JP4847850B2 - Ofdm受信装置 - Google Patents

Ofdm受信装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4847850B2
JP4847850B2 JP2006322844A JP2006322844A JP4847850B2 JP 4847850 B2 JP4847850 B2 JP 4847850B2 JP 2006322844 A JP2006322844 A JP 2006322844A JP 2006322844 A JP2006322844 A JP 2006322844A JP 4847850 B2 JP4847850 B2 JP 4847850B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pilot
signal
correlation
carrier
ofdm
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006322844A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008141279A5 (ja
JP2008141279A (ja
Inventor
樹広 仲田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Kokusai Electric Inc
Original Assignee
Hitachi Kokusai Electric Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Kokusai Electric Inc filed Critical Hitachi Kokusai Electric Inc
Priority to JP2006322844A priority Critical patent/JP4847850B2/ja
Publication of JP2008141279A publication Critical patent/JP2008141279A/ja
Publication of JP2008141279A5 publication Critical patent/JP2008141279A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4847850B2 publication Critical patent/JP4847850B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、例えば、直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調方式で変調された信号を伝送するデータ伝送装置の受信装置(OFDM受信装置)に関し、特に、良好な通信品質を確保する受信装置に関する。
近年、移動体向けのディジタル伝送や地上デジタル放送への応用に適した変調方式として、マルチパスフェージングやゴーストに強いという特徴のある直交周波数分割多重変調方式(OFDM変調方式)が注目を浴びている。
OFDM変調方式は、マルチキャリア変調方式の一種であり、互いに直交する複数であるn本(nは数十〜数百)の搬送波(キャリア)にそれぞれディジタル変調を施した伝送方式である。
各キャリアのディジタル変調方式としては、16値直交振幅変調(16QAM:16 Quadri Amplitude Modulation)や64QAMなどの多値変調方式がよく用いられている。
これらのキャリアは互いに直交関係を保つように加算され、OFDMの時間軸波形が生成される。この加算処理は、各キャリアに対してIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)処理を行うことで実現することができる。
OFDM信号のシンボルは、上記したIFFT処理後の時間軸波形である有効シンボルと、当該有効シンボルの一部を複写して当該有効シンボルの前に付加したガードインターバルから構成される。
ガードインターバルを付加することにより、ガードインターバル期間内の遅延時間を有する遅延波に対してはシンボル間干渉による劣化を避けることができるため、マルチパスフェージングに対して強い耐性を有することができる。
上記の処理により生成されたOFDM信号は、高周波(RF:Radio Frequency)の信号へ周波数変換された後に送信される。
特開2003−224536号公報
OFDM信号では、各サブキャリアが互いに直交しているため、サブキャリア間の干渉は発生しない。
しかしながら、受信したOFDM信号においてシンボル期間内で振幅や位相の変動が生じている場合には、各サブキャリアの直交関係が崩れて、互いに干渉を及ぼしてしまう。このため、例えば、移動体通信においてOFDM信号の移動受信を行うと、マルチパスによるフェージングが発生して、振幅や位相が変動してしまい、キャリア間干渉による符号誤り率が増大してしまう。
