JPWO2006028245A1 - 商品自動前出し棚装置 - Google Patents
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Abstract
左右方向に所定のピッチで多数形成され前後方向に延在する第1ガイド部70を有する前方側商品を陳列する商品陳列面7と、商品陳列面7上に載置され該第1ガイド部70にガイドされ、第1底板41と第1底板41の前方端から立設する前方部材42を備える後方側商品Aを載置する移動枠体4と、移動枠体4の第1底板41上に設置され、自然状態において常に前方移動状態にある商品前出し体2と、を有し、移動枠体4の第1底板41の裏面のローラーを、商品陳列面7にリブ部材を付設した。本発明によれば、商品が前後方向に多量に並ぶ場合であっても、陳列商品を自動的に確実に前に送り出す作用力があり、作業者の前出し作業の労力を軽減すると共に、顧客にとっては商品が取り出し易い商品自動前出し棚装置を提供することができる。
Description
本発明は、スーパーなどで使用される陳列商品の前出しを容易にする商品自動前出し棚装置に関するものである。
スーパー等において、陳列された商品は陳列棚の手前の方から順次売れるため、時間がたつにつれ陳列棚の手前には商品が無くなったり、ごく少量になったりする。この場合、客は陳列棚の奥の方にある商品を見逃したり、何となく取り辛かったりして、購買意欲が急速に低下し商品の売れ行きに悪い影響を及ぼすことが多くなる。これを解決するため、作業者は、奥に残っている商品を手前に移し、その後方に新しい商品を補充する作業を頻繁に行うことになる。
しかしながら、新しい商品を後方の空間へ補充する作業は、前方にある商品が邪魔をして行い難い。また、奥にある商品を手前に移すのも大変な作業となっている。近年、このような新しい商品の補充を行い易くしたり、商品を常に前出し状態にする方法や装置が種々提案されている。
例えば登録実用新案第3043288号公報には、固定されている商品陳列棚の棚全体を、ワンタッチで手前への引き出しを可能とし、陳列商品の前面への再整列、整理整頓、並びに補充業務を安全、迅速かつ正確に実施できる新器具が開示されている。この新器具は回転車を組み込んだ中継具と、既存の陳列棚支持具に相当する逆L字型基軸盤、更に2種類の器具を包み込む支持器カバーを設け、これらの器具を一体として組み込んだものである。また、商品陳列棚が前後方向に移動するのではなく、固定された商品陳列棚に商品前出し機能を有する商品前出し体を設置して、陳列商品を自動的に前に押し出すものも知られている。
登録実用新案第3043288号公報(請求項1)
しかしながら、登録実用新案第3043288号公報記載の新器具は、中継具の中に回転車を組み込んでいるなど構造が複雑であり、製造コストが高いという問題がある。また、、従来の商品前出し体は、前方下り傾斜の陳列面に設置され且つ錘を載せたものであるため、前方への押圧力が小さく、前後方向に多量の商品が並ぶ場合には、商品を前方へ確実に送り出すことはできなかった。
従って、本発明の目的は、商品が前後方向に多量に並ぶ場合であっても、陳列商品を自動的に確実に前に送り出す作用力があり、作業者の前出し作業の労力を軽減すると共に、顧客にとっては商品が取り出し易い商品自動前出し棚装置を提供することにある。
しかしながら、新しい商品を後方の空間へ補充する作業は、前方にある商品が邪魔をして行い難い。また、奥にある商品を手前に移すのも大変な作業となっている。近年、このような新しい商品の補充を行い易くしたり、商品を常に前出し状態にする方法や装置が種々提案されている。
例えば登録実用新案第3043288号公報には、固定されている商品陳列棚の棚全体を、ワンタッチで手前への引き出しを可能とし、陳列商品の前面への再整列、整理整頓、並びに補充業務を安全、迅速かつ正確に実施できる新器具が開示されている。この新器具は回転車を組み込んだ中継具と、既存の陳列棚支持具に相当する逆L字型基軸盤、更に2種類の器具を包み込む支持器カバーを設け、これらの器具を一体として組み込んだものである。また、商品陳列棚が前後方向に移動するのではなく、固定された商品陳列棚に商品前出し機能を有する商品前出し体を設置して、陳列商品を自動的に前に押し出すものも知られている。
しかしながら、登録実用新案第3043288号公報記載の新器具は、中継具の中に回転車を組み込んでいるなど構造が複雑であり、製造コストが高いという問題がある。また、、従来の商品前出し体は、前方下り傾斜の陳列面に設置され且つ錘を載せたものであるため、前方への押圧力が小さく、前後方向に多量の商品が並ぶ場合には、商品を前方へ確実に送り出すことはできなかった。
従って、本発明の目的は、商品が前後方向に多量に並ぶ場合であっても、陳列商品を自動的に確実に前に送り出す作用力があり、作業者の前出し作業の労力を軽減すると共に、顧客にとっては商品が取り出し易い商品自動前出し棚装置を提供することにある。
すなわち、本発明は、左右方向に所定のピッチで多数形成され前後方向に延在する第1ガイド部を有する前方側商品を陳列する商品陳列面と、該商品陳列面上に載置され該第1ガイド部にガイドされ、第1底板と該第1底板の前方端から立設する前方部材を備える後方側商品を載置する移動枠体と、該移動枠体の第1底板上に設置され、自然状態において常に前方移動状態にある商品前出し体と、を有し、該移動枠体の該第1底板の裏面又は該商品陳列面のいずれか一方又は両方に第1滑り手段を付設したことを特徴とする商品自動前出し棚装置を提供するものである。
また、本発明は、更に、該商品前出し体により前出し状態にある陳列商品を区画する商品仕切り板を備える前記商品自動前出し棚装置を提供するものである。
また、本発明は、該商品前出し体が、第2底板と、該第2底板から立設する商品押圧体を備えることを特徴とする前記商品自動前出し棚装置を提供するものである。
