JP2008099573A - 骨付き肉の脱骨方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】食肉用家畜屠体の骨付き肉の除骨装置において、筋入れ工程を自動化して作業能率を向上させ、かつミートセパレータによる肉引き剥し工程を簡素化し短縮する。
【解決手段】骨付き肉の露出した首部を把持懸架する懸架装置と、該懸架装置の下方に位置し、骨付き肉を挟持する孔をもつミートセパレータとを有し、該懸架装置に懸架された骨付き肉の肉部位を該ミートセパレータで引き剥がす脱骨装置において、懸架装置1の骨付き肉wの懸架位置とミートセパレータ31の間に配設されたカッタ33と、懸架装置1の引き上げ手段30と、懸架装置1とミートセパレータ31を同期回転させる回転手段303,313とを備え、骨付き肉wを把持懸架した懸架装置1を、引き上げ手段30で引き上げながら、該回転手段でミートセパレータ31と同期して回転させることで、骨付き肉wの腱をカッタ33でらせん状にカットした後、ミートセパレータ31で剥ぎ取る。
【選択図】図14

Description

本発明は、食肉用家畜屠体のうで部位又はもも部位等の骨付き肉の自動脱骨方法及び装置に適用されて好適であり、本発明により筋入れ工程を自動化可能にし、かつミートセパレータによる肉引き剥し工程を容易にすることにより、脱骨処理を効率化することができる。
本願発明者等は、先に半自動化した豚もも部位の除骨機と該除骨機を用いた豚もも部位の除骨方法を提案している(特許文献1;特開2000−106818号公報)。
この除骨装置は、ワークの足首部を搬送チェーンに取り付けられて移動するクランパで把持し懸垂して搬送しながら前処理工程、下腿骨除骨工程及び大腿骨除骨工程を行なうようにしたものである。
前処理後の自動化された工程では、各ステーションにおいてワークをクランパで宙吊り状態としながらミートセパレータで骨に付着した肉を引き剥しながらカッタ機構により下腿骨又は大腿骨の周回りに筋入れを行い、骨に付着した肉、腱等の生体組織を切断し、除々に肉の分離を行なっていく。この筋入れは、該カッタ機構に対してワークを所定の角度で回転可能とし、骨の長手方向の所定位置で骨の周回りにカッタを入れ、該生体組織を切断できるようにしている。
また本願発明者等は、先に食肉用家畜屠体のうで部位・かた肉ロース部の脱骨装置を提案している(特許文献2;再公表特許公報WO2004/068953号)。この装置は、前処理として、かたロース部及びスペアリブの分割除去と、前腕骨の脱骨をした後、上腕骨と肩甲骨周りの筋入れを行い、このように最大限の前処理をした後、肩甲骨の引き剥がし(肩甲骨脱骨)と上腕骨の自動脱骨のみの必要最小限の脱骨処理を行うようにして、省スペースとコスト低減を図った中小処理工場向きの食肉脱骨装置である。
特開2000−106818号公報 再公表特許公報WO2004/068953号
特許文献1に開示された脱骨方法では、下腿骨や大腿骨の筋入れ工程を人手に頼っており、また特許文献2の開示された除骨機では、上腕骨と肩甲骨周りの筋入れを人手に頼っており、ともに自動化率はそれほど高くない。これらもも部位及びうで部位の骨の表面に沿って長手方向に切断する筋入れは、骨に沿ってかつ骨に刃を食い込ませないように切断刃を操作する必要があり、かつ骨の形状が曲がりやねじれがある複雑な3次元曲線をしているため、筋入れの奥行きを適正に保って肉を傷付けることなく骨の形状に沿って筋入れする作業を自動化することは従来困難であった。
また特許文献1に開示された除骨装置による除骨工程は、ミートセパレータの挟持部に肉が詰まるのを避けるために、ミートセパレータによる引き剥し工程を細分化し、1回の引き剥しストロークを短くして何度も挟み直す必要があり、ミートセパレータとカッタとワークの引き上げ装置の組み合わせを何組も必要とし、装置が大掛かりとなり、また多数の工程を要し、時間もかかっていた。
本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、食肉用家畜屠体のうで部位、もも部位等の骨付き肉の除骨装置において、従来人手で行なっていた筋入れ工程を自動化して作業能率を向上させ、かつミートセパレータによる肉引き剥し工程を簡素化し短時間で行なえるようにすることを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明の骨付き肉骨付き肉の脱骨方法は、
露出した首部を把持して懸架された骨付き肉を、該骨付き肉の懸架位置の下方に設けられ押し広げられると内径寸法が弾性的に増大する孔を有するミートセパレータに挿通し、引き抜くことで肉を剥ぎ取る骨付き肉の脱骨方法において、
前記懸架した骨付き肉を懸架方向に移動させながら回転させて、該骨付き肉の把持部位と前記ミートセパレータの間に設けたカッタで該骨付き肉の腱の部位をらせん状にカットした後、該ミートセパレータで剥ぎ取るようにしたものである。
また前記本発明方法を実施するための本発明装置は、
骨付き肉の露出した首部を把持して懸架する懸架装置と、該懸架装置の下方に位置し、押し広げられると内径寸法が弾性的に増大する孔を有するミートセパレータとを有し、該懸架装置に懸架された骨付き肉の肉部位を該ミートセパレータで引き剥がす骨付き肉の脱骨装置において、
