JPWO2006006556A1 - 半導体発光素子 - Google Patents

半導体発光素子 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2006006556A1
JPWO2006006556A1 JP2006519630A JP2006519630A JPWO2006006556A1 JP WO2006006556 A1 JPWO2006006556 A1 JP WO2006006556A1 JP 2006519630 A JP2006519630 A JP 2006519630A JP 2006519630 A JP2006519630 A JP 2006519630A JP WO2006006556 A1 JPWO2006006556 A1 JP WO2006006556A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light emitting
semiconductor light
layer
electrode
emitting unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006519630A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4644193B2 (ja
Inventor
浅原 浩和
浩和 浅原
光彦 酒井
光彦 酒井
西田 敏夫
敏夫 西田
雅之 園部
雅之 園部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Rohm Co Ltd
Original Assignee
Rohm Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Rohm Co Ltd filed Critical Rohm Co Ltd
Publication of JPWO2006006556A1 publication Critical patent/JPWO2006006556A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4644193B2 publication Critical patent/JP4644193B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L33/00Semiconductor devices having potential barriers specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
    • H01L33/36Semiconductor devices having potential barriers specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by the electrodes
    • H01L33/38Semiconductor devices having potential barriers specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by the electrodes with a particular shape
    • H01L33/387Semiconductor devices having potential barriers specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by the electrodes with a particular shape with a plurality of electrode regions in direct contact with the semiconductor body and being electrically interconnected by another electrode layer

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Led Devices (AREA)
  • Electrodes Of Semiconductors (AREA)

Abstract

半導体発光素子は、半導体発光部と、この半導体発光部の一方側に配置された表面電極と、前記半導体発光部の他方側に配置され、前記半導体発光部の発光波長に対して透明な導電性基板と、この導電性基板の前記半導体発光部とは反対側の面である背面の第1領域にオーミック接合するようにパターン形成された背面電極と、前記導電性基板の背面の前記第1領域以外の第2領域を被覆するように形成され、前記半導体発光部の発光波長に対して透明な背面絶縁層とを備える。

