JP4658835B2 - Ofdm受信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplex)変調方式により変調されて伝送されたデータを受信するOFDM受信装置に関する。
近年、移動体向けディジタル伝送や、地上系ディジタルテレビジョン放送への応用に適した変調方式として、マルチパスフェージングやゴーストに強いという特徴のある直交周波数分割多重変調方式(OFDM変調方式)が注目を浴びている。
OFDM変調方式は、マルチキャリア変調方式の一種であり、互いに直交するm本(mは、例えば、数十〜数百)の搬送波(キャリア)にそれぞれディジタル変調を施す伝送方式である。
これらの各キャリアのI軸成分、Q軸成分には、各々に被変調信号として離散的な符号を割り当て、シンボル周期(数μsec〜msec)毎にその符号を更新する。キャリアのディジタル変調方式としては、16値直交振幅変調(16QAM:16 Quadri Amplitude Modulation)や64QAMなどの多値変調方式が良く用いられている。
16QAMや64QAMなどの変調方式では、各キャリアの振幅及び位相に情報を持たせるため、復調時には受信キャリアの絶対振幅及び絶対位相を正確に再生する必要がある。このため、振幅と位相が一定であるパイロットキャリアを数キャリア毎に配置して、受信機ではパイロットキャリアに基づいて伝送路特性を推定し、振幅及び位相の等化を行う方式が用いられている。
図6及び図7を参照して、パイロットキャリアの配置方式の例を示す。
図6には、連続パイロット(CP:Continuous Pilot)の構成例を示してある。横方向はキャリア(周波数)を表しており、縦方向はシンボル(時間の流れ)を表している。
CPでは、パイロットキャリアを同一キャリアに時間連続的に配置させた構成を有している。
図7には、散乱パイロット(SP:Scattered Pilot)の構成例を示してある。横方向はキャリア(周波数)を表しており、縦方向はシンボル(時間の流れ)を表している。
SPでは、パイロットキャリアをシンボル毎に異なるキャリアにずらして配置させた構成を有している。
受信側では、パイロットキャリアを用いて等化処理を行うことができる。
図6に示されるようなCPのパイロット配置では、高速の移動伝送のように変動の激しい伝送路に適している。また、図7に示されるようなSPのパイロット配置では、時間応答性は低くなるが、等化可能なマルチパスの遅延時間が長くなるという特徴を有している。
また、伝送性能を向上させるために、パイロットキャリアの振幅としては、通常のデータキャリアより大きめに設定することが多い。例えば、データキャリアと比較して、(4/3)倍の振幅比に設定することが行われる。
OFDM信号を構成する複数のキャリアは互いに直交関係を保つように加算され、OFDM時間軸波形が生成される。この加算処理は、各キャリアに対して逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)処理を行うことにより実現することができる。
図8には、OFDM信号のシンボルの構成例を示してある。
図8に示されるように、OFDM信号の1シンボルは、IFFT処理後の時間軸波形である有効シンボルと、有効シンボルの一部を複写して有効シンボルの前に付加したガードインターバルから構成される。
有効シンボルにガードインターバルを付加することにより、ガードインターバル期間内における遅延時間の遅延波に対してはシンボル間干渉による劣化を避けることができるため、マルチパスフェージングに対して強い耐性を発揮することができる。
このようにして生成されたOFDM信号は、高周波(RF:Radio Frequency)に周波数変換された後に無線により送信される。
ところで、OFDM変調方式は、移動体伝送に適しているという理由から、マラソン中継や緊急報道などのテレビ中継を行う陸上中継装置(FPU:Field Pickup Unit)と称される画像無線伝送装置の伝送方式に用いられることがある。
移動体伝送では、反射波によりフェージングが発生し、これらのフェージング劣化を軽減するためにスペース(空間)ダイバーシチ(以下、ダイバーシチと言う)と呼ばれる受信処理方式を適用することがある。ダイバーシチとは、複数のアンテナを空間的に離して配置して、それぞれのアンテナで受信した信号を適切に合成することで或いは複数のアンテナの中から受信強度の大きいものを選択して受信処理することで、フェージング劣化の影響を軽減することができる方式である。
OFDM変調方式を使用した場合におけるダイバーシチでは、サブキャリア単位に複数のアンテナについての合成処理或いは選択(切り替え)処理を行うことで、マルチパス環境下においても適切なダイバーシチを行うことができる。
更に、ダイバーシチ方式の中でも、ダイバーシチ利得が優れている最大比合成方式がよく用いられており、この方式について以下で説明する。
図9には、2系統のアンテナを有するダイバーシチ受信装置の構成例を示してある。
2系統のアンテナ(図示せず)で受信した信号は、それぞれ周波数変換等の処理を経て、A/D(Analog to Digital)変換器51a、51bに入力されディジタル信号に変換される。A/D変換器51a、51bからの出力信号は高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)部52a、52bに入力され、FFT部52a、52bでは、受信サンプル系列上に有効シンボル期間長の時間窓を設け、設けた時間窓内に含まれるサンプル信号に対してFFT演算処理を施して、時間軸信号から周波数軸信号へ変換する。
FFT部52a、52bからの出力信号は、遅延部53a、53bとパイロットキャリア抽出部54a、54bに入力される。
パイロットキャリア抽出部54a、54bでは、伝送路の特性を算出するために、受信パイロットキャリア信号を抽出する。パイロットキャリア平均部55a、55bでは、例えば、Nシンボル期間の受信パイロットキャリア信号に所定係数を乗じた後に加算を行って、時間軸方向に平均化或いはフィルタリング処理する。
