JP4463738B2 - Ofdm受信装置 - Google Patents

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本発明は、例えば、互いに直交する複数本の搬送波(キャリア)で情報符号を伝送する直交周波数分割多重変調(OFDM:Orthogonal Frequency Divisional Multiplexing)方式を伝送方式として使用する伝送装置の復調処理に関し、特に、適応制御により発生するFFT窓の位置のずれを補償してシンボル方向の時間内挿を行うOFDM受信装置に関する。
例えば、移動体向けデジタル音声放送や、地上デジタルテレビジョン放送への応用に適した変調方式として、マルチパスフェージングやゴーストに強いという特徴を有する直交周波数分割多重変調(OFDM)方式が使用されている。
OFDM方式は、マルチキャリア変調方式の一種であり、互いに直交する複数であるn本(nは、例えば、数十〜数千)の搬送波にデジタル変調を施す伝送方式である。
OFDM方式は、その性質上、マルチパス環境や移動体伝送などのように、劣悪な環境下で使用されることが多い。マルチパス環境下においては、受信機では、送信機から直接的に伝搬してきた主波と、山や建物などに反射して遅延時間を伴って到来してきた反射波との合成波が受信される。また、移動体伝送では、主波と反射波の信号レベルが独立に変動するレイリーフェージングなども発生し、主波のレベルよりも反射波のレベルの方が大きくなるような場合も発生する。
このような反射波による受信性能劣化を軽減するための措置として、ガードインターバルが用いられる。
図5には、OFDM方式で使用される1つのシンボル(OFDMシンボル)の波形の一例を示してある。
図示されるように、OFDMシンボルは、有効データシンボルに、その一部を巡回的にガードインターバルとして付加して構成される。ガードインターバルの付加により、ガードインターバル内の遅延時間における反射波に対しては、シンボル間干渉による劣化を避けることができるため、マルチパスフェージングに対して強い耐性を有することが可能となる。
図19には、OFDM方式による信号(OFDM信号)を受信する受信装置(OFDM受信装置)の構成例を示してある。なお、本例では、同期処理部や誤り訂正処理部などについては図示や説明を省略する。
本例のOFDM受信装置では、受信信号がA/D(Analog to Digital)コンバータ21、窓制御部22、周波数シフト処理部23、FFT部24、SP抽出部25により処理される。そして、SP抽出部25からの出力信号が時間内挿部26、周波数外挿部27、周波数内挿部28により処理された結果に基づいて、SP抽出部25からの出力信号が等化処理部29により処理される。等化処理部29からの出力信号が復調部30により処理されて、受信信号が復調される。
A/Dコンバータ21は、受信信号をアナログ信号からデジタル信号へ変換することで、受信信号をサンプリングする。
窓制御部22は、時間窓であるFFT窓を設定して、A/Dコンバータ21により受信信号をサンプリングした受信サンプリング系列から、有効シンボル長のサンプルを取り出して周波数シフト処理部23へ出力する。
周波数シフト処理部23は、窓制御部22から入力されたサンプルを周波数シフトさせてFFT部24へ出力する。
FFT部24は、周波数シフト処理部23から入力されたサンプルについて、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)を行い、時間軸信号から周波数軸信号(キャリア信号)へ変換する。
これに際して、窓制御部22では、上記したようなシンボル間干渉が発生しないようなタイミングで受信サンプリング系列にFFT窓を設ける必要がある。
また、主波ばかりでなく反射波が混入すると、振幅変動や位相回転などが発生するため、例えば、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)や32QAMや64QAMなどのように同期検波方式で復調する必要のある変調方式では、各キャリアに対して、振幅及び位相の補正を行う必要がある。
なお、一例として、窓制御部22では例えば図11に示されるように主波の有効シンボルにFFT窓を合わせて設定し或いは主波の有効シンボルより時間的にやや前側(ガードインターバル側)にFFT窓を設定し、そして、このFFT窓の位置をより良い位置へ移動させるために、周波数シフト処理部23では例えば図12に示される2つのベクトルが対称となるように(つまり、図12に示されるグラフの横軸について−K/2が原点となるように)FFT窓の位置を移動させる。
図6には、FFT窓の位置が有効シンボルの位置と正確に一致した時における、OFDMシンボルの波形とFFT窓の時間的なタイミングの一例を示してある。
図7には、このようにFFT窓が有効シンボルと一致している場合における位相回転の一例を模式的に示してある。図7のグラフでは、I成分とQ成分とキャリア番号iの関係を示してある。この場合には、各キャリアの位相としては、全てのキャリアについて位相角が0度(°)となる。これは、全てのキャリアが、FFT窓内で0度の位相角から始まり0度の位相角で終結するためである。
しかしながら、FFT窓の位置が有効シンボルの位置からずれることがある。
図8には、FFT窓の位置がK(Kは1以上の整数)サンプルだけ有効シンボルの位置から時間的に前にずれた場合における、OFDMシンボルの波形とFFT窓の時間的なタイミングの一例を示してある。この場合、各キャリアに位相回転が発生する。
図9には、このようにFFT窓が有効シンボルからずれた場合における位相回転の一例を模式的に示してある。図9のグラフでは、I成分とQ成分とキャリア番号iの関係を示してある。この場合、位相の回転量は例えばキャリア番号iに比例して増加するため、角周波数−2πKで回転する信号となる。具体的には、例えばNを有効シンボル長として、位相角φ(i)=ej{2π(−K)i/N}と表される。