Description

この発明は、窒化ガリウム系発光ダイオード等の半導体発光素子に関する。
青色発光ダイオード素子は、たとえば、サファイア基板の表面にInGaN半導体発光部を形成し、さらにこのInGaN半導体発光部のP側およびN側にそれぞれ電極を形成して構成されている(下記特許文献1参照)。ところが、サファイア基板は熱伝導が悪いために高出力化が困難である。そのうえ、サファイア基板は絶縁性であるため、InGaN半導体発光部側にP側およびN側の両電極を形成し、かつ、これらからワイヤを引き出さなければならない。そのため、InGaN半導体発光部からの光が電極等によって遮光され、光の取出効率が悪い。
この問題は、InGaN半導体発光部を実装基板に対向させて接合するとともに、サファイア基板側から光を取り出すフリップチップ型の構成(特開2003−224297号公報参照)を採用することによって改善される。しかし、フリップチップ型の素子は、InGaN半導体発光部にP側電極およびN側電極が設けられ、これらを実装基板に正確に位置合わせして接合しなければならない。そのため、組み立て工程が複雑になるという問題がある。
特許第3009095号公報
本件発明者らは、図5に示すように、透明な導電性基板であるSiC基板1上にInGaN半導体発光部2を配置し、さらに、このInGaN半導体発光部2の表面にP側半透明電極3を形成するとともに、SiC基板1の背面の全面にオーミック接触する金属からなるN側電極層4を形成した発光ダイオード素子についての検討を行ってきた。N側電極層4は、たとえば、銀ペースト5によって実装基板8にダイボンディングされ、これにより、当該発光ダイオード素子がパッケージングされる。P側半透明電極3上には、P側パッド電極6が接合され、このP側パッド電極6にワイヤが接続されることになる。
このような構成では、InGaN半導体発光部2からの光の取り出し方向にはP側パッド電極6のみが配置されているに過ぎないので、光の取出効率が改善される一方、実装基板側にはN側電極層4のみが配置されているに過ぎないので、組み立て工程が簡単になる。
さらに、InGaN半導体発光部2からSiC基板1に向かった光は、N側電極層4において反射され、P側半透明電極3側へと向かうから、良好な光取出効率が得られると期待される。
ところが、上記のような構造の発光ダイオード素子での光取出効率の向上についての検討を進めていくうちに、SiC基板1の背面とN側電極層4との間のオーミック接合部を形成している合金層でのエネルギーバンドの曲がりに起因して、このN側電極層4とSiC基板1との界面において光吸収が生じていることがわかってきた。
そこで、図6に示すように、N側電極層4を、SiC基板1の背面全面に形成するのではなく、SiC基板1の背面の一部の領域のみに接するパターンに形成してオーミック接合部の面積を減らした構造について検討が加えられた。
しかし、この図6の構造においても、必ずしも満足な光取出効率が得られなかった。すなわち、SiC基板1の背面においてN側電極層4が形成されていない領域には、ダイボンディングのための銀ペースト5が入り込むことになる。これにより、SiC基板1の背面と銀ペースト5との間には、半導体/金属の界面が形成されることになり、この界面で光吸収が生じるのである。
そこで、この発明の目的は、光取出効率を効果的に向上することができる半導体発光素子を提供することである。
この発明の半導体発光素子は、半導体発光部と、この半導体発光部の一方側に配置された表面電極と、前記半導体発光部の他方側に配置され、前記半導体発光部の発光波長に対して透明な導電性基板と、この導電性基板の前記半導体発光部とは反対側の面である背面の第1領域にオーミック接合するようにパターン形成された背面電極と、前記導電性基板の背面の前記第1領域以外の第2領域を被覆するように形成され、前記半導体発光部の発光波長に対して透明な背面絶縁層とを含む。
この構成によれば、透明な導電性基板の背面側においては、第1領域には背面電極がオーミック接触しており、第1領域以外の領域である第2領域には背面絶縁層が接していて、この第2領域にはオーミック接合部が形成されていない。したがって、オーミック接合部での光の吸収を少なくすることができる。また、第2領域には背面絶縁層が接しているから、ろう材等の金属材料が、この第2領域において導電性基板の表面に接することがない。したがって、この導電性基板が半導体材料からなる場合であっても、半導体/金属の界面が形成されないから、このような界面における光吸収も低減することができる。このようにして、半導体発光素子の内部における光の吸収を低減できるので、光取出効率を向上することができる。
背面電極が形成される第1領域は、可能な限り小面積に形成されることが好ましい。具体的には、第1領域は、線状(直線状、曲線状、折れ線状を含む。)パターンに形成されていることが好ましい。ただし、発光効率を高めるためには、背面電極は、導電性基板の背面にほぼ均等に分布していることが好ましい。また、第1領域の総面積は、導電性基板の背面の面積の1〜30%以下(たとえば7%程度)であることが好ましい。この面積比は、導電性基板の背面側における2回の反射による光の損失が50%以下に抑制されるように定められることが好ましい。
「発光波長に対して透明」とは、具体的には、たとえば、発光波長の透過率が60%以上の場合をいう。
発光波長に対して透明な導電性基板は、たとえば、SiC基板やGaN基板のような半導体基板であってもよい。
また、発光波長に対して透明な背面絶縁層の材料としては、SiO(0<y)、SiON、Al、ZrOおよびSiN(0<z)を例示することができる。
