られている。
一般にHFE類は、前記ハロゲン化炭化水素と比較して油脂類の溶解性が低く、前記ハロゲン化炭化水素を代替する洗浄剤としては使用が難しいという問題がある。
しかし、本発明者らは、HFE類の一種である(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンが、いくつかの油脂類、例えばその一種であるパナセート810(日本油脂社製品名)を溶解できることを見出した。
しかし、(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンを用いてパナセート810の付着した物品を洗浄する場合であって、被洗浄物品がアクリル樹脂、またはアクリル樹脂をコートした基材からなる場合は、被洗浄物品に白化や割れが発生する、アクリル樹脂が溶出する等の問題があった。
一方、特許文献1には、(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンと、メタノール等のアルコール類とからなる共沸様組成物が、フラックス、油等の除去剤、電子部品、樹脂加工部品、光学レンズ等の洗浄剤、水切り乾燥剤等に有用であることが記載されている。
しかし、特許文献1に記載の組成物は、いくつかの樹脂類、例えばアクリル樹脂に対する影響が大きく、アクリル樹脂やアクリル樹脂をコートした基材を接触させると、白化や割れ、溶出等を起こす問題があった。
また、パーフルオロヘキサン等のパーフルオロカーボンも、オゾン破壊係数がゼロの化合物であるが、パーフルオロカーボンを油等の洗浄剤として用いようとしても、洗浄力は十分ではなく、洗浄不良を起こす問題があった。
特開平10−324897号公報(特許請求の範囲、段落0009)
本発明は、アクリル樹脂からなる部材やアクリル樹脂がコーティングされた部材の表面から、該部材に影響を与えることなく、油脂類等の汚れを除去できる溶剤組成物の提供を目的とする。
本発明は、(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−1,1,2,2−テトラフルオロエタン 38〜41質量%と、パーフルオロヘキサン 59〜62質量%とからなる共沸様溶剤組成物を提供する。圧力 1.011×10Paにおける、この共沸様溶剤組成物の沸点は47〜48℃である。ここで、共沸様溶剤組成物とは、比揮発度が1.00±0.04の範囲にある混合溶剤組成物をいう。
また、本発明は、(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−1,1,2,2−テトラフルオロエタン 30〜60質量%、およびパーフルオロヘキサン 40〜70質量%を含有する混合溶剤組成物を提供する。
本発明において、パーフルオロヘキサンはn−パーフルオロヘキサンおよび/またはパーフルオロイソヘキサンを主成分とするパーフルオロヘキサンをさす。ここでパーフルオロヘキサンにおける、n−パーフルオロヘキサンとパーフルオロイソヘキサンの含有割合の合計は90質量%以上であるのが好ましい。
本明細書においては、以下、(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンをHFE−347という。
本発明の共沸様溶剤組成物および混合溶剤組成物は、例えばアクリル樹脂への影響が小さい。よって、これらの溶剤組成物を、アクリル樹脂からなる部材やアクリル樹脂がコーティングされた部材の洗浄に用いた場合は、上記部材に白濁や割れを生じさせることなく洗浄することができる。
そして、本発明の共沸様溶剤組成物および混合溶剤組成物は、被洗浄物品の表面に付着した油脂や塵埃、パーティクル、樹脂の切り子等の汚染物質、表面張力が大きく比重の小さい溶剤の液滴、水の液滴等も容易に除去できる。
共沸様溶剤組成物には、該溶剤組成物を繰り返し蒸発、凝縮した場合、溶剤組成物の組成変化がなく、極めて安定して洗浄性能が得られる利点がある。よって、本発明の共沸様溶剤組成物も上記利点を有する。
本発明の共沸様溶剤組成物は、HFE−347とパーフルオロヘキサンのみからなる。また、本発明の混合溶剤組成物は、HFE−347およびパーフルオロヘキサンを必須とし、さらに他の化合物を含んでいてもよい。他の化合物の含有割合は20質量%以下、特には10質量%以下とするのが好ましい。
上記他の化合物としては、炭化水素類、アルコール類、ケトン類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、エステル類およびグリコールエーテル類からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物が挙げられる。なお、ここで示すエーテル類はフッ素化されたエーテル類を除き、ハロゲン化炭化水素類は少なくとも1個の塩素原子で置換されてなる炭化水素である。