図10には、このような位相回転のスペクトラムの一例を示してある。本例では、−Kサンプルに位置するインパルス性の波形となっている。
図11には、遅延時間がKサンプルである反射波が主波に混入した時におけるFFT窓の一例を示してある。
本例のようにFFT窓を主波に同期させて設けたとすると、主波の位相回転は図7に示されるものと等価とみなすことができ、反射波の位相回転は図9に示されるものと等価とみなすことができる。これに関しては、線形演算が可能であるため、位相回転は図7に示される位相回転量と図9に示される位相回転量を加算した結果と一致し、また、その時のスペクトラムも、主波のスペクトラムと反射波のスペクトラムを線形加算した波形となる。
図12には、このように主波と反射波を線形加算したスペクトラムの波形の一例を示してある。
上述のように、このような位相回転は、伝送系で発生する反射波などの影響を受けて、時間毎或いはキャリア毎に変化する。例えば、64QAMなどで変調された信号を復調する場合には、伝送路で生じた振幅変動や位相回転を補正する必要があるため、数キャリア間隔毎に振幅と位相の基準キャリアであるパイロットキャリアを設けることが一般的に行われている。
図13には、パイロットキャリアの配置の一例を示してある。本例では、数キャリア間隔毎に設けられたパイロットキャリアを振幅や位相の基準として使用するとともに、その間のキャリアをデータキャリアとしてデータ伝送に使用している。
本例のOFDM受信装置では、等化処理部29で伝送路により生じる歪(振幅の歪や位相の歪)を補正するために、受信した複数のパイロットキャリアから伝送路特性を推定する。具体的には、SP抽出部25によりパイロットキャリアを取得し、時間内挿部26により受信パイロットキャリアに対してシンボル方向に内挿補間処理を行い、周波数外挿部27により周波数外挿処理を行い、周波数内挿部28により受信パイロットキャリアに対してキャリア方向に内挿補間処理を行い、これにより、パイロットキャリアが配置されていないデータキャリア部分の振幅特性及び位相特性を推定する。
等化処理部29では、データキャリアと、パイロットキャリアの内挿補間処理により算出された伝送路特性とを複素除算することにより、データキャリアについて振幅と位相を補正する。
ここで、上記のような内挿補間処理について詳細に説明する。
図12を参照して説明されるように、反射波の遅延時間が長くなると、位相角のスペクトラムも遅延時間に比例して広がっていく。本例のようなOFDM方式では、ガードインターバル期間Tgまでに収まる遅延時間の反射波に対しては、シンボル間干渉が発生しないため、ガードインターバル期間Tg以内の反射波については精度の良い内挿補間を行う必要がある。
図14には、反射波の遅延時間がガードインターバル期間Tgまで及ぶ時における位相角のスペクトラム分布の一例を示してある。本例では、位相角のスペクトラム分布(斜線部分)が−Tg〜0に広がっており、Tgの帯域幅を有している。
ここで、位相角スペクトラムがTgの帯域幅を有するような反射波を正しく内挿補間処理するためには、サンプリング定理により、パイロットキャリア間隔を少なくとも(式1)の間隔で配置する必要がある。
Figure 0004463738
パイロットキャリアとしては、CP(Continual Pilot)と、SP(Scattered Pilot)が良く知られている。
図15(a)には、CPについて、データキャリア(白丸)とパイロットキャリア(黒丸)の配置の一例を示してある。CPは、(式1)を満足するパイロットキャリア間隔で配置される。本例では、キャリア番号が0、4、8、12、・・・といった等間隔の位置に、全てのシンボル番号において、パイロットキャリアが配置されている。
図15(b)には、SPについて、データキャリア(白丸)とパイロットキャリア(黒丸)の配置の一例を示してある。SPでは、シンボル毎にパイロットキャリアの位置が異なる。本例では、キャリア番号が0、4、8、12、・・・といった等間隔の位置であって、それぞれのキャリア番号について異なるシンボル番号において、パイロットキャリアが配置されている。パイロットキャリアが配置される1つのキャリア番号(例えば、キャリア番号0、など)に着目すると、例えば、シンボル番号の方向で等間隔に(つまり、時間的に周期的に)パイロットキャリアが配置される。
SPを用いた場合にシンボル方向に時間内挿を行うと、CPを用いた場合と同様な効果が近似的に得られる。
図16(a)、(b)には、SPの時間内挿処理の一例を示してある。
図16(a)には、時間内挿処理の対象となるSPの受信状態を示してある。この状態では、送信側で配置された通りに、データキャリア(白丸)とパイロットキャリア(黒丸)が並んでいる。
図16(b)には、このSPに対して時間内挿処理を行った結果を示してある。具体的には、受信パイロットキャリア(黒丸)をシンボル方向に内挿補間処理することで、パイロットキャリアが配置される各キャリア番号0、4、8、12、・・・について、パイロットキャリア間のデータキャリア(縞模様の丸)の位置についても伝送路特性を推定することができ、(式1)を近似的に満足することができる。
一例として、有効シンボル長が1024[サンプル]、ガードインターバル長が128[サンプル]であるOFDM信号では、CPの場合には、シンボル内に1024[サンプル]/128[サンプル]=8[キャリア]の間隔毎にパイロットキャリアを設ける必要があるが、SPの場合には、時間内挿処理後に8[キャリア]の間隔を満足すればよいことになる。
周波数内挿部28は、図14に示されるようなスペクトラム分布を有する反射波に対して、キャリア方向で周波数内挿補間処理を行う。
一般に、図14に示されるような周波数分布(斜線の範囲)を有する信号の周波数内挿演算を実施するためには、この周波数分布範囲(斜線枠の周波数範囲)を通過領域内に有するフィルタが用いられる。
図17(a)、(b)を参照して、これについて説明する。
図17(a)には、図14に示されるのと同様な周波数分布の一例を示してある。
