JP2015109594A - ダイバーシチ受信装置及びダイバーシチ受信方法 - Google Patents

ダイバーシチ受信装置及びダイバーシチ受信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数チャネルを同時に受信する際の非希望信号を効果的に抑圧することができるダイバーシチ受信装置及びダイバーシチ受信方法を提供する。
【解決手段】ダイバーシチ受信装置1は、受信回路10,…,10と、受信回路で生成された信号を同一周波数成分毎に互いに合成するダイバーシチ合成部12とを備える。受信回路の各々において、K個の発振周波数の内のk番目の発振周波数とK個の中心周波数の内のk番目の中心周波数との間の差分であるK個の差分周波数の内の少なくとも1つが異なる値であり、k番目の差分周波数の差分絶対値はk番目の高周波チャネル成分を構成するサブキャリアの隣接周波数の間隔未満の値である。複数の局部発振信号の中のいずれかであって、k番目の差分周波数と等しい周波数を有する局部発振信号を用いて、K個の低周波チャネル成分の各々が直交復調されて同相成分及び直交成分が生成される。
【選択図】図2

Description

本発明は、複数の受信信号を合成するダイバーシチ受信技術に関し、特に、複数の受信信号に含まれる非希望信号を効率良く抑圧し得るダイバーシチ受信技術に関するものである。
ダイバーシチ受信技術は、複数の受信系統でそれぞれ受信された複数の受信信号の合成(combining)を行うことで通信品質を向上させる技術である。ダイバーシチ受信技術により、時間選択性、空間選択性若しくは周波数選択性のフェージング(波形歪み)を補償することができる。
ダイバーシチ受信技術の合成方法としては、例えば、複数の受信信号の中から信号レベル又はSNR(信号対雑音電力比)が最も高い受信信号を選択する選択合成法、複数の受信信号の位相の全てが同位相となるように位相調整した後に当該複数の受信信号の総和を出力する等利得合成法、並びに、複数の受信信号の位相及び振幅を調整した後に当該複数の受信信号の総和を出力する最大比合成法が知られている。最大比合成法では、合成出力のSNRが最大となるように、受信信号にウエイトを重み付けすることで、振幅調整が実行される。このような合成方法は、例えば、下記の非特許文献1で説明されている。また、非特許文献1は、異なる受信アンテナ系における熱雑音が互いに無相関である性質を利用して、信号合成で得られるダイバーシチ効果により熱雑音を低減する技術を説明している。また、非特許文献1には、ダイバーシチ効果が定量的に示されている。
ところで、世界各国で放送のデジタル化が広く展開されており、これと並行して、家庭用テレビ受像機、車載用放送受信機及び携帯情報端末をはじめとする様々な受信機がデジタル放送受信機能を持つことも一般的となっている。このような受信形態の多様化に伴い、テレビジョン放送及びラジオ放送だけでなく、これらの双方の特長を組み合わせた新しい放送サービスの運用が本格化している。これに伴い、デジタル放送のチャネル数は今後急速に増加することが予想される。
また、近年では放送受信技術の高度化が進展し、高機能なデジタル放送受信機が本格的に普及しつつある。例えば、視聴者の嗜好に合わせた放送プログラムの自動選択機能、複数チャネルの同時受信機能及びその録画機能などが、既に実用化されている。一方、車載用放送受信機についても、受信地域のシームレスな自動切換技術及び難受信環境における安定した放送受信のための技術が採用され始めている。今後、このようなデジタル放送受信機の高機能化は、受信形態を問わず進化していくと予想される。
特に、複数チャネルの同時受信機能は、放送形態と受信形態の双方の多様化に追随して受信機能の高性能化を実現するための必須技術の一つである。このため、複数チャネルの同時受信機能に関しては、近年様々な受信方式が検討されている。
複数チャネルの同時受信は、同時受信に必要なチャネル数と同数のチューナをデジタル放送受信機に組み込むことによって実現することが可能である。各チューナは、局部発振器で生成された発振信号を用いて高周波数帯域のRF(Radio Frequency)信号を、より低い周波数帯域の低周波信号(例えば、中間周波数帯域のIF信号)に変換するアナログフロントエンド部を備えている。それら複数のチューナは、複数チャネルにそれぞれ対応する複数の低周波信号を同時並行に出力する。しかしながら、複数チャネルの同時受信のために複数のチューナが組み込まれたデジタル放送受信機は、チャネル数が増えるほどアナログフロントエンド部が必要とするアナログ部品の点数が多くなるので、非経済的である。
そこで、同時受信に必要なチャネル数と同数の複数の周波数変換部と信号加算器とを1つのチューナに組み込むことが提案されている。このようなチューナは、例えば、特許文献1(特開2001−007780号公報)で説明されている。
特許文献1で説明されているチューナでは、複数の周波数変換部は、互いに異なる発振周波数を有する複数の発振信号を用いて、RF信号を複数チャネルにそれぞれ対応する複数のIF(Intermediate Frequency)信号に変換する。そして、信号加算器は、それら複数のIF信号を互いに加算して出力する。ここで、信号加算器の出力の周波数スペクトルにおいてIF信号成分のチャネル(周波数帯域)が互いに重複しないように、発振周波数が調整される。これにより、チューナは、複数の周波数変換部で得られた複数のIF信号を単一のチャネルの信号とみなして処理することができるので、チューナのアナログ部品の点数を少なくすることができる。例えば、1つのA/D変換器を用いて信号加算器のアナログ出力をデジタル信号に変換することができるため、コストメリットを獲得することができる。
特開2001−007780号公報(段落0019及び図1など) 特許第3956828号公報(段落0010及び図1など)
Simon R.Saunders「Antennas and propagation for wireless communication systems」、 John Wiley & Sons,Ltd、 1999年、 pp.332−339 生岩量久著「ディジタル通信・放送の変復調技術」、コロナ社、2009年1月5日、pp.132−134
特許文献1に説明されている技術では、受信信号に重畳された非希望信号に起因して信号品質低下が発生する場合がある。非希望信号としては、例えば、受信機の内部で発生する熱雑音、若しくは、受信機に外部から到来した干渉信号が挙げられる。熱雑音については、ダイバーシチ受信機を用いて複数系統の受信信号を合成することで熱雑音を簡易に且つ効率良く低減させることが可能である。
しかしながら、外部から到来した干渉信号は、ダイバーシチ受信機の複数の受信系統間で強い相関を持つ場合がある。このような場合、従来のダイバーシチ受信機では、受信信号に重畳された干渉信号を効率良く抑圧することが難しいという問題がある。
図1(A)から(D)は、この問題を説明するための周波数スペクトルを概略的に示す図である。図1(A)は、RF信号の周波数スペクトルの一例を示す図である。特許文献1に説明されている技術を使用すれば、図1(A)の周波数スペクトルを持つRF信号を2つのIF信号にそれぞれ周波数変換し、これら2つのIF信号を互いに加算して加算信号を生成することができる。図1(B)は、IF帯に変換された一方のIF信号の周波数スペクトルを概略的に示す図であり、図1(C)は、IF帯に変換された他方のIF信号の周波数スペクトルを概略的に示す図であり、図1(D)は、図1(B)及び(C)のIF信号を互いに加算して得られる加算信号の周波数スペクトルを概略的に示す図である。
図1(A)に示されるように、RF信号は、周波数軸上で互いに離れたチャネル成分(希望信号成分)CHA,CHBを含む。一方のチャネル成分CHAの両側近傍に非希望信号成分NA1,NA2,PA1,PA2が存在し、他方のチャネル成分CHBの両側近傍にも非希望信号成分NB1,NB2,PB1,PB2が存在する。図1(B)のIF帯のチャネル成分CHa及び非希望信号成分Na1,Na2,Pa1,Pa2は、図1(A)のRF帯のチャネル成分CHA及び非希望信号成分NA1,NA2,PA1,PA2を周波数変換したものである。また、図1(C)のIF帯のチャネル成分CHb及び非希望信号成分Nb1,Nb2,Pb1,Pb2は、図1(A)のRF帯のチャネル成分CHB及び非希望信号成分NB1,NB2,PB1,PB2を周波数変換したものである。図1(D)に示されるように、加算信号においては、チャネル成分CHaに非希望信号成分Nb1が干渉し、チャネル成分CHbに非希望信号成分Pa1が干渉している。これにより、信号品質が低下して受信性能が損なわれるという問題がある。
