JPWO2005071420A1 - 蛋白質測定方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、液体試料と蛋白質測定用指示薬とを共存させたときに呈色の程度に基づいて蛋白質を測定する技術に関する。本発明は、液体試料におけるクレアチニンの濃度を反映した情報を取得した上で、上記情報に基づいて、クレアチニンが蛋白質の濃度を測定する際に与える影響量を除去するものである。

Description

本発明は、液体試料における蛋白質を測定する技術に関する。
血液中には、生命維持に役立つ多種類の蛋白質が含まれている。これらの蛋白質のうち、量的に最も多いのがアルブミンであり、アルブミンはその機能においても重要な役割を果たすものである。
血液中のアルブミンは、脂質を可溶化し、あるいは生体にとって有害な代謝産物と結合して、それらを肝臓に運ぶ役割を果たすとともに、血液の浸透圧を保つのに重要な役割を果たしている。一方、アルブミンは、尿中にも極めて微量に存在する。尿中におけるアルブミンの量は、たとえば腎臓における糸球体のろ過機能を反映している。すなわち、尿中におけるアルブミンの量が増加した場合には、腎臓における糸球体のろ過機能が低下している虞がある。したがって、尿中のアルブミンの量が増加した状態を放置すると、いわゆる蛋白尿となり、慢性腎炎、腎不全の状態に陥る虞がある。このような疾患が現れた場合には、透析治療が必要となり、場合によっては、腎移植以外に治療方法がなくなる状態になる。そのため、尿中におけるアルブミン量を測定することは、腎機能障害を早期に発見する上で重要である。
アルブミンなどの蛋白質の測定に適用できる技術として、イムノクロマト法と呼ばれる簡便な測定方法が開発ある(たとえば特許文献1,2参照)。この方法は、毛細管作用を生じさせるストリップに対して、第1領域に標識抗体を、第2領域に捕捉用抗体(抗アルブミン抗体)をそれぞれ固定化させた分析要素において実現することができる。より具体的には、液体試料(たとえば尿)を第1領域に供給することにより、ストリップの毛細管作用によって液体試料とともに標識抗体を第2領域に移動させる。このとき、液体試料中に検知対象となる抗原(アルブミン)が含まれている場合には、抗原と標識抗体が結合しながら第2領域に移動させられる。第2領域においては、捕捉用抗体により抗原・標識抗体複合体が捕捉される。したがって、上記分析要素では、第2領域の抗原・標識抗体複合体の色調に基づいて、目視により、尿中に所定量以上の蛋白質が含まれているかを定性的に判断することができる。
イムノクロマト法は、目視により陰性・陽性を判定する定性的な方法であるため、腎機能障害の有無を予備的に検査する方法としては有用である。その反面、イムノクロマト法では、腎機能の障害のレベルまで測定できず、またストリップにおいて液体試料を移動させる方法であるために測定終了までに10〜15分を要し、測定時間が長いといったデメリットもある。
一方、蛋白質濃度を定量的に測定するための簡便な方法としては、蛋白誤差法あるいは色素結合法が知られている(たとえば特許文献3,4参照)。蛋白誤差法は、pH指示薬の一種である蛋白誤差指示薬が、試料に含まれる蛋白質の量に比例して試薬の真のpHよりも高いpHにおいて呈色を示す現象を利用したものである。これに対して、色素結合法は、蛋白質が色素と結合した場合に、色素の最大吸収波長がシフトする現象を利用したものである。
蛋白誤差法および色素結合法は、簡易な手法であるために利便性が高い。その反面、それらの測定方法に用いられている一般的な試薬は、尿中のアルブミンに対する特異性が少ないため、蛋白誤差法および色素結合法は、尿中に含まれる種々の物質の影響を受け、精度良く蛋白質を測定するのが困難である。そのため、蛋白誤差法および色素結合法については、種々の改良がなされ、測定精度などの向上が図られている。しかしながら、蛋白誤差法および色素結合法については、測定精度などに関して、未だ改良の余地がある。
尿中の共存物質の影響を受けにくい方法としては、金属コロイドを利用した方法(たとえば特許文献5参照)、免疫比濁法および免疫ラテックス凝集法が知られている。金属コロイドを利用した方法は、メンブレンに蛋白質を吸着させた後に洗浄して共存物質を除去し、蛋白質に金属コロイドを結合させて金属コロイドの色調から蛋白質を定量する方法である。この方法では、確かに共存物質の影響を受けにくいが、蛋白質をメンブレンに吸着させる工程、洗浄工程、および金属コロイドを結合させる工程といったように測定操作が煩雑であるといったデメリットがある。一方、免疫比濁法および免疫ラテックス凝集法は、高価な試薬を使用する必要があるために測定コストの面で不利である。