前記懸架装置の骨付き肉懸架位置と前記ミートセパレータの間に配設されたカッタと、
該懸架装置を引き上げる引き上げ手段と、
該懸架装置と該ミートセパレータを同期して回転させる回転手段と、を備え、
該骨付き肉を把持して懸架した懸架装置を、該引き上げ手段で引き上げながら、該回転手段によって該ミートセパレータと同期して回転させることで、該骨付き肉の腱の部位を該カッタでらせん状にカットした後、該ミートセパレータで剥ぎ取るように構成したものである。
かかる構成により、骨付き肉の腱の部位をらせん状にカットするため、腱等が強固に張り付いた関節部においても腱、肉等の生体組織を確実に切断することができる。また骨付き肉をらせん状にカットしながら引き上げ、ミートセパレータで肉部位を剥ぎ取るようにしているので、骨が挿入されたミートセパレータの穴に肉が詰まることもなく、1回の連続した動作で骨周囲の筋入れと肉部位の引き剥しを同時に行なうことができる。
本発明装置において、カッタに該カッタを覆うカッタガードを併設し、該カッタガードを前記骨付き肉の表面から離れる方向に移動することで、前記カッタの刃の露出長さを調整するようにするとよい。骨付き肉を引き上げながらカットするため、切り込み量が多くなると、カッタにせん断力が働き、破損する可能性がある。これを回避するため該カッタガードを設けるとよい。
該カッタガードを設けることにより、カッタの刃先露出長さを調整可能なため、カッタの切り込み量を規制することができる。関節部の切断時など大きな切断力を必要とするときは、カッタガードを後退させて切り込み量を増やすようにする。このようにカッタの必要な切断力に応じて切り込み量を調整できるため、カッタの破損を防止しながら、骨の関節部など大きな切断力を必要とする箇所でも円滑な筋入れが可能になる。
また本発明装置において、骨付き肉が食肉屠体のうで部位であって、該うで部位を脱骨する場合に、懸架装置に該うで部位の上腕骨部を把持する把持装置を備えるようにするとよい。該懸架装置が一部を露出させた前腕骨を把持して懸架し、うで部位の前腕骨部の肉を剥ぎ取った後に、把持装置により上腕骨部を把持すれば、前腕骨と上腕骨の間の関節の脱臼を防止することができる。
また本発明装置において、食肉屠体のうで部位を懸架装置に懸架した状態での、該食肉屠体のうで部位の懸架位置から最下部までの長さを計測する計測手段と、うで部位を懸架装置に懸架した状態での該うで部位の懸架位置から最下部までの長さに応じて前記引き上げ手段による引き上げ量と前記カッターガードの移動量を決めた複数の設定プログラムと、計測手段の計測結果に基づき、前記複数の設定プログラムの中から対応するプログラムを選定する手段と、を備え、該選定されたプログラムに従って引き上げ手段の引き上げ量及びカッターガードの移動位置を制御することで、該うで部位の個体差に対応した脱骨を行うように構成することができる。
かかる構成によって、該うで部位の個体差に対応してらせん状の筋入れラインとカッタの切り込み量を選定できるので、各骨付き肉の大きさに合った正確な筋入れラインと切込み量を設定できる。従ってうで部位に対して、常に骨の残留する肉を減らし肉の歩留まりを向上できるとともに、カッタに余分なせん断力がかからない円滑な切断を行なうことができる。
以上のように本発明によれば、骨付き肉の腱の部位をらせん状にカットするため、骨に強固に張り付いた腱も確実に切断することができる。またらせん状に連続的にカットしながらミートセパレータで肉部位を引き剥すことにより、骨を挿入するミートセパレータの孔に肉が詰まることもなく、1回の連続した動作で骨周囲の筋入れと肉部位の引き剥しを同時に行なうことができる。
これによって骨の脱骨処理時の筋入れを自動化でき、かつ肉の引き剥し処理を1回の連続した動作で短縮化できるので、作業能率を大幅に向上させることができる。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではない。
図1〜図18は、本発明を豚うで部位の脱骨処理に適用した第1実施形態に係る。
(実施形態1)
図1は第1実施形態の全体構成図、図2は豚枝肉から脱骨対象となる豚うで部位に加工するまでの工程を示す工程図、図3は該豚うで部位の前処理を示す説明図である。図1において、豚うで部位(以下「ワーク」という)wは、図3に示す前処理を施された後、前腕骨で形成される足首部dをクランプ装置1で把持懸垂され、クランプ装置1は、搬送路2上を第1ステーション1STから第3ステーション3STまでの各ステーションにタクト送りされる。
ワークwは、第1ステーション1STから第3ステーション3STまでの処理で前腕骨z及び上腕骨jが分離され、豚うで肉mが肩甲骨kとともにローラコンベア316上に落とされ、ローラコンベア316から第4ステーション4STのベルトコンベア40上に移送されて、第4ステーション4STから第6ステーション6STに連続的に配置されたベルトコンベア40,50及び60上に載置された状態で肩甲骨kの脱骨処理がなされる。