干渉信号の抑圧方法としては、受信信号に含まれるパイロットキャリアなどの受信既知信号を用いて受信信号から干渉信号成分(妨害波成分)を除去する等化方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、上述の通り、様々な機能及びアプリケーションが次世代のデジタル放送受信機に導入されることを想定した場合、同時受信の対象となる複数チャネルの組合せ及び希望信号と非希望信号との組合せは、非常に複雑なものとなることが容易に推測される。また、デジタル放送は、種々な放送規格に従って運用されているので、既知信号の有無、送信信号への既知信号の挿入形式、及び、復調方法などが放送規格によって大きく異なる場合がある。上述の受信既知信号を用いた等化方法は、放送規格で定められた信号形式(伝送信号フォーマット)に依存する。このため、複数種の信号形式に対応しつつ受信性能を向上させる等化方法を実現するには、極めて複雑なアルゴリズムが必要である。
本発明は、上記従来技術の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、信号形式に依存せずに非希望信号を効果的に抑圧することができるダイバーシチ受信装置及びダイバーシチ受信方法を提供することである。
本発明の一態様によるダイバーシチ受信装置は、複数の中心周波数をそれぞれ有する複数の高周波チャネル成分を含む信号を複数の受信系統で受信するダイバーシチ受信装置であって、前記複数の受信系統で得られた複数のアナログ受信信号をそれぞれアナログ入力信号とする複数の受信回路と、前記複数の受信回路で生成された信号を同一周波数成分毎に互いに合成するダイバーシチ合成部とを備え、前記複数の受信回路の各々は、複数の局部発振信号を供給する局部発振器と、前記複数の局部発振信号を用いて、前記アナログ入力信号を周波数変換することによって、前記複数の局部発振信号の発振周波数にそれぞれ対応する周波数を持つ複数の低周波信号を生成する周波数変換部と、前記複数の低周波信号を互いに加算して加算信号を生成する信号加算部と、Kを2以上の整数としたときに、前記加算信号から、前記複数の高周波チャネル成分の内のK個の高周波チャネル成分にそれぞれ対応するK個の低周波チャネル成分を抽出するチャネル成分抽出部と、前記K個の低周波チャネル成分に信号処理を施して当該K個の低周波チャネル成分にそれぞれ対応するK個の低周波チャネル処理信号を生成し、前記ダイバーシチ合成部に供給するチャネル信号処理部とを含み、1≦k≦Kの範囲内の整数kの各々について、前記複数の発振周波数の内のK個の発振周波数のk番目の発振周波数と、前記K個の発振周波数に対応するK個の中心周波数の内のk番目の中心周波数との間の差分であるK個の差分周波数を求めたときに、該K個の差分周波数の内の少なくとも1つが異なる値であり、前記K個の差分周波数のk番目の差分周波数の差分絶対値は、前記K個の高周波チャネル成分のk番目の高周波チャネル成分を構成するサブキャリアの隣接周波数の間隔未満の値であり、前記チャネル信号処理部は、前記複数の局部発振信号の中のいずれかであって、前記K個の差分周波数のk番目の差分周波数と等しい周波数を有する局部発振信号を用いて、前記K個の低周波チャネル成分の各々を直交復調して、同相成分及び直交成分を生成することを特徴とする。
本発明の他の一態様によるダイバーシチ受信方法は、複数の中心周波数をそれぞれ有する複数の高周波チャネル成分を含む信号を複数の受信系統で受信するダイバーシチ受信方法であって、前記複数の受信系統で得られた複数のアナログ受信信号をそれぞれアナログ入力信号として受信する複数の受信ステップと、前記受信ステップで生成された信号を同一周波数成分毎に互いに合成するダイバーシチ合成ステップとを備え、前記複数の受信ステップの各々は、複数の局部発振信号を供給する局部発信ステップと、前記複数の局部発振信号を用いて、前記アナログ入力信号を周波数変換することによって、前記複数の局部発振信号の発振周波数にそれぞれ対応する周波数を持つ複数の低周波信号を生成する周波数変換ステップと、前記複数の低周波信号を互いに加算して加算信号を生成する信号加算ステップと、Kを2以上の整数としたときに、前記加算信号から、前記複数の高周波チャネル成分の内のK個の高周波チャネル成分にそれぞれ対応するK個の低周波チャネル成分を抽出するチャネル成分抽出ステップと、前記K個の低周波チャネル成分に信号処理を施して当該K個の低周波チャネル成分にそれぞれ対応するK個の低周波チャネル処理信号を生成し、前記ダイバーシチ合成部に供給するチャネル信号処理ステップとを含み、1≦k≦Kの範囲内の整数kの各々について、前記複数の発振周波数の内のK個の発振周波数のk番目の発振周波数と、前記K個の発振周波数に対応するK個の中心周波数の内のk番目の中心周波数との間の差分であるK個の差分周波数を求めたときに、該K個の差分周波数の内の少なくとも1つが異なる値であり、前記K個の差分周波数のk番目の差分周波数の差分絶対値は、前記K個の高周波チャネル成分のk番目の高周波チャネル成分を構成するサブキャリアの隣接周波数の間隔未満の値であり、前記チャネル信号処理ステップにおいて、前記複数の局部発振信号の中のいずれかであって、前記K個の差分周波数のk番目の差分周波数と等しい周波数を有する局部発振信号を用いて、前記K個の低周波チャネル成分の各々を直交復調して、同相成分及び直交成分を生成することを特徴とする。
本発明によれば、加算信号を構成する複数の低周波信号は、K個の高周波チャネル成分の中心周波数からそれぞれ低域側又は高域側にずれたK個の発振周波数を用いて生成される。その際、K個の発振周波数の内のk番目の発振周波数と、K個の中心周波数の内のk番目の中心周波数の内のk番目の中心周波数との間の差分(差分周波数)の少なくとも1つを、K個の高周波チャネル成分の内のk番目の高周波チャネル成分を構成するサブキャリアの隣接周波数の間隔を超えない値の範囲で増減させることが可能となるため、複数の受信系統の間で互いに強い相関を有する非希望信号成分の周波数領域における位置を互いにずらすことができる。また、K個の差分周波数の内のk番目の差分周波数と等しい周波数を有する局部発振信号を用いてK個の低周波チャネル成分の各々を直交復調することができるため、希望信号成分の復調過程で非希望信号成分をキャンセルさせることができる。したがって、複数チャネルを同時に受信する際の非希望信号を効果的に抑圧することができる。
(A)は、RF信号の周波数スペクトルを概略的に示す図であり、(B)から(D)は、IF信号の周波数スペクトルを概略的に示す図である。 本発明に係る実施の形態1のダイバーシチ受信装置の概略構成を示すブロック図である。 図2に示される複数の受信回路の内の第nの受信回路の概略構成を示すブロック図である。 図3に示されるRF処理部から供給されるアナログRF信号の周波数スペクトルの一例を概略的に示す図である。 図3に示される複数のミキサ回路の内の第mのミキサ回路の構成例を概略的に示す図である。 図3に示される複数のミキサ回路の内の第mのミキサ回路の他の構成例を概略的に示す図である。 図3に示されるチャネル成分抽出部の概略構成を示すブロック図である。 (A)から(C)は、発振周波数を用いて高周波チャネル成分を周波数変換した場合に得られる低周波信号の周波数スペクトルを概略的に示す図である。 デジタル加算信号の周波数スペクトルを概略的に示す図である。 (A)から(C)は、図9のデジタル加算信号から抽出された低周波チャネル成分の周波数スペクトルを概略的に示す図である。 図3に示される複数の信号処理部の内のk番目の信号処理部の構成例を概略的に示すブロック図である。 図11に示される時間領域処理部の構成例を概略的に示すブロック図である。 図12に示される直交復調部の構成例を概略的に示すブロック図である。 図11に示される時間領域処理部の他の構成例を概略的に示すブロック図である。 図11に示される周波数領域処理部の構成例を概略的に示すブロック図である。 図3に示される複数の信号処理部の内のk番目の信号処理部の他の構成例を概略的に示すブロック図である。 図16に示される時間領域処理部の概略構成を示すブロック図である。 図16に示される周波数領域処理部の概略構成を示すブロック図である。 図2に示される複数の信号合成部の内のk番目の信号合成部の構成例(等利得合成法を実現する構成例)を示すブロック図である。 図2に示される複数の信号合成部の内のk番目の信号合成部の他の構成例(最大比合成法を実現する構成例)を示すブロック図である。 図20に示されるチャネル積和演算部の概略構成を示すブロック図である。 実施の形態1のダイバーシチ受信方法を示すフローチャートである。 本発明に係る実施の形態2のダイバーシチ受信装置の概略構成を示すブロック図である。 図23に示される複数の受信回路の内の第nの受信回路の概略構成を示すブロック図である。 図24に示されるチャネル成分抽出部の概略構成を示すブロック図である。 実施の形態2のダイバーシチ受信方法を示すフローチャートである。
実施の形態1.