ここで、各ブランチに雑音が混入すると、リファレンス信号となるべき受信パイロットキャリアにも雑音が混入してしまうため、精度の良い伝送路特性の推定が困難となり、結果的に等価的なC/N劣化が生じてしまう。このため、パイロットキャリア平均部55a、55bのフィルタが低域通過フィルタとなるような係数を選定することにより、パイロットキャリアに混入した雑音を低減して、高精度な伝送路特性推定を実現することができる。
その後、内挿補間フィルタ部56a、56bにより抽出したパイロットキャリアに対して周波数方向に内挿補間を行うことで、パイロットキャリアが存在しないキャリアの伝送路特性を算出する。
係数算出部57では、内挿補間フィルタ部56a、56bから通知される伝送路特性に基づいて、FFT部52a、52bからの出力信号に対して乗じる重み係数を算出する。例えば、マルチパスフェージングでレベル低下したキャリアに対しては、C/Nが劣化していて伝送誤りを引き起こし易いため、そのキャリアの重み(重要度)を低く設定する。理論的には、Mブランチの受信アンテナを有する最大比合成の最適重み係数wi(k)(i:アンテナ番号、k:キャリア番号)は、送信機からi番目のアンテナまでの伝送路特性をhi(k)とすると、(式1)のように表され、これはC/Nを最大にする係数であることが知られている。
Figure 0004658835
乗算器58a、58bでは、FFT部52a、52bからの出力信号が遅延部53a、53bにより遅延されたものに対して、係数算出部57により算出された重み係数を乗じる。
合成部59では、2系統の乗算器58a、58bによる乗算結果を加算合成処理する。
このような処理により、C/Nが最大になるように最適化され、且つ同時に振幅や位相も等化される。
合成後の信号は復調部60に入力されて、復調部60では、シンボル判定した後に、情報符号を出力する。
なお、上記のようなダイバーシチの原理については、例えば、非特許文献1に詳述されている(非特許文献1参照。)。
図10には、単一のアンテナを用いた場合における受信装置の構成例を示してある。
なお、A/D変換部71、FFT部72、遅延部73、パイロットキャリア抽出部74、パイロットキャリア平均部75、内挿補間フィルタ部76の動作は、例えば、図9に示される各処理部と同様である。
アンテナ(図示せず)で受信した信号は、A/D変換器71によりディジタル信号に変換され、FFT部72では、FFT演算処理を施して、時間軸信号から周波数軸信号へ変換する。
FFT部72からの出力信号は、遅延部73とパイロットキャリア抽出部74に入力される。
パイロットキャリア抽出部74ではパイロットキャリアを抽出し、パイロットキャリア平均部75では平均化により受信パイロットキャリアに混入した雑音を低減する。雑音が低減された受信パイロットキャリアは内挿補間フィルタ部76に入力され、内挿補間フィルタ部76では、パイロットキャリアが存在しないキャリアの伝送路特性を算出する。
等化部77には、FFT部72からの出力信号が遅延部73により遅延されたものと、内挿補間フィルタ部76により算出された伝送路特性信号が入力され、等化部77では、FFT部72からの出力信号が遅延部73により遅延されたものに対して所定の係数を乗じることにより、振幅及び位相の等化を行う。ここで、この係数は、例えば、(式2)のように表される。
等化部77からの出力信号は復調部78に入力され、復調部78では、シンボル判定した後に、情報符号を出力する。
Figure 0004658835
寺本、嶋、伊丹、他著、「OFDM信号のダイバーシティ受信に関する一検討」、映像情報メディア学会技術報告、Vol.23、No.35、pp.13〜18、1999
ところで、FPUの中継としては中継車から受信基地局装置まで直接中継する方式が一般的であるが、中継車から受信基地局装置までが見通し外伝送になるような場合等には、一旦上空のヘリコプターに中継して、ヘリコプター経由で受信基地局装置に中継するヘリコプター中継方式が用いられている。
図11には、ヘリコプター中継の様子の一例を示してある。
FPUでは主として7GHz帯或いは10GHz帯のマイクロ波回線を使用するが、マイクロ波帯では指向性が強いため、ヘリコプター81の旋回時に電波が遮断されてしまうことがある。このため、ヘリコプター81の両側に送信アンテナ82、83を搭載し、ヘリコプター81の旋回に合わせて電波を送信する送信アンテナ82、83を切り替える方式が採用されている。受信基地局装置91では、受信アンテナ92を用いて、ヘリコプター81からの電波を受信する。
しかしながら、送信アンテナ82、83を切り替えた際には、伝送路やアンテナや高周波回路等の特性を含めた伝送路特性が大きく異なることになる。
このような伝送路変動がOFDM信号の有効シンボル期間内で生じた場合には、大きな特性劣化に繋がる。このため、一般的には受信側で設けるFFT窓から外れるように、ガードインターバル期間で送信アンテナ82、83を切り替えることが行われる。
また、受信装置においてパイロットキャリアの平均化処理を施す場合には、送信アンテナ82、83の切り替えにより大きな伝送路特性変動が生じたときには、伝送路特性変動が送信アンテナ82、83の切り替えタイミングの前後の数シンボルに伝搬してしまうという問題があった。
このように、図9や図10に示されるようなOFDM変調方式の受信装置では、送信アンテナの切り替え前の伝送路特性がパイロットキャリアの平均化により切り替え後の伝送路特性に伝搬すると、振幅や位相の推定誤差が大きくなり、精度の良いダイバーシチ処理或いは等化処理が不可能になるという問題があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するために為されたもので、OFDM変調方式により変調されて伝送されたデータを受信するに際して、精度の良いダイバーシチ処理或いは精度の良い等化処理を行うことができるOFDM受信装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るOFDM受信装置では、次のような構成により、パイロット信号を含むOFDM信号を処理する。
すなわち、信号検出手段が、前記OFDM信号から前記パイロット信号を検出する。平均化手段が、前記信号検出手段により検出されたパイロット信号を時間的に平均化する。処理手段が、前記平均化手段により得られた平均化結果に基づいて、前記OFDM信号を処理する。
