JP2004002524A - 溶剤組成物および共沸溶剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】不燃性であり、溶解力に優れ、幅広い用途に使用できる新規な溶剤組成物を提供する。
【解決手段】1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン85.4%とノナフルオロブチルメチルエーテル14.6%からなる共沸溶剤組成物、または、組成比が1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパンとノナフルオロブチルメチルエーテルとの合計量に対して、1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパンが70〜99%(質量基準である。)、ノナフルオロブチルメチルエーテルが1〜30%(質量基準である。)である該2成分を含む溶剤組成物。
【解決手段】1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン85.4%とノナフルオロブチルメチルエーテル14.6%からなる共沸溶剤組成物、または、組成比が1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパンとノナフルオロブチルメチルエーテルとの合計量に対して、1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパンが70〜99%(質量基準である。)、ノナフルオロブチルメチルエーテルが1〜30%(質量基準である。)である該2成分を含む溶剤組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、IC等の電子部品、精密機械部品、ガラス基板等の物品に付着する油脂類、塵埃などの汚れを除去するために用いられる溶剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種油脂、塵埃等の除去には、不燃性、低毒性、安定性に優れる1,1−ジクロロ−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパン(以下、R225caという。)、1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン(以下、R225cbという。)や、これらの混合物(以下、R225という。)等が広く使われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、R225ca、R225cb、R225(以下、これらを総称してR225類という。)では、一部のプラスチックやゴム材質に対しては影響を与えることもあるため、これらの高分子材料を含む部品の洗浄には使用できないことがあった。一方、ノナフルオロブチルメチルエーテル(以下、HFE449sという。)は、プラスチックやゴム材質に対する影響はR225類より低いものの、油脂類の溶解力が低く洗浄用途では使用できなかった。
【0004】
R225類とHFE449sとの混合組成物に関しては、WO96/36689号公報や特開平11−35991号公報等に示されている。なかでも、WO96/36689号公報には、HFE449sと、R225類を含む有機溶剤群から選ばれる有機溶剤からなる共沸様溶剤組成物の記載がある。また、具体的には、HFE449sとR225(R225ca/R225cb=45/55)とからなる共沸溶剤組成物や共沸様溶剤組成物の記載がある。しかし、HFE449sとR225cbのみからなる共沸溶剤組成物や共沸様溶剤組成物については言及されていない。
【0005】
本発明は、溶剤組成物であり、R225類の洗浄力を維持したまま、これらの高分子材料への影響を抑えることにより、R225類より広い洗浄用途に使用できる溶剤組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、R225cbとHFE449sを特定比率で混合した溶剤組成物が、R225類と同等の洗浄力を維持し、さらにR225類より広い洗浄用途に使用できる溶剤組成物となることを見出した。
【0007】
すなわち、本発明は、1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン85.4%(質量基準である。以下同じ。)とノナフルオロブチルメチルエーテル14.6%とからなる溶剤組成物を提供する。
【0008】
また、本発明は、1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパンとノナフルオロブチルメチルエーテルとを含む溶剤組成物であって、組成比が1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパンとノナフルオロブチルメチルエーテルとの合計量に対して、1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパンが70〜99%(質量基準である。)、ノナフルオロブチルメチルエーテルが1〜30%(質量基準である。)である溶剤組成物を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】
R225cbとHFE449sとからなる溶剤組成物において、R225cb/HFE449s=85.4%/14.6%の組成比で共沸溶剤組成物となり、該共沸溶剤組成物の沸点は、1010hPaにおいて55.5℃である。
【0010】
また、R225cb/HFE449s=70〜99%/1〜30%の組成比である、実質的にR225cbとHFE449sとからなる溶剤組成物は共沸様溶剤組成物となる。
【0011】