以下に、本発明に係る実施の形態1のダイバーシチ受信装置及びダイバーシチ受信方法を、図面を参照しつつ説明する。図2は、実施の形態1のダイバーシチ受信装置1の概略構成を示すブロック図である。ダイバーシチ受信装置1は、実施の形態1のダイバーシチ受信方法を実施することができる装置である。図2に示されるように、ダイバーシチ受信装置1は、複数(例えば、N個)の独立した第1から第Nの受信系統を構成する受信アンテナ素子R,…,Rと、これら受信アンテナ素子R,…,Rを介して送信信号をそれぞれ受信する第1から第Nの受信回路10,…,10と、これら第1から第Nの受信回路10,…,10で使用される発振信号の発振周波数を個別に制御する発振制御部11と、第1から第Nの受信回路10,…,10の出力P(1,1),…,P(1,K),P(2,1),…,P(2,K),…,P(N,K),…,P(N,K)を同一周波数成分毎に互いに合成するダイバーシチ合成部12と、このダイバーシチ合成部12の合成出力C,…,Cの信号点を判定する判定部13とを備えている。なお、受信回路10,…,10の個数を示すNは、2以上の整数である。また、各受信回路から出力される信号の個数を示すKは、2以上の整数である。
発振制御部11は、第1から第Nの受信回路10,…,10で使用される発振信号の発振周波数を制御するための周波数制御信号FC,…,FCを、第1から第Nの受信回路10,…,10にそれぞれ供給する。
第1から第Nの受信回路10,…,10は、互いに同一の基本構成を有する。図3は、図2に示される第1から第Nの受信回路10,…,10の内の第nの受信回路(n番目の受信回路)10の概略構成を示すブロック図である。ここで、nは、1以上N以下の任意の整数である。受信回路10は、受信アンテナ素子Rを介して送信信号を受信するRF処理部21と、RF処理部21の出力(アナログ受信信号)を周波数変換する周波数変換部22と、局部発振器23と、信号加算部24と、チャネル成分抽出部25と、チャネル信号処理部26とを有する。
RF処理部21は、帯域通過フィルタ及び信号増幅器などのRF信号処理を行うアナログ素子群を有する。RF処理部21は、受信アンテナ素子Rを介して受信された受信信号から、同時受信されるべき全ての周波数帯域の高周波チャネル成分を抽出し、これら抽出された高周波チャネル成分を含むアナログRF信号Srfを出力することができる。実施の形態1では、RF処理部21は、複数(例えば、M個)の高周波チャネル成分を含むアナログRF信号Srfを出力する。なお、Mは2以上の整数である。また、Mは、K以上の整数であり、Kに等しい整数であってもよい。
図4は、図3に示されるRF処理部21から供給されるアナログRF信号Srfの周波数スペクトルの一例を概略的に示す図である。図4において、横軸は周波数を示し、縦軸は信号強度を示す。図4に示されるように、アナログRF信号Srfは、RF帯において、互いに異なる中心周波数F,F,…,Fを有するM個の高周波チャネル成分CH,CH,…,CHを含む。図4の例では、例えば、高周波チャネル成分CHの近傍に非希望信号成分Pa,Pb,Na,Nbが存在し、高周波チャネル成分CHの近傍に非希望信号成分Pa,Pb,Na,Nbが存在し、高周波チャネル成分CHの近傍には非希望信号成分Pa,Pb,Na,Nbが存在する。
図3に示される局部発振器23は、周波数制御信号FCで指定された発振周波数を有する複数の局部発振信号からなる局部発振信号群OSを、周波数変換部22に供給する。局部発振信号群OSは、M個の局部発振信号OS,…,OSからなる。第1から第Nの受信回路10,…,10では、局部発振信号OS,OS,…,OSの周波数は、図4に示されるように、高周波チャネル成分CH,CH,…,CHの中心周波数F,F,…,Fから、それぞれ低域側に周波数f,f,…,fだけずれた発振周波数F1L,F2L,…,FMLに設定される。
例えば、アナログRF信号Srfが中心周波数F=400MHz及びF=500MHzをそれぞれ有する高周波チャネル成分CH,CHを含む場合に、発振制御部11が、発振周波数F1Lを390MHzとし、発振周波数F2Lを480MHzとする周波数制御信号を生成すれば、周波数変換後の低周波信号SLの中心周波数fは10MHzとなり、周波数変換後の低周波信号SLの中心周波数fは20MHzとなる。
高周波チャネル成分CH,CH,…,CHの中心周波数F,F,…,Fと発振周波数F1L,F2L,…,FMLとの差異、すなわち、(F−F1L),(F−F2L),…,(F−FML)を、差分周波数と言う。これらの差分周波数(F−F1L),(F−F2L),…,(F−FmL),…,(F−FML)は、第1から第Nの受信回路10,…,10の間で、少なくとも1つが異なっていることが望ましい。ここで、mは、1以上M以下の任意の整数である。言い換えれば、第1の受信回路10における差分周波数(F−FmL)を、FmDiff(1)と表記し、第2の受信回路10における差分周波数(F−FmL)を、FmDiff(2)と表記し、第nの受信回路10における差分周波数(F−FmL)を、FmDiff(n)と表記し、第Nの受信回路10における差分周波数(F−FmL)を、FmDiff(N)と表記すると、差分周波数FmDiff(1),FmDiff(2),…,FmDiff(n),…,FmDiff(N)の内の少なくとも1つが異なる値となるよう、発振制御部11において制御を行うことができる。さらに、差分周波数FmDiff(1),FmDiff(2),…,FmDiff(n),…,FmDiff(N)の内の任意の2つの差分周波数の差異は、第1の受信回路10で受信を行おうとする希望信号を構成するサブキャリアの隣接周波数の間隔以内となるよう、発振制御部11において制御される。隣接周波数の間隔は、例えば、|F−F|,…,|Fm+1−F|,…,|F−FM−1|である。ここで、mは、1以上M以下の任意の整数である。
第1の受信回路10における発振周波数F1LをF1L(1)と表記し、第2の受信回路10における発振周波数F1LをF1L(2)と表記し、…、第nの受信回路10における発振周波数F1LをF1L(n)と表記し、…、第Nの受信回路10における発振周波数F1LをF1L(N)と表記する。発振周波数F1L(1),F1L(2),…,F1L(n),…,F1L(N)の内の異なる2つの発振周波数の差異の絶対値は、第nの受信回路10で受信を行おうとする希望信号、例えば、第1から第Mの高周波チャネル成分の内の第mの高周波チャネル成分を構成するサブキャリアの隣接周波数の間隔の半分であることが望ましい。隣接周波数の間隔の半分は、例えば、|Fm+1−F|/2、或いは、|F−Fm−1|/2である。
このとき、第1から第Mの差分周波数(F−F1L),(F−F2L),…,(F−FmL),…,(F−FML)は、中間周波数、或いは、中間周波数をサブキャリアの隣接周波数の間隔の半分だけ正周波数方向へシフトさせた正シフトサブ中間周波数、或いは、中間周波数を前記サブキャリアの隣接周波数の間隔の半分だけ負周波数方向へシフトさせた負シフトサブ中間周波数のいずれかであることがさらに望ましい。中間周波数は、高周波チャネル成分CH,CH,…,CHの中心周波数F,F,…,Fとの中間の周波数、すなわち、(F−F)/2である。例えば、M=4であり、中間周波数が10MHzであり、サブキャリアの隣接周波数の間隔が1MHzであれば、第1から第M(=4)の差分周波数は、中間周波数10MHz、或いは、中間周波数10MHzをサブキャリアの隣接周波数の間隔1MHzの半分0.5MHzだけ正周波数方向へ順次シフトさせた正シフトサブ中間周波数10.5MHz、11MHz及び11.5MHz、或いは、中間周波数10MHzを前記サブキャリアの隣接周波数の間隔1MHzの半分0.5MHzだけ負周波数方向へ順次シフトさせた負シフトサブ中間周波数9.5MHz、9MHz及び8.5MHzのいずれかである。すなわち、この場合には、第1から第M(=4)の差分周波数は、8.5MHz、9MHz、9.5MHz、10MHz、10.5MHz、11MHz、11.5MHzのいずれかより選択される。