また、このようなキャリア間干渉では移動速度が速い程劣化が激しくなり、ある速度以上になるとキャリア間干渉による劣化が支配的となり、受信C/N(Carrier to Noise)が向上させられて良くなっても符号誤り率の特性が改善されない(つまり、符号誤り率が低下しない)というエラーフロアが発生してしまう。
本発明は、このような従来の事情に鑑み為されたもので、例えば、直交周波数分割多重(OFDM)変調方式で変調された信号を受信するに際して、良好な通信品質を確保することができる受信装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、データキャリア及びパイロットキャリアを配置するOFDM変調方式で変調された受信信号を処理するOFDM受信装置において、次のような構成とした。
すなわち、相関取得手段が、前記パイロットキャリアの時間信号と前記受信信号との相関結果を取得する。伝送路特性検出手段が、前記相関取得手段により取得された相関結果に基づいて、伝送路特性を検出する。等化手段が、前記伝送路特性検出手段により検出された伝送路特性に基づいて、前記受信信号を等化する。
従って、時間信号においてパイロットキャリアと受信信号との相関結果に基づいて受信信号を等化することにより、例えば、直交周波数分割多重(OFDM)変調方式で変調された信号を受信するに際して、良好な通信品質を確保することができ、一例として、1シンボル期間内での振幅や位相の変動を補正することが可能である。
ここで、データキャリア及びパイロットキャリアの配置としては、種々な態様が用いられてもよく、例えば、振幅及び位相が基準値となるパイロットキャリアをキャリア方向(周波数方向)に分散的にシンボル方向(時間方向)に連続的に配置した連続パイロット(CP)の配置や、振幅及び位相が基準値となるパイロットキャリアをキャリア方向(周波数方向)に分散的にシンボル方向(時間方向)に分散的に配置した散乱パイロット(SP)の配置などを用いることができる。
また、パイロットキャリアの時間信号は、例えば、周波数軸のパイロットキャリアを逆フーリエ変換することにより生成することができる。また、パイロットキャリアの時間信号は、例えば、処理に必要なときに生成されてもよく、或いは、予めメモリに記憶されていてもよい。
また、パイロットキャリアが有する振幅及び位相や、パイロットキャリアの配置としては、例えば、送信側(送信装置)と受信側(受信装置)とで、予め又は通信により、共通のものが把握される。
また、パイロットキャリアの時間信号と受信信号(時間信号)との相関結果を取得するタイミングとしては、種々なタイミングが用いられてもよく、例えば、一定間隔のタイミングを用いることができる。また、例えば、1シンボル期間内に複数のタイミングでパイロットキャリアの時間信号と受信信号との相関結果を取得することにより、1シンボル期間内における伝送路特性の変化を検出することが可能となる。
また、例えば、マルチパスが存在する場合には、相関結果の絶対値が最も大きいパスの相関結果を選択して伝送路特性の検出に用いることができる。
また、伝送路特性を検出する態様としては、例えば、伝送路特性を推定的に検出するような態様が用いられてもよい。また、一例として、複数の離れたタイミングで取得された相関結果を補間することにより、時間的に連続した伝送路特性を検出することができる。
また、伝送路特性に基づいて受信信号を等化する態様としては、例えば、複素信号である受信信号を複素信号である伝送路特性の信号で複素除算する態様を用いることができる。
以上説明したように、本発明に係るOFDM受信装置によると、パイロットキャリアの時間信号と受信信号との相関結果に基づいて検出される伝送路特性で受信信号を等化するようにしたため、例えば、直交周波数分割多重(OFDM)変調方式で変調された信号を受信するに際して、良好な通信品質を確保することができ、一例として、1シンボル期間内での振幅や位相の変動を補正することが可能である。
本発明に係る実施例を図面を参照して説明する。
図1には、本発明の一実施例に係るディジタル伝送装置の受信装置(OFDM受信装置)の構成例を示してある。本例のディジタル伝送装置では、移動体無線通信システムにおいて、送信装置(OFDM送信装置)がOFDM変調方式により変調した信号を無線により送信し、受信装置が当該信号を受信して処理する。
本例の受信装置は、アンテナ(受信アンテナ)1と、A/D(Analog to Digital)変換器2と、同期処理部3と、パイロット時間信号発生器4と、遅延補正部5と、相関演算部6と、補正パス選択部7と、補間部8と、複素除算部9と、FFT(Fast Fourier Transform)部10と、復調部11を備えている。
