JP2011072967A - 含フッ素ポリマーの除去方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】含フッ素ポリマーまたはその架橋物が表面に付着した物品を、芳香族系炭化水素および含フッ素エーテルを含有する不燃性混合液に接触させて膨潤または溶解させ、その後物品表面から含フッ素ポリマーまたはその架橋物を除去する方法を提供する。
【選択図】なし
Description
[1]物品表面に付着した含フッ素ポリマーまたはその架橋物を除去する方法であって、前記含フッ素ポリマーまたはその架橋物を芳香族系炭化水素および含フッ素エーテルを含有する不燃性混合液に接触させ、前記含フッ素ポリマーまたはその架橋物を膨潤または溶解させて除去することを特徴とする含フッ素ポリマーまたはその架橋物の除去方法。
[2]物品表面に付着した含フッ素ポリマーまたはその架橋物を前記不燃性混合液と接触させて物品表面から除去したのち、物品を含フッ素エーテルですすいで乾燥する、上記[1]に記載の除去方法。
[3]含フッ素ポリマーがテトラフルオロエチレン/プロピレン系共重合体であり、含フッ素ポリマーの架橋物がテトラフルオロエチレン/プロピレン系共重合体の架橋物である、上記[1]または[2]に記載の除去方法。
[4]前記不燃性混合液が、芳香族系炭化水素と含フッ素エーテルの合計量に対して芳香族系炭化水素20〜60質量%および含フッ素エーテル80〜40質量%、不燃性混合液に対して芳香族系炭化水素と含フッ素エーテルの合計量が80〜100質量%、を含有する、上記[1]から[3]のいずれかに記載の除去方法。
[5]含フッ素エーテルが、1,1,2,2−テトラフルオロエチル−2,2,2−トリフルオロエチルエーテルである、上記[1]請求項1から[4]のいずれかに記載の除去方法。
[6]芳香族系炭化水素がトリメチルベンゼンを含む芳香族系炭化水素混合物である、上記[1]から[5]のいずれかに記載の除去方法。
R1−O−R2・・・式1
ただし、R1、R2は、各々独立にアルキル基またはフルオロアルキル基を示す。R1、R2に含まれるフッ素原子の数が同時に0であることはなく、かつR1およびR2に含まれる炭素原子の数の合計は4〜8である。なかでも、1,1,2,2−テトラフルオロエチル−2,2,2−トリフルオロエチルエーテル、(パーフルオロブトキシ)メタン、(パーフルオロブトキシ)エタンが好ましく、さらには、1,1,2,2−テトラフルオロエチル−2,2,2−トリフルオロエチルエーテルが、芳香族系炭化水素との相溶性や熱安定性の点から特に好ましい。これらの含フッ素エーテルは単独でも、2種以上の混合物であってもよい。
25×30×2mmのSUS板(SUS 304製)をAFLAS150CS(旭硝子株式会社製)のラテックス溶液(テトラフルオロエチレンとプロピレンの共重合体32〜37%、水58〜63%、t−ブチルアルコール3〜5%、安定剤2%未満)に浸漬後、100℃のオーブンで1時間乾燥させ、含フッ素ポリマーが付着したSUS板を作製した。このSUS板には、約4mgの含フッ素ポリマーが付着していた。このSUS板を各実施例、比較例の条件で除去洗浄を行い、含フッ素ポリマーの除去性を確認した。
なお、試験には、含フッ素エーテルとして、アサヒクリンAE−3000(HFE−347pc−f(1,1,2,2−テトラフルオロエチル−2,2,2−トリフルオロエチルエーテル)旭硝子株式会社製)、芳香族系炭化水素として、ソルファインTM(トリメチルベンゼン97.5質量%以上含有、昭和電工株式会社製)、比較のため、アセトン、エタノール、アサヒクリンAK−225(HCFC−225、旭硝子株式会社製)、メチレンクロライド(旭硝子株式会社製)を用いた。
含フッ素ポリマーが付着したSUS板1枚を、表1に示す各浸漬液20mlに常温で5時間浸漬後に引き上げて物品表面の外観観察を行った後、さらに11時間浸漬後に引き上げて外観観察した後、含フッ素ポリマーが残留しているSUS板の表面を綿棒で軽く拭き取り操作を行った後、物品表面の外観観察を行った。
試験結果を表1に示す。なお、表1に示す試験結果においては、含フッ素ポリマーの除去性は、◎:含フッ素ポリマーが5時間の浸漬で溶解除去できたもの、○:含フッ素ポリマーが16時間の浸漬で溶解除去できたもの、△:含フッ素ポリマーが16時間の浸漬によって膨潤し、引き上げ後の拭き取り操作によって除去できたもの、×:含フッ素ポリマーが膨潤せず、除去できなかったものを示す。なお、実施例1から5、比較例2、4は、浸漬後に含フッ素ポリマーの残留の有無にかかわらず、SUS板の表面が各浸漬液によって濡れていた。
