JPWO2005107327A1 - 発光ディスプレイ - Google Patents

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Abstract

複数の画素を有する発光ディスプレイにおいて、複数の画素のそれぞれは、第1電極と第2電極との間に少なくとも発光層を含む発光素子層が形成された発光素子(100)を有する。発光素子(100)と第1又は第2基板のディスプレイ観察側表面との間には絶縁層(30)が形成され、この絶縁層(30)の少なくとも1以上の画素領域において、凹凸が形成され、光路長調整部(32)が構成されている。このような光路長調整部(32)を一画素領域内に設けることで、発光素子(100)から外部に射出される光の干渉条件を増やして干渉の平均化を図る。

Description

本発明は発光ディスプレイ、特に各画素に発光素子を備えたディスプレイに関する。
近年、薄型で小型化の可能なフラットパネルディスプレイ(FPD)が注目されており、このFPDの中でも代表的な液晶表示装置は、既に様々な機器に採用されている。また、現在、自発光型のエレクトロルミネッセンス(以下ELという)素子を用いた発光装置(ディスプレイや光源)、特に採用する有機化合物材料によって多様な発光色で高輝度発光の可能な有機ELディスプレイについては、その研究開発が盛んに行われている。
この有機EL表示装置は、液晶表示装置のようにバックライトからの光の透過率をその前面にライトバルブとして配置した液晶パネルが制御する方式と異なり、上述のように自発光型であるため、明るくかつ原理的に視野角特性に優れ、高品位の表示が可能である。
また、上記有機EL素子などの発光素子は、R(赤),G(緑),B(青)などの任意の波長光を高い色純度で発光できると共に、素子を非常に薄い層で実現できるため、ディスプレイの薄型化などの観点で大きな利点がある。
しかし、この発光素子は、多数の機能薄膜による積層構造を備えており、各層の役割に応じて異なる材料が用いられているため、屈折率も各層で異なり、層の界面での反射が発生しやすい。したがって、発光層から直接射出された光と、途中で反射してから射出されることで、直接射出される光と位相のずれた光が存在することとなり、観察面側において干渉が発生し、輝度ばらつき、ホワイトバランスのずれを生じやすい。また、このような干渉により、視野角の色依存性が大きくなり、つまり、観察方向によって色が異なり、ディスプレイとしての表示品質を低下させてしまう。
本発明は発光ディスプレイにおいて、このような色ばらつきや輝度ばらつきなどを減少させる。
本発明は、複数の画素を有し、各画素は、第1電極と第2電極との間に少なくとも発光層を含む発光素子層が形成された発光素子を有し、第1基板上方に前記発光素子が形成され、前記発光素子からの光が外部に射出される発光ディスプレイであって、前記発光素子とディスプレイ観察側表面との間に絶縁層が形成され、該絶縁層には、1以上の画素領域において凹凸が形成されて、前記発光層からディスプレイ観察側表面までの光路長を調整する光路長調整部が構成され、前記凹凸部の凹部又は凸部の径は、約10μmであり、前記発光層からディスプレイ観察側表面までの光路長が、前記光路長調整部によって1画素領域内で複数形成され、複数の干渉発生条件が1画素領域内に設定されている。
本発明の他の態様では、複数の画素を有し、発光素子からの光を外部に射出する発光ディスプレイであって、各画素は、第1電極と第2電極との間に少なくとも発光層を含む発光素子層が形成された前記発光素子と、前記発光素子と第1基板との層間に形成され、前記発光素子を画素毎に制御するための1以上のスイッチ素子を含む回路素子と、を有し、前記回路素子と、対応する前記スイッチ素子に接続される前記発光素子との層間には絶縁層が形成され、該絶縁層には、1以上の画素領域において、該画素領域の発光領域内にのみ選択的に凹凸が形成され、前記発光層からディスプレイ観察側表面までの光路長を調整する光路長調整部が構成され、該光路長調整部によって、前記発光層からディスプレイ観察側表面までの光路長が、1画素領域内で複数形成され、複数の干渉発生条件が1画素領域内に設定されている。
このように絶縁層に凹凸を形成して光路長調整部を構成し、発光層から基板のディスプレイ観察側表面までの光路長を1画素領域内で複数種類とする。一画素領域内で発光層から基板の素子表面までの光路長が同一であると、この光路長と採用する発光材料に応じて決まる特定の発光波長とで、その画素領域における干渉の発生条件が1種類で、強い干渉を生ずる可能性がある。このため、膜厚のばらつきなどによって色ばらつきや輝度ばらつきが発生しやすくなる。しかし、画素内に光路長の互いに異なる部分を設けることで、干渉の発生条件が増え、それらが合成された結果、干渉の発生程度を1画素内で平均化することができ、色のばらつきや、輝度ばらつきを抑制でき、また視野角についても干渉が平均化されているため色変化の抑制も可能となる。
本発明の他の態様では、上記発光ディスプレイにおいて、複数の画素の少なくとも一部において、前記発光素子と前記第1基板との層間又は前記発光素子と前記第2基板との間には、前記複数の画素の内の少なくとも一部の画素には、それぞれ対応付けられた色を得るための波長調整層が形成され、前記発光層は、前記複数の画素のいずれにおいても同一波長の光を発光し、該発光素子からの光は、前記波長調整層で所定波長に調整されて前記第1基板又は前記第2基板から外部に射出される。
本発明の他の態様では、上記発光ディスプレイにおいて、前記発光層は、前記複数の画素において、それぞれ対応付けられた色の光を発光し、該発光素子から射出され、1画素領域内において前記第1基板又は前記第2基板から外部に射出される光のうち、前記光路長調整部を通った光の光路長が該光路長調整部を通らない光の光路長と異なる。
本発明の他の態様では、上記絶縁層に形成された凹部又は凸部は、前記1画素領域の短辺方向に沿って2つ以上並んで形成され、凹凸の高低差は、0μmより大きく、3.0μm以下である。
また、本発明の他の態様では、前記凹凸の高低差は、前記複数の画素の全画素領域において等しい。これにより、全画素に対して同時に同一条件で、光路長調整部形成処理を施すことができ、製造工程の効率化を図ることが可能となる。
また、本発明の他の態様では、前記凹凸の高低差は、前記複数の画素の各画素領域において、対応付けられた色に応じて変えても良い。これにより、色ごと、即ち発光波長に応じた高精度の調整が可能となり、表示品質の一層の向上が図られる。
本発明によれば、複数の干渉発生条件が1画素内に設定されることで、干渉を画素毎に平均化することができ、膜厚ばらつきによる色ばらつきや視野角による色変化を非常に容易かつ確実に低減することができる。
[図1]本発明の実施形態に係る光路長調整部を備えた有機ELディスプレイの概略断面構造を示す図である。
[図2]本発明の実施形態に係るアクティブマトリクス型の有機ELディスプレイの概略回路を示す図である。
[図3]本発明の実施形態に係る平坦化絶縁層の光路長調整部の配置の一例を示す画素の概略平面図である。
[図4]本発明の実施形態に係る色差と視野角との関係の光路長調整部の高低差に対する依存性を示す図である。
[図5]本発明の実施形態に係る色差と視野角との関係の光路長調整部の高低差に対する他の依存性を示す図である。
[図6]本発明の実施形態に係る平坦化絶縁層の光路長調整部の概略断面形状の例を示す図である。
[図7]本発明の実施形態に係る平坦化絶縁層の光路長調整部の機能を示す説明図である。
[図8]本発明の実施形態に係る白色発光有機ELディスプレイの光学特性を説明する図である。
[図9]本発明の実施形態に係る塗り分け方式の有機ELディスプレイの光学特性を説明する図である。
[図10]本発明の実施形態に係る光路長調整部の他の例を示す図である。
[図11]本発明の実施形態に係るトップエミッション型有機ELディスプレイの概略断面構造を示す図である。
