JPWO2005082161A1 - 大豆たん白含有ジャム - Google Patents

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Abstract

本発明は大豆たん白を効率よくかつ美味しく摂取でき、パン食に合うジャム様の酸性食品を提供することを課題とした。大豆たん白を含み、酸性でありながら、ざらつきのない、透明感を有する、清涼感ある風味良好なジャム様食品の提供を課題とする。酸性可溶大豆たん白と糖類を含む溶液を加熱することで、フルーツの色、風味を活かし、ジャム類に類似の粘りある食感で、且つ透明感のあるジャム様の食品が得られた。さらに果実類とともに加熱することで、よりジャムらしいフルーツ風味のジャム様食品が得られた。副次的には、従来のジャム類より低い糖度でジャム様食品の製造が可能となった。

Description

本発明は、大豆たん白を含む、ジャム様食品に関するものである。
大豆たん白は「畑の肉」と呼ばれる程優良なたん白源であり、また栄養生理効果にも優れるため、近年関心が高まっている。しかし、食生活の洋風化と共に大豆を摂取する機会は減る傾向にある。従来からある納豆、豆腐、味噌等の大豆製品はいずれも和食であって、これらは洋食とは併せにくい。
朝食をパン食にする家庭は多いが、パンに塗るジャム、マーマレードなどに大豆たん白を加工できれば、従来の納豆や豆腐等という伝統食と相俟って、より多くの大豆たん白を摂取できるようになるはずである。大豆たん白を含むジャムの製造法は、特許文献1に開示されている。しかしながらこれは単に煮た大豆をすり潰した糊状の大豆ペーストを、ジャム構成材料と共に煮詰めたもので、濁った、むしろピーナッツバター様の食品である。大豆の風味が強くジャムの特徴であるフルーツ類の風味が低減される、酸の多い果実類とあわせると食感がざらついたものになる、糖分を65%以上必要とする、透明感がないなどの欠点があった。
特開平15−135008
本発明は大豆たん白を効率よくかつ美味しく摂取でき、パン食に合うジャム様の酸性食品を提供することを課題とした。
本発明者らは上記課題に対して鋭意検討を行った結果、酸性可溶大豆たん白と糖類を含む溶液を加熱することで、ジャム様の食品を得られることを見出した。これは、酸性可溶大豆たん白の水和物を含む溶液を酸性で加熱することによりゲルを形成すること、さらに糖類とともに加熱することで、ゲルがジャム類に類似の粘りを有することによる。すなわち本発明は、
1.酸性可溶大豆たん白と糖類を含む溶液を加熱して得られるジャム様食品、
2.酸性可溶大豆たん白と糖類とを含む溶液を加熱することを特徴とするジャム様食品の製造法、
に関するものである。
本発明は、大豆たん白を効率よく摂取でき、パン食にあうジャム様の酸性食品を提供するものである。また、本発明の副次的効果として、従来のジャム類より低い糖度で該酸性食品の製造が可能である。
本発明のジャム様食品は、酸性可溶大豆たん白と糖類を含む溶液を加熱することで得られるジャム類に類似の食品である。また、副原料として果実類を含むとより好ましい。必要であれば酸性の呈味剤、香料、色素、塩類、各種ビタミン、ミネラル類、食物繊維、水溶性多糖類等、任意の食材を含んでもよい。
尚ジャム類とは、JAS(日本農林規格)で規定されているもので、次に掲げるものをいう。
1、果実、野菜または花弁(以下「果実等」と総称する)を砂糖類等とともにゼリー化するようになるまで加熱したもの。
2、1にゲル化剤、酸味料、香料等を加えたもの。
本発明における酸性可溶大豆たん白とは、pH4.0以下での溶解率(後述)が60%以上のものである。
酸性可溶の大豆たん白の製造法は特に問わないが、例えば大豆たん白質を含む溶液を、該たん白質の等電点のpHより酸性域で、100℃を越える温度で該たん白質溶液を加熱処理することで、pH4.0以下での溶解率が60%以上の酸性可溶大豆たん白が得られる。