通常は、回路の論理規模を削減するために、図17(b)に示される周波数内挿フィルタの帯域Aのように、正と負の周波数特性が対称となるようなデジタルの低域通過フィルタ(LPF:Low Pass Filter)を周波数内挿部28に備えて、位相角のスペクトラムに対して変調を施すことにより周波数内挿による補間を行う手法が用いられる。
この場合、周波数シフト処理部23では、例えば、図17(a)に示されるような周波数分布(斜線部分)が図17(b)に示されるような周波数分布(斜線部分)へ移動するように、周波数シフトを行う。これにより、移動後の周波数分布(図17(b)の斜線部分)が、周波数内挿部28を構成する周波数内挿フィルタの帯域(周波数特性)A内に収められる。
なお、一般に、反射波の帯域(斜線部分)が小さいほど、周波数内挿フィルタの帯域幅を小さくすることができ、雑音を小さくすることができる。
ここで、位相角スペクトラムの変調すなわち周波数シフトを行う方式としては、種々な方式が用いられてもよく、例えば、マルチパスの検出結果を用いてFFT部24に入力する受信サンプリング系列に対して変調演算を行う方式や、或いは、受信サンプリング系列の一部を巡回的に並び替える方式などを用いることができる。
また、周波数内挿フィルタとしては、例えば、FIRフィルタを用いることができる。
このように、パイロットキャリアに基づいて時間内挿部26及び周波数内挿部28により振幅及び位相に関する伝送路特性を推定し、当該推定結果に基づいて等化処理部29により受信データキャリア信号に対して伝送路特性について振幅や位相を補正する。
そして、受信データキャリア信号は、等化処理後に、復調部30により復調処理されて、情報符号として出力される。
また、周波数外挿部27による周波数外挿処理について説明する。
例えば、データキャリアが存在しない無効シンボル期間が存在する系では、無効シンボル期間のパイロットキャリアを有効シンボル期間のパイロットキャリアから推定する外挿補間の処理を行う。
本例では、OFDM方式による受信信号の帯域幅と比べてFFT部24により行われるFFTにおける帯域幅の方が大きいため、FFTの結果に対して、有効な受信信号が存在する帯域内の左右の外側である帯域外について、周波数内挿フィルタを通す前に補間しておくことが必要となる。一例として、FFTの点数は2のべき乗であって例えば8192本である一方、OFDM方式を使用する地上デジタル放送の点数は5616本であり、この5616本の左右の帯域外にもFFTの結果が存在するため、この帯域外について周波数外挿により補間を行う。
図18(a)には、周波数外挿処理が行われる前におけるキャリア状態の一例を示してある。OFDM伝送の帯域内(実際にキャリアを送っている範囲)には、データキャリア(白丸)や、パイロットキャリア(黒丸)や、時間内挿部26により時間内挿されたキャリア(縞模様の丸)が存在し、また、OFDM伝送の帯域外(実際にはキャリアを送っていない範囲)には、無効キャリア(点線の円)が存在する。
図18(b)には、OFDM伝送の帯域内に存在するパイロットキャリア(黒丸)や時間内挿推定キャリア(縞模様の丸)に基づいて周波数外挿処理を行った結果の一例を示してある。周波数外挿の対象となった無効キャリア(点線の丸)が、周波数外挿処理により伝送路特性が推定されたキャリア(網模様の丸)になっている。なお、本例では、1次外挿を用いている。
特開2003−229831号公報
上記のようなOFDM受信装置では、FFT窓の位置をシンボル間干渉が発生しない位置に適応的に制御し、且つ、周波数内挿補間処理のために位相角スペクトラムの周波数をシフトする方式が用いられてきた。
例えば、劣悪なマルチパス環境下においては、主波よりも先行する波が存在する場合もあり、また、長い遅延時間を伴った遅延波が存在する場合もある。このような環境下において、FFT窓の位置を適応制御して、ガードインターバル期間内の反射波によるシンボル間干渉を避け、位相角スペクトラムの周波数をシフトすることにより、伝送路を推定することができるOFDM方式の特徴を効果的に利用することが可能となる。
しかしながら、上記のようなOFDM受信装置では、FFT窓の位置を適応的に制御することにより、受信信号に対するFFT窓の位置がシンボル毎にずれてしまうため、シンボル間で位相角の回転量が変化して異なってしまう。このため、例えばシンボル毎に周波数内挿補間処理が完結するCPを用いた場合には特に問題は無いが、シンボル方向での時間内挿処理が必要なSPを用いた場合には、シンボル間に発生する位相回転量の変化により時間内挿処理が正常に行われない乃至は時間内挿処理の精度が劣化してしまうといった不具合があった。
具体的には、反射波が混入する伝送路では、反射波の影響により各キャリアの位相角に回転が発生する。また、ガードインターバル期間内の反射波を精度良く等化するためには、位相角のスペクトラムを周波数内挿フィルタの通過帯域内に位置させる必要がある。しかしながら、パイロットキャリアがSPである場合には、時間方向の内挿処理が必要になるところ、位相角のスペクトラムを周波数内挿フィルタの通過帯域内に収めるように制御すると位相角の回転量がシンボル毎に変化してしまうため、正常な時間内挿処理が困難となってしまう。
本発明は、このような従来の課題を解決するために為されたもので、適応制御により発生するFFT窓の位置のずれを補償してシンボル間の時間内挿を行うことにより、時間内挿の精度を向上させることができるOFDM受信装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るOFDM受信装置では、次のような構成により、OFDM方式により生成され且つシンボル毎に異なるキャリアにパイロット信号が設定された受信信号を復調する。