[図12]本発明の実施形態に係るトップエミッション型有機ELディスプレイの他の概略断面構造を示す図である。
[図13]本発明の実施形態に係る有機ELディスプレイの光路長調整部の図1と異なる例を示す概略断面図である。
[図14]本発明の実施形態に係る有機ELディスプレイの光路長調整部の更に別の構成例を示す概略断面図である。
[図15]本発明の実施形態に係る有機ELディスプレイの光路長調整部の更に別の構成例を示す概略断面図である。
以下、本発明の実施のための最良の形態(以下、実施形態という)について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る発光ディスプレイの要部についての概略断面構造を示す。図2は、この発光ディスプレイとして、各画素に発光素子を制御するスイッチ素子として薄膜トランジスタ(TFT)を備えたアクティブマトリクス型ディスプレイの等価回路の一例を示す。以下において、発光ディスプレイとしては、発光素子として有機EL素子を採用した有機EL表示装置を例に説明する。
アクティブマトリクス型有機EL表示装置では、ガラスなどの透明基板10の上には、複数の画素がマトリクス状に形成されており、各画素は、図2に示すように、有機EL素子100と、この有機EL素子100での発光を制御するための第1薄膜トランジスタ(以下、TFT1)、第2薄膜トランジスタ(以下、TFT2)、一定期間表示内容に応じたデータを保持する保持容量Cscが設けられている。
各画素の水平走査方向には、この水平走査方向に沿って延び、順次選択信号が出力される複数のゲートライン(選択ライン)GLと、保持容量Cscの一方の電極を所定電位とするための複数の容量ラインSLが形成されている。垂直走査方向には、その垂直走査方向に沿って延び、データ信号が出力される複数のデータラインと、共通の電源Pvddに接続され各画素に電力(電流)を供給する複数の電源ラインPLが形成されている。
なお、各TFTの能動層にレーザアニールによる低温多結晶化シリコン層を採用した場合、図2に示すように、同一の基板上において、複数の画素が配列された表示部の周辺に、画素部のTFTと同じ工程で形成された低温多結晶化シリコン層を採用したTFTより構成される水平ドライバ(Hドライバ)及び垂直ドライバ(Vドライバ)を配置することが可能である。
TFT1のゲートは、ゲートラインGLに接続され、第1導電領域(例えば図2の例ではソース)は、データラインDLに接続され、TFT2のゲートは、このTFT1の第2導電領域(この例ではドレイン)及び保持容量Cscの他方の電極に接続されている。またTFT2の第1導電領域(ここではソース)は電源ラインPLが接続され、第2導電領域(ここではドレイン)は有機EL素子100の陽極に接続されている。対応するゲートラインGLに選択信号が出力されTFT1がオンすると、TFT1を介して対応するデータラインDLに出力されているデータ信号に応じた電圧がTFT2のゲートに印加されると共に、保持容量Cscに対応した電荷が充電されることで、TFT2のゲート電圧が、所定期間維持される。TFT2は、そのゲートに印加される電圧に応じて電源ラインPLからの電流を流し、これが有機EL素子100に供給され、有機EL素子100は、供給電流に応じた輝度で発光する。
有機EL素子100は、図1に示すように、第1電極200と第2電極240との間に、少なくとも有機発光材料を含む発光層を備えた発光素子層120が形成された積層構造である。この有機EL素子100は、透明なガラス基板10の上に形成されている。より詳細には、まず、各画素において有機EL素子100を制御するために設けられる上記TFT1,2や保持容量Csc等の画素回路素子及び配線等(ドライバが内蔵される場合には、ドライバ用の回路も含む)が、有機EL素子100よりも先にガラス基板10の上に形成される(以下、TFT層と略す)。そして、このTFT層を覆って、例えばアクリル系樹脂や、ポリイミド等を用いた平坦化絶縁層30が形成され、この平坦化絶縁層30の上に、有機EL素子100の第1電極200が形成されている。
なお、アクティブマトリクス型ディスプレイの場合、図1に示すように、この第1電極200を画素毎に個別パターンとし、発光素子層120を挟んで第1電極200と対向して形成される第2電極240を各画素共通のパターンとすることができる。
上述のように有機EL素子100は、TFT2を介して電源ラインPLから供給される電流に応じて発光するが、より具体的には、発光素子層120に陽極(ここでは第1電極)200から正孔を注入し、陰極(ここでは第2電極)240から電子を注入し、発光素子層中120、特に発光層中で、注入された正孔と電子とが再結合し、得られた再結合エネルギによって有機発光材料が励起され、基底状態に戻る際に発光が起こる原理を利用している。
第1電極200としては、仕事関数が大きくて正孔の注入が容易な導電性金属酸化物材料であるインジウムスズ酸化物(ITO:Indium Tin Oxide)を用い、第2電極240としては仕事関数が小さく電子の注入が容易なAlやその合金などを用いている。また、有機EL素子100の下層に形成されている平坦化絶縁層30及び画素回路素子用などの絶縁層及びガラス基板10は、それぞれ有機EL素子100の発光層126で得られた光を透過可能な材料を用いている。
有機発光素子層120は、少なくとも有機発光分子を含む発光層を備え、材料に応じて、単層、又は2層、3層、又は4層以上の多層積層構造から構成される場合もある。図1の例では、陽極として機能する第1電極200側から、正孔注入層122、正孔輸送層124、発光層126、電子輸送層128、電子注入層130が、順に真空蒸着法の連続成膜などによって積層され、電子注入層130の上に、ここでは陰極として機能する第2電極240が有機発光素子層120と同様の真空蒸着法によって該素子層120と連続して形成されている。
また、本実施形態では、各画素で同一発光色(例えば白色光)を示す有機EL素子100を採用し、また、平坦化絶縁層30とTFT層の間に、上記白色光から、例えばフルカラー表示を得るために必要なR(赤),G(緑),B(青)の光を得るための波長調整層26が、対応する画素領域に形成されている。白色光からR,G,Bの波長の光を得るための波長調整層26としては、入射光の波長域のうち特定の波長域の光のみを透過させるいわゆるカラーフィルタを採用することができる。発光色が例えば青色などの三原色の内のいずれかである場合には、三原色の残りの色の光を得るために、入射光(青色光)によって励起されて他の波長(R,G)の光を発生する蛍光材料などを用いた色変換層などを用いても良い。色純度を向上させるために、カラーフィルタと色変換層の両方を1つのディスプレイに採用してもよい。
有機EL素子100の発光層126で得られ、第1電極200側に進む光は、第1電極200、平坦化絶縁層30及びTFT層及びガラス基板10を透過して外部に射出される。発光層126で得られた光のうち、第2電極240側に進んだ光は、上述のようにAlなどの金属材料が用いられた第2電極240の表面で一旦反射されて第1電極200側に進み、後は、上記と同様に、第1電極200、平坦化絶縁層30、画素回路素子用絶縁層、ガラス基板10を透過して外部に射出される。
本実施形態では、以上のような有機EL表示装置において、一画素領域内で、発光層126から基板10の素子側表面までの光路長を変えている。これは、ディスプレイの観察側(基板10観察面側)から見た光源(つまり発光層126)の距離が一画素領域内で異なることと等しい。一画素領域内で異なる光路長を実現する(光源位置を変える)ために本実施形態では、光路長調整部32を素子100と基板10との間に設けている。具体的には、上述のような有機EL素子100の下層に、この素子100の形成面をできるだけ平坦にするために採用される平坦化絶縁層30に光路長調整部32として、この例では平面から局部的にくぼんだ凹部34を形成している。
