JP2005260331A - Ofdm受信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 複数のアンテナを備え、OFDM方式により変調されておりパイロットキャリアを含んだ信号をダイバーシチ受信するOFDM受信装置で、推定伝送路特性に含まれる雑音成分を低減する。
【解決手段】 それぞれのアンテナ系では、内挿補間伝送路特性検出手段3a、3b、4a、4bが受信信号に含まれるパイロットキャリアについて内挿補間フィルタにより内挿補間を行って伝送路特性を検出し、係数乗算手段5a、5b、8a、8bが伝送路特性に基づく係数を受信信号に乗算し、マルチパス遅延時間検出手段6a、6bが受信信号に基づいてマルチパスの遅延時間を検出し、内挿補間フィルタ周波数特性制御手段7a、7bが遅延時間に基づいて内挿補間フィルタの周波数特性を制御する。複数のアンテナ系に共通に、信号合成手段9が乗算結果の信号を合成し、信号復調手段10が合成結果の信号を復調する。
【選択図】 図1
【解決手段】 それぞれのアンテナ系では、内挿補間伝送路特性検出手段3a、3b、4a、4bが受信信号に含まれるパイロットキャリアについて内挿補間フィルタにより内挿補間を行って伝送路特性を検出し、係数乗算手段5a、5b、8a、8bが伝送路特性に基づく係数を受信信号に乗算し、マルチパス遅延時間検出手段6a、6bが受信信号に基づいてマルチパスの遅延時間を検出し、内挿補間フィルタ周波数特性制御手段7a、7bが遅延時間に基づいて内挿補間フィルタの周波数特性を制御する。複数のアンテナ系に共通に、信号合成手段9が乗算結果の信号を合成し、信号復調手段10が合成結果の信号を復調する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、伝送方式として、互いに直交する複数本のキャリア(搬送波)を使用して情報符号を伝送する直交周波数分割多重変調(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式を用いた伝送装置のOFDM受信装置に関し、例えば、複数本のキャリアに対して同期検波を用いる変調方式(同期変調方式)で変調を行う伝送装置の復調装置に関する。
近年、移動体通信向けのデジタル音声放送や、地上系デジタルテレビジョン放送への応用に適した変調方式として、マルチパスフェージングやゴーストに強いという特徴を有する直交周波数分割多重変調方式(OFDM方式)が注目されている。
しかしながら、OFDM方式を採用した通信システムの受信装置では、例えば、パイロットキャリアから伝送路特性の推定を行う際に、パイロットキャリアに含まれる雑音成分の影響により精度の良い伝送路特性の推定が困難となる場合があり、推定伝送路特性に基づいてダイバーシチの重み係数を設定する構成において、雑音の影響により搬送波対雑音比(C/N:Carrier to Noise ratio)の劣化が生じてしまうことがあった。
本発明は、このような従来の事情に鑑み為されたもので、推定伝送路特性に含まれる雑音成分を低減して、C/Nを改善することができるOFDM受信装置を提供することを目的とする。
本発明は、このような従来の事情に鑑み為されたもので、推定伝送路特性に含まれる雑音成分を低減して、C/Nを改善することができるOFDM受信装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るOFDM受信装置では、複数のアンテナを備え、OFDM方式により変調されておりパイロットキャリアを含んだ信号をダイバーシチ受信する構成において、次のような処理を行う。
すなわち、それぞれのアンテナ系において、内挿補間伝送路特性検出手段が受信信号に含まれるパイロットキャリアについて内挿補間フィルタにより内挿補間を行って伝送路特性を検出し、係数乗算手段が内挿補間伝送路特性検出手段により検出される伝送路特性に基づく係数を受信信号に乗算する。これに際して、それぞれのアンテナ系において、マルチパス遅延時間検出手段が受信信号に基づいてマルチパスの遅延時間を検出し、内挿補間フィルタ周波数特性制御手段がマルチパス遅延時間検出手段により検出される遅延時間に基づいて内挿補間伝送路特性検出手段により用いられる内挿補間フィルタの周波数特性を制御する。
また、複数のアンテナ系に共通な処理として、信号合成手段がそれぞれのアンテナ系の係数乗算手段により得られる乗算結果の信号を合成し、信号復調手段が信号合成手段により得られる合成結果の信号を復調する。
従って、受信信号に含まれるパイロットキャリアについて内挿補間フィルタにより内挿補間を行って伝送路特性を検出するに際して、マルチパスの遅延時間に基づいて当該内挿補間フィルタの周波数特性を制御することにより、例えば従来と比べて、検出される伝送路特性に含まれる雑音成分を低減することが可能であり、C/Nを改善することが可能である。例えば、ダイバーシチ受信を行うに際して、それぞれのアンテナにより受信される信号を精度のよい比率(乗算の係数)でダイバーシチ合成することができる。
すなわち、それぞれのアンテナ系において、内挿補間伝送路特性検出手段が受信信号に含まれるパイロットキャリアについて内挿補間フィルタにより内挿補間を行って伝送路特性を検出し、係数乗算手段が内挿補間伝送路特性検出手段により検出される伝送路特性に基づく係数を受信信号に乗算する。これに際して、それぞれのアンテナ系において、マルチパス遅延時間検出手段が受信信号に基づいてマルチパスの遅延時間を検出し、内挿補間フィルタ周波数特性制御手段がマルチパス遅延時間検出手段により検出される遅延時間に基づいて内挿補間伝送路特性検出手段により用いられる内挿補間フィルタの周波数特性を制御する。
また、複数のアンテナ系に共通な処理として、信号合成手段がそれぞれのアンテナ系の係数乗算手段により得られる乗算結果の信号を合成し、信号復調手段が信号合成手段により得られる合成結果の信号を復調する。
従って、受信信号に含まれるパイロットキャリアについて内挿補間フィルタにより内挿補間を行って伝送路特性を検出するに際して、マルチパスの遅延時間に基づいて当該内挿補間フィルタの周波数特性を制御することにより、例えば従来と比べて、検出される伝送路特性に含まれる雑音成分を低減することが可能であり、C/Nを改善することが可能である。例えば、ダイバーシチ受信を行うに際して、それぞれのアンテナにより受信される信号を精度のよい比率(乗算の係数)でダイバーシチ合成することができる。
ここで、複数のアンテナの数としては、種々な数が用いられてもよい。
また、OFDM受信装置により受信される信号としては、例えば、送信側と受信側との通信に係る伝送路の特性を検出するために用いられるパイロット信号を伝送するキャリア(パイロットキャリア)と、データ信号を伝送するキャリア(データキャリア)が含まれる信号が用いられる。
また、OFDM方式で用いられる複数の異なる周波数を有するキャリアの数としては、種々な数が用いられてもよい。
また、OFDM方式で用いられる複数のキャリアに対するパイロットキャリアやデータキャリアの配置としては、種々な配置が用いられてもよい。一例として、複数のキャリアの中の2以上のキャリアをパイロットキャリアとして使用する一方で他のキャリアをデータキャリアとして使用する配置を用いることができ、また、例えば、当該配置を時間に対して固定する態様や、当該配置を時間に応じて変化させる態様を用いることができる。
また、OFDM受信装置により受信される信号としては、例えば、送信側と受信側との通信に係る伝送路の特性を検出するために用いられるパイロット信号を伝送するキャリア(パイロットキャリア)と、データ信号を伝送するキャリア(データキャリア)が含まれる信号が用いられる。
また、OFDM方式で用いられる複数の異なる周波数を有するキャリアの数としては、種々な数が用いられてもよい。
また、OFDM方式で用いられる複数のキャリアに対するパイロットキャリアやデータキャリアの配置としては、種々な配置が用いられてもよい。一例として、複数のキャリアの中の2以上のキャリアをパイロットキャリアとして使用する一方で他のキャリアをデータキャリアとして使用する配置を用いることができ、また、例えば、当該配置を時間に対して固定する態様や、当該配置を時間に応じて変化させる態様を用いることができる。
また、内挿補間フィルタとしては、種々なフィルタが用いられてもよい。
また、それぞれのアンテナによる受信信号に含まれるパイロットキャリアについて内挿補間を行って伝送路特性を検出する態様としては、種々な態様が用いられてもよく、例えば、2以上の異なる周波数を有するパイロットキャリアの周波数間の振幅或いは位相の特性をつなげるように補間することによりデータキャリアの周波数における振幅或いは位相の特性を検出するような態様を用いることができる。
また、伝送路特性の検出としては、例えば、必ずしも伝送路特性を厳密に検出する態様が用いられなくともよく、伝送路特性を推定する(推定的に検出する)態様が用いられてもよい。
また、それぞれのアンテナによる受信信号に対して乗じる係数としては、種々なものが用いられてもよく、一例として、伝送路特性に基づいてダイバーシチ受信におけるC/Nを最大にする係数が決定されて用いられるのが好ましい。
また、それぞれのアンテナによる受信信号に含まれるパイロットキャリアについて内挿補間を行って伝送路特性を検出する態様としては、種々な態様が用いられてもよく、例えば、2以上の異なる周波数を有するパイロットキャリアの周波数間の振幅或いは位相の特性をつなげるように補間することによりデータキャリアの周波数における振幅或いは位相の特性を検出するような態様を用いることができる。
また、伝送路特性の検出としては、例えば、必ずしも伝送路特性を厳密に検出する態様が用いられなくともよく、伝送路特性を推定する(推定的に検出する)態様が用いられてもよい。
また、それぞれのアンテナによる受信信号に対して乗じる係数としては、種々なものが用いられてもよく、一例として、伝送路特性に基づいてダイバーシチ受信におけるC/Nを最大にする係数が決定されて用いられるのが好ましい。
また、マルチパスの遅延時間を検出する態様としては、種々な態様が用いられてもよく、例えば、全部で2個の信号から成るマルチパス信号ではこれら2個の信号の間の時間差を遅延時間として検出する態様が用いられ、全部で3以上のn個の信号から成るマルチパス信号では最も早い信号と最も遅い信号との間の時間差(つまり、最大の遅延時間)を遅延時間として検出する態様が用いられる。
また、遅延時間に基づいて内挿補間フィルタの周波数特性を制御する態様としては、種々な態様が用いられてもよく、例えば、内挿補間フィルタのカットオフ周波数の特性を制御する態様を用いることができる。
また、信号合成手段としては、例えば、複数のアンテナ系のそれぞれにおいて得られる受信信号と係数との乗算結果の信号を総和するような手段が用いられる。
また、信号復調手段としては、例えば、受信される信号に施された変調方式に対応した復調方式により受信信号を復調する手段が用いられる。
また、遅延時間に基づいて内挿補間フィルタの周波数特性を制御する態様としては、種々な態様が用いられてもよく、例えば、内挿補間フィルタのカットオフ周波数の特性を制御する態様を用いることができる。
また、信号合成手段としては、例えば、複数のアンテナ系のそれぞれにおいて得られる受信信号と係数との乗算結果の信号を総和するような手段が用いられる。
