JPWO2005043565A1 - 積層型磁性部品及びその製造方法並びに積層型磁性部品用積層体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
PETシートB1上に内部磁性体シート13を作成し、PETシートB2上に誘電体シート14を作成し、誘電体シート14上に導電パターン17,18を作成し、内部磁性体シート13における中央部と周縁部以外との境界を切断し、誘電体シート14における中央部と周縁部以外との境界を切断し、内部磁性体シート13を反転させて下部磁性体シート16に積層して中央部と周縁部を圧着し、PETシートB1とともに不要部分を除去し、誘電体シート14を反転させて内部磁性体シート13に積層して中央部と周縁部以外を圧着して合致させ、PETシートB2とともに不要部分を除去する。必要数を積層した後、その上に上部磁性体シート15を積層して焼成する。
Description
本発明は、電磁気的な特性を有するシートを積層してコイル及びコアを形成した積層型磁性部品及びその製造方法並びに積層型磁性部品用積層体の製造方法に関する。
近年、電子機器の小型化の急速な進展に伴い、巻線型に比べて、軽く小さく、しかも薄い積層型磁性部品として、積層トランス、積層インダクタ、積層コモンモードフィルタ、積層複合部品、積層混成集積回路等が知られている。このような積層型磁性部品の製造過程において、積層体を得る方法には、例えば、スクリーン印刷法やシート法などがあるが、いずれも磁性体セラミック層や誘電体セラミック層のような異種のセラミック層を積層したものを、高温で焼成して一体化することにより製造される。
ところが、異種のセラミック層を積層した積層体を高温で焼成すると、磁性体セラミックに含まれる磁性体成分が誘電体セラミック側に拡散するという現象が生じる。また、磁性体セラミック層と誘電体セラミック層とでは、その熱膨張率が大きく異なるため、積層体を焼成したときの各セラミック層の熱膨張、熱収縮の違いによって、焼成時に積層体内部に熱応力が生じる。
このような積層体内部に発生する磁性体成分の拡散や熱応力は、磁性体セラミック層の透磁率を低下させるので、焼成後の積層体から得られる積層型磁性部品のインダクタンス値を、所望の設計値より低下させる要因となる。
かかる現象を防止するために、例えば、従来から、以下の(1)〜(5)に示すような対策がとられている。
(1)内部電極を有する磁性体セラミック層と誘電体セラミック層との間に、内部電極を有しない(いわゆるブランクの)磁性体セラミック層を何層も挿入することによって、内部電極を有する磁性体セラミック層と誘電体セラミック層との間を離隔する。
(2)コイル状の内部電極の内側の面積(磁心面積)を増やす。
(3)予め焼成時の透磁率の低下を見込んで、高めの透磁率を有する磁性体セラミック材料を使用したシートを積層する。
(4)1層当りの磁性体セラミック層を薄くし、その分だけ磁性体セラミック層の積層数を増やすことによって、コイル状の内部電極のターン数を増大させる。
さらに、上記の(1)(3)の改良技術として、特許第3363054号に、次のような技術も開示されている。
(5)磁性体セラミック層と誘電体セラミック層との間のブランクのセラミック層の部分に、より高い透磁率の中間磁性体セラミック層を挿入する。
[解決すべき課題]
ところで、上記の(1)〜(5)に示したような従来技術では、以下のような問題点があった。すなわち、(1)及び(2)の方法では、巻線型の磁性部品に比べて、明らかに電磁結合係数が不足するため、積層体を厚くあるいは長く且つ幅広にする必要があり、積層型磁性部品の利点である小型化の流れに逆行することなる。
また、(3)の方法では、コイル磁心となる部分の透磁率が高くなることから、周波数−インダクタンス特性が変化してしまう。そして、(4)の方法では、磁性体セラミック層の薄層化により、コイル状の内部電極間の対向距離が小さくなり、インダクタ部分の浮遊静電容量が大きくなるので、周波数特性が変化してしまう。
また(5)の方法は、上記の問題に対処するために提案されたものであり、(1)(2)の方法のような大型化と、(3)の方法のようなインダクタンス値の低下を抑制するものである。しかしながら、(5)の方法によっても、磁性体セラミック層と誘電体セラミック層との間に、中間磁性体セラミック層の挿入が必要となるため、部品の外形や寸法の小型化には限界がある。
さらに、特開平7−201569号には、単に異なる材料から成るシートを積層するのではなく、同一層に高透磁率と低透磁率の部分を並存させ、低透磁率の部分にコイル用導電パターンを形成したシートを、多数積層した積層型磁性部品が開示されている。かかる積層型磁性部品では、導電パターンが低透磁率部内に埋設されるとともに、高透磁率部で包囲されるので、積層シート数の増大や漏れ磁束を抑制し、高い結合係数を確保できる。しかし、その製造方法は、PET等にシートを作成した後、そのシートに形成したキャビティに、シートとは透磁率の異なる材料を充填し、さらに導電パターンをスクリーン印刷するという手順を経なければならず、製造効率がよくない。
[発明の目的]
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたものであり、その目的は、小型でありながら、高い電磁結合係数を確保できる高品質の積層型磁性部品を、効率よく製造することができる積層型磁性部品及びその製造方法並びに積層型磁性部品用積層体の製造方法を提供することにある。
ところが、異種のセラミック層を積層した積層体を高温で焼成すると、磁性体セラミックに含まれる磁性体成分が誘電体セラミック側に拡散するという現象が生じる。また、磁性体セラミック層と誘電体セラミック層とでは、その熱膨張率が大きく異なるため、積層体を焼成したときの各セラミック層の熱膨張、熱収縮の違いによって、焼成時に積層体内部に熱応力が生じる。
このような積層体内部に発生する磁性体成分の拡散や熱応力は、磁性体セラミック層の透磁率を低下させるので、焼成後の積層体から得られる積層型磁性部品のインダクタンス値を、所望の設計値より低下させる要因となる。
かかる現象を防止するために、例えば、従来から、以下の(1)〜(5)に示すような対策がとられている。
(1)内部電極を有する磁性体セラミック層と誘電体セラミック層との間に、内部電極を有しない(いわゆるブランクの)磁性体セラミック層を何層も挿入することによって、内部電極を有する磁性体セラミック層と誘電体セラミック層との間を離隔する。
(2)コイル状の内部電極の内側の面積(磁心面積)を増やす。
(3)予め焼成時の透磁率の低下を見込んで、高めの透磁率を有する磁性体セラミック材料を使用したシートを積層する。