すなわち、窓設定手段が、前記受信信号に対して、FFT窓の位置を制御して、FFT窓を設定する。FFT手段が、前記窓設定手段により設定されたFFT窓に基づいて、前記受信信号に対してFFTを実行する。パイロット信号検出手段が、前記FFT手段によるFFT結果に基づいて、前記パイロット信号を検出する。位相回転量情報検出手段が、前記窓設定手段により設定されたFFT窓の位置に基づいて、シンボル毎の位相回転量に関する情報を検出する。位相回転量補正手段が、前記位相回転量情報検出手段により検出された情報に基づいて、前記パイロット信号検出手段により検出されたパイロット信号を用いて行われるシンボル方向の内挿補間に関して、位相回転量を補正する。時間内挿補間手段が、前記パイロット信号検出手段により検出されたパイロット信号に基づいて、前記位相回転量補正手段により位相回転量が補正された状態で、シンボル方向の内挿補間を行う。周波数内挿補間手段が、前記時間内挿補間手段による内挿補間結果に基づいて、キャリア方向の内挿補間を行う。等化手段が、前記周波数内挿補間手段による内挿補間結果に基づいて、前記FFT手段によるFFT結果について伝送路特性を補正する。復調手段が、前記等化手段による補正結果を復調する。
従って、FFT窓の位置を適応制御することにより発生するFFT窓の位置のずれに起因するシンボル毎の位相回転量を補償して、シンボル間の内挿補間(時間内挿補間)が行われることにより、時間内挿補間の精度を向上させることができ、復調の精度を向上させることができる。
ここで、シンボル毎に異なるキャリアにパイロット信号を設定する態様としては、種々な態様が用いられてもよく、例えば、SPを用いることができる。このようなパイロット信号の配置では、1つのキャリアを見ると、所定の時間間隔(所定のシンボル間隔)毎にパイロット信号が設定され、隣り合うパイロット信号の間に位置するシンボルについて当該隣り合うパイロット信号を用いて内挿補間することができる。
また、パイロット信号としては、種々な信号が用いられてもよく、例えば、振幅や位相の基準となる信号が用いられる。また、例えば、送信側と受信側とで、パイロット信号の振幅や位相、パイロット信号の配置が共通に設定されて把握される。
また、FFT窓の位置を制御してFFT窓を設定する態様としては、例えば、シンボル間干渉を回避するようにFFT窓の位置を制御して設定するような態様が用いられる。
また、FFT窓の位置を変化させることは、例えば、各シンボル毎に行われてもよく、或いは、所定の周期毎(所定のシンボル数毎)に行われてもよい。
また、FFT窓の位置に基づいてシンボル毎の位相回転量に関する情報を検出する手法としては、種々な手法が用いられてもよい。
また、位相回転量に関する情報は、例えば、各シンボル毎に検出されてもよく、或いは、所定の周期毎(所定のシンボル数毎)に検出されてもよく、或いは、予め定められた所定のシンボルについて検出されてもよい。
また、位相回転量に関する情報としては、例えば、各シンボルについて絶対的な位相回転量の値が検出されてもよく、或いは、シンボル間の位相回転量の相対的な差の値が検出されてもよく、要は、シンボル間の位相回転量を補償することが可能な情報であればよい。
また、シンボル方向の内挿補間に関して位相回転量を補正する態様としては、種々な態様が用いられてもよい。シンボル方向の内挿補間が行われる際にシンボル間の位相回転量の差が補償されることで、シンボル方向の内挿補間の精度が向上する。
また、シンボル方向の内挿補間では、例えば、内挿補間に関するシンボルの位相回転量が補正されればよく、具体的には、内挿補間の対象となるシンボルや、内挿補間に用いられる2つ(或いは、3つ以上でもよい)のパイロット信号のシンボルについて位相回転量が補正されればよい。
また、キャリア方向の内挿補間(周波数内挿補間)を行う態様としては、種々な態様が用いられてもよい。
また、パイロット信号に基づくシンボル方向の内挿補間やキャリア方向の内挿補間により、振幅や位相に関する伝送路特性が(推定的に)検出され、この検出結果に基づいて受信信号について伝送路特性が補正される。
本発明に係るOFDM受信装置では、一構成例として、次のような構成とした。なお、本構成は、一例として、(式5)に表されるような処理を行う。
すなわち、前記位相回転量補正手段は、前記位相回転量情報検出手段により検出された情報に基づいて、前記パイロット信号検出手段により検出されたパイロット信号の位相回転量及びシンボル方向の内挿補間が行われる対象となるシンボルの位相回転量を打ち消すように、シンボル毎に、補正する。
また、位相回転量付与手段が、前記時間内挿補間手段による内挿補間結果に対して、前記打ち消した位相回転量をシンボル毎に付与する。
また、前記周波数内挿補間手段は、前記位相回転量付与手段による位相回転量付与結果に基づいて、キャリア方向の内挿補間を行う。
従って、シンボル方向の内挿補間に関する各シンボルの位相回転量が打ち消されることで、シンボル方向の内挿補間が行われるに際して、シンボル間の位相回転量の差を打ち消すことができる。また、打ち消された位相回転量が各シンボルに再び付与されて、キャリア方向の内挿補間が行われることにより、等化処理に際して、位相回転量を有したままの受信信号との間で位相回転量を一致させることができる。
本発明に係るOFDM受信装置では、一構成例として、次のような構成とした。なお、本構成は、一例として、(式6)に表されるような処理を行う。
すなわち、前記位相回転量補正手段は、前記パイロット信号検出手段により検出されたパイロット信号の位相回転量を、当該パイロット信号を用いてシンボル方向の内挿補間が行われる対象となるシンボルの位相回転量に一致させるように補正する。
従って、シンボル方向の内挿補間に用いられるパイロット信号の位相回転量とその対象となるシンボルの位相回転量とが一致させられることにより、シンボル方向の内挿補間が行われるに際して、シンボル間の位相回転量の差を打ち消すことができる。
以上説明したように、本発明に係るOFDM受信装置によると、例えばSPのようなパイロット信号を含むOFDM方式による受信信号について、FFT窓の位置の制御により発生するシンボル毎の位相回転量を検出し、当該検出結果に基づいて位相回転量を補正した状態で、シンボル方向の内挿補間を行うようにしたため、シンボル方向の内挿補間(時間内挿補間)の精度を向上させることができ、通信品質を向上させることができる。
