JP2004075991A - 溶剤組成物 - Google Patents

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津崎 真彰
Shuichi Okamoto
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Abstract

【課題】従来のトリクロロトリフルオロエタンやジクロロペンタフルオロプロパンが有する優れた特性を保持しながらオゾン層へ影響を与えない代替組成物を提供する。
【解決手段】1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロヘキサンと1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−トリデカフルオロヘキサンとを含む溶剤組成物。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリント基板、IC等の電子部品、精密機械部品、ガラス基板等の洗浄や、液体や固体の潤滑剤、塗料、離型剤、撥水撥油剤等の各種有機化学物質の希釈に用いられる溶剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種油脂等の洗浄には、不燃性、低毒性、安定性に優れる1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエタン(以下、R113と記す。)や、ジクロロペンタフルオロプロパン(以下、R225と記す。)、又はこれらに可溶な溶剤との混合溶剤組成物が広く使用されている。これらの溶剤は、金属、プラスチック、エラストマー等の基材を侵さず、各種の汚れを選択的に溶解する等の特徴を有するため、各種精密機械部品や金属、プラスチック、エラストマー等からなる各種電子部品、精密機械部品、光学部品等の洗浄には最適であった。
【0003】
また、各種有機化学物質の希釈用溶剤としては、不燃性、化学的及び熱的安定性に優れるR113、R225、パーフルオロヘキサン等のパーフルオロカーボン類(以下、PFCと記す。)、パーフルオロブトキシメタン等のハイドロフルオロエーテル(以下、HFEと記す。)、デカフルオロペンタン等のハイドロフルオロカーボン(以下、HFCと記す。)を有効成分として含有するフッ素系溶剤等が広く使用されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、R113やR225はオゾン破壊係数があり、PFCは地球温暖化係数が非常に高いなどとそれぞれ地球環境に対して悪影響がある。既にR113等のクロロフルオロカーボン類は生産が禁止され、R225等のハイドロクロロフルオロカーボン類も先進国においては2020年に全廃することになっている。さらにPFCについては、地球温暖化防止のため京都議定書の規制対象物質となっている。また、R225は、合成樹脂に対する溶解性が大きいため、R225を用いて合成樹脂製の物品を洗浄した場合、白化する、クラックが生じるなどの問題があった。トリデカフルオロヘキサンは、有機化学物質に対する溶解性が小さい。発明の目的は、これらR113、R225、PFCと同等の性能を有し、地球環境に悪影響を及ぼさず、有機化学物質に対する溶解性に優れ、合成樹脂に対する影響の少ない代替溶剤として使用できる、新規な溶剤組成物を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロヘキサン(以下、HFC−569と記す。)5〜95%(質量基準である。以下同じ。)と1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−トリデカフルオロヘキサン(以下、HFC−5213と記す。)95〜5%とからなる二成分系溶剤組成物を提供する。
【0006】
本発明は、1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロヘキサンと、1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−トリデカフルオロヘキサンと、炭化水素類、アルコール類、ケトン類、ハロゲン化炭化水素類(ただし、1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロヘキサンと1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−トリデカフルオロヘキサンを除く。)、エーテル類、及びエステル類からなる群より選ばれる少なくとも1種の有機溶剤とを含む溶剤組成物を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の二成分系溶剤組成物は、HFC−569が5〜95%、HFC−5213が5〜95%である溶剤組成物である。好ましい組成比は、HFC−569が5〜70%であり、さらに好ましくは10〜50%である。本発明の二成分系溶剤組成物は、擬共沸溶剤組成物である。擬共沸溶剤組成物は、該組成物を繰り返し蒸発、凝縮した場合、該組成物の組成変化が小さく、共沸組成物と同様に取り扱うことができる。
【0008】
本発明の溶剤組成物は、HFC−569と、HFC−5213と、炭化水素類、アルコール類、ケトン類、ハロゲン化炭化水素類(ただし、1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロヘキサンと1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−トリデカフルオロヘキサンを除く。)、エーテル類、及びエステル類からなる群より選ばれる少なくとも1種の有機溶剤とを含む溶剤組成物である。該有機溶剤は、各種の目的に応じて含有される。例えば、溶解力を高めたり、揮発速度を調節するために、該有機溶剤は含有される。
