JPWO2005063903A1 - 撥水剤とその使用 - Google Patents

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Abstract

本発明は、撥水性が高く、且つ、撥水剤のコーティング後において、高い透明性(光沢性)と強度を併せ持つ撥水剤を提供することを課題とする。撥水剤に少なくともシリコーンオイル、微粒子、微粒子の結合剤、水系溶剤及び水を含有させることで、上記課題が解決できた。本発明は、また、撥水剤の製造方法、撥水剤を適用したコーティング物品、撥水剤を用いる洗車機にも関する。

Description

本発明は、固体物品の表面を撥水処理するために用いる撥水剤、撥水剤の使用方法、該撥水剤で処理されたコーティング物品、及び該撥水剤あるいは該コーティング物品の製造方法に関する。
シリコーンオイルは、金属、セラミック、プラスチック、あるいは繊維などからなる固体物品表面に撥水性を付与する材料として広く用いられている。例えば、自動車ボディーのコーティング用としてアミノ変性シリコーンオイル系の撥水剤が市販されているが、それをスプレーして得たコーティングでは、撥水性が低く、また、持続性が十分ではない。
そこで、シリコーンオイル中に無機または有機系微粒子を混ぜることによって、シリコーンオイルの撥水性をより向上させようとする試みがなされている。
例えば、特許文献1には、「塗膜表面の水接触角が90度以上となるような樹脂溶液と、塗膜硬化後表面に微細凹凸を付与しうる無機または有機系微粒子とからなる撥水性コーティング用組成物」が記載され、この組成物を塗布した熱交換器では直径1mm程度の微細な水滴をフィン表面から落とすことができるという。
また、特許文献2では、「少なくとも表面が疎水性である平均粒径1nm〜1mmの微粒子と樹脂塗膜からなり、該微粒子が該樹脂と膜表面積の20%以上の領域に露出されて固着されていること特徴とする撥水性被膜」によって、いわゆる蓮の葉が水を弾くような撥水性を得ようとしている。そして、特許文献2には、微粒子の平均粒径について、小さくなると凹凸形状の効果が低下して接触角が小さくなり、大きくなると細かい水滴に対する撥水性が低下するので1nm〜1mmに限定されると記載されている。
さらに、特許文献3には、「水の接触角が120°に満たない材料からなる表面上に形成した際、その被膜表面における水の接触角を150°以上とすることが可能な撥水性被膜であって、前記表面上に形成された、粘着性を有する撥水性高分子を含む層と、前記粘着性を有する撥水性高分子を含む層表面に固着された、撥水性シリカ粒子とからなる被膜であり、前記粘着性を有する撥水性高分子を含む層自体の表面における水の接触角は、120°以下であり、前記撥水性シリカ粒子の平均粒子径は、0.1〜100μmの範囲に選択され、対応させて、表面に固着された前記撥水性シリカ粒子の面密度は、10〜10個/mmの範囲に選択されていることを特徴とする撥水性被膜」が記載され、得られる撥水性被膜は接触角が150°以上であること、「粘着性を有する撥水性高分子を含む層を構成する粘着性を有する撥水性高分子は、その表面に撥水性シリカ粒子を安定に固着する際、バインダーとして機能するものであり、上記の粘着性含フッ素高分子、あるいは、この粘着性含フッ素高分子と粘性シリコーン樹脂との混合物を利用することが一層好ましい」ことが記載されている。
さらにまた、特許文献4には、1nm〜1μmの範囲内にある径を有するゲル粒子と疎水性ポリマー材料とからなる表面変性剤が記載され、それによって、少なくとも150°の接触角、さらには少なくとも160°の接触角を有するコーティングが形成されることが記載されている。
しかしながら、これらの従来技術は、いずれもコーティング表面における疎水性の向上を目的とするもので、接触角が160°を超えるような超撥水性の表面を提供できるというが、コーティングの透明性(光沢)や強度については不明である。
