本発明は、DVDやCD−ROMに代表される光ディスク装置や、その他電気的・磁気的現象を使って記録されている音声情報や他の情報、例えば画像情報や映像情報を再生する再生装置であって、画像情報が記録されている部分と音声情報が記録されている部分が離れていて、ヘッドのシーク時間等の制約によって同時並行再生に支障をきたす場合、あるいはシークエラー等でリトライを行い、シーク時間が増大して同時再生に支障をきたす場合を救済することのできる再生装置、再生処理回路、再生方法、再生プログラム及び再生プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関するものである。
従来の音声情報と画像情報とが記録された記録媒体から、これら音声情報と画像情報とを同時並行的に読み出して再生することのできる再生装置には、例えば下記特許文献1や下記特許文献2に記載されたものがあった。
図3は、従来の光ディスク同時再生装置900の主要部の構成を示すブロック図である。光ディスクメディア901には音声データと画像データとが記録されており、これらのデータは光ピックアップ915によって読み出される。
光ピックアップ915は、光ディスクメディア901上を走査する例えば光ヘッド(図示せず)に取り付けられており、必要な音声データと画像データとを読み出すために光ヘッドと共に光ディスクメディア901上を移動する。
光ピックアップ915によって読み出された音声データと画像データとは、音声画像判別部902によって音声データと画像データとに判別される。音声画像判別部902によって判別された音声データは、音声切替部903によって切り替えが行われて、音声記憶部904と音声記憶部905とに交互に記憶される。音声画像判別部902によって判別された画像データは、画像切替部908によって切り替えが行われて、画像伸長部909と画像伸長部912とに交互に送られる。
画像伸長部909あるいは画像伸長部912では、例えばJPEG等の圧縮方式によって圧縮されている画像データが、元の表示可能な画像データに復元されて、画像記憶部910あるいは画像記憶部913に記憶される。
音声記憶部904又は音声記憶部905に記憶された音声データは、音声切替部906によって交互に切り替えられて、それぞれ交互に音声出力部907によって出力される。音声切替部903の切り替えによって音声データが音声記憶部904に記憶されている時には、音声切替部906の切り替えによって音声記憶部905に既に記憶されている音声データが音声出力部907から出力される。
逆に、音声切替部903の切り替えによって音声データが音声記憶部905に記憶されている時には、音声切替部906の切り替えによって音声記憶部904に既に記憶されている音声データが音声出力部907から出力される。このような切り替えによって、音声出力部907から音声データが途切れることなく、継続して出力される。
同様に、画像記憶部910又は画像記憶部913に記憶された画像データは、画像切替部911によって交互に切り替えられて、それぞれ交互に画像出力部914によって出力される。画像切替部908の切り替えによって画像データが画像記憶部910に記憶されている時には、画像切替部911の切り替えによって画像記憶部913に既に記憶されている画像データが画像出力部914から出力される。
逆に、画像切替部908の切り替えによって画像データが画像記憶部913に記憶されている時には、画像切替部911の切り替えによって画像記憶部910に既に記憶されている画像データが画像出力部914から出力される。このような切り替えによって、画像データも画像出力部914から途切れることなく、継続して出力される。
このような画像データと音声データとは、例えば1枚の光ディスクメディア901に記録された静止画像コンテンツとその画像コンテンツの内容を解説する音声コンテンツとであり、タイミングの同期を取りながら同時並行的に再生される必要がある。そのため、音声データと画像データとは、共に途切れることなく、連続的に再生する必要がある。
図4は、上記従来の光ディスク同時再生装置900における正常時の再生タイミングチャートを示す図である。
光ピックアップ915は、音声データを読み出すためにシークを行う。図4では、この期間を「T921」で示す。以後、それぞれの動作が行われる期間を、特に断ることなく「T」で始まる数字によって示す。この「T」とそれに続く3桁の数字によって、それぞれの動作が行われる期間と、その期間の長さとを兼ねて表現する。
次に、光ピックアップ915は、シーク(T921)によって光ディスクメディア901上の必要な場所まで移動すると、音声データの読み出しを行う(T922)。この時、光ディスクメディア901から読み出された音声データは、同時に音声切替部903を経て音声記憶部904に記憶される(T922)。
音声記憶部904に記憶された音声データは、音声切替部906を経て音声出力部907から出力される(T951)。以上の一連の処理によって光ディスクメディア901に記録された音声コンテンツの再生が行われる。
そして次に、光ピックアップ915は、光ディスクメディア901から画像データを読み出すために必要な位置までシークを行う(T923)。次に、光ピックアップ915は、シーク(T923)によって光ディスクメディア901上の必要な場所まで移動すると、画像データの読み出しを行う(T924)。この時間は、同時に画像切替部908を経て画像伸長部909に、読み出された画像データの書き込みが行われる期間(T924)でもある。
画像伸長部909では書き込まれた画像データの伸長が行われ(T929)、伸長された画像データは画像記憶部910に記憶される。ここで画像データの伸長とは、上記の通り例えばJPEGのような形式で圧縮された画像データを、元の表示可能なデータ形式に戻すことをいう。画像記憶部910に記憶された画像データは、画像切替部911を経て画像出力部914から出力され(T952)、以上の一連の処理によって光ディスクメディア901に記録された画像コンテンツの再生が行われる。
光ピックアップ915は、画像データの読み出し(T924)が終ると、次の音声データを読み出すために必要な光ディスクメディア901上の位置までシークを行う(T925)。そして、このシークによって、次の音声データを読み出すために必要な光ディスクメディア901上の位置まで光ピックアップ915が移動すると、その光ディスクメディア901から次の音声データの読み出しを行う(T926)。
この時、光ディスクメディア901から読み出された音声データは、同時に音声切替部903を経て、今度は前と異なる音声記憶部905に記憶される(T926)。このようにして、音声記憶部905に記憶された音声データを音声出力部907から出力する準備が完了する。
このとき、未だ音声記憶部904に記憶された前の音声データの再生が完了していないため、一定の余裕期間が生まれる(T941)。そしてこの余裕期間(T941)が経過した後、音声記憶部905に記憶された音声データは、音声切替部906を経て音声出力部907から出力される(T953)。この状態は、下記の(1)式によって示される。
T951−(T923+T924+T925+T926)=T941>0・・・(1)
画像データ読み出しのためのシーク時間(T923)と、画像データ読み出し期間(T924)と、次の音声データ読み出しのためのシーク期間(T925)と、次の音声データ読み出し期間(T926)とを合計した期間が、音声記憶部904に記憶された音声データを読み出してから、音声記憶部905に記憶される次の音声データを読み出すまでに必要な期間である。
音声記憶部904に記憶された音声データが再生される期間(T951)から、音声記憶部904に記憶された音声データを読み出してから音声記憶部905に記憶される次の音声データを読み出すまでに必要な期間を引いた期間が、余裕期間(T941)であり、この値が正である限り正常に、音声データを連続的に且つ途切れることなく再生することができる。
音声記憶部905に記憶される次の音声データを読み出した(T926)後、光ピックアップ915は次の画像データ読み出しのためのシークを行う(T927)。そして、光ピックアップ915は、次の画像データを読み出すために必要な位置までシークを行うと、光ディスクメディア901から次の画像データの読み出しを行う(T928)。
光ピックアップ915によって光ディスクメディア901から読み出された画像データは、画像切替部908の切り替えによって、今度は前と異なる画像伸長部912に書き込みが行われる(T928)。画像伸長部912に書き込みが行われた画像データは、画像伸長部912で伸長が行われ、表示が可能な元のデータ形式に復元されて画像記憶部913に記憶される(T930)。このようにして、画像出力部914から出力するための準備が完了する。
しかしながら、この時には、未だ画像記憶部910に記憶された前の画像データの再生が完了(T952)してしないので、画像データの再生についても余裕期間(T942)が生まれる。そして画像記憶部910に記憶された前の画像データの再生が完了(T952)した後、次の画像記憶部913に記憶された画像データの再生が開始される(T954)。
以上説明したように、音声記憶部904と音声記憶部905との音声用の記憶部と、画像記憶部910と画像記憶部913との画像用の記憶部とをそれぞれ2組ずつ用意し、それぞれを切り替えながら交互に繰り返して使用し、尚且つ音声データの画像データとの書き込みと読み出しとの期間にそれぞれ余裕期間が常に存在する限り、音声データと画像データとが途切れることなく連続的に、同時並行再生することが可能になる。
特開平11−238318号公報 特表2001−507471号公報
このような従来の光ディスク同時再生装置900からの画像データと音声データとの再生は、現実には同時並行的ではなく、光ピックアップ915によって、光ディスクメディア901上の異なる位置から、交互に読み出されている。
すなわち、音声データ記憶用の音声記憶部904及び音声記憶部905における音声データの記憶と、画像データ記憶用の画像記憶部910及び画像記憶部913における画像データの記憶とを、交互に利用することによって、外見上音声データと画像データとを同時並行的に読み出しているように見せ掛け、音声データと画像データとを同時並行的に再生することを可能にしている。
しかしながら、このような処理が可能となるのは、上記説明から解る通り、あくまでも余裕期間(T941)と余裕期間(T942)とを確保できることが前提条件である。例えば、光ディスクメディア901上で、同時並行的に読み出される音声データと画像データとが記録されている位置が、それぞれ外周部と内周部とのように離れていたり、あるいは離れてはいないが何らかの原因でシークエラーが発生したためにシークのリトライを行ったりするようなケースでは、シークに要する時間が長くなり、上記余裕期間が確保できなくなる可能性がある。
この状態の例を図5及び図6に示す。図5は、光ディスクメディアにおいて、音声データの記録位置と画像データの記録位置とを示す図である。図5に示すように、光ディスクメディア901の記録領域(図5の斜線で示す領域)の内周部901aに音声データが記録されており、外周部901bに画像データが記録されている場合、光ピックアップ915が、音声データの記録位置から画像データの記録位置に移動するまでのシーク時間(図4のT923)と、画像データの記録位置から音声データの記録位置に移動するまでのシーク時間(図4のT925)とが長くなってしまい、余裕期間(図4のT941)が確保できなくなる可能性がある。
図6は、上記従来の光ディスク同時再生装置900における異常時の再生タイミングチャートを示す図である。図6に示す従来の光ディスク同時再生装置900における異常時の再生タイミングチャートと、図4に示す従来の光ディスク同時再生装置900における正常時の再生タイミングチャートとの相違点は、画像データ読み出し(T924)に続く、次の音声データ読み出しのためのシーク時間(T925)のみである。
図6に示す従来の光ディスク同時再生装置900における異常時の再生タイミングチャートでは、音声データ読み出しのための次のシーク時間(T925)が長いために、次の音声データの読み出しが完了する(T926)よりも前に、前の音声データの再生期間(T951)が終ってしまい、音声データの途切れる期間(T943)が発生する。この状態は、下記の(2)式によって示される。
T951−(T923+T924+T925+T926)=−T943<0・・・(2)
画像データ読み出しのためのシーク時間(T923)と、画像データ読み出し期間(T924)と、音声データ読み出しのための次のシーク期間(T925)と、次の音声データ読み出し期間(T926)とを合計した期間が、音声記憶部904に記憶された音声データを読み出してから、音声記憶部905に記憶される次の音声データを読み出すまでに必要な期間である。
音声記憶部904に記憶された音声データが再生される期間(T951)から、音声記憶部904に記憶された音声データを読み出してから音声記憶部905に記憶される次の音声データを読み出すまでに必要な期間を引いた期間が、余裕期間(T943)であり、この異常発生時にはシーク期間(T925)が余りに長くなったために、この値がマイナスになってしまっている。
その結果、音声データを連続的に且つ途切れることなく再生することができず、音声データの途切れる期間(T943)が発生する。このような事態を回避するための対策の1つに、音声データ記憶用の音声記憶部904及び音声記憶部905と、画像データ記憶用の画像記憶部910及び画像記憶部913との記憶容量を増やすことが考えられる。
しかしながら、確実に音声が途切れることなく同時並行的に再生することが保証できるだけの記憶容量を常に予め確保しておくことは、平常状態では使用しない大容量の記憶手段を何時発生するか解らない異常時のために常に用意しておくことになり、極めて非効率的なものとなってしまう。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、記憶手段の記憶容量を増大させることなく、音声データを連続的に且つ途切れることなく再生することができる再生装置、再生処理回路、再生方法、再生プログラム及び再生プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とするものである。
本発明に係る再生装置は、音声情報と他の情報とが記録された記録媒体からその音声情報と他の情報とを読み出して再生する再生装置であって、前記音声情報を前記記録媒体から読み出すとともに、前記音声情報とは異なる位置に記録された前記他の情報を前記記録媒体から読み出す読み出し手段と、前記読み出し手段によって読み出された音声情報を低容量化する低容量化手段と、前記低容量化手段によって低容量化された音声情報を記憶する音声記憶手段と、前記音声記憶手段に記憶された音声情報を再生する音声再生手段と、前記読み出し手段によって読み出された他の情報を記憶する他の情報記憶手段と、前記他の情報記憶手段に記憶された他の情報を再生する他の情報再生手段とを備え、前記音声情報は、第1の音声情報と、前記第1の音声情報の後に連続して再生される第2の音声情報とを含み、前記低容量化手段は、前記他の情報再生手段によって他の情報が再生される期間中、前記第1の音声情報の再生が完了するよりも先に前記第2の音声情報の読み出しが完了するように前記読み出し手段によって読み出された前記第1の音声情報を低容量化する。
この構成によれば、音声情報が記録媒体から読み出されるとともに、音声情報とは異なる位置に記録された他の情報が記録媒体から読み出され、読み出された音声情報が低容量化される。そして、低容量化された音声情報が記憶され、記憶された音声情報が再生される。また、読み出された他の情報が記憶され、記憶された他の情報が再生される。音声情報は、第1の音声情報と、第1の音声情報の後に連続して再生される第2の音声情報とを含んでおり、第2の音声情報は、第1の音声情報の再生が完了した後、連続して再生される。そして、他の情報が再生される期間中、第1の音声情報の再生が完了するよりも先に第2の音声情報の読み出しが完了するように第1の音声情報が低容量化される。
したがって、第1の音声情報の再生が完了するよりも先に第2の音声情報の読み出しが完了するように第1の音声情報が低容量化されて記憶されるので、記憶手段の記憶容量を増大させることなく、音声情報の再生時間を伸ばすことができ、次の音声情報又は他の情報の読み出しに一定時間を要したとしても、複数の音声情報を連続的に且つ途切れることなく再生することができる。
本発明によれば、音声情報と他の情報とが記録された媒体からその音声情報と他の情報とを読み出し、読み出した音声情報を低容量化して音声記憶手段に一時記憶することにより、実質的に音声記憶手段の記憶容量が大きくなったように大量の音声情報を記憶することができ、何らかの原因によって音声読み出しために長時間を要したような場合であっても、音声情報の欠落等によって無音状態を生じることなく、音声コンテンツを連続的に且つ他の情報と同期して再生することができる。
本発明の目的、特徴及び利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。
本発明の一実施の形態である光ディスク同時再生装置の主要部の構成を示すブロック図である。
図1に示す光ディスク同時再生装置における再生タイミングチャートの一例を示す図である。
従来の光ディスク同時再生装置の主要部の構成を示すブロック図である。
従来の光ディスク同時再生装置における正常時の再生タイミングチャートを示す図である。
光ディスクメディアにおいて、音声データの記録位置と画像データの記録位置とを示す図である。
従来の光ディスク同時再生装置における異常時の再生タイミングチャートを示す図である。
以下に本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施の形態である光ディスク同時再生装置の主要部の構成を示すブロック図である。図1に示す光ディスク同時再生装置100は、光ディスクメディア120から読み出した音声データを圧縮し、第1の音声記憶部105と第2の音声記憶部108とに記憶することができる。
なお、本実施の形態では、再生装置の一例として光ディスク同時再生装置100について説明するが、本発明に係る再生装置は光ディスク同時再生装置100に限るものではなく、DVD再生装置、DVD録画再生装置、CD−R/ROM再生装置、HDD、MO等、光学的、磁気的、電気的、物理的、化学的及びその他各種の現象とこれらの現象の組み合わせによって情報を記録及び/又は再生することができるものであれば、どのような機器であっても構わない。
図1に示す光ディスク同時再生装置100は、光ピックアップ101、音声画像判別部102、入力音声切替部103、第1の音声圧縮部104、第1の音声記憶部105、第1の音声伸長部106、第2の音声圧縮部107、第2の音声記憶部108、第2の音声伸長部109、出力音声切替部110、音声出力部111、入力画像切替部112、第1の画像伸長部113、第1の画像記憶部114、第2の画像伸長部115、第2の画像記憶部116、出力画像切替部117及び画像出力部118を備えて構成される。
