JP2004075910A - 共沸溶剤組成物および溶剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】不燃性であり、溶解力に優れ、幅広い用途に使用できる新規な溶剤組成物を提供する。
【解決手段】1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタン70〜95%(質量基準である。)、2,2,2−トリフルオロエタノール30〜5%(質量基準である。)からなる溶剤組成物、および1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタン89%(質量基準である。)と2,2,2−トリフルオロエタノール11%(質量基準である。)からなる共沸溶剤組成物。
【選択図】なし
【解決手段】1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタン70〜95%(質量基準である。)、2,2,2−トリフルオロエタノール30〜5%(質量基準である。)からなる溶剤組成物、および1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタン89%(質量基準である。)と2,2,2−トリフルオロエタノール11%(質量基準である。)からなる共沸溶剤組成物。
【選択図】なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、IC等の電子部品、精密機械部品、ガラス基板等の物品に付着する油脂類、プリント基板等のフラックス、塵埃などの汚れを除去するために用いられる溶剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、精密機械工業、光学機器工業、電気電子工業、およびプラスチック加工業等において、製造加工工程等で付着した油、フラックス、塵埃、ワックス等を除去するための精密洗浄には、不燃性で化学的および熱的安定性に優れ、油脂類の溶解力のあるフッ素系溶剤としてジクロロペンタフルオロプロパン(以下、R−225と記す。)等のハイドロクロロフルオロカーボン(以下、HCFCと記す。)が広く使われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、HCFCはオゾン破壊係数があるため、先進国においては2020年に生産が全廃される問題がある。これに対し、特開平4−227695号公報にあるような1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタンとエタノールの共沸混合物はオゾン破壊係数がなく、地球環境への影響が小さいフッ素系溶剤として提案されているが、エタノールの共沸組成が約6%であり、イオン性の化合物を洗浄するには不十分である問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタン89%(質量基準である。以下同じ。)と、2,2,2−トリフルオロエタノール11%とからなる共沸溶剤組成物を提供する。
【0005】
本発明は、1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタンと2,2,2−トリフルオロエタノールとを含む溶剤組成物であって、1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタンと2,2,2−トリフルオロエタノールとの合計量に対して、1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタンが70〜95%、2,2,2−トリフルオロエタノールが30〜5%である溶剤組成物を提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の共沸溶剤組成物は、1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタン89%と、2,2,2−トリフルオロエタノール11%とからなる。該共沸溶剤組成物の沸点は、圧力1010hPaにおいて55.5℃である。本発明の共沸溶剤組成物は、洗浄剤等として用いた場合、該溶剤組成物の組成変動が小さくかつ不燃でありかつ十分な洗浄力を有する。
【0007】
本発明の溶剤組成物は、1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタンと2,2,2−トリフルオロエタノールとを含む溶剤組成物であって、組成比が1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタンと2,2,2−トリフルオロエタノールとの合計量に対して、1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタンが70〜95%、2,2,2−トリフルオロエタノールが30〜5%である溶剤組成物である。本発明の溶剤組成物および共沸溶剤組成物は、酸性度が高く極性化合物に対する溶解性が大きい2,2,2−トリフルオロエタノールを特定量含むため、洗浄性に優れた溶剤組成物である。
【0008】
本発明の溶剤組成物は、1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタンと2,2,2−トリフルオロエタノールとの実質的に2成分のみからなることが好ましい。本発明の溶剤組成物が実質的に該2成分のみからなる場合、本発明の溶剤組成物は共沸様溶剤組成物であるため好ましい。共沸様溶剤組成物とは、該組成物を繰り返し蒸発、凝縮した場合、該組成物の組成変化が小さく、共沸組成物と同等の安定した洗浄性能等が得られる組成物のことである。また、本発明の溶剤組成物が実質的に該2成分のみからなる場合、本発明の溶剤組成物は、組成物中の1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタンの量が70%以上であるので、燃焼性などの問題を有さない。また、本発明の溶剤組成物は、組成物中の2,2,2−トリフルオロエタノールの量が5%以上であるので、イオン性物質等に対する十分な洗浄力を得ることができる。したがって、本発明の溶剤組成物は、該2成分のみからなる場合、不燃性でありかつ十分な洗浄力が得られるため好ましい。
