JP2003195896A - オーディオ復号装置及びその復号方法並びに記憶媒体 - Google Patents

オーディオ復号装置及びその復号方法並びに記憶媒体

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JP2003195896A
JP2003195896A JP2001397870A JP2001397870A JP2003195896A JP 2003195896 A JP2003195896 A JP 2003195896A JP 2001397870 A JP2001397870 A JP 2001397870A JP 2001397870 A JP2001397870 A JP 2001397870A JP 2003195896 A JP2003195896 A JP 2003195896A
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Ryotaro Wakae
亮太郎 若江
Yasunori Ohora
恭則 大洞
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 PCMオーディオ信号の一部のデータがカッ
トされた16ビットのPCMオーディオ信号が生成され
ることになるため復号装置を介して再生されたオーディ
オ信号の音質の劣化を招く虞がある。 【解決手段】 オーディオビットストリームを復号して
PCMオーディオ信号を出力する復号装置であって、復
号されたサンプル値の最大値を検出する最大値検出部5
4と、PCMオーディオ信号の所定の量子化ビットで表
現できる最大値と最大値検出部54で検出された最大値
との差分値を求め、その差分値を基にスケールファクタ
を変更するための差分情報と、そのバッファに記憶され
たファイル情報と一致するか否かを判断し、一致すると
判断されるとオーディオビットストリームのファイル情
報に対応する差分情報に基づいて変更するスケールファ
クタ変更部56と、その変更されたスケールファクタを
用いてオーディオビットストリームを復号する逆量子化
部52とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧縮されたオーデ
ィオ信号の復号装置及びその復号方法並びに記憶媒体に
関し、特に、オーディオ信号の周波数帯域におけるレン
ジ情報を示すスケールファクタを調整することにより、
良好なオーディオ信号を再生するオーディオ復号装置及
びその復号方法並びに記憶媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】オーディオ信号の圧縮方式の代表的なも
のとしてMPEG(Moving Picture Experts Group)オ
ーディオがある。このMPEGオーディオは、高品質、
高能率ステレオオーディオ符号化のISO/IEC(国
際標準機構/国際電気標準会議)によって規格された標
準方式であり、MPEGの中で動画像の符号化と平行し
て標準化された。これに伴って近年、MPEGオーディ
オ関連の製品が数多く開発されている。
【0003】以下、MPEGオーディオ信号における圧
縮原理、MPEGオーディオ符号化方法、MPEGオー
ディオのフレーム構造及び従来のMPEGオーディオの
復号方法について説明する。(参考:「ポイント図解式
最新MPEG教科書」、監修藤原、株式会社アスキー、
1994年発行)。
【0004】(1)MPEGオーディオにおける圧縮原
理 MPEGオーディオでは、人間の聴覚特性を利用し、感
度が低い細部の情報を省略する。例えば、人間が検知で
きる音の最小レベル(最小可聴限界)は周波数に依存す
るが、静寂時の最小可聴限界周波数よりも低いレベルの
音を省略しても音質はほとんど劣化しない。また、特定
の音の検知限界は、同時に聞いている他の音によって大
きく変化する。例えば、静寂な環境では小さな音を聞き
取ることができるが、騒音の中では小さな音は騒音にマ
スクされて聞き取ることができなくなる。これをマスキ
ング効果という。このマスキング効果は、マスクする音
とマスクされる音との周波数が近いほど強くなる。この
マスキング効果の及ぶ範囲をクリティカルバンド(臨界
帯域幅)という。他の音によって聞き取りにくくなる音
は、省略しても音質の劣化が少ない。
【0005】このように、MPEGオーディオでは、人
間の聴覚の特性を利用して、感度が低い情報を省略する
ことにより、音質をほとんど劣化させることなくオーデ
ィオ信号を高効率で圧縮することができる。
【0006】(2)MPEGオーディオの符号化 MPEGオーディオは、レイヤI、レイヤII、レイヤII
Iという3つのレイヤを有している。そして、高いレイ
ヤほど高品質と高圧縮率が実現されるが、その反面、ハ
ードウェアの規模も大きくなっている。以下に、各レイ
ヤで採用される符号化技術について説明する。
【0007】<レイヤI> サブバンド符号化(帯域分割符号化) 聴覚特性を効率良く利用するためには、オーディオ信号
