JPWO2006019117A1 - 多チャネル信号符号化方法、その復号化方法、これらの装置、プログラム及びその記録媒体 - Google Patents

多チャネル信号符号化方法、その復号化方法、これらの装置、プログラム及びその記録媒体 Download PDF

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Abstract

本発明は、2つ以上の信号を対象とした重み付き差分符号化を、効率よく行うことを目的としている。各チャネルを単独符号化するか、重み付き差分符号化するかを、各チャネル信号と、重み付き差分信号との全体のエネルギーが小さくなるように決定し、その決定に基づき重み付き差分信号を生成し、かつその参照信号(親)と重みを補助符号として生成し、その差分信号を入力チャネル信号とみなして入力チャネル信号と共に前記符号化決定と、差分信号及び補助符号の生成を繰返し、その繰返しの最後の差分信号と単独符号化と決定された信号をそれぞれ圧縮符号化し、かつ各繰返し処理で生成された補助符号を符号化して出力する。

Description

この発明は音響信号や全体信号、環境信号などの多チャネル信号を記録したり、伝送したりするために用いられる符号化方法、その復号化方法、これらの装置、プログラム及びその記録媒体に関するものである。
従来の多チャネル音響信号符号化では、ステレオ信号に関する相関を用いて情報量を圧縮する符号化が多く検討されている。例えば、音響信号でない他の信号の5チャネルの符号化でも、ステレオ信号と同様に2チャネルごとの対にして、それぞれステレオ信号の符号化に還元する方法が知られている。原音に対して、チャネル間での差分や固定的な重み付き差分によってチャネル間の信号の類似性を利用した圧縮符号化もよく使われるが、圧縮効率が小さい場合が多い。この技術は例えば非特許文献1や非特許文献2に開示されている。
従来の1チャネルの予測符号化・復号化方法を、図1を参照して説明する。符号化側では図1Aに示すように、入力端子11からの時系列ディジタル信号はフレーム分割部12で、例えば1024などの所定サンプル数ごとの短時間区間(フレームという)に分割される。ディジタル信号は、フレームごとに線形予測分析部13で線形予測分析されて、予測係数が計算される。この予測係数は、通常は線形予測分析部13内の量子化部13aで量子化される。
線形予測部14は、この量子化された予測係数とそのフレームのディジタル信号とを入力として、ディジタル信号に対して時間方向に線形予測して、サンプルごとの予測値を求める。この線形予測は自己回帰型前方予測である。この予測値が入力ディジタル信号の対応サンプルから減算部15で減算されて、予測誤差信号が生成される。線形予測部14及び減算部15は予測誤差生成部16を構成している。
予測誤差生成部16からの予測誤差信号は、圧縮符号化部17でハフマン符号化や算術符号化などのエントロピー符号化が行われて誤差符号として出力される。線形予測分析部13からの量子化された予測係数は、係数符号化部18でエントロピー符号化又はベクトル量子化によって符号化され、係数符号として出力される。この予測係数は、スカラー量子化されたまま出力されることもある。
復号化側では図1Bに示すように、入力された圧縮符号は、伸張復号化部21で、圧縮符号化部17の符号化方法と対応した復号化方法により復号化されて予測誤差信号が生成される。また入力された係数符号は、係数復号化部22で、係数符号化部18の符号化方法と対応した復号化方法により復号化されて予測係数が生成される。復号化された予測誤差信号と予測係数とが予測合成部23に入力され、これらから原ディジタル信号が予測合成されてディジタル信号が再生される。フレーム合成部24は、各フレームのディジタル信号を順次連結し、出力端子25から出力する。予測合成部23では再生されたディジタル信号と、復号化された予測係数が回帰型線形予測部26に入力されて予測値が生成され、その予測値と、復号化された予測誤差信号とが加算部27で加算されて、ディジタル信号が再生される。
従来の多チャネル符号化を2チャネルずつ組にしてステレオ信号の符号化に還元する方法での、1組のステレオ信号の符号化方法を、図2を参照して説明する。フレーム分割され、同一フレーム内の第1チャネルディジタル信号xL(k)及び第2チャネルディジタル信号xR(k)は、それぞれ入力端子11及び11より予測符号化部31及び31に入力される。また差回路32は、これら両信号の差d(k)=xL(k)−xR(k)を計算する。この差信号d(k)は予測符号化部31に入力される。
予測符号化部31,31及び31は、それぞれ例えば図1Aに示した1チャネルの予測符号化装置と同様の構成である。予測符号化部31,31及び31からの符号化符号CS,CS及びCSは、符号長比較部33に入力される。符号長比較部33は、これら3つの符号化符号中の2つの組み合せの中で、合計符号量が最小になる2つの符号化符号を選択し、第1及び第2ディジタル信号xL(k),xR(k)に対する符号化符号として出力する。このようにしてディジタル信号のチャネル間相関を利用して、全体として符号化符号量を小さくする。
2つのチャネル信号間の相関を利用し、かつこれらチャネル信号間の重み付き差分信号を生成して符号化することにより、圧縮効率を更に向上させる技術が提案されている。この例を図3に示す。予測誤差生成部34及び34は、ディジタル信号xL(k)及びxR(k)から、線形予測誤差信号eL(k)及びeR(k)を生成する。これら線形予測誤差信号eL(k)及びeR(k)は、それぞれエントロピー符号化部35及び35に入力されると共に重み付き差分生成部36に入力される。図1Aと同様に、線形予測係数もそれぞれ別途符号化されるが、図3では線形予測誤差部分のみが表示されている。線形予測誤差信号ベクトルE=(eL(0),eL(1),…,eL(K-1))に対し、線形予測誤差信号ベクトルE=(eR(0),eR(1),…,eR(K-1))を参照信号とする場合、重み付き差分計算部36の重み計算部36aは、重み付き差分信号(ベクトル)D=(d(0),d(1),…,d(K−1))のエネルギー
EN=‖E−βE
が最小になるように重み係数βを求める。Kはフレーム内の各信号のサンプル数である。このβを求める計算は次のように行うことができる。
β=ER T/ER T
R Tは内積であって次式により求める。
R T=Σk=0 K-1R(k)e(k)
R T=Σk=0 K-1R(k)
重み計算部36aで計算され、係数量子化部36dで量子化され、重み係数符号qが符号長比較部37へ出力される。また、量子化された重み係数は、係数逆量子化部36eで逆量子化され、重み係数β(q)が乗算部36bで線形予測誤差信号eR(k)に対して乗算される。この乗算結果が引差部36cで線形予測誤差信号e(k)から引算されて重み付き差分信号d(k)が生成される。この重み付き差分信号d(k)は、エントロピー符号化部35に入力される。エントロピー符号化部35及び35からの各符号化符号CSL及びCSは、符号長比較部37に入力され、符号量が小さい方の符号化符号が出力される。また、符号長比較部37からの出力とエントロピー符号化部35からの出力とが、ディジタル信号xL(k)及びxR(k)に対する符号化出力となる。また、符号長比較部37は、重み係数βも符号化して付加する。このようにすることにより図2に示した符号化より効率よく圧縮することができる。
"An Introduction to Super Audio CD and DVD-Audio",IEEE SIGNAL PROCESSING MAGAZINE JULY 2003,pp.71-82. M.Hans and R.W.Schafer,"Lossless Compression of Digital Audio",IEEE Signal Processing Magazine,vol.18,no.4,pp.21-32,2001.
