JP2005032369A - 光ディスク再生装置および再生方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 特に通常より早い速度で再生する場合に、音声信号を欠落させることなく、聞き易い音声を再生することができる光ディスク再生装置を提供する。
【解決手段】 本発明の光ディスク再生装置は、音声デコーダ回路6内のバッファメモリの状態に応じて画像デコーダ回路7の再生速度を切替え、読出し速度変更信号を発生する再生速度制御回路8と、この再生速度制御回路8からの読出し速度変更信号を受けて、光ディスク1からの画像データの読出し速度を変更する読出し速度制御回路9とを具備し、音声デコーダ回路6は、信号処理回路4から受け取った音声データ信号から無音部分を検出し無音部分を破棄して有音部分のみを出力する無音検出回路を具備する。本構成によって、通常より速い速度で画像を再生する場合でも、音声が非連続とならず、音声ピッチを変えることなく、早口になることなく、話の内容を把握できる聞き易い音声が得られる。
【選択図】図1

Description

本発明は、デジタル圧縮された音声・画像データを再生する光ディスク再生装置および再生方法に関し、特に通常より早い速度で再生する場合に、音声信号を欠落させることなく、聞き易い音声を再生することができる光ディスク再生装置および再生方法に関するものである。
DVD等の光ディスクに画像・音声データを効率的に蓄積するために,MPEG2システムに代表される圧縮・符号化技術が提案されている。これらのシステムでは、画像データと音声データとをそれぞれの符号化装置により圧縮して記録媒体に蓄積し、蓄積メディアからデータを再生する場合は、読み出した画像データと音声データのそれぞれに対応する復号化装置により伸長してそれらを同期再生する。
しかしながら、従来の再生装置では、高速再生などの特殊再生を行う場合は、音声出力を無音とするのが通常であった。これは、復号化した音声データを復号化した画像データと合わせて再生することができないからである。これに対して、高速再生時に、音声データの一部を破棄して断続的に再生するか、もしくは音声ピッチを変えることなく音声信号を時間的に圧縮する方法も提案されている(特許文献1)。
図7は、特許文献1に記載された従来の光ディスク再生装置の構成を示すブロック図である。
光ディスク1に記録されているデータは、再生ヘッド2によって光学的に読み出され、電気信号として再生信号処理部3に入力される。再生信号処理部3は、信号処理回路4、デコーダ回路5を有しており、再生ヘッド2から入力された電気信号に対してデジタル復調、誤り訂正などの処理を施してから、出力端子10に再生音声信号を、出力端子11に再生画像信号を出力する。
図8は、従来の光ディスク再生装置の音声デコーダの構成例を示すブロック図である。
信号処理回路4から入力された音声データ信号は、端子34からスイッチ30に入力される。スイッチ30は、コントローラ33から制御信号を受け取ると所定の期間だけ閉じ、導通する。スイッチ30が閉じられているときには、音声データ信号はバッファメモリ31に入力される。バッファメモリ31は、入力された音声データ信号を音声復号部32に出力する。バッファメモリ31に蓄えられている音声データ信号のデータ量が所定の量を下回ったことが図示しない検出回路によって検出されると、コントローラ33は、検出回路の検出結果に基づいて、スイッチ30を制御する制御信号を発生する。これにより、バッファメモリ31には、スイッチ30が閉じられたときにスイッチ30に入力された音声データ信号が入力される。音声復号部32に入力された音声データ信号は、復号化されて端子10に出力される。
以下、図7、図8、図9を参照しながら、通常再生時および高速再生時の光ディスク装置の動作を説明する。
図9は、従来の光ディスク再生装置の音声デコーダの再生信号の模式図である。
図9(1)は、通常再生時に再生ヘッド2によって読み出されたデータ列を示し、横軸は時間軸を表している。画像データV1、V2、V3・・・は、それぞれ1GOP(グループオブピクチャ)分の画像データを示し、音声データA1、A2、A3・・・は、それぞれのGOPに対応する音声データを示す。GOPとは、単独で画像データに復号化できる最小単位のことである。1GOP分のデータを読み出す時間は、1GOP分の再生画像信号を端子11に出力する時間と等しく設定されているが、1GOP分のデータを読み出す時間は、1GOP分の再生画像信号を端子11に出力する時間より少し短くても構わない。