図2に示すように、ワークwは、豚屠体を左右に縦方向に背割り半截した豚枝肉eから第4肋骨と第5肋骨間を分離線aで分割された豚かた部位cより頚椎b、かたロースl及び肋骨rを含むスペアリブsを取り除いた部位であり、足首部dを含む前腕骨z、上腕骨j及び肩甲骨kを有する。なお肩甲骨kの端部には肩甲軟骨nが付着している。
ワークwをクランプ装置1に把持する前に、図3に示すように、前処理として前腕骨zの筋入れを行ない、クランプ装置1を把持させるための窪みを形成するとともに、後工程の脱骨処理を容易にする。この筋入れは、尺骨体側面を切り開く筋入れライン3と、肘頭周りを切り開いて肘頭をえぐり出す筋入れライン4と、尺骨体表面を切り開く筋入れライン5と、橈骨体表面を切り開く筋入れライン6とからなる。
人手による前処理工程は以上であり、この後の工程はすべて機械により自動化され、作業員の負荷を軽減するとともに、作業工程を容易にすることができる。本実施形態は全部で6ステーションで構成されており、第1ステーション1STから第3ステーション3STまでは豚うで部位wをクランプ装置1に懸垂した状態で処理を行い、第4ステーション4STから第6ステーション6STまではベルトコンベア上で搬送しながら処理を行う。クランプ装置1は、搬送路2を形成するチェーンに固定された搬送用爪により、インダクションモータを用いて、第1〜第3ステーション間の各ステーションにタクト送りされる。
ワークwの除骨工程において、大きさの異なるワークに対し安定した処理を行うためには、その個体差を測り適切な位置に筋入れを行なう必要がある。そこで第1ステーション1STにおいては、筋入れ動作を始める前に、ワークwの全長を計測する。この計測方法を図4により説明する。図4に示すように、ワークwを挟んで互いに対峙する投光側光電センサ11aと受光側光電センサ11bを設け、ワークwを懸垂したクランプ装置1をサーボモータを用いた昇降ユニット部13(図5参照)により上昇させ、受光側光電センサ11bが投光側光電センサ11aからの光信号を受け取った瞬間の上昇値を検知する。
図5は本実施形態の制御系を示すブロック線図である。図5において、コントローラ100のワーク長検出手段101で、前記上昇値及びクランプ装置1の原点位置と光電センサ11a、11bの設置高さとの高低差から、ワークwのクランプ装置1によるクランプ位置から最下部までの長さ(以下「ワーク長」という。)を演算するようにしている。この操作により、後述するようにワークwの大きさの個体差に起因した筋入れ位置の誤差を解消し、正確な筋入れを行なうことができる。
次に前腕骨zの筋入れを行う。前記計測ステップ終了後、クランプ装置1を昇降ユニット13により再び原点位置に下降し、後述する図14に示すミートセパレータ310,310に類似した固定装置で両側から前腕骨z付近のワークwを挟み込み、ワークwの左右の揺れを押さえる。その状態で、計測したワーク長に対応したクランプ装置1の引き上げを行なう。ワークwを引き上げながら垂直方向に配置された図示しない丸刃カッタを用いて前腕骨zを両側面から骨面に沿いながら下方向に筋入れを行なう。即ち図4中の矢印14で示す筋入れを行なう。以上の動作により、前腕骨部分の筋入れを行なう。
クランプ装置1の引き上げ量は、図5に示すように、ワーク長検出手段101で検出したワーク長に基づいてクランプ装置1を昇降させる昇降ユニット13のサーボモータを制御して引き上げ量を決定する。
このように前記計測ステップで計測したワーク長に基づいてクランプ装置1の引き上げ量を調整しているので、ワーク長の個体差に起因した筋入れ位置の誤差を解消することができる。
次に肩甲骨kの表面に付着した薄肉部を肩甲骨表面から剥がす筋入れを行なう。前記固定装置でワークwの揺れを防止した状態で、図1に示す6軸垂直多関節ロボットアーム15の先端に取り付けられた薄板状のカッタツール16を用いて肩甲骨表面の薄肉部m1を引き剥がす筋入れを行なう。図6に示すように、該カッタツール16は、厚さ1mmの焼入れしたステンレス鋼からなり、弾性変形可能な性質を有する。カッタツール16の刃先端を骨に突き当てるような角度で切り込んでも、骨に食い込む前に刃全体がしなるようになっているため、必要以上に骨に切り込むことがない。
かかる構成のカッタツール16を図6に示す動作(1)から動作(2)のように前進させて薄肉部m1に挿入し、肩甲骨kの表面に突き当てる。カッタツール15を肩甲骨kの表面に当てさらに押し込むと、動作(3)に示すようにその柔軟性によりしなり、その結果肩甲骨kに食い込むことなく、骨と肉の間に切り込ませることができる。その後動作(4)に示すように肩甲骨kの表面に沿って薄肉部m1を剥がすことができる。またカッタツール16はその柔軟性により凹凸のある肩甲骨表面に密着して沿うことが可能となる。
これによって肩甲骨表面に残留する肉を減らし、歩留まりの良い安定した筋入れが可能になる。
図5において、コントローラ100では、ワーク長に応じて設定された複数の切断動作プログラム102が記憶されており、使用プログラム選別手段103でワーク長の検出結果に応じて該検出結果に対応した切断動作プログラムを選出する。選出された切断動作プログラムによってロボットアーム15に設けられたカッタツール駆動装置17を駆動し、カッタツール16を動作させる。