(4)1層当りの磁性体セラミック層を薄くし、その分だけ磁性体セラミック層の積層数を増やすことによって、コイル状の内部電極のターン数を増大させる。
さらに、上記の(1)(3)の改良技術として、特許第3363054号に、次のような技術も開示されている。
(5)磁性体セラミック層と誘電体セラミック層との間のブランクのセラミック層の部分に、より高い透磁率の中間磁性体セラミック層を挿入する。
[解決すべき課題]
ところで、上記の(1)〜(5)に示したような従来技術では、以下のような問題点があった。すなわち、(1)及び(2)の方法では、巻線型の磁性部品に比べて、明らかに電磁結合係数が不足するため、積層体を厚くあるいは長く且つ幅広にする必要があり、積層型磁性部品の利点である小型化の流れに逆行することなる。
また、(3)の方法では、コイル磁心となる部分の透磁率が高くなることから、周波数−インダクタンス特性が変化してしまう。そして、(4)の方法では、磁性体セラミック層の薄層化により、コイル状の内部電極間の対向距離が小さくなり、インダクタ部分の浮遊静電容量が大きくなるので、周波数特性が変化してしまう。
また(5)の方法は、上記の問題に対処するために提案されたものであり、(1)(2)の方法のような大型化と、(3)の方法のようなインダクタンス値の低下を抑制するものである。しかしながら、(5)の方法によっても、磁性体セラミック層と誘電体セラミック層との間に、中間磁性体セラミック層の挿入が必要となるため、部品の外形や寸法の小型化には限界がある。
さらに、特開平7−201569号には、単に異なる材料から成るシートを積層するのではなく、同一層に高透磁率と低透磁率の部分を並存させ、低透磁率の部分にコイル用導電パターンを形成したシートを、多数積層した積層型磁性部品が開示されている。かかる積層型磁性部品では、導電パターンが低透磁率部内に埋設されるとともに、高透磁率部で包囲されるので、積層シート数の増大や漏れ磁束を抑制し、高い結合係数を確保できる。しかし、その製造方法は、PET等にシートを作成した後、そのシートに形成したキャビティに、シートとは透磁率の異なる材料を充填し、さらに導電パターンをスクリーン印刷するという手順を経なければならず、製造効率がよくない。
[発明の目的]
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたものであり、その目的は、小型でありながら、高い電磁結合係数を確保できる高品質の積層型磁性部品を、効率よく製造することができる積層型磁性部品及びその製造方法並びに積層型磁性部品用積層体の製造方法を提供することにある。
本発明に係る積層型磁性部品は、磁心部とそれ以外との境界が切断された第1の磁性体シートと、導電パターンが形成され、第1の磁性体シートの磁心部とそれ以外との境界に対応する部分が切断された誘電体シートとを有し、第1のシートの磁心部及び誘電体シートの磁心部以外の部分のみが圧着されて合致した積層体を有し、積層体の上下を挟持する一対の第2の磁性体シートを有することを特徴とする。
また、本発明に係る積層型磁性部品の製造方法は、第1の磁性体シート及び一対の第2の磁性体シートを作成し、誘電体シートを作成し、誘電体シート上に導電パターンを作成し、第1の磁性体シートにおける磁心部とそれ以外との境界を切断し、誘電体シートにおける磁心部とそれ以外との境界に対応する部分を切断し、第2の磁性体シートの一方に、第1の磁性体シートを積層し、第1の磁性体シートの磁心部以外を除去し、第1の磁性体シートに、誘電体シートを積層し、誘電体シートの磁心部対応部分以外を、第1の磁性体シートに合致させ、誘電体シートの磁心部対応部分を除去し、第2の磁性体シートの他方を積層して焼成する、ことを特徴とする。
また、本発明に係る積層型磁性部品用積層体の製造方法は、第1の磁性体シートを作成し、誘電体シートを作成し、誘電体シート上に導電パターンを作成し、第1の磁性体シートにおける磁心部とそれ以外との境界を切断し、誘電体シートにおける磁心部とそれ以外との境界に対応する部分を切断し、第1の磁性対シートの磁心部以外を除去し、第1の磁性体シートに、誘電体シートを積層し、誘電体シートの磁心部対応部分以外を、第1の磁性体シートに合致させ、誘電体シートにおける磁心部対応部分を除去する、ことを特徴とする。
このような本発明によれば、あらかじめ作成した磁性体シートと誘電体シートとを合致させるように積層しながら、不要部分を除去していくだけで、導電パターン周囲が誘電体部で満たされ、さらにその周囲が磁性体部で囲まれた高い磁気シールド構造の積層体を形成することができるため、磁性体シート及び誘電体シートを作成した後は、キャビティへの材料の充填や導電パターンの形成等の手間や時間をかける必要がなく、均一で高品質の製品を効率良く製造することができる。
望ましくは、誘電体シートは複数枚積層され、積層された誘電体シートには、一次巻線の導電パターンが形成されたものと、二次巻線の導電パターンが形成されたものが含まれている積層型磁性部品であってもよい。これにより、トランス部として機能する一次巻線及び二次巻線を含む積層型磁性部品を、シート状部材の積層と合致により効率良く製造できる。
望ましくは、第1の基板上に第1の磁性体シートを作成し、第2の基板上に誘電体シートを作成し、誘電体シート上に導電パターンを作成し、第1の磁性体シートにおける磁心部とそれ以外との境界を切断し、誘電体シートにおける磁心部とそれ以外との境界に対応する部分を切断し、一対の第2の磁性体シートの一方に、第1の磁性体シートを積層し、第1の磁性体シートの磁心部以外を、第1の基板とともに除去し、第1の磁性体シートに、誘電体シートを積層し、誘電体シートの磁心部対応部分以外を、第1の磁性体シートに合致させ、誘電体シートの磁心部対応部分を、第2の基板とともに除去し、一対の前記第2の磁性体シートの他方を積層して焼成する、ことにより積層型磁性部品を製造してもよい。
このように、あらかじめ第1の基板上に第1の磁性体シートを作成し、第2の基板上に誘電体シートを作成しておくことにより、その後の不要部分の除去と残留部分の合致を、効率良く行うことができる。特に、第1の基板及び第2の基板を除去するとともに、第1の磁性体シート及び誘電体シートの不要部分を除去することができるので、より一層効率のよい製造が可能となる。
また、本発明に係る積層型磁性部品の製造方法は、第1の磁性体シート及び一対の第2の磁性体シートを作成し、誘電体シートを作成し、誘電体シート上に導電パターンを作成し、第1の磁性体シートにおける磁心部とそれ以外との境界を切断し、誘電体シートにおける磁心部とそれ以外との境界に対応する部分を切断し、第2の磁性体シートの一方に、第1の磁性体シートを積層し、第1の磁性体シートの磁心部以外を除去し、第1の磁性体シートに、誘電体シートを積層し、誘電体シートの磁心部対応部分以外を、第1の磁性体シートに合致させ、誘電体シートの磁心部対応部分を除去し、第2の磁性体シートの他方を積層して焼成する、ことを特徴とする。