を複数の周波数成分に分けることが有効である。MPE
GオーディオのレイヤIでは、オーディオ信号を32の
等間隔の周波数幅(サブバンド)に分割し、それぞれの
信号を元のサンプリング周波数の1/32でサブサンプ
リングして符号化する。しかし、通常のフィルタで1/
32の周波数帯を取り出した場合は理想的なフィルタで
はないため、サブサンプリングの時点でエリアシング
(サンプリング周波数の1/2よりも高い周波数成分を
カットせずに信号処理したときに起こる折り返し雑音)
を起こしてしまう。MPEGオーディオでは、この部分
にポリフェーズフィルタバンク(以下、PFBという)
と呼ばれるフィルタを用いており、32のサブバンドの
折り返し雑音がそれぞれとキャンセルし合って、フィル
タによる音質の劣化を解消している。MPEGオーディ
オでは、384サンプルを1フレームとし、各サブバン
ドを12サンプルとして符号化している。
【0008】スケールファクタ 一つのサブバンド内の12サンプルのデータは、波形と
倍率とに分離される。倍率は最大振幅が「1.0」なる
ように正規化され、その倍率がスケールファクタとして
符号化される。一方、波形はサンプルとして符号化され
る。
【0009】対応ビット割り当て 各フレーム、各サブバンド毎にビット割り当てを独立し
て調整することが可能であり、これを適応ビット割り当
てという。この適応ビット割り当てを、先の32サブバ
ンド符号化とスケールファクタと組み合わせることによ
って、次の効果を得ることができる。先のスケールファ
クタと組み合わせて、クリティカルバンドぎりぎりまで
の量子化精度を指定することによって、マスキング効果
を最も効果的に利用することができる。また、マスキン
グの結果、聴覚系に認識されないレベルの信号しか含ま
ないバンドについては、完全に情報を無くしてしまう
(ビットを「0」にする)ことも可能である。
【0010】ジョイント・ステレオ符号化 2つのチャネルを組み合わせて符号化することによって
符号化効率を高める方法である。聴覚の位相検出能力
が、高い周波数で低下するのを利用して、高い周波数で
は波形をモノラルで伝送し、音の大きさを表わす振幅情
報だけをステレオ伝送する。
【0011】<レイヤII>レイヤIIでは、レイヤIの技
術に加えて以下の2つの技術が導入される。
【0012】ビット割り当て情報の削減 各ビットレートに応じて用意されたテーブルなどを使用
して、ビット割り当て情報を効率的に表わす。
【0013】グループ符号化 同じバンド内のサンプルを、3サンプルずつまとめて符
号化することにより、波形の符号化効率を高める。
【0014】<レイヤIII> MS(Middle/Side)ステレオ 2チャンネルのステレオ信号L(Left)とR(Right)
をエンコードする代りに、和信号(L+R)と差信号
(L−R)のそれぞれをエンコードする方法である。ス
テレオ信号では和信号の方がより重要と考えられるた
め、この方法によって、低いビットレートにおける符号
化効率を高めるために利用できる。即ち、(L−R)の
成分が少ない場合などに効果がある。
【0015】MDCT(Modified Discrete Cosine Tr
ansform、変形離散コサイン変換) MDCTにより、32バンドより細かく周波数帯域を分
割する。このように、より細かく周波数帯域を分割する
ことによって、聴覚特性を効率よく利用できる。
【0016】ハフマン符号化 MDCTによって得られたDCT係数をハフマン符号化
する。
【0017】(3)MPEGオーディオのデータ構造と
ビットストリーム構成 AAU(オーディオ復号単位)の構造 MPEGオーディオビットストリームの1フレームをA
AU(Audio Access Unit)という。MPEGオーディ
オビットストリームは、図1に示すように複数のAAU
の集合により構成される。このAAUは一つ一つ単独
で、オーディオ信号に復号できる最小単位であり、常に
一定のサンプル数(384サンプル:レイヤIの場合)
のデータを含んでいる。従って、1つのAAUのビット
数は平均384×伝送速度(ビットレート)÷Fs(Fs
はサンプリング周波数)となる。尚、レイヤIでは、A
AUの境界は常に4バイト境界に合わせられ、上記平均
ビット数で求められるAAUの境界が4バイト境界にこ
ない場合は、次の4バイト境界に合わせられる。AAU
の内容は、ヘッダ(32ビット)、オプションのエラー
チェックビット(CRC16ビット)及びオーディオデ
ータにより構成されている。ここまでが、オーディオ信
号を再生するために使われるデータである。オーディオ
データは可変長のデータであり、オーディオデータの終
りがAAUの終りに達しない場合、残りの部分には、M
PEGオーディオ以外の任意のデータを挿入することが
できる。MPEG2オーディオでは、このアンシラリー
データの部分にマルチチャネル、マルチリンガルのデー
タを挿入している。
【0018】AAUヘッダの構成 AAUヘッダの構成は、レイヤI、レイヤII、レイヤII