ここで、共沸溶剤組成物には、該組成物を繰り返し蒸発、凝縮した場合、組成物の組成変化がなく、極めて安定して洗浄性能等を維持できる利点がある。また、共沸様溶剤組成物には、組成物を繰り返し蒸発、凝縮した場合、組成物の組成変化が小さく、共沸組成物と同等の安定した洗浄性能等が得られる利点がある。
【0012】
本発明の溶剤組成物は、共沸組成または共沸様組成であるため、蒸気洗浄や蒸留等の操作をしても組成の変動がなく、リサイクル使用することができる。また、R225cbと同様の使い方ができるため、本発明の溶剤組成物を洗浄等に用いる場合、従来技術の大幅な変更を要しない等の利点がある。
【0013】
本発明におけるHFE449sとは、ノナフルオロ−n−ブチルメチルエーテルおよび/またはノナフルオロイソブチルメチルエーテルが好ましいが、それらの混合物場合その混合割合は特に限定されない。
【0014】
本発明の溶剤組成物におけるHFE449sの量は、1〜30%の範囲内であればいかなる量でもよいが、10〜30%が好ましい。HFE449sの量が1%以上であれば高分子材料への影響が低減できる。また、HFE449sの量が10%以上であれば、高分子材料への影響をさらに低減できるため好ましい。
【0015】
本発明の溶剤組成物は、R225cbとHFE449sのみからなることが好ましいが、さらに他の化合物を含んでもよい。
【0016】
他の化合物としては、炭化水素類、アルコール類、ケトン類、ハロゲン化炭化水素類(R225類を除く。)、エーテル類、エステル類およびグリコールエーテル類からなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられる。これらの他の化合物の溶剤組成物中における含有割合は、好ましくは溶剤組成物全量に対して40%以下、より好ましくは20%以下、さらに好ましくは10%以下である。
【0017】
炭化水素類としては、炭素数5〜15の鎖状または環状の炭化水素類が好ましく、n−ペンタン、2−メチルブタン、n−ヘキサン、2−メチルペンタン、2,2−ジメチルブタン、2,3−ジメチルブタン、n−ヘプタン、2−メチルヘキサン、3−メチルヘキサン、2,4−ジメチルペンタン、n−オクタン、2−メチルヘプタン、3−メチルヘプタン、4−メチルヘプタン、2,2−ジメチルヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン、3,3−ジメチルヘキサン、2−メチル−3−エチルペンタン、3−メチル−3−エチルペンタン、2,3,3−トリメチルペンタン、2,3,4−トリメチルペンタン、2,2,3−トリメチルペンタン、2−メチルヘプタン、2,2,4−トリメチルペンタン、n−ノナン、2,2,5−トリメチルヘキサン、n−デカン、n−ドデカン、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ビシクロヘキサン、デカリン、テトラリン、アミルナフタレン等が挙げられる。より好ましいのは、n−ペンタン、シクロペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン等の炭素数5〜7の炭化水素である。
【0018】
アルコール類としては、炭素数2〜16の鎖状または環状のアルコール類が好ましく、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、1−エチル−1−プロパノール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、3−メチル−2−ブタノール、ネオペンチルアルコール、1−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−エチル−1−ブタノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、1−ノナノール、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール、1−デカノール、1−ウンデカノール、1−ドデカノール、シクロヘキサノール、1−メチルシクロヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノール、3−メチルシクロヘキサノール、4−メチルシクロヘキサノール、α−テルピネオール、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール、ノニルアルコール、テトラデシルアルコール等が挙げられる。より好ましいのは、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の炭素数3以下のアルカノールである。
【0019】
ケトン類としては、炭素数3〜9の鎖状または環状のケトン類が好ましく、具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘキサノン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、ジイソブチルケトン、メシチルオキシド、ホロン、2−オクタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、イソホロン、2,4−ペンタンジオン、2,5−ヘキサンジオン、等が挙げられる。より好ましいのは、アセトン、メチルエチルケトン等の炭素数3〜4のケトンである。
【0020】
ハロゲン化炭化水素類としては、炭素数1〜6の塩素化または塩素化フッ素化炭化水素類が好ましく、塩化メチレン、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1,2−テトラクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、ペンタクロロエタン、1,1−ジクロロエチレン、cis−1,2−ジクロロエチレン、trans1,2−ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、1,2−ジクロロプロパン、ジクロロフルオロエタン、デカフルオロペンタン等が挙げられる。より好ましいのは、塩化メチレン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の炭素数1〜2の塩素化炭化水素である。