撥水剤を物品表面に適用する際、その物品自体の色、材質感などを損なわないために、コーティング膜は、透明で光沢を有することが要望される。また、一旦撥水剤コーティングを行った後は、物品表面から剥離することなく長時間撥水性を維持できることが望まれる。
特に、撥水剤を船舶、航空機、自動車などの車両、建造物に適用する際などにおいては、撥水性が高いのみでなく、撥水剤コーティングの透明性や光沢性が高いことがユーザーにとって関心が高い。また、撥水剤コーティング後、コーティング物品の洗浄や清拭によっても、あるいは物品が外気や光に暴露されても、撥水剤が剥離したり変質することなく、撥水性を長時間維持できることがユーザーの強い要望となる。
特開平7−328532号公報 特開平3−244679号公報 特開2003−54318号公報 特開2003−507567号公報
本発明の課題は、上記の従来技術の問題点を解決することであって、撥水性が高く、且つ、撥水剤のコーティング後において、高い透明性(光沢性)と強度を併せ持つ撥水剤を提供することにある。
さらに、本発明は、そのような撥水性、透明性、及び強度の高い撥水剤をコーティングした物品、及びその製造方法を提供することも課題とする。
本発明者らは、上記課題を鋭意研究した結果、シリコーンオイル、微粒子、及び溶剤を含む撥水剤において、微粒子同士、及び/または微粒子とシリコーンオイルとの結合性を増強できるような微粒子結合剤を添加することによって、撥水剤コーティング膜の強度を増強できることを見出し、本発明に至った。なお、本発明において膜の強度とは、撥水剤を固体表面にコーティングした際、長時間剥離することなく、また、水圧、布による摩擦などによっても剥離せず、あるいは外気や光に暴露されても、撥水剤が剥離したり変質することなく、長時間撥水性を維持することをいう。
また、本発明者らは、撥水剤コーティング後の撥水性膜の表面が、特定寸法の凹凸を有するときに高い撥水性を発揮できることを見出し、そのために撥水剤中の微粒子に好ましい粒子径があることを見出した。
さらに、本発明者らは、透明性を確保するために、表面凹凸による乱反射が可視光によって見えないことが必要であることを見出し、透明性のためにも、表面凹凸は特定寸法が好ましいことを見出した。
さらにまた、本発明者らは、上記の撥水剤に界面活性剤をさらに添加することで、撥水剤が長期にわたって保存性が良く、スプレーの際に目詰まりも少ないことを見出した。
本発明は、以上の知見によりなされたもので、以下に関する。
(1)シリコーンオイル、微粒子、微粒子の結合剤、水系溶剤及び水を含むことを特徴とする撥水剤。
(2)シリコーンオイルがポリジメチルシロキサンである上記(1)記載の撥水剤。
(3)微粒子の平均粒子径が1〜100nmである上記(1)または(2)に記載の撥水剤。
(4)微粒子の平均粒子径が5〜20nmである上記(3)記載の撥水剤。
(5)微粒子が金属酸化物からなる請求項1〜4のいずれかに記載の撥水剤。
(6)微粒子がシリカからなる上記(1)〜(4)のいずれかに記載の撥水剤。
(7)微粒子の結合剤がワックス及び/またはパラフィンである上記(1)〜(6)のいずれかに記載の撥水剤。
(8)シリコーンオイル、平均粒子径5〜20nmのシリカ微粒子、ワックス及び/またはパラフィン、水系溶剤及び水を含むことを特徴とする撥水剤。
(9)さらに界面活性剤を含む上記(1)〜(8)のいずれかに記載の撥水剤。
(10)界面活性剤としてジアルキルアンモニウムクロライドを含む上記(9)に記載の撥水剤。
(11)微粒子の結合剤を有機溶剤に混合して加熱溶解し、微粒子を添加混合することにより得た混合物を乾燥する工程、該乾燥物にシリコーンオイル、水系溶剤、及び水を添加攪拌する工程を含む上記(1)〜(8)のいずれかに記載の撥水剤の製造方法。
(12)微粒子の結合剤を有機溶剤に混合して加熱溶解し、微粒子を添加混合することにより得た混合物を乾燥する工程、該乾燥物にシリコーンオイル、水系溶剤、及び水を添加攪拌する工程を含む撥水剤の製造方法において、微粒子の結合剤を有機溶剤に混合して加熱溶解する工程、あるいはシリコーンオイル、水系溶剤、及び水を添加攪拌する工程のいずれかの工程で、界面活性剤をさらに添加する上記(9)または(10)に記載の撥水剤の製造方法。