ここで、OFDM変調方式では、16QAMや64QAMの変調信号を受信するため、復調時には受信キャリアの絶対振幅及び絶対位相を正確に再生する必要がある。このため、送信側と受信側に振幅と位相が一定であるパイロットキャリアの情報を記憶しておき、送信側で振幅と位相が一定であるパイロットキャリアを数キャリア毎に配置して、受信側で受信したパイロットキャリアに基づいて伝送路特性を推定し、振幅及び位相の等化を行う方式が用いられている。
図2及び図3には、データキャリア及びパイロットキャリアの配置方式の例を示してある。
図2には、連続パイロット(CP:Continuous Pilot)のキャリア配置の一例を示してある。横軸はキャリア(周波数)を示しており、縦軸はシンボル(時間)を示している。
CPは、パイロットキャリアを同一のキャリアに時間連続的に配置させた構成を有している。
本例では、1番目、9番目、17番目、・・・というように8個のキャリア間隔でパイロットキャリアが設けられている。
図3には、散乱パイロット(SP:Scattered Pilot)のキャリア配置の一例を示してある。横軸はキャリア(周波数)を示しており、縦軸はシンボル(時間)を示している。
SPは、パイロットキャリアの配置をシンボル毎にずらして配置させた構成を有している。
本例では、キャリア方向については8個の間隔でパイロットキャリアが設けられており、シンボル方向については4個の間隔でパイロットキャリアが設けられている。具体的には、1番目、5番目、・・・のシンボルでは1番目、9番目、17番目、・・・のキャリアにパイロットキャリアが設けられており、2番目、6番目、・・・のシンボルでは3番目、11番目、19番目、・・・のキャリアにパイロットキャリアが設けられており、3番目、7番目、・・・のシンボルでは5番目、13番目、21番目、・・・のキャリアにパイロットキャリアが設けられており、4番目、8番目、・・・のシンボルでは7番目、15番目、23番目、・・・のキャリアにパイロットキャリアが設けられている。
受信側では、受信したパイロットキャリアに基づいて、受信したデータキャリアについて振幅及び位相の補正を行って等化処理を行う。
また、伝送性能を向上させるために、パイロットキャリアの振幅を通常のデータキャリアよりも大きめに設定することが多い。例えば、データキャリアと比較して、パイロットキャリアの振幅を(4/3)倍の振幅比に設定することが多い。
このように、OFDM信号は、パイロットキャリアをIFFTにより時間信号に変換したパイロット時間信号と、データキャリアをIFFTにより時間信号に変換したデータ時間信号との重ね合わせで表すことができる。
本例の受信装置において行われる動作の一例を示す。
送信装置から無線により送信されたOFDM信号がアンテナ1により受信されて、A/D変換器2に入力される。
A/D変換器2は、アンテナ1により受信されたOFDM信号をアナログ信号からディジタル信号へ変換して、当該OFDM信号のサンプル系列r(t)を取得し、これを同期処理部3と遅延補正部5と相関演算部6へ出力する。
ここで、tは時刻を表す。
同期処理部3は、A/D変換器2から入力されたサンプル系列r(t)に基づいて同期処理を行い、その結果をパイロット時間信号発生器4へ出力する。本例では、同期処理部3により受信OFDM信号のサンプル系列r(t)のシンボル番号が取得されて、パイロット時間信号発生器4へ出力される。
パイロット時間信号発生器4は、同期処理部3から入力された同期処理結果(本例では、シンボル番号の情報)に基づいて、送信側(送信装置)で発生させられる理想的なパイロット時間信号と同様な(本例では、同じ)パイロット時間信号p(t)を発生させて相関演算部6へ出力する。このパイロット時間信号p(t)は、一例として、送信側で挿入されているパイロットキャリアのみをIFFT処理することにより算出することもできるが、IFFT処理では回路規模が大きいため、他の例として、予めパイロット時間信号p(t)を算出しておいて、そのデータをROM(Read Only Memory)などの記憶媒体に記憶させておき、所定のタイミングでそのデータを出力するような構成を用いることもできる。
ここで、パイロット時間信号発生器4により発生させるパイロット時間信号p(t)としては、パイロットキャリアがCPである場合には、毎シンボルについて同一のパイロット時間信号であるため、パイロット時間信号p(t)のパターンは1種類でよい。
一方、パイロットキャリアがN(Nは2以上の整数)シンボルで繰り返すSPである場合には、それぞれのパイロットキャリアのパターンに応じたN種類のパイロット時間信号p(t)を用意する。なお、他の例として、これらN種類のパイロット時間信号を重ね合わせた1種類のパイロット時間信号p(t)を用いることも可能であり、詳細を後述する。
遅延補正部5は、A/D変換器2から入力されたサンプル系列r(t)を遅延させて複素除算部9へ出力する。遅延補正部5では、相関演算部6と補正パス選択部7と補間部8での演算遅延と同等な遅延補正を行う。