或いは、第1から第Mの差分周波数(F−F1L),(F−F2L),…,(F−FmL),…,(F−FML)は、中間周波数、或いは、サブキャリアの隣接周波数の間隔をMで除した値の整数倍だけ前記中間周波数を正周波数方向へ順次シフトさせたM種類の正シフトサブ中間周波数、或いは、サブキャリアの隣接周波数の間隔をMで除した値の整数倍だけ前記中間周波数を負周波数方向へ順次シフトさせたM種類の負シフトサブ中間周波数のいずれかであってもよい。例えば、M=4であり、中間周波数が10MHzであり、サブキャリアの隣接周波数の間隔が1MHzであれば、第1から第M(=4)の差分周波数は、中間周波数10MHz、或いは、中間周波数10MHzをサブキャリアの隣接周波数の間隔1MHzの4分の1(=0.25MHz)だけ正周波数方向へ順次シフトさせた正シフトサブ中間周波数10.25MHz、10.5MHz及び10.75MHz、或いは、中間周波数10MHzを前記サブキャリアの隣接周波数の間隔1MHzの4分の1(=0.25MHz)だけ負周波数方向へ順次シフトさせた負シフトサブ中間周波数9.75MHz、9.5MHz及び9.25MHzのいずれかである。すなわち、この場合には、第1から第M(=4)の差分周波数は、9.25MHz、9.5MHz、9.75MHz、10MHz、10.25MHz、10.5MHz、10.75MHzのいずれかより選択される。
一方、異なる放送規格の放送信号を同時に受信する場合、規格毎にサブキャリアの隣接周波数の間隔が異なる場合がある。例えば、地上デジタルテレビ放送と地上デジタルラジオ放送を同時に受信する場合等である。このとき、第1から第Mの差分周波数F1Diff,F2Diff,…,FMDiffの第1から第Nの受信回路10,…,10間における各々の差分絶対値は、第1から第Mの高周波チャネル成分を構成するサブキャリアの隣接周波数の間隔を参照して決定される。差分絶対値は、差分周波数F1Diff,F2Diff,…,FMDiffの絶対値である。
より具体的には、複数の異なる放送規格の信号を受信する場合、先述の第1から第Mの差分周波数F1Diff,F2Diff,…,FMDiffの第1から第Nの受信回路10,…,10間における各々の差分絶対値は、第1から第Mの高周波チャネル成分を構成するサブキャリアの隣接周波数の間隔の最小値未満であることが望ましい。また、第1から第Kの差分周波数F1Diff,F2Diff,…,FMDiffの第1から第Nの受信回路10,…,10間における各々の差分絶対値は、第1から第Mの高周波チャネル成分を構成するサブキャリアの隣接周波数の間隔の最小値の半分であることがより一層望ましい。
周波数変換部22は、図3に示されるように第1から第Mのミキサ回路22,…,22を有する。局部発振器23は、最大M個の周波数の中から周波数制御信号FCで指定された個数(例えば、M個)の発振周波数F1L,…,FMLを発生させる。
第1から第Mのミキサ回路22,…,22は、アナログRF信号Srfに局部発振信号OS,…,OSを混合させて、中心周波数f,…,fをそれぞれ有するM個の低周波信号SL,…,SLを生成する機能を有する。
図5は、図3に示される第1から第Mのミキサ回路22,…,22の内の第mのミキサ回路(m番目のミキサ回路)22の構成例を概略的に示す図である。図5に示される第mのミキサ回路22は、アナログ乗算器31と増幅器32とを有する。アナログ乗算器31は、局部発振器23から供給された局部発振信号OSをアナログRF信号Srfに乗算(混合)する。アナログ乗算器31の出力は、局部発振信号OSの発振周波数fOSとアナログRF信号Srfの周波数Frfとの差(=Frf−fOS)及び和(=Frf+fOS)の周波数を有する信号を出力する。増幅器32は、当該和(=Frf+fOS)の周波数を有する信号成分を減衰させ、実質的に当該差(=Frf−fOS)の周波数を中心周波数とする低周波信号SLを出力する。
図6は、図3に示される第1から第Mのミキサ回路22,…,22の内の第mのミキサ回路22の他の構成例を概略的に示す図である。図6に示される第mのミキサ回路22は、所謂、イメージ抑圧ミキサである。図5に示されるミキサ回路の構成では、アナログRF信号Srfが、局部発振信号OSの周波数fOSに対して希望信号成分の周波数と対称な点の影像周波数(イメージ周波数)を持つイメージ信号成分を含む場合に、混合処理により、イメージ信号成分の周波数と希望信号成分の周波数とが同じ周波数に変換される。図6に示される第mのミキサ回路22であるイメージ抑圧ミキサは、そのようなイメージ信号成分を効率良く抑圧することができる。
図6に示される第mのミキサ回路22であるイメージ抑圧ミキサは、例えば、移相器33,34、周波数シフト部35、前段乗算器41,42、フィルタ部43,44、増幅器45,46、後段乗算器47,48、及び抑圧部49を有する。局部発振信号OSは、3系統に分岐されて、前段乗算器41、移相器33、及び周波数シフト部35に供給される。移相器33は、入力された局部発振信号OSの位相を90°だけ移相し、当該移相後の局部発振信号OSを前段乗算器42に供給する。一方、周波数シフト部35は、局部発振信号OSの発振周波数をシフトして、当該シフトされた周波数を有する信号を後段乗算器47と移相器34とに供給する。移相器34は、入力された信号の位相を90°だけ移相し、当該移相後の信号を後段乗算器48に供給する。
前段乗算器41は、アナログRF信号Srfに局部発振信号OSを乗算(混合)する。フィルタ部43は、前段乗算器41の出力をフィルタリングする。増幅器45は、このフィルタ部43の出力を増幅する。一方、前段乗算器42は、アナログRF信号Srfに移相後の局部発振信号OSを乗算(混合)する。フィルタ部43は、前段乗算器42の出力をフィルタリングする。そして、増幅器46は、このフィルタ部44の出力を増幅する。
後段においては、後段乗算器47は、増幅器45の出力に周波数シフト部35の出力を乗算(混合)する。一方、後段乗算器48は、増幅器46の出力に移相器34の出力を乗算(混合)する。そして、抑圧部49は、後段乗算器47,48の出力の一方から他方を減算し、その演算結果を低周波信号SLとして出力する。
信号加算部24は、第1から第Mのミキサ回路22,…,22から出力された低周波信号SL,…,SLを互いに加算してアナログ加算信号ADaを生成する。チャネル成分抽出部25は、アナログ加算信号ADaから、上記したM個の高周波チャネル成分CH,…,CHの内のK個の高周波チャネル成分(K≦M)にそれぞれ対応するK個の低周波チャネル成分CT,…,CTを希望信号成分として抽出することができる。なお、MがKより大きい場合における、M個の高周波チャネル成分CH,…,CHからK個の高周波チャネル成分を選択する方法は、特に限定されない。例えば、周波数の低い側からK個の高周波チャネル成分を選ぶ方式、又は、周波数の高い側からK個の高周波チャネル成分を選ぶ方式、又は、第1から第Mの高周波チャネル成分の周波数の中間値に近い周波数を持つK個の高周波チャネル成分を選ぶ方式、又は、他の方式などを採用することができる。
図7は、図3に示されるチャネル成分抽出部25の概略構成を示すブロック図である。図7に示されるように、チャネル成分抽出部25は、アナログ加算信号ADaをデジタル加算信号ADdに変換するA/D変換器(ADC)51と、デジタル加算信号ADdからK個の低周波チャネル成分CT,…,CTを抽出する信号抽出部52とを有する。ADC51は、アナログ加算信号ADaをサンプリング(標本化)し、当該サンプリングされた値を量子化して量子化値を生成し、さらに量子化値を符号化して出力する。信号抽出部52は、第1から第Kのフィルタ部52,…,52を有し、これら第1から第Kのフィルタ部52,…,52は、入力されたデジタル加算信号ADdから低周波チャネル成分CT,…,CTをそれぞれ抽出する。第1から第Kのフィルタ部52,…,52としては、例えば、FIR(Finite Impulse Response)型又はIIR(Infinite Impulse Response)型のデジタル帯域通過フィルタを使用すればよい。
図8(A)から(C)は、図3に示される周波数変換部22が発振周波数F1L,…,FMLを用いて高周波チャネル成分CH,…,CHを周波数変換した場合に得られる低周波信号SL,SL,SLの周波数スペクトルを概略的に示す図である。図8(A)は、第1のミキサ回路22で生成される低周波信号SLの周波数スペクトルを示している。図8(A)に示されるように、低周波信号SLは、正周波数+fを中心周波数とする正周波数成分Chp1Lと負周波数−fを中心周波数とする負周波数成分Chn1Lとの合成信号である。同様に、図8(B)は、正周波数+fを中心周波数とする正周波数成分Chp2Lと負周波数−fを中心周波数とする負周波数成分Chn2Lとからなる低周波信号SLの周波数スペクトルを示している。同様に、図8(C)は、正周波数+fを中心周波数とする正周波数成分ChpMLと負周波数−fを中心周波数とする負周波数成分ChnMLとからなる低周波信号SLの周波数スペクトルを示している。