中でもWO02/67690号公報に公開されている製造法により得られた酸性可溶大豆たん白は、pH4.5以下での溶解性が60%以上であり好ましい。その製造方法とは、大豆たん白質を含む溶液において、(A)該溶液中の原料たん白質由来のポリアニオン物質を除去するか不活性化する処理、例えば大豆中のフィチン酸をフィターゼ等で分解除去する処理(B)該溶液中にポリカチオン物質を添加する処理、例えばキトサンを添加する処理である(A)又は(B)いずれか若しくは両方の処理を行った後、該たん白質の等電点のpHより酸性域で、100℃を越える温度で該たん白質溶液を加熱処理することである。
本発明における糖類とは、添加することによって水分活性を下げる効果のあるものなら特に種類を限定なく用いることができる。例えば、砂糖、ブドウ糖、果糖、果糖ブドウ糖液糖、エリスリトール、トレハロース、キシリトール、パラチノース、ラクトース、マルトース、マルチトール、ソルビトール、フラクトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、ニゲロオリゴ糖、ゲンチオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ラクトスクロース、はちみつ、各種でんぷん類およびその部分加水分解物である水飴等のシロップ類等が例示される。中でも砂糖はジャムらしい甘み、風味があり好ましい。また、果糖、果糖ブドウ糖液糖は、たん白と風味の点で相性が良い。トレハロースは、保水力が良好で、大豆たん白の風味を和らげる効果もある。
このジャム様食品の好ましい食感、物性を得るためには、たん白と糖類の含有量が重要である。糖類とたん白は、それぞれ独立にジャム様食品のゲル化を促進する作用をもつ。このため、たん白と糖類の最適な含有量は互いに影響しあっており、ほぼ反比例している。用途に合わせて、糖とたん白の量を調節し、好みの食感にすることができる。
酸性可溶大豆たん白は、本発明のジャム様食品に、1〜20重量%、好ましくは3〜18%、より好ましくは5〜16%含まれる。この範囲であれば、糖類やその他の副材料の含有量を調整することで、程よい硬さのジャムにでき、延展性も付与できる。含有量が増すにつれジャムの保形性が増すが、含有量が多すぎるとさくい食感になる。
糖類の含有量は糖類の種類により異なるが、ジャム様食品中に3〜70重量%、好ましくは5〜65重量%、より好ましくは10〜55重量%含まれる。糖の量は含まれる酸性可溶大豆たん白の量によって調節すると良い。糖類の種類にもよるが、含有量が多いほどジャム様食品は保形性が増し、またジャム特有の粘り、べたつき、つやが出る。
本発明はまた、果実類を含んでも良い。ここで果実類とは、果実の果肉、果皮、果汁やピューレ以外に、これを加工したもの、例えばシロップ漬けにしたもの、乾燥品等を広く含む。果実類は特に種類を問わず、グレープフルーツ、レモン、オレンジ、甘夏、夏みかん、はっさく、きんかん等の柑橘類や、苺、ブルーベリー、グズベリー、クランベリー、ラズベリー等のベリー類、プルーン、柿、いちじく、びわ、梨、栗、あけび、バナナ、キーウィフルーツ、ぶどう、りんご、梅、すもも、もも、さくらんぼ、あんず、メロン、アロエ、アセロラ、マンゴー、パインアップル、ライチ、ドラゴンフルーツ、グァバ、パッションフルーツ等が例示される。これらの果実類を用いた場合、フルーツ類の自然の風味が付与できより好ましい。
これらの果実類の大部分は、それ自体糖類を含むため、これらを加えると前述の糖類を加えた場合と同様に、ジャム様食品の食感、物性が変化する。従って果実類を加える場合、別途加える糖類の量を減らすか、或いは、果実類の種類や含有量によっては、全く加えなくともジャム様食品が得られる。ジャム様食品中の果実類の含有量は、果実の種類によって異なるし、或いは含有させる目的が栄養強化か風味付与か等によっても異なるため、一律ではない。また、果実類には、糖類以外に、カリウム、カルシウム、マグネシウム等の無機質、各種ビタミン、水溶性又は不溶性の食物繊維などジャム様食品の物性に影響するものを含み、固形分も物性に影響する。しかしジャム様食品中の果実類の含有量は、ジャム様食品のBrixが10〜80重量%、好ましくは20〜60%となるような範囲であれば、概ね好ましい食感のものとなる。