Iとも基本的に共通であり、同期をとるための同期ワー
ド(Syncword)や、サンプリング周波数(32kHz、44.1k
Hz、48kHz)を示すデータ及びレイヤを示すデータ等が
含まれている。
【0019】オーディオデータ レイヤIのオーディオデータは、図2に示すように、4
ビットのアロケーション(Allocation)、6ビットのス
ケールファクタ(Scale Factor)及び可変長のサンプル
(Sample)から構成されている。スケールファクタは、
前述の如くサンプルの倍率を示すデータである。このス
ケールファクタは6ビットのデータであり、+6dBか
ら−118dBまでを約2ビット単位で指定することが
できる。但し、スケールファクタは、アロケーションで
0ビットが指定されたものについては省略される。サン
プルは、アロケーションで指定されたビット数が割り当
てられる。
【0020】(4)MPEG復号装置及び復号方法 図3は、従来のMPEGオーディオのMPEG復号装置
の一例を示すブロック図である。
【0021】MPEG復号装置は、フレーム分解部3
0、サイド情報復号化部31、逆量子化部32及び帯域
合成部33により構成されている。フレーム分解部30
は、入力したオーディオビットストリームをフレーム
(AAU)毎に分解し、更に、32バンド分の量子化し
た信号と付帯情報であるサイド情報とに分解する。ここ
でアンシラリーデータは、オーディオに直接関係しない
データであるので、例えば外部に出力される。サイド情
報は、サイド情報復号化部31にて、各フレーム内のサ
ブバンドがそれぞれ何ビットに割り当てられているかを
示したビット割り当て情報(アロケーション)と、各サ
ブバンド夫々の再生倍率を示したスケールファクタに復
号される。
【0022】逆量子化部32は、サブバンドのサンプル
を再量子化する。このとき、各サブバンド毎にサイド情
報復号化部31で復号されたスケールファクタとサンプ
ルとの乗算を実行する。帯域合成部33では、逆量子化
部32により再量子化された各サブバンド毎のサンプル
を合成し、PCM(Pulse Code Modulation)オーディ
オ信号として出力する。
【0023】図4は、従来のMPEGオーディオ信号の
復号方法を説明するフローチャートである。
【0024】まずステップS40において、MPEGオ
ーディオにエンコードされたビットストリームをフレー
ム分解部30に入力する。その後、ステップS41に移
行し、サイド情報復号化部31でビットアロケーション
のデコードを行う。即ち、L/Rチャネルの各32のサ
ブバンドについて、スケールファクタ、サンプルの有無
及びサンプルのビット数を検知する。次にステップS4
2に移行し、スケールファクタのデコードを行う。但
し、アロケーションの値が「0」のときはスケールファ
クタを「0」とする。次に、ステップS43に進み、逆
量子化部32でサブバンドの再量子化を行う。このと
き、各サブバンド毎にスケールファクタとサンプルとの
乗算を実行する。次にステップS44に進み、帯域合成
部33において、再量子化された各サブバンドのサンプ
ルを合成してPCMオーディオ信号を得る。その後、ス
テップS45に移行して、MPEG復号装置から、PC
Mオーディオデータを出力する。このようにして、MP
EGオーディオのビットストリームが復号される。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たようなMPEG復号装置から出力されるPCMオーデ
ィオ信号は、表現できる、ある一定の範囲内で、例えば
16ビットの数値として扱われるため、帯域合成部33
より出力されたオーディオ信号が16ビットを超えるビ
ット数で表現される場合、そのPCMオーディオ信号の
一部のデータがカットされた16ビットのPCMオーデ
ィオ信号が生成されることになる。このため、MPEG
復号装置を介して再生されたオーディオ信号の音質の劣
化を招く虞がある。
【0026】本発明は上記従来例に鑑みてなされたもの
で、オーディオ信号のスケールファクタを変換すること
により、良好なオーディオ信号を再生するオーディオ復
号装置及びその復号方法並びに記憶媒体を提供すること
を目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のオーディオ復号装置は以下のような構成を備
える。即ち、オーディオビットストリームを復号してP
CMオーディオ信号を出力する復号装置であって、復号
されたサンプル値の最大値を検出する検出手段と、前記
PCMオーディオ信号の所定の量子化ビットで表現でき
る最大値を算出する算出手段と、前記検出手段で検出さ
れた最大値と前記算出手段で算出された最大値との差分
値を求め、前記差分値を基にスケールファクタを変更す
るための差分情報を設定する設定手段と、前記オーディ
オビットストリームのファイル情報と、当該ファイル情
報に対応する前記差分情報とを記憶する記憶手段と、新
たに入力されたオーディオビットストリームのファイル
情報が、前記記憶手段に記憶されたファイル情報と一致
