JPWO2006008963A1 - 位相合成ダイバーシティ受信機 - Google Patents

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Abstract

本発明は、FM及びAM変調波に対する受信品質の向上等を図り、フラットフェージングと周波数選択性フェージング下においても有効な受信機を提供することを目的とする。受信部RXa,RXbから出力される変調信号IFA,IFBを入力し、適応フィルタで適応処理を行うことにより予測信号としての変調信号Y(t)を生成する適応合成部ADFと、変調信号IFA,IFBの包絡線を特徴抽出して特徴抽出信号EVa,EVbを出力する特徴抽出部30,40と、特徴抽出信号EVa,EVbを加算して加算特徴抽出信号Esumを生成する加算部50と、変調信号Y(t)を加算特徴抽出信号Esumに近似させるように、適応合成部ADFの適応フィルタのタップ係数を調整するタップ係数変更部60を備えて構成する。そして、変調信号IFA,IFBがAM変調された信号である場合には、特徴抽出部30,40の通過周波数帯域を、AM復調される復調信号Sdの周波数帯域より高い所定周波数のカットオフ周波数f1に切り替え、変調信号IFA,IFBがFM変調された信号である場合には、特徴抽出部30,40の通過周波数帯域を、変調信号IFA,IFBの周波数選択性フェージングに起因して生じるAM変動周波数f2よりも低い所定周波数のカットオフ周波数に切り替える。

Description

本発明は、受信に際してマルチパスフェージングの影響を抑制する位相合成ダイバーシティ受信機及びその受信方法に関する。
1つの受信アンテナによって放送電波を受信する車載型カーラジオ等の移動体受信機にあっては、車両が移動すると、受信信号のレベルや位相が急激に変動するいわゆるマルチパスフェージングが発生し、受信品質の劣化を招くという問題がある。
従来、このマルチパスフェージングに起因する受信品質劣化の防止対策として、複数の受信アンテナを設けておき、複数の変調信号を合成して復調を行う合成ダイバーシティ受信方式と、複数の受信アンテナのうち受信品質の良好な受信アンテナを選択して受信するスペースダイバーシティ受信方式と、変調信号から適応ディジタルフィルタを用いてマルチパス歪みをキャンセルする受信方式が提案されている。
図1(a)は、2つの受信アンテナを備えた従来の合成ダイバーシティ受信方式を適用した受信機の構成を表したブロック図であり、特開平06−216815号公報に開示されたものと同様の構成を有している。
図1(a)において、この受信機は、到来電波を受信する受信アンテナ1a,1bが接続された2系統の受信部RXa,RXbと、加算器7及び復調回路8を有して構成されている。
各々の受信部RXa,RXbは、RFアンプ2a,2b、ミキサ3a,3b、IFアンプ4a,4b、IFフィルタ5a,5bを有して構成されている。
受信アンテナ1a,1bが到来電波を受信して高周波数の各受信信号を出力すると、RFアンプ2a,2bが各々の受信信号を帯域制限して増幅し、ミキサ3a,3bへ出力する。ここで、帯域制限に際して、図示しないPLL回路から供給される制御電圧に従って、受信周波数に応じた帯域同調を行うようになっている。
ミキサ3a,3bでは、RFアンプ2a,2bの各出力とローカルオシレータ6から出力されるローカル信号(局発信号)との掛け合わせが行われ、搬送周波数が例えば10.7MHzとなる中間周波信号が生成される。
そして、各々の中間周波信号をIFアンプ4a,4bが増幅した後、IFフィルタ5a,5bが所定の帯域分割を行って加算器7に供給することにより、IFフィルタ5a,5bから出力される変調信号IFA,IFBが加算された加算信号IFabが加算器7から出力され、その加算信号IFabを復調回路8が復調することによって、復調信号を生成して出力する。
このように、合成ダイバーシティ受信方式を適用した受信機では、変調信号IFA,IFBの位相が同相となる場合に、加算信号IFabの信号電力が2倍となることから、遅延波の無いフラットフェージング下において受信品質を向上させることができる。
特にキャリア周波数の低いAM放送波を受信する場合、その効果が大きく、受信感度の向上を図ることが可能である。
図1(b)は、2つの受信アンテナを備えた従来のスペースダイバーシティ受信方式を適用した受信機の構成を表したブロック図である。
図1(b)において、この受信機は、図1(a)の受信機と同様に、2つの受信アンテナ1a,1bが接続される2系統の受信部RXa,RXbとローカルオシレータ6を有すると共に、各系統に対応する復調回路8a,8bとレベル抽出回路9a,9bとノイズ抽出回路11a,11bとを有し、更に、信号ノイズレベル比較回路10及び切替回路12を有して構成されている。
受信アンテナ1a,1bが到来電波を受信して高周波数の各受信信号を出力すると、受信部RXa,RXbが帯域同調等を行って、変調信号IFA,IFBを復調回路8a,8bとレベル抽出回路9a,9bに供給する。更に、復調回路8a,8bが変調信号IFA,IFBを復調することにより、復調信号Sda,Sdbを生成してノイズ抽出回路11a,11bと切替回路12に供給する。
レベル抽出回路9a,9bは、各々の変調信号IFA,IFBの信号成分を抽出して信号ノイズレベル比較回路10に供給し、ノイズ抽出回路11a,11bは、復調信号Sda,Sdbに含まれているノイズ成分を抽出して信号ノイズレベル比較回路10に供給する。
信号ノイズレベル比較回路10は、レベル抽出回路9aからの信号成分とノイズ抽出回路11aからのノイズ成分との強度比(DU比)と、レベル抽出回路9bからの信号成分とノイズ抽出回路11bからのノイズ成分との強度比(DU比)とを演算し、更に、両者のDU比を比較して、大きなDU比が得られた系統側に切替回路12を切り替えさせるように制御する。
すなわち、信号ノイズレベル比較回路10は、復調回路8a側の系統のDU比が復調回路8b側の系統のDU比よりも大きい場合には、切替回路12を復調回路8a側に切り替えさせ、受信品質の良好な復調信号Sdaを出力させる。一方、復調回路8b側の系統のDU比が復調回路8a側の系統のDU比よりも大きい場合には、切替回路12を復調回路8b側に切り替えさせ、受信品質の良好な復調信号Sdbを出力させる。
このように、スペースダイバーシティ受信方式を適用した受信機では、レベル抽出回路9a,9bで抽出されるいわゆる希望波(Desired Wave)と、ノイズ抽出回路11a,11bで抽出されるいわゆる妨害波(Undesired Wave)との強度比(DU比)のうち、大きなDU比の得られる復調信号を選択することによって、受信品質の向上を図ることとしている。
ただし、切替回路12が復調回路8a,8bから出力される復調信号Sda,Sdbのうちの1つを選択することは、1つの受信アンテナを使用して受信することと実質的に同じであるため、遅延波の無いフラットフェージング下では有効な受信方式ではあるが、遅延波のある周波数選択性フェージング下では十分な効果が得られないという課題がある。
図2は、上述の適応ディジタルフィルタを用いる方式(以下「フェイズドアレイ受信方式」と称する)を適用し、2つの受信アンテナを備えた従来の受信機の構成を表したブロック図である。
このフェイズドアレイ受信方式の受信機は、図1(a)(b)の受信機と同様に、2つの受信アンテナ1a,1bが接続される2系統の受信部RXa,RXbと、ローカルオシレータ6と、適応合成部ADFと、タップ係数変更部13と、復調回路8を有して構成されている。
受信アンテナ1a,1bが到来電波を受信して高周波数の各受信信号を出力すると、受信部RXa,RXbが帯域同調等を行って変調信号IFA,IFBを出力し、適応合成部ADFが、それらの変調信号IFA,IFBを図示していないA/D変換器でディジタルデータ列の信号に変換して入力するようになっている。
ここで、適応合成部ADFは、ディジタルデータ列に変換された変調信号IFAを所定サンプリング周波数に同期してシフトするn段の遅延素子Daと、各遅延素子Daの入出力にタップ係数a0〜anを乗算するn+1個の係数器(符号省略)と、ディジタルデータ列に変換された信号IFBを所定サンプリング周波数に同期してシフトするn段の遅延素子Dbと、各遅延素子Dbの入出力にタップ係数b0〜bnを乗算するn+1個の係数器(符号省略)と、これら2n+2個の係数器の全ての出力を加算して、その加算結果である信号Y(t)を出力する加算器12とを有して構成されている。
別言すれば、適応合成部ADFは、フィードフォワード型(FIR型)のディジタルフィルタ部を有する等価器としての構成を有している。
タップ係数変更部13は、次式(1)で表されるように、加算器12から出力される信号Y(t)と1サンプリング周期前に出力された信号Y(t-1)との二乗和SUMを演算することによって、信号Y(t)の包絡線を検出する。更に、次式(2)で表されるように、定数値からなる基準値Kと二乗和SUMとの誤差Errを演算し、誤差Errが0に近づくようにタップ係数a0〜an,b0〜bnを適応的に可変調整する。
Figure 2006008963
Figure 2006008963
このように、タップ係数変更部13は、誤差Errが0に近づくように係数器のタップ係数a0〜an,b0〜bnを適応的に可変調整することによって、マルチパス歪みを自動的にキャンセルさせ、基準値(定数値)Kに近似した一定振幅となる信号Y(t)を加算器12から出力させる。
なお、このタップ係数変更部13におけるタップ係数更新アルゴリズムは、CMA(Constant Modulus Algorithm)と呼ばれている。
そして、復調回路8が、マルチパス歪みのキャンセルされた信号Y(t)をディジタル復調することにより、ディジタルデータ列からなる復調信号を出力する。
以上説明したように、従来のフェイズドアレイ受信方式の受信機では、CMAによって適応合成部ADFのタップ係数a0〜an,b0〜bnを適応的に可変調整することにより、マルチパス歪みを抑制した変調信号に相当する信号Y(t)を生成して、受信品質の向上を図ることとしている。
更に、フェイズドアレイ受信方式の受信機では、周波数選択性フェージング下とフラットフェージング下の両方の状況において受信品質の向上を図ることが可能となっている。
特に、周波数選択性フェージングがFM波で多く発生し、そのFM変調の性質が変調信号によらず振幅が一定であることから、一定振幅の変調信号Y(t)を生成するようにタップ係数a0〜an,b0〜bnを可変調整するCMAは、FM放送を受信する受信機において広く利用されている。
特開平06−216815号公報
ところで、上述した従来の合成ダイバーシティ受信方式と、スペースダイバーシティ受信方式と、フェイズドアレイ受信方式の各受信機では、次のような問題があった。
まず、図1(a)に示した従来の合成ダイバーシティ受信方式の受信機では、一般に使用されている10.7MHzの中間周波信号を周波数分割するために、IFフィルタ5a,5bがセラミックフィルタで形成されている。
このため、IFフィルタ5a,5bの素子間での群遅延のばらつきが無視できなくなって、加算器7で合成される変調信号IFA,IFBの位相が同相となるという要件が補償され得なくなり、受信品質のさらなる向上を図ることが難しいという課題があった。
また、上述の素子間での群遅延のばらつきを低減するための調整が煩雑であり、当該受信機の量産性の向上を図ることが困難となっていた。