有機EL素子100は、現在、その総厚さが1μm以下と非常に薄く、また第1及び第2電極200,240の間に形成される発光素子層120の厚さは一例として250nm〜300nm程度に過ぎない。したがって、薄い発光素子層120に不具合を生ずると第1電極200と第2電極240とが短絡することとなる。また、素子100の下層に画素回路素子等を形成する場合には、それらの存在により、素子100の形成表面の凹凸はより大きくなり、薄い発光素子層120が凹凸の段差部分で被覆不良を起こす可能性がある。このような表面の凹凸による短絡を防止するためには、素子をできる限り平坦な面(但し、平滑性があればよい)の上に形成することが確実であり、表面の平坦性(平滑性)に優れるアクリル樹脂などからなる平坦化絶縁層(平滑化絶縁層)30が素子100の下に形成される。そして、本実施形態においては、この平坦化絶縁層30に光路長調整部32として凹部34を形成しているのである。なお、表面が完全に平坦でなくとも、平滑性があれば発光素子層120を不具合なく形成することができるので、平坦化絶縁層30に設ける凹部34は、その表面に鋭利な角を持たないように形成することが好適である。もちろん、平坦化絶縁層30に凹部34を形成することで、必然的に凹部34の非形成領域は凹部に対して凸部36が形成される。なお、本実施形態においては、これら光路長調整部32としての凹部や凸部の概念は、一画素領域内で光路長を他と変えるための領域であれば良く、上記のように平面に離散的に凹部34を形成することも、これとは反対に凹部34を基準面として凸部36を局部的に形成すること、又は平面を基準として凸部36を追加形成すること、あるいは凹凸部の両方が形成されていることも同意義である。
光路長調整部32は、図1に示すように、R,G,Bのいずれの画素においても、波長調整層26の形成領域上に位置するように形成されている。なお、信頼性の確保のために、凹部34を形成した領域でも平坦化絶縁層30が全て除去されて波長調整層26が露出しない程度に元々の平坦化絶縁層30の厚さを決めておくことが好ましい。特に、波長調整層26として用いられるいわゆるカラーフィルタ材料は、その層の表面が粗いことが多く、凹部34の底にこのような粗いカラーフィルタ層の表面が露出すると、この上に形成される有機EL素子100の第1電極200の被覆性に影響を及ぼす可能性がある。よって、凹凸を形成する絶縁層(30)の下層に上記のような波長調整層26が設けられたディスプレイでは、凹部34がこの絶縁層を貫通しないようにすることが好適である。
さらに、後述するように有機EL素子100において、第1電極200と第2電極240とが間に発光素子層120を挟んで対向する領域が発光領域となる。そして、光路長調整部32の凹部34は、この発光領域内に形成されている。非発光領域内に形成してもよいが、射出光に対する光路長調整機能を発揮しない。また、画素間領域には、上層の発光素子層120の形成面を平坦に保つなどの目的で第2平坦化絶縁層140が形成され、非発光領域つまり画素間領域に光路長調整部32の凹凸が存在すると、第2平坦化絶縁層140がその凹凸を埋めきれない可能性もある。よって、本実施形態では、非発光領域には光路長調整部32を形成せず、発光領域にのみ形成している。
また、この平坦化絶縁層30の上に形成される有機EL素子100の各層には、その厚さは少なくとも一画素領域中において同一の厚さであるが、この平坦化絶縁層30の凹部34、凸部36に応じた凹凸が形成される。
ここで凹部34の深さ(凹凸高低差又は凸部高さ)は、0μmより大きく3.0μm以下であり、より好ましくは0.5μm以上、2.0μm程度以下の範囲である。また、凹部34は一画素領域内に少なくとも一カ所形成されていれば効果はあるが、複数形成した方が均一性の向上の観点で効果がある。そのためには、例えば、一画素領域の短辺方向に沿って2つ以上並んで形成されるピッチとすることが必要で、例えば、凹部34の中心付近から隣の凹部34の中心付近までの距離(設置間隔)で約10μm程度とすれば達成することができる。10μmには限定されず、凹部34の直径やそのテーパ角にもよるが、設置間隔5μm〜20μm、より好適には8μm〜15μm程度の距離とすることで達成できる。図3は、1画素領域内に形成した凹部34の配置の一例を示している。図3の例では、発光効率に応じてR,G,Bの各画素の面積(図の例では水平走査方向の幅が異なる)が異なっているが、いずれの画素領域においても、短辺方向(ここでは水平走査方向)において少なくとも2つの凹部34が形成されており、またこの例では、長辺方向(ここでは垂直走査方向)には、いずれの画素も同一数の凹部34(最少3つ)が同一ピッチで形成されている。
次に、光路長調整部32と白色の色差との関係を説明する。図4及び図5は、白色発光ディスプレイにおいて、視野角に対する基準となる白色光からの色ずれ(色差)と、光路長調整部32として平坦化絶縁層に形成した凹凸の高低差との関係を示している。なお、色温度6500Kである。図4は、色差としてU,V座標(Δu’2+Δv’2)1/2を用い、図5は、色差としてx、y座標(Δx2+Δy2)1/2を用いている。なお、図4及び図5に示すumは、μmを意味する。図4及び5のいずれにおいても平坦化絶縁層30の凹凸高低差が0μmから、0.5μm、1μm、1.2μm、1.4μmと増大するにつれて、視野角が0°(ディスプレイの法線方向)から増大していった場合の色差の変化が小さく抑えられ、従って、平坦化絶縁層30の光路長調整部としての凹凸高低差を設けることで干渉の平均化による色ずれを抑制できることが分かる。また、凹凸の高低差としては、全ての視野角において色差(Δu’2+Δv’2)1/2が0.02より小さくなるように設定することが好ましく、凹凸の高低差としては、全ての視野角において色差((Δx2+Δy2)1/2が0.035より小さくなるように設定することが好ましい。
図6は、光路長調整部32を平坦化絶縁層30に形成した場合の例を示している。図6(a)に示すように、平坦化絶縁層30の表面に所定ピッチで形成された凹部34の間隙には、凸部36が形成されているが、この凸部36は、その表面が平坦なままであってもよい。また、図6(b)のように、凹部34と凸部36とが非常になめらかにつながる波状の断面となるように形成してもよい。いずれの場合も、表面に凹凸を構成するその凹凸の高低差(凹部34の高低差、凸部36の高低差、又は凹部と凸部の高低差と表現することもできる)dは、上述のように、0μmより大きく、3.0μm以下の大きさに形成されている。
凹部34の形成ピッチは、複数の画素のいずれの画素領域においても等しくすることで、形成の位置精度への許容度を高めることができる。また、ディスプレイに他に光学部材として機能する偏光フィルムや、或いは遮光用マトリクス(ブラックマトリクス)などを採用する場合に、これらとで干渉縞などを発生させないように、凹部34のピッチを設定することがより望ましい。形成ピッチが全画素同じで、図3に示すようにR,G,Bの各画素について、画素面積が異なる場合には、R,G,Bで1画素領域内に形成される凹部34の合計数(総数)は異なる。もちろん、干渉の条件は波長依存性を有するので、形成ピッチを全画素同一とせず、例えばR,G,B毎に、光の波長に応じた最適ピッチとしても良い。また、凹部34のそれぞれの大きさ(直径、高低差のいずれか又は両方)については、全画素同一であっても良いが、上記と同様に波長に対する依存性が大きい場合等、R,G,B毎に変えても良い。