するか否かを判断する判断手段と、前記判断手段により
一致すると判断されると、前記新たに入力されたオーデ
ィオビットストリームのスケールファクタを、前記記憶
手段に記憶された、前記オーディオビットストリームの
ファイル情報に対応する差分情報に基づいて変更する変
更手段と、前記変更手段で変更された前記スケールファ
クタを用いて前記オーディオビットストリームを復号す
る復号処理手段と、を有することを特徴とする。
【0028】また上記目的を達成するために本発明のオ
ーディオ復号方法は以下のような工程を備える。即ち、
オーディオビットストリームを復号してPCMオーディ
オ信号を出力するオーディオ復号方法であって、復号さ
れたサンプル値の最大値を検出する検出工程と、前記P
CMオーディオ信号の所定の量子化ビットで表現できる
最大値を算出する算出工程と、前記検出工程で検出され
た最大値と前記算出工程で算出された最大値との差分値
を求め、前記差分値を基にスケールファクタを変更する
ための差分情報を設定する設定工程と、前記オーディオ
ビットストリームのファイル情報と、当該ファイル情報
に対応する前記差分情報とをメモリに記憶する記憶工程
と、新たに入力されたオーディオビットストリームのフ
ァイル情報が、前記メモリに記憶されたファイル情報と
一致するか否かを判断する判断工程と、前記判断工程に
より一致すると判断されると、前記新たに入力されたオ
ーディオビットストリームのスケールファクタを、前記
メモリに記憶された、前記オーディオビットストリーム
のファイル情報に対応する差分情報に基づいて変更する
変更工程と、前記変更工程で変更された前記スケールフ
ァクタを用いて前記オーディオビットストリームを復号
する復号処理工程と、を有することを特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0030】図5は、本発明の実施の形態に係るオーデ
ィオ復号装置の概略構成を示すブロック図である。
【0031】図5において、50はフレーム分解部で、
入力されたオーディオビットストリームをフレーム毎に
分解し、更に、32バンド分の量子化した信号501
と、付帯情報であるサイド情報502とに分解する。5
1はサイド情報復号化部で、各フレーム内のサブバンド
のそれぞれのアロケーション503と、その再生倍率を
示したスケールファクタ504とを復号する。52は逆
量子化部で、サブバンドのサンプルを入力して再量子化
し、スケールファクタ変更部56で変更されたスケール
ファクタ505とサンプルとの乗算を実行する。53は
帯域合成部で、逆量子化部52により再量子化された各
サブバンド毎のサンプルを入力して合成する。54は最
大値検出部で、帯域合成部53より出力されたサンプル
の最大値を検出する。55は制御部で、差分情報506
(詳細は後述)を設定し、この差分情報に基づいてスケ
ールファクタを制御し、またオーディオビットストリー
ムのファイル情報(ファイル名と出力PCMオーディオ
信号の量子化ビット数等)とそれに対応した差分情報を
記憶する。56はスケールファクタ変更部で、制御部5
5からの差分情報506に基づいて、入力したスケール
ファクタ504の変更処理を実行して、変更したスケー
ルファクタ505を逆量子化部52に出力する。57は
クリップ部で、所定の量子化ビットでPCMオーディオ
信号を出力する。
【0032】図6は、図5に示す制御部55のバッファ
(図8の82)のデータ構成を示す模式図である。尚、
制御部55の構成については、図8のブロック図を参照
して後述する。
【0033】図6に示すように、このバッファは、入力
されたビットストリームのファイル情報(ファイル名と
出力PCMオーディオ信号の量子化ビット数等)と、そ
れに対応した差分情報を格納する領域を有している。
【0034】図6において、1番目のファイル名「File
_A」は、16ビットでPCM量子化されている。2番目
のファイル名「File_A」は、8ビットでPCM量子化さ
れており、3番目のファイル名「File_B」は、16ビッ
トでPCM量子化されていることが分かる。
【0035】図7は、本発明の実施の形態に係るオーデ
ィオ復号装置における復号方法を説明するフローチャー
トである。
【0036】先ず、エンコードされたオーディオビット
ストリームをフレーム分解部50に入力し、またそれと
平行して前記ビットストリームのファイル情報(ファイ
ル名と出力PCMオーディオ信号の量子化ビット数等)
が制御部55に読み込まれている。そしてステップS7
0で、予め制御部55のバッファ82(図8)に格納さ
れたビットストリームのファイル情報(ファイル名と出
力PCMオーディオ信号の量子化ビット数等:ここでは
処理の流れを分かり易くするため、ファイル名を「File
Name」とする)と、それに対応した差分情報を示すテー
ブル(図6)を参照する。次にステップS71に進み、
その入力した当該ビットストリームのファイル情報のフ
ァイル名「FileName」が、予めテーブルに格納されたフ