これによってカッタツール16の動作軌跡を確実に描くことができ、ワークwのワーク長の個体差に起因した動作軌跡のずれを解消できて、肩甲骨kに残留する肉量を減らし、歩留まりの良い安定した筋入れ動作を可能とする。
なおロボットアーム15にサーボ系ゲイン可変機能を設けることにより、ロボットアーム15の各軸におけるサーボ剛性(ゲイン)を弱め、反力を軽減することができる。これによってワークw及びカッタツール16への過負荷を軽減させることができる。
次にワークwを第2ステーション2STにタクト送りし、上腕骨j表面への筋入れを行なう。この筋入れラインは、図12の矢印21で示すように、前腕骨zと上腕骨jの間のひじ関節下の筋を切る動作、及び上腕筋溝から三角筋粗面の筋入れ動作を行なうものである。またこの筋入れは、図1に示すように、6軸垂直多関節ロボットアーム22にカッタツール24を取り付けて行なうが、図5に示すように、使用プログラム選別手段103で第1ステーションで計測したワーク長に対応する切断動作プログラムを選出し、この選出された切断動作プログラムに従ってカッタツール24の駆動装置23を駆動する。
使用するカッタツールとしては、例えば特開2004−321032号公報に開示された、振動刃を用いたカッタガイド付きのカッタツールを用いることができる。このカッタツールは、カッタツールにカッタガイドをカッタツールと相対移動可能に併設し、該カッタガイドが骨に接触したことを検知し、この検知信号を受けてカッタツールを作動させ、カッタツールの刃先部を骨の表面に沿って移動させながら、骨の表面に付着している肉を切断するようにしているので、該骨が複雑な形状をしていても、切断中、該骨の位置を正確に検知できて、骨の表面形状に沿って肉を切断できる利点がある。
またこのカッタツールでは、該カッタガイドで肉に張力を付加しながら切断するので、切断性能が向上するとともに、該カッタガイドの存在により骨にカッタツールの刃先が食い込まない利点がある。
またこの筋入れステップには次のような構成の筋入れ装置を用いることができる。図7は該筋入れ装置の立面図、図8は同じく平面図、図9は該筋入れ装置のカッタツールの側面図である。図7〜図9において、6軸垂直多関節ロボットアーム22の先端部22aにカッタツール24を取り付け、カッタツール24を動作させる。このカッタツールの場合でも検出されたワーク長に応じて、使用プログラム選別手段103で設定された切断動作プログラム102の中からワークwに対応する切断動作プログラムを選出する。この選出された切断動作プログラムに従ってカッタツール駆動装置23がカッタツール24を動作させる。
カッタツール24の構造は、基台242と、基台242に揺動可能に支持された揺動軸240と、揺動軸240に対してカッタ進行方向fに対して後退する方向にオフセットした位置に取り付けられたナイフ状のカッタ241とからなる。なおカッタ241は鋭角のV字形断面をなし、両面で切断機能をもつ。
カッタ241の切り込み角度gを決定する揺動軸240をカッタ241よりもロボットアーム22側に位置させることにより、カッタツール24を動作させる力を与えるポイントが実際に骨、肉等と接触するカッタ241よりもカッタ進行方向f側に先行することにより、カッタ241が骨の表面に沿って移動しやすくなる。
またカッタ241の基台242は、スライド機構243によりカッタ進行方向fに対して直角方向にスライド可能に構成されている。即ちスライド機構243は、ロボットアーム22の先端部22aに対してカッタ進行方向fと直交する方向に固定された長尺の基台244と、基台244上に基台244に沿って取り付けられたリニアガイドレール245と、リニアガイドレール245の上方に基台244に取り付けられたリニアガイドバー246とからなる。基台242は、リニアガイドレール245及びリニアガイドバー246に摺動自在に嵌合し、かつ基台242の両側のリニアガイドバー246の周囲にはコイルバネ247が装着されて、基台242がリニアガイドレール245及びリニアガイドバー246の中央に位置するように該コイルバネ247の弾性力が付勢されている。
これによってカッタ241は、カッタ進行方向fと直交する矢印o方向に往復動可能であるとともに、カッタ241の切り込み角度gを揺動軸240を中心に可変となるように構成されている。これによって骨の太さ、長さのバラツキに対応して骨表面に当たるカッタ241の位置及び切り込み角度に柔軟性をもたせることができる。
前述のように筋入れカットする際のカッタツール24の切断動作は、ワーク長によって複数の切断動作プログラムが用意されており、ワーク長に合った切断動作プログラムを選定することができるが、ワークwの骨の長さ、太さ、関節位置などの個体差に基づく微小な誤差が生じることは免れない。この誤差を吸収するための微調整は、前述のスライド機構243によるカッタ241の位置調整と揺動軸240によるカッタ241の切り込み角度gの調整とからなる二自由度をもつカッタツール24が行なう。