また、本発明に係る積層型磁性部品用積層体の製造方法は、第1の磁性体シートを作成し、誘電体シートを作成し、誘電体シート上に導電パターンを作成し、第1の磁性体シートにおける磁心部とそれ以外との境界を切断し、誘電体シートにおける磁心部とそれ以外との境界に対応する部分を切断し、第1の磁性対シートの磁心部以外を除去し、第1の磁性体シートに、誘電体シートを積層し、誘電体シートの磁心部対応部分以外を、第1の磁性体シートに合致させ、誘電体シートにおける磁心部対応部分を除去する、ことを特徴とする。
このような本発明によれば、あらかじめ作成した磁性体シートと誘電体シートとを合致させるように積層しながら、不要部分を除去していくだけで、導電パターン周囲が誘電体部で満たされ、さらにその周囲が磁性体部で囲まれた高い磁気シールド構造の積層体を形成することができるため、磁性体シート及び誘電体シートを作成した後は、キャビティへの材料の充填や導電パターンの形成等の手間や時間をかける必要がなく、均一で高品質の製品を効率良く製造することができる。
望ましくは、誘電体シートは複数枚積層され、積層された誘電体シートには、一次巻線の導電パターンが形成されたものと、二次巻線の導電パターンが形成されたものが含まれている積層型磁性部品であってもよい。これにより、トランス部として機能する一次巻線及び二次巻線を含む積層型磁性部品を、シート状部材の積層と合致により効率良く製造できる。
望ましくは、第1の基板上に第1の磁性体シートを作成し、第2の基板上に誘電体シートを作成し、誘電体シート上に導電パターンを作成し、第1の磁性体シートにおける磁心部とそれ以外との境界を切断し、誘電体シートにおける磁心部とそれ以外との境界に対応する部分を切断し、一対の第2の磁性体シートの一方に、第1の磁性体シートを積層し、第1の磁性体シートの磁心部以外を、第1の基板とともに除去し、第1の磁性体シートに、誘電体シートを積層し、誘電体シートの磁心部対応部分以外を、第1の磁性体シートに合致させ、誘電体シートの磁心部対応部分を、第2の基板とともに除去し、一対の前記第2の磁性体シートの他方を積層して焼成する、ことにより積層型磁性部品を製造してもよい。
このように、あらかじめ第1の基板上に第1の磁性体シートを作成し、第2の基板上に誘電体シートを作成しておくことにより、その後の不要部分の除去と残留部分の合致を、効率良く行うことができる。特に、第1の基板及び第2の基板を除去するとともに、第1の磁性体シート及び誘電体シートの不要部分を除去することができるので、より一層効率のよい製造が可能となる。
図1は、本発明の一実施形態である積層トランスの積層体を示す分解斜視図であり、図2は、本発明の一実施形態である積層トランスの縦断面図である。
図3は、本発明の一実施形態である積層トランスの製造方法を示す工程図であり、図4は中央部及び周縁部の境界を切断した内部磁性体シート及び誘電体シートを示す斜視図、図5は切断作業を示す説明図、図6は内部磁性体シートの積層の態様を示す斜視図、図7は誘電体シートの積層の態様を示す斜視図である。
また、図8は、内部磁性体シートと誘電体シートとの切断工程を示す説明図であり、図9は、内部磁性体シートと誘電体シートとの積層及び接合工程を示す説明図である。
さらに、図10は、巻線配置、幅等が異なる種々の積層型磁性部品を示す縦断面図である。
図3は、本発明の一実施形態である積層トランスの製造方法を示す工程図であり、図4は中央部及び周縁部の境界を切断した内部磁性体シート及び誘電体シートを示す斜視図、図5は切断作業を示す説明図、図6は内部磁性体シートの積層の態様を示す斜視図、図7は誘電体シートの積層の態様を示す斜視図である。
また、図8は、内部磁性体シートと誘電体シートとの切断工程を示す説明図であり、図9は、内部磁性体シートと誘電体シートとの積層及び接合工程を示す説明図である。
さらに、図10は、巻線配置、幅等が異なる種々の積層型磁性部品を示す縦断面図である。
次に、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態とする)として、積層トランス及びその製造方法を例にとって、具体的に説明する。
[1.積層トランスの構成]
まず、本実施形態の積層トランスを、図1及び図2を参照して説明する。なお、図1は、積層トランスを構成する積層体の一例を示す分解斜視図である。図2は、本実施形態により製造された積層トランスの一例を示す縦断面図である。
すなわち、積層体10は、複数のシート状の上部磁性体シート15、誘電体部11a、中央磁性体部11b及び周縁磁性体部11c、誘電体部12a、中央磁性体部12b及び周縁磁性体部12c、下部磁性体シート16を積層したものである。この積層過程で、後述するように、誘電体部11aは中央磁性体部11b及び周縁磁性体部11cの空隙に合致し、誘電体部12aは中央磁性体部12b及び周縁磁性体部12cの空隙に合致する(図4〜図7、図9参照)。
なお、誘電体部11a,12aは、後述するように、誘電体シート14を切断し、必要部分のみを下層に圧着させ、不要部分を除去することにより作成されるものであり、中央磁性体部11b,12b及び周縁磁性体部11c,12cは、後述するように、内部磁性体シート13を切断し、必要部分のみを下層に圧着させ、不要部分を除去することにより作成されるものである。
本実施形態における内部磁性体シート13は、請求項に記載の第1の磁性体シートに対応し、中央磁性体部11b,12b及び周縁磁性体部11c,12cが、請求項に記載の磁性体部を構成する。また、本実施形態における上部磁性体シート15、下部磁性体シート16は、請求項に記載の第2の磁性体シートに対応する。
そして、誘電体部11a,12aの一方の面上には、トランスの巻線を構成する導電パターン17,18が設けられている。導電パターン17,18は、それぞれ一次巻線及び二次巻線のいずれかを構成する。なお、図1においては、一次巻線及び二次巻線に対応した一対の誘電体部11a,12aのみ記載されているが、所望の巻線数とするために、誘電体部11a,12aをそれぞれ複数積層することができる。そして、それぞれの巻線は、導電体が充填されたスルーホール19,20を介して接続される。
さらに、図2に示すように、下部磁性体シート16の下面には、一次巻線及び二次巻線のいずれかを構成する導電パターン17,18に接続された外部電極21,22が設けられている。外部電極21,22は、一次側及び二次側ともに、それぞれの両端に対応して一対用意されているが、導電パターン17,18と外部電極21,22とを接続するスルーホール及び導電体等は、図示を省略する。このように形成された積層トランス100においては、中央磁性体部11b,12b、周縁磁性体部11c,12c、上部磁性体シート15及び下部磁性体シート16が、トランスの磁心(コア)を構成している。