なお、図1の破線で示す再生処理回路130は、音声画像判別部102、入力音声切替部103、第1の音声圧縮部104、第1の音声伸長部106、第2の音声圧縮部107、第2の音声伸長部109及び出力音声切替部110を備えて構成される。
光ディスクメディア120は、音声情報(以下、音声データともいう)と画像情報(以下、画像データともいう)とを予め記録する。なお、本実施の形態では、この光ディスクメディア120に記録されている情報として、音声情報と画像情報とを例に挙げて説明するが、本発明は特にこれに限定されない。光ディスクメディア120に記録されている情報は、これら以外のどのような情報、例えば他の音声情報、映像情報やテキスト情報や、その他如何なる情報であっても構わない。
また、光ディスクメディア120は、上記光学的、磁気的、電気的、物理的、化学的、その他各種の現象とこれらの現象の組み合わせによって情報を記録及び/又は再生することができる円盤状の回転する記録媒体であるが、本発明に係る音声情報と画像情報とが記録された記録媒体は、必ずしもこのようなものに限るものではない。すなわち、光ディスクメディア120は、上記各種の現象によって情報を記録及び/又は再生することができ、且つその再生のために一定の時間を必要とする可能性があるものならば、何であっても構わない。また、光ディスクメディア120は、不図示のスピンドルモータ等の回転駆動手段によって回転される。
光ピックアップ101は、音声情報と画像情報とを光ディスクメディア120から読み出す。また、光ピックアップ101は、この光ディスクメディア120に記憶された音声データと画像データとを読み出すための光ヘッドに搭載され、光ディスクメディア120上を走査しながらデータを読み出すために必要なデータが記憶されている位置まで移動する。
なお、本発明に係る音声情報と画像情報とを記録媒体から読み出す読み出し手段の一例として光ピックアップ101を用いて説明しているが、必ずしもこのような光ピックアップ101に限るものではなく、上記各種の現象によって記録されている情報を読み出すことができ、且つその読み出しのために一定の時間を必要とする可能性があるものならば、何であっても構わない。
図1に示す光ディスク同時再生装置100において、光ディスクメディア120に記憶されている音声データと画像データとは、光ピックアップ101によって読み出される。音声画像判別部102は、光ピックアップ101によって読み出されたデータを音声データと画像データとに判別する。また、音声画像判別部102は、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107によって圧縮された音声データの補完に必要なパラメータ情報を第1の音声伸長部106及び第2の音声伸長部109へ出力する。
音声画像判別部102によって判別された音声データは入力音声切替部103によって切り替えが行われ、第1の音声圧縮部104と第2の音声圧縮部107とに交互に入力される。入力音声切替部103は、第2の音声記憶部108に音声データが記憶されている場合、又は第1の音声記憶部105及び第2の音声記憶部108に音声データが共に記憶されていない場合、第1の音声圧縮部104へ音声データを出力し、第1の音声記憶部105に音声データが記憶されている場合、第2の音声圧縮部107へ音声データを出力する。
第1の音声圧縮部104と第2の音声圧縮部107とでは、入力された音声データに対して必要な圧縮、即ち音声データの低容量化が行われる。この音声データを低容量化するためには各種の方法を使用することが可能である。
ここで、音声データを低容量化する方法について具体的に説明する。音声データを低容量化する方法の一つに、音声データをデジタル符号化する時のサンプリング周波数を低くする方法がある。すなわち、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、光ピックアップ101によって読み出された音声情報のサンプリング周波数を低下させる。
例えば、音声データを記憶するための第1の音声記憶部105と第2の音声記憶部108との記憶容量が一定ならば、それぞれの音声記憶部に記憶することのできる音声データの容量は、音声データのサンプリング周波数に反比例して変化する。即ち、サンプリング周波数を高くするとそれぞれの音声記憶部に記憶することのできる音声データ容量は少なくなり、サンプリング周波数を低くするとそれぞれの音声記憶部に記憶することのできる音声データ容量は多くなる。
例えば、光ディスクメディア120に記録されている元の音声データのサンプリング周波数が44.1kHzであったと仮定する。そして、この元の音声データのサンプリング周波数を36kHzに変換した場合、第1の音声記憶部105と第2の音声記憶部108との記憶容量が一定であったとしても、例えば44.1/36≒1.34倍の容量の音声データを記憶することが可能になる。
なお、サンプリング周波数を低くすると音声出力部111から出力される音質の低下が生じる可能性も存在するが、従来の光ディスク同時再生装置900のように、音声が途切れるような不都合を回避することができ、比較的好ましい結果を得ることができる。
また、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、光ピックアップ101によって読み出された音声情報を単純に一律の一定サンプリング周波数に低下させるだけでなく、音声情報に含まれる無音区間を検出してその無音区間のサンプリング周波数を更に低くしてもよい。
あるいは、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、光ピックアップ101によって読み出された音声情報に含まれる無声区間を検出してその無声区間のサンプリング周波数を更に低くしてもよい。この無声区間とは、例えば元の音声データが声楽を伴う音楽である場合、伴奏だけで声楽が入っていない間奏の区間に相当し、例えば元の音声データが会議録や会話録である場合、雑音だけで実質的な会話や会議が記録されていない区間に相当する。なお、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、人間の声のみが記録されている区間を抽出することにより無声区間を検出する。
あるいは、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、必ずしもこのような無音区間に限らず、間奏区間や前奏区間等を検出してその間奏区間や前奏区間等のサンプリング周波数を低くしてもよい。また、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、必ずしも完全に無音となる区間に限らず、音量が低くなる区間を検出してその区間のサンプリング周波数を低くしてもよい。さらに、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、音量が低くなるのに応じて段階的にサンプリング周波数を低くしてもよい。
なお、サンプリング周波数を低くすることによって音質が劣化する可能性があるが、上述のような無音区間、無声区間、間奏区間及び前奏区間等は音質が劣化しても比較的弊害が少なく、このような区間を検出することによってサンプリング周波数をより一層低く設定することが可能となる。
また、本実施の形態では、音声データ全体のサンプリング周波数を低下させ、無音区間、無声区間、間奏区間及び前奏区間の音声データのサンプリング周波数をさらに低下させるとしているが、本発明は特にこれに限定されず、無音区間、無声区間、間奏区間及び前奏区間の音声データのサンプリング周波数のみを低下させ、無音区間、無声区間、間奏区間及び前奏区間以外の音声データはそのままの状態で記憶してもよい。
さらに、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、光ピックアップ101によって読み出された音声情報の音量に応じて低容量化率を変化させてもよい。この場合、光ピックアップ101によって読み出された音声情報の音量に応じて低容量化率が変化されるので、音声情報の音量が所定値よりも小さい場合、低容量化率を大きくし、音声情報の音量が所定値以上の場合、低容量化率を小さくすることにより、利用者には違和感なく音声情報を再生することができる。
さらにまた、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、光ピックアップ101によって読み出された音声情報の音の高低の変化量及び音の強弱の変化量のうちの少なくとも一方に応じて低容量化率を変化させてもよい。この場合、光ピックアップ101によって読み出された音声情報の音の高低の変化量及び音の強弱の変化量のうちの少なくとも一方に応じて低容量化率が変化されるので、音声情報の音の高低の変化量が所定値より小さい場合及び音の強弱の変化量が所定値より小さい場合、低容量化率を大きくし、音声情報の音の高低の変化量が所定値以上の場合及び音の強弱の変化量が所定値以上の場合、低容量化率を小さくすることにより、利用者には違和感なく音声情報を再生することができる。
あるいは、音声データを低容量化するための他の方法として、例えば音声データをデジタル符号化する時の量子化ビット数を低くする方法もある。すなわち、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、光ピックアップ101によって読み出された音声情報の量子化ビット数を低下させる。
例えば、音声データを記憶するための第1の音声記憶部105と第2の音声記憶部108との記憶容量が一定ならば、それぞれの音声記憶部に記憶することのできる音声データの容量は、音声データの圧縮率、即ち量子化ビット数を低下する程度によって決定される。
例えば、光ディスクメディア120に記録されている元の音声データが16ビットで量子化されていたと仮定する。そして、この音声データを例えば折れ線近似法で12ビットか、あるいは8ビットによる量子化に変換した場合、第1の音声記憶部105と第2の音声記憶部108との記憶容量が一定であったとしても、例えば16/12≒1.33倍、あるいは16/8=2倍の容量の音声データを記憶することが可能になる。
この場合でも、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、光ピックアップ101によって読み出された音声情報を単純に一律の一定量子化ビット数に低下させるだけでなく、音声情報に含まれる無音区間を検出してその無音区間の量子化ビット数を更に低くしてもよく、あるいは、例えば無声区間を検出してその無声区間の量子化ビット数を更に低くしてもよい。さらに、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、間奏区間及び前奏区間を検出してその間奏区間及び前奏区間の量子化ビット数を更に低くしてもよい。量子化ビット数を低くすることによって音質が劣化する可能性があるが、このような区間は音質が劣化しても比較的弊害が少ないことは、上記と同様である。
また、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、例えば再生する音楽コンテンツの内容によって、音声データを低容量化するための方法を切り替えてもよい。例えば、音声コンテンツが比較的テンポの速い曲である場合、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、音声データをデジタル符号化する時のサンプリング周波数を下げずに量子化ビット数を下げる。逆に、音声コンテンツが比較的テンポの遅い曲である場合、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、音声データをデジタル符号化する時の量子化ビット数を下げずにサンプリング周波数を下げる。このテンポは、例えば音の高低の変化量、あるいは音の強弱の変化量の何れか一方あるいは両方によって計測することができる。
あるいはまた、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、例えば1つの再生する音楽コンテンツ中でもその部分毎に、音声データを低容量化するための方法を切り替えてもよい。例えば1つの音声コンテンツの中のある部分が比較的テンポの速い部分である場合、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、音声データをデジタル符号化する時のサンプリング周波数を下げずに量子化ビット数を下げる。逆に、1つの音声コンテンツの中のある部分が比較的テンポの遅い部分である場合、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、音声データをデジタル符号化する時の量子化ビット数を下げずにサンプリング周波数を下げる。
更にあるいはまた、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、例えば1つの再生する音楽コンテンツに対して、音声データを低容量化するための方法としてサンプリング周波数を下げる方法と、量子化ビット数を下げる方法との両方を適用し、1つの再生する音楽コンテンツの部分毎にその適用の程度の比率を変化させることも考えられる。
例えば1つの再生する音楽コンテンツのある部分が比較的テンポの速い部分である場合、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、音声データをデジタル符号化する時のサンプリング周波数は余り大きく下げずに少しだけ低下させ、量子化ビット数を比較的大きく低下させる。逆に、1つの音声コンテンツの中のある部分が比較的テンポの遅い部分である場合、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、音声データをデジタル符号化する時の量子化ビット数は余り大きく下げずに少しだけ低下させ、サンプリング周波数を比較的大きく低下させる。
また、音声データの一部については何らかの低容量化をして第1の音声記憶部105あるいは第2の音声記憶部108に記憶し、音声データの他の部分については低容量化を行わないような制御を行う場合、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、その低容量化する音声データの部分と低容量化をしない音声データとの境界の部分において、その低容量化率を段階的に変化させることも可能である。なお、低容量化率とは、低容量化する前の音声情報の容量に対する低容量化後の音声情報の容量の割合を表すものである。
具体的には、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、低容量化しない部分から低容量化する部分にかけて、低容量化率が徐々に上がるようにし、低容量化する部分から低容量化しない部分にかけて、低容量化率が徐々に下がるようにする。すなわち、サンプリング周波数が44.1kHzの音声データの一部分を36kHzの音声データに低容量化する場合、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、低容量化しない部分から低容量化する部分にかけてサンプリング周波数を44.1kHzから36kHzに徐々に低下させる。また、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、低容量化する部分から低容量化しない部分にかけてサンプリング周波数を36kHzから44.1kHzに徐々に上昇させる。
同様に、量子化ビット数が16ビットの音声データの一部分を8ビットの音声データに低容量化する場合、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、低容量化しない部分から低容量化する部分にかけて量子化ビット数を16ビットから8ビットに徐々に低下させる。また、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、低容量化する部分から低容量化しない部分にかけて量子化ビット数を8ビットから16ビットに徐々に上昇させる。
このように制御をすることによって、音声データを低容量化することにより音声品質が劣化することがあったとしても、視聴者はその劣化に比較的気が付きにくいように制御することが可能になる。
このように音声データを低容量化するのは、後述する第1の音声記憶部105と第2の音声記憶部108とにより多くの音声データを記憶させ、やはり後述するように光ピックアップ101のシークに長時間を要したために音声データの再生が途切れることを防ぐためである。そのため、例えば次に光ピックアップ101が読み出すデータの記録媒体上の記録位置が解っており、光ピックアップ101のシーク時間が予め解っているかあるいは概ね予想されるような場合、そのシーク時間の間音声データの再生が途切れることなく連続的に行うことができるように、上記のような各種の音声データの低容量化方法を選択したりあるいは組み合わせて使用することができる。
このようにして、シーク時間の間音声データの再生が途切れることなく連続的に行うべく必要最小限の音声データの低容量化を行うことにより、再生される音楽コンテンツ等の音声品質の劣化も、最小限度に留めることが可能である。
また、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、光ピックアップ101によって読み出された音声情報の低容量化率を光ピックアップ101が光ディスクメディア120を走査する移動速度に基づいて変化させてもよい。この場合、光ピックアップ101によって読み出された音声情報の低容量化率が光ピックアップ101が光ディスクメディア120を走査する移動速度に基づいて変化されるので、光ピックアップ101が光ディスクメディア120を走査する移動速度が所定値よりも速い場合、第1の低容量化率で記憶し、光ピックアップ101が光ディスクメディア120を走査する移動速度が所定値以下の場合、第1の音声情報の読み出しが完了してから第2の音声情報の読み出し位置に移動するまでの時間が長くなるので、第1の低容量化率よりも大きい第2の低容量化率で記憶する。したがって、光ピックアップ101が光ディスクメディア120を走査する移動速度に応じて音声情報を途切れることなく再生することができる。
なお、このとき、低容量化率を0とすることで低容量化せずに音声情報を記憶することが可能となり、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、光ピックアップ101が光ディスクメディア120を走査する移動速度に基づいて、光ピックアップ101によって読み出された音声情報を低容量化するか否かを決定してもよい。
さらに、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、第1の音声記憶部105及び第2の音声記憶部108の記憶容量に基づいて、光ピックアップ101によって読み出された音声情報の低容量化率を変化させてもよい。