半導体発光部は、III−V族窒化物化合物半導体を用いたLED(発光ダイオード)構造を有していることが好ましい。より具体的には、半導体発光部は、InGaN活性層をP型GaN層およびN型GaN層で挟んだ構造であってもよい。また、AlGaN活性層をP型AlGaN層およびN型AlGaN層で挟んで構造であってもよい。さらに、活性層は、多重量子井戸(MQW)構造を有していてもよい。
前記半導体発光素子は、前記背面電極に接するとともに、この背面電極および前記背面絶縁層を覆うようにこれらに被着形成された導電性材料(とくに金属材料)からなり、前記半導体発光部の発光波長に対する反射率が前記背面電極よりも大きな反射層をさらに含むことが好ましい。
この構成によれば、背面電極および背面絶縁層を覆う反射層が被着形成されているので、半導体発光部で発生して透明な背面絶縁層を透過してきた光は、反射層において内方へと反射されることになる。これにより、表面電極側から、効率的に光を取り出すことができる。背面絶縁層と反射層との間は、絶縁体/金属の界面となっており、光の吸収は実質的に起こらない。したがって、素子内部での多重反射による光の減衰を抑制でき、高い光取出効率を実現できる。
さらに、反射層は背面電極よりも大面積に形成され、この反射層を電極の一部として用いることになる。したがって、この反射層を用いて、当該半導体発光素子を実装基板に接合することができる。
前記反射層は、蒸着法またはスパッタ法によって背面電極および背面絶縁層に被着形成されたものであることが好ましい。
また、前記導電性基板は、抵抗率が0.05Ωcm〜0.5Ωcmの範囲となるようにドーパントの添加量を制御した炭化シリコン基板であることが好ましい。このようにドーパントの添加量が制御された炭化シリコン基板は、良好な透明度(光透過率)を示す。そのため、炭化シリコン基板からなる導電性基板の内部における光の減衰を抑制できるから、より高い光取出効率を実現できる。
さらに、前記表面電極は、前記半導体発光部に接し、前記発光波長に対して透明な導電性材料からなる透明電極膜を含むことが好ましい。より具体的には、Zn1−xMgO(0≦x<1。x=0のときZnO)を材料として表面電極を形成することが好ましい。これにより、表面電極側への光取出効率をより一層高めることができる。
本発明における上述の、またはさらに他の目的、特徴および効果は、添付図面を参照して次に述べる実施形態の説明により明らかにされる。
[図1]この発明の一実施形態に係る発光ダイオード素子の構造を図解的に示す断面図である。
[図2]N側パターン電極層のパターン例を示すための底面図である。
[図3]SiC基板の光透過率(InGaN半導体発光部の発光波長の光の透過率)と、ドーパント濃度との関係を説明するための図である。
[図4(a)−(d)]SiC基板の背面側の電極構造の形成工程の具体例を工程順に示す図解的な断面図である。
[図5]本件発明者が検討した半導体発光素子の構造を示す図解的な断面図である。
[図6]本件発明者が検討した他の半導体発光素子の構造を示す図解的な断面図である。
図1は、この発明の一実施形態に係る発光ダイオード素子の構造を図解的に示す断面図である。この発光ダイオード素子は、SiC基板11と、このSiC基板11の表面11a上に形成されたInGaN半導体発光部12と、InGaN半導体発光部12の表面(光取出し側表面)を覆うように形成されたP側透明電極層13と、このP側透明電極層13の表面の一部の領域(微小領域)に接合されたP側パッド電極16とを備えている。この発光ダイオード素子は、さらに、SiC基板11の背面11bの一部の領域にオーミック接触するようにパターン形成されたN側パターン電極層14と、SiC基板11の背面11bにおいて、N側パターン電極層14が接合されている領域以外の全領域を被覆するように被着形成された透明絶縁層15と、N側パターン電極層14および透明絶縁層15の両方に被着して形成された高反射金属層17とを備えている。
SiC基板11は、InGaN半導体発光部12の発光波長(たとえば460nm)に対して透明であるとともに導電性を有する透明導電性基板である。InGaN半導体発光部12は、たとえば、SiC基板11側にSiをドープしたN型GaNコンタクト層123を有し、P側透明電極層13側にMgをドープしたP型GaNコンタクト層127を有し、これらの間にInGaN活性層124,125を有する。このInGaN活性層は、たとえば、単一量子井戸構造のInGaN層124と多重量子井戸(MQW)構造のInGaN層125との積層構造を有する。より具体的には、InGaN半導体発光部12は、SiC基板11上に、バッファ層121、アンドープGaN層122、前記N型GaNコンタクト層123、前記InGaN活性層124,125、MgをドープしたP型AlGaNクラッド層126、前記P型GaNコンタクト層127を積層して構成することができる。P側透明電極層13は、P型GaNコンタクト層127のほぼ全面にオーミック接触する。
P側透明電極層13は、たとえば、Zn1−xMgO(0≦x<1。x=0のときZnO)からなり、InGaN半導体発光部12の発光波長に対して透明な導電体層である。Zn1−xMgO(とくにGaをドープしたZnO)は、GaNと格子定数が近似しており、事後のアニールを要することなく、InGaN半導体発光部12の前記P型GaNコンタクト層との間に良好なオーミック接触を形成する(Ken Nakaharaら著、「Improved External Efficiency InGaN−Based Light−Emitting Diodes with Transparent Conductive Ga−Doped ZnO as p−Electrodes」、Japanese Journal of Applied Physics、Vol.43,No.2A、2004年、pp.L180−L182参照)。そして、このような、Zn1−xMgOは、たとえば、370nm〜1000nmの波長の光に対して80%以上の透過率を示す。