また、信号復調手段としては、例えば、受信される信号に施された変調方式に対応した復調方式により受信信号を復調する手段が用いられる。
本発明に係るOFDM受信装置では、一構成例として、次のような構成とした。
すなわち、内挿補間フィルタ周波数特性制御手段では、フィルタ係数記憶手段が複数の異なるフィルタ係数を記憶し、フィルタ係数選択設定手段がフィルタ係数記憶手段に記憶されるフィルタ係数の中からマルチパス遅延時間検出手段により検出される遅延時間に対応するフィルタ係数を選択して当該選択したフィルタ係数を内挿補間伝送路特性検出手段により用いられる内挿補間フィルタに設定する。これにより、内挿補間フィルタ周波数特性制御手段は、マルチパス遅延時間検出手段により検出される遅延時間に基づいて、内挿補間伝送路特性検出手段により用いられる内挿補間フィルタの周波数特性を制御する。
従って、例えば予め用意された複数のフィルタ係数の中から検出されるマルチパスの遅延時間に適したフィルタ係数を選択して内挿補間フィルタに設定することにより、効率的に、内挿補間フィルタの周波数特性を制御することができる。
ここで、フィルタ係数記憶手段に記憶されるフィルタ係数としては、種々な係数が用いられてもよい。
また、フィルタ係数記憶手段に記憶されるフィルタ係数の種類の数としては、種々な数が用いられてもよい。
また、フィルタ係数記憶手段としては、例えば、フィルタ係数のデータを記憶するメモリなどを用いて構成することができる。
また、マルチパスの遅延時間と選択されるフィルタ係数との対応付けは、例えば、予めメモリなどにより設定や記憶される。
すなわち、内挿補間フィルタ周波数特性制御手段では、フィルタ係数記憶手段が複数の異なるフィルタ係数を記憶し、フィルタ係数選択設定手段がフィルタ係数記憶手段に記憶されるフィルタ係数の中からマルチパス遅延時間検出手段により検出される遅延時間に対応するフィルタ係数を選択して当該選択したフィルタ係数を内挿補間伝送路特性検出手段により用いられる内挿補間フィルタに設定する。これにより、内挿補間フィルタ周波数特性制御手段は、マルチパス遅延時間検出手段により検出される遅延時間に基づいて、内挿補間伝送路特性検出手段により用いられる内挿補間フィルタの周波数特性を制御する。
従って、例えば予め用意された複数のフィルタ係数の中から検出されるマルチパスの遅延時間に適したフィルタ係数を選択して内挿補間フィルタに設定することにより、効率的に、内挿補間フィルタの周波数特性を制御することができる。
ここで、フィルタ係数記憶手段に記憶されるフィルタ係数としては、種々な係数が用いられてもよい。
また、フィルタ係数記憶手段に記憶されるフィルタ係数の種類の数としては、種々な数が用いられてもよい。
また、フィルタ係数記憶手段としては、例えば、フィルタ係数のデータを記憶するメモリなどを用いて構成することができる。
また、マルチパスの遅延時間と選択されるフィルタ係数との対応付けは、例えば、予めメモリなどにより設定や記憶される。
本発明に係るOFDM受信装置では、一構成例として、次のような構成とした。
すなわち、内挿補間フィルタ周波数特性制御手段は、内挿補間伝送路特性検出手段により用いられる内挿補間フィルタの周波数特性として、マルチパス遅延時間検出手段により検出される遅延時間に対応することが可能であり且つカットオフ周波数が最も低くなる周波数特性を設定する。
従って、マルチパスの遅延時間に対応することが可能であってカットオフ周波数が最低となる周波数特性を内挿補間フィルタに設定することにより、マルチパスの遅延時間に対応することを可能とすることができるとともに、カットオフ周波数を最も低くして雑音を最も小さくすることができる。
ここで、マルチパスの遅延時間に対応することが可能である周波数特性としては、例えば、受信信号を等化することが可能な周波数特性が用いられる。例えば、内挿補間フィルタのカットオフ周波数が低いほど雑音が小さくなる一方で、内挿補間フィルタのカットオフ周波数が低いほど等化可能なマルチパスの遅延時間が短くなることに鑑み、可能な限りでカットオフ周波数を低くする。
すなわち、内挿補間フィルタ周波数特性制御手段は、内挿補間伝送路特性検出手段により用いられる内挿補間フィルタの周波数特性として、マルチパス遅延時間検出手段により検出される遅延時間に対応することが可能であり且つカットオフ周波数が最も低くなる周波数特性を設定する。
従って、マルチパスの遅延時間に対応することが可能であってカットオフ周波数が最低となる周波数特性を内挿補間フィルタに設定することにより、マルチパスの遅延時間に対応することを可能とすることができるとともに、カットオフ周波数を最も低くして雑音を最も小さくすることができる。
ここで、マルチパスの遅延時間に対応することが可能である周波数特性としては、例えば、受信信号を等化することが可能な周波数特性が用いられる。例えば、内挿補間フィルタのカットオフ周波数が低いほど雑音が小さくなる一方で、内挿補間フィルタのカットオフ周波数が低いほど等化可能なマルチパスの遅延時間が短くなることに鑑み、可能な限りでカットオフ周波数を低くする。
以上説明したように、本発明に係るOFDM受信装置によると、複数のアンテナを備え、OFDM方式により変調されておりパイロットキャリアを含んだ信号をダイバーシチ受信する構成において、それぞれのアンテナ系では、受信信号に含まれるパイロットキャリアを用いて内挿補間フィルタにより内挿補間を行って伝送路特性を検出して、検出した伝送路特性に基づく係数を受信信号に乗算するに際して、受信信号に基づいてマルチパスの遅延時間を検出して、検出した遅延時間に基づいて内挿補間フィルタの周波数特性を制御し、また、複数のアンテナ系に共通に、それぞれのアンテナ系により得られる乗算結果の信号を合成し、これにより得られる合成結果の信号を復調するようにしたため、例えば従来と比べて、検出される伝送路特性に含まれる雑音成分を低減することが可能であり、C/Nを改善することが可能であり、例えば、ダイバーシチ受信を行うに際して、それぞれのアンテナにより受信される信号を精度のよい比率(乗算の係数)でダイバーシチ合成することができる。
本発明に係る実施例を図面を参照して説明する。
図1には、本発明の一実施例に係るダイバーシチ受信機を備えたOFDM受信装置の構成例を示してある。本例では、2系統のアンテナを有するダイバーシチ装置の構成例を示してある。なお、本例では、同期処理部や誤り訂正処理部等のように本発明と特には関連しない処理部については、図示や説明を省略する。
本例のOFDM受信装置は、2系統のダイバーシチブランチ部と、合成部9と、復調部10を備えている。
各ダイバーシチブランチ部は、A/D(Analog to Digital)変換器1a、1bと、FFT(Fast Fourier Transform)部2a、2bと、パイロットキャリア抽出部3a、3bと、内挿補間フィルタ部4a、4bと、係数算出部5a、5bと、マルチパス検出部6a、6bと、フィルタ係数切り替え部7a、7bと、乗算器8a、8bを備えている。
図1には、本発明の一実施例に係るダイバーシチ受信機を備えたOFDM受信装置の構成例を示してある。本例では、2系統のアンテナを有するダイバーシチ装置の構成例を示してある。なお、本例では、同期処理部や誤り訂正処理部等のように本発明と特には関連しない処理部については、図示や説明を省略する。
本例のOFDM受信装置は、2系統のダイバーシチブランチ部と、合成部9と、復調部10を備えている。
各ダイバーシチブランチ部は、A/D(Analog to Digital)変換器1a、1bと、FFT(Fast Fourier Transform)部2a、2bと、パイロットキャリア抽出部3a、3bと、内挿補間フィルタ部4a、4bと、係数算出部5a、5bと、マルチパス検出部6a、6bと、フィルタ係数切り替え部7a、7bと、乗算器8a、8bを備えている。
ここで、OFDM伝送を行う際には、実際の伝送路ではマルチパス通信路が形成されることが多い。
マルチパス環境下では、主波と反射波の位相が逆相付近になる周波数帯域では、信号が打ち消されて振幅が小さくなってしまう周波数選択性フェージングと呼ばれる劣化が生じる。OFDMではキャリア1本毎の帯域が狭いため、周波数選択性フェージングによりレベルが低下したキャリアには伝送誤りが多発してしまう。更に、移動体伝送においては、主波と反射波のレベルが時々刻々と変化するレイリーフェージング環境が発生することもある。レイリーフェージング環境下では、全キャリアのレベルが低下してしまうことがあるため、レベルの低下したシンボルに伝送誤りが多発してしまう。
マルチパス環境下では、主波と反射波の位相が逆相付近になる周波数帯域では、信号が打ち消されて振幅が小さくなってしまう周波数選択性フェージングと呼ばれる劣化が生じる。OFDMではキャリア1本毎の帯域が狭いため、周波数選択性フェージングによりレベルが低下したキャリアには伝送誤りが多発してしまう。更に、移動体伝送においては、主波と反射波のレベルが時々刻々と変化するレイリーフェージング環境が発生することもある。レイリーフェージング環境下では、全キャリアのレベルが低下してしまうことがあるため、レベルの低下したシンボルに伝送誤りが多発してしまう。
このため、これらのフェージング劣化を軽減するために、例えば、スペース(空間)ダイバーシチと呼ばれる受信処理方式を適用することがある。スペースダイバーシチでは、複数のアンテナを空間的に離して配置して、それぞれのアンテナにより受信した信号を適切に合成すること或いは複数のアンテナの中から受信強度が大きいものを選択して受信処理することにより、フェージング劣化の影響を軽減することができる。
また、ダイバーシチの方式の中では、ダイバーシチ効果が優れている最大比合成方式が多く用いられている。
以下では、スペースダイバーシチ及び最大比合成方式を用いた本例のOFDM受信装置により行われる動作の一例を示す。
また、ダイバーシチの方式の中では、ダイバーシチ効果が優れている最大比合成方式が多く用いられている。
以下では、スペースダイバーシチ及び最大比合成方式を用いた本例のOFDM受信装置により行われる動作の一例を示す。
送信機から送出された電波はフェージング等の歪みを受けて、本例のOFDM受信装置に備えられた2系統のアンテナにより受信される。各ダイバーシチブランチ部において、受信信号は、A/D変換器1a、1bによりデジタル信号へ変換され、FFT部2a、2b、パイロットキャリア抽出部3a、3b、内挿補間フィルタ部4a、4bにより処理される。
すなわち、各ダイバーシチブランチ部において、アンテナで受信された信号は、RF(Radio Frequency)部、IF(Intermediate Frequency)部を経由して、A/D変換器1a、1bによりアナログ信号からデジタル信号へ変換されて、FFT部2a、2bとマルチパス検出部6a、6bへ出力される。A/D変換器1a、1bからの受信サンプル値系列はFFT部2a、2bに入力され、FFT部2a、2bでは当該受信サンプル値系列を時間軸信号から周波数軸信号、すなわち、キャリア軸信号へ変換して、パイロットキャリア抽出部3a、3bと乗算器8a、8bへ出力する。この変換はフーリエ変換により実現することができる。フーリエ変換としては、一般的に、FFT(Fast Fourier Transform)アルゴリズムを用いることが多い。