再生ヘッド2から出力された信号は、信号処理回路4を経て、音声デコーダ回路6および画像デコーダ回路7に入力される。画像デコーダ回路7に入力された画像データ信号は、順次復号化されて、端子11に出力される。音声デコーダ回路6に入力された音声データ信号は、順次復号化されて、端子10に出力される。端子10および端子11から出力される音声出力および画像出力を図9(2)に示す。
音声データ信号の処理動作をさらに詳しく説明する。まず、最初の1GOPに対応する音声データ信号A1がバッファメモリ31に入力される。バッファメモリ31に入力された音声データ信号A1は音声復号部32へ出力される。バッファメモリ31に蓄えられている音声データ信号A1の残量が少なくなると、コントローラ33はスイッチ30を閉じるように制御信号を発生する。スイッチ30が閉じてから最初に端子34から入力された音声データ信号が、音声データ信号A1の次の音声データ信号としてバッファメモリ31に入力される。バッファメモリ31から音声復号部32に音声データ信号が出力される速度は、通常再生時に、スイッチ30が閉じてから最初に入力される音声データ信号がA2であるように設定されている。このようにして、通常再生時には、再生音声信号は、それに対応するGOPの再生画像信号と同期して端子10から出力される。
次に、2倍速再生時の光ディスク装置の動作を説明する。
図9(3)は、2倍速再生時に再生ヘッド2によって読み出されたデータ列を示し、横軸は時間軸を表している。2倍速再生時には、再生ヘッド2によって読み出されるデータの読出し速度が通常再生時の2倍になるため、1GOP分の画像データとそれに対応する音声データの再生時間は通常再生時の2分の1になる。
再生ヘッド2から出力された信号は、通常再生時とほぼ同様の処理を施されて、端子10から音声データ信号が、端子11から画像データ信号が出力される。端子10および端子11から出力される音声出力および画像出力を図9(4)に示す。
画像出力は、通常再生時の画像出力の一部のデータが間引かれて、通常再生時の2倍の速度で出力される。
音声出力は、通常再生時と同じ速度で出力される。まず、最初の1GOPに対応する音声データ信号A1がバッファメモリ31に入力される。バッファメモリ31に入力された音声データ信号A1は音声復号部32へ出力される。音声データ信号A1が出力される速度は、スイッチ30が閉じてから最初に入力される音声データ信号が、通常再生時には、バッファメモリ31に蓄えられている音声データ信号の対応する1GOPに続く1GOPに対応するように設定されている。バッファメモリ31に蓄えられている音声データ信号A1の残量が所定量を下回ると、図示しない検出回路がこれを検出して検出信号をコントローラ33に出力する。検出信号を受け取ると、コントローラ33は、スイッチ30を閉じるように制御信号を発生する。続いてスイッチ30が閉じてから最初に端子34から入力された音声データ信号がバッファメモリ31に入力される。ここで、図9(3)に示されるように、2倍速で画像を再生する場合には、1GOP分のデータは、通常再生時の2分の1の時間で読み出されるので、バッファメモリ31が音声データ信号A1を音声復号部32に出力している間に、音声データ信号A2は光ディスク1から読み出され、端子34からスイッチ30に入力される。このため、バッファメモリ31には、音声データ信号A1に続いて音声データ信号A3が入力される。同様にして、音声データ信号A3に続いて音声データ信号A5が入力される。バッファメモリ31に入力された音声データ信号は、音声復号部32によって所定の処理を施されて端子10から再生音声信号として出力される。したがって、2倍速で画像を再生する場合には、再生音声信号は、端子11から出力される再生画像信号と2GOP単位でほぼ同期して、端子10から出力される。
特開平6−339117号公報