図9は、周波数変換部22が発振周波数F1L,…,FMLを用いて高周波チャネル成分CH,…,CHを周波数変換した場合に得られるデジタル加算信号ADdの周波数スペクトルを概略的に示す図である。さらに、図10(A)から(C)は、K=Mである例における、図9のデジタル加算信号ADdから抽出された低周波チャネル成分CT,CT,CTの周波数スペクトルを概略的に示す図である。
図9及び図10(A),(B)から理解できるように、実施の形態1においては、実線で示される正周波数成分Chp1L,Chp2Lと実線で示される負周波数成分Chn1L,Chn2Lには、点線で示される非希望信号成分(干渉信号成分)が重畳している。より詳細に言えば、図10(A)においては、実線で示される正周波数成分Chp1L,と負周波数成分Chn1Lには、点線で示される非希望信号成分(干渉信号成分)+Uと−Uが重なっている。また、図10(B)においては、実線で示される正周波数成分Chp2L,と負周波数成分Chn2Lには、点線で示される非希望信号成分(干渉信号成分)+Uと−Uが重なっている。例えば、図10(A)に示される正周波数成分Chp1Lと負周波数成分Chn1Lに重畳されている非希望信号成分+U及び−Uは、異なる受信系統間で周波数が僅かにずれた信号となるため、互いに相関の低い信号成分となる。また、図10(B)に示される正周波数成分Chp2Lと負周波数成分Chn2Lに重畳されている非希望信号成分+U及び−Uは、異なる受信系統間で周波数が僅かにずれた信号となるため、互いに相関の低い信号成分となる。よって、ダイバーシチ合成部12における合成処理(後述する)によって、非希望信号成分を互いにキャンセルさせることができる。
次に、チャネル信号処理部26の構成について説明する。図3に示されるように、チャネル信号処理部26は、第1から第Kの信号処理部26,…,26を有する。これら第1から第Kの信号処理部26,…,26は、低周波チャネル成分CT,…,CTに信号処理(検波処理)を施して低周波チャネル処理信号(検波信号)P(n,1),…,P(n,K)を出力する。P(n,1)は、第nの受信回路10のチャネル信号処理部26の第1の信号処理部26から出力される低周波チャネル処理信号を示し、P(n,K)は、第nの受信回路10のチャネル信号処理部26の第Kの信号処理部26から出力される低周波チャネル処理信号を示す。
図11は、図3に示される第1から第Kの信号処理部26,…,26の内の第kの信号処理部(k番目の信号処理部)26の構成例を概略的に示すブロック図である。ここで、kは、1以上K以下の任意の整数である。図11に示されるように、信号処理部26は、例えば、時間領域の低周波チャネル成分CTに信号処理を施す時間領域処理部61と、時間領域処理部61の出力PTにフーリエ変換などの直交変換を施して周波数領域信号PFを生成する直交変換部(領域変換部)62と、周波数領域信号PFに信号処理を施して、低周波チャネル処理信号P(n,k)を出力する周波数領域処理部63とを有する。
図12は、図11に示される時間領域処理部61の構成例を概略的に示すブロック図である。図12に示されるように、時間領域処理部61は、例えば、局部発振器66、直交復調部64、信号分離部65及び偏差補償部67を有する。局部発振器66は、例えば、数値制御発振器(NCO:Numerically Controlled Oscillator)を用いて構成すればよい。
局部発振器66は、局部発振信号LOを直交復調部64に供給する。直交復調部64は、局部発振信号LOを用いて、低周波チャネル成分CTから直交復調して同相成分Ichと直交成分Qchとからなる複素ベースバンド信号BBを生成する。ここで、受信回路10の周波数変換部22が発振周波数F1L,…,FMLを用いて周波数変換を実行する場合には、直交復調部64は、正の発振周波数を用いて直交復調を実行する。
図13は、図12に示される直交復調部64の構成例を概略的に示すブロック図である。図13に示されるように、直交復調部64は、例えば、移相器69、乗算器70,71、及びローパスフィルタ(LPF)72,73を有する。局部発振器66は、低周波チャネル成分CTの中心周波数±fに対応する周波数ω/2πを有する局部発振信号LOを乗算器70と移相器69とに供給する。移相器69は、局部発振信号LOの位相を90°(=π/2ラジアン)だけ移相して乗算器71に供給する。この場合には、図13に示されるように、局部発振信号LOがcos波であるcos(ωt)又はcos(−ωt)であれば、移相器69の出力は−sin(ωt)又は−sin(−ωt)である。ここで、ωは角速度であり、tは時間である。一方の乗算器70は、低周波チャネル成分CTに局部発振信号LOを乗算(混合)し、他方の乗算器71は、低周波チャネル成分CTに移相後の局部発振信号LOを乗算(混合)する。ローパスフィルタ(LPF)72は、乗算器70の出力から高調波成分を減衰させて同相成分Ichを出力し、LPF73は、乗算器71の出力から高調波成分を減衰させて直交成分Qchを出力する。そして、直交復調部64は、同相成分Ichと直交成分Qchとからなる複素ベースバンド信号BBを出力する。
ここで、周波数変換部22が発振周波数F1L,…,FMLを用いて周波数変換を実行する場合には、局部発振器66は、局部発振信号LOとして正周波数を有するcos波を直交復調部64に供給することができる。
図12に示される信号分離部65は、複素ベースバンド信号BBから時間領域の情報信号PTを抽出し、当該抽出された情報信号PTを直交変換部62に供給する。一方、信号分離部65は、複素ベースバンド信号BBの系列から非情報信号(情報信号として使用されない信号)を抽出し、当該抽出された非情報信号を偏差補償部67に供給する。例えば、複素ベースバンド信号BBの系列がヘッダ部若しくはガードインターバル部(サイクリック・プレフィクス)を含む場合には、そのヘッダ部若しくはガードインターバル部の信号を抽出して偏差補償部67に供給すればよい。偏差補償部67は、供給された非情報信号に基づき、キャリア周波数誤差及び/又はクロック周波数誤差などの偏差を補償するための補償信号Er1を生成し、この補償信号Er1を局部発振器66に出力する。局部発振器66は、補償信号Er1に応じて、当該偏差を低減させるように局部発振信号LOの発振周波数を制御する。
なお、直交復調部64と同じ構成の直交復調部を上記チャネル成分抽出部25に組み込むこともできる。この場合、時間領域処理部61は、直交復調部64を有する必要は無い。図14は、この場合の時間領域処理部61の概略構成を示す図である。図14に示されるように、時間領域処理部61は、信号分離部68のみを有する。信号分離部68は、前段から入力された複素ベースバンド信号の系列から情報信号PTを抽出し、当該抽出された情報信号PTを直交変換部62に供給する。
図15は、図11に示される周波数領域処理部63の構成例を概略的に示すブロック図である。図15に示されるように、周波数領域処理部63は、例えば、信号分離部76、等化部78、及び伝送路推定部77を有する。信号分離部76は、周波数領域信号PFの系列からパイロット信号などの受信既知信号PLTとデータ信号DATとを抽出し、受信既知信号PLTを伝送路推定部77に供給し、データ信号DATを等化部78に供給する。伝送路推定部77は、受信既知信号PLTを参照して伝送路応答を推定し、その推定値を表す推定信号ESTを等化部78に供給する。等化部78は、例えば、既知のゼロフォーシング(Zero−Forcing)基準により推定信号ESTを用いてデータ信号DATの歪みを補正し、補正後のデータ信号を低周波チャネル処理信号(検波信号)P(n,k)として出力することができる。伝送路応答の推定方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、非特許文献2(生岩量久著「ディジタル通信・放送の変復調技術」コロナ社、2009年1月5日、pp.132−134)に説明されている推定方法を使用することができる。
図16は、図3に示される第1から第Kの信号処理部26,…,26の内のk番目の信号処理部26の他の構成例を概略的に示すブロック図である。図16の信号処理部26は、時間領域の低周波チャネル成分CTに信号処理を施す時間領域処理部81と、時間領域処理部81の出力PFにフーリエ変換などの直交変換を施して周波数領域信号PFを生成する直交変換部(領域変換部)62と、周波数領域信号PFに信号処理を施す周波数領域処理部83とを有する。