なお、図1及び図2は、説明の便宜のために一部を簡略化した概略図であるため、厳密には対応していない。例えば、図2の積層トランスは、図1の誘電体部11a,12a、中央磁性体部11b,12b及び周縁磁性体部11c,12cをより多く積層したものである。また、図2の積層トランスは、一次巻線及び二次巻線となる導電パターン17,18のターン数を多くしたものであるため、図1で示した導電パターン17,18とはその形状が異なっている。
[2.積層トランスの動作]
このような積層トランス100は、例えば、一次側では、外部電極21(一端側)→スルーホール19(一端側)→導電パターン17→スルーホール19(他端側)→外部電極21(他端側)の順又はこの逆の順で電流が流れる。一方、積層トランス100の二次側では、外部電極22(一端側)→スルーホール20(一端側)→導電パターン18→スルーホール20(他端側)→外部電極22(他端側)の順又はこの逆の順で電流が流れる。
そして、例えば、一次側の巻線を構成する導電パターン17を流れる電流が発生させる磁束が、巻数比に応じた起電力を二次側の巻線を構成する導電パターン18に発生させる。このようにして、積層トランス100が動作する。
[3.積層トランスの製造方法]
次に、本実施態様の積層トランスの製造方法を、図3〜9を参照して説明する。なお、図3は工程図、図4〜9は工程中における各種シート材料を示す図である。
[3−1.磁性体シートの作成]
まず、内部磁性体シート13用の磁性体スラリーを作成する(工程301)。磁性材料は、例えば、Ni−Cu−Zn系とすることが考えられるが、これに限定されるものではない。そして、図4に示すように、例えば、ドクターブレード法、押出成形法等を用いることにより、この磁性体スラリーを、基板となるPET(polyethylene terephthalate)フィルムB1上に載置して、内部磁性体シート13を成形する(工程302)。また、これと同様に、PETフィルムB3上に上部磁性体シート15,下部磁性体シート16を成形する(工程303,304)。
なお、内部磁性体シート13、上下部磁性体シート15,16及び後述する誘電体シート14は、それぞれ多数の部品に対応する大きさを有する一枚のシートであり、各シートに対してなされる後述の処理も、個々の部品に対応する位置に施される。
[3−2.誘電体シートの作成]
一方、誘電体シート14用の非磁性体スラリーも作成する(工程305)。誘電体シート14用の非磁性体材料としては、例えば、Al2O3を基調としたガラスセラミック材料を用いることができる。なお、ここでいう「非磁性体」とは、少なくとも磁性体シートよりも小さい透磁率を有する物質という意味である。「誘電体シート」とは、少なくとも磁性体シートよりも大きい抵抗率を有するシートという意味であり、絶縁シートとも呼ばれる。このような非磁性体スラリーを、図4に示すように、例えば、ドクターブレード法、押出成形法等を用いることにより、PETフィルムB2上に載置することにより、誘電体シート14を成形する(工程306)。
そして、プレス等によりスルーホール19,20を形成し(工程307)、例えば、Ag系等の導電ペーストを誘電体シート14上にスクリーン印刷することにより、一次巻線及び二次巻線となる導電パターン17,18を形成する(工程308)。この導電パターン17,18を形成する部分は、上述の通り、誘電体部11a,12aとなる部分である。また、スルーホール19,20内にも導電ペーストが充填される。
[3−3.両シートの切断]
以上のように、PETフィルムB1上に成形された内部磁性体シート13に対して、図4に示すように、中央磁性体部11b,12bの外縁となるラインX1と、周縁磁性部11c,12cの内縁となるラインY1を、切断装置によってハーフカットする(工程309)。ここでいうハーフカットは、図5に示すように、カッタCによって、内部磁性体シート13のみを切断し、PETフィルムB1をカットしないものである。
同様に、誘電体シート14も、誘電体部11a,12aの内縁になるラインX2と外縁になるラインY2とを、切断装置によって、端面に傾斜角度が付くようにハーフカットする(工程310)。このような切断面の様子を、図8(A)(B)に簡略的に示す。
[3−4.積層体の作成]
さらに、切断処理を施した内部磁性体シート13を、図6(A)、図9(A)に示すように反転させ(工程311)、あらかじめ作成された上述の下部磁性体シート16上に積層し、必要部分をプレス等により圧着して一体化する(工程312)。ここでいう必要部分とは、中央磁性体部12b及び周縁磁性体部12cである。そして、図6(B)、図9(B)に示すように、下部磁性体シート16に圧着された内部磁性体シート13から、PETフィルムB1とともにこれに付着した不要部分Z1を除去する(工程313)。ここでいう不要部分Z1とは、中央磁性体部12b及び周縁磁性体部12c以外の部分である。
次に、切断処理を施した誘電体シート14を、図7(A)、図9(C)に示すように反転させ(工程314)、不要部分Z1を除去した内部磁性体シート13上に積層し、必要部分をプレス等により圧着する(工程312)。ここでいう必要部分とは、誘電体部12aである。このように加圧すると、誘電体シート14が下部磁性体シート16に圧着される。そして、図7(B)、図9(D)に示すように、誘電体シート14から、PETフィルムB2とともにこれに付着した不要部分Z2を除去する(工程313)。ここでいう不要部分Z2とは、誘電体部12a以外の部分である。これにより、図1の下層部分(下部磁性体シート16、中央磁性体部12b及び周縁磁性体部12c、誘電体部12a)が積層された状態となる。
また、切断処理を施した内部磁性体シート13を、図9(E)に示すように反転させ(工程311)、既に下部磁性体シート16上に積層された内部磁性体シート13上に積層し、必要部分をプレス等により圧着して一体化する(工程312)。ここでいう必要部分とは、中央磁性体部11b及び周縁磁性体部11cである。そして、図9(F)に示すように、内部磁性体シート13から、PETフィルムB1とともにこれに付着した不要部分Z1を除去する(工程313)。ここでいう不要部分Z1とは、中央磁性体部11b及び周縁磁性体部11c以外の部分である。