また、合成ダイバーシティ受信方式の受信機では、変調信号IFA,IFBの位相が同相となるという要件が満たされた場合には、フラットフェージング下において受信品質を向上させることができるが、周波数選択性フェージング下では効果が少ないという問題がある。
次に、図1(b)に示した従来のスペースダイバーシティ受信方式の受信機では、上述したように、切替回路12が復調回路8a,8bから出力される復調信号Sda,Sdbのうちの1つを選択すると、実質的には、1つの受信アンテナを使用して受信することとなるため、遅延波の無いフラットフェージング下では有効な受信方式であるが、遅延波があるような周波数選択性フェージング下では十分な効果が得られないという課題がある。
次に、図2に示した従来のフェイズドアレイ受信方式の受信機は、近年開発されたものであり、フラットフェージングと周波数選択性フェージング下における受信に際して、受信品質を向上させるためになされたものである。
しかし、CMAによると、適応合成部ADFは基準値(定数値)Kに近似した一定振幅となる変調信号Y(t)を生成して出力するように動作することから、変調信号IFA,IFBがFM波である場合に限られてしまう。
このため、従来のフェイズドアレイ受信方式の受信機では、FM変調された変調波におけるマルチパス歪みを抑制することが可能であるが、それ以外の変調波におけるマルチパス歪みの抑制、例えばAM変調波におけるマルチパス歪み、又は、AM変調波とFM変調波との両者におけるマルチパス歪みを抑制することができなかった。
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたものであり、FM変調波とAM変調波との両者に対して受信品質の向上等を図ることができ、更にフラットフェージング下と周波数選択性フェージング下においても有効な受信機と、その受信方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、複数の受信アンテナによって受信された信号から各々の変調信号を生成して出力する受信手段を有する位相合成ダイバーシティ受信機であって、前記各々の変調信号の包絡線の特徴を抽出し、各々の特徴抽出信号を出力する特徴抽出手段と、前記特徴抽出手段より出力される前記各々の特徴抽出信号を加算することで加算特徴抽出信号を生成する加算手段と、前記各々の変調信号を所定遅延時間毎にシフトし、該シフトした信号にタップ係数を乗算することによって前記各々の変調信号毎の乗算結果を生成すると共に、前記乗算結果を加算することで予測信号としての変調信号を生成する適応合成手段と、前記適応合成手段で生成される前記予測信号としての変調信号を前記加算特徴抽出信号に近似させるように、前記タップ係数を自動調整するタップ係数変更手段と、を有することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、複数の受信アンテナによって受信された信号から各々の変調信号を生成して出力する受信手段を有する位相合成ダイバーシティ受信機における受信方法であって、前記各々の変調信号の包絡線の特徴を抽出し、各々の特徴抽出信号を生成する特徴抽出工程と、前記特徴抽出工程で生成される前記各々の特徴抽出信号を加算することで加算特徴抽出信号を生成する加算工程と、前記各々の変調信号を所定遅延時間毎にシフトし、該シフトした信号にタップ係数を乗算することによって前記各々の変調信号毎の乗算結果を生成すると共に、前記乗算結果を加算することで予測信号としての変調信号を生成する適応合成工程と、前記適応合成工程で生成される前記予測信号としての変調信号を前記加算特徴抽出信号に近似させるように、前記タップ係数を自動調整するタップ係数変更工程とを有することを特徴とする。
従来の合成ダイバーシティ受信方式を適用した受信機とスペースダイバーシティ受信方式を適用した受信機の構成を表したブロック図である。 従来のスペースダイバーシティ受信方式を適用した受信機の構成を表したブロック図である。 本発明の実施形態に係る位相合成ダイバーシティ受信機の構成を表したブロック図である。 実施例の位相合成ダイバーシティ受信機の構成を表したブロック図である。 図4に示した位相合成ダイバーシティ受信機要部の構成を表したブロック図である。 更に、図4に示した位相合成ダイバーシティ受信機要部の構成を表したブロック図である。
発明を実施するための最良の形態について、図3を参照して説明する。図3は、この実施形態に係る位相合成ダイバーシティ受信機(以下、単に「受信機」と称する)の構成を表したブロック図である。
図3において、この受信機は、複数の受信アンテナ10a,10bが接続される複数の受信部RXa,RXbと、復調回路70とを有する他、適応合成部ADFと、特徴抽出部30,40と、加算部50及びタップ係数変更部60とを有して構成されている。
なお、受信アンテナと受信部との個数については、適宜の複数個に決めることができるものであるが、典型的な場合として、本実施形態では、2個のアンテナ10a,10bが接続される2系統の受信部RXa,RXbを有した構成としている。
受信部RXaは、到来電波を受信する受信アンテナ10aから出力される高周波数の受信信号に帯域同調等し、変調信号IFAを出力する。また、受信部RXbも同様に、受信アンテナ10aから出力される高周波数の受信信号に帯域同調等し、変調信号IFBを出力する。
すなわち、各々の受信部RXa,RXbは、ユーザー等によって選局が行われると、ローカルオシレータ20から出力されるローカル信号(局発信号)と、受信アンテナ10a,10bから出力される高周波数の受信信号とを掛け合わすことで、中間周波数の中間周波信号を生成し、更に、各々の中間周波信号を増幅して帯域分割を行うことにより、特徴抽出部30,40及び適応合成部ADFに供給するための変調信号IFA,IFBを出力する。
特徴抽出部30は、変調信号IFAの振幅を包絡線検波し、検出した包絡線検波信号の所定の周波数帯域成分を抽出することによって、AM変調されている変調信号IFAの特徴を示す特徴抽出信号EVa、又は、FM変調されている変調信号IFAの特徴を示す特徴抽出信号EVaを出力する。
より詳細に特徴抽出部30の構成を述べると、変調信号IFAを包絡線検波する包絡線検波手段と、ユーザー等が選局した放送に応じてカットオフ周波数を切り替える低域通過型フィルタが設けられている。
すなわち、ユーザー等が選局した放送の変調信号IFAがAM変調されたものであれば、低域通過型フィルタは、AM変調に対応付けられているカットオフ周波数f1に切り替えて、包絡線検波信号を通過させることにより、AM変調されている変調信号IFAの特徴を有する特徴抽出信号EVaを出力する。
一方、ユーザー等が選択した放送の変調信号IFAがFM変調されたものであれば、低域通過型フィルタは、FM変調に対応付けられているカットオフ周波数f2に切り替えて、包絡線検波信号を通過させることにより、FM変調されている変調信号IFAの特徴を有する特徴抽出信号EVaを出力する。
ここで、低域通過型フィルタがカットオフ周波数f1,f2を切り替える際の条件として、ユーザー等が選択した放送における変調信号IFAがAM変調されたものか、FM変調されたものなのかを知る必要がある。
そこで、低域通過型フィルタは、ユーザー等が放送内容をAM変調して送信する放送局を選んだ場合、その選択操作に応じて低域通過型フィルタのカットオフ周波数を周波数f1に切り替え、ユーザー等が放送内容をFM変調して送信する放送局を選んだ場合、その選択操作に応じて低域通過型フィルタのカットオフ周波数を周波数f2に切り替える。
特徴抽出部40は、特徴抽出部30と同様の構成を有している。すなわち、変調信号IFBの振幅を包絡線検波し、その包絡線検波信号を出力する包絡線検波手段と、カットオフ周波数を切り替えることが可能な低域通過型フィルタとを有して構成されている。
そして、放送内容をAM変調して送信する放送局がユーザー等によって選択されると、特徴抽出部40内の低域通過型フィルタは、カットオフ周波数f1に切り替えて包絡線検波信号を通過させ、AM変調されている変調信号IFBの特徴を示す特徴抽出信号EVbを出力する。
また、放送内容をFM変調して送信する放送局がユーザー等によって選択されると、特徴抽出部40内の低域通過型フィルタは、カットオフ周波数f2に切り替えて包絡線検波信号を通過させ、FM変調されている変調信号IFBの特徴を示す特徴抽出信号EVbを出力する。
次に、加算部50は、特徴抽出部30,40から供給される特徴抽出信号EVa,EVbを加算し、その加算した信号(以下「加算特徴抽出信号」と称する)Esumをタップ係数変更部60に供給する。
適応合成部ADFは、変調信号IFAを入力するいわゆるフィードフォワード型の第1適応フィルタと、変調信号IFBを入力するフィードフォワード型の第2適応フィルタと、第1,第2適応フィルタの出力を加算する加算器とを有し、該加算器から予測信号としての変調信号Y(t)を出力する。
すなわち、第1適応フィルタは、入力する変調信号IFAを所定の遅延時間ずつシフトするn個(nは適宜の整数)の遅延素子を有するタップ付き遅延手段と、各遅延素子の入出力にタップ係数を乗算するn+1個の係数器とを有して構成されている。
第2適応フィルタは、入力する変調信号IFBを所定の遅延時間ずつシフトするn個の遅延素子を有するタップ付き遅延手段と、各遅延素子の入出力にタップ係数を乗算するn+1個の係数器とを有して構成されている。
そして、加算器が、それら合計2n+2個の係数器の出力(すなわち、2n+2個の出力)を加算することで、予測信号としての変調信号Y(t)を生成して出力する。
つまり、変調信号IFA,IFBを遅延時間毎の入力系列IFAt,IFBt、係数器のタップ係数をai,bi、予測信号としての変調信号Y(t)を遅延時間毎の出力系列Yt、変数iを0〜nまでの整数とすると、適応合成部ADFは、次式(3)で表される演算処理を行って、変調信号である出力系列Ytを出力する。
Figure 2006008963
次に、タップ係数変更部60は、変調信号Y(t)の包絡線と、加算特徴抽出信号Esumの振幅との誤差Errを演算し、その誤差Errが0に近づくように、タップ係数更新信号EXによって適応合成部ADFの各タップ係数a0〜an,b0〜bnを適応的に可変調整する。
そして、タップ係数変更部60によって各タップ係数a0〜an,b0〜bnが適応的に可変調整されて、適応合成部ADFから出力されることとなる変調信号Y(t)を復調回路70が復調することによって、復調信号Sdを生成して出力する。
以上説明したように、本実施形態の受信機によれば、適応合成部ADFから出力される変調信号Y(t)の包絡線と加算特徴抽出信号Esumとの誤差Errが0に近づくように、適応合成部ADFのタップ係数a0〜an,b0〜bnを調整することで、変調信号Y(t)を加算特徴抽出信号Esumの位相に近似させて(近づけさせて)合成することができる。
このため、放送内容をAM変調して送信する放送局の放送波を受信する際には、適応合成部ADFから出力される変調信号Y(t)が、AM変調された変調信号IFA,IFBに基づいて特徴抽出された加算特徴抽出信号Esumに近似することとなるように位相合成が行われることとなるため、AM変調された変調信号IFA,IFBに対する適応制御が可能である。