本発明に係る実施例を図面を参照して説明する。
本発明の第1実施例を説明する。
図1には、本発明の一実施例に係るOFDM受信装置の構成例を示してある。本例のOFDM受信装置は、移動体伝送システムにおいてOFDM方式を使用してデータを送信及び受信するデジタル伝送装置に設けられており、受信機としての機能を有して、送信側の装置から無線により送信されたOFDM方式による信号を受信して処理する。なお、本例のデジタル伝送装置は、送信機としての機能を有してOFDM方式による信号を生成して無線により送信するOFDM送信装置も有しているが、本例では詳しい説明は省略する。
本例のOFDM受信装置は、A/Dコンバータ1と、窓制御部2と、周波数シフト処理部3と、FFT部4と、SP抽出部5と、基準タイミング発生部6と、位相回転量検出部7と、位相回転量補正部8と、時間内挿部9と、周波数外挿部10と、位相回転量制御部11と、周波数内挿部12と、等化処理部13と、復調部14を備えている。
ここで、本例のOFDM受信装置は、FFT窓の位置の適応制御により発生するFFT窓の位置のずれを補償してシンボル間の時間内挿を行うための構成や動作に特に特徴があり、他の構成や動作については例えば図19に示されるOFDM受信装置の場合と同様である。このため、本例では、このような本例のOFDM受信装置に特徴的な構成や動作について詳しく説明し、図19に示されるOFDM受信装置の場合と同様な構成や動作については説明を簡略化乃至省略する。
OFDM受信装置では、送信側から無線送信されたOFDM方式による信号を受信し、この受信信号がA/Dコンバータ1に入力される。この受信信号は、例えば図5に示されるようなものであり、本例では、図15(b)に示されるようなSPのパイロットキャリアが送信側で設けられている。
A/Dコンバータ1は、入力される受信信号をA/D変換して窓制御部2へ出力する。
窓制御部2は、入力される受信サンプリング系列からマルチパスなどの伝送路環境を観測してFFT窓の位置を制御する回路であり、FFT窓により抽出した有効シンボル長のサンプルを周波数シフト処理部3へ出力する。
ここで、移動体伝送における伝送路環境は時々刻々と変化し、主波と反射波の時間的な位置やそれらのレベルが変化する。
このため、窓制御部2は、主波と反射波の時間的な位置やそれらのレベルをシンボル毎に或いは数十から数百シンボル毎に逐次検出し、その結果に基づいてFFT窓を設ける。遅延時間がガードインターバル内である反射波が存在する伝送路環境では、シンボル間干渉が発生しないようにFFT窓の位置を設定する必要があるため、窓制御部2は、適応制御により、シンボル間干渉が発生しないように、例えば図11に示されるようなFFT窓を設ける。
しかしながら、このとき、実際には、検出誤差やFFT窓位置の適応制御により、FFT窓の位置がシンボル毎にずれて、位相角の回転量が変化する。このため、時間内挿部9によりシンボル方向の時間内挿処理を行う前に、各シンボルの位相回転量を等しくすることが望まれ、本例では、これを実現する。
周波数シフト処理部3は、窓制御部3から入力されるサンプルをシフトさせてFFT部4及び位相回転量検出部7へ出力する。
FFT部4は、周波数シフト処理部4から入力されるサンプルに対して高速フーリエ変換(FFT)の処理を行い、その処理結果をSP抽出部5へ出力する。
SP抽出部5は、FFT部4から入力されるFFTの処理結果の信号からSPを抽出し、抽出したSPを位相回転量補正部8へ出力し、また、FFT部4から入力されるFFTの処理結果の信号を等化処理部13へ出力する。
基準タイミング発生器6は、所定の周波数の信号を基準タイミング信号として生成して位相回転量検出部7へ出力する。基準タイミング信号としては、例えば、受信同期クロックを生成する内部のVCXO(電圧制御水晶発振器)或いは外部のルビジウム発振器などから入力される同期信号に基づいてシンボル周期で生成されるシンボルに同期したパルス信号や、又は、シンボル周期のm倍(mは自然数)の周期を有するパルス信号などを用いることができる。
図2には、或るシンボルにおける、主波及び反射波と、FFT窓の位置と、基準タイミング信号の関係の一例を示してある。
この例では、主波に対して反射波がBサンプル分だけ遅れており、主波の有効シンボルの先頭(開始位置)に対して基準タイミング信号の立ち上がり位置がα(単位は、例えば時間或いはサンプル数)だけ遅れており、FFT窓の先頭(開始位置)に対して基準タイミング信号の立ち上がり位置がds(単位は、例えば時間或いはサンプル数)だけ遅れている。
なお、本例では、主波の有効シンボルの先頭と基準タイミング信号との間の固定遅延量αは、時間内挿の対象となる期間においては変動量が無視できるほど少ないとみなす。つまり、この期間においては、この固定遅延量αは一定であるとみなす。
位相回転量検出部7は、FFT窓の開始位置と基準タイミング信号との間の時間差dsを求める。図8及び図9に示されるように、この時間差dsの変化がFFT窓の位置のずれ(図8及び図9におけるKのずれ)となることから、この時間差dsの変化に基づいて位相回転量の変化を求めることができる。位相回転量検出部7は、例えばシンボル毎に検出した位相回転量の情報を位相回転量補正部8へ出力する。
位相回転量補正部8は、位相回転量検出部7から入力される位相回転量の検出結果に基づいて、SP抽出部5から入力されるSPに対して位相回転量を補正し、当該補正結果を時間内挿部9へ出力する。
この補正処理について具体的に説明する。
図3には、時間内挿部9によりシンボル方向に時間内挿処理する対象となるSPの一例を示してある。
この例では、図の縦方向にシンボル番号Sの順にシンボルが並んでおり、図の横方向にキャリア番号Cの順にシンボルが並んでいる。また、シンボル番号S及びキャリア番号Cにより位置が特定されるSPをSP(S、C)と表す。また、時間内挿処理として、1次補間処理を用いる場合を示す。
図3の例では、データキャリア(白丸)や、パイロットキャリア(黒丸)や、時間内挿により伝送路特性が推定されたキャリア(縞模様の丸)が並んでいる。