上記のように、従来の再生装置では、復号化した音声データを復号化した画像データと同期させて再生する機能を有していないため、高速再生などの特殊再生を行う場合は、音声出力を無音とするのが通常であった。このため、高速再生時はまったく音声を聞くことができないという課題があった。また、音声データの一部を破棄して断続的に再生するか、もしくは音声ピッチを変えることなく音声信号を時間的に圧縮する方法も提案されているが、この方法では、音声データの一部を破棄しているために出力音声が非連続となるか、もしくは早口になるため、やはり十分に話しの内容を把握できないという課題があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、通常より速い速度で再生する場合でも、聞き易く且つ音声信号を欠落させることなく再生することができる光ディスク再生装置および再生方法を提供することを目的とする。
請求項1記載の光ディスク再生装置は、光ディスクから得られる信号を基に画像データ信号および音声データ信号を生成する信号処理手段と、画像データ信号を基に再生映像信号を生成する画像デコーダ手段と、音声データ信号を基に再生音声信号を生成する音声デコーダ手段とを備え、
音声デコーダ手段は、通常より速い速度で再生するとき、無音部または無声部を削除して有音部または有声部のみを生成可能にしたことを特徴とするものである。
請求項1記載の光ディスク再生装置によれば、画像を高倍速再生する場合においても、音声データを欠落させることなく、音程(周波数)が高くなることなく、早口になることなく聞き易い音声が得られる。
請求項2記載の光ディスク再生装置は、光ディスクからデータを読み出し光ディスクから得られる信号を生成するとともに読み出し速度を変更可能な光ディスク読み出し部を有する光ディスク装置の光ディスク再生装置であって、
光ディスク読み出し部から得られる信号を基に画像データ信号および音声データ信号を生成する信号処理手段と、画像データ信号を基に再生映像信号を生成する画像デコーダ手段と、音声データ信号を基に再生音声信号を生成する音声デコーダ手段と、音声デコーダ手段に入力される音声データ信号のデータ量に応じて画像デコーダ手段における再生映像信号の再生速度を制御するとともに、光ディスク読み出し部からの信号の読み出し速度を制御する信号を光ディスク読み出し部へ出力する再生速度制御手段とを備えたものである。
請求項2記載の光ディスク再生装置によれば、画像を高倍速再生する場合においても、音程(周波数)が高くなることなく、早口になることなく聞き易い音声が得られ、さらに、音声データを欠落させることがないため、内容をすべて聞き取ることができる。
請求項3記載の光ディスク再生装置は、請求項2において、音声デコーダ部が、音声データ信号から無音部を検出し無音部を削除して有音部のみを出力する無音部検出部と、有音部を蓄積し、順次出力するバッファメモリと、バッファメモリからの出力信号を復号し再生音声信号を生成する音声復号手段とを備え、
再生速度制御手段は、バッファメモリ内の有音部の蓄積量に応じて画像デコーダ手段の再生映像信号の再生速度を制御するとともに、光ディスクからの信号の読み出し速度を制御する信号を光ディスク読み出し部へ出力するものである。
請求項3記載の光ディスク再生装置によれば、請求項2と同様な効果がある。
請求項4記載の光ディスク再生装置は、請求項2において、音声デコーダ部が、音声データ信号を復号し再生音声信号を生成する音声復号手段と、再生音声信号から無声部を検出し無声部を削除して有声部のみを出力する無声部検出部と、有声部を蓄積し、順次出力するバッファメモリとを備え、
再生速度制御手段はバッファメモリ内の有声部の蓄積量に応じて画像デコーダ手段の再生像映像信号の再生速度を制御し、光ディスクからの信号の読み出し速度を制御する信号を光ディスク読み出し部へ出力するものである。
請求項4記載の光ディスク再生装置によれば、請求項2と同様な効果がある。
請求項5記載の光ディスク再生装置は、請求項2または請求項3において、光ディスク読出し部を有するものである。
請求項5記載の光ディスク再生装置によれば、請求項2または請求項3と同様な効果がある。
請求項6記載の再生方法は、記録メディアの再生方法であり、記録メディアから得られる画像データを通常再生と異なる速度で再生する画像再生工程と、記録メディアから得られる音声データから無音部を削除し有音部を抽出する無音部削除工程と、無音部削除工程にて抽出された有音部の再生速度が画像再生工程にて変化した画像データの再生速度に対して遅れる場合に画像再生工程における画像データの再生速度を遅くする再生速度制御工程とを含むものである。
請求項6記載の再生方法によれば、請求項2と同様な効果がある。
