JPWO2005111641A1 - 状態把握装置およびこの状態把握装置を使用した電力開閉機器の開閉制御装置 - Google Patents

状態把握装置およびこの状態把握装置を使用した電力開閉機器の開閉制御装置 Download PDF

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Abstract

光学的な調整が不要でかつ小形化できる状態把握装置を得ることを目的とする。電力開閉機器の可動接点を駆動する電磁操作装置の開極用電磁コイルの励磁電流波形は、図5の電流Jのように最大値imax の次に現れる変曲点Pを有し、この変曲点は接点開離時に発生する。従って、時間tpの経時的変化から接点消耗量を求めることができる。よって、いずれも図示していないが、変曲点探索手段により変曲点Pの位置を、例えば電流の変化率(di/dt) に着目して求め、接点消耗量算出手段により変曲点が発生する時間tpの経時的変化から開閉接点の消耗量を求めるようにした。光学的な検出手段など機械的な検出手段を不要にでき、装置を小形安価にできる。可動接点に連結された駆動用の可動鉄心のストロークSTは、図示のようになり、Act3が開極完了点である。

Description

本発明は、電力遮断器の開閉接点の消耗量などの、被操作機器を電磁操作装置によって操作する場合の被操作機器、または電磁操作装置の状態を把握する状態把握装置に関するものであり、さらに、この状態把握装置を備えた電力開閉機器の開閉制御装置に関するものである。
遮断器の状態量の1つである開閉接点の消耗量を計測する計測装置として、例えば電磁操作機構の駆動コイルに連接した駆動棒に指標をつけ、その位置を光学的検出器を用いて検出し、接点が消耗することによる初期の位置からの指標の移動量を調べるものがある(例えば、特許文献1参照)。
英国特許出願公開公報第2350724号公報(第5頁第15行〜第20行及び第4図)
従来の開閉接点の消耗量を計測する計測装置は以上のように構成され、光学的検出器が必要になり装置が大きくなる。これに加え、光学的に狙いを定めて指標を捉える必要があるが、そのために軸ずれなどをなくすための光学的な調整が必要となる。しかも接点の消耗量はせいぜい数ミリメートル程度であるため、軸ずれなどをなくすための調整は高い精度で行う必要があった。また、検出器は1台の操作機構に2個、三相電力開閉機器で操作機構を各相ごとに1台計3台設ける場合、検出器が6個要ることになり装置が大形になり、また高価になるという問題があった。
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたものであり、光学的な調整が不要でかつ小形化できる、電磁操作装置または被操作機器の状態を把握する状態把握装置を得ることを目的とする。また、光学的な調整が不要でかつ小形化できる、電力開閉機器の状態把握装置を得ることを目的とする。更に、その状態把握装置を使用し、開閉接点の長寿命化を図ることができる電力開閉機器の開閉制御装置を得ることを目的とする。
この発明に係る状態把握装置は、固定鉄心と、この固定鉄心に対して移動可能に構成された可動鉄心と、駆動用電源により励磁され可動鉄心を移動させることにより可動鉄心に連結された被操作機器を駆動する電磁コイルとを備えた電磁操作装置に設けられるものであって、電磁コイルに流れる電流または電磁コイルに発生する電圧を測定する測定手段と、この測定手段からの出力波形上の変化情報を求める探索手段とを備え、この探索手段からの変化情報に基づき被操作機器または電磁操作装置の状態を推定するものである。
また、この発明に係る電力開閉機器の状態把握装置は、その電磁操作装置が、被操作機器としての電力開閉機器の開閉接点の可動接点を駆動するものであり、その探索手段は、電流測定手段からの電流波形の最大値の次に現れる第1の変曲点が発生する時間を接点移動開始時間として求める第1の変曲点探索手段と、接点移動開始時間よりも後に発生する変曲点であって電流波形が最小となる第2の変曲点が発生する時間を接点移動完了時間として求める第2の変曲点探索手段との少なくとも一方を備えたものである。
更に、この発明に係る電力開閉機器の開閉制御装置は、その電磁操作装置が、被操作機器としての電力開閉機器の開閉接点の可動接点を駆動するものであり、その電磁コイルとして、コンデンサに蓄積された電荷により励磁される開極用電磁コイルおよび閉極用電磁コイルを備え、
その探索手段は、電流測定手段からの電流波形の最大値の次に現れる第1の変曲点が発生する時間を接点移動開始時間として求める第1の変曲点探索手段と、接点移動開始時間よりも後に発生する変曲点であって電流波形が最小となる第2の変曲点が発生する時間を接点移動完了時間として求める第2の変曲点探索手段との少なくとも一方を備え、
接点移動開始時間および接点移動完了時間のうちの少なくとも一方とコンデンサの充電電圧および電力開閉機器の温度情報のうち少なくとも一方とに基づき次回に閉極用電磁コイルが励磁されたときの閉極完了時間を予測する閉極時間予測手段と、閉極完了予測時間に基づき次回に閉極用電磁コイルを励磁するタイミングを制御するタイミング制御手段とを備えたものである。
この発明に係る状態把握装置においては、固定鉄心と、この固定鉄心に対して移動可能に構成された可動鉄心と、駆動用電源により励磁され可動鉄心を移動させることにより可動鉄心に連結された被操作機器を駆動する電磁コイルとを備えた電磁操作装置に設けられるものであって、電磁コイルに流れる電流または電磁コイルに発生する電圧を測定する測定手段と、この測定手段からの出力波形上の変化情報を求める探索手段とを備え、この探索手段からの変化情報に基づき被操作機器または電磁操作装置の状態を推定するようにしたので、光学的な調整が不要でかつ小形な装置で被操作機器または電磁操作装置の状態を推定することができる。
また、この発明に係る電力開閉機器の状態把握装置においては、その電磁操作装置が、被操作機器としての電力開閉機器の開閉接点の可動接点を駆動するものであり、その探索手段は、電流測定手段からの電流波形の最大値の次に現れる第1の変曲点が発生する時間を接点移動開始時間として求める第1の変曲点探索手段と、接点移動開始時間よりも後に発生する変曲点であって電流波形が最小となる第2の変曲点が発生する時間を接点移動完了時間として求める第2の変曲点探索手段との少なくとも一方を備えたので、光学的な調整が不要でかつ小形な装置で、接点移動開始時間や接点移動完了時間を求めて電力開閉機器の状態を把握するることができる。
更に、この発明に係る電力開閉機器の開閉制御装置においては、その電磁操作装置が、被操作機器としての電力開閉機器の開閉接点の可動接点を駆動するものであり、その電磁コイルとして、コンデンサに蓄積された電荷により励磁される開極用電磁コイルおよび閉極用電磁コイルを備え、
その探索手段は、電流測定手段からの電流波形の最大値の次に現れる第1の変曲点が発生する時間を接点移動開始時間として求める第1の変曲点探索手段と、接点移動開始時間よりも後に発生する変曲点であって電流波形が最小となる第2の変曲点が発生する時間を接点移動完了時間として求める第2の変曲点探索手段との少なくとも一方を備え、
接点移動開始時間および接点移動完了時間のうちの少なくとも一方とコンデンサの充電電圧および電力開閉機器の温度情報のうち少なくとも一方とに基づき次回に閉極用電磁コイルが励磁されたときの閉極完了時間を予測する閉極時間予測手段と、閉極完了予測時間に基づき次回に閉極用電磁コイルを励磁するタイミングを制御するタイミング制御手段とを備えたので、電力開閉機器の開閉接点の寿命を長くすることができる。
実施の形態1.
図1〜図9は、この発明を実施するための実施の形態1を示すものであり、図1は電磁操作機構を用いた被操作機器である真空遮断器の構成図、図2は真空遮断器の開閉状態を示す状態図、図3は電磁操作機構の拡大図である。図4は真空遮断器の接点消耗量測定装置の構成を示す構成図である。図5は開極用コイルを流れる電流及び可動鉄心のストロークを示す特性図、図6は真空遮断器の動作時の質量と接点接触圧力を示す特性図である。図7は動作を説明するためのフローチャート、図8は開極用コイルを流れる電流の変化率を示す特性図、図9は接点が消耗してないときと消耗したときを対比させて開極用コイルに流れる電流波形とストロークを示す説明図である。
図1において、真空遮断器を構成する真空バルブ3は、真空の収容器の中に開閉接点5が収容されている。開閉接点5は、図1の左方に配設された固定接点5aに軸方向である図1の左右方向に所定の間隙を設けて対向配置された可動接点5bを有している。可動接点5bには、駆動棒7が固着されており、可動接点5bと駆動棒7にて可動部6を構成している。この可動部6が接圧ばね8及びばね受け9を介して後述の電磁操作機構10の可動鉄心16に連結されている。
電磁操作機構10は(図3も参照)、閉極用コイル13、開極用コイル14、可動鉄心16を有する。駆動用電磁コイルとしての閉極用コイル13及び開極用コイル14は、中空の矩形状に巻回されており、軸方向に所定の間隔を設けて配置されている。強磁性材料で形成された矩形断面の可動鉄心16が、閉極用コイル13及び開極用コイル14の軸方向の各中心部に軸方向に移動可能に配設されている。なお、可動鉄心16の外周部に板状の永久磁石16aが装着されている(図3を参照)。駆動電源装置20は、閉極用コンデンサ23、開極用コンデンサ24、閉極指令スイッチ27、開極指令スイッチ28を有する。また、駆動電源装置20の開極用コンデンサ24と開極用コイル14を接続する接続線31に電流測定手段である電流計測器32が設けられている。
電流計測器32に、電力開閉機器の特性量把握装置である接点消耗量測定装置33が接続されている。接点消耗量測定装置33は、図4にその詳細構成を示すように、AD変換器33a、第1の変曲点探索手段である開極開始点探索手段33b、メモリ33c、特性量把握手段としての接点消耗量算出手段33d及び接点消耗量判定手段33eを有する。なお、開極開始点探索手段33b、接点消耗量算出手段33dの各機能は、CPUにて実現している。開極開始点探索手段33bや接点消耗量算出手段33dは、図示していないが加算器と乗算器を有し、四則演算ができる。四則演算の対象となる数値は、メモリ33cから開極開始点探索手段33bや接点消耗量算出手段33d内部の一時的な記憶領域であるレジスター変数に置かれて演算される。演算結果は、レジスター変数に一時的に置かれたあと、メモリ33cに転送される。
次に、真空遮断器の開閉動作について説明する。図1において、駆動電源装置20の閉極用コンデンサ23及び開極用コンデンサ24は、常時所定の電圧に充電されている。図1及び図2(a)に示す可動接点5bが開極した状態において、閉極指令スイッチ27を押して閉極指令を与えると閉極用コンデンサ23に充電されている電荷が閉極用コイル13に供給される。すると、閉極用コイル13を流れる電流により可動鉄心16が軸方向で図1の左方に駆動され、接圧ばね8及び駆動棒7を介して可動接点5bを固定接点5aに接触させて閉極する。このとき、可動接点5bが固定接点5aに接触して図2(b)の状態になった後、さらに接圧ばね8が圧縮され接点間の接触圧力が確保された図2(c)の状態になり、可動鉄心16に装着された永久磁石16aの磁束によりこの状態に保持され、閉極状態となる。
この閉極状態において、開極指令スイッチ28を押して開極指令を与えると、開極用コンデンサ24に充電されている電荷が接続線31を介して開極用コイル14に供給され、開極用コイル14を流れる電流により可動鉄心16が軸方向で図1の右方に駆動され、図2(c)の状態からまず図2(b)に示す状態に変化する。この間は、可動鉄心16が右方へ移動しても圧縮されている接圧ばね8が伸びるだけで、可動接点5b及び真空バルブ3側の駆動棒7は移動しない。この後、さらに可動鉄心16が右方へ移動すると可動接点5b、駆動棒7、接圧ばね8、ばね受け9及び可動鉄心16が一体となって右方へ移動し、可動接点5bが固定接点5aから開離し、図2(a)の状態となり、可動鉄心16に装着された永久磁石16aの磁束により保持され、開極状態となる。
接点消耗量測定装置33の動作の説明に先立ち、真空遮断器が開極するときに開極用コイル14に流れる電流及び可動鉄心16のストロークの変化について説明する。真空遮断器が閉極しているときは、上述のように永久磁石16aの図3に示す黒矢印の磁束により、可動鉄心16が接圧ばね8を圧縮し、接点5a,5b間の接触圧力を確保した状態に維持されている(図2(c))。ここで、開極用コイル14に永久磁石の上記黒矢印の磁束を打ち消す方向の電流を流す。すると、上記保持磁力は減衰し、白矢印の磁束によって発生する電磁吸引力によって、可動鉄心16は開極方向(図1〜図3の右方向)に移動する。