ァイル名と同じであるか否かを判断し、同じものである
と判断した場合はステップS72に進み、そのファイル
名「FileName」に対応する差分情報を、そのバッファか
ら読み出して、スケールファクタ変更部56へ伝送す
る。次にステップS73に進み、その差分情報506に
基づき、サイド情報復号化部51で復号されたスケール
ファクタに対して変更処理を施す。このスケールファク
タを変更した後、その変更したスケールファクタを用い
て、図4に示す従来例と同様の処理(逆量子化等)を実
行してデコードを終了し、PCMオーディオ信号をオー
ディオ復号装置より出力する。即ち、ステップS74
で、サブバンドサンプルの再量子化を実行し、次にステ
ップS75で帯域合成を行ない、ステップS76でPC
Mオーディオ信号を出力する。
【0037】一方、ステップS71で、入力した当該ビ
ットストリームのファイル情報と同等のファイル名「Fi
leName」のファイル情報が制御部55のバッファに記憶
されていないと判断した場合は、スケールファクタ変更
部56では何の処理も施さず、サイド情報復号化部51
で復号されたスケールファクタ504を逆量子化部52
に伝送する。これによりステップS77乃至ステップS
81で、従来(図4)と同様の処理を施し、帯域合成部
53で逆量子化部52により再量子化された各サブバン
ド毎のサンプルを合成する(ステップS80)。
【0038】そしてステップS81で、最大値検出部5
4によって、全てのフレームのサンプルの最大値を検出
し、その検出したサンプルの最大値から制御部55によ
って差分情報を設定し(ステップS82)、制御部55
のバッファ82に、そのビットストリームのファイル情
報と、その差分情報とを格納する(ステップS83)。
これらの処理を終えると、スケールファクタの変更処理
が施されないデコードを終了し、PCMオーディオ信号
をオーディオ復号装置より出力する(ステップS8
4)。
【0039】次に図8を参照して、制御部55の構成に
ついて説明する。
【0040】図8は、本実施の形態に係る制御部55の
構成を示すブロック図である。
【0041】図8において、80は最大値取得部で、図
5の最大値検出部54により検出されたサンプルの最大
値を入力する。81はPCM最大値算出部で、出力され
るPCMオーディオ信号の所定の量子化ビット(例えば
16ビット)で表現することができる最大値を算出す
る。82はバッファで、入力されたオーディオビットス
トリームのファイル情報と、それに対応した差分情報
を、例えば図6に示すように格納する。83は差分値算
出部で、サンプルの最大値とPCM最大値算出部81で
算出された最大値の差分値を算出する。84は設定部
で、差分値算出部83で算出された最大値の差分値に基
づいて差分情報(詳細は後述する)を設定する。
【0042】図9は、本実施の形態に係る制御部55に
おける動作概要を示すフローチャートである。
【0043】まずステップS90で、図5の最大値検出
部54により算出された全てのフレームにおけるサンプ
ルの最大値(Sample(max))を最大値取得部80で入力
して取得する。次にステップS91に進み、PCM最大
値算出部81により、PCM量子化ビット(例えば16
ビット)で表現することができる最大値(PCM ValueMa
x)を算出する。そしてステップS92に進み、差分値
算出部83で取得したサンプルの最大値との差分値(Di
ff)を算出する。ここでは例えば、 Diff = Sample(max) − PCM ValueMax …式(1) により、差分値(Diff)を算出する。
【0044】次にステップS93に進み、設定部84に
より、その算出された差分値(Diff)から、スケールフ
ァクタの変更を行うための差分情報(Sf_Info)を設定
する。次にステップS94に進み、その設定された差分
情報(Sf_Info)、入力されたオーディオビットストリ
ームのファイル情報をバッファ82の領域に格納する
(図6のテーブルに登録)。
【0045】次に、本発明の実施の形態に係る差分情報
の設定方法、及びその内容について説明する。尚、ここ
ではMPEGオーディオを例にして説明する。
【0046】MPEGオーディオで規定されるスケール
ファクタ値は、MPEGオーディオの種類(レイヤ等)
によって異なるため、当該差分情報の設定方法は図1の
AAUのヘッダを解析して得られるMPEGオーディオ
の種類に応じて変更されるものとする。また、ここでは
一例として、MPEG1オーディオレイヤIで規定され
るスケールファクタ値を用いて、差分情報の内容を説明
する。
【0047】レイヤIで規定されるスケールファクタ値
は、「0」から「62」までの63段階に規定されてお
り、その値が1つ減少する毎に2dBずつ再生倍率が増
加する。また、その再生倍率値は、最大値がスケールフ
ァクタの値が「0」の場合で「2.0」(倍)に、最小
倍率はスケールファクタの値が「62」の場合で「0.
0000012015435(倍)」になる。また、逆
量子化部52において再量子化された値をS、スケール