また、放送内容をFM変調して送信する放送局の放送波を受信する際には、適応合成部ADFから出力される変調信号Y(t)が、FM変調された変調信号IFA,IFBに基づいて特徴抽出された加算特徴抽出信号Esumに近似することとなるように位相合成が行われることとなるため、FM変調された変調信号IFA,IFBに対する適応制御が可能である。
更に、放送内容をAM変調して送信する放送局の放送波を受信する際には、特徴抽出部30,40内の低域通過型フィルタのカットオフ周波数f1を、本来求めるべきAM検波信号(復調回路70でAM復調される復調信号)Sdの信号帯域(一般的には5kHzである)よりも高い周波数に設定すれば、AM変調波への適用が可能である。
すなわち、低域通過型フィルタのカットオフ周波数f1を、上述のAM検波信号Sdの信号帯域よりも高い周波数として例えば、10kHzに設定すると、AM変調された変調信号IFA,IFBの包絡線検波信号(すなわち、AM変調の特徴を有している包絡線検波信号)が低域通過型フィルタを通過することとなり、特徴抽出信号EVa,EVbとなって加算部50に供給されることになる。
このため、タップ係数変更部60が、加算部50からのAM変調の特徴を有することとなる加算特徴抽出信号Esumと信号Y(t)との誤差Errを0に近づけるようにタップ係数を調整すると、適応合成部ADFが、AM変調された変調信号IFA,IFBの位相を適応的に同相にして変調信号Y(t)を位相合成することができ、フラットフェージング下でのノイズ除去効果を最大にすることができる。
このように、特徴抽出部30,40内の低域通過型フィルタのカットオフ周波数f1を、AM検波信号Sdの信号帯域よりも高い周波数に設定すれば、AM変調波への適用が可能であり、且つフラットフェージング下でのノイズ除去効果を最大にすることが可能となっている。
更に、放送内容をFM変調して送信する放送局の放送波を受信する際には、特徴抽出部30,40内の低域通過型フィルタのカットオフ周波数f2を、周波数選択性フェージングに起因して変調信号IFA,IFBの振幅がAM変動することとなるそのAM変動周波数(一般的には10Hz程度である)よりも低い周波数に設定することにより、フラットフェージング下と周波数選択性フェージング下において、受信品質を向上させることができる。
すなわち、放送内容をFM変調して送信する放送局の放送波を受信する際に、低域通過型フィルタのカットオフ周波数f2を、上述のAM変動周波数よりも低い周波数として例えば、10Hzに設定すると、FM変調された変調信号IFA,IFBの包絡線検波信号(すなわち、FM変調の特徴を有しているほぼ平坦な包絡線検波信号)が低域通過型フィルタを通過することとなり、特徴抽出信号EVa,EVbとなって加算部50に供給されることになる。
このため、タップ係数変更部60が、加算部50からのFM変調の特徴を有することとなる加算特徴抽出信号Esumと変調信号Y(t)との誤差Errを0に近づけるようにタップ係数を調整すると、適応合成部ADFが、FM変調された変調信号IFA,IFBの位相を適応的に同相にして変調信号Y(t)を位相合成することができ、フラットフェージング下と周波数選択性フェージング下において、受信品質を向上させることができる。
このように、本実施形態の受信機によれば、FM変調とAM変調との両者に対して受信品質の向上等を図ることができ、更にフラットフェージング下と周波数選択性フェージング下における受信状況においても、マルチパス歪みの抑制を図ることが可能である。
更に、本実施形態の受信機によれば、受信部RXa,RXbに設けられている帯域分割用の各々のIFフィルタをセラミックフィルタで形成した場合、適応合成部ADFが位相合成を行うと、群遅延のばらつきを吸収することができる。このため、各々のIFフィルタをセラミックフィルタで形成することが可能となり、また、群遅延のばらつきを調整するための工程も必要となるため、量産性の向上を図ることが可能である。
次に、より具体的な実施例について、図4ないし図6を参照して説明する。図4は、本実施例の位相合成ダイバーシティ受信機の構成を表したブロック図であり、図3と同一又は相当する部分を同一符号で示している。また、図5及び図6は、要部の構成を表したブロック図である。
まず、図4において、本実施例の受信機の構成を、図3に示した受信機と対比して説明する。
受信部RXa,RXbは共に同様の構成を有しており、到来電波を受信する受信アンテナ10a,10bから出力される高周波数の受信信号を増幅するRFアンプ14a,14bと、ローカルオシレータ20から供給されるローカル信号(局発信号)とRFアンプ14a,14bからの上記受信信号とを掛け合わせることで、中間周波信号を生成するミキサ15a,15bと、中間周波信号を増幅するIFアンプ16a,16bと、増幅された中間周波信号を帯域分割することによって変調信号を出力するIFフィルタ17a,17bと、各々の変調信号をディジタルデータ列の変調信号IFA,IFBにアナログディジタル変換して出力するA/D変換器18a,18bを有して構成されている。
ここで、ローカルオシレータ20は、後述のシステムコントローラ80から供給される同調制御信号LOの指示に従って上述のローカル信号を発生する。また、システムコントローラ20は、ユーザー等から操作部90を介して入力される選局指令CNTに従って、同調制御信号LOをローカルオシレータ20に供給するようになっている。
適応合成部ADFは、A/D変換器18a,18bのサンプリング周波数に同期して、変調信号IFAを入力してシフトするn段の遅延素子Daを有するタップ付き遅延手段(符号省略)と、各遅延素子Daの入出力にタップ係数a0〜anを乗算するn+1個の係数器(符号省略)と、同じく上述のサンプリング周波数に同期して、変調信号IFBを入力してシフトするn段の遅延素子Dbを有するタップ付き遅延手段(符号省略)と、各遅延素子Dbの入出力にタップ係数b0〜bnを乗算するn+1個の係数器(符号省略)と、これら2n+2個の係数器の全ての出力を加算することにより、予測信号としての変調信号Y(t)を生成して出力する加算器19とを具備して構成されている。
したがって、適応合成部ADFは、入力する変調信号IFA,IFBに対し、前記式(3)で表される演算処理を行うことで、出力系列Yiとしての変調信号Y(t)を出力する。
更に、本受信機では、変調信号IFAを入力して特徴抽出信号EVaを出力する特徴抽出部30が、包絡線検出部31及び低域通過型フィルタ32によって形成され、変調信号IFBを入力して特徴抽出信号EVbを出力する特徴抽出部40が、包絡線検出部41及び低域通過型フィルタ42によって形成されている。
そして更に、特徴抽出信号EVa,EVbを加算する加算器50と、加算器50から出力される加算特徴抽出信号Esumと変調信号Y(t)とに基づいてタップ係数a0〜an,b0〜bnを自動調整するためのタップ係数更新信号EXを出力するタップ係数変更部70と、変調信号Y(t)をディジタル復調する復調回路70と、システムコントローラ80、及び操作部90が設けられている。
ここで、包絡線検波回路31,41と低域通過型フィルタ32,42及びシステムコントローラ80は、図5に示す構成を有している。
まず、包絡線検波回路31は、上述のサンプリング周波数の逆数に相当する遅延時間ΔTを有する遅延素子310と、乗算器311,312及び加算器313を有して構成されている。
そして、乗算器312が、変調信号IFAの2乗演算を行い、乗算器311が、遅延素子310で遅延された変調信号IFAの2乗演算を行い、加算器313が、乗算器311,312の出力を加算することで、変調信号IFAの包絡線を示す包絡線検波信号Eaを出力する。
すなわち、変調信号IFAと包絡線検波信号Eaをサンプリング周期毎の入力系列IFA(t)と出力系列Ea(t)として表すものとすると、次式(4)で表される演算処理を行うことで、包絡線検波信号Ea(t)を生成して出力する。
Figure 2006008963
包絡線検波回路41も、包絡線検波回路31と同様の構成を有し、上述のサンプリング周波数の逆数に相当する遅延時間ΔTを有する遅延素子410と、乗算器411,412及び加算器413を有して構成されている。
そして、乗算器412が、変調信号IFBの2乗演算を行い、乗算器411が、遅延素子410で遅延された変調信号IFBの2乗演算を行い、加算器413が、乗算器411,412の出力を加算することで、変調信号IFBの包絡線を示す包絡線検波信号Ebを出力する。
すなわち、変調信号IFBと包絡線検波信号Ebをサンプリング周期毎の入力系列IFB(t)と出力系列Eb(t)で表すものとすると、次式(5)で表される演算処理を行うことで、包絡線検波信号Eb(t)を生成して出力する。
Figure 2006008963
次に、低域通過型フィルタ32は、加算器320,321,324,325と、上述のサンプリング周波数の逆数に相当する遅延時間ΔTを有する遅延素子322,323と、乗算器である係数器326,327,328,329とを有する2次IIR型ディジタルフィルタによって構成されている。
ここで、システムコントローラ80には、係数器326,327,328,329の各々の係数値を変更するための係数値データk1,k2,k3,k4を予め記憶したタップ係数記憶部81が設けられている。
そして、ユーザー等が操作部90を介して、放送内容をAM変調して送信する放送局を選局すると、システムコントローラ80内の同調制御部82が、同調制御信号LOをローカルオシレータ20に供給すると共に、AM変調に対応付けられている係数値データk1,k2,k3,k4をタップ係数記憶部81から係数器326,327,328,329に供給させることにより、低域通過型フィルタ32のカットオフ周波数を周波数f1に切り替えさせる。
また、ユーザー等が操作部90を介して、放送内容をFM変調して送信する放送局を選局すると、システムコントローラ80内の同調制御部82が、同調制御信号LOをローカルオシレータ20に供給すると共に、FM変調に対応付けられている係数値データk1,k2,k3,k4をタップ係数記憶部81から係数器326,327,328,329に供給させることにより、低域通過型フィルタ32のカットオフ周波数を周波数f2に切り替えさせる。
つまり、ユーザー等が操作部90を介して所望の放送局を選局すると、同調制御部82は、その選局された放送がAM変調されたものかFM変調されたものかを選局指令CNTによって検知し、AM変調に対応付けられている係数値データk1,k2,k3,k4、又はFM変調に対応付けられている係数値データk1,k2,k3,k4をタップ係数記憶部81から係数器326,327,328,329に供給するようになっている。
なお、本実施例では、FM変調に対応する低域通過型フィルタ32のカットオフ周波数f1を10kHz、FM変調に対応する低域通過型フィルタ32のカットオフ周波数f2を10Hzに設定するための係数値データk1,k2,k3,k4が、タップ係数記憶部81に予め記憶されている。
次に、低域通過型フィルタ42も、低域通過型フィルタ32と同様の構成を有した2次IIR型ディジタルフィルタにて構成されている。すなわち、加算器420,421,424,425と、上述のサンプリング周波数の逆数に相当する遅延時間を有する遅延素子422,423と、乗算器である係数器426,427,428,429とを有する2次IIR型ディジタルフィルタによって構成されている。