例えば、フレーム分割された第1〜第6のチャネル信号ベクトルX〜Xを、第1及び第2チャネル信号ベクトル(X、X)、第3及び第4チャネル信号ベクトル(X、X)、第5及び第6チャネル信号ベクトル(X、X)の3組の2チャネルずつのステレオ信号として符号化する。各ベクトルの次数Kが2の場合、各信号ベクトルX〜Xが、ベクトルの0次要素x(0)、1次要素x(1)を直交座標軸とした2次元座標表上に、図4Aに示すように表わされたとする。
ベクトルXとXの差分信号ベクトルの0次要素d1,2(0)はx1(0)−x2(0)、1次要素d1,2(1)はx1(1)−x2(1)となる。この場合差分信号ベクトルは大きな振幅となるから、XとXをそのまま符号化した方がよいことになる。同様にベクトルXとXの組も、そのまま符号化した方がよい。ベクトルX及びXの組は、その差分信号ベクトルd5,6が小さな振幅となる。よってこの場合はベクトルXと差分信号ベクトルd5,6との組を符号化すればよい。このように差分信号を生成して符号化しても、必ずしも圧縮率を高くすることはできない。
一方、第1〜第6チャネル信号を2組ずつのステレオの符号化に還元し、そのステレオの符号化を図3に示した符号化法によることを考える。この場合は、各組の2つのベクトルの一方から重み係数β(図としての制約上、ここではβ>0として扱う。)を乗算した他方を差し引いたエネルギーが最小になるように重み係数βを決定しているため、その重み付き差分はその一方のベクトルから他方(参照信号)のベクトルに対して垂線を下した垂線が差分ベクトルとなりこの垂線は前記一方のベクトルより小さくなることが可成りある。よってこの垂線と参照信号を符号化すればよい。
第1〜第6チャネルの予測誤差信号ベクトルを、ベクトル次数Kが2次のベクトルE〜Eとし、図4Aに示したベクトルX〜Xとそれぞれ同一とする。図4Bに、ベクトルの0次要素e(0)、1次要素e(1)を直交座標軸とした2次元座標表上のベクトルE〜Eを示す。また、重み係数βを0以上とする。ベクトルEのベクトルEを参照信号とした重み付き差分信号(ベクトル)d1,2 は、図4Bに示すようにベクトルEからベクトルEに下した垂線となる。この重み付き差分ベクトルd1,2は、ベクトルEより小さくなる。同様にベクトルEとEの重み付き差分ベクトルd5,6はベクトルEより小さくなる。しかしこの場合も、ベクトルEとEの組はベクトルの方が逆であり、重み付き差分は返って大きくなる。よってこのベクトルEとEの組は重み付き差分ベクトルではなく、ベクトルEとEとをそのまま符号化すればよい。このように図2に示した方法により単なる差分信号を生成する場合より、重み付き差分信号を生成することにより、圧縮効率をより高くすることができる。しかし、ベクトルEとEの組のように重み付き差分信号により圧縮率を上げることができない組が存在する課題がある。
この発明の符号化方法では、段階符号化過程で、多チャネル(2以上のチャネル)信号のチャネルごとに、どのチャネル信号を参照信号(以下、「親」または「マスター」ともいう。)として重み付き差分符号化するかを決定する。ただし、少なくとも1つのチャネル信号は、参照信号の重み係数をゼロ(従って、自チャネルが親と考える。)とする。この段階符号化過程で決定された重み付き差分信号に対し、前記段階符号化過程を少なくとも1回繰り返し、その最終結果と対応する重み付き差分信号をそれぞれ圧縮符号化し、かつ各段階符号化過程の各チャネルの重み係数を符号化して出力する。
この発明の復号化方法によれば、入力多チャネル符号化符号をチャネルごとに分離し、各チャネル符号の補助符号に基づいて定まる参照信号(以下、「親」または「マスター」ともいう。)と重み係数を用いて、重み付き加算を行って、復号波形信号を生成する。ただし、少なくとも1つのチャネル符号は、その補助符号に基づいて自チャネルを親と考え、当該チャネルの復号波形信号を、前記加算により得られた復号波形信号として出力する。また、この発明の復号化方法では、前記の過程を少なくとも1回含む。
この発明の符号化方法によれば、多チャネル信号から重み付き差分信号が生成され、更にこれら生成された重み付き差分信号から再び重み付き差分信号が生成されることが少なくとも1回繰り返される。したがって、最終的に得られる重み付き差分信号の振幅が小さくなり、圧縮率が向上する。特に重み付き差分信号としては重み係数がゼロの場合、つまり当該チャネル信号自体を重み付き差分信号とする場合も含むため、再び重み付き差分信号を生成する際に、例えば図4B中に示すように、信号ベクトルEが、差分信号d5,6 を参照信号として重み付き差分信号d4,56 となり、圧縮率が向上する。
この発明の復号化方法によれば、加算復号された波形信号を、再び親として重み付き加算することにより、この発明による符号化方法で符号化された多チャネル信号符号化符号を復号することができる。
図1Aは従来の1チャネルの予測符号化装置の機能構成を示す図。図1Bは従来の1チャネルの予測符号化の復号化装置の機能構成を示す図。 従来のステレオ信号符号化装置の機能構成を示す図。 従来のステレオ信号符号化装置より考えられる符号化装置の機能構成を示す図。 図4Aは差分符号化をベクトルにより説明するための図。図4Bは重み付き差分符号化をベクトルにより説明するための図。 この発明による符号化装置の機能構成例を示す図。 この発明による符号化方法の処理手順の例を示す図。 図6中のステップS2の具体的処理手順の例を示す図。 図7Aと同じ処理手順を異なるフローで示す図。 図7Bで示した処理手順と図7Aで示した処理手順とが対応することを示す図。 図7A中のステップS29の具体的処理手順の例を示す図。 図9Aは、6チャネル分の1回の符号化決定処理により得られる補助符号の各種例を示す図。図9Bは単独符号化を表現する第2の例を示す図。図9Cは単独符号化を表現する第3の例を示す図。 図10Aは多チャネル符号化符号の例を示す図。図10Bはiチャネルの補助符号の例を示す図。図10Cはp回目符号の例を示す図。図10Dは多チャネル符号化符号の別の例を示す図。 符号化決定処理が3段階の場合の各段階に得られる補助符号の例を示す図。 図5中の差分生成部111の一部の他の具体的機能構成例を示す図。 図13Aは、図6中のステップS2での符号化探索を、全チャネルを対象とする方法の説明図。図13Bは、図6中のステップS2での符号化探索を、全チャネルを2分割して行う方法の説明図。図13Cは、図6中のステップS2での符号化探索を、全チャネルを4分割して行う方法の説明図。 この発明による復号化装置の機能構成例を示す図。 この発明による復号化方法の処理手順の例を示す図。 図15中のステップS34の具体的処理手順の例を示す図。 図15中のステップS36の具体的処理手順の例を示す図。 この発明による復号化方法の基本的な処理手順の例を示す図。 多チャネル予測誤差信号とその各予測係数信号にこの発明を適用した符号化装置の機能構成例を示す図。 図20Aは多チャネル信号を2つずつ組としてステレオ符号化用信号とし、この発明を適用した符号化装置の機能構成例を示す図。図20Bは、図20Aにより符号化された符号の復号化装置の機能構成例を示す図。 図21Aは多チャネル信号を2つずつ組としてステレオ符号化する場合と、予測誤差信号を図5に示した繰返符号化を適用した場合との圧縮量が小さいと推定した方の符号化を行う符号化装置の機能構成例を示す図。図21Bは、図21Aにより符号化された符号の復号化装置の機能構成例を示す図。 この発明の効果を確認するために行った実験の条件を示す図。 図22に示した実験の結果を示す図。
以下この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。なお、各図において対応する部分には同一参照番号を付けて重複説明を省略する。
[実施例1]
実施例1では、本発明の符号化の方法を示す。図5にこの発明の符号化装置の機能構成例を、図6にその処理手順の例をそれぞれ示す。
入力端子11〜11からの第1〜第Iチャネルの各入力信号(以下、「チャネル信号」ということもある。)は、それぞれフレーム分割部12〜12で例えば256サンプル、1024サンプル、8192サンプルなどの短時間区間(フレーム)ごとに分割される(ステップS1)。Iは2以上の整数である。チャネル信号は一般にディジタル信号とされている。各フレームの第1〜第Iチャネル信号は、段階符号化部100で各チャネル信号を単独符号化とするか、どのチャネルを参照信号(以下、「親」、または「マスター」ということもある。)とする重み付き差分符号化するかを決定する(ステップS2)。その際少なくとも1つは単独符号化と決定する。ここで単独符号化とは、あるチャネル信号を、そのチャネル信号単独で符号化することである。また、この単独符号化は、自チャネル信号を親とする符号化と考えてもよいし、重み係数をゼロとする重み付き差分符号化と考えてもよい。したがって、単独符号化を含めて重み付き差分符号化という場合もある。その場合、「少なくとも1つは単独符号化と決定する」とは、少なくとも1つは重み係数を0に決定するということになる。
各チャネル信号を単独符号化するか、重み付き差分符号化するのかの決定、つまり差分符号化の重み係数を0にするか、0以外の値にし、かつ他のチャネル信号を親とするかの決定は、全チャネルの重み付き差分信号のエネルギーが最小になるように、つまり符号化した時の符号量の全体が最小になるように、重み付き差分信号のエネルギーに基づいて逐次決定する。
この逐次決定は、例えば図5に示す機能構成を有する段階符号化部100で、図7Aに示す処理手順により行う。差分生成部111に第1〜第Iチャネル信号X〜Xが入力される。差分生成部111は、これらチャネル信号中の2つの信号を組とする全ての組み合せについて、重み付き差分信号Δ(i,j)を生成する(ステップS21)。信号Δ(i,j)は、信号Xの信号Xを親とする重み付き差分信号を表わす。この発明では、差分信号としては重み付き差分信号のみを用いるため、以下の説明では重み付き差分信号Δ(i,j)を単に差分信号Δ(i,j)ということもある。差分生成部111では、重み決定部111aが重み付き差分信号Δ(i,j)の重み係数W(i,j)を求める。この重み係数は、例えば図3中の重み計算部36aで行ったと同様な計算により求められる。各差分信号Δ(i,j)及びその重み係数W(i,j)は、差分メモリ112に一旦格納される。
