JPWO2005094596A1 - 手羽付き胸肉の手羽分離方法とその分離装置 - Google Patents
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Abstract
Description
そして、この場合に手羽部位より手羽無し胸肉の方が高い価格で売られるので、胸肉の量が最大になるような方法で鳥の上半身の胸部から両翼を切断する技術が特許文献1(特開平2-27938号公報)に開示されている。
先ず手羽付き胸肉1を不図示のコンベア、吊下治具等の搬送治具を利用して手羽部1Bが上向きに軸方向と直交する左右水平面になる状態で、夫々左右一対の螺旋軸101a、101bに導入し、該移動軸101a、101b間に手羽1B元側のナックル部(肩関節部10)下側(胸肉側)を狭持した状態で、螺旋移動軸101a、101bを矢印方向に回転させることにより、手羽付き胸肉1を移動方向と直交した面上に張設させながら回転刃位置に移動させる。
しかしながらかかる先行技術にあっては、図10に示すように手羽1Bの両翼は胸肉1Aに対して自由に回転可能な状態で、一対の螺旋移動軸101の螺旋溝103間に肩関節部10の下側が挟まれた状態で螺旋条104間の上端面に沿って水平配置された回転刃102により切断を行うものであるために、隙間を有する鋏で切る場合のように、切断時に回転刃102と螺旋移動軸101a、101bの螺旋条104の間の谷部(螺旋溝103)へ肉表面に位置する皮が逃げてしまい、特に回転刃のきれが鈍ると、手羽1Bと胸肉1Aが完全に切り離されないものが発生する恐れがある。
そして本発明は、このような手羽付き胸肉において、前記した従来技術の課題を解決するために、前記製造装置に付設して若しくは単独で接地することを目的として、処理できる鳥の大小(関節部の径のばらつき)の許容範囲が広く、しかも肩関節部の上端側の手羽1B元側の骨部を切断してしまう等、不良の発生のない食鳥類の手羽分離方法とその分離装置を提供する。
前記手羽付き胸肉の脇の下より2本の螺旋条移動軸で左右平行に2点支持されるように、平行配置された二本の螺旋条移動軸と、
該螺旋条移動軸の上方で移動軸の移動方向に沿って沿在する平板状ガイドと、
前記ガイド外側近接面に沿って配置された回転刃とよりなり、
螺旋条移動軸の回転により前記平板状ガイドの間で位置決め支持された状態で手羽付き胸肉が回転刃切断位置側に移動して、該回転刃により手羽間接部を切断して手羽部と胸肉との分離を行うように構成し、好ましくは前記平板状ガイドが、該螺旋条移動軸の移動方向に沿って徐々に胸肉との支持間隔が狭幅になるように、螺旋条移動軸軸線に対し拡幅方向に傾斜して配置されたガイドであるのがよく、又前記回転刃の切断位置直前の螺旋軸上方位置で、前記胸肉を螺旋移動軸側に押しつける付勢力発生手段を配置するのが好ましい。
又前記いずれの発明も前記螺旋条移動軸の斜め下方外側に、該螺旋条移動軸と平行に棒状のガイドバーが配設され、該ガイドバーは回転刃の下方でその干渉をさけるために、外方に向けて折曲されている。
又平板ガイドの内側にウエイトやバネ等を利用して胸肉を螺旋移動軸に押しつける力を発生する押圧部(例えばローラやそり)を回転刃の直前に設置したところ、胸肉が螺旋移動軸に巻き込まれるカが増加し、胸肉が回転刃から離れる方向に力が働き、切り離された手羽の肩関節に残る胸肉の量を更に少なくすることができることも確認された。
特に前記押圧部(ローラ、そり)は胸肉の厚さに応じて螺旋移動軸の上面に向けて近接若しくは離間する方向に(上下に)自由度を持つように構成することを特徴とすることにより、処理できる鳥の大小にも自動的に対応できることが確認された。