このようなP側透明電極層13に代えて、Ni/Au積層電極層のような半透明電極層が適用されてもよい。ただし、P側透明電極層13を適用すれば、内部での多重反射を抑制して、InGaN半導体発光部12からの光を効率的に取り出すことができるので、光取出効率を高めることができる。
N側パターン電極層14は、たとえば、Ni/Ti/Au金属積層膜からなる。また、透明絶縁層15は、たとえば、SiO、SiON、Al、ZrOまたはSiNからなる。さらに、高反射金属層17は、たとえば、Al、Ag、Pd、In、Tiなどの高反射率金属からなり、これらをたとえばスパッタリングまたは蒸着法によって被着させて形成される。「高反射率金属」とは、ここでは、SiC基板11の背面11bに形成された状態において、オーミック接合を形成しているN側パターン電極層14とSiC基板11との界面における反射率よりも反射率が高い金属材料を意味する。高反射率金属は、図6に示すように、SiC基板の表面にろう材が接している状態でのそれらの界面における反射率よりも、透明絶縁層15と当該高反射率金属との界面における反射率が高い材料であることが、より好ましい。
透明絶縁層15は、N側パターン電極層14の表面(SiC基板11とは反対側の表面)を覆わないように形成されている。したがって、N側パターン電極層14は高反射金属層17に接触していて、これらは電気的に接続されている。
この発光ダイオード素子をパッケージングするときには、高反射金属層17の全面が銀ペースや半田等の導電性ろう材18に接し、このろう材18を介して当該発光ダイオード素子が実装基板19にダイボンディングされることになる。そして、P側パッド電極16には、電極取り出し用のワイヤ(図示せず)が接続されることになる。
この構成により、P側パッド電極16と高反射金属層17との間に順方向電圧を印加すると、InGaN半導体発光部12から、波長460nmの青色の光が発生する。この光は、P側透明電極層13を透過して取り出される。InGaN半導体発光部12からSiC基板11側に向かった光は、このSiC基板11を透過して、このSiC基板11の背面11b側へと向かう。この光のうち、N側パターン電極層14へと入射する光は、このN側パターン電極層14とSiC基板11の背面11bとの界面において、一部が吸収され、残りが反射される。また、InGaN半導体発光部12からSiC基板11の背面11bに向かった光のうち、透明絶縁層15に入射した光は、高反射金属層17によって反射される。これらは、絶縁体/金属の界面を形成しているので、ここでの光の吸収は無視できる。こうして高反射金属層17で反射した光は、SiC基板11を通って伝搬し、さらに、P側透明電極層13を透過して取り出されることになる。このようにして、高い光取出効率を達成することができる。
図2は、N側パターン電極層14のパターン例を示すための底面図である。この例では、SiC基板11の背面11bの全体に分布する亀甲模様をなすように複数の電極線分14aが配置されて、N側パターン電極層14が形成されている。より具体的には、複数の電極線分14aは、SiC基板11の中央領域を取り囲む大きな六角形パターンと、この六角形の各頂点から放射状に延びた放射線分パターンとを形成している。むろん、N側パターン電極層14は、このようなパターンに形成される必要はなく、たとえば、格子状パターンに形成されてもよい。
この図2の例のように、N側パターン電極層14は、線状(直線状でもよく、曲線状でもよい)の電極層部分によって構成されることが好ましいが、SiC基板11の背面11bに離散的に配置された複数のパッド状電極層部分(矩形や円形など任意の形状)によってN側パターン電極層14が形成されていてもよい。ただし、この場合にも、複数のパッド状電極層部分が、SiC基板11の背面11bのほぼ全域にほぼ均等に分布して配置されることが好ましい。
図3は、SiC基板の光透過率(InGaN半導体発光部12の発光波長の光の透過率)と、ドーパント濃度との関係を説明するための図である。この図3では、ドーパント濃度の代わりに、SiC基板の抵抗率(単位:Ωcm)が示されている。SiC基板の抵抗率は、そのドーパント濃度が多くなるほど小さくなる。
SiC基板11は、InGaN半導体発光部12の発光波長(たとえば、460nm)に対して良好な光透過率を達成できるように、そのドーパント濃度が定められている。
SiCの屈折率は2.7であり、波長460nmの光の透過率の上限値(理論値)は65.14%である。ドーパント濃度を増やせばSiC基板11の抵抗率が低くなるが、光透過率は下がる。
SiC基板11の光透過率は、40%以上であることが好ましく、60%以上であればより好ましい。すなわち、図3から、SiC基板11は、その抵抗率が0.05Ωcm以上となるようにドーパント濃度が制御されたものであることが好ましく、その抵抗率が0.2Ωcm以上となるようにドーパント濃度が制御されていればより好ましい。SiCの屈折率は2.7であるから、波長460nmの光の透過率は、65.14%が上限であり、抵抗率が0.5Ωcmを超えてドーパント濃度を減少させても、SiC基板11の抵抗率が高くなるだけである。したがって、SiC基板11の抵抗率の好ましい範囲の上限値は、0.5Ωcmとなる。