【0009】
本発明の溶剤組成物における有機溶剤の組成比は、溶剤組成物全量に対して好ましくは40%以下、より好ましくは20%以下、さらに好ましくは10%以下である。有機溶剤の含有量の下限は、該有機溶剤を添加する目的を達成し得る最低限の量である。通常、その最低限の量は溶剤組成物全量に対して0.1%以上である。本発明の溶剤組成物に共沸組成が存在する場合には、その共沸組成での使用が好ましい。
【0010】
炭化水素類としては、炭素数5〜15の鎖状又は環状の飽和又は不飽和炭化水素類が好ましく、n−ペンタン、2−メチルブタン、n−ヘキサン、2−メチルペンタン、2,2−ジメチルブタン、2,3−ジメチルブタン、n−ヘプタン、2−メチルヘキサン、3−メチルヘキサン、2,4−ジメチルペンタン、n−オクタン、2−メチルヘプタン、3−メチルヘプタン、4−メチルヘプタン、2,2−ジメチルヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン、3,3−ジメチルヘキサン、2−メチル−3−エチルペンタン、3−メチル−3−エチルペンタン、2,3,3−トリメチルペンタン、2,3,4−トリメチルペンタン、2,2,3−トリメチルペンタン、2−メチルヘプタン、2,2,4−トリメチルペンタン、n−ノナン、2,2,5−トリメチルヘキサン、n−デカン、n−ドデカン、1−ペンテン、2−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ビシクロヘキサン、シクロヘキセン、α−ピネン、ジペンテン、デカリン、テトラリン、アミルナフタレン等が挙げられる。より好ましくは、n−ペンタン、シクロペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン等である。
【0011】
アルコール類としては、炭素数1〜16の鎖状又は環状の飽和又は不飽和アルコール類が好ましく、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、1−エチル−1−プロパノール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、3−メチル−2−ブタノール、ネオペンチルアルコール、1−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−エチル−1−ブタノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、1−ノナノール、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール、1−デカノール、1−ウンデカノール、1−ドデカノール、アリルアルコール、プロパルギルアルコール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール、1−メチルシクロヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノール、3−メチルシクロヘキサノール、4−メチルシクロヘキサノール、α−テルピネオール、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール、ノニルアルコール、テトラデシルアルコール等が挙げられる。より好ましくは、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等である。
【0012】
ケトン類としては、炭素数3〜9の鎖状又は環状の飽和又は不飽和ケトン類が好ましく、具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘキサノン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、ジイソブチルケトン、メシチルオキシド、ホロン、2−オクタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、イソホロン、2,4−ペンタンジオン、2,5−ヘキサンジオン、ジアセトンアルコール、アセトフェノン等が挙げられる。より好ましくは、アセトン、メチルエチルケトン等である。
【0013】
ハロゲン化炭化水素類としては、炭素数1〜6の飽和又は不飽和の塩素化又は塩素化フッ素化炭化水素類が好ましく、塩化メチレン、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1,2−テトラクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、ペンタクロロエタン、1,1−ジクロロエチレン、1,2−ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、1,2−ジクロロプロパン、ジクロロペンタフルオロプロパン、ジクロロフルオロエタン、デカフルオロペンタン等が挙げられる。より好ましくは、塩化メチレン、1,2−ジクロロエチレン、トリクロロエチレン等である。
【0014】
エーテル類としては、炭素数2〜8の鎖状又は環状の飽和又は不飽和エーテル類が好ましく、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、アニソール、フェネトール、メチルアニソール、ジオキサン、フラン、メチルフラン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。より好ましくは、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等である。
【0015】