次に、切断処理を施した誘電体シート14を、図9(G)に示すように反転させ(工程314)、不要部分Z1を除去した内部磁性体シート13上に積層し、必要部分をプレス等により圧着する(工程312)。ここでいう必要部分とは、誘電体部11aである。このように加圧すると、傾斜した互いの端面が重なるように接触して接合するので、誘電体シート14と内部磁性体シート13とが一体化するとともに、誘電体シート14が下部磁性体シート16に―体化する。そして、図9(H)に示すように、誘電体シート14から、PETフィルムB2とともにこれに付着した不要部分Z2を除去する(工程313)。ここでいう不要部分Z2とは、誘電体部11a以外の部分である。
以上の繰り返しにより、内部磁性体シート13と誘電体シート14とが一体化された混成のシートを必要数(本実施形態では2枚)積層した後、図9(I)に示すように、上部磁性体シート15が積層され、プレス等により接合される(工程312)。これにより、図1に示したシートが全て積層された積層体10が形成される。なお、図9(I)におけるB3は、上部磁性体シート15のPETフィルムであり、これは図9(J)に示すように、個別切断前に上部磁性体シート15から除去される。下部磁性体シート16のPETフィルムも、図示はしないが、上記の過程で適宜、若しくは積層体10形成後に除去される。
[3−5.積層トランスの作成]
続いて、この積層体10を、個別の積層トランスに対応する所定の大きさに切断する(工程315)。例えば、6mm×9mmの長方形状に切断する。そして、例えば、900℃前後で同時焼成を実行する(工程316)。最後に、外部電極21,22を形成することにより、積層トランス100が完成する(工程317)。
[4.実施形態の効果]
本実施形態によれば、あらかじめ作成した内部磁性体シート13と誘電体シート14とを、合致させるように積層していくことにより積層体10を作成するため、磁性体部分と誘電体部分とを一体化させる際に、キャビティへの材料の充填及びその後の導電パターン形成等の手間や時間がかからない。そして、あらかじめ作成しておく内部磁性体シート13と誘電体シート14は、それぞれ一枚のシートを形成すればよいので、製造が容易である。従って、非常に効率のよい製品製造が可能となる。
また、内部磁性体シート13と誘電体シート14は、PETシートB1,B2上に作成され、その後の切断、不要部分の除去、残留部分の合致等をPETシートB1若しくはB2上にて行うことができるので、各処理を効率良く行うことができる。特に、切断した内部磁性体シート13及び誘電体シート14を積層して必要部分を加圧し、PETフィルムB1,B2を剥離すれは、PETフィルムB1,B2とともに自動的に不要部分が除去されるので、あらかじめ不要部分をPETフィルムB1,B2から除去しておく手間が省け、より一層効率のよい製造が可能となる。さらに、上記実施形態の中央磁性体部11b,12b、周縁磁性部11c,12cのように、シートが複数部分に分かれる場合でも、PETシートB1若しくはB2上で一体的に扱うことができるので、高速な処理が可能となる。
また、既に作成された内部磁性体シート13と誘電体シート14を合致させるので、キャビティへの材料の充填に比べて、乾燥時間が必要なく、充填の際に生じ易いムラ等も発生しない。従って、均一で高品質の製品製造が可能となる。
また、一次巻線と二次巻線との間が非磁性体である誘電体部分で満たされていることにより、高い磁気シールド構造となり、洩れ磁束を抑制できる。しかも、一次巻線及び二次巻線上に誘電体ペーストを塗布して誘電体層を形成する等の必要がないので、一次巻線同士及び二次巻線同士の絶縁性が劣化することもなく、一次巻線と二次巻線との間隔も広がらない。したがって、巻線相互の絶縁性を維持したまま電磁結合係数を増大できる。これに加えて、誘電体部分が介在することによって、一次巻線と二次巻線との絶縁性も高まる。
そして、磁心(コア)の磁気飽和特性を改善させるためのギャップ(低透磁率の空隙)を容易に実現できるので、優れた定インダクタンス性が得られる。さらに、誘電体部分の電気絶縁性によって、耐電圧を確保できるので、高絶縁耐圧と安定化が図れる。
また、中央磁性体部11b,12b及び周縁磁性体部11c,12cと、誘電体部11a,12aとが一体となった混成のシートを、複数積層した構造であるため、薄型トランスを容易に実現可能となる。従って、表面実装型部品(SMD:Surface Mount Device)として、利用範囲が広い。
また、各シートの材料、サイズ等の仕様の変更、積層数の増減等によって、完成品となる積層トランスの巻線数、巻線比、透磁率、サイズ、絶縁耐圧等を調整できるので、設計に対する自由度が高く、種々の特性の積層トランスを容易且つ大量に製造することができる。
[5.他の実施形態]
本発明は、上記のような実施形態に限定されるものではない。例えば、請求項に記載の発明及び上記の実施形態では、積層等の順序が、第1の磁性体シート(内部磁性体シート)から誘電体シートの順に行われるように記載されているが、これは、時系列で記述する必要のためにいずれか一方を先としたに過ぎず、誘電体シート、第1の磁性体シートの順に積層等が行われる場合も、本発明の範囲である。
また、導電パターンがない誘電体シートを使用することにより、一部の層に導電パターンのない誘電体部が含まれるようにしてもよい。例えば、第2の磁性体シート(上部若しくは下部磁性体シート)に隣接する層に、導電パターンがない誘電体部を含めることによって、絶縁性能を高めることができる。一部の層に、混成でない誘電体シート若しくは磁性体シートを含めてもよい。
また、例えば、上記の実施形態は、積層トランスに適用した例であったが、同様に導電パターンによる巻線構造が必要となる積層型磁性部品、例えば、積層インダクタ、積層コモンモードフィルタ、積層複合部品、積層混成集積回路等にも適用可能である。いずれの電子部品に適用した場合であっても、積層トランスと同様に、薄型の表面実装型部品として、利用範囲が広くなる。特に、コモンモードフィルタに適用した場合、高電磁結合により、コモンモードノイズを効果的に除去することができる。
また、このような電子部品の種類、それぞれについて要求される仕様に応じて、各シート、導電パターン、電極等を構成する磁性体材料、誘電体材料、導電材料等は適宜変更可能であり、現在又は将来において利用可能なあらゆる材料が適用できる。従って、本発明は、上記の実施形態において例示した材料を使用するものには限定されない。各部の大きさや形状も、上記の実施形態において例示した数値には限定されない。各シート、導電パターン等の形成方法も、上記の実施形態で例示した方法には限定されない。
また、磁性体シート及び誘電体シートの積層数、誘電体シートにおける導電パターンの数、形状、配置等も自由である。すなわち、上述のような設計の自由度が高いという利点を生かして、図10(A)〜(L)に示すように、一次巻線及び二次巻線の数や幅、一次巻線及び二次巻線の相対的な位置関係について、様々な態様の積層型磁性部品を製造することができる。一次巻線及び二次巻線の形状も、螺旋状、L字状等、自由である。第2の磁性体シート(上部、下部磁性体シート)の積層数も自由であり、磁心(コア)となる磁性体部の形状も、自由である。