【0021】
エーテル類としては、炭素数2〜8の鎖状または環状のエーテル類が好ましく、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、アニソール、フェネトール、メチルアニソール、ジオキサン、フラン、メチルフラン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。より好ましいのは、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等の炭素数4〜6のエーテルである。
【0022】
エステル類としては、炭素数2〜19の鎖状または環状のエステル類が好ましく、具体的には、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸ペンチル、酢酸メトキシブチル、酢酸sec−ヘキシル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸シクロヘキシル、酢酸ベンジル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸ブチル、イソ酪酸イソブチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸ベンジル、γ−ブチロラクトン、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジブチル、シュウ酸ジペンチル、マロン酸ジエチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、酒石酸ジブチル、クエン酸トリブチル、セバシン酸ジブチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル等が挙げられる。より好ましいのは、酢酸メチル、酢酸エチル等の炭素数3〜4のエステルである。
【0023】
グリコールエーテル類としては、炭素数2〜4である2価アルコールの2〜4量体の一方または両方の水酸基の水素原子が炭素数1〜6のアルキル基で置換されている化合物であり、ジエチレングリコールのアルキルエーテル類やジプロピレングリコールのアルキルエーテル類が好ましい。具体的には、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノノルマルプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノノルマルブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテルなどのジエチレングリコール系エーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノノルマルプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノノルマルブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソブチルエーテルなどのジプロピレングリコール系エーテル等が挙げられる。
【0024】
さらに、主として安定性を高めるために、例えば以下に挙げる化合物の1種または2種以上を0.001〜5%の範囲で本発明の溶剤組成物中へ配合できる。
【0025】
ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロプロパン、ニトロベンゼン等のニトロ化合物類。ジエチルアミン、トリエチルアミン、イソ−プロピルアミン、n−ブチルアミン等のアミン類。フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、チモール、p−t−ブチルフェノール、t−ブチルカテコール、カテコール、イソオイゲノール、o−メトキシフェノール、ビスフェノールA、サリチル酸イソアミル、サリチル酸ベンジル、サリチル酸メチル、2,6−ジ−t−ブチルーp−クレゾール等のフェノール類。2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、1,2,3−ベンゾトリアゾール、1−[(N,N−ビス−2−エチルヘキシル)アミノメチル]ベンゾトリアゾール等のトリアゾール類。
【0026】
本発明の溶剤組成物は、従来のR225類組成物と同様に各種用途に好適に使用できる。具体的な用途としては、汚れが付着した物品を除去するための洗浄剤、種々の化合物の塗布溶剤または抽出剤などの用途がある。
【0027】
上記の物品の材質としては、ガラス、セラミックス、プラスチック、エラストマー、または金属などが挙げられる。また、物品の具体例としては、電子・電気機器、精密機械・器具、光学物品等、およびそれらの部品であるIC、マイクロモーター、リレー、ベアリング、光学レンズ、ガラス基板などが挙げられる。
【0028】
物品に付着する汚れとしては、物品または物品を構成する部品を製造する際に使用され、最終的に除去されなければならない化合物、または物品の使用時に付着する汚れが挙げられる。汚れを形成する物質としては、グリース類、鉱油類、ワックス類、油性インキ類等の油脂類、塵埃が挙げられる。
【0029】
上記汚れを除去する具体的手段としては、例えば、手拭き、浸漬、スプレー、揺動、超音波洗浄、蒸気洗浄またはこれらを組み合わせた方法等が採用できる。
【0030】
【実施例】