可動鉄心16が移動し始めると、まず、可動鉄心16に連結されているばね受け9が移動するため、電磁操作機構10には可動鉄心16、ばね受け9、接圧ばね8、及び可動鉄心16とばね受け9とを連結している連結ロッドの質量分の慣性が働く。次に、ある一定距離、可動鉄心16が右方に移動するとばね受け9が真空バルブ3側にある駆動棒7に当たる。すなわち、図2(c)の状態から図2(b)の状態になる。この時点から、可動鉄心16から可動接点5bまでの可動部材全体が一体となって移動することになり、図6に示すように移動質量が急増する。この慣性を電磁操作機構10は受けることになる。
これらの動作は、以下の回路方程式(1)(2)および運動方程式(3)に基づくことになるが、可動鉄心16や可動接点5b等の一連の動きの中で、駆動系に関係する質量や負荷が不連続に変化し、その変化が開極用コイル14に流れる電流波形に変化をもたらす。本願発明は、この現象に着目したものである。
回路方程式(1)は、駆動前および駆動完了後の可動部6が静止している状態で成立する方程式である。回路方程式(2)は、駆動中で、速度起電圧項が発生している状態で成立する方程式である。
Figure 2005111641
ここで、I:コイル電流、R:コイル抵抗、z:ストローク、E:充電電圧、φ:コイルの総鎖交磁束量、Fm:電磁力、Fs:接圧ばね力、Ffriction:摩擦力、m:慣性質量である。
なお、式(1)(2)では、コイルに流れる電流が、定電圧源から供給されるものとしているが、図1に示すようなコンデンサなどの放電回路や電流印加回路から供給される場合も、ここでの現象は同様に扱ってもよい。
そして、電流波形への変化は、可動部6の駆動前から駆動状態に変化する時点の式(1)から式(2)に回路方程式が変化する際、もしくは、可動部6の駆動状態から駆動完了後に変化する時点の式(2)から式(1)に回路方程式が変化する際、もしくは、式(3)の運動方程式内の質量mもしくは負荷Fsが不連続に変化することにより加速度項d2z/dt2が不連続に変化した場合に現れる。これらは、電流波形、即ち、電流−時間特性I(t)の、1階微分がゼロ、または1階微分もしくは2階微分が不連続となる点に相当し、本願明細書では、上記現象で電流が変化する点を総称して変曲点と定義するものとする。
さて、理論的には、以上のようにして開極用コイル14に流れる電流波形を求めることができるのであるが、実際の真空遮断器において測定した例をモデル化して、可動鉄心16のストロークと合わせて、図5に示す。図5において、開極用コイル14に流れる電流Jの波形は、可動鉄心16の移動開始点(Act1)の時間tsにおいて最大値imaxとなり、この時間tsに次いで、時間tpにおいて第1の変曲点P、時間tqにおいて最小点となる第2の変曲点(以下、適宜最小点とも呼称する)Qを有する。時間tp,tqは、開極用コイル14が励磁された瞬間を時間軸の零点(基準点)にして表している。なお、以下における他の時間についても同様である。なお、時間の基準点は、どこにおいてもよい。
可動鉄心16のストロークは、図5のストロークstに示すように変化し、時間tsにおいて可動鉄心16が移動を開始し(図5の点Act1)、接点移動開始時間であり開極開始時間である時間(変曲点Pが発生する時間)tpにおいて可動接点5bが固定接点5aから開離を開始し(図5の開極開始点Act2)、以後可動鉄心16及び可動接点5bが一体となって移動し、最小点Qに対応する時間(最小点Qが発生する時間)tqにおいて全ストロークを移動し可動鉄心16及び可動接点5bが停止するとともに開極が完了する(図5の開極完了点Act3)。すなわち、時間tqが接点移動完了時間であり、開極完了時間である。以上のように、開極用コイル14に流れる電流Jの波形に注目して変曲点P及び最小点Qの発生する時間tp及びtqを求めれば、それが開極開始及び開極完了時間である。
次に、真空遮断器が開極するときに開極用コイル14に流れる電流、つまり接続線31に流れる電流を測定する電流計測器32及び接点消耗量測定装置33について説明する。接続線31を流れる電流は、電流計測器32にて流れる電流に比例したアナログ信号の電圧出力に変換され、AD変換器33aに供給され、デジタル信号に変換される。このデジタル信号に基づいて、開極開始点探索手段33bによって、図5の電流波形の変曲点Pの位置すなわち変曲点Pが発生する時間tpを求める。そして、時間tpが真空遮断器の初期状態での時間tp(初期)に対してどのように変化するかを測定することにより、接点消耗量算出手段33dにより接点消耗量を求めることができる。
以下、変曲点Pの位置を探索する方法について説明する。ここで、変曲点Pの位置とは、横軸に時間軸をとり、縦軸に電流をとって表したときの座標上の位置である。変曲点Pの位置を探索する方法として、種々の方法が考えられるが、この実施の形態においては、電流の変化率に着目して求めるものについて説明する。この探索は開極開始点探索手段33bによって行われる。メモリ33cには予め真空遮断器が開極に要する時間の間のデータを保持できるようにN個の大きさの記憶領域Gが確保されている。例えば、開極に要するのに十分な時間が30msecであるとすれば、上記の例のように量子化ビット数が10ビットでサンプリングレート100kS/s(Δtg=10μsec間隔)のときは1個あたり10ビット以上でN=3000個の大きさの記憶領域を配列Gとして確保する。
また、以下の演算処理のために必要な例えばM=N/10個の大きさの記憶領域を配列Fとして確保する。開極開始点探索手段33bは、このようにメモリ33c上に配列を準備した上で、以下のような手順で処理を実行する。以下、図7のフローチャートにより、開極開始点探索手段33b及び接点消耗量算出手段33dの動作を説明する。
1)電流値の取り込み(ステップS11)
真空遮断器が開極指令を受けたときを時間t=0として、電流計測器32を介して接続線31に流れる電流の取り込みを時間Δtg(10μsec)間隔で開始し、AD変換器33aによりデジタルデータに変換してデータをメモリ33cの配列Gに格納する。配列Gの第j番目の要素には時間j・Δtgにおける値が格納される。そして、N個のデータを取得した時点で取り込みを終了する。
2)平滑化(ステップS12)
取り込まれたデータの例えば10個分ずつの平均値を配列Fに格納する(ステップS12)。平滑化により、配列Gに格納されたデータが持っているノイズ成分が軽減される。これにより、Δtf=100μsec間隔での平滑化されたサンプリングデータが得られる。従って、配列Fの第i番目の要素には時間t=i・Δtfにおける値が格納される。
3)開極開始時間探索(ステップS13)
変曲点探索手段33bは、まず配列Fのデータについて、その最大値を求める。次に、電流の変化率(dI/dt)を順次求める。このようにして、求めたものを、図8に示す。図8に示すように、(dI/dt)は、最初急激に増加し、そこから漸次減少しながら零点Uを通過し、負の値になる。この零点Uが図5(a)における電流Jが最大値imaxとなる時間tsに対応し、可動鉄心16の移動開始点である。そして、時間tsの後、(dI/dt)が負の値となり減少を続け、点Rにおいて、値が急増する。この点Rが図5の変曲点Pに対応するものであり、この開極開始点Rが発生する時間tpが接点移動開始時間である。
なお、先に、本願明細書においては、電流−時間特性I(t)の、1階微分がゼロ、または1階微分もしくは2階微分が不連続となる点に相当し、上記現象で電流が変化する点を総称して変曲点と定義するものとしたが、特にこの「不連続となる」ことを判断するには、以下の内容を考慮する必要がある。
即ち、この不連続性の存在は、統計誤差を含まないと仮定して判断する場合に対するものである。具体的には、例えば、実測データにスムージング処理を施したり、1または複数の領域ごとに分けての関数でフィッテイングして結果を求める場合がある。スムージング処理を施す場合は、もともとのデータの不連続による急変部分が「スムージング」されるので、そのままでは「1階微分もしくは2階微分が不連続となる」には該当しないことになるが、この場合は、ある時間範囲のデータ変化についての1階微分もしくは2階微分の値が急変する部分を推定することにより「不連続」点の位置を評価することができる。 従って、少なくとも、本願では、以上のような場合も、請求項2等で言う「不連続になる点」に含まれるものとする。また、1の関数でフィッテイングした場合(通常は困難なので、複数関数によるフィッテイングとなるが)も、通常、厳密な意味での「1階微分もしくは2階微分が不連続」とはならないが、上記スムージング処理の場合と同様の解釈とする。
4)可動接点のワイプ量算出(ステップS14)
接点消耗量算出手段33dは、まず、接点移動開始時間である時間tpと可動鉄心16が移動を開始する可動鉄心移動開始時間である時間tsとの時間差Δtw(=tp−ts)から可動接点5bのワイプ量Lwを計算する。時間差Δtwとワイプ量Lwとの関係は、実機について測定してデータベースをつくっておき、当該データベースを参照してワイプ量Lwを求める。
なお、ワイプ量とは、可動鉄心が移動を開始してから接点が移動開始するまでに、可動鉄心が移動した距離、または、閉極状態でのばねの圧縮量と開極状態でのばねの圧縮量との差であり、ワイプ量の変化量は、接点消耗量に等しい。
5)接点消耗量算出(ステップS15)
さらに、接点消耗量算出手段33dは、第2の所定時である現在のワイプ量Lwと、第1の所定時である以前に測定された接点が消耗していないときのワイプ量Lw0との差ΔLwを求め、ワイプ量の差ΔLwから接点消耗量を決定する。
6)接点消耗量のチェック(ステップS16)
接点消耗量判定手段33eは、決定した接点消耗量が所定値を超えていないかチェックする。
7)信号の外部出力(ステップS17)
接点消耗量判定手段33eは、接点消耗量が所定値を超えていれば警報信号と接点消耗量を、超えていなければ接点消耗量を外部に出力する。
以上のようにして、接点消耗量を求めるのであるが、図9に接点消耗前と接点消耗後の開極用コイル14に流れる電流を比較して示した。図9において、接点消耗前の開極用コイル14の電流Jを実線で、接点消耗後の開極用コイル14の電流を点線で示している。図9において、新品時(この発明における第1の所定時)において、開極用コイル14に流れる電流の最大値imaxに対応する時間tsと変曲点Pに対応する時間tp1の時間差Δt1(=tp1−ts)から、ワイプ量ΔLw1を求める。そして、新品時よりも後のある時点(本発明における第2の所定時)においては、接点消耗にともない変曲点Pの生じる位置が図9の左上方向に移動し、時間tp1から時間tp2に変化する。すなわち、可動鉄心16が開極動作を開始してから可動接点5bが固定接点5aから開離するまでの時間が短くなる。また、図9に示すように、可動鉄心16がストロークエンドに到達する開極完了時間がtq1からtq2へと、長くなる。これは、接点消耗量の増加にともない可動部の移動距離がその分長くなるためである。
このとき、開極用コイル14に流れる電流の最大値imaxに対応する時間ts(接点消耗時においてもほとんど変化しない)と変曲点Pに対応する時間tp2の時間差Δt2(=tp2−ts)から、ワイプ量Lw2を求める。そして、接点消耗前のワイプ量Lw1と上記ワイプ量Lw2との差ΔLWから、計算によりあるいはワイプ量の差ΔLwと接点消耗量との関係を表したデータテーブルから接点消耗量を求める。
上記では、時間tsと時間tpとの差から可動接点5bのワイプ量を求め、そのワイプ量の変化(Δlw1からΔlw2に変化)から接点消耗量を求めるものについて説明したが、ワイプ量を求めるのを省略して、時間tpの変化(tp1からtp2へ変化)から接点消耗量を求めることもできる。
以上のように、開極用コイル14の電流Jの波形の変曲点Pの位置を開極開始点探索手段33bにより求め、変曲点Pの位置(発生する時間)の変化から接点消耗量を求めることができる。従って、光学的な検出器を用いないで接点消耗量の測定が可能となり、光学的調整を不要にしたうえで装置を小形化することができる。なお、この実施の形態では開極時における開極用コイルの電流波形を用いて接点消耗量を求めたが、閉極用コイル13の電流波形から接点消耗量を求めることもできる。
実施の形態2.