[1.積層トランスの構成]
まず、本実施形態の積層トランスを、図1及び図2を参照して説明する。なお、図1は、積層トランスを構成する積層体の一例を示す分解斜視図である。図2は、本実施形態により製造された積層トランスの一例を示す縦断面図である。
すなわち、積層体10は、複数のシート状の上部磁性体シート15、誘電体部11a、中央磁性体部11b及び周縁磁性体部11c、誘電体部12a、中央磁性体部12b及び周縁磁性体部12c、下部磁性体シート16を積層したものである。この積層過程で、後述するように、誘電体部11aは中央磁性体部11b及び周縁磁性体部11cの空隙に合致し、誘電体部12aは中央磁性体部12b及び周縁磁性体部12cの空隙に合致する(図4〜図7、図9参照)。
なお、誘電体部11a,12aは、後述するように、誘電体シート14を切断し、必要部分のみを下層に圧着させ、不要部分を除去することにより作成されるものであり、中央磁性体部11b,12b及び周縁磁性体部11c,12cは、後述するように、内部磁性体シート13を切断し、必要部分のみを下層に圧着させ、不要部分を除去することにより作成されるものである。
本実施形態における内部磁性体シート13は、請求項に記載の第1の磁性体シートに対応し、中央磁性体部11b,12b及び周縁磁性体部11c,12cが、請求項に記載の磁性体部を構成する。また、本実施形態における上部磁性体シート15、下部磁性体シート16は、請求項に記載の第2の磁性体シートに対応する。
そして、誘電体部11a,12aの一方の面上には、トランスの巻線を構成する導電パターン17,18が設けられている。導電パターン17,18は、それぞれ一次巻線及び二次巻線のいずれかを構成する。なお、図1においては、一次巻線及び二次巻線に対応した一対の誘電体部11a,12aのみ記載されているが、所望の巻線数とするために、誘電体部11a,12aをそれぞれ複数積層することができる。そして、それぞれの巻線は、導電体が充填されたスルーホール19,20を介して接続される。
さらに、図2に示すように、下部磁性体シート16の下面には、一次巻線及び二次巻線のいずれかを構成する導電パターン17,18に接続された外部電極21,22が設けられている。外部電極21,22は、一次側及び二次側ともに、それぞれの両端に対応して一対用意されているが、導電パターン17,18と外部電極21,22とを接続するスルーホール及び導電体等は、図示を省略する。このように形成された積層トランス100においては、中央磁性体部11b,12b、周縁磁性体部11c,12c、上部磁性体シート15及び下部磁性体シート16が、トランスの磁心(コア)を構成している。
なお、図1及び図2は、説明の便宜のために一部を簡略化した概略図であるため、厳密には対応していない。例えば、図2の積層トランスは、図1の誘電体部11a,12a、中央磁性体部11b,12b及び周縁磁性体部11c,12cをより多く積層したものである。また、図2の積層トランスは、一次巻線及び二次巻線となる導電パターン17,18のターン数を多くしたものであるため、図1で示した導電パターン17,18とはその形状が異なっている。
[2.積層トランスの動作]
このような積層トランス100は、例えば、一次側では、外部電極21(一端側)→スルーホール19(一端側)→導電パターン17→スルーホール19(他端側)→外部電極21(他端側)の順又はこの逆の順で電流が流れる。一方、積層トランス100の二次側では、外部電極22(一端側)→スルーホール20(一端側)→導電パターン18→スルーホール20(他端側)→外部電極22(他端側)の順又はこの逆の順で電流が流れる。
そして、例えば、一次側の巻線を構成する導電パターン17を流れる電流が発生させる磁束が、巻数比に応じた起電力を二次側の巻線を構成する導電パターン18に発生させる。このようにして、積層トランス100が動作する。
[3.積層トランスの製造方法]
次に、本実施態様の積層トランスの製造方法を、図3〜9を参照して説明する。なお、図3は工程図、図4〜9は工程中における各種シート材料を示す図である。
[3−1.磁性体シートの作成]
まず、内部磁性体シート13用の磁性体スラリーを作成する(工程301)。磁性材料は、例えば、Ni−Cu−Zn系とすることが考えられるが、これに限定されるものではない。そして、図4に示すように、例えば、ドクターブレード法、押出成形法等を用いることにより、この磁性体スラリーを、基板となるPET(polyethylene terephthalate)フィルムB1上に載置して、内部磁性体シート13を成形する(工程302)。また、これと同様に、PETフィルムB3上に上部磁性体シート15,下部磁性体シート16を成形する(工程303,304)。
なお、内部磁性体シート13、上下部磁性体シート15,16及び後述する誘電体シート14は、それぞれ多数の部品に対応する大きさを有する一枚のシートであり、各シートに対してなされる後述の処理も、個々の部品に対応する位置に施される。
[3−2.誘電体シートの作成]
一方、誘電体シート14用の非磁性体スラリーも作成する(工程305)。誘電体シート14用の非磁性体材料としては、例えば、Al2O3を基調としたガラスセラミック材料を用いることができる。なお、ここでいう「非磁性体」とは、少なくとも磁性体シートよりも小さい透磁率を有する物質という意味である。「誘電体シート」とは、少なくとも磁性体シートよりも大きい抵抗率を有するシートという意味であり、絶縁シートとも呼ばれる。このような非磁性体スラリーを、図4に示すように、例えば、ドクターブレード法、押出成形法等を用いることにより、PETフィルムB2上に載置することにより、誘電体シート14を成形する(工程306)。
そして、プレス等によりスルーホール19,20を形成し(工程307)、例えば、Ag系等の導電ペーストを誘電体シート14上にスクリーン印刷することにより、一次巻線及び二次巻線となる導電パターン17,18を形成する(工程308)。この導電パターン17,18を形成する部分は、上述の通り、誘電体部11a,12aとなる部分である。また、スルーホール19,20内にも導電ペーストが充填される。
[3−3.両シートの切断]
以上のように、PETフィルムB1上に成形された内部磁性体シート13に対して、図4に示すように、中央磁性体部11b,12bの外縁となるラインX1と、周縁磁性部11c,12cの内縁となるラインY1を、切断装置によってハーフカットする(工程309)。ここでいうハーフカットは、図5に示すように、カッタCによって、内部磁性体シート13のみを切断し、PETフィルムB1をカットしないものである。