すなわち、各ダイバーシチブランチ部において、アンテナで受信された信号は、RF(Radio Frequency)部、IF(Intermediate Frequency)部を経由して、A/D変換器1a、1bによりアナログ信号からデジタル信号へ変換されて、FFT部2a、2bとマルチパス検出部6a、6bへ出力される。A/D変換器1a、1bからの受信サンプル値系列はFFT部2a、2bに入力され、FFT部2a、2bでは当該受信サンプル値系列を時間軸信号から周波数軸信号、すなわち、キャリア軸信号へ変換して、パイロットキャリア抽出部3a、3bと乗算器8a、8bへ出力する。この変換はフーリエ変換により実現することができる。フーリエ変換としては、一般的に、FFT(Fast Fourier Transform)アルゴリズムを用いることが多い。
FFT部2a、2bでフーリエ変換する際、A/D変換器1a、1bからの受信サンプル値系列に対して有効シンボル長の時間窓を設け、FFT時間窓内の信号に対してフーリエ変換を行う。FFT時間窓はマルチパスによる劣化が生じないようなタイミングに設けるのが一般的である。
また、実際の伝送路では、山や建物に反射して遅延時間を伴って到来する反射波(マルチパス)が混入することがある。反射波が混入すると、振幅変動や位相回転などが発生するため、16QAM、32QAM、64QAM等の同期検波方式で復調する必要のある変調方式では、各キャリアに対して、振幅及び位相の補正を行う必要がある。
FFT部2a、2bからの出力はパイロットキャリア抽出部3a、3bと乗算器8a、8bに入力される。パイロットキャリア抽出部3a、3bでは、入力される信号から、例えば、数キャリア毎に挿入されているパイロットキャリアを抽出して、内挿補間フィルタ部4a、4bへ出力する。
内挿補間フィルタ部4a、4bは、入力される信号に基づいて伝送路特性を推定して、当該推定結果に関する信号を係数算出部5a、5bへ出力する。伝送路特性の推定処理では、抽出したパイロットキャリアに対して内挿補間処理を行うことにより、パイロットキャリアが配置されていないデータキャリア部分の振幅、位相特性を推定することが可能である。
また、実際の伝送路では、山や建物に反射して遅延時間を伴って到来する反射波(マルチパス)が混入することがある。反射波が混入すると、振幅変動や位相回転などが発生するため、16QAM、32QAM、64QAM等の同期検波方式で復調する必要のある変調方式では、各キャリアに対して、振幅及び位相の補正を行う必要がある。
FFT部2a、2bからの出力はパイロットキャリア抽出部3a、3bと乗算器8a、8bに入力される。パイロットキャリア抽出部3a、3bでは、入力される信号から、例えば、数キャリア毎に挿入されているパイロットキャリアを抽出して、内挿補間フィルタ部4a、4bへ出力する。
内挿補間フィルタ部4a、4bは、入力される信号に基づいて伝送路特性を推定して、当該推定結果に関する信号を係数算出部5a、5bへ出力する。伝送路特性の推定処理では、抽出したパイロットキャリアに対して内挿補間処理を行うことにより、パイロットキャリアが配置されていないデータキャリア部分の振幅、位相特性を推定することが可能である。
係数算出部5a、5bは、内挿補間フィルタ部4a、4bから入力される信号に基づいた係数を算出して、乗算器8a、8bへ出力する。乗算器8a、8bは、FFT部2a、2bから出力されるデータキャリアに対して係数算出部5a、5bにより算出された係数を乗算して、当該乗算結果の信号を合成部9へ出力する。例えば、マルチパスフェージングによりレベルが低下したキャリアに対してはC/Nが劣化して伝送誤りを引き起こし易いため、そのキャリアの重み(重要度)を低く設定する。
理論的には、M(Mは複数)個の受信アンテナを有する構成における最大比合成の最適な重み係数wi(k)は、送信機からi番目のアンテナまでの伝送路特性をhi(k)とすると、式1のように表される。なお、iはアンテナの番号を表しており、kはキャリアの番号を表している。式1は、C/Nを最大にする係数であることが知られている。
理論的には、M(Mは複数)個の受信アンテナを有する構成における最大比合成の最適な重み係数wi(k)は、送信機からi番目のアンテナまでの伝送路特性をhi(k)とすると、式1のように表される。なお、iはアンテナの番号を表しており、kはキャリアの番号を表している。式1は、C/Nを最大にする係数であることが知られている。
本例では、各乗算器8a、8bにおいてデータキャリアが上記のような係数により重み付けされて、その結果が共通の合成部9へ出力される。
合成部9は、各ダイバーシチブランチ部の乗算器8a、8bから入力される信号を加算処理(合成処理)して、当該加算処理結果の信号を復調部10へ出力する。復調部10は、合成部9から入力される信号を、再度、情報符号へ変換する。
このように、キャリア毎に合成比率を最適化した後に、ダイバーシチ合成を行うことにより、伝送特性を改善することができる。
なお、上記のようなダイバーシチの原理については、例えば、非特許文献1に詳述されている。
合成部9は、各ダイバーシチブランチ部の乗算器8a、8bから入力される信号を加算処理(合成処理)して、当該加算処理結果の信号を復調部10へ出力する。復調部10は、合成部9から入力される信号を、再度、情報符号へ変換する。
このように、キャリア毎に合成比率を最適化した後に、ダイバーシチ合成を行うことにより、伝送特性を改善することができる。
なお、上記のようなダイバーシチの原理については、例えば、非特許文献1に詳述されている。
ここで、受信アンテナに到達する受信電界が低くなり、C/Nが劣化すると、内挿補間フィルタ部4a、4bからの推定伝送路特性にも雑音が混入する。このため、係数算出部5a、5bにおいても、前段の内挿補間フィルタ部4a、4bからの出力に雑音が混入すると、最適な係数を算出することが困難となる。
そこで、本例のOFDM受信装置では、各ダイバーシチブランチ部に、マルチパス検出部6a、6bと、フィルタ係数切り替え部7a、7bを備えた。
各ダイバーシチブランチ部において、A/D変換器1a、1bからの受信サンプリング値系列がマルチパス検出部6a、6bに入力される。マルチパス検出部6a、6bは、伝送路で生じたマルチパスの遅延時間及びマルチパスのレベルを検出する。
そこで、本例のOFDM受信装置では、各ダイバーシチブランチ部に、マルチパス検出部6a、6bと、フィルタ係数切り替え部7a、7bを備えた。
各ダイバーシチブランチ部において、A/D変換器1a、1bからの受信サンプリング値系列がマルチパス検出部6a、6bに入力される。マルチパス検出部6a、6bは、伝送路で生じたマルチパスの遅延時間及びマルチパスのレベルを検出する。
マルチパスを検出する一手段として、受信サンプリング値系列を有効シンボル長遅延させた信号と、そうでない信号との相関演算を行い、当該相関結果に対して雑音低減のためのフィルタリング処理を行い、次に、当該フィルタリング処理結果に対して微分処理を施すことにより、遅延プロファイルを得ることができる。
図2には、K(Kは例えば1以上の値)サンプルの遅延時間を有するマルチパスが混入した時に上記した処理を用いて算出した遅延プロファイルの一例を示してある。本例では、レベルが大きい主波に対して、Kサンプル離れた位置にマルチパスが存在している。
なお、遅延プロファイルの算出方式については、例えば、特許文献3に詳述されている。
図2には、K(Kは例えば1以上の値)サンプルの遅延時間を有するマルチパスが混入した時に上記した処理を用いて算出した遅延プロファイルの一例を示してある。本例では、レベルが大きい主波に対して、Kサンプル離れた位置にマルチパスが存在している。
なお、遅延プロファイルの算出方式については、例えば、特許文献3に詳述されている。
マルチパス検出部6a、6bは、算出した遅延プロファイルからマルチパスの遅延時間を算出する。図2に示した例では、マルチパス検出部6a、6bからマルチパスの遅延時間としてKという値を算出して、当該値を表す信号をフィルタ係数切り替え部7a、7bへ出力する。
遅延プロファイルからマルチパスの遅延時間を検出する方法としては、一例として、図2に示す遅延プロファイルに対して所定の閾値を設けて、閾値を超えるレベルを有する信号のタイミングの差をマルチパスの遅延時間として算出する方法を用いることができる。なお、図2では、2波のマルチパスについて説明したが、一般に、m波(mは整数)のマルチパスが混入している環境において、j(j=1〜m)番目のマルチパスの遅延時間をτjとして、最大遅延時間K=max(τj)を算出することができる。
また、遅延プロファイルの算出方式としては、他の様々な方式を用いることも可能である。例えば、同期用のシンボルを備えたフレーム構成を有している場合には、送信側で挿入している同期シンボルのパターンと受信側で使用する同期シンボルとの相関演算を行うことにより、遅延プロファイルを算出することができる。このように、遅延プロファイルの算出は、種々な方式により行われてもよい。
また、マルチパス検出部6a、6bの動作としては、例えば、遅延プロファイル自体を算出しなくてもよく、マルチパスの最大遅延時間を算出することが可能であればよい。
遅延プロファイルからマルチパスの遅延時間を検出する方法としては、一例として、図2に示す遅延プロファイルに対して所定の閾値を設けて、閾値を超えるレベルを有する信号のタイミングの差をマルチパスの遅延時間として算出する方法を用いることができる。なお、図2では、2波のマルチパスについて説明したが、一般に、m波(mは整数)のマルチパスが混入している環境において、j(j=1〜m)番目のマルチパスの遅延時間をτjとして、最大遅延時間K=max(τj)を算出することができる。
また、遅延プロファイルの算出方式としては、他の様々な方式を用いることも可能である。例えば、同期用のシンボルを備えたフレーム構成を有している場合には、送信側で挿入している同期シンボルのパターンと受信側で使用する同期シンボルとの相関演算を行うことにより、遅延プロファイルを算出することができる。このように、遅延プロファイルの算出は、種々な方式により行われてもよい。
また、マルチパス検出部6a、6bの動作としては、例えば、遅延プロファイル自体を算出しなくてもよく、マルチパスの最大遅延時間を算出することが可能であればよい。
ところで、雑音が混入したパイロットキャリアを用いて係数算出部5a、5bによりダイバーシチの係数を算出すると、C/Nの特性が劣化してしまうという問題がある。これは、内挿補間フィルタ演算後に雑音が残留しているためであり、このような問題を解消するためには、例えば、本例のように、内挿補間フィルタを用いて雑音を低減する方法を用いることが可能である。
このような雑音の低減方法としては、例えば、内挿補間フィルタの周波数特性において、図3に示すように、高周波成分を抑圧して、低周波成分のみを通過させることにより、雑音を低減することができる。
しかし、例えば図13に示されるようなガードインターバル期間Tgまでの遅延時間のマルチパスに対応(例えば、等化)するためには、(−Tg/2)〜(+Tg/2)の帯域を通過帯域幅とする内挿補間フィルタが必要となり、図3に示したような通過帯域幅の狭いフィルタでは遅延時間がTgとなるマルチパスに対応することはできない。
このような雑音の低減方法としては、例えば、内挿補間フィルタの周波数特性において、図3に示すように、高周波成分を抑圧して、低周波成分のみを通過させることにより、雑音を低減することができる。
しかし、例えば図13に示されるようなガードインターバル期間Tgまでの遅延時間のマルチパスに対応(例えば、等化)するためには、(−Tg/2)〜(+Tg/2)の帯域を通過帯域幅とする内挿補間フィルタが必要となり、図3に示したような通過帯域幅の狭いフィルタでは遅延時間がTgとなるマルチパスに対応することはできない。