また前記平板状ガイドのテーパ構成と凹設部の構成により、平板状ガイドと回転刃の隙間を小さくでき、胸肉と手羽が確実に確実に切り離し、分離できることが理解できる。
1A 胸肉
1B 手羽
1Bb 手羽先
2 回転刃
2b 回転刃の回転軸
3 螺旋溝
4 螺旋条
5 螺旋軸
6 平板状ガイド
6a 入口ガイド
6b 平面凹設部
7 ガイドバー
7b 折曲部
9 案内空間
図1乃至図2には本発明の実施例である手羽分離装置の概略の構成が示してある。
図1は胸肉1Aから手羽1Bの両翼を切断するための装置の詳細斜視図、図2Aは第1図の回転刃より上流側の矢視図、図2Bは回転刃取り付け位置の矢視図である。
そして前記螺旋軸5、5の中心側斜め上方には2本の平板状ガイド6、6が、対称に配設されている。
即ち平板状ガイド6、6は入ロガイド6aから回転刃2の方向に向けて徐々に拡幅化させたその下流端側で螺旋軸5、5の外端側上方空間で交差させるようにテーパ角度を設定している。
回転刃2、2は前記凹設した段差状の凹設面6bに近接配置されるように、平板状ガイド6と平行に垂直方向より僅かに内側に倒して配置している。図中2bは回転刃の回転軸である。
螺旋移動軸5の斜め下方外側には、該螺旋移動軸5と平行に棒状のガイドバー7が配設され、該ガイドバー7は回転刃2の下方でその干渉をさけるために、外方に向けて折曲部7bが設けられている。
二本の螺旋移動軸5、5の対置間隔は、前工程で手羽付き胸肉1の胸肉1A側の骨(がら)が除去された肩関節部組織を2点支持できる位置に設定されている。
ガイドバー7、7の対置間隔は、二本の螺旋移動軸5、5に支持された手羽付き胸肉1の手羽先1Bbを上方に押し広げる位置に設定している。
平板状ガイド6下端と螺旋移動軸5の対置間隔は回転刃取り付け位置で、胸肉1A側の骨が除去された肩関節の僅かに内側の胸肉1Aの腱を強圧する間隔に設定されている。
前記主タクト送りの処理空間11は、断続歩進駆動部12aを介して45度ずつの歩進運動をする回転円盤12と、該円盤12の周辺部位に沿って45度間隔でラジアル方向の外方向に向け正対配設した8個のコーン13とより構成する。
図6〜7において、41は、ガイドフレームであり、前述の食鳥上半身脱骨処理装置の胸肉引き剥がし工程24からチャック24bで搬送された手羽付き胸肉1を受け入れる開口42cを有し、直線状導入口42a及び円弧状導入口42bを経て手羽分離装置の螺旋条移動軸5の始端側に送り込む。43は、ガイドフレーム41の下方で水平に配置され正逆両方向に回動可能な回動軸43に取り付けられた押し込みアームで、一対のチャック24bが手羽1B元を把持しながら手羽1B元を開口42cから直線状導入口42aに挿入された状態で手羽付き胸肉1を直線状導入口42aと円弧状導入口42bとの境界にある段差部49に係止するまで押し込む役目を有する。回動軸44には、エアシリンダ(図示略)が取り付けられて、回動軸44を正逆両方向に回転駆動する。
前工程で手羽付き胸肉1側の骨(がら)が除去されて肩関節部10を介して両翼に手羽1Bが存在している手羽付き胸肉1は、食鳥屠体上半身脱骨装置の胸肉引き剥がし工程24で一対のチャック24bによって両手羽18元を把持されながら手羽部1Bが上向きに且つ軸方向と直交する左右水平面になる状態で、ガイドフレーム41の開口42aから直線状導入口42aを通り、段差部49に到達して係止する。
その後回転アーム45が回転してきて、手羽付き胸肉1を円弧状導入路42bを通って手羽分離装置の螺旋条移動軸5、5の始端側に押し出す。
なお受け渡し装置40とのガイドフレーム41は、手羽分離装置の螺旋条移動軸5、5及び平板状ガイド6a等を設置した枠組みと一体的に構成されてよい。