先の実施の形態1の図5では、電流値が最大となる点を、可動鉄心の移動開始点としていた。厳密な精度を問題としない限り、この取り扱いで支障ないが、現象を非常に詳細にとらえると、回路の時定数等との関係で、実際の可動鉄心の移動開始点は、電流最大点より少し手前となり、その変曲点は、変化の程度が小さいため、一般に、抽出が困難となる。この実施の形態2では、このような場合の、簡便な変曲点の探索方法について紹介する。
即ち、図10に示すように、電流最大点であるA点よりも前の時点A’において可動鉄心は移動を始めている。詳細には、A’点において、電流波形の変曲点が存在するが、検出が容易な極値に相当するA点に比較して波形の変動が小さく、これを検出するには高精度で電流測定を行う必要があり、測定装置のコストアップにつながる。
そこで、A点からA’点への補正量である補正時間ΔTを用いて、A点の補正を行うことにより、より正確な状態因子、駆動パラメータの算出を行うことができる。
一般に、ある変曲点を波形分析から算出するよりも、近傍の極小点、極大点から補正時間ΔTを用いて、変曲点を推定する方が、高速、又は、容易に変曲点を推測することができる場合がある。
なお、補正時間ΔTの算出方法としては、予め実測、又は、計算によって決められた固定値を用いる方式、A点の時刻、電流、電圧値との相関を予め実験、計算などによって求めた関数、又はマップデータから算出する方式、又は、A点以前の波形データから近似関数を作成し、実際の波形との比較から求める方式などがある
実施の形態3.
図11、図12はこの発明の他の実施の形態を示すものであり、図11は真空遮断器の開閉時間監視装置の構成図、図12は動作を示すフローチャートである。図11において、状態把握装置としての開閉時間監視装置43は、図5と同様のAD変換器33a及びメモリ33cの他に、第2の変曲点探索手段である開極時最小点探索手段43aおよび閉極時最小点探索手段43b、信号発信手段としての異常判定手段43cを有する。
次に、図12のフローチャートにより開閉時間監視装置43の動作を説明する。開極指令スイッチ28を押して開極用コイル14に開極指令を与え、開極動作を行わせる(ステップS21)。このとき接続線31に流れる電流をAD変換器33aにてデジタルデータに変換してメモり33cに取り込む(ステップS22)。その後、実施の形態1と同様に平滑化処理をする(ステップS23)。開極時最小点探索手段43aにより、図5に示したのと同様の最小点Qを探索する(ステップS24)。
最小点Qの探索は、例えば開極時の電流Jの変化率(di/dt)により行う。図8は、先に示した開極用コイル14を流れる電流の変化率を示す特性図であるが、図8において、最小点Qに対応する開極完了点Sにおいて(di/dt)が所定値以上正方向に変化することに着目して開極時の最小点(図5の最小点Q)を探索する。この最小点Qが生じる時間tqが可動接点5bの移動完了時間すなわち開極完了時間であるので、異常判定手段43cにより、時間tqが所定範囲内か否か判定し(ステップS25)、所定範囲を逸脱していれば異常を知らせる異常信号を発信する(ステップS26)。所定範囲内であればステップS31へ行く。
閉極時において閉極用コイル13に流れる電流の波形も、図5に示した電流Jと同様の変化をする。従って、開極時の最小点の探索と同様にして閉極時の最小点を探索できる。すなわち、閉極指令スイッチ27を押して閉極用コイル13に閉極指令を与え、閉極動作を行わせる(ステップS31)。このとき接続線に流れる電流をAD変換器33aにてデジタルデータに変換してメモり33cに取り込む(ステップS32)。その後、平滑化処理をする(ステップS33)。閉極時最小点探索手段43bにより、図5に示したのと同様の最小点を探索する(ステップS34)。最小点の探索は、先のステップS24におけるのと同様の方法により行う。この最小点が生じる時間が可動接点5bの移動完了時間すなわち閉極完了時間であるので、異常判定手段43cにより、閉極完了時間が所定範囲内か否か判定し(ステップS35)、所定範囲を逸脱していれば異常を知らせる異常信号を発信する(ステップS36)。
開極や閉極が完了するまでの時間が異常に長い場合は、可動接点5bや可動鉄心16が移動する際の摩擦抵抗の増大などの異常が考えられる。また、開極や閉極が完了しない場合は、可動接点5bや可動鉄心16などの移動不良が考えられる。
以上のように、接点移動完了時間としての開極完了時間あるいは閉極完了時間を異常判定手段により監視することにより、機械的な開閉補助接点を用いることなく、開極や閉極の完了を検出できる。また、遮断器の不完全投入や開極不能などの駆動状態の異常を検出でき、誤動作防止や信頼性の向上に資することができる。
実施の形態4.
図13は、さらにこの発明の他の実施の形態を示す真空遮断器の特性量測定装置の構成図である。図13において、状態把握装置としての特性量測定装置53は、図4と同様のAD変換器33aないし接点消耗量算出手段33d、図11と同様の開極時最小点探索手段43aの他に、特性量把握手段としての開極時間算出手段53a、信号発信手段としての異常判定手段53bを有する。AD変換器33aないし接点消耗量算出手段33dにより、上記実施の形態1と同様の方法により第2の所定時である現在のワイプ量Lw2と、第1の所定時である以前に測定されたワイプ量Lw1との差ΔLwを求め、ワイプ量の差ΔLwから接点消耗量を決定する。さらに、開極時最小点探索手段43aにより、図5に示した変曲点P以後で電流が最小となる最小点Q(変曲点でもある)の位置を求める。
開極時間算出手段53aは、変曲点Pに対応する時間tpと最小点Qに対応する時間tqから(tp,tqは図5参照)、時間tpとtqとの時間差Δtdを求める。さらに、時間差Δtdから、予め実機において測定された時間差と開極時間の関係が表形式にて記憶された開極時間データベースを用いて、開極時間を求める。異常判定手段53bは、上記のようにして求めた接点消耗量あるいは開極時間が所定値を超えていないかどうか判定し、超えていれば警報信号と超えた接点消耗量や開極時間を、超えていなければ接点消耗量及び開極時間を外部に出力する。なお、開極時間算定手段53aは、求めた開極時間からさらにこれを換算して開極速度を求めるものであってもよい。
また、この時間差Δtdは、可動接点5bや可動鉄心16が移動する際の摩擦抵抗の増大などによって大きくなるので、時間差Δtdを求めることで真空遮断器の動作状態を求めることができる。
このような方法によって開極用コイルの電流波形の変曲点Pと最小点Qの位置から開極時間の変動を求めることができるので、光学的調整を不要にしたうえで装置を小形化、低価格化できる。また、異常判定手段53bを設けて、接点消耗量や開極時間が所定範囲から逸脱していない否かを判定し、異常の場合、警報を発するようにしたので、接点消耗量の異常や真空遮断器の不完全投入や開極不能などの動作不良の監視を行うことができ、信頼性の向上を図ることができる。
実施の形態5.
図14は、さらにこの発明の他の実施の形態を示す真空遮断器の特性量測定装置の構成図である。図14において、状態把握装置としての特性量測定装置63は、接点消耗量把握手段としての接点消耗量算出手段63aを有する。この実施の形態においては、接点消耗量算出手段63aは図13に示した接点消耗量算出手段33dとは異なる方法により接点消耗量を求める。その他の構成については、図13に示した実施の形態3と同様のものであるので、相当するものに同じ符号を付して説明を省略する。上記実施の形態1と同様の方法により電流波形の変曲点Pの位置を求める。さらに、最小点探索手段53aにより、図5に示した変曲点P以後で電流が最小となる最小点Qの位置を求める。
開極時間算出手段53aは、変曲点Pに対応する時間tpと最小点Qに対応する時間tqとの時間差Δtd(=tq−tp、図5参照)を求める。さらに、時間差Δtdから、予め実機において測定された上記時間差Δtdと開極時間の関係が表形式にて記憶された開極時間データベースを用いて、開極時間を求める。接点消耗量算出手段63aは、予め実機において測定された第1の所定時である新品の時の時間差Δtd1(=tq1−tp1、図9参照)と第2の所定時である現在の(所定回数回数開閉した後の)時間差Δtd2(=tq2−tp2、図9参照)との差を求め、この差と接点消耗量との関係を表すデータベースから接点消耗量を求める。異常判定手段53bは、接点消耗量あるいは開極時間が所定値を超えていないかどうか判定し、超えていれば警報信号と超えた接点消耗量や開極時間を、超えていなければ接点消耗量及び開極時間を外部に出力する。なお、開極時間算定手段53aは、求めた開極時間からさらにこれを換算して開極速度を求めるものであってもよい。また、接点消耗量は時間tpと時間tqとの時間差Δtdの変動(Δtd1からΔtd2に変化)から求める代わりに、時間tqの変動、すなわち新品の時の時間tq1と所定回数開閉したときの時間tq2との差、から、接点消耗量を求めるようにしてもよい。
このように、開極用コイルの電流波形の変曲点Pに対応する時間tpと最小点Qに対応する時間tqの変動から、あるいは最小点Qに対応する時間tqの変動から接点消耗量を求めることができる。また開極用コイルの電流波形の変曲点Pに対応する時間tpと最小点Qに対応する時間tqから開極時間の変動を求めることができる。従って、光学的調整を不要にしたうえで装置を小形化、低価格化できる。また、異常判定手段53bを設けて、接点消耗量や開極時間が所定範囲から逸脱していない否かを判定し、異常の場合、警報を発するようにしたので、接点消耗量の異常や真空遮断器の不完全投入や開極不能などの動作不良を知ることができ、信頼性の向上を図ることができる。
実施の形態6.
図15は、さらにこの発明の他の実施の形態を示す真空遮断器の開閉制御装置の構成図である。図15において、開閉制御装置73は、温度及びコンデンサ電圧取得手段73a、閉極時間予測手段73b、投入タイミング制御手段73cを有する。その他の構成について、図4に示したものと同様のものである。まず、変曲点探索手段33bにより、図5に示したのと同様の変曲点Pを探索し、変曲点Pが生じる時間tpを求める。接点消耗量算出手段33dは、開極用コイル14に流れる電流が最大値となる時間tsと上記時間tpから実施の形態1と同様にして可動接点5bのワイプ量Lwを算出し、先に算出した接点消耗前のワイプ量Lw0との差から接点消耗量を求める。温度及びコンデンサ電圧取得手段73aは、真空遮断器の温度及び閉極用コンデンサ23の電圧のデータを取得する。閉極時間予測手段73bは、これら温度及び電圧と上記接点消耗量とに基づいて、次回に閉極する時の閉極時間を予測演算する。
閉極時間予測手段73bが予測演算する閉極時間は、閉極用コイル13の温度が高ければその抵抗が大きいので流れる電流が小さくなるので長くなり、コンデンサ23の温度が高ければコンデンサ23の容量が大きくなり閉極用コイル13に流れる電流が大きくなるので短くなり、コンデンサ23の充電電圧が高いと閉極用コイル13に流れる電流が大きくなるので短くなる。なお、真空遮断器あるいは真空遮断器を含む電力開閉機器の内部は、ほぼ一様な温度となっていると期待できるので、電力開閉機器内部のある一点の温度情報でコンデンサ23および閉極用コイル13の温度を代表することができる。
さらに、接点の摩耗によって変曲点Pが左方に移動し開極開始時間が早くなると、可動接点5bは接点摩耗量分だけ余分に移動しなければならず、その分だけ移動時間すなわち開極時間が長くなる。従って、閉極時も接点摩耗量分だけ(図9の時間tp1,tp2参照)可動接点5bの移動距離が長くなるので、閉極時に当該接点摩耗量分の距離を移動する時間を加算して閉極時間を予測する。閉極タイミング制御手段73cは、演算された閉極時間に基づいて真空遮断器の投入(閉極)タイミングを制御する。投入タイミングは、例えば真空遮断器を投入したときに開閉接点に流れる突入電流がほとんど零となるように制御し、真空遮断器の接点消耗量の軽減を図る。
なお、閉極時間の予測演算は、要求精度によっては、閉極用コンデンサ23の電圧の情報および閉極用コイル13の温度の情報のいずれかを省略して行ってもよい。後述の実施の形態7の場合も同様である。
実施の形態7.
