JP5310258B2 - 内燃機関用点火コイル - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関用点火コイルに関する。
内燃機関の点火プラグを発火させる点火コイルは、鉄系金属よりなる中心コア、中心コアの外周にそれぞれスプールに巻回された巻線(銅線)より形成される1次コイル及び2次コイルを同軸状に配して成る。点火コイルは、1次スプールに巻かれた1次巻線に流れる電流を遮断することにより、2次スプールに巻かれた2次巻線に高電圧を発生させる。1次巻線の一端部及び他端、並びに2次巻線の一端部及び他端はそれぞれ所定の金属端子に、溶接等により接合される。ここで、2次巻線の巻数は1次巻線の巻数に比べて遙かに多く、その線径は1次巻線の線径よりも遙かに細い。
このような構造の点火コイルでは、一次巻線及び二次巻線のそれぞれが巻回されるスプールに、耐電圧性や耐熱性などが求められている。このため、高電圧の発生に寄与しない(点火コイルの性能に影響しない)スプールには一定以上の体格が求められており、点火コイル全体の体格の小型化を阻害するという問題があった。
本発明は上記実状に鑑みてなされたものであり、体格を小型化できる点火コイルを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明者は点火コイルにしめるスプールに関して検討を重ねた結果本発明をなすに至った。
すなわち、請求項1に記載の本発明の点火コイルは、中心コアと、中心コアの外周で、軸方向および径方向に複数層重なった、周方向に伸びる導体部を有する二次コイルと、二次コイルの外周で、軸方向および径方向に複数層重なった、周方向に伸びる導体部を有し、二次コイルの外径部に配置される一次コイルと、絶縁性のセラミックスよりなり、一次コイル及び二次コイルを内部に保持・固定する絶縁部と、を有する内燃機関用点火コイルであって、一次コイル及び二次コイルが、一次コイル及び二次コイルの各導体部のうち、軸方向での位置が同じ位置にある各導体部を所定の位置に配置する工程と、配置された各導体をセラミックスで被覆する工程と、を繰り返して形成されたものであることを特徴とする。
本発明の点火コイルは、一次コイルと二次コイルを絶縁部で絶縁している。つまり、従来の点火コイルのように、各コイルがスプールに巻回された構成となっていない。すなわち、従来の点火コイルからスプールを取り除くことができ、一次コイルと二次コイルを絶縁するためのスプールに要していたスペースを低減できる効果を有する。
また、各コイルの導体部を配した状態で電気絶縁性を有するセラミックスを被覆することを繰り返すことで、軸方向及び径方向に複数の導体部が配された一次及び二次コイルを内部に収容した絶縁部を形成できる。
さらに、コイルの導体部を配した状態で絶縁部を形成することから、導体部の配置形態(コイルの形状)の自由度が向上する。つまり、一次及び二次コイルの導体部の太さや巻回数を簡単に調節できる。さらに、導体部の配置形態(コイルの形状)の自由度が向上することから、一次及び二次コイルの巻回形状や点火コイルの外周形状を自由に決定できる。
請求項2に記載の本発明の点火コイルは、請求項1において、一次コイル及び二次コイルの各導体部の端部は、軸方向の位置または径方向の位置が異なる各導体部の端部に接続部で接続されていることを特徴とする。
このような構成となることで、複数の導体部が電気的に接続され、一次コイル及び二次コイルを形成できる。
請求項3に記載の本発明の点火コイルは、請求項1〜2のいずれか1項において、接続部は、絶縁部の内部に保持・固定されることを特徴とする。
このような構成となることで、導体部を接続する接続部の電気絶縁性が確保できるとともに、点火コイルの外部に接続部が露出しなくなる。
請求項4に記載の本発明の点火コイルは、請求項1〜3のいずれか1項において、導体部は、絶縁部を構成するセラミックスより形成された軸方向に垂直な平面上に導電性の金属を蒸着して形成されることを特徴とする。
このような構成となることで、簡単に高い精度で各導体部を製造・配置することができる。また、導体部を断面方形状に形成することができる。
請求項5に記載の本発明の点火コイルは、請求項1〜4のいずれか1項において、導体部は、渦巻き状に配されることを特徴とする。
このような構成となることで、軸方向での位置が同じ導体部の端部が最内周部と最外周部の2つのみとなり、接続部の形成数を少なくすることができる。