本発明におけるジャム様食品はまた、酸性可溶大豆たん白と糖類以外に、先に述べたように果実類、酸性の呈味剤、香料、色素、塩類、各種ビタミン、ミネラル類、食物繊維、水溶性多糖類等、任意の食材をジャム様食品の調製を妨げない限り含んでもよい。本発明における酸性の呈味剤とは、野菜類、ヨーグルト等の酸性の乳製品、及びそれらのフレーバー類、リン酸や有機酸からなる酸性剤等である。
野菜類とは、野菜の葉、根、実、皮等の可食部分、これらを加工したもの、例えば、絞ったもの、すったもの、加熱調理したもの、シロップ漬けにしたもの、乾燥させたもの等を広く含む。例えば、キャベツ、レタス、白菜、小松菜、ホウレン草、チンゲン菜、春菊、ネギ、玉ねぎ、あさつき、わけぎ、ニラ、人参、ごぼう、じゃがいも、さつまいも、里芋、れんこん、かぼちゃ、なす、きゅうり、ピーマン、パプリカ、セロリ、アボガド、みつば、水菜、大根、トマト、大豆、小豆、えんどう豆、空豆、アスパラガス、オクラ、インゲン豆、枝豆、たけのこ、グリンピース、アーティチョーク、エシャロット、空心菜、ししとう、みょうが、パセリ、サラダ菜、ブロッコリー、カリフラワー、ラディッシュ、ズッキーニ、ハーブ(ミント、セージ、ローズマリー、レモングラス、ローリエ、タイム、ディル)、かぶ、豆苗、シソ、トウガン、クレソン、ケール、にがうり、わさび、生姜、にんにく、とうがらし等が例示され、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。野菜類は、風味付け以外に栄養素の強化といった効果が得られる。
塩類とは、食品用途であれば特に限定なく用いることができ、クエン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、グルコン酸ナトリウム等が例示される。塩濃度が高くなると、ジャムの保形性が増す。ジャム様食品の保形性を補強したい場合、塩類を加えるのは有効である。但し、塩濃度が高くなりすぎると、酸性可溶大豆たん白が凝集する恐れがある。
本発明におけるジャム様食品は、pH2.0〜4.5、好ましくはpH2.5〜4.0が良い。ジャム様食品の組成にもよるが、総じてpHが低いほどジャム様食品は柔らかい食感になり、高くなると保形性が増す。この範囲内であれば、酸性可溶大豆たん白や糖分を調整することで、適度な保形性が得られ、また酸の刺激がきつくならない。pHは、前述の酸性の呈味剤等を用いて調整してもよい。
通常、ジャムの原料となる果実は、ペクチンに富み、酸を多く含むものが適するとされている。これは、ペクチン、糖、pHの3つの条件がそろうことで初めてジャムらしい物性が得られるからである。通常、果実はそのままではジャム類に加工することができず、別途ペクチン、糖類、または酸を補う必要があり手間であった。また、従来ジャムの種類は、ペクチンを多く含有するイチゴ、リンゴ、杏等一部の果実に限定されていた。しかし、本発明におけるジャム様食品は、通常のジャム類と違い、ペクチンやその他の増粘剤、ゲル化剤を添加しなくてもジャム様にゲル化する。このため、これまでジャムにするのが難しかった果実類、例えば梨、ぶどう、レモン、さくらんぼといったペクチン質の少ない果実類や野菜類でもジャム様食品が調製できる。但し本発明におけるジャム様食品は、これらを含むことを妨げるものではない。例えばペクチンを含ませることでたん白濃度を変えることなく、ジャム様食品の食感、延展性を変化させることができる。しかし、ペクチンを含むアニオン性の増粘剤またはゲル化剤は、添加量が多いと、酸性可溶大豆たん白と凝集を起こすことがある。この場合、添加量を減らすか、或いは系中の糖濃度を高めることで凝集を緩和できる。
通常のジャムには65%程度の糖分が含まれ、低糖タイプのものでも40%程度の糖分は必要とされる。しかし、本発明のジャム様食品では、それよりも低い糖度でも、たん白濃度を上げることでジャム様の食品を調製できる。この場合、必要であれば高感度甘味料等を用いて甘味を補えばよい。
本発明におけるジャム様食品は、通常のジャムと同様にそのままで、或いはパンや洋菓子類に用いたり、ヨーグルト等と和えたり、様々な用途に、特に制限なく用いることができる。本発明によりパン食等であっても、大豆たん白を効率よく、また美味に摂取する機会が増える。
次に本発明におけるジャム様食品の製造法を述べる。