ファクタの値をSFとすると、スケールファクタの乗算
は次式(2)で示される。
【0048】S×21−SF/3 …(式2) ここで、あるフレームのサブバンドのサンプル値をSamp
le[i][j]=S'×21− SF'/3とすると、スケールファク
タ値の変更が施され、再量子化されたサンプルSample_n
ew[i][j]は、差分値算出部83で算出された差分値Dif
fを用いて次式(3)で求められる。
【0049】 Sample_new[i][j] = Sample[i][j] − Diff …式(3) こうして求められたSample_new[i][j]は、上述した式
(2)より、 Sample_new[i][j] = S'×21−SF"/3 と定義されるため、これを満足するようなSF"を算出
する。
【0050】以上のようにして当該差分情報は、SF'
→SF"に変換するための変換方法または具体的な数値
等で表現される。
【0051】(その他の実施の形態)本発明の目的は前
述したように、実施形態の機能を実現するソフトウェア
のプログラムコードを記録した記憶媒体をシステムある
いは装置に提供し、そのシステムあるいは装置のコンピ
ュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納され
たプログラムコードを読み出し実行することによっても
達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたプロ
グラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現する
ことになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体
は本発明を構成することになる。このようなプログラム
コードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フ
ロッピィディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁
気ディスク、CD−ROM,CD−R、磁気テープ、不
揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができ
る。
【0052】また、コンピュータが読み出したプログラ
ムコードを実行することにより、前述した実施の形態の
機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの
指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オ
ペレーティングシステム)などが実際の処理の一部また
は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の
機能が実現される場合も含まれている。
【0053】更に、記憶媒体から読み出されたプログラ
ムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボード
やコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わる
メモリに書きこまれた後、そのプログラムコードの指示
に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備
わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、
その処理によって前述した実施の形態の機能が実現され
る場合も含む。
【0054】以上説明したように本実施の形態によれ
ば、全てのフレームにおけるサンプルの最大値と所定の
PCM量子化ビットで表現することができる最大値との
差分値によって設定される差分情報に基づき、オーディ
オ信号の周波数帯域におけるレンジ情報を示すスケール
ファクタの値を変換することにより、良好なオーディオ
信号を再生することができる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、オ
ーディオ信号のスケールファクタを変換することによ
り、良好なオーディオ信号を再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的なMPEGオーディオのビットストリー
ムを説明する模式図である。
【図2】一般的なMPEGオーディオのレイヤIのオー
ディオデータの構成を説明する模式図である。
【図3】従来のMPEGオーディオのMPEG復号装置
の一例を示すブロック図である。
【図4】従来のMPEGオーディオの復号方法を説明す
るフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態に係るオーディオ復号装置
の概略構成を示すブロック図である。
【図6】本実施の形態に係る制御部のバッファに記憶さ
れたデータ構成を説明する図である。
【図7】本発明の実施の形態に係るオーディオ復号装置