【0009】
本発明の溶剤組成物は、1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタンと2,2,2−トリフルオロエタノールのみからなることが好ましいが、さらに他の化合物を含んでいてもよい。
【0010】
他の化合物としては、炭化水素類、アルコール類、ケトン類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類およびエステル類からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物が挙げられる。これらの化合物の溶剤組成物中含有割合は、好ましくは40%以下、より好ましくは20%以下、さらに好ましくは10%以下である。
【0011】
炭化水素類としては、炭素数5〜15の鎖状または環状の飽和または不飽和炭化水素類が好ましく、n−ペンタン、2−メチルブタン、n−ヘキサン、2−メチルペンタン、2,2−ジメチルブタン、2,3−ジメチルブタン、n−ヘプタン、2−メチルヘキサン、3−メチルヘキサン、2,4−ジメチルペンタン、n−オクタン、2−メチルヘプタン、3−メチルヘプタン、4−メチルヘプタン、2,2−ジメチルヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン、3,3−ジメチルヘキサン、2−メチル−3−エチルペンタン、3−メチル−3−エチルペンタン、2,3,3−トリメチルペンタン、2,3,4−トリメチルペンタン、2,2,3−トリメチルペンタン、2−メチルヘプタン、2,2,4−トリメチルペンタン、n−ノナン、2,2,5−トリメチルヘキサン、n−デカン、n−ドデカン、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ビシクロヘキサン等が挙げられる。より好ましくは、n−ペンタン、シクロペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン等の炭素数5〜7の炭化水素である。
【0012】
アルコール類としては、炭素数1〜16の鎖状または環状のアルコール類が好ましく、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、1−エチル−1−プロパノール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、3−メチル−2−ブタノール、ネオペンチルアルコール、1−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−エチル−1−ブタノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、1−ノナノール、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール、1−デカノール、1−ウンデカノール、1−ドデカノール、シクロヘキサノール、1−メチルシクロヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノール、3−メチルシクロヘキサノール、4−メチルシクロヘキサノール、α−テルピネオール、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール、ノニルアルコール、テトラデシルアルコール等が挙げられる。より好ましくは、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の炭素数3以下のアルカノールである。
【0013】
ケトン類としては、炭素数3〜9の鎖状または環状のケトン類が好ましく、具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘキサノン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、アセトフェノン等が挙げられる。より好ましくは、アセトン、メチルエチルケトン等の炭素数3〜4のケトンである。
【0014】
ハロゲン化炭化水素類としては、炭素数1〜6の飽和または不飽和の塩素化または塩素化フッ素化炭化水素類が好ましく、塩化メチレン、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1,2−テトラクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、ペンタクロロエタン、1,1−ジクロロエチレン、シス−1,2−ジクロロエチレン、トランス−1,2−ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、1,2−ジクロロプロパン、ジクロロペンタフルオロプロパン、ジクロロフルオロエタン、デカフルオロペンタン等が挙げられる。より好ましくは、塩化メチレン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の炭素数1〜2の塩素化炭化水素である。
【0015】
エーテル類としては、炭素数2〜8の鎖状または環状のエーテル類が好ましく、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、アニソール、フェネトール、メチルアニソール、ジオキサン、フラン、メチルフラン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。より好ましくは、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等の炭素数4〜6のエーテルである。
【0016】
