JP2004149658A - 溶剤組成物 - Google Patents

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毅 花田
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Abstract

【課題】溶解力に優れ、幅広い用途に使用できる新規な溶剤組成物を提供する。
【解決手段】1,1−ジクロロ−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパン(R225ca)および/または1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン(R225cb)と、1,1,2,2−テトラフルオロエチル−2,2,2−トリフルオロエチルエーテル(HFE347)とを含む溶剤組成物であって、R225caおよび/またはR225cbと、HFE347の合計量に対して、HFE347の量が20〜80%(質量基準である。)である溶剤組成物。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、IC等の電子部品、精密機械部品、ガラス基板等の物品に付着する油脂類、塵埃などの汚れを除去するために用いられる溶剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種油脂、塵埃等の除去には、不燃性、低毒性、安定性に優れる1,1−ジクロロ−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパン(以下、R225caという。)、1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン(以下、R225cbという。)や、これらの混合物(以下、R225という。)等が広く使われている。
【0003】
しかし、R225ca、R225cb、R225(以下、これらを総称してR225類という。)では、一部のプラスチックやゴム材質に対しては影響を与えることもあるため、これらの高分子材料を含む部品の洗浄には使用できないことがあった。そこで、R225類の洗浄力を維持したまま、これらの高分子材料への影響を抑えるために、油脂類の溶解力が低く高分子材料への影響の低い(パーフルオロブチル)メチルエーテルとの混合物を用いることは知られている。しかし、該混合物は、共沸様組成ではないため、従来のR225類と同じ洗浄装置を使えない、蒸気洗浄や蒸留等を行った後のリサイクル使用、繰り返し蒸発や凝縮操作ができない等の問題があった(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−35991号公報(特許請求の範囲)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、R225類の洗浄力を維持したまま、これらの高分子材料への影響を抑えR225類より広い洗浄用途に使用できる上、洗浄時等に組成比の変動が小さいまたはない、R225類と同じ洗浄装置を使える、装置や操作方法に大幅な変更を要しない等の利点がある溶剤組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、R225caおよび/またはR225cbと、1,1,2,2−テトラフルオロエチル−2,2,2−トリフルオロエチルエーテル(以下、HFE347という。)とを含む溶剤組成物であって、R225caおよび/またはR225cbと、HFE347の合計量に対して、HEF347の量が20〜80%(質量基準である。)である溶剤組成物を提供する。
【0007】
本発明は、R225caとHFE347の合計量に対して69%のR225caと、31%のHFE347とから実質的になる共沸溶剤組成物を提供する。
【0008】
本発明は、R225cbとHFE347の合計量に対して54%のR225cbと、46%のHFE347とから実質的になる共沸溶剤組成物を提供する。
【0009】
本発明は、R225caと、R225cbと、HFE347の合計量に対して28.6%のR225caと、34.9%のR225cbと、36.5%のHFE347とから実質的になる共沸溶剤組成物を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の溶剤組成物は、R225caおよび/またはR225cbと、HFE347とを含む溶剤組成物であって、R225caおよび/またはR225cbと、HFE347の合計量に対してHFE347の量が20〜80%である溶剤組成物である。
【0011】
本発明の溶剤組成物が、R225caとHFE347とを含む溶剤組成物である場合、HFE347の量は、R225caとHFE347の合計量に対して20〜40%であることが好ましい。
【0012】
本発明の溶剤組成物が、R225cbとHFE347とを含む溶剤組成物である場合、HFE347の量は、R225cbとHFE347の合計量に対して35〜55%であることが好ましい。
【0013】
本発明の溶剤組成物が、R225caとR225cbとHFE347とを含む溶剤組成物である場合、HFE347の量は、R225caとR225cbとHFE347の合計量に対して26.5〜46.5%であることが好ましい。また、R225ca/R225cbの組成比は、35〜55/45〜65であることが好ましく、45±1/55±1であることがより好ましい。
【0014】
本発明において、該HFE347の量が20%以上ならば高分子材料への影響を少なくすることができ、80%以下ならば十分な洗浄力が得られ、R225類を単独で洗浄等に用いた場合より、広い洗浄用途に使用できる。また、該組成範囲においては組成変動が小さく、共沸溶剤組成物とほぼ同様に取り扱える溶剤組成物であり、この範囲の組成物はいわゆる共沸様溶剤組成物となる。
【0015】
さらに、69%のR225caと、31%のHFE347から実質的になる場合に共沸溶剤組成物となり、該共沸溶剤組成物の沸点は、圧力1010hPaにおいて51±1℃である。
【0016】