これに際して、差分検出手段が、前記信号検出手段により検出されたパイロット信号の時間的な差分を検出する。タイミング検出手段が、前記差分検出手段により検出された差分の絶対値が大きいタイミングを検出する。平均化制御手段が、前記タイミング検出手段により検出されたタイミングに基づいて、前記平均化手段によりパイロット信号を時間的に平均化する期間の長さを制御する。
従って、受信信号から検出されるパイロット信号の時間的な差分の絶対値が大きいタイミングやその近辺のタイミングで、パイロット信号を時間的に平均化する期間の長さを制御することにより、例えば、送信側において送信アンテナが切り替えられたことに起因して或いは移動伝送時にマルチパスによるフェージングや遮蔽物によるシャドーイング等が発生したことに起因して、伝送路特性が大きく変動したような場合においても、このような伝送路特性の変動がパイロット信号の平均化に与える影響を低減することができ、これにより、OFDM変調方式により変調されて伝送されたデータを受信するに際して、精度の良いダイバーシチ処理或いは精度の良い等化処理を行うことができる。
ここで、パイロット信号としては、種々なものが用いられてもよく、例えば、振幅及び位相が送信側と受信側とで共通に設定されているようなシンボルの信号が用いられる。また、パイロット信号の時間的な平均化結果は、受信信号に関して、振幅や位相の基準信号として用いられる。
また、パイロット信号としては、例えば、図6に示されるようなCPが用いられてもよく、或いは、図7に示されるようなSPが用いられてもよい。また、SPでは、周波数方向(複数のキャリア方向)での内挿補間を行った後に、パイロット信号を時間的に平均化する態様を用いることができる。
また、1つのキャリアのパイロット信号について各手段による処理が行われてもよく、或いは、複数のキャリアについてパイロット信号が設けられる場合には、複数のキャリアのパイロット信号について検出される時間的な差分の絶対値が積分或いは平均化などされて用いられてもよい。
また、パイロット信号を時間的に平均化する態様としては、例えば、各キャリア毎のパイロット信号を時間的に平均化する態様が用いられる。
また、パイロット信号の時間的な平均化結果に基づいて受信信号を処理する態様としては、例えば、受信信号に対してダイバーシチ処理或いは等化処理を行う態様が用いられる。この場合に、複数のキャリアのパイロット信号について、周波数方向(複数のキャリア方向)での内挿補間が行われてもよい。
また、パイロット信号の時間的な差分を検出する場合における時間差(差分を取る時間差)としては、種々な長さが用いられてもよく、例えば、急激に変化する伝送路特性を検出するような場合には短い時間差でもよく、ゆっくりと変化する伝送路特性を検出するような場合には長めの時間差がよい。
また、パイロット信号を時間的に平均化する期間の長さとしては、例えば、シンボルの数を用いることができ、一例として、各シンボル毎にそのシンボルと前後の幾つのシンボルを平均化対象とするかを制御することができる。また、例えば、パイロット信号を時間的に平均化しない(つまり、平均化する期間の長さをゼロとする)ような制御が行われてもよい。
本発明に係るOFDM受信装置では、一構成例として、次のような構成とした。
すなわち、前記タイミング検出手段は、前記差分検出手段により検出された差分の絶対値が所定の閾値以上である(又は、所定の閾値を超える)タイミングを検出する。前記平均化制御手段は、前記タイミング検出手段により検出されたタイミングの前後におけるパイロット信号が前記平均化手段により行われる同一の平均化の期間に含まれることを排除するように(つまり、同一の平均化の期間に含まれないように)、前記平均化手段によりパイロット信号を時間的に平均化する期間の長さを制御する。
従って、パイロット信号の時間的な差分の絶対値が大きいタイミングつまりパイロット信号が大きく変化したタイミングに関して、当該タイミングの前におけるパイロット信号と当該タイミングの後におけるパイロット信号とが同一の平均化期間に含まれないようにすることにより、これらの大きく異なるパイロット信号同士が平均化されてしまうことを防止することができ、平均化の精度を向上させることができる。
ここで、パイロット信号の差分の絶対値に関する閾値としては、種々な値が用いられてもよく、例えば、予め設定された固定的な値が用いられてもよく、或いは、パイロット信号のレベルなどの受信状況に基づいて可変な値が設定されてもよい。
また、パイロット信号の差分の絶対値が大きいタイミングの前後におけるパイロット信号が同一の平均化期間に含まれることを排除するように制御する態様としては、例えば、通常の状態(前記のようなタイミングが検出されていない状態)では設定された所定の期間の平均化を行い、前記のようなタイミングが検出された状態ではそのタイミングの近辺で平均化の期間を短くする或いはゼロにする(つまり、平均化しない)ような態様を用いることができる。
本発明に係るOFDM受信装置では、一構成例として、次のような構成とした。
すなわち、情報出力手段が、前記差分検出手段により検出された差分に関する情報、或いは前記タイミング検出手段により検出されたタイミングに関する情報、の少なくとも一方を出力する。
従って、パイロット信号の時間的な差分に関する情報や、パイロット信号の時間的な差分の絶対値が大きくなったタイミングに関する情報を例えばユーザ(人)に対して報知することにより、安定した伝送状態が確保されることを補助することができる。
ここで、情報を出力する態様としては、種々な態様が用いられてもよく、例えば、画面などの表示により出力する態様や、音声により出力する態様や、電気的なデータにより出力する態様などを用いることができる。
また、パイロット信号の時間的な差分に関する情報としては、種々な情報が用いられてもよく、例えば、差分の絶対値を知らせる情報などを用いることができる。
また、パイロット信号の時間的な差分の絶対値が大きくなったタイミングに関する情報としては、種々な情報が用いられてもよく、例えば、そのタイミングを知らせる情報などを用いることができる。
本発明に係るOFDM受信装置では、次のような構成により、パイロット信号を含むOFDM信号を処理する。