平坦化絶縁層30への凹部34及び凸部36の形成は、例えば、一旦、凸部36に要求される厚さを考慮して感光性材料を含む平坦化絶縁層30を形成し、凹部34となる領域を選択的に一般的なフォトリソグラフィ方法によって露光しエッチング除去することで形成することができる。ハーフ露光を採用すれば1回の露光処理で、1処理面内に、段階的な高低差を持つ凹部34を形成することもできる。このハーフ露光では、例えば、凹部形成領域が開口したマスクを用いると共に、エッチング除去量を少なく(浅く)する位置に、グレーチングと呼ばれる1μm程度のピッチの格子を用いる。つまり単位面積内の開口領域が格子によって狭められたスリット状のパターンを上記マスクとは別に配置、或いは上記マスクと一体的に形成されたハーフトーンマスクを用いて露光する。グレーチングの存在する領域は、例えばグレーチングのない完全開口領域において、感光剤に(ここでは感光材料を含む平坦化絶縁層30に)照射される露光光強度より低くなり、露光量を調整することでエッチング深さを制御することができる。
他の凹部形成方法としては、エッチバック方法を採用することができる。即ち、凹部を形成したい領域が開口するようなパターンのレジスト層を対象層(ここでは平坦化絶縁層30)の上に形成し、対象層(平坦化絶縁層30)をこのレジスト層と共にドライエッチングなどによってエッチングしていくことで、レジスト層が開口していた領域が深く(特にレジスト存在領域より離れるほど深く)エッチングされることで、レジスト層に応じたパターンの凹部34を形成することができる。
また、図6に示したように、凹部34の側面をテーパ(特に滑らかなテーパ)形状とするには、デフォーカス処理を採用することができる。このデフォーカス処理では、例えば、一旦焦点位置に露光マスクをおいて下層の平坦化絶縁層30又は上記エッチバックの場合のレジスト層を露光した後、露光マスクの位置を露光光源方向の焦点がぼける位置に側に移動させて露光することで、露光マスクを焦点位置において露光した領域周囲に露光量が少ない(焦点がぼけているので)が同一露光マスクで露光された領域を形成する。このような露光処理を行った後にエッチングすれば、露光量及び露光位置に応じた深さと大きさの凹部34が最終的に平坦化絶縁層30に形成され、この凹部34の断面には、下層に向かって径の小さくなるなだらかなテーパをつけることができる。
凹部34のテーパ角度θは、干渉の平均化という観点のみから言えば、90°とすることもできるが、平坦化絶縁層30の上方に形成される非常に薄い発光素子層120の被覆性を良好に保って断線を防止するためには、45°以下とすることが好適であり、0°では意味がないから、θは、0<θ≦45°の範囲とすることが好ましい。なお、同一エッチング条件を採用すれば、大きさや深さが異なる凹部34を形成してもテーパ角θは、一定とできる。つまり、素子の信頼性維持の観点からテーパ角θは小さく(素子の被覆性を保ち)、要求される大きさや深さの凹部34を形成することが可能である。もちろん、マスクやエッチング条件を変更して、テーパ角θを変更しても良いが、その場合でも素子の被覆性を維持できるような角度とすることがより望ましい。
図7は、発光層126(光源)から射出される光の進み方及び本実施形態に係る作用を説明する概念図である。図7(a)は、1画素領域内において、発光層126から基板10までの光路長が等しい位置での光の進み方を示している。発光層126で得られ、基板10側に向かって進む光は、上述のように透明な第1電極200、平坦化絶縁層30、波長調整層26を透過し、TFT層に到達する。ここで、便宜的に発光素子層120の全ての層が同一屈折率nELであると仮定し、発光が発光素子層の厚さdELの半分の位置で起こる、つまり発光層126から第1電極200までの距離をdEL/2とすると、発光層126から射出された光のTFT層までの光学長(最短長)Lは、
=nEL×dEL/2+nITO×dITO+nPLN×dPLN+n×dで表すことができる。なお、上記式において、発光層ITO第1電極200の屈折率nITO、その厚さdITO、平坦化絶縁層30の屈折率nPLN、その厚さdPLN1、波長調整層26の屈折率n、厚さdである。
発光層126からの光は全方向に放射されるため、この発光層126から第2電極240に向かって進んだ光は、第2電極240で反射され、再び発光層126の方に戻り、後は直接基板10側に進む光と同様にTFT層まで進む。したがって、第2電極240で反射されて射出される光の発光層126からTFT層までの光路長(最短長)Lrは、
Lr=nEL×3dEL/2+nITO×dITO+nPLN×dPLN+n×dとなる。
このように光路長の異なる光が基板10から射出されることは、素子の構造上、原理的に避けることができず、程度の差はあっても、干渉による観察面側での輝度むら、或いは色のばらつきが発生する。
しかし、図7(b)に示すように、平坦化絶縁層30の厚さを凹部34を形成するなどによって一画素領域内で変えることで、上記光路長LdとLrとが、少なくとも、それぞれ2種類ずつ、つまりLd、Ld、Lr、Lrが存在することとなる。ここで、Ldは発光層126から直接基板側に進みかつ平坦化絶縁層30の凸部(ここでは上面平坦部)36を透過してTFT層に至る光の光路長、Lrは、発光層126から第2電極240で反射されてから同様に平坦化絶縁層30の凸部36を透過してTFT層に至る光の光路長である。Ldは発光層126から直接基板側に進み、平坦化絶縁層30の凹部34の最下部を透過してTFT層に至るまで光の光路長、Lrは発光層126から第2電極240で反射されて同様に平坦化絶縁層30の凹部34の最下部を透過してTFT層に至るまでの光の光路長である。
このように、平坦化絶縁層30の厚さを変えることにより、Ldの光路を経て射出された光とLrの光路を経て射出された光との干渉条件の他に、Ldの光路を経て射出された光とLrの光路を経て射出された光との干渉条件とが少なくとも存在することとなる。したがって、観察面において発生する干渉が平均化されることとなり、その結果、本実施形態では、輝度むらや色のばらつきを低減することが可能となる。もちろん、平坦化絶縁層30の凹部が、少なくとも図7(b)及び上述の図1断面に示すように滑らかな断面を持つように形成されている場合には、平坦化絶縁層30の厚さは凸部(又は上部平坦部)36での厚さから凹部34の最深部(底部)での厚さまで連続的に変化しているため、その厚さの違いに応じて多数の光路長が存在し、一層の干渉の平均を図ることができる。
また、仮に、発光層126から基板10の素子側面までの光路内に位置する各層の屈折率の差が無いとしても、本実施形態によれば、平坦化絶縁層30の凹部34の存在により、発光層126もその凹部に沿って凹む。よって、ディスプレイ観察面である基板10から見た場合、発光層126、つまり光源の位置が、上記凹部の部分では、凸部の部分よりも基板の近くに配置されることとなり、この観点からも、一画素領域内から射出される光の干渉の平均化が可能となっている。また、上述したように発光素子層120等の厚さを一画素領域内で変えることは難しいので、平坦化絶縁層30に凹部34を設けることで、観察点からの光源の位置をこの一画素領域内で変えることは、干渉の平均化の観点で効果がある。
TFT層について具体的には後述するが、有機EL素子100の形成領域(発光領域)においては、TFT層は、主として例えばSiN、SiO等の絶縁層である。光透過性の材料であっても、互いに屈折率の異なる層の界面、特に、屈折率の差の大きい層同士の界面では、光の反射が起きやすい。例えば、図7(a)には、発光層126からの光が波長調整層26と、TFT層の最上層(例えばSiO層)との界面で反射する例を示している。発光層126から直接基板側に進んでTFT層で反射され、第2電極240で反射されて最終的に基板10を透過して外部に光が射出される場合、その光は、少なくとも3回、第1電極200と平坦化絶縁層30と(存在する場合には波長調整層26)を透過する。平坦化絶縁層30は、TFTの形成によって凹凸の発生している場合にも、有機EL素子100の形成面をできるだけ平坦にするために採用されることが多く、その場合、1μm〜4μm程度の厚さに形成される。このような平坦化絶縁層30は、他の層と比較しても非常に厚く、光路長LrTFTに及ぼす影響も大きい。