同様に、誘電体シート14も、誘電体部11a,12aの内縁になるラインX2と外縁になるラインY2とを、切断装置によって、端面に傾斜角度が付くようにハーフカットする(工程310)。このような切断面の様子を、図8(A)(B)に簡略的に示す。
[3−4.積層体の作成]
さらに、切断処理を施した内部磁性体シート13を、図6(A)、図9(A)に示すように反転させ(工程311)、あらかじめ作成された上述の下部磁性体シート16上に積層し、必要部分をプレス等により圧着して一体化する(工程312)。ここでいう必要部分とは、中央磁性体部12b及び周縁磁性体部12cである。そして、図6(B)、図9(B)に示すように、下部磁性体シート16に圧着された内部磁性体シート13から、PETフィルムB1とともにこれに付着した不要部分Z1を除去する(工程313)。ここでいう不要部分Z1とは、中央磁性体部12b及び周縁磁性体部12c以外の部分である。
次に、切断処理を施した誘電体シート14を、図7(A)、図9(C)に示すように反転させ(工程314)、不要部分Z1を除去した内部磁性体シート13上に積層し、必要部分をプレス等により圧着する(工程312)。ここでいう必要部分とは、誘電体部12aである。このように加圧すると、誘電体シート14が下部磁性体シート16に圧着される。そして、図7(B)、図9(D)に示すように、誘電体シート14から、PETフィルムB2とともにこれに付着した不要部分Z2を除去する(工程313)。ここでいう不要部分Z2とは、誘電体部12a以外の部分である。これにより、図1の下層部分(下部磁性体シート16、中央磁性体部12b及び周縁磁性体部12c、誘電体部12a)が積層された状態となる。
また、切断処理を施した内部磁性体シート13を、図9(E)に示すように反転させ(工程311)、既に下部磁性体シート16上に積層された内部磁性体シート13上に積層し、必要部分をプレス等により圧着して一体化する(工程312)。ここでいう必要部分とは、中央磁性体部11b及び周縁磁性体部11cである。そして、図9(F)に示すように、内部磁性体シート13から、PETフィルムB1とともにこれに付着した不要部分Z1を除去する(工程313)。ここでいう不要部分Z1とは、中央磁性体部11b及び周縁磁性体部11c以外の部分である。
次に、切断処理を施した誘電体シート14を、図9(G)に示すように反転させ(工程314)、不要部分Z1を除去した内部磁性体シート13上に積層し、必要部分をプレス等により圧着する(工程312)。ここでいう必要部分とは、誘電体部11aである。このように加圧すると、傾斜した互いの端面が重なるように接触して接合するので、誘電体シート14と内部磁性体シート13とが一体化するとともに、誘電体シート14が下部磁性体シート16に―体化する。そして、図9(H)に示すように、誘電体シート14から、PETフィルムB2とともにこれに付着した不要部分Z2を除去する(工程313)。ここでいう不要部分Z2とは、誘電体部11a以外の部分である。
以上の繰り返しにより、内部磁性体シート13と誘電体シート14とが一体化された混成のシートを必要数(本実施形態では2枚)積層した後、図9(I)に示すように、上部磁性体シート15が積層され、プレス等により接合される(工程312)。これにより、図1に示したシートが全て積層された積層体10が形成される。なお、図9(I)におけるB3は、上部磁性体シート15のPETフィルムであり、これは図9(J)に示すように、個別切断前に上部磁性体シート15から除去される。下部磁性体シート16のPETフィルムも、図示はしないが、上記の過程で適宜、若しくは積層体10形成後に除去される。
[3−5.積層トランスの作成]
続いて、この積層体10を、個別の積層トランスに対応する所定の大きさに切断する(工程315)。例えば、6mm×9mmの長方形状に切断する。そして、例えば、900℃前後で同時焼成を実行する(工程316)。最後に、外部電極21,22を形成することにより、積層トランス100が完成する(工程317)。
[4.実施形態の効果]
本実施形態によれば、あらかじめ作成した内部磁性体シート13と誘電体シート14とを、合致させるように積層していくことにより積層体10を作成するため、磁性体部分と誘電体部分とを一体化させる際に、キャビティへの材料の充填及びその後の導電パターン形成等の手間や時間がかからない。そして、あらかじめ作成しておく内部磁性体シート13と誘電体シート14は、それぞれ一枚のシートを形成すればよいので、製造が容易である。従って、非常に効率のよい製品製造が可能となる。
また、内部磁性体シート13と誘電体シート14は、PETシートB1,B2上に作成され、その後の切断、不要部分の除去、残留部分の合致等をPETシートB1若しくはB2上にて行うことができるので、各処理を効率良く行うことができる。特に、切断した内部磁性体シート13及び誘電体シート14を積層して必要部分を加圧し、PETフィルムB1,B2を剥離すれは、PETフィルムB1,B2とともに自動的に不要部分が除去されるので、あらかじめ不要部分をPETフィルムB1,B2から除去しておく手間が省け、より一層効率のよい製造が可能となる。さらに、上記実施形態の中央磁性体部11b,12b、周縁磁性部11c,12cのように、シートが複数部分に分かれる場合でも、PETシートB1若しくはB2上で一体的に扱うことができるので、高速な処理が可能となる。
また、既に作成された内部磁性体シート13と誘電体シート14を合致させるので、キャビティへの材料の充填に比べて、乾燥時間が必要なく、充填の際に生じ易いムラ等も発生しない。従って、均一で高品質の製品製造が可能となる。
また、一次巻線と二次巻線との間が非磁性体である誘電体部分で満たされていることにより、高い磁気シールド構造となり、洩れ磁束を抑制できる。しかも、一次巻線及び二次巻線上に誘電体ペーストを塗布して誘電体層を形成する等の必要がないので、一次巻線同士及び二次巻線同士の絶縁性が劣化することもなく、一次巻線と二次巻線との間隔も広がらない。したがって、巻線相互の絶縁性を維持したまま電磁結合係数を増大できる。これに加えて、誘電体部分が介在することによって、一次巻線と二次巻線との絶縁性も高まる。
そして、磁心(コア)の磁気飽和特性を改善させるためのギャップ(低透磁率の空隙)を容易に実現できるので、優れた定インダクタンス性が得られる。さらに、誘電体部分の電気絶縁性によって、耐電圧を確保できるので、高絶縁耐圧と安定化が図れる。
また、中央磁性体部11b,12b及び周縁磁性体部11c,12cと、誘電体部11a,12aとが一体となった混成のシートを、複数積層した構造であるため、薄型トランスを容易に実現可能となる。従って、表面実装型部品(SMD:Surface Mount Device)として、利用範囲が広い。