そして、ユーザー等が操作部90を介して、放送内容をAM変調して送信する放送局を選局すると、システムコントローラ80内の同調制御部82が、同調制御信号LOをローカルオシレータ20に供給すると共に、AM変調に対応付けられている係数値データk1,k2,k3,k4をタップ係数記憶部81から係数器426,427,428,429に供給させることにより、低域通過型フィルタ42のカットオフ周波数を周波数(すなわち、10kHz)f1に切り替えさせる。
また、ユーザー等が操作部90を介して、放送内容をFM変調して送信する放送局を選局すると、システムコントローラ80内の同調制御部82が、同調制御信号LOをローカルオシレータ20に供給すると共に、FM変調に対応付けられている係数値データk1,k2,k3,k4をタップ係数記憶部81から係数器426,427,428,429に供給させることにより、低域通過型フィルタ42のカットオフ周波数を周波数(すなわち、10Hz)f2に切り替えさせる。
次に、タップ係数変更部60の構成を図6に基づいて説明する。
タップ係数変更部60は、加算特徴抽出信号Esumから予測信号としての変調信号Y(t)を減算することによって誤差Errを出力する減算器61と、誤差Errを0に近づけるべく、所定の演算アルゴリズムに基づいて適応合成部ADF内の係数器のタップ係数a0〜an,b0〜bnを演算するタップ係数演算部62とを備えて構成されている。そして、タップ係数演算部62が、タップ係数更新信号EXに基づいて各々の係数器のタップ係数a0〜an,b0〜bnを調整することにより、加算特徴抽出信号Esumの位相に近似した変調信号Y(t)を加算器19から出力させる。
次に、かかる構成を有する本実施例の受信機の動作について説明する。
まず、ユーザー等が放送内容をAM変調して送信する放送局を選局した場合の動作について説明する。
かかる場合には、システムコントローラ80からの指令に従って、受信部RXa,RXbがAM変調された変調信号IFA,IFBを出力し、包絡線検波回路31,41から変調信号IFA,IFBの包絡線を示す包絡線検波信号Ea,Ebが出力される。更に、システムコントローラ80からの指令に従って、低域通過型フィルタ32,42のカットオフ周波数f1が10kHzとなるため、包絡線検波信号Ea,Ebが低域通過型フィルタ32,42を通過することとなり、AM変調波の特徴を有した特徴抽出信号EVa,EVbが加算器50に入力し、更に、加算器50から特徴抽出信号EVa,EVbが加算された加算特徴抽出信号Esumがタップ係数変更部60に供給される。
更に、適応合成部ADFでは、変調信号IFA,IFBを入力して、前記式(3)で表される演算処理を行い、予測信号として変調信号Y(t)を出力する。
そして、タップ係数変更部60が、その変調信号Y(t)と加算特徴抽出信号Esumとの誤差Errが0になるように適応合成部ADF内の係数器の各タップ係数a0〜an,b0〜bnを自動調整することにより、加算特徴抽出信号Esumの位相に近似した変調信号Y(t)を適応合成部ADFから出力させ、その変調信号Y(t)を変調回路70が復調することで復調信号Sdを出力する。
このように、AM変調された変調信号IFA,IFBから復調信号Sdを復調する際には、タップ係数変更部60がAM変調の特徴を有することとなる加算特徴抽出信号Esumと信号Y(t)との誤差Errを0に近づけるように、適応合成部ADF内の係数器のタップ係数を調整することとなるため、適応合成部ADFが、AM変調された変調信号IFA,IFBの位相を適応的に同相にして変調信号Y(t)を位相合成することができ、フラットフェージング下でのノイズ除去効果を最大にすることができる。
次に、ユーザー等が放送内容をFM変調して送信する放送局を選局した場合の動作について説明する。
かかる場合には、システムコントローラ80からの指令に従って、受信部RXa,RXbがFM変調された変調信号IFA,IFBを出力し、包絡線検波回路31,41から変調信号IFA,IFBの包絡線を示すほぼ平坦な包絡線検波信号Ea,Ebが出力される。
更に、システムコントローラ80からの指令に従って、低域通過型フィルタ32,42のカットオフ周波数f2が10Hzとなるため、包絡線検波信号Ea,Ebのほぼ直流成分が低域通過型フィルタ32,42を通過することとなり、FM変調波の特徴を有した特徴抽出信号EVa,EVbが加算器50に入力し、更に、加算器50から特徴抽出信号EVa,EVbが加算された加算特徴抽出信号Esumがタップ係数変更部60に供給される。
一方、適応合成部ADFでは、変調信号IFA,IFBを入力して、前記式(3)で表される演算処理を行い、予測信号として変調信号Y(t)を出力する。
そして、タップ係数変更部60が、その変調信号Y(t)と加算特徴抽出信号Esumとの誤差Errが0になるように適応合成部ADF内の係数器の各タップ係数a0〜an,b0〜bnを自動調整することにより、加算特徴抽出信号Esumの位相に近似した変調信号Y(t)を適応合成部ADFから出力させ、その変調信号Y(t)を変調回路70が復調することで復調信号Sdを出力する。
このように、FM変調された変調信号IFA,IFBから復調信号Sdを復調する際には、タップ係数変更部60がFM変調の特徴を有することとなる加算特徴抽出信号Esumと信号Y(t)との誤差Errを0に近づけるように、適応合成部ADF内の係数器のタップ係数を調整することとなるため、適応合成部ADFが、FM変調された変調信号IFA,IFBの位相を適応的に同相にして変調信号Y(t)を位相合成することができ、フラットフェージング下と周波数選択性フェージング下において、受信品質を向上させることができる。
以上説明したように、本実施例の受信機によれば、FM変調とAM変調との両者に対して受信品質の向上等を図ることができ、更にフラットフェージング下と周波数選択性フェージング下における受信状況においても、マルチパス歪みの抑制を図ることが可能である。
更に、本実施例の受信機によれば、受信部RXa,RXbに設けられている帯域分割用の各々のIFフィルタ17a,17bをセラミックフィルタで形成した場合、適応合成部ADFが位相合成を行うと、群遅延のばらつきを吸収することができる。このため、各々のIFフィルタ17a,17bをセラミックフィルタで形成することが可能となり、また、群遅延のばらつきを調整するための工程も必要となるため、量産性の向上を図ることが可能である。
なお、本実施例の受信機は、適応合成部ADFと、包絡線検波回路31,41と、低域通過型フィルタ32,42、加算器50、タップ係数変更部60を夫々ハードウェアで形成するようにしてもよいし、ディジタルシグナルプロセッサ(DSP)を用いていわゆるプログラム処理を行う構成としてもよい。
また、適応合成部ADFと包絡線検波回路31,41と低域通過型フィルタ32,42と加算器50とタップ係数変更部60と復調回路70と同等の機能を発揮するコンピュータプログラムを作成し、そのコンピュータプログラムをパーソナルコンピュータ(PC)に設けられているマイクロプロセッサ(MPU)に実行させるようにしてもよい。
【0006】
を向上させることができるが、周波数選択性フェージング下では効果が少ないという問題がある。
[0040]
次に、図1(b)に示した従来のスペースダイバーシティ受信方式の受信機では、上述したように、切替回路12が復調回路8a,8bから出力される復調信号Sda,Sdbのうちの1つを選択すると、実質的には、1つの受信アンテナを使用して受信することとなるため、遅延波の無いフラットフェージング下では有効な受信方式であるが、遅延波があるような周波数選択性フェージング下では十分な効果が得られないという課題がある。
[0041]
次に、図2に示した従来のフェイズドアレイ受信方式の受信機は、近年開発されたものであり、フラットフェージングと周波数選択性フェージング下における受信に際して、受信品質を向上させるためになされたものである。
[0042]
しかし、CMAによると、適応合成部ADFは基準値(定数値)Kに近似した一定振幅となる変調信号Y(t)を生成して出力するように動作することから、変調信号IFA,IFBがFM波である場合に限られてしまう。
[0043]
このため、従来のフェイズドアレイ受信方式の受信機では、FM変調された変調波におけるマルチパス歪みを抑制することが可能であるが、それ以外の変調波におけるマルチパス歪みの抑制、例えばAM変調波におけるマルチパス歪み、又は、AM変調波とFM変調波との両者におけるマルチパス歪みを抑制することができなかった。
[0044]
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたものであり、FM変調波とAM変調波との両者に対して受信品質の向上等を図ることができ、更にフラットフェージング下と周波数選択性フェージング下においても有効な受信機と、その受信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
[0045]
請求項1に記載の発明は、複数の受信アンテナによって受信された信号から各々の変調信号を生成して出力する受信手段を有する位相合成ダイバーシティ受信機であって、前記各々の変調信号の包絡線を検波して、各々の包絡線検波信号を生成する包絡線検波手段と、前記各々の包絡線検波信号に対し低域通過のフィルタ処理を行うことで、前記各々の変調信号の包絡線の特徴を示す特徴抽出信号を生成する低域通過型フィルタ手段と、前記低域通過型フィルタ手段で生成される前記各々の特徴抽出信号を加算することで加算特徴抽出信号を生成する加算手段と、前記各々の変調信号を所定遅延時間毎にシフトし、該シフトした信号にタップ係数を乗算することによって前記各々の変調信号毎の乗算結果を生成すると共に、前記乗算結果を加算することで予測信号としての変調信号を生成する適応合成手段と、前記適応合成手段で生成される前記予測信号としての変調信号を前記加算特徴抽出信号に近似させるように、前記タップ係数を自動調整するタップ係数変更手段と、を具備し、前記低域通過型フィルタ
【0007】
手段は、前記受信手段から出力される前記変調信号がAM変調された信号である場合には、AM復調される復調信号の周波数帯域より高い所定周波数のカットオフ周波数に切り替え、前記受信手段から出力される前記変調信号がFM変調された信号である場合には、前記受信手段から出力される前記変調信号の周波数選択性フェージングに起因して生じるAM変動周波数よりも低い所定周波数のカットオフ周波数に切り替えること、を特徴とする。
[0046]
請求項3に記載の発明は、複数の受信アンテナによって受信された信号から各々の変調信号を生成して出力する受信手段を有する位相合成ダイバーシティ受信機における受信方法であって、前記各々の変調信号の包絡線を検波して、各々の包絡線検波信号を生成する包絡線検波工程と、前記各々の包絡線検波信号に対し低域通過のフィルタ処理を行うことで、前記各々の変調信号の包絡線の特徴を示す特徴抽出信号を生成するフィルタ工程と、前記フィルタ工程で生成される前記各々の特徴抽出信号を加算することで加算特徴抽出信号を生成する加算工程と、前記各々の変調信号を所定遅延時間毎にシフトし、該シフトした信号にタップ係数を乗算することによって前記各々の変調信号毎の乗算結果を生成すると共に、前記乗算結果を加算することで予測信号としての変調信号を生成する適応合成工程と、前記適応合成工程で生成される前記予測信号としての変調信号を前記加算特徴抽出信号に近似させるように、前記タップ係数を自動調整するタップ係数変更工程と、を具備し、前記フィルタ工程では、前記受信手段から出力される前記変調信号がAM変調された信号である場合、AM復調される復調信号の周波数帯域より高い所定周波数のカットオフ周波数に切り替え、前記受信手段から出力される前記変調信号がFM変調された信号である場合、前記受信手段から出力される前記変調信号の周波数選択性フェージングに起因して生じるAM変動周波数よりも低い所定周波数のカットオフ周波数に切り替えること、を特徴とする。