ここで、IZOなどからなる第1電極200の屈折率は、例えば2.0、光路長調整部32を有しアクリル系樹脂などからなる平坦化絶縁層30の屈折率は1.6〜1.5、有機材料からなる波長調整層26の屈折率も平坦化絶縁層30と同様に1.6〜1.5である。さらに、波長調整層26の下層の層間絶縁層20の例えばSiN層は1.9程度、SiO層は、1.5程度である。光が屈折率の異なる界面に入射する際には反射が起きる。この観点から、上記積層構造を見ると、本実施形態では、光路長調整部32の上層(第1電極)にも下層(SiN層)にも平坦化絶縁層30との屈折率の差の大きい層が配置されている。このように屈折率nの差Δnが大きい(例えばΔn≧0.2)位置に光路長調整部32が設けるので、光路長調整部32よりも発光層(上層)側で反射した光a1と、反射しなかった光a2、光路長調整部32よりも基板10(下層)側で反射した光b1と反射しなかった光b2が存在する可能性が非常に高くなる。つまり、上述のように、平坦化絶縁層30を1回のみ通過する光、2回、3回、或いは4回以上通過する光で光路長調整部32によって光路長を1画素内で確実に変えることができることとなる。
一方、発光素子層120の厚さは素子の発光特性に及ぼす影響が大きく、同一色を発光する1画素領域内で変更することは望ましくない。また、真空蒸着やインクジェットなどの印刷によって形成するので、部分的に厚さを変えることが容易ではない。さらに、発光素子層120のうち、各画素共通で形成される層は、同時に形成することが望ましい。これは、単に、製造工程を簡素化する観点だけでなく、有機EL素子の有機層が、水分や酸素、不純物などによって劣化しやすいので、積層構造の有機発光素子層120の形成に際しては、最小限の工程数で、かつ真空状態を破ることなく連続して成膜することが劣化を防止する上で非常に重要であるためである。このように、有機EL素子100の発光の均一性、信頼性を維持する上で、発光素子層120の厚さを一画素領域内で変えることは望ましくない。
さらに、第1電極200の厚さはこれを変えると一画素領域内で抵抗が変化することとなる。特に、第1電極200の材料としてITO、IZOなどの透明導電性金属酸化材料を用いた場合、これらの材料はAlなどと比較して抵抗値が大きく、有機EL素子100に注入する電荷量を均質とし、かつ発熱などを防ぐ観点から低抵抗としたい要求があり、透過率の低下がない範囲でできるだけ厚く形成することが望まれる。この観点からは、第1電極200を局部的に薄くすることは好ましくない。
これに対し、本実施形態のように、厚く、かつ部分的に厚さを変えても有機EL素子100の発光特性等に及ぼす影響の小さい平坦化絶縁層30の厚さを一画素領域で変えることにより、有機EL素子100から外部に射出される光の光路長をもっとも効率的に調整することができる。
TFT層について上述の図1と合わせて説明すると、基板10の表面を覆って基板からTFTへの不純物侵入を防止するためのバッファ層(基板側からSiN層、SiO層の積層構造)12が形成され、このバッファ層12の上にTFT能動層として、非晶質シリコンをレーザアニールによる低温多結晶化によって得た多結晶シリコン層14が形成されている。多結晶シリコン層14を覆う基板全面には、例えば多結晶シリコン層14側からSiO層、SiN層が順に積層された2層構造のゲート絶縁層16が形成される。
ゲート絶縁層16の上にはゲート電極材料としてCrやMo等の高融点金属材料層が形成され、ゲート絶縁層16を挟んで多結晶シリコン層14のチャネル形成領域の上方に残るようにパターニングされ、TFTのゲート電極18となる。なお、図2に示すゲートラインGLや、容量ラインSLも同時にこの高融点金属材料層をパタニングして形成されている。ゲート電極18を含め基板全面を覆う位置には層間絶縁層20が形成されている。
この層間絶縁層20は、例えば基板側からSiN層、SiO層が順に形成された積層構造を備える。この層間絶縁層20の上には、Alなどの低抵抗材料が用いられたデータラインDL(図2参照)、電源ラインPLが形成され、層間絶縁層20及びゲート絶縁層16に形成されたコンタクトホールにおいてそれぞれ対応するTFT1の第1導電領域(図2参照)、TFT2の第1導電領域(図1,2では、ソース領域14s)に接続されている。
基板上に形成されたこれらの層が基本的にTFT層を構成するが、TFT形成領域、保持容量領域及び配線領域は、通常、非発光領域か、遮光領域に配置される(非発光領域は、例えば、有機EL素子100の第1電極200と第2電極240とが間に発光素子層120を挟んで直接対向していない領域に相当)。したがって、本実施形態において着目する発光領域における発光層126から基板10までの光路上には、図1に示すように、第1電極200、平坦化絶縁層30(光路長調整部32)、波長調整層26、層間絶縁層20、ゲート絶縁層16、バッファ層12が存在する。
なお、有機EL素子の発光光は、有機発光分子に起因しており、R,G,Bを備えたカラー表示装置の場合、画素毎に発光層126を個別パターンとして、R,G,B用にそれぞれ異なる発光材料を用いることも可能である。この場合、発光層126は、R,G,Bの画素毎、少なくとも混色を防ぐために、R,G,Bで分離したパターンとし、それぞれ別工程で成膜する。
一方、発光層126として、全画素同一の発光材料を用い、かつ各画素とも同一の白色発光層を採用してもよい。この場合、例えば、発光層126として互いに補色関係にある、オレンジ色発光層と青色発光層との積層構造とすることで、加色による白色発光を実現することができる。このように全画素に白色発光EL素子を用いる場合、有機発光素子層120の全ての層は全画素共通で形成することができるが、各画素の発光領域をより正確に規定しコントラストを高めるなどの目的のために各画素で個別のパターンとすることもできる。例えば白色発光層126を個別パターンとするには、各画素領域に開口部が形成されたマスクを用いて成膜(例えば真空蒸着法)すれば、成膜と同時に個別パターンが得られる。また、他の正孔注入層122、正孔輸送層124、電子輸送層128、電子注入層130は、ここでは、いずれも全画素共通で形成され(マスクを用いて所望の大きさで画素毎に個別パターンとしてもよい)、さらに第2電極240についても各画素共通で形成されている。なお、白色発光EL素子において、各画素に対応するR,G,Bのいずれかの波長調整層(カラーフィルタ)26を設けることでフルカラー表示が可能であるが、R,G,Bに加え、波長調整層26を設けずに、白色光をそのまま射出する画素を設けて表示輝度の向上と消費電力の低減を可能としたR,G,B及びW(ホワイト)の4色によるフルカラー表示のディスプレイでもよい。つまり、このようなR,G,B,Wの各画素(少なくともいずれかの色の画素)に、上記のような光路長調整部32を設けることで干渉の平均化を図ることができる。
有機発光素子層120は、正孔又は電子を輸送する機能を有するが、高抵抗であり、有機発光素子層120を挟んで第1電極200と第2電極240とが直接対向している領域のみ有機発光素子層120に電荷が注入され、有機EL素子100の発光領域は、この第1電極200と第2電極240の直接対向する領域となる。ただし、本実施形態では、第1電極200の端部領域は、非常に薄い発光素子層120の被覆性を維持して第2電極240と短絡を防止するために平坦化絶縁層140で覆っており、この平坦化絶縁層140の第1電極200上における開口領域(第1電極200の平坦化絶縁層140に覆われていない領域)が、本実施形態においては有機EL素子100の発光領域となっている。
