JP2003327999A - 溶剤組成物 - Google Patents

溶剤組成物

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JP2003327999A
JP2003327999A JP2003058933A JP2003058933A JP2003327999A JP 2003327999 A JP2003327999 A JP 2003327999A JP 2003058933 A JP2003058933 A JP 2003058933A JP 2003058933 A JP2003058933 A JP 2003058933A JP 2003327999 A JP2003327999 A JP 2003327999A
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hydrocarbon
ether
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Takeshi Hanada
毅 花田
Masaaki Tsuzaki
真彰 津崎
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】洗浄力に優れ、幅広い用途に使用できる新規な
混合組成物を提供する。 【解決手段】分子中に塩素原子を含まないフッ素系溶剤
(HFC、HFE等)と、炭化水素系溶剤と、グリコー
ルエーテル類とを含む層分離しない混合物であって、該
フッ素系溶剤と該炭化水素系溶剤のみでは二層に分離す
る組成比率となることを特徴とする溶剤組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、IC等の電子部
品、精密機械部品、プリント基板、ガラス基板等の物品
に付着する油脂類、フラックス、塵埃などの汚れを除去
するために用いられる溶剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、精密機械工業、光学機器工業、電
気電子工業、及びプラスチック加工業等において、製造
加工工程等で製品に付着した油、フラックス、塵埃、ワ
ックス等を除去するための精密洗浄には、ジクロロペン
タフルオロプロパン(以下、R225と記す。)等のハ
イドロクロロフルオロカーボン(以下、HCFCと記
す。)が広く使われていた。HCFCは、不燃性で化学
的及び熱的安定性に優れかつ洗浄力のあるフッ素系溶剤
である。しかし、HCFCは分子中に塩素原子を含み、
オゾン破壊係数があるため、先進国においては2020
年に生産が全廃される問題があった。このため、分子中
に塩素原子を含まないハイドロフルオロカーボン(以
下、HFCと記す。)やハイドロフルオロエーテル(以
下、HFEと記す。)等のフッ素系溶剤が開発されてい
る。HFCやHFE等は、オゾン破壊係数がなく、地球
環境への影響が小さいフッ素系溶剤であるが、洗浄力が
低い問題があった。そこで、該フッ素系溶剤とグリコー
ルエーテル類との混合物を洗浄用途に用いる例が特許文
献1や特許文献2や等に示されている。
【特許文献1】特開平10−212498号公報
【特許文献2】特開平10−251692号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】部品等を洗浄する場
合、洗浄剤は、表面張力や粘度の数値が低いほど、物品
のすき間などへの浸透性が高くなり洗浄効果が向上す
る。分子中に塩素原子を含まないフッ素系溶剤とグリコ
ールエーテル類とを含む溶剤組成物において、一般的に
グリコールエーテル類は、該フッ素系溶剤と均一に混ざ
りやすいが、炭化水素系溶剤に比べて表面張力や粘度が
高いため、グリコールエーテル類の添加量が増えるにつ
れて洗浄剤の浸透性が低下するなどの問題があった。ま
た、グリコールエーテル類は、一般的に揮発性が低いた
め、洗浄後の乾燥性が悪い問題があった。
【0004】一方、炭化水素系溶剤は、グリコールエー
テル類と同様に洗浄力がある。炭化水素系溶剤のうち、
低沸点で引火点が低い炭化水素系溶剤は、グリコールエ
ーテル類と同様、分子中に塩素原子を含まないフッ素系
溶剤と均一に混ざりやすい。しかし低沸点の炭化水素系
溶剤と該フッ素系溶剤とを用いて、十分な洗浄力のある
溶剤組成物に調整すると引火点を有する組成になる問題
があった。高沸点で引火点が高い炭化水素系溶剤は、分
子中に塩素原子を含まないフッ素系溶剤と均一に混ざり
にくい。したがって、高沸点の炭化水素系溶剤と該フッ
素系溶剤との混合物は、該炭化水素系溶剤が上層に、該
フッ素系溶剤が下層に二層に分離するため、浸透性や乾