請求項7記載の再生方法は、記録メディアの再生方法であり、記録メディアから得られる画像データを通常再生と異なる速度で再生する画像再生工程と、記録メディアから得られる音声データから無声部を削除し有声部を抽出する無声部削除工程と、無声部削除工程にて抽出された有声部の再生速度が画像再生工程にて変化した画像データの再生速度に対して遅れる場合に画像再生工程における画像データの再生速度を遅くする再生速度制御工程とを含むものである。
請求項7記載の再生方法によれば、請求項2と同様な効果がある。
請求項1記載の光ディスク再生装置によれば、画像を高倍速再生する場合においても、音声データを欠落させることなく、音程(周波数)が高くなることなく、早口になることなく聞き易い音声が得られる。
請求項2記載の光ディスク再生装置によれば、画像を高倍速再生する場合においても、音程(周波数)が高くなることなく、早口になることなく聞き易い音声が得られ、さらに、音声データを欠落させることがないため、内容をすべて聞き取ることができる。
請求項3および請求項4記載の光ディスク再生装置によれば、請求項2と同様な効果がある。
請求項5記載の光ディスク再生装置によれば、請求項2または請求項3と同様な効果がある。
請求項6および請求項7記載の再生方法によれば、請求項2と同様な効果がある。
(第1の実施の形態)
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態における光ディスク再生装置の構成を示すブロック図である。図1において、図6と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
再生速度制御回路8は、音声デコーダ回路6に入力される音声データ信号のバッファ量に応じ、例えば図2および図5に示すように、音声デコーダ回路6内のバッファメモリ21に蓄えられるデータの量が閾値N1を超えた場合には、読出し速度制御回路9に対して読出し速度変更信号を発生するとともに、画像デコーダ回路7の再生速度を通常の速度に切り替える。読出し速度制御回路9は、読出し速度変更信号を受け取ると、これに応じて、再生ヘッド2から読み出す音声・画像データの読出し速度を通常の速度に変更する。再生ヘッド2と読出し速度制御回路9は光ディスク読み出し部を構成する。
図2は、本発明の第1の実施の形態における音声デコーダ回路6の構成を示すブロック図である。
信号処理回路4から出力された音声データ信号は、無音部検出部である無音検出回路20に入力される。無音検出回路20は、通常再生時には、入力された音声データ信号をそのままバッファメモリ21に出力する。通常より早い速度で再生するときには、図5に示すように、バッファメモリ21に蓄えられるデータの量が閾値N2を超える場合には、入力された音声データ信号から無音部分を削除してバッファメモリ21に出力し、バッファメモリ21に蓄えられるデータの量が閾値N2を下回る場合には、入力された音声データ信号から無音部分を削除せずにバッファメモリ21に出力する。バッファメモリ21に入力された音声データ信号は、音声復号部22に出力される。
次に、図1、図2、図3を参照しながら動作について説明する。
図3(1)は、通常再生時に再生ヘッド2から読み出されたデータ列であり、横軸は時間を示している。
通常再生時には、従来例の場合と同様に、再生ヘッド2から出力された音声データおよび画像データは、信号処理回路4を経て、音声デコーダ回路6および画像デコーダ7に入力される。音声デコーダ回路6に入力された音声データ信号は復号化されて端子10から出力される。画像デコーダ回路7に入力された画像データ信号は復号化されて端子11から出力される。端子10から出力される再生音声信号および端子11から出力される再生画像信号のフレームナンバーを図3(2)に示す。この図に示すように、通常再生時には、再生音声信号は、それに対応するGOPの再生画像信号と同期して端子10から出力される。
次に、2倍速再生を行う場合の動作を説明する。
図3(3)は、2倍速再生時に再生ヘッド2から読み出されたデータ列であり、横軸は時間を示している。
再生ヘッド2から出力された音声データは、通常再生時とほぼ同様の処理を施されて、端子10から音声データ信号が、端子11から画像データ信号が出力される。端子10および端子11から出力される音声出力および画像出力を図3(4)に示す。