図10でカッタツール24の切断動作を説明する。カッタツール24の切断動作は、ワーク長に合うように選定された切断動作プログラムによって動作する。該切断動作プログラムにおいては、カッタ241の初期位置がワークwの骨Bの表面に当る位置に設定されているので、図10に示すように、選定された切断動作プログラムによりカッタ241はまず骨Bに当る位置まで挿入される。
このとき該切断動作プログラムによる初期位置と実際の骨Bの位置との個体差による誤差は、カッタ241が骨の反力を受けて基台242がリニアガイドレール245上で左右どちらかに摺動して(図10おいては矢印h方向)その誤差を吸収する。
この初期位置から該切断動作プログラムに従ってロボットアーム先端部22aがカッタ進行方向fに移動すると、カッタ241は骨Bの表面に沿って移動しながら骨B表面の反力を受けて揺動軸240が回転し、カッタ241の切り込み角度が骨Bの表面に沿う方向となる角度g1に調整される。
即ちカッタ241は、スライド機構243によってワークwの個体差に起因した切断動作プログラムとワークwの骨Bとの誤差を吸収して骨Bの表面に沿って進みながら、骨Bから受ける反力によりカッタ241よりロボットアーム先端部22a側に近い位置にある揺動軸240を中心に骨Bの表面に沿う方向に従動回転することができる。
従ってカッタ241は骨Bに食い込むことなく、また骨Bの表面から離れることなく、骨Bの表面に沿って移動することができる。このため骨Bの表面に沿って骨Bの長手方向に向かう切断動作を円滑に行なうことができ、また骨Bと肉Mとの境界を正確に移動できるため、骨Bに付着した肉を歩留まり良く切断することができる。
なおこの上腕骨筋入れステップにおいては、図11〜図13に示すワーク押さえ機構25が用いられる。図11は該押さえ機構25の後退時の立面図、図12は該押さえ機構によるワーク押さえ時の立面図、図13は該押さえ機構25によるワーク押さえ時の平面図である。
押さえ機構25は、押さえ棒取付けフレーム250が基台251に支軸252を中心として回動可能に取り付けられ、該フレーム250は基台251に取り付けられたエアシリンダ253によってクランプ装置1に懸垂されたワークwに対して進退する方向に回動される。
該フレーム250には、肉押さえ棒254が取り付けられ、該肉押さえ棒254は、図13に示すように、ワーク押さえ時においては、筋入れを受ける上腕骨jと同一高さでかつ筋入れ時筋入れカッタ241からワークwに負荷される荷重を受ける側に水平方向に配置される。肉押さえ棒254にはワークwの脂面iを押さえる脂面押さえ棒255が肉押さえ棒254と直交する方向に取り付けられている。
またこれら押さえ棒254、255の下方には肩甲骨kの薄肉部m1の表面を押さえる肩甲骨上面押さえ棒256が脂面押さえ棒255と平行にフレーム250に取り付けられている。
上腕骨筋入れ時には、エアシリンダ253によってフレーム250が、図12に示すように、ワーク押さえ位置に接近し、図13に示すように、肉押さえ棒254がひじ頭z1側からワークwを押さえ、脂面押さえ棒255がワークwの脂面iを押さえ、肩甲骨上面押さえ棒256が肩甲骨kの薄肉部m1の表面を押さえるように位置される。
これによってワークwの逃げ動作を完全に阻止し、安定した筋入れ動作を行なうことができる。なお前述の特開2004−321032号公報に開示されたカッタツールを用いる場合には、カッタツール24のように外力を吸収する従動機構がないので、該カッタツールがワークwに許容値以上の圧力を矢印p方向に負荷したときに、エアシリンダ253にフレーム250を矢印q方向に後退させる逃げ機構を付加しておくとよい。
次にワークwをクランプ装置1で第3ステーション3STにタクト送りする。第3ステーション3STでは、ワークwをミートセパレータとともに回転させ、ワークwをクランプ装置1を昇降ユニットを用いて引き上げながら丸刃カッタを当てて前腕骨及び上腕骨の全周カット及び肉引き剥がしを行ない、そして肩甲骨が付いた状態のうで肉を排出する操作を行なう。この処理に使用する装置を図14〜図18に示す。図14はこの装置の全体構成図であり、図14において、昇降ユニット部30にはサーボモータ301が設けられ、サーボモータ301の作動によってクランプ装置1を支持する昇降台302を昇降させるように構成されている。
また昇降台302の上面にはインダクションモータ303が設けられ、インダクションモータ303の作動によってクランプ装置1を昇降させながら回転可能にしている。クランプ装置1の下方には、ミートセパレータ部31が設けられ、該ミートセパレータ部31は、図15に示すように、水平方向に向く挟持板310aをもち該挟持板が互いに対面する側に挟持用凹溝311を有する一対のミートセパレータ310,310を備えている。該一対のミートセパレータ310,310は、回転軸312を介してインダクションモータ313に接続され、インダクションモータ313の作動により回転駆動される。インダクションモータ303と313とは同期回転機構を具備し、クランプ装置1とミートセパレータ310の回転を同期させることができる。