請求項6に記載の本発明の点火コイルは、請求項1〜5のいずれか1項において、導体部は、そののびる方向に垂直な断面での外形が方形状を有することを特徴とする。
このような構成となることで、コイルの占積率を向上できる。つまり、従来の点火コイルの銅線に用いられていた丸線は、スペースのロスが生じていた。これに対し、導体部を断面方形状とすることで、隣接する導体部間の距離を一定に保持することができ、占積率が向上する。これにより、点火コイルのさらなる体格の小型化を達成できる。
請求項7に記載の本発明の点火コイルは、請求項1〜6のいずれか1項において、セラミックスは、シリカセラミックスであることを特徴とする。
シリカセラミックスは高い電気絶縁性を有するものであり、導体部間の距離を短くすることができる。これにより、コイルの占積率を向上でき、点火コイルのさらなる体格の小型化を達成できる。
請求項8に記載の本発明の点火コイルは、請求項1〜7のいずれか1項において、一次コイル及び/又は二次コイルが、導体部の間隔が異なることを特徴とする。このような構成となることで、一次コイル及び/又は二次コイルの特性を調節することができる。つまり、一次コイル及び/又は二次コイルが、所定の体格を維持しながら、一次コイル及び/又は二次コイルの巻回数をそれぞれ所定の巻回数とすることができる。なお、導体部の間隔とは、いわゆるコイルピッチを示し、具体的には、隣接した二つの導体部の対向面間の距離を示す。また、本発明において、異なることができる導体部の間隔は、各コイルの軸方向と周方向のいずれでも、あるいは両方でもよい。導体部の間隔は、コイルの導体間にかかる電圧の大きさに応じて調節されることが好ましい。
請求項9に記載の本発明の点火コイルは、請求項8において、二次コイルが、高圧側の導体部の間隔が、低圧側の導体部の間隔よりも広いことを特徴とする。高圧側の導体部とは、高電圧の電気が流れる部分に位置する導体部を示し、点火プラグにおいては、高圧部側の端部(及びその近傍)を示す。このような構成となることで、一次コイル及び/又は二次コイルのそれぞれにおいて絶縁性を確保しながら巻回数をそれぞれ所定の巻回数とすることができる。より具体的に、本発明の点火コイルは、導体部間に介在する絶縁部が電気絶縁性を確保している。つまり、導体部間の距離が広いほど、高い電気絶縁性が確保される。そして、高い電圧のかかる部分ではより高い電気絶縁性が求められる。本発明では、高圧側の導体部間の間隔を広くすることで、所望の電気絶縁性が確保される。
請求項10に記載の本発明の点火コイルは、請求項1〜9のいずれか1項において、一次コイル及び/又は二次コイルは、部分的に太さが異なる導体部により形成されることを特徴とする。このような構成となることで、一次コイル及び/又は二次コイルの巻回数をそれぞれ所定の巻回数とすることができる。具体的には、部分的に太さが異なる導体部から形成されるコイルにおいて、太さが細くなった部分から形成されるコイルの部分は、導体部の巻数を多くすることができる。つまり、巻線部の細い部分に基づいて部分的に密に巻回されたコイルを形成することができる。コイルの導体間にかかる電気の電圧の大きさに応じて導体部の太さを調節することが好ましい。
請求項11に記載の本発明の点火コイルは、請求項1〜10のいずれか1項において、一次コイル及び/又は二次コイルは、端部を形成する導体部の太さがそれ以外の部分を形成する導体部の太さよりも太いことを特徴とする。端部とは、一次コイル及び/又は二次コイルの軸方向での端部(及びその近傍)を示す。より具体的には、点火コイルにおいて、一次コイル及び/又は二次コイルの端部は、より高い電圧が導体部にかかる。このため、高い電圧がかかる端部の導体部の太さがが太くなることで、導体部が高電圧の電気により損傷を生じなくなる。また、コイルの端部以外の部分においては、導体部が細いことから、導体部の巻回数が多くなっており、より大きな磁束を発生できる。
すなわち、本発明の点火コイルは、請求項1〜11に記載の点火コイルと組み合わせて、各コア及び各コイルを形成することができる。