相関演算部6は、A/D変換器2から入力された受信OFDM信号のサンプル系列r(t)に対して、パイロット時間信号発生器4から入力されたパイロット時間信号p(t)をスライディングさせながら、これらの相互相関演算を行い、その結果を補正パス選択部7へ出力する。
この相関演算は、(式1)のように表される。ここで、τは受信OFDM信号における所定のタイミングを表しており、Cは相関期間を特定する値を表しており、Rは相関信号を表している。また、*は複素共役を表している。
また、本例では、A/D変換器2でのサンプル時間は1シンボル期間よりも短いとしてあり、相関期間−C〜+Cは1シンボル期間よりも短いとしてある。
Figure 0004847850
図4には、(式1)により得られた相関演算結果R(τ)である複素遅延プロファイルの一例を示してある。横軸はτを示しており、それに直交するIQ平面にI軸及びQ軸を示してある。
受信OFDM信号のサンプル系列r(t)に含まれるパイロット時間信号とパイロット時間信号発生器4から出力されたパイロット時間信号p(t)とのタイミングが一致した時に、大きい相関ピークが得られる。また、伝送路でマルチパスが生じていた場合には、マルチパスの遅延時間に応じた相関ピークが得られる。これらの相関演算結果は、複素数で表される、いわゆる複素遅延プロファイルとなる。この複素遅延プロファイルに基づいて、アンテナ1に到達したマルチパスのそれぞれの振幅及び位相を検出することができる。
ここで、受信OFDM信号のサンプル系列r(t)とパイロット時間信号p(t)との相関演算の原理について詳しく説明する。
(式1)における受信OFDM信号は、(式2)に示されるように、データキャリアによる成分r(t)とパイロットキャリアによる成分r(t)との重ねあわせで表現することができる。
そして、(式1)に(式2)を代入すると、(式3)が得られる。
Figure 0004847850
Figure 0004847850
(式3)において、右辺の第1項はデータキャリアによる成分r(t)とパイロット時間信号p(t)との相関演算を表しており、これらは互いに無相関であり0に近い値となる。これに対して、右辺の第2項はパイロット時間信号同士の相関演算を表しており、高い相関性を有する。このため、パイロットキャリアによる成分r(t)とパイロット時間信号p(t)とのタイミングが一致した時に、先鋭な相関ピークが得られる。
相関演算部6では、(式4)に示されるように、上記で説明した相関演算をM(Mは自然数)サンプル毎に行う。ここで、xは相関サンプル番号を表している。
また、本例では、Mサンプルの期間は1シンボル期間よりも短いとしてあり、相関期間−C〜+CはMサンプルの期間よりも短いとしてある。
なお、A/D変換器2でのサンプル時間や、相関期間−C〜+Cや、1シンボル期間や、Mサンプルの期間としては、本例の態様に限られず、種々な態様が用いられてもよく、例えば、相関期間−C〜+CがMサンプルの期間よりも長いような態様を用いることも可能である。
Figure 0004847850
図5(a)〜(d)には、相関サンプル番号xに応じた相関演算結果R(τ+xM)である相関サンプル系列の一例を示してあり、(a)はx=1の場合、(b)はx=2の場合、(c)はx=3の場合、(d)はx=4の場合である。横軸はτを示しており、それに直交するIQ平面にI軸及びQ軸を示してある。
図示されるように、移動体受信では、伝送路により生じたフェージングにより、それぞれのマルチパスの振幅や位相が時々刻々変化する。相関演算を行うサンプル間隔Mは、例えば、搬送波周波数と最高移動速度から決定される最高フェージング周波数fdに基づいて設定され、フェージング周波数が高くなるとサンプル間隔Mを短く設定する必要がある。また、想定するフェージング周波数にもよるが、サンプル間隔Mは1シンボル間隔程度であっても効果が得られる。
ところで、相関演算に用いるパイロット時間信号p(t)は、パイロットキャリアがCPである場合には、毎シンボルについて同様なパイロット時間信号となるため、パイロット時間信号発生器4からの信号としては全てのシンボルで同様に信号を出力すればよい。
一方、パイロットキャリアがCPである場合には、シンボル毎に受信OFDM信号に含まれるパイロット時間信号が異なる。このため、本例では、同期処理部3で受信OFDM信号に基づいた同期処理を行って、シンボル番号を判別し、パイロット時間信号発生器4では判別結果(シンボル番号)に対応するパイロット時間信号p(t)を出力する。
他の例として、パイロットキャリアがSPである場合には、複数種類のパイロット時間信号を重ね合わせた信号との相関演算を算出することも可能である。
複数種類のパイロット時間信号を重ね合わせたパイロット時間信号p(t)は、(式5)のように表される。ここで、p(t)はi番目のシンボルに対応したパイロット時間信号を表している。