エステル類としては、炭素数2〜19の鎖状又は環状の飽和又は不飽和エステル類が好ましく、具体的には、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸ブチル、ギ酸イソブチル、ギ酸ペンチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸ペンチル、酢酸メトキシブチル、酢酸sec−ヘキシル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸シクロヘキシル、酢酸ベンジル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸ブチル、イソ酪酸イソブチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸ベンジル、γ−ブチロラクトン、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジブチル、シュウ酸ジペンチル、マロン酸ジエチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、酒石酸ジブチル、クエン酸トリブチル、セバシン酸ジブチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル等が挙げられる。より好ましくは、酢酸メチル、酢酸エチル等である。
【0016】
本発明の二成分系溶剤組成物又は溶剤組成物には、更に主として安定性を高めるために、例えば以下に挙げる化合物の一種又は二種以上を組成物全量に対して0.001〜10%、好ましくは0.01〜5%の範囲で、かつ二成分系溶剤組成物の場合は擬共沸溶剤組成物の特性を損なわない程度に含むことができる。
【0017】
ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロプロパン、ニトロベンゼン等のニトロ化合物類、ジエチルアミン、トリエチルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、イソブチルアミン等のアミン類、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、チモール、p−t−ブチルフェノール、t−ブチルカテコール、カテコール、イソオイゲノール、o−メトキシフェノール、4,4’−ジヒドロキシジフェニル−2,2−プロパン、サリチル酸イソアミル、サリチル酸ベンジル、サリチル酸メチル、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール等のフェノール類、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、1,2,3−ベンゾトリアゾール、1−[(N,N−ビス−2−エチルヘキシル)アミノメチル]ベンゾトリアゾールのトリアゾール類。
【0018】
本発明の二成分系溶剤組成物又は溶剤組成物は、従来のR113系と同程度の溶解力を有し、各種用途に好適に使用できる。また、二成分系溶剤組成物は、組成変化が極めて少ない。かかる具体的な用途としては、有機化学物質の希釈用溶剤、塵埃、グリース、油、ワックス、インキ等の除去剤、塗料用溶剤、抽出剤、ガラス、セラミックス、プラスチック、ゴム、金属製各種物品、特にIC部品、電気機器、精密機械、光学レンズ等の洗浄剤等を挙げることができる。洗浄方法としては、手拭き、浸漬、スプレー、揺動、超音波洗浄、蒸気洗浄又はこれらを組み合わせた方法等を採用すればよい。
【0019】
本発明の二成分系溶剤組成物又は溶剤組成物により希釈し得る有機化学物質としては、液体や固体の潤滑剤、塗料、離型剤、撥水撥油剤、防湿コート剤、防水剤、艶出し剤、帯電防止剤等が挙げられ、液体や固体の潤滑剤であることが好ましい。潤滑剤としては、フッ素系オイル、フッ素系グリース、ポリテトラフルオロエチレン粉末などのフッ素樹脂粉末、その他のフッ素系潤滑剤、及びシリコーンオイル、シリコーングリース、その他のシリコーン系潤滑剤などが好ましく挙げられる。該潤滑剤は、本発明の二成分系溶剤組成物又は溶剤組成物に対する溶解性、分散性が優れるため好ましい。本発明の二成分系溶剤組成物又は溶剤組成物において、該組成物中の該有機化学物質の量は、好ましくは0.01〜50%、より好ましくは0.05〜30%であり、さらに好ましくは0.1〜20%である。
【0020】
有機化学物質を含む溶剤組成物を塗布する基材としては、金属製基材、合成樹脂製基材、ガラス製基材、セラミックス製基材等種々の材料が挙げられる。本発明における好ましい基材は、金属製基材、合成樹脂製基材である。
【0021】
有機化学物質を含む溶剤組成物は、各種機器の製造において、該機器の所定の部位に塗布できる。塗布後、本発明の二成分系溶剤組成物又は溶剤組成物は蒸発除去される。
【0022】
【実施例】
以下に本発明の実施例を示す。
【0023】
[例1]
表1の仕込み時組成欄に示す組成比のHFC−569とHFC−5213との混合物0.2Lを、0.3Lの丸底フラスコに入れて、該フラスコ上部に冷却菅を設けて沸騰させた。蒸気の温度が一定になった後1時間後に蒸気(気相)と沸騰している液相から混合物をサンプリングしてガスクロマトグラフでHFC−569とHFC−5213の組成を分析した。結果を表1に示す。
【0024】
【表1】
Figure 2004075991
【0025】
[例2]
5%のHFC−569と95%のHFC−5213とからなる溶剤組成物20kgを小型単槽式洗浄機に入れ、1日あたり6時間で3日間運転した。表2に示す時間に洗浄槽と水分離器から溶剤組成物をサンプリングし、ガスクロマトグラフで分析した結果を表2に示す。
【0026】
【表2】
Figure 2004075991
【0027】
[例3]