すなわち、前記OFDM信号をダイバーシチ受信して得た複数の受信信号から前記パイロット信号をそれぞれ検出する複数の信号検出手段と、前記各信号検出手段により検出された前記各パイロット信号をそれぞれ時間的に平均化する複数の平均化手段と、前記各平均化手段により得られた平均化結果に基づいてそれぞれ伝送路特性を算出し、前記各伝送路特性に基づいて算出したダイバーシチ合成時の合成比率で前記各受信信号を合成する処理手段と、前記各信号検出手段によりそれぞれ検出された各パイロット信号の時間的な差分を検出する複数の差分検出手段と、前記各差分検出手段によりそれぞれ検出された差分の絶対値が大きいタイミングを検出する複数のタイミング検出手段と、前記各タイミング検出手段により検出されたそれぞれのタイミングに基づいて前記平均化手段によりパイロット信号を時間的に平均化する期間の長さを制御する複数の平均化制御手段と、を備えた。
以上説明したように、本発明に係るOFDM受信装置によると、OFDM信号の受信信号に含まれるパイロット信号が大きく変化した場合には、その変化の前後におけるパイロット信号が同一の平均化期間で平均化されないようにしたため、このような大きく異なるパイロット信号が混ざって平均化されてしまうことを防止することができ、例えば、伝送路特性が大きく変動したような場合においても、精度の良いダイバーシチ処理或いは精度の良い等化処理を行うことができる。
また、本発明に係るOFDM受信装置によると、パイロット信号の時間的な差分に関する情報や、その差分の絶対値が大きくなったタイミングに関する情報を出力するようにしたため、ユーザなどに対して伝送路特性の変動状況を通知することができる。
本発明に係る実施例を図面を参照して説明する。
本実施例では、OFDM変調方式により無線通信するディジタル伝送装置のOFDM受信装置について説明する。
また、本実施例では、パイロットキャリアとして、図6に示されるようなCPを用いる場合を例として説明するが、図7に示されるようなSPを用いる場合に適用することも可能である。
また、本実施例では、OFDM信号を無線送信する側であるOFDM送信装置では、通信状況などに応じて、複数のアンテナを切り替えて送信を行う。
本発明の第1実施例を説明する。
図1には、本発明の一実施例に係るダイバーシチ受信装置の構成例を示してある。
本例のダイバーシチ受信装置は、2系統のアンテナ(図示せず)のそれぞれについて、A/D変換器1a、1bと、FFT部2a、2bと、遅延部3a、3bと、パイロットキャリア抽出部4a、4bと、パイロットキャリア平均部5a、5bと、内挿補間フィルタ部6a、6bと、伝送路偏差算出部7a、7bと、表示部8a、8bと、乗算器10a、10bを備えている。
また、本例のダイバーシチ受信装置は、2系統のアンテナに共通の処理部として、係数算出部9と、合成部11と、復調部12を備えている。
図2には、伝送路偏差算出部7a、7bの構成例を示してある。
本例の伝送路偏差算出部7a、7bは、遅延回路21と、減算器22と、絶対値器23と、積分器24と、絶対値器25と、積分器26と、比較器27と、除算器28を備えている。
ここで、本例のダイバーシチ受信装置の構成や動作は、例えば、図9に示されるダイバーシチ受信装置の構成や動作と比べて、伝送路偏差算出部7a、7b及び表示部8a、8bを追加した部分に関する点を除いては同様であり、本例では、主に異なる部分について詳しく説明する。
本例のダイバーシチ受信装置において行われる動作の一例を示す。
なお、本例では、2つのアンテナのブランチではそれぞれ同様な処理が行われるため、これらをまとめて説明する。
各アンテナにより受信された信号は、A/D変換器1a、1bによりアナログ信号からディジタル信号へ変換され、FFT部2a、2bによりFFT処理されて時間軸信号から周波数軸信号へ変換される。A/D変換器1a、1b及びFFT部2a、2bを経由した受信信号は、遅延部3a、3b及びパイロットキャリア抽出部4a、4bに入力される。
パイロットキャリア抽出部4a、4bでは、入力された受信信号に基づいて、受信パイロットキャリア信号が抽出され、抽出された受信パイロットキャリア信号がパイロットキャリア平均部5a、5b及び伝送路偏差算出部7a、7bに入力される。
伝送路偏差算出部7a、7bは、例えば送信側における送信アンテナの切り替えにより発生する伝送路特性の時間的な偏差を算出する。
伝送路偏差算出部7a、7bへの入力信号である受信パイロットキャリア信号は、遅延回路21と、減算器22の+端子と、絶対値器25に入力される。
遅延回路21は、入力された受信パイロットキャリア信号を所定のnシンボル(nは自然数)だけ遅延させて、当該遅延信号を減算器22の−端子へ出力する。
減算器22は、+端子に入力された受信パイロッキャリア信号と−端子に入力されたnシンボル遅延した受信パイロットキャリア信号について減算を行い、当該減算結果の信号を絶対値器23へ出力する。なお、本例では、絶対値器23を備えているため、+端子の入力と−端子の入力とで、いずれの入力から他方の入力が減算されてもよい。
絶対値器23は、受信パイロットキャリア信号とnシンボル遅延した受信パイロットキャリア信号との減算結果に対して絶対値を演算し、その結果を積分器24へ出力する。
同様に、絶対値器25は、受信パイロットキャリア信号に対して絶対値を演算し、その結果を積分器26へ出力する。
ここで、絶対値器23、25では、例えば、(式3)或いは(式4)を用いて絶対値演算を行うことができ、又は、回路規模を削減するために(式5)に示される演算方式を用いることも可能である。なお、Iは絶対値器23、25への入力信号の実軸成分を表しており、Qは当該入力信号の虚軸成分を表しており、また、α及びβは所定の係数を表している。
Figure 0004658835
Figure 0004658835
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積分器24は、絶対値器23から入力される絶対値後の信号をシンボル期間内で周波数方向に積分し、当該積分結果の信号を比較器27及び除算器28へ出力する。この積分器24からの出力信号は、伝送路偏差の2乗積分値を示す。
積分器26は、絶対値器25から入力される絶対値後の信号をシンボル期間内で周波数方向に積分し、当該積分結果の信号を比較器27及び除算器28へ出力する。この積分器26からの出力信号は、受信パイロットキャリアの総電力を示す。