実施例1の点火コイルの構成を示した図である。 実施例1の点火コイルの製造時の工程を示した図である。 実施例1の点火コイルの製造時の工程を示した図である。 実施例1の点火コイルの製造時の工程を示した図である。 実施例1の点火コイルの製造時の工程を示した図である。 実施例1の点火コイルの製造時の工程を示した図である。 実施例1の点火コイルの製造時の工程を示した図である。 実施例1の点火コイルの製造時の工程を示した図である。 実施例1の点火コイルの製造時の工程を示した図である。 実施例1の点火コイルの製造時の工程を示した図である。 実施例1の点火コイルの製造時の工程を示した図である。 実施例1の点火コイルの製造時の工程を示した図である。 実施例1の点火コイルの製造時の工程を示した図である。 比較例の点火コイルの構成を示した図である。 比較例の点火コイルの構成を示した図である。 実施例の点火コイルの構成を示した図である。 実施例2の点火コイルの構成を示した図である。 実施例3の点火コイルの製造時の工程を示した図である。 実施例3の点火コイルの製造時の工程を示した図である。 実施例3の点火コイルの製造時の工程を示した図である。 実施例3の点火コイルの製造時の工程を示した図である。 実施例3の点火コイルの製造時の工程を示した図である。 実施例4の点火コイルの製造時の工程を示した図である。 実施例4の点火コイルの製造時の工程を示した図である。 実施例4の点火コイルの製造時の工程を示した図である。 実施例4の点火コイルの製造時の工程を示した図である。 実施例4の点火コイルの製造時の工程を示した図である。 各実施例の変形形態を示した図である。 実施例5の点火コイルの構成を示した図である。 実施例5の点火コイルの構成を示した図である。 実施例5の点火コイルの製造時の工程を示した図である。 実施例5の点火コイルの製造時の工程を示した図である。 実施例5の点火コイルの製造時の工程を示した図である。 実施例5の点火コイルの製造時の工程を示した図である。 実施例6の点火コイルの構成を示した図である。 実施例6の点火コイルの構成を示した図である。 実施例7の点火コイルの構成を示した図である。 実施例8の点火コイルの構成を示した図である。 実施例9の点火コイルの構成を示した図である。 実施例10の点火コイルの構成を示した図である。 実施例の変形形態の点火コイルの断面を示した図である。 実施例の変形形態の点火コイルの断面を示した図である。 実施例の変形形態の点火コイルの構成を示した図である。 実施例の変形形態の点火コイルの構成を示した図である。
以下、実施例を用いて本発明を具体的に説明する。
本発明の実施例として、点火コイルを製造した。
(実施例1)
本実施形態の点火コイルの軸方向での断面を図1に示した。図1に示したように、点火コイル1は、ハウジング2とコア3と二次コイル4と一次コイル5と絶縁部6とコネクタ部7と高圧部8とを備える。
ハウジング2は、樹脂よりなる円筒状を有している。コネクタ部7は、コネクタ70とイグナイタ71とを備える。コネクタ70は、ハウジング2の上端外方に突出して配置されている。イグナイタ71は、ハウジング2の上方開口のほぼ中央に収納されている。
コア3は、鉄系金属よりなる略円柱状を有し、ハウジング2のほぼ中央(軸心)であってイグナイタ71の下方に同軸状態で配置されている。
二次コイル4は、二次導体部40が軸方向及び径方向に複数層重なった状態で所定の端部同士が接続されて形成されている。ここで、複数の二次導体部40は、それぞれが間隔を隔てた状態で配置されている。二次コイル4は、コア3の外周に配置されている。
一次コイル5は、二次コイル4の外周側に、同軸状に配置されている。一次コイル5は、二次コイル4と同様に、一次導体部50が軸方向及び径方向に複数層重なった状態で所定の端部同士が接続されて形成されている。ここで、複数の一次導体部50は、それぞれが間隔を隔てた状態で配置されている。一次コイル5は、イグナイタ71に電気的に接続されている。
本実施例においては、軸方向での位置が同じ位置にある複数の二次導体部40及び一次導体部50は、渦巻き状をなすように複数の導体部40,50が接続されている。そして、渦巻き状の最内周側の端部及び最外周側の端部は、それぞれ軸方向での位置が異なる各導体部40,50の端部と接続されている。このとき、軸方向における位置が異なる二つの導体部40,50は、最内周側の端部と最外周側の端部とが接続部41,51で接続されている。
本実施例において、二次導体部40及び一次導体部50は、それぞれ断面が正方形状をなすように形成されている。また、二次導体部40の正方形の一辺の長さは、一次導体部50の正方形の一辺の長さよりも短く形成されている。二次導体部40及び一次導体部50の一辺の長さは、その断面積が従来の点火コイルの各コイルの断面積と同等となるように形成されている。
二次コイル4及び一次コイル5のそれぞれを構成する二次導体部40及び一次導体部50のそれぞれの材質は特に限定されるものではなく、従来の点火プラグでコイルを形成していた導線と同じ材質を用いることができる。たとえば、銅を用いることができる。