図16は、さらにこの発明の他の実施の形態を示す真空遮断器の開閉制御装置の構成図である。図16において、開閉制御装置83は、開極時最小点探索手段43aと閉極時間予測手段83aを有する。その他の構成について、図15に示したものと同様のものである。まず、変曲点探索手段33b及び開極時最小点探索手段43aにより、変曲点P及び最小点Q(図5のP,Qを参照)を探索し、変曲点P及び最小点Qが生じる開極開始及び開極完了時間である時間tp,tqを求める。この時間tqと時間tpとの差Δtpqから開極時の可動接点5bの移動距離dを求める。また、温度及びコンデンサ電圧取得手段73aにより、真空遮断器の温度及び閉極用コンデンサ23の電圧のデータを取得する。閉極時間予測手段83aは、これら温度及び電圧と上記開極時の移動距離dとに基づいて、次回に閉極する時の閉極時間を予測演算する。
閉極時間予測手段83aが予測演算する閉極時間は、閉極用コイル13の温度が高ければその抵抗が大きいので流れる電流が減少するので長くなり、コンデンサ23の温度が高ければコンデンサ23の容量が大きくなり閉極用コイル13に流れる電流が大きくなるので短くなり、コンデンサ23の充電電圧が高いと閉極用コイル13に流れる電流が大きくなるので短くなる。なお、真空遮断器あるいは真空遮断器を含む電力開閉機器の内部は、ほぼ一様な温度となっていると期待できるので、電力開閉機器内部のある一点の温度情報でコンデンサ23および閉極用コイル13の温度を代表することができる。
さらに、接点の摩耗によって開極時の可動接点5bの移動距離が延びるので、閉極時においてもその分閉極時間が長くなるが、移動距離dと閉極時間との関係は、予め両者を対応させたテーブルを作成しておき、閉極時間を予測するときに参照して閉極時間を求める。閉極タイミング制御手段73cは、演算された閉極時間に基づいて真空遮断器の投入(閉極)タイミングを制御する。
実施の形態8.
先の実施の形態1では、電流波形上の各変曲点の探索を、電流の時間変化率を基に行っていた(図8)。この実施の形態8では、電流波形を多項式の近似曲線にあてはめ、この近似曲線に基づき各変曲点を探索する場合について、以下、図17のフローチャートにより、その動作を説明する。
1)電流値の取り込み(ステップS41)
真空遮断器が開極指令を受けたときを時間t=0として、電流計測器32を介して接続線31に流れる電流の取り込みを時間Δtg(10μsec)間隔で開始し、AD変換器33aによりデジタルデータに変換してデータをメモリ33cの配列Gに格納する。配列Gの第j番目の要素には時間j・Δtgにおける値が格納される。そして、N個のデータを取得した時点で取り込みを終了する。
2)平滑化(ステップS42)
取り込まれたデータの例えば10個分ずつの平均値を配列Fに格納する(ステップS42)。平滑化により、配列Gに格納されたデータが持っているノイズ成分が軽減される。これにより、Δtf=100μsec間隔での平滑化されたサンプリングデータが得られる。従って、配列Fの第i番目の要素には時間t=i・Δtfにおける値が格納される。
3)最大値探索(ステップS43)
配列Fの最大値を与える要素番号imaxを求める。
4)変曲点近点探索開始点設定(ステップS44)
imaxから例えば3msecに相当する30個手前の要素番号を変曲点近点探索開始点istとする。
5)配列Fに対して近似曲線を求める(ステップS45)
istからimaxまでの範囲の配列Fの値に対し、最小自乗法を用いて多項式で近似する。例えば2次曲線(at+bt+c)を近似させ、係数a,b,cをそれぞれ求める(図18参照)。最小自乗法による近似については一般的によく知られた方法であるので詳細な説明は省略する。近似式は二次式に限られるわけではないが、二次曲線によれば取り扱いが容易である。
6)近似成功かを判断する(ステップS46)
係数aの符号によって近似が成功したかどうかを判断する。すなわち、図19に示すようにa≧0であれば、近似曲線は下に凸の形をしているので失敗である。失敗の場合にはistを1増加してステップS45に戻る。一方、a<0の場合には上に凸の形であるので近似成功である。このとき、imaxの値を近似終了点iedとする(imax=ied)。
7)外挿誤差を求める(ステップS47)
外挿点t=ied+1に対して、誤差D=F(t)−(at+bt+c)を求める。
8)変曲点近点かを判断する(ステップS48)
誤差Dが予め決められた判断値を超えているか否かで変曲点の近点であるかどうかを判断する。変曲点近点であればその判断値以下の値となっている。
そこで、例えば判断値を5として図20に示すようにD≦5であれば変曲点近点ではないとして次のステップS19に進み、図21に示すようにD>5であれば変曲点近点であるとしてステップS50に進む。
9)近似曲線の再計算(ステップS49)
iedを1増加して、istからiedまでの範囲の配列Fの値に対し、再び最小自乗法を用いて2次曲線(at+bt+c)を近似させ、係数a,b,cをそれぞれ求める。そして、ステップS47にもどり、ステップS47からステップS49までを、変曲点近点が見つかるまで繰り返す。
10)変曲点探索開始点設定(ステップS50)
変曲点近点から例えば100μsec戻ったところに相当する配列Gの要素番号を変曲点探索開始点jstとする。すなわち、jst=10×(ied−1)とする。
12)変曲点探索終了点設定(ステップS51)
変曲点近点から例えば200μsec先のところに相当する配列Gの要素番号を変曲点探索終了点jedとする。すなわち、jed=10×(ied+2)とする。
13)近似曲線を求める(ステップS52)
jstからjedまでの範囲の配列Gの値に対し、最小自乗法を用いて多項式で近似する。例えば2次曲線(at+bt+c)を近似させ、係数a,b,cをそれぞれ求める。
14)変曲点の決定(ステップS53)
図22に示すように2次曲線(at+bt+c)の最小値を与えるtp=−b/(2a)を変曲点Pの位置とする。なお、図22において、黒い点で示したDn,Dn+1,Dn+2,Dn+3は、配列Gのデータである。
15)変曲点位置の時間差計算(ステップS54)
こようにして探索された変曲点P1の位置に対応する時間tpと、予め測定しておいた接点消耗していない時における変曲点Pの位置に対応する時間tp0との間の時間差(tp0−tp)を求める。
15)接点消耗量計算(ステップS55)
接点消耗量算出手段33dは、時間差(tp0−tp)と接点消耗量との関係(ほぼ比例するが)を予め実験や計算によって求めた式や表から接点消耗量を求める。
以上のような手順によって開極用コイルの電流波形の変曲点の位置を最小自乗法による近似を用いて求め、変曲点Pの位置(発生する時間tp)から接点消耗量を求めることができる。従って、光学的な検出器を用いないで接点消耗量の測定が可能となり、光学的調整を不要にしたうえで装置を小形化することができる。接点消耗量測定装置33は、ワンチップICで実現でき、特に小形軽量化、低価格化の要請の強い真空遮断器に組み込むのに適したものとすることができる。
なお、変曲点PやQは、変曲点探索手段や最小点探索手段などによらず、例えば、図5に示した電流の波形Jを表示装置の画面上に表示して、当該表示画面において目視により変曲点P及びQをマウスにてクリックして、クリックされた座標点から時間tp及びtqを求めて実施の形態1で用いたのと同様の接点消耗量のデータベースから接点消耗量を自動計算させるようにすることもできる。
実施の形態9.
なお、以上の各実施の形態では電流波形に基づいて検出する方法を示したが、コンデンサの電荷により励磁される開極用や閉極用コイルの場合は、その電圧に電流と同様な変曲点が現れるので、同様な手法により接点消耗量や開極時間や閉極時間などの機器状態を求めることができる。実施の形態9は、この電圧波形の変曲点から特性量を求めるもので、図23は、開極動作時、非励磁コイル、即ち、閉極用コイル13に誘起される電圧を測定した結果(細い実線で示す)を示し、電流波形で示す図5に対応するものである。なお、図中、太い実線は、可動鉄心16のストロークを示す。
図23から、得られた電圧波形の、例えば、その時間微分特性から変曲点Pを求めることができ、開極開始時間(接点移動開示時間)tpを得ることができる。従って、先の電流波形を用いた場合で説明したと同様の手法で、電力開閉機器の特性量の変化を把握することが可能となる。
実施の形態10.
以上の形態例では、可動鉄心の移動開始点から移動完了点(図5の例では、開極完了点Qに相当する)に至る電流波形上の変曲点における変化情報を対象としてきたが、可動鉄心の移動完了後の波形からも変化情報を求めうることを、この実施の形態10で説明する。
図24において、開閉装置の動作完了、即ち、可動鉄心の移動完了時点Q点以後の電流波形は、電磁操作機構の可動部の衝突時の反跳によって生じる電流変動が重畳した波形を示している。そして、この機械的な反跳の大きさは、開閉装置の駆動速度、固定状態等の状態を反映する。従って、このQ点以降の電流波形の変化から機器状態の変化を検出することができる。
具体的には、Q点以後の電流波形から、特定の複数点を用いて、反跳が生じない場合の電流波形を推定し、この推定された電流波形(同図の点線部分を含む補間曲線で示す)と実測波形(実線で示す)との差分を求める。同図の下半部に示す、この差分波形は、上記の機械的な反跳の大きさを示すものである。差分波形から、その最大値、波形の時間幅、積分値などの数値を抽出し、正常時のデータ、又は、予め決められた限界値と比較することによって、開閉装置の状態判定を行い、異常が判定された場合には、異常信号を出力する。このような異常判定手段を加える事により、装置の異常状態を事前に知ることができる。
実施の形態11.
また、以上では、電力開閉機器として真空遮断器を例にあげたが、気中開閉器や電磁接触器などの同様の構成の電磁操作機構を有する電力開閉機器にも適用することができることは勿論であるが、この発明は、更に、広範囲な機器への応用が可能である。
図25は、この発明の実施の形態11に係り、エレベータなどに使用されるブレーキ装置を駆動する電磁操作機構に本願発明になる状態把握装置を適用したものである。図において、電磁操作機構100は図1、3で説明した電磁操作機構10と同様のものであるが、一対のコイル101、102に流す電流を操作することによって、可動鉄心103が連結部104を紙面左右方向に駆動する。図25は、ブレーキ制定時を示し、開放ばね105の伸張力によりブレーキレバー106が一定の力でレール107を挟み込みブレーキ力を発生している。
ここで、コイル101、102に電流を供給して励磁すると、可動鉄心103は紙面左方に移動し、開放ばね105を押し縮めながらブレーキレバー106を回動させレール107と離反してブレーキ力が開放される。これにより、エレベータかごが移動を開始する。
図26は、図25のブレーキ装置のコイル電流波形を示すもので、電流ピーク時の次の変曲点Pがブレーキ開放動作完了時間となる。そして、経時変化で連結部の摩擦等が増大して機構状態が変化すると、図に示すように、電流値が増大していくとともに、変曲点がP1→P2→P3とずれていき、ブレーキ開放動作完了時間が長くなっていく。
従って、先の実施の形態1等で説明したと同様の要領で、電流波形の変曲点探索手段により変曲点の時間情報の経時変動量を把握監視することにより、動作不具合を起こす前に異常警報を発信することで、障害を未然に防止するとともにメインテナンスを確実に実施することができる。
勿論、ブレーキ摺動部の摩耗量の変動も探索した変曲点の時間情報に影響を及ぼすので、これら変曲点のデータから摩耗量を推定することもできる。
また、エレベータのブレーキ装置に限らず、自動車用などの弁の開閉操作を行う動弁機器にも、本発明は同様に適用することができ、同等の効果を奏する。
さらに、一般的には、電磁操作装置、および、その電磁操作装置により駆動される被操作機器の摩擦などの状態因子の変化によって、その駆動特性が変化する電磁操作装置、または、それによって操作される被操作機器の状態把握にも同様に本発明を適用できる。
なお、本願発明の状態把握装置の適用分野によっては、その電磁操作機構のコイルが1個のみ使用されるものがある。ここで、電圧波形からその変曲点を探索するには、コンデンサ等の駆動電源から電流を供給中の当該コイルの電圧を測定する必要がある。この場合、電流変動によって上記駆動電源の内部抵抗に生じる電圧ドロップの変動が探索対象の電圧変動波形となる。
実施の形態12.
ここでは、電磁操作機構の駆動電源であるコンデンサ(図1参照)の容量変動を簡便に検出する要領について説明する。即ち、コンデンサは、一般に、充放電動作を繰り返す過程で素子が劣化しその静電容量が次第に減少していく。一定以上コンデンサの容量が低下すると、正常な駆動操作を補償する電流をコイルに供給できなくなり、電磁操作装置として動作不具合を起こすことになり、容量の監視が必要となる。
図27は、コイルへの放電時におけるコンデンサの端子電圧の電圧波形を示す。そして、ここでは特に、コンデンサの容量が変化した場合の電圧波形の変化に着目する。即ち、図示するように、コンデンサ容量が初期状態(100%)から80%、60%に減少すると、電圧の減衰速度が変化することが分かる。そこで、電圧印加時からある一定の時間経過後の電圧減衰量を検出することにより、コンデンサの容量劣化を把握することができ、一定の容量低下を検出すると警報を発信するようにすれば、電磁操作装置の不具合を未然に防止するとともにメインテナンスを確実に実施することができる。
特に、この容量変化検出手段を実施の形態6、7(図15、16参照)の開閉制御装置に取り込めば、専用の容量モニタを用いることなくコンデンサ容量をモニタすることができ、制御装置を安価に構成することができる。
実施の形態13.