また、本発明は、該第2底板の裏面又は該第1底板の上面のいずれか一方又は両方に第2滑り手段を付設したことを特徴とする前記商品自動前出し棚装置を提供するものである。
また、本発明は、該商品陳列面を形成する陳列棚の前方に、更に商品転落防止板を付設することを特徴とする前記商品自動前出し棚装置を提供するものである。
また、本発明は、該商品前出し体は、該移動枠体に形成された第2ガイド部により、該移動枠体内における前方への移動がガイドされる前記商品自動前出し棚装置を提供するものである。
また、本発明は、自然状態において常に前方移動状態とする手段が、該商品陳列面を形成する陳列棚の前方端と該商品前出し体を接続する接続部材により該商品前出し体を前方へ引っ張る手段であるか、該陳列棚の後方端と該商品前出し体を離す方向に付勢する弾発部材により該商品前出し体を前方へ押し出す手段であるか、又は該商品陳列面を前方下り傾斜とする手段であることを特徴とする前記商品自動前出し棚装置を提供するものである。
また、本発明は、該第1滑り手段が、ローラー、前後方向に延出するリブ部材又は滑り材である前記商品自動前出し棚装置を提供するものである。
本発明の商品自動前出し棚装置によれば、商品が前後方向に多量に並ぶ場合であっても、陳列商品を自動的に直進性を維持して確実に前に送り出す作用力があり、作業者の前出し作業の労力を軽減すると共に、顧客にとっては商品が取り出し易いものである。特に、移動枠体に載置される商品は、前方側商品が取り出されて前出しされる際には、移動枠体ごと移動するため、載置面との摩擦は発生せず、前出しを一層円滑にする。また、幅寸法が異なる商品毎に横並びで且つ縦列に陳列する場合、商品の幅に見合うピッチで縦列商品毎に個別に好適な前出しができる。
また、本発明は、更に、該商品前出し体により前出し状態にある陳列商品を区画する商品仕切り板を備える前記商品自動前出し棚装置を提供するものである。
また、本発明は、該商品前出し体が、第2底板と、該第2底板から立設する商品押圧体を備えることを特徴とする前記商品自動前出し棚装置を提供するものである。
また、本発明は、該第2底板の裏面又は該第1底板の上面のいずれか一方又は両方に第2滑り手段を付設したことを特徴とする前記商品自動前出し棚装置を提供するものである。
また、本発明は、該商品陳列面を形成する陳列棚の前方に、更に商品転落防止板を付設することを特徴とする前記商品自動前出し棚装置を提供するものである。
また、本発明は、該商品前出し体は、該移動枠体に形成された第2ガイド部により、該移動枠体内における前方への移動がガイドされる前記商品自動前出し棚装置を提供するものである。
また、本発明は、自然状態において常に前方移動状態とする手段が、該商品陳列面を形成する陳列棚の前方端と該商品前出し体を接続する接続部材により該商品前出し体を前方へ引っ張る手段であるか、該陳列棚の後方端と該商品前出し体を離す方向に付勢する弾発部材により該商品前出し体を前方へ押し出す手段であるか、又は該商品陳列面を前方下り傾斜とする手段であることを特徴とする前記商品自動前出し棚装置を提供するものである。
また、本発明は、該第1滑り手段が、ローラー、前後方向に延出するリブ部材又は滑り材である前記商品自動前出し棚装置を提供するものである。
本発明の商品自動前出し棚装置によれば、商品が前後方向に多量に並ぶ場合であっても、陳列商品を自動的に直進性を維持して確実に前に送り出す作用力があり、作業者の前出し作業の労力を軽減すると共に、顧客にとっては商品が取り出し易いものである。特に、移動枠体に載置される商品は、前方側商品が取り出されて前出しされる際には、移動枠体ごと移動するため、載置面との摩擦は発生せず、前出しを一層円滑にする。また、幅寸法が異なる商品毎に横並びで且つ縦列に陳列する場合、商品の幅に見合うピッチで縦列商品毎に個別に好適な前出しができる。
第1図は、第1の実施の形態における商品自動前出し棚装置の分解斜視図であり、第2図は、第1図の商品自動前出し棚装置の組み付け方法を説明する図であり、第3図は、商品前出し体を組み込んだ移動枠体の斜視図であり、第4図は、第3図の移動枠体を裏面から見た斜視図であり、第5図は、第1図の陳列棚の部分拡大図であり、第6図は、本例の商品陳列面と移動枠体の当接状態を説明する図であり、第7図は、移動枠体と商品前出し体の当接状態を説明する図であり、第8図は、第2の実施の形態例の商品自動前出し棚装置で用いる陳列棚の一部を示す斜視図であり、第9図は、商品陳列面と移動枠体の当接状態を説明する図であり、第10図は、第3の実施の形態例の商品自動前出し棚装置で用いる商品前出し体を組み込んだ移動枠体の斜視図であり、第11図は、本例の前出し棚装置で用いる陳列棚の一部を示す斜視図であり、第12図は、本例の商品陳列面と移動枠体の当接状態を説明する図であり、第13図は、第4の実施の形態例の商品自動前出し棚装置で用いる商品前出し体を組み込んだ移動枠体の斜視図であり、第14図は、本例の前出し棚装置で用いる陳列棚の一部を示す斜視図であり、第15図は、本例の商品陳列面と移動枠体の当接状態を説明する図であり、第16図は、第10図の移動枠体の変形例を示す図である。
次に、本発明の第1の実施の形態における商品自動前出し棚装置(以下、単に「前出し棚装置」とも言う。)を第1図〜第7図を参照して説明する。第1図は第1の実施の形態における商品自動前出し棚装置の分解斜視図、第2図は第1図の前出し棚装置の組み付け方法を説明する図、第3図は移動枠体の斜視図、第4図は第3図の移動枠体を裏面から見た斜視図、第5図は第1図の陳列棚の部分拡大図、第6図は商品陳列面と移動枠体の当接状態を説明する図、第7図は移動枠体と商品前出し体の当接状態を説明する図である。なお、第7図において、商品陳列面の記載は省略した。本明細書において、「前」は商品を取り出す側(符号X)、すなわち顧客側を言い、「後」はその反対側(符号Y)を言う。また、左右方向は前側から見た方向を示す。また、自然状態とは設置状態を言う。