以上においては、本実施形態では、各画素にスイッチ素子を設けて有機EL素子を個別に制御するいわゆるアクティブマトリクス型の有機EL表示装置を採用した例を説明したが、各画素にスイッチ素子のないいわゆるパッシマトリクス型の表示装置の場合にも、ストライプ状に複数本並べて形成される第1電極200の下層に平坦化絶縁層30を形成し、凹部を形成することで、同様の効果を得ることができる。すなわち、第1電極200との間に発光素子層120を挟んで形成され、かつ、第1電極200と交差する方向に形成されるストライプ状に延びる第2電極240と、この該第1電極200とが対向する領域が一画素領域となるが、この一画素領域内で平坦化絶縁層30に光路長調整部を形成すれば、1画素内での干渉の平均化が可能となる。また、パッシブマトリクス型の場合、素子の形成される例えばガラス基板に、直接光路長調整部として凹凸を形成してもよく、このような方法を採用すれば、干渉平均化のために層を追加する必要が無くなる。
次に、本実施形態のような光路長調整部によって得られた光学特性について説明する。まず、図1に示したような各画素で同一の有機EL素子100を採用し、得られる白色発光(オレンジ色の光と青色の光の加色で達成)をカラーフィルタ(厚さ1.5μm)を透過させてR,G,Bの光を得る構成において、平坦化絶縁層30に光路長調整のための凹凸を形成したパネルについて説明する。
図8(a)〜(c)は、このようなパネルで得られたR,G,B光の波長スペクトルを示している。図において、平坦化絶縁層30に10μmのピッチで深さ1μmの凹部34を各画素領域に形成した場合のパネルのR,G,B光の波形を実線で示している。破線は比較例であり、平坦化絶縁層30の厚さを全て同じとし、光路長を一画素領域内で変えない場合の素子の波形である。比較例の波形では、R,G,B光のいずれについても複数箇所で強度の高い波長が存在している。これに対し、本実施形態のように複数の光路長を設定することで、波形は滑らかでピークの数も減っており、干渉が平均化されて低減されていることが分かる。また、複数の波長においてピークが存在することは、その微妙なピークずれなどによる色のばらつきを生ずることになるが、本実施形態のようにすることでこの色ばらつきを防止する効果も得られていることが分かる。
図8(d)〜(f)は、同様の素子から得られるR,G,B光の角度依存性、つまり観察面の法線方向を0度としたときに、観察角度と輝度変化との関係を示している。図8(a)〜(c)と同様に、破線が光路長を一画素領域内で同じとした比較例に係るパネルの特性、実線が光路長を一画素領域内で変えた場合の本実施形態に係るパネルの特性を示している。
赤、緑の光について、図8(d)及び図8(e)に示されるように、実施形態では比較例と同等かそれ以上の視野角が得られており、観察角度が0°から大きくなるにつれて輝度が変化するが、赤及び緑のいずれでも、強度変化は30%以内に抑えられている。
青について、その強度変化は、比較例よりも角度依存性が改善されており、比較例では最大50%程度の低下であったのに対し、実施形態では最大で40%に抑制されている。従って、R,G,Bのいずれについても視野角がほぼ同等の強度変化を示すこととなり、どの位置で観察しても正面から観察した場合とほぼ同じ適正なホワイトバランスが保たれていることが分かる。したがって、本実施形態では、射出光の色に応じた角度依存性が改善されており、どの角度から見ても適正なカラー表示を実現することができる。
次に、R,G,Bの色毎に異なる発光材料を塗り分けてパネルを構成した場合、つまりR,G,B毎に異なる有機EL素子100を形成した場合(以下塗り分け方式)に、本実施形態のように一画素領域内で光路長を変えた場合の特性について、変えない場合を比較例として対比して説明する。
図9(a)〜(c)は、上記図8(a)〜(c)と同様にR,G,B光の波長スペクトルを示している。なお、平坦化絶縁層30に形成した凹部34については、R,G,Bのいずれの画素についても、深さが1μmで、間隔10μmとした。塗り分け方式のパネルにおいても、R,G,Bのいずれの光についても、本実施形態のパネル(実線)は、図8と同様、ピークの数が減り、また、滑らかな波形が得られている。このことから、干渉が平均化されて、小さくなっていることが分かる。
図9(d)〜図9(f)は、上記図8(d)〜図8(f)と同様に、R,G,Bの各色についての角度依存性を示している。塗り分け方式のパネルに光路長調整部を形成した本実施形態のパネルでは(実線)、R,G光のいずれについても、観察角度の増加時における輝度の変化が2%程度〜8%程度の範囲に抑えられており、またB光についても15%程度に抑制されており輝度の変化(特に低下防止)について著しい改善効果が得られていることがわかる。また、各観察角度においてR,G,Bの輝度が互いにほぼ等しいので、観察角度によってホワイトバランスがずれることも防止されていることがわかる。
なお、図9の結果からわかるように、凹部の深さを全画素共通とした場合、青については、残りの緑、赤とは得られる特性が異なるので、青のみ異なる深さを採用しても良い。具体的には、図9の例では、青については比較例の方が輝度変化の角度依存性が小さい特性が得られているので、このような場合、青については凹部を設けない、或いは凹部の深さdを浅くしても良い。上述のハーフ露光を採用すれば、青の領域のみ深さを変えることも容易である。もちろん、青のみに限らず、条件に応じて他の色の画素のみ光路長調整部32を形成したり、しなかったり、深さdを変えたり、或いは、形成ピッチ等を変えても良い。なお、例えば画素の配列がΔ配列であって同一色の画素のレイアウトや形状が行毎に異なるような場合、同一色の画素については、上記光路長調整部32のピッチ大きさ等が互いに同一なるよう、各画素の形状に合わせて調整することがより好ましい。一方で、各画素のディスプレイ上での位置に応じて、例え同一色の画素であっても、互いに、上記光路長調整部32の条件(大きさ、深さ、ピッチ等)を変えても良い。ディスプレイをある視点から観察する場合、正面と周辺領域とでは、位置が異なるので視野角度が異なり、上記の通り輝度変化特性が異なる場合があるためである。
また、凹部34の形成ピッチが非常に小さくなると同様に散乱等が起きやすくなり、また、有機EL素子100の形成面の凹凸が無視できなくなり、発光素子層120などがこの凹凸を完全に被覆することが難しくなって信頼性を損なう可能性もある。この観点からも、凹部34の側面にはテーパが付けら得ていることがより好ましい。ここで、図6に示した凹部34の高低差(深さ)d、凹部34の側面のテーパ角θは、半径(大きさ、形成ピッチに対応)sは、それぞれ、以下のような条件を満たすことが望ましい。即ち、0.1μm≦d≦3.0μm、0°<θ≦45°、2s=2d/tanθとする。
[イオン注入による光路長調整]
図10は、光路長調整部32の他の例を示しており、ここでは、所定の絶縁層、例えばTFT層のうちの層間絶縁層20やゲート絶縁層16等に採用されるSiN層(SiO層でもよい)に、イオン注入領域314を形成して、局部的に屈折率を非注入領域316と変えることで光路長を調整している。注入するイオンは、非注入部とで屈折率に差が出れば特に限定されないが、一例としてK、Fe、Cuなどの金属イオンが挙げられる。また注入対象としては、上記のような絶縁層に限らず、素子の形成される基板10であってもよい。上述のように平坦化絶縁層30などに物理的な凹凸を形成するのと同様に、光路長を変える機能を果たすために、非注入領域316と注入領域314との屈折率の差をΔnとして、注入深さをdとすると、その積Δndが、例えばΔnd≒1.6×1000nm=1600nm程度となるように注入イオン及び深さdを選択すればよい。
[トップエミッション]