すると、i番目のシンボルで相関のあるパイロット時間信号はp(t)の成分のみとなり、それ以外の成分は無相関となる。
このようなパイロット時間信号p(t)を用いる場合には、例えば、同期処理部3を備えずに、シンボル番号が検出されない構成としてもよく、シンボル毎にパイロット時間信号を切り替える場合と同様な結果が得られる。
Figure 0004847850
補正パス選択部7は、相関演算部6から入力された相関演算結果R(τ+xM)に基づいて、後段のフェージング補正において最も改善が得られるパスを選択し、その結果を補間部8へ出力する。
図5(a)〜(d)に示される相関サンプル系列R(τ+xM)である遅延プロファイルでは、全てのパスが独立に振幅及び位相の変動をしており、シンボル内での振幅及び位相の変動はキャリア間干渉の原因となっている。
補正パス選択部7では、得られた遅延プロファイルの中で絶対値が最も大きい相関ピークを有するパスが最も改善効果が得られるパスであると判断し、そのパスについてフェージング補償を行うようにする。具体的には、(式6)に示されるように、各相関サンプル番号xにおける相関演算結果R(τ+xM)から絶対値が最大となるパスをフェージング対象パスの値Max(x)として出力する。ここで、maxは最大値を表しており、||は絶対値を表している。
Figure 0004847850
図6には、補正パス選択部7からの出力結果つまり各相関サンプル番号xにおける相関演算結果R(τ+xM)の絶対値の最大値Max(x)である最大相関ピーク値の一例を示してある。横軸はxMを表しており、縦軸はMax(x)を表している。なお、実際には複素表現であるが、本例では、説明の便宜上から、振幅の絶対値で表してある。
このように、Mサンプル毎のメインパスの時間的変動量を把握することができる。
補間部8は、補正パス選択部7から入力された情報であるMサンプル毎に得られたメインパスの振幅及び位相の情報に対して内挿補間処理を行い、その結果(伝送路特性の信号)を複素除算部9へ出力する。
図7には、図6に示されるのと同様な最大相関ピーク値Max(x)の一例を示してあり、そこに内挿補間処理の結果である伝送路特性(点線)の一例を示してある。
ここで、内挿補間処理としては、特に限定はなく、例えば、各サンプル間を1次直線で結ぶ線形補間処理が用いられてもよく、或いは、FIRフィルタなどの補間フィルタによる理想的な補間処理が用いられてもよい。FIRフィルタを用いる場合には、例えば、FIRフィルタの通過帯域幅として最高フェージング周波数を通過帯域幅として設定することで、相関サンプルに含まれた雑音等の擾乱成分を効率的に除去することができる。
このようにして補間部8により相関サンプルを補間した信号は、メインパスの伝送路特性を示すことになる。
複素除算部9は、補間部8から伝送路特性信号を入力するとともに、遅延補正部5を経由した受信OFDM信号のサンプル系列r(t)の信号を入力する。
ここで、遅延補正部5により相関演算部6と補正パス選択部7と補間部8での演算遅延と同等な遅延時間が補正されることにより、複素除算部9に入力される受信OFDM信号のサンプル系列r(t)の信号とメインパスの伝送路特性信号とのタイミングが一致させられている。
複素除算部9は、遅延補正部5から入力された信号を補間部8から入力された信号で複素除算し、その結果をFFT部10へ出力する。このように、補間部8からの伝送路特性で複素除算することにより、伝送路の等化を行うことが可能であり、フェージングにより生じた振幅や位相の変動を軽減することができる。
FFT部10は、複素除算部9から入力された信号である伝送路の等化を施された後の時間軸信号に対して有効シンボル長に相当する時間窓を設け、時間窓内の時間信号を周波数信号へ変換し、その結果を復調部11へ出力する。
ここで、上記した相関演算や補間処理や等化処理などは、少なくとも時間窓内で行う必要があるが、時間窓内に含まれない信号についてはこれらの処理を省略することも可能である。
復調部11は、FFT部10から入力された信号に基づいて、各キャリアのそれぞれに対して振幅及び位相の等化を行い、シンボルを判定して、復調処理を完了する。この等化では、パイロットキャリアの振幅及び位相を基準として、データキャリアの振幅及び位相が調整される。
本例のように、パイロット時間信号を用いて時間軸での等化処理を行うことにより、例えば、高速に移動するフェージング環境であっても、キャリア干渉を軽減することが可能となる。
更に、本例の構成は、周波数変換を行う際に発振器の位相雑音を軽減するような場合に適用することも可能である。すなわち、本例では、理想的なOFDM信号が変復調器を含めた広い意味での伝送路で歪みを受ける場合に、その歪みを算出して打ち消すことが可能である。