第1図中、商品自動前出し棚装置10は、左右方向に所定のピッチで多数形成され前後方向に延在するガイド部70を有する商品陳列面7と、商品陳列面7上に載置され第1ガイド部70にガイドされ、第1底板41と第1底板41の前方端から立設する前方部材42を備える後方側商品Aを載置する移動枠体4と、移動枠体4の第1底板41上に載置される、設置状態において常に前方移動状態にある商品前出し体2を有し、移動枠体4の第1底板41の裏面に第1滑り手段であるローラー29を有し、移動枠体4が設置される商品陳列面7の上面に第1滑り手段であるリブ部材70を左右方向に所定のピッチで前後方向に延出するように付設し、更に商品前出し体2の第2底板22の裏面に第2滑り手段であるローラー23を前後方向に多数付設し、更に第1底板41の上面に第2滑り手段であるリブ部材46を左右方向に所定のピッチで前後方向に延出するようにしている。
なお、滑り手段としては、第1滑り手段及び第2滑り手段共に、ローラー及び前後方向に延出するリブ部材の他、滑り材が挙げられる。滑り材は通常の鋼板に摩擦低減効果のある被覆剤をコーティングしたもの、フッ素系樹脂などの低摩擦材、あるいはエンボス加工面など接触面積を低減したものが挙げられる。
なお、商品前出し体2の底板22の裏面にローラー等の滑り部材を付設する形態としては、上記の他、例えば商品前出し体2の底板22の側面に小さな車輪を付設したものであってもよい。また、移動枠体4の第1底板41の前方端から立設する前方部材42の高さ寸法としては、第1図及び第3図に示すようなものに限定されず、例えば高さ寸法の小さな左右に延在する所謂リブ状のような部材であってもよい。前方部材の高さが低くとも、商品の前方移動を規制することができるし、例えその前方移動の規制が弱いものであっても、前方部材42の前方には更に陳列商品が置かれているため、前方への転落を防止することができる。
移動枠体4の第1底板41は左右方向の中央部が前端から所定の幅と長さにくり抜かれた長穴43(ガイド穴)を有し、長穴43の後方の第1底板41部分には帯状鋼板3が通る開口33を有し、前方端に上方に屈曲した前方部材42を有する。第1底板41の長穴43の両側の上面には、リブ部材46が左右方向に所定のピッチで且つ前後方向に延出している。前方部材42は移動枠体4内に載置される後方側商品Aの前方を区画すると共に、商品Aの前方への転落を防止する。第1滑り手段のローラー29はレール状の突起でもよく、また第2滑り手段のローラー23は省略することができる。
商品前出し体2は、幅寸法が移動枠体4の第1底板41の幅寸法と略同じの矩形状の第2底板22と第2底板22の前方端から立設する幅寸法が第1底板41の幅寸法と同じの矩形状の商品押圧板21を備え、側面視形状が略L字形状である。第2底板22の下面中央には、ガイド穴43に遊嵌し、前方移動をガイドする突起部25を有する。また、帯状鋼板3(接続部材)の前端は商品陳列面7の前方側に固定され、帯状鋼板3の後端は商品押圧板21の裏面に帯状鋼板3を巻回して収納するぜんまい収納部36に接続され、設置状態において、商品前出し体2は常に前方に引っ張られるようになっている(第2図の左側の移動枠体)。
なお、商品前出し体2の形態はこれに限定されず、例えば第2底板22が商品押圧板21の下端から前方へ延出する略L字形状であってもよい。なお、接続部材が接続される箇所としては、一端が商品陳列棚の前方側であり、他方が商品前出し体2であれば特に制限されない。また、接続部材としては、特に制限されず、帯状鋼板以外に、例えばゴムなどが挙げられる。
商品陳列面7を形成する陳列棚9は、第5図及び第6図に示すように、背の高い3つの高リブ71と背の低い2つの低リブ72の繰り返しから成る商品陳列面7と、商品転落防止板が係合する横係合溝8を有する前方部材77とから構成される。この商品陳列面7は高リブ71(滑り手段)を有すると共に、高リブ71と低リブ72との協働により後述するような移動枠体4の前方移動をガイドするガイド部を構成する。高リブ71の上端は尖り状とすることで、滑り易くしている。また、高リブ71には所定ピッチ毎に商品仕切り板5が係合する縦係合溝76が形成されている。
この陳列棚9は、第2図に示すように、既存の商品陳列棚50に設置してもよく、また、新規の陳列棚を構成してもよい。また、商品陳列面7の形状は、前述の背の高い3つの高リブ71と背の低い2つの低リブ72の繰り返しから成るもの以外にも、例えば単一高さのリブの繰り返し構造であって、一のリブと該一のリブに隣接する他のリブ間にローラが乗る形態であってもよい。
商品前出し体2は接続部材の前出し機能と共に、第2底板22の裏面に第2滑り手段であるローラー23を付設して、移動枠体4の第1底板41のリブ部材46上に乗せられているため、設置状態において常に前方移動状態にあり、商品押圧板21の前方で且つ移動枠体4の前方部材42間に載置された後方側商品Aを前出し状態にしている。また、移動枠体4の前方部材42はこの状態において、前方部材42の前方に位置する前方側商品Bを前出し状態にしている。なお、移動枠体4が設置される商品陳列面7の前方には、商品転落防止板6が設置され、最前列の商品が棚から転落することを防止している。
このように構成される商品自動前出し棚装置10は、商品が前後方向に多量に並ぶ場合であっても、陳列商品を自動的に直進性を維持して確実に前に送り出す作用力があり、顧客にとっては手前にある商品を取り出し易い。特に、移動枠体4内であって且つ商品前出し体2の前方にある後方側商品Aが密に載置されており、最前列にある商品が取り出される場合、所謂トロッコ状の移動枠体4内の後方側商品Aは移動枠体内では移動せず且つ後方側商品Aを含めた移動枠体全体で前方側商品Bを押すため、前方側陳列商品Bは前方へ移動し易く、帯状鋼板3の付勢力は弱くてよい。このため、作業者が商品を補充する際、移動枠体4を軽く後方へ押せばよいため、作業労力を軽減することができる。前方側商品B全部が取り出されると、次いで移動枠体4内の後方側商品Aが取り出され、商品前出し体2が移動枠体4内の商品を前出しする。この場合、商品はリブ部材46上にあるため、移動し易くなっている。