以上の説明では、有機EL素子の形成された基板(第1基板)側から光を射出するいわゆるボトムエミッション型の発光ディスプレイにおける素子と第1基板の観察側表面との間の光路長調整を説明したが、第1基板の素子形成面側に封着される第2基板側から外部に光を射出するいわゆるトップエミッション型の発光ディスプレイにおいても、一画素領域内で光路長の異なる領域を形成するために光路長調整部を設けてもよい。図11及び図12は、このようなトップエミッション型の発光ディスプレイにおける光路長調整の例を示している。図11では、第2基板300上に必要に応じて波長調整層(例えばカラーフィルタ)26が形成され、この波長調整層26を覆って平坦化絶縁層330を形成し、この平坦化絶縁層330の素子対向面側に、光路長調整部320として凹部340、凸部360を形成している。この構成では、上述の図1等に示した光路長調整部32と同等の機能を果たす。
また図12では、上記図1等と同様に第1基板10側の有機EL素子100の下に形成された平坦化絶縁層30に光路長調整部32を形成し、第2基板300側には必要に応じて波長調整層26を形成する。この場合の光路長調整部32は、その凹凸に応じた凹凸を発光素子層に形成することで、発光層から第2基板300の観察面側までの光路長を変える役割を果たす。
以上に説明した一画素領域内で光路長調整を行う構成は、図1に示すような第1電極200側から発光層で得られた光を外部に射出するボトムエミッション型のELディスプレイ及び上記図11又は図12に示すような第2電極側(第2基板300)側から発光層で得られた光を外部に射出するトップエミッション型のELディスプレイのいずれにおいても、さらに、素子内で得られた光を共振により増幅するマイクロキャビティ機構を備えたディスプレイに適用して、同様に効果を得ることができる。マイクロキャビティ機構は、例えば光射出側に位置する電極を透明電極でなく、半透過型電極とし(透明電極材料層と反射材料層との積層構造でもよい)、半透過電極と、これと対向する反射電極との間の光学長を共振波長に一致するように設計することで実現できる。
[他の具体例]
図13は、図1に示すような各画素に同一発光色の有機EL素子を採用し、上述のように各画素に対応付けられた表示色に応じて光路長調整部32の凹凸深さを変更した場合の要部断面構造の一例を示している。TFT(図示せず)層の上を覆う層間絶縁層20の上には、各画素に対応付けられた表示色に応じてR用、G用、B用の波長変換層(カラーフィルタ層)26が設けられている。この波長変換層26の形成されていない画素は、白色発光有機EL素子を採用した場合の白色(W)表示用画素である。つまり、各画素にR,G,B表示用の他、白色(W)表示用を設け、R,G,B,Wの4色で1画素単位を構成する場合、W表示用画素では、有機EL素子からの白色光をそのまま外部に射出する。
R,G,B用の各波長変換層26は、それぞれ白色光を赤色光、緑色光、青色光し、用いられる材料が異なる。このため、各変換層26の厚さはR,G,Bで図13に示すように等しくない場合が多い。また、上記のようにW画素には変換層26を設けない。つまり、この場合、これら変換層26を覆って形成される平坦化絶縁層30は、異なる色の画素領域において互いにその厚さが異なる。そこで、各画素領域において、平坦化絶縁層30に形成可能な凹部34の深さは色毎に異なる。図13に示すように、凹部34の要求深さが大きい画素領域において、形成される平坦化絶縁層30が厚い(変換層26が薄い)場合には、基板全体に形成する平坦化絶縁層30の厚さを最も深い凹部34に応じて厚く設定しなくても、波長変換層26を露出させることなく、各画素領域に最適な深さの凹部34を形成することが可能となる。なお、図13に示すように白色表示用画素については、射出光が単一波長ではないため、複数の異なる深さの凹部34を同一画素領域内に形成することで、正確な白色光を外部に射出させることが可能となる。
図14は、光路長調整部32の他の構成例を示す。図14の例では、所定の第1絶縁層302に凹凸を形成した後、その表面の凹凸を埋めるように、第1絶縁層302と異なる屈折率を有する材料からなる第2絶縁層304を形成し、第2絶縁層304の上面の平滑化を達成している。第2絶縁層304の上に有機EL素子100を形成する場合、上述したように、素子信頼性向上の観点から、素子形成面は平坦である方が好ましい。図14の構成であれば、第2絶縁層304の上面である素子形成面は平坦性を維持できる。また第1絶縁層302に凹凸を形成し、その凹凸を第2絶縁層304が埋めるため、第1絶縁層302及び第2絶縁層304の厚さ、つまり第1及び第2絶縁層の各光学長を1画素領域内で変更することができる。より具体的には、第1絶縁層302としては、例えば層間絶縁層20にも採用されているSiNとSiOの積層体、第2絶縁層304としては平坦化絶縁層30を用いることができる。上述のように、SiNの屈折率は1.9程度、SiOの屈折率は1.5程度、平坦化絶縁材料の屈折率は1.6〜1.5程度である。そこで、例えば第1絶縁層302を下からSiN/SiO/SiN/SiO/SiNと多層構造にし、各層に順次形成する開口部を上層ほど大きくすることで、凹部341を構成することができる。このようにして得られた凹部341を平坦化絶縁材料からなる第2絶縁層304が埋めることで、第2絶縁層304の表面から第1絶縁層302の各SiN層表面までの距離が複数種類得られ(図14の例では3種類)、光路長調整部32として機能させることができる。
図15は、いわゆる塗り分け方式にて、有機EL素子の少なくとも発光材料をR,G,Bの画素で塗り分けた発光ディスプレイパネルの光路長調整部32の他の構成例を示している。なお、図1と共通する構成には同一符号を付し説明は省略する。塗り分け方式の場合、図1の場合と異なり、R,G,Bで各画素に波長変換層26は特に必要ない。従って、層間絶縁層20の上には、平坦化絶縁層30が形成されている。そして、図15の例では、この平坦化絶縁層30に、これを貫通する深さの凹部34を形成している。つまり、凹部34の底には下層の層間絶縁層20の表面が露出している。なお、凹部34のテーパ角θは、この場合であっても、上層の有機EL素子の信頼性維持のためできる限り小さいことが好ましく(図15では、図示の都合上大きな角度で表しているが)、45°より小さくすることが適切である。この場合、平坦化絶縁層30が、例えば1μm程度の厚さであれば、この平坦化絶縁層30を貫通する凹部34を小さいテーパ角θで形成することができる。また、上述のように例えば10μm程度の設置間隔で、深さ1μm程度の凹部34を得ることができる。
このように、平坦化絶縁層30を貫通する凹部34を形成することで、平坦化絶縁層30の上に形成される有機EL素子の第1電極(ITO)200は、凹部34の底部において、層間絶縁層20と接することとなる。ここで、層間絶縁層20の最上層としてSiNを採用することが好適である(例えばTFT側からSiN/SiO/SiNの3層構造とする)。これにより、第1電極(ITO)200と層間絶縁層20との界面では、その屈折率の差が0.1程度であるのに対し(ITO屈折率:1.9、SiN屈折率:2.0)、第1電極と平坦化絶縁層30の界面における屈折率の差は0.4程度(ITO屈折率:1.9、平坦化絶縁層屈折率:1.5)と、大きい関係となる。このため、有機EL素子100からの光の光路長をこの凹部34の有無によって、積極的に変更することができる。よって、平坦化絶縁層30が、例えば1μm以下の厚さの場合でも十分な光路長の差を形成することができる。
また、電源ラインPLや図示しないデータラインDLなどを形成した後、図15において点線で示すように、これらを覆う基板全面に、平坦化絶縁層30形成前に保護層としてSiN層を形成しても良く(この場合層間絶縁層は、3層構造としなくても良い)、凹部34の底に保護層が露出した場所と、平坦化絶縁層30の存在する場所とで同様に、大きな屈折率の差を得ることができる。したがって、上記同様、光路長をより積極的に変更することができ、薄い平坦化絶縁層30を採用することもできる。また、図15の構成において、光路長調整部32を構成する凹部34を形成する絶縁層として、より薄い層を採用することも可能であるから、平坦化絶縁材料を用いた構成には限られず、例えば平坦化絶縁材料と同程度の屈折率のSiO等を用いた絶縁層を採用することもできる。