この場合、第1の音声記憶部105及び第2の音声記憶部108の記憶容量に基づいて、光ピックアップ101によって読み出された音声情報の低容量化率が変化される。例えば、第1の音声記憶部105及び第2の音声記憶部108の記憶容量が所定値以上である場合、第1の低容量化率で音声情報を記憶させ、第1の音声記憶部105及び第2の音声記憶部108の記憶容量が所定値よりも小さい場合、第1の低容量化率よりも大きい第2の低容量化率で音声情報を記憶させる。したがって、第1の音声記憶部105及び第2の音声記憶部108の記憶容量が大きい場合は、低容量化率を小さくして記憶することができる。
なお、このとき、低容量化率を0とすることで低容量化せずに音声情報を記憶することが可能となり、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、第1の音声記憶部105及び第2の音声記憶部108の記憶容量に基づいて、光ピックアップ101によって読み出された音声情報を低容量化するか否かを決定してもよい。
さらに、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、光ピックアップ101が光ディスクメディア120を走査する移動速度と、第1の音声記憶部105及び第2の音声記憶部108の記憶容量とに基づいて、光ピックアップ101によって読み出された音声情報の低容量化率を変化させてもよい。
この場合、光ピックアップ101が光ディスクメディア120を走査する移動速度と第1の音声記憶部105及び第2の音声記憶部108の記憶容量とに基づいて、光ピックアップ101によって読み出された音声情報の低容量化率が変化される。例えば、光ピックアップ101が光ディスクメディア120を走査する移動速度が所定値よりも遅く、第1の音声記憶部105及び第2の音声記憶部108の記憶容量が所定値以上である場合、第1の低容量化率で音声情報を記憶させ、光ピックアップ101が光ディスクメディア120を走査する移動速度が所定値よりも速く、第1の音声記憶部105及び第2の音声記憶部108の記憶容量が所定値よりも小さい場合、第1の低容量化率よりも大きい第2の低容量化率で音声情報を記憶させる。したがって、光ピックアップ101が光ディスクメディア120を走査する移動速度が遅くても、第1の音声記憶部105及び第2の音声記憶部108の記憶容量が大きい場合は、低容量化率を小さくして記憶することができる。
なお、このとき、低容量化率を0とすることで低容量化せずに音声情報を記憶することが可能となり、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、光ピックアップ101が光ディスクメディア120を走査する移動速度と、第1の音声記憶部105及び第2の音声記憶部108の記憶容量とに基づいて、光ピックアップ101によって読み出された音声情報を低容量化するか否かを決定してもよい。
さらにまた、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、音声情報が記録されている光ディスクメディア120上の位置と画像情報が記録されている光ディスクメディア120上の位置とに基づいて、光ピックアップ101によって読み出された音声情報の低容量化率を変化させてもよい。
この場合、音声情報が記録されている光ディスクメディア120上の位置と画像情報が記録されている光ディスクメディア120上の位置とに基づいて、光ピックアップ101によって読み出された音声情報の低容量化率が変化される。したがって、音声情報が記録されている光ディスクメディア120上の位置と画像情報が記録されている光ディスクメディア120上の位置との間隔が所定値より近い場合、光ピックアップ101が光ディスクメディア120を走査する時間が短くて済むので、第1の低容量化率で記憶し、音声情報が記録されている光ディスクメディア120上の位置と画像情報が記録されている光ディスクメディア120上の位置との間隔が所定値より離れている場合、光ピックアップ101が光ディスクメディア120を走査する時間が長くかかるので、第1の低容量化率よりも大きい第2の低容量化率で記憶する。
したがって、音声情報が記録されている光ディスクメディア120上の位置と画像情報が記録されている光ディスクメディア120上の位置とが離れるにつれて、低容量化率を大きくし、音声情報が記録されている光ディスクメディア120上の位置と画像情報が記録されている光ディスクメディア120上の位置とが近づくにつれて、低容量化率を小さくすることにより、光ピックアップ101の移動に時間を要しない場合、低容量化率を小さくして記憶することができ、音質の低下を抑えることができる。
なお、このとき、低容量化率を0とすることで低容量化せずに音声情報を記憶することが可能となり、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、音声情報が記録されている光ディスクメディア120上の位置と画像情報が記録されている光ディスクメディア120上の位置とに基づいて、光ピックアップ101によって読み出された音声情報を低容量化するか否かを決定してもよい。
第1の音声圧縮部104と第2の音声圧縮部107とで上記のようにして低容量化が行われた音声データは、それぞれ第1の音声記憶部105と第2の音声記憶部108とに記憶される。一方、音声画像判別部102によって判別された画像データは、入力画像切替部112によって切り替えが行われて、第1の画像伸長部113と第2の画像伸長部115とに交互に送られる。入力画像切替部112は、第2の画像記憶部116に画像データが記憶されている場合、又は第1の画像記憶部114及び第2の画像記憶部116に画像データが共に記憶されていない場合、第1の画像伸長部113へ画像データを出力し、第1の画像記憶部114に画像データが記憶されている場合、第2の画像伸長部115へ画像データを出力する。
第1の画像伸長部113あるいは第2の画像伸長部115では、例えばJPEG等の圧縮方式によって圧縮されている画像データが、元の表示可能な画像データに復元されて、第1の画像記憶部114あるいは第2の画像記憶部116に記憶される。
第1の音声記憶部105又は第2の音声記憶部108に記憶された音声データは、第1の音声伸長部106あるいは第2の音声伸長部109によって元の音声データに復元される。なお、第1の音声伸長部106及び第2の音声伸長部109は、音声画像判別部102によって出力されるパラメータ情報を用いて、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107によって圧縮された音声データを伸長する。
第1の音声伸長部106あるいは第2の音声伸長部109によって復元された音声データは、出力音声切替部110によって交互に切り替えられて、それぞれ交互に音声出力部111によって出力される。すなわち、出力音声切替部110は、第1の音声伸長部106によって伸長された音声データを音声出力部111へ出力した後、第2の音声伸長部109によって伸長された音声データを音声出力部111へ出力する。そして、出力音声切替部110は、第2の音声伸長部109によって伸長された音声データを音声出力部111へ出力した後、第1の音声伸長部106によって伸長された音声データを音声出力部111へ出力する。
第1の音声伸長部106や第2の音声伸長部109による元の音声データの復元は、例えば線形補完法や三角関数等の周期的な変動を伴う近似によって補完することで実行される。この時、何らかの程度の音質の劣化は避けることができないが、その劣化を極力避ける方法については既に上記の通りである。
入力音声切替部103の切り替えによって音声データが例えば第1の音声圧縮部104に入力され第1の音声記憶部105に記憶されている時には、出力音声切替部110の切り替えによって第2の音声記憶部108に記憶されている音声データが音声出力部111から出力される。
逆に、入力音声切替部103の切り替えによって音声データが例えば第2の音声圧縮部107に入力され第2の音声記憶部108に記憶されている時には、出力音声切替部110の切り替えによって第1の音声記憶部105に記憶されている音声データが音声出力部111から出力される。このような切り替えによって、音声出力部111から音声データが途切れることなく、継続して出力される。
同様に、第1の画像記憶部114又は第2の画像記憶部116に記憶された画像データは、出力画像切替部117によって交互に切り替えられて、それぞれ交互に画像出力部118によって出力される。すなわち、出力画像切替部117は、第1の画像記憶部114から読み出された画像データを画像出力部118へ出力した後、第2の画像記憶部116から読み出された画像データを画像出力部118へ出力する。そして、出力画像切替部117は、第2の画像記憶部116から読み出された画像データを画像出力部118へ出力した後、第1の画像記憶部114から読み出された画像データを画像出力部118へ出力する。
入力画像切替部112の切り替えによって画像データが例えば第1の画像記憶部114に記憶されている時には、出力画像切替部117の切り替えによって第2の画像記憶部116に記憶されている画像データが画像出力部118から出力される。
逆に、入力画像切替部112の切り替えによって画像データが例えば第2の画像記憶部116に記憶されている時には、出力画像切替部117の切り替えによって第1の画像記憶部114に記憶されている画像データが画像出力部118から出力される。このような切り替えによって、画像データも画像出力部118から途切れることなく、継続して出力される。
このような画像データと音声データとは、例えば1枚の光ディスクメディア120に記録された静止画像コンテンツとその画像コンテンツの内容を解説する音声コンテンツであって、タイミングの同期を取りながら同時並行的に再生される必要があるために、音声データと画像データとが共に途切れることなく、連続的に再生できることが必要である。
なお、本実施の形態において、光ピックアップ101が読み出し手段の一例に相当し、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107が低容量化手段の一例に相当し、第1の音声記憶部105及び第2の音声記憶部108が音声記憶手段の一例に相当し、音声出力部111が音声再生手段の一例に相当し、第1の画像記憶部114及び第2の画像記憶部116が他の情報記憶手段の一例に相当し、画像出力部118が他の情報再生手段の一例に相当し、音声画像判別部102が情報判別手段の一例に相当し、第1の音声伸長部106及び第2の音声伸長部109が音声再生手段及び伸長手段の一例に相当する。
図2は、図1に示す光ディスク同時再生装置100における音声データと画像データとを同時に並行して再生する時の再生タイミングチャートの一例を示す図である。
この図2に示すタイミングチャートは、多くの点について、図4に示す従来の光ディスク同時再生装置900における正常時の再生タイミングチャートと同様であるから、この同様の部分については簡単に説明を行い、異なる部分についてのみ詳細に説明する。
まず、光ピックアップ101は、光ディスクメディア120から音声データを読み出すためにシークを行う。この期間を「T121」で示す。以後、それぞれの動作が行われる期間を、特に断ることなく「T」で始まる数字によって示す。この「T」とそれに続く3桁の数字によって、それぞれの動作が行われる期間と、その期間の長さとを兼ねて表現することは、従来の光ディスク同時再生装置900における正常時の再生タイミングチャート(図4)と同様である。
次に、光ピックアップ101は、シーク(T121)によって光ディスクメディア120上の必要な場所まで移動すると、音声データの読み出しを行う(T122)。次に、音声画像判別部102は、光ピックアップ101によって読み出されたデータが音声データか画像データであるかを判別する。光ディスクメディア120から読み出された音声データは音声画像判別部102によって音声データと判別され、入力音声切替部103に出力される。入力音声切替部103は、入力された音声データを例えば第1の音声圧縮部104に出力する。第1の音声圧縮部104は、入力された音声データを上記のような各種の方法で低容量化し、第1の音声記憶部105に記憶する(T122)。これらの処理は図2に示す通り、全て光ピックアップ101による光ディスクメディア120からの音声データの読み出しと並行して、その期間中(T122)に行われる。
第1の音声記憶部105に記憶された音声データは、第1の音声伸長部106によって元の音声データに伸長(復元)され、出力音声切替部110を経て音声出力部111から出力される(T151)。以上の一連の処理によって光ディスクメディア120に記録された音声コンテンツの再生が行われる。
この時、第1の音声記憶部105に記憶される音声データは、第1の音声圧縮部104によって低容量化されているため、仮に従来の音声記憶部904と同じ記憶容量であったとしても、本実施の形態ではより多くの音声データを記憶することが可能である。そのため、音声出力部111から音声コンテンツが出力再生される期間(T151)は、従来の音声出力部907から音声コンテンツが出力再生される期間(T951)よりも遥かに長いものとなる。この点について本実施の形態は従来の光ディスク同時再生装置900と大きく異なっている。
次に、光ピックアップ101は、光ディスクメディア120から画像データを読み出すために必要な位置までシークを行う(T123)。そしてそのシークを行った光ディスクメディア120上の位置から目的とする画像データの読み出しを行う(T124)。次に、音声画像判別部102は、光ピックアップ101によって読み出されたデータが音声データか画像データであるかを判別する。光ディスクメディア120から読み出された画像データは音声画像判別部102によって画像データと判別され、入力画像切替部112に出力される。入力画像切替部112は、入力された画像データを例えば第1の画像伸長部113に出力する。第1の画像伸長部113は、入力された画像データを一旦記憶する。このように、入力画像切替部112を経て例えば第1の画像伸長部113に画像データを書き込む処理は、光ピックアップ101によって画像データの読み出しと並行して行われる(期間T124)。
次に、第1の画像伸長部113は、書き込まれた画像データを伸長し(T129)、伸長された画像データを第1の画像記憶部114に記憶する。第1の画像記憶部114に記憶された画像データは、出力画像切替部117を経て画像出力部118から出力される(T152)。以上の一連の処理によって光ディスクメディア120に記録された画像コンテンツの再生が行われる。
光ピックアップ101は、画像データの読み出し(T124)が終ると、次の音声データを読み出すために必要な光ディスクメディア120上の位置までシークを行う(T125)。
本実施の形態では、本発明の優れた点を説明するため、上記従来の光ディスク同時再生装置900では再生される音声データが連続して再生されず途切れることのあった、光ピックアップ101の画像データの読み出しが終了してから次の音声データの読み出し位置に移動が完了するまでのシーク時間(T125)が極めて長くなったケースを示している。
このシーク(T125)によって、次の音声データを読み出すために必要な光ディスクメディア120上の位置まで光ピックアップ101が移動すると、光ピックアップ101は、その光ディスクメディア120から次の音声データの読み出しを行う(T126)。
光ディスクメディア120から読み出された音声データは、同時に音声画像判別部102へ出力される。音声画像判別部102は、光ピックアップ101によって読み出されたデータが音声データか画像データであるかを判別する。光ディスクメディア120から読み出された音声データは音声画像判別部102によって音声データと判別され、入力音声切替部103に出力される。このとき、第1の音声記憶部105に音声データが記憶されているので、入力音声切替部103は、入力された音声データを今度は前と異なる例えば第2の音声圧縮部107に出力する。第2の音声圧縮部107は、入力された音声データを低容量化して第2の音声記憶部108に記憶する(T126)。第2の音声記憶部108に記憶された音声データは、出力音声切替部110を経て音声出力部111から出力される準備が完了する。
この時、上記従来の光ディスク同時再生装置900では、図6に示すように光ピックアップ915のシーク時間(T925)が極めて長くなった場合、音声記憶部904に記憶されている前に読み出した音声データの再生期間(T951)が既に終っているために、音声が途切れる期間(T943)が生じていた。
しかしながら、本発明の実施の形態に係る光ディスク同時再生装置100では、図2に示すように第1の音声記憶部105に対して音声データの圧縮書き込み(T122)と伸長再生(T151)が行われており、実質的な第1の音声記憶部105の記憶容量が極めて大きくなっている。そのため、音声データの伸長再生期間(T151)も極めて長くなり、未だ前の第1の音声記憶部105に記憶された音声データの再生が完了しておらず、一定の余裕期間が生まれる(T143)。
そして、この余裕期間(T143)が経過した後、第2の音声記憶部108に記憶された音声データは、第2の音声伸長部109へ出力される。第2の音声伸長部109は、第2の音声記憶部108から入力された音声データを伸長し、出力音声切替部110へ出力する。出力音声切替部110は、第2の音声伸長部109によって伸長された音声データを音声出力部111へ出力する。音声出力部111は、音声を出力する(T153)。
このように、本発明の実施の形態に係る光ディスク同時再生装置100では、光ピックアップ101の画像データの読み出しが終了してから次の音声データの読み出し位置に移動が完了するまでのシーク時間(T125)が何らかの原因によって極めて長くなったケースであっても、第1の音声記憶部105に対して音声データの圧縮書き込み(T122)と伸長再生(T151)とを行うことによって、実質的な第1の音声記憶部105の記憶容量を極めて大きくすることが可能であり、音声データの伸長再生期間(T151)も極めて長くすることができる。
また、音声情報が光ディスクメディア120から読み出されるとともに、音声情報とは異なる位置に記録された画像情報が光ディスクメディア120から読み出され、読み出された音声情報が低容量化される。そして、低容量化された音声情報が記憶され、記憶された音声情報が再生される。また、読み出された他の情報が記憶され、記憶された他の情報が再生される。音声情報は、第1の音声情報と、第1の音声情報の後に連続して再生される第2の音声情報とを含んでおり、画像情報が再生される期間中、第1の音声情報の再生が完了するよりも先に第2の音声情報の読み出しが完了するように第1の音声情報が低容量化される。
したがって、第1の音声情報の再生が完了するよりも先に第2の音声情報の読み出しが完了するように第1の音声情報が低容量化されて記憶されるので、第1の音声記憶部105及び第2の音声記憶部108の記憶容量を増大させることなく、音声情報を連続的に且つ途切れることなく再生することができる。