上記の構成部材を組み立てて前出し棚装置10を形成する方法としては、特に制限されないが、例えば、予め移動枠体4に商品前出し体2を組み付けておき、次いで、商品陳列面7上に商品前出し体2を組み込んだ移動枠体4を設置する。この場合、ローラー29が低リブ72上に乗るようにし、また接続部材3がローラー29が乗る低リブ72、72間にある他の低リブ72上にくるようにする(第6図参照)。すなわち、本例におけるガイド部は、一対の高リブ71と、この高リブ71間にある低リブ72であって、ローラー4の両側には高リブ72が隣接しているため、左右方向の移動を防止して商品前出し体2の直進性を担保している。そして、接続部材3の基端部32を商品陳列面(陳列棚)7の前方側の例えば係合溝に係合させる。これにより、商品前出し体2は、高リブ71と低リブ72からなるガイド部70にガイドされ且つ設置状態において常に前方移動状態となる。
商品陳列面7の前方端には商品転落防止板6を設置し、更に陳列する商品の幅寸法に応じて左右一対の商品仕切り板5、5を嵌合溝76に嵌め込む。商品仕切り板5、5の設置方法としては、当該方法に制限されず、例えば任意の位置に形成された嵌合穴に嵌め込む形態であってもよい。このような商品仕切り板と商品前出し体を組み込んだ移動枠体4を1セットとして、適宜の個数のセットを商品陳列面7上に組み付ける。この際、商品仕切り板5は一方の商品前出し体の右側を区画すると共に、該商品前出し体の右側に隣接する商品前出し体の左側を区画する、共通物として使用してもよい。
次に、組み込まれた商品前出し棚装置10(第2図の左側の移動枠体4)に商品を並べる作業を行う。この作業は、先ず、移動枠体4の前方部材42と商品押圧板21間に陳列商品を入れ込むことで行われる。当初の商品は、商品押圧板22の手前であって且つ移動枠体4の第1底板41の上面に置かれる。この場合、商品前出し体2は後方へ追いやられるが、移動枠体4は動かない。移動枠体4内が一杯になったら、今度は移動枠体4の前方部材42の前側に陳列商品を入れ込んでいき、これに伴い、移動枠体4は接続部材3の前方付勢力に抗して後方へ下がり、第1底板22の後端が陳列棚の後端ストッパー(不図示)に接した時点で商品の補充作業が終了する。
このように構成される商品自動前出し具10は、商品が前後方向に多量に並ぶ場合であっても、陳列商品を自動的に確実に前に送り出す作用力があり、顧客にとっては手前にある商品を取り出し易い。特に、移動枠体4内であって且つ商品前出し体2の前方にある後方側商品Bが密に載置されており、最前列にある商品が取り出される場合、所謂トロッコ状の移動枠体4内の後方側商品Bは移動枠体内では移動せず且つ後方側商品Bを含めた移動枠体全体で前方側商品Aを押すため、陳列側商品Aは前方へ移動し易く、帯状鋼板3の付勢力は弱くてよい。このため、作業者が商品を補充する際、移動枠体7を軽く後方へ押せばよいため、作業労力を軽減することができる。前方側商品A全部が取り出されると、次いで移動枠体7内の後方側商品Bが取り出され、商品前出し体2が移動枠体内の商品を前出しする。この場合、商品はリブ部材76上にあるため、更に移動し易くなっている。なお、高リブ71の上端は尖り断面状に限定されず、例えば平断面形状状又は半円断面形状であってもよい。また、陳列面には商品仕切り板が係合する縦係合溝が横方向に多数付設されているため、幅寸法が異なる商品毎に横並びで且つ縦列に陳列する場合、商品の幅に見合うピッチで縦列商品毎に個別に好適な前出しができる。
次に、第2の実施の形態における商品自動前出し棚装置を第8図及び第9図を参照して説明する。第8図は本例の前出し棚装置で用いる陳列棚の一部を示す斜視図、第9図は商品陳列面と移動枠体の当接状態を説明する図である。第8図及び第9図において、第1図〜第7図と同一構成要素には同一符号を付して、その説明を省略し、異なる点について主に説明する。すなわち、本例の前出し棚装置10aにおいて、第1の実施の形態における商品自動前出し棚装置10と異なる点は、商品陳列面7の構造、商品前出し体2の底板構造及び前方移動手段である。
前出し棚装置10aにおいて、商品陳列面7aは高リブ71で形成され、更に後端には後方転落防止板91bを設けている。また、移動枠体4の第1底板22の裏面は、接続部材が省略され、裏面ほぼ中央には前後方向に延在する左右方向に所定間隔離間した一対のレール状突起42が付設されている。この一対のレール状突起42は、設置状態において、商品陳列面7aの2つの高リブ71を挟み、且つ前後方向の移動が円滑に行われるものである。このため、レール状突起42の厚みが高リブ71間の溝幅よりも小さく、下方に延出する長さは高リブ71間に係り止めされる程度のものである。すなわち、本例におけるガイド部は、高リブ71であって、高リブ71と一対のレール状突起42との係合において商品前出し体2の前方直進移動がガイドされる。また、前方移動手段は、不図示の商品陳列面7aを前方傾斜とする手段である。前方傾斜とする手段の具体例としては、前方下り傾斜の既存の陳列面へ陳列棚9を設置する方法、あるいは陳列棚9の後方裏面にスペーサーを介在させ、商品陳列面を前方下り傾斜とする方法などが挙げられる。
前出し棚装置10aは、商品前出し体2の商品陳列面7aとの当接部及び商品陳列面の双方に、それぞれローラー4及び高リブ71(滑り部材)が付設されており、且つ商品陳列面7aが前方下り傾斜にあるため、前出し棚装置10と同様の作用効果を奏する。また、高リブ71、71間の溝に商品仕切り板5を嵌め込めるため、掛け違いの無い、きめ細かな仕切りを行うことができる。
次に、第3の実施の形態における商品自動前出し棚装置を第10図〜第12図を参照して説明する。第10図は本例の前出し棚装置で用いる商品前出し体の斜視図、第11図は本例の前出し棚装置で用いる陳列棚の一部の斜視図、第12図は商品陳列面と移動枠体の当接状態を説明する図である。第10図〜第12図において、第1図〜第7図と同一構成要素には同一符号を付して、その説明を省略し、異なる点について主に説明する。すなわち、本例の前出し棚装置10bにおいて、第1の実施の形態における商品自動前出し棚装置10と異なる点は、商品陳列面の構造及び移動枠体の底板構造である。