【図面の簡単な説明】
[0047]
[図1]従来の合成ダイバーシティ受信方式を適用した受信機とスペースダイバーシティ受信方式を適用した受信機の構成を表したブロック図である。
[図2]従来のスペースダイバーシティ受信方式を適用した受信機の構成を表したブロック図である。
[図3]本発明の実施形態に係る位相合成ダイバーシティ受信機の構成を表したブロック図である。
[図4]実施例の位相合成ダイバーシティ受信機の構成を表したブロック図である。
[図5]図4に示した位相合成ダイバーシティ受信機要部の構成を表したブロック図である。
本発明は、受信に際してマルチパスフェージングの影響を抑制する位相合成ダイバーシティ受信機及びその受信方法に関する。
1つの受信アンテナによって放送電波を受信する車載型カーラジオ等の移動体受信機にあっては、車両が移動すると、受信信号のレベルや位相が急激に変動するいわゆるマルチパスフェージングが発生し、受信品質の劣化を招くという問題がある。
従来、このマルチパスフェージングに起因する受信品質劣化の防止対策として、複数の受信アンテナを設けておき、複数の変調信号を合成して復調を行う合成ダイバーシティ受信方式と、複数の受信アンテナのうち受信品質の良好な受信アンテナを選択して受信するスペースダイバーシティ受信方式と、変調信号から適応ディジタルフィルタを用いてマルチパス歪みをキャンセルする受信方式が提案されている。
図1(a)は、2つの受信アンテナを備えた従来の合成ダイバーシティ受信方式を適用した受信機の構成を表したブロック図であり、特開平06−216815号公報に開示されたものと同様の構成を有している。
図1(a)において、この受信機は、到来電波を受信する受信アンテナ1a,1bが接続された2系統の受信部RXa,RXbと、加算器7及び復調回路8を有して構成されている。
各々の受信部RXa,RXbは、RFアンプ2a,2b、ミキサ3a,3b、IFアンプ4a,4b、IFフィルタ5a,5bを有して構成されている。
受信アンテナ1a,1bが到来電波を受信して高周波数の各受信信号を出力すると、RFアンプ2a,2bが各々の受信信号を帯域制限して増幅し、ミキサ3a,3bへ出力する。ここで、帯域制限に際して、図示しないPLL回路から供給される制御電圧に従って、受信周波数に応じた帯域同調を行うようになっている。
ミキサ3a,3bでは、RFアンプ2a,2bの各出力とローカルオシレータ6から出力されるローカル信号(局発信号)との掛け合わせが行われ、搬送周波数が例えば10.7MHzとなる中間周波信号が生成される。
そして、各々の中間周波信号をIFアンプ4a,4bが増幅した後、IFフィルタ5a,5bが所定の帯域分割を行って加算器7に供給することにより、IFフィルタ5a,5bから出力される変調信号IFA,IFBが加算された加算信号IFabが加算器7から出力され、その加算信号IFabを復調回路8が復調することによって、復調信号を生成して出力する。
このように、合成ダイバーシティ受信方式を適用した受信機では、変調信号IFA,IFBの位相が同相となる場合に、加算信号IFabの信号電力が2倍となることから、遅延波の無いフラットフェージング下において受信品質を向上させることができる。
特にキャリア周波数の低いAM放送波を受信する場合、その効果が大きく、受信感度の向上を図ることが可能である。
図1(b)は、2つの受信アンテナを備えた従来のスペースダイバーシティ受信方式を適用した受信機の構成を表したブロック図である。
図1(b)において、この受信機は、図1(a)の受信機と同様に、2つの受信アンテナ1a,1bが接続される2系統の受信部RXa,RXbとローカルオシレータ6を有すると共に、各系統に対応する復調回路8a,8bとレベル抽出回路9a,9bとノイズ抽出回路11a,11bとを有し、更に、信号ノイズレベル比較回路10及び切替回路12を有して構成されている。
受信アンテナ1a,1bが到来電波を受信して高周波数の各受信信号を出力すると、受信部RXa,RXbが帯域同調等を行って、変調信号IFA,IFBを復調回路8a,8bとレベル抽出回路9a,9bに供給する。更に、復調回路8a,8bが変調信号IFA,IFBを復調することにより、復調信号Sda,Sdbを生成してノイズ抽出回路11a,11bと切替回路12に供給する。
レベル抽出回路9a,9bは、各々の変調信号IFA,IFBの信号成分を抽出して信号ノイズレベル比較回路10に供給し、ノイズ抽出回路11a,11bは、復調信号Sda,Sdbに含まれているノイズ成分を抽出して信号ノイズレベル比較回路10に供給する。
信号ノイズレベル比較回路10は、レベル抽出回路9aからの信号成分とノイズ抽出回路11aからのノイズ成分との強度比(DU比)と、レベル抽出回路9bからの信号成分とノイズ抽出回路11bからのノイズ成分との強度比(DU比)とを演算し、更に、両者のDU比を比較して、大きなDU比が得られた系統側に切替回路12を切り替えさせるように制御する。
すなわち、信号ノイズレベル比較回路10は、復調回路8a側の系統のDU比が復調回路8b側の系統のDU比よりも大きい場合には、切替回路12を復調回路8a側に切り替えさせ、受信品質の良好な復調信号Sdaを出力させる。一方、復調回路8b側の系統のDU比が復調回路8a側の系統のDU比よりも大きい場合には、切替回路12を復調回路8b側に切り替えさせ、受信品質の良好な復調信号Sdbを出力させる。
このように、スペースダイバーシティ受信方式を適用した受信機では、レベル抽出回路9a,9bで抽出されるいわゆる希望波(Desired Wave)と、ノイズ抽出回路11a,11bで抽出されるいわゆる妨害波(Undesired Wave)との強度比(DU比)のうち、大きなDU比の得られる復調信号を選択することによって、受信品質の向上を図ることとしている。
ただし、切替回路12が復調回路8a,8bから出力される復調信号Sda,Sdbのうちの1つを選択することは、1つの受信アンテナを使用して受信することと実質的に同じであるため、遅延波の無いフラットフェージング下では有効な受信方式ではあるが、遅延波のある周波数選択性フェージング下では十分な効果が得られないという課題がある。
図2は、上述の適応ディジタルフィルタを用いる方式(以下「フェイズドアレイ受信方式」と称する)を適用し、2つの受信アンテナを備えた従来の受信機の構成を表したブロック図である。
このフェイズドアレイ受信方式の受信機は、図1(a)(b)の受信機と同様に、2つの受信アンテナ1a,1bが接続される2系統の受信部RXa,RXbと、ローカルオシレータ6と、適応合成部ADFと、タップ係数変更部13と、復調回路8を有して構成されている。
受信アンテナ1a,1bが到来電波を受信して高周波数の各受信信号を出力すると、受信部RXa,RXbが帯域同調等を行って変調信号IFA,IFBを出力し、適応合成部ADFが、それらの変調信号IFA,IFBを図示していないA/D変換器でディジタルデータ列の信号に変換して入力するようになっている。
ここで、適応合成部ADFは、ディジタルデータ列に変換された変調信号IFAを所定サンプリング周波数に同期してシフトするn段の遅延素子Daと、各遅延素子Daの入出力にタップ係数a0〜anを乗算するn+1個の係数器(符号省略)と、ディジタルデータ列に変換された信号IFBを所定サンプリング周波数に同期してシフトするn段の遅延素子Dbと、各遅延素子Dbの入出力にタップ係数b0〜bnを乗算するn+1個の係数器(符号省略)と、これら2n+2個の係数器の全ての出力を加算して、その加算結果である信号Y(t)を出力する加算器12とを有して構成されている。
別言すれば、適応合成部ADFは、フィードフォワード型(FIR型)のディジタルフィルタ部を有する等価器としての構成を有している。
タップ係数変更部13は、次式(1)で表されるように、加算器12から出力される信号Y(t)と1サンプリング周期前に出力された信号Y(t-1)との二乗和SUMを演算することによって、信号Y(t)の包絡線を検出する。更に、次式(2)で表されるように、定数値からなる基準値Kと二乗和SUMとの誤差Errを演算し、誤差Errが0に近づくようにタップ係数a0〜an,b0〜bnを適応的に可変調整する。
Figure 2006008963
Figure 2006008963
このように、タップ係数変更部13は、誤差Errが0に近づくように係数器のタップ係数a0〜an,b0〜bnを適応的に可変調整することによって、マルチパス歪みを自動的にキャンセルさせ、基準値(定数値)Kに近似した一定振幅となる信号Y(t)を加算器12から出力させる。
なお、このタップ係数変更部13におけるタップ係数更新アルゴリズムは、CMA(Constant Modulus Algorithm)と呼ばれている。
そして、復調回路8が、マルチパス歪みのキャンセルされた信号Y(t)をディジタル復調することにより、ディジタルデータ列からなる復調信号を出力する。
以上説明したように、従来のフェイズドアレイ受信方式の受信機では、CMAによって適応合成部ADFのタップ係数a0〜an,b0〜bnを適応的に可変調整することにより、マルチパス歪みを抑制した変調信号に相当する信号Y(t)を生成して、受信品質の向上を図ることとしている。
更に、フェイズドアレイ受信方式の受信機では、周波数選択性フェージング下とフラットフェージング下の両方の状況において受信品質の向上を図ることが可能となっている。
特に、周波数選択性フェージングがFM波で多く発生し、そのFM変調の性質が変調信号によらず振幅が一定であることから、一定振幅の変調信号Y(t)を生成するようにタップ係数a0〜an,b0〜bnを可変調整するCMAは、FM放送を受信する受信機において広く利用されている。
特開平06−216815号公報
ところで、上述した従来の合成ダイバーシティ受信方式と、スペースダイバーシティ受信方式と、フェイズドアレイ受信方式の各受信機では、次のような問題があった。
まず、図1(a)に示した従来の合成ダイバーシティ受信方式の受信機では、一般に使用されている10.7MHzの中間周波信号を周波数分割するために、IFフィルタ5a,5bがセラミックフィルタで形成されている。
このため、IFフィルタ5a,5bの素子間での群遅延のばらつきが無視できなくなって、加算器7で合成される変調信号IFA,IFBの位相が同相となるという要件が補償され得なくなり、受信品質のさらなる向上を図ることが難しいという課題があった。
また、上述の素子間での群遅延のばらつきを低減するための調整が煩雑であり、当該受信機の量産性の向上を図ることが困難となっていた。
また、合成ダイバーシティ受信方式の受信機では、変調信号IFA,IFBの位相が同相となるという要件が満たされた場合には、フラットフェージング下において受信品質を向上させることができるが、周波数選択性フェージング下では効果が少ないという問題がある。