単独エネルギー計算部113は、第1〜第Iチャネル信号X〜Xの各エネルギー‖Xをそれぞれ計算する。差分エネルギー計算部114は、全ての重み付き差分信号Δ(i,j)(i≠j)のエネルギー‖Δ(i,j)‖を計算する。更にこの例では、加算部115が、各差分エネルギー‖Δ(i,j)‖とその親チャネル信号のエネルギー‖Xとを加算し、加算エネルギーL(i,j)を求める(ステップS22)。つまり、‖Δ(i,j)‖+‖X=L(i,j)である。加算エネルギーL(i,j)が単独小順配列部116で小さい順に配列され、差分エネルギー‖Δ(i,j)‖が差分小順配列部117で小さい順に配列される。これら配列にはそれぞれの(i,j)も付加して保持する。加算エネルギーL(i,j)の配列の順番をn(n=0,1,…)とし、差分エネルギー‖Δ(i,j)‖の配列の順番をm(m=0,1,…)とする。また、逐次処理部118内のレジスタ118a内の順番パラメータn,mをそれぞれ0とする(ステップS23)。取込部118bは、加算エネルギーL(i,j)のn番目に小さいものと対応するチャネル番号i(以下、親チャネルと区別し易いように「子チャネル番号i」という。)と親チャネル番号jを単独小順配列部116から取り込み、その親チャネルjのチャネル信号Xに対する符号化が既に決定されているか否かを各種判定部118cで判定する(ステップS24)。ステップS24の判定で、チャネルjの符号化が決定されていなければ、チャネルjのチャネル信号Xを単独符号化(重み係数ゼロの差分符号化)と決定し(ステップS25)、更にその子チャネルiのチャネル信号Xを、チャネル信号Xを親とする差分符号化と決定する(ステップS26)。
ステップS24の判定が、「既に決定されている」であれば、ステップS26に移り、その子チャネルiに対するチャネル信号Xをそのチャネルjの信号Xを親とする差分符号化と決定する。ステップS26の次にnをn+1とし(ステップS27)、全チャネル信号X〜Xに対する符号化が決定されたかを、各種判定部118cにより判定する(ステップS28)。全チャネルの符号化が決定されていなければ、既に符号化が決定されたチャネル信号を親候補として差分符号化と決定するチャネル信号を求める(ステップS29)。
ステップS29の処理は、例えば図8に示すように行う。まずm番目の差分エネルギー‖Δ(i,j)‖と対応する親チャネル番号jを取込部118bにより差分小順配列部117から取り込み、その親チャネルjのチャネル信号の符号化方法が決定されているかを各種判定部118cで判定する(ステップS29a)。ステップS29aの判定がYesならば、そのチャネルiのチャネル信号を、そのチャネルjのチャネル信号を親とする差分符号化と決定する(ステップS29b)。更にmを0に初期化する(ステップS29c)。全チャネル信号X〜Xに対する符号化が決定されたかを、各種判定部118cにより判定する。決定されていなければステップS29aに戻り、決定されていればステップS29の処理を終了する(ステップS29d)。
ステップS29aの判定がNoならば、mをm+1とする(ステップS29e)。次にn番目に小さい加算エネルギーL(i,j)及びm番目に小さい差分エネルギー‖Δ(i,j)‖を取り込み部118bによりそれぞれ単独小順配列部116及び差分小順配列部117よりそれぞれ取り込み、L(i,j)が‖Δ(i,j)‖より大きいかを比較部118dで比較する(ステップS29f)。この結果L(i,j)>‖Δ(i,j)‖でなければステップS29aに戻り、L(i,j)>‖Δ(i,j)‖であればステップS29を終了として、図7A中のステップS30に移る。この処理中のステップS29cでmを0に初期化しているので、このステップS29の処理により差分符号化と決定されたチャネル信号を、親チャネル信号とする差分符号化の可能性が逐次調べられることになる。つまり従来の重み付き差分符号化では、重み付き差分信号を親(参照信号)とする符号は行われていないが、この発明ではそのようなことも行われる。したがって、従来よりも圧縮率を向上させることができる。また、第1〜第Iチャネル信号を第1チャネルから順に2つずつを組として符号化する方法と、図4Aと図4Bに示した場合で比較すると、従来ならば、チャネル信号Xは単独符号化またはチャネル信号Xを親とする差分符号化となるが、この発明では、チャネル信号Eはチャネル信号Eを親とする差分信号d2,3となるため、圧縮率が向上する。
図7Aの説明に戻り、ステップS30では、各種判定部118cが、全チャネル信号X〜Xに対する符号化が全て決定されたかを判定し、決定されていないものがあればステップS24に戻り、全て決定された場合はステップS2の処理を終了とする。図5中の逐次処理部118では、パラメータn,mの更新や初期設定、取込部118bによる各小順配列部116及び117からの各(i,j)やL(i,j),‖Δ(i,j)‖の取り込み、各種判定部118cにより各種判定、比較部118dによる比較などを、逐次制御部118eの指示にしたがって順次行う。
なお、図7AのステップS2の処理手順は、図7Bのように表現することもできる。図7BのステップS201は、図7AのステップS21からステップS23および1回目のステップS24からステップS26に相当する。ステップS202は、1回目のステップS27から始まる繰り返し処理(ステップS24〜ステップS30)に相当する。図7Cは、ステップS202の詳細を示しており、ステップS202が、図7Aの1回目のステップS27から始まる繰り返し処理(ステップS24〜ステップS30)であることが分かる。
以上のように各チャネル信号に対し、符号化が決定され、この決定を示す各種情報が図5中の補助符号生成部119で生成される。この補助符号の例を図9Aに示す。第1〜第6チャネル信号X〜Xに対するものであり、各チャネル番号i(i=1,…,6)に対し補助符号CAiとして終了フラグFEN、親が前フレームと同一かを示すフラグF、親チャネル番号j、重み係数W(i,j)、終了フラグFENが順に配列されている。終了フラグFENが1は、そのチャネルに対する補助符号CAiの終了を表わす。親が前フレームと同一かを示すフラグFが1は親チャネル番号jが、前フレームにおける当該チャネルiの補助符号CAi中の親チャネル番号jと同一であることを表わす。後で述べる補助符号メモリ121内の前フレーム部121d中の該当する親チャネル番号jと、現フレームの当該親チャネル番号jとが比較部119aで比較され、同一であればF=1とされ、次の親チャネル番号jは省略され、重み係数がすぐ続くことになる。親チャネルjは差分符号化の親チャネル信号のチャネル番号を表わし、重み係数W(i,j)は差分符号化の重み係数を表わす。なお、親が前フレームと同一かを示すフラグFはなくてもよい。
図9A、図9B、および図9Cに補助符号の例を示す。図9Aの例では、第1チャネルの補助符号CA1は、左側のFEN=0であり、右側の情報があることを示している。したがって、差分信号Δ(i,j)に対する重み係数W(i,j)が差分メモリ112から取り込まれる。図9Aの右側に補助符号が続き、F=0で親チャネル番号jが前フレームの第1チャネルに対する親チャネル番号と異なることが示されている。j=2から親が第2チャネル信号、W(1,2)から重み係数が13であることが分かる。次のFEN=1で補助符号CA1は終了する。第3チャネルの補助符号CA3は最初に終了フラグFEN=1であり、親チャネル番号j、重み係数W(i,j)がない。これは単独符号化であることを表わしている。先に述べたように単独符号化も重み付き差分符号化といえ、その場合は例えば第3チャネルの補助符号CA3は図9Bに示すようになる。つまり終了フラグFEN=0、前フレームと同一フラグF=0、親チャネル番号j=3、重み係数W(3,3)=0、終了フラグFEN=1になる。また図9Cに示すように親チャネルj=3の次に終了フラグFEN=1を配してもよい。
図5及び図6の説明に戻る。このようにして生成された補助符号CAは補助符号メモリ121に格納される。補助符号メモリ121中の前フレーム部121dには、前フレームの補助符号中の少なくとも親チャネル番号jがチャネル番号ごとに格納される。
この発明の符号化では、以上のように各チャネル信号に対する(以下では単にチャネルに対するということもある)符号化が決定され、かつ補助符号CAが生成される。その後、単独符号化と決定されたチャネルの信号は段階符号化部100の入力信号が、そのまま段階符号化部100のそのチャネルの入力信号とされ、差分符号化と決定されたチャネルについてはその差分信号Δ(i,j)がそのチャネルの入力信号とされて段階符号化部100に入力される。更に段階符号化部100で、各チャネルの入力信号に対する符号化の決定、補助符号の生成が同様に行われることが少なくとも1回繰り返される。
つまりステップS2(図6)の次に、繰返制御部41が、各チャネルに対する符号化決定処理が終了したかを調べる(ステップS3)。符号化決定処理の終了方法としては、予め決めた回数だけ符号化決定処理が繰り返されたら終了とする方法、符号化決定処理を繰り返しても、全体の差分信号のエネルギーの減少あるいは減少率が所定値以下になると終了とする方法などがある。ステップS3で符号化決定処理が終了していないと判定されると、単独符号化と決定された入力チャネル信号はそのまま再び入力チャネル信号とされ、差分符号化と決定されたチャネル信号はその差分信号Δ(i,j)がその第iチャネルの入力チャネル信号とみなされ、かつ前述した補助符号CAの生成が行われてステップS2に戻る(ステップS4)。
例えば図5中に示すように、補助符号メモリ121内の各チャネルの補助符号CAiの次の終了フラグFENが0であれば、差分メモリ112中の対応差分信号Δ(i,j)を選択部42で選択して段階符号化部100に入力し、前記終了フラグFENが1であれば対応入力チャネル信号Xを選択部42で選択して段階符号化部100に入力することを繰返制御部41が行う。
この符号化決定処理を行うごとに、生成した全差分信号Δ(i,j)が、1回目(第1段階)は差分メモリ112内のメモリ部112aに、2回目(第2段階)はメモリ部112bに、3回目(第3段階)はメモリ部112cにというように順次格納される。また同様に符号化決定処理ごとに生成された補助符号CAが、1回目は補助符号メモリ121内のメモリ部121aに、2回目はメモリ部121bに、3回目はメモリ部121cにというように順次格納される。