炭化水素類としては、炭素数5〜15の鎖状または環状の飽和または不飽和炭化水素類が好ましく、n−ペンタン、2−メチルブタン、n−ヘキサン、2−メチルペンタン、2,2−ジメチルブタン、2,3−ジメチルブタン、n−ヘプタン、2−メチルヘキサン、3−メチルヘキサン、2,4−ジメチルペンタン、n−オクタン、2−メチルヘプタン、3−メチルヘプタン、4−メチルヘプタン、2,2−ジメチルヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン、3,3−ジメチルヘキサン、2−メチル−3−エチルペンタン、3−メチル−3−エチルペンタン、2,3,3−トリメチルペンタン、2,3,4−トリメチルペンタン、2,2,3−トリメチルペンタン、2−メチルヘプタン、2,2,4−トリメチルペンタン、n−ノナン、2,2,5−トリメチルヘキサン、n−デカン、n−ドデカン、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ビシクロヘキサン等が挙げられる。なかでも、n−ペンタン、シクロペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン等の炭素数5〜7の炭化水素は好ましい。
アルコール類としては、炭素数1〜16の鎖状または環状のアルコール類が好ましく、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、1−ペンチルアルコール、2−ペンチルアルコール、1−エチル−1−プロピルアルコール、2−メチル−1−ブチルアルコール、3−メチル−1−ブチルアルコール、3−メチル−2−ブチルアルコール、ネオペンチルアルコール、1−ヘキシルアルコール、2−メチル−1−ペンチルアルコール、4−メチル−2−ペンチルアルコール、2−エチル−1−ブチルアルコール、1−ヘプチルアルコール、2−ヘプチルアルコール、3−ヘプチルアルコール、1−オクチルアルコール、2−オクチルアルコール、2−エチル−1−ヘキシルアルコール、1−ノニルアルコール、3,5,5−トリメチル−1−ヘキシルアルコール、1−デシルアルコール、1−ドデシルアルコール、シクロヘキシルアルコール、1−メチルシクロヘキシルアルコール、2−メチルシクロヘキシルアルコール、3−メチルシクロヘキシルアルコール、4−メチルシクロヘキシルアルコール、α−テルピネオール、2,6−ジメチル−4−ヘプチルアルコール、1−テトラデシルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等が挙げられる。なかでも、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の炭素数3以下のアルキルアルコールが好ましい。
ケトン類としては、炭素数3〜9の鎖状または環状のケトン類が好ましく、具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘキサノン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、2−メチルシクロヘキサノン、3−メチルシクロヘキサノン、4−メチルシクロヘキサノン、アセトフェノン等が挙げられる。なかでも、アセトン、メチルエチルケトン等の炭素数3〜4のケトンが好ましい。
ハロゲン化炭化水素類としては、炭素数1〜6の飽和または不飽和の塩素化または塩素化フッ素化炭化水素類が好ましく、塩化メチレン、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1,2−テトラクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、ペンタクロロエタン、1,1−ジクロロエチレン、シス−1,2−ジクロロエチレン、トランス−1,2−ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、1,2−ジクロロプロパン、1,1−ジクロロ−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパン(HCFC−225ca)、1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン(HCFC−225cb)、1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン(HCFC−141b)、デカフルオロペンタン等が挙げられる。なかでも、塩化メチレン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の炭素数1〜2の塩素化炭化水素および、HCFC−225ca、HCFC−225cb、HCFC−141bが好ましい。
エーテル類としては、炭素数2〜8の鎖状または環状のエーテル類が好ましく、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、アニソール、フェネトール、4−メチルアニソール、ジオキサン、フラン、2−メチルフラン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。なかでも、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等の炭素数4〜6のエーテルが好ましい。