比較器27は、積分器26からの出力信号に相当する受信パイロットキャリアの総電力に対して設けた閾値と、積分器24からの出力信号に相当する伝送路偏差の2乗積分値との比較を行う。この場合、送信側において送信アンテナを切り替えていない時には、伝送路偏差が小さいことから、伝送路偏差の2乗積分値は受信パイロットキャリアの総電力に対して相対的に小さい値となるが、送信側において送信アンテナを切り替えた時には、伝送路偏差が大きくなる。本例では、このような送信アンテナの切り替えを検出することが可能な値を閾値として設定する。
比較器27は、設けた閾値と伝送路偏差の2乗積分値との比較を行い、伝送路偏差の2乗積分値が閾値より大きい場合には、伝送路偏差が大きいとして送信アンテナの切り替えタイミングを検出し、この切り替えタイミングを示すタイミング信号compをパイロットキャリア平均部5a、5b及び表示部8a、8bへ出力する。
なお、積分器24では1シンボル期間の積分を行っているため、切り替えタイミング信号compは1シンボル遅延したタイミングとなっている。
除算器28は、積分器24からの出力信号に相当する伝送路偏差の2乗積分値を積分器26からの出力信号に相当する受信パイロットキャリアの総電力で除算することにより、受信電力で正規化した伝送路偏差量を算出し、当該算出結果を偏差量errとして表示部8a、8bへ出力する。
なお、他の構成例として、回路規模の低減化を図るために、積分器24からの出力信号すなわち伝送路偏差の2乗積分値を偏差量errとして用いることも可能であり、この場合、積分器24からの出力が表示部8a、8bに入力される。
図3(a)〜(g)には、伝送路偏差算出部7a、7bの各部における信号波形の例を示してある。本例では、遅延回路21による遅延シンボル数nが1である場合(n=1の場合)を示してある。
図3(a)には、伝送路偏差算出部7a、7bに入力される受信パイロットキャリア信号(本例では、I軸成分を例とする)の一例を示してある。図3(a)における矢印で示すタイミングで送信アンテナが切り替えられたとし、このときに特性が大きく変動している。
図3(b)には、減算器22からの出力信号の一例を示してある。送信アンテナの切り替えタイミングの直後に大きな値を有するが、それ以外の期間ではゼロ(0)に近い値となっている。
図3(c)には、絶対値器25からの出力信号の一例を示してある。
図3(d)には、絶対値器23からの出力信号の一例を示してある。
図3(e)には、積分器26からの出力信号の一例を示してある。
図3(f)には、積分器24からの出力信号の一例を示してある。また、例えば積分器26からの出力信号のレベルに基づいて設定される閾値の一例を示してある。
図3(g)には、比較器27からの出力信号の一例を示してある。積分器24からの出力信号のレベルが閾値を超えるときに、タイミング信号compが出力される。
パイロットキャリア平均部5a、5bは、パイロットキャリア抽出部4a、4bから入力される受信パイロットキャリア信号を時間軸方向に平均化(或いは、フィルタリング処理でもよい)して当該平均化結果の信号を内挿補間フィルタ部6a、6bへ出力するに際して、伝送路偏差算出部7a、7bから検出した切り替えタイミング信号compに基づいて、平均化の対象とするシンボルの数(被平均化対象シンボル数)を制限する。
具体的には、平均化の対象とするシンボルの期間内に大きな伝送路偏差を含まないようにするために、偏差の大きなシンボルが存在する場合には、例えば、その前後における数シンボルについては平均化を行わないようにする、或いは、平均化を行うシンボル数を制限する。この理由は、平均化を行わないことにより発生する雑音成分による劣化よりも平均化を行うことにより発生する推定誤差の方が大きな劣化を生じさせるためであり、送信アンテナの切り替えタイミングの近辺では平均化を行わないようにすることなどにより劣化を避けることができる。
例えば、通常状態において平均化の対象とするシンボルの数が5シンボルである場合に、送信アンテナの切り替えタイミングの前後においては数シンボルの期間は平均化を行わないようにする、或いは、平均化を行うシンボル数を制限する。
一例として、図3(g)の例では、送信アンテナの切り替えタイミングが検出されたシンボル及びそれより前の3シンボルの期間(図において、四角で囲まれた4シンボル期間)については、平均化の対象とはしないようにすることなどができる。
図4(a)〜(c)においても、遅延回路21による遅延シンボル数nが1である場合(n=1の場合)を示してある。
図4(a)には、伝送路偏差算出部7a、7bに入力される受信パイロットキャリア信号(本例では、I軸成分を例とする)の一例を示してある。
図4(b)には、比較器27からの出力信号の一例を示してある。
図4(c)には、パイロットキャリア平均部5a、5bにおいて、各シンボル毎に、平均化の対象とするシンボルの数の一例を示してある。
具体的には、通常状態では、平均化の対象とするシンボル数は5シンボルであり、例えば、該当するシンボルとその前の2シンボルとその後の2シンボルの計5シンボル分を平均化する。
これに対して、送信アンテナの切り替えタイミングの近辺では、平均化対象シンボル数を3或いは1シンボルとする。例えば、平均化対象シンボル数が3である場合には、該当するシンボルとその前の1シンボルとその後の1シンボルの計3シンボル分を平均化する。また、平均化対象シンボル数が1である場合には、該当する1シンボル分を平均化する。
図4(c)の例では、送信アンテナが切り替えられる前におけるパイロットキャリア信号と送信アンテナが切り替えられた後におけるパイロットキャリア信号とが同一の平均化対象に含まれないようにしている。
このように、本例では、平均化対象シンボル内に伝送路偏差の大きいシンボルを含まないようにし且つ最も大きいシンボル数(設定された範囲内で許容される最大数)で平均化を行うようにすることで、例えば送信アンテナの切り替えタイミングの近辺では全く平均化を行わないような方式と比較して、切り替えタイミングの前後における数シンボルの期間であっても平均化による雑音低減効果を得ることが可能である。但し、平均化を行わない態様を用いることも可能である。