音声出力は、通常再生時と同じ速度で出力される。まず、最初の1GOPに対応する音声データ信号A1が無音検出回路20に入力される。無音検出回路20は、バッファメモリ21に蓄えられている音声データ信号の量を検出し、この量が図5に示す閾値N2を下回る場合は、端子23から入力された音声データ信号A1を削除せずにバッファメモリ21に出力する。検出したバッファメモリ21に蓄えられている音声データ信号の量が、図5に示す閾値N2を超え、閾値N1を下回る場合は、端子23から入力された音声データ信号A1の無音部を削除してバッファメモリ21に出力する。ここで、無音部を削除する方法について説明する。図4は、光ディスクから読み出された音声データ信号の構成図である。ここでは、MPEGオーディオの場合を示すが、音声の圧縮符号化の方法は別の方法でも構わない。光ディスクから読み出された音声データ信号は、AAUごとに復号される。AAU(オーディオ復号単位)とは、単独で音声データに復号化できる最小単位のことである。AAUは、ヘッダー、エラーチェックビット、オーディオデータから構成され、オーディオデータは、アロケーション、スケールファクタ、サンプルから構成される。スケールファクタには、音声レベルに関する情報が入っているため、この値を読み取り、読み取った値の大きさが一定の値より小さい場合は無音部と判断して、このスケールファクタの属するAAUのデータを削除する。次に、検出したバッファメモリ21に蓄えられている音声データ信号の量が、図5に示す閾値N1を超える場合は、端子23から入力された音声データ信号A1の無音部を削除してバッファメモリ21に出力するとともに、再生速度制御回路8に対して画像の再生速度を通常再生に切り替えるように制御信号を発生する。
再生速度制御回路8は、音声デコーダ回路6から制御信号を受け取ると画像デコーダ回路7の再生速度が通常再生となるように制御するとともに、読出し速度制御回路9に制御信号を発生する。読出し速度制御回路9は、再生速度制御回路8から制御信号を受け取ると、再生ヘッド2から読み出される画像データおよび音声データの読出し速度が通常再生時と同じになるように読出し速度を制御する。再生ヘッド2から読み出される読出し速度が通常再生時と同じになるように制御する方法は、制御が可能であれば、従来例のように光ディスク1の回転数を通常再生時と同じに戻してもよいし、光ディスク1の回転数はそのままで、再生ヘッド2から読み出されるデータの読出し速度を通常再生時と同じになるように制御してもよい。バッファメモリ21に入力された音声データ信号A1は音声復号部22へ出力される。音声データ信号A1が出力される速度は、無音検出回路20から最初に入力される音声データ信号が、通常再生時には、バッファメモリ21に蓄えられている音声データ信号の対応する1GOPに続く1GOPに対応するように設定されている。バッファメモリ21に蓄えられている音声データ信号A1の残量が所定量を下回ると、図示しない検出回路がこれを検出して検出信号を無音検出回路20に出力する。検出信号を受け取ると、無音検出回路20は、最初に端子23から入力された音声データ信号をバッファメモリ21に出力する。ここで、バッファメモリ21に蓄えられている音声データ信号量の閾値N1およびN2は、端子10から出力される再生音声信号と端子11から出力される再生画像信号との同期ずれが1GOP分を出力する時間を超えないように設定されている。したがって、2倍速で画像を再生する場合には、再生音声信号は、端子11から出力される再生画像信号と同期はしないが、同期ずれが1GOP分を超えない範囲で出力される。ここでは、同期ずれの許容範囲を1GOP分を超えない範囲として設定したが、nGOP(n>0)でも構わない。
画像出力については、音声デコーダ回路6から再生速度制御回路8に対して制御信号を発生した場合は、次の1GOP分を出力するときに通常時の速度で再生画像信号を出力する。また、音声デコーダ回路6から再生速度制御回路8に対して制御信号を発生しない場合には、そのまま2倍の速度で再生画像信号を出力する。
このように、本発明の光ディスク装置は、従来の課題を解決するために、音声デコーダ手段内のバッファメモリの状態に応じて画像デコーダ手段の再生速度を切替え、また、読出し速度変更信号を発生する再生速度制御手段と、この再生速度制御手段からの読出し速度変更信号を受けて、光ディスクからの画像データの読出し速度を変更する読出し速度制御手段とを具備し、上記音声デコーダ手段は、上記信号処理手段から受け取った音声データ信号から無音部分を検出し無音部分を破棄して有音部分のみを出力する無音検出手段を具備することを特徴とする。