またミートセパレータ310,310は、リンク機構314を介してエアシリンダ315のシリンダロッドに接続されており、エアシリンダ315の作動によって矢印t方向に開閉されるようになっている。ミートセパレータ310の内部にはローラコンベア316が設けられ、前腕骨及び上腕骨と分離されたうで肉mがローラコンベア316上に落下し、ミートセパレータ310が開くと、ローラコンベア316が連動して隣接された第4ステーション4ST側に傾いてうで肉mを第4ステーション4STのベルトコンベア40に落下させるように構成されている。
図15に示すように、ミートセパレータ310の挟持用凹溝311を有する水平な挟持板310aの下面には、一対の肉剥がしプレート317a及び317bが回転軸318a、318bを中心に回動可能に取り付けられ、該プレートの端部319a,319bに一端が固定されたコイルバネ320a及び320bが接続されている。これによってプレート317a、317bは、通常は図示のように凹溝311の一部を遮蔽した互いに平行な位置に静止しているが、ワークwの足首部が凹溝311に挿入されて該足首部で押し広げられると、該足首部を押圧するようにコイルバネ320a,320bの弾性力が付与される。
昇降ユニット部30とミートセパレータ部31との間には、クランプ装置1を挟んで両側に一対のカッタ部33,33が設けられている。カッタ部33の詳細構造は、図16及び図17に示され、図16及び17において、丸刃カッタ330がクランプ装置1に懸垂されたワークwに向けて水平に配置され、丸刃カッタ330の回転軸331が取り付けられた支持台332は、支軸333を介して固定台334に回動可能に取り付けられている。支持台332の一端に取り付けられたブラケット335は固定台334に取り付けられたエアシリンダ336のシリンダロッドに接続され、支持台332はエアシリンダ336の作動により支軸333を中心に矢印u方向に回動される。
丸刃カッタ330の上面には、クランプ装置1に懸垂されたワークwが配置される側に丸刃カッタ330の外形に合わせた形状のカッタガード337が併設され、該カッタガード337は支持台332上に設けられたエアシリンダ338に接続され、エアシリンダ338の作動によって丸刃カッタ330の半径方向に進退可能となっており、これによって丸刃カッタ330の刃先露出長さを可変とすることができる。また支持台332の上面には丸刃カッタ330の駆動モータ339が取り付けられている。なお一対のカッタ部33のうち一方のカッタ部のカッタガード337は丸刃カッタ330に対して相対移動しない固定された構成としてもよい。
また補助クランプ装置34がクランプ装置1に併設され、前腕骨z及び前腕骨zと上腕骨jの関節部までの肉分離を終えた後で、補助クランプ装置34で該関節部を把持し懸垂して、該関節部の脱臼を防止するためのものである。
かかる構成の第3ステーション3STにおいて、ワークwをクランプ装置1で把持し懸垂した状態で該クランプ位置下方の足首部をミートセパレータ310の挟持用凹溝311で挟む。このとき挟持板310aの下面に装着されたプレート317a及び317bが凹溝311に挿入された足首部に押されて後退するが、コイルバネ319a,319bの弾性力により足首部表面を押圧した状態に保持される。
その後クランプ装置1とミートセパレータ310を同期して回転させながらクランプ装置1を上昇させる。同時にエアシリンダ336を作動させて丸刃カッタ330をワークwに接近させ、前腕骨z及び上腕骨jの周囲に付着した腱、肉等の生体組織を切断する。クランプ装置1とミートセパレータ310を同期回転させた状態でクランプ装置1を上昇させ、丸刃カッタ330で切り込みをすると、ワークwの骨の周囲を螺旋状にカットすることができる。このため、骨及び骨の関節部の周囲に付着した該生体組織を確実に切断でき、同時にミートセパレータ310の挟持板310aに装着されたプレート317a,317bが骨の形状に追従し該骨を押圧した状態で保持されるので、骨の周囲に付着した生体組織を確実に剥がすことができる。
その結果第2ステーション2STで上腕骨jに対する1本のみの筋入れでも上腕骨jの脱骨を確実に行なうことができる。
またワークwを引き上げながらカットするため、切り込み量が多くなると丸刃カッタ330にせん断力が働き、破損する可能性があるので、これを回避するためにカッタガード337を設けている。カッタガード337は該丸刃カッタの刃先露出長さvを調整可能なため、丸刃カッタ330の切り込み量を規制することができる。これによって前腕骨zと上腕骨jの関節部の筋入れ、及び上腕骨jと肩甲骨kの関節部の筋入れやこの関節部の切断時など、大きな切断力を必要とするときはカッタガード337を後退させて切り込み量を増やすようにする。
このようにカッタガード337を設けたことにより、該丸刃カッタ330の破損を防止するとともに、骨の関節部など大きな切断力が必要な箇所でも円滑な筋入れが可能となる。
また一対のミートセパレータ310,310は、リンク機構314によって開閉可能に構成され、該ミートセパレータが開くと、該ミートセパレータによるワークwの挟持位置下方に設けられたローラコンベア316が水平状態から第4ステーション4ST側を下方にして傾き、前腕骨z及び上腕骨jと分離されローラコンベア316上に落下したうで肉mを、該ローラコンベア316がうで肉mの重量により従動回転することで隣接した第4ステーション4STのベルトコンベア40に移送することができる。