そして、第2の音声記憶部108に記憶された音声データが、出力音声切替部110を経て音声出力部111から出力される準備が完了した時点で、未だ前の第1の音声記憶部105に記憶された音声データの再生が完了しておらず、一定の余裕期間(T143)を生み出すことができる。
そして上記の通り、光ピックアップ101の画像データの読み出しが終了してから次の音声データの読み出し位置に移動が完了するまでのシーク時間(T125)が何らかの原因によって極めて長くなったケースであっても、音声コンテンツは光ディスクメディア120から連続して読み出され、継続的に再生されて途切れる事態は発生しない。この点について本発明の実施の形態に係る光ディスク同時再生装置100は、従来の光ディスク同時再生装置900と大きく異なっている。
以下の処理については、本発明の実施の形態に係る光ディスク同時再生装置100は、従来の光ディスク同時再生装置900と実質的に異なることは無いので、詳細な説明は省略する。
なお、光ディスクメディア120から光ピックアップ101が音声データや画像データを読み出すには、上で説明したシーク時間だけでなく、実際には回転待ち時間や、同期の時間や、その他の処理に伴う時間が必要であるが、本発明の本質とは直接関係しないので、本実施の形態ではこれら種々の時間を全て含めてシーク時間として説明している。
また、上記実施の形態では、音声記憶部として第1の音声記憶部105と第2の音声記憶部108とを有し、画像記憶部として第1の画像記憶部114と第2の画像記憶部116とを有する実施の形態を説明している。そして、これらの音声記憶部と画像記憶部とをそれぞれ入力音声切替部103と出力音声切替部110と入力画像切替部112と出力画像切替部117とで交互に切り替えて使用している。
しかしながら他の実施の形態では、このように音声記憶部と画像記憶部とをそれぞれ2系統ずつ、あるいはそれ以上保有することは必ずしも必要でなく、1系統ずつの音声記憶部と画像記憶部とを使用する実施の形態であってもよい。
音声記憶部が1系統である場合、入力音声切替部103、第2の音声圧縮部107、第2の音声記憶部108及び第2の音声伸長部109及び出力音声切替部110は不要となり、再生処理回路130は、音声画像判別部102、第1の音声圧縮部104及び第1の音声伸長部106を備えて構成される。
あるいは、音声記憶部と画像記憶部とをそれぞれ2系統ずつ、あるいはそれ以上保有する実施の形態であってもよく、1つのメモリ領域の異なる領域を使用するような実施の形態であってもよい。
更にまた、本実施の形態では音声データと画像データとが交互に光ディスクメディア120から読み出される実施の形態について説明したが、必ずしも本実施の形態のように、音声データと画像データとが交互に光ディスクメディア120から読み出されることは必要でなく、例えば、1つの画像データを読み出した後に、光ディスクメディア120上の2つ以上の領域に分割して記憶されている音声データを光ピックアップ101が順にシークしながら読み出すような実施の形態であってもよい。このような実施の形態であっても本実施の形態と本質的に相違しないので詳細な説明は省略する。
なお、上述した具体的実施形態には以下の構成を有する発明が主に含まれている。
本発明に係る再生装置は、音声情報と他の情報とが記録された記録媒体からその音声情報と他の情報とを読み出して再生する再生装置であって、前記音声情報を前記記録媒体から読み出すとともに、前記音声情報とは異なる位置に記録された前記他の情報を前記記録媒体から読み出す読み出し手段と、前記読み出し手段によって読み出された音声情報を低容量化する低容量化手段と、前記低容量化手段によって低容量化された音声情報を記憶する音声記憶手段と、前記音声記憶手段に記憶された音声情報を再生する音声再生手段と、前記読み出し手段によって読み出された他の情報を記憶する他の情報記憶手段と、前記他の情報記憶手段に記憶された他の情報を再生する他の情報再生手段とを備え、前記音声情報は、第1の音声情報と、前記第1の音声情報の後に連続して再生される第2の音声情報とを含み、前記低容量化手段は、前記他の情報再生手段によって他の情報が再生される期間中、前記第1の音声情報の再生が完了するよりも先に前記第2の音声情報の読み出しが完了するように前記読み出し手段によって読み出された前記第1の音声情報を低容量化する。
本発明に係る再生方法は、音声情報と他の情報とが記録された記録媒体からその音声情報と他の情報とを読み出して再生するための再生方法であって、前記音声情報を前記記録媒体から読み出す音声情報読み出しステップと、前記音声情報読み出しステップにおいて読み出された音声情報を低容量化する低容量化ステップと、前記低容量化ステップにおいて低容量化された音声情報を音声記憶手段に記憶する音声記憶ステップと、前記音声記憶手段に記憶された音声情報を再生する音声再生ステップと、前記音声情報とは異なる位置に記録された前記他の情報を前記記録媒体から読み出す他の情報読み出しステップと、前記他の情報読み出しステップにおいて読み出された他の情報を他の情報記憶手段に記憶する他の情報記憶ステップと、前記他の情報記憶手段に記憶された他の情報を再生する他の情報再生ステップとを含み、前記音声情報は、第1の音声情報と、前記第1の音声情報の後に連続して再生される第2の音声情報とを含み、前記低容量化ステップは、前記他の情報再生ステップにおいて他の情報が再生される期間中、前記第1の音声情報の再生が完了するよりも先に前記第2の音声情報の読み出しが完了するように前記読み出しステップにおいて読み出された前記第1の音声情報を低容量化する。
本発明に係る再生プログラムは、音声情報と他の情報とが記録された記録媒体からその音声情報と他の情報とを読み出して再生するための再生プログラムであって、前記音声情報を前記記録媒体から読み出すとともに、前記音声情報とは異なる位置に記録された前記他の情報を前記記録媒体から読み出す読み出し手段と、前記読み出し手段によって読み出された音声情報を低容量化する低容量化手段と、前記低容量化手段によって低容量化された音声情報を記憶する音声記憶手段と、前記音声記憶手段に記憶された音声情報を再生する音声再生手段と、前記読み出し手段によって読み出された他の情報を記憶する他の情報記憶手段と、前記他の情報記憶手段に記憶された他の情報を再生する他の情報再生手段としてコンピュータを機能させ、前記音声情報は、第1の音声情報と、前記第1の音声情報の後に連続して再生される第2の音声情報とを含み、前記低容量化手段は、前記他の情報再生手段によって他の情報が再生される期間中、前記第1の音声情報の再生が完了するよりも先に前記第2の音声情報の読み出しが完了するように前記読み出し手段によって読み出された前記第1の音声情報を低容量化する。
本発明に係る再生プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、音声情報と他の情報とが記録された記録媒体からその音声情報と他の情報とを読み出して再生するための再生プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記音声情報を前記記録媒体から読み出すとともに、前記音声情報とは異なる位置に記録された前記他の情報を前記記録媒体から読み出す読み出し手段と、前記読み出し手段によって読み出された音声情報を低容量化する低容量化手段と、前記低容量化手段によって低容量化された音声情報を記憶する音声記憶手段と、前記音声記憶手段に記憶された音声情報を再生する音声再生手段と、前記読み出し手段によって読み出された他の情報を記憶する他の情報記憶手段と、前記他の情報記憶手段に記憶された他の情報を再生する他の情報再生手段としてコンピュータを機能させ、前記音声情報は、第1の音声情報と、前記第1の音声情報の後に連続して再生される第2の音声情報とを含み、前記低容量化手段は、前記他の情報再生手段によって他の情報が再生される期間中、前記第1の音声情報の再生が完了するよりも先に前記第2の音声情報の読み出しが完了するように前記読み出し手段によって読み出された前記第1の音声情報を低容量化することを特徴とする再生プログラムを記録したものである。
この構成によれば、音声情報が記録媒体から読み出されるとともに、音声情報とは異なる位置に記録された他の情報が記録媒体から読み出され、読み出された音声情報が低容量化される。そして、低容量化された音声情報が記憶され、記憶された音声情報が再生される。また、読み出された他の情報が記憶され、記憶された他の情報が再生される。音声情報は、第1の音声情報と、第1の音声情報の後に連続して再生される第2の音声情報とを含んでおり、第2の音声情報は、第1の音声情報の再生が完了した後、連続して再生される。そして、他の情報が再生される期間中、第1の音声情報の再生が完了するよりも先に第2の音声情報の読み出しが完了するように第1の音声情報が低容量化される。
したがって、第1の音声情報の再生が完了するよりも先に第2の音声情報の読み出しが完了するように第1の音声情報が低容量化されて記憶されるので、記憶手段の記憶容量を増大させることなく、音声情報の再生時間を伸ばすことができ、次の音声情報又は他の情報の読み出しに一定時間を要したとしても、複数の音声情報を連続的に且つ途切れることなく再生することができる。
上記の再生装置において、前記他の情報は、画像情報及び映像情報のうちの少なくとも一つであることが好ましい。この構成によれば、画像情報及び映像情報のうちの少なくとも一つが再生される期間中に、音声情報を連続的に且つ途切れることなく再生することができる。
また、上記の再生装置において、前記低容量化手段は、前記読み出し手段によって読み出された前記音声情報のサンプリング周波数を低下させることが好ましい。この構成によれば、読み出された音声情報のサンプリング周波数が低下されるので、音声情報を容易に低容量化することができる。
また、上記の再生装置において、前記低容量化手段は、前記読み出し手段によって読み出された前記音声情報の量子化ビット数を下げることが好ましい。この構成によれば、読み出された音声情報の量子化ビット数が下げられるので、音声情報を容易に低容量化することができる。
また、上記の再生装置において、前記低容量化手段は、前記読み出し手段によって読み出された前記音声情報の無音区間、間奏区間、前奏区間及び無声区間のうちの少なくとも1つを検出し、検出した無音区間、間奏区間、前奏区間及び無声区間のうちの少なくとも1つに対応する部分のみを低容量化することが好ましい。
この構成によれば、読み出された音声情報の無音区間、間奏区間、前奏区間及び無声区間のうちの少なくとも1つが検出され、検出した無音区間、間奏区間、前奏区間及び無声区間のうちの少なくとも1つに対応する部分のみが低容量化される。したがって、音声情報の全てを低容量化するのではなく、音声情報の無音区間、間奏区間、前奏区間及び無声区間のうちの少なくとも1つに対応する部分のみが低容量化されるので、これらの部分を低容量化したとしても利用者には違和感なく音声情報を再生することができる。
また、上記の再生装置において、前記低容量化手段は、前記読み出し手段によって読み出された前記音声情報の音量に応じて低容量化率を変化させることが好ましい。この構成によれば、読み出された音声情報の音量に応じて低容量化率が変化されるので、音声情報の音量が所定値よりも小さい場合、低容量化率を大きくし、音声情報の音量が所定値以上の場合、低容量化率を小さくすることにより、利用者には違和感なく音声情報を再生することができる。なお、低容量化率とは、低容量化する前の音声情報の容量に対する低容量化後の音声情報の容量の割合を表すものである。
また、上記の再生装置において、前記低容量化手段は、前記読み出し手段によって読み出された前記音声情報の音の高低の変化量及び音の強弱の変化量のうちの少なくとも一方に応じて低容量化率を変化させることが好ましい。
この構成によれば、読み出された音声情報の音の高低の変化量及び音の強弱の変化量のうちの少なくとも一方に応じて低容量化率が変化されるので、音声情報の音の高低の変化量が所定値より小さい場合及び音の強弱の変化量が所定値より小さい場合、低容量化率を大きくし、音声情報の音の高低の変化量が所定値以上の場合及び音の強弱の変化量が所定値以上の場合、低容量化率を小さくすることにより、利用者には違和感なく音声情報を再生することができる。
また、上記の再生装置において、前記低容量化手段は、前記読み出し手段によって読み出された前記音声情報の一部分を低容量化する場合、低容量化する部分の音声情報と低容量化しない部分の音声情報との境界の低容量化率を段階的に変化させることが好ましい。
この構成によれば、読み出された音声情報の一部分を低容量化する場合、低容量化する部分の音声情報と低容量化しない部分の音声情報との境界の低容量化率が段階的に変化されるので、低容量化する部分から低容量化しない部分へと低容量化率を段階的に小さくし、低容量化しない部分から低容量化する部分へと低容量化率を段階的に大きくすることにより、利用者には違和感なく音声情報を再生することができる。
また、上記の再生装置において、前記低容量化手段は、前記音声記憶手段の記憶容量に基づいて、前記読み出し手段によって読み出された前記音声情報の低容量化率を変化させることが好ましい。
この構成によれば、音声記憶手段の記憶容量に基づいて、読み出された音声情報の低容量化率が変化されるので、音声記憶手段の記憶容量が十分に大きく、音声情報を読み出しが完了してから次の音声情報の読み出しが完了するまでの期間分の音声情報を音声記憶手段に記憶することができる場合、読み出された音声情報の低容量化率を小さくして記憶することができ、音質の低下を抑えることができる。
また、上記の再生装置において、前記音声情報と前記他の情報とが記録された記録媒体は、円盤状の回転する記録媒体であることが好ましい。この構成によれば、音声情報と他の情報とが記録された記録媒体は円盤状の回転する記録媒体であるので、円盤状の回転する記録媒体に音声情報と他の情報とを記録することができる。
また、上記の再生装置において、前記円盤状の回転する記録媒体は、磁気的現象、光学的現象、電気的現象及びこれらの現象を複数組み合わせた現象のうちの1つによって情報が記録されることが好ましい。この構成によれば、円盤状の回転する記録媒体は、磁気的現象、光学的現象、電気的現象及びこれらの現象を複数組み合わせた現象のうちの1つによって情報が記録される。
また、上記の再生装置において、前記読み出し手段は、前記円盤状の回転する記録媒体上を走査しながら磁気的現象、光学的現象、電気的現象及びこれらの現象を複数組み合わせた現象のうちの1つによって記録されている情報を読み出すヘッドを含むことが好ましい。
この構成によれば、円盤状の回転する記録媒体上を走査しながら磁気的現象、光学的現象、電気的現象及びこれらの現象を複数組み合わせた現象のうちの1つによって記録されている情報が読み出される。
また、上記の再生装置において、前記低容量化手段は、前記読み出し手段によって読み出された前記音声情報の低容量化率を前記ヘッドの移動速度に基づいて変化させることが好ましい。
この構成によれば、読み出された音声情報の低容量化率がヘッドの移動速度に基づいて変化されるので、ヘッドの移動速度が所定値よりも速い場合、第1の音声情報の読み出しが完了してから第2の音声情報の読み出し位置に移動するまでの時間が短いので、音声情報の低容量化率を小さくし、ヘッドの移動速度が所定値以下の場合、第1の音声情報の読み出しが完了してから第2の音声情報の読み出し位置に移動するまでの時間が長くなるので、音声情報の低容量化率を大きくすることができ、ヘッドの移動速度に応じて音声情報を途切れることなく再生することができる。
また、上記の再生装置において、前記低容量化手段は、前記ヘッドの移動速度と前記音声記憶手段の記憶容量とに基づいて、前記読み出し手段によって読み出された前記音声情報の低容量化率を変化させることが好ましい。
この構成によれば、ヘッドの移動速度と音声記憶手段の記憶容量とに基づいて、読み出された音声情報の低容量化率が変化されるので、ヘッドの移動速度が遅くても、音声記憶手段の記憶容量が大きい場合、低容量化率を小さくして記憶することができ、音質の低下を抑えることができる。
また、上記の再生装置において、前記低容量化手段は、前記音声情報が記録されている前記記録媒体上の位置と前記他の情報が記録されている前記記録媒体上の位置とに基づいて、前記読み出し手段によって読み出された前記音声情報の低容量化率を変化させることが好ましい。
この構成によれば、音声情報が記録されている記録媒体上の位置と他の情報が記録されている記録媒体上の位置とに基づいて、読み出された音声情報の低容量化率が変化される。したがって、音声情報が記録されている記録媒体上の位置と他の情報が記録されている記録媒体上の位置とが離れるにつれて、低容量化率を大きくし、音声情報が記録されている記録媒体上の位置と他の情報が記録されている記録媒体上の位置とが近づくにつれて、低容量化率を小さくすることにより、ヘッドの移動に時間を要しない場合、低容量化率を小さくして記憶することができ、音質の低下を抑えることができる。
本発明に係る再生処理回路は、音声情報と他の情報とが記録された記録媒体から読み出された音声情報と他の情報とを再生する再生処理回路であって、前記記録媒体から読み出された情報が音声情報であるか他の情報であるかを判別する情報判別手段と、前記記録媒体から読み出された情報が音声情報であると判別された場合、当該音声情報を低容量化し、低容量化した音声情報を音声記憶手段に記憶する低容量化手段と、前記音声記憶手段に記憶されている音声情報を伸長する伸長手段とを備え、前記音声情報は、第1の音声情報と、前記第1の音声情報の後に連続して再生される第2の音声情報とを含み、前記低容量化手段は、前記伸長手段によって伸長された前記第1の音声情報の再生が完了するよりも先に前記第2の音声情報の読み出しが完了するように前記第1の音声情報を低容量化する。
この構成によれば、記録媒体から読み出された情報が音声情報であるか他の情報であるかが判別され、記録媒体から読み出された情報が音声情報であると判別された場合、当該音声情報が低容量化され、低容量化された音声情報が音声記憶手段に記憶される。そして、音声記憶手段に記憶されている音声情報が伸長される。音声情報は、第1の音声情報と、第1の音声情報の後に連続して再生される第2の音声情報とを含んでおり、伸長された第1の音声情報の再生が完了するよりも先に第2の音声情報の読み出しが完了するように第1の音声情報が低容量化される。
したがって、第1の音声情報の再生が完了するよりも先に第2の音声情報の読み出しが完了するように第1の音声情報が低容量化されて記憶されるので、記憶手段の記憶容量を増大させることなく、音声情報を連続的に且つ途切れることなく再生することができる。
本発明にかかる再生装置、再生処理回路、再生方法、再生プログラム及び再生プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、記憶手段の記憶容量を増大させることなく、音声データを連続的に且つ途切れることなく再生することができ、音声情報と他の情報とが記録された記録媒体からその音声情報と他の情報とを読み出して再生する再生装置、再生処理回路、再生方法、再生プログラム及び再生プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体等として有用である。