例1〜5、例7〜10、例12〜14実施例であり、例6、例11、例15は比較例である。
【0031】
[例1〜6]
R225cb(沸点56.1℃)濃度が、表1の仕込み時欄に示した濃度であるR225cbとHFE449s(沸点61℃)との混合物300gを、オスマー気液平衡蒸留測定装置に入れ、1010hPaで気相と液相の温度が平衡状態になった時点で、気相と液相から該混合物のサンプルを採取し、ガスクロマトグラフでR225cbとHFE449sの組成を分析した。その結果を表1に示す。
【0032】
測定の結果、R225cbが85.4%、HFE449sが14.6%の時が共沸組成であり、その時の共沸点は1010hPaにおいて55.5℃であった。
【0033】
【表1】
【0034】
[例7]
R2255cbが85.4%、HFE449sが14.6%からなる溶剤組成物20kgを小型単槽式の開放型洗浄機に入れ、1日当り6時間で3日間運転した。運転条件は、洗浄槽へ溶剤組成物のみを仕込み、その組成物が加熱、蒸発、凝縮された後、水分離器に導かれ、洗浄槽へ戻るまでの1時間当りの循環量が仕込んだ組成物の量となるような運転条件とした。経時的に洗浄槽と水分離器各々から該組成物をサンプリングし、ガスクロマトグラフで分析した結果を表2に示す。
【0035】
【表2】
【0036】
[例8〜11]
表3に示した組成を有するR225cbとHFE449sからなる溶剤組成物を用いて金属加工油の洗浄試験を行った。すなわち、SUS−304のテストピース(25mm×30mm×2mm)を、金属加工油:テンパーオイル(日本グリース社製)中に浸漬して金属加工油を付着させた。該テストピースは、該金属加工油中から取り出した後、40℃に保温した該溶剤組成物中に1分間浸漬して洗浄した。金属加工油の除去度を目視で評価した。結果を表3に示す。表中において、◎:良好に除去可、△:微量残存、×:かなり残存、を示す。
【0037】
【表3】
【0038】
[例12〜15]
表4の溶剤組成物を用いてアクリル樹脂への影響を調べた。すなわち、アクリル樹脂のテストピース(25mm×30mm×3mm)を、40℃に保温した該溶剤組成物中に5分間浸漬した。該テストピースを溶剤組成物から取り出した後、浸漬後のテストピースを目視で観察評価した。結果を表4に示す。表中において、◎:変化なし、×:割れが発生、を示す。
【0039】
【表4】
【0040】
【発明の効果】
本発明の共沸溶剤組成物または溶剤組成物(以下、本発明の組成物ともいう。)は、繰り返し蒸発、凝縮操作をしても組成の変動がないか、または少なく、さらに蒸気洗浄や蒸留等を行った後リサイクル使用しても組成の変動がないか、または少ないため、本発明の組成物の洗浄性や各種物性が変化しない。このため、1種の化合物を主成分とする溶剤を用いて洗浄する従来技術と比べて、本発明の組成物を用いることにより、装置、操作等の大幅な変更を要しない。また、本発明の組成物は、R225類のみを主成分とする溶剤よりプラスチックやゴム材質等への影響が抑えられるため、R225類より多種多様な洗浄用途に使用できる等の利点がある。
【発明の属する技術分野】
本発明は、IC等の電子部品、精密機械部品、ガラス基板等の物品に付着する油脂類、塵埃などの汚れを除去するために用いられる溶剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種油脂、塵埃等の除去には、不燃性、低毒性、安定性に優れる1,1−ジクロロ−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパン(以下、R225caという。)、1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン(以下、R225cbという。)や、これらの混合物(以下、R225という。)等が広く使われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、R225ca、R225cb、R225(以下、これらを総称してR225類という。)では、一部のプラスチックやゴム材質に対しては影響を与えることもあるため、これらの高分子材料を含む部品の洗浄には使用できないことがあった。一方、ノナフルオロブチルメチルエーテル(以下、HFE449sという。)は、プラスチックやゴム材質に対する影響はR225類より低いものの、油脂類の溶解力が低く洗浄用途では使用できなかった。
【0004】
R225類とHFE449sとの混合組成物に関しては、WO96/36689号公報や特開平11−35991号公報等に示されている。なかでも、WO96/36689号公報には、HFE449sと、R225類を含む有機溶剤群から選ばれる有機溶剤からなる共沸様溶剤組成物の記載がある。また、具体的には、HFE449sとR225(R225ca/R225cb=45/55)とからなる共沸溶剤組成物や共沸様溶剤組成物の記載がある。しかし、HFE449sとR225cbのみからなる共沸溶剤組成物や共沸様溶剤組成物については言及されていない。
【0005】
本発明は、溶剤組成物であり、R225類の洗浄力を維持したまま、これらの高分子材料への影響を抑えることにより、R225類より広い洗浄用途に使用できる溶剤組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、R225cbとHFE449sを特定比率で混合した溶剤組成物が、R225類と同等の洗浄力を維持し、さらにR225類より広い洗浄用途に使用できる溶剤組成物となることを見出した。
【0007】
すなわち、本発明は、1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン85.4%(質量基準である。以下同じ。)とノナフルオロブチルメチルエーテル14.6%とからなる溶剤組成物を提供する。
【0008】