燥性が不十分になり、安定した洗浄ができない問題があ
った。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は,分子中に塩素
原子を含まないフッ素系溶剤と、炭化水素系溶剤と、グ
リコールエーテル類とを含む層分離しない溶剤組成物で
あって、該溶剤組成物における該フッ素系溶剤と該炭化
水素系溶剤の組成比率が、該フッ素系溶剤と該炭化水素
系溶剤のみの当該組成比率の二成分混合物では二層に分
離する組成比率であることを特徴とする溶剤組成物を提
供する。また、本発明は、分子中に塩素原子を含まない
フッ素系溶剤と、炭化水素系溶剤と、グリコールエーテ
ル類とを含む溶剤組成物であって、組成比率が、分子中
に塩素原子を含まないフッ素系溶剤/炭化水素系溶剤/
グリコールエーテル類=25〜90質量部/5〜65質
量部/5〜35質量部である溶剤組成物を提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明における分子中に塩素原子
を含まないフッ素系溶剤としては、HFCやHFE等が
挙げられる。HFCとは、フッ素原子と水素原子と炭素
原子とからなる化合物である。HFEとは、フッ素原子
と水素原子と炭素原子とエーテル基(−O−)とからな
る化合物である。HFCやHFEとしては、不燃性の化
合物が好ましい。不燃性であると、該化合物を含む混合
物を、不燃とすることができるため好ましい。
【0007】HFCとしては、具体的に、1,1,1,
2,2,3,4,5,5,5−デカフルオロペンタン、
1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6
−トリデカフルオロヘキサン、1,1,1,3,3−ペ
ンタフルオロブタン、1,1,1,2,2,3,3,
4,4−ノナフルオロヘキサン等の鎖状HFC、1,
1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタ
ン等の環状HFC等が挙げられる。本発明におけるHF
Cは、炭素数4〜10のHFCが好ましい。
【0008】HFEとしては、具体的に、直鎖状又は分
岐したノナフルオロブチルメチルエーテル、ノナフルオ
ロブチルエチルエーテル、1,1,2,2−テトラフル
オロエチル−2,2,2−トリフルオロエチルエーテ
ル、ジフルオロメチル−2,2,3,3−テトラフルオ
ロプロピルエーテル、1,1,2,2−テトラフルオロ
エチル−2,2,3,3−テトラフルオロプロピルエー
テル等のHFEが挙げられる。本発明におけるHFE
は、炭素数4〜10のHFEが好ましい。
【0009】該HFCや該HFEは、一種を単独で用い
てもよく、また、二種以上を組み合せて用いてもよい。
【0010】本発明における炭化水素系溶剤は、特に限
定されないが、炭素数が6〜18であることが好まし
く、7〜14であることがより好ましく、なかでも標準
沸点が100℃以上のものが好ましく用いられる。本発
明における炭化水素系溶剤は、標準沸点が100℃以上
であると引火点が高くなるので、本発明の溶剤組成物に
おける該炭化水素系溶剤の組成比率を大きくしても不燃
組成とすることができるため好ましい。さらに好ましい
標準沸点の範囲は、100〜250℃である。
【0011】また、本発明における炭化水素系溶剤は、
脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素又は芳香族系炭化水素
であることが好ましい。具体的な例としては、n−オク
タン、2−メチルヘプタン、3−メチルヘプタン、4−
メチルヘプタン、3−エチルヘキサン、2,2−ジメチ
ルヘキサン、2,3−ジメチルヘキサン、2,4−ジメ
チルヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン、3,3−ジ
メチルヘキサン、3,4−ジメチルヘキサン、2−メチ
ル−3−エチルペンタン、3−メチル−3−エチルペン
タン、2,3,3−トリメチルペンタン、2,3,4−
トリメチルペンタン、2,2,3−トリメチルペンタ
ン、2,2,4−トリメチルブタン、2,2,3,3−
テトラメチルブタン、n−ノナン、2,2,5−トリメ
チルヘキサン、n−デカン、n−ドデカン、1−オクテ
ン、1−ノネン、1−デセン、メチルシクロヘキサン、
エチルシクロヘキサン、p−メンタン、ビシクロヘキシ
ル、α−ピネン、ジペンテン、デカリン、テトラリン、
トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メチルエチルベ
ンゼン、クメン、メシチレン、テトラリン、ブチルベン
ゼン、シメン、シクロヘキシルベンゼン、ジエチルベン