さらに、54%のR225cbと、46%のHFE347から実質的になる場合に共沸溶剤組成物となり、該共沸溶剤組成物の沸点は、圧力1010hPaにおいて54±1℃である。
【0017】
さらに、28.6%のR225ca、34.9%のR225cb、36.5%のHFE347から実質的になる場合に共沸溶剤組成物となり、該共沸溶剤組成物の沸点は、圧力1010hPaにおいて52±1℃である。
【0018】
ここで、共沸溶剤組成物には、該組成物を繰り返し蒸発、凝縮した場合、組成物の組成変化がなく、極めて安定して洗浄性能等を維持できる利点がある。また、共沸様溶剤組成物には、組成物を繰り返し蒸発、凝縮した場合、組成物の組成変化が小さく、共沸組成物と同等の安定した洗浄性能等が得られる利点がある。
【0019】
本発明において共沸組成または共沸様組成で使う場合、蒸気洗浄や蒸留等の操作をしても組成の変動がなく、リサイクル使用することができる。また、R225類と同様の使い方ができるため、本発明における共沸組成または共沸様組成の溶剤組成物を洗浄等に用いる場合、従来技術の大幅な変更を要しない等の利点がある。
【0020】
本発明の溶剤組成物または共沸溶剤組成物(以下、単に本発明の組成物ともいう。)は、R225類とHFE347のみからなることが好ましいが、共沸様組成、共沸組成の性質を阻害しない程度にさらに他の化合物を含んでもよい。
【0021】
他の化合物としては、炭化水素類、アルコール類、ケトン類、ハロゲン化炭化水素類(R225類を除く。)、エーテル類、エステル類およびグリコールエーテル類からなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられる。これらの他の化合物の溶剤組成物中における含有割合は、好ましくは溶剤組成物全量に対して40%以下、より好ましくは20%以下、さらに好ましくは10%以下である。
【0022】
炭化水素類としては、炭素数5〜15の鎖状または環状の炭化水素類が好ましく、n−ペンタン、2−メチルブタン、n−ヘキサン、2−メチルペンタン、2,2−ジメチルブタン、2,3−ジメチルブタン、n−ヘプタン、2−メチルヘキサン、3−メチルヘキサン、2,4−ジメチルペンタン、n−オクタン、2−メチルヘプタン、3−メチルヘプタン、4−メチルヘプタン、2,2−ジメチルヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン、3,3−ジメチルヘキサン、2−メチル−3−エチルペンタン、3−メチル−3−エチルペンタン、2,3,3−トリメチルペンタン、2,3,4−トリメチルペンタン、2,2,3−トリメチルペンタン、2−メチルヘプタン、2,2,4−トリメチルペンタン、n−ノナン、2,2,5−トリメチルヘキサン、n−デカン、n−ドデカン、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ビシクロヘキサン、デカリン、テトラリン、アミルナフタレン等が挙げられる。より好ましいのは、n−ペンタン、シクロペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン等の炭素数5〜7の炭化水素である。
【0023】
アルコール類としては、炭素数2〜16の鎖状または環状のアルコール類が好ましく、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、1−エチル−1−プロパノール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、3−メチル−2−ブタノール、ネオペンチルアルコール、1−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−エチル−1−ブタノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、1−ノナノール、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール、1−デカノール、1−ウンデカノール、1−ドデカノール、シクロヘキサノール、1−メチルシクロヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノール、3−メチルシクロヘキサノール、4−メチルシクロヘキサノール、α−テルピネオール、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール、ノニルアルコール、テトラデシルアルコール等が挙げられる。より好ましいのは、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の炭素数3以下のアルカノールである。
【0024】
ケトン類としては、炭素数3〜9の鎖状または環状のケトン類が好ましく、具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘキサノン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、ジイソブチルケトン、メシチルオキシド、ホロン、2−オクタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、イソホロン、2,4−ペンタンジオン、2,5−ヘキサンジオン、等が挙げられる。より好ましいのは、アセトン、メチルエチルケトン等の炭素数3〜4のケトンである。
【0025】
ハロゲン化炭化水素類としては、炭素数1〜6の塩素化または塩素化フッ素化炭化水素類が好ましく、塩化メチレン、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1,2−テトラクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、ペンタクロロエタン、1,1−ジクロロエチレン、cis−1,2−ジクロロエチレン、trans1,2−ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、1,2−ジクロロプロパン、ジクロロフルオロエタン、デカフルオロペンタン等が挙げられる。より好ましいのは、塩化メチレン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の炭素数1〜2の塩素化炭化水素である。