以上においては、発光素子として有機EL素子を用いた発光ディスプレイを例に説明したが、発光素子は無機EL素子等の他の薄膜発光素子でも効果を得ることができる。
各画素に発光素子を備える発光ディスプレイに利用可能である。

Claims (20)

  1. 複数の画素を有し、各画素は、第1電極と第2電極との間に少なくとも発光層を含む発光素子層が形成された発光素子を有し、
    第1基板上方に前記発光素子が形成され、前記発光素子からの光が外部に射出される発光ディスプレイであって、
    前記発光素子とディスプレイ観察側表面との間に絶縁層が形成され、
    該絶縁層には、1以上の画素領域において凹凸が形成されて、前記発光層からディスプレイ観察側表面までの光路長を調整する光路長調整部が構成され、
    前記凹凸部の凹部又は凸部の径は、約10μmであり、
    前記発光層からディスプレイ観察側表面までの光路長が、前記光路長調整部によって1画素領域内で複数形成され、複数の干渉発生条件が1画素領域内に設定されていることを特徴とする発光ディスプレイ。
  2. 請求項1に記載の発光ディスプレイにおいて、
    前記光路長調整部は、各画素領域内の発光領域にのみ設けられていることを特徴とする発光ディスプレイ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の発光ディスプレイにおいて、
    前記各画素には、前記第1基板上方に形成され前記発光素子を制御する1以上の前記スイッチ素子を含む回路素子を備えることを特徴とする発光ディスプレイ。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の発光ディスプレイにおいて、
    前記凹凸は、前記発光層と前記第1基板との間に形成された平坦化絶縁層に形成されることを特徴とする発光ディスプレイ。
  5. 請求項1又は請求項2に記載の発光ディスプレイにおいて、
    前記第1基板の前記発光素子形成面側には第2基板が封着され、
    前記凹凸は、前記発光層と前記第2基板との間に形成された絶縁層に形成され、
    前記発光素子からの光が前記第2基板を透過して外部に射出されることと特徴とする発光ディスプレイ。
  6. 複数の画素を有し、発光素子からの光を外部に射出する発光ディスプレイであって、
    各画素は、第1電極と第2電極との間に少なくとも発光層を含む発光素子層が形成された前記発光素子と、前記発光素子と第1基板との層間に形成され、前記発光素子を画素毎に制御するための1以上のスイッチ素子を含む回路素子と、を有し、
    前記回路素子と、対応する前記スイッチ素子に接続される前記発光素子との層間には絶縁層が形成され、
    該絶縁層には、1以上の画素領域において、該画素領域の発光領域内にのみ選択的に凹凸が形成され、前記発光層からディスプレイ観察側表面までの光路長を調整する光路長調整部が構成され、
    該光路長調整部によって、前記発光層からディスプレイ観察側表面までの光路長が、1画素領域内で複数形成され、複数の干渉発生条件が1画素領域内に設定されていることを特徴とする発光ディスプレイ。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか1つに記載の発光ディスプレイにおいて、
    前記絶縁層に形成された凹凸の凹部又は凸部は、前記1画素領域の短辺方向に沿って2つ以上並んで形成され、前記凹凸の高低差は、0μmより大きく3.0μm以下であることを特徴とする発光ディスプレイ。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか1つに記載の発光ディスプレイにおいて、
    前記各画素に対応付けられた表示色に応じ、前記凹凸を構成する凹部又は凸部の大きさ、又は1画素領域内での総数のうちの少なくとも一方が、他の画素と異なる少なくとも1つの画素を有することを特徴とする発光ディスプレイ。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれか1つに記載の発光ディスプレイにおいて、
    各画素に対応付けられた表示色に応じ、前記複数の画素の各画素領域における前記凹凸の高低差が、他の画素と異なる少なくとも1つの画素を有することを特徴とする発光ディスプレイ。
  10. 請求項1〜請求項9のいずれか1つに記載の発光ディスプレイにおいて、
    前記凹凸部を構成する凹部又は凸部の1画素領域内での互いの設置間隔は、前記複数の画素の内、少なくとも同一色の画素領域において等しいことを特徴とする発光ディスプレイ。
  11. 請求項1〜請求項10のいずれか1つに記載の発光ディスプレイにおいて、
    前記凹凸を構成する凹部の1画素領域内での設置間隔は、前記複数の画素の前記ディスプレイ上の位置に応じて異なることを特徴とする発光ディスプレイ。
  12. 請求項1〜請求項11のいずれか1つに記載の発光ディスプレイにおいて、
    前記絶縁層を覆って該絶縁層と異なる屈折率を備える平坦化層が形成され、該平坦化層により前記絶縁層の前記凹凸による表面の凹凸が平坦化され、前記平坦化層の上方に前記発光素子が形成されていることを特徴とする発光ディスプレイ。
  13. 請求項1〜請求項12のいずれか1つに記載の発光ディスプレイにおいて、
    基板平面方向に対する前記凹凸部を構成する凹部の底部のテーパ角は、0°より大きく45°以下であることを特徴とする発光ディスプレイ。
  14. 請求項1〜請求項13のいずれか1つに記載の発光ディスプレイにおいて、
    前記発光層は、前記複数の画素のいずれにおいても同一波長の光を発光し、
    前記発光素子とディスプレイ観察側表面までの間には、
    前記複数の画素の内の少なくとも一部の画素において、それぞれ対応付けられた色を得るための波長調整層が形成されていることを特徴とする発光ディスプレイ。
  15. 請求項1〜請求項13のいずれか1つに記載の発光ディスプレイにおいて、
    前記発光層は、前記複数の画素において、それぞれ対応付けられた色の光を発光し、
    該発光素子から射出され、1画素領域内において前記第1基板又は前記第2基板から外部に射出される光のうち、少なくとも、前記光路長調整部を通った光の光路長が、該光路長調整部を通らない光の光路長と異なることと特徴とする発光ディスプレイ。
  16. 請求項1〜請求項15のいずれか1つに記載の発光ディスプレイにおいて、
    前記凹凸の形成される前記絶縁層は、平坦化絶縁層であることを特徴とする発光ディスプレイ。
  17. 請求項16に記載の発光ディスプレイにおいて、
    前記平坦化絶縁層の上に前記発光素子が積層形成されていることを特徴とする発光ディスプレイ。
  18. 請求項1〜請求項17のいずれか1つに記載の発光ディスプレイにおいて、
    前記光路長調整部を構成する絶縁層の凹凸の高低差は、射出光の視野角度の変化に対しするU,V座標(Δu’2+Δv’2)1/2で表される色差が、0.02未満を満たす値であることを特徴とする発光ディスプレイ。
  19. 請求項1〜請求項17のいずれか1つに記載の発光ディスプレイにおいて、
    前記光路長調整部を構成する絶縁層の凹凸の高低差は、射出光の視野角度の変化に対しするx,y座標(Δx2+Δy2)1/2で表される色差が、0.035未満を満たす値であることを特徴とする発光ディスプレイ。
  20. 請求項1〜請求項19のいずれか1つに記載の発光ディスプレイにおいて、
    前記凹凸の底部の基板平面方向に対するテーパ角は、前記凹凸の形成されている各画素で一定であることを特徴とする発光ディスプレイ。
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