このため、本例では、内挿補間フィルタ部4a、4bを構成する内挿補間フィルタのフィルタ特性をマルチパスの遅延時間により適応的に制御し、マルチパスの遅延時間が短い時にはフィルタの通過帯域幅を狭くして雑音を低減させることにより、ダイバーシチ処理時のC/Nの劣化を軽減する。
ここで、内挿補間フィルタのカットオフ周波数を低くすることによりC/Nの改善が見込まれるが、内挿補間フィルタのカットオフ周波数を低くすると対応(例えば、等化)可能なマルチパスの遅延時間が短くなる。このため、フィルタ係数切り替え部7a、7bは、マルチパス検出部6a、6bにより検出されたマルチパスの遅延時間に適応したカットオフ周波数になるように内挿補間フィルタ部4a、4bのフィルタ係数を切り替える。
例えば、フィルタ係数切り替え部7a、7bは、複数の異なるカットオフ周波数に対応した複数の異なるフィルタ係数をROM等の記憶素子に記憶させておき、マルチパス検出部6a、6bにより検出された遅延時間のマルチパスに対応(例えば、等化)可能であって且つ最もカットオフ周波数が低いフィルタ係数が内挿補間フィルタ部4a、4bにより使用されるように切り替える。
ここで、内挿補間フィルタのカットオフ周波数を低くすることによりC/Nの改善が見込まれるが、内挿補間フィルタのカットオフ周波数を低くすると対応(例えば、等化)可能なマルチパスの遅延時間が短くなる。このため、フィルタ係数切り替え部7a、7bは、マルチパス検出部6a、6bにより検出されたマルチパスの遅延時間に適応したカットオフ周波数になるように内挿補間フィルタ部4a、4bのフィルタ係数を切り替える。
例えば、フィルタ係数切り替え部7a、7bは、複数の異なるカットオフ周波数に対応した複数の異なるフィルタ係数をROM等の記憶素子に記憶させておき、マルチパス検出部6a、6bにより検出された遅延時間のマルチパスに対応(例えば、等化)可能であって且つ最もカットオフ周波数が低いフィルタ係数が内挿補間フィルタ部4a、4bにより使用されるように切り替える。
図4には、(A)マルチパスの遅延時間が短い場合と、(B)マルチパスの遅延時間が長い場合について、内挿補間フィルタ係数の切り替えの一例を示してある。
図4(A)にはマルチパスの遅延時間が短い場合の例を示してあり、この場合には、内挿補間フィルタのカットオフ周波数を低く設定することにより、C/Nの改善度が高まる。逆に、図4(B)にはマルチパスの遅延時間が長い場合の例を示してあり、この場合には、内挿補間フィルタのカットオフ周波数を高く設定することにより、C/Nの改善度は低いが、マルチパスへの対応には問題は生じない。
図4(A)にはマルチパスの遅延時間が短い場合の例を示してあり、この場合には、内挿補間フィルタのカットオフ周波数を低く設定することにより、C/Nの改善度が高まる。逆に、図4(B)にはマルチパスの遅延時間が長い場合の例を示してあり、この場合には、内挿補間フィルタのカットオフ周波数を高く設定することにより、C/Nの改善度は低いが、マルチパスへの対応には問題は生じない。
ここで、図5には、ダイバーシチによるC/Nの改善度の劣化度合いについて、シミュレーション結果の一例を示してある。グラフの横軸はそれぞれの系統(それぞれのダイバーシチブランチ)のC/N[dB]を示しており、縦軸はダイバーシチ合成したことによるC/Nの改善度を示している。
例えば、2系統に入力する受信信号のC/Nが同一であった場合には、ダイバーシチ合成を行うと、それぞれの系統に混入している雑音の無相関性から、C/Nで約3dBの改善効果が得られる。これは、係数算出部5a、5bの係数が理想的であった場合であるが、係数に誤差が生じた場合には、ダイバーシチ合成のC/N改善度が劣化してしまう。
図5の例では、C/Nが大きくなるにつれてC/N改善度は約3dBに漸近している。しかし、C/Nが小さくなると改善度は減少し、C/Nが0dBになると、その改善度は約1.9dBにまで減少してしまう。
例えば、2系統に入力する受信信号のC/Nが同一であった場合には、ダイバーシチ合成を行うと、それぞれの系統に混入している雑音の無相関性から、C/Nで約3dBの改善効果が得られる。これは、係数算出部5a、5bの係数が理想的であった場合であるが、係数に誤差が生じた場合には、ダイバーシチ合成のC/N改善度が劣化してしまう。
図5の例では、C/Nが大きくなるにつれてC/N改善度は約3dBに漸近している。しかし、C/Nが小さくなると改善度は減少し、C/Nが0dBになると、その改善度は約1.9dBにまで減少してしまう。
そこで、本例のOFDM受信装置では、図1に示されるような構成により、係数算出部5a、5bにより算出する係数に含まれる誤差を軽減して、ダイバーシチ合成によるC/N改善度を向上させることが可能である。
具体的には、各ダイバーシチブランチ部において、内挿補間フィルタ部4a、4bの周波数特性をマルチパスの遅延時間に適応するように制御することにより、推定伝送路特性に含まれる雑音成分を除去している。そして、当該推定伝送路特性の雑音成分を除去すると、係数算出部5a、5bにより算出する係数に含まれる雑音成分を除去することができる。このような雑音成分が軽減されることで、精度の良い比率でダイバーシチ合成が可能となり、良好なダイバーシチ処理を行うことができる。
具体的には、各ダイバーシチブランチ部において、内挿補間フィルタ部4a、4bの周波数特性をマルチパスの遅延時間に適応するように制御することにより、推定伝送路特性に含まれる雑音成分を除去している。そして、当該推定伝送路特性の雑音成分を除去すると、係数算出部5a、5bにより算出する係数に含まれる雑音成分を除去することができる。このような雑音成分が軽減されることで、精度の良い比率でダイバーシチ合成が可能となり、良好なダイバーシチ処理を行うことができる。
また、各乗算器8a、8bにおいて上記した式1に示されるような係数を乗算した後に、受信信号を合成することは、同時に振幅と位相の等化処理を行っていることに相当するが、この際に、C/Nの改善効果を得ることもできる。
このように、ダイバーシチ受信方式においては、推定伝送路特性の雑音を軽減することにより、例えば、C/Nが5dBである環境下では等化時のC/N改善度が最大約3dBとなり、合成時のC/N改善度が最大約0.4dBとなり、これらを合わせて最大で約3.4dBのC/N改善が見込まれる。また、本例では、2系統のダイバーシチについて説明したが、N系統(Nは整数)のダイバーシチ装置についても同様である。
このように、ダイバーシチ受信方式においては、推定伝送路特性の雑音を軽減することにより、例えば、C/Nが5dBである環境下では等化時のC/N改善度が最大約3dBとなり、合成時のC/N改善度が最大約0.4dBとなり、これらを合わせて最大で約3.4dBのC/N改善が見込まれる。また、本例では、2系統のダイバーシチについて説明したが、N系統(Nは整数)のダイバーシチ装置についても同様である。
また、図6には、図1に示される本例のOFDM受信装置を変形した構成例を示してある。
図6に示されるOFDM受信装置は、図1に示されるOFDM受信装置と同様な構成において、更に、各ダイバーシチブランチ部において、FFT部2a、2bの後段であってパイロットキャリア抽出部3a、3bや乗算器8a、8bの前段に、遅延部11a、11bを備えた構成を有している。本例では、FFT部2a、2bからの出力信号が遅延部11a、11bを経由してパイロットキャリア抽出部3a、3bや乗算器8a、8bに入力される。
このように、図6に示される構成では、マルチパス検出部6a、6bによる演算時間を考慮して、FFT部2a、2bの後段に、マルチパス検出部6a、6bとのタイミングを調整するための遅延部11a、11bを設けてある。図6に示される構成においても、マルチパスの遅延時間に応じて内挿補間フィルタ部4a、4bのフィルタ特性を適応的に制御することにより、ダイバーシチ合成時のC/N特性を改善することが可能となる。
図6に示されるOFDM受信装置は、図1に示されるOFDM受信装置と同様な構成において、更に、各ダイバーシチブランチ部において、FFT部2a、2bの後段であってパイロットキャリア抽出部3a、3bや乗算器8a、8bの前段に、遅延部11a、11bを備えた構成を有している。本例では、FFT部2a、2bからの出力信号が遅延部11a、11bを経由してパイロットキャリア抽出部3a、3bや乗算器8a、8bに入力される。
このように、図6に示される構成では、マルチパス検出部6a、6bによる演算時間を考慮して、FFT部2a、2bの後段に、マルチパス検出部6a、6bとのタイミングを調整するための遅延部11a、11bを設けてある。図6に示される構成においても、マルチパスの遅延時間に応じて内挿補間フィルタ部4a、4bのフィルタ特性を適応的に制御することにより、ダイバーシチ合成時のC/N特性を改善することが可能となる。
以上のように、本例のOFDM受信装置では、直交周波数分割多重(OFDM)方式で変調されたOFDM信号を送信する送信機と無線により通信して、伝送されてきたOFDM信号を複数のアンテナによりダイバーシチ受信する構成において、各系統(各ダイバーシチブランチ)の受信パイロットキャリアに対して内挿補間処理を行うことで伝送路特性を推定する機能と、当該推定した伝送路特性の振幅比に基づいてダイバーシチ合成する機能と、受信OFDM信号からマルチパスの遅延時間を算出する機能と、パイロットキャリアを内挿補間処理する際の内挿補間フィルタの周波数特性を当該マルチパスの遅延時間に基づいて適応的に制御する機能を備えた。
また、本例のOFDM受信装置では、内挿補間フィルタの周波数特性を制御する機能として、複数のフィルタ係数を記憶素子に記憶保持させる機能と、マルチパスの遅延波の遅延時間に基づいて当該複数のフィルタ係数の中からフィルタ係数を選択して内挿補間フィルタのフィルタ係数として設定する機能を備えた。
また、本例のOFDM受信装置では、ダイバーシチ合成方式として、最大比合成方式を採用した。
また、本例のOFDM受信装置では、内挿補間フィルタの周波数特性を制御する機能として、複数のフィルタ係数を記憶素子に記憶保持させる機能と、マルチパスの遅延波の遅延時間に基づいて当該複数のフィルタ係数の中からフィルタ係数を選択して内挿補間フィルタのフィルタ係数として設定する機能を備えた。
また、本例のOFDM受信装置では、ダイバーシチ合成方式として、最大比合成方式を採用した。
このように、本例のOFDM受信装置では、マルチパス検出部6a、6bによりマルチパスの遅延時間を逐次検出し、フィルタ係数切り替え部7a、7bにより検出されたマルチパスの遅延時間に応じて内挿補間フィルタ部4a、4bのフィルタ係数を更新して、内挿補間フィルタのフィルタ特性を適応的に制御する。
従って、本例のOFDM受信装置では、例えば、マルチパスの遅延時間が短い場合には、内挿補間フィルタ部4a、4bのカットオフ周波数を低く設定して、推定伝送路特性に含まれる雑音成分を軽減することができる。また、推定した伝送路特性をダイバーシチの重み係数として用いる構成において、C/Nの改善効果が得られる。
従って、本例のOFDM受信装置では、例えば、マルチパスの遅延時間が短い場合には、内挿補間フィルタ部4a、4bのカットオフ周波数を低く設定して、推定伝送路特性に含まれる雑音成分を軽減することができる。また、推定した伝送路特性をダイバーシチの重み係数として用いる構成において、C/Nの改善効果が得られる。