また、各シートの材料、サイズ等の仕様の変更、積層数の増減等によって、完成品となる積層トランスの巻線数、巻線比、透磁率、サイズ、絶縁耐圧等を調整できるので、設計に対する自由度が高く、種々の特性の積層トランスを容易且つ大量に製造することができる。
[5.他の実施形態]
本発明は、上記のような実施形態に限定されるものではない。例えば、請求項に記載の発明及び上記の実施形態では、積層等の順序が、第1の磁性体シート(内部磁性体シート)から誘電体シートの順に行われるように記載されているが、これは、時系列で記述する必要のためにいずれか一方を先としたに過ぎず、誘電体シート、第1の磁性体シートの順に積層等が行われる場合も、本発明の範囲である。
また、導電パターンがない誘電体シートを使用することにより、一部の層に導電パターンのない誘電体部が含まれるようにしてもよい。例えば、第2の磁性体シート(上部若しくは下部磁性体シート)に隣接する層に、導電パターンがない誘電体部を含めることによって、絶縁性能を高めることができる。一部の層に、混成でない誘電体シート若しくは磁性体シートを含めてもよい。
また、例えば、上記の実施形態は、積層トランスに適用した例であったが、同様に導電パターンによる巻線構造が必要となる積層型磁性部品、例えば、積層インダクタ、積層コモンモードフィルタ、積層複合部品、積層混成集積回路等にも適用可能である。いずれの電子部品に適用した場合であっても、積層トランスと同様に、薄型の表面実装型部品として、利用範囲が広くなる。特に、コモンモードフィルタに適用した場合、高電磁結合により、コモンモードノイズを効果的に除去することができる。
また、このような電子部品の種類、それぞれについて要求される仕様に応じて、各シート、導電パターン、電極等を構成する磁性体材料、誘電体材料、導電材料等は適宜変更可能であり、現在又は将来において利用可能なあらゆる材料が適用できる。従って、本発明は、上記の実施形態において例示した材料を使用するものには限定されない。各部の大きさや形状も、上記の実施形態において例示した数値には限定されない。各シート、導電パターン等の形成方法も、上記の実施形態で例示した方法には限定されない。
また、磁性体シート及び誘電体シートの積層数、誘電体シートにおける導電パターンの数、形状、配置等も自由である。すなわち、上述のような設計の自由度が高いという利点を生かして、図10(A)〜(L)に示すように、一次巻線及び二次巻線の数や幅、一次巻線及び二次巻線の相対的な位置関係について、様々な態様の積層型磁性部品を製造することができる。一次巻線及び二次巻線の形状も、螺旋状、L字状等、自由である。第2の磁性体シート(上部、下部磁性体シート)の積層数も自由であり、磁心(コア)となる磁性体部の形状も、自由である。
本発明に係る積層型磁性部品及びその製造方法並びに積層型磁性部品用積層体の製造方法によれば、小型でありながら、高い電磁結合係数を確保できる高品質の積層型磁性部品を、効率よく製造することが可能となる。
Claims (6)
- 磁心部とそれ以外との境界が切断された第1の磁性体シートと、導電パターンが形成され、前記第1の磁性体シートの磁心部とそれ以外との境界に対応する部分が切断された誘電体シートとを有し、
前記第1のシートの磁心部及び前記誘電体シートの磁心部以外の部分のみが圧着されて合致した積層体を有し、
前記積層体の上下を挟持する一対の第2の磁性体シートを有することを特徴とする積層型磁性部品。 - 前記誘電体シートは複数枚積層され、
積層された前記誘電体シートには、一次巻線の導電パターンが形成されたものと、二次巻線の導電パターンが形成されたものが含まれていることを特徴とする請求項1記載の積層型磁性部品。 - 第1の磁性体シート及び一対の第2の磁性体シートを作成し、
誘電体シートを作成し、
前記誘電体シート上に導電パターンを作成し、
前記第1の磁性体シートにおける磁心部とそれ以外との境界を切断し、
前記誘電体シートにおける磁心部とそれ以外との境界に対応する部分を切断し、
前記第2の磁性体シートの一方に、前記第1の磁性体シートを積層し、
前記第1の磁性体シートの磁心部以外を除去し、
前記第1の磁性体シートに、前記誘電体シートを積層し、
前記誘電体シートの磁心部対応部分以外を、前記第1の磁性体シートに合致させ、
前記誘電体シートの磁心部対応部分を除去し、
前記第2の磁性体シートの他方を積層して焼成する、
ことを特徴とする積層型磁性部品の製造方法。 - 第1の基板上に第1の磁性体シートを作成し、
第2の基板上に誘電体シートを作成し、
前記誘電体シート上に導電パターンを作成し、
前記第1の磁性体シートにおける磁心部とそれ以外との境界を切断し、
前記誘電体シートにおける磁心部とそれ以外との境界に対応する部分を切断し、
一対の第2の磁性体シートの一方に、前記第1の磁性体シートを積層し、
前記第1の磁性体シートの磁心部以外を、前記第1の基板とともに除去し、
前記第1の磁性体シートに、前記誘電体シートを積層し、
前記誘電体シートの磁心部対応部分以外を、前記第1の磁性体シートに合致させ、
前記誘電体シートの磁心部対応部分を、前記第2の基板とともに除去し、
一対の前記第2の磁性体シートの他方を積層して焼成する、
ことを特徴とする積層型磁性部品の製造方法。 - 第1の磁性体シートを作成し、
誘電体シートを作成し、
前記誘電体シート上に導電パターンを作成し、
前記第1の磁性体シートにおける磁心部とそれ以外との境界を切断し、
前記誘電体シートにおける磁心部とそれ以外との境界に対応する部分を切断し、
前記第1の磁性体シートの磁心部以外を除去し、
前記第1の磁性体シートに、前記誘電体シートを積層し、
前記誘電体シートの磁心部対応部分以外を、前記第1の磁性体シートに合致させ、
前記誘電体シートにおける磁心部対応部分を除去する、
ことを特徴とする積層型磁性部品用積層体の製造方法。 - 第1の基板上に第1の磁性体シートを作成し、
第2の基板上に誘電体シートを作成し、
前記誘電体シート上に導電パターンを作成し、
前記第1の磁性体シートにおける磁心部とそれ以外との境界を切断し、
前記第1の磁性体シートにおける磁心部とそれ以外との境界に対応する部分を切断し、
前記第1の磁性体シートの磁心部以外を、前記第1の基板とともに除去し、
前記第1の磁性体シートに、前記誘電体シートを積層し、
前記誘電体シートの磁心部対応部分以外を、前記第1の磁性体シートに合致させ、
前記誘電体シートにおける磁心部対応部分を、前記第2の基板とともに除去する、
ことを特徴とする積層型磁性部品用積層体の製造方法。
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