図8乃至図9は本発明の第2実施例である手羽分離装置の概略の構成を示し、図3は胸肉から手羽の両翼を切断するための装置の要部斜視図、図9Aは図8の平板状ガイドに沿う矢視図、図9Bは図8の回転刃付近の断面図である。
そして本実施例では、前記平板状ガイド6の内側にウエイト70により胸肉1を螺旋移動軸5に押しつける力を発生するローラ60を、回転刃の直前に設置した点が前記実施例と異なる。
即ち、前記段差状の凹設面6bの螺旋軸5移動方向上流側の平板状ガイド6の上端面を逆丁字状に立ち上げて、その立ち上げ部61の平板状ガイド内側に、軸63により螺旋移動軸5の上面に向けて近接若しくは離間する方向(上下方向)に揺動自在に回動されるL字状の支持アーム62を設け、該支持アーム62の上面にウエイト70を固定するとともに、下端に螺旋移動軸5上面内側に位置する胸肉1上面を押圧するローラ60を、軸64を介して回転可能に軸支させている。
尚、平板状ガイド6、6は少なくともその回転刃2の取り付け位置で、内向きに斜めに倒しているとともに、回転刃2が平板状ガイド6側に侵入できるようにその外側面段差状に凹設した平面凹設部6bを有している。もちろん前記平板状ガイド6、6はその全体を内向きに斜めに倒してもよいし、回転刃の取り付け位置のみで内向きに斜めに倒してもよいことは前記実施例と同様である。
Claims (15)
- 前工程で胸肉側の骨が除去され、肩関節を介して手羽が付着している手羽付き胸肉の手羽分離方法において、
前記手羽付き胸肉の脇の下より2本の螺旋条移動軸で左右平行に2点支持させつつ、該夫々の螺旋条移動軸上に移動方向に沿って延設配置された板状ガイドにより、前記脇の下に対応する胸肉側の腱部が位置決めされた状態で、前記ガイドに近接配置された回転刃により手羽関節部を切断して手羽部と胸肉との分離を行うことを特徴とする手羽付き胸肉の手羽分離方法。 - 前記夫々の螺旋条移動軸上に移動方向に沿って延設配置された板状ガイドが、該螺旋条移動軸に移動方向に沿って徐々に移動軸との間が挟幅になるように配置されたガイドであって、該ガイドにより、螺旋条移動軸上に位置する胸肉側の腱部に押し当てて狭圧させながら位置決めされた状態で、前記前記平板状ガイド側面に近接配置された回転刃により手羽関節部を切断して手羽部と胸肉との分離を行なうことを特徴とする請求項1記載の手羽付き胸肉の手羽分離方法。
- 前記平板状ガイドの内側面側の螺旋移動軸上方で、前記胸肉を螺旋移動軸に押しつける付勢カを、前記回転刃の切断位置直前に発生させたことを特徴とする請求項1若しくは2記載の手羽付き胸肉の手羽分離方法。
- 上記付勢力が螺旋移動軸の上面に向けて近接若しくは離問する方向に揺動自往にして下方の胸肉側に向け重力が付勢されている付勢力である請求項3記載の手羽付き胸肉の手羽分離方法。
- 前記板状ガイドがガイド延在方向と直交する面内で内側に向け斜めに倒されており、該傾斜面に沿って近接配置した回転刃により手羽関節部を切断して手羽部と胸肉との分離を行うことを特徴とする請求項1若しくは2記載の手羽付き胸肉の手羽分離方法。
- 前記板状ガイドの外側傾斜面が回転刃近接位置で凹設されており、該凹設面に沿って近接配置した回転刃により手羽関節部を切断して手羽部と胸肉との分離を行うことを特徴とする請求項5記載の手羽付き胸肉の手羽分離方法。
- 胸肉側の骨が除去される前記前処理工程において把持装置により把持されたまま胴ガラから引き剥がされた手羽付き胸肉を同把持装置で把持した状態で受け渡し装置に引渡し、その後手羽付き胸肉を同受け渡し装置から手羽分離工程に導入することを特徴とする請求項1記載の手羽付き胸肉の手羽分離方法。