ここでは、電磁操作装置の周囲温度を簡便に検出する要領について説明する。電磁操作装置の閉極用コイル13や開極用コイル14に、遮断器が動作していないある所定時に微弱電流を通電し出力電圧を計測する。ここで、コイルに使用される導線などの抵抗は温度に対して線形に変化するため、あらかじめコイルの抵抗を測定しておき、上記抵抗に対する抵抗変動率を計測することにより周囲温度を概ね把握できる。ここで、抵抗が変動すると微弱電流が流れた場合の出力電圧は、V=I*Rで変化するため、上記出力電圧をモニタしておけば、周囲温度の変化がわかることになる。
検出した周囲温度に応じて、遮断器の動作不具合を起こす前に異常警報を発信することで障害を未然に防ぐとともに、メインテナンスを確実に実施することができる。また、推定した温度を実施の形態6、7(図15、16参照)の開閉制御装置に取り込めば、専用の温度計を用いることなく周囲温度をモニタでき、制御装置を安価に構成できる。
なお、ここでは電磁操作機構10の開閉極用コイルを用いているが、例えば、温度測定用の小さいコイル巻線でもよく、この巻線は必ずしも電磁操作機構10に埋め込まれている必要はない。
実施の形態14.
ここでは、電磁操作装置の周囲温度を簡便に検出する更に他の要領について説明する。
図28に、ホール素子を用いた周囲温度推定例を示す。同図において、固定鉄心の一部に、磁束監視孔を形成し、この監視孔内にホール素子110を取り付けている。一般的に、ホール素子の出力電圧は、周囲温度に対して一定の勾配を持つ。つまり、Vh=K・α・B(但し、Vh:ホール素子出力電圧、K:温度係数、α:常温時の出力感度、B:磁束密度)となり、電磁操作機構10が開極もしくは閉極状態を保持し、永久磁石が一定磁場を発生している場合、ホール素子出力電圧Vhの変動は、上記温度係数kによる温度変動のみとなる。つまり、Vhの変動をモニタすることにより周囲温度が推定できることになる。
検出した周囲温度に応じて、遮断器の動作不具合を起こす前に異常警報を発信することで障害を未然に防ぐとともに、メインテナンスを確実に実施することができる。また、推定した温度を実施の形態6、7(図15、16参照)の開閉制御装置に取り込めば、専用の温度計を用いることなく周囲温度をモニタでき、制御装置を安価に構成できる。
なお、ここでは電磁操作機構外周側にホール素子を配置しているが、この配置場所は永久磁石16aの磁束が通る経路上であればどこでも可能である。
実施の形態15.
ここでは、変曲点における電流値情報や電圧値情報を得る演算を簡便に実現することができる状態把握装置について紹介する。
図29は、この発明の実施の形態15の演算処理部を示す図である。図29において、開極用コイル121の電流の1階微分波形を検出する1階微分波形検出手段124とその微分波形のゼロ・クロス点を検出しそのゼロ・クロス点でパルス信号を出力するゼロ・クロス検出手段127とを備えている。
図30において、同図(a)の電流波形上の変曲点の内、極大値、極小値となる点は、電流1階微分波形上でのゼロ・クロス点に置き換えられる(同図(b))。図29において、電流信号変換手段126Aは、ゼロ・クロス検出手段127からのパルス信号をトリガ信号として電流波形検出手段122からの開極用コイル121の電流値を当該変曲点における電流変化情報として取り込み特性量測定装置125に送出する。
電圧信号変換手段126Bは、ゼロ・クロス検出手段127からのパルス信号をトリガ信号として電圧波形検出手段123からの開極用コイル121の電圧値を当該変曲点における電圧変化情報として取り込み特性量測定装置125に送出する。
このような構成では、電流波形上の変曲点は、ゼロ・クロス検出手段127によって複数のパルス信号として抽出されるために、電流、電圧の全ての波形を取り込む必要はなく、パルス信号をトリガ信号としてADCで読み込んだ測定値のみを演算ユニットにおいて処理すればよい。従って、演算ユニットの負荷軽減、低コストな装置構成を実現することができる。
なお、電流微分波形は、巻き線式CTによって検出することができるが、一般的な電磁操作機構の電流波形では、10Hz近傍の周波数帯の信号を多く含むために、通常のコア付きの巻き線式CTではコアの飽和の影響により、正確な測定を行うことができない。このため、空芯型CT(いわゆるロゴスキーCT)を用いることによって、より正確な測定を行うことができる。
また、図29に示すように、論理和回路129を設け、トリガ信号に用いるパルス信号としては、駆動開始指令信号を基準としてタイマ・ユニット128で発生した特定時間に対応するパルス信号を加えてもよい。
また、ゼロ・クロス検出は、電流検出値の他、、電圧検出値、または、電圧微分検出値を対象にしてもよい。
図30(c)に示すように、1階微分波形検出手段124からの電気信号を、更に微分回路に通して電流の2階微分信号を取り出し、電流2階微分信号のピーク検出、また、ゼロ・クロス検出を行う回路を加えてもよい。電流2階微分信号のピーク値、またはゼロ・クロス点は、電流信号の変曲点を表すので、更に、広範囲の変曲点の探索および当該変曲点での変化情報の演算取得が簡便安価になし得ることになる。
実施の形態16.
図31は、この発明の実施の形態16における状態把握装置を示す構成図で、先の実施の形態15と同様、変化情報を得る演算を簡便に実現することを目的とする。
図31において、開極用コイル121の電流の1階微分波形を検出する1階微分波形検出手段124とその微分波形のゼロ・クロス点を検出しそのゼロ・クロス点でパルス信号を出力するゼロ・クロス検出手段127とを備えている点は、先の実施の形態15と同様である。
一方、電圧波形検出手段123から出力された信号は閾値検出手段130に入力し、特性量測定装置125の演算ユニットには、これらの閾値検出手段130とゼロ・クロス検出手段127とからのパルス信号のみを入力する。
閾値検出手段130では、図32のように、入力信号が一定の閾値より大きい信号の間は、出力パルス信号がONとなる信号を出力する。従って、この時のパルス幅時間の情報は、電圧の減衰波形の情報が含まれることになり、このパルス幅情報を、機器の状態因子の算出のための測定値の一つとして用いることができる。
特性量測定装置125の演算ユニットでは、閾値検出手段130とゼロ・クロス検出手段127とからの各パルス信号の時間情報から開閉装置の状態因子を算出する。
なお、電流波形検出手段122からの信号を閾値検出手段130の入力としてもよい。
このような構成とすることにより、ADC部を省略することができ、演算ユニットを低コストに構成することができる。
実施の形態17.
以上の各実施の形態例では、電流または電圧の測定手段からの出力波形上での変曲点に係る情報から特定の状態、例えば、接点移動開始時間や接点移動完了時間、更には、これらの経時変化量から開閉接点の消耗量等の特性量を検出する手段、手法について説明し、従来の手段、手法に比較して、一層有用であることを確認した。
ところで、本願発明、即ち、電磁コイルに流れる電流または電磁コイルに発生する電圧を測定する測定手段からの出力波形上の変曲点における変化情報を求め、この変化情報に基づき被操作機器または電磁操作装置の状態を推定する状態把握装置は、以上で具体的に例示した形態例以外に、更に、広範囲な状態を把握する手段として有効であるが、その適用に当たっては、以下の点に留意する必要がある。
即ち、各変曲点における時間情報、電流値情報、電圧値情報である変化情報は、一般には、複数の種別の状態、即ち、複数の状態因子の変化に影響されるものである。従って、これら複数の状態因子の状態量を的確に精度良く把握するためには、個々の状態因子を変化させた場合の現象は勿論、複数の因子による複合化した現象の解析も必要となる。
この実施の形態17では、一部従前の説明と重複するが、以上の観点からの各種の有用な手法について説明する。被操作機器として、電力開閉機器を想定して説明するが、実施の形態11で採り上げたブレーキ装置等他の機器にも同様に適用できることは言うまでもない。
図33は、開極時の開極用コイルの電流および電圧を示したものである。駆動用電源はコンデンサの充電電圧を利用するものである。コイル電流波形または電圧波形は、コイル通電開始から可動部の動作完了、または、動作完了後にかけて、複雑な変動を繰り返し、例えば、図中のA〜Hで示したような複数の変曲点を持つ。なお、図中、Iは、後述の実施の形態18で採り上げる特徴時点を例示するもので、同形態18で詳述する。 これらの変曲点の現れ方は、開極/閉極動作や電磁操作装置の形式によって異なる。電流波形検出手段および電圧波形検出手段により、電流波形および電圧波形を開閉制御装置に取り込み、これらの波形データから分析アルゴリズムを用いて、波形中の変曲点を抽出し、これらの点に対応する時刻をTa〜Th、電流値をIa〜Ih、電圧値をVa〜Vhとする。
これらの測定値は、電力開閉機器の状態によって変動する。ここで、電力開閉機器の状態とは、電力開閉機器の動作特性を変化させる因子の取る値であり、この因子の変化量が一定の値を超えることにより電力開閉機器の動作不良が発生する、または、動作不良が発生する確率が上昇するものであり、電力開閉機器の運転履歴や時間の経過によって変化しうるものである。具体的には、状態の因子とは、電力開閉機器の温度、可動部分に生じる摩擦力、コンデンサを用いてコイルに通電する系においてのコンデンサの容量およびコンデンサの充電電圧、定電圧電源を用いてコイル通電する系においての電源電圧、コイル通電回路における抵抗値、真空バルブ内における開閉接点の消耗量、永久磁石による開極または閉極の保持力などである。
図34は、通常状態での電力開閉機器の開極時のコイル電流波形と、駆動部分の摩擦が増大した電力開閉機器におけるコイル電流波形の一例を示したものである。この例では、電磁コイルはコンデンサからの放電電流で駆動されている。可動部分に発生する摩擦力が増大すると、可動鉄心に働くばね力と電磁力の一部が摩擦力と相殺して、可動鉄心を駆動する力が減少し、可動鉄心の移動速度が減少する。このため、可動鉄心が移動を始めてから、開閉接点が開き始めるまでの時間、および、可動鉄心の動作が完了するまでの時間が遅れる。すなわち、変曲点B、変曲点Fの時刻Tb、Tfが遅れる。また、開閉接点が開き始める時点Bでの可動鉄心の移動速度は通常時に比べて小さくなるために、可動鉄心の移動速度に応じてコイルに発生する逆起電圧が低下し、より電流が流れ易くなるために、変曲点Bにおける電流値Ibは通常時に比べて大きくなる傾向になる。
また、可動部の動作完了点Fでは、可動鉄心の速度低下による電流値Ifの増加があるが、駆動時間が長くなることによって、変曲点Fに達するまでにコンデンサから放出された電荷量が増加し、変曲点Fにおける電圧値Vfが低下し、これによって電流値Ifが低下する効果が加わるために、変曲点Bにおける電流値の変化とは異なった変化を示す。また、他の変曲点についても同様に、時刻、電流、電圧の値が摩擦力に応じて変動する。
図35は、通常状態での電力開閉機器の開極時のコイル電流波形と、開閉接点が消耗した電力開閉機器におけるコイル電流波形の一例を示したものである。この例では、電磁コイルはコンデンサからの放電電流で駆動されている。開閉接点が消耗すると、可動鉄心の移動開始点Aから開閉接点が開き始める点Bまでに可動鉄心が移動する距離が短くなる。このため、変曲点Bの時刻Tbは、通常時よりも小さい値となる。また、可動鉄心の移動開始点Aから開閉接点が開き始める点Bまでに可動鉄心が移動する距離は、ばねの圧縮量であり、ばねの圧縮量が小さくなるために、変曲点Bにおける可動鉄心の速度は通常時に比べて小さくなる。これによって、可動鉄心の移動速度に応じてコイルに発生する逆起電圧が低下し、より電流が流れ易くなるために、変曲点Bにおける電流値Ibは通常時に比べて大きくなる傾向になる。また、可動鉄心の動作完了点Fでは、可動鉄心の速度低下によって、変曲点Fの時刻Tbが大きくなる。また、可動鉄心の速度低下による電流値Ifの増加効果に対して、駆動時間が長くなることによって、変曲点Fに達するまでにコンデンサから放出される電荷量が増加し、変曲点Fにおける電圧値Vfが低下し、これによって電流値Ifが低下する効果が大きいために、変曲点Bにおける電流値Ifは通常時に比べて減少する傾向を示している。また、他の変曲点についても同様に、時刻、電流、電圧の値が接点消耗量に応じて変動する。