図17は、図16の時間領域処理部81の概略構成を示すブロック図である。この時間領域処理部81の構成は、局部発振器66に代えて局部発振器82を有する点以外は、図12の時間領域処理部61の構成と同じである。また、図18は、図16の周波数領域処理部83の概略構成を示すブロック図である。この周波数領域処理部83の構成は、偏差補償部84を有する点以外は、図15の周波数領域処理部63の構成と同じである。
図18に示される偏差補償部84は、受信既知信号PLTに基づいてキャリア周波数誤差及び/又はクロック周波数誤差などの偏差を補償するための周波数軸補償信号Er2を生成し、この周波数軸補償信号Er2を図17の局部発振器82に供給する。局部発振器82は、周波数軸補償信号Er2に応じて、当該偏差を低減させるように局部発振信号LOの発振周波数を制御することができる。
次に、図2に示されるダイバーシチ合成部12について説明する。図2に示されるように、ダイバーシチ合成部12は、第1から第Kの信号合成部12,…,12を有する。k番目の信号合成部12には、同一周波数を有する検波信号P(1,k),…,P(N,k)が入力されている。k番目の信号合成部12は、これら検波信号P(1,k),…,P(N,k)を互いに合成して合成信号Cを出力する。合成方法としては、全ての入力検波信号P(1,k),…,P(N,k)の総和を出力する等利得合成法を採用してもよいし、或いは、入力検波信号P(1,k),…,P(N,k)の振幅を個別に調整した後に当該検波信号の総和を出力する最大比合成法を採用してもよい。
図19は、図2に示される第1から第Kの信号合成部12,…,12の内のk番目の信号合成部12の構成例(等利得合成法を実現する構成例)を示すブロック図である。図19のk番目の信号合成部12は、全ての入力検波信号P(1,k),…,P(N,k)の総和を出力するチャネル加算部90を有する。なお、チャネル加算部90は、入力検波信号P(1,k),…,P(N,k)の総和に代えて、入力検波信号P(1,k),…,P(N,k)の期待値を示す信号を合成信号Cとして出力してもよい。
図20は、図2に示される第1から第Kの信号合成部12,…,12の内のk番目の信号合成部12の他の構成例(最大比合成法を実現する構成例)を示すブロック図である。図20の信号合成部12は、積和演算を実行するチャネル積和演算部91と、レベル演算部92,…,92と、加重制御部93とを有する。図21は、図20に示されるチャネル積和演算部91の概略構成を示すブロック図である。
レベル演算部92,…,92は、入力検波信号P(1,k),…,P(N,k)の振幅若しくは振幅の時間平均値、又は入力検波信号P(1,k),…,P(N,k)の電力若しくは電力の時間平均値を表すレベル信号を加重制御部93に供給する。加重制御部93は、これらレベル信号に応じて加重係数β,…,βを決定し、これら加重係数β,…,βをチャネル積和演算部91に供給する。加重制御部93は、例えば、レベル演算部92,…,92から供給されたN個のレベル信号の値の比を計算し、その計算結果を加重係数β,…,βとしてチャネル積和演算部91に供給することができる。
図21に示されるように、チャネル積和演算部91は、例えば、乗算部94,…,94と、加算部95とを有する。乗算部94,…,94は、検波信号P(1,k),…,P(N,k)に加重係数β,…,βをそれぞれ重み付け(乗算)する。加算部95は、乗算部94,…,94の全ての出力の総和を合成信号Cとして出力する。
図2に示される判定部13は、第1から第Kの信号判定部13,…,13を有する。これら第1から第Kの信号判定部13,…,13は、第1から第Kの信号合成部12,…,12からそれぞれ入力された合成信号C,…,Cの信号点をデマッピング処理(軟判定処理)と硬判定処理とで判定することができる。第1から第Kの信号判定部13,…,13は、その結果得た信号点を表す復調信号D,…,Dを並列に出力する。したがって、実施の形態1のダイバーシチ受信装置1は、K個のチャネルを同時並行に受信することができる。
図22は、実施の形態1のダイバーシチ受信方法を示すフローチャートである。実施の形態1のダイバーシチ受信方法は、ダイバーシチ受信装置1の処理に対応し、ダイバーシチ受信装置1によって実現可能である。実施の形態1のダイバーシチ受信方法は、複数の中心周波数F,…,Fをそれぞれ有する複数の高周波チャネル成分CH,CH,…,CHを含む信号を複数の受信系統R,…,Rで受信するダイバーシチ受信方法である。実施の形態1のダイバーシチ受信方法は、複数の受信系統R,…,Rで得られた複数のアナログ受信信号をそれぞれアナログ入力信号として受信する受信ステップST1と、この受信ステップST1で生成された信号を同一周波数成分毎に互いに合成するダイバーシチ合成ステップST2とを有する。受信ステップST1は、複数の局部発振信号OS,…,OSを供給する局部発振ステップST11と、局部発振ステップST11においてアナログ入力信号を周波数変換することによって、複数の局部発振信号OS,…,OSの発振周波数にそれぞれ対応する周波数を持つ複数の低周波信号SL,…,SLを生成する周波数変換ステップST12と、複数の低周波信号SL,…,SLを互いに加算して加算信号ADaを生成する信号加算ステップST13とを含む。さらに、受信ステップST1は、加算信号ADaから、複数の高周波チャネル成分の内のK個の高周波チャネル成分にそれぞれ対応するK個の低周波チャネル成分CT,…,CTを抽出するチャネル成分抽出ステップST14と、K個の低周波チャネル成分CT,…,CTに信号処理を施して当該K個の低周波チャネル成分CT,…,CTにそれぞれ対応するK個の低周波チャネル処理信号P(n,1),…,P(n,K)を生成し、ダイバーシチ合成部12に供給するチャネル信号処理ステップST15とを含む。また、1≦k≦Kの範囲内の整数kの各々について、複数の発振周波数の内のK個の発振周波数のk番目の発振周波数と、前記K個の発振周波数に対応するK個の中心周波数の内のk番目の中心周波数との間の差分であるK個の差分周波数を求めたときに、該K個の差分周波数の内の少なくとも1つが異なる値であり、且つ、K個の差分周波数のk番目の差分周波数(F−FkL)の差分絶対値は、前記K個の高周波チャネル成分のk番目の高周波チャネル成分を構成するサブキャリアの隣接周波数の間隔未満の値である。さらに、チャネル信号処理ステップST15において、複数の局部発振信号OS,…,OSの中のいずれかであって、K個の差分周波数のk番目の差分周波数(F−FkL)と等しい周波数を有する局部発振信号を用いて、K個の低周波チャネル成分CT,…,CTの各々を直交復調して、同相成分Ich及び直交成分Qchを生成する。
上述したように、第1から第Nの受信回路10,…,10では、局部発振信号OS,OS,…,OSの周波数は、図4に示されるように、高周波チャネル成分CH,CH,…,CHの中心周波数F,F,…,Fからそれぞれ低域側にずれた発振周波数F1L,F2L,…,FMLに設定される。その際、第1から第Kの発振周波数の内のk番目の発振周波数と、第1から第Kの中心周波数の内のk番目の中心周波数との間の差分(差分周波数)の少なくとも1つを、第1から第Kの高周波チャネル成分の内のk番目の高周波チャネル成分を構成するサブキャリアの隣接周波数の間隔を超えない値の範囲で増減させることが可能となる。
それ故、異なる受信系統で互いに強く相関する非希望信号成分(干渉信号成分)の周波数領域における位置を互いにずらすことができる。例えば、図10(A),(B)に示される正周波数成分Chp1L,Chp2Lと負周波数成分Chn1L,Chn2Lに重畳されている非希望信号成分は、異なる受信系統間で周波数が僅かにずれた信号となるため、互いに相関の低い信号成分となる。よって、同一周波数を有する検波信号P(1,k),…,P(N,k)を合成することで、これら検波信号P(1,k),…,P(N,k)に含まれる非希望信号成分を互いにキャンセルさせることが可能となる。したがって、複数チャネルの同時受信時に問題となる非希望信号成分の影響を効果的に抑圧することができる。また、ダイバーシチ合成により、希望信号の品質を維持しつつ非希望信号を効率よく低減することができる。また、実施の形態1の装置及び方法においては、受信既知信号を用いたアルゴリズムを採用していないので、放送規格で定められた信号形式(伝送信号フォーマット)に依存せずに、受信性能を向上させることができる。
実施の形態2.