本発明は、DVDやCD−ROMに代表される光ディスク装置や、その他電気的・磁気的現象を使って記録されている音声情報や他の情報、例えば画像情報や映像情報を再生する再生装置であって、画像情報が記録されている部分と音声情報が記録されている部分が離れていて、ヘッドのシーク時間等の制約によって同時並行再生に支障をきたす場合、あるいはシークエラー等でリトライを行い、シーク時間が増大して同時再生に支障をきたす場合を救済することのできる再生装置、再生処理回路、再生方法、再生プログラム及び再生プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関するものである。
従来の音声情報と画像情報とが記録された記録媒体から、これら音声情報と画像情報とを同時並行的に読み出して再生することのできる再生装置には、例えば下記特許文献1や下記特許文献2に記載されたものがあった。
図3は、従来の光ディスク同時再生装置900の主要部の構成を示すブロック図である。光ディスクメディア901には音声データと画像データとが記録されており、これらのデータは光ピックアップ915によって読み出される。
光ピックアップ915は、光ディスクメディア901上を走査する例えば光ヘッド(図示せず)に取り付けられており、必要な音声データと画像データとを読み出すために光ヘッドと共に光ディスクメディア901上を移動する。
光ピックアップ915によって読み出された音声データと画像データとは、音声画像判別部902によって音声データと画像データとに判別される。音声画像判別部902によって判別された音声データは、音声切替部903によって切り替えが行われて、音声記憶部904と音声記憶部905とに交互に記憶される。音声画像判別部902によって判別された画像データは、画像切替部908によって切り替えが行われて、画像伸長部909と画像伸長部912とに交互に送られる。
画像伸長部909あるいは画像伸長部912では、例えばJPEG等の圧縮方式によって圧縮されている画像データが、元の表示可能な画像データに復元されて、画像記憶部910あるいは画像記憶部913に記憶される。
音声記憶部904又は音声記憶部905に記憶された音声データは、音声切替部906によって交互に切り替えられて、それぞれ交互に音声出力部907によって出力される。音声切替部903の切り替えによって音声データが音声記憶部904に記憶されている時には、音声切替部906の切り替えによって音声記憶部905に既に記憶されている音声データが音声出力部907から出力される。
逆に、音声切替部903の切り替えによって音声データが音声記憶部905に記憶されている時には、音声切替部906の切り替えによって音声記憶部904に既に記憶されている音声データが音声出力部907から出力される。このような切り替えによって、音声出力部907から音声データが途切れることなく、継続して出力される。
同様に、画像記憶部910又は画像記憶部913に記憶された画像データは、画像切替部911によって交互に切り替えられて、それぞれ交互に画像出力部914によって出力される。画像切替部908の切り替えによって画像データが画像記憶部910に記憶されている時には、画像切替部911の切り替えによって画像記憶部913に既に記憶されている画像データが画像出力部914から出力される。
逆に、画像切替部908の切り替えによって画像データが画像記憶部913に記憶されている時には、画像切替部911の切り替えによって画像記憶部910に既に記憶されている画像データが画像出力部914から出力される。このような切り替えによって、画像データも画像出力部914から途切れることなく、継続して出力される。
このような画像データと音声データとは、例えば1枚の光ディスクメディア901に記録された静止画像コンテンツとその画像コンテンツの内容を解説する音声コンテンツとであり、タイミングの同期を取りながら同時並行的に再生される必要がある。そのため、音声データと画像データとは、共に途切れることなく、連続的に再生する必要がある。
図4は、上記従来の光ディスク同時再生装置900における正常時の再生タイミングチャートを示す図である。
光ピックアップ915は、音声データを読み出すためにシークを行う。図4では、この期間を「T921」で示す。以後、それぞれの動作が行われる期間を、特に断ることなく「T」で始まる数字によって示す。この「T」とそれに続く3桁の数字によって、それぞれの動作が行われる期間と、その期間の長さとを兼ねて表現する。
次に、光ピックアップ915は、シーク(T921)によって光ディスクメディア901上の必要な場所まで移動すると、音声データの読み出しを行う(T922)。この時、光ディスクメディア901から読み出された音声データは、同時に音声切替部903を経て音声記憶部904に記憶される(T922)。
音声記憶部904に記憶された音声データは、音声切替部906を経て音声出力部907から出力される(T951)。以上の一連の処理によって光ディスクメディア901に記録された音声コンテンツの再生が行われる。
そして次に、光ピックアップ915は、光ディスクメディア901から画像データを読み出すために必要な位置までシークを行う(T923)。次に、光ピックアップ915は、シーク(T923)によって光ディスクメディア901上の必要な場所まで移動すると、画像データの読み出しを行う(T924)。この時間は、同時に画像切替部908を経て画像伸長部909に、読み出された画像データの書き込みが行われる期間(T924)でもある。
画像伸長部909では書き込まれた画像データの伸長が行われ(T929)、伸長された画像データは画像記憶部910に記憶される。ここで画像データの伸長とは、上記の通り例えばJPEGのような形式で圧縮された画像データを、元の表示可能なデータ形式に戻すことをいう。画像記憶部910に記憶された画像データは、画像切替部911を経て画像出力部914から出力され(T952)、以上の一連の処理によって光ディスクメディア901に記録された画像コンテンツの再生が行われる。
光ピックアップ915は、画像データの読み出し(T924)が終ると、次の音声データを読み出すために必要な光ディスクメディア901上の位置までシークを行う(T925)。そして、このシークによって、次の音声データを読み出すために必要な光ディスクメディア901上の位置まで光ピックアップ915が移動すると、その光ディスクメディア901から次の音声データの読み出しを行う(T926)。
この時、光ディスクメディア901から読み出された音声データは、同時に音声切替部903を経て、今度は前と異なる音声記憶部905に記憶される(T926)。このようにして、音声記憶部905に記憶された音声データを音声出力部907から出力する準備が完了する。
このとき、未だ音声記憶部904に記憶された前の音声データの再生が完了していないため、一定の余裕期間が生まれる(T941)。そしてこの余裕期間(T941)が経過した後、音声記憶部905に記憶された音声データは、音声切替部906を経て音声出力部907から出力される(T953)。この状態は、下記の(1)式によって示される。
T951−(T923+T924+T925+T926)=T941>0・・・(1)
画像データ読み出しのためのシーク時間(T923)と、画像データ読み出し期間(T924)と、次の音声データ読み出しのためのシーク期間(T925)と、次の音声データ読み出し期間(T926)とを合計した期間が、音声記憶部904に記憶された音声データを読み出してから、音声記憶部905に記憶される次の音声データを読み出すまでに必要な期間である。
音声記憶部904に記憶された音声データが再生される期間(T951)から、音声記憶部904に記憶された音声データを読み出してから音声記憶部905に記憶される次の音声データを読み出すまでに必要な期間を引いた期間が、余裕期間(T941)であり、この値が正である限り正常に、音声データを連続的に且つ途切れることなく再生することができる。
音声記憶部905に記憶される次の音声データを読み出した(T926)後、光ピックアップ915は次の画像データ読み出しのためのシークを行う(T927)。そして、光ピックアップ915は、次の画像データを読み出すために必要な位置までシークを行うと、光ディスクメディア901から次の画像データの読み出しを行う(T928)。
光ピックアップ915によって光ディスクメディア901から読み出された画像データは、画像切替部908の切り替えによって、今度は前と異なる画像伸長部912に書き込みが行われる(T928)。画像伸長部912に書き込みが行われた画像データは、画像伸長部912で伸長が行われ、表示が可能な元のデータ形式に復元されて画像記憶部913に記憶される(T930)。このようにして、画像出力部914から出力するための準備が完了する。
しかしながら、この時には、未だ画像記憶部910に記憶された前の画像データの再生が完了(T952)してしないので、画像データの再生についても余裕期間(T942)が生まれる。そして画像記憶部910に記憶された前の画像データの再生が完了(T952)した後、次の画像記憶部913に記憶された画像データの再生が開始される(T954)。
以上説明したように、音声記憶部904と音声記憶部905との音声用の記憶部と、画像記憶部910と画像記憶部913との画像用の記憶部とをそれぞれ2組ずつ用意し、それぞれを切り替えながら交互に繰り返して使用し、尚且つ音声データの画像データとの書き込みと読み出しとの期間にそれぞれ余裕期間が常に存在する限り、音声データと画像データとが途切れることなく連続的に、同時並行再生することが可能になる。
特開平11−238318号公報
特表2001−507471号公報
このような従来の光ディスク同時再生装置900からの画像データと音声データとの再生は、現実には同時並行的ではなく、光ピックアップ915によって、光ディスクメディア901上の異なる位置から、交互に読み出されている。
すなわち、音声データ記憶用の音声記憶部904及び音声記憶部905における音声データの記憶と、画像データ記憶用の画像記憶部910及び画像記憶部913における画像データの記憶とを、交互に利用することによって、外見上音声データと画像データとを同時並行的に読み出しているように見せ掛け、音声データと画像データとを同時並行的に再生することを可能にしている。
しかしながら、このような処理が可能となるのは、上記説明から解る通り、あくまでも余裕期間(T941)と余裕期間(T942)とを確保できることが前提条件である。例えば、光ディスクメディア901上で、同時並行的に読み出される音声データと画像データとが記録されている位置が、それぞれ外周部と内周部とのように離れていたり、あるいは離れてはいないが何らかの原因でシークエラーが発生したためにシークのリトライを行ったりするようなケースでは、シークに要する時間が長くなり、上記余裕期間が確保できなくなる可能性がある。
この状態の例を図5及び図6に示す。図5は、光ディスクメディアにおいて、音声データの記録位置と画像データの記録位置とを示す図である。図5に示すように、光ディスクメディア901の記録領域(図5の斜線で示す領域)の内周部901aに音声データが記録されており、外周部901bに画像データが記録されている場合、光ピックアップ915が、音声データの記録位置から画像データの記録位置に移動するまでのシーク時間(図4のT923)と、画像データの記録位置から音声データの記録位置に移動するまでのシーク時間(図4のT925)とが長くなってしまい、余裕期間(図4のT941)が確保できなくなる可能性がある。
図6は、上記従来の光ディスク同時再生装置900における異常時の再生タイミングチャートを示す図である。図6に示す従来の光ディスク同時再生装置900における異常時の再生タイミングチャートと、図4に示す従来の光ディスク同時再生装置900における正常時の再生タイミングチャートとの相違点は、画像データ読み出し(T924)に続く、次の音声データ読み出しのためのシーク時間(T925)のみである。
図6に示す従来の光ディスク同時再生装置900における異常時の再生タイミングチャートでは、音声データ読み出しのための次のシーク時間(T925)が長いために、次の音声データの読み出しが完了する(T926)よりも前に、前の音声データの再生期間(T951)が終ってしまい、音声データの途切れる期間(T943)が発生する。この状態は、下記の(2)式によって示される。
T951−(T923+T924+T925+T926)=−T943<0・・・(2)
画像データ読み出しのためのシーク時間(T923)と、画像データ読み出し期間(T924)と、音声データ読み出しのための次のシーク期間(T925)と、次の音声データ読み出し期間(T926)とを合計した期間が、音声記憶部904に記憶された音声データを読み出してから、音声記憶部905に記憶される次の音声データを読み出すまでに必要な期間である。
音声記憶部904に記憶された音声データが再生される期間(T951)から、音声記憶部904に記憶された音声データを読み出してから音声記憶部905に記憶される次の音声データを読み出すまでに必要な期間を引いた期間が、余裕期間(T943)であり、この異常発生時にはシーク期間(T925)が余りに長くなったために、この値がマイナスになってしまっている。
その結果、音声データを連続的に且つ途切れることなく再生することができず、音声データの途切れる期間(T943)が発生する。このような事態を回避するための対策の1つに、音声データ記憶用の音声記憶部904及び音声記憶部905と、画像データ記憶用の画像記憶部910及び画像記憶部913との記憶容量を増やすことが考えられる。
しかしながら、確実に音声が途切れることなく同時並行的に再生することが保証できるだけの記憶容量を常に予め確保しておくことは、平常状態では使用しない大容量の記憶手段を何時発生するか解らない異常時のために常に用意しておくことになり、極めて非効率的なものとなってしまう。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、記憶手段の記憶容量を増大させることなく、音声データを連続的に且つ途切れることなく再生することができる再生装置、再生処理回路、再生方法、再生プログラム及び再生プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とするものである。
本発明に係る再生装置は、音声情報と他の情報とが記録された記録媒体からその音声情報と他の情報とを読み出して再生する再生装置であって、前記音声情報を前記記録媒体から読み出すとともに、前記音声情報とは異なる位置に記録された前記他の情報を前記記録媒体から読み出す読み出し手段と、前記読み出し手段によって読み出された音声情報を低容量化する低容量化手段と、前記低容量化手段によって低容量化された音声情報を記憶する音声記憶手段と、前記音声記憶手段に記憶された音声情報を再生する音声再生手段と、前記読み出し手段によって読み出された他の情報を記憶する他の情報記憶手段と、前記他の情報記憶手段に記憶された他の情報を再生する他の情報再生手段とを備え、前記音声情報は、第1の音声情報と、前記第1の音声情報の後に連続して再生される第2の音声情報とを含み、前記低容量化手段は、前記他の情報再生手段によって他の情報が再生される期間中、前記第1の音声情報の再生が完了するよりも先に前記第2の音声情報の読み出しが完了するように前記読み出し手段によって読み出された前記第1の音声情報を低容量化する。
この構成によれば、音声情報が記録媒体から読み出されるとともに、音声情報とは異なる位置に記録された他の情報が記録媒体から読み出され、読み出された音声情報が低容量化される。そして、低容量化された音声情報が記憶され、記憶された音声情報が再生される。また、読み出された他の情報が記憶され、記憶された他の情報が再生される。音声情報は、第1の音声情報と、第1の音声情報の後に連続して再生される第2の音声情報とを含んでおり、第2の音声情報は、第1の音声情報の再生が完了した後、連続して再生される。そして、他の情報が再生される期間中、第1の音声情報の再生が完了するよりも先に第2の音声情報の読み出しが完了するように第1の音声情報が低容量化される。
したがって、第1の音声情報の再生が完了するよりも先に第2の音声情報の読み出しが完了するように第1の音声情報が低容量化されて記憶されるので、記憶手段の記憶容量を増大させることなく、音声情報の再生時間を伸ばすことができ、次の音声情報又は他の情報の読み出しに一定時間を要したとしても、複数の音声情報を連続的に且つ途切れることなく再生することができる。
本発明によれば、音声情報と他の情報とが記録された媒体からその音声情報と他の情報とを読み出し、読み出した音声情報を低容量化して音声記憶手段に一時記憶することにより、実質的に音声記憶手段の記憶容量が大きくなったように大量の音声情報を記憶することができ、何らかの原因によって音声読み出しために長時間を要したような場合であっても、音声情報の欠落等によって無音状態を生じることなく、音声コンテンツを連続的に且つ他の情報と同期して再生することができる。
本発明の目的、特徴及び利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。
以下に本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施の形態である光ディスク同時再生装置の主要部の構成を示すブロック図である。図1に示す光ディスク同時再生装置100は、光ディスクメディア120から読み出した音声データを圧縮し、第1の音声記憶部105と第2の音声記憶部108とに記憶することができる。
なお、本実施の形態では、再生装置の一例として光ディスク同時再生装置100について説明するが、本発明に係る再生装置は光ディスク同時再生装置100に限るものではなく、DVD再生装置、DVD録画再生装置、CD−R/ROM再生装置、HDD、MO等、光学的、磁気的、電気的、物理的、化学的及びその他各種の現象とこれらの現象の組み合わせによって情報を記録及び/又は再生することができるものであれば、どのような機器であっても構わない。
図1に示す光ディスク同時再生装置100は、光ピックアップ101、音声画像判別部102、入力音声切替部103、第1の音声圧縮部104、第1の音声記憶部105、第1の音声伸長部106、第2の音声圧縮部107、第2の音声記憶部108、第2の音声伸長部109、出力音声切替部110、音声出力部111、入力画像切替部112、第1の画像伸長部113、第1の画像記憶部114、第2の画像伸長部115、第2の画像記憶部116、出力画像切替部117及び画像出力部118を備えて構成される。
なお、図1の破線で示す再生処理回路130は、音声画像判別部102、入力音声切替部103、第1の音声圧縮部104、第1の音声伸長部106、第2の音声圧縮部107、第2の音声伸長部109及び出力音声切替部110を備えて構成される。
光ディスクメディア120は、音声情報(以下、音声データともいう)と画像情報(以下、画像データともいう)とを予め記録する。なお、本実施の形態では、この光ディスクメディア120に記録されている情報として、音声情報と画像情報とを例に挙げて説明するが、本発明は特にこれに限定されない。光ディスクメディア120に記録されている情報は、これら以外のどのような情報、例えば他の音声情報、映像情報やテキスト情報や、その他如何なる情報であっても構わない。