本構成によって、通常より早い速度で画像を再生する場合においても、音声が非連続とならず、また、音声ピッチを変えることなく、早口になることなく、十分に話しの内容を把握できる聞き易い音声が得られる。
(実施の形態2)
本発明の第2の実施の形態について図6により説明する。第1の実施の形態では、通常再生より速い速度で光ディスクを再生する時、信号処理回路4から得た音声データ信号の無音部分を検出して、バッファメモリ21に蓄積されるデータ量に応じて、音声データ信号の無音部分を削除し、再生速度を制御する方法について説明した。第2の実施の形態では、音声データ信号の無声部分を検出して、バッファメモリ21に蓄積されるデータ量に応じて、音声データ信号の無声部分を削除し、再生速度を制御する方法について説明する。
本発明の第2の実施の形態における装置が、第1の実施の形態における装置と異なるのは音声デコーダ回路6内のみであり、信号処理回路4から音声デコーダ回路6への音声データの入力、画像デコーダ回路7への画像データの入力、音声デコーダ回路6内のバッファメモリ21を参照して光ディスクの読出し速度の制御および画像デコーダ回路7での画像データ出力の制御などを行う方法は第1の実施の形態と同一である。上記のように第2の実施の形態では音声デコーダ回路6に第1の実施の形態との違いがあり、第2の実施の形態にて用いる音声デコーダ回路6を図6に示す。
信号処理回路4から出力された音声データ信号は、音声復号部22に入力される。音声復号部22にて復号された音声信号は無声検出回路24に入力される。無声検出回路24は、通常再生時には、入力された音声データ信号をそのままバッファメモリ21に出力する。通常より速い速度で再生する時には、図5に示すように、バッファメモリ21に蓄えられるデータの量が閾値N2を超える場合には、入力された音声データ信号から無声部分を削除してバッファメモリ21に出力し、バッファメモリ21に蓄えられるデータの量が閾値N2を下回る場合には、入力された音声データ信号から無声部分を削除せずにバッファメモリ21に出力する。バッファメモリに入力された音声データ信号は端子10から出力される。
なお、バッファメモリ21に無声検出回路24から出力された音声データを書き込む速度が速いのに対して、音声復号部22での音声信号復号速度が遅い場合、音声復号部22の前段に新たに音声信号復号速度制御用のバッファメモリを備えることで、音声復号部22での音声信号復号速度を調整することができる。また、音声信号復号速度制御用のバッファメモリを備えずとも、音声復号部22が速度差制御用の機能を備えることで、バッファメモリ21に無声検出部24から出力された音声データを書き込む速度と音声復号部22での音声信号復号速度の差を調整することも可能である。
第1の実施の形態では、以上の方法により音声データ信号から検出する無音部をもとに、通常より速い速度で再生する場合の再生制御を行うが、第2の実施の形態における再生制御方法では、無音部ではなく無声部をもとに、通常より速い速度で再生する場合の再生制御を行っているので、以下の説明は省略する。
第2の実施の形態によれば、コンテンツ等の高倍速再生時において、画像を高速再生して、音声中の人物等の声は削除することなく通常再生の速度で聞くことができるので、高倍速再生をしても、そのコンテンツ等のストーリーを理解することができるので、より効率的な高倍速再生が可能である。
本発明にかかる光ディスク再生装置および再生方法は、画像を高倍速再生する場合においても、音声データを欠落させることなく、音程(周波数)が高くなることなく、早口になることなく聞き易い音声が得られ、デジタル圧縮された音声・画像データを再生する光ディスク再生装置および再生方法等、特に通常より早い速度で再生する場合に、音声信号を欠落させることなく、聞き易い音声を再生することができる光ディスク再生装置および再生方法等として有用である。
本発明の第1の実施の形態における光ディスク再生装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態における音声デコーダ回路の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態における再生信号の模式図である。 光ディスクから読み出された音声データ信号の構成図である。 本発明の第1の実施の形態におけるバッファメモリの容量を示す模式図である。 本発明の第2の実施の形態における音声デコーダ回路の構成を示すブロック図である。 従来の光ディスク再生装置の構成を示すブロック図である。 従来の光ディスク再生装置の音声デコーダ回路の構成を示すブロック図である。 従来の光ディスク再生装置の再生信号の模式図である。