なお、本例のOFDM受信装置では、それぞれのアンテナの系(アンテナ系)毎に備えられたパイロットキャリア抽出部3a、3bの機能や内挿補間フィルタ部4a、4bの機能により内挿補間伝送路特性検出手段が構成されており、それぞれのアンテナ系毎に備えられた係数算出部5a、5bの機能や乗算器8a、8bの機能により係数乗算手段が構成されており、それぞれのアンテナ系毎に備えられたマルチパス検出部6a、6bの機能により係数乗算手段が構成されており、それぞれのアンテナ系毎に備えられたフィルタ係数切り替え部7a、7bの機能により内挿補間フィルタ周波数特性制御手段が構成されており、全てのアンテナ系に共通に備えられた合成部9の機能により信号合成手段が構成されており、全てのアンテナ系に共通に備えられた復調部10の機能により信号復調手段が構成されている。
また、本例のOFDM受信装置では、フィルタ係数切り替え部7a、7bは、複数のフィルタ係数を記憶するフィルタ係数記憶手段の機能や、マルチパスの遅延時間に対応するフィルタ係数を選択して内挿補間フィルタに設定するフィルタ係数選択設定手段の機能を有している。
また、本例のOFDM受信装置では、フィルタ係数切り替え部7a、7bは、複数のフィルタ係数を記憶するフィルタ係数記憶手段の機能や、マルチパスの遅延時間に対応するフィルタ係数を選択して内挿補間フィルタに設定するフィルタ係数選択設定手段の機能を有している。
次に、OFDM受信装置の他の構成例を図面を参照して説明する。
図7には、OFDM受信装置の構成例を示してある。なお、本例では、同期処理部や誤り訂正処理部等のように本発明と特には関連しない処理部については、図示や説明を省略する。
本例のOFDM受信装置は、A/D(Analog to Digital)変換器21と、FFT(Fast Fourier Transform)部22と、パイロットキャリア抽出部23と、内挿補間フィルタ部24と、マルチパス検出部25と、フィルタ係数切り替え部26と、等化処理部27と、復調部28を備えている。
本例のOFDM受信装置により行われる動作の一例を示す。
図7には、OFDM受信装置の構成例を示してある。なお、本例では、同期処理部や誤り訂正処理部等のように本発明と特には関連しない処理部については、図示や説明を省略する。
本例のOFDM受信装置は、A/D(Analog to Digital)変換器21と、FFT(Fast Fourier Transform)部22と、パイロットキャリア抽出部23と、内挿補間フィルタ部24と、マルチパス検出部25と、フィルタ係数切り替え部26と、等化処理部27と、復調部28を備えている。
本例のOFDM受信装置により行われる動作の一例を示す。
アンテナで受信された信号は、RF(Radio Frequency)部、IF(Intermediate Frequency)部を経由して、A/D変換器21によりアナログ信号からデジタル信号へ変換されて、FFT部22とマルチパス検出部25へ出力される。A/D変換器21から出力される受信サンプル値系列はFFT部22に入力され、FFT部22では当該受信サンプル値系列が時間軸信号から周波数軸信号、すなわち、キャリア軸信号へ変換されてパイロットキャリア抽出部23と等化処理部27へ出力される。この変換はフーリエ変換により実現することができる。フーリエ変換としては、一般的に、FFT(Fast Fourier Transform)アルゴリズムを用いることが多い。
FFT部22でフーリエ変換する際、A/D変換器21からの受信サンプル値系列に対して有効シンボル長の時間窓を設け、FFT時間窓内の信号に対してフーリエ変換を行う。FFT時間窓はマルチパスによる劣化が生じないようなタイミングに設けるのが一般的である。
また、実際の伝送路では、山や建物に反射して遅延時間を伴って到来する反射波(マルチパス)が混入することがある。反射波が混入すると、振幅変動や位相回転などが発生するため、16QAM、32QAM、64QAM等の同期検波方式で復調する必要のある変調方式では、各キャリアに対して、振幅及び位相の補正を行う必要がある。
このため、パイロットキャリアから伝送路で生じた振幅変動、位相変動等の伝送路特性を推定し、推定した伝送路特性を用いてこれらの変動を補正(等化)する。
FFT部22でフーリエ変換する際、A/D変換器21からの受信サンプル値系列に対して有効シンボル長の時間窓を設け、FFT時間窓内の信号に対してフーリエ変換を行う。FFT時間窓はマルチパスによる劣化が生じないようなタイミングに設けるのが一般的である。
また、実際の伝送路では、山や建物に反射して遅延時間を伴って到来する反射波(マルチパス)が混入することがある。反射波が混入すると、振幅変動や位相回転などが発生するため、16QAM、32QAM、64QAM等の同期検波方式で復調する必要のある変調方式では、各キャリアに対して、振幅及び位相の補正を行う必要がある。
このため、パイロットキャリアから伝送路で生じた振幅変動、位相変動等の伝送路特性を推定し、推定した伝送路特性を用いてこれらの変動を補正(等化)する。
FFT部22からの出力はパイロットキャリア抽出部23と等化処理部27に入力される。パイロットキャリア抽出部23は、FFT部22から入力される信号から、例えば、数キャリア毎に挿入されているパイロットキャリアを抽出して、内挿補間フィルタ部24へ出力する。内挿補間フィルタ部24は、パイロットキャリア抽出部23から入力される信号に基づいて、伝送路特性を推定して、当該推定結果を表す信号を等化処理部27へ出力する。
伝送路特性の推定処理では、抽出したパイロットキャリアに対して内挿補間処理を行うことにより、パイロットキャリアが配置されていないデータキャリア部分の振幅、位相特性を推定することが可能である。等化処理部27は、FFT部22から出力されるデータキャリアと内挿補間フィルタ部24により推定された伝送路特性とを複素除算することにより、振幅と位相の補正を行い、当該補正後の信号を復調部28へ出力する。等化処理部27からの出力は復調部28により、再度、情報符号へ変換されて、OFDM伝送が完了する。
また、A/D変換器21から出力される受信サンプリング値系列はマルチパス検出部25に入力される。
マルチパス検出部25は、伝送路で生じたマルチパスの遅延時間及びマルチパスのレベルを検出する。
本例では、マルチパス検出部25は、算出した遅延プロファイルからマルチパスの遅延時間を算出し、当該算出結果を表す信号をフィルタ係数切り替え部26へ出力する。
伝送路特性の推定処理では、抽出したパイロットキャリアに対して内挿補間処理を行うことにより、パイロットキャリアが配置されていないデータキャリア部分の振幅、位相特性を推定することが可能である。等化処理部27は、FFT部22から出力されるデータキャリアと内挿補間フィルタ部24により推定された伝送路特性とを複素除算することにより、振幅と位相の補正を行い、当該補正後の信号を復調部28へ出力する。等化処理部27からの出力は復調部28により、再度、情報符号へ変換されて、OFDM伝送が完了する。
また、A/D変換器21から出力される受信サンプリング値系列はマルチパス検出部25に入力される。
マルチパス検出部25は、伝送路で生じたマルチパスの遅延時間及びマルチパスのレベルを検出する。
本例では、マルチパス検出部25は、算出した遅延プロファイルからマルチパスの遅延時間を算出し、当該算出結果を表す信号をフィルタ係数切り替え部26へ出力する。
ところで、雑音が混入したパイロットキャリアを用いて等化処理を行った場合には、C/N特性が劣化してしまうという問題がある。これは、内挿補間フィルタ演算後に雑音が残留しているためであり、このような問題を解消するためには、例えば、本例のように、内挿補間フィルタを用いて雑音を低減する方法を用いることが可能である。
このような雑音の低減方法としては、例えば、内挿補間フィルタ部24を構成する内挿補間フィルタの周波数特性において、高周波成分を抑圧し、低周波成分のみを通過させることにより、雑音を低減することができる。
しかし、例えばガードインターバル期間Tgまでの遅延時間のマルチパスを等化するためには、(−Tg/2)〜(+Tg/2)の帯域を通過帯域幅とする内挿補間フィルタが必要となり、例えば図3に示したような通過帯域幅の狭いフィルタでは遅延時間がTgであるマルチパスを等化することができない。
このため、本例では、内挿補間フィルタ部24を構成する内挿補間フィルタのフィルタ特性をマルチパスの遅延時間により適応的に制御し、例えば、マルチパスの遅延時間が短い時にはフィルタの通過帯域幅を狭くして雑音を低減させることにより、等化処理時のC/N劣化を軽減することが可能となる。
このような雑音の低減方法としては、例えば、内挿補間フィルタ部24を構成する内挿補間フィルタの周波数特性において、高周波成分を抑圧し、低周波成分のみを通過させることにより、雑音を低減することができる。
しかし、例えばガードインターバル期間Tgまでの遅延時間のマルチパスを等化するためには、(−Tg/2)〜(+Tg/2)の帯域を通過帯域幅とする内挿補間フィルタが必要となり、例えば図3に示したような通過帯域幅の狭いフィルタでは遅延時間がTgであるマルチパスを等化することができない。
このため、本例では、内挿補間フィルタ部24を構成する内挿補間フィルタのフィルタ特性をマルチパスの遅延時間により適応的に制御し、例えば、マルチパスの遅延時間が短い時にはフィルタの通過帯域幅を狭くして雑音を低減させることにより、等化処理時のC/N劣化を軽減することが可能となる。
図8には、内挿補間フィルタ部24の通過帯域幅を可変にした時、すなわちフィルタのカットオフ周波数を可変にした時における等化処理後のC/Nについて、シミュレーション結果の一例を示してある。
本シミュレーション結果は、データキャリアとパイロットキャリアのレベルを同一にして、それぞれのキャリアにC/N=20[dB]の雑音が混入した時における等化処理後のC/Nを観測したものである。グラフの横軸はガードインターバル長Tgに対するカットオフ周波数の値を示しており、縦軸は等化処理後のC/Nを示している。
例えば、カットオフ周波数が0.5に近い時、すなわち、帯域平坦のフィルタ特性の時には、等化後のC/Nが3[dB]劣化し、約17[dB]となっている。一方、カットオフ周波数が0に近づくにつれて、推定伝送路特性の雑音量が0に近づくため、等化後のC/Nが20[dB]に近づいている。このように、内挿補間フィルタのカットオフ周波数を低くすることにより、等化後のC/N改善が見込まれる。
本シミュレーション結果は、データキャリアとパイロットキャリアのレベルを同一にして、それぞれのキャリアにC/N=20[dB]の雑音が混入した時における等化処理後のC/Nを観測したものである。グラフの横軸はガードインターバル長Tgに対するカットオフ周波数の値を示しており、縦軸は等化処理後のC/Nを示している。
例えば、カットオフ周波数が0.5に近い時、すなわち、帯域平坦のフィルタ特性の時には、等化後のC/Nが3[dB]劣化し、約17[dB]となっている。一方、カットオフ周波数が0に近づくにつれて、推定伝送路特性の雑音量が0に近づくため、等化後のC/Nが20[dB]に近づいている。このように、内挿補間フィルタのカットオフ周波数を低くすることにより、等化後のC/N改善が見込まれる。
