JPWO2006035487A1 - 回転円板式製麹装置の軸受構造 - Google Patents
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Abstract
Description
製麹室100の中央部の天井100a、床100b間に軸101を設置し、上部軸101aは天井100aに固定され、下部軸101bは床100bに固定されている。
上部軸101aと下部軸101bとの間には回転板102の受け座103を上下の軸受104,105を介して回転自在に支持する。
回転板102は多孔板で形成され、製麹層を含む製麹原料106を載置し、尚、107は回転板102の外端部を支持するレールである。
回転板102は軸101を中心にして回転し、自動製麹を行なう。
この作業を行なうには、天井100aを外し、上部軸101aを上方に抜き、上部軸受104を外し、受け座103を回転板毎上方に抜き出し、下部軸101bから下部軸受105を取り外す必要がある。
上部軸受104を交換する場合においても、上部軸101aを上方に抜き出す必要があるので、天井100aを取り外す必要がある。
また、本発明者等は、回転円板式製麹装置が超低速回転で運転され、滑り軸受を用いることが可能である、という知見を得、上記した知見とを考慮し、本発明をなしたものである。
前記円板にスラスト軸受面及びラジアル軸受面を備える径方向に分割可能な分割リングからなる回転側軸受部材を脱着可能に取付け、前記固定側軸受部材のスラスト軸受面及びラジアル軸受面と前記回転側軸受部材とのスラスト軸受面及びラジアル軸受面とを摺接させるようにしたことを特徴とする。
この結果、固定側に対し回転側の円板を、円滑な回転を保障するように軸受で支持しながら、固定側、回転側の各軸受を分割リングで構成することができ、支軸、或いは円板に対する結合を一体化した分割リングを解除し、径方向外方に分離することで、軸受を支軸、円板から簡単な作業で容易に取り外すことができる。
従って、回転円板式製麹装置における軸受の交換を、天井を取り外す等、装置構成を分解する等の大掛かりで、面倒な作業を必要とすることなく、短時間で、簡単な作業により容易に行なうことができる。
図1は、回転円板式製麹装置の概略を示す縦断面図である。
回転円板式製麹装置1は天井1a、周壁1b、床1cで周囲から画成された製麹室2を有し、内部の中心部には固定支軸3(以下支軸と記す)を床1cと天井1aとの間に縦設し、該支軸3の高さ方向中間部に回転板4が支持されている。
周壁1bの一側には上下に離間して下側の調湿空気入口8、上側の空気出口9が設けられ、調湿空気入口8から白抜き矢印で示したように製麹用調湿空気aを製麹室2内に導入し、調湿空気は多孔板からなる回転板4の下方から上方に通過し、白抜き矢印bで示したように空気出口9から室外に排出される。
支軸3の軸方向中間部を境界にして下半部3aを大径部とし、上半部3bを小径部とし、この間に段部3cを設ける。
支軸3の小径部3bに、回転板4の中心部に設けた支持孔4aを介して回転板4を回転自在に嵌合する。
以上の支軸3の段部3cに分割リングからなる固定側軸受部材(固定側軸受)10を取付け、回転板4の支持孔4aの周辺部下面に分割リングからなる回転側軸受(回転側軸受)30を取付ける。
固定側軸受10は2個の半円状の分割軸受リング11,12からなり、接合して真円の軸受を構成する。
分割軸受リング11,12は、図2で明示した通り断面横凸状で、厚肉の矩形断面の基部13と、これの厚さ方向の中間部外周から径方向外方に突出する凸部14を有する。
基部13には、厚さ方向に貫通する取付孔15…を縦設して備える。
また、基部13の厚さ方向の中間部で、径方向外方に突出する前記した凸部14の上面には、軸受面を構成する凹段部16が形成される。
凹段部16の上面をスラスト軸受面16aとし、肩部となる縦面をラジアル軸受面16bとする。
分割軸受リング11,12の凸部14の下面には、上方に潜る接続リング用の凹段部17を形成する。以上の凸部14には、円周方向に離間して複数個の接続孔18…を貫通、縦設して備える。
分割接続リング19,10の厚さは、前記分割軸受リング11,12の凸部14下面にの凹段部17の厚さと同厚の板状部材で構成し、凸部14に形成した接続孔18…に対応するねじ孔21…を貫通、縦設して備える。
以上の固定側軸受を構成する分割軸受リング11,12は、燒結金属に黒鉛等の潤滑材を含浸させて形成した自己潤滑性の素材で形成する。分割接続リングは、サニタリー性を考慮し、また、分割軸受リング11,12のバックアップを考慮して、ステンレス鋼等で形成する。
軸受リング11,12の各基部13の下面13aは段部3cの上面に載置されて臨む。段部3cには、軸受リング11,12の各基部13に設けた取付孔15…に対応するネジ孔3d…を、事前に設けておく。
取付孔15…にボルト22…を通し、ねじ孔3d…に螺合し、分割軸受リング11,12を、支軸3の段部3cに固定する。
分割軸受リング11,12の各凸部14下面の凹段部17と、段部3cとの間の隙間に、接続分割リング19,20を挟み入れる。
分割軸受リング11,12の凸部14,14に設けた接続孔18…からボルト23…を通し、凸部14,14と分割接続リング19,20とを結合する。
これにより、分割軸受リング11,12は、分割接続リング19,20により、接続一体化され、段部3c上において円形のリング状の固定側軸受10を構成する。
分割接続リング19,20の凸部14の下部凹段部17に接続、介在させた、分割接続リング19,20の下面は分割軸受リング11,12の基部13の下面13aと面一となる。分割接続リング19,20の径方向内方の径方向半部は、分割軸受リング11,12の基部13とともに段部3cの上面と当接する。
形成された固定側軸受10は、外観上は円形リング状で、外周側の上面に軸受面を構成する凹段部16を備え、スラスト軸受面16a、ラジアル軸受面16bを備える。