また、光ディスクメディア120は、上記光学的、磁気的、電気的、物理的、化学的、その他各種の現象とこれらの現象の組み合わせによって情報を記録及び/又は再生することができる円盤状の回転する記録媒体であるが、本発明に係る音声情報と画像情報とが記録された記録媒体は、必ずしもこのようなものに限るものではない。すなわち、光ディスクメディア120は、上記各種の現象によって情報を記録及び/又は再生することができ、且つその再生のために一定の時間を必要とする可能性があるものならば、何であっても構わない。また、光ディスクメディア120は、不図示のスピンドルモータ等の回転駆動手段によって回転される。
光ピックアップ101は、音声情報と画像情報とを光ディスクメディア120から読み出す。また、光ピックアップ101は、この光ディスクメディア120に記憶された音声データと画像データとを読み出すための光ヘッドに搭載され、光ディスクメディア120上を走査しながらデータを読み出すために必要なデータが記憶されている位置まで移動する。
なお、本発明に係る音声情報と画像情報とを記録媒体から読み出す読み出し手段の一例として光ピックアップ101を用いて説明しているが、必ずしもこのような光ピックアップ101に限るものではなく、上記各種の現象によって記録されている情報を読み出すことができ、且つその読み出しのために一定の時間を必要とする可能性があるものならば、何であっても構わない。
図1に示す光ディスク同時再生装置100において、光ディスクメディア120に記憶されている音声データと画像データとは、光ピックアップ101によって読み出される。音声画像判別部102は、光ピックアップ101によって読み出されたデータを音声データと画像データとに判別する。また、音声画像判別部102は、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107によって圧縮された音声データの補完に必要なパラメータ情報を第1の音声伸長部106及び第2の音声伸長部109へ出力する。
音声画像判別部102によって判別された音声データは入力音声切替部103によって切り替えが行われ、第1の音声圧縮部104と第2の音声圧縮部107とに交互に入力される。入力音声切替部103は、第2の音声記憶部108に音声データが記憶されている場合、又は第1の音声記憶部105及び第2の音声記憶部108に音声データが共に記憶されていない場合、第1の音声圧縮部104へ音声データを出力し、第1の音声記憶部105に音声データが記憶されている場合、第2の音声圧縮部107へ音声データを出力する。
第1の音声圧縮部104と第2の音声圧縮部107とでは、入力された音声データに対して必要な圧縮、即ち音声データの低容量化が行われる。この音声データを低容量化するためには各種の方法を使用することが可能である。
ここで、音声データを低容量化する方法について具体的に説明する。音声データを低容量化する方法の一つに、音声データをデジタル符号化する時のサンプリング周波数を低くする方法がある。すなわち、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、光ピックアップ101によって読み出された音声情報のサンプリング周波数を低下させる。
例えば、音声データを記憶するための第1の音声記憶部105と第2の音声記憶部108との記憶容量が一定ならば、それぞれの音声記憶部に記憶することのできる音声データの容量は、音声データのサンプリング周波数に反比例して変化する。即ち、サンプリング周波数を高くするとそれぞれの音声記憶部に記憶することのできる音声データ容量は少なくなり、サンプリング周波数を低くするとそれぞれの音声記憶部に記憶することのできる音声データ容量は多くなる。
例えば、光ディスクメディア120に記録されている元の音声データのサンプリング周波数が44.1kHzであったと仮定する。そして、この元の音声データのサンプリング周波数を36kHzに変換した場合、第1の音声記憶部105と第2の音声記憶部108との記憶容量が一定であったとしても、例えば44.1/36≒1.34倍の容量の音声データを記憶することが可能になる。
なお、サンプリング周波数を低くすると音声出力部111から出力される音質の低下が生じる可能性も存在するが、従来の光ディスク同時再生装置900のように、音声が途切れるような不都合を回避することができ、比較的好ましい結果を得ることができる。
また、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、光ピックアップ101によって読み出された音声情報を単純に一律の一定サンプリング周波数に低下させるだけでなく、音声情報に含まれる無音区間を検出してその無音区間のサンプリング周波数を更に低くしてもよい。
あるいは、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、光ピックアップ101によって読み出された音声情報に含まれる無声区間を検出してその無声区間のサンプリング周波数を更に低くしてもよい。この無声区間とは、例えば元の音声データが声楽を伴う音楽である場合、伴奏だけで声楽が入っていない間奏の区間に相当し、例えば元の音声データが会議録や会話録である場合、雑音だけで実質的な会話や会議が記録されていない区間に相当する。なお、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、人間の声のみが記録されている区間を抽出することにより無声区間を検出する。
あるいは、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、必ずしもこのような無音区間に限らず、間奏区間や前奏区間等を検出してその間奏区間や前奏区間等のサンプリング周波数を低くしてもよい。また、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、必ずしも完全に無音となる区間に限らず、音量が低くなる区間を検出してその区間のサンプリング周波数を低くしてもよい。さらに、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、音量が低くなるのに応じて段階的にサンプリング周波数を低くしてもよい。
なお、サンプリング周波数を低くすることによって音質が劣化する可能性があるが、上述のような無音区間、無声区間、間奏区間及び前奏区間等は音質が劣化しても比較的弊害が少なく、このような区間を検出することによってサンプリング周波数をより一層低く設定することが可能となる。
また、本実施の形態では、音声データ全体のサンプリング周波数を低下させ、無音区間、無声区間、間奏区間及び前奏区間の音声データのサンプリング周波数をさらに低下させるとしているが、本発明は特にこれに限定されず、無音区間、無声区間、間奏区間及び前奏区間の音声データのサンプリング周波数のみを低下させ、無音区間、無声区間、間奏区間及び前奏区間以外の音声データはそのままの状態で記憶してもよい。
さらに、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、光ピックアップ101によって読み出された音声情報の音量に応じて低容量化率を変化させてもよい。この場合、光ピックアップ101によって読み出された音声情報の音量に応じて低容量化率が変化されるので、音声情報の音量が所定値よりも小さい場合、低容量化率を大きくし、音声情報の音量が所定値以上の場合、低容量化率を小さくすることにより、利用者には違和感なく音声情報を再生することができる。
さらにまた、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、光ピックアップ101によって読み出された音声情報の音の高低の変化量及び音の強弱の変化量のうちの少なくとも一方に応じて低容量化率を変化させてもよい。この場合、光ピックアップ101によって読み出された音声情報の音の高低の変化量及び音の強弱の変化量のうちの少なくとも一方に応じて低容量化率が変化されるので、音声情報の音の高低の変化量が所定値より小さい場合及び音の強弱の変化量が所定値より小さい場合、低容量化率を大きくし、音声情報の音の高低の変化量が所定値以上の場合及び音の強弱の変化量が所定値以上の場合、低容量化率を小さくすることにより、利用者には違和感なく音声情報を再生することができる。
あるいは、音声データを低容量化するための他の方法として、例えば音声データをデジタル符号化する時の量子化ビット数を低くする方法もある。すなわち、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、光ピックアップ101によって読み出された音声情報の量子化ビット数を低下させる。
例えば、音声データを記憶するための第1の音声記憶部105と第2の音声記憶部108との記憶容量が一定ならば、それぞれの音声記憶部に記憶することのできる音声データの容量は、音声データの圧縮率、即ち量子化ビット数を低下する程度によって決定される。
例えば、光ディスクメディア120に記録されている元の音声データが16ビットで量子化されていたと仮定する。そして、この音声データを例えば折れ線近似法で12ビットか、あるいは8ビットによる量子化に変換した場合、第1の音声記憶部105と第2の音声記憶部108との記憶容量が一定であったとしても、例えば16/12≒1.33倍、あるいは16/8=2倍の容量の音声データを記憶することが可能になる。
この場合でも、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、光ピックアップ101によって読み出された音声情報を単純に一律の一定量子化ビット数に低下させるだけでなく、音声情報に含まれる無音区間を検出してその無音区間の量子化ビット数を更に低くしてもよく、あるいは、例えば無声区間を検出してその無声区間の量子化ビット数を更に低くしてもよい。さらに、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、間奏区間及び前奏区間を検出してその間奏区間及び前奏区間の量子化ビット数を更に低くしてもよい。量子化ビット数を低くすることによって音質が劣化する可能性があるが、このような区間は音質が劣化しても比較的弊害が少ないことは、上記と同様である。
また、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、例えば再生する音楽コンテンツの内容によって、音声データを低容量化するための方法を切り替えてもよい。例えば、音声コンテンツが比較的テンポの速い曲である場合、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、音声データをデジタル符号化する時のサンプリング周波数を下げずに量子化ビット数を下げる。逆に、音声コンテンツが比較的テンポの遅い曲である場合、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、音声データをデジタル符号化する時の量子化ビット数を下げずにサンプリング周波数を下げる。このテンポは、例えば音の高低の変化量、あるいは音の強弱の変化量の何れか一方あるいは両方によって計測することができる。
あるいはまた、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、例えば1つの再生する音楽コンテンツ中でもその部分毎に、音声データを低容量化するための方法を切り替えてもよい。例えば1つの音声コンテンツの中のある部分が比較的テンポの速い部分である場合、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、音声データをデジタル符号化する時のサンプリング周波数を下げずに量子化ビット数を下げる。逆に、1つの音声コンテンツの中のある部分が比較的テンポの遅い部分である場合、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、音声データをデジタル符号化する時の量子化ビット数を下げずにサンプリング周波数を下げる。
更にあるいはまた、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、例えば1つの再生する音楽コンテンツに対して、音声データを低容量化するための方法としてサンプリング周波数を下げる方法と、量子化ビット数を下げる方法との両方を適用し、1つの再生する音楽コンテンツの部分毎にその適用の程度の比率を変化させることも考えられる。
例えば1つの再生する音楽コンテンツのある部分が比較的テンポの速い部分である場合、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、音声データをデジタル符号化する時のサンプリング周波数は余り大きく下げずに少しだけ低下させ、量子化ビット数を比較的大きく低下させる。逆に、1つの音声コンテンツの中のある部分が比較的テンポの遅い部分である場合、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、音声データをデジタル符号化する時の量子化ビット数は余り大きく下げずに少しだけ低下させ、サンプリング周波数を比較的大きく低下させる。
また、音声データの一部については何らかの低容量化をして第1の音声記憶部105あるいは第2の音声記憶部108に記憶し、音声データの他の部分については低容量化を行わないような制御を行う場合、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、その低容量化する音声データの部分と低容量化をしない音声データとの境界の部分において、その低容量化率を段階的に変化させることも可能である。なお、低容量化率とは、低容量化する前の音声情報の容量に対する低容量化後の音声情報の容量の割合を表すものである。
具体的には、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、低容量化しない部分から低容量化する部分にかけて、低容量化率が徐々に上がるようにし、低容量化する部分から低容量化しない部分にかけて、低容量化率が徐々に下がるようにする。すなわち、サンプリング周波数が44.1kHzの音声データの一部分を36kHzの音声データに低容量化する場合、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、低容量化しない部分から低容量化する部分にかけてサンプリング周波数を44.1kHzから36kHzに徐々に低下させる。また、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、低容量化する部分から低容量化しない部分にかけてサンプリング周波数を36kHzから44.1kHzに徐々に上昇させる。
同様に、量子化ビット数が16ビットの音声データの一部分を8ビットの音声データに低容量化する場合、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、低容量化しない部分から低容量化する部分にかけて量子化ビット数を16ビットから8ビットに徐々に低下させる。また、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、低容量化する部分から低容量化しない部分にかけて量子化ビット数を8ビットから16ビットに徐々に上昇させる。
このように制御をすることによって、音声データを低容量化することにより音声品質が劣化することがあったとしても、視聴者はその劣化に比較的気が付きにくいように制御することが可能になる。
このように音声データを低容量化するのは、後述する第1の音声記憶部105と第2の音声記憶部108とにより多くの音声データを記憶させ、やはり後述するように光ピックアップ101のシークに長時間を要したために音声データの再生が途切れることを防ぐためである。そのため、例えば次に光ピックアップ101が読み出すデータの記録媒体上の記録位置が解っており、光ピックアップ101のシーク時間が予め解っているかあるいは概ね予想されるような場合、そのシーク時間の間音声データの再生が途切れることなく連続的に行うことができるように、上記のような各種の音声データの低容量化方法を選択したりあるいは組み合わせて使用することができる。
このようにして、シーク時間の間音声データの再生が途切れることなく連続的に行うべく必要最小限の音声データの低容量化を行うことにより、再生される音楽コンテンツ等の音声品質の劣化も、最小限度に留めることが可能である。
また、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、光ピックアップ101によって読み出された音声情報の低容量化率を光ピックアップ101が光ディスクメディア120を走査する移動速度に基づいて変化させてもよい。この場合、光ピックアップ101によって読み出された音声情報の低容量化率が光ピックアップ101が光ディスクメディア120を走査する移動速度に基づいて変化されるので、光ピックアップ101が光ディスクメディア120を走査する移動速度が所定値よりも速い場合、第1の低容量化率で記憶し、光ピックアップ101が光ディスクメディア120を走査する移動速度が所定値以下の場合、第1の音声情報の読み出しが完了してから第2の音声情報の読み出し位置に移動するまでの時間が長くなるので、第1の低容量化率よりも大きい第2の低容量化率で記憶する。したがって、光ピックアップ101が光ディスクメディア120を走査する移動速度に応じて音声情報を途切れることなく再生することができる。
なお、このとき、低容量化率を0とすることで低容量化せずに音声情報を記憶することが可能となり、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、光ピックアップ101が光ディスクメディア120を走査する移動速度に基づいて、光ピックアップ101によって読み出された音声情報を低容量化するか否かを決定してもよい。
さらに、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、第1の音声記憶部105及び第2の音声記憶部108の記憶容量に基づいて、光ピックアップ101によって読み出された音声情報の低容量化率を変化させてもよい。
この場合、第1の音声記憶部105及び第2の音声記憶部108の記憶容量に基づいて、光ピックアップ101によって読み出された音声情報の低容量化率が変化される。例えば、第1の音声記憶部105及び第2の音声記憶部108の記憶容量が所定値以上である場合、第1の低容量化率で音声情報を記憶させ、第1の音声記憶部105及び第2の音声記憶部108の記憶容量が所定値よりも小さい場合、第1の低容量化率よりも大きい第2の低容量化率で音声情報を記憶させる。したがって、第1の音声記憶部105及び第2の音声記憶部108の記憶容量が大きい場合は、低容量化率を小さくして記憶することができる。