以上のように、本例の無線通信システムでは、振幅及び位相が既知であるパイロットキャリアを周波数方向及び時間方向の両方又はこれらの何れか一方に連続的或いは分散的に配置するような直交周波数分割多重変調方式(OFDM変調方式)で変調された信号を受信する受信装置において、当該パイロットキャリアを逆フーリエ変換して時間軸信号へ変換する機能又は当該逆フーリエ変換の結果(時間軸信号)を予め記憶しておく機能と、当該逆フーリエ変換の結果と受信OFDM信号との相互相関演算をMサンプル(Mは自然数)毎に行う機能と、当該相互相関演算の結果に基づいて伝送路特性の推定を行う機能と、当該推定した伝送路特性で受信OFDM信号を複素除算することにより時間領域での等化を行う機能を備えた。
また、本例の受信装置では、相互相関演算の結果に基づいて伝送路特性の推定を行う機能は、Mサンプル毎に得られた相互相関演算結果の絶対値が最も大きいパスの相互相関演算結果(相関ピーク値)を選択し、各選択結果を内挿補間することにより伝送路の特性を推定する。
従って、本例の受信装置では、パイロット時間信号を用いて時間軸での等化処理を行うことにより、例えば、高速に移動するフェージング環境であっても、キャリア干渉を軽減することが可能となる。また、同様な等化処理により、移動伝送以外で生じる歪みに対しても歪みを軽減することが可能である。このように、本例では、フェージングを補償して、キャリア間干渉を軽減することができ、良好な通信品質を確保することができる。
また、本例では、例えば、OFDM受信信号とパイロット時間信号との相関を時間軸で取ることにより、シンボル期間内での変動(振幅や位相の変動)を推定することができ、これを用いてシンボル期間内での変動を等化することができる。なお、通常、周波数軸では、シンボル期間内での変動を等化することはできない。
また、本例では、例えば、地上デジタル放送に適用する場合には、そのシステムで用いられているパイロット信号を利用することが可能であり、例えば、プリアンブル等の信号を新たに設けるような必要はない。
なお、本例の受信装置(OFDM受信装置)では、A/D変換器2や同期処理部3やパイロット時間信号発生器4や相関演算部6によりパイロット時間信号と受信信号との相関結果を取得する機能により相関取得手段が構成されており、補正パス選択部7や補間部8により相関結果に基づいて伝送路特性を推定的に検出する機能により伝送路特性検出手段が構成されており、遅延補正部5によりタイミング合わせをして複素除算部9により伝送路特性に基づいて受信信号を等化する機能により等化手段が構成されている。
ここで、本発明に係るシステムや装置などの構成としては、必ずしも以上に示したものに限られず、種々な構成が用いられてもよい。また、本発明は、例えば、本発明に係る処理を実行する方法或いは方式や、このような方法や方式を実現するためのプログラムや当該プログラムを記録する記録媒体などとして提供することも可能であり、また、種々なシステムや装置として提供することも可能である。
また、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示したものに限られず、本発明は、種々な分野に適用することが可能なものである。
また、本発明に係るシステムや装置などにおいて行われる各種の処理としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源においてプロセッサがROM(Read Only Memory)に格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成が用いられてもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウエア回路として構成されてもよい。
また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピー(登録商標)ディスクやCD(Compact Disc)−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体や当該プログラム(自体)として把握することもでき、当該制御プログラムを当該記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させることができる。
本発明の一実施例に係るディジタル伝送装置の受信装置の構成例を示す図である。 連続パイロット(CP)のキャリア配置の一例を示す図である。 散乱パイロット(SP)のキャリア配置の一例を示す図である。 相関演算結果(複素遅延プロファイル)の一例を示す図である。 (a)〜(d)は各サンプル番号における相関サンプル系列の一例を示す図である。 最大相関ピーク値の一例を示す図である。 補間処理の一例を示す図である。
符号の説明
1・・アンテナ、 2・・A/D変換器、 3・・同期処理部、 4・・パイロット時間信号発生器、 5・・遅延補正部、 6・・相関演算部、 7・・補正パス選択部、 8・・補間部、 9・・複素除算部、 10・・FFT部、 11・・復調部、