における復号方法を説明するフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態に係るオーディオ復号装置
の制御部の構成を示すブロック図である。
【図9】本実施の形態に係る復号部の動作概要を示すフ
ローチャートである。
フロントページの続き Fターム(参考) 5D045 DA20 5J064 AA01 BA15 BC01 BC02 BC15 BC16 BC29 BD03 BD04

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オーディオビットストリームを復号して
    PCMオーディオ信号を出力する復号装置であって、 復号されたサンプル値の最大値を検出する検出手段と、 前記PCMオーディオ信号の所定の量子化ビットで表現
    できる最大値を算出する算出手段と、 前記検出手段で検出された最大値と前記算出手段で算出
    された最大値との差分値を求め、前記差分値を基にスケ
    ールファクタを変更するための差分情報を設定する設定
    手段と、 前記オーディオビットストリームのファイル情報と、当
    該ファイル情報に対応する前記差分情報とを記憶する記
    憶手段と、 新たに入力されたオーディオビットストリームのファイ
    ル情報が、前記記憶手段に記憶されたファイル情報と一
    致するか否かを判断する判断手段と、 前記判断手段により一致すると判断されると、前記新た
    に入力されたオーディオビットストリームのスケールフ
    ァクタを、前記記憶手段に記憶された、前記オーディオ
    ビットストリームのファイル情報に対応する差分情報に
    基づいて変更する変更手段と、 前記変更手段で変更された前記スケールファクタを用い
    て前記オーディオビットストリームを復号する復号処理
    手段と、を有することを特徴とするオーディオ復号装
    置。
  2. 【請求項2】 前記検出手段は、復号された全てのフレ
    ームのサンプル値を比較して前記サンプル値の最大値を
    検出することを特徴とする請求項1に記載のオーディオ
    復号装置。
  3. 【請求項3】 前記設定手段は、前記入力されるオーデ
    ィオビットストリームの種類に応じて前記差分情報の設
    定方法を変更することを特徴とする請求項1に記載のオ
    ーディオ復号装置。
  4. 【請求項4】 前記オーディオビットストリームは、M
    PEGオーディオであることを特徴とする請求項1乃至
    3のいずれか1項に記載のオーディオ復号装置。
  5. 【請求項5】 オーディオビットストリームを復号して
    PCMオーディオ信号を出力するオーディオ復号方法で
    あって、 復号されたサンプル値の最大値を検出する検出工程と、 前記PCMオーディオ信号の所定の量子化ビットで表現
    できる最大値を算出する算出工程と、 前記検出工程で検出された最大値と前記算出工程で算出
    された最大値との差分値を求め、前記差分値を基にスケ
    ールファクタを変更するための差分情報を設定する設定
    工程と、 前記オーディオビットストリームのファイル情報と、当
    該ファイル情報に対応する前記差分情報とをメモリに記
    憶する記憶工程と、 新たに入力されたオーディオビットストリームのファイ
    ル情報が、前記メモリに記憶されたファイル情報と一致
    するか否かを判断する判断工程と、 前記判断工程により一致すると判断されると、前記新た
    に入力されたオーディオビットストリームのスケールフ
    ァクタを、前記メモリに記憶された、前記オーディオビ
    ットストリームのファイル情報に対応する差分情報に基
    づいて変更する変更工程と、 前記変更工程で変更された前記スケールファクタを用い
    て前記オーディオビットストリームを復号する復号処理
    工程と、を有することを特徴とするオーディオ復号方
    法。
  6. 【請求項6】 前記検出工程では、復号された全てのフ
    レームのサンプル値を比較して前記サンプル値の最大値
    を検出することを特徴とする請求項5に記載のオーディ
    オ復号方法。
  7. 【請求項7】 前記設定工程では、前記入力されるオー
    ディオビットストリームの種類に応じて前記差分情報の
    設定方法を変更することを特徴とする請求項5に記載の
    オーディオ復号方法。
  8. 【請求項8】 前記オーディオビットストリームは、M
    PEGオーディオであることを特徴とする請求項5乃至
    7のいずれか1項に記載のオーディオ復号方法。
  9. 【請求項9】 請求項5乃至8のいずれか1項に記載の
    オーディオ復号方法を実行する制御プログラムコードを
    記憶したことを特徴とする記憶媒体。
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