また、本発明は、1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパンとノナフルオロブチルメチルエーテルとを含む溶剤組成物であって、組成比が1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパンとノナフルオロブチルメチルエーテルとの合計量に対して、1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパンが70〜99%(質量基準である。)、ノナフルオロブチルメチルエーテルが1〜30%(質量基準である。)である溶剤組成物を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】
R225cbとHFE449sとからなる溶剤組成物において、R225cb/HFE449s=85.4%/14.6%の組成比で共沸溶剤組成物となり、該共沸溶剤組成物の沸点は、1010hPaにおいて55.5℃である。
【0010】
また、R225cb/HFE449s=70〜99%/1〜30%の組成比である、実質的にR225cbとHFE449sとからなる溶剤組成物は共沸様溶剤組成物となる。
【0011】
ここで、共沸溶剤組成物には、該組成物を繰り返し蒸発、凝縮した場合、組成物の組成変化がなく、極めて安定して洗浄性能等を維持できる利点がある。また、共沸様溶剤組成物には、組成物を繰り返し蒸発、凝縮した場合、組成物の組成変化が小さく、共沸組成物と同等の安定した洗浄性能等が得られる利点がある。
【0012】
本発明の溶剤組成物は、共沸組成または共沸様組成であるため、蒸気洗浄や蒸留等の操作をしても組成の変動がなく、リサイクル使用することができる。また、R225cbと同様の使い方ができるため、本発明の溶剤組成物を洗浄等に用いる場合、従来技術の大幅な変更を要しない等の利点がある。
【0013】
本発明におけるHFE449sとは、ノナフルオロ−n−ブチルメチルエーテルおよび/またはノナフルオロイソブチルメチルエーテルが好ましいが、それらの混合物場合その混合割合は特に限定されない。
【0014】
本発明の溶剤組成物におけるHFE449sの量は、1〜30%の範囲内であればいかなる量でもよいが、10〜30%が好ましい。HFE449sの量が1%以上であれば高分子材料への影響が低減できる。また、HFE449sの量が10%以上であれば、高分子材料への影響をさらに低減できるため好ましい。
【0015】
本発明の溶剤組成物は、R225cbとHFE449sのみからなることが好ましいが、さらに他の化合物を含んでもよい。
【0016】
他の化合物としては、炭化水素類、アルコール類、ケトン類、ハロゲン化炭化水素類(R225類を除く。)、エーテル類、エステル類およびグリコールエーテル類からなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられる。これらの他の化合物の溶剤組成物中における含有割合は、好ましくは溶剤組成物全量に対して40%以下、より好ましくは20%以下、さらに好ましくは10%以下である。
【0017】
炭化水素類としては、炭素数5〜15の鎖状または環状の炭化水素類が好ましく、n−ペンタン、2−メチルブタン、n−ヘキサン、2−メチルペンタン、2,2−ジメチルブタン、2,3−ジメチルブタン、n−ヘプタン、2−メチルヘキサン、3−メチルヘキサン、2,4−ジメチルペンタン、n−オクタン、2−メチルヘプタン、3−メチルヘプタン、4−メチルヘプタン、2,2−ジメチルヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン、3,3−ジメチルヘキサン、2−メチル−3−エチルペンタン、3−メチル−3−エチルペンタン、2,3,3−トリメチルペンタン、2,3,4−トリメチルペンタン、2,2,3−トリメチルペンタン、2−メチルヘプタン、2,2,4−トリメチルペンタン、n−ノナン、2,2,5−トリメチルヘキサン、n−デカン、n−ドデカン、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ビシクロヘキサン、デカリン、テトラリン、アミルナフタレン等が挙げられる。より好ましいのは、n−ペンタン、シクロペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン等の炭素数5〜7の炭化水素である。
【0018】
アルコール類としては、炭素数2〜16の鎖状または環状のアルコール類が好ましく、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、1−エチル−1−プロパノール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、3−メチル−2−ブタノール、ネオペンチルアルコール、1−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−エチル−1−ブタノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、1−ノナノール、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール、1−デカノール、1−ウンデカノール、1−ドデカノール、シクロヘキサノール、1−メチルシクロヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノール、3−メチルシクロヘキサノール、4−メチルシクロヘキサノール、α−テルピネオール、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール、ノニルアルコール、テトラデシルアルコール等が挙げられる。より好ましいのは、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の炭素数3以下のアルカノールである。