Claims (2)

  1. 複数のデータキャリア及び複数のパイロットキャリアを配置するOFDM変調方式で変調された受信信号を処理するOFDM受信装置において、
    前記複数のパイロットキャリアの時間信号と前記受信信号との所定期間における関演算をし、所定周期で複素遅延プロファイルを取得する相関取得手段と、
    得された前記複素遅延プロファイルから、1つのピークを対象パスとして選択し、該ピークにおける相関値を前記所定周期で出力するパス選択手段と、
    出力された前記相関値を時間軸で補間し、伝送路特性として出力する補間手段と、
    出力された前記伝送路特性と、該伝送路特性と遅延を合わせられた前記受信信号とを複素除算して等化する等化手段と、
    前記等化された受信信号をFFTするFFT手段と、
    を備えたことを特徴とするOFDM受信装置。
  2. 前記複数のパイロットキャリアは、連続パイロット(CP)若しくは拡散パイロット(SP)のいずれかを含み、前記所定周期は、前記OFDM変調方式における1シンボル期間より短く、前記所定期間は、前記所定周期よりも短く、前記補間手段の通過帯域幅は、前記OFDM受信装置が移動受信する際の最高フェージング周波数に設定されることを特徴とする請求項1記載のOFDM受信装置
JP2006322844A 2006-11-30 2006-11-30 Ofdm受信装置 Active JP4847850B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006322844A JP4847850B2 (ja) 2006-11-30 2006-11-30 Ofdm受信装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006322844A JP4847850B2 (ja) 2006-11-30 2006-11-30 Ofdm受信装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2008141279A JP2008141279A (ja) 2008-06-19
JP2008141279A5 JP2008141279A5 (ja) 2010-01-14
JP4847850B2 true JP4847850B2 (ja) 2011-12-28