例えば、実際には配置されていないシンボル番号0及びキャリア番号4の位置のパイロット信号SP(0、4)は、1次補間処理により、前方のシンボルのパイロット信号SP(−2、4)と後方のシンボルのパイロット信号SP(1、4)から、概略的には(式2)のように推定することができる。ここでは、位相回転量を無視している。
Figure 0004463738
しかしながら、シンボル方向の各シンボルで異なる位相回転量を有している場合には、正確には(式2)は成り立たず、正しい結果を推定することができない。ここで、シンボル番号S及びキャリア番号Cにより特定される位置にあるシンボルの位相回転量をθ(S、C)と表す。このとき、(式2)は正確には(式3)のようになる。
Figure 0004463738
このような位相回転量θ(S、C)を補正することを位相回転量補正部8により行う。
この位相回転量θ(S、C)は、位相回転量検出部7により検出される時間差dsから一例として(式4)のように表すことが可能である。位相回転量検出部7は、このような位相回転量θ(S、C)に関する情報を位相回転量補正部8へ出力する。なお、有効シンボル長(単位は、例えば時間或いはサンプル数)は、位相回転量検出部7(或いは、位相回転量補正部8など)に予め設定されている。
Figure 0004463738
本例では、位相回転量補正部8は、(式4)により表される位相回転量θ(S、C)を補正するための係数(逆の位相回転量)を対応する位置のシンボルに与えることで、位相回転量を補正する。
この補正を行うことにより、時間内挿部9における演算は(式5)のように表される。(式5)の例では、位相回転量補正部8により、SP(0、4)にはe−jθ(0、4)という補正係数(逆の位相回転量)を与えており、SP(−2、4)にはe−jθ(−2、4)という補正係数(逆の位相回転量)を与えており、SP(1、4)にはe−jθ(1、4)という補正係数(逆の位相回転量)を与えている。
Figure 0004463738
本例の位相回転量の補正処理では、各パイロット信号に対して、各パイロット信号が有する位相回転量θ(S、C)と逆の位相回転量を与えることにより、位相角に生じている回転を止めている。これは、例えば、図7に示されるように各パイロット信号が有する位相角φを図7に示されるようにゼロ(0)の状態へ補正していることになる。
時間内挿部9は、位相回転量補正部8により位相回転量が補正されたSPを用いてシンボル方向に時間内挿を行うことで、SPが設けられた各キャリアについて、SPとSPとの間のシンボルの振幅や位相に関する伝送路特性を推定する。時間内挿部9は、入力されたSP及びこれに基づいて伝送路特性を推定した結果の情報を周波数外挿部10へ出力する。
周波数外挿部10は、時間内挿部9から入力される信号について周波数外挿処理を行い、その結果を位相回転量制御部11へ出力する。ここで、周波数外挿処理としては、例えば、1次関数で補間する1次補間処理や、或いは、最も近い位置などの値をそのまま使用する0次ホールド処理などを用いることができる。
本例のようなシンボル間の位相回転量の補正を行うと、例えば図7に示されるような位相回転の無い時間内挿補間信号が得られるため、周波数外挿補間処理が容易となり高精度に行われる利点がある。また、一例として、位相回転の無いパイロット信号を用いて時間内挿補間を行った後に、0次ホールドによる周波数外挿補間を行って帯域外の伝送路特性を推定する構成とすると、周波数外挿処理を簡易化することができる。
位相回転量制御部11は、周波数外挿部10から入力される周波数外挿処理結果に対して、位相回転量補正部8により補正された位相回転量を再び与えて、周波数内挿部12へ出力する。これは、等化処理部13において受信データキャリア信号に対して伝送路特性の補正を行うためであり、つまり、推定した伝送路特性に対して再度元の位相回転量を与えることにより、受信データキャリア信号が有する位相回転量と等しい回転へ戻すことが必要であるためである。
ここで、位相回転量制御部11には、位相回転量検出部7により検出された位相回転量の情報が、例えば、位相回転量検出部7から直接的に、或いは、位相回転量補正部8や時間内挿部9や周波数外挿部10を介して、入力される。
なお、本例では、好ましい構成例として、位相回転量制御部11の前段に周波数外挿部10を設けたが、他の構成例として、位相回転量制御部11の後段に周波数外挿部10を設けることも可能であり、この場合、周波数外挿部10では例えば図9に示されるような位相回転を考慮した周波数外挿処理を行う。
周波数内挿部12は、位相回転量制御部11から入力される信号に対してキャリア方向に周波数内挿処理を行うことで、キャリア方向にあるSPとSPとの間のシンボルの振幅や位相に関する伝送路特性を推定し、この推定結果の情報を等化処理部13へ出力する。
等化処理部13は、周波数内挿部12から入力される伝送路特性の推定結果に基づいて、SP抽出部5から入力される受信データキャリア信号に対して伝送路特性の補正を行い、その結果を復調部14へ出力する。
復調部14は、等化処理部13から入力される信号を復調して、受信信号の復調結果を取得する。この復調結果は、例えば、メモリから成る記憶部に記憶される、或いは、制御部により処理されるなど、必要な処理が為される。
以上のように、本例のOFDM受信装置では、OFDM方式で変調され且つシンボル毎に異なるキャリア位置にパイロットキャリア(SP)が配置されたOFDM信号を受信して処理するに際して、FFT窓の位置を制御することによってシンボル毎に異なる位相回転量を有し得る受信サンプリング系列について、位相角の回転の補正を行った後に、パイロットキャリアが配置されていない位置のシンボルを、抽出した前後のシンボルのパイロットキャリアを用いて、シンボル方向に内挿補間する。
また、本例のOFDM受信装置では、位相回転量の補正の方式として、受信サンプリング系列が有する位相回転量をシンボル毎に求め、それぞれのパイロット信号に対して求めた位相回転量の逆回転を与えて、それぞれのパイロット信号が有する位相角の回転を止めることにより、位相回転の無いパイロット信号を用いて内挿補間を行う。