前出し棚装置10bにおいて、商品陳列面7bは、前後方向の前方1/2が商品仕切り板が嵌合する縦嵌合溝76が多数形成されたものであり、残りが前後方向に多数付設されるローラー73と、ローラー73に隣接するローラー幅と概ね同じ幅の凹部74が、左右方向に繰り返し付設されるものである。なお、第11図の陳列棚9bは左右方向に連続するものであって、例えばゴンドラの陳列棚を形成する。なお、商品陳列面7bにおける縦嵌合溝76の占める割合は上記値に限定されず、前方の1/2以下で適宜決定される。
移動枠体4aにおいて、第1図の移動枠体4と主に異なる点は、第1底板41のローラー29が省略され、裏面ほぼ中央には凹部203を設け、その両側には商品陳列面のローラー73と当接する平坦部202及び両側端にはスカート部11を設けた点にある。すなわち、移動枠体4aを商品陳列面7bに載置した場合、スカート部11、11は2つのローラー73、73の支持部731の両側に位置するため、陳列面上における移動枠体4の左右方向の移動を制限し、移動枠体4の前方直進性を担保する。また、商品陳列面7bのローラー73により、移動枠体4の前後方向の移動が円滑に行われる。
前出し棚装置10bにおいて、商品陳列面7bにローラー73が付設されており、且つローラー支持部731がガイド部として機能するため、前出し棚装置10と同様の作用効果を奏する。なお、前出し棚装置10bにおいて、商品陳列面7bは上記ローラー73が付設されたものに限定されず、例えば、第12図において、ローラー73を省略したリブ構造であってもよい。この場合においても、リブの上面は滑り易いものであり、且つ一のリブ部材と他のリブ部材がガイド部として機能する。また、商品前出し体2の第2底板22の裏面に付設されるローラー23はその設置を省略したものであってもよい(第16図)。
次に、第4の実施の形態における商品自動前出し棚装置を第13図〜第15図を参照して説明する。第13図は本例の前出し棚装置で用いる商品前出し体の斜視図、第14図は本例の前出し棚装置で用いる陳列棚の一部の斜視図、第15図は商品陳列面と商品前出し体の当接状態を説明する図である。第13図〜第15図において、第10図〜第12図と同一構成要素には同一符号を付して、その説明を省略し、異なる点について主に説明する。すなわち、本例の前出し棚装置10cにおいて、第3の実施の形態における商品自動前出し棚装置10bと異なる点は、商品陳列面の構造及び商品前出し体の接続部材である。
前出し棚装置10cの商品陳列面7cにおいて、前出し棚装置10bの商品陳列面7bと異なる点は、ローラー73、73間の凹部に代えてリブ部材761とした点である。リブ部材761の高さは、ローラー73の上面よりやや低くし、更にリブ部材761、761を左右に所定の隙間離間させることで縦溝を形成している。なお、第14図の陳列棚9cは左右方向に連続するものであって、例えばゴンドラの陳列棚を形成する。
移動枠体4bにおいて、第10図の移動枠体4aと異なる点は、帯状鋼板31に代えて、ワイヤー部材34とした点にある。すなわち、移動枠体4bを商品陳列面7cに載置した場合、スカート部11、11は2つのローラー73の支持部731の両側に位置して、陳列面上における移動枠体4bの左右方向の移動を制限する。また、ワイヤー部材34がリブ部材761、761間の溝(空間)に入り、ワイヤー部材34の移動に伴う陳列棚との摩擦が発生することを防止している。
前出し棚装置10cにおいて、商品陳列面7cにローラー73が付設されており、且つローラー支持部731がガイド部として機能するため、前出し棚装置10bと同様の作用効果を奏する。
なお、本発明において、自然状態において常に前方移動状態とする手段は、商品陳列面7を形成する陳列棚9の前方端と商品前出し体2を接続する接続部材や商品陳列面を前方傾斜とする方法に限定されず、例えば、陳列棚9の後方端と商品前出し体2を離す方向に付勢するスプリングバネにより該商品前出し体を前方へ押し出す方法であってもよい。
第1図中、商品自動前出し棚装置10は、左右方向に所定のピッチで多数形成され前後方向に延在するガイド部70を有する商品陳列面7と、商品陳列面7上に載置され第1ガイド部70にガイドされ、第1底板41と第1底板41の前方端から立設する前方部材42を備える後方側商品Aを載置する移動枠体4と、移動枠体4の第1底板41上に載置される、設置状態において常に前方移動状態にある商品前出し体2を有し、移動枠体4の第1底板41の裏面に第1滑り手段であるローラー29を有し、移動枠体4が設置される商品陳列面7の上面に第1滑り手段であるリブ部材70を左右方向に所定のピッチで前後方向に延出するように付設し、更に商品前出し体2の第2底板22の裏面に第2滑り手段であるローラー23を前後方向に多数付設し、更に第1底板41の上面に第2滑り手段であるリブ部材46を左右方向に所定のピッチで前後方向に延出するようにしている。
なお、滑り手段としては、第1滑り手段及び第2滑り手段共に、ローラー及び前後方向に延出するリブ部材の他、滑り材が挙げられる。滑り材は通常の鋼板に摩擦低減効果のある被覆剤をコーティングしたもの、フッ素系樹脂などの低摩擦材、あるいはエンボス加工面など接触面積を低減したものが挙げられる。
なお、商品前出し体2の底板22の裏面にローラー等の滑り部材を付設する形態としては、上記の他、例えば商品前出し体2の底板22の側面に小さな車輪を付設したものであってもよい。また、移動枠体4の第1底板41の前方端から立設する前方部材42の高さ寸法としては、第1図及び第3図に示すようなものに限定されず、例えば高さ寸法の小さな左右に延在する所謂リブ状のような部材であってもよい。前方部材の高さが低くとも、商品の前方移動を規制することができるし、例えその前方移動の規制が弱いものであっても、前方部材42の前方には更に陳列商品が置かれているため、前方への転落を防止することができる。