エステル類としては、炭素数2〜19の鎖状または環状のエステル類が好ましく、具体的には、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸ペンチル、酢酸メトキシブチル、酢酸sec−ヘキシル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸シクロヘキシル、酢酸ベンジル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル等が挙げられる。より好ましくは、酢酸メチル、酢酸エチル等の炭素数3〜4のエステルである。
【0017】
さらに、主として安定性を高めるために、例えば以下に挙げる化合物の1種または2種以上を0.001〜5%の範囲で本発明の溶剤組成物中へ配合できる。
【0018】
ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロプロパン、ニトロベンゼン等のニトロ化合物類。ジエチルアミン、トリエチルアミン、イソ−プロピルアミン、n−ブチルアミン等のアミン類。フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、チモール、p−t−ブチルフェノール、t−ブチルカテコール、カテコール、イソオイゲノール、o−メトキシフェノール、ビスフェノールA、サリチル酸イソアミル、サリチル酸ベンジル、サリチル酸メチル、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール等のフェノール類。2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、1,2,3−ベンゾトリアゾール、1−[(N,N−ビス−2−エチルヘキシル)アミノメチル]ベンゾトリアゾール等のトリアゾール類。
【0019】
本発明の共沸溶剤組成物および溶剤組成物は、従来のジクロロペンタフルオロプロパン類組成物と同様に各種用途に好適に使用できる。具体的な用途としては、汚れが付着した物品を除去するための洗浄剤、種々の化合物の塗布溶剤または抽出剤などの用途がある。上記の物品の材質としては、ガラス、セラミックス、プラスチック、エラストマー、または金属などが挙げられる。また、物品の具体例としては、電子・電気機器、精密機械・器具、光学機器等、およびそれらの部品であるIC、マイクロモーター、リレー、ベアリング、光学レンズ、プリント基板、ガラス基板などが挙げられる。
【0020】
物品に付着する汚れとしては、物品または物品を構成する部品を製造する際に使用され、最終的に除去されなければならない汚れまたは物品の使用時に付着する汚れが挙げられる。汚れを形成する物質としては、グリース類、鉱油類、ワックス類、油性インキ類等の油脂類、フラックス類、塵埃が挙げられる。
【0021】
上記汚れを除去する具体的手段としては、例えば、手拭き、浸漬、スプレー、揺動、超音波洗浄、蒸気洗浄等が挙げられ、またはこれらを組み合わせた方法等も採用できる。
【0022】
本発明の溶剤組成物は、該組成物を構成する成分の混合比を変えることにより、汚れ等の溶解力を調整することができる。
【0023】
【実施例】
以下に本特許を実施例で具体的に説明する。
HFE−347pc−f:1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタン(CF2HCF2OCH2CF3)、
TFEO:2,2,2−トリフルオロエタノール(CF3CH2OH)。
【0024】
[例1]
オスマー型気液平衡測定装置を用いて、HFE−347pc−fとTFEOとの気液平衡および共沸点を測定した。HFE−347pc−fとTFEOとのHFE−347pc−fの組成比が、表1の仕込み時欄に記載の組成比である混合物を試料容器に入れ、加熱を開始した。気相凝縮液の滴下速度が適正になるように加熱を調整し、安定した沸騰を2時間保ち、圧力および沸点が安定していることを確認した後に、液相側と気相側の液をガスクロマトグラフで分析することにより、それぞれの相中(液相、気相)のHFE−347pc−fの組成比を測定した。
測定の結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
[例2〜5]
表2に記載の組成からなる溶剤組成物を用いて金属加工油の洗浄試験を行った。すなわち、SUS−304のテストピース(25mm×30mm×2mm)を、金属加工油:テンパーオイル(日本グリース社製)中に浸漬して金属加工油を付着させた。該テストピースは、該金属加工油中から取り出した後、40℃に保温した該溶剤組成物中に5分間浸漬させ、超音波をかけて5分間洗浄した。金属加工油の除去度を目視で評価した。結果を表2に示す。表中において、○:良好に除去、△:微量残存、×:かなり残存、を示す。
【0027】
【表2】
【0028】
[例6〜9]
表3に記載の組成からなる溶剤組成物を用いてフラックス洗浄試験を行った。すなわち、IPC B−25の櫛型電極基板に株式会社弘輝製のフラックスJS−64NDを塗布し、100℃で10分間乾燥後、260℃の半田浴に3秒浸漬して半田付けした。その後、室温で2時間静置してから該櫛形電極基板を40℃に保温した表3に記載の溶剤組成物中に浸漬し、超音波をかけて5分間洗浄した。フラックスの除去度を目視で評価した。結果を表4に示す。表中において、○:良好に除去、△:白色残渣が微量残存、×:白色残渣がかなり残存、を示す。
【0029】
【表3】
【0030】
[例10]
表4に記載の溶剤組成物を3槽式洗浄機に入れ,8時間稼動した後の水分離槽中の溶剤をガスクロマトグラフで測定した。測定結果のうち、HFE−347pc−fの組成比は、表4のようになった。
【0031】
【表4】
【0032】
【発明の効果】
本発明の溶剤組成物は、特に共沸様または共沸組成では、蒸気洗浄に用いたり、蒸留等によりリサイクル使用しても組成の変動がなく、洗浄性や各種物性が変化しない。このため、従来技術の大幅な変更を要しない。
【0033】