なお、本例のパイロットキャリア平均部5a、5bでは、受信信号のCPキャリアに雑音が混入したときに当該CPキャリアをそのまま基準信号として使用した場合に生じるC/N劣化を防止するために、受信信号のCPキャリアを時間方向に平均化した後に基準信号として使用することとしており、これにより、受信信号のCPキャリアに混入する雑音を除去している。時間平均としては、例えば、単純な時間平均が用いられてもよく、或いは、所定の係数(ウエイト)を掛けた時間平均が用いられてもよい。
内挿補間フィルタ部6a、6bは、パイロットキャリア平均部5a、5bから入力される受信パイロットキャリア信号の平均化結果に対して周波数方向に内挿補間を行うことで、パイロットキャリアが存在しないキャリアの伝送路特性を算出し、その結果を係数算出部9へ出力する。
係数算出部9は、内挿補間フィルタ部6a、6bから通知される伝送路特性に基づいて、FFT部2a、2bからの出力信号に対して乗じる重み係数を算出して乗算器10a、10bへ出力する。
遅延部3a、3bは、FFT部2a、2bから入力される受信信号を所定の期間だけ遅延させて乗算器10a、10bへ出力する。この遅延期間としては、遅延部3a、3bの側で処理される受信信号と、パイロットキャリア抽出部4a、4bの側で処理される受信信号とのタイミングを合わせる期間が用いられる。
乗算器10a、10bは、遅延部3a、3bから入力される受信信号に対して係数算出部9から入力される重み係数を乗算し、当該乗算結果の信号を合成部11へ出力する。
合成部11は、2個の乗算器10a、10bから入力される信号を合成し、当該合成結果の信号を復調部12へ出力する。本例では、最大比合成方式により、C/Nが最大になるように最適化され、且つ同時に振幅や位相も等化される。
復調部12は、合成部11から入力される信号に基づいて、シンボル判定した後に、情報符号を出力する。
このように、本例では、伝送路偏差を検出し、大きい伝送路偏差の検出タイミングに基づいて平均化処理を制御することにより、送信側において送信アンテナが切り替えられた場合においても、高精度な伝送路推定を行うことが可能である。
表示部8a、8bは、伝送路偏差算出部7a、7bから、パイロットキャリア平均部5a、5bを制御するためのタイミング信号である送信アンテナの切り替えタイミング信号compを入力するとともに、偏差量errを入力し、これらに関する情報をユーザ(人)に対して表示などにより報知する。
具体的には、表示部8a、8bは、例えば、偏差量errのレベルに応じてLEDやランプ等の輝度を可変して表示することや、偏差量errのレベルをメータやグラフ等により出力することを行う。また、表示部8a、8bは、例えば、このような情報を音量や音階等のように聴覚的な表現を用いて出力することも可能であり、或いは、このような情報をデータとして出力することも可能であり、この場合、特に、後の解析等にも有効となる。同様に、表示部8a、8bは、タイミング信号compに関する情報についても、種々な表現方法で出力を行うことができる。
このような表示部8a、8bによる情報の報知により、ユーザは、偏差量errの大きさを把握することや、或いは、パイロットキャリア平均部5a、5bを制御したときのタイミングを知ることなどができ、安定な伝送を実現するためのアシスト機能として利用することができる。
例えば、FPU等の伝送装置では、符号誤りが無い安定した伝送をアシストするため機能として、伝送路状態の可視化が要求されており、これに対して、本例の表示部8a、8bでは、伝送路の変動状態を表示することができ、このような要求を満たすことができる。
なお、本例では、送信側において送信アンテナが切り替えられた時における平均化処理の制御を例として説明したが、他の場合として、移動伝送時においてはマルチパスによるフェージングや遮蔽物によるシャドーイング等により伝送路特性が大きく変動することがある。この変動量は移動速度が速いほど急激に変動するが、急激な伝送路変動がある場合には平均化処理を行わない方が精度の良いダイバーシチ(或いは、等化)を実現することができる。
そこで、本例のような構成及び動作を、高速移動伝送時における平均化処理に適用することも可能である。また、この場合には、例えば、遅延回路21による遅延シンボル数nを大きい値に設定することで、1シンボルの時間間隔では検出し難いような偏差についても、数シンボルの時間間隔とすることで検出することが可能となる。
以上のように、本例のダイバーシチ受信装置では、振幅及び位相が既知であるパイロットキャリアを周波数方向及び時間方向、或いはそれらの何れか一方に、連続的或いは分散的に配置するOFDM変調方式により変調された信号を受信するに際して、OFDM変調信号をM(Mは、2以上の整数)ブランチのアンテナで受信し、当該受信信号をフーリエ変換して周波数軸信号へ変換し、当該変換した周波数軸信号からパイロットキャリアを抽出し、抽出したパイロットキャリアに基づいて伝送路特性の変動量を検出し、検出した伝送路特性の変動量に基づいてパイロットキャリアの時間方向の平均化(例えば、時間方向フィルタ)を制御してパイロットキャリアの雑音を低減し、雑音低減後のパイロットキャリアに基づいて周波数軸の伝送路推定を行い、周波数軸の伝送路推定結果に基づいてダイバーシチ合成時の合成比率を算出する。
また、本例のダイバーシチ受信装置では、検出した伝送路特性の変動量を光の輝度やメータ等の視覚表現に変換して出力し、或いは、検出した伝送路特性の変動量を音量や音階等の聴覚的表現に変換して出力し、或いは、検出した伝送路特性の変動量をデータ等の電気信号に変換して出力する。
また、本例のダイバーシチ受信装置では、伝送路特性の変動量を検出する方式として、受信パイロットキャリア信号或いは受信パイロットキャリア信号を周波数方向に内挿補間した信号の何れか一方と、当該受信パイロットキャリア信号をnシンボル(nは、自然数)遅延させた信号或いは当該受信パイロットキャリア信号をnシンボル(nは、自然数)遅延させた信号を周波数方向に内挿補間した信号の何れか一方とを減算し、当該減算結果に基づいて伝送路特性の変動量を算出する。