移動枠体4の第1底板41は左右方向の中央部が前端から所定の幅と長さにくり抜かれた長穴43(ガイド穴)を有し、長穴43の後方の第1底板41部分には帯状鋼板3が通る開口33を有し、前方端に上方に屈曲した前方部材42を有する。第1底板41の長穴43の両側の上面には、リブ部材46が左右方向に所定のピッチで且つ前後方向に延出している。前方部材42は移動枠体4内に載置される後方側商品Aの前方を区画すると共に、商品Aの前方への転落を防止する。第1滑り手段のローラー29はレール状の突起でもよく、また第2滑り手段のローラー23は省略することができる。
商品前出し体2は、幅寸法が移動枠体4の第1底板41の幅寸法と略同じの矩形状の第2底板22と第2底板22の前方端から立設する幅寸法が第1底板41の幅寸法と同じの矩形状の商品押圧板21を備え、側面視形状が略L字形状である。第2底板22の下面中央には、ガイド穴43に遊嵌し、前方移動をガイドする突起部25を有する。また、帯状鋼板3(接続部材)の前端は商品陳列面7の前方側に固定され、帯状鋼板3の後端は商品押圧板21の裏面に帯状鋼板3を巻回して収納するぜんまい収納部36に接続され、設置状態において、商品前出し体2は常に前方に引っ張られるようになっている(第2図の左側の移動枠体)。
なお、商品前出し体2の形態はこれに限定されず、例えば第2底板22が商品押圧板21の下端から前方へ延出する略L字形状であってもよい。なお、接続部材が接続される箇所としては、一端が商品陳列棚の前方側であり、他方が商品前出し体2であれば特に制限されない。また、接続部材としては、特に制限されず、帯状鋼板以外に、例えばゴムなどが挙げられる。
商品陳列面7を形成する陳列棚9は、第5図及び第6図に示すように、背の高い3つの高リブ71と背の低い2つの低リブ72の繰り返しから成る商品陳列面7と、商品転落防止板が係合する横係合溝8を有する前方部材77とから構成される。この商品陳列面7は高リブ71(滑り手段)を有すると共に、高リブ71と低リブ72との協働により後述するような移動枠体4の前方移動をガイドするガイド部を構成する。高リブ71の上端は尖り状とすることで、滑り易くしている。また、高リブ71には所定ピッチ毎に商品仕切り板5が係合する縦係合溝76が形成されている。
この陳列棚9は、第2図に示すように、既存の商品陳列棚50に設置してもよく、また、新規の陳列棚を構成してもよい。また、商品陳列面7の形状は、前述の背の高い3つの高リブ71と背の低い2つの低リブ72の繰り返しから成るもの以外にも、例えば単一高さのリブの繰り返し構造であって、一のリブと該一のリブに隣接する他のリブ間にローラが乗る形態であってもよい。
商品前出し体2は接続部材の前出し機能と共に、第2底板22の裏面に第2滑り手段であるローラー23を付設して、移動枠体4の第1底板41のリブ部材46上に乗せられているため、設置状態において常に前方移動状態にあり、商品押圧板21の前方で且つ移動枠体4の前方部材42間に載置された後方側商品Aを前出し状態にしている。また、移動枠体4の前方部材42はこの状態において、前方部材42の前方に位置する前方側商品Bを前出し状態にしている。なお、移動枠体4が設置される商品陳列面7の前方には、商品転落防止板6が設置され、最前列の商品が棚から転落することを防止している。
このように構成される商品自動前出し棚装置10は、商品が前後方向に多量に並ぶ場合であっても、陳列商品を自動的に直進性を維持して確実に前に送り出す作用力があり、顧客にとっては手前にある商品を取り出し易い。特に、移動枠体4内であって且つ商品前出し体2の前方にある後方側商品Aが密に載置されており、最前列にある商品が取り出される場合、所謂トロッコ状の移動枠体4内の後方側商品Aは移動枠体内では移動せず且つ後方側商品Aを含めた移動枠体全体で前方側商品Bを押すため、前方側陳列商品Bは前方へ移動し易く、帯状鋼板3の付勢力は弱くてよい。このため、作業者が商品を補充する際、移動枠体4を軽く後方へ押せばよいため、作業労力を軽減することができる。前方側商品B全部が取り出されると、次いで移動枠体4内の後方側商品Aが取り出され、商品前出し体2が移動枠体4内の商品を前出しする。この場合、商品はリブ部材46上にあるため、移動し易くなっている。
上記の構成部材を組み立てて前出し棚装置10を形成する方法としては、特に制限されないが、例えば、予め移動枠体4に商品前出し体2を組み付けておき、次いで、商品陳列面7上に商品前出し体2を組み込んだ移動枠体4を設置する。この場合、ローラー29が低リブ72上に乗るようにし、また接続部材3がローラー29が乗る低リブ72、72間にある他の低リブ72上にくるようにする(第6図参照)。すなわち、本例におけるガイド部は、一対の高リブ71と、この高リブ71間にある低リブ72であって、ローラー4の両側には高リブ72が隣接しているため、左右方向の移動を防止して商品前出し体2の直進性を担保している。そして、接続部材3の基端部32を商品陳列面(陳列棚)7の前方側の例えば係合溝に係合させる。これにより、商品前出し体2は、高リブ71と低リブ72からなるガイド部70にガイドされ且つ設置状態において常に前方移動状態となる。
商品陳列面7の前方端には商品転落防止板6を設置し、更に陳列する商品の幅寸法に応じて左右一対の商品仕切り板5、5を嵌合溝76に嵌め込む。商品仕切り板5、5の設置方法としては、当該方法に制限されず、例えば任意の位置に形成された嵌合穴に嵌め込む形態であってもよい。このような商品仕切り板と商品前出し体を組み込んだ移動枠体4を1セットとして、適宜の個数のセットを商品陳列面7上に組み付ける。この際、商品仕切り板5は一方の商品前出し体の右側を区画すると共に、該商品前出し体の右側に隣接する商品前出し体の左側を区画する、共通物として使用してもよい。