(13)上記(1)〜(10)のいずれかに記載の撥水剤がコーティングされてなるコーティング物品。
(14)コーティング量が単位表面積当たり30〜50ng/mmである上記(13)記載のコーティング物品。
(15)コーティング量が単位表面積当たり35〜40ng/mmである上記(14)に記載のコーティング物品。
(16)30〜200nmの凹凸を表面に有する上記(13)〜(15)のいずれかに記載のコーティング物品。
(17)上記(1)〜(10)のいずれかに記載の撥水剤をスプレーしてコーティング物品を製造する方法。
(18)スプレーした撥水剤をすばやく乾燥させながらスプレーすることを特徴とする上記(17)記載のコーティング物品の製造方法。
(19)撥水剤を間欠的にスプレーすることを特徴とする上記(17)または(18)記載のコーティング物品の製造方法。
(20)スプレーノズルの径及び/又は噴射圧力を調整することによってコーティング量を調整することを特徴とする上記(17)〜(19)のいずれかに記載のコーティング物品の製造方法。
(21)上記(1)〜(10)のいずれかに記載の撥水剤を洗車機に用いる撥水剤の使用方法。
以上の構成により、本発明の撥水剤、及び本発明の撥水剤によりコーティングされた物品は、高い撥水性と透明性と強度とを併せ持つことができ、コーティング後1ヶ月たっても撥水性能が低下しない優れた効果を奏することができた。
図1は、本発明のコーティングに用いるスプレー装置の一例を示す。
図2は、本発明の撥水剤を洗車機に用いるための装置の一例を示す。
図3は、結合剤なしの比較例の顕微鏡写真を示す。
図4は、本発明の実施例の顕微鏡写真を示す。
[発明の実施における最良の形態]
以下に、本発明を具体的に説明するが、本発明はそれに限定されるわけではない。
本発明の撥水剤は、固体物品の表面を撥水処理するのに用いられる。固体物品は、金属、セラミック、ガラス、プラスチックなどの硬い素材でも、繊維などの柔らかい素材でもいずれでも適用できる。特に、船舶、航空機、自動車などの車両、建造物、ミラー、タイル、布帛の処理に好適に使用できる。
本発明の撥水剤に用いるシリコーンオイル(オルガノポリシロキサン)としては、微粒子と混合して粘性を有する液状物を形成できるものであればいずれでも良く、アミノ変性シリコーンオイル、高級脂肪酸変性シリコーンオイル、ジメチルシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、アルキルアラキル変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、カルボキシリル変性シリコーンオイルなどが用いられる。
好ましくはアミノ変性シリコーンオイル、ジメチルシリコーンオイル(ポリジメチルシロキサン)である。
シリコーンオイルの粘度は、5〜100,000ctsが好ましく、さらに好ましくは、50〜500ctsである。
本発明で用いる微粒子としては、無機物質でも有機物質でも構わないが、変質しない無機物質が好ましい。材質は問わないが、nmオーダーの粒径の微粒子を得るためには、シリカ、アルミナ、チタニアなどの無機酸化物が好ましく、平均粒子径が5〜20nmの市販品がある点からシリカが最も好ましい。この微粒子シリカとして、日本アエロジル株式会社製、アエロジルR972、972V、R972CF、R974、R812、R805、RX200、RX300、RY200(いずれも疎水性シリカ)などが挙げられ、中でもアエロジルR972、RX200が好ましい。微粒子として、その他、日本アエロジル株式会社製、アエロジル50、90G、130、200、200V、200CF、200FAD、300、300CF、380、R202、R812S、OX50、TT600、MOX80、MOX170、COK84、酸化アルミニウムC、二酸化チタンT805、二酸化チタンP25等も用いることができる。これらの微粒子のうち親水性の微粒子は、あらかじめシランカップリング剤で疎水処理しておくことが好ましい。