図36は、通常状態での電力開閉機器の開極時のコイル電流波形と、コンデンサの劣化によって容量が減少した電力開閉機器におけるコイル電流波形の一例を示したものである。この例では、電磁コイルはコンデンサからの放電電流で駆動されている。コンデンサ容量が減少すると、コイルへの電流の放電によるコンデンサ電圧の低下が通常時に比べて大きくなり、このために、各変曲点での電流値が減少する。また各変曲点の時刻は、おもにばね力によって決まる可動鉄心速度に依存しているために、通常時との差異は少ない。
このように、各変曲点における時刻、電流値、電圧値は、その時点での電力開閉機器の状態が反映されている。例えば、変曲点Bにおける電流値Ibは、接点消耗量、可動部の摩擦力、コンデンサ劣化の各状態因子の変動によって変動し、図37の(a)〜(c)に示したような相関関係を持つ。しかし、電流値Ibに、2つ以上の状態因子の変動の影響が反映している場合には、Ibのみから、2つ以上の状態因子の変動を分離して推定することは困難である。
図37の(d)〜(f)は、変曲点Fにおける電流値Ifの、接点消耗量、可動部の摩擦力、コンデンサ劣化の各状態因子の変動による影響を示したものである。変曲点Fにおける電流値Ifの、各状態因子の変動による変化傾向は、Ibの変化とは異なったものであり、IbとIfは、3つの状態因子に対して独立な変化傾向を持っていると言える。もちろん、上記の変曲点B、Fにおける電流測定値Ib、Ifは、接点消耗量、可動部の摩擦力、コンデンサ劣化以外の状態因子の変動によっても変化する。
一般的には、N個の状態因子に対して、独立な変化傾向を持つM個の時刻、電流、電圧などの測定値がある場合、M≧Nであれば、M個の測定値から、N個の状態因子の変化量を1次近似によって、数値的に推定することが可能である。さらに、状態因子と測定量の相関に、高次の相関がある場合には、より多くの独立な測定値が必要となる。
また、一般的には、これらの測定値は、状態因子の変化量を算出する際に必要な感度に対応する測定値の必要感度に対して、測定値の測定精度が同等またはそれ以下である必要がある。しかし、複数の測定値の平均を取ることにより、測定精度を高めることが可能であるので、上記のような独立な測定値の他に、測定精度の良い、非独立な測定値を加えることによって、状態因子の変化量の推定の精度を向上させることが可能である。
状態因子の変化量の算出方法としては、測定値と状態因子の相関マップを予め用意して、実際の測定値から、内挿または外挿によって状態因子の変化量を算出する方法や、測定値から状態因子を直接導出する関数を予め決定しておく方法がある。これらの相関マップ(データベース)や関数を決定する手段としては、実測データに基づいて決定する方法、解析シミュレーションに基づいて決定する方法、および、両者を用いて決定する方法がある。
状態因子を数値的に算出した後、これらの状態因子に対して予め決められた限界値との比較により、電力開閉機器の異常を判定することができる。状態が異常と判定された場合には、異常信号を出力して、障害を事前に検知することができる。
なお、これらの状態因子は、電力開閉機器の温度条件によって変動するものがある。例えば、一般のコンデンサは、温度の低下によって容量が減少し、コイルは温度の低下によって抵抗値が減少する。このように、状態因子の変動が劣化によるものか、温度の変動によるものかを分離するために、温度測定手段を用いて温度を測定し、状態因子の変化量の推定値を補正することによって、より正確な状態因子の推定を行うことができる。
さらに、電力開閉機器の状態因子が数値的に求められば、これらの状態因子を用いて、電力開閉機器の動作を予測することが可能である。動作の予測とは、開極動作時の状態因子の変化量から、次回の閉極動作における、駆動速度、閉極時間等の駆動パラメータを数値的に予測する、または、閉極動作時の状態因子の変化量から、次回の開極動作における、駆動速度、開極時間等の駆動パラメータを数値的に予測するものである。
電力開閉機器の駆動パラメータの予測方法としては、状態因子と駆動パラメータとの相関マップを予め作成する方法、または、状態因子から駆動パラメータを導出する関数を予め用意する方法がある。また、変曲点の時刻、電流値、電圧値、および温度測定値から、相関マップ、または、関数を用いて、駆動パラメータを算出する方法もある。
実施の形態18.
以上の各実施の形態例では、変化情報を、電流または電圧の測定手段からの出力波形上の変曲点から得るようにしている。しかし、本願発明者は、機器の状態把握に係る各種実験を広範囲に遂行した結果、電磁コイルの励磁を開始する時点から所定時間経過後の時点である特徴時点における電流値情報や電圧値情報からも、状態把握に有用な情報を獲得しうることを見出した。なお、この特徴時点としては、上述した励磁開始時点に限らず、先の形態例で説明した変曲点の位置する時点から所定時間経過した時点も対象としうるものである。
この実施の形態18では、この特徴時点における変化情報から状態を推定把握する手法、また、この特徴時点のタイミングを如何に設定するかについて説明する。
前掲図33において、放電開始から時間Txが経過した点を特徴時点Iとした。この時、Txは、特定の状態因子の変動に対しては電流値、または電圧値が大きく変動し、その他の状態因子に対しては、電流値および電圧値の変動が小さくなるように決めた時間間隔である。図38は、コイル電圧波形の、(a)接点消耗、(b)摩擦、(c)コンデンサ容量、(d)コンデンサ充電電圧の各状態因子の変動に対する変化の様子を示したものである。
例えば、Tx=0.035の近傍では、接点消耗、摩擦、充電電圧の3つの状態因子の変動に対して、電圧値の変動は小さく、コンデンサ容量の変動に対しては、電圧値の変動は大きい。また、Tx=0の点での電圧値は、充電電圧の変動の影響のみを受ける。このような特徴時点における測定値を用いれば、特定の状態因子の変動量を、他の状態因子から分離して算出することができる。
時間間隔Txの具体的な算出方式の例としては、以下のような方式がある。状態因子がN個ある場合において、その内の1つの状態因子Rについて、状態因子Rの許容される最小値をRmin、状態因子の許容される最大値をRmaxとし、状態因子RをRminからRmaxへ変化させた場合に、電圧値Vが取った値の最小値をVRmin、最大値をVRmaxとする。また、状態因子R以外の状態因子Ti(i=1、・・・、N−1)についても、各状態因子の値が許容される最小値から最大値に変化した場合の、電圧値の最小値、最大値を、VTi_min、VTi_maxとしたとき、
s1=|VRmax−VRmin|
s2=Σ|VTi_max −VTi_min|
として、
s1が、測定誤差に基づき予め設定されたある値Aよりも大きくなり、s2が、上記値Aより小さく予め設定されたある値Bよりも小さくなる点をTxとして求めれば良い。ここでは、電圧値に対してTxを求めたが、電流値に対して求めても良い。
さらに、s1>A、s2<B、かつ、s1が最大となる点をTxとして求めても良い。
また、
s1>A、s2<B、かつ、d=s2/s1が最小になるような時間Txを求めても良い。また、dが最小になる点以外に、dが極小になる複数のTxを選んでも良い。また、s1、s2の計算方式として、
s1=(VRmax−VRmin)2
s2=Σ(Vi_max −Vi_min)2
としても良い。また、dの算出方式としては、d=s2−s1としても良い。
また、Txの選択範囲としては、コイル電流の通電開始時から電磁操作装置の駆動完了時間に加えて、電磁操作装置の駆動完了後の時間としても良い。
また、上の例では、1つの状態因子の変化を他の状態因子から分離する方法として述べたが、複数の状態因子の変化と、他の複数の状態因子の変化とを分離する方法として用いても良い。
例えば、状態因子がN個ある場合、N個の状態因子を、N=M+LであるM個の状態因子Ri(i=1、・・・、M)とL個の状態因子Tj(j=1、・・・、L)に分け、各状態因子の値が許容される最小値から最大値に変化した時の、電圧値の最小値、最大値を、それぞれ、VRi_max、VRi_min、VTj_max、VTj_minとしたとき、
s1=Σ|VRi_max − VRi_min|
s2=Σ|VTj_max − VTj_min|
として、s1が値Aよりも大きくなり、s2が値Bよりも小さくなる点をTxとして求めれば良い。ここでは、電圧値に対してTxを求めたが、電流値に対して求めても良い。
さらに、s1>A、s2<B、かつ、s1が最大となる点をTxとして求めても良い。
また、
s1>A、s2<B、かつ、d=s2/s1が最小になるような時間Txを求めても良い。また、dが最小になる点以外に、dが極小になる複数のTxを選んでも良い。また、s1、s2の計算方式として、
s1=Σ(VRi_max − VRi_min)2
s2=Σ(VTj_max − VTj_min)2
としても良い。また、dの算出方式としては、d=s2−s1としても良い。Txの選択範囲としては、コイル電流の通電開始時から電磁操作装置の駆動完了時間に加えて、電磁操作装置の駆動完了後の時間としても良い。
この方法では、1つの電圧値または電流値から、特定の状態因子の変化量を推定することはできないが、この方法によって求めた複数の特徴時点における電圧または電流の測定値を組み合わせることによって、特定の状態因子の変化量を推定することができる。また、組み合わせる測定値は、上記、変曲点における測定値としても良い。
また、状態因子がN個ある場合、N個の状態因子を、N=M+LであるM個の状態因子Ri(i=1、・・・、M)とL個の状態因子Ti(i=1、・・・、L)に分け、
状態因子Ri(i=1、・・・、M)について、それぞれの状態因子を1つの組として、その組に含まれる状態因子の値を、それぞれの許容される最小値から、それぞれの許容される最大値に変化させた場合の、電圧値の最小値をVRmin、最大値をVRmaxとし、
状態因子Ti(i=1、・・・、L)について、それぞれの状態因子を1つの組として、その組に含まれる状態因子の値を、それぞれの許容される最小値から、それぞれの許容される最大値に変化させた場合の、電圧値の最小値をVTmin、最大値をVTmaxとし、
s1=|VRmax−VRmin|
s2=|VTmax−VTmin|
として、s1が値Aよりも大きくなり、s2が値Bよりも小さくなる点をTxとして求める方法もある。ここでは、電圧値に対してTxを求めたが、電流値に対して求めても良い。
さらに、s1>A、s2<B、かつ、s1が最大となる点をTxとして求めても良い。
また、
s1>A、s2<B、かつ、d=s2/s1が最小になるような時間Txを求めても良い。また、dが最小になる点以外に、dが極小になる複数のTxを選んでも良い。
また、s1、s2の計算方式として、
s1=(VRmax − VRmin)2
s2=(VTmax − VTmin)2
としても良い。また、dの算出方式としては、d=s2−s1としても良い。Txの選択範囲としては、コイル電流の通電開始時から電磁操作装置の駆動完了時間に加えて、電磁操作装置の駆動完了後の時間としても良い。
この方法では、1つの電圧値または電流値から、特定の状態因子の変化量を推定することはできないが、この方法によって求めた複数の特徴時点における電圧または電流の測定値を組み合わせることによって、特定の状態因子の変化量を推定することができる。また、組み合わせる測定値は、上記、変曲点における測定値としても良い。
1つの状態因子の組について、その組に含まれる状態因子の値を、それぞれの許容される最小値から最大値へ変化させる方法としては、連続的に値を変える方式と、飛び飛びの値で不連続に変化させる方法がある。また、1つの状態因子の組について、その組に含まれる状態因子の値を、それぞれの許容される最小値から最大値へ変化させる手順としては、各状態因子を同時に一定の割合で変化させていく手順や、先ず、1番目の状態因子の値を最小値から最大値を変化させ、次に、2番目の状態因子を最小値から最大値に変化せる、というように順次1つずつ変化させる手順や、または、1つの状態因子の組にM個の状態因子が含まれる場合、それぞれの状態因子の許容される最小値から最大値までをk−1分割し、分割によって得られたk個の状態因子の値について、状態因子の組に含まれるぞれぞれの状態因子のk個の値の、すべての組み合わせについて調べる手順がある。
この方法では、1つの電圧値または電流値から、特定の状態因子の変化量を推定することはできないが、異なる状態因子の組によって求めた複数の特徴点における電圧または電流の測定値を組み合わせることによって、特定の状態因子の変化量を推定することができる。また、他の特徴時点や、変曲点における測定値と組み合わせうことによっても特定の状態因子の変化量を推定することができる。