回転側軸受30は、所定厚さの板状部材で形成され、図4の下側に示したものは、2個の半円状の分割軸受リング31,32である。
2個の分割軸受リング31,32を接合することで、円形のリング状の回転側軸受30を構成する。
かかる分割軸受リング31,32は、前記固定側軸受10の分割軸受リング11,21と同様に燒結金属に黒鉛等の潤滑材を含浸させて形成した自己潤滑性の素材で形成する。
同様に所定厚さの板状部材で形成されている。分割接続リング36,37には、分割軸受リング31,32の接続用の接続ねじ孔35…に対応する接続孔39…と、取付孔34…と対応する取付孔38とを有する。
分割接続リング36,37はステンレス鋼板等で形成しても良く、分割軸受リング31,32と同様に、燒結金属に黒鉛等の潤滑材を含浸させて形成した自己潤滑性の素材で形成しても良い。
上側の分割接続リング36,37の接続孔39…から皿子ねじ状のボルト40…通し、分割軸受リング31,32を分割接続リング36,37に螺締し、リング31と32、36と37とを結合一体化する。
以上で図5に示した回転側軸受30を構成し、図では、下方から皿子ねじからなる長いボルト41…を取付孔34,38…を通し、ねじ軸部を上方に突出させた状態を示す。
支持孔4aの周辺部には取付ねじ孔4c…が形成されている。
回転円板4を後述するジャッキで支軸3の小径部3bに沿って上昇させておき、上下の分割軸受リング31,32、分割接続リング36,37を端部相互を突合わせて上下に配置し、上からボルト40…を挿入して上下の分割軸受リング31,32、分割接続リング36,37を接続、一体化する(図5の状態)。
回転円板4を下降させることで、回転側軸受30は下方の固定側軸受10の凹段部16に係合する。固定側軸受10の凹段部のスラスト軸受面16aに、回転側軸受30の軸受面33の下面のスラスト軸受面33aが当接し、内周面のラジアル軸受面33bは固定側軸受10の凹段部16のラジアル軸受面16bに当接する。
この状態を図2で示した。
尚、図2では、回転円板4の支持孔4aの周片上面にホルダー44を介してオイルシール45を配置した。
また、軸受部分Aの外周に、断面略Z形の遮蔽筒42を、回転円板4の下面側にフランジ部42a、ボルト42bを介して取り付け、こらの下端部をオイルシール43を介して支軸3aの段部3cに近接する下半大径部3a外周に接触、シールさせ、軸受10,30の滑り摺接によって発生する摩耗粉等の製麹室内への飛散、漏洩を、遮蔽筒42で構成されるカバーで防止した。
これにより、天地を逆にしても燒結金属の自己潤滑性を有する軸受面が下面となり、各リング31,32,36,37が同じ形状の場合、天地を逆にする誤組付けがあったとしても、対応することができるであろう。
支軸3の下部を囲むように、図示では放射状に3本の脚片51c…を有する支持板51,51と、この間に補強リブ52…を放射状に設けた基台50を配設する。
基台50の脚片51c…上に台座ブロック53…を配設し、この上にジャッキ54…を据える付ける。
爾後、ジャッキ54…のロッド55…の座部56…を、回転板4の支持孔4a周辺部の下面4bで、軸受周辺部から離れた位置に下から当接し、ロッド55…を上昇させ、回転円板4を矢印(2)のように上昇させる。
これにより、固定側軸受10から回転側軸受30は回転円板4と一体に上昇し、分離する。
爾後、取付けボルト22…を外すことで、支軸3の段部3cに対し、分割軸受リング11,12は自由となり、径方向外方に取出すことができる。この結果、分割軸受リング11,12は、支軸周から取り外すことができる。
爾後、接続ボルト40…を外すことで、分割接続リング36,37は分割軸受リング31,32から外れ、双方31,32,36,37は分離される。
これにより、分割接続リング36,37、分割軸受リング31,32は夫々径方向外方に分離され、支軸周から取り外すことができる。
従って、本発明においては、軸受の分解、除去、再組付け作業等が極めて容易であることが理解できる。
Claims (5)
- 製麹室内に縦設された固定支軸を中心として回転可能な円板を備える回転円板式製麹装置において、
前記固定支軸に、スラスト軸受面及びラジアル軸受面を備える径方向に分割可能な分割リングからなる固定側軸受部材を脱着可能に取付け、
前記円板にスラスト軸受面及びラジアル軸受面を備える径方向に分割可能な分割リングからなる回転側軸受部材を脱着可能に取付け、
前記固定側軸受部材のスラスト軸受面及びラジアル軸受面と前記回転側軸受部材とのスラスト軸受面及びラジアル軸受面とを摺接させるようにした、
ことを特徴とする回転円板式製麹装置の軸受構造。 - 前記固定側軸受部材を構成する分割リングは、位相をズラせて重ね合せた接続分割リングとの接合で、リング状固定側軸受部材を構成し、前記回転側軸受部材を構成する分割リングは、位相をズラせて重ね合せた接続分割リングとの接合でリング状回転側軸受部材を構成するようにしたことを特徴とする請求項1記載の回転円板式製麹装置の軸受構造。
- 前記分割リング及び接続リングは、2分割された部材で構成したことを特徴とする請求項2に記載の回転円板式製麹装置の軸受構造。
- 前記固定側軸受部材、回転側軸受部材の外側を、円板に設けたカバーで覆うようにしたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の回転円板式製麹装置の軸受構造。
- 前記固定側軸受部材、回転側軸受部材は、燒結金属に潤滑材を含浸させた自己潤滑軸受部材であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の回転円板式製麹装置の軸受構造。
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