日本国特公平7−13640号公報 日本国特開平10−73592号公報 日本国特公昭57−51627号公報 日本国特開昭61−155757号公報 日本国特開昭63−127160号公報
本発明の目的は、液体試料中の蛋白質(たとえばアルブミン)の定量を、簡易かつコスト的に有利に、しかも精度良く行えるようにすることにある。
本発明者らは、上記した目的を達成するために鋭意検討した。その結果、本発明者らは、蛋白質測定用指示薬を用いてアルブミンを定量する場合に、特定の蛋白質測定用指示薬に対して、クレアチニンがアルブミンと同様な挙動を示すことを見出した。換言すれば、本発明は、クレアチニンが特定の蛋白質測定用指示薬と反応し、クレアチニンがアルブミンを定量する場合の誤差として影響することを知見してなされたものである。
すなわち、本発明は、液体試料(たとえば尿、血液、または髄液)における蛋白質(たとえばアルブミン)の濃度を測定する方法であって、液体試料におけるクレアチニンの濃度を反映した情報を取得した上で、上記情報に基づいて、クレアチニンが蛋白質の濃度を測定する際に与える影響量を除去するものである。
本発明の蛋白質測定方法は、たとえば液体試料と蛋白質測定用指示薬とを共存させた系の呈色に基づいて、液体試料における蛋白質の濃度に相関させた第1応答値を取得する第1ステップと、蛋白質測定用指示薬が共存しない液体試料を含んだ系において、液体試料におけるクレアチニンの濃度に相関させた第2応答値を取得する第2ステップと、第2応答値を考慮し、かつ第1応答値に基づいて液体試料における蛋白質濃度を演算する第3ステップと、を含んでいる。
クレアチニン量の影響を除去するための具体的な方法としては、たとえば第2ステップにおいて第2応答値に基づいてクレアチニン量が第1応答値に与えた影響量を演算し、第3ステップにおいて第1応答値に基づいて蛋白質濃度を第1次演算値として演算するとともに、第1次演算値からクレアチニン量の影響量を差分して最終的な蛋白質濃度を演算する方法が挙げられる。また、クレアチニン量の影響を除去するための別の方法として、第3ステップにおいて、第1および第2応答値に基づいて第1応答値を補正した補正応答値を取得した上で、補正応答値に基づいて液体試料における蛋白質濃度を演算する方法が挙げられる。
ここで、本発明の蛋白質測定方法は、その一例において、クレアチニン濃度を測定し、このクレアチニン濃度に基づいて最終的な蛋白質濃度を演算することとしているが、これは従来のクレアチニン補正とは異なるものである。
すなわち、従来のクレアチニン補正は、液体試料が尿である場合において、尿の希釈あるいは濃縮に基づく試料間の測定条件の相違を是正すべく、アルブミン濃度をクレアチニン濃度によって割ることによって、同一条件下で蛋白質を測定したと仮定した場合の蛋白質濃度を得るための補正である。これに対して、本発明の蛋白質測定方法は、尿の希釈あるいは濃縮の問題とは別に、クレアチニンが蛋白質測定用試薬と反応したことによる第1応答値の増加量を、クレアチニン濃度を測定することによって把握し、事実上、その増加量を間引いた応答値に基づいて、蛋白質を測定しようとするものである。換言すれば、従来のクレアチニン補正のために取得したクレアチニン濃度を、本発明における蛋白質測定方法のクレアチニン濃度として採用することができる。
本発明では、液体試料におけるクレアチニンの濃度(もしくはクレアチニン濃度に相関させた応答)を把握した上で、クレアチニン濃度が蛋白質濃度の測定に与える影響を除去することとしている。そのため、本発明では、蛋白質測定用指示薬を用いた簡便かつコスト的に有利な測定方法を採用しつつも、クレアチニンの影響が除去された、より精度の高い測定結果を得ることができる。
蛋白誤差法により測定された反射率と、ピロガロールレッド法により測定した蛋白質濃度と、の関係を示すグラフである。 クレアチニン影響を除去する前後における蛋白質濃度の演算値を示すグラフである。 色素結合法により測定された反射率と、免疫比濁法により測定したアルブミン濃度と、の関係を示すグラフである。 低アルブミン試料および高アルブミン試料を用いた場合に実測される反射率に対して、クレアチニン量が与える影響を示すグラフである。 低アルブミン試料および高アルブミン試料を用いた場合において、クレアチニン影響を除去する前後におけるアルブミン濃度の演算値を示すグラフである。 クレアチニン濃度が100mg/dLのときの反射率と、図4に示したグラフの傾きの絶対値との関係を示すグラフである。