以上のように、この発明に係る状態把握装置は、固定鉄心と、この固定鉄心に対して移動可能に構成された可動鉄心と、駆動用電源により励磁され可動鉄心を移動させることにより可動鉄心に連結された被操作機器を駆動する電磁コイルとを備えた電磁操作装置に設けられるものであって、電磁コイルに流れる電流または電磁コイルに発生する電圧を測定する測定手段と、この測定手段からの出力波形上の変化情報を求める探索手段とを備え、この探索手段からの変化情報に基づき被操作機器または電磁操作装置の状態を推定するので、光学的な調整が不要で、かつ安価で小型な装置で被操作機器または電磁操作装置の状態を把握することができる。
また、その探索手段は、測定手段から得られる出力値の時間変化を示す出力−時間特性上での変曲点を探索する変曲点探索手段を備え、変化情報として、変曲点における時間情報、電流値情報および電圧値情報の少なくとも1種の情報を求めるものであるので、出力−時間特性上の変曲点から有用な変化情報を得ることができる。
また、その変曲点探索手段は、1の変曲点の位置から、予め設定した補正量に基づき、他の変曲点の位置を探索する機能を含むようにしたので、変曲点の探索が容易となる。
また、その変曲点探索手段は、出力−時間特性の時間変化率に基づいて変曲点の発生する時間を求めるものであるので、容易に変曲点の発生する時間を求めることができる。
また、その変曲点探索手段は、出力−時間特性を多項式の近似曲線にあてはめ、当該近似曲線に基づいて変曲点の発生する時間を求めるものであるので、容易に変曲点の発生する時間を求めることができる。
また、その探索手段は、変化情報として、測定手段から得られる出力値の時間変化を示す出力−時間特性上での、駆動用電源により励磁を開始する時点および変曲点の位置する時点の少なくともいずれか一方から所定時間経過後の時点である特徴時点における電流値情報および電圧値情報の少なくとも1種の情報を求めるものであるので、出力−時間特性上の特徴時点から有用な変化情報を得ることができる。
また、被操作機器または電磁操作装置の状態を変化させる複数の状態因子について、予め設定された1以上の状態因子からなる複数の組毎に、その組に属する状態因子の状態量を所定の範囲内で変化させて得られる出力−時間特性情報に基づき、
その探索手段は、1の状態因子の組に対応する出力−時間特性情報上での、当該状態因子の状態量の変化による出力の変化が測定誤差に基づき予め設定された値Aよりも大きく、かつ、他の少なくとも1の状態因子の組に対応する出力−時間特性情報上での、当該状態因子の状態量の変化による出力の変化が上記値Aより小さく予め設定された値Bよりも小さくなる時間帯を抽出し、この抽出された時間帯毎に少なくとも1の時点を特徴時点として選択するので、有用な特徴時点を求めることができる。
さらに、その電磁操作装置は、被操作機器としての電力開閉機器の開閉接点の可動接点を駆動するものであり、その探索手段は、電流測定手段からの電流波形の最大値の次に現れる第1の変曲点が発生する時間を接点移動開始時間として求める第1の変曲点探索手段と、接点移動開始時間よりも後に発生する変曲点であって電流波形が最小となる第2の変曲点が発生する時間を接点移動完了時間として求める第2の変曲点探索手段との少なくとも一方を備えたので、光学的な調整が不要で、かつ安価で小型な装置で電力開閉機器の接点移動開始時間や接点移動完了時間を求めることができる。
また、接点移動開始時間および接点移動完了時間の少なくとも一方の経時変動量から電力開閉機器の特性量の変動を求める特性量把握手段を設けたので、光学的な調整が不要で、かつ安価で小型な装置で種々の特性量の変動を求めることができ、電力開閉機器の状態を適切に把握できる。
また、その電磁コイルは開極用電磁コイルであり、第1の変曲点探索手段は第1の所定時において開極用電磁コイルが励磁されたときの接点移動開始時間を第1の接点移動開始時間として求めるとともに経時的に第1の所定時より後の第2の所定時において開極用電磁コイルが励磁されたときの接点移動開始時間を第2の接点移動開始時間として求めるものであり、特性量把握手段は第1および第2の接点移動開始時間に基づいて開閉接点の消耗量を上記特性量として求めるものであるので、光学的な調整が不要で、かつ安価で小型な装置で開閉接点の消耗量を求めることができる。
また、その電磁コイルは開極用電磁コイルであり、第2の変曲点探索手段は第1の所定時において開極用電磁コイルが励磁されたときの接点移動完了時間を第1の接点移動完了時間として求めるとともに経時的に第1の所定時より後の第2の所定時において開極用電磁コイルが励磁されたときの接点移動完了時間を第2の接点移動完了時間として求めるものであり、特性量把握手段は第1および第2の接点移動完了時間に基づいて開閉接点の消耗量を特性量として求めるものであるので、光学的な調整が不要で、かつ安価で小型な装置で開閉接点の消耗量を求めることができる。
また、その電磁コイルは開極用電磁コイルであり、第1の変曲点探索手段と第2の変曲点探索手段との双方を備え、第1の所定時において、第1の変曲点探索手段は開極用電磁コイルが励磁されたときの接点移動開始時間を第1の接点移動開始時間として求め第2の変曲点探索手段は接点移動完了時間を第1の接点移動完了時間として求めるものであり、経時的に第1の所定時より後の第2の所定時において、第1の変曲点探索手段は開極用電磁コイルが励磁されたときの接点移動開始時間を第2の接点移動開始時間として求め第2の変曲点探索手段は接点移動完了時間を第2の接点移動完了時間として求めるものであり、特性量把握手段は第1の接点移動完了時間と第1の接点移動開始時間との差である第1の時間差を求めるとともに第2の接点移動完了時間と第2の接点移動開始時間との差である第2の時間差を求め第1および第2の時間差に基づいて開閉接点の消耗量を特性量として求めるものであるので、光学的な調整が不要で、かつ安価で小型な装置で開閉接点の消耗量を求めることができる。
また、その第1および第2の変曲点探索手段の双方を備え、特性量把握手段は接点移動開始時間および接点移動完了時間に基づいて可動接点の移動時間を特性量として求めるものであるので、光学的な調整が不要で、かつ安価で小型な装置で可動接点の移動時間を求めることができる。
さらに、その電磁操作装置は、被操作機器としての電力開閉機器の開閉接点の可動接点を駆動するものであり、電磁コイルとして、コンデンサに蓄積された電荷により励磁される開極用電磁コイルおよび閉極用電磁コイルを備え、その探索手段は、電流測定手段からの電流波形の最大値の次に現れる第1の変曲点が発生する時間を接点移動開始時間として求める第1の変曲点探索手段と、接点移動開始時間よりも後に発生する変曲点であって電流波形が最小となる第2の変曲点が発生する時間を接点移動完了時間として求める第2の変曲点探索手段との少なくとも一方を備え、接点移動開始時間および接点移動完了時間のうちの少なくとも一方とコンデンサの充電電圧および電力開閉機器の温度情報のうち少なくと一方とに基づき次回に閉極用電磁コイルが励磁されたときの閉極完了時間を予測する閉極時間予測手段と、閉極完了予測時間に基づき次回に閉極用電磁コイルを励磁するタイミングを制御するタイミング制御手段とを備えたので、開閉接点の寿命を長くすることができる。
また、その電磁コイルに所定の微弱電流を流したときの電磁コイルの電圧を測定し、電流・電圧値から電磁コイルのコイル抵抗変化特性を求めこのコイル抵抗変化特性に基づき閉極用電磁コイルの温度情報を求める手段を備えたので、専用の温度計を設けることなく、安価に周囲温度を把握することができる。
また、磁気回路を形成する鉄心内にホール素子を取り付け、磁束一定の条件下でのホール素子の電圧変化特性を測定しこの電圧変化特性に基づき閉極用電磁コイルの温度情報を求める手段を備えたので、専用の温度計を設けることなく、安価に周囲温度を把握することができる。
また、変曲点および特徴時点の少なくとも一方は、可動鉄心の移動完了後に、出力−時間特性上で抽出された点を含むので、可動鉄心の移動完了後の状態についても把握対象とすることができる。
また、その探索手段は、電磁コイルに流れる電流または電磁コイルに発生する電圧を微分し、その微分出力のゼロ・クロス点でパルス信号を出力するゼロ・クロス検出手段を備え、パルス信号により変曲点の時間情報を得るようにしたので、演算負荷の軽減、コストの低下が実現する。
また、変曲点における時間情報、電流値情報、電圧値情報および特徴時点における電流値情報、電圧値情報の少なくとも1種の情報に基づき、被操作機器または電磁操作装置の状態量、駆動パラメータおよび余寿命の少なくとも1種の変化量を算出する演算手段を備えたので、測定手段から得られる出力−時間特性上の変曲点および特徴時点を探索することで、被操作機器または電磁操作装置の多種多様な状態を把握することができる。
また、変化量の経時変動量が所定値を超えたとき信号を発する信号発信手段を備えたので、駆動異常を事前に検知でき、被操作機器および電磁操作装置の誤動作防止を図って信頼性が向上する。
この発明になる状態把握装置は、真空遮断器等の電力開閉機器に限らず、エレベータなどに使用されるブレーキ装置を駆動する電磁操作機構等、固定鉄心と、この固定鉄心に対して移動可能に構成された可動鉄心と、駆動用電源により励磁され可動鉄心を移動させることにより可動鉄心に連結された被操作機器を駆動する電磁コイルとを備えた電磁操作装置に広く適用でき、複雑高価な光学的手段を用いることなく、簡便安価に被操作機器の状態を把握することができる。
この発明の実施の形態1である電磁操作機構を用いた真空遮断器の構成図である。 真空遮断器の開閉状態を示す状態図である。 図1の電磁操作機構の拡大図である。 図1の接点消耗量測定装置の構成を示す構成図である。 開極用コイルを流れる電流及び可動鉄心のストロークを示す特性図である。 真空遮断器の動作時の質量と接点接触圧力を示す特性図である。 図1の接点消耗量測定装置の動作を説明するためのフローチャートである。 開極用コイルを流れる電流の変化率を示す特性図である。 接点が消耗してないときと消耗したときを対比させて開極用コイルに流れる電流波形とストロークを示す説明図である。 この発明の実施の2で、1の変曲点Aから補正により他の変曲点A’を求める要領を説明する図である。 この発明の実施の形態3である真空遮断器の開閉時間監視装置の構成図である。 図11の開閉時間監視装置の動作を説明するためのフローチャートである。 この発明の実施の形態4である真空遮断器の特性量測定装置の構成図である。 この発明の実施の形態5である真空遮断器の開閉制御装置の構成図である。 この発明の実施の形態6である真空遮断器の開閉制御装置の構成図である。 この発明の実施の形態7である真空遮断器の開閉制御装置の構成図である。 この発明の実施の形態8である真空遮断器の接点消耗量測定装置の動作を説明するためのフローチャートである。 接点消耗量測定装置の動作を説明するための説明図である。 接点消耗量測定装置の動作を説明するための説明図である。 接点消耗量測定装置の動作を説明するための説明図である。 接点消耗量測定装置の動作を説明するための説明図である。 接点消耗量測定装置の動作を説明するための説明図である。 この発明の実施の形態9における、閉極用コイルに誘起される電圧及び可動鉄心のストロークを示す特性図である。 この発明の実施の形態10における、開閉装置の動作完了時点以後の電流特性を示す図である。 この発明の実施の形態11の電磁操作機構を使用したブレーキ装置の構成図である。 ブレーキ装置のコイルに流れる電流波形を示す図である。 この発明の実施の形態12における電磁操作機構のコンデンサの容量が変化したばあいの電圧波形を示す図である。 この発明の実施の形態14で、ホール素子を取り付けた電磁操作機構の拡大図である。 この発明の実施の形態15の演算処理部を示す図である。 電流波形と電流微分波形との相関を示す図である。 この発明の実施の形態16の演算処理部を示す図である。 電圧波形と閾値検出手段の出力との相関を示す図である。 この発明の実施の形態17において、電磁コイルの電流、電圧波形上と変曲点および特徴時点を示す図である。 通常状態と駆動部の摩擦が増大した状態でのコイル電流波形を示す図である。 通常状態と開閉接点が消耗した状態でのコイル電流波形を示す図である。 通常状態とコンデンサの劣化で容量が減少した状態でのコイル電流波形を示す図である。 図33の変曲点Bにおける電流値Ibおよび変曲点Fにおける電流値Ifと、接点消耗量、可動部の摩擦力、コンデンサ劣化の各状態因子の変動との相関を示す図である。 この発明の実施の形態18において、コイル電圧波形と接点消耗量、可動部の摩擦力、コンデンサ劣化、充電電圧低下の各状態因子の変動との相関を示す図である。