ゼン、ペンチルベンゼン、ジペンチルベンゼン等が好ま
しく挙げられる。本発明における炭化水素系溶剤は、一
種を単独で用いてもよく、また、二種以上を組み合せて
用いてもよい。
【0012】本発明におけるグリコールエーテル類は、
炭素数2〜4である2価アルコールの2〜4量体の一方
又は両方の水酸基の水素原子が炭素数1〜6のアルキル
基で置換されている化合物であることが好ましい。
【0013】本発明におけるグリコールエーテル類とし
ては、ジエチレングリコールのアルキルエーテル類やジ
プロピレングリコールのアルキルエーテル類が好まし
い。具体的には、ジエチレングリコールモノメチルエー
テル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノノルマルプロピルエーテル、ジエ
チレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレ
ングリコールモノノルマルブチルエーテル、ジエチレン
グリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコ
ールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチル
エーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテルなど
のジエチレングリコール系エーテル、ジプロピレングリ
コールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモ
ノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノノルマ
ルプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソ
プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノノルマ
ルブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソブ
チルエーテルなどのジプロピレングリコール系エーテル
が好ましく挙げられる。本発明におけるグリコールエー
テル類は、一種を単独で用いてもよく、また、二種以上
を組み合せて用いてもよい。
【0014】本発明において、分子中に塩素原子を含ま
ないフッ素系溶剤と炭化水素系溶剤の組成比率は、該フ
ッ素系溶剤と炭化水素系溶剤のみでは二層に分離する
が、さらにグリコールエーテル類を含むと層分離しない
比率であれば、いかなる組成比率であってもよい。二層
に分離するとは、前記2種の溶剤の混合物が2つの層に
分かれ、該2つの層の間に界面が存在することをいう。
【0015】本発明の溶剤組成物は、不燃性であること
が好ましい。分子中に塩素原子を含まないフッ素系溶剤
の量を調製することにより、本発明の溶剤組成物を不燃
とすることができる。
【0016】また、グリコールエーテルの量は、本発明
の溶剤組成物が二層に分離しない量であればいかなる量
でもよいが、グリコールエーテル類の量は少ないほう
が、浸透性や乾燥性が高まるため好ましい。グリコール
エーテル類の量は、具体的には、溶剤組成物中に5〜3
5質量%、特には5〜25質量%含有されるのが好まし
い。また、本発明の溶剤組成物において、炭化水素系溶
剤の組成比率がグリコールエーテル類の組成比率より大
きいのが好ましい。
【0017】本発明の溶剤組成物の組成比率は、具体的
には、三成分の合計を100質量部とした場合に、分子
中に塩素原子を含まないフッ素系溶剤/炭化水素系溶剤
/グリコールエーテル類=25〜90質量部/5〜65
質量部/5〜35質量部、特には45〜90質量部/5
〜55質量部/5〜25質量部であるのが好ましい。
【0018】本発明の溶剤組成物は、洗浄力をさらに高
めるための成分として、アルコール類、ケトン類、ハロ
ゲン化炭化水素類、エーテル類、及びエステル類からな
る群より選ばれる少なくとも1種の化合物を添加しても
よい。該化合物の溶剤組成物中の含有量は、好ましくは
40%(質量基準である。以下同じ。)以下、より好ま
しくは20%以下、さらに好ましくは10%以下であ
る。
【0019】アルコール類としては、炭素数1〜16の
鎖状又は環状のアルコール類が好ましく、メチルアルコ
ール、エチルアルコール、1−プロパノール、2−プロ
パノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチ
ル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノー
ル、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタ
ノール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1
−ブタノール、2−メチル−2−ブタノール、3−メチ
ル−2−ブタノール、2,2−ジメチル−1−プロパノ
ール、1−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノー
ル、4−メチル−2−ペンタノール、2−エチル−1−
ブタノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3
−ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノー
ル、2−エチル−1−ヘキサノール、1−ノナノール、
3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール、1−デカ
ノール、1−ウンデカノール、1−ドデカノール、アリ
ルアルコール、プロパルギルアルコール、ベンジルアル
コール、シクロヘキサノール、1−メチルシクロヘキサ
ノール、2−メチルシクロヘキサノール、3−メチルシ
クロヘキサノール、4−メチルシクロヘキサノール、α
−テルピネオール、2,6−ジメチル−4−ヘプタノー
ル、ノニルアルコール、テトラデシルアルコール等が挙
げられる。
【0020】ケトン類としては、炭素数3〜9の鎖状又
は環状のケトン類が好ましく、具体的には、アセトン、
メチルエチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノ
ン、2−ヘキサノン、メチルイソブチルケトン、2−ヘ
プタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、ジイソブ
チルケトン、アセトニルアセトン、メシチルオキシド、
ホロン、イソホロン、2−オクタノン、シクロヘキサノ
ン、メチルシクロヘキサノン、イソホロン、2,4−ペ
ンタンジオン、2,5−ヘキサンジオン、ジアセトンア
ルコール、アセトフェノン等が挙げられる。
【0021】ハロゲン化炭化水素類としては、炭素数1
〜6の塩素化又は塩素化フッ素化炭化水素類が好まし
く、塩化メチレン、1,1−ジクロロエタン、1,2−
ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、1,
1,1,2−テトラクロロエタン、1,1,2,2−テ
トラクロロエタン、ペンタクロロエタン、1,1−ジク
ロロエチレン、シス−1,2−ジクロロエチレン、トラ
ンス−1,2−ジクロロエチレン、トリクロロエチレ
ン、テトラクロロエチレン、1,2−ジクロロプロパ
ン、ジクロロペンタフルオロプロパン、ジクロロフルオ
ロエタン等が挙げられる。
【0022】エーテル類としては、炭素数2〜8の鎖状
又は環状のエーテル類が好ましく、ジエチルエーテル、
ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチ
ルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエー
テル、アニソール、フェネトール、メチルアニソール、
ジオキサン、フラン、メチルフラン、テトラヒドロフラ
ン等が挙げられる。
【0023】エステル類としては、炭素数2〜18の鎖
状又は環状の飽和又は不飽和エステル類が好ましく、具
体的には、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ
酸ブチル、ギ酸イソブチル、ギ酸ペンチル、酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢
酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸
ペンチル、酢酸メトキシブチル、酢酸sec−ヘキシ
ル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、
酢酸シクロヘキシル、酢酸ベンジル、プロピオン酸メチ
ル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、酪酸メ
チル、酪酸エチル、酪酸ブチル、イソ酪酸イソブチル、
2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、安息
香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息
香酸ブチル、安息香酸ベンジル、γ−ブチロラクトン、
シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジブチル、シュウ酸ジペン
チル、マロン酸ジエチル、マレイン酸ジメチル、マレイ
ン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、酒石酸ジブチル、
クエン酸トリブチル、セバシン酸ジブチル、フタル酸ジ
メチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル等が挙げ
られる。
【0024】さらに、主として安定性を高めるために、
例えば以下に挙げる化合物の1種又は2種以上を溶剤組
成物に対して0.001〜5%の範囲で本発明の溶剤組
成物中へ配合できる。
【0025】ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロプロ
パン、ニトロベンゼン等のニトロ化合物類。ジエチルア
ミン、トリエチルアミン、イソ−プロピルアミン、n−
ブチルアミン等のアミン類。フェノール、o−クレゾー
ル、m−クレゾール、p−クレゾール、チモール、p−
t−ブチルフェノール、t−ブチルカテコール、カテコ
ール、イソオイゲノール、o−メトキシフェノール、ビ
スフェノールA、サリチル酸イソアミル、サリチル酸ベ
ンジル、サリチル酸メチル、2,6−ジ−t−ブチルー
p−クレゾール等のフェノール類。2−(2’−ヒドロ
キシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2
−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチ
ルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、1,
2,3−ベンゾトリアゾール、1−[(N,N−ビス−
2−エチルヘキシル)アミノメチル]ベンゾトリアゾー
ル等のトリアゾール類。
【0026】本発明の溶剤組成物は、従来のR225類
組成物と同様に各種用途に好適に使用できる。具体的な
用途としては、物品に付着した汚れを除去するための洗
浄剤、種々の化合物を物品に塗布するための塗布溶剤又
は抽出剤などの用途がある。上記の物品の材質として
は、ガラス、セラミックス、プラスチック、エラストマ
ー、金属などが挙げられる。また、物品の具体例として
は、電子・電気機器、精密機械・器具、光学機器等、及
びそれらの部品であるIC、マイクロモーター、リレ
ー、ベアリング、光学レンズ、プリント基板、ガラス基
板などが挙げられる。
【0027】物品に付着する汚れとしては、物品又は物
品を構成する部品を製造する際に使用され、最終的に除
去されなければならない汚れ又は物品の使用時に付着す
る汚れが挙げられる。汚れを形成する物質としては、グ
リース類、鉱油類、ワックス類、油性インキ類等の油脂
類、フラックス類、塵埃が挙げられる。
【0028】上記汚れを除去する具体的手段としては、
例えば、手拭き、浸漬、スプレー、揺動、超音波洗浄な
どを単独、又は組み合わせた方法等を採用できる。洗浄
後の乾燥や仕上げを向上するために、該混合液で洗浄
後、フッ素系溶剤ですすぎ、フッ素系溶剤の蒸気を当て
て乾燥してもよい。
【0029】
【実施例】分子中に塩素を含まないフッ素系溶剤として
1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6
−トリデカフルオロヘキサン(以下、HFC52−13
pという)、1,1,1,2,2,3,4,5,5,5
−デカフルオロペンタン(以下、HFC43−10me
eという)、ノナフルオロブチルメチルエーテル(以
下、HFE449sという)、炭化水素系溶剤として、
パラフィン系炭化水素系溶剤(商品名:NSクリーン1
00、日鉱石化(株)社製、沸点:171℃)(以下、N
S100という。)、パラフィン系炭化水素系溶剤(商
品名:HC−250、東ソー(株)社製、沸点:172
℃)(以下、HC250という)、芳香族系炭化水素系
溶剤(商品名:ソルファインTM、昭和電工(株)社製、
沸点:160〜180℃)(以下、ソルファインとい
う)を用い、グリコールエーテル類としてジエチレング
リコールモノノルマルブチルエーテル(以下、DEGM
BEという。)、ジエチレングリコールジノルマルブチ
ルエーテル(以下、DEGDBEという。)、ジプロピ
レングリコールモノメチルエーテル(DPGMMEとい
う。)を用い、以下の試験を行った。
【0030】例1〜3、10〜12、16〜19、21
は実施例、例4〜9、13〜15、20、22は比較例
である。
【0031】[例1〜9]表1に記載の組成物を100g
調合した。軽く振とうした後の混合状況を観察した。結