微粒子の結合剤としては、樹脂類、界面活性剤類、油脂類などが用いられる。
樹脂類として、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂など;界面活性剤としては、モノアルキルアンモニウムクロライド、ジアルキルアンモニウムクロライド、エチレンオキサイド付加型アンモニウムクロライド、アミン酢酸塩類、アルキルアミン、アルキルジアミン、アルキルアミド、ビスアミド、アルキルアミンエチレンオキサイド付加物、脂肪酸エチレノキサイド付加物、脂肪塩類など;油脂類としては、脂肪酸、脂肪酸エステル、カルナバ、キャンデリラ、ラノリンなどの動植物油、ペトロール、イソパラフィン、ノルマルパラフィン、パラフィンワックス、マイクロクリスタルワックス、ペトロラタムなどの鉱物油類、モンタン酸やそのエステルワックス、ポリオレフィンワックス、ヒドロキシステアリン酸系エステルワックスなど合成ワックスが挙げられる。好ましくはワックス状(常温で固体、加熱時に比較的低粘度の液体になる有機物)を有するもが良い。さらに好ましくは融点115°F〜155°F(46.1℃〜63.9℃)のパラフィンワックスと10〜100ctsのノルマルパラフィンを混合したものが用いられる。
パラフィンは、古くから撥水剤として用いられるが(例えば、特開昭62−263279号公報参照)、本発明では、パラフィンは、微粒子同士、及び/又は微粒子とシリコーンオイルとの結合性を増強するために添加するものである。パラフィンと微粒子のみ、あるいはシリコーンと微粒子のみからなる撥水剤では、所望の強度は得られない。
本発明において、撥水剤に界面活性剤を添加すると、微粒子の分散性がよくなり、長期間保存しても分離せず保存性が向上する。また、界面活性剤は、撥水剤をスプレーするときスプレーノズルを目詰まりさせないという効果を奏することもできる。用いられる界面活性剤としては、陽イオン界面活性剤が好ましく、中でも、モノアルキルアンモニウムクロライド、ジアルキルアンモニウムクロライドがさらに好ましい。
本発明における水系溶剤とは、水親和性を有する有機溶剤のことである。
水系溶剤として、アルコール、グリコール、エステル、ケトン、エーテルなど、撥水剤に通常用いられる溶剤をいずれも用いることが出来るが、沸点、引火点が高く、毒性が低いという安全性の面から、1,2−プロパンジオール(プロピレングリコール)、2−メチル−2,4−ペンタンジオール(ヘキシレングリコール)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルジグリコール)、1,5−ペンタンジオール(ペンタメチレングリコール)が好ましい。
本発明の撥水剤において、用いる微粒子の平均粒子径は1〜100nmが好ましく、撥水性と光沢と強度をバランスよく満足させるためには、5〜20nmであることがさらに好ましい。
本発明において、結合剤は、微粒子に対して重量比で0.01〜20%の範囲が好ましく、さらに0.1〜10%が好ましい。結合剤が0.01%以下の時は強度が得られず、20%を超えると、光沢度が低下する。
本発明において、シリコーンオイルは、微粒子に対して重量比で0.1〜100%の範囲が好ましく、さらに2〜30%が好ましい。シリコーンオイルが0.1%以下の時は強度が得られず、100%を超えると、光沢度が低下する。
水系溶剤の量は、微粒子が十分分散性を示す量であれば良く、微粒子1重量部に対して1〜15重量部が好ましく、5〜10重量部がより好ましい。水系溶剤が1重量部以下の時は十分な分散性を示さず、15重量部を超えると、撥水剤としての付着効率が低下する。
本発明の撥水剤は、微粒子の結合剤を溶媒に混合して加熱溶解し、微粒子を添加混合して得た混合物を攪拌下で減圧乾燥する工程、該乾燥物にシリコーンオイル、水系溶剤、及び水を添加攪拌する工程によって製造することが出来る。