また、本例のOFDM受信装置では、位相回転量の変化が、伝送路特性に基づいて時間的なFFT窓を設ける際にFFT窓の開始位置を制御することによってのみ生じるとみなして、FFT窓の開始位置に基づいて(本例では、図2に示されるdsに基づいて)位相角回転の補正量を算出する。
また、本例のOFDM受信装置では、等化処理前に、推定伝送路特性に対してデータキャリアが有する位相回転を再度与えることで、データキャリアと推定伝送路特性との位相回転を一致させる。
このように、本例のOFDM受信装置では、主波と反射波とのシンボル間干渉を回避するためにFFT窓の位置を適応制御するが、これによりシンボル間で位相回転量が変化してしまうことに対して、このような位相回転量を算出し、時間内挿処理を行う前に、パイロット信号に対して算出した位相回転量を補正するための逆の回転を与えることで、時間内挿処理時におけるパイロット信号の位相回転量が常に一定となるようにすることができる。これにより、例えば、SPを使用して、遅延波が混入するような伝送路環境であっても、時間内挿処理を精度良く乃至正常に行うことができる。
なお、本例のOFDM受信装置では、窓制御部2の機能や周波数シフト処理部3の機能により窓設定手段が構成されており、FFT部4の機能によりFFT手段が構成されており、SP抽出部5の機能によりパイロット信号検出手段が構成されており、基準タイミング発生器6の機能や位相回転量検出部7の機能により位相回転量情報検出手段が構成されており、位相回転量補正部8の機能により位相回転量補正手段が構成されており、時間内挿部9の機能により時間内挿補間手段が構成されており、周波数内挿を行うための前段における周波数外挿部10の機能や周波数内挿部12の機能により周波数内挿補間手段が構成されており、等化処理部13の機能により等化手段が構成されており、復調部14の機能により復調手段が構成されている。また、本例のOFDM受信装置では、位相回転量制御部11の機能により位相回転量付与手段が構成されている。
本発明の第2実施例を説明する。
図4には、本発明の一実施例に係るOFDM受信装置の構成例を示してある。
本例のOFDM受信装置の構成や動作は、例えば、位相回転量補正部8による位相回転量の補正処理が異なる点や、図1に示されるような位相回転量制御部11を備えずに、周波数外挿部10からの出力信号が周波数内挿部12に入力される点を除いては、図1に示されるOFDM受信装置の構成や動作と同様である。
本例では、図1に示されるOFDM受信装置の構成や動作とは異なる点について詳しく説明する。
本例の位相回転量補正部8は、時間内挿部9により推定する対象となるシンボルに対して、前後のシンボルのパイロット信号が有する位相回転量を、当該推定する対象となるシンボルが有する位相回転量と等しい位相回転量へ補正する。これは、例えば図7において、内挿を行う対象シンボルの前後のシンボルが有する異なる位相角φ(=ejθ)を、推定する対象シンボルが有する位相角φへ補正することになる。
この補正を行うことにより、例えば図3を参照して、時間内挿部9における演算は(式6)のように表される。
(式6)の例では、位相回転量ejθ(0、4)を有するSP(0、4)の伝送路特性を推定するに際して、位相回転量補正部8により、SP(−2、4)にはe−j(θ(−2、4)−θ(0、4))という補正係数を与えており、SP(1、4)にはe−j(θ(1、4)−θ(0、4))という補正係数を与えている。
Figure 0004463738
本例のような位相回転量の補正を行って、内挿補間を行うと、内挿補間信号としては、受信データキャリア信号と等しい位相回転を有するものが得られる。このため、本例では、周波数内挿部12の前段で推定伝送路特性の位相回転量を元に戻すような処理は不要となり、すなわち、図1に示されるような位相回転量制御部11による処理は不要となる。
以上のように、本例のOFDM受信装置では、パイロット信号をシンボル方向に内挿補間する前に、推定対象とするシンボルが有する位相回転量と、その前側及び後ろ側のパイロットキャリアのシンボルが有する位相回転量との間における位相回転量の差分を求め、当該前側及び当該後ろ側のシンボルのパイロット信号に対して、求めた差分量の逆回転を与えることで、当該前側及び当該後ろ側のシンボルの位相回転量を、推定対象とするシンボルの位相回転量と等しい位相回転量へ補正する。これにより、例えば、SPを使用して、遅延波が混入するような伝送路環境であっても、時間内挿処理を精度良く乃至正常に行うことができる。
上記した各実施例1〜2に関して、例えば、FFT窓の位置を制御する周期を設定することなどにより、FFT窓の位置が変化する回数を制限して、位相回転量の補正演算の負担を軽減するようなことも可能である。具体的には、シンボル方向で或るSPと隣りのSPとの間を内挿補間する場合に、これら2つのSPの間の間隔をLとすると、(L/2)より大きい周期でFFT窓の位置を変化させるような制御が可能であり、この構成では、シンボル方向の内挿補間間隔以内に生じる位相回転量の変化の回数が1回以内に抑えられるようにFFT窓の開始位置の制御周期が定められることになり、例えば(式6)を使用する場合には、位相回転量の補正演算を、内挿補間処理する対象の前側又は後ろ側のシンボルのいずれか片側に限定することが可能である。
また、上記した各実施例1〜2では、例えば受信クロックの分周クロックの信号又は高精度発振器からの入力信号或いはその分周信号を基準タイミング信号として、FFT窓の開始位置と基準タイミング信号との間の時間差dsに基づいて位相回転量を算出する構成を示したが、他の構成例として、主波の有効シンボルの開始位置とFFT窓の開始位置との時間差から位相回転量を算出する構成や、補間対象とするシンボルとその前後のシンボルとの間におけるFFT窓の開始位置の差から位相回転量を算出する構成などを用いることも可能である。