本発明は、液体試料と蛋白質測定用指示薬とを共存させたときの呈色の程度に基づいて蛋白質を測定する場合に、クレアチニンの影響を除去する技術を含むものである。すなわち、本発明の蛋白質測定方法は、液体試料におけるクレアチニンの濃度を反映した情報を取得した上で、上記情報に基づいて、クレアチニンが蛋白質の濃度を測定する際に与える影響量を除去するものである。本発明は、たとえば尿、血液、および髄液の液体試料に対して適用できる。もちろん、本発明を適用することができる液体試料は、蛋白質を含有するものであればよく、たとえば蛋白質含有飲料や工場排水であってもよい。本発明における測定対象となる蛋白質としては、典型的にはアルブミンが挙げられるが、アルブミンに限らず、グロブリンやベンスジョーンズ蛋白などのその他の蛋白質を測定する場合にも本発明を適用することが可能である。
本発明の蛋白質測定方法は、たとえば液体試料と蛋白質測定用指示薬とを共存させた系の呈色に基づいて、液体試料における蛋白質の濃度を反映した第1応答値を取得する第1ステップと、上記蛋白質測定用指示薬が共存しない液体試料を含んだ系において、液体試料におけるクレアチニンの濃度を反映した第2応答値を取得する第2ステップと、第2応答値を考慮し、かつ第1応答値に基づいて液体試料における蛋白質濃度を演算する第3ステップと、を含んでいる。
第1ステップにおいては、第1応答値は、たとえば第1の蛋白質測定手法(たとえば色素結合法または蛋白誤差法)にしたがって取得される。
ここで、本発明における色素結合法とは、蛋白質が色素(指示薬)と結合した場合に、色素の最大吸収波長がシフトする現象を利用した蛋白質測定方法をいう。色素としては、たとえばハロゲン化キサンテン系色素、クマシーブリリアントブルーを用いることができる。これらの指示薬のうち、ハロゲン化キサンテン系色素を用いるのが好ましい。ハロゲン化キサンテン系色素としては、下記化学式1で示される化学構造を有するものを使用することができる。
Figure 2005071420
化学式1においては、X1はハロゲン、ニトロ基またはニトロソ基、X2はハロゲン、X3はハロゲンまたは水素、X4は水酸基またはその塩、X5はカルボキシル基またはその塩である。
本発明におけるハロゲン化キサンテン系色素としては、化学式1において、X1がヨウ素、臭素、塩素またはニトロ基、X2がヨウ素または臭素、X3が塩素、臭素または水素のものを使用するのが好ましく、最も好ましくは、X1およびX2がヨウ素または臭素、X3が塩素のものが使用される。X4およびX5における塩としては、典型的にはNa塩が挙げられる。
本発明におけるハロゲン化キサンテン系色素としては、下記化学式2〜6に示したものを用いるのが好ましい。その中でもとくに、下記化学式2および3の蛋白質測定用指示薬を用いるのが好ましい。
Figure 2005071420
Figure 2005071420
Figure 2005071420
Figure 2005071420
Figure 2005071420
化学式2〜6として例示したハロゲン化キサンテン系色素は、下記表1に示した製造元から、容易に入手できるものである。
Figure 2005071420
本発明における蛋白誤差法は、pH指示薬の一種である蛋白誤差指示薬が、試料に含まれる蛋白質の量に比例して、試薬の真のpHよりも高いpHにおいて呈色を示す現象を利用した蛋白質測定方法をいう。蛋白誤差指示薬として、たとえばトリフェニルメタン系色素を使用することができる。トリフェニルメタン系色素としては、テトラブロモフェノールブルー(TBPB)、ブロモクロロフェノールブルー(BCPB)、またはブロモフェノールブルー(BPB)を用いることができ、典型的にはテトラブロムフェノールブルー(TBPB)を用いることができる。
本発明の第2ステップにおいては、第2応答値は、たとえば酵素法、ヤッフェ法、銅キレート酸化法、パラジウム錯体競合法、またはベネジェクト法にしたがって測定される。
酵素法は、クレアチニンを酵素に作用させたときの生成物の量からクレアチニンを測定する方法である。この方法に用いる酵素としては、クレアチニンデアミナーゼあるいはクレアチニンアミドヒドロラーゼ(クレアチニナーゼ)を挙げることができる。前者の酵素を使用する場合、クレアチニンにクレアチニンデアミナーゼを作用させてアンモニアを生成させ、アンモニア量からクレアチニンの量を測定することができる。一方、後者の酵素を使用する場合、クレアチニンにクレアチニンアミドヒドロラーゼ(クレアチニナーゼ)を作用させてクレアチンを生成させ、クレアチン量からクレアチニン量を測定することができる。クレアチニン量は、クレアチンにクレアチンアミジノヒドロラーゼ、ザルコシンオキシダーゼ、ペルオキシダーゼを作用させて、生成した過酸化水素を発色系に導いてクレアチンの量を測定することにより測定される。