しかし、内挿補間フィルタのカットオフ周波数を低くすると、等化可能なマルチパスの遅延時間が短くなる。このため、フィルタ係数切り替え部26は、マルチパス検出部25により検出されたマルチパスの遅延時間に適応したカットオフ周波数になるように内挿補間フィルタ部24のフィルタ係数を切り替える。
本例では、フィルタ係数切り替え部26は、複数の異なるカットオフ周波数に対応する複数の異なるフィルタ係数をROM等の記憶素子に記憶させておき、マルチパス検出部25により検出された遅延時間のマルチパスを等化可能であって且つ最もカットオフ周波数が低いフィルタ係数に切り替える。
本例では、フィルタ係数切り替え部26は、複数の異なるカットオフ周波数に対応する複数の異なるフィルタ係数をROM等の記憶素子に記憶させておき、マルチパス検出部25により検出された遅延時間のマルチパスを等化可能であって且つ最もカットオフ周波数が低いフィルタ係数に切り替える。
また、図9には、図7に示される本例のOFDM受信装置を変形した構成例を示してある。
図9に示されるOFDM受信装置は、図7に示されるOFDM受信装置と同様な構成において、更に、FFT部22の後段であってパイロットキャリア抽出部23や等化処理部27の前段に、遅延部31を備えた構成を有している。本例では、FFT部22からの出力信号が遅延部31を経由してパイロットキャリア抽出部23や等化処理部27に入力される。
このように、図9に示される構成では、マルチパス検出部25による演算時間を考慮して、FFT部22の後段に、マルチパス検出部25とのタイミングを調整するための遅延部31を設けてある。具体的には、一般的にマルチパス検出部25での演算時間に数μsec〜数百msec程度の時間を要するため、遅延部31では、マルチパス検出部25による演算時間と同程度の遅延を行って、タイミングの調整を行っている。
図9に示される構成においても、マルチパスの遅延時間に応じて内挿補間フィルタ部24のフィルタ特性を適応的に制御することにより、C/N特性を改善することが可能となる。
図9に示されるOFDM受信装置は、図7に示されるOFDM受信装置と同様な構成において、更に、FFT部22の後段であってパイロットキャリア抽出部23や等化処理部27の前段に、遅延部31を備えた構成を有している。本例では、FFT部22からの出力信号が遅延部31を経由してパイロットキャリア抽出部23や等化処理部27に入力される。
このように、図9に示される構成では、マルチパス検出部25による演算時間を考慮して、FFT部22の後段に、マルチパス検出部25とのタイミングを調整するための遅延部31を設けてある。具体的には、一般的にマルチパス検出部25での演算時間に数μsec〜数百msec程度の時間を要するため、遅延部31では、マルチパス検出部25による演算時間と同程度の遅延を行って、タイミングの調整を行っている。
図9に示される構成においても、マルチパスの遅延時間に応じて内挿補間フィルタ部24のフィルタ特性を適応的に制御することにより、C/N特性を改善することが可能となる。
以上のように、本例のOFDM受信装置では、直交周波数分割多重(OFDM)方式で変調されたOFDM信号を送信する送信機と無線により通信し、伝送されてきたOFDM信号をアンテナにより受信する構成において、受信パイロットキャリアに対して内挿補間処理を行うことで伝送路特性を推定する機能と、当該推定した伝送路特性に基づいてデータキャリアの振幅及び位相を等化する機能と、受信OFDM信号からマルチパスの遅延時間を算出する機能と、パイロットキャリアを内挿補間処理する際の内挿補間フィルタの周波数特性をマルチパスの遅延時間に基づいて適応的に制御する機能を備えた。
また、本例のOFDM受信装置では、内挿補間フィルタの周波数特性を制御する機能として、複数のフィルタ係数を記憶素子に記憶保持させる機能と、マルチパスの遅延波の遅延時間に基づいて当該複数のフィルタ係数の中からフィルタ係数を選択して内挿補間フィルタのフィルタ係数として設定する機能を備えた。
また、本例のOFDM受信装置では、内挿補間フィルタの周波数特性を制御する機能として、複数のフィルタ係数を記憶素子に記憶保持させる機能と、マルチパスの遅延波の遅延時間に基づいて当該複数のフィルタ係数の中からフィルタ係数を選択して内挿補間フィルタのフィルタ係数として設定する機能を備えた。
このように、本例のOFDM受信装置では、マルチパス検出部25によりマルチパスの遅延時間を逐次検出し、フィルタ係数切り替え部26により検出されたマルチパスの遅延時間に応じて内挿補間フィルタ部24のフィルタ係数を更新して、内挿補間フィルタのフィルタ特性を適応的に制御する。
従って、本例のOFDM受信装置では、マルチパスの遅延時間に応じて内挿補間フィルタのフィルタ特性を適応的に制御することにより、推定伝送路特性に含まれる雑音成分を除去して、等化処理時のC/N劣化を軽減させることが可能となる。例えば、マルチパスの遅延時間が短い場合には、内挿補間フィルタ部24のカットオフ周波数を低く設定して、推定伝送路特性に含まれる雑音成分を軽減することができる。
また、例えば、内挿補間フィルタとして複素フィルタが用いられる場合には、回路規模が大きくなるが、本例では、内挿補間フィルタが複素フィルタであっても、マルチパスの遅延時間に応じて複素フィルタの周波数特性を適応的に制御することにより、C/Nの改善効果が得られる。
従って、本例のOFDM受信装置では、マルチパスの遅延時間に応じて内挿補間フィルタのフィルタ特性を適応的に制御することにより、推定伝送路特性に含まれる雑音成分を除去して、等化処理時のC/N劣化を軽減させることが可能となる。例えば、マルチパスの遅延時間が短い場合には、内挿補間フィルタ部24のカットオフ周波数を低く設定して、推定伝送路特性に含まれる雑音成分を軽減することができる。
また、例えば、内挿補間フィルタとして複素フィルタが用いられる場合には、回路規模が大きくなるが、本例では、内挿補間フィルタが複素フィルタであっても、マルチパスの遅延時間に応じて複素フィルタの周波数特性を適応的に制御することにより、C/Nの改善効果が得られる。
本例のOFDM受信装置は、例えば、OFDM方式により変調されておりパイロットキャリアを含んだ信号を受信する構成において、受信信号に含まれるパイロットキャリアについて内挿補間フィルタにより内挿補間を行って伝送路特性を検出する内挿補間伝送路特性検出手段と、内挿補間伝送路特性検出手段により検出される伝送路特性に基づいて受信信号に対して等化処理を行う等化処理手段と、等化処理手段により得られる等化処理結果の信号を復調する信号復調手段と、受信信号に基づいてマルチパスの遅延時間を検出するマルチパス遅延時間検出手段と、マルチパス遅延時間検出手段により検出される遅延時間に基づいて内挿補間伝送路特性検出手段により用いられる内挿補間フィルタの周波数特性を制御する内挿補間フィルタ周波数特性制御手段と、を備えたことを特徴とする。
なお、本例のOFDM受信装置では、パイロットキャリア抽出部23の機能や内挿補間フィルタ部24の機能により内挿補間伝送路特性検出手段が構成されており、等化処理部27の機能により等化処理手段が構成されており、復調部28の機能により信号復調手段が構成されており、マルチパス検出部25の機能によりマルチパス遅延時間検出手段が構成されており、フィルタ係数切り替え部26の機能により内挿補間フィルタ周波数特性制御手段が構成されている。
なお、本例のOFDM受信装置では、パイロットキャリア抽出部23の機能や内挿補間フィルタ部24の機能により内挿補間伝送路特性検出手段が構成されており、等化処理部27の機能により等化処理手段が構成されており、復調部28の機能により信号復調手段が構成されており、マルチパス検出部25の機能によりマルチパス遅延時間検出手段が構成されており、フィルタ係数切り替え部26の機能により内挿補間フィルタ周波数特性制御手段が構成されている。
以下で、本発明に関する技術の背景を示す。なお、ここで記載する事項は、必ずしも全てが従来の技術であるとは限定しない。
OFDM方式は、マルチキャリア変調方式の一種であって、互いに直交する複数であるn本(nは、例えば、数十〜数百)のキャリア(搬送波)にデジタル変調を施した伝送方式である。
また、図10に示すように、多数のデジタル変調波を加算し、I軸、Q軸により直交変調して得られた変調信号を送信する方式である。上記のキャリアのデジタル変調方式としては、例えば、16値直交振幅変調(16QAM:16 Quadrature Amplitude Modulation)、32QAM、64QAMなどの多値変調方式を用いることも可能である。
16QAMや64QAMの変調方式では、各キャリアの振幅及び位相に情報を持たせているため、復調時には受信キャリアの絶対振幅及び絶対位相を正確に再生する必要がある。
OFDM方式は、マルチキャリア変調方式の一種であって、互いに直交する複数であるn本(nは、例えば、数十〜数百)のキャリア(搬送波)にデジタル変調を施した伝送方式である。
また、図10に示すように、多数のデジタル変調波を加算し、I軸、Q軸により直交変調して得られた変調信号を送信する方式である。上記のキャリアのデジタル変調方式としては、例えば、16値直交振幅変調(16QAM:16 Quadrature Amplitude Modulation)、32QAM、64QAMなどの多値変調方式を用いることも可能である。
16QAMや64QAMの変調方式では、各キャリアの振幅及び位相に情報を持たせているため、復調時には受信キャリアの絶対振幅及び絶対位相を正確に再生する必要がある。
このため、図11、図12に示すように振幅と位相が既知であるパイロットキャリアを数キャリア毎に配置して、受信機ではパイロットキャリアに基づいて伝送路特性を推定し、振幅、位相の等化を行う方式が用いられている。
図11にはパイロットキャリアを同一キャリアに配置させた構成例を示してあり、連続パイロット(CP:Continuous Pilot)と称されている。また、図12にはパイロットキャリアの配置をシンボル毎にずらして配置させた構成例を示してあり、散乱パイロット(SP:Scattered Pilot)と称されている。
パイロットキャリアによる受信側での等化処理に関する説明は後述する。図11に示すパイロット配置では、高速の移動伝送のように変動の激しい伝送路に適しており、逆に図12に示すパイロット配置では、時間応答性は低くなるが、等化可能なマルチパスの遅延時間が長くなるという特徴がある。
図11にはパイロットキャリアを同一キャリアに配置させた構成例を示してあり、連続パイロット(CP:Continuous Pilot)と称されている。また、図12にはパイロットキャリアの配置をシンボル毎にずらして配置させた構成例を示してあり、散乱パイロット(SP:Scattered Pilot)と称されている。
パイロットキャリアによる受信側での等化処理に関する説明は後述する。図11に示すパイロット配置では、高速の移動伝送のように変動の激しい伝送路に適しており、逆に図12に示すパイロット配置では、時間応答性は低くなるが、等化可能なマルチパスの遅延時間が長くなるという特徴がある。
また、伝送性能を向上させるため、パイロットキャリアの振幅は通常のデータキャリアよりも大きめに設定することが多い。例えば、データキャリアと比較して、(4/3)倍の振幅比に設定することがある。
これらのキャリアは互いに直交関係を保つように加算され、OFDM時間軸波形が生成される。この加算処理は、各キャリアに対して逆フーリエ変換処理を行うことにより実現することができる。