またこのステップでも第1ステーションでのワーク長検出結果に基づいてクランプ装置1の引き上げ量及び任意の引き上げ位置に対応したカッタガード337の移動量を調整することができる。即ち、図5に示すように、ワーク長検出手段101からワーク長検出値を使用プログラム選別手段103に送り、ワーク長の値に応じてクランプ装置1の引き上げ量と丸刃カッタ330及びカッタガード337が前後するタイミングを決めた複数の設定プログラムの中から、ワーク長の検出値に対応したクランプ装置1の引き上げ量及び丸刃カッタ330及びカッタガード337が前後するタイミングをもつプログラムを選定する。
この選定されたプログラムにより昇降ユニット30のサーボモータ301及びカッタ部33のエアシリンダ338を駆動する。
かかる構成によって、らせん状の筋入れライン及び任意の引き上げ位置における丸刃カッタ330の切り込み量を該うで部位の個体差に対応したものとすることができるので、各ワークwの個体差に合った正確な筋入れラインと切込み量を設定できる。従って、骨の残留する肉を減らし肉の歩留まりを向上できるとともに、丸刃カッタ330に余分なせん断力がかからない円滑な切断を行なうことができる。
またカット処理は、前腕骨zから前腕骨zと上腕骨jの関節部をカットする前半と、上腕骨jから上腕骨jと肩甲骨kの関節部までをカットする後半に分かれており、前半から後半に移る前に、図18に示すように、補助クランプ装置34で前腕骨zと上腕骨jの関節部下方を把持して該関節部の脱臼を防ぐようにしている。なお図18中のm1は第1ステーション1STで肩甲骨kの表面から引き剥がした薄肉部である。
そして最後に丸刃カッタ330により上腕骨jと肩甲骨kの関節部を切断し、肩甲骨kが残ったうで肉mをローラコンベア316に落下させ、前述の機構によりうで肉mを第4ステーション4STのベルトコンベアに搬送する。
このように第3ステーション3STでは、前腕骨z及び上腕骨jの周囲の筋入れと上腕骨jと肩甲骨kとの切断とを1つの操作で連続的に短時間で行なうことができる。
第4ステーション4ST以降では、肩甲骨kのみが残ったうで肉mに対し、第1ステーション1STで剥がした肩甲骨表面の薄肉部m1を起こし、肩甲骨kの側面筋入れを行い、最後に肩甲骨kをうで肉mから引き剥がすという処理が必要となる。そこで本実施形態ではこの各処理工程を第4ステーション4STから第6ステーション6STの3つのステップに分けて処理している。第4〜第6ステーションでは肩甲骨kの脱骨処理をコンベア上で行い、処理終了後次の工程へうで肉mを搬送する。
以上のように、本実施形態によれば、第1ステーションから第3ステーションまでの前腕骨z及び上腕骨jの脱骨工程では、ワークwをクランプ装置1で懸垂したまま行なうことにより、ワーク自重の影響をなくし、取り扱いを容易にできるとともに、細菌類の付着を防止した衛生的な脱骨処理を行うことができる。
また懸架吊部での筋入れ作業は、ワークwをクランプ装置1で懸垂してタクト送りし、各処理ステーションで固定装置により固定して行なうことにより自動化を可能としている。特に第1ステーション1ST及び第2ステーション2STにおいて、肩甲骨kに付着した薄肉部m1の筋入れや上腕骨jの長手方向に行なう筋入れなど、複雑な切断軌跡を要する筋入れは、多軸多関節アームに取り付けられ設定された動作軌跡プログラムにより動作するカッタツールを用いることにより、自動化を可能にしている。またワーク長を検出し、該ワーク長に応じた切断動作軌跡としているので、ワークwの個体差に起因した切断動作の誤差を解消できる。
また第2ステーション3STにおいて、前腕骨z及び上腕骨jの周回りの筋入れは、ワークwをクランプ装置1で引き上げながら、クランプ装置1とミートセパレータ310,310を同期回転させることでらせん状にカットするため前腕骨zと上腕骨jの関節部に強固に張り付いた腱等の生体組織も容易に切断分離できる。このように前腕骨zと上腕骨jの周囲をらせん状に連続的にカットしながら該ミートセパレータで肉部を引き剥すため、該ミートセパレータの挟持板310aに肉が詰まることもなく、1回の動作で前腕骨z及び上腕骨j周囲の肉の引き剥しを完了できる。
またこの筋入れは、ワーク長を検出し、該ワーク長に応じたワークwの引き上げ量と任意の引き上げ位置における丸刃カッタ330に対するカッタガード337の相対位置を設定しているので、ワークwの個体差に起因した切断動作の誤差を解消でき、肉の歩留まりを向上できるとともに、丸刃カッタ330に余分なせん断力がかからない円滑な切断を行なうことができる。
従って豚うで部位wの脱骨を前処理を除き、前腕骨及び上腕骨の筋入れを含めてほぼ自動化することができ、従来の脱骨方法より作業能率を格段に向上することができる。
本発明によれば、食肉用家畜屠体のうで部位又はもも部位ら骨付き肉の除骨処理に際し、従来できなかった筋入れ工程を自動化して自動化率を高め、かつ肉の引き剥し処理を1回の連続した動作で完了できるので、作業能率を格段に向上させることができる。