また、本発明の溶剤組成物は、共沸組成または該組成に近い組成においては、蒸気洗浄や蒸留等によりリサイクル使用しても組成の変動が小さいか全くなく、従来のR−225等と同様の使い方ができ、かつ洗浄性能に優れ、従来技術の大幅な変更を要しない等の利点がある。
【発明の属する技術分野】
本発明は、IC等の電子部品、精密機械部品、ガラス基板等の物品に付着する油脂類、プリント基板等のフラックス、塵埃などの汚れを除去するために用いられる溶剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、精密機械工業、光学機器工業、電気電子工業、およびプラスチック加工業等において、製造加工工程等で付着した油、フラックス、塵埃、ワックス等を除去するための精密洗浄には、不燃性で化学的および熱的安定性に優れ、油脂類の溶解力のあるフッ素系溶剤としてジクロロペンタフルオロプロパン(以下、R−225と記す。)等のハイドロクロロフルオロカーボン(以下、HCFCと記す。)が広く使われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、HCFCはオゾン破壊係数があるため、先進国においては2020年に生産が全廃される問題がある。これに対し、特開平4−227695号公報にあるような1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタンとエタノールの共沸混合物はオゾン破壊係数がなく、地球環境への影響が小さいフッ素系溶剤として提案されているが、エタノールの共沸組成が約6%であり、イオン性の化合物を洗浄するには不十分である問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタン89%(質量基準である。以下同じ。)と、2,2,2−トリフルオロエタノール11%とからなる共沸溶剤組成物を提供する。
【0005】
本発明は、1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタンと2,2,2−トリフルオロエタノールとを含む溶剤組成物であって、1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタンと2,2,2−トリフルオロエタノールとの合計量に対して、1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタンが70〜95%、2,2,2−トリフルオロエタノールが30〜5%である溶剤組成物を提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の共沸溶剤組成物は、1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタン89%と、2,2,2−トリフルオロエタノール11%とからなる。該共沸溶剤組成物の沸点は、圧力1010hPaにおいて55.5℃である。本発明の共沸溶剤組成物は、洗浄剤等として用いた場合、該溶剤組成物の組成変動が小さくかつ不燃でありかつ十分な洗浄力を有する。
【0007】
本発明の溶剤組成物は、1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタンと2,2,2−トリフルオロエタノールとを含む溶剤組成物であって、組成比が1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタンと2,2,2−トリフルオロエタノールとの合計量に対して、1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタンが70〜95%、2,2,2−トリフルオロエタノールが30〜5%である溶剤組成物である。本発明の溶剤組成物および共沸溶剤組成物は、酸性度が高く極性化合物に対する溶解性が大きい2,2,2−トリフルオロエタノールを特定量含むため、洗浄性に優れた溶剤組成物である。
【0008】
本発明の溶剤組成物は、1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタンと2,2,2−トリフルオロエタノールとの実質的に2成分のみからなることが好ましい。本発明の溶剤組成物が実質的に該2成分のみからなる場合、本発明の溶剤組成物は共沸様溶剤組成物であるため好ましい。共沸様溶剤組成物とは、該組成物を繰り返し蒸発、凝縮した場合、該組成物の組成変化が小さく、共沸組成物と同等の安定した洗浄性能等が得られる組成物のことである。また、本発明の溶剤組成物が実質的に該2成分のみからなる場合、本発明の溶剤組成物は、組成物中の1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタンの量が70%以上であるので、燃焼性などの問題を有さない。また、本発明の溶剤組成物は、組成物中の2,2,2−トリフルオロエタノールの量が5%以上であるので、イオン性物質等に対する十分な洗浄力を得ることができる。したがって、本発明の溶剤組成物は、該2成分のみからなる場合、不燃性でありかつ十分な洗浄力が得られるため好ましい。
【0009】
本発明の溶剤組成物は、1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタンと2,2,2−トリフルオロエタノールのみからなることが好ましいが、さらに他の化合物を含んでいてもよい。
【0010】
他の化合物としては、炭化水素類、アルコール類、ケトン類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類およびエステル類からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物が挙げられる。これらの化合物の溶剤組成物中含有割合は、好ましくは40%以下、より好ましくは20%以下、さらに好ましくは10%以下である。
【0011】