【0026】
エーテル類としては、炭素数2〜8の鎖状または環状のエーテル類が好ましく、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、アニソール、フェネトール、メチルアニソール、ジオキサン、フラン、メチルフラン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。より好ましいのは、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等の炭素数4〜6のエーテルである。
【0027】
エステル類としては、炭素数2〜19の鎖状または環状のエステル類が好ましく、具体的には、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸ペンチル、酢酸メトキシブチル、酢酸sec−ヘキシル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸シクロヘキシル、酢酸ベンジル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸ブチル、イソ酪酸イソブチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸ベンジル、γ−ブチロラクトン、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジブチル、シュウ酸ジペンチル、マロン酸ジエチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、酒石酸ジブチル、クエン酸トリブチル、セバシン酸ジブチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル等が挙げられる。より好ましいのは、酢酸メチル、酢酸エチル等の炭素数3〜4のエステルである。
【0028】
グリコールエーテル類としては、炭素数2〜4である2価アルコールの2〜4量体の一方または両方の水酸基の水素原子が炭素数1〜6のアルキル基で置換されている化合物であり、ジエチレングリコールのアルキルエーテル類やジプロピレングリコールのアルキルエーテル類が好ましい。具体的には、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノノルマルプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノノルマルブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテルなどのジエチレングリコール系エーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノノルマルプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノノルマルブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソブチルエーテルなどのジプロピレングリコール系エーテル等が挙げられる。
【0029】
さらに、主として安定性を高めるために、例えば以下に挙げる化合物の1種または2種以上を0.001〜5%の範囲で本発明の組成物中へ配合できる。
【0030】
ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロプロパン、ニトロベンゼン等のニトロ化合物類。ジエチルアミン、トリエチルアミン、イソ−プロピルアミン、n−ブチルアミン等のアミン類。フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、チモール、p−t−ブチルフェノール、t−ブチルカテコール、カテコール、イソオイゲノール、o−メトキシフェノール、ビスフェノールA、サリチル酸イソアミル、サリチル酸ベンジル、サリチル酸メチル、2,6−ジ−t−ブチルーp−クレゾール等のフェノール類。2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、1,2,3−ベンゾトリアゾール、1−[(N,N−ビス−2−エチルヘキシル)アミノメチル]ベンゾトリアゾール等のトリアゾール類。
【0031】
さらに、主として水の溶解性を高めるために、前述のアルコール類のほかに、アニオン系やカチオン系の界面活性剤を配合できる。界面活性剤は、0.01〜5%の範囲で本発明の組成物中へ配合できる。
【0032】
本発明の組成物は、従来のR225類組成物と同様に各種用途に好適に使用できる。具体的な用途としては、汚れが付着した物品を除去するための洗浄剤や塵埃除去、種々の化合物の希釈、塗布溶剤または抽出剤、不燃化剤、反応溶媒、水切り乾燥剤、アルコール類や炭化水素系溶剤で洗浄した後の乾燥剤などの用途がある。
【0033】
上記の物品の材質としては、ガラス、セラミックス、プラスチック、エラストマー、または金属などが挙げられる。また、物品の具体例としては、電子・電気機器、精密機械・器具、光学物品、医療器具等、およびそれらの部品であるIC、マイクロモーター、リレー、ベアリング、光学レンズ、ガラス基板、樹脂成型部品などが挙げられる。
【0034】
物品に付着する汚れとしては、物品または物品を構成する部品を製造する際に使用され、最終的に除去されなければならない化合物、または物品の使用時に付着する汚れが挙げられる。汚れを形成する物質としては、グリース類、鉱油類、ワックス類、油性インキ類等の油脂類、塵埃が挙げられる。
【0035】
上記汚れ、水、他の溶剤を除去する具体的手段としては、例えば、手拭き、浸漬、スプレー、揺動、超音波洗浄、蒸気洗浄またはこれらを組み合わせた方法等が採用できる。
【0036】
【実施例】
例1〜12、例15〜19、例22〜26は実施例であり、例13〜14、例20〜21、例27は比較例である。
【0037】
[例1〜3]