ヤッフェ法は、アルカリ条件下において、クレアチニンをピクリン酸に結合させたときの褐色の呈色を測定することによりクレアチニンを測定する方法である。
銅キレート酸化法は、中性条件下において銅とクレアチニンが錯体を形成したときに、ペルオキシダーゼ活性を示す反応を利用してクレアチニンを測定する方法である。
パラジウム錯体競合法は、パラジウムと色素の錯体をクレアチニンと共存させた場合における色素の最大吸収波長の変化に基づいて、クレアチニンを測定する方法である。この方法の詳細については、日本国特開2004-138407号公報に開示されている。この方法における色素として、たとえばクロマズロールS(2,6-Dichloro-4'-hydroxy-3',3"-dimethylfuchsone-5',5"-dicarboxylic acid, disodium salt)を挙げることができる。
ベネジェクト法は、アルカリ条件下でベネジェクト試薬とクレアチニンとの反応(ベネジェクト反応)を利用してクレアチニンを定量する方法である。
第3ステップにおいては、蛋白質濃度は、予め作成された検量線に基づいて演算される。検量線は、たとえば第1の蛋白質測定手法に基づいて、複数の液体試料に対する複数の応答をそれぞれ取得するステップと、第1の蛋白質測定手法よりもクレアチニンの影響を受けにくい第2の蛋白質測定手法に基づいて複数の液体試料における蛋白質濃度を測定するステップと、第2の蛋白質測定手法に基づいて測定された蛋白質濃度に対して複数の応答を関連付けるステップと、を含んだ手法により作成することができる。
第2の蛋白質測定手法としては、たとえば免疫比濁法、免疫ラテックス凝集法、あるいは三元錯体法を挙げることができる。
免疫比濁法は、抗原(蛋白質)と抗体を反応させたときに生じる格子状結合物に起因した濁りに基づいて、抗原(蛋白質)を測定する方法である。抗体は、測定対象となる蛋白質の種類に応じて選択すればよく、たとえばアルブミンを測定する場合には、モノクローナル抗体またはポリクローナル抗体が使用される。
免疫ラテックス凝集法は、蛋白質に対して特異的反応性を示す免疫反応物質を担持させたラテックス微粒子と、蛋白質とを反応させ、そのときに生じる凝集物に起因する濁りに基づいて、蛋白質を測定する方法である。
三元錯体法は、蛋白質を色素−金属錯体と反応させ、そのときの錯体の色調に基づいて、蛋白質を測定する方法をいう。色素と錯体を形成する金属としては、たとえばインジウム、モリブデン、コバルト、銅、およびニッケルを挙げることができる。
インジウムと錯体を形成する色素としては、ポリヒドロキシベンゼンスルホンフタレイン系色素およびポリヒドロキシベンゼンフタレイン系色素が挙げられる。典型的には、ピロカテコールバイオレット、ピロガロールレッド、ブロモピロガロールレッド、キシレノールオレンジ、ピロガロールフタレイン、またはo−ヒドロキシヒドロキノンフタレインを使用することができる。
モリブデンと錯体を形成する色素としては、ピロガロールレッド、ブロモピロガロールレッド、o−ヒドロキシヒドロキノンフタレインおよびガレインが挙げられる。
本発明の蛋白質測定方法においては、たとえば第2ステップにおいて第2応答値に基づいてクレアチニン量が上記第1応答値に与えた影響量を演算し、第3ステップにおいて第1応答値に基づいて蛋白質濃度を第1次演算値として演算するとともに、第1次演算値からクレアチニン量の影響量を差分することによって最終的な蛋白質濃度が演算される。
第2ステップにおいては、クレアチニンの影響量は、予め作成された検量線に基づいて演算される。検量線は、たとえば蛋白質濃度が同一でクレアチニン濃度が異なる複数の液体試料のそれぞれについて、上記第1の蛋白質測定手法、たとえば色素結合法または蛋白誤差法によって応答値を測定し、当該応答値とクレアチニン濃度とを関連付けたものが使用される。
本発明の蛋白質測定方法においては、第3ステップにおいて第1および第2応答値に基づいて第1応答値を補正した補正応答値を取得した上で、補正応答値に基づいて液体試料における蛋白質濃度を演算してもよい。
補正応答値は、たとえば蛋白質濃度が同一でクレアチニン濃度が異なる複数の液体試料からなる複数のグループであって、各グループにおける蛋白質濃度が異なる複数のグループを用いて作成された演算式によって演算される。演算式は、たとえば各グループを構成する複数の液体試料のそれぞれについて応答値を測定するステップと、各グループ毎に、当該グループを構成する複数の液体試料に関する複数の応答値と、クレアチニン濃度と、の関係を示す複数の関係式を線形式として取得するステップと、上記各関係式の傾きと、上記各グループにおける特定のクレアチニン濃度を有する液体試料に対する応答値と、を関連付けた関係式を取得するステップと、を含む手法により求められる。