ステップS3での符号化決定処理が終了すると、波形選択部49〜49Iは、最終の符号化決定が単独符号化であれば最終符号化決定の処理のときの入力チャネル信号を、最終の符号化決定が差分符号化であれば最終符号化決定処理で生成した差分信号を選択してチャネル対応の波形符号化部43(i=1,2,…,I)でエントロピー符号化などの可逆圧縮符号化によって符号化する(ステップS5)。合成部44は、フレームごとに、波形符号化部43〜43からの波形符号CS1〜CSIと補助符号化部45からの補助符号CA1〜CAIとを合成して、多チャネル符号化符号を出力する(ステップS6)。
多チャネル符号化符号の例を図10Aに示す。第1〜第Iチャネルの補助符号CA1〜CAIが順次配列され、その後、第1〜第Iチャネルの波形符号CS1〜CSIが順次配列される。第iチャネルの補助符号CAiは図10Bに示すように1回目処理(第1段階符号化決定)で生成された補助符号が1回目符号CAi1として、2回目の処理(第2段階符号化決定)で生成された補助符号が2回目符号CAi2として、3回目の処理(第3段階符号化決定)で生成された補助符号が3回目符号CAi3として順次配列される。各p回目符号CAi(p=1,2,3)は、それぞれ図10Cに示すように終了フラグFEN、前フレームと同一フラグF、親チャネル番号jを表わす符号C、重み係数W(i,j)を表わす符号Cが順次配列される。この処理におけるステップS2は、前記で述べた図7Aまたは図7Bの方法とするのが最適であるが、少なくとも1つを単独符号化と決め、その他のチャネルは差分符号化とする方法であれば、どのような方法を用いてもよい。
図11に補助符号CAiの具体的内容を含めた詳細例を示す。ここで重み係数W(i,j)(C)に格納されている数値は、重み係数を示す符号Cである。第1〜第6チャネルの補助符号CA1〜CA6を並列に順次配列して示してある。図10Aに示した例ではこれらCA1〜CA6は直列に配列されることになる。1回目符号CAi1は第5チャネルのみが終了フラグFENが1であり、第5チャネルは単独符号化であり、第1〜第4チャネルは親チャネル番号j、重み係数W(i,j)が有限値であり、差分符号化であり、第6チャネルは親チャネルが6であり、従って差分符号化ではなく、単独符号化と決定されたが、補助符号が終了してないものである。ここで、重み係数符号として「0」を格納してあるが、単独符号化の場合は重み係数符号が不要なので、重み係数符号を含めない構成としてもよい。2回目符号CAi2では、第1、第2、および第4チャネルは差分符号化である。つまり1回目の符号化決定処理により得られた第1、第2及び第4チャネルの各重み付き差分信号Δ(1,3)、Δ(2,5)、及びΔ(4,1)を、再び差分符号化すると決定されたことを示している。例えば第1チャネルΔ(1,3)の親は第3チャネルであり、これは差分信号Δ(3,5)である。第3チャネルの終了フラグFENは1なので、1回目の符号化決定処理により得られた第3チャネルの差分信号Δ(3,5)を単独符号化すると決定されたことを示している。第6チャネルは、入力端子11よりの原第6チャネル信号Xが2回目符号化決定処理により第4チャネルを親とし、重み係数が1の差分符号化と決定されている。つまり2回目符号化決定処理では、段階符号化部100には差分信号Δ(i,j)のみならず、単独符号化と決定されたその入力チャネル信号もそのまま入力され、この2回目符号化決定処理で、先に単独符号化と決定されたチャネル信号が、差分信号Δ(i,j)を親とする差分符号化と決定されることがある。例えば図4Bに示した例では、第4チャネル信号Eは符号化決定処理の1回目では差分符号化できず、つまり圧縮することができなかった。すなわち、発明が解決しようとする課題で説明した従来の方法では、第4チャネルは圧縮できなかった。しかし、本発明の再帰的処理により、符号化決定処理の2回目で、差分信号d5,6を親とする差分符号化と決定でき、圧縮率をさらに改善できる。
なお2回目符号化決定では、1回目符号化決定で得られた差分信号が対応チャネルの入力チャネル信号とみなされて、段階符号化部100に入力される。従って第3チャネルは2回目符号化決定で単独符号化と決定されているから3回目符号化決定では差分信号Δ(3,5)が入力チャネル信号として段階符号化部100に入力される。この場合は、図5の繰返制御部41は差分メモリ112のメモリ部112b内からΔ(3,5)を取り出して選択部42を通じて段階符号化部100に入力する。
3回目符号CAiでは、第1チャネルは差分符号化である。第1チャネルΔΔ(1,3)を差分符号化した際の親は、2回目符号化決定処理で得られた第2チャネルの差分信号ΔΔ(2,5)である。第2及び第6チャネルは終了フラグFENが1である。第4チャネルΔΔ(4,2)を差分符号化した際の親は、第1チャネルの差分信号ΔΔ(1,3)である。この例は、符号化決定処理が3回で終了となった場合であり、最終的に終了フラグFENが1となっていない第1及び第4チャネルに対し、それぞれ終了フラグFEN=1が付加されている。
図5中の補助符号化部45が、補助符号メモリ121内の記憶内容を取り出して、図11に示した補助符号CA1〜CA6、つまり各チャネルの補助符号CAiの番号符号配列CAi,CAi2,CAi3の配列を生成する。この際、親チャネル番号jは番号符号Cに符号化され、重み係数W(i,j)は重み符号Cに符号化される。第6チャネルは、1回目の符号化決定処理で終了フラグFENは1となるが、図11中に示すように終了フラグFEN=1中の最後のものを残し、その前の符号化決定段階で付けられたFEN=1はFEN=0に変換することを補助符号化部45で行う。なお、補助符号メモリ121に符号化決定段階ごとの補助符号を格納する際に、番号符号C、重み符号Cとして格納しておいてもよい。またチャネル番号i,jは、一段に2進数表示することができるが、その2進数をそのまま番号符号Cとしてもよい。
合成部44から出力する多チャネル符号化符号は、図10Dに示すように、第iチャネルの補助符号CAiと波形符号CSiとを組にして(CA1,CS1),〜,(CAI,CSI)の順に配列してもよい。また、符号化決定処理の繰り返しは1回だけでもよく、3回以上でもよい。更に前フレームと同一フラグF(前フレームの親と同じ親であることを示すフラグ)は省略してもよい。重み付き差分信号の重み係数W(i,j)を求めるには、前述した計算によることなく、次のようにしてもよい。図5中の差分生成部111内の重み決定部111aとして図12に示すものを設ける。重み番号q(q=0,1,…)ごとの重み係数Wが格納されている重みメモリ45が設けられる。この例では重み係数βが−1.6〜1.6までの範囲で、5ビットで量子化した各β(q)を128倍した整数値を重み係数W=β(q)×128とした場合である。重み番号qは5ビットで表わされ、0番〜31番のいずれかとなる。
各チャネル信号、例えば第iチャネル信号Xの差分信号Δ(i,j)を求める場合、差分計算部46で、第iチャネル以外のチャネル信号(親チャネル信号)Xと各重み係数Wとの積を第iチャネル信号Xから引算する。最小選択部47は、差分計算部46で計算された32個の引算結果中の最小の値を選択し、その選択された値が差分信号Δ(i,j)として、その最小値が得られた重み係数Wが重み係数W(i,j)として出力される。
符号化決定処理は前述したように、多チャネル符号化符号の符号量がなるべく小さくなるように、全ての組み合せを調べた。前記例では、段階符号化部100での各段階の符号化決定処理ごとに、全ての組み合せから、出力中の補助符号を除く信号のエネルギーの総和が小さくなるように、単独符号化チャネル及び差分符号化のチャネルの組み合せを逐次決定した。しかし、このように全ての組み合せを調べると、チャネル数Iが多くなると、処理量が著しく大になり、処理時間が著しく長くなる。
つまり前記の逐次処理は、図13Aに示すように横軸及び縦軸にそれぞれチャネル番号1〜Iを配列し、この2次元領域の各座標点が示すチャネルの組み合せについて逐次調べる(探索する)ことになる。
前記2次元領域を複数に分割し、その分割により生じた複数の分割領域の一部のみで符号化決定処理の逐次探索を行うようにしてもよい。例えば図13Bに示すように、前記2次元領域中のハッチングを付けた領域、つまり横軸上の1〜I/2と縦軸上のI/2+1〜Iで決る分割領域と横軸上のI/2+1〜Iと縦軸上の1〜I/2で決る分割領域のみを探索する。あるいは図13Cに示すように前記2次元領域を縦及び横でそれぞれ4分の1に等分割し、16個の分割領域中の、前記2次元領域における対角線上の4つの分割領域のみを探索するようにしてもよい。
このようにすれば圧縮化するための性能はわずか低下するが、処理量がチャネル数の増加により爆発的に増加するのを防止することができる。分割による性能の低下をなるべく小さくするために例えば次のようにすればよい。あらかじめ全チャネル信号のその類似性(信号間距離)に基づきクラスタリングなどによって分類し、近いチャネル信号同士がなるべく同じ分割領域に入るようにチャネルを並べ替えるとよい。
[実施例2]
実施例2では、本発明の復号化の方法を示す。図14に復号化装置の機能構成例を、図15に処理手順の例を示す。入力端子21から例えば図10Aに示した多チャネル符号化符号がチャネル分離部51に入力される。チャネル分離部51は、各チャネルの波形符号CS1〜CSIと補助符号CA1〜CAIを分離して、波形符号CS1〜CSIを波形復号化部52〜52へ出力し、補助符号CA1〜CAIを補助復号化部54〜54へ出力する(ステップS32)。波形復号化部52〜52は、図5中の波形符号化部43〜43の可逆圧縮符号化方法と対応する可逆伸張復号化方法により、波形符号CS1〜CSIをそれぞれ復号化して波形信号WAS1〜WASIを生成し、波形記憶部53〜53に一時記憶する(ステップS33)。また補助復号化部54〜54は、補助符号CA1〜CAIをそれぞれ復号して結果を補助符号記憶部55〜55に一時記憶する(ステップS34)。なおステップS33とS34の順はいずれを先に行ってもよいし、並行して行ってもよい。
この実施例では、符号化側の各符号化決定段階で生成された波形信号及び補助符号中の波形信号を、その補助符号に基づき復号する。復号は、最終回の符号化決定段階から順次前にもどりながら行う。また最終回の符号化決定段階が符号化決定処理のP回目である場合、段階ごとの繰り返し復号の処理を行う繰返制御部56内のレジスタ56aに格納される段階パラメータpを、Pとする(ステップS35)。繰返制御部56からの指示に従って、選択部212と213は、波形信号WAS1〜WASIを各波形記憶部53〜53から読み出し、繰返再生部200に入力する。繰返再生部200内の重み付き加算部211〜211は、段階pの補助符号CA1p〜CAIpに基づいた重み加算により、入力波形信号WAS1〜WASIから差分前の信号を再生する(ステップS36)。