界面活性剤、特に陽イオン界面活性剤を添加するときには、微粒子の結合剤を溶媒に混合して加熱溶解工程、または、乾燥物にシリコーンオイル、水系溶剤、及び水を添加攪拌する工程添加することが出来る。
結合剤を溶解させる溶媒としては、結合剤が溶解性を示すものであれば良く、親油性溶剤や親水性と親油性を併せ持つ両親媒性溶剤がより好ましい。親油性溶剤として、ノルマルペンタン、ノルマルヘキサン、両親媒性溶剤としてエタノール、ヘキシルアルコールを例示することが出来る。
具体的には、結合剤を微粒子重量比0.01〜20%の範囲で計り取り、親油性溶剤と混合し、加熱溶解させる。このときの溶媒量は微粒子重量比で15〜20倍量とする。結合剤と親油性溶剤とを加熱溶解させた状態で、微粒子を加え攪拌しながら減圧乾燥させる。得られた乾燥物1重量部に水系溶剤を1〜15重量部加え十分攪拌混合し、さらに攪拌下でシリコーンオイル0.001〜1重量部、水5〜20重量部を順次加え攪拌する。陽イオン界面活性剤を添加するときには、微粒子重量比で0.01〜20%添加する。得られた混合物1重量部に水10〜80重量部加えることによって撥水剤を製造する。
上記撥水剤は、金属、セラミック、布帛などの固体物質にスプレーコーティングなどすることによってコーティング物品を得る。
コーティング量によって、表面の凹凸の大きさが異なってきて、撥水性(接触角)や光沢に差が出てくるので、コーティング量を調節することが重要である。コーティング量は、単位表面積当たり30〜50ng/mm、より好ましくは、単位表面積当たり35〜40ng/mmである。
本発明でコーティング量は、QCM(水晶振動子マイクロバランス:Quartz Crystal Microbalance)を用いて測定することができる。
表面の凹凸は、30〜200nmが撥水性及び光沢の面から好ましい。
凹凸は、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて測定することができる。
コーティング方法は、ローラーコーティング、含浸、スプレーなど周知のいずれの手段でも使用できるが、スプレーが好ましい。
スプレーしてコーティング物品を製造するに際しては、通常にスプレーするだけでも良いが、スプレーした撥水剤をすばやく乾燥させながらスプレーすることが好ましい。スプレーした撥水剤をすばやく乾燥させながらスプレーを行うことで、乾燥して凹凸を形成した撥水剤コーティングの上にさらにスプレーするという状況が維持できるために、表面に好ましい凹凸を形成することができる。すばやく乾燥させながらスプレーを行うためには、撥水剤をスプレーすると同時に乾燥空気を吹き付けるなどの方法をとることができる。
また、スプレーを固体表面に対して間欠的に行うことによっても、すばやく乾燥させながらスプレーするという状況を実現できる。間欠的にスプレーするためには、ノズル位置を固定しておいて、噴射を間欠的に行っても良いし、スライダーなどを利用してノズルを移動させることによって行っても良い。具体的には、スライダーなどにスプレーノズルを載置し、スプレーノズルをスライダーにより往復移動させながら撥水剤をスプレーする。固体表面上のあるポイントに着目すれば、あるポイントに一定時間スプレーされたらスプレーノズルはそのポイントを通過してしまい、復路でスプレーされるまでの間に撥水剤は乾燥され、ある程度乾燥した撥水剤の上に再度撥水剤がスプレーされることになる。適当なコーティング量が得られるまで、スプレーノズルの往復を行う。また、スライダーを用いノズル位置を移動させながら、かつ、噴射も間欠的に行うこともできる。このような間欠的スプレーによって、より好ましい凹凸表面が形成される。
このような間欠スプレーを行うためのスプレー装置の一例を図1を参照しながら、以下に説明する。