本測定方法を実践する場合、液体試料は、蛋白質測定用指示薬を含む液体試薬に対して供給され、あるいは蛋白質測定用指示薬を含む固層試薬に供給される。ただし、簡便な測定手法を確立するためには、固層試薬に対して液体試料を供給する方法を採用するのが好ましい。固層試薬としては、典型的には、試験紙が挙げられる。
試験紙は、指示薬、緩衝剤などを含有する含浸液を吸収性担体に含浸させ、これを乾燥させることにより製造することができる。試験片はそのまま使用することができるが、たとえば合成樹脂などにより形成された非吸収性担体に接着して使用することもできる。
含浸液中の指示薬の濃度は、特に限定されず、また使用する指示薬の種類により決定すれば良く、典型的には0.1〜10mM、好ましくは0.5〜2mMとされる。
含浸液のpHは、たとえば指示薬のpKa値よりやや低い値とされ、たとえば指示薬としてハロゲン化キサンテン系色素を用いる場合には、pH=1.5〜4.5の範囲、好ましくはpH=2.0〜3.5の範囲とされる。
緩衝剤としては、含浸液のpH(たとえばpH=1.5〜4.5)において良好な緩衝能を有し、蛋白質測定用試薬と蛋白質との反応を阻害しないものであれば何れでもよい。緩衝剤としては、たとえばグリシン緩衝液、クエン酸緩衝液、コハク酸緩衝液、リンゴ酸緩衝液、あるいは酒石酸緩衝液を用いることができる。含浸液中の緩衝剤の濃度は、特に限定されないが、典型的には0.1〜1.5M、好ましくは0.3〜1Mとされる。
吸収性担体としては、蛋白質成分を含まない多孔性物質を使用することができる。多孔性物質としては、たとえば紙状物、フォーム(発泡体)、織布状物、不織布状物、および編物状物が挙げられる。吸収性担体を形成するための材料としては、たとえば綿、麻、セルロース、ニトロセルロース、セルロースアセテート、ロックウール、ガラス繊維、シリカ繊維、カーボン繊維、ボロン繊維、ポリアミド、アラミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、レーヨン、ポリエステル、ナイロン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、およびポリオレフィンが挙げられる。
本実施例においては、蛋白質濃度の異なる液体試料を用いて、それらを蛋白誤差指示薬が担持された試験紙に点着したときの反射率と、三元錯体法の1つであるピロガロールレッド法により測定した各液体試料の蛋白質濃度との関係を調べた。
試験紙は、0.5mMテトラブロモフェノールブルー(TBPB)、0.5Mリンゴ酸緩衝液(pH=3.4)および30wt%エタノールを混合した含浸液を、ろ紙(Whatman社製「3MMChr」)に含浸させた後に乾燥させることにより作製した。反射率は、色差計を用いて、試験紙にピーク波長が630nmの光を照射したときの反射光に基づいて測定した。
液体試料としては、クレアチニン濃度が20mg/dL以下の低クレアチニン濃度の健常者尿に、人血清由来のアルブミンを適当量添加したものを用いた。また、試験紙に対する液体試料の点着量は7μLとした。
反射率および蛋白質濃度の測定結果については、反射率を横軸に、蛋白質濃度を縦軸として図1に示した。図1から分かるように、蛋白誤差指示薬を用いて測定した反射率は、蛋白質濃度との間に相関関係があり、反射率を測定することによって蛋白質濃度を求めることができることが分かる。反射率(x(%))と蛋白質濃度 (y(mg/dL))との相関関係は、最小2乗法によって下記数式1によって表すことができる。
Figure 2005071420
本実施例においては、クレアチニン濃度が異なる複数の液体試料を用いて、クレアチニン量が、実測される蛋白質濃度に与える影響を検討した。
試験紙としては、実施例1と同様な手法により作成したものを使用し、反射率は、色差計を用いて、試験紙にピーク波長が630nmの光を照射したときの反射光に基づいて測定した。
蛋白質濃度は、測定された反射率を上記数式1に代入することにより演算した。一方、クレアチニン量は、酵素法により測定した。酵素法においては、酵素としてクレアチニンアミドヒドロラーゼを用いてクレアチンを生成させた後、クレアチンにクレアチンアミジノヒドロラーゼ、ザルコシンオキシダーゼ、ペルオキシダーゼを作用させてクレアチン量を定法にしたがって定量し、クレアチン量からクレアチニン濃度を定量した。
複数の液体試料としては、蛋白質濃度が一定でクレアチニン濃度が異なるものを使用した。各液体試料は、蛋白質濃度が約5.3mg/dL、クレアチニン濃度が20mg/dL以下の低クレアチニン濃度の健常者尿に、クレアチニンを適当量添加することによってクレアチニン量を調整した。また、試験紙に対する液体試料の点着量は7μLとした。
クレアチニン濃度および蛋白質濃度の測定結果については、クレアチニン濃度を横軸に、蛋白質濃度を縦軸にとり、記号(◆)として図2に示した。図2から分かるように、実際の蛋白質濃度が一定の場合、クレアチニン濃度が大きくなるほど数式1により演算される蛋白質濃度が比例的に大きくなる。すなわち、クレアチニンが蛋白誤差指示薬であるTBPBと反応して測定される反射率が小さくなり、演算値が実際の蛋白質濃度よりも高値となっていることが伺える。このことは、クレアチニン濃度が把握できれば、演算値が実際の蛋白質濃度よりもどの程度高値となっているか、すなわちクレアチニンの影響量を把握できることを意味している。
ここで、図2に示したクレアチニン濃度 (x(mg/dL))と数式1に基づいて演算した蛋白質濃度 (y(mg/dL))との関係は、最小2乗法により下記数式2に示す比例式として表すことができる。
Figure 2005071420
そして、クレアチニン量の影響を除外した蛋白質濃度 (Y(mg/dL))の演算式は、下記数式3として表すことができる。
Figure 2005071420
ここで、健常者尿における平均的なクレアチニン濃度である100mg/dLを基準とした場合、上記数式3は下記数式4として表現することができる。
Figure 2005071420
図2においては、数式4を用いて蛋白質濃度を演算した結果を記号(◇)として同時に示したが、数式4において演算した蛋白質濃度は、クレアチニン濃度に関係なく略一定値となっており、クレアチニン量の影響が除去されているといえる。
本実施例においては、ハロゲン化キサンテン系色素が担持された試験紙に液体試料を点着したときの反射率と、免疫比濁法により測定したアルブミン濃度との関係を調べた。
試験紙は、蛋白測定用指示薬として上記化学式2で示されたハロゲン化キサンテン系色素(フロキシンB:東京化成株式会社製(日本国))を用いた以外は、実施例1と同様にして作成した。反射率は、色差計を用いて、試験紙にピーク波長が560nmの光を照射したときの反射光に基づいて測定した。液体試料としては、実施例1と同様な手法により調製したものを使用した。
免疫比濁法によるアルブミン濃度の測定は、抗体としてのモノクローナル抗体とアルブミンを反応させた反応液に対して、波長が340nmの光を照射したときの吸光度に基づいて定量した。
反射率および蛋白質濃度の測定結果については、反射率を横軸に、アルブミン濃度を縦軸として図3に示した。図3から分かるように、ハロゲン化キサンテン系色素を用いて測定した反射率は、アルブミン濃度との間に相関関係があり、反射率を測定することによってアルブミン濃度を求めることができることが分かる。反射率(x(%))とアルブミン濃度 (y(mg/L))との相関関係は、最小2乗法により下記数式5によって表すことができる。
Figure 2005071420
本実施例においては、クレアチニン濃度が異なる複数の液体試料を用いて、クレアチニン量が反射率(実測されるアルブミン濃度)に与える影響を検討した。
試験紙は、実施例3と同様な手法により作成したものを使用し、反射率は、色差計を用いて、試験紙にピーク波長が560nmの光を照射したときの反射光に基づいて測定した。アルブミン濃度は、測定された反射率を上記数式5に代入することにより演算した。クレアチニン量は、実施例2と同様に酵素法により測定した。
複数の液体試料としては、蛋白質濃度が一定でクレアチニン濃度が異なるものを使用した。各液体試料は、クレアチニン濃度が20mg/dL以下である低クレアチニン濃度の健常者尿に、クレアチニンを適当量添加することによってクレアチニン量を調整したもの(低アルブミン試料)、および先と同様の健常者尿に人血清アルブミンを添加した上で、クレアチニンを適当量添加することによってクレアチニン量を調整したもの(高アルブミン試料)を用いた。また、試験紙に対する液体試料の点着量は7μLとした。
クレアチニン濃度および反射率の測定結果については、クレアチニン濃度を横軸に、反射率を縦軸にとり、図4に示した。図4においては、低アルブミン試料については記号(◆)として、高アルブミン試料については記号(■)として示した。図4から分かるように、実際のアルブミン濃度が一定の場合、クレアチニン濃度が大きくなるほど反射率が比例的に小さくなる。この結果は、クレアチニンがハロゲン化キサンテン系色素と反応して測定される反射率が小さくなり、演算値が実際の蛋白質濃度よりも高値となることを意味している。このことは同時に、クレアチニン濃度が把握できれば、演算値が実際の蛋白質濃度よりもどの程度高値となっているか、すなわちクレアチニンの影響量を把握できることを意味している。
ここで、クレアチニン濃度 (x(mg/dL))と反射率(y(%))との関係は、最小2乗法により、低アルブミン試料については下記数式6(1)として、高アルブミン試料については下記数式6(2)として表すことができる。
Figure 2005071420
上記数式6(1)および数式6(2)において注目すべき点は、アルブミン濃度が異なれば、傾きが異なる点である。すなわち、数式6(1)および数式6(2)における傾きは、クレアチニン量が影響を与える程度を示す指標であり、傾きの相違は、アルブミン濃度が異なれば、クレアチニンの影響量が異なることを意味している。この点については、図3において、アルブミン濃度と反射率との関係が線形とはならず、反射率に下限値が存在することからも理解できる。実際に、低アルブミン試料および高アルブミン試料を用いたときに測定された反射率から、数式5を用いてアルブミン濃度を演算した結果を図5に示した。図5においては、低アルブミン試料について記号(◇)として、高アルブミン試料については記号(○)として示してある。図5から分かるように、低アルブミン試料および高アルブミン試料のいずれについても、クレアチニン濃度が大きくなるほど演算されるアルブミン濃度が高値となるとともに、低アルブミン試料に比べて高アルブミン試料のほうがクレアチニンの影響を大きく受けていることが分かる。換言すれば、実測された反射率をアルブミン濃度に応じてクレアチニンの影響量を補正した上で、数式5に基づいてアルブミン濃度を演算すれば、クレアチニン量が与える影響を除去することができる。
ここで、クレアチニン濃度が100mg/dLのときの反射率(x(%))を横軸とし、数式6(1)および数式6(2)の傾きの絶対値(y(−))を縦軸としたときのグラフを図6に示した。図6に示したグラフは、下記数式7として表すことができる。
Figure 2005071420
したがって、アルブミン濃度に応じたクレアチニン量の影響を考慮した反射率(R′(%))の補正式は、下記数式8として表すことができる。数式8において、Rは実測された反射率(%)であり、Creはクレアチニン濃度(mg/dL)である。
Figure 2005071420
ここで、健常者尿における平均的なクレアチニン濃度である100mg/dLを基準とした場合、上記数式8は下記数式9として表現することができる。
Figure 2005071420
図5においては、数式9を用いて反射率を補正した上で、数式5を用いてアルブミン濃度を演算した結果を同時に示してある。図5において、記号(◆)は低アルブミン試料についての演算結果であり、記号(●)は高アルブミン試料についての演算結果である。図5からわかるように、数式9を用いて補正した反射率R′を用いて数式5によって演算したアルブミン濃度は、低アルブミン試料および高アルブミン試料とともにクレアチニン濃度に関係なく略一定値となっており、クレアチニン量の影響が除去されているといえる。
実施例1〜4に基づいて実証された効果は、クレアチニンが蛋白質測定用指示薬と反応する限りにおいては、たとえば数式1や数式5の関係式を求めるための蛋白質測定法として他の測定方法を採用した場合であっても、またクレアチニン測定方法として、たとえばヤッフェ法、銅キレート酸化法、パラジウム錯体競合法、またはベネジェクト法を採用した場合においても得ることができるものと考えられる。

Claims (17)

  1. 液体試料と蛋白質測定用指示薬とを共存させたときの呈色の程度に基づいて蛋白質を測定する方法であって、
    液体試料におけるクレアチニンの濃度を反映した情報を取得した上で、上記情報に基づいて、クレアチニンが蛋白質の濃度を測定する際に与える影響量を除去する、蛋白質測定方法。
  2. 液体試料と蛋白質測定用指示薬とを共存させた系の呈色に基づいて、液体試料における蛋白質の濃度を反映した第1応答値を取得する第1ステップと、
    上記蛋白質測定用指示薬が共存しない液体試料を含んだ系において、液体試料におけるクレアチニンの濃度を反映した第2応答値を取得する第2ステップと、
    上記第2応答値を考慮し、かつ上記第1応答値に基づいて液体試料における蛋白質濃度を演算する第3ステップと、
    を含んでいる、請求項1に記載の蛋白質測定方法。
  3. 上記第2ステップにおいては、クレアチニン量が上記第1応答値に与えた影響量を上記第2応答値に基づいて演算し、
    上記第3ステップにおいては、上記第1応答値に基づいて蛋白質濃度を第1次演算値として演算した後に、上記第1次演算値から上記クレアチニン量の影響量を差分して最終的な蛋白質濃度を演算する、請求項2に記載の蛋白質測定方法。
  4. 上記第2ステップにおいては、上記クレアチニンの影響量は、予め作成された検量線に基づいて演算され、かつ、
    上記検量線として、蛋白質濃度が同一でクレアチニン濃度が異なる複数の液体試料のそれぞれについて、色素結合法または蛋白誤差法によって応答値を測定し、当該応答値とクレアチニン濃度とを関連付けたものを使用する、請求項3に記載の蛋白質測定方法。
  5. 上記第3ステップにおいては、上記第1および第2応答値に基づいて上記第1応答値を補正して補正応答値を取得した上で、上記補正応答値に基づいて液体試料における蛋白質濃度を演算する、請求項2に記載の蛋白質測定方法。
  6. 上記補正応答値は、蛋白質濃度が同一でクレアチニン濃度が異なる複数の液体試料からなる複数のグループであって、各グループにおける蛋白質濃度が異なる複数のグループに基づいて作成された演算式を用いて演算され、かつ、
    上記演算式として、各グループを構成する複数の液体試料のそれぞれについて応答値を測定するステップと、各グループ毎に、当該グループを構成する複数の液体試料に関する複数の応答値と、クレアチニン濃度と、の関係を示す複数の関係式を線形式として取得するステップと、上記各関係式の傾きと、上記各グループにおける特定のクレアチニン濃度を有する液体試料に対する応答値と、を関連付けた関係式を取得するステップと、を含む手法により求めたものを使用する、請求項5に記載の蛋白質測定方法。
  7. 上記第1ステップにおいては、上記第1応答値は、色素結合法または蛋白誤差法である第1の蛋白質測定手法にしたがって測定される、請求項2に記載の蛋白質測定方法。
  8. 上記第2ステップにおいては、上記第2応答値は、酵素法、ヤッフェ法、銅キレート酸化法、パラジウム錯体競合法、またはベネジェクト法にしたがって測定される、請求項2に記載の蛋白質測定方法。
  9. 上記第3ステップにおいては、蛋白質濃度は、予め作成された検量線に基づいて演算され、かつ、
    上記検量線として、上記第1の蛋白質測定方法に基づいて、複数の液体試料に対する複数の応答をそれぞれ取得するステップと、上記第1の蛋白質測定手法よりもクレアチニンの影響を受けにくい第2の蛋白質測定手法に基づいて上記複数の液体試料における蛋白質濃度を測定するステップと、上記第2の蛋白質測定手法に基づいて測定された蛋白質濃度に対して上記複数の応答を関連付けるステップと、を含んだ手法により作成したものを使用する、請求項7に記載の蛋白質測定方法。
  10. 上記第2の蛋白質測定手法は、免疫比濁法、免疫ラテックス凝集法、または三元錯体法である、請求項9に記載の蛋白質測定方法。
  11. 上記蛋白質測定用指示薬は、キサンテン系色素またはトリフェニルメタン系色素である、請求項7に記載の蛋白質測定方法。
  12. 上記キサンテン系色素は、下記化学式1で示される化学構造を有するハロゲン化キサンテン系色素である、請求項11に記載の蛋白質測定方法。
    Figure 2005071420
    (化学式1においては、X1はハロゲン、ニトロ基またはニトロソ基、X2はハロゲン、X3はハロゲンまたは水素、X4は水酸基またはその塩、X5はカルボキシル基またはその塩である。)
  13. 上記ハロゲン化キサンテン系色素は、下記化学式2〜6で示される化学構造を有するものから選択される1種である、請求項12に記載の蛋白質測定方法。

    Figure 2005071420
    Figure 2005071420
    Figure 2005071420
    Figure 2005071420
    Figure 2005071420
  14. 上記トリフェニルメタン系色素は、テトラブロモフェノールブルー(TBPB)、ブロモクロロフェノールブルー(BCPB)、またはブロモフェノールブルー(BPB)である、請求項11に記載の蛋白質測定方法。
  15. 上記蛋白質測定用指示薬は、液体試料と共存させる前においては、乾燥状態で担体に保持されている、請求項1に記載の蛋白質測定方法。
  16. 上記蛋白質は、アルブミンである、請求項1に記載の蛋白質測定方法。
  17. 液体試料は、尿、血液、または髄液である、請求項1に記載の蛋白質測定方法。

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