まず、酸性可溶大豆たん白、糖類、必要に応じてその他の果実類等の材料を混合する。混合の方法は、酸性可溶大豆たん白を溶解できればその方法、混合の順序は問わない。例えば、へら等を用いて手で混ぜても良いし、プロペラ、ミキサー、フードカッター等を用いても良い。これを容器に充填する。但し泡を多く含む場合は、これを抜くほうが好ましい。脱泡は、例えば単に放置するか、真空脱泡機を用いて抜く。これを40℃以上(好ましくは80℃以上)の湯にいれて5分〜1時間加熱後、流水で冷却する。加熱温度、時間は目的の物性によって調整すればよい。加熱温度が高い程、加熱時間は短くできる傾向にある。大きな果肉、果皮の入ったジャムを作りたい場合、酸性可溶大豆たん白と糖類をあらかじめ水に溶かしておいて、果肉を加えると効率がよい。
通常のジャムの製造工程では、製品の糖度を上げるために「煮詰める」工程が必要であり、これが果実類の色、風味を損なう原因となっている。本発明のジャム様食品は、先に述べた様に糖度が低くても良いため、果実類を煮詰める必要はなく、前述のように穏やかな短時間の加熱でジャム様の食感を得ることができる。これによって果実の色、風味を損なうことが少なく、製品として大きなメリットとなる。酸性可溶大豆たん白の溶液は透明性があるため果実の本来の色を生かした、見た目も清涼感あるジャム様食品を得ることができる等の効果もある。但し、味を濃くする等の目的で、果実類を煮詰めることを妨げるものではない。
以下に本発明で用いた分析法を記す。
本発明で得られるジャム様食品の物性を測る方法は、以下のようなものである。
*ジャムの硬さ:ジャム様食品を24穴のマイクロプレートに入れ、レオナーで、プレートの底から2cmの高さから1cmプランジャーを下げたときに生じる応力を測定した。但し、果肉、果皮等をつぶさず、それらの食感を生かした不均質なものについては、該果肉等を除いた後、測定する。この値が5〜70gf/cm2程度であれば、総じて好ましい硬さである。
*たん白の溶解率:試料1重量%の水溶液を測定pHに調整し、水溶液中の全たん白量と8,000Gで5分間の遠心分離後の上清画分のたん白量をケルダール法で求め、水溶液中の全たん白量に対する上清画分のたん白量の割合として算出した。
<製造例1>
大豆を圧扁し、n-ヘキサンを抽出溶媒として油を抽出分離除去して得られた低変性脱脂大豆(窒素可溶指数(NSI):91)5kgに35kgの水を加え、希水酸化ナトリウム溶液でpH7に調整し、室温で1時間攪拌しながら抽出後、4,000Gで遠心分離しオカラおよび不溶分を分離し、脱脂豆乳を得た。この脱脂豆乳をリン酸にてpH4.5に調整後、連続式遠心分離機(デカンター)を用い2,000Gで遠心分離し、不溶性画分(酸沈殿カード)および可溶性画分(ホエー)を得た。酸沈殿カードを固形分10重量%になるように加水し酸沈殿カードスラリーを得た。これをリン酸でpH4.0に調整後、40℃になるように加温した。この溶液に固形分あたり8unit相当のフィターゼ(NOVO社製)を加え、30分間酵素作用を行った(フィチン酸含量0.04重量%/固形分、TCA可溶化率は実質的に変化なし)。反応後、pH3.5に調整して連続式直接加熱殺菌装置にて120℃15秒間加熱した。これを噴霧乾燥し酸性可溶大豆たん白粉末1.5kgを得た。このたん白の溶解率はpH4.5で90%であった。
上記製造例で得た酸性可溶大豆たん白12gとグラニュー糖30g、マスカットフレーバー0.3gに、蒸留水を100重量%になるように加え、フードカッターで混合し、真空脱泡機で脱泡した。これをケーシングチューブに入れて密封し、80℃の恒温層に入れて20分加熱した。加熱後、取り出して流水で冷却した。こうして得られたジャム様食品は、pH 3.4、硬さは25gf/cm2であり、やや柔らかめで延展性に優れていた。甘すぎずマスカットの清涼感が感じられる、透明感あるマスカット風味ジャムであった。
上記製造例で得た酸性可溶大豆たん白10gとグラニュー糖30g、ストロベリーピューレ40g(糖度15.8度、東京フードテクノ株式会社)に、蒸留水を100重量%になるように加え、フードカッターで混合し、真空脱泡機で脱泡した。これをケーシングチューブに入れて密封し、80℃の恒温層に入れて20分加熱した。加熱後、取り出して流水で冷却した。こうして得られたジャム様食品は、pH 3.3、硬さは50gf/cm2であり、適度な硬さであった。また、甘すぎず、イチゴの自然な風味と粘りを持つイチゴジャムであり、透明感も好ましかった。