- 前工程で胸肉側の骨が除去され、肩関節を介して手羽が付着している手羽付き胸肉の回転刃への移動を、螺旋条移動軸を介して行う手羽分離装置において、
前記手羽付き胸肉の脇の下より2本の螺旋条移動軸で左右平行に2点支持されるように、平行配置された二本の螺旋条移動軸と、
該螺旋条移動軸の上方で移動軸の移動方向に沿って沿在する平板状ガイドと、
前記ガイド外側近接面に沿って配置された回転刃とよりなり、
螺旋条移動軸の回転により前記平板状ガイドの問で位置決め支持された状態で手羽付き胸肉が回転刃切断位置側に移動して、該回転刃により手羽関節部を切断して手羽部と胸肉との分離を行うように構成したことを特徴とする手羽付き胸肉の手羽分離装置。 - 前記螺旋条移動軸の上方で移動軸の移動方向に沿って沿在する平板状ガイドが、該螺旋条移動軸の移動方向に沿って徐々に胸肉との支持間隔が狭幅になるように、螺旋条移動軸軸線に対し拡幅方向に傾斜して配置されたガイドであることを特徴とする請求項8記載の手羽付き胸肉の手羽分離装置。
- 前記回転刃の切断位置直前の螺旋軸上方位置で、前記胸肉を螺旋移動軸側に押しつける付勢カ発生手段を配置したことを特徴とする請求項8若しくは9記載の手羽付き胸肉の手羽分離装置。
- 上記付勢力発生手段が、前記ガイドに回動自在に支持された支持アームにウェイト若しくはバネ等の押圧力が付勢された状態で、該支持アームの胸肉接触側にローラ若しくはそり等の胸肉押圧部材を配したものであることを特徴とする請求項10記載の手羽付き胸肉の手羽分離装置。
- 前記平板状ガイドは少なくともその回転刃の取り付け位置で、内向きに斜めに倒しているとともに、回転刃が前記平板状ガイド側面に平行に近接配置され、該回転刃が平板状ガイド側に侵入できるように、その外側面を凹設している部位が存在することを特徴とする請求項8記載の手羽付き胸肉の手羽分離装置。
- 前記螺旋条移動軸の斜め下方外側に、該螺旋条移動軸と平行に棒状のガイドバーが配設され、該ガイドバーは回転刃の下方でその干渉をさけるために、外方に向けて折曲されていることを特徴とする請求項8記載の手羽付き胸肉の手羽分離装置。
- 胸肉側の骨が除去される前記前処理工程において把持装置に把持されたまま胴ガラより引き剥がされた手羽付き胸肉を手羽分離装置の前記螺旋状移動軸に導入する受け渡し装置を設け、前記受け渡し装置は、間に手羽付き胸肉の胸部を受け入れる空間を有して左右に立設配置されるとともに、前記胸肉剥がし工程側に開口し前記把持装置によって把持された手羽付き胸肉の手羽元が挿入されて同手羽付き胸肉を手羽分離装置の前記螺旋状移動軸まで導入する導入路を有する一対のガイドフレームと、前記空間に搬入された手羽付き胸肉を前記導入路に沿って前記螺旋状移動軸まで押し出す押し込み手段とを備えたことを特徴とする請求項8記載の手羽付き胸肉の手羽分離装置。
- 前記導入路は、前記胸肉剥がし工程側に開口した直線状の導入路とその後流側に接続された円弧状の導入路とからなり、同直線状の導入路と同円弧状の導入路との接続部には把持装置によって手羽元を把持された手羽付き胸肉が前記直線状導入路に進入した際に係止される段差部を有し、前記押し込み手段は、前記一対のガイドフレーム間の空間に同直線状導入路に沿って往復動可能に配置され前記段差部で係止した手羽付き胸肉を前記直線状導入路の前記開口側から押える押し込みアームと、前記段差部に到達した手羽付き胸肉を前記円弧状導入路を通って前記螺旋状移動軸まで押し込む回転アームとからなることを特徴とする請求項14記載の手羽付き胸肉の手羽分離装置。
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