表1に示した組成を有するR225ca、R225cb、HFE347からなる溶剤組成物300gを、オスマー気液平衡蒸留測定装置に入れ、1010hPaで気相と液相の温度が平衡状態になった時点で、気相と液相から該混合物のサンプルを採取し、ガスクロマトグラフでR225ca、R225cbとHFE347の組成を分析し、R225ca/R225cb/HFE347の組成比を表1に示した。
【0038】
【表1】
Figure 2004149658
【0039】
[例4〜14]
表2に示した組成を有するR225ca、R225cb、HFE347からなる溶剤組成物20kgを小型単槽式の開放型洗浄機に入れ、1日当り6時間で3日間運転した。運転条件は、洗浄槽への溶剤組成物のみを仕込み、その組成物が加熱、蒸発、凝縮された後、水分離器に導かれ、洗浄槽へ戻るまでに1時間当りの循環量が仕込んだ組成物の量となるような運転条件とした。18時間運転後に水分離器からサンプリングし、ガスクロマトグラフでR225ca、R225cbとHFE347の組成を分析し、R225ca/R225cb/HFE347の組成比を表2に示した。
【0040】
【表2】
Figure 2004149658
【0041】
[例15〜21]
表3に示した組成を有するR225ca、R225cb、HFE347からなる溶剤組成物を用いて金属加工油の洗浄試験を行った。すなわち、SUS−304のテストピース(25mm×30mm×2mm)を、金属加工油:テンパーオイル(日本グリース社製)中に浸漬して金属加工油を付着させた。該テストピースは、該金属加工油中から取り出した後、40℃に保温した該溶剤組成物中に1分間浸漬して洗浄した。金属加工油の除去度を目視で評価した。結果を表3に示す。表中において、◎:良好に除去可、△:微量残存、×:かなり残存を示す。
【0042】
【表3】
Figure 2004149658
【0043】
[例22〜27]
表4の溶剤組成物を用いてABS樹脂への影響を調べた。すなわち、ABS樹脂のテストピース(25mm×30mm×3mm)を、40℃に保温した該溶剤組成物中に5分間浸漬した。該テストピースを溶剤組成物から取り出した後、浸漬後のテストピースを目視で観察評価した。結果を表4に示す。表中において、◎:変化なし、×:割れが発生、を示す。
【0044】
【表4】
Figure 2004149658
【0045】
【発明の効果】
本発明の溶剤組成物(以下、本発明の組成物ともいう。)は、R225類のみを主成分とする溶剤よりプラスチックやゴム材質等への影響が抑えられるため、R225類より多種多様な洗浄用途に使用できる。また、本発明の組成物は共沸組成または共沸様組成であるため、繰り返し蒸発、凝縮操作をしても組成の変動がないか、または少なく、さらに蒸気洗浄や蒸留等を行った後リサイクル使用しても組成の変動がないか、または少ないため洗浄性や各種物性が変化しない。このため、1種の化合物を主成分とする溶剤を用いて洗浄する従来技術と比べて、本発明の組成物を用いることにより、装置、操作等の大幅な変更を要しない等の利点がある。

Claims (4)

  1. 1,1−ジクロロ−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパンおよび/または1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパンと、1,1,2,2−テトラフルオロエチル−2,2,2−トリフルオロエチルエーテルとを含む溶剤組成物であって、1,1−ジクロロ−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパンおよび/または1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパンと、1,1,2,2−テトラフルオロエチル−2,2,2−トリフルオロエチルエーテルの合計量に対して、1,1,2,2−テトラフルオロエチル−2,2,2−トリフルオロエチルエーテルの量が20〜80%(質量基準である。)である溶剤組成物。
  2. 1,1−ジクロロ−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパンと1,1,2,2−テトラフルオロエチル−2,2,2−トリフルオロエチルエーテルの合計量に対して、69%(質量基準である。)の1,1−ジクロロ−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパンと、31%(質量基準である。)の1,1,2,2−テトラフルオロエチル−2,2,2−トリフルオロエチルエーテルから実質的になる共沸溶剤組成物。
  3. 1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパンと1,1,2,2−テトラフルオロエチル−2,2,2−トリフルオロエチルエーテルの合計量に対して、54%(質量基準である。)の1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパンと、46%(質量基準である。)の1,1,2,2−テトラフルオロエチル−2,2,2−トリフルオロエチルエーテルから実質的になる共沸溶剤組成物。
  4. 1,1−ジクロロ−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパンと、1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパンと、1,1,2,2−テトラフルオロエチル−2,2,2−トリフルオロエチルエーテルの合計量に対して28.6%(質量基準である。)の1,1−ジクロロ−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパン、34.9%(質量基準である。)の1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパンと、36.5%(質量基準である。)の1,1,2,2−テトラフルオロエチル−2,2,2−トリフルオロエチルエーテルから実質的になる共沸溶剤組成物。
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