次に、組み込まれた商品前出し棚装置10(第2図の左側の移動枠体4)に商品を並べる作業を行う。この作業は、先ず、移動枠体4の前方部材42と商品押圧板21間に陳列商品を入れ込むことで行われる。当初の商品は、商品押圧板22の手前であって且つ移動枠体4の第1底板41の上面に置かれる。この場合、商品前出し体2は後方へ追いやられるが、移動枠体4は動かない。移動枠体4内が一杯になったら、今度は移動枠体4の前方部材42の前側に陳列商品を入れ込んでいき、これに伴い、移動枠体4は接続部材3の前方付勢力に抗して後方へ下がり、第1底板22の後端が陳列棚の後端ストッパー(不図示)に接した時点で商品の補充作業が終了する。
このように構成される商品自動前出し具10は、商品が前後方向に多量に並ぶ場合であっても、陳列商品を自動的に確実に前に送り出す作用力があり、顧客にとっては手前にある商品を取り出し易い。特に、移動枠体4内であって且つ商品前出し体2の前方にある後方側商品Bが密に載置されており、最前列にある商品が取り出される場合、所謂トロッコ状の移動枠体4内の後方側商品Bは移動枠体内では移動せず且つ後方側商品Bを含めた移動枠体全体で前方側商品Aを押すため、陳列側商品Aは前方へ移動し易く、帯状鋼板3の付勢力は弱くてよい。このため、作業者が商品を補充する際、移動枠体7を軽く後方へ押せばよいため、作業労力を軽減することができる。前方側商品A全部が取り出されると、次いで移動枠体7内の後方側商品Bが取り出され、商品前出し体2が移動枠体内の商品を前出しする。この場合、商品はリブ部材76上にあるため、更に移動し易くなっている。なお、高リブ71の上端は尖り断面状に限定されず、例えば平断面形状状又は半円断面形状であってもよい。また、陳列面には商品仕切り板が係合する縦係合溝が横方向に多数付設されているため、幅寸法が異なる商品毎に横並びで且つ縦列に陳列する場合、商品の幅に見合うピッチで縦列商品毎に個別に好適な前出しができる。
次に、第2の実施の形態における商品自動前出し棚装置を第8図及び第9図を参照して説明する。第8図は本例の前出し棚装置で用いる陳列棚の一部を示す斜視図、第9図は商品陳列面と移動枠体の当接状態を説明する図である。第8図及び第9図において、第1図〜第7図と同一構成要素には同一符号を付して、その説明を省略し、異なる点について主に説明する。すなわち、本例の前出し棚装置10aにおいて、第1の実施の形態における商品自動前出し棚装置10と異なる点は、商品陳列面7の構造、商品前出し体2の底板構造及び前方移動手段である。
前出し棚装置10aにおいて、商品陳列面7aは高リブ71で形成され、更に後端には後方転落防止板91bを設けている。また、移動枠体4の第1底板22の裏面は、接続部材が省略され、裏面ほぼ中央には前後方向に延在する左右方向に所定間隔離間した一対のレール状突起42が付設されている。この一対のレール状突起42は、設置状態において、商品陳列面7aの2つの高リブ71を挟み、且つ前後方向の移動が円滑に行われるものである。このため、レール状突起42の厚みが高リブ71間の溝幅よりも小さく、下方に延出する長さは高リブ71間に係り止めされる程度のものである。すなわち、本例におけるガイド部は、高リブ71であって、高リブ71と一対のレール状突起42との係合において商品前出し体2の前方直進移動がガイドされる。また、前方移動手段は、不図示の商品陳列面7aを前方傾斜とする手段である。前方傾斜とする手段の具体例としては、前方下り傾斜の既存の陳列面へ陳列棚9を設置する方法、あるいは陳列棚9の後方裏面にスペーサーを介在させ、商品陳列面を前方下り傾斜とする方法などが挙げられる。
前出し棚装置10aは、商品前出し体2の商品陳列面7aとの当接部及び商品陳列面の双方に、それぞれローラー4及び高リブ71(滑り部材)が付設されており、且つ商品陳列面7aが前方下り傾斜にあるため、前出し棚装置10と同様の作用効果を奏する。また、高リブ71、71間の溝に商品仕切り板5を嵌め込めるため、掛け違いの無い、きめ細かな仕切りを行うことができる。
次に、第3の実施の形態における商品自動前出し棚装置を第10図〜第12図を参照して説明する。第10図は本例の前出し棚装置で用いる商品前出し体の斜視図、第11図は本例の前出し棚装置で用いる陳列棚の一部の斜視図、第12図は商品陳列面と移動枠体の当接状態を説明する図である。第10図〜第12図において、第1図〜第7図と同一構成要素には同一符号を付して、その説明を省略し、異なる点について主に説明する。すなわち、本例の前出し棚装置10bにおいて、第1の実施の形態における商品自動前出し棚装置10と異なる点は、商品陳列面の構造及び移動枠体の底板構造である。
前出し棚装置10bにおいて、商品陳列面7bは、前後方向の前方1/2が商品仕切り板が嵌合する縦嵌合溝76が多数形成されたものであり、残りが前後方向に多数付設されるローラー73と、ローラー73に隣接するローラー幅と概ね同じ幅の凹部74が、左右方向に繰り返し付設されるものである。なお、第11図の陳列棚9bは左右方向に連続するものであって、例えばゴンドラの陳列棚を形成する。なお、商品陳列面7bにおける縦嵌合溝76の占める割合は上記値に限定されず、前方の1/2以下で適宜決定される。
移動枠体4aにおいて、第1図の移動枠体4と主に異なる点は、第1底板41のローラー29が省略され、裏面ほぼ中央には凹部203を設け、その両側には商品陳列面のローラー73と当接する平坦部202及び両側端にはスカート部11を設けた点にある。すなわち、移動枠体4aを商品陳列面7bに載置した場合、スカート部11、11は2つのローラー73、73の支持部731の両側に位置するため、陳列面上における移動枠体4の左右方向の移動を制限し、移動枠体4の前方直進性を担保する。また、商品陳列面7bのローラー73により、移動枠体4の前後方向の移動が円滑に行われる。