なお、本例では、図6に示されるCPキャリアを用いた場合について説明したが、他の構成例として、図7に示されるSPキャリアを用いる場合には、シンボル毎に抽出するパイロットキャリアのキャリア位置が異なるため、減算器22において減算対象とするパイロットキャリアについては、周波数方向に内挿補間した後に減算を行う構成とする。内挿補間処理の方法としては、内挿補間フィルタが用いられ、例えば、回路規模を削減するために、1次内挿あるいは0次ホールド等の簡易な内挿補間処理が用いられてもよい。
従って、本例のダイバーシチ受信装置では、伝送路偏差を検出して、大きい伝送路偏差を検出したタイミングに基づいて受信パイロットキャリア信号の平均化処理を制御する構成により、例えば、送信側でヘリコプターの旋回時等に送信アンテナを切り替えたような場合においても、受信側で送信アンテナの切り替えなどのタイミングを自動的に検出して、平均化処理を制御することにより、平均化処理における伝送路推定精度の劣化を回避することができる。また、伝送路の偏差量や平均化処理の制御タイミング等を表示などすることにより、安定した伝送をアシストすることが可能となる。
具体的には、例えば、パイロットキャリアを時間方向に平均化することによりパイロットキャリアに混入した雑音を低減する受信装置では、送信側で送信アンテナを切り替えた際などに大きい伝送路偏差が生じた場合には、受信側におけるパイロットキャリア信号の平均化処理で大きい伝送路偏差が生じてしまって、精度の良い伝送路推定を行うことができないという問題があった。
これに対して、本例では、受信パイロットキャリア信号と受信パイロットキャリア信号をnシンボル遅延させた信号との差分演算を行い、差分結果を周波数方向に積分することにより、伝送路の偏差量を算出し、算出した偏差量に基づいてアンテナの切り替えタイミングなどを検出し、検出した切り替えタイミングなどの前後における数シンボルの期間では平均化対象とするシンボルの数を制限し或いは平均化を行わないようにすることにより、送信アンテナの切り替えなどに起因する符号誤りを抑えることができる。
なお、本例のダイバーシチ受信装置(OFDM受信装置)では、パイロットキャリア抽出部4a、4bの機能によりパイロット信号を検出する信号検出手段が構成されており、パイロットキャリア平均部5a、5bの機能によりパイロット信号の平均化手段が構成されており、遅延部3a、3bや内挿補間フィルタ部6a、6bや係数算出部9や乗算器10a、10bや合成部11や復調部12の機能により受信信号をダイバーシチ処理などする処理手段が構成されており、伝送路偏差算出部7a、7bの機能によりパイロット信号の時間的な差分を検出する差分検出手段やその差分の絶対値が大きいタイミングを検出するタイミング検出手段が構成されており、パイロットキャリア平均部5a、5bが伝送路偏差算出部7a、7bから通知されるタイミングに基づいてパイロット信号の平均化処理を制御する機能により平均化制御手段が構成されており、表示部8a、8bの機能により情報出力手段が構成されている。
本発明の第2実施例を説明する。
図5には、本発明の一実施例に係る受信装置の構成例を示してある。
本例の受信装置は、1系統のアンテナ(図示せず)について、A/D変換器31と、FFT部32と、遅延部33と、パイロットキャリア抽出部34と、パイロットキャリア平均部35と、内挿補間フィルタ部36と、伝送路偏差算出部37と、表示部38と、等化部39と、復調部40を備えている。
ここで、本例の受信装置の構成や動作は、例えば、図10に示される受信装置の構成や動作と比べて、伝送路偏差算出部37及び表示部38を追加した部分に関する点を除いては同様である。
また、本例の受信装置では、伝送路偏差算出部37及び表示部38の構成や動作については、例えば、図1に示されるものと同様である。
具体的には、本例の受信装置においても、図1に示されるダイバーシチ受信装置と同様に、パイロットキャリア抽出部34により抽出した受信パイロットキャリア信号を伝送路偏差算出部37に入力し、送信側において送信アンテナが切り替えられた時のタイミングや高速移動時等における急激な伝送路変動タイミングを検出する。そして、伝送路偏差算出部37から出力されるタイミング信号compはパイロットキャリア平均部35に入力され、伝送路偏差が大きいシンボルの付近では被平均化対象シンボル数を制限して、平均化による推定誤差を生じさせないようにする。また、伝送路偏差算出部37から出力される偏差量err及びタイミング信号compは表示部38に入力され、安定伝送をアシストするために伝送路の変動状態を表示などする。
以上のように、本例の受信装置では、振幅及び位相が既知であるパイロットキャリアを周波数方向及び時間方向、或いはそれらの何れか一方に、連続的或いは分散的に配置するOFDM変調方式により変調された信号を受信するに際して、OFDM変調信号をアンテナで受信し、当該受信信号をフーリエ変換して周波数軸信号へ変換し、当該変換した周波数軸信号からパイロットキャリアを抽出し、抽出したパイロットキャリアに基づいて伝送路特性の変動量を検出し、検出した伝送路特性の変動量に基づいてパイロットキャリアの時間方向の平均化(例えば、時間方向フィルタ)を制御してパイロットキャリアの雑音を低減し、雑音低減後のパイロットキャリアに基づいて周波数軸の伝送路推定を行い、周波数軸の伝送路推定結果に基づいて振幅及び位相の等化処理を行う。
また、本例の受信装置では、検出した伝送路特性の変動量を光の輝度やメータ等の視覚表現に変換して出力し、或いは、検出した伝送路特性の変動量を音量や音階等の聴覚的表現に変換して出力し、或いは、検出した伝送路特性の変動量をデータ等の電気信号に変換して出力する。
従って、本例の受信装置では、例えば第1実施例に係る図1に示されるダイバーシチ受信装置と同様な効果を得ることができる。
なお、本例の受信装置(OFDM受信装置)では、パイロットキャリア抽出部34の機能によりパイロット信号を検出する信号検出手段が構成されており、パイロットキャリア平均部35の機能によりパイロット信号の平均化手段が構成されており、遅延部33や内挿補間フィルタ部36や等化部39や復調部40の機能により受信信号を等化処理などする処理手段が構成されており、伝送路偏差算出部37の機能によりパイロット信号の時間的な差分を検出する差分検出手段やその差分の絶対値が大きいタイミングを検出するタイミング検出手段が構成されており、パイロットキャリア平均部35が伝送路偏差算出部37から通知されるタイミングに基づいてパイロット信号の平均化処理を制御する機能により平均化制御手段が構成されており、表示部38の機能により情報出力手段が構成されている。