次に、本発明に係る実施の形態2のダイバーシチ受信装置及びダイバーシチ受信方法を、図面を参照しつつ説明する。図23は、実施の形態2のダイバーシチ受信装置1Bの概略構成を示すブロック図である。ダイバーシチ受信装置1Bは、実施の形態2のダイバーシチ受信方法を実施することができる装置である。図23に示されるように、ダイバーシチ受信装置1Bは、N個の独立した受信系統(Nは2以上の整数)を構成する受信アンテナ素子R,…,Rと、これら受信アンテナ素子R,…,Rを介して送信信号をそれぞれ受信する第1から第Nの受信回路10B,…,10Bと、これら第1から第Nの受信回路10B,…,10Bで使用される発振信号の発振周波数を個別に制御する発振制御部11Bと、第1から第Nの受信回路10B,…,10Bの出力P(1,1),…,P(N,K)を同一周波数成分毎に互いに合成するダイバーシチ合成部12と、このダイバーシチ合成部12の合成出力C,…,C(Kは2以上の整数)の信号点を判定する判定部13とを備えている。
発振制御部11Bは、上記発振制御部11と同様に、周波数制御信号FC,…,FCを供給する。実施の形態2の発振制御部11Bは、さらに、受信回路10B,…,10Bからそれぞれ出力された隣接レベル信号SUND,…,SUNDに基づいて周波数制御を行う機能を有する。
受信回路10B,…,10Bは、互いに同一の基本構成を有する。図24は、図23に示される第1から第Nの受信回路10B,…,10Bの内の第nの受信回路10Bの概略構成を示すブロック図である。ここで、nは、1以上N以下の任意の整数である。この受信回路10Bの構成は、図3に示されるチャネル成分抽出部25に代えてチャネル成分抽出部25Bを有する点を除いて、図3の受信回路10の構成と同じである。
図25は、図24に示されるチャネル成分抽出部25Bの概略構成を示すブロック図である。図25に示されるように、チャネル成分抽出部25Bの信号抽出部52Bは、上記実施の形態1の信号抽出部52と同様に、アナログ加算信号ADaから、K個の低周波チャネル成分CT,…,CTを希望信号成分として抽出する第1から第Kのフィルタ部52,…,52を有する。実施の形態2のチャネル成分抽出部25Bは、さらに、アナログ加算信号ADaから、低周波チャネル成分CT,…,CTの周波数帯域と隣接する周波数帯域の信号を非希望信号成分として抽出する非希望信号抽出部53,…,53を有することを特徴とする。非希望信号抽出部53,…,53は、抽出された非希望信号成分su,…,suの信号レベル情報を表す信号を隣接レベル信号SUNDとして出力することができる。ここで、信号レベル情報としては、例えば、信号振幅若しくはその時間平均値、又は、電力若しくはその時間平均値が挙げられる。
図26は、実施の形態2のダイバーシチ受信方法を示すフローチャートである。実施の形態2のダイバーシチ受信方法は、ダイバーシチ受信装置1Bの処理に対応し、ダイバーシチ受信装置1Bによって実現可能である。図26において、図22と同一又は対応する処理ステップには、図22におけるステップ番号と同じステップ番号を付す。実施の形態2のダイバーシチ受信方法は、受信ステップST1Bにおいて、加算信号から、K個の低周波チャネル成分の周波数帯域と隣接する周波数帯域の信号を非希望信号として抽出する非希望信号抽出ステップST16と、非希望信号の振幅を低減させるように、周波数変換ステップにおいて供給される複数の発振周波数を制御する発振制御ステップST17を有する点が、実施の形態1のダイバーシチ受信方法と異なる。他の点は、実施の形態2のダイバーシチ受信方法は、実施の形態1のダイバーシチ受信方法と同じである。
以上に説明したように、実施の形態2の装置及び方法では、発振制御部11Bは、隣接レベル信号SUND,…,SUNDに基づいて、希望信号の全てに重畳される非希望信号が最小となるよう、事前に制御することが可能となるため、希望信号の品質を維持しつつ非希望信号を効率よく低減することができる。なお、実施の形態2において、上記以外の点は、実施の形態1と同じである。
変形例.
上記実施の形態1及び2の装置及び方法は、本発明が適用された装置及び方法の例示であり、本発明は上記以外の様々な装置及び方法に適用することができる。例えば、上記実施の形態1及び2のダイバーシチ受信装置1,1Bは、それぞれ、2個以上の受信系統にそれぞれ対応する2個以上の受信回路10,…,10を有していたが、これに限定されるものではない。
また、上記実施の形態1及び2の装置及び方法の機能の一部(特に、デジタル信号処理を実行する機能)は、ハードウェア構成で実現されてもよいし、或いは、CPUを含むマイクロプロセッサにより実行されるコンピュータプログラムで実現されてもよい。当該機能の一部がコンピュータプログラムで実現される場合には、マイクロプロセッサは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体(例えば、光ディスク、磁気記録媒体又はフラッシュメモリ)から当該コンピュータプログラムをロードし実行することによって当該機能の一部を実現することができる。
また、上記実施の形態1及び2の装置及び方法を実現する構成の一部は、FPGA(Field−Programmable Gate Array)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)などのLSI(Large scale integrated circuit)により実現されてもよい。
また、上記実施の形態1及び2の装置及び方法は、例えば、地上波デジタル放送受信装置、無線LAN(ローカルエリアネットワーク)機器、或いは、移動体通信システムの受信端末などのような通信装置に適用可能である。
1,1B ダイバーシチ受信装置、 R,…,R 受信アンテナ素子(受信系統)、 10,…,10,10B,…,10B 受信回路、 11,11B 発振制御部、 12 ダイバーシチ合成部、 12,…,12 信号合成部、 13 判定部、 13,…,13 信号判定部、 21 RF処理部、 22 周波数変換部、 22,…,22 ミキサ回路、 23 局部発振器、 24 信号加算部、 25,25B チャネル成分抽出部、 26 チャネル信号処理部、 26,…,26 信号処理部、 51 A/D変換器(ADC)、 52,52B 信号抽出部、 52,…,52 フィルタ部、 53,…,53 非希望信号抽出部、 61 時間領域処理部、 62 直交変換部、 63 周波数領域処理部、 64 直交復調部、 65,68,76 信号分離部、 66 局部発振器、 67 偏差補償部、 69 移相器、 70,71 乗算器、 72,73 ローパスフィルタ(LPF)、 77 伝送路推定部、 78 等化部、 81 時間領域処理部、 82 局部発振器、 83 周波数領域処理部、 84 偏差補償部、 90 チャネル加算部、 91 チャネル積和演算部、 92,…,922N レベル演算部、 92 レベル演算部、 93 加重制御部、 94,…,942N 乗算部、 95 加算部。

Claims (22)

  1. 複数の中心周波数をそれぞれ有する複数の高周波チャネル成分を含む信号を複数の受信系統で受信するダイバーシチ受信装置であって、
    前記複数の受信系統で得られた複数のアナログ受信信号をそれぞれアナログ入力信号とする複数の受信回路と、
    前記複数の受信回路で生成された信号を同一周波数成分毎に互いに合成するダイバーシチ合成部と
    を備え、
    前記複数の受信回路の各々は、
    複数の局部発振信号を供給する局部発振器と、
    前記複数の局部発振信号を用いて、前記アナログ入力信号を周波数変換することによって、前記複数の局部発振信号の発振周波数にそれぞれ対応する周波数を持つ複数の低周波信号を生成する周波数変換部と、
    前記複数の低周波信号を互いに加算して加算信号を生成する信号加算部と、
    Kを2以上の整数としたときに、前記加算信号から、前記複数の高周波チャネル成分の内のK個の高周波チャネル成分にそれぞれ対応するK個の低周波チャネル成分を抽出するチャネル成分抽出部と、
    前記K個の低周波チャネル成分に信号処理を施して当該K個の低周波チャネル成分にそれぞれ対応するK個の低周波チャネル処理信号を生成し、前記ダイバーシチ合成部に供給するチャネル信号処理部と
    を含み、
    1≦k≦Kの範囲内の整数kの各々について、前記複数の発振周波数の内のK個の発振周波数のk番目の発振周波数と、前記K個の発振周波数に対応するK個の中心周波数の内のk番目の中心周波数との間の差分であるK個の差分周波数を求めたときに、該K個の差分周波数の内の少なくとも1つが異なる値であり、
    前記K個の差分周波数のk番目の差分周波数の差分絶対値は、前記K個の高周波チャネル成分のk番目の高周波チャネル成分を構成するサブキャリアの隣接周波数の間隔未満の値であり、
    前記チャネル信号処理部は、前記複数の局部発振信号の中のいずれかであって、前記K個の差分周波数のk番目の差分周波数と等しい周波数を有する局部発振信号を用いて、前記K個の低周波チャネル成分の各々を直交復調して、同相成分及び直交成分を生成する
    ことを特徴とするダイバーシチ受信装置。