果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】[例10〜15]あらかじめ重さを測定して
ある、25mm×40mm×2mmのSS−304製の
テストピースを、出光興産(株)社製の切削油であるダ
フニカットAS−40Hに浸して引き上げた後テストピ
ースの重さを測定した(A)。(洗浄前の油の付着量)
=((A)の測定値)−(テストピースの重さ)とし
た。次に表2に記載の組成物中に該テストピースを浸漬
し、室温で3分間超音波洗浄した。洗浄後、洗浄に用い
た組成物中に含有するのと同じフッ素系溶剤中に洗浄後
のテストピースを浸漬し、3分間すすぎ、さらに該フッ
素系溶剤の蒸気に3分間接触させて乾燥した。乾燥後、
テストピースの重さを測定した(B)。(洗浄後の油の
残存量)=((B)の測定値)−(テストピースの重
さ)とした。次式により、油の残存率を測定した。(油
の残存率)=100×(洗浄後の油の残存量)/(洗浄
前の油の付着量)。油の残存率が1%未満を○、1%以
上を×とした。結果を表2に示す。
【0034】
【表2】
【0035】[例16〜18]表3の組成物を調合し、ク
リーブランド開放式引火点測定器を用いASTMD 9
2−90に記載の方法に従い引火点の有無を確認した。
結果を表3に示す。
【0036】
【表3】
【0037】[例19〜20]表4の組成物を調合し、
それぞれの組成物について、協和界面科学(株)社製CB
VP式表面張力計を用いて25℃の表面張力、ラウダ社
製粘度計D−15KTを用いて25℃の粘度を測定し
た。結果を表4に示す。
【0038】
【表4】
【0039】[例21〜22]あらかじめ重さを測定し
てある、25mm×40mm×2mmのSS−304製
のテストピースを表5の組成物中に浸漬後テストピース
の重さを測定した(C)。(放置前の溶剤の付着量)=
((C)の測定値)−(テストピースの重さ)とした。
次に25℃の室内で15分間放置した後のテストピース
の重さを測定した(D)。(15分放置後の溶剤の残存
量)=((D)の測定値)−(テストピースの重さ)と
した。15分放置後のテストピースの溶剤の残存率を次
式により得た。(溶剤の残存率)=(15分放置後の溶
剤の残存量)/(放置前の溶剤の付着量)。結果を表5
に示す。
【0040】
【表5】
【0041】
【発明の効果】本発明の溶剤組成物は、洗浄性、被洗浄
物品のすき間などへの浸透性及び溶剤の乾燥性に優れた
溶剤組成物である。また、溶剤の組成比を調製すること
により浸透性、洗浄性、乾燥性に優れかつ不燃性の溶剤
組成物を得ることができる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子中に塩素原子を含まないフッ素系溶剤
    と、炭化水素系溶剤と、グリコールエーテル類とを含む
    層分離しない溶剤組成物であって、該溶剤組成物におけ
    る該フッ素系溶剤と該炭化水素系溶剤の組成比率が、該
    フッ素系溶剤と該炭化水素系溶剤のみの当該組成比率の
    二成分混合物では二層に分離する組成比率であることを
    特徴とする溶剤組成物。
  2. 【請求項2】溶剤組成物における炭化水素系溶剤の組成
    比率がグリコールエーテル類の組成比率より大きい請求
    項1に記載の溶剤組成物。
  3. 【請求項3】溶剤組成物におけるグリコールエーテル類
    の含有割合が、5〜35質量%である請求項1又は2に
    記載の溶剤組成物。
  4. 【請求項4】溶剤組成物における組成比率が、分子中に
    塩素原子を含まないフッ素系溶剤/炭化水素系溶剤/グ
    リコールエーテル類=25〜90質量部/5〜65質量
    部/5〜35質量部である請求項1又は2に記載の溶剤
    組成物。
  5. 【請求項5】溶剤組成物が不燃性である請求項1〜4の
    いずれかに記載の溶剤組成物。
  6. 【請求項6】分子中に塩素原子を含まないフッ素系溶剤
    と、炭化水素系溶剤と、グリコールエーテル類とを含む
    溶剤組成物であって、組成比率が、分子中に塩素原子を
    含まないフッ素系溶剤/炭化水素系溶剤/グリコールエ
    ーテル類=25〜90質量部/5〜65質量部/5〜3
    5質量部である溶剤組成物。
  7. 【請求項7】溶剤組成物における炭化水素系溶剤の組成
    比率がグリコールエーテル類の組成比率より大きい請求
    項6に記載の溶剤組成物。
  8. 【請求項8】溶剤組成物が不燃性である請求項6又は7
    に記載の溶剤組成物。
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