炭化水素類としては、炭素数5〜15の鎖状または環状の飽和または不飽和炭化水素類が好ましく、n−ペンタン、2−メチルブタン、n−ヘキサン、2−メチルペンタン、2,2−ジメチルブタン、2,3−ジメチルブタン、n−ヘプタン、2−メチルヘキサン、3−メチルヘキサン、2,4−ジメチルペンタン、n−オクタン、2−メチルヘプタン、3−メチルヘプタン、4−メチルヘプタン、2,2−ジメチルヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン、3,3−ジメチルヘキサン、2−メチル−3−エチルペンタン、3−メチル−3−エチルペンタン、2,3,3−トリメチルペンタン、2,3,4−トリメチルペンタン、2,2,3−トリメチルペンタン、2−メチルヘプタン、2,2,4−トリメチルペンタン、n−ノナン、2,2,5−トリメチルヘキサン、n−デカン、n−ドデカン、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ビシクロヘキサン等が挙げられる。より好ましくは、n−ペンタン、シクロペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン等の炭素数5〜7の炭化水素である。
【0012】
アルコール類としては、炭素数1〜16の鎖状または環状のアルコール類が好ましく、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、1−エチル−1−プロパノール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、3−メチル−2−ブタノール、ネオペンチルアルコール、1−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−エチル−1−ブタノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、1−ノナノール、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール、1−デカノール、1−ウンデカノール、1−ドデカノール、シクロヘキサノール、1−メチルシクロヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノール、3−メチルシクロヘキサノール、4−メチルシクロヘキサノール、α−テルピネオール、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール、ノニルアルコール、テトラデシルアルコール等が挙げられる。より好ましくは、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の炭素数3以下のアルカノールである。
【0013】
ケトン類としては、炭素数3〜9の鎖状または環状のケトン類が好ましく、具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘキサノン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、アセトフェノン等が挙げられる。より好ましくは、アセトン、メチルエチルケトン等の炭素数3〜4のケトンである。
【0014】
ハロゲン化炭化水素類としては、炭素数1〜6の飽和または不飽和の塩素化または塩素化フッ素化炭化水素類が好ましく、塩化メチレン、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1,2−テトラクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、ペンタクロロエタン、1,1−ジクロロエチレン、シス−1,2−ジクロロエチレン、トランス−1,2−ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、1,2−ジクロロプロパン、ジクロロペンタフルオロプロパン、ジクロロフルオロエタン、デカフルオロペンタン等が挙げられる。より好ましくは、塩化メチレン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の炭素数1〜2の塩素化炭化水素である。
【0015】
エーテル類としては、炭素数2〜8の鎖状または環状のエーテル類が好ましく、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、アニソール、フェネトール、メチルアニソール、ジオキサン、フラン、メチルフラン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。より好ましくは、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等の炭素数4〜6のエーテルである。
【0016】
エステル類としては、炭素数2〜19の鎖状または環状のエステル類が好ましく、具体的には、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸ペンチル、酢酸メトキシブチル、酢酸sec−ヘキシル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸シクロヘキシル、酢酸ベンジル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル等が挙げられる。より好ましくは、酢酸メチル、酢酸エチル等の炭素数3〜4のエステルである。
【0017】
さらに、主として安定性を高めるために、例えば以下に挙げる化合物の1種または2種以上を0.001〜5%の範囲で本発明の溶剤組成物中へ配合できる。
【0018】
ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロプロパン、ニトロベンゼン等のニトロ化合物類。ジエチルアミン、トリエチルアミン、イソ−プロピルアミン、n−ブチルアミン等のアミン類。フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、チモール、p−t−ブチルフェノール、t−ブチルカテコール、カテコール、イソオイゲノール、o−メトキシフェノール、ビスフェノールA、サリチル酸イソアミル、サリチル酸ベンジル、サリチル酸メチル、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール等のフェノール類。2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、1,2,3−ベンゾトリアゾール、1−[(N,N−ビス−2−エチルヘキシル)アミノメチル]ベンゾトリアゾール等のトリアゾール類。
【0019】
本発明の共沸溶剤組成物および溶剤組成物は、従来のジクロロペンタフルオロプロパン類組成物と同様に各種用途に好適に使用できる。具体的な用途としては、汚れが付着した物品を除去するための洗浄剤、種々の化合物の塗布溶剤または抽出剤などの用途がある。上記の物品の材質としては、ガラス、セラミックス、プラスチック、エラストマー、または金属などが挙げられる。また、物品の具体例としては、電子・電気機器、精密機械・器具、光学機器等、およびそれらの部品であるIC、マイクロモーター、リレー、ベアリング、光学レンズ、プリント基板、ガラス基板などが挙げられる。
【0020】
物品に付着する汚れとしては、物品または物品を構成する部品を製造する際に使用され、最終的に除去されなければならない汚れまたは物品の使用時に付着する汚れが挙げられる。汚れを形成する物質としては、グリース類、鉱油類、ワックス類、油性インキ類等の油脂類、フラックス類、塵埃が挙げられる。
【0021】
上記汚れを除去する具体的手段としては、例えば、手拭き、浸漬、スプレー、揺動、超音波洗浄、蒸気洗浄等が挙げられ、またはこれらを組み合わせた方法等も採用できる。
【0022】
本発明の溶剤組成物は、該組成物を構成する成分の混合比を変えることにより、汚れ等の溶解力を調整することができる。
【0023】
【実施例】
以下に本特許を実施例で具体的に説明する。
HFE−347pc−f:1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタン(CF2HCF2OCH2CF3)、
TFEO:2,2,2−トリフルオロエタノール(CF3CH2OH)。
【0024】
[例1]
オスマー型気液平衡測定装置を用いて、HFE−347pc−fとTFEOとの気液平衡および共沸点を測定した。HFE−347pc−fとTFEOとのHFE−347pc−fの組成比が、表1の仕込み時欄に記載の組成比である混合物を試料容器に入れ、加熱を開始した。気相凝縮液の滴下速度が適正になるように加熱を調整し、安定した沸騰を2時間保ち、圧力および沸点が安定していることを確認した後に、液相側と気相側の液をガスクロマトグラフで分析することにより、それぞれの相中(液相、気相)のHFE−347pc−fの組成比を測定した。
測定の結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
[例2〜5]
表2に記載の組成からなる溶剤組成物を用いて金属加工油の洗浄試験を行った。すなわち、SUS−304のテストピース(25mm×30mm×2mm)を、金属加工油:テンパーオイル(日本グリース社製)中に浸漬して金属加工油を付着させた。該テストピースは、該金属加工油中から取り出した後、40℃に保温した該溶剤組成物中に5分間浸漬させ、超音波をかけて5分間洗浄した。金属加工油の除去度を目視で評価した。結果を表2に示す。表中において、○:良好に除去、△:微量残存、×:かなり残存、を示す。
【0027】
【表2】
【0028】
[例6〜9]
表3に記載の組成からなる溶剤組成物を用いてフラックス洗浄試験を行った。すなわち、IPC B−25の櫛型電極基板に株式会社弘輝製のフラックスJS−64NDを塗布し、100℃で10分間乾燥後、260℃の半田浴に3秒浸漬して半田付けした。その後、室温で2時間静置してから該櫛形電極基板を40℃に保温した表3に記載の溶剤組成物中に浸漬し、超音波をかけて5分間洗浄した。フラックスの除去度を目視で評価した。結果を表4に示す。表中において、○:良好に除去、△:白色残渣が微量残存、×:白色残渣がかなり残存、を示す。
【0029】
【表3】
【0030】
[例10]
表4に記載の溶剤組成物を3槽式洗浄機に入れ,8時間稼動した後の水分離槽中の溶剤をガスクロマトグラフで測定した。測定結果のうち、HFE−347pc−fの組成比は、表4のようになった。
【0031】
【表4】
【0032】
【発明の効果】
本発明の溶剤組成物は、特に共沸様または共沸組成では、蒸気洗浄に用いたり、蒸留等によりリサイクル使用しても組成の変動がなく、洗浄性や各種物性が変化しない。このため、従来技術の大幅な変更を要しない。
【0033】
また、本発明の溶剤組成物は、共沸組成または該組成に近い組成においては、蒸気洗浄や蒸留等によりリサイクル使用しても組成の変動が小さいか全くなく、従来のR−225等と同様の使い方ができ、かつ洗浄性能に優れ、従来技術の大幅な変更を要しない等の利点がある。
Claims (2)
- 1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタン89%(質量基準である。)と、2,2,2−トリフルオロエタノール11%(質量基準である。)とからなる共沸溶剤組成物。
- 1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタンと2,2,2−トリフルオロエタノールとを含む溶剤組成物であって、1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタンと2,2,2−トリフルオロエタノールとの合計量に対して、1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタンが70〜95%(質量基準である。)、2,2,2−トリフルオロエタノールが30〜5%(質量基準である。)である溶剤組成物。
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