上記製造例で得た酸性可溶大豆たん白11gとストロベリーピューレ40g(糖度15.8度、東京フードテクノ株式会社)、ステビア製剤0.05g(レバウディオACK350(守田化学株式会社))に、蒸留水を100重量%になるように加え、フードカッターで混合し、真空脱泡機で脱泡した。これをケーシングチューブに入れて密封し、80℃の恒温層に入れて20分加熱した。加熱後、取り出して流水で冷却した。こうして得られたジャム様食品は、pH 3.3、硬さは50gf/cm2であり、適度な硬さであった。また、保形性が高く、甘酸っぱいイチゴの風味を感じられるイチゴジャムであった。
上記製造例で得た酸性可溶大豆たん白14gとグラニュー糖5g、マスカットフレーバー0.3g、ステビア製剤0.05g(レバウディオACK350(守田化学株式会社))に、蒸留水を100重量%になるように加え、フードカッターで混合し、真空脱泡機で脱泡した。これをケーシングチューブに入れて密封し、80℃の恒温層に入れて20分加熱した。加熱後、取り出して流水で冷却した。こうして得られたジャム様食品は、pH 3.4、硬さは50gf/cm2であり、適度な硬さであった。保形性が高く、透明感あるゼリー様で軽い食感の、マスカット風味ジャムであった。
上記製造例で得た酸性可溶大豆たん白6gとグラニュー糖50g、ストロベリーピューレ40g(糖度15.8度、東京フードテクノ株式会社)に、蒸留水を100重量%になるように加え、フードカッターで混合し、真空脱泡機で脱泡した。これをケーシングチューブに入れて密封し、80℃の恒温層に入れて30分加熱した。加熱後、取り出して流水で冷却した。こうして得られたジャム様食品は、pH 3.3、硬さは8gf/cm2であり、軟らかく延展性の高かった。また、ジャムらしい濃い甘みと粘りを持つイチゴジャムであり、色、透明感も好ましかった。
上記製造例で得た酸性可溶大豆たん白10gとグラニュー糖30g、透明レモン果汁20g(東京フードテクノ株式会社)、レモンフレーバー0.1gに、蒸留水を100重量%になるように加え、フードカッターで混合し、真空脱泡機で脱泡した。これをケーシングチューブに入れて密封し、80℃の恒温層に入れて20分加熱した。加熱後、取り出して流水で冷却した。こうして得られたジャム様食品は、pH 2.9、硬さは30gf/cm2であり、マーマレード様のやわらかめの食感で、爽やかなレモンの酸味の延展性あるジャムになった。
(比較例1)
分離大豆たん白(ニューフジプロF(不二製油株式会社))10gとグラニュー糖30g、ストロベリーピューレ40g(糖度15.8度、東京フードテクノ株式会社)、クエン酸0.3gに、蒸留水を100重量%になるように加え、フードカッターで混合し、真空脱泡機で脱泡した。これをケーシングチューブに入れて密封し、80℃の恒温層に入れて20分加熱した。加熱後、取り出して流水で冷却した。こうして得られたものは、pH3.8付近であり、たん白が凝集して色が濁り、ほとんどゲル化がされておらず、到底ジャム様食品とはなりえなかった。
(比較例2)
上記製造例で得た酸性可溶大豆たん白14gとステビア製剤0.05g(レバウディオACK350(守田化学株式会社))マスカットフレーバー0.3gに、蒸留水を100重量%になるように加え、フードカッターで混合し、真空脱泡機で脱泡した。これをケーシングチューブに入れて密封し、80℃の恒温層に入れて20分加熱した。加熱後、取り出して流水で冷却した。こうして得られたものはpH 3.4で、硬さは25gf/cm2であり保形性を有したが、ジャム様の粘りやつやがなかった。

Claims (2)

  1. 酸性可溶大豆たん白と糖類を含む溶液を加熱して得られるジャム様食品。
  2. 酸性可溶大豆たん白と糖類とを含む溶液を加熱することを特徴とするジャム様食品の製造法。
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