エステル類としては、炭素数2〜19の鎖状または環状のエステル類が好ましく、具体的には、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸ペンチル、酢酸(3−メトキシ)ブチル、酢酸sec−ヘキシル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸シクロヘキシル、酢酸ベンジル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル等が挙げられる。なかでも、酢酸メチル、酢酸エチル等の炭素数3〜4のエステルが好ましい。
グリコールエーテル類としては、炭素数2〜4である2価アルコールの2〜4量体の一方または両方の水酸基の水素原子が炭素数1〜6のアルキル基で置換されたグリコールエーテル類が好ましく、具体的には、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノメトキシメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルのグリコールエーテル類である。
本発明の混合溶剤組成物が、炭素数1〜3のアルコール類、なかでもエタノールまたはイソプロピルアルコールを含有する場合は、洗浄力を向上できる上、表面に水分が付着した物品から水分を除去する、いわゆる水切り乾燥用途でも利用できる点で好ましい。なお、炭素数1〜3のアルコール類を含有する混合溶剤組成物が、共沸組成または共沸様組成を形成する場合は、共沸溶剤組成物または共沸様溶剤組成物となる組成比を選択することが好ましい。
また、主として安定性を高めるという観点から、以下に挙げる化合物の1種または2種以上を、共沸様溶剤組成物または混合溶剤組成物中に0.001〜5質量%となるように配合してもよい。
配合できる化合物としては、以下のものが挙げられる。ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロプロパン、ニトロベンゼン等のニトロ化合物類。ジエチルアミン、トリエチルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、n−ブチルアミン等のアミン類。フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、チモール、p−t−ブチルフェノール、t−ブチルカテコール、カテコール、イソオイゲノール、o−メトキシフェノール、ビスフェノールA、サリチル酸イソアミル、サリチル酸ベンジル、サリチル酸メチル、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール等のフェノール類。2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、1,2,3−ベンゾトリアゾール、1−[(N,N−ビス−2−エチルヘキシル)アミノメチル]ベンゾトリアゾール等のトリアゾール類。
本発明の共沸様溶剤組成物または混合溶剤組成物を用いて洗浄できる物品の材質としては、アクリル樹脂等のプラスチックの他に、ガラス、セラミックス、エラストマー、または金属等が挙げられる。また、上記物品の具体例としては、電子機器、電気機器、精密機械、精密器具、光学物品等、およびそれらの部品であるIC、マイクロモーター、リレー、ベアリング、光学レンズ、ガラス基板等が挙げられる。
本発明の共沸様溶剤組成物または混合溶剤組成物を用いて除去できる汚れとしては、物品または物品を構成する部品を製造する際に付着し、最終的に除去されなければならない汚れが挙げられ、具体的には、一部の油脂、塵埃、パーティクル、樹脂の切り子等の汚染物質が挙げられる。また、本発明の共沸溶剤組成物または混合溶剤組成物を用いることにより、表面張力が大きく比重が小さい溶剤の液滴、水の液滴等についても除去できる。
このような汚れを除去するためには、本発明の各溶剤組成物を被洗浄物品の表面に接触させればよい。具体的な手段としては、例えば、手拭き、浸漬、スプレー、浸漬揺動、浸漬超音波洗浄、蒸気洗浄、またはこれらを組み合わせた方法等が採用できる。
<気液平衡の測定>
HFE−347と、PF−5060(パーフルオロヘキサン、住友3M社製品名)を種々の重量比で混合して得られた溶剤組成物300gを、オスマー気液平衡蒸留装置に入れ、圧力 9.96×10〜1.02×10Paで蒸留を行った。気相と液相の温度が平衡状態になった時点で、気相および液相から該溶剤組成物のサンプルを採取し、ガスクロマトグラフでHFE−347とPF−5060の組成を分析した。その結果、大気圧 (1.011×10Pa)において、気相および液相の組成は、HFE−347が39.5質量%、 PF−5060が60.5質量%で一致した。このときの気相温度は47.6℃であった。
<アクリル樹脂への影響の確認試験>
以下の方法にしたがって、溶剤組成物がアクリル樹脂へ与える影響について試験を行った。例1〜3は実施例、例4は比較例である。