SiC基板11の抵抗率が高くなれば、それに応じて、発光ダイオード素子の消費電力は多くなる。しかし、この実施形態の構成では、高反射金属層17での良好な反射により、InGaN半導体発光部12で発生した光を素子内部での減衰を抑制して、効率良く取り出すことができるから、輝度の大幅な向上が達成される。そのため、所定の輝度を得るために必要な電力を少なくすることができるから、結果として、消費電力を少なくすることができるか、または消費電力が増加するとしても大幅な増加とはならない。
このように、この実施形態の発光ダイオード素子によれば、SiC基板11の背面11b側において、オーミック接合部(N側パターン電極層14)の面積を少なくし、かつ、SiC基板11と高反射金属層17との間に透明絶縁層15を介在させることにより、半導体/金属の界面を排除している。これにより、SiC基板11の背面11b側における反射率を高めることができ、SiC基板11の表面11a側(P側透明電極層13側)へと高効率で光を取り出すことができる。その結果、高輝度な発光ダイオード素子を実現することができる。しかも、P側透明電極層13の採用により、一層の高輝度化が実現される。
図4(a)−(d)は、SiC基板11の背面11b側の電極構造の形成工程の具体例を工程順に示す図解的な断面図である。まず、図4(a)に示すように、SiC基板11の背面11bに、Niシリサイド層(合金層)21が、N側パターン電極層14に対応するパターンで形成される。より具体的には、たとえば、スパッタリングによって膜厚100ÅのNi膜パターンを形成した後、たとえば、1000℃、5秒間のアニールを行うことによって、Niシリサイド層21が形成される。
次に、図4(b)に示すように、たとえば、スパッタ法によって、Niシリサイド層21上に、たとえば膜厚1000ÅのTi層22が積層され、さらに、その上に、たとえば膜厚2500ÅのAu層23が積層される。より具体的には、Niシリサイド層21の部分を開口したレジスト膜がSiC基板11の背面11bに形成され、その状態で全面にTi層22およびAu層23が積層形成される。その後、レジスト膜とともに不要部分のTi層22およびAu層23がリフトオフされる。このような工程の後、たとえば、500℃、1分のシンターを行うことにより、Ni/Ti/Au積層膜構造のN側パターン電極層14が得られる。
この図4(b)の工程では、P側透明電極層13上のパッド電極16が同時に形成される。このパッド電極16は、P側透明電極層13に接するTi層と、このTi層に積層されたAu層との積層膜からなる。SiC基板11側の背面11b側の場合と同様に、パッド電極16に対応した開口を有するレジスト膜が事前に形成され、その状態で全面にTi層およびAu層が積層される。その後、レジスト膜とともに、パッド電極16に対応する領域以外の部分のTi層およびAu層がリフトオフされる。
次いで、図4(c)に示すように、たとえば、スパッタ法またはCVD法(化学的気相成長法)によって、SiC基板11の背面11bに被着するSiO膜からなる透明絶縁層15が形成される。このSiO膜は、N側パターン電極層14の表面も含めた全面に形成されるので、SiO膜の形成の後、フォトリソグラフィプロセスによって、N側パターン電極層14の表面を露出させるためのエッチング工程が行われる。
SiO膜(透明絶縁層15)の膜厚tは、絶縁性が確保できる範囲で任意に定めればよいが、たとえば、800Å×奇数倍とされることが好ましい。この膜厚tは、InGaN半導体発光部12の発光波長λ(=460nm)、SiOの屈折率n(=1.46)に対して、t=λ/(4・n)×奇数倍なる関係にある。この膜厚tは、透明絶縁層15と高反射金属層17との界面において、最大の反射効率を得るための条件を満たす。
こうして透明絶縁層15が形成された後には、図4(d)に示すように、N側パターン電極層14の露出面および高反射金属層17の全面を覆う高反射金属層17が被着形成される。この高反射金属層17は、たとえば、アルミニウムの蒸着によって形成され、その膜厚はたとえば1000Åとされる。こうして、図1に示す構造の発光ダイオード素子が得られる。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は他の形態で実施することもできる。たとえば、前述の実施形態では、透明導電性基板としてSiC基板が適用されているが、他にも、たとえばGaN基板を透明導電性基板として適用することもできる。
また、P側透明電極層13には、Zn1−xMgOの他にも、Ag、Al、Pa、Pdなどを用いることができる。
さらに、前述の実施形態では、窒化ガリウム系半導体発光素子を例にとったが、この発明は、GaAs、GaP、InAlGaP、ZnSe、ZnO、SiCなどの他の材料系の半導体発光素子に対しても適用することができる。
また、透明絶縁膜15と高反射金属層17との間に、密着性を高めるための接着層を設けてもよい。接着層は、たとえば、アルミナ(Al)をスパッタによって0.1μm程度設けることによって形成されてもよい。
本発明の実施形態について詳細に説明してきたが、これらは本発明の技術的内容を明らかにするために用いられた具体例に過ぎず、本発明はこれらの具体例に限定して解釈されるべきではなく、本発明の精神および範囲は添付の請求の範囲によってのみ限定される。
この出願は、2004年7月12日に日本国特許庁に提出された特願2004−205095号に対応しており、この出願の全開示はここに引用により組み込まれるものとする。