【0019】
ケトン類としては、炭素数3〜9の鎖状または環状のケトン類が好ましく、具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘキサノン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、ジイソブチルケトン、メシチルオキシド、ホロン、2−オクタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、イソホロン、2,4−ペンタンジオン、2,5−ヘキサンジオン、等が挙げられる。より好ましいのは、アセトン、メチルエチルケトン等の炭素数3〜4のケトンである。
【0020】
ハロゲン化炭化水素類としては、炭素数1〜6の塩素化または塩素化フッ素化炭化水素類が好ましく、塩化メチレン、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1,2−テトラクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、ペンタクロロエタン、1,1−ジクロロエチレン、cis−1,2−ジクロロエチレン、trans1,2−ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、1,2−ジクロロプロパン、ジクロロフルオロエタン、デカフルオロペンタン等が挙げられる。より好ましいのは、塩化メチレン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の炭素数1〜2の塩素化炭化水素である。
【0021】
エーテル類としては、炭素数2〜8の鎖状または環状のエーテル類が好ましく、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、アニソール、フェネトール、メチルアニソール、ジオキサン、フラン、メチルフラン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。より好ましいのは、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等の炭素数4〜6のエーテルである。
【0022】
エステル類としては、炭素数2〜19の鎖状または環状のエステル類が好ましく、具体的には、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸ペンチル、酢酸メトキシブチル、酢酸sec−ヘキシル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸シクロヘキシル、酢酸ベンジル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸ブチル、イソ酪酸イソブチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸ベンジル、γ−ブチロラクトン、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジブチル、シュウ酸ジペンチル、マロン酸ジエチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、酒石酸ジブチル、クエン酸トリブチル、セバシン酸ジブチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル等が挙げられる。より好ましいのは、酢酸メチル、酢酸エチル等の炭素数3〜4のエステルである。
【0023】
グリコールエーテル類としては、炭素数2〜4である2価アルコールの2〜4量体の一方または両方の水酸基の水素原子が炭素数1〜6のアルキル基で置換されている化合物であり、ジエチレングリコールのアルキルエーテル類やジプロピレングリコールのアルキルエーテル類が好ましい。具体的には、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノノルマルプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノノルマルブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテルなどのジエチレングリコール系エーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノノルマルプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノノルマルブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソブチルエーテルなどのジプロピレングリコール系エーテル等が挙げられる。
【0024】
さらに、主として安定性を高めるために、例えば以下に挙げる化合物の1種または2種以上を0.001〜5%の範囲で本発明の溶剤組成物中へ配合できる。
【0025】
ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロプロパン、ニトロベンゼン等のニトロ化合物類。ジエチルアミン、トリエチルアミン、イソ−プロピルアミン、n−ブチルアミン等のアミン類。フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、チモール、p−t−ブチルフェノール、t−ブチルカテコール、カテコール、イソオイゲノール、o−メトキシフェノール、ビスフェノールA、サリチル酸イソアミル、サリチル酸ベンジル、サリチル酸メチル、2,6−ジ−t−ブチルーp−クレゾール等のフェノール類。2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、1,2,3−ベンゾトリアゾール、1−[(N,N−ビス−2−エチルヘキシル)アミノメチル]ベンゾトリアゾール等のトリアゾール類。