符号の説明
3 真空バルブ、5 接点、5a 固定接点、5b 可動接点、7 駆動棒、
10 電磁操作機構、13 閉極用コイル、14 開極用コイル、20 駆動電源装置、23 閉極用コンデンサ、24 開極用コンデンサ、32 電流計測器、
33 接点消耗量測定装置、33b 開極開始点探索手段、33c メモリ、
33d 接点消耗量算出手段、33e 接点消耗量判定手段、43 開閉時間監視装置、43a 開極時最小点探索手段、43b 閉極時最小点探索手段、
43c 異常判定手段、53 特性量測定装置、53a 開極時間算出手段、
53b 異常判定手段、63 特性量測定装置、63a 接点消耗量算出手段、
73 開閉制御装置、73a 温度及びコンデンサ電圧取得手段、
73b 閉極時間予測手段、73c 投入タイミング制御手段、83 開閉制御装置、
83a 閉極時間予測手段、101,102 コイル、103 可動鉄心、
104 連結部、106 ブレーキレバー、107 レール、110 ホール素子、
121 開極用コイル、122 電流波形検出手段、123 電圧波形検出手段、
124 1階微分波形検出手段、125 特性量測定装置、
126A 電流信号変換手段、126B 電圧信号変換手段、
127 ゼロ・クロス検出手段、130 閾値検出手段。







この発明に係る状態把握装置は、固定鉄心と、この固定鉄心に対して移動可能に構成された可動鉄心と、駆動用電源により励磁され可動鉄心を移動させることにより可動鉄心に連結された被操作機器を駆動する電磁コイルとを備えた電磁操作装置に設けられるものであって、電磁コイルに流れる電流または電磁コイルに発生する電圧を測定する測定手段と、被操作機器または電磁操作装置の使用経過に起因して変動する、この測定手段からの出力波形上の変化情報を求める探索手段とを備え、この探索手段からの変化情報に基づき被操作機器または電磁操作装置の状態を推定するものである。
この発明に係る状態把握装置においては、固定鉄心と、この固定鉄心に対して移動可能に構成された可動鉄心と、駆動用電源により励磁され可動鉄心を移動させることにより可動鉄心に連結された被操作機器を駆動する電磁コイルとを備えた電磁操作装置に設けられるものであって、電磁コイルに流れる電流または電磁コイルに発生する電圧を測定する測定手段と、被操作機器または電磁操作装置の使用経過に起因して変動する、この測定手段からの出力波形上の変化情報を求める探索手段とを備え、この探索手段からの変化情報に基づき被操作機器または電磁操作装置の状態を推定するようにしたので、光学的な調整が不要でかつ小形な装置で被操作機器または電磁操作装置の状態を推定することができる。

Claims (20)

  1. 固定鉄心と、この固定鉄心に対して移動可能に構成された可動鉄心と、駆動用電源により励磁され上記可動鉄心を移動させることにより上記可動鉄心に連結された被操作機器を駆動する電磁コイルとを備えた電磁操作装置に設けられるものであって、
    上記電磁コイルに流れる電流または上記電磁コイルに発生する電圧を測定する測定手段と、この測定手段からの出力波形上の変化情報を求める探索手段とを備え、この探索手段からの変化情報に基づき上記被操作機器または電磁操作装置の状態を推定する状態把握装置。
  2. 上記探索手段は、上記測定手段から得られる出力値の時間変化を示す出力−時間特性上での変曲点を探索する変曲点探索手段を備え、上記変化情報として、上記変曲点における時間情報、電流値情報および電圧値情報の少なくとも1種の情報を求めるものであることを特徴とする請求項1に記載の状態把握装置。
  3. 上記変曲点探索手段は、1の変曲点の位置から、予め設定した補正量に基づき、他の変曲点の位置を探索する機能を含むようにしたことを特徴とする請求項2に記載の状態把握装置。
  4. 上記変曲点探索手段は、上記出力−時間特性の時間変化率に基づいて上記変曲点の発生する時間を求めるものであることを特徴とする請求項2に記載の状態把握装置。
  5. 上記変曲点探索手段は、上記出力−時間特性を多項式の近似曲線にあてはめ、当該近似曲線に基づいて上記変曲点の発生する時間を求めるものであることを特徴とする請求項2に記載の状態把握装置。
  6. 上記探索手段は、上記変化情報として、上記測定手段から得られる出力値の時間変化を示す出力−時間特性上での、上記駆動用電源により励磁を開始する時点および請求項2に記載の上記変曲点の位置する時点の少なくともいずれか一方から所定時間経過後の時点である特徴時点における電流値情報および電圧値情報の少なくとも1種の情報を求めるものであることを特徴とする請求項1に記載の状態把握装置。
  7. 上記被操作機器または電磁操作装置の状態を変化させる複数の状態因子について、予め設定された1以上の上記状態因子からなる複数の組毎に、その組に属する上記状態因子の状態量を所定の範囲内で変化させて得られる上記出力−時間特性情報に基づき、
    上記探索手段は、1の状態因子の組に対応する上記出力−時間特性情報上での、当該状態因子の状態量の変化による出力の変化が測定誤差に基づき予め設定された値Aよりも大きく、かつ、他の少なくとも1の状態因子の組に対応する上記出力−時間特性情報上での、当該状態因子の状態量の変化による出力の変化が上記値Aより小さく予め設定された値Bよりも小さくなる時間帯を抽出し、この抽出された時間帯毎に少なくとも1の時点を上記特徴時点として選択することを特徴とする請求項6に記載の状態把握装置。
  8. 上記電磁操作装置は、上記被操作機器としての電力開閉機器の開閉接点の可動接点を駆動するものであり、上記測定手段として上記電磁コイルに流れる電流を測定する電流測定手段を備え、
    上記探索手段は、上記電流測定手段からの電流波形の最大値の次に現れる第1の変曲点が発生する時間を接点移動開始時間として求める第1の変曲点探索手段と、上記接点移動開始時間よりも後に発生する変曲点であって上記電流波形が最小となる第2の変曲点が発生する時間を接点移動完了時間として求める第2の変曲点探索手段との少なくとも一方を備えたことを特徴とする請求項2に記載の電力開閉機器の状態把握装置。
  9. 上記接点移動開始時間および上記接点移動完了時間の少なくとも一方の経時変動量から上記電力開閉機器の特性量の変動を求める特性量把握手段を設けたことを特徴とする請求項8に記載の電力開閉機器の状態把握装置。
  10. 上記電磁コイルは開極用電磁コイルであり、上記第1の変曲点探索手段は第1の所定時において上記開極用電磁コイルが励磁されたときの上記接点移動開始時間を第1の接点移動開始時間として求めるとともに経時的に上記第1の所定時より後の第2の所定時において上記開極用電磁コイルが励磁されたときの上記接点移動開始時間を第2の接点移動開始時間として求めるものであり、上記特性量把握手段は上記第1および第2の接点移動開始時間に基づいて上記開閉接点の消耗量を上記特性量として求めるものであることを特徴とする請求項9に記載の電力開閉機器の状態把握装置。
  11. 上記電磁コイルは開極用電磁コイルであり、上記第2の変曲点探索手段は第1の所定時において上記開極用電磁コイルが励磁されたときの上記接点移動完了時間を第1の接点移動完了時間として求めるとともに経時的に上記第1の所定時より後の第2の所定時において上記開極用電磁コイルが励磁されたときの上記接点移動完了時間を第2の接点移動完了時間として求めるものであり、上記特性量把握手段は上記第1および第2の接点移動完了時間に基づいて上記開閉接点の消耗量を上記特性量として求めるものであることを特徴とする請求項9に記載の電力開閉機器の状態把握装置。
  12. 上記電磁コイルは開極用電磁コイルであり、上記第1の変曲点探索手段と上記第2の変曲点探索手段との双方を備え、第1の所定時において、上記第1の変曲点探索手段は上記開極用電磁コイルが励磁されたときの上記接点移動開始時間を第1の接点移動開始時間として求め上記第2の変曲点探索手段は上記接点移動完了時間を第1の接点移動完了時間として求めるものであり、経時的に上記第1の所定時より後の第2の所定時において、上記第1の変曲点探索手段は上記開極用電磁コイルが励磁されたときの上記接点移動開始時間を第2の接点移動開始時間として求め上記第2の変曲点探索手段は上記接点移動完了時間を第2の接点移動完了時間として求めるものであり、上記特性量把握手段は上記第1の接点移動完了時間と上記第1の接点移動開始時間との差である第1の時間差を求めるとともに上記第2の接点移動完了時間と上記第2の接点移動開始時間との差である第2の時間差を求め上記第1および第2の時間差に基づいて上記開閉接点の消耗量を上記特性量として求めるものであることを特徴とする請求項9に記載の電力開閉機器の状態把握装置。
  13. 上記第1および第2の変曲点探索手段の双方を備え、上記特性量把握手段は上記接点移動開始時間および上記接点移動完了時間に基づいて上記可動接点の移動時間を上記特性量として求めるものであることを特徴とする請求項9に記載の電力開閉機器の状態把握装置。
  14. 上記電磁操作装置は、上記被操作機器としての電力開閉機器の開閉接点の可動接点を駆動するものであり、上記電磁コイルとして、コンデンサに蓄積された電荷により励磁される開極用電磁コイルおよび閉極用電磁コイルを備え、上記測定手段として上記電磁コイルに流れる電流を測定する電流測定手段を備え、
    上記探索手段は、上記電流測定手段からの電流波形の最大値の次に現れる第1の変曲点が発生する時間を接点移動開始時間として求める第1の変曲点探索手段と、上記接点移動開始時間よりも後に発生する変曲点であって上記電流波形が最小となる第2の変曲点が発生する時間を接点移動完了時間として求める第2の変曲点探索手段との少なくとも一方を備え、
    上記接点移動開始時間および上記接点移動完了時間のうちの少なくとも一方と上記コンデンサの充電電圧および上記電力開閉機器の温度情報のうちの少なくとも一方とに基づき次回に上記閉極用電磁コイルが励磁されたときの閉極完了時間を予測する閉極時間予測手段と、上記閉極完了予測時間に基づき次回に上記閉極用電磁コイルを励磁するタイミングを制御するタイミング制御手段とを備えた請求項2に記載の状態把握装置を使用した電力開閉機器の開閉制御装置。
  15. 上記電磁コイルに所定の微弱電流を流したときの上記電磁コイルの電圧を測定し、上記電流・電圧値から上記電磁コイルのコイル抵抗変化特性を求め上記コイル抵抗変化特性に基づき上記閉極用電磁コイルの温度情報を求める手段を備えたことを特徴とする請求項14に記載の電力開閉機器の開閉制御装置。
  16. 磁気回路を形成する上記鉄心内にホール素子を取り付け、磁束一定の条件下での上記ホール素子の電圧変化特性を測定し上記電圧変化特性に基づき上記閉極用電磁コイルの温度情報を求める手段を備えたことを特徴とする請求項14に記載の電力開閉機器の開閉制御装置。
  17. 請求項2または3に記載の上記変曲点および請求項6に記載の上記特徴時点の少なくとも一方は、上記可動鉄心の移動完了後に、上記出力−時間特性上で抽出された点を含むことを特徴とする状態把握装置。
  18. 上記探索手段は、上記電磁コイルに流れる電流または上記電磁コイルに発生する電圧を微分し、その微分出力のゼロ・クロス点でパルス信号を出力するゼロ・クロス検出手段を備え、上記パルス信号により変曲点の時間情報を得るようにしたことを特徴とする請求項2に記載の状態把握装置。
  19. 請求項2または3に記載の上記変曲点における時間情報、電流値情報、電圧値情報および請求項6に記載の特徴時点における電流値情報、電圧値情報の少なくとも1種の情報に基づき、上記被操作機器または電磁操作装置の状態量、駆動パラメータおよび余寿命の少なくとも1種の変化量を算出する演算手段を備えたことを特徴とする状態把握装置。
  20. 上記変化量の経時変動量が所定値を超えたとき信号を発する信号発信手段を備えたことを特徴とする請求項19に記載の状態把握装置。
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