各チャネルのp段階の符号に対する再生処理が終了すると、判定部56bは、pが1かを確認する(ステップS37)。つまり最初の符号化決定段階(処理)で得られた符号に対する再生が終了したかを判定する。ステップS37で、p=1でなければpを−1し(ステップS38)、この再生段階(処理)で処理されなかった波形信号はそのまま対応するチャネルの入力波形信号となる。また、重み付き加算された信号は、対応するチャネルの入力波形信号として繰返再生部200にそれぞれ入力されて、ステップS36に戻る(ステップS39)。ステップS37で、p=1ならば、フレーム合成部24〜24は、重み付き加算部211〜211からの各加算波形信号をそれぞれフレームごとに順次連結して再生信号X〜Xを出力端子25〜25に出力する。
補助復号化部54での復号処理手順の例を、図16を参照して説明する。補助符号CAiは、図10Bに示したように符号化決定処理段階の開始順CAi,CAi,CAiに配列され、第p回目符号は終了フラグFEN、前フレームと同一フラグF、親チャネル番号j、重み係数符号C(または重み係数W(i,j))の順に配列されているとする。また、各チャネルに対して、補助符号が終了している所に終了フラグFENが付けられ、各フラグ、親チャネル番号、重み係数はそれぞれビット数が予め決められている。この補助復号化処理により、例えば図11に示した補助符号が復号される。
補助符号CAiの復号はp=1から開始され、まずステップS41で終了フラグFEN=1かが調べられる。例えば図11に示した中の第5チャネル補助符号CA5の場合はFEN=1であるから、この第5チャネルについての復号処理は終了となる。しかし終了フラグFEN=0の場合にはステップS42へ進む。ステップS42では、親前フレームと同一フラグF=1かが調べられる。F=1であれば、その第iチャネル補助符号のCAiの第p回目符号の親チャネル番号jが補助符号記憶部55内の前フレーム部55aが読み出され、これが親チャネル番号jとして用いられる(ステップS43)。この場合は、補助符号配列のF=1の次に重み係数符号Cが続くことになる。
ステップS42でF=0ならば、Fの次の符号から親チャネル番号jを取得する(ステップS44)。親チャネル番号を復号(取得)すると、その親チャネルが自分自身であるかを調べる(ステップS45)。親チャネルが自分でなければ次の符号Cを取得復号して重み係数W(i,j)を求める(ステップS46)。例えば図11中の第1チャネル補助符号の第1回目符号CA1では親チャネルが3、重み係数符号C=10が重み係数W(1,3)=76/128=0.59375に復号される。ステップS45で自分が親チャネルであれば、次の符号を読むことなく、重み係数W(i,j)=0とする(ステップS47)。以上のように、例えば図11に示した補助符号CAが復号され、これが補助符号記憶部55に格納される。
図14の説明に戻る。繰返再生部200は、繰返制御部56の指示に従って、例えば図17に示す処理が行われる。図17に、図15のステップS36の詳細な処理手順を示す。まずチャネル番号iを1に初期化し復号済フラグFDEを0に初期化する(ステップS51)。次に自分が親か、つまり第iチャネルが親か否かを判定する(ステップS52)。親であれば当該第iチャネルの入力波形信号を出力し、復号済フラグFDEを1とし(ステップS53)、iをi+1とする(ステップS54)。ステップS52で親でなければステップS54に移る。ステップS54の次にiがチャネル数Iより大か否かを判定し、I以下であればステップS52に戻る(ステップS55)。このようにして繰返波形再生の各段階の単独符号化符号に対する復号波形信号が、そのまま重み付き加算部211に出力される。つまり図11の補助符号の場合で、p=4の場合には、補助符号CA1のΔΔΔ(1,2)、CA2のΔΔ(2,5)、CA3のΔ(3,5)、CA4のΔΔΔ(4,1)、CA5の復号波形信号X、CA6のΔΔ(6,4)が出力される。なお、p=3の場合には、CA1とCA4は差分符号化なので、補助符号CA2のΔΔ(2,5)、CA3のΔ(3,5)、CA5の復号波形信号X、CA6のΔΔ(6,4)が出力される。
ステップS55でiがIより大であると判定されるとmを1に初期化する(ステップS56)。次に第mチャネルの復号済フラグFDEが0であり、かつ親が既に復号されたか否かを判定する(ステップS57)。ステップS57がYesの場合には、重み付き加算部211(m=1,2,…,I)は、当該入力第mチャネル波形信号に親の波形信号を重み付き加算して加算波形信号を出力し、かつ復号済フラグFDEを1にする(ステップS58)。ステップS57がNoの場合には、ステップS58を省略する。次に、mをm+1とする(ステップS59)。全チャネルの復号済フラグFDEが全て1か否かを判定し(ステップS60)、1つでもFDE=1でないものがあればm>Iかを判定する(ステップS61)。ステップS61がYesならばステップS56に戻り、NoならばステップS57に戻る。ステップS60で全チャネルの復号済フラグFDEが全て1であると判定されると、重み付き加算部211〜211の出力波形信号をそのまま第1〜第I入力波形信号として繰返再生部200に再入力する(ステップS62)。図11の補助符号の場合で、p=4の場合には、すべてのチャネルが単独符号なので、差分復号の処理で復号されるチャネルはない。p=3の場合には、差分復号の処理によって、補助符号CA1のΔΔΔ(1,2)+β(19)×ΔΔ(2,5)、CA4のΔΔΔ(4,1)+β(27)×ΔΔ(1,3)が得られる。前記の単独復号の処理で、p=3の場合のCA2、CA3、CA5、CA6の復号結果が得られているので、6チャネル全てのp=3の段階の復号が終了したことになる。
以上のステップS56〜S61の処理は差分復号波形信号に対する再生処理である。例えば図11中の第1チャネルに対する第3回目符号CA1にもとづき第1チャネル符号化符号に対する第1段目の再生処理が行われる。第3回目符号CA1の親チャネルjは2であり、ステップS56より前の処理においては親の波形信号が復号されていないが、ステップS56以後のこの段階における最初の再生処理により再生が行われる。同様に第4チャネルの第3回目符号CA4の親チャネルjが1であり、前記最初の再生処理では第1チャネル入力波形信号に対する処理(復号)が行われていないため第4チャネル入力波形信号に対する処理を行うことができない。しかしステップS61でm=Iと判定されるとステップS56に戻り、これに基づくこの段階における2回目の再生処理において第4チャネル入力波形信号に対する再生処理が行われる。第1チャネル信号X1は、第4回符号CA1に基づくΔΔΔ(1,2)の、第3回目符号CA13に基づく差分信号ΔΔ(2,5)を親とする重みつき加算と、第2回目符号CA12に基づく差分信号Δ(3,5)を親とする重みつき加算と、第1回目符号CA11に基づくチャネル信号X3を親とする重みつき加算とにより再生されることになる。つまり、X=ΔΔΔ(1,2)+β(19)×ΔΔ(2,5)+β(15)×Δ(3,5)+β(10)×X3である。
先に述べたように、単独符号化は自分を親とし、重み係数を0とする重み付き差分符号化と考えることもできる。この考え方にしたがって再生処理を行うには、図17のステップS51でiを1に初期化する代わりに括弧書きに示すようにmを1に初期化し、一点鎖線で示すようにステップS51からステップS56に移るようにすればよい。
なお、この再生処理で補助符号中の前フレームと同一フラグFを用いる場合は、例えば図17中に破線で示す処理を追加する。具体的には、ステップS57がYesの場合に、前フレームと同一フラグFが1か否かを判定し(ステップS62)、同一であればステップS63で前フレームの対応チャネルの補助符号中の親チャネルを用い、同一でなければステップS64で現補助符号中の親チャネルを用いてステップS58に移る。
図17に示した処理を行うために、図14の重み付き加算部211〜211の出力波形信号を選択部212及び213に各々入力する。これら選択部212及び213には波形記憶部53〜53からの復号波形信号WAS〜WASも入力される。選択部212及び213は、繰返制御部56からの指示にしたがって、各チャネルへの入力として復号波形信号又は重み付き加算部の出力波形信号のいずれかを選択する。選択部212は、選択した波形信号を重み付き加算部211〜211内の足し算部211bに各々入力する。つまり、子チャネル波形信号として入力する。また、選択部213は、選択した波形信号を重み付き加算部211〜211内の乗算部211aに各々入力する。つまり、親チャネル波形信号として入力する。補助符号記憶部55〜55からの復号された重み係数は、対応する乗算部211aに各々入力される。これら乗算部211aの乗算結果を対応する足し算部211bに入力し、これら足し算部211bの足し算結果を重み付き加算部211〜211の各出力波形信号とする。なお、補助符号化部54〜54では重み符号Cを復号せず、各重み付き加算部内の重み復号部211cで復号するようにしてもよい。繰返制御部56内には前記処理を行なうために用いるパラメータp,i,mを格納するレジスタ56a,56b、図15及び図17中の各判定ステップの判定を行なう各種判定部56cが設けられる。さらに、図に示していないが各チャネル対応のFDEの格納部などが設けられている。
各チャネルの波形符号を予め復号化しておくことなく、その復号波形信号が必要になった時に復号化してもよい。その場合は図17中のステップS53において、括弧書きで示すように当該チャネル(自分が親のチャネル)の波形符号CSiを復号化し、その復号された波形信号ASiを出力する。ただし、最終符号化段階を、終了フラグFEN=1のみである符号化段階とする。例えば図11に示した例では第3回目符号CAi3の次の符号化段階、つまり第4回目符号CAi4から繰返再生処理を実行する。従って、図11の第4回目符号CA14とCA44とが終了フラグFEN=1であり、これらはそれぞれ親チャネルj=1とj=4とする、つまり自分を親とするものであり、これらの波形符号CS1とCS4が1回目の再生処理で復号化され、次に2回目の再生処理は第3回目符号CAi3について行なわれることになる。