【0026】
本発明の溶剤組成物は、従来のR225類組成物と同様に各種用途に好適に使用できる。具体的な用途としては、汚れが付着した物品を除去するための洗浄剤、種々の化合物の塗布溶剤または抽出剤などの用途がある。
【0027】
上記の物品の材質としては、ガラス、セラミックス、プラスチック、エラストマー、または金属などが挙げられる。また、物品の具体例としては、電子・電気機器、精密機械・器具、光学物品等、およびそれらの部品であるIC、マイクロモーター、リレー、ベアリング、光学レンズ、ガラス基板などが挙げられる。
【0028】
物品に付着する汚れとしては、物品または物品を構成する部品を製造する際に使用され、最終的に除去されなければならない化合物、または物品の使用時に付着する汚れが挙げられる。汚れを形成する物質としては、グリース類、鉱油類、ワックス類、油性インキ類等の油脂類、塵埃が挙げられる。
【0029】
上記汚れを除去する具体的手段としては、例えば、手拭き、浸漬、スプレー、揺動、超音波洗浄、蒸気洗浄またはこれらを組み合わせた方法等が採用できる。
【0030】
【実施例】
例1〜5、例7〜10、例12〜14実施例であり、例6、例11、例15は比較例である。
【0031】
[例1〜6]
R225cb(沸点56.1℃)濃度が、表1の仕込み時欄に示した濃度であるR225cbとHFE449s(沸点61℃)との混合物300gを、オスマー気液平衡蒸留測定装置に入れ、1010hPaで気相と液相の温度が平衡状態になった時点で、気相と液相から該混合物のサンプルを採取し、ガスクロマトグラフでR225cbとHFE449sの組成を分析した。その結果を表1に示す。
【0032】
測定の結果、R225cbが85.4%、HFE449sが14.6%の時が共沸組成であり、その時の共沸点は1010hPaにおいて55.5℃であった。
【0033】
【表1】
【0034】
[例7]
R2255cbが85.4%、HFE449sが14.6%からなる溶剤組成物20kgを小型単槽式の開放型洗浄機に入れ、1日当り6時間で3日間運転した。運転条件は、洗浄槽へ溶剤組成物のみを仕込み、その組成物が加熱、蒸発、凝縮された後、水分離器に導かれ、洗浄槽へ戻るまでの1時間当りの循環量が仕込んだ組成物の量となるような運転条件とした。経時的に洗浄槽と水分離器各々から該組成物をサンプリングし、ガスクロマトグラフで分析した結果を表2に示す。
【0035】
【表2】
【0036】
[例8〜11]
表3に示した組成を有するR225cbとHFE449sからなる溶剤組成物を用いて金属加工油の洗浄試験を行った。すなわち、SUS−304のテストピース(25mm×30mm×2mm)を、金属加工油:テンパーオイル(日本グリース社製)中に浸漬して金属加工油を付着させた。該テストピースは、該金属加工油中から取り出した後、40℃に保温した該溶剤組成物中に1分間浸漬して洗浄した。金属加工油の除去度を目視で評価した。結果を表3に示す。表中において、◎:良好に除去可、△:微量残存、×:かなり残存、を示す。
【0037】
【表3】
【0038】
[例12〜15]
表4の溶剤組成物を用いてアクリル樹脂への影響を調べた。すなわち、アクリル樹脂のテストピース(25mm×30mm×3mm)を、40℃に保温した該溶剤組成物中に5分間浸漬した。該テストピースを溶剤組成物から取り出した後、浸漬後のテストピースを目視で観察評価した。結果を表4に示す。表中において、◎:変化なし、×:割れが発生、を示す。
【0039】
【表4】
【0040】
【発明の効果】
本発明の共沸溶剤組成物または溶剤組成物(以下、本発明の組成物ともいう。)は、繰り返し蒸発、凝縮操作をしても組成の変動がないか、または少なく、さらに蒸気洗浄や蒸留等を行った後リサイクル使用しても組成の変動がないか、または少ないため、本発明の組成物の洗浄性や各種物性が変化しない。このため、1種の化合物を主成分とする溶剤を用いて洗浄する従来技術と比べて、本発明の組成物を用いることにより、装置、操作等の大幅な変更を要しない。また、本発明の組成物は、R225類のみを主成分とする溶剤よりプラスチックやゴム材質等への影響が抑えられるため、R225類より多種多様な洗浄用途に使用できる等の利点がある。
Claims (2)
- 1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン85.4%(質量基準である。)とノナフルオロブチルメチルエーテル14.6%(質量基準である。)とからなる共沸溶剤組成物。
- 1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパンとノナフルオロブチルメチルエーテルとを含む溶剤組成物であって、組成比が1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパンとノナフルオロブチルメチルエーテルとの合計量に対して、1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパンが70〜99%(質量基準である。)、ノナフルオロブチルメチルエーテルが1〜30%(質量基準である。)である溶剤組成物。
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KR101789585B1 (ko) * | 2016-09-29 | 2017-10-25 | 주식회사 제이에이치씨 | 친환경 세정제 조성물. |
-
2002
- 2002-05-31 JP JP2002159321A patent/JP2004002524A/ja active Pending
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