50%のHFC−569と50%のHFC−5213とからなる溶剤組成物20kgを小型単槽式洗浄機に入れ、1日あたり6時間で3日間運転した。表3に示す時間に洗浄槽と水分離器から溶剤組成物をサンプリングし、ガスクロマトグラフで分析した結果を表3に示す。
【0028】
【表3】
Figure 2004075991
【0029】
[例4]
95%のHFC−569と5%のHFC−5213とからなる溶剤組成物20kgを小型単槽式洗浄機に入れ、1日あたり6時間で3日間運転した。表4に示す時間に洗浄槽と水分離器から溶剤組成物をサンプリングし、ガスクロマトグラフで分析した結果を表4に示す。
【0030】
【表4】
Figure 2004075991
【0031】
[例5〜11]
下記表5に示すHFC−569とHFC−5213を有効成分として含有する溶剤組成物を用いて、パーフルオロアルキル基を有するフッ素系オイル(潤滑剤)を溶剤組成物に対して0.5%となるようにして希釈し、得られた希釈組成物をアルミニウム蒸着板表面に塗布し、溶剤組成物を風乾することにより、アルミニウム蒸着板表面に潤滑剤塗膜を形成した。このときの溶剤組成物の乾燥性及び得られた塗膜の状態を肉眼で観察した。
【0032】
塗膜の状態の評価は、◎;良好な塗膜であった、○;ほぼ良好、△;部分的にムラが見られた、×;かなりムラが見られた、で表した。また、乾燥性の評価は、◎;直ちに乾燥した、○;10分間以内に乾燥した、△;1時間以内に乾燥した、×;1時間で乾燥しなかった、で表した。結果を表5に示す。括弧内は混合質量比を示す。
【0033】
【表5】
Figure 2004075991
【0034】
[例12〜18]
下記表6に示す溶剤組成物を用いて、ポリアルキルシロキサンからなるシリコーンオイル(潤滑剤)を溶剤組成物に対して3%となるようにしてを希釈し、得られた希釈組成物をステンレス鋼板表面に塗布し、溶剤組成物を風乾することにより、ステンレス鋼板表面に潤滑剤塗膜を形成した。このときの溶剤組成物の乾燥性及び得られた塗膜の状態を肉眼で観察した。
塗膜の状態の評価、乾燥性の評価は、例5〜11と同様の方法で行った。
結果を表6に示す。括弧内は混合質量比を示す。
【0035】
【表6】
Figure 2004075991
【0036】
[例19〜25]
下記表7に示すフッ素系希釈溶剤を用いて、粒径が0.1〜100μmのポリテトラフルオロエチレン粉末とパーフルオロポリエーテルオイルとからなるフッ素系潤滑剤をフッ素系溶剤に対して2%となるようにして希釈し、得られた希釈組成物をポリカーボネート樹脂板表面に塗布し、希釈溶剤を風乾することにより、ポリカーボネート樹脂板表面に潤滑剤塗膜を形成した。このときの希釈溶剤の乾燥性及び得られた塗膜の状態を肉眼で観察した。
塗膜の状態の評価、乾燥性の評価は、例5〜11と同様の方法で行った。
結果を表7に示す。括弧内は混合質量比を示す。
【0037】
【表7】
Figure 2004075991
【0038】
[例26〜28]
下記表8に示す溶剤組成物に、アクリル樹脂(表8中では、アクリルと表す。)とポリカーボネート樹脂(表8中では、ポリカと表す。)を室温で24時間浸漬し、その後取り出した樹脂の外観の変化を観察した。外観の評価は、◎;変化なし、△;若干白化や溶解が見られた、×;白化やクラックや溶解が見られた、で表した。結果を表8に示す。括弧内は混合質量比を示す。
【0039】
【表8】
Figure 2004075991
【0040】
[例29〜35]
下記表9に示す溶剤組成物を用いて金属加工油の洗浄試験を行った。すなわち、SUS−304のテストピース(25mm×30mm×2mm)を、金属加工油A:ダフニカットAS40H(出光興産社製)、B:ダフニカットAS30D(出光興産社製)、C:ダフニカットAS25F(出光興産社製)中に浸漬して金属加工油を付着させた。該金属加工油を付着させたテストピースを40℃に保温した表9の溶剤組成物中に5分間浸漬して洗浄した。金属加工油の除去度(◎:良好に除去可、△:微量残存、×:かなり残存)を判定した結果を表9に示す。
【0041】
【表9】
Figure 2004075991
【0042】
【発明の効果】
本発明の二成分系溶剤組成物又は溶剤組成物は、従来のR113やR225が有している優れた特性を満足し、オゾン層へ影響を与えない等の利点を持ち、更に実施例から明らかなように、溶解性、乾燥性、洗浄性に優れたものであり、金属、プラスチック、エラストマー等からなる複合部品に悪影響を与えることなく処理できる。
また、本発明の二成分系溶剤組成物または溶剤組成物は、金属加工油が付着した基材からの金属加工油の除去に好適である。

Claims (2)

  1. 1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロヘキサン5〜95%(質量基準である。)と1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−トリデカフルオロヘキサン95〜5%(質量基準である。)とからなる二成分系溶剤組成物。
  2. 1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロヘキサンと、1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−トリデカフルオロヘキサンと、炭化水素類、アルコール類、ケトン類、ハロゲン化炭化水素類(ただし、1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロヘキサンと1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−トリデカフルオロヘキサンを除く。)、エーテル類、及びエステル類からなる群より選ばれる少なくとも1種の有機溶剤とを含む溶剤組成物。
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