上述では段階符号化符号ごとに再生復号処理を行なったが、他チャネル符号化符号中の補助符号に基づいて第1チャネルから順次再生復号できるものを処理し、できないものを抜かし、最後のIチャネルに対する処理の後、再び第1チャネルから処理ができるものを順次処理することを繰り返す方法もある。この場合その各処理により得られた復号波形信号、復号差分信号、加算信号(差分信号)、WASi、Δ(i,j),ΔΔ(i,j),・・・を記憶部に格納し、これらの中から該当する親を取り出して重み付き加算処理をする。
以上述べたことから理解されるように、この発明の復号方法の特徴は、ある差分波形信号と、他の波形信号との重み付き加算を行って波形信号を再生する。そして、更にこの重み付き加算された波形信号と別の差分波形信号との重み付き加算して別の波形信号を再生する。このように重み付き加算を繰り返すことにある。従って、この発明の復号化方法の修理手順は図18に示す手順を含むものであればよい。つまり多チャネル符号化符号をチャネル符号ごとに分離し(ステップS71)、少なくとも1つの単独符号化符号を復号してチャネル波形信号を生成する(ステップS72)。そのチャネル波形信号を親として他の波形信号と重み付き加算を行い、差分波形信号又はチャネル波形信号を生成する(ステップS73)。その重み付き加算により生成された波形信号を親として、更に他の波形信号と重み付き加算し、他のチャネル波形信号又は差分波形信号を生成する(ステップS74)。
[実施例3]
この発明は、信号系列そのものだけではなく、チャネルごとに線形予測を行った場合の予測誤差信号系列や予測パラメータ系列に対しても適用することができる。また、これらの両者にそれぞれこの発明を適用する場合は、各補助符号を単独に用いてもよいし、1部(例えば親チャネル番号)が同一の場合には、これを共用してもよい。
この例を図19に示す。各フレーム分割部121〜12Iからのチャネル信号は、予測分析部131〜13I及び予測誤差生成部161〜16Iに入力される。図1Aに示し説明したように予測誤差生成部161〜16Iからそれぞれ予測誤差信号が生成される。これらは誤差段階符号化部61に入力される。また、予測分析部131〜13Iで生成された予測係数信号が係数段階符号化部62に入力される。誤差段階符号化部61及び係数段階符号化部62は、図5中に示し説明した段階符号化部100と同じ機能構成である。誤差段階符号化部61からの差分信号及び単独符号化と決定された予測誤差信号が誤差波形符号化部63に入力される。誤差波形符号化部63は、各チャネルの予測誤差信号又はその差分信号をそれぞれ符号化する。同様に単独符号化と決定された予測係数信号又は係数段階符号化部62からの差分信号が係数波形符号化部64に入力される。係数波形符号化部64は、各チャネルの予測係数信号又はその差分信号をそれぞれ符号化する。比較部65は、誤差段階符号化部61内の補助符号生成部61aからの補助符号と係数段階符号化部62内の補助符号生成部62aからの補助符号とを比較し、同じチャネルの親チャネル番号が同一かを確認する。同一の場合は、一方(例えば係数段階符号化部62からの補助符号)の対応するチャネルの親チャネル番号の代わりに、単に予測誤差信号に対する補助符号の対応するそれと同一であることを示すフラグを修正部66でたてる。誤差波形符号化部63からの波形符号及び対応する補助符号が合成部67で合成されて予測誤差信号の多チャネル符号化符号が生成される。また係数波形符号化部64からの波形符号と修正部66からの補助符号とが合成部68で合成されて予測係数の多チャネル符号化符号が生成される。なお、誤差波形符号化部63、係数波形符号化部64にはそれぞれ、図に示していないが、図5中の波形選択部491〜49Iが含まれている。予測パラメータ(予測係数)がPARCOR係数の場合、符号化決定処理で生成する差分信号は、低次のものに限定するか、重み係数βを定数ではなくパラメータ係数の高い次数ほど小さくすることが好ましい。
[実施例4]
従来から、多チャネル信号を2信号ずつの組に分けて、各組をステレオ信号の左信号Lと右信号Rとしてステレオ符号化することが提案されている。この考えを一部適用した場合のこの発明の実施例を説明する。図20Aに示すように入力端子111〜11Iからの多チャネル信号を、2つずつステレオ符号化用信号生成部71に入力する。各ステレオ符号化用信号生成部71は、入力された2つの信号の一方をステレオの左信号Lとし、他方を右信号Rとし、これらの差信号L−Rを生成する。さらに、これら3信号中の符号量が最も少なくなる2つの信号を選択する。例えばこれら3信号の各エネルギーが小さいほうの2つを選択する。予測誤差生成部161〜16Iは、各ステレオ符号化用信号生成部71からの各2つの信号から予測誤差信号をそれぞれ生成し、図5中の多チャネル信号X1〜XIとして多チャネル符号化部72に入力する。なお、多チャネル符号化部72の内部には、図5の段階符号化部100が備えられている。このように処理することで、入力された多チャネル信号を直接多チャネル符号化部で符号化するよりも圧縮率を向上させることができる。
図20Bに復号側の機能構成を示す。なお、多チャネル復号化部73の内部には図14の繰返再生部200が備えられている。多チャネル符号化符号は、多チャネル復号化部73に入力される。多チャネル復号化部73内の繰返再生部200からの各再生チャネル信号は、予測合成部231〜23Iに入力され、予測合成される。これら予測合成出力信号は、符号化時と同様に第1チャネルから順次2つずつを組としてステレオ分離部74にそれぞれ入力される。各ステレオ分離部74は、2つの入力信号に基づき左信号L及び右信号Rを出力する。なお前記3信号L,R,L−Rのいずれの2つがステレオ分離部74に入力されたかがわかる符号もステレオ分離部74に入力されている。つまり図2を参照して説明した従来のステレオ符号化装置と同じように、前記3つの信号のどの2つに対応する符号が出力されたかを表わす符号も出力され、これと対応した復号化がなされる。
場合によっては、次のようにした方が処理量は多くなるが圧縮率をあげることができる。例えば、図21Aに示すように、入力選択部81は、入力端子111〜11Iからの各チャネル信号を、図20Aで説明したステレオ符号化用信号生成部71に第1チャネルから順に2つずつ組として入力する。予測誤差生成部161〜16Iは、ステレオ符号化用信号生成部71の2つの信号から予測誤差信号をそれぞれ生成する。圧縮符号化部171〜17Iは、各予測誤差信号を例えばエントロピー符号化による可逆圧縮符号化し、合成部83に出力して多チャネル符号化符号を出力する。入力選択部81は、入力チャネル信号を予測誤差生成部821〜82Iにも入力する。予測誤差生成部821〜82Iは、予測誤差信号をチャネル信号X1〜XIとして多チャネル符号化部72に入力する。多チャネル符号化部72は、多チャネル符号化符号を出力する。出力選択部84は、入力選択部81での選択に応じて、合成部83又は多チャネル符号化部72からの多チャネル符号化符号を選択して出力する。
この多チャネル符号化符号に対する復号化は例えば図21Bに示すように行う。入力された多チャネル符号化符号をチャネル分離部51により第1〜第Iチャネル符号に分離する。入力切替部85は、符号化側での出力選択部84の選択を表す符号に基づいて、分離された第1〜第Iチャネル符号を伸張復号化部21〜21又は多チャネル復号化部73に入力する。伸張復号化部21〜21に入力した場合は、伸張復号化部21〜21が、第1〜第Iチャネル符号をそれぞれ復号化する。更に予測合成部23〜23は、予測合成し、2つずつを組としてステレオ分離部74に入力する。ステレオ分離部74は、分離された第1〜第Iチャネル再生信号を出力切替部87に入力する。入力切替部85が第1〜第Iチャネル符号を多チャネル復号化部73側に入力した場合は、多チャネル復号化部73が復号化する。予測合成部86〜86は、第1〜第Iチャネル再生信号を、予測合成して出力切替部87へ供給する。出力切替部87は、入力切替部85の切替と対応して第1〜第Iチャネル再生信号の一方を出力する。
[実験例]
以下にこの発明の効果を示す実験とその結果を説明する。
図22に示すように音響信号(オーディオ)2チャネル、マイクロホンアレー信号(オーディオ)8チャネル、脳磁計信号(生データ)256チャネル、脳磁計信号(加算平均後)256チャネル、脳磁計信号(ノイズ除去後)192チャネルに対して、図6に示した符号化方法を適用した実験例である。各チャネル信号についての語長(1サンプルのビット数)、各チャネルあたりのサンプル数及び各サンプリング周波数は、それぞれ図22に示した通りである。チャネルごとに単独に符号化した場合の符号化量Vuを基準とし、この発明を適用した多チャネル符号化符号の符号量と、図2に示した符号化方法による符号化量の相対的改善率を図23に示す。ここで、符号化により圧縮された符号量をVpとすると、改善率は(Vu−Vp)/Vu×100(%)と定義した。図23の白棒グラフは図2に示した方法によるものであり、斜線棒グラフはこの発明の方法によるものである。これより、この発明が図2に示した方法よりも著しく優れたものであることが理解できる。
この発明の符号化装置及び復号化装置は、コンピュータにより機能させることもできる。例えばコンピュータをこの発明の符号化装置として機能させるためには、そのコンピュータに、例えば図6に示した方法の各ステップをコンピュータに実行させるプログラムを記録したCD−ROM、磁気ディスク、半導体記憶媒体等の記録媒体からインストールし、あるいは通信回線を介してダウンロードし、そのプログラムをコンピュータに実行させればよい。

Claims (19)

  1. 各チャネルの入力信号(以下、「チャネル信号」という。)に対して、時間区間(以下、「フレーム」という。)ごとに、チャネル信号そのものを対象信号とした符号化処理(以下、「単独符号化処理」という。)を行うか、チャネル信号と他のチャネル(以下、「親」という。)のチャネル信号との重み付け差分を対象信号とした符号化処理(以下、「差分符号化処理」という。)を行うか、を決定する決定過程と、
    前記各チャネルの対象信号を前記決定した符号化処理で符号化して符号列を得る符号化過程と、