Claims (4)

  1. 半導体発光部と、
    この半導体発光部の一方側に配置された表面電極と、
    前記半導体発光部の他方側に配置され、前記半導体発光部の発光波長に対して透明な導電性基板と、
    この導電性基板の前記半導体発光部とは反対側の面である背面の第1領域にオーミック接合するようにパターン形成された背面電極と、
    前記導電性基板の背面の前記第1領域以外の第2領域を被覆するように形成され、前記半導体発光部の発光波長に対して透明な背面絶縁層とを含む、半導体発光素子。
  2. 前記背面電極に接するとともに、この背面電極および前記背面絶縁層を覆うようにこれらに被着形成された導電性材料からなり、前記半導体発光部の発光波長に対する反射率が前記背面電極よりも大きな反射層をさらに含む、請求項1記載の半導体発光素子。
  3. 前記導電性基板は、抵抗率が0.05Ωcm〜0.5Ωcmの範囲となるようにドーパントの添加量を制御した炭化シリコン基板である、請求項1記載の半導体発光素子。
  4. 前記表面電極は、前記半導体発光部に接し、前記発光波長に対して透明な導電性材料からなる透明電極膜を含む、請求項1記載の半導体発光素子。
JP2006519630A 2004-07-12 2005-07-11 半導体発光素子 Expired - Fee Related JP4644193B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004205095 2004-07-12
JP2004205095 2004-07-12
PCT/JP2005/012751 WO2006006556A1 (ja) 2004-07-12 2005-07-11 半導体発光素子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2006006556A1 true JPWO2006006556A1 (ja) 2008-04-24
JP4644193B2 JP4644193B2 (ja) 2011-03-02