前出し棚装置10bにおいて、商品陳列面7bにローラー73が付設されており、且つローラー支持部731がガイド部として機能するため、前出し棚装置10と同様の作用効果を奏する。なお、前出し棚装置10bにおいて、商品陳列面7bは上記ローラー73が付設されたものに限定されず、例えば、第12図において、ローラー73を省略したリブ構造であってもよい。この場合においても、リブの上面は滑り易いものであり、且つ一のリブ部材と他のリブ部材がガイド部として機能する。また、商品前出し体2の第2底板22の裏面に付設されるローラー23はその設置を省略したものであってもよい(第16図)。
次に、第4の実施の形態における商品自動前出し棚装置を第13図〜第15図を参照して説明する。第13図は本例の前出し棚装置で用いる商品前出し体の斜視図、第14図は本例の前出し棚装置で用いる陳列棚の一部の斜視図、第15図は商品陳列面と商品前出し体の当接状態を説明する図である。第13図〜第15図において、第10図〜第12図と同一構成要素には同一符号を付して、その説明を省略し、異なる点について主に説明する。すなわち、本例の前出し棚装置10cにおいて、第3の実施の形態における商品自動前出し棚装置10bと異なる点は、商品陳列面の構造及び商品前出し体の接続部材である。
前出し棚装置10cの商品陳列面7cにおいて、前出し棚装置10bの商品陳列面7bと異なる点は、ローラー73、73間の凹部に代えてリブ部材761とした点である。リブ部材761の高さは、ローラー73の上面よりやや低くし、更にリブ部材761、761を左右に所定の隙間離間させることで縦溝を形成している。なお、第14図の陳列棚9cは左右方向に連続するものであって、例えばゴンドラの陳列棚を形成する。
移動枠体4bにおいて、第10図の移動枠体4aと異なる点は、帯状鋼板31に代えて、ワイヤー部材34とした点にある。すなわち、移動枠体4bを商品陳列面7cに載置した場合、スカート部11、11は2つのローラー73の支持部731の両側に位置して、陳列面上における移動枠体4bの左右方向の移動を制限する。また、ワイヤー部材34がリブ部材761、761間の溝(空間)に入り、ワイヤー部材34の移動に伴う陳列棚との摩擦が発生することを防止している。
前出し棚装置10cにおいて、商品陳列面7cにローラー73が付設されており、且つローラー支持部731がガイド部として機能するため、前出し棚装置10bと同様の作用効果を奏する。
なお、本発明において、自然状態において常に前方移動状態とする手段は、商品陳列面7を形成する陳列棚9の前方端と商品前出し体2を接続する接続部材や商品陳列面を前方傾斜とする方法に限定されず、例えば、陳列棚9の後方端と商品前出し体2を離す方向に付勢するスプリングバネにより該商品前出し体を前方へ押し出す方法であってもよい。
本発明は、スーパー、百貨店、コンビニなどで使用される商品陳列棚であって、商品が前後方向に多量に並ぶ場合であっても、陳列商品を自動的に確実に前に送り出す作用力があり、作業者の前出し作業の労力を軽減すると共に、顧客にとっては商品が取り出し易い。
Claims (8)
- 左右方向に所定のピッチで多数形成され前後方向に延在する第1ガイド部を有する前方側商品を陳列する商品陳列面と、
該商品陳列面上に載置され該第1ガイド部にガイドされ、第1底板と該第1底板の前方端から立設する前方部材を備える後方側商品を載置する移動枠体と、
該移動枠体の第1底板上に設置され、自然状態において常に前方移動状態にある商品前出し体と、
を有し、該移動枠体の該第1底板の裏面又は該商品陳列面のいずれか一方又は両方に第1滑り手段を付設したことを特徴とする商品自動前出し棚装置。 - 更に、該商品前出し体により前出し状態にある陳列商品を区画する商品仕切り板を備えることを特徴とする請求項1記載の商品自動前出し棚装置。
- 該商品前出し体が、第2底板と、該第2底板から立設する商品押圧体を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の商品自動前出し棚装置。
- 該第2底板の裏面又は該第1底板の上面のいずれか一方又は両方に第2滑り手段を付設したことを特徴とする請求項3記載の商品自動前出し棚装置。
- 該商品陳列面を形成する陳列棚の前方に、更に商品転落防止板を付設することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の商品自動前出し棚装置。
- 該商品前出し体は、該移動枠体に形成された第2ガイド部により、該移動枠体内における前方への移動がガイドされることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の商品自動前出し棚装置。
- 自然状態において常に前方移動状態とする手段が、該商品陳列面を形成する陳列棚の前方端と該商品前出し体を接続する接続部材により該商品前出し体を前方へ引っ張る手段であるか、該陳列棚の後方端と該商品前出し体を離す方向に付勢する弾発部材により該商品前出し体を前方へ押し出す手段であるか、又は該商品陳列面を前方下り傾斜とする手段であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の商品自動前出し棚装置。
- 該第1滑り手段が、ローラー、前後方向に延出するリブ部材又は滑り材であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の商品自動前出し棚装置。
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080901 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110705 |
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A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110901 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20120307 |