    各チャネルの単独符号化処理を行うか差分符号化処理を行うかの情報と差分符号化処理の場合の重み情報と前記符号列を出力ビット列とするビット列生成過程と、
    により構成される多チャネル信号符号化方法であって、
    前記決定過程で決定した符号化処理に基づき、各チャネルのチャネル信号から各チャネルの符号化の対象信号を生成し、生成した対象信号を当該チャネルのチャネル信号として、前記決定過程を少なくとも1回繰り返す繰り返し過程と、
    少なくとも1つのチャネルのチャネル信号に単独符号化処理を行うことを決定し、他のチャネルのチャネル信号に差分符号化処理を行うことを決定する前記決定過程と、
    最後の繰り返し過程で得られた各チャネルの対象信号を、最後に繰り返した決定過程で決定した符号化処理で符号化して符号列を得る前記符号化過程と
    を備える多チャネル信号符号化方法。
  2. 各チャネルの入力信号(以下、「チャネル信号」という。)に対して、時間区間(以下、「フレーム」という。)ごとに、チャネル信号そのものを対象信号とした符号化処理(以下、「単独符号化処理」という。)を行うか、チャネル信号と他のチャネル(以下、「親」という。)のチャネル信号との重み付け差分を対象信号とした符号化処理(以下、「差分符号化処理」という。)を行うか、を決定する決定過程と、
    前記各チャネルの対象信号を前記決定した符号化処理で符号化して符号列を得る符号化過程と、
    各チャネルの単独符号化処理を行うか差分符号化処理を行うかの情報と差分符号化処理の場合の重み情報と前記符号列を出力ビット列とするビット列生成過程と、
    により構成される多チャネル信号符号化方法であって、
    前記決定過程が、
    1つのチャネルについて単独符号化処理を行うことを決定し、別の1つのチャネルについて前記単独符号化処理を行うと決定したチャネルのチャネル信号との差分符号化処理を行うことを決定する第1の決定過程と、
    行う符号化処理が未決定のチャネルそれぞれに対して、単独符号化処理を行うか、行う符号化処理が既に決定している全チャネルのうちのいずれか1つのチャネルのチャネル信号との差分符号化処理を行うか、を決定する処理を、全チャネルに対して行う符号化処理が決定するまで繰り返す第2の決定過程と、
    により構成される
    ことを特徴とする多チャネル信号符号化方法。
  3. 請求項2記載の多チャネル信号符号化方法であって、
    前記決定過程で決定した符号化処理に基づき、各チャネルのチャネル信号から各チャネルの符号化の対象信号を生成し、生成した対象信号を当該チャネルのチャネル信号として、前記決定過程を少なくとも1回繰り返す繰り返し過程と、
    最後の繰り返し過程で得られた各チャネルの対象信号を、最後に繰り返した決定過程で決定した符号化処理で符号化して符号列を得る前記符号化過程と
    を備える多チャネル信号符号化方法。
  4. 請求項2または3記載の多チャネル信号符号化方法であって、
    前記第1の決定過程が
    全てのチャネルi(i=1,…,N。Nはチャネル数であり、2以上の整数。)のチャネル信号Xに、全ての他のチャネルj(j=1,…,N。ただし、j≠i)のチャネル信号Xとの重み付き差分信号Δ(i,j)を生成し、
    各チャネル信号Xのエネルギー‖X、各重み付き差分信号のエネルギー‖Δ(i,j)‖、チャネルjを親とした重み付き差分信号を用いたチャネル信号XのエネルギーL(i,j)=‖Δ(i,j)‖+‖Xを求め、
    全ての前記エネルギーL(i,j)のうちの最小値を与えるチャネルjに単独符号化処理を行うと決定し、
    チャネルiに、チャネルjとの差分符号化を行うと決定し、
    チャネルiとチャネルjを親候補とするステップAを有し、
    前記第2の決定過程が
    ‖Δ(i,j)‖を小さい順に探索し、探索した‖Δ(i,j)‖と次に小さいL(i,j)と比較し、
    前記比較で、L(i,j)より‖Δ(i,j)‖が大きくなく、かつ‖Δ(i,j)‖のjが親候補の場合に、‖Δ(i,j)‖のチャネルiに、‖Δ(i,j)‖のチャネルjとの差分符号化を行うと決定し、
    チャネルiを親候補に加え、
    前記比較で、L(i,j)より‖Δ(i,j)‖が大きい場合に、ステップCに移行するステップBと、
    前記の次に小さいL(i,j)のチャネルjが親候補でない場合は、チャネルjを単独符号化処理を行うと決定してチャネルjを親候補に加え、
    前記の次に小さいL(i,j)のチャネルiをチャネルjとの差分符号化を行うと決定してチャネルiを親候補に加える
    ステップCと、
    ステップBとステップCとを、全チャネルに対して行う符号化処理が決定するまで繰り返すステップDとを有する
    ことを特徴とする多チャネル信号符号化方法。
  5. 入力された多チャネル符号中に含まれる各チャネルの符号列を復号化して各チャネルの復号波形信号を生成する波形復号過程
    を備える多チャネル信号復号化方法であって、
    フレームごとに、入力された多チャネル符号中に含まれる各チャネルが、チャネル信号そのものを対象信号とした符号化処理(以下、「単独符号化処理」という。)を行ったものであるか、チャネル信号と他のチャネル(以下、「親」という。)のチャネル信号との重み付け差分を対象信号とした符号化処理(以下、「差分符号化処理」という。)を行ったものであるか、を示す情報と、差分符号化処理である場合の重みの情報を復号化する補助復号過程と、
    単独符号化処理のチャネルの場合には、当該チャネルの復号波形信号をそのまま復号チャネル信号とする第1の再生過程と、
    差分符号化処理のチャネルの場合であって、親の復号チャネル信号が求められている場合には、当該チャネルの復号波形信号と、重みを与えた親の復号チャネル信号とを加算して復号チャネル信号とする第2の再生過程と
    を有し、第2の再生過程を全てのチャネルの復号チャネル信号を求めるまで繰り返す段階復号化過程と
    を有する多チャネル信号復号化方法。
  6. 入力された多チャネル符号中に含まれる各チャネルの符号列を復号化して各チャネルの復号波形信号を生成する波形復号過程
    を備える多チャネル信号復号化方法であって、
    入力された他チャネル符号中には、各チャネルがチャネル信号そのものを対象信号とした符号化処理(以下、「単独符号化処理」という。)を行ったものであるか、チャネル信号と他のチャネル(以下、「親」という。)のチャネル信号との重み付け差分を対象信号とした符号化処理(以下、「差分符号化」という。)を行ったものであるか、を示す情報と、差分符号化である場合の重みの情報が複数段分含まれている場合に、
    入力された他チャネル符号中に含まれる、各段の各チャネルが単独符号化処理を行ったのか差分符号化処理を行ったのかを示す情報と、差分符号化処理である場合の重みの情報を復号化し、当該情報が含まれている段数を求める補助復号過程と、
    単独符号化処理のチャネルの場合には、当該チャネルの復号波形信号をそのまま復号チャネル信号とし、差分符号化処理のチャネルの場合は、復号波形信号と重みを与えた親の復号チャネル信号とを加算して復号チャネル信号とする段階復号化過程と
    前記段階復号化過程で得られた各チャネルの復号チャネル信号を各チャネルの復号波形信号として、補助復号過程で求めた段数分だけ前記段階復号化過程を繰り返す繰り返し過程と
    を有する多チャネル信号復号化方法。
  7. 入力された多チャネル符号中に含まれる各チャネルの符号列を復号化して各チャネルの復号波形信号を生成する波形復号過程
    を備える多チャネル信号復号化方法であって、
    入力された他チャネル符号中には、各チャネルがチャネル信号そのものを対象信号とした符号化処理(以下、「単独符号化処理」という。)を行ったものであるか、チャネル信号と他のチャネル(以下、「親」という。)のチャネル信号との重み付け差分を対象信号とした符号化処理(以下、「差分符号化」という。)を行ったものであるか、を示す情報と、差分符号化である場合の重みの情報が複数段分含まれている場合に、
    入力された他チャネル符号中に含まれる、各段の各チャネルが単独符号化処理を行ったのか差分符号化処理を行ったのかを示す情報と、差分符号化処理である場合の重みの情報を復号化し、当該情報が含まれている段数を求める補助復号過程と、
    単独符号化処理のチャネルの場合には、当該チャネルの復号波形信号をそのまま復号チャネル信号とする第1の再生過程と、
    差分符号化処理のチャネルの場合であって、親の復号チャネル信号が求められている場合には、当該チャネルの復号波形信号と、重みを与えた親の復号チャネル信号とを加算して復号チャネル信号とする第2の再生過程と
    を有し、第2の再生過程を全てのチャネルの復号チャネル信号を求めるまで繰り返す段階復号化過程と
    前記段階復号化過程で得られた各チャネルの復号チャネル信号を各チャネルの復号波形信号として、補助復号過程で求めた段数分だけ前記段階復号化過程を繰り返す繰り返し過程
    を有する多チャネル信号復号化方法。
  8. 入力された多チャネル符号中に含まれる各チャネルの符号列を復号化して各チャネルの復号波形信号を生成する波形復号過程
    を備える多チャネル信号復号化方法であって、
    入力された他チャネル符号中には、各チャネルがチャネル信号そのものを対象信号とした符号化処理(以下、「単独符号化処理」という。)を行ったものであるか、チャネル信号と他のチャネル(以下、「親」という。)のチャネル信号との重み付け差分を対象信号とした符号化処理(以下、「差分符号化」という。)を行ったものであるか、を示す情報と、差分符号化である場合の重みの情報が複数段分含まれている場合に、
    入力された他チャネル符号中に含まれる、各段の各チャネルが単独符号化処理を行ったのか差分符号化処理を行ったのかを示す情報と、差分符号化処理である場合の重みの情報を復号化し、当該情報が含まれている段数を求める補助復号過程と、
    全ての単独符号化処理のチャネルに対して、復号波形信号をそのまま復号チャネル信号とし、
    復号チャネル信号が求められていないチャネルであって、親の復号チャネル信号が求められているチャネルの場合には、当該チャネルの復号波形信号と、重みを与えた親の復号チャネル信号とを加算して、当該チャネルの復号チャネル信号とする処理を、全てのチャネルの復号チャネル信号を求めるまで繰り返す段階復号化過程と