Family

ID=35783896

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006519630A Expired - Fee Related JP4644193B2 (ja) 2004-07-12 2005-07-11 半導体発光素子

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20070102692A1 (ja)
JP (1) JP4644193B2 (ja)
KR (1) KR20070038864A (ja)
CN (1) CN1860621A (ja)
TW (1) TW200610197A (ja)
WO (1) WO2006006556A1 (ja)

Families Citing this family (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20060131327A (ko) 2005-06-16 2006-12-20 엘지전자 주식회사 발광 다이오드의 제조 방법
DE102005061553B4 (de) * 2005-12-22 2013-07-11 Infineon Technologies Ag Chipmodul
US8101961B2 (en) * 2006-01-25 2012-01-24 Cree, Inc. Transparent ohmic contacts on light emitting diodes with growth substrates
US7573074B2 (en) * 2006-05-19 2009-08-11 Bridgelux, Inc. LED electrode
JP2008091862A (ja) * 2006-09-08 2008-04-17 Sharp Corp 窒化物半導体発光素子および窒化物半導体発光素子の製造方法
JP2008117824A (ja) * 2006-11-01 2008-05-22 Sharp Corp 窒化物系半導体素子の製造方法
JP5346443B2 (ja) 2007-04-16 2013-11-20 ローム株式会社 半導体発光素子およびその製造方法
US9484499B2 (en) 2007-04-20 2016-11-01 Cree, Inc. Transparent ohmic contacts on light emitting diodes with carrier substrates
US20080258130A1 (en) * 2007-04-23 2008-10-23 Bergmann Michael J Beveled LED Chip with Transparent Substrate
JP5065936B2 (ja) * 2007-08-16 2012-11-07 株式会社東芝 半導体発光素子及びその製造方法
US8237183B2 (en) 2007-08-16 2012-08-07 Kabushiki Kaisha Toshiba Semiconductor light emitting device and method for manufacturing same
JP2009200178A (ja) * 2008-02-20 2009-09-03 Hitachi Cable Ltd 半導体発光素子
JP5304662B2 (ja) * 2009-02-18 2013-10-02 日立電線株式会社 発光素子
JP5608340B2 (ja) * 2009-05-19 2014-10-15 パナソニック株式会社 半導体発光素子
US20100327300A1 (en) 2009-06-25 2010-12-30 Koninklijke Philips Electronics N.V. Contact for a semiconductor light emitting device
JP2011071316A (ja) * 2009-09-25 2011-04-07 Panasonic Electric Works Co Ltd 半導体発光素子、及び照明装置
JP5970161B2 (ja) * 2011-06-08 2016-08-17 ローム株式会社 フォトカプラ装置
JP6077201B2 (ja) 2011-08-11 2017-02-08 昭和電工株式会社 発光ダイオードおよびその製造方法
JP5584331B2 (ja) * 2013-06-10 2014-09-03 ローム株式会社 半導体発光素子
CN104241262B (zh) 2013-06-14 2020-11-06 惠州科锐半导体照明有限公司 发光装置以及显示装置
EP3503224B1 (en) * 2017-12-22 2021-01-20 Samsung Electronics Co., Ltd. Light emitting device and display apparatus including the same
WO2021059485A1 (ja) * 2019-09-27 2021-04-01 三菱電機株式会社 光半導体装置およびその製造方法
US11987902B2 (en) * 2020-07-27 2024-05-21 Globalwafers Co., Ltd. Manufacturing method of silicon carbide wafer and semiconductor structure
CN117747731A (zh) * 2023-12-22 2024-03-22 江苏宜兴德融科技有限公司 一种发光二极管结构