符号の説明
1 光ディスク
2 再生ヘッド
3 再生信号処理部
4 信号処理回路
5 デコーダ回路
6 音声デコーダ回路
7 画像デコーダ回路
8 再生速度制御回路
9 読出し速度制御回路
20 無音検出回路
21 バッファメモリ
24 無声検出回路

Claims (7)

  1. 光ディスクから得られる信号を基に画像データ信号および音声データ信号を生成する信号処理手段と、前記画像データ信号を基に再生映像信号を生成する画像デコーダ手段と、前記音声データ信号を基に再生音声信号を生成する音声デコーダ手段とを備え、
    前記音声デコーダ手段は、通常より速い速度で再生するとき、無音部または無声部を削除して有音部または有声部のみを生成可能にしたことを特徴とする光ディスク再生装置。
  2. 光ディスクからデータを読み出し前記光ディスクから得られる信号を生成するとともに読み出し速度を変更可能な光ディスク読み出し部を有する光ディスク装置の光ディスク再生装置であって、
    前記光ディスク読み出し部から得られる信号を基に画像データ信号および音声データ信号を生成する信号処理手段と、前記画像データ信号を基に再生映像信号を生成する画像デコーダ手段と、前記音声データ信号を基に再生音声信号を生成する音声デコーダ手段と、前記音声デコーダ手段に入力される前記音声データ信号のデータ量に応じて前記画像デコーダ手段における前記再生映像信号の再生速度を制御するとともに、前記光ディスク読み出し部からの信号の読み出し速度を制御する信号を前記光ディスク読み出し部へ出力する再生速度制御手段とを備えた光ディスク再生装置。
  3. 音声デコーダ部は、音声データ信号から無音部を検出し前記無音部を削除して有音部のみを出力する無音部検出部と、前記有音部を蓄積し、順次出力するバッファメモリと、前記バッファメモリからの出力信号を復号し再生音声信号を生成する音声復号手段とを備え、
    前記再生速度制御手段は、前記バッファメモリ内の前記有音部の蓄積量に応じて前記画像デコーダ手段の前記再生映像信号の再生速度を制御するとともに、前記光ディスクからの信号の読み出し速度を制御する信号を光ディスク読み出し部へ出力する請求項2記載の光ディスク再生装置。
  4. 音声デコーダ部は、音声データ信号を復号し再生音声信号を生成する音声復号手段と、前記再生音声信号から無声部を検出し前記無声部を削除して有声部のみを出力する無声部検出部と、前記有声部を蓄積し、順次出力するバッファメモリとを備え、
    再生速度制御手段は前記バッファメモリ内の前記有声部の蓄積量に応じて前記画像デコーダ手段の前記再生像映像信号の再生速度を制御し、前記光ディスクからの信号の読み出し速度を制御する信号を光ディスク読み出し部へ出力する請求項2記載の光ディスク再生装置。
  5. 光ディスク読出し部を有する請求項2または請求項3記載の光ディスク再生装置。
  6. 記録メディアの再生方法であり、前記記録メディアから得られる画像データを通常再生と異なる速度で再生する画像再生工程と、前記記録メディアから得られる音声データから無音部を削除し有音部を抽出する無音部削除工程と、前記無音部削除工程にて抽出された前記有音部の再生速度が前記画像再生工程にて変化した画像データの再生速度に対して遅れる場合に前記画像再生工程における画像データの再生速度を遅くする再生速度制御工程とを含む再生方法。
  7. 記録メディアの再生方法であり、前記記録メディアから得られる画像データを通常再生と異なる速度で再生する画像再生工程と、前記記録メディアから得られる音声データから無声部を削除し有声部を抽出する無声部削除工程と、前記無声部削除工程にて抽出された前記有声部の再生速度が前記画像再生工程にて変化した画像データの再生速度に対して遅れる場合に前記画像再生工程における画像データの再生速度を遅くする再生速度制御工程とを含む再生方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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