図1において、(1)は、被コーティング物品であり、車のボディーを例示した。(2)がスプレーノズルであり、スプレーノズル(2)は、電動スライダー(3)上に固定されている。電動スライダー(3)は、モーター(4)により矢印方向に往復駆動される。電動スライダー(3)の往復動と共に往復するスプレーノズル(2)からは、撥水剤がスプレーされる。スプレーノズル(2)は、撥水剤貯槽(5)およびポンプ(6)と連結されており、撥水剤流量は、該ポンプ(6)の吐出量で制御することもできるし、該ポンプ(6)に設けた流量調節バルブ(図示せず)によって制御することもできる。
ノズル(2)における撥水剤の噴射圧力は、コンプレッサー(7)に設けられた電磁弁(図示せず)により制御される。一方、被コーティング物品には、撥水剤付着量を測定するためのQCM(水晶振動子マイクロバランス:Quartz Crystal Microbalance)(8)が取り付けられている。付着量はQCMの周波数変動として周波数カウンタ(9)でカウントする。
周波数カウンタ(9)のカウントに基づきポンプ(6)の吐出量や流量調節バルブの開度、コンプレッサーの電磁弁をパソコン制御することによって、コーティング膜厚に応じた撥水剤流量を制御することができる。
図1において、(10)は、スライダー(3)の駆動を制御するためのモーター制御装置、(11)(12)は、電源装置である。
また、本発明のスプレー装置は、QCMの周波数変動に応じて、乾燥を制御する制御手段、例えば間欠タイマーをさらに設けることができる(図示せず)。
このような装置によって、撥水剤の付着量をQCMにより制御しながら、コーティング物品を製造することができる。
付着量は、スプレーノズルの径及び/又は噴射圧力を調整することによっても調整することができる。
本発明で、スプレーノズルから噴射される撥水剤ミストの粒径は80μm以下が好ましく、6〜14μmに調整することがより好ましい。ミスト粒径をこの範囲に調整することで、望ましい凹凸を形成することができる。
また、本発明の撥水剤を洗車機に用いる場合の一例を図2に示した。
図2において(13)〜(24)は、スプレー用のノズルを示し、洗車される車体はノズル(13)〜(24)の下を徐々にくぐり移動することになる。撥水剤は、希釈水配管(27)からの希釈水と共に撥水剤タンク(25)からエジェクター(28)によりノズルに送られ、ノズルから車体に向けてスプレーされる。このとき、希釈水吐出圧0〜5kg/cm、原液使用量20〜500ml、希釈倍率0.1〜5%で、洗車機の移動速度0.5〜50mm/secが好ましい。
以下に、実施例を記載して、本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれに限られるわけではない。
[実施例1]
(撥水剤の製造)
融点115°F(46.1℃)パラフィンワックス0.1g、70ctsのノルマルパラフィン0.1gをノルマルヘキサン200gに加え、60℃に加熱溶解させる。さらに攪拌下で粒径12nmのシリカ微粒子(RX200;日本アエロジル株式会社製)を10.0g加え、ロータリーエバポレーターで減圧乾燥させる。得られた乾燥物1.0gにジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルジグリコール;BDG)9.0gを加え攪拌し、さらにポリジメチルシロキサン(G.E.シリコーン製 TSF451−350)0.1g、水15.0g加え3時間攪拌する。得られた混合物1重量部に水22重量部加えることによって撥水剤とする。
[実施例2]
実施例1の微粒子の粒径を7nm(RX300:日本アエロジル株式会社製)に変えた以外は、同様にして撥水剤を製造した。
[実施例3]
実施例1〜2によって製造された撥水剤を金属基材からなる塗装被覆用テストピースに所定厚さが得られるまで乾燥させながら間欠スプレーした。得られたコーティングの特性を評価して表1にまとめた。
以下の表において、距離は、スプレーノズルからサンプルまでの距離、圧力は、スプレーノズルの噴射圧力である。
接触角は、Kyoma Interface Science Co.LTD. Model:CA−DT
光沢は、Horiba,Model:IG−330
転落角は、Kyoma Interface Science Co.LTD. Model:CA−DT