次に、図1(b)に示した従来のスペースダイバーシティ受信方式の受信機では、上述したように、切替回路12が復調回路8a,8bから出力される復調信号Sda,Sdbのうちの1つを選択すると、実質的には、1つの受信アンテナを使用して受信することとなるため、遅延波の無いフラットフェージング下では有効な受信方式であるが、遅延波があるような周波数選択性フェージング下では十分な効果が得られないという課題がある。
次に、図2に示した従来のフェイズドアレイ受信方式の受信機は、近年開発されたものであり、フラットフェージングと周波数選択性フェージング下における受信に際して、受信品質を向上させるためになされたものである。
しかし、CMAによると、適応合成部ADFは基準値(定数値)Kに近似した一定振幅となる変調信号Y(t)を生成して出力するように動作することから、変調信号IFA,IFBがFM波である場合に限られてしまう。
このため、従来のフェイズドアレイ受信方式の受信機では、FM変調された変調波におけるマルチパス歪みを抑制することが可能であるが、それ以外の変調波におけるマルチパス歪みの抑制、例えばAM変調波におけるマルチパス歪み、又は、AM変調波とFM変調波との両者におけるマルチパス歪みを抑制することができなかった。
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたものであり、FM変調波とAM変調波との両者に対して受信品質の向上等を図ることができ、更にフラットフェージング下と周波数選択性フェージング下においても有効な受信機と、その受信方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、複数の受信アンテナによって受信された信号から各々の変調信号を生成して出力する受信手段を有する位相合成ダイバーシティ受信機であって、前記各々の変調信号の包絡線を検波して、各々の包絡線検波信号を生成する包絡線検波手段と、前記各々の包絡線検波信号に対し低域通過のフィルタ処理を行うことで、前記各々の変調信号の包絡線の特徴を示す特徴抽出信号を生成する低域通過型フィルタ手段と、前記低域通過型フィルタ手段で生成される前記各々の特徴抽出信号を加算することで加算特徴抽出信号を生成する加算手段と、前記各々の変調信号を所定遅延時間毎にシフトし、該シフトした信号にタップ係数を乗算することによって前記各々の変調信号毎の乗算結果を生成すると共に、前記乗算結果を加算することで予測信号としての変調信号を生成する適応合成手段と、前記適応合成手段で生成される前記予測信号としての変調信号を前記加算特徴抽出信号に近似させるように、前記タップ係数を自動調整するタップ係数変更手段と、を具備し、前記低域通過型フィルタ手段は、前記受信手段から出力される前記変調信号がAM変調された信号である場合には、AM復調される復調信号の周波数帯域より高い所定周波数のカットオフ周波数に切り替え、前記受信手段から出力される前記変調信号がFM変調された信号である場合には、前記受信手段から出力される前記変調信号の周波数選択性フェージングに起因して生じるAM変動周波数よりも低い所定周波数のカットオフ周波数に切り替えること、を特徴とする。
請求項3に記載の発明は、複数の受信アンテナによって受信された信号から各々の変調信号を生成して出力する受信手段を有する位相合成ダイバーシティ受信機における受信方法であって、前記各々の変調信号の包絡線を検波して、各々の包絡線検波信号を生成する包絡線検波工程と、前記各々の包絡線検波信号に対し低域通過のフィルタ処理を行うことで、前記各々の変調信号の包絡線の特徴を示す特徴抽出信号を生成するフィルタ工程と、前記フィルタ工程で生成される前記各々の特徴抽出信号を加算することで加算特徴抽出信号を生成する加算工程と、前記各々の変調信号を所定遅延時間毎にシフトし、該シフトした信号にタップ係数を乗算することによって前記各々の変調信号毎の乗算結果を生成すると共に、前記乗算結果を加算することで予測信号としての変調信号を生成する適応合成工程と、前記適応合成工程で生成される前記予測信号としての変調信号を前記加算特徴抽出信号に近似させるように、前記タップ係数を自動調整するタップ係数変更工程と、を具備し、前記フィルタ工程では、前記受信手段から出力される前記変調信号がAM変調された信号である場合、AM復調される復調信号の周波数帯域より高い所定周波数のカットオフ周波数に切り替え、前記受信手段から出力される前記変調信号がFM変調された信号である場合、前記受信手段から出力される前記変調信号の周波数選択性フェージングに起因して生じるAM変動周波数よりも低い所定周波数のカットオフ周波数に切り替えること、を特徴とする。
発明を実施するための最良の形態について、図3を参照して説明する。図3は、この実施形態に係る位相合成ダイバーシティ受信機(以下、単に「受信機」と称する)の構成を表したブロック図である。
図3において、この受信機は、複数の受信アンテナ10a,10bが接続される複数の受信部RXa,RXbと、復調回路70とを有する他、適応合成部ADFと、特徴抽出部30,40と、加算部50及びタップ係数変更部60とを有して構成されている。
なお、受信アンテナと受信部との個数については、適宜の複数個に決めることができるものであるが、典型的な場合として、本実施形態では、2個のアンテナ10a,10bが接続される2系統の受信部RXa,RXbを有した構成としている。
受信部RXaは、到来電波を受信する受信アンテナ10aから出力される高周波数の受信信号に帯域同調等し、変調信号IFAを出力する。また、受信部RXbも同様に、受信アンテナ10aから出力される高周波数の受信信号に帯域同調等し、変調信号IFBを出力する。
すなわち、各々の受信部RXa,RXbは、ユーザー等によって選局が行われると、ローカルオシレータ20から出力されるローカル信号(局発信号)と、受信アンテナ10a,10bから出力される高周波数の受信信号とを掛け合わすことで、中間周波数の中間周波信号を生成し、更に、各々の中間周波信号を増幅して帯域分割を行うことにより、特徴抽出部30,40及び適応合成部ADFに供給するための変調信号IFA,IFBを出力する。
特徴抽出部30は、変調信号IFAの振幅を包絡線検波し、検出した包絡線検波信号の所定の周波数帯域成分を抽出することによって、AM変調されている変調信号IFAの特徴を示す特徴抽出信号EVa、又は、FM変調されている変調信号IFAの特徴を示す特徴抽出信号EVaを出力する。
より詳細に特徴抽出部30の構成を述べると、変調信号IFAを包絡線検波する包絡線検波手段と、ユーザー等が選局した放送に応じてカットオフ周波数を切り替える低域通過型フィルタが設けられている。
すなわち、ユーザー等が選局した放送の変調信号IFAがAM変調されたものであれば、低域通過型フィルタは、AM変調に対応付けられているカットオフ周波数f1に切り替えて、包絡線検波信号を通過させることにより、AM変調されている変調信号IFAの特徴を有する特徴抽出信号EVaを出力する。
一方、ユーザー等が選択した放送の変調信号IFAがFM変調されたものであれば、低域通過型フィルタは、FM変調に対応付けられているカットオフ周波数f2に切り替えて、包絡線検波信号を通過させることにより、FM変調されている変調信号IFAの特徴を有する特徴抽出信号EVaを出力する。
ここで、低域通過型フィルタがカットオフ周波数f1,f2を切り替える際の条件として、ユーザー等が選択した放送における変調信号IFAがAM変調されたものか、FM変調されたものなのかを知る必要がある。
そこで、低域通過型フィルタは、ユーザー等が放送内容をAM変調して送信する放送局を選んだ場合、その選択操作に応じて低域通過型フィルタのカットオフ周波数を周波数f1に切り替え、ユーザー等が放送内容をFM変調して送信する放送局を選んだ場合、その選択操作に応じて低域通過型フィルタのカットオフ周波数を周波数f2に切り替える。
特徴抽出部40は、特徴抽出部30と同様の構成を有している。すなわち、変調信号IFBの振幅を包絡線検波し、その包絡線検波信号を出力する包絡線検波手段と、カットオフ周波数を切り替えることが可能な低域通過型フィルタとを有して構成されている。
そして、放送内容をAM変調して送信する放送局がユーザー等によって選択されると、特徴抽出部40内の低域通過型フィルタは、カットオフ周波数f1に切り替えて包絡線検波信号を通過させ、AM変調されている変調信号IFBの特徴を示す特徴抽出信号EVbを出力する。
また、放送内容をFM変調して送信する放送局がユーザー等によって選択されると、特徴抽出部40内の低域通過型フィルタは、カットオフ周波数f2に切り替えて包絡線検波信号を通過させ、FM変調されている変調信号IFBの特徴を示す特徴抽出信号EVbを出力する。
次に、加算部50は、特徴抽出部30,40から供給される特徴抽出信号EVa,EVbを加算し、その加算した信号(以下「加算特徴抽出信号」と称する)Esumをタップ係数変更部60に供給する。
適応合成部ADFは、変調信号IFAを入力するいわゆるフィードフォワード型の第1適応フィルタと、変調信号IFBを入力するフィードフォワード型の第2適応フィルタと、第1,第2適応フィルタの出力を加算する加算器とを有し、該加算器から予測信号としての変調信号Y(t)を出力する。
すなわち、第1適応フィルタは、入力する変調信号IFAを所定の遅延時間ずつシフトするn個(nは適宜の整数)の遅延素子を有するタップ付き遅延手段と、各遅延素子の入出力にタップ係数を乗算するn+1個の係数器とを有して構成されている。
第2適応フィルタは、入力する変調信号IFBを所定の遅延時間ずつシフトするn個の遅延素子を有するタップ付き遅延手段と、各遅延素子の入出力にタップ係数を乗算するn+1個の係数器とを有して構成されている。
そして、加算器が、それら合計2n+2個の係数器の出力(すなわち、2n+2個の出力)を加算することで、予測信号としての変調信号Y(t)を生成して出力する。
つまり、変調信号IFA,IFBを遅延時間毎の入力系列IFAt,IFBt、係数器のタップ係数をai,bi、予測信号としての変調信号Y(t)を遅延時間毎の出力系列Yt、変数iを0〜nまでの整数とすると、適応合成部ADFは、次式(3)で表される演算処理を行って、変調信号である出力系列Ytを出力する。
Figure 2006008963
次に、タップ係数変更部60は、変調信号Y(t)の包絡線と、加算特徴抽出信号Esumの振幅との誤差Errを演算し、その誤差Errが0に近づくように、タップ係数更新信号EXによって適応合成部ADFの各タップ係数a0〜an,b0〜bnを適応的に可変調整する。
そして、タップ係数変更部60によって各タップ係数a0〜an,b0〜bnが適応的に可変調整されて、適応合成部ADFから出力されることとなる変調信号Y(t)を復調回路70が復調することによって、復調信号Sdを生成して出力する。
以上説明したように、本実施形態の受信機によれば、適応合成部ADFから出力される変調信号Y(t)の包絡線と加算特徴抽出信号Esumとの誤差Errが0に近づくように、適応合成部ADFのタップ係数a0〜an,b0〜bnを調整することで、変調信号Y(t)を加算特徴抽出信号Esumの位相に近似させて(近づけさせて)合成することができる。
このため、放送内容をAM変調して送信する放送局の放送波を受信する際には、適応合成部ADFから出力される変調信号Y(t)が、AM変調された変調信号IFA,IFBに基づいて特徴抽出された加算特徴抽出信号Esumに近似することとなるように位相合成が行われることとなるため、AM変調された変調信号IFA,IFBに対する適応制御が可能である。