ここで、本発明に係るシステムや装置などの構成としては、必ずしも以上に示したものに限られず、種々な構成が用いられてもよい。また、本発明は、例えば、本発明に係る処理を実行する方法或いは方式や、このような方法や方式を実現するためのプログラムや当該プログラムを記録する記録媒体などとして提供することも可能であり、また、種々なシステムや装置として提供することも可能である。
また、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示したものに限られず、本発明は、種々な分野に適用することが可能なものである。
また、本発明に係るシステムや装置などにおいて行われる各種の処理としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源においてプロセッサがROM(Read Only Memory)に格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成が用いられてもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウエア回路として構成されてもよい。
また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピー(登録商標)ディスクやCD(Compact Disc)−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体や当該プログラム(自体)として把握することもでき、当該制御プログラムを当該記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させることができる。
本発明の第1実施例に係るダイバーシチ受信装置の構成例を示す図である。 伝送路偏差算出部の構成例を示す図である。 伝送路偏差算出部の各部における信号波形の例を示す図である。 パイロットキャリア平均部における平均化シンボル数を説明するための図である。 本発明の第2実施例に係る受信装置の構成例を示す図である。 CPのキャリア配置の一例を示す図である。 SPのキャリア配置の一例を示す図である。 OFDM信号のシンボルの構成例を示す図である。 ダイバーシチ受信装置の構成例を示す図である。 受信装置の構成例を示す図である。 ヘリコプター中継の様子の一例を示す図である。
符号の説明
1a、1b、31、51a、51b、71・・A/D変換器、 2a、2b、32、52a、52b、72・・FFT部、 3a、3b、33、53a、53b、73・・遅延部、 4a、4b、34、54a、54b、74・・パイロットキャリア抽出部、 5a、5b、35、55a、55b、75・・パイロットキャリア平均部、 6a、6b、36、56a、56b、76・・内挿補間フィルタ部、 7a、7b、37・・伝送路偏差算出部、 8a、8b、38・・表示部、 9、57・・係数算出部、 10a、10b、58a、58b・・乗算器、 11、59・・合成部、 12、40、60、78・・復調部、 21・・遅延回路、 22・・減算器、 23、25・・絶対値器、 24、26・・積分器、 27・・比較器、 28・・除算器、 39、77・・等化部、 81・・ヘリコプター、 82、83・・送信アンテナ、 91・・受信基地局装置、 92・・受信アンテナ、

Claims (3)

  1. パイロット信号を含むOFDM信号を処理するOFDM受信装置において、
    前記OFDM信号から前記パイロット信号を検出する信号検出手段と、
    前記信号検出手段により検出されたパイロット信号を時間的に平均化する平均化手段と、
    前記平均化手段により得られた平均化結果に基づいて前記OFDM信号を処理する処理手段と、
    前記信号検出手段により検出されたパイロット信号の時間的な差分を検出する差分検出手段と、
    前記差分検出手段により検出された差分の絶対値が大きいタイミングを検出するタイミング検出手段と、
    前記タイミング検出手段により検出されたタイミングに基づいて前記平均化手段によりパイロット信号を時間的に平均化する期間の長さを制御する平均化制御手段と、
    を備えたことを特徴とするOFDM受信装置。
  2. パイロット信号を含むOFDM信号を処理するOFDM受信装置において、
    前記OFDM信号をダイバーシチ受信して得た複数の受信信号から前記パイロット信号をそれぞれ検出する複数の信号検出手段と、
    前記各信号検出手段により検出された前記各パイロット信号をそれぞれ時間的に平均化する複数の平均化手段と、
    前記各平均化手段により得られた平均化結果に基づいてそれぞれ伝送路特性を算出し、前記各伝送路特性に基づいて算出したダイバーシチ合成時の合成比率で前記各受信信号を合成する処理手段と、
    前記各信号検出手段によりそれぞれ検出された各パイロット信号の時間的な差分を検出する複数の差分検出手段と、
    前記各差分検出手段によりそれぞれ検出された差分の絶対値が大きいタイミングを検出する複数のタイミング検出手段と、
    前記各タイミング検出手段により検出されたそれぞれのタイミングに基づいて前記平均化手段によりパイロット信号を時間的に平均化する期間の長さを制御する複数の平均化制御手段と、
    を備えたことを特徴とするOFDM受信装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のOFDM受信装置において、
    前記タイミング検出手段は、前記差分検出手段により検出された差分の絶対値が所定の閾値以上である又は所定の閾値を超えるタイミングを検出し、
    前記平均化制御手段は、前記タイミング検出手段により検出されたタイミングの前後におけるパイロット信号が前記平均化手段により行われる同一の平均化の期間に含まれることを排除するように、前記平均化手段によりパイロット信号を時間的に平均化する期間の長さを制御する、
    ことを特徴とするOFDM受信装置。
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