ここで、本発明に係るOFDM受信装置などの構成としては、必ずしも以上に示したものに限られず、種々な構成が用いられてもよい。また、本発明は、例えば、本発明に係る処理を実行する方法或いは方式や、このような方法や方式を実現するためのプログラムや当該プログラムを記録する記録媒体などとして提供することも可能であり、また、種々な装置やシステムとして提供することも可能である。
また、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示したものに限られず、本発明は、種々な分野に適用することが可能なものである。
また、本発明に係るOFDM受信装置などにおいて行われる各種の処理としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源においてプロセッサがROM(Read Only Memory)に格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成が用いられてもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウエア回路として構成されてもよい。
また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピー(登録商標)ディスクやCD(Compact Disc)−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体や当該プログラム(自体)として把握することもでき、当該制御プログラムを当該記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させることができる。
本発明の第1実施例に係るOFDM受信装置の構成例を示す図である。 基準タイミング信号の一例を示す図である。 時間内挿処理の一例を示す図である。 本発明の第2実施例に係るOFDM受信装置の構成例を示す図である。 OFDMシンボルの波形の一例を示す図である。 有効シンボルに一致したFFT窓の一例を示す図である。 FFT窓が有効シンボルに一致した時の位相角の一例を示す図である。 有効シンボルに対してKサンプルずれたFFT窓の一例を示す図である。 FFT窓が有効シンボルに対してKサンプルずれた時の位相角の一例を示す図である。 FFT窓が有効シンボルに対して−Kサンプルずれた時の位相角スペクトラムの一例を示す図である。 反射波が混入した時のFFT窓の一例を示す図である。 反射波が混入した時の位相角スペクトラムの一例を示す図である。 パイロットキャリアの配置の一例を示す図である。 ガードインターバル期間内の反射波のスペクトラム分布の一例を示す図である。 (a)はCPの一例を示す図であり、(b)はSPの一例を示す図である。 (a)及び(b)はSPの時間内挿処理の一例を示す図である。 位相角スペクトラムの変調の一例を示す図である。 (a)及び(b)はSPの周波数外挿処理の一例を示す図である。 OFDM受信装置の構成例を示す図である。
符号の説明
1、21・・A/Dコンバータ、 2、22・・窓制御部、 3、23・・周波数シフト処理部、 4、24・・FFT部、 5、25・・SP抽出部、 6・・基準タイミング発生器、 7・・位相回転量検出部、 8・・位相回転量補正部、 9、26・・時間内挿部、 10、27・・周波数外挿部、 11・・位相回転量制御部、 12、28・・周波数内挿部、 13、29・・等化処理部、 14、30・・復調部、

Claims (2)

  1. OFDM方式により生成され且つシンボル毎に異なるキャリアにパイロット信号が設定された受信信号を復調するOFDM受信装置において、
    前記受信信号に対してFFT窓の位置を制御してFFT窓を設定する窓設定手段と、
    前記窓設定手段により設定されたFFT窓に基づいて前記受信信号に対してFFTを実行するFFT手段と、
    前記FFT手段によるFFT結果に基づいて前記パイロット信号を検出するパイロット信号検出手段と、
    前記窓設定手段により設定されたFFT窓の位置に基づいてシンボル毎の位相回転量に関する情報を検出する位相回転量情報検出手段と、
    前記位相回転量情報検出手段により検出された情報に基づいて前記パイロット信号検出手段により検出されたパイロット信号を用いて行われるシンボル方向の内挿補間に関して位相回転量を補正する位相回転量補正手段と、
    前記パイロット信号検出手段により検出されたパイロット信号に基づいて、前記位相回転量補正手段により位相回転量が補正された状態で、シンボル方向の内挿補間を行う時間内挿補間手段と、
    前記時間内挿補間手段による内挿補間結果に基づいてキャリア方向の内挿補間を行う周波数内挿補間手段と、
    前記周波数内挿補間手段による内挿補間結果に基づいて前記FFT手段によるFFT結果について伝送路特性を補正する等化手段と、
    前記等化手段による補正結果を復調する復調手段と、
    を備え
    前記位相回転量補正手段は、前記位相回転量情報検出手段により検出された情報に基づいて、前記パイロット信号検出手段により検出されたパイロット信号の位相回転量及びシンボル方向の内挿補間が行われる対象となるシンボルの位相回転量を打ち消すようにシンボル毎に補正し、
    当該OFDM受信装置は、前記時間内挿補間手段による内挿補間結果に対して前記打ち消した位相回転量をシンボル毎に付与する位相回転量付与手段を備え、
    前記周波数内挿補間手段は、前記位相回転量付与手段による位相回転量付与結果に基づいてキャリア方向の内挿補間を行う、
    ことを特徴とするOFDM受信装置。
  2. 請求項1に記載のOFDM受信装置において、
    前記窓設定手段は、FFT窓の位置を制御する周期を設定することで、FFT窓の位置が変化する回数を制限する
    ことを特徴とするOFDM受信装置。
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