表1に示す、HFE−347およびPF−5060からなる溶剤組成物(例1〜4)を準備した。各溶剤組成物100mLに、6mm径の孔の開いた、25mm×30mm×2mmのアクリル樹脂(アクリライトL:三菱レイヨン社製品名)の試験片を室温(21℃)にて1分間浸漬した後、引き上げ、試験片の外観を観察した。結果を表1に示す。表1において、0:ほぼ変化なし、1:孔の周縁部にクラックが発生したことを示す。
Figure 2006038655
<軟質塩化ビニル樹脂への影響の確認試験>
以下の方法にしたがって、溶剤組成物が軟質塩化ビニル樹脂へ与える影響について試験を行った。例5〜7は実施例、例8は比較例である。
表2に示す、HFE−347およびPF−5060からなる溶剤組成物(例5〜7)、およびHFE−347からなる組成物(例8)を準備した。各溶剤組成物100mLに、6mm径の孔の開いた、25mm×30mm×2mmの軟質塩化ビニル樹脂(タフニール:日本ウェーブロック社製品名)の試験片を沸点(56℃)にて3日間浸漬した後、引き上げ、試験片の外観を観察した。結果を表2に示す。表2において、0:ほぼ変化なし、1:全体が白く変色したことを示す。
Figure 2006038655
<脱脂洗浄試験>
以下の方法にしたがい、溶剤組成物を用いて油脂の洗浄試験を行った。例9、例10は実施例、例11〜13は比較例である。
50mm×50mm×2mmの鉄製(SPCC−SB)の試験片の表面に、油脂であるパナセート810(日本油脂社製品名)0.3gを均一に塗布し、これを表2に示す各溶剤組成物中に40℃にて1分間浸漬した後、同じ組成の溶剤組成物中に25℃にて1分間浸漬し、次いで、前記溶剤組成物を加熱して得られた蒸気に1分間曝して試験片を乾燥させた。なお、例13で用いたHFE−7100は住友スリーエム社製のCOCHである。
上記試験前後の試験片の重量を測定し、試験後の油脂の付着量および油脂の除去率を算出した。結果を表3に示す。
Figure 2006038655
<パーティクル除去試験>
以下の方法にしたがい、溶剤組成物を用いてパーティクル除去試験を行った。例14〜16は実施例である。
6mm径の孔の開いた、30mm×25mm×2mmの低圧ポリエチレン製の試験片の表面に、同じ材質の試験片を細かく削って得た微細な粒子約3mgを均一に散布した。これを、表4に示す各溶剤組成物中に、40℃にて40kHz、200Wの超音波をかけながら1分間浸漬した後、同じ組成の溶剤組成物中に25℃にて1分間浸漬し、次いで、前記溶剤組成物を加熱して得られた蒸気に1分間曝して試験片を乾燥させた。
上記試験後の試験片を目視で観察し、試験片表面に付着している微粒子の有無を確認した。結果を表4に示す。
Figure 2006038655
<水切り洗浄試験>
以下の方法にしたがい、溶剤組成物を用いて水切り洗浄試験を行った。例17および例18は実施例である。
表5に示す各溶剤組成物100質量部にエタノール5質量部を加えて調製した混合溶液を準備した。
水系洗浄剤および純水で洗浄した50mm×50mm×2mmのガラス板を、純水に浸漬した後、これを、各混合溶液中に、40℃にて40kHz、200Wの超音波をかけながら1分間浸漬した。次いで、同じ組成の混合溶液を加熱して得られた蒸気に1分間曝して試験片をすすぎ洗浄し、乾燥させた。
上記試験後の試験片を目視で観察し、試験片表面に付着している水分の有無を確認した。結果を表5に示す。
Figure 2006038655
本発明の各溶剤組成物は、IC等の電子部品、精密機械部品、ガラス基板、樹脂成型部品等、特に、少なくとも表面がアクリル樹脂からなる物品の表面に付着する塵埃、油脂類等の汚れの除去に有用である。

なお、2004年10月5日に出願された日本特許出願2004−292618号の明細書、特許請求の範囲及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。

Claims (7)

  1. (2,2,2−トリフルオロエトキシ)−1,1,2,2−テトラフルオロエタン 38〜41質量%と、パーフルオロヘキサン 59〜62質量%とからなる共沸様溶剤組成物。
  2. (2,2,2−トリフルオロエトキシ)−1,1,2,2−テトラフルオロエタン 30〜60質量%、およびパーフルオロヘキサン 40〜70質量%を含有する混合溶剤組成物。
  3. 被洗浄物品の表面に、請求項1または2に記載の溶剤組成物を接触させることにより、被洗浄物品に付着する汚れを除去する被洗浄物品の洗浄方法。
  4. 被洗浄物品の表面に、請求項1または2に記載の溶剤組成物を接触させることにより、被洗浄物品に付着する水分を除去する被洗浄物品の水きり方法。
  5. 上記汚れが油脂である請求項3に記載の被洗浄物品の洗浄方法。
  6. 被洗浄物品がアクリル樹脂からなる請求項3または5に記載の被洗浄物品の洗浄方法。
  7. 被洗浄物品がアクリル樹脂からなる請求項4に記載の被洗浄物品の水きり方法。
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