なお、このとき、低容量化率を0とすることで低容量化せずに音声情報を記憶することが可能となり、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、第1の音声記憶部105及び第2の音声記憶部108の記憶容量に基づいて、光ピックアップ101によって読み出された音声情報を低容量化するか否かを決定してもよい。
さらに、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、光ピックアップ101が光ディスクメディア120を走査する移動速度と、第1の音声記憶部105及び第2の音声記憶部108の記憶容量とに基づいて、光ピックアップ101によって読み出された音声情報の低容量化率を変化させてもよい。
この場合、光ピックアップ101が光ディスクメディア120を走査する移動速度と第1の音声記憶部105及び第2の音声記憶部108の記憶容量とに基づいて、光ピックアップ101によって読み出された音声情報の低容量化率が変化される。例えば、光ピックアップ101が光ディスクメディア120を走査する移動速度が所定値よりも遅く、第1の音声記憶部105及び第2の音声記憶部108の記憶容量が所定値以上である場合、第1の低容量化率で音声情報を記憶させ、光ピックアップ101が光ディスクメディア120を走査する移動速度が所定値よりも速く、第1の音声記憶部105及び第2の音声記憶部108の記憶容量が所定値よりも小さい場合、第1の低容量化率よりも大きい第2の低容量化率で音声情報を記憶させる。したがって、光ピックアップ101が光ディスクメディア120を走査する移動速度が遅くても、第1の音声記憶部105及び第2の音声記憶部108の記憶容量が大きい場合は、低容量化率を小さくして記憶することができる。
なお、このとき、低容量化率を0とすることで低容量化せずに音声情報を記憶することが可能となり、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、光ピックアップ101が光ディスクメディア120を走査する移動速度と、第1の音声記憶部105及び第2の音声記憶部108の記憶容量とに基づいて、光ピックアップ101によって読み出された音声情報を低容量化するか否かを決定してもよい。
さらにまた、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、音声情報が記録されている光ディスクメディア120上の位置と画像情報が記録されている光ディスクメディア120上の位置とに基づいて、光ピックアップ101によって読み出された音声情報の低容量化率を変化させてもよい。
この場合、音声情報が記録されている光ディスクメディア120上の位置と画像情報が記録されている光ディスクメディア120上の位置とに基づいて、光ピックアップ101によって読み出された音声情報の低容量化率が変化される。したがって、音声情報が記録されている光ディスクメディア120上の位置と画像情報が記録されている光ディスクメディア120上の位置との間隔が所定値より近い場合、光ピックアップ101が光ディスクメディア120を走査する時間が短くて済むので、第1の低容量化率で記憶し、音声情報が記録されている光ディスクメディア120上の位置と画像情報が記録されている光ディスクメディア120上の位置との間隔が所定値より離れている場合、光ピックアップ101が光ディスクメディア120を走査する時間が長くかかるので、第1の低容量化率よりも大きい第2の低容量化率で記憶する。
したがって、音声情報が記録されている光ディスクメディア120上の位置と画像情報が記録されている光ディスクメディア120上の位置とが離れるにつれて、低容量化率を大きくし、音声情報が記録されている光ディスクメディア120上の位置と画像情報が記録されている光ディスクメディア120上の位置とが近づくにつれて、低容量化率を小さくすることにより、光ピックアップ101の移動に時間を要しない場合、低容量化率を小さくして記憶することができ、音質の低下を抑えることができる。
なお、このとき、低容量化率を0とすることで低容量化せずに音声情報を記憶することが可能となり、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107は、音声情報が記録されている光ディスクメディア120上の位置と画像情報が記録されている光ディスクメディア120上の位置とに基づいて、光ピックアップ101によって読み出された音声情報を低容量化するか否かを決定してもよい。
第1の音声圧縮部104と第2の音声圧縮部107とで上記のようにして低容量化が行われた音声データは、それぞれ第1の音声記憶部105と第2の音声記憶部108とに記憶される。一方、音声画像判別部102によって判別された画像データは、入力画像切替部112によって切り替えが行われて、第1の画像伸長部113と第2の画像伸長部115とに交互に送られる。入力画像切替部112は、第2の画像記憶部116に画像データが記憶されている場合、又は第1の画像記憶部114及び第2の画像記憶部116に画像データが共に記憶されていない場合、第1の画像伸長部113へ画像データを出力し、第1の画像記憶部114に画像データが記憶されている場合、第2の画像伸長部115へ画像データを出力する。
第1の画像伸長部113あるいは第2の画像伸長部115では、例えばJPEG等の圧縮方式によって圧縮されている画像データが、元の表示可能な画像データに復元されて、第1の画像記憶部114あるいは第2の画像記憶部116に記憶される。
第1の音声記憶部105又は第2の音声記憶部108に記憶された音声データは、第1の音声伸長部106あるいは第2の音声伸長部109によって元の音声データに復元される。なお、第1の音声伸長部106及び第2の音声伸長部109は、音声画像判別部102によって出力されるパラメータ情報を用いて、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107によって圧縮された音声データを伸長する。
第1の音声伸長部106あるいは第2の音声伸長部109によって復元された音声データは、出力音声切替部110によって交互に切り替えられて、それぞれ交互に音声出力部111によって出力される。すなわち、出力音声切替部110は、第1の音声伸長部106によって伸長された音声データを音声出力部111へ出力した後、第2の音声伸長部109によって伸長された音声データを音声出力部111へ出力する。そして、出力音声切替部110は、第2の音声伸長部109によって伸長された音声データを音声出力部111へ出力した後、第1の音声伸長部106によって伸長された音声データを音声出力部111へ出力する。
第1の音声伸長部106や第2の音声伸長部109による元の音声データの復元は、例えば線形補完法や三角関数等の周期的な変動を伴う近似によって補完することで実行される。この時、何らかの程度の音質の劣化は避けることができないが、その劣化を極力避ける方法については既に上記の通りである。
入力音声切替部103の切り替えによって音声データが例えば第1の音声圧縮部104に入力され第1の音声記憶部105に記憶されている時には、出力音声切替部110の切り替えによって第2の音声記憶部108に記憶されている音声データが音声出力部111から出力される。
逆に、入力音声切替部103の切り替えによって音声データが例えば第2の音声圧縮部107に入力され第2の音声記憶部108に記憶されている時には、出力音声切替部110の切り替えによって第1の音声記憶部105に記憶されている音声データが音声出力部111から出力される。このような切り替えによって、音声出力部111から音声データが途切れることなく、継続して出力される。
同様に、第1の画像記憶部114又は第2の画像記憶部116に記憶された画像データは、出力画像切替部117によって交互に切り替えられて、それぞれ交互に画像出力部118によって出力される。すなわち、出力画像切替部117は、第1の画像記憶部114から読み出された画像データを画像出力部118へ出力した後、第2の画像記憶部116から読み出された画像データを画像出力部118へ出力する。そして、出力画像切替部117は、第2の画像記憶部116から読み出された画像データを画像出力部118へ出力した後、第1の画像記憶部114から読み出された画像データを画像出力部118へ出力する。
入力画像切替部112の切り替えによって画像データが例えば第1の画像記憶部114に記憶されている時には、出力画像切替部117の切り替えによって第2の画像記憶部116に記憶されている画像データが画像出力部118から出力される。
逆に、入力画像切替部112の切り替えによって画像データが例えば第2の画像記憶部116に記憶されている時には、出力画像切替部117の切り替えによって第1の画像記憶部114に記憶されている画像データが画像出力部118から出力される。このような切り替えによって、画像データも画像出力部118から途切れることなく、継続して出力される。
このような画像データと音声データとは、例えば1枚の光ディスクメディア120に記録された静止画像コンテンツとその画像コンテンツの内容を解説する音声コンテンツであって、タイミングの同期を取りながら同時並行的に再生される必要があるために、音声データと画像データとが共に途切れることなく、連続的に再生できることが必要である。
なお、本実施の形態において、光ピックアップ101が読み出し手段の一例に相当し、第1の音声圧縮部104及び第2の音声圧縮部107が低容量化手段の一例に相当し、第1の音声記憶部105及び第2の音声記憶部108が音声記憶手段の一例に相当し、音声出力部111が音声再生手段の一例に相当し、第1の画像記憶部114及び第2の画像記憶部116が他の情報記憶手段の一例に相当し、画像出力部118が他の情報再生手段の一例に相当し、音声画像判別部102が情報判別手段の一例に相当し、第1の音声伸長部106及び第2の音声伸長部109が音声再生手段及び伸長手段の一例に相当する。
図2は、図1に示す光ディスク同時再生装置100における音声データと画像データとを同時に並行して再生する時の再生タイミングチャートの一例を示す図である。
この図2に示すタイミングチャートは、多くの点について、図4に示す従来の光ディスク同時再生装置900における正常時の再生タイミングチャートと同様であるから、この同様の部分については簡単に説明を行い、異なる部分についてのみ詳細に説明する。
まず、光ピックアップ101は、光ディスクメディア120から音声データを読み出すためにシークを行う。この期間を「T121」で示す。以後、それぞれの動作が行われる期間を、特に断ることなく「T」で始まる数字によって示す。この「T」とそれに続く3桁の数字によって、それぞれの動作が行われる期間と、その期間の長さとを兼ねて表現することは、従来の光ディスク同時再生装置900における正常時の再生タイミングチャート(図4)と同様である。
次に、光ピックアップ101は、シーク(T121)によって光ディスクメディア120上の必要な場所まで移動すると、音声データの読み出しを行う(T122)。次に、音声画像判別部102は、光ピックアップ101によって読み出されたデータが音声データか画像データであるかを判別する。光ディスクメディア120から読み出された音声データは音声画像判別部102によって音声データと判別され、入力音声切替部103に出力される。入力音声切替部103は、入力された音声データを例えば第1の音声圧縮部104に出力する。第1の音声圧縮部104は、入力された音声データを上記のような各種の方法で低容量化し、第1の音声記憶部105に記憶する(T122)。これらの処理は図2に示す通り、全て光ピックアップ101による光ディスクメディア120からの音声データの読み出しと並行して、その期間中(T122)に行われる。
第1の音声記憶部105に記憶された音声データは、第1の音声伸長部106によって元の音声データに伸長(復元)され、出力音声切替部110を経て音声出力部111から出力される(T151)。以上の一連の処理によって光ディスクメディア120に記録された音声コンテンツの再生が行われる。
この時、第1の音声記憶部105に記憶される音声データは、第1の音声圧縮部104によって低容量化されているため、仮に従来の音声記憶部904と同じ記憶容量であったとしても、本実施の形態ではより多くの音声データを記憶することが可能である。そのため、音声出力部111から音声コンテンツが出力再生される期間(T151)は、従来の音声出力部907から音声コンテンツが出力再生される期間(T951)よりも遥かに長いものとなる。この点について本実施の形態は従来の光ディスク同時再生装置900と大きく異なっている。
次に、光ピックアップ101は、光ディスクメディア120から画像データを読み出すために必要な位置までシークを行う(T123)。そしてそのシークを行った光ディスクメディア120上の位置から目的とする画像データの読み出しを行う(T124)。次に、音声画像判別部102は、光ピックアップ101によって読み出されたデータが音声データか画像データであるかを判別する。光ディスクメディア120から読み出された画像データは音声画像判別部102によって画像データと判別され、入力画像切替部112に出力される。入力画像切替部112は、入力された画像データを例えば第1の画像伸長部113に出力する。第1の画像伸長部113は、入力された画像データを一旦記憶する。このように、入力画像切替部112を経て例えば第1の画像伸長部113に画像データを書き込む処理は、光ピックアップ101によって画像データの読み出しと並行して行われる(期間T124)。
次に、第1の画像伸長部113は、書き込まれた画像データを伸長し(T129)、伸長された画像データを第1の画像記憶部114に記憶する。第1の画像記憶部114に記憶された画像データは、出力画像切替部117を経て画像出力部118から出力される(T152)。以上の一連の処理によって光ディスクメディア120に記録された画像コンテンツの再生が行われる。
光ピックアップ101は、画像データの読み出し(T124)が終ると、次の音声データを読み出すために必要な光ディスクメディア120上の位置までシークを行う(T125)。
本実施の形態では、本発明の優れた点を説明するため、上記従来の光ディスク同時再生装置900では再生される音声データが連続して再生されず途切れることのあった、光ピックアップ101の画像データの読み出しが終了してから次の音声データの読み出し位置に移動が完了するまでのシーク時間(T125)が極めて長くなったケースを示している。
このシーク(T125)によって、次の音声データを読み出すために必要な光ディスクメディア120上の位置まで光ピックアップ101が移動すると、光ピックアップ101は、その光ディスクメディア120から次の音声データの読み出しを行う(T126)。
光ディスクメディア120から読み出された音声データは、同時に音声画像判別部102へ出力される。音声画像判別部102は、光ピックアップ101によって読み出されたデータが音声データか画像データであるかを判別する。光ディスクメディア120から読み出された音声データは音声画像判別部102によって音声データと判別され、入力音声切替部103に出力される。このとき、第1の音声記憶部105に音声データが記憶されているので、入力音声切替部103は、入力された音声データを今度は前と異なる例えば第2の音声圧縮部107に出力する。第2の音声圧縮部107は、入力された音声データを低容量化して第2の音声記憶部108に記憶する(T126)。第2の音声記憶部108に記憶された音声データは、出力音声切替部110を経て音声出力部111から出力される準備が完了する。
この時、上記従来の光ディスク同時再生装置900では、図6に示すように光ピックアップ915のシーク時間(T925)が極めて長くなった場合、音声記憶部904に記憶されている前に読み出した音声データの再生期間(T951)が既に終っているために、音声が途切れる期間(T943)が生じていた。
しかしながら、本発明の実施の形態に係る光ディスク同時再生装置100では、図2に示すように第1の音声記憶部105に対して音声データの圧縮書き込み(T122)と伸長再生(T151)が行われており、実質的な第1の音声記憶部105の記憶容量が極めて大きくなっている。そのため、音声データの伸長再生期間(T151)も極めて長くなり、未だ前の第1の音声記憶部105に記憶された音声データの再生が完了しておらず、一定の余裕期間が生まれる(T143)。
そして、この余裕期間(T143)が経過した後、第2の音声記憶部108に記憶された音声データは、第2の音声伸長部109へ出力される。第2の音声伸長部109は、第2の音声記憶部108から入力された音声データを伸長し、出力音声切替部110へ出力する。出力音声切替部110は、第2の音声伸長部109によって伸長された音声データを音声出力部111へ出力する。音声出力部111は、音声を出力する(T153)。
このように、本発明の実施の形態に係る光ディスク同時再生装置100では、光ピックアップ101の画像データの読み出しが終了してから次の音声データの読み出し位置に移動が完了するまでのシーク時間(T125)が何らかの原因によって極めて長くなったケースであっても、第1の音声記憶部105に対して音声データの圧縮書き込み(T122)と伸長再生(T151)とを行うことによって、実質的な第1の音声記憶部105の記憶容量を極めて大きくすることが可能であり、音声データの伸長再生期間(T151)も極めて長くすることができる。
また、音声情報が光ディスクメディア120から読み出されるとともに、音声情報とは異なる位置に記録された画像情報が光ディスクメディア120から読み出され、読み出された音声情報が低容量化される。そして、低容量化された音声情報が記憶され、記憶された音声情報が再生される。また、読み出された他の情報が記憶され、記憶された他の情報が再生される。音声情報は、第1の音声情報と、第1の音声情報の後に連続して再生される第2の音声情報とを含んでおり、画像情報が再生される期間中、第1の音声情報の再生が完了するよりも先に第2の音声情報の読み出しが完了するように第1の音声情報が低容量化される。
したがって、第1の音声情報の再生が完了するよりも先に第2の音声情報の読み出しが完了するように第1の音声情報が低容量化されて記憶されるので、第1の音声記憶部105及び第2の音声記憶部108の記憶容量を増大させることなく、音声情報を連続的に且つ途切れることなく再生することができる。
そして、第2の音声記憶部108に記憶された音声データが、出力音声切替部110を経て音声出力部111から出力される準備が完了した時点で、未だ前の第1の音声記憶部105に記憶された音声データの再生が完了しておらず、一定の余裕期間(T143)を生み出すことができる。
そして上記の通り、光ピックアップ101の画像データの読み出しが終了してから次の音声データの読み出し位置に移動が完了するまでのシーク時間(T125)が何らかの原因によって極めて長くなったケースであっても、音声コンテンツは光ディスクメディア120から連続して読み出され、継続的に再生されて途切れる事態は発生しない。この点について本発明の実施の形態に係る光ディスク同時再生装置100は、従来の光ディスク同時再生装置900と大きく異なっている。