  2. 前記K個の差分周波数の差分絶対値の内の少なくとも1つは、前記k番目の高周波チャネル成分を構成するサブキャリアの隣接周波数の間隔の半分の値であることを特徴とする請求項1に記載のダイバーシチ受信装置。
  3. 前記K個の差分周波数は、中間周波数、或いは、前記中間周波数を前記サブキャリアの隣接周波数の間隔の半分だけ正周波数方向へ順次シフトさせた正シフトサブ中間周波数、或いは、前記中間周波数を前記サブキャリアの隣接周波数の間隔の半分だけ負周波数方向へ順次シフトさせた負シフトサブ中間周波数のいずれかであることを特徴とする請求項1又は2に記載のダイバーシチ受信装置。
  4. 前記K個の差分周波数は、中間周波数、或いは、前記サブキャリアの隣接周波数の間隔をKで除した値の整数倍だけ前記中間周波数を正周波数方向へ順次シフトさせたK種類の正シフトサブ中間周波数、或いは、前記サブキャリアの隣接周波数の間隔をKで除した値の整数倍だけ前記中間周波数を負周波数方向へ順次シフトさせたK種類の負シフトサブ中間周波数のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載のダイバーシチ受信装置。
  5. 前記K個の差分周波数の差分絶対値の内の少なくとも1つは、前記K個の高周波チャネル成分を構成するサブキャリアの隣接周波数の間隔に応じて決定される値であることを特徴とする請求項1に記載のダイバーシチ受信装置。
  6. 前記K個の差分周波数の差分絶対値の内の少なくとも1つは、前記K個の高周波チャネル成分を構成するサブキャリアの隣接周波数の間隔の最小値に応じて決定される値であることを特徴とする請求項1に記載のダイバーシチ受信装置。
  7. 前記K個の差分周波数の差分絶対値の内の少なくとも1つは、前記K個の高周波チャネル成分を構成するサブキャリアの隣接周波数の間隔の最小値の半分であることを特徴とする請求項1に記載のダイバーシチ受信装置。
  8. 前記複数の発振周波数を個別に制御する発振制御部をさらに備え、
    前記発振制御部は、前記複数の低周波信号の周波数帯域が互いに重複しないように前記複数の発振周波数を制御する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のダイバーシチ受信装置。
  9. 前記複数の発振周波数を個別に制御する発振制御部をさらに備え、
    前記複数の受信回路の各々は、前記加算信号から、前記K個の低周波チャネル成分の周波数帯域と隣接する周波数帯域の信号を非希望信号として抽出する非希望信号抽出部をさらに有し、
    前記発振制御部は、前記非希望信号の振幅を低減させるように、前記周波数変換部に供給される前記複数の発振周波数を制御する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のダイバーシチ受信装置。
  10. 前記非希望信号抽出部は、前記非希望信号の信号レベルを検出し、
    前記発振制御部による前記複数の発振周波数の制御は、前記非希望信号抽出部で検出された前記信号レベルに基づいて行われる
    ことを特徴とする請求項9に記載のダイバーシチ受信装置。
  11. 前記チャネル成分抽出部は、
    前記加算信号をデジタル加算信号に変換するA/D変換器と、
    前記デジタル加算信号から前記K個の低周波チャネル成分を抽出する信号抽出部とを含む
    ことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載のダイバーシチ受信装置。
  12. 前記周波数変換部は、前記アナログ受信信号が希望信号成分と該希望信号成分に対応するイメージ信号成分とを含むときに、前記アナログ受信信号に含まれる当該イメージ信号成分を抑圧することを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載のダイバーシチ受信装置。
  13. 複数の中心周波数をそれぞれ有する複数の高周波チャネル成分を含む信号を複数の受信系統で受信するダイバーシチ受信方法であって、
    前記複数の受信系統で得られた複数のアナログ受信信号をそれぞれアナログ入力信号として受信する複数の受信ステップと、
    前記受信ステップで生成された信号を同一周波数成分毎に互いに合成するダイバーシチ合成ステップと
    を備え、
    前記複数の受信ステップの各々は、
    複数の局部発振信号を供給する局部発信ステップと、
    前記複数の局部発振信号を用いて、前記アナログ入力信号を周波数変換することによって、前記複数の局部発振信号の発振周波数にそれぞれ対応する周波数を持つ複数の低周波信号を生成する周波数変換ステップと、
    前記複数の低周波信号を互いに加算して加算信号を生成する信号加算ステップと、
    Kを2以上の整数としたときに、前記加算信号から、前記複数の高周波チャネル成分の内のK個の高周波チャネル成分にそれぞれ対応するK個の低周波チャネル成分を抽出するチャネル成分抽出ステップと、
    前記K個の低周波チャネル成分に信号処理を施して当該K個の低周波チャネル成分にそれぞれ対応するK個の低周波チャネル処理信号を生成し、前記ダイバーシチ合成部に供給するチャネル信号処理ステップと
    を含み、
    1≦k≦Kの範囲内の整数kの各々について、前記複数の発振周波数の内のK個の発振周波数のk番目の発振周波数と、前記K個の発振周波数に対応するK個の中心周波数の内のk番目の中心周波数との間の差分であるK個の差分周波数を求めたときに、該K個の差分周波数の内の少なくとも1つが異なる値であり、
    前記K個の差分周波数のk番目の差分周波数の差分絶対値は、前記K個の高周波チャネル成分のk番目の高周波チャネル成分を構成するサブキャリアの隣接周波数の間隔未満の値であり、
    前記チャネル信号処理ステップにおいて、前記複数の局部発振信号の中のいずれかであって、前記K個の差分周波数のk番目の差分周波数と等しい周波数を有する局部発振信号を用いて、前記K個の低周波チャネル成分の各々を直交復調して、同相成分及び直交成分を生成する
    ことを特徴とするダイバーシチ受信方法。
  14. 前記K個の差分周波数の差分絶対値の内の少なくとも1つは、前記k番目の高周波チャネル成分を構成するサブキャリアの隣接周波数の間隔の半分の値であることを特徴とする請求項13に記載のダイバーシチ受信方法。
  15. 前記K個の差分周波数は、中間周波数、或いは、前記中間周波数を前記サブキャリアの隣接周波数の間隔の半分だけ正周波数方向へ順次シフトさせた正シフトサブ中間周波数、或いは、前記中間周波数を前記サブキャリアの隣接周波数の間隔の半分だけ負周波数方向へ順次シフトさせた負シフトサブ中間周波数のいずれかであることを特徴とする請求項13又は14に記載のダイバーシチ受信方法。
  16. 前記K個の差分周波数は、中間周波数、或いは、前記サブキャリアの隣接周波数の間隔をKで除した値の整数倍だけ前記中間周波数を正周波数方向へ順次シフトさせたK種類の正シフトサブ中間周波数、或いは、前記サブキャリアの隣接周波数の間隔をKで除した値の整数倍だけ前記中間周波数を負周波数方向へ順次シフトさせたK種類の負シフトサブ中間周波数のいずれかであることを特徴とする請求項13に記載のダイバーシチ受信方法。
  17. 前記K個の差分周波数の差分絶対値の内の少なくとも1つは、前記K個の高周波チャネル成分を構成するサブキャリアの隣接周波数の間隔に応じて決定される値であることを特徴とする請求項13に記載のダイバーシチ受信方法。
  18. 前記K個の差分周波数の差分絶対値の内の少なくとも1つは、前記K個の高周波チャネル成分を構成するサブキャリアの隣接周波数の間隔の最小値に応じて決定される値であることを特徴とする請求項13に記載のダイバーシチ受信方法。
  19. 前記K個の差分周波数の差分絶対値の内の少なくとも1つは、前記K個の高周波チャネル成分を構成するサブキャリアの隣接周波数の間隔の最小値の半分であることを特徴とする請求項13に記載のダイバーシチ受信方法。
  20. 前記複数の低周波信号の周波数帯域が互いに重複しないように前記複数の発振周波数を個別に制御する発振制御ステップをさらに有することを特徴とする請求項13から19のいずれか1項に記載のダイバーシチ受信方法。
  21. 前記複数の発振周波数を個別に制御する発振制御ステップをさらに有し、
    前記複数の受信ステップの各々は、前記加算信号から、前記K個の低周波チャネル成分の周波数帯域と隣接する周波数帯域の信号を非希望信号として抽出する非希望信号抽出ステップをさらに有し、
    前記発振制御ステップは、前記非希望信号の振幅を低減させるように、前記周波数変換ステップにおいて供給される前記複数の発振周波数を制御する
    ことを特徴とする請求項13から19のいずれか1項に記載のダイバーシチ受信方法。
  22. 前記非希望信号抽出ステップにおいて、前記非希望信号の信号レベルを検出し、
    前記発振制御ステップにおける前記複数の発振周波数の制御は、前記非希望信号抽出ステップで検出された前記信号レベルに基づいて行われる
    ことを特徴とする請求項21に記載のダイバーシチ受信方法。
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