また、OFDMでは反射波による受信性能劣化を軽減するため、図13に示すように、OFDMの有効シンボルの後半部分を、ガードインターバルとして当該シンボルの前半部分に付加することもある。
以上に説明した処理によりOFDM変調波が生成され、最終的に送信アンテナから送出される。
これらのキャリアは互いに直交関係を保つように加算され、OFDM時間軸波形が生成される。この加算処理は、各キャリアに対して逆フーリエ変換処理を行うことにより実現することができる。
また、OFDMでは反射波による受信性能劣化を軽減するため、図13に示すように、OFDMの有効シンボルの後半部分を、ガードインターバルとして当該シンボルの前半部分に付加することもある。
以上に説明した処理によりOFDM変調波が生成され、最終的に送信アンテナから送出される。
図14には、OFDM受信装置の構成例を示してあり、同期処理部や誤り訂正処理部等の本実施例に関連しない処理部は省略してある。なお、図7に示されるのと概略的に同様な構成部分については、説明の便宜上から、同一の符号を用いて示してある。
アンテナで受信された信号はRF(Radio Frequency)部、IF(Intermediate Frequency)部を経由してA/D変換器21によりアナログ信号からデジタル信号へ変換される。A/D変換器21からの受信サンプル値系列はFFT部22に入力され、FFT部22では時間軸信号から周波数軸信号、すなわち、キャリア軸信号へ変換される。この変換はフーリエ変換により実現することができる。フーリエ変換としては、一般的に、FFT(Fast Fourier Transform)アルゴリズムを用いることが多い。
アンテナで受信された信号はRF(Radio Frequency)部、IF(Intermediate Frequency)部を経由してA/D変換器21によりアナログ信号からデジタル信号へ変換される。A/D変換器21からの受信サンプル値系列はFFT部22に入力され、FFT部22では時間軸信号から周波数軸信号、すなわち、キャリア軸信号へ変換される。この変換はフーリエ変換により実現することができる。フーリエ変換としては、一般的に、FFT(Fast Fourier Transform)アルゴリズムを用いることが多い。
FFT部22でフーリエ変換する際、A/D変換器21からの受信サンプル値系列に対して有効シンボル長の時間窓を設け、FFT時間窓内の信号に対してフーリエ変換を行う。FFT時間窓はマルチパスによる劣化が生じないようなタイミングに設けるのが一般的である。
また、実際の伝送路では、山や建物に反射して遅延時間を伴って到来する反射波(マルチパス)が混入することがある。反射波が混入すると、振幅変動や位相回転などが発生するため、16QAM、32QAM、64QAM等の同期検波方式で復調する必要のある変調方式では、各キャリアに対して、振幅及び位相の補正を行う必要がある。図16、図17には、これらの位相回転の一例を模式的に示してある。
図15には、FFT時間窓の位置が有効シンボル位置と正確に一致した時の、OFDMシンボル波形とFFT時間窓の時間的なタイミングの一例を示してある。このように、FFT時間窓が有効シンボルと一致している場合には、図16に示すように、各キャリアの位相は全てのキャリアに対して位相角が0°となる。これは、全てのキャリアが、FFT時間窓内で位相角が0°から始まり、0°で終結するためである。
また、実際の伝送路では、山や建物に反射して遅延時間を伴って到来する反射波(マルチパス)が混入することがある。反射波が混入すると、振幅変動や位相回転などが発生するため、16QAM、32QAM、64QAM等の同期検波方式で復調する必要のある変調方式では、各キャリアに対して、振幅及び位相の補正を行う必要がある。図16、図17には、これらの位相回転の一例を模式的に示してある。
図15には、FFT時間窓の位置が有効シンボル位置と正確に一致した時の、OFDMシンボル波形とFFT時間窓の時間的なタイミングの一例を示してある。このように、FFT時間窓が有効シンボルと一致している場合には、図16に示すように、各キャリアの位相は全てのキャリアに対して位相角が0°となる。これは、全てのキャリアが、FFT時間窓内で位相角が0°から始まり、0°で終結するためである。
しかし、図17に示すように、FFT時間窓がK(Kは例えば1以上の値)サンプルだけ有効シンボル位置から時間的に前にずれた場合には、各キャリアに位相回転が発生する。この位相回転量はキャリア番号に比例して増加するため、図18に示すように、角周波数が−2πKで回転する信号となる。
従って、この位相回転のスペクトラムは図19に示すように、−Kサンプルに位置する単一周波数性の波形となる。
図20には、遅延時間がKサンプルである反射波が混入した時のFFT時間窓の一例を示してある。FFT時間窓を主波に同期して設けたとすると、主波に対する位相回転は図16に示したものと等価とみなすことができ、反射波に対する位相回転は図18に示したものと等価とみなすことができる。線形演算が可能であるので、位相回転は図16に示される位相回転量と図18に示される位相回転量とを加算した結果と一致し、そのときのスペクトラムは図21に示すように、主波と反射波のスペクトラムを線形加算した波形となる。
従って、この位相回転のスペクトラムは図19に示すように、−Kサンプルに位置する単一周波数性の波形となる。
図20には、遅延時間がKサンプルである反射波が混入した時のFFT時間窓の一例を示してある。FFT時間窓を主波に同期して設けたとすると、主波に対する位相回転は図16に示したものと等価とみなすことができ、反射波に対する位相回転は図18に示したものと等価とみなすことができる。線形演算が可能であるので、位相回転は図16に示される位相回転量と図18に示される位相回転量とを加算した結果と一致し、そのときのスペクトラムは図21に示すように、主波と反射波のスペクトラムを線形加算した波形となる。
このように伝送系で発生する反射波等の影響を受け、これらの位相回転はシンボル毎或いはキャリア毎に変化する。16QAMや64QAM等で変調された信号を復調するには、伝送路で生じた振幅変動や位相回転を補正する必要がある。このため、図11や図12に示したようなパイロットキャリアから伝送路で生じた振幅変動、位相変動等の伝送路特性を推定し、推定した伝送路特性を用いてこれらの変動を補正(等化)する。
これらの処理について図14を用いて説明する。
FFT部22からの出力はパイロットキャリア抽出部23と等化処理部27に接続される。パイロットキャリア抽出部23では、数キャリア毎に挿入されているパイロットキャリアを抽出する。パイロットキャリア抽出部23からの出力は内挿補間フィルタ部24に入力され、内挿補間フィルタ部24は伝送路特性を推定する機能を有している。
伝送路特性の推定処理では、図22に示すように、抽出したパイロットキャリアに対して内挿補間処理を行うことにより、パイロットキャリアが配置されていないデータキャリア部分の振幅、位相特性を推定することが可能である。等化処理部27では、FFT部22から出力されるデータキャリアと内挿補間フィルタ部24により推定した伝送路特性とを複素除算することにより、振幅と位相の補正を行う。等化処理部27からの出力は復調部28により再度情報符号へ変換されて、OFDM伝送を完了する。
これらの処理について図14を用いて説明する。
FFT部22からの出力はパイロットキャリア抽出部23と等化処理部27に接続される。パイロットキャリア抽出部23では、数キャリア毎に挿入されているパイロットキャリアを抽出する。パイロットキャリア抽出部23からの出力は内挿補間フィルタ部24に入力され、内挿補間フィルタ部24は伝送路特性を推定する機能を有している。
伝送路特性の推定処理では、図22に示すように、抽出したパイロットキャリアに対して内挿補間処理を行うことにより、パイロットキャリアが配置されていないデータキャリア部分の振幅、位相特性を推定することが可能である。等化処理部27では、FFT部22から出力されるデータキャリアと内挿補間フィルタ部24により推定した伝送路特性とを複素除算することにより、振幅と位相の補正を行う。等化処理部27からの出力は復調部28により再度情報符号へ変換されて、OFDM伝送を完了する。
次に、内挿補間処理について更に詳細に説明する。
図21を用いて説明したように、反射波の遅延時間が長くなると、位相回転のスペクトラムも遅延時間に比例して広がっていく。OFDM方式では、ガードインターバル期間Tgまでの遅延時間の反射波に対しては、シンボル間干渉が発生しないため、ガードインターバル期間Tg以内の反射波については精度良く内挿補間を行う必要がある。反射波の遅延時間がガードインターバル期間Tgまで及ぶ時における位相回転のスペクトラム分布は図23に示される斜線部分のように−Tg〜0にまで広がり、Tgの帯域幅を有している。
位相回転スペクトラムがTgの帯域幅を有するような反射波を正しく内挿補間処理するためには、サンプリング定理により、パイロットキャリア間隔を少なくとも(有効シンボル長/Tg)の間隔で配置する必要がある。例えば、有効シンボル長が1024[サンプル]であり、ガードインターバル長が128[サンプル]であるOFDM信号では、1024[サンプル]/128[サンプル]=8[キャリア]の間隔毎にパイロットキャリアを設ける必要がある。
図21を用いて説明したように、反射波の遅延時間が長くなると、位相回転のスペクトラムも遅延時間に比例して広がっていく。OFDM方式では、ガードインターバル期間Tgまでの遅延時間の反射波に対しては、シンボル間干渉が発生しないため、ガードインターバル期間Tg以内の反射波については精度良く内挿補間を行う必要がある。反射波の遅延時間がガードインターバル期間Tgまで及ぶ時における位相回転のスペクトラム分布は図23に示される斜線部分のように−Tg〜0にまで広がり、Tgの帯域幅を有している。
位相回転スペクトラムがTgの帯域幅を有するような反射波を正しく内挿補間処理するためには、サンプリング定理により、パイロットキャリア間隔を少なくとも(有効シンボル長/Tg)の間隔で配置する必要がある。例えば、有効シンボル長が1024[サンプル]であり、ガードインターバル長が128[サンプル]であるOFDM信号では、1024[サンプル]/128[サンプル]=8[キャリア]の間隔毎にパイロットキャリアを設ける必要がある。
内挿補間フィルタ部24での内挿補間処理では、図23に示したスペクトラム分布を持つ反射波に対して内挿補間処理を行う必要がある。図23に示した斜線の範囲の周波数分布を有する信号の内挿補間演算を実施するには、少なくとも図24中の点線で示すような周波数範囲を通過帯域とするフィルタを用いる必要がある。しかし、このような特性のフィルタでは、正の周波数特性と負の周波数特性が対称ではないために複素デジタルフィルタが必要となるが、複素デジタルフィルタは回路規模が大きくなってしまうという欠点がある。
この欠点を解決するために、図25(A)、(B)に示すように、位相回転のスペクトラムに対して変調を施し、正と負の周波数特性が対称となるようにすることで、内挿補間フィルタの回路規模を削減することができる。位相回転スペクトラムの変調、すなわち周波数シフトを行う方式としては、種々な方式を用いることが可能であり、例えば、受信サンプル系列に対して、直接、変調演算を行う方法や、FFT部22に入力する受信サンプル系列の一部を巡回的に並び替える方法などがある。なお、このような巡回並び替え方式による周波数シフトについては、特許文献2に詳述されている。