本発明の第1実施形態の全体構成図である。 豚枝肉から脱骨対象となる豚うで部位に加工するまでの工程を示す工程図である。 前記第1実施形態の豚うで部位の前処理を示す説明図である。 前記第1実施形態の豚もも部位の全長計測手段を示す説明図である。 前記第1実施形態の制御系のブロック線図である。 図6は前記第1実施形態において肩甲骨に付着した薄肉部を剥がすステップを示す説明図である。 前記第1実施形態の筋入れ装置の立面図である。 前記第1実施形態の筋入れ装置の平面図である。 前記筋入れ装置のカッタツールを示す側面図である。 前記カッタツールによる筋入れ状況を示す説明図である。 前記第1実施形態の第2ステーション(上腕骨筋入れステップ)における肉押さえ機構を示す立面図である。 前記第1実施形態の第2ステーション(上腕骨筋入れステップ)における肉押さえ機構を示す立面図である。 前記第1実施形態の第2ステーション(上腕骨筋入れステップ)における肉押さえ機構を示す平面図である。 前記第1実施形態の第3ステーション(前腕骨・上腕骨分離ステップ)を示す立面図である。 前記第1実施形態の第3ステーション(前腕骨・上腕骨分離ステップ)のミートセパレータ挟持板を示す平面図である。 前記第1実施形態の第3ステーション(前腕骨・上腕骨分離ステップ)のカッタ部を示す立面図である。 前記第1実施形態の第3ステーション(前腕骨・上腕骨分離ステップ)のカッタ部を示す平面図である。 前記第1実施形態の第3ステーション(前腕骨・上腕骨分離ステップ)の補助クランプ装置の使用状況を示す説明図である。
符号の説明
1 クランプ装置
2 搬送路
11a,11b 光電センサ(計測手段)
14 前腕骨筋入れライン
13,30 昇降ユニット(クランプ装置引き上げ手段)
15,22 6軸多関節ロボットアーム
16 板状カッタツール
17,23 カッタツール駆動装置
24 カッタツール(上腕骨表面筋入れ装置)
56 演算装置
100 コントローラ
102 切断動作設定プログラム
103 使用プログラム選別手段
303,313 インダクションモータ(同期回転手段)
310 ミートセパレータ
311 挟持用凹溝
330 丸刃カッタ
d 足首部
z 前腕骨
j 上腕骨
k 肩甲骨
m うで肉
m1 肩甲骨表面薄肉部
n 肩甲軟骨
w 豚うで部位

Claims (5)

  1. 露出した首部を把持して懸架された骨付き肉を、該骨付き肉の懸架位置の下方に設けられ押し広げられると内径寸法が弾性的に増大する孔を有するミートセパレータに挿通し、引き抜くことで肉を剥ぎ取る骨付き肉の脱骨方法において、
    前記懸架した骨付き肉を懸架方向に移動させながら回転させて、該骨付き肉の把持部位と前記ミートセパレータの間に設けたカッタで該骨付き肉の腱の部位をらせん状にカットした後、該ミートセパレータで剥ぎ取ることを特徴とする骨付き肉の脱骨方法。
  2. 骨付き肉の露出した首部を把持して懸架する懸架装置と、該懸架装置の下方に位置し、押し広げられると内径寸法が弾性的に増大する孔を有するミートセパレータとを有し、該懸架装置に懸架された骨付き肉の肉部位を該ミートセパレータで引き剥がす骨付き肉の脱骨装置において、
    前記懸架装置の骨付き肉懸架位置と前記ミートセパレータの間に配設されたカッタと、
    該懸架装置を引き上げる引き上げ手段と、
    該懸架装置と該ミートセパレータを同期して回転させる回転手段と、を備え、
    該骨付き肉を把持して懸架した懸架装置を、該引き上げ手段で引き上げながら、該回転手段によって該ミートセパレータと同期して回転させることで、該骨付き肉の腱の部位を前記カッタでらせん状にカットした後、該ミートセパレータで剥ぎ取ることを特徴とする骨付き肉の脱骨装置。
  3. 前記カッタに該カッタを覆うカッタガードを併設し、該カッタガードを前記骨付き肉の表面から離れる方向に移動することで、該カッタの刃の露出長さを調整することを特徴とする請求項2記載の骨付き肉の脱骨装置。
  4. 前記骨付き肉が食肉屠体のうで部位であって、
    前記懸架装置が一部を露出させた前腕骨を把持して懸架し、該うで部位の前腕骨部の肉を剥ぎ取った後に、該懸架装置に敷設され該うで部位の上腕骨部を把持する把持装置を備えることで、前腕骨と上腕骨の間の関節の脱臼を防止することを特徴とする請求項2又は3記載の骨付き肉の脱骨装置。
  5. 前記食肉屠体のうで部位を前記懸架装置に懸架した状態での、該うで部位の懸架位置から最下部までの長さを計測する計測手段と、
    該うで部位を前記懸架装置に懸架した状態での該うで部位の懸架位置から最下部までの長さに応じて前記引き上げ手段による引き上げ量と前記カッタガードの移動量を決めた複数の設定プログラムと、
    前記計測手段の計測結果に基づき、前記複数の設定プログラムの中から対応するプログラムを選定する手段と、を備え、
    該選定されたプログラムに従って該引き上げ手段の引き上げ量及びカッタガードの移動位置を制御することで、該うで部位の個体差に対応した脱骨を行うことを特徴とする請求項4記載の骨付き肉の脱骨装置。
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