ミスト径は、LDSA Win 5.04L
によって、測定した。接触角は、上記の接触角計に10μlの水滴を滴下することで測定した。なお、Horiba,Model:IG−330の光沢計は、LEDからの800nmの光を表面に照射して反射率を測るものであり、コーティングなしの値を100としたときのコーティング物品の反射率の値で示した。
接触角は145°以上、転落角は40°以下であれば実用上十分であり、接触角160°以上、転落角20°以下であればより優れた撥水性であることを示している。撥水性は滑水性ともいわれ、水滴が表面に付着せず、転がり落ち易くなる性質を示す。
Figure 2005063903
[実施例4]
結合剤量を変えた以外は、実施例1と同様に撥水剤を製造し、結合剤の有無あるいはその量が、撥水性、光沢、強度に与える影響を試験した。
結果を表2にまとめた。
ここで、HO spray 10minは、約2気圧の水圧を10分間スプレーした後の、HO spray 20minは、20分スプレーした後の結果を示している。また、転落角×は基板を90°傾斜させても水滴が転がらないことを示している。
Figure 2005063903
この結果から、結合剤なしのときは、コーティング直後では十分は撥水性を示すものの、水圧による耐久試験によると、撥水性が落ちることが分かる。それに対して、結合剤を1重量%以上添加することによって、耐久性が向上していることが分かる。また、結合剤を20重量%添加すると撥水性が低下してくるので、結合剤添加量は20重量%より少ないことが好ましいことが分かる。
結合剤量が1wt%のコーティングについて、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて表面の凹凸を測定したところ、平均94nmの凹凸であった。
また、結合剤なしの例と結合剤パラフィンを1wt%添加した例との電子顕微鏡(TEM)写真を撮影した。図3が結合剤なし、図4が結合剤添加の例である。図3では、微粒子が凝集してしまっているが、図4では、微粒子がつながっているのが分かる。この微粒子のつながりが、コーティング物品表面に適度な凹凸を与えることになる。
[実施例5]
シリコーンオイル(ポリジメチルシロキサン)の量を種々に変更した以外は、実施例1と同様にして撥水剤を製造し、実施例3と同様にコーティングの特性を評価した。
Figure 2005063903
この結果から、シリコーンオイルなしのときは、コーティング直後では十分は撥水性を示すものの、水圧による耐久試験によると、撥水性が落ちることが分かる。それに対して、シリコーンオイルを添加することによって、耐久性が向上していることが分かる。
[比較例1]
シリカ微粒子の粒径を300nmに変えた以外は実施例1と同様に撥水剤を製造して、撥水性を測定したところ、接触角65°と撥水性が劣っていた。
[実施例6]
実施例1の撥水剤を金属基材からなる塗装被覆用テストピースにスプレーして得られたコーティングの耐久性を試験した。
結果を表4に示す。
Figure 2005063903
本発明の撥水剤は、コーティング後20日たっても、十分な撥水性を有していることが分かる。
また、目視観察を続けたところ、1ヵ月半後でも、超撥水性を維持し、光沢度においても十分な透明性を維持していた。
[実施例7]
(撥水剤の製造)
融点115°F(46.1℃)パラフィンワックス0.05g、70ctsのノルマルパラフィン0.05g、ジアルキルアンモニウムクロライド(商品名:アーカード、ライオンアクゾ(株))をノルマルヘキサン200gに加え、60℃に加熱溶解させる。さらに攪拌下で粒径12nmのシリカ微粒子(RX200;日本アエロジル株式会社製)を10.0g加え、ロータリーエバポレーターで減圧乾燥させる。得られた乾燥物1.0gにジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルジグリコール;BDG)9.0gを加え攪拌し、さらにポリジメチルシロキサン(G.E.シリコーン製 TSF451−350)0.1g、水15.0g加え3時間攪拌する。得られた混合物1重量部に水22重量部加えることによって撥水剤とする。