含フッ素ポリマーが付着したSUS板1枚を、表2に示す各浸漬液20mlに常温で16時間浸漬後に、常温のアサヒクリンAE−3000:50mlに1分間超音波処理してすすぎを行った後、さらにアサヒクリンAE−3000の蒸気にて1分間蒸気によるすすぎを行って、SUS板表面の外観観察を行った。
実施例6〜10、比較例11の試験結果を表2に示す。なお、表2に示す試験結果においては、含フッ素ポリマーの除去性は、○:含フッ素ポリマーが溶解除去できたもの、を示す。また、試験操作後のSUS板の乾燥性は、○:乾燥したもの、×:表面が溶剤によって濡れているもの、を示す。
含フッ素ポリマーが付着したSUS板1枚を、表3に示す各浸漬液50mlに常温で15分浸漬および超音波処理を行った後に、常温のアサヒクリンAE−3000:50ml中に、1分間超音波処理してすすぎを行った後、さらにアサヒクリンAE−3000の蒸気にて1分間蒸気によるすすぎを行い、SUS板表面の外観観察を行った。
実施例11〜15、比較例12〜14の試験結果を表3に示す。なお、表3に示す試験結果においては、含フッ素ポリマーの除去性は、○:含フッ素ポリマーが除去できたもの、×:除去できなかったものを示す。また、試験操作後のSUS板の乾燥性を、○:乾燥したもの、×:表面が溶剤によって濡れているもの、を示す。
表4に示す各不燃性混合液を十分に含有した不織布を用いて含フッ素ポリマー等が付着したSUS板1枚を手拭きした後、SUS板表面の外観観察を行った。
実施例16〜20、比較例15〜17の試験結果を表4に示す。なお、表4に示す試験結果においては、含フッ素ポリマーの除去性は、○:含フッ素ポリマーが除去できたもの、×:除去できなかったものを示す。
内径20mm、長さ150mmのガラス製チューブの内部に100gの前記AFLAS150CSのラテックス溶液を通液した後、100℃のオーブンで1時間乾燥させて、ガラス製チューブの内部に含フッ素ポリマーが付着したサンプルを作製した。この時ガラス製チューブには、約25mgの含フッ素ポリマーが付着していた。このガラス製チューブ内部に表5に示す各浸漬液300mlをマグネットポンプを用いて、連続的に24時間送液した後、ガラス製チューブ内部の含フッ素ポリマーの除去性を外観観察にて確認した。
実施例21〜25、比較例18〜20の試験結果を表5に示す。なお、表5に示す試験結果においては、含フッ素ポリマーの除去性は、○:含フッ素ポリマーが除去できたもの、×:除去できなかったものを示す。
Claims (6)
- 物品表面に付着した含フッ素ポリマーまたはその架橋物を除去する方法であって、前記含フッ素ポリマーまたはその架橋物を芳香族系炭化水素および含フッ素エーテルを含有する不燃性混合液に接触させ、前記含フッ素ポリマーまたはその架橋物を膨潤または溶解させて除去することを特徴とする含フッ素ポリマーまたはその架橋物の除去方法。
- 物品表面に付着した含フッ素ポリマーまたはその架橋物を前記不燃性混合液と接触させて物品表面から除去したのち、物品を含フッ素エーテルですすいで乾燥する、請求項1に記載の除去方法。
- 含フッ素ポリマーがテトラフルオロエチレン/プロピレン系共重合体であり、含フッ素ポリマーの架橋物がテトラフルオロエチレン/プロピレン系共重合体の架橋物である、請求項1または2に記載の除去方法。
- 前記不燃性混合液が、芳香族系炭化水素と含フッ素エーテルの合計量に対して芳香族系炭化水素20〜60質量%および含フッ素エーテル80〜40質量%、不燃性混合液に対して芳香族系炭化水素と含フッ素エーテルの合計量が80〜100質量%、を含有する、請求項1から3のいずれかに記載の除去方法。
- 含フッ素エーテルが、1,1,2,2−テトラフルオロエチル−2,2,2−トリフルオロエチルエーテルである、請求項1から4のいずれかに記載の除去方法。
- 芳香族系炭化水素がトリメチルベンゼンを含む芳香族系炭化水素混合物である、請求項1から5のいずれかに記載の除去方法。
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