以下の処理については、本発明の実施の形態に係る光ディスク同時再生装置100は、従来の光ディスク同時再生装置900と実質的に異なることは無いので、詳細な説明は省略する。
なお、光ディスクメディア120から光ピックアップ101が音声データや画像データを読み出すには、上で説明したシーク時間だけでなく、実際には回転待ち時間や、同期の時間や、その他の処理に伴う時間が必要であるが、本発明の本質とは直接関係しないので、本実施の形態ではこれら種々の時間を全て含めてシーク時間として説明している。
また、上記実施の形態では、音声記憶部として第1の音声記憶部105と第2の音声記憶部108とを有し、画像記憶部として第1の画像記憶部114と第2の画像記憶部116とを有する実施の形態を説明している。そして、これらの音声記憶部と画像記憶部とをそれぞれ入力音声切替部103と出力音声切替部110と入力画像切替部112と出力画像切替部117とで交互に切り替えて使用している。
しかしながら他の実施の形態では、このように音声記憶部と画像記憶部とをそれぞれ2系統ずつ、あるいはそれ以上保有することは必ずしも必要でなく、1系統ずつの音声記憶部と画像記憶部とを使用する実施の形態であってもよい。
音声記憶部が1系統である場合、入力音声切替部103、第2の音声圧縮部107、第2の音声記憶部108及び第2の音声伸長部109及び出力音声切替部110は不要となり、再生処理回路130は、音声画像判別部102、第1の音声圧縮部104及び第1の音声伸長部106を備えて構成される。
あるいは、音声記憶部と画像記憶部とをそれぞれ2系統ずつ、あるいはそれ以上保有する実施の形態であってもよく、1つのメモリ領域の異なる領域を使用するような実施の形態であってもよい。
更にまた、本実施の形態では音声データと画像データとが交互に光ディスクメディア120から読み出される実施の形態について説明したが、必ずしも本実施の形態のように、音声データと画像データとが交互に光ディスクメディア120から読み出されることは必要でなく、例えば、1つの画像データを読み出した後に、光ディスクメディア120上の2つ以上の領域に分割して記憶されている音声データを光ピックアップ101が順にシークしながら読み出すような実施の形態であってもよい。このような実施の形態であっても本実施の形態と本質的に相違しないので詳細な説明は省略する。
なお、上述した具体的実施形態には以下の構成を有する発明が主に含まれている。
本発明に係る再生装置は、音声情報と他の情報とが記録された記録媒体からその音声情報と他の情報とを読み出して再生する再生装置であって、前記音声情報を前記記録媒体から読み出すとともに、前記音声情報とは異なる位置に記録された前記他の情報を前記記録媒体から読み出す読み出し手段と、前記読み出し手段によって読み出された音声情報を低容量化する低容量化手段と、前記低容量化手段によって低容量化された音声情報を記憶する音声記憶手段と、前記音声記憶手段に記憶された音声情報を再生する音声再生手段と、前記読み出し手段によって読み出された他の情報を記憶する他の情報記憶手段と、前記他の情報記憶手段に記憶された他の情報を再生する他の情報再生手段とを備え、前記音声情報は、第1の音声情報と、前記第1の音声情報の後に連続して再生される第2の音声情報とを含み、前記低容量化手段は、前記他の情報再生手段によって他の情報が再生される期間中、前記第1の音声情報の再生が完了するよりも先に前記第2の音声情報の読み出しが完了するように前記読み出し手段によって読み出された前記第1の音声情報を低容量化する。
本発明に係る再生方法は、音声情報と他の情報とが記録された記録媒体からその音声情報と他の情報とを読み出して再生するための再生方法であって、前記音声情報を前記記録媒体から読み出す音声情報読み出しステップと、前記音声情報読み出しステップにおいて読み出された音声情報を低容量化する低容量化ステップと、前記低容量化ステップにおいて低容量化された音声情報を音声記憶手段に記憶する音声記憶ステップと、前記音声記憶手段に記憶された音声情報を再生する音声再生ステップと、前記音声情報とは異なる位置に記録された前記他の情報を前記記録媒体から読み出す他の情報読み出しステップと、前記他の情報読み出しステップにおいて読み出された他の情報を他の情報記憶手段に記憶する他の情報記憶ステップと、前記他の情報記憶手段に記憶された他の情報を再生する他の情報再生ステップとを含み、前記音声情報は、第1の音声情報と、前記第1の音声情報の後に連続して再生される第2の音声情報とを含み、前記低容量化ステップは、前記他の情報再生ステップにおいて他の情報が再生される期間中、前記第1の音声情報の再生が完了するよりも先に前記第2の音声情報の読み出しが完了するように前記読み出しステップにおいて読み出された前記第1の音声情報を低容量化する。
本発明に係る再生プログラムは、音声情報と他の情報とが記録された記録媒体からその音声情報と他の情報とを読み出して再生するための再生プログラムであって、前記音声情報を前記記録媒体から読み出すとともに、前記音声情報とは異なる位置に記録された前記他の情報を前記記録媒体から読み出す読み出し手段と、前記読み出し手段によって読み出された音声情報を低容量化する低容量化手段と、前記低容量化手段によって低容量化された音声情報を記憶する音声記憶手段と、前記音声記憶手段に記憶された音声情報を再生する音声再生手段と、前記読み出し手段によって読み出された他の情報を記憶する他の情報記憶手段と、前記他の情報記憶手段に記憶された他の情報を再生する他の情報再生手段としてコンピュータを機能させ、前記音声情報は、第1の音声情報と、前記第1の音声情報の後に連続して再生される第2の音声情報とを含み、前記低容量化手段は、前記他の情報再生手段によって他の情報が再生される期間中、前記第1の音声情報の再生が完了するよりも先に前記第2の音声情報の読み出しが完了するように前記読み出し手段によって読み出された前記第1の音声情報を低容量化する。
本発明に係る再生プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、音声情報と他の情報とが記録された記録媒体からその音声情報と他の情報とを読み出して再生するための再生プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記音声情報を前記記録媒体から読み出すとともに、前記音声情報とは異なる位置に記録された前記他の情報を前記記録媒体から読み出す読み出し手段と、前記読み出し手段によって読み出された音声情報を低容量化する低容量化手段と、前記低容量化手段によって低容量化された音声情報を記憶する音声記憶手段と、前記音声記憶手段に記憶された音声情報を再生する音声再生手段と、前記読み出し手段によって読み出された他の情報を記憶する他の情報記憶手段と、前記他の情報記憶手段に記憶された他の情報を再生する他の情報再生手段としてコンピュータを機能させ、前記音声情報は、第1の音声情報と、前記第1の音声情報の後に連続して再生される第2の音声情報とを含み、前記低容量化手段は、前記他の情報再生手段によって他の情報が再生される期間中、前記第1の音声情報の再生が完了するよりも先に前記第2の音声情報の読み出しが完了するように前記読み出し手段によって読み出された前記第1の音声情報を低容量化することを特徴とする再生プログラムを記録したものである。
この構成によれば、音声情報が記録媒体から読み出されるとともに、音声情報とは異なる位置に記録された他の情報が記録媒体から読み出され、読み出された音声情報が低容量化される。そして、低容量化された音声情報が記憶され、記憶された音声情報が再生される。また、読み出された他の情報が記憶され、記憶された他の情報が再生される。音声情報は、第1の音声情報と、第1の音声情報の後に連続して再生される第2の音声情報とを含んでおり、第2の音声情報は、第1の音声情報の再生が完了した後、連続して再生される。そして、他の情報が再生される期間中、第1の音声情報の再生が完了するよりも先に第2の音声情報の読み出しが完了するように第1の音声情報が低容量化される。
したがって、第1の音声情報の再生が完了するよりも先に第2の音声情報の読み出しが完了するように第1の音声情報が低容量化されて記憶されるので、記憶手段の記憶容量を増大させることなく、音声情報の再生時間を伸ばすことができ、次の音声情報又は他の情報の読み出しに一定時間を要したとしても、複数の音声情報を連続的に且つ途切れることなく再生することができる。
上記の再生装置において、前記他の情報は、画像情報及び映像情報のうちの少なくとも一つであることが好ましい。この構成によれば、画像情報及び映像情報のうちの少なくとも一つが再生される期間中に、音声情報を連続的に且つ途切れることなく再生することができる。
また、上記の再生装置において、前記低容量化手段は、前記読み出し手段によって読み出された前記音声情報のサンプリング周波数を低下させることが好ましい。この構成によれば、読み出された音声情報のサンプリング周波数が低下されるので、音声情報を容易に低容量化することができる。
また、上記の再生装置において、前記低容量化手段は、前記読み出し手段によって読み出された前記音声情報の量子化ビット数を下げることが好ましい。この構成によれば、読み出された音声情報の量子化ビット数が下げられるので、音声情報を容易に低容量化することができる。
また、上記の再生装置において、前記低容量化手段は、前記読み出し手段によって読み出された前記音声情報の無音区間、間奏区間、前奏区間及び無声区間のうちの少なくとも1つを検出し、検出した無音区間、間奏区間、前奏区間及び無声区間のうちの少なくとも1つに対応する部分のみを低容量化することが好ましい。
この構成によれば、読み出された音声情報の無音区間、間奏区間、前奏区間及び無声区間のうちの少なくとも1つが検出され、検出した無音区間、間奏区間、前奏区間及び無声区間のうちの少なくとも1つに対応する部分のみが低容量化される。したがって、音声情報の全てを低容量化するのではなく、音声情報の無音区間、間奏区間、前奏区間及び無声区間のうちの少なくとも1つに対応する部分のみが低容量化されるので、これらの部分を低容量化したとしても利用者には違和感なく音声情報を再生することができる。
また、上記の再生装置において、前記低容量化手段は、前記読み出し手段によって読み出された前記音声情報の音量に応じて低容量化率を変化させることが好ましい。この構成によれば、読み出された音声情報の音量に応じて低容量化率が変化されるので、音声情報の音量が所定値よりも小さい場合、低容量化率を大きくし、音声情報の音量が所定値以上の場合、低容量化率を小さくすることにより、利用者には違和感なく音声情報を再生することができる。なお、低容量化率とは、低容量化する前の音声情報の容量に対する低容量化後の音声情報の容量の割合を表すものである。
また、上記の再生装置において、前記低容量化手段は、前記読み出し手段によって読み出された前記音声情報の音の高低の変化量及び音の強弱の変化量のうちの少なくとも一方に応じて低容量化率を変化させることが好ましい。
この構成によれば、読み出された音声情報の音の高低の変化量及び音の強弱の変化量のうちの少なくとも一方に応じて低容量化率が変化されるので、音声情報の音の高低の変化量が所定値より小さい場合及び音の強弱の変化量が所定値より小さい場合、低容量化率を大きくし、音声情報の音の高低の変化量が所定値以上の場合及び音の強弱の変化量が所定値以上の場合、低容量化率を小さくすることにより、利用者には違和感なく音声情報を再生することができる。
また、上記の再生装置において、前記低容量化手段は、前記読み出し手段によって読み出された前記音声情報の一部分を低容量化する場合、低容量化する部分の音声情報と低容量化しない部分の音声情報との境界の低容量化率を段階的に変化させることが好ましい。
この構成によれば、読み出された音声情報の一部分を低容量化する場合、低容量化する部分の音声情報と低容量化しない部分の音声情報との境界の低容量化率が段階的に変化されるので、低容量化する部分から低容量化しない部分へと低容量化率を段階的に小さくし、低容量化しない部分から低容量化する部分へと低容量化率を段階的に大きくすることにより、利用者には違和感なく音声情報を再生することができる。
また、上記の再生装置において、前記低容量化手段は、前記音声記憶手段の記憶容量に基づいて、前記読み出し手段によって読み出された前記音声情報の低容量化率を変化させることが好ましい。
この構成によれば、音声記憶手段の記憶容量に基づいて、読み出された音声情報の低容量化率が変化されるので、音声記憶手段の記憶容量が十分に大きく、音声情報を読み出しが完了してから次の音声情報の読み出しが完了するまでの期間分の音声情報を音声記憶手段に記憶することができる場合、読み出された音声情報の低容量化率を小さくして記憶することができ、音質の低下を抑えることができる。
また、上記の再生装置において、前記音声情報と前記他の情報とが記録された記録媒体は、円盤状の回転する記録媒体であることが好ましい。この構成によれば、音声情報と他の情報とが記録された記録媒体は円盤状の回転する記録媒体であるので、円盤状の回転する記録媒体に音声情報と他の情報とを記録することができる。
また、上記の再生装置において、前記円盤状の回転する記録媒体は、磁気的現象、光学的現象、電気的現象及びこれらの現象を複数組み合わせた現象のうちの1つによって情報が記録されることが好ましい。この構成によれば、円盤状の回転する記録媒体は、磁気的現象、光学的現象、電気的現象及びこれらの現象を複数組み合わせた現象のうちの1つによって情報が記録される。
また、上記の再生装置において、前記読み出し手段は、前記円盤状の回転する記録媒体上を走査しながら磁気的現象、光学的現象、電気的現象及びこれらの現象を複数組み合わせた現象のうちの1つによって記録されている情報を読み出すヘッドを含むことが好ましい。
この構成によれば、円盤状の回転する記録媒体上を走査しながら磁気的現象、光学的現象、電気的現象及びこれらの現象を複数組み合わせた現象のうちの1つによって記録されている情報が読み出される。
また、上記の再生装置において、前記低容量化手段は、前記読み出し手段によって読み出された前記音声情報の低容量化率を前記ヘッドの移動速度に基づいて変化させることが好ましい。
この構成によれば、読み出された音声情報の低容量化率がヘッドの移動速度に基づいて変化されるので、ヘッドの移動速度が所定値よりも速い場合、第1の音声情報の読み出しが完了してから第2の音声情報の読み出し位置に移動するまでの時間が短いので、音声情報の低容量化率を小さくし、ヘッドの移動速度が所定値以下の場合、第1の音声情報の読み出しが完了してから第2の音声情報の読み出し位置に移動するまでの時間が長くなるので、音声情報の低容量化率を大きくすることができ、ヘッドの移動速度に応じて音声情報を途切れることなく再生することができる。
また、上記の再生装置において、前記低容量化手段は、前記ヘッドの移動速度と前記音声記憶手段の記憶容量とに基づいて、前記読み出し手段によって読み出された前記音声情報の低容量化率を変化させることが好ましい。
この構成によれば、ヘッドの移動速度と音声記憶手段の記憶容量とに基づいて、読み出された音声情報の低容量化率が変化されるので、ヘッドの移動速度が遅くても、音声記憶手段の記憶容量が大きい場合、低容量化率を小さくして記憶することができ、音質の低下を抑えることができる。
また、上記の再生装置において、前記低容量化手段は、前記音声情報が記録されている前記記録媒体上の位置と前記他の情報が記録されている前記記録媒体上の位置とに基づいて、前記読み出し手段によって読み出された前記音声情報の低容量化率を変化させることが好ましい。
この構成によれば、音声情報が記録されている記録媒体上の位置と他の情報が記録されている記録媒体上の位置とに基づいて、読み出された音声情報の低容量化率が変化される。したがって、音声情報が記録されている記録媒体上の位置と他の情報が記録されている記録媒体上の位置とが離れるにつれて、低容量化率を大きくし、音声情報が記録されている記録媒体上の位置と他の情報が記録されている記録媒体上の位置とが近づくにつれて、低容量化率を小さくすることにより、ヘッドの移動に時間を要しない場合、低容量化率を小さくして記憶することができ、音質の低下を抑えることができる。
本発明に係る再生処理回路は、音声情報と他の情報とが記録された記録媒体から読み出された音声情報と他の情報とを再生する再生処理回路であって、前記記録媒体から読み出された情報が音声情報であるか他の情報であるかを判別する情報判別手段と、前記記録媒体から読み出された情報が音声情報であると判別された場合、当該音声情報を低容量化し、低容量化した音声情報を音声記憶手段に記憶する低容量化手段と、前記音声記憶手段に記憶されている音声情報を伸長する伸長手段とを備え、前記音声情報は、第1の音声情報と、前記第1の音声情報の後に連続して再生される第2の音声情報とを含み、前記低容量化手段は、前記伸長手段によって伸長された前記第1の音声情報の再生が完了するよりも先に前記第2の音声情報の読み出しが完了するように前記第1の音声情報を低容量化する。
この構成によれば、記録媒体から読み出された情報が音声情報であるか他の情報であるかが判別され、記録媒体から読み出された情報が音声情報であると判別された場合、当該音声情報が低容量化され、低容量化された音声情報が音声記憶手段に記憶される。そして、音声記憶手段に記憶されている音声情報が伸長される。音声情報は、第1の音声情報と、第1の音声情報の後に連続して再生される第2の音声情報とを含んでおり、伸長された第1の音声情報の再生が完了するよりも先に第2の音声情報の読み出しが完了するように第1の音声情報が低容量化される。
したがって、第1の音声情報の再生が完了するよりも先に第2の音声情報の読み出しが完了するように第1の音声情報が低容量化されて記憶されるので、記憶手段の記憶容量を増大させることなく、音声情報を連続的に且つ途切れることなく再生することができる。
本発明にかかる再生装置、再生処理回路、再生方法、再生プログラム及び再生プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、記憶手段の記憶容量を増大させることなく、音声データを連続的に且つ途切れることなく再生することができ、音声情報と他の情報とが記録された記録媒体からその音声情報と他の情報とを読み出して再生する再生装置、再生処理回路、再生方法、再生プログラム及び再生プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体等として有用である。
本発明の一実施の形態である光ディスク同時再生装置の主要部の構成を示すブロック図である。
図1に示す光ディスク同時再生装置における再生タイミングチャートの一例を示す図である。
従来の光ディスク同時再生装置の主要部の構成を示すブロック図である。
従来の光ディスク同時再生装置における正常時の再生タイミングチャートを示す図である。
光ディスクメディアにおいて、音声データの記録位置と画像データの記録位置とを示す図である。
従来の光ディスク同時再生装置における異常時の再生タイミングチャートを示す図である。