Family

ID=39602344

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006322844A Active JP4847850B2 (ja) 2006-11-30 2006-11-30 Ofdm受信装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4847850B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5281078B2 (ja) * 2008-04-11 2013-09-04 パナソニック株式会社 受信装置、集積回路、デジタルテレビ受像機、受信方法、及び受信プログラム
JP5667876B2 (ja) * 2008-09-30 2015-02-12 富士通株式会社 伝搬路推定装置、受信機、及び伝搬路推定方法
CH712608A1 (de) * 2016-06-27 2017-12-29 Legic Identsystems Ag RFID-Empfänger und Verfahren zum Extrahieren von in einem Funksignal codierten Datenbits.

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000059332A (ja) * 1998-08-11 2000-02-25 Nec Corp 遅延プロファイル検出回路及び検出方法
JP3084368B1 (ja) * 1999-03-30 2000-09-04 株式会社次世代デジタルテレビジョン放送システム研究所 Ofdm用受信装置
JP4163018B2 (ja) * 2003-02-03 2008-10-08 Kddi株式会社 伝送路特性推定装置および伝送路特性推定方法、無線復調装置、コンピュータプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008141279A (ja) 2008-06-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7668076B2 (en) Multi-user receiving apparatus converting SC-FDMA received signals of all users to signals in a frequency domain commonly
JP4961918B2 (ja) Ofdm受信装置及びofdm受信方法
EP1744480A1 (en) Ofdm receiver apparatus and ofdm receiving method
JP2005287043A (ja) 受信機
JP3841819B1 (ja) 直交周波数分割多重信号の受信装置および受信方法
JP4516489B2 (ja) 受信装置
JP3740468B2 (ja) Ofdm受信装置及びデータ復調方法
JP2009519664A (ja) 広帯域伝送システムにおいてシンボル時間誤差を推定する方法およびシステム
JP2002261729A (ja) Ofdm受信装置
JP2004080731A (ja) Ofdm受信装置及びofdm信号の補正方法
JP5014293B2 (ja) Mimo−ofdm受信装置
KR100213100B1 (ko) Ofdm 전송 신호의 주파수 오류 정정기와 그 방법
US20100046359A1 (en) Wireless Terminal, Base Station and Channel Characteristic Estimating Method
JP4340679B2 (ja) 等化器
JP2009044364A (ja) Ofdm受信装置
JP4847850B2 (ja) Ofdm受信装置
JP4445839B2 (ja) Ofdm信号受信機及び受信方法
JP2005260331A (ja) Ofdm受信装置
JP4819651B2 (ja) Ofdm信号の伝送路特性推定手段と補正手段及びそれを用いた装置
EP1755300B1 (en) Synchronisation in multicarrier receivers
JP4463738B2 (ja) Ofdm受信装置
JP5319384B2 (ja) 受信装置
JP3869374B2 (ja) シンボルタイミング検出回路
JP2007288450A (ja) 復調装置及び方法
JP4253340B2 (ja) 受信装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091125

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091125

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20101226

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20110509

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110708

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110927

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111014

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141021

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4847850

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250