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05304314A (ja) * 1992-04-27 1993-11-16 Toshiba Corp 発光ダイオード
JP2002190620A (ja) * 2000-12-20 2002-07-05 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 窒化物半導体発光ダイオード
JP2004521494A (ja) * 2001-02-01 2004-07-15 クリー インコーポレイテッド 光抽出用の改良を含む発光ダイオード及びその製造方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4984383A (ja) * 1972-12-18 1974-08-13
US5917202A (en) * 1995-12-21 1999-06-29 Hewlett-Packard Company Highly reflective contacts for light emitting semiconductor devices
JP2000077713A (ja) * 1998-08-27 2000-03-14 Sanyo Electric Co Ltd 半導体発光素子
US6512248B1 (en) * 1999-10-19 2003-01-28 Showa Denko K.K. Semiconductor light-emitting device, electrode for the device, method for fabricating the electrode, LED lamp using the device, and light source using the LED lamp
US6888167B2 (en) * 2001-07-23 2005-05-03 Cree, Inc. Flip-chip bonding of light emitting devices and light emitting devices suitable for flip-chip bonding
US6919585B2 (en) * 2002-05-17 2005-07-19 Lumei Optoelectronics, Inc. Light-emitting diode with silicon carbide substrate

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05304314A (ja) * 1992-04-27 1993-11-16 Toshiba Corp 発光ダイオード
JP2002190620A (ja) * 2000-12-20 2002-07-05 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 窒化物半導体発光ダイオード
JP2004521494A (ja) * 2001-02-01 2004-07-15 クリー インコーポレイテッド 光抽出用の改良を含む発光ダイオード及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
TW200610197A (en) 2006-03-16
KR20070038864A (ko) 2007-04-11
CN1860621A (zh) 2006-11-08
US20070102692A1 (en) 2007-05-10
WO2006006556A1 (ja) 2006-01-19
JP4644193B2 (ja) 2011-03-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4644193B2 (ja) 半導体発光素子
US12080832B2 (en) LEDs with efficient electrode structures
US10243109B2 (en) Light-emitting diode with improved light extraction efficiency
JP4976849B2 (ja) 半導体発光素子
TW531902B (en) Light emitting device, its manufacturing method, and semiconductor light emitting apparatus
US9461201B2 (en) Light emitting diode dielectric mirror
KR101081135B1 (ko) 발광 소자, 발광 소자 제조방법 및 발광 소자 패키지
KR101007139B1 (ko) 발광소자 및 그 제조방법
KR20100091207A (ko) 개선된 led 구조
JP2012146926A (ja) 発光素子、発光素子ユニットおよび発光素子パッケージ
JP2014086574A (ja) 発光素子
JP4164689B2 (ja) 半導体発光素子
TW201505211A (zh) 發光元件
KR20120002130A (ko) 플립칩형 발광 소자 및 그 제조 방법
JP2009238931A (ja) 半導体発光素子およびそれを用いる照明装置ならびに半導体発光素子の製造方法
TWI575783B (zh) 光電半導體晶片及製造光電半導體晶片之方法
KR102133904B1 (ko) 발광 다이오드 유전체 거울
JP2008226866A (ja) GaN系LED素子および発光装置
KR20150062179A (ko) 확장된 반사층을 가진 발광 다이오드
JP5682427B2 (ja) 発光素子
KR20120016831A (ko) 반도체 발광 소자 및 그 제조방법
KR20160081075A (ko) 개선된 접촉층을 갖는 발광소자
JP2019204969A (ja) 発光素子、発光素子パッケージおよび発光素子の製造方法
JP2009200227A (ja) 発光素子及び照明装置
TW200539479A (en) Method of fabricating gallium nitride-based light emitting diode and structure thereof

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100722

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100917

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101125

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101203

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131210

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees