JP2005514622A - 生体サンプルのマルチパラメトリック定量に適用される単独較正システムを得る方法、この目的のために調製された免疫学的試薬、および定量方法 - Google Patents

生体サンプルのマルチパラメトリック定量に適用される単独較正システムを得る方法、この目的のために調製された免疫学的試薬、および定量方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、定量する分析物のうちの1つに特異的なリガンドによってそれぞれ感作された粒子の様々なカテゴリを用いる。選択された量のリガンドによってそれぞれ感作された前記各粒子カテゴリの混合物から構成された免疫学的試薬を調製し、前記免疫学的試薬と、一方では生体サンプル、他方では較正標準との相互作用による信号を測定し、サンプルの各分析物のバイオロジカルユニットによる力価が得られるように生じた様々な信号に適用される補正率を決定する。

Description

本発明は、一般的に生体サンプルからの分析物の定量の分野、より詳細にはこのような定量法の較正に関する。詳しくは、本発明は、その数にかかわらず、同じ反応培地で同時に複数の分析物を定量できる、新しい単独較正システムを得る方法を目的とする。
「単独」較正システムは、同時に調べる分析物の数にかかわらず、唯一のシステムであることを意味する。
生体サンプルに含まれる分析物の定量は、研究レベルでも従来の医学レベルでと同様に不可欠となっており、これは定量の信頼性および再現性を向上させるだけではなく、コストを削減することも目的とした多くの開発の対象となっている。
従来の技術は、各分析物を個別に定量することにあり、そうするために、使用するシステムに固有の較正を前記各分析物ごとに行うことにあった。そのため、多くの回数の操作および多量の試薬の使用をもたらし、その結果、相対的に高コストとなる。
定量すべきパラメータの量が限られ標的とされている研究の状況でこのような操作方法が考えられる場合、分析ラボで多数の分析物を迅速に定量しなければならない医学の状況では深刻なコストの問題が発生する。
近年、特に国際出願公開WO 99/36564およびWO 97/14028に、同じサンプルから1回の定量で複数の分析物を、正確で再現性のある方法で定量できる技術が記載された。この技術は、様々な蛍光粒子カテゴリの使用に基づくものであり、各粒子カテゴリは様々な特性を有するリガンドによって感作され、前記リガンドは分析物に直接または間接に結合するように適合され、一般に抗体または抗原から成る。リガンドと分析物の反応の定量は、蛍光粒子とは異なる励起および放出波長の蛍光化合物を介して行われる。
このようにして、フローサイトメトリによる簡単な読取りによって各粒子カテゴリに関連する反応を定量し、したがって前記定量から同じサンプル中に存在する様々な分析物の量を推測することができる。
しかし、この定量は、前もって定量する分析物と同数の較正システムを構築する、つまり同時に定量する分析物の数(または異なる特性を持つリガンドによって感作される粒子の数)をX、較正点の数をYとして、較正のためにX*Y回の定量を行う必要がある。したがって、この方法は、操作の追加費用だけでなく、滴定のマイクロプレートウェルの混雑による実際の管理の問題(検査は一般に96穴のELISAマイクロタイタープレートで行われる)、および操作時間の増大をもたらす。
例えば、10個の分析物の同時定量のために、このシステムは10個の異なる較正システムの構成、あるいは100個のサンプルを検査するために較正点の数に応じて10〜40%に及ぶ試薬の追加使用、およびもちろん混雑の問題を伴っている。
国際出願公開WO 99/36564 WO 97/14028
本発明は、滴定プレートの混雑をも軽減しながら、較正にあてられた試薬の使用量を減少させることが可能な、迅速、簡単、かつ再現性のある新しい単独較正法を提案することにより、従来技術の不都合を是正することを目的とする。
この目的は、本発明が1つだけの較正システムしか必要とせず、同じ生体サンプルの複数の分析物を同時に定量できる較正法、特定の免疫学的試薬の調製および使用に基づく方法に関するという意味で達成された。
より具体的には、本発明の第1の態様は、同じ生体サンプル中の多数の分析物の定量に適用される較正システムの成分に入る免疫学的試薬を調製する方法であって、前記方法は様々な粒子カテゴリを使用し、各粒子カテゴリは定量する分析物のうち1つの特異的リガンドとの結合によって感作され、
a)各感作粒子カテゴリごとに、前記粒子に結合したリガンドから得られる各n量ごとに、定量する分析物の既知の測定幅に対応する濃度段階における同族化合物の濃度の関数として応答曲線を決定するステップと、
b)感作された各粒子カテゴリごとに、有効な応答信号を与え、サンプルの希釈ならびに同時に定量された全ての分析物に共通なマーカの試薬の使用に整合する、最小のリガンド量に対応する曲線を選択するステップと、
c)各感作粒子カテゴリごとに、ステップb)で得られた曲線によって前記各曲線の特性点に関連する信号に対応する平均信号を評価し、それによって粒子カテゴリと同数の平均信号を得るステップと、
d)該当する場合に、ステップc)で評値された平均信号全体が1〜5の比になるように、各粒子カテゴリに関連するリガンド量を調整するステップと、
e)適切な溶剤中に、ステップd)の基準に応答する様々な感作粒子カテゴリを混合するステップとを含む方法に関する
したがって、本発明の対象方法は、様々な感作粒子カテゴリを使用する定量方法に適用される。より具体的には、このような方法は主に以下のタイプの免疫定量から成る。
- 免疫定量法または「サンドイッチ」法、例えば前もって粒子に固定された特異的な抗原と反応した抗体による直接定量
- 免疫定量法または「サンドイッチ」法、例えば前もって粒子に固定された特異的な抗体と反応した抗原による直接定量、
- 抗原が前もって粒子に固定された抗体と反応するために標識された類似の抗原と競合する、またはその逆である、「競合法」と呼ばれる方法による間接定量。
これらの様々な定量については後でより詳しく述べる。
それぞれリガンドによって感作された様々な粒子カテゴリを定量する分析物と接触させることによって発生した反応が、フローサイトメトリで様々な粒子同定方式に従って測定される。
例えば、異なる色で同じ大きさの粒子(その特定の色によって同定され、粒子と異なる励起および放出波長外部化合物の添加によって分析物-リガンド反応が定量される)、異なる大きさで同じ色の粒子(その大きさによって同定され、生じる凝集体の大きさの測定によって分析物-リガンド反応が定量される)、あるいは異なる大きさで同じ色の粒子(その大きさによって分類され、粒子と異なる励起および放出波長の外部化合物の添加によって分析物-リガンド反応が定量される)が挙げられる。実際には、検査するパラメータ数が多いか少ないかに応じて、これらの方法のいずれかが選択される。
これらの粒子は一般的にポリスチレンから成る。しかし、スチレンマレイン酸、スチレンメタクリル酸、スチレンアクリルアミド、またはポリ(メタクリル酸メチル)など、特定の物理化学的特性(官能性、密度、あるいは溶解度)を与える全てのポリマーから成ることもできる。
「リガンド」とは、抗原、モノまたはポリクローナル抗体、あるいは粒子に固定することができ、直接的か間接的かを問わず、定量する分析物と相互作用しうる全ての分子であると理解されたい。
「抗原」は、それから抗体の生産を行うことができる全ての物質を意味する。それらの物質のうちで、蛋白質、ハプテン、アレルゲン、ペプチド、医薬品さらには麻薬を挙げることができる。
「同族化合物」とは、抗体、抗原、あるいは得られたリガンドに固定することができ、前記リガンドとの相互作用部位が、定量する分析物と前記リガンドとの相互作用部位と同じである全ての分子であると理解されたい。同族化合物は分析物自体であってもよい。
したがって、方法の最初のステップは、上述のような感作された各粒子カテゴリについて、粒子に固定された所与の量のリガンドについて、同族化合物の量とリガンド/分析物相互作用を表す放出された信号の大きさとの間に存在する相関を同定することである。
実際には、各粒子カテゴリについて、同じリガンドを、各試験ごとに異なる所与の量で前記粒子に固定し、次いでこのように感作された粒子を試験全体で同一の、異なる量の同族化合物量と接触させ、その相互作用から生じる信号を測定することによって、複数の試験が行われる。
より具体的には、使用するリガンドの量は2〜4ずつ変わる。
同族化合物の異なる量は、定量しようとする分析物の測定幅に含まれるように選択される。したがって、0〜100バイオロジカルユニットと変動する濃度の分析物を定量したい場合は、例えば0、20、40、60、80、100バイオロジカルユニットに対応する、同族化合物の所与の6つの量を選択する。実際には、臨床生物学的基準によって特徴づけられ承認された、すなわち得られた分析物での存在または不在が、臨床診断および/または、他の1つまたは複数の定量法による検定の推論によって有効となるサンプル集団を用いる。
この操作の結果、同族化合物の量とリガンドの所与のn個の量について得られた信号の用量/応答曲線が得られる。
バイオロジカルユニットで濃度を表す概念は、例えば定量する各分析物の測定幅に0〜150の段階を付けることを基礎とする。これらの測定幅は絶対的に分析物ごとに異なり、したがってバイオロジカルユニット、例えば95バイオロジカルユニット(略すると95UB)で表される異なる分析物の同じ濃度は、絶対的にこれらの同じ分析物の同じ濃度に対応しないことが分かる。同族化合物の濃度も同様にあらゆる分析物について同じ段階に基づくバイオロジカルユニットで表される。
この段階で、粒子の感作は様々な方法、すなわち共有結合、生物学的および/または化学的に反応性の媒介分子層のバイアス、あるいは親和力による相互作用システムの使用によって行うことができることに留意されたい。
感作される粒子は、反応性官能基を有する限り、共有結合によって感作させることができる。したがって、粒子とリガンドの間に以下の官能基を非限定的に媒介させる多くの固定プロトコルが記載されている。
- COOH/R-NH2またはR-OH、
- CO-NH2/NH2-NH2
- C(=0)-O-CH3/NH2-NH2
- NH2CHO/RCOOH、あるいは、
- R-NH2またはNH2-NH2
前述の大部分の結合を利用する際、ある種の官能基、例えばCOOH基を、例えば脂肪族または芳香族アミン基などリガンドの官能基と反応できるように前もって活性化させる必要があることに留意されたい。
好ましい他の実施形態では、活性化を水溶性カルボジイミドによって行い、ただ1回のステップで、または特に好ましい実施形態では2回のステップで、カルボジイミドのみによりまたはN-ヒドロキシスクシンイミドの存在下で行うことができる。その後、リガンド固定前に過剰の活性化剤を取り除く。
さらに他の実施形態では、各先端にそれぞれ同じまたは異なる反応性化学官能基を有する、ホモまたはヘテロ2官能性のスペーサアームを、前もって活性化させておいた粒子に固定することができる。これらの様々な長さおよび官能基数のアームを活性化し、第1に一方の先端で粒子に、第2に他方の先端で固定すべき化合物に、共有結合によって結合させることができる。
化学的または生物学的に活性な媒介物を感作に用いることもできる。この媒介物は、微粒子の表面に、蛋白質(アルブミンなど)、蛋白質混合物、またはポリマー(ポリリシンなど)から成る媒介分子層を作る。この方法は、特に、続いてこの媒介層の官能基に結合剤を媒介として結合することのできる、小さな粒子の場合に使用される。
他の今度は共有結合によらない感作の方法は、親和力による相互作用システムを、非限定的に利用することである。
- 前もってビオチン化した化合物の存在下に置いたアビジンに結合した粒子を利用するビオチン-アビジンシステム、
- 抗体の固定ならびに抗原認識を司るそのFab断片の外部への配向を可能にする、免疫グロブリンのFc断片の受容体を利用できるプロテインAまたはプロテインG、あるいは、
- 固定すべき化合物に特異的な抗体を介する間接固定。
この列挙は全く限定的なものではなく、当然、当業者に公知の同様のあらゆる感作方法も利用できることは明らかである。
固定すべき各リガンドについて、前述のシステムのうちの1つの選択は、開発の第1段階で最初に行う。続いて、操作条件を固定して適用する。
好ましい実施形態では、感作培地は、5から9のpHおよび0.01から0.1のイオン力を持つ緩衝水から成る。培地を安定に保つため、前記感作を行う前にリガンドと同じ培地に懸濁することができる。
このようなシステムの意義は、他の同時反応と比べて、使用の簡易性、低コスト、反応性の独立にある。これは、感作された各粒子カテゴリによって生じた反応が標準化され再現性がある、この反応によって生じた信号が同時に発生するリガンド-分析物反応全体を示す、同じ陽性度のサンプルの存在下では全て同じ信号を生じる形、すなわち特殊なバイオロジカルユニットの範囲で表されたように定量された分析物で顕著に同じ量を含む各粒子カテゴリの感作法レベルで、これらの反応全体を制御するという事実から可能になった。
用量/応答曲線が得られれば、感作された各粒子カテゴリについて、ステップb)で述べたように、有意でサンプルの希釈および同時に検出された分析物全体に共通のマーカ試薬の使用と両立しうる解読記号をグラフによって示す、最小のリガンド量に対応する曲線が同定される。
「有意な応答信号」とは、測定幅全体で正確な解読を確保するのに十分大きな信号と理解しなければならない。
実際には、選択された曲線は顕著に線形になっていて、十分に大きい測定振幅を持っていなければならない。
したがって、各タイプの粒子は、上記に定められたリガンド量を用い、上述の技術のうちの1つによって感作しなければならない。
次のステップc)は、このとき全ての分析物に同一のバイオロジカルユニットでの濃度に伴う平均信号(SM)を同定することから成る。
このようにするには、ステップb)で確保した用量/応答曲線の特性点を選択し、前記点にグラフによって対応する信号を平均信号SMとして取る。
特性点は、陽性または陽性度の強い点とも呼ばれ、曲線の線形部分の上部4分の1から自由に選択する。
感作された様々な粒子カテゴリから得た平均信号SMは、次に信号同士で比較し、必要であれば、全て1から5の比に含まれるように再調整する。実際には、前記割合に含まれないSMを持つ粒子カテゴリについて、用量/応答曲線に他のリガンド量を選択し、SMが前述の1から5の比に含まれるようになるまでこの新しいリガンド量で前記粒子の感作操作を再開することによって、反応性をこのとき再調整する。
免疫学的試薬を較正する様々な感作粒子のSMが全て1から5の比に含まれるという事実は、用いられた各タイプの感作粒子について相対的に均衡である免疫反応性を確保する、すなわち生物学的現実と両立しうる測定範囲内で分析物全体に共通の単独較正システムの使用ができるのに十分近い値を得るために決定的である。
このとき、免疫学的試薬は、溶剤中にこのようにして得られた様々なタイプの感作粒子の混合物から成る。
可能性のある溶剤として、定量する分析物と向かい合い、粒子が安定できる、蛋白質およびアミノ酸の混合物、あるいは不活性蛋白質混合物が挙げられる。
いずれにしても、用いられる溶剤は、感作粒子全体の保存が可能なように選択し、したがってその選択によって最も拘束力を持ったリガンドの特性が課せられる。
したがって、前記溶剤は、リガンド全体に適合し共通であるように定めることができる。
特異的リガンドに結合する様々な粒子の個々の反応性に関与し、このような免疫学的試薬を用意する方法を工業化可能にするためには、感作の実験条件、すなわちpH、イオン力、容積、温度、あるいは結合時間を前もって固定し、粒子全体について標準化する。次に、上述のように、調整するリガンド量のみが変動する。
実際には、用いられる溶剤は、7から9のpHで緩衝液とし、0.01から0.1のイオン力を持つ。
本発明の第2の態様によると、本発明は、生体サンプル中の多様な分析物定量のための免疫学的試薬を対象とし、前記試薬は溶剤を含み、前記試薬の中には様々な粒子カテゴリが混合する。粒子は、各粒子カテゴリおよびリガンドの同族化合物で得た濃度について、定量する分析物のうちの1つの特異的リガンドで得た量との関係によってそれぞれが感作している。濃度は、バイオロジカルユニットで表し、「平均信号」と呼ばれる信号に通じる前記リガンドから得た量は、他の粒子カテゴリで得た平均信号で1から5の比である。
第3の態様によると、本発明は、様々な粒子カテゴリを用いる生体サンプルの多様な分析物定量キットに関し、定量する分析物のうちの1つの特異的リガンドに感作された各粒子カテゴリは以下を含む。
i)上述のような方法に由来する免疫学的試薬、
ii)免疫学的試薬の成分に入る粒子カテゴリのうちの1つと反応する単独の同族化合物から成る最低1つの較正標準、
iii)較正標準を構成する同族化合物濃度と、免疫学的試薬の成分に入る他の粒子カテゴリに固定したリガンドと同族の各化合物濃度をバイオロジカルユニットで表した対応表、
iv)マーカ試薬。
より具体的には、前記較正標準は、感作粒子に固定したリガンドと直接的または間接的に反応する同族化合物を含む。
間接固定は、例えばリガンドでふさがっていない粒子の固定部位を飽和するために用いられる蛋白質を媒体として行うことができる。この蛋白質は特定のシステムに干渉せず、1つだけの粒子カテゴリに存在する形で選択されなければならない。この場合、定量培地は、定量する分析物に特異的なマーカ試薬(1つまたは複数の化合物で構成される)、および不活性蛋白質に特異的なマーカ試薬を含んでいなければならない。
第1の実施形態では、前記同族化合物は定量する分析物と同じ由来、例えばヒト由来である。
第2の実施形態では、前記同族化合物と定量する分析物は異なる由来である。
例えば、定量する分析物がヒト血液サンプルに存在する自己抗体のようにヒト由来であるときに、同族化合物が、特異的にリガンドと反応できる限り、動物由来にできる。この場合、定量培地は、ヒト由来サンプルに特異的なマーカ試薬と動物由来の基準に特異的なマーカ試薬を同時に含んでいなければならない。
較正標準の用意では、免疫学的試薬を用意するときに各感作粒子カテゴリについて得たSMと比較して1から5の割合のSMを作るようにその濃度を前もって最適化する。
「対応表」は、バイオロジカルユニットで表した、較正標準を構成する同族化合物の様々な濃度と、免疫学的試薬の成分に入る他の粒子カテゴリに固定された他のリガンドと同族の各化合物の濃度が得られる表、図などの形で表すことのできる座標系から成る。
対応表は、キットの調製に先立って次のように実験的に実現される。
様々な既知の量を含む複数のサンプルを、キットの一部となる免疫学的試薬と反応させる。結果として出た信号を測定し、各分析物について、y = 信号、x = バイオロジカルユニットでの濃度とするy = axタイプの方程式によって、バイオロジカルユニットで表した定量する分析物の既知量に放出された信号を結ぶ線形の回帰直線を引く。
同様に、反応時に較正標準と免疫学的試薬との反応で得た信号を測定し、前に得た各曲線上に、この同じ信号の値に対応する、バイオロジカルユニットで表した濃度を記入する。
バイオロジカルユニットで表したこの分析物の濃度の総体が対応表を構成する。
続いて、基準の濃度は、対応表から確認し、必要であれば調整することができる。
変形形態として、較正範囲を実現する、すなわち同じ同族化合物から、ただし異なる濃度によってそれぞれ構成される複数の較正標準から出発することが望ましいことがある。
この場合は、各分析物について得られた様々な信号から、y = 信号、x = バイオロジカルユニットでの濃度とする、log y = a(log x)タイプの方程式によって、定量する分析物のバイオロジカルユニットでの既知量に放射される信号を結ぶ回帰直線を引くということ以外は、対応表の作成の原理は同様である。
続いて、この方程式を、較正標準の様々な既知の濃度に対応する信号に適用して、前記各濃度とバイオロジカルユニットでの各分析物の濃度との対応を推論する。
「マーカ試薬」は、分析物と免疫学的試薬との反応を定量しうる免疫学的化合物から成り、前記免疫学的化合物は、マーカ、好ましくは蛍光色素に結合している。
「免疫学的化合物」とは、抗体および抗原のような、特異的に相補的な化合物と錯形成しうる、全ての天然または合成化合物であると理解しなければならない。
好ましい一実施形態によると、前記マーカ試薬は、定量が直接的である場合、同族化合物錯体または定量する分析物/リガンドと、定量が間接的である場合、錯形成されていないリガンドと反応する。
さらに、マーカ試薬は、例えば同族化合物全体に共通の抗原の特異性と反応する単独の化合物から調製する、または様々な同族化合物と特異的に反応する様々な化合物の混合物から生じさせることができる。
本発明の最後の態様によると、これは生体サンプルに存在する分析物の定量法、より具体的には上述のようなキットを用いる方法であり、免疫学的試薬と、一方では生体サンプル、他方では較正標準との相互作用から生じた信号を測定し、生じた様々な信号に、バイオロジカルユニットで表した各サンプル分析物の滴定が得られるような補正率を決定し適用することを対象とし、前記補正率は較正標準について得た信号と対応表からの濃度の比である。
したがって、本発明によるキットを用いる方法は、3つのステップ、すなわち放出された様々な信号をフローサイトメトリによって決定する第1のステップ、較正標準により放出された信号から様々な補正率を決定するために計算する第2のステップ、前に得た補正率および検査された様々なサンプルによって放出された信号から各サンプル分析物の滴定に関して計算する第3のステップに基づく。
より具体的には、本発明の対象方法は、次のステップを含む。
a)所定の免疫学的試薬量で、一方では生体サンプルを、他方では較正標準をインキュベートする。
b)マーカ試薬を加える。
c)一方では較正標準から、他方ではサンプルから放出された信号をフローサイトメトリによって測定する。
d)各感作粒子カテゴリについて、対応表から得たバイオロジカルユニットでの各定量分析物の濃度と較正標準に対応しステップc)で測定した信号との比に対応する補正率を決定する。
e)検査したサンプルでの各分析物のバイオロジカルユニットでの濃度を推論するため、各粒子カテゴリから放出されステップc)で測定した信号に、各分析物について計算された前記補正率を乗ずる。
第1の変形形態として、本発明の対象方法は、直接定量に適用できる。このような定量では、マーカ試薬は定量しようとする分析物に特異的であり、このことから、サンプルに含まれる分析物量は、前記マーカ試薬から放出された信号と直接比例する。
異なる抗原特異性の抗体の同時直接定量への第1の適用は、抗体から構成される前記定量分析物によって検討され、抗原による前記リガンドおよび前記マーカ試薬は、定量しようとする分析物と特異的に反応する蛍光色素によってマーキングされた1つまたは複数の第2抗体から成る。
この場合、免疫学的試薬は、特異的な抗原によってそれぞれ感作された様々な粒子カテゴリから成る。定量しようとする抗体は、粒子に固定した前記抗原と錯形成する。蛍光色素によってマーキングされ、定量しようとする抗体に特異的な1つまたは複数の第2抗体から成るマーカ試薬は、粒子の感作層を形成する抗原と前もって錯形成した抗体に固定される。したがって、各粒子カテゴリに伴う蛍光色素から放出された信号は、サンプルに存在する抗体量に比例する。
「第2抗体」とは、定量しようとする抗体と錯形成できる、すなわちリガンドへの固定を確保するため用いられたものと異なる前記抗体のエピトープと反応することができる全ての物質であると理解しなければならない。
異なる抗原特異性の抗体の同時直接定量への第2の適用は、抗原から構成される前記定量分析物によって検討され、抗体による前記リガンドおよび第2抗体の混合物による前記マーカ試薬は、定量しようとする抗原と特異的に反応する蛍光色素によってマーキングされている。
ここでの原理は上述のものと同一である。
第2の変形形態では、本発明の対象方法は、いわゆる間接定量に適用できる。このような定量は、もはや2つの免疫種間の相補性だけでなく、第3の免疫種と錯形成しそうな2つの免疫種間の競合をも基礎としている。
したがって、第1の可能性によれば、抗原から成る前記定量分析物との様々な抗原の同時間接定量が検討され、抗体による前記リガンドおよび蛍光色素によってマーキングされた抗原混合物による前記マーカは、リガンドと錯作成するために定量する分析物と競合する。
この場合、免疫学的試薬は、特異的な抗体によってそれぞれ感作された様々な粒子カテゴリからなる。このとき、定量しようとする抗原は、マーカ試薬を構成しながら、蛍光色素によってマーキングされた前記抗原と競合する。したがって、定量しようとする抗原による濃度上昇は、マーキングされた抗原/固定した抗体の錯形成を犠牲して、定量しようとする抗原固定した抗体の錯体濃度上昇および相関的に信号の減少をもたらす。その結果、各粒子カテゴリに関連する蛍光色素から放出される信号は、サンプル中に存在する抗原量に反比例する。
様々な抗体の同時間接定量の第2の適用は、抗体から成る前記定量分析物によって検討され、抗原中の前記リガンドおよび蛍光色素によってマーキングされた抗体混合物中の前記マーカ試薬は、リガンドと錯形成するために定量する分析物と競合する。
本発明は次の実施例を読むとよりよく理解できる。
材料および方法
下記実施例で用いる感作粒子システムはLuminex(登録商標)に属する。
用いた粒子は均一な大きさであり(5.5μm)、特定の着色によって互いに識別できる(赤色から橙色の100色)。これらの粒子の検出システムは、様々なレーザから放出される信号を処理するための情報システムとインタフェースするフローサイトメータである。第1のレーザは、単独の蛍光強度を基に各粒子カテゴリを分類し、どの化合物が分析されているのか同定することができる。同時に、緑色のレーザは、着色された各粒子カテゴリに特異的に関連する反応を定量するために用いられる外部蛍光化合物を励起する。
他の実施形態によれば、当業者に周知のように、緑色以外のレーザも用いることができる。
以下の抗原に向けた抗核抗体(ANA)の同時定量:SSA、SSB、Sm、Sm/RNP、Sc170、Jo1、dsDNA、動原体。
a)免疫学的試薬の調製。
着色されCOOH基によって官能化されたポリスチレンの粒子カテゴリ8つを選択する。感作に先立って、以下から成る方法によって粒子を活性化する。
- 8つの粒子カテゴリを8つの異なる管に分離する。
- 調製したばかりの、10から40mg/mLに定量したカルボジイミド溶液1mLを各粒子カテゴリ1mL(もしくは約107個)に加える。
- 常温で20から60分間インキュベートする。
- 過剰のカルボジイミドを取り除くために2分間10000xgで遠心分離しながら、粒子を蒸留水で3回洗浄する。
同時に、様々な粒子カテゴリに固定すべき各リガンドまたは抗原の量を、上述のように、本発明に従って決定した。
このようにして活性化された粒子は、続いて、様々な抗原によって、粒子カテゴリに従って、様々な抗原50から500μgを含む1mLの容積の活性化された粒子の各溶液のサスペンションによって、感作される。
このようにして次の系が得られる。
Figure 2005514622
次のステップは以下から成る。
- 常温で4から6時間インキュベートする。
- 粒子を蒸留水で洗浄する。
- 空いている部位を飽和し、粒子をmLあたり約106から5×106個の濃度に戻すために、アミノ化物質混合物を含むpH8の緩衝液にサスペンションにする。
このとき、免疫学的試薬は、着色された各感作粒子カテゴリの500μLのアリコート混合物から成り、使用まで+4℃で保管する。
図1および2は、例として、2つのタイプのリガンド(それぞれSSAおよびSSB)について得られた、放出された蛍光信号(Y軸)をバイオロジカルユニットによる同族化合物の濃度(X軸)の関数として表す3つの用量/応答曲線を示している。これらの曲線によって、有意な応答信号に対応する最小のリガンド量を選択することができ、これは約0から150バイオロジカルユニットの測定幅である。
各系について、ELISA(寄託者によって市販されているENA-LISAキット)によって決定された、バイオロジカルユニットによる力価に応じて、5つのサンプルが選択された。同族化合物濃度、試料採取、希釈は共通である。
SSA系では(図1)、A、B、Cと表された3つの曲線は、それぞれSSA抗原300、150、75μg/mLの濃度に対応する。SSA系のために確保された曲線は曲線Bであり、粒子1mLに対してSSA抗原150μgの濃度に対応する。300μg以上の濃度(曲線A)は、高い値のための抗原-抗体反応の飽和として現れる。75μg未満の濃度(曲線C)は、十分な振幅応答を得ることができず、結果が不正確である可能性がある。
SSB系では、A'、B'、C'と表された3つの曲線は、それぞれSSB抗原100、50、25μg/mLの濃度に対応する。SSB系のために確保された曲線は曲線B'であり、粒子1mLに対してSSB抗原50μgの濃度に対応する。100μg以上の濃度(曲線A')は、準同一な曲線として現れ、確保されない。25μg未満の濃度(曲線C')は、特に低い値であり、十分な振幅応答を得ることができない。
b)較正。
実現される較正標準は1つだけである。本実施例では、SSA抗原に固定された粒子カテゴリを選択する。較正標準、すなわち同族化合物は、ここでは、pH7.4のリン酸緩衝液で希釈した、精製されSSA抗原に向けられたヒト抗体溶液である。
この較正標準の対応表は次のとおりである。
Figure 2005514622
この表は上述に示したように得た。
c)較正標準から放出される信号の測定。
SSA抗原に感作され、較正標準と反応する粒子1について、フローサイトメトリによって最低2回検査した、例えば80に対応する平均信号(SM)が得られる。
d)補正率の決定。
各特異性に帰着する補正率を決定するために、対応表でバイオロジカルユニットで表された上記濃度を、較正標準に対して測定された信号の値、すなわちSSA抗原で感作された粒子1から得た値で割る(80)。
次の補正率が得られる。
Figure 2005514622
これらの補正率は、生体サンプル中の分析物を定量するときに用いられる。したがって、較正標準により80の信号を前に与えた免疫学的試薬でサンプル中のSSB分析物を定量し、120に対応する信号を得た場合、この信号の値をSSB分析物に関連する補正率(ここでは0.75)で乗ずることによって、SSB分析物の力価を決定することができる。したがって、本実施例では、サンプル中のSSBの力価は0.75 x 120 = 90UBに等しい。
次の抗原に向けられた抗好中球細胞質抗体(ANCA)の同時定量:ミエロペルオキシダーゼ(MPO)およびプロテイナーゼ3(PR3)。
a)免疫学的試薬の調製。
本実施例では、実施例1と同様にして、着色された異なる2つの粒子だけが、2つの抗原MPOおよびPR3で別々に感作される。
次に、免疫学的試薬は、着色された各粒子カテゴリの500μLの約数の混合物から成る。使用まで+4℃で保管する。
b)較正。
較正には、本発明の原理自体に従って、1つだけの較正標準を用いる。本実施例では、MPO抗原に固定された粒子カテゴリを選択する。較正標準、すなわち同族化合物は、ここでは、pH7.4のリン酸緩衝液で希釈した、精製されMPO抗原に向けられたヒト抗体溶液である。プロトコルは実施例1で用いたものと同じである。
この較正標準の対応表は次のとおりである。
Figure 2005514622
c)較正標準から放出された信号の測定。
実施例1と同じプロトコルを前記信号を決定するために用いる。MPO粒子と反応する較正標準(2回検査した)に対して得られた平均信号(SM)は、例えば150に対応する。
d)補正率の同定。
各特異性に帰すべき補正率を決定するために、対応表でバイオロジカルユニットで表された上記濃度を、較正標準の信号の値、すなわちMPO抗原に感作された粒子1で割る(S = 150)。
次の補正率が得られる。
Figure 2005514622
実施例1と同様にして、較正標準により150の信号を前に与えた免疫学的試薬でサンプル中のPR3分析物を定量し、110に対応する信号を得た場合、この信号の値をPR3分析物に関連する補正率(ここでは1.66)で乗ずることによって、PR3分析物の力価を決定することができる。したがって、本実施例では、サンプル中のPR3の力価は1.66 x 110 = 183UBに等しい。
実施例1および2で調製した試薬の評価、および基準方法との比較。
実施例1および2で調製した免疫学的試薬を評価し、その結果をELISAタイプの基準方法の結果と比較するため、前記試薬の特異性および感度を調査した。
a)特異性の決定。
特異性は、献血者由来の血清サンプル50個、および生物学的干渉の可能性があるために選択したサンプル34個(高ガンマグロブリン症、モノクローナルガンマグロブリン血症、他の自己抗体、血漿サンプルなど)。これらのサンプルはグループ1を構成する。
b)感度の決定。
感度は、各マルチパラメトリック定量のために選択され、臨床的に特徴づけられた、免疫研究室(フランス国パリ市Tenon病院)のルーチンの分析を由来とする血清サンプルから評価した。これらのサンプルはグループ2を構成し、ANAおよびANCAの検出用にそれぞれ57個および35個であった。
c)サンプルの特異性および感度の評価プロトコル:
本プロトコルは、実施例1で調製した免疫学的試薬50μLを採取し、一方では較正標準100μL、他方ではリン酸緩衝液(PBSタイプ、pH7.4)中で前もって1/200に希釈したサンプル100μLに混合することから成る。沈殿および混合は、1.2μmの濾過膜を底部に有する96ウェルのマイクロプレートで行う。1つのウェルは、各粒子カテゴリに関連する信号を評価できる「試薬ブランク」を構成するために、緩衝液と免疫学的試薬だけの混合物のために確保しておく。信号は、続いて他のウェルから得た信号から系統的に差し引く。
次のステップは以下から成る。
- 常温で30分間インキュベートする、
- マイクロプレートの濾過膜を通して濾過によって2回洗浄する、
- 培地を、ヒト免疫グロブリンGと特異的に反応し、フィコエリトリンと結合したヤギ抗体から成るマーカ試薬100μL中でサスペンションにする。その濃度は、同時に検出する「リガンド−同族化合物」系全体に適合する、
- 30分間インキュベートする、
- フローサイトメトリで分析する。
このようにして、各カテゴリで最低200個の粒子が、同時に存在するカテゴリ数に従って15から25秒間分析される。この間、情報システムが各粒子をその色によって分類し、続いて各抗体の特異性について結合物から放出された平均蛍光を同定する。
d)使用した比較方法
実施例1および2で調製された試薬から得た結果は、動原体の間接免疫蛍光による決定のため、市販の定量キット(フランス国マルヌ=ラ=ヴァレ市Biomedical Diagnostics社)、すなわちELISAキット(DNA-LISA、ENA-LISA、MPO-LISA、PR3-LISA)および基質Hep2000の利用に由来する結果と比較した。
結果
特異性の評価(グループ1のサンプル)
ANA検出:実施例1で調製した試薬を用いたマルチパラメトリック検査、およびELISAキットを用いたプロトコルによって、グループ1の全てのサンプルは陰性であることが分かった。
ANCA検出:実施例2で調製した試薬を用いたマルチパラメトリック検査によって、グループ1の全てのサンプルは陰性であることが分かった。ELISAキットを用いた検査では、1つだけ一致しない結果があった。それは、IgG高ガンマグロブリン症を示す患者由来のサンプルから発生したPR3抗原の特異性の決定についての偽陽性であった。
感度の評価(グループ2のサンプル)
ANA検出:臨床的にANA検出のために特徴づけられた、グループ2を由来とする57個のサンプルについて行った。実施例1で調製された試薬を用いたマルチパラメトリック検査とELISAキットで同時に実施した399件の検査で、98.7%の一致が得られた。図3に、別々のELISA検査(X軸)に対するマルチパラメトリック検査(Y軸)で得られた、バイオロジカルユニット(UB)で表した比較結果を示す。相関係数は、ANA特異性について、0.92から0.97である。動原体では、間接免疫蛍光から完全一致が得られた(陽性サンプル10個と陰性サンプル47個)。間接免疫蛍光法は、トランスフェクトされたHep-2をヒト腫瘍細胞の基質として用いる半定量法から成る。基質に固定した自己抗体の解明は、イソチオシアン酸フルオレセインでマーキングされたヒト抗免疫グロブリンの結合によって行われる。抗動原体抗体の存在は、分裂間期の細胞核上の、斑点のある蛍光となって表される。解読は、蛍光顕微鏡で、この蛍光が可視のままであるサンプルの最終希釈を決定することによって行う。
ANCA検出:臨床的にANCA検出のために特徴づけられた、グループ2由来の35個のサンプルについて行った。実施例2で調製された試薬を用いたマルチパラメトリック検査とELISAキットで同時に実現した70件の検査で、97.1%の一致が得られた。図4に、個別のELISA検査(X軸)に対する、マルチパラメトリック検査(Y軸)について得られた、バイオロジカルユニット(UB)で表した比較結果を示す。ANCA特異性に対する相関係数は、0.87から0.85である。ANA検出よりもこれらの係数が低いのは、マルチパラメトリック定量の場合の陽性値振幅が大きいためである。
放出された蛍光信号(Y軸)をリガンド(SSA)について得られた、バイオロジカルユニットによる同族化合物の濃度(X軸)の関数として表す3つの用量/応答曲線を示す図である。 放出された蛍光信号(Y軸)をリガンド(SSB)について得られた、バイオロジカルユニットによる同族化合物の濃度(X軸)の関数として表す3つの用量/応答曲線を示す図である。 別々のELISA検査(X軸)に対するマルチパラメトリック検査(Y軸)で得られた、バイオロジカルユニット(UB)で表した比較結果を示す。 個別のELISA検査(X軸)に対する、マルチパラメトリック検査(Y軸)について得られた、バイオロジカルユニット(UB)で表した比較結果を示す。

Claims (19)

  1. 同じ生体サンプル中の多数の分析物の定量に適用される較正システムの成分に入る免疫学的試薬を調製する方法であって、前記方法は様々な粒子カテゴリを使用し、各粒子カテゴリは定量する分析物のうちの1つの特異的リガンドとの結合によって感作され、
    a)各感作粒子カテゴリごとに、前記粒子に結合したリガンドから得られる各n量ごとに、定量する分析物の既知の測定幅に対応する濃度段階における同族化合物の濃度の関数として応答曲線を決定するステップと、
    b)各感作粒子カテゴリごとに、有意な応答信号を与え、サンプル希釈ならびに同時に定量された全ての分析物に共通なマーカ試薬の使用に整合する、最小のリガンド量に対応する曲線を選択するステップと、
    c)各感作粒子カテゴリごとに、ステップb)で得られた曲線によって、前記各曲線の特性点に関連する信号に対応する平均信号を評価し、それによって粒子カテゴリと同数の平均信号を得るステップと。
    d)該当する場合、ステップc)で評価された平均信号全体が1〜5の比になるように、各粒子カテゴリに関連するリガンド量を調整するステップと、
    e)適切な溶剤中で、ステップd)の基準に応答する様々な感作粒子カテゴリを混合するステップとを含むことを特徴とする方法。
  2. ステップa)で用いられるリガンドの量が2〜4ずつ変わることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記リガンドによる前記粒子の感作が、共有結合、生物学的および/または化学的に反応性のある媒介分子層のバイアス、あるいは親和力による相互作用システムの使用によって行われることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 同族化合物の濃度が全ての分析物で同一の段階によるバイオロジカルユニットで表されることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の方法。
  5. ステップe)で使用される溶剤がリガンド全体に適合し共通であることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記リガンドが抗原および/または抗体から成ることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 生体サンプル中の多数の分析物を定量するための免疫学的試薬であって、前記試薬が、溶剤および前記溶剤中に混合された様々な粒子カテゴリを含み、各粒子が、定量する分析物のうちの1つの特異的リガンドの所与の量との結合によって感作され、各粒子カテゴリごとに、バイオロジカルユニットで表されたリガンドの同族化合物の所与の濃度について、リガンドの前記所与の量が、他の粒子カテゴリについて得られた「平均信号」と呼ばれる信号に対して1〜5の比になる平均信号をもたらすことを特徴とする免疫学的試薬。
  8. 様々な粒子カテゴリを利用する生体サンプル中の多数の分析物の定量キットであって、各粒子カテゴリが、定量する分析物のうちの1つの特異的リガンドに感作され、
    i)請求項1から6のいずれか一項に記載の方法に由来する免疫学的試薬と、
    ii)免疫学的試薬の成分に入る粒子カテゴリのうちの1つと反応する単独の同族化合物から構成される少なくとも1つの較正標準と、
    iii)較正標準を構成する同族化合物のバイオロジカルユニットで表した濃度と、免疫学的試薬の成分に入る他の粒子カテゴリに固定された他のリガンドと同族の各化合物の濃度との対応表と、
    iv)マーカ試薬とを含むことを特徴とするキット。
  9. 前記較正標準が、感作粒子に固定されたリガンドと直接的または間接的に反応する同族化合物を含むことを特徴とする、請求項8に記載のキット。
  10. 前記同族化合物が、定量する分析物と同じ起源であることを特徴とする、請求項8または9に記載のキット。
  11. 前記同族化合物と定量する分析物が異なる起源であることを特徴とする、請求項8または9に記載のキット。
  12. 前記マーカ試薬が、分析物と免疫学的試薬との反応を定量できる免疫化合物から成り、前記免疫化合物が、好ましくは蛍光色素であるマーカに結合することを特徴とする、請求項8から11のいずれか一項に記載のキット。
  13. 前記マーカ試薬が、同族化合物または定量する分析物の錯体と反応し、その場合は定量が直接的であり、あるいは錯結合していないリガンドと反応し、その場合は定量が間接的であることを特徴とする、請求項12に記載のキット。
  14. 免疫学的試薬と、一方では生体サンプル、他方では較正標準との相互作用から生じる信号を測定し、バイオロジカルユニットで表した各サンプル分析物の滴定が得られるように補正率を決定し、それを得られた様々な信号に適用することから成り、前記補正率が較正標準について得られた信号と対応表に由来する濃度との比であることを特徴とする、請求項8から13のいずれか一項に記載のキットの使用法。
  15. a)一方では生体サンプル、他方では較正標準を、所定量の免疫学的試薬でインキュベートするステップと、
    b)マーカ試薬を加えるステップと、
    c)フローサイトメトリによって、一方では較正標準から、他方ではサンプルから放出される信号を測定するステップと、
    d)各感作粒子カテゴリごとに、対応表から得られる定量する各分析物のバイオロジカルユニットでの濃度と、較正標準についてステップc)で測定された信号との比に対応する補正率を決定するステップと、
    e)検査したサンプル中の各分析物のバイオロジカルユニットでの濃度を引き出すため、各粒子カテゴリから放出されステップc)で測定された信号に、各分析物について計算された前記補正率を乗ずるステップを含むことを特徴とする、請求項14に記載の方法。
  16. 定量する前記分析物が抗体から成り、前記リガンドが抗原から成り、前記マーカ試薬が定量しようとする抗体と特異的に反応する蛍光色素で標識された1種または複数の第2抗体から成ることを特徴とする、異なる抗原特異性をもつ抗体の同時直接定量に適用される請求項15に記載の方法。
  17. 定量する前記分析物が抗原から成り、前記リガンドが抗体から成り、前記マーカ試薬が定量しようとする抗原と特異的に反応する蛍光色素で標識された第2抗体の混合物から成ることを特徴とする、様々な抗原の同時直接定量に適用される、請求項15または16に記載の方法。
  18. 定量する前記分析物が抗原から成り、前記リガンドが抗体から成り、前記マーカ試薬が、リガンドと錯形成するために定量分析物と競合する蛍光色素で標識された抗原の混合物から成ることを特徴とする、様々な抗原の同時間接定量に適用される、請求項15または16に記載の方法。
  19. 定量する前記分析物が抗体から成り、前記リガンドが抗原から成り、前記マーカ試薬がリガンドと錯形成するために定量分析物と競合する蛍光色素で標識された抗体の混合物から成ることを特徴とする、様々な抗体の同時間接定量に適用される、請求項15または16に記載の方法。


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