    前記段階復号化過程で得られた各チャネルの復号チャネル信号を各チャネルの復号波形信号として、補助復号過程で求めた段数分だけ前記段階復号化過程を繰り返す繰り返し過程と
    を有する多チャネル信号復号化方法。
  9. 各チャネルの入力信号(以下、「チャネル信号」という。)に対して、時間区間(以下、「フレーム」という。)ごとに、チャネル信号そのものを対象信号とした符号化処理(以下、「単独符号化処理」という。)を行うか、チャネル信号と他のチャネル(以下、「親」という。)のチャネル信号との重み付け差分を対象信号とした符号化処理(以下、「差分符号化処理」という。)を行うか、を決定する符号化決定部と、
    前記各チャネルの対象信号を前記決定した符号化処理で符号化して符号列を得る波形符号化部と、
    各チャネルの単独符号化処理を行うか差分符号化処理を行うかの情報と差分符号化処理の場合の重み情報と前記符号列を出力ビット列とする合成部と
    を備える多チャネル信号符号化装置であって、
    前記符号化決定部で決定した符号化処理に基づき、各チャネルのチャネル信号から各チャネルの符号化の対象信号を生成し、生成した対象信号を当該チャネルのチャネル信号として、前記符号化決定部を少なくとも1回繰り返す処理を制御する繰返制御部と、
    少なくとも1つのチャネルのチャネル信号に単独符号化処理を行うことを決定し、他のチャネルのチャネル信号に差分符号化処理を行うことを決定する前記符号化決定部と
    最後の繰り返し過程で得られた各チャネルの対象信号を、最後に繰り返した決定過程で決定した符号化処理で符号化して符号列を得る前記波形符号化部と
    を備える多チャネル信号符号化装置。
  10. 各チャネルの入力信号(以下、「チャネル信号」という。)に対して、時間区間(以下、「フレーム」という。)ごとに、チャネル信号そのものを対象信号とした符号化処理(以下、「単独符号化処理」という。)を行うか、チャネル信号と他のチャネル(以下、「親」という。)のチャネル信号との重み付け差分を対象信号とした符号化処理(以下、「差分符号化処理」という。)を行うか、を決定する符号化決定部と、
    前記各チャネルの対象信号を前記決定した符号化処理で符号化して符号列を得る波形符号化部と、
    各チャネルの単独符号化処理を行うか差分符号化処理を行うかの情報と差分符号化処理の場合の重み情報と前記符号列を出力ビット列とする合成部と
    を備える多チャネル信号符号化装置であって、
    前記符号化決定部が、
    1つのチャネルについて単独符号化処理を行うことを決定し、別の1つのチャネルについて前記単独符号化処理を行うと決定したチャネルのチャネル信号との差分符号化処理を行うことを決定し、
    行う符号化処理が未決定のチャネルそれぞれに対して、単独符号化処理を行うか、行う符号化処理が既に決定している全チャネルのうちのいずれか1つのチャネルのチャネル信号との差分符号化処理を行うか、を決定する処理を、全チャネルに対して行う符号化処理が決定するまで繰り返す逐次処理手段を有している
    ことを特徴とする多チャネル信号符号化装置。
  11. 請求項10記載の多チャネル信号符号化装置であって、
    前記符号化決定部で決定した符号化処理に基づき、各チャネルのチャネル信号から各チャネルの符号化の対象信号を生成し、生成した対象信号を当該チャネルのチャネル信号として、前記符号化決定部を少なくとも1回繰り返す処理を制御する繰返制御部
    最後の繰り返し過程で得られた各チャネルの対象信号を、最後に繰り返した決定過程で決定した符号化処理で符号化して符号列を得る前記波形符号化部と
    を備える多チャネル信号符号化装置。
  12. 請求項10または11記載の多チャネル信号符号化装置であって、
    前記符号化決定部が
    全てのチャネルi(i=1,…,N。Nはチャネル数であり、2以上の整数。)のチャネル信号Xに、全ての他のチャネルj(j=1,…,N。ただし、j≠i)のチャネル信号Xとの重み付き差分信号Δ(i,j)を生成する差分信号生成手段と、
    各チャネル信号Xのエネルギー‖X、各重み付き差分信号のエネルギー‖Δ(i,j)‖、チャネルjを親とした重み付き差分信号を用いたチャネル信号XのエネルギーL(i,j)=‖Δ(i,j)‖+‖Xを求めるエネルギー計算手段と、
    前記L(i,j)と‖Δ(i,j)‖の小さい順番に、前記逐次処理手段の処理を、全チャネルに行う符号化処理が決定するまで繰り返すこと
    を特徴とする多チャネル信号符号化装置。
  13. 入力された多チャネル符号中に含まれる各チャネルの符号列を復号化して各チャネルの復号波形信号を生成する波形復号化部
    を備える多チャネル信号復号化装置であって、
    フレームごとに、入力された多チャネル符号中に含まれる各チャネルが、チャネル信号そのものを対象信号とした符号化処理(以下、「単独符号化処理」という。)を行ったものであるか、チャネル信号と他のチャネル(以下、「親」という。)のチャネル信号との重み付け差分を対象信号とした符号化処理(以下、「差分符号化処理」という。)を行ったものであるか、を示す情報と、差分符号化処理である場合の重みの情報を復号化する補助復号化部と、
    単独符号化処理のチャネルの場合には、当該チャネルの復号波形信号をそのまま復号チャネル信号とし、差分符号化処理のチャネルの場合であって、親の復号チャネル信号が求められている場合には、当該チャネルの復号波形信号と、重みを与えた親の復号チャネル信号とを加算して復号チャネル信号とする処理を、全てのチャネルの復号チャネル信号を求めるまで繰り返す繰返再生部と
    を備える多チャネル信号復号化装置。
  14. 入力された多チャネル符号中に含まれる各チャネルの符号列を復号化して各チャネルの復号波形信号を生成する波形復号化部
    を備える多チャネル信号復号化装置であって、
    入力された他チャネル符号中の、各チャネルがチャネル信号そのものを対象信号とした符号化処理(以下、「単独符号化処理」という。)を行ったものであるか、チャネル信号と他のチャネル(以下、「親」という。)のチャネル信号との重み付け差分を対象信号とした符号化処理(以下、「差分符号化」という。)を行ったものであるか、を示す情報と、差分符号化である場合の重みの情報を復号化し、当該情報が含まれている段数を求める補助復号化部と、
    単独符号化処理のチャネルの場合には、当該チャネルの復号波形信号をそのまま復号チャネル信号とし、差分符号化処理のチャネルの場合は、復号波形信号と重みを与えた親の復号チャネル信号とを加算して復号チャネル信号とする繰返再生部と
    前記繰返再生部で得られた各チャネルの復号チャネル信号を、各チャネルの復号波形信号として、再度、前記繰返再生部に入力する選択部と、
    補助復号化部で求めた段数分だけ前記繰返再生部の処理を繰り返す制御を行う繰返制御部と
    を備える多チャネル信号復号化装置。
  15. 入力された多チャネル符号中に含まれる各チャネルの符号列を復号化して各チャネルの復号波形信号を生成する波形復号化部
    を備える多チャネル信号復号化装置であって、
    入力された他チャネル符号中の、各チャネルがチャネル信号そのものを対象信号とした符号化処理(以下、「単独符号化処理」という。)を行ったものであるか、チャネル信号と他のチャネル(以下、「親」という。)のチャネル信号との重み付け差分を対象信号とした符号化処理(以下、「差分符号化」という。)を行ったものであるか、を示す情報と、差分符号化である場合の重みの情報を復号化し、当該情報が含まれている段数を求める補助復号化部と、
    単独符号化処理のチャネルの場合には、当該チャネルの復号波形信号をそのまま復号チャネル信号とし、差分符号化処理のチャネルの場合であって、親の復号チャネル信号が求められている場合には、当該チャネルの復号波形信号と、重みを与えた親の復号チャネル信号とを加算して復号チャネル信号とする処理を、全てのチャネルの復号チャネル信号を求めるまで繰り返す繰返再生部と
    前記繰返再生部で得られた各チャネルの復号チャネル信号を、各チャネルの復号波形信号として、再度、前記繰返再生部に入力する選択部と、
    補助復号化部で求めた段数分だけ前記繰返再生部の処理を繰り返す制御を行う繰返制御部と
    を備える多チャネル信号復号化装置。
  16. 入力された多チャネル符号中に含まれる各チャネルの符号列を復号化して各チャネルの復号波形信号を生成する波形復号化部
    を備える多チャネル信号復号化装置であって、
    入力された他チャネル符号中の、各チャネルがチャネル信号そのものを対象信号とした符号化処理(以下、「単独符号化処理」という。)を行ったものであるか、チャネル信号と他のチャネル(以下、「親」という。)のチャネル信号との重み付け差分を対象信号とした符号化処理(以下、「差分符号化」という。)を行ったものであるか、を示す情報と、差分符号化である場合の重みの情報を復号化し、当該情報が含まれている段数を求める補助復号化部と、
    全ての単独符号化処理のチャネルに対して、復号波形信号をそのまま復号チャネル信号とし、
    復号チャネル信号が求められていないチャネルであって、親の復号チャネル信号が求められているチャネルの場合には、当該チャネルの復号波形信号と、重みを与えた親の復号チャネル信号とを加算して、当該チャネルの復号チャネル信号とする処理を、全てのチャネルの復号チャネル信号を求めるまで繰り返す繰返再生部と
    前記繰返再生部で得られた各チャネルの復号チャネル信号を、各チャネルの復号波形信号として、再度、前記繰返再生部に入力する選択部と、
    前記補助復号化部で求めた段数分だけ前記繰返再生部の処理を繰り返す制御を行う繰返制御部と
    を備える多チャネル信号復号化装置。
  17. 請求項1から4のいずれかに記載の多チャネル信号符号化方法の各過程をコンピュータに実行させるための符号化プログラム。
  18. 請求項5から8のいずれかに記載の多チャネル信号復号化方法の各過程をコンピュータに実行させるための復号化プログラム。
  19. 請求項17又は18に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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