この欠点を解決するために、図25(A)、(B)に示すように、位相回転のスペクトラムに対して変調を施し、正と負の周波数特性が対称となるようにすることで、内挿補間フィルタの回路規模を削減することができる。位相回転スペクトラムの変調、すなわち周波数シフトを行う方式としては、種々な方式を用いることが可能であり、例えば、受信サンプル系列に対して、直接、変調演算を行う方法や、FFT部22に入力する受信サンプル系列の一部を巡回的に並び替える方法などがある。なお、このような巡回並び替え方式による周波数シフトについては、特許文献2に詳述されている。
図26には、上記した周波数シフト処理に適した内挿補間フィルタの特性の一例を示してある。
ガードインターバル期間をTgとすると、図26中の点線で示したように、(−Tg/2)から(+Tg/2)の期間を通過帯域とするフィルタを設けることでガードインターバル期間内のマルチパスについては完全に等化することができる。しかし、実際には構成するフィルタのタップ数等の影響により、図26中の実線に示すように、帯域端の通過帯域特性が劣化してしまうことがある。また、図27には、図21に示すようにKサンプルのマルチパスが混入した時の位相回転スペクトラムに対して上記した周波数シフトを行った場合における位相回転スペクトラムと内挿フィルタ特性との関係の一例を示してある。
例えば、特許文献2に記載されている周波数シフト方式では、位相回転スペクトラムを周波数0に対して対称に配置させることで、マルチパスの遅延時間がTg付近までの等化を可能としている。しかし、原理的には内挿補間フィルタの通過帯域内に全ての位相回転スペクトラムを配置させれば、周波数0に対して対称に配置させなくても等化は可能となる。
ガードインターバル期間をTgとすると、図26中の点線で示したように、(−Tg/2)から(+Tg/2)の期間を通過帯域とするフィルタを設けることでガードインターバル期間内のマルチパスについては完全に等化することができる。しかし、実際には構成するフィルタのタップ数等の影響により、図26中の実線に示すように、帯域端の通過帯域特性が劣化してしまうことがある。また、図27には、図21に示すようにKサンプルのマルチパスが混入した時の位相回転スペクトラムに対して上記した周波数シフトを行った場合における位相回転スペクトラムと内挿フィルタ特性との関係の一例を示してある。
例えば、特許文献2に記載されている周波数シフト方式では、位相回転スペクトラムを周波数0に対して対称に配置させることで、マルチパスの遅延時間がTg付近までの等化を可能としている。しかし、原理的には内挿補間フィルタの通過帯域内に全ての位相回転スペクトラムを配置させれば、周波数0に対して対称に配置させなくても等化は可能となる。
上記したような等化処理部27において等化を行う際に、推定した伝送路特性に誤差が生じてしまった場合には、精度の良い等化処理が施されず、結果的に復調誤りを引き起こすことがある。
このような推定伝送路特性の誤差としては、例えば、雑音による影響が大きな要因として挙げられる。雑音の影響が大きくなる伝送路環境ではFFT部22からの出力結果にも雑音が生じてしまい、この雑音はデータキャリアとパイロットキャリアに同等に混入している。このため、雑音が混入したパイロットキャリアを用いて伝送路特性の推定を行った場合には、推定結果にも雑音による誤差が生じることがある。
このように、推定伝送路特性が雑音による影響を受けた場合には、パイロットキャリアとデータキャリアの振幅が等しいとすると、等化後のC/N特性は約3[dB]劣化してしまう。例えば、C/Nが20[dB]である受信信号であっても、等化処理後のC/Nは約17[dB]にまで劣化してしまうこととなり、伝送特性を劣化させる要因となる。
このような推定伝送路特性の誤差としては、例えば、雑音による影響が大きな要因として挙げられる。雑音の影響が大きくなる伝送路環境ではFFT部22からの出力結果にも雑音が生じてしまい、この雑音はデータキャリアとパイロットキャリアに同等に混入している。このため、雑音が混入したパイロットキャリアを用いて伝送路特性の推定を行った場合には、推定結果にも雑音による誤差が生じることがある。
このように、推定伝送路特性が雑音による影響を受けた場合には、パイロットキャリアとデータキャリアの振幅が等しいとすると、等化後のC/N特性は約3[dB]劣化してしまう。例えば、C/Nが20[dB]である受信信号であっても、等化処理後のC/Nは約17[dB]にまで劣化してしまうこととなり、伝送特性を劣化させる要因となる。
上記のように、例えば、パイロットキャリアによる等化を用いたOFDM伝送において、パイロットキャリアから伝送路特性の推定を行う際に、パイロットキャリアに含まれる雑音成分の影響により精度の良い伝送路特性の推定が困難となる場合があった。この結果、等化処理後の信号にも雑音が混入してしまい、C/N劣化が生じてしまうという問題が発生する場合があった。
また、推定伝送路特性をダイバーシチの重み係数として用いる装置において、雑音の影響によりC/Nの劣化が生じてしまう場合があった。ここで、図28には、ダイバーシチ受信機を備えたOFDM受信装置の構成例を示してあり、同期処理部や誤り訂正処理部等の本実施例に関連しない処理部は省略してある。なお、図1に示されるのと概略的に同様な構成部分については、説明の便宜上から、同一の符号を用いて示してある。
また、推定伝送路特性をダイバーシチの重み係数として用いる装置において、雑音の影響によりC/Nの劣化が生じてしまう場合があった。ここで、図28には、ダイバーシチ受信機を備えたOFDM受信装置の構成例を示してあり、同期処理部や誤り訂正処理部等の本実施例に関連しない処理部は省略してある。なお、図1に示されるのと概略的に同様な構成部分については、説明の便宜上から、同一の符号を用いて示してある。
ここで、本発明に係るOFDM受信装置などの構成としては、必ずしも以上に示したものに限られず、種々な構成が用いられてもよい。また、本発明は、例えば、本発明に係る処理を実行する方法或いは方式や、このような方法や方式を実現するためのプログラムや当該プログラムを記録する記録媒体などとして提供することも可能であり、また、種々な装置やシステムとして提供することも可能である。
また、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示したものに限られず、本発明は、種々な分野に適用することが可能なものである。
また、本発明に係るOFDM受信装置などにおいて行われる各種の処理としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源においてプロセッサがROM(Read Only Memory)に格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成が用いられてもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウエア回路として構成されてもよい。
また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピー(登録商標)ディスクやCD(Compact Disc)−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体や当該プログラム(自体)として把握することもでき、当該制御プログラムを当該記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させることができる。
また、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示したものに限られず、本発明は、種々な分野に適用することが可能なものである。
また、本発明に係るOFDM受信装置などにおいて行われる各種の処理としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源においてプロセッサがROM(Read Only Memory)に格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成が用いられてもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウエア回路として構成されてもよい。
また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピー(登録商標)ディスクやCD(Compact Disc)−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体や当該プログラム(自体)として把握することもでき、当該制御プログラムを当該記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させることができる。
1a、1b、21・・A/D変換器、 2a、2b、22・・FFT部、 3a、3b、23・・パイロットキャリア抽出部、 4a、4b、24・・内挿補間フィルタ部、 5a、5b・・係数算出部、 6a、6b、25・・マルチパス検出部、 7a、7b、26・・フィルタ係数切り替え部、 8a、8b・・乗算器、 9・・合成部、 10、28・・復調部、 11a、11b、31・・遅延部、 27・・等化処理部、
Claims (3)
- 複数のアンテナを備え、OFDM方式により変調されておりパイロットキャリアを含んだ信号をダイバーシチ受信するOFDM受信装置において、
それぞれのアンテナ系に、受信信号に含まれるパイロットキャリアについて内挿補間フィルタにより内挿補間を行って伝送路特性を検出する内挿補間伝送路特性検出手段と、
内挿補間伝送路特性検出手段により検出される伝送路特性に基づく係数を受信信号に乗算する係数乗算手段と、
受信信号に基づいてマルチパスの遅延時間を検出するマルチパス遅延時間検出手段と、
マルチパス遅延時間検出手段により検出される遅延時間に基づいて内挿補間伝送路特性検出手段により用いられる内挿補間フィルタの周波数特性を制御する内挿補間フィルタ周波数特性制御手段と、を備え、
複数のアンテナ系に共通に、それぞれのアンテナ系の係数乗算手段により得られる乗算結果の信号を合成する信号合成手段と、
信号合成手段により得られる合成結果の信号を復調する信号復調手段と、を備えた、
ことを特徴とするOFDM受信装置。 - 請求項1に記載のOFDM受信装置において、
内挿補間フィルタ周波数特性制御手段は、複数の異なるフィルタ係数を記憶するフィルタ係数記憶手段と、
フィルタ係数記憶手段に記憶されるフィルタ係数の中からマルチパス遅延時間検出手段により検出される遅延時間に対応するフィルタ係数を選択して当該選択したフィルタ係数を内挿補間伝送路特性検出手段により用いられる内挿補間フィルタに設定するフィルタ係数選択設定手段と、を用いて構成された、
ことを特徴とするOFDM受信装置。 - 請求項1又は請求項2に記載のOFDM受信装置において、
内挿補間フィルタ周波数特性制御手段は、内挿補間伝送路特性検出手段により用いられる内挿補間フィルタの周波数特性として、マルチパス遅延時間検出手段により検出される遅延時間に対応することが可能であり且つカットオフ周波数が最も低くなる周波数特性を設定する、
ことを特徴とするOFDM受信装置。
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