(コーティング)
撥水剤原液50mlを吐出圧3.0kg/cmの希釈水で6000ml(希釈倍率0.83%)に希釈して、図2の洗車機ノズルよりスプレーした。洗車機の移動速度は10mm/secで、3回繰り返しスプレーした。
上記の撥水剤の製造法でシリコーン0.05gのもの、比較としてシリコーンなしのときのものも調製して同様にコーティングした。
実施例3と同様にコーティングの特性を評価して、結果を表5に示した。
Figure 2005063903
この結果から、本発明の撥水剤を洗車機のノズルに用いてスプレーすることで、撥水性、耐久性が十分なコーティングが得られることが分かった。
本発明により、撥水性が良好で、光沢、強度も高い撥水剤及びコーティング物品が得られた。

Claims (21)

  1. シリコーンオイル、微粒子、微粒子の結合剤、水系溶剤及び水を含むことを特徴とする撥水剤。
  2. シリコーンオイルがポリジメチルシロキサンである請求項1記載の撥水剤。
  3. 微粒子の平均粒子径が1〜100nmである請求項1または2に記載の撥水剤。
  4. 微粒子の平均粒子径が5〜20nmである請求項3記載の撥水剤。
  5. 微粒子が金属酸化物からなる請求項1〜4のいずれかに記載の撥水剤。
  6. 微粒子がシリカからなる請求項1〜4のいずれかに記載の撥水剤。
  7. 微粒子の結合剤がワックス及び/またはパラフィンである請求項1〜6のいずれかに記載の撥水剤。
  8. シリコーンオイル、平均粒子径5〜20nmのシリカ微粒子、ワックス及び/またはパラフィン、水系溶剤及び水を含むことを特徴とする撥水剤。
  9. さらに界面活性剤を含む請求項1〜8のいずれかに記載の撥水剤。
  10. 界面活性剤としてジアルキルアンモニウムクロライドを含む請求項9に記載の撥水剤。
  11. 微粒子の結合剤を有機溶剤に混合して加熱溶解し、微粒子を添加混合することにより得た混合物を乾燥する工程、該乾燥物にシリコーンオイル、水系溶剤、及び水を添加攪拌する工程を含む請求項1〜8のいずれかに記載の撥水剤の製造方法。
  12. 微粒子の結合剤を有機溶剤に混合して加熱溶解し、微粒子を添加混合することにより得た混合物を乾燥する工程、該乾燥物にシリコーンオイル、水系溶剤、及び水を添加攪拌する工程を含む撥水剤の製造方法において、微粒子の結合剤を有機溶剤に混合して加熱溶解する工程、あるいはシリコーンオイル、水系溶剤、及び水を添加攪拌する工程のいずれかの工程で、界面活性剤をさらに添加する請求項9または10に記載の撥水剤の製造方法。
  13. 請求項1〜10のいずれかに記載の撥水剤がコーティングされてなるコーティング物品。
  14. コーティング量が単位表面積当たり30〜50ng/mmである請求項13に記載のコーティング物品。
  15. コーティング量が単位表面積当たり35〜40ng/mmである請求項14に記載のコーティング物品。
  16. 30〜200nmの凹凸を表面に有する請求項13〜15のいずれかに記載のコーティング物品。
  17. 請求項1〜10のいずれかに記載の撥水剤をスプレーしてコーティング物品を製造する方法。
  18. スプレーした撥水剤をすばやく乾燥させながらスプレーすることを特徴とする請求項17記載のコーティング物品の製造方法。
  19. 撥水剤を間欠的にスプレーすることを特徴とする請求項17または18記載のコーティング物品の製造方法。
  20. スプレーノズルの径及び/又は噴射圧力を調整することによってコーティング量を調整することを特徴とする請求項17〜19のいずれかに記載のコーティング物品の製造方法。
  21. 請求項1〜10のいずれかに記載の撥水剤を洗車機に用いる撥水剤の使用方法。
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