また、放送内容をFM変調して送信する放送局の放送波を受信する際には、適応合成部ADFから出力される変調信号Y(t)が、FM変調された変調信号IFA,IFBに基づいて特徴抽出された加算特徴抽出信号Esumに近似することとなるように位相合成が行われることとなるため、FM変調された変調信号IFA,IFBに対する適応制御が可能である。
更に、放送内容をAM変調して送信する放送局の放送波を受信する際には、特徴抽出部30,40内の低域通過型フィルタのカットオフ周波数f1を、本来求めるべきAM検波信号(復調回路70でAM復調される復調信号)Sdの信号帯域(一般的には5kHzである)よりも高い周波数に設定すれば、AM変調波への適用が可能である。
すなわち、低域通過型フィルタのカットオフ周波数f1を、上述のAM検波信号Sdの信号帯域よりも高い周波数として例えば、10kHzに設定すると、AM変調された変調信号IFA,IFBの包絡線検波信号(すなわち、AM変調の特徴を有している包絡線検波信号)が低域通過型フィルタを通過することとなり、特徴抽出信号EVa,EVbとなって加算部50に供給されることになる。
このため、タップ係数変更部60が、加算部50からのAM変調の特徴を有することとなる加算特徴抽出信号Esumと信号Y(t)との誤差Errを0に近づけるようにタップ係数を調整すると、適応合成部ADFが、AM変調された変調信号IFA,IFBの位相を適応的に同相にして変調信号Y(t)を位相合成することができ、フラットフェージング下でのノイズ除去効果を最大にすることができる。
このように、特徴抽出部30,40内の低域通過型フィルタのカットオフ周波数f1を、AM検波信号Sdの信号帯域よりも高い周波数に設定すれば、AM変調波への適用が可能であり、且つフラットフェージング下でのノイズ除去効果を最大にすることが可能となっている。
更に、放送内容をFM変調して送信する放送局の放送波を受信する際には、特徴抽出部30,40内の低域通過型フィルタのカットオフ周波数f2を、周波数選択性フェージングに起因して変調信号IFA,IFBの振幅がAM変動することとなるそのAM変動周波数(一般的には10Hz程度である)よりも低い周波数に設定することにより、フラットフェージング下と周波数選択性フェージング下において、受信品質を向上させることができる。
すなわち、放送内容をFM変調して送信する放送局の放送波を受信する際に、低域通過型フィルタのカットオフ周波数f2を、上述のAM変動周波数よりも低い周波数として例えば、10Hzに設定すると、FM変調された変調信号IFA,IFBの包絡線検波信号(すなわち、FM変調の特徴を有しているほぼ平坦な包絡線検波信号)が低域通過型フィルタを通過することとなり、特徴抽出信号EVa,EVbとなって加算部50に供給されることになる。
このため、タップ係数変更部60が、加算部50からのFM変調の特徴を有することとなる加算特徴抽出信号Esumと変調信号Y(t)との誤差Errを0に近づけるようにタップ係数を調整すると、適応合成部ADFが、FM変調された変調信号IFA,IFBの位相を適応的に同相にして変調信号Y(t)を位相合成することができ、フラットフェージング下と周波数選択性フェージング下において、受信品質を向上させることができる。
このように、本実施形態の受信機によれば、FM変調とAM変調との両者に対して受信品質の向上等を図ることができ、更にフラットフェージング下と周波数選択性フェージング下における受信状況においても、マルチパス歪みの抑制を図ることが可能である。
更に、本実施形態の受信機によれば、受信部RXa,RXbに設けられている帯域分割用の各々のIFフィルタをセラミックフィルタで形成した場合、適応合成部ADFが位相合成を行うと、群遅延のばらつきを吸収することができる。このため、各々のIFフィルタをセラミックフィルタで形成することが可能となり、また、群遅延のばらつきを調整するための工程も必要となるため、量産性の向上を図ることが可能である。
次に、より具体的な実施例について、図4ないし図6を参照して説明する。図4は、本実施例の位相合成ダイバーシティ受信機の構成を表したブロック図であり、図3と同一又は相当する部分を同一符号で示している。また、図5及び図6は、要部の構成を表したブロック図である。
まず、図4において、本実施例の受信機の構成を、図3に示した受信機と対比して説明する。
受信部RXa,RXbは共に同様の構成を有しており、到来電波を受信する受信アンテナ10a,10bから出力される高周波数の受信信号を増幅するRFアンプ14a,14bと、ローカルオシレータ20から供給されるローカル信号(局発信号)とRFアンプ14a,14bからの上記受信信号とを掛け合わせることで、中間周波信号を生成するミキサ15a,15bと、中間周波信号を増幅するIFアンプ16a,16bと、増幅された中間周波信号を帯域分割することによって変調信号を出力するIFフィルタ17a,17bと、各々の変調信号をディジタルデータ列の変調信号IFA,IFBにアナログディジタル変換して出力するA/D変換器18a,18bを有して構成されている。
ここで、ローカルオシレータ20は、後述のシステムコントローラ80から供給される同調制御信号LOの指示に従って上述のローカル信号を発生する。また、システムコントローラ20は、ユーザー等から操作部90を介して入力される選局指令CNTに従って、同調制御信号LOをローカルオシレータ20に供給するようになっている。
適応合成部ADFは、A/D変換器18a,18bのサンプリング周波数に同期して、変調信号IFAを入力してシフトするn段の遅延素子Daを有するタップ付き遅延手段(符号省略)と、各遅延素子Daの入出力にタップ係数a0〜anを乗算するn+1個の係数器(符号省略)と、同じく上述のサンプリング周波数に同期して、変調信号IFBを入力してシフトするn段の遅延素子Dbを有するタップ付き遅延手段(符号省略)と、各遅延素子Dbの入出力にタップ係数b0〜bnを乗算するn+1個の係数器(符号省略)と、これら2n+2個の係数器の全ての出力を加算することにより、予測信号としての変調信号Y(t)を生成して出力する加算器19とを具備して構成されている。
したがって、適応合成部ADFは、入力する変調信号IFA,IFBに対し、前記式(3)で表される演算処理を行うことで、出力系列Yiとしての変調信号Y(t)を出力する。
更に、本受信機では、変調信号IFAを入力して特徴抽出信号EVaを出力する特徴抽出部30が、包絡線検出部31及び低域通過型フィルタ32によって形成され、変調信号IFBを入力して特徴抽出信号EVbを出力する特徴抽出部40が、包絡線検出部41及び低域通過型フィルタ42によって形成されている。
そして更に、特徴抽出信号EVa,EVbを加算する加算器50と、加算器50から出力される加算特徴抽出信号Esumと変調信号Y(t)とに基づいてタップ係数a0〜an,b0〜bnを自動調整するためのタップ係数更新信号EXを出力するタップ係数変更部70と、変調信号Y(t)をディジタル復調する復調回路70と、システムコントローラ80、及び操作部90が設けられている。
ここで、包絡線検波回路31,41と低域通過型フィルタ32,42及びシステムコントローラ80は、図5に示す構成を有している。
まず、包絡線検波回路31は、上述のサンプリング周波数の逆数に相当する遅延時間ΔTを有する遅延素子310と、乗算器311,312及び加算器313を有して構成されている。
そして、乗算器312が、変調信号IFAの2乗演算を行い、乗算器311が、遅延素子310で遅延された変調信号IFAの2乗演算を行い、加算器313が、乗算器311,312の出力を加算することで、変調信号IFAの包絡線を示す包絡線検波信号Eaを出力する。
すなわち、変調信号IFAと包絡線検波信号Eaをサンプリング周期毎の入力系列IFA(t)と出力系列Ea(t)として表すものとすると、次式(4)で表される演算処理を行うことで、包絡線検波信号Ea(t)を生成して出力する。
Figure 2006008963
包絡線検波回路41も、包絡線検波回路31と同様の構成を有し、上述のサンプリング周波数の逆数に相当する遅延時間ΔTを有する遅延素子410と、乗算器411,412及び加算器413を有して構成されている。
そして、乗算器412が、変調信号IFBの2乗演算を行い、乗算器411が、遅延素子410で遅延された変調信号IFBの2乗演算を行い、加算器413が、乗算器411,412の出力を加算することで、変調信号IFBの包絡線を示す包絡線検波信号Ebを出力する。
すなわち、変調信号IFBと包絡線検波信号Ebをサンプリング周期毎の入力系列IFB(t)と出力系列Eb(t)で表すものとすると、次式(5)で表される演算処理を行うことで、包絡線検波信号Eb(t)を生成して出力する。
Figure 2006008963
次に、低域通過型フィルタ32は、加算器320,321,324,325と、上述のサンプリング周波数の逆数に相当する遅延時間ΔTを有する遅延素子322,323と、乗算器である係数器326,327,328,329とを有する2次IIR型ディジタルフィルタによって構成されている。
ここで、システムコントローラ80には、係数器326,327,328,329の各々の係数値を変更するための係数値データk1,k2,k3,k4を予め記憶したタップ係数記憶部81が設けられている。
そして、ユーザー等が操作部90を介して、放送内容をAM変調して送信する放送局を選局すると、システムコントローラ80内の同調制御部82が、同調制御信号LOをローカルオシレータ20に供給すると共に、AM変調に対応付けられている係数値データk1,k2,k3,k4をタップ係数記憶部81から係数器326,327,328,329に供給させることにより、低域通過型フィルタ32のカットオフ周波数を周波数f1に切り替えさせる。
また、ユーザー等が操作部90を介して、放送内容をFM変調して送信する放送局を選局すると、システムコントローラ80内の同調制御部82が、同調制御信号LOをローカルオシレータ20に供給すると共に、FM変調に対応付けられている係数値データk1,k2,k3,k4をタップ係数記憶部81から係数器326,327,328,329に供給させることにより、低域通過型フィルタ32のカットオフ周波数を周波数f2に切り替えさせる。
つまり、ユーザー等が操作部90を介して所望の放送局を選局すると、同調制御部82は、その選局された放送がAM変調されたものかFM変調されたものかを選局指令CNTによって検知し、AM変調に対応付けられている係数値データk1,k2,k3,k4、又はFM変調に対応付けられている係数値データk1,k2,k3,k4をタップ係数記憶部81から係数器326,327,328,329に供給するようになっている。
なお、本実施例では、FM変調に対応する低域通過型フィルタ32のカットオフ周波数f1を10kHz、FM変調に対応する低域通過型フィルタ32のカットオフ周波数f2を10Hzに設定するための係数値データk1,k2,k3,k4が、タップ係数記憶部81に予め記憶されている。
次に、低域通過型フィルタ42も、低域通過型フィルタ32と同様の構成を有した2次IIR型ディジタルフィルタにて構成されている。すなわち、加算器420,421,424,425と、上述のサンプリング周波数の逆数に相当する遅延時間を有する遅延素子422,423と、乗算器である係数器426,427,428,429とを有する2次IIR型ディジタルフィルタによって構成されている。
そして、ユーザー等が操作部90を介して、放送内容をAM変調して送信する放送局を選局すると、システムコントローラ80内の同調制御部82が、同調制御信号LOをローカルオシレータ20に供給すると共に、AM変調に対応付けられている係数値データk1,k2,k3,k4をタップ係数記憶部81から係数器426,427,428,429に供給させることにより、低域通過型フィルタ42のカットオフ周波数を周波数(すなわち、10kHz)f1に切り替えさせる。
また、ユーザー等が操作部90を介して、放送内容をFM変調して送信する放送局を選局すると、システムコントローラ80内の同調制御部82が、同調制御信号LOをローカルオシレータ20に供給すると共に、FM変調に対応付けられている係数値データk1,k2,k3,k4をタップ係数記憶部81から係数器426,427,428,429に供給させることにより、低域通過型フィルタ42のカットオフ周波数を周波数(すなわち、10Hz)f2に切り替えさせる。
次に、タップ係数変更部60の構成を図6に基づいて説明する。
タップ係数変更部60は、加算特徴抽出信号Esumから予測信号としての変調信号Y(t)を減算することによって誤差Errを出力する減算器61と、誤差Errを0に近づけるべく、所定の演算アルゴリズムに基づいて適応合成部ADF内の係数器のタップ係数a0〜an,b0〜bnを演算するタップ係数演算部62とを備えて構成されている。そして、タップ係数演算部62が、タップ係数更新信号EXに基づいて各々の係数器のタップ係数a0〜an,b0〜bnを調整することにより、加算特徴抽出信号Esumの位相に近似した変調信号Y(t)を加算器19から出力させる。
次に、かかる構成を有する本実施例の受信機の動作について説明する。
まず、ユーザー等が放送内容をAM変調して送信する放送局を選局した場合の動作について説明する。
かかる場合には、システムコントローラ80からの指令に従って、受信部RXa,RXbがAM変調された変調信号IFA,IFBを出力し、包絡線検波回路31,41から変調信号IFA,IFBの包絡線を示す包絡線検波信号Ea,Ebが出力される。更に、システムコントローラ80からの指令に従って、低域通過型フィルタ32,42のカットオフ周波数f1が10kHzとなるため、包絡線検波信号Ea,Ebが低域通過型フィルタ32,42を通過することとなり、AM変調波の特徴を有した特徴抽出信号EVa,EVbが加算器50に入力し、更に、加算器50から特徴抽出信号EVa,EVbが加算された加算特徴抽出信号Esumがタップ係数変更部60に供給される。
更に、適応合成部ADFでは、変調信号IFA,IFBを入力して、前記式(3)で表される演算処理を行い、予測信号として変調信号Y(t)を出力する。
そして、タップ係数変更部60が、その変調信号Y(t)と加算特徴抽出信号Esumとの誤差Errが0になるように適応合成部ADF内の係数器の各タップ係数a0〜an,b0〜bnを自動調整することにより、加算特徴抽出信号Esumの位相に近似した変調信号Y(t)を適応合成部ADFから出力させ、その変調信号Y(t)を変調回路70が復調することで復調信号Sdを出力する。
このように、AM変調された変調信号IFA,IFBから復調信号Sdを復調する際には、タップ係数変更部60がAM変調の特徴を有することとなる加算特徴抽出信号Esumと信号Y(t)との誤差Errを0に近づけるように、適応合成部ADF内の係数器のタップ係数を調整することとなるため、適応合成部ADFが、AM変調された変調信号IFA,IFBの位相を適応的に同相にして変調信号Y(t)を位相合成することができ、フラットフェージング下でのノイズ除去効果を最大にすることができる。
次に、ユーザー等が放送内容をFM変調して送信する放送局を選局した場合の動作について説明する。
かかる場合には、システムコントローラ80からの指令に従って、受信部RXa,RXbがFM変調された変調信号IFA,IFBを出力し、包絡線検波回路31,41から変調信号IFA,IFBの包絡線を示すほぼ平坦な包絡線検波信号Ea,Ebが出力される。
更に、システムコントローラ80からの指令に従って、低域通過型フィルタ32,42のカットオフ周波数f2が10Hzとなるため、包絡線検波信号Ea,Ebのほぼ直流成分が低域通過型フィルタ32,42を通過することとなり、FM変調波の特徴を有した特徴抽出信号EVa,EVbが加算器50に入力し、更に、加算器50から特徴抽出信号EVa,EVbが加算された加算特徴抽出信号Esumがタップ係数変更部60に供給される。
一方、適応合成部ADFでは、変調信号IFA,IFBを入力して、前記式(3)で表される演算処理を行い、予測信号として変調信号Y(t)を出力する。
そして、タップ係数変更部60が、その変調信号Y(t)と加算特徴抽出信号Esumとの誤差Errが0になるように適応合成部ADF内の係数器の各タップ係数a0〜an,b0〜bnを自動調整することにより、加算特徴抽出信号Esumの位相に近似した変調信号Y(t)を適応合成部ADFから出力させ、その変調信号Y(t)を変調回路70が復調することで復調信号Sdを出力する。
このように、FM変調された変調信号IFA,IFBから復調信号Sdを復調する際には、タップ係数変更部60がFM変調の特徴を有することとなる加算特徴抽出信号Esumと信号Y(t)との誤差Errを0に近づけるように、適応合成部ADF内の係数器のタップ係数を調整することとなるため、適応合成部ADFが、FM変調された変調信号IFA,IFBの位相を適応的に同相にして変調信号Y(t)を位相合成することができ、フラットフェージング下と周波数選択性フェージング下において、受信品質を向上させることができる。
以上説明したように、本実施例の受信機によれば、FM変調とAM変調との両者に対して受信品質の向上等を図ることができ、更にフラットフェージング下と周波数選択性フェージング下における受信状況においても、マルチパス歪みの抑制を図ることが可能である。
更に、本実施例の受信機によれば、受信部RXa,RXbに設けられている帯域分割用の各々のIFフィルタ17a,17bをセラミックフィルタで形成した場合、適応合成部ADFが位相合成を行うと、群遅延のばらつきを吸収することができる。このため、各々のIFフィルタ17a,17bをセラミックフィルタで形成することが可能となり、また、群遅延のばらつきを調整するための工程も必要となるため、量産性の向上を図ることが可能である。
なお、本実施例の受信機は、適応合成部ADFと、包絡線検波回路31,41と、低域通過型フィルタ32,42、加算器50、タップ係数変更部60を夫々ハードウェアで形成するようにしてもよいし、ディジタルシグナルプロセッサ(DSP)を用いていわゆるプログラム処理を行う構成としてもよい。
また、適応合成部ADFと包絡線検波回路31,41と低域通過型フィルタ32,42と加算器50とタップ係数変更部60と復調回路70と同等の機能を発揮するコンピュータプログラムを作成し、そのコンピュータプログラムをパーソナルコンピュータ(PC)に設けられているマイクロプロセッサ(MPU)に実行させるようにしてもよい。
従来の合成ダイバーシティ受信方式を適用した受信機とスペースダイバーシティ受信方式を適用した受信機の構成を表したブロック図である。 従来のスペースダイバーシティ受信方式を適用した受信機の構成を表したブロック図である。 本発明の実施形態に係る位相合成ダイバーシティ受信機の構成を表したブロック図である。 実施例の位相合成ダイバーシティ受信機の構成を表したブロック図である。 図4に示した位相合成ダイバーシティ受信機要部の構成を表したブロック図である。 更に、図4に示した位相合成ダイバーシティ受信機要部の構成を表したブロック図である。
符号の説明
10a,10b…受信アンテナ
30,40…特徴抽出部
50…加算部
60…タップ係数変更部
70…復調回路
RXa,RXb…受信部
ADF…適応合成部

Claims (6)

  1. 複数の受信アンテナによって受信された信号から各々の変調信号を生成して出力する受信手段を有する位相合成ダイバーシティ受信機であって、
    前記各々の変調信号の包絡線の特徴を抽出し、各々の特徴抽出信号を出力する特徴抽出手段と、
    前記特徴抽出手段より出力される前記各々の特徴抽出信号を加算することで加算特徴抽出信号を生成する加算手段と、
    前記各々の変調信号を所定遅延時間毎にシフトし、該シフトした信号にタップ係数を乗算することによって前記各々の変調信号毎の乗算結果を生成すると共に、前記乗算結果を加算することで予測信号としての変調信号を生成する適応合成手段と、
    前記適応合成手段で生成される前記予測信号としての変調信号を前記加算特徴抽出信号に近似させるように、前記タップ係数を自動調整するタップ係数変更手段と、を有することを特徴とする位相合成ダイバーシティ受信機。
  2. 前記特徴抽出手段は、
    前記各々の変調信号の包絡線を検波して、各々の包絡線検波信号を出力する包絡線検波手段と、
    前記各々の包絡線検波信号を通過させ、前記各々の特徴抽出信号として出力する低域通過型フィルタ手段とを有することを特徴とする請求項1に記載の位相合成ダイバーシティ受信機。
  3. 前記低域通過型フィルタ手段は、
    前記受信手段から出力される前記変調信号がAM変調された信号である場合には、AM復調される復調信号の周波数帯域より高い所定周波数のカットオフ周波数に切り替え、前記受信手段から出力される前記変調信号がFM変調された信号である場合には、前記受信手段から出力される前記変調信号の周波数選択性フェージングに起因して生じるAM変動周波数よりも低い所定周波数のカットオフ周波数に切り替えることを特徴とする請求項2に記載の位相合成ダイバーシティ受信機。
  4. 前記タップ係数変更手段は、
    前記受信手段から出力される前記変調信号がFM変調された信号である場合には、前記加算特徴抽出信号を所定値の基準信号に代えて、前記適応合成手段で生成される前記予測信号としての変調信号を前記基準信号に近似させるように、前記タップ係数を自動調整することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の位相合成ダイバーシティ受信機。
  5. 更に、前記適応合成手段で生成される前記予測信号としての変調信号を復調する復調手段を有することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の位相合成ダイバーシティ受信機。
  6. 複数の受信アンテナによって受信された信号から各々の変調信号を生成して出力する受信手段を有する位相合成ダイバーシティ受信機における受信方法であって、
    前記各々の変調信号の包絡線の特徴を抽出し、各々の特徴抽出信号を生成する特徴抽出工程と、
    前記特徴抽出工程で生成される前記各々の特徴抽出信号を加算することで加算特徴抽出信号を生成する加算工程と、
    前記各々の変調信号を所定遅延時間毎にシフトし、該シフトした信号にタップ係数を乗算することによって前記各々の変調信号毎の乗算結果を生成すると共に、前記乗算結果を加算することで予測信号としての変調信号を生成する適応合成工程と、
    前記適応合成工程で生成される前記予測信号としての変調信号を前記加算特徴抽出信号に近似させるように、前記タップ係数を自動調整するタップ係数変更工程と、を有することを特徴とする受信方法。
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