絶縁部6は、ハウジング2内でコア3,二次コイル4及び一次コイル5を、電気的に絶縁した状態で、その位置を保持・固定する略円柱状の部材である。絶縁部6は、小間隔を隔てた状態の各導体部40,50のそれぞれをお互いに電気的に絶縁する。本実施例においては、二次コイル4と一次コイル5との間には、セラミックスよりなる絶縁部6のみが位置している。
絶縁部6は、電気絶縁性をもつセラミックスよりなる。ここで、電気絶縁性を持つとは、点火コイル1が使用されたときに各コイル4,5に流れる電流を絶縁できる電気絶縁性を有することを示すものである。絶縁部6を構成するセラミックスとしては、電気絶縁性を発揮できる材質であれば限定されるものではなく、シリカセラミックスをあげることができる。ここで、シリカセラミックスとは、シリカ(SiO)を主成分とするセラミックスである。
高圧部8は、高圧ターミナル80とコイルスプリング81とプラグキャップ82とを備える。高圧ターミナル80は、金属製であって下方に開口するカップ状を呈している。高圧ターミナル80の上底壁上面からは、突起が立設されている。この突起は、二次コイル4に電気的に接続されている。コイルスプリング81は、金属製であって螺旋状を呈している。コイルスプリング81は、高圧ターミナル80の上底壁下面に固定されている。プラグキャップ82は、ゴム製であって円筒状を呈している。プラグキャップ82は、ハウジング2の下端縁に環装されている。プラグキャップ82の内周側には、点火プラグ(図略)が圧入される。また、コイルスプリング81は、点火プラグに弾接している。
次に、本実施例の点火コイルの動きについて説明する。本実施例の点火コイルでは、エンジン制御装置(ECU)からの電気信号が、イグナイタ71の電気回路部(図略)に伝達される。伝達された電気信号により、イグナイタ71は一次コイル5に供給する電流を断続する。電流を断続すると、相互誘導作用により、二次コイル4高電圧が発生する。この高電圧が、高圧ターミナル80およびコイルスプリング81を介して、点火プラグに印加され、点火プラグが点火する。
(製造方法)
以下に、本実施例の点火コイル1の二次コイル4及び一次コイル5の形成方法を説明する。
まず、コア3の外周部に、コア3の軸方向に垂直に広がるシリカ基板60Aを形成または配置する(図2)。このとき、シリカ基板60Aの表面は、微細な凹凸を有することが好ましい。
シリカ基板60Aの表面上に、二次導体部40及び一次導体部50を形成する。各導体部40,50の形成は、各導体部40,50となる部分以外にマスキングをした状態で、Cuメッキして形成できる。これにより、コア3と同軸の渦巻き状の二次導体部40と、コア3と同軸であり二次導体部40の外周で渦巻き状の一次導体部50と、が形成される(図3)。
次に、二次導体部40の最外周側の端部以外にマスキングをした状態で、Cuメッキを施す。これにより、渦巻き状の二次導体部40の最外周側の端部に軸方向にのびる接続部41が形成される(図4)。
そして、一次コイル5の一次導体部50にマスキングを施した状態で、二次導体部40を被覆するようにシリカセラミックスをCVD(Chemical Vapor Deposition)で蒸着する。これにより、シリカ基板60Aの表面上に形成された二次導体部40を被覆するシリカセラミックス層60Bが形成される(図5)。
続いて、シリカセラミックス層60Bの表面をCMP(Chemical Mechanical Polishing)で研磨して、平坦化する。このとき、シリカ基板60Aの表面と同様に、その表面は、微細な凹凸を有することが好ましい。この研磨により、シリカセラミックス層60Bの表面に二次導体部40に接続した接続部41のみが露出する(図6)。
シリカセラミックス層60Bの表面の所定の位置以外をマスキングをした状態で、Cuメッキを施す。これにより、シリカセラミックス層60B上に、接続部41から径方向内方にのびる接続部42が形成される(図7)。
接続部42の最内周側の端部以外にマスキングをした状態で、Cuメッキを施す。これにより、接続部42の最内周側の端部に軸方向にのびる接続部43が形成される(図8)。
そして、一次コイル5の一次導体部50にマスキングを施した状態で、二次導体部40を被覆するようにシリカセラミックスをCVDで蒸着する。これにより、シリカセラミックス層60Bの表面上に形成された接続部41,42,43を被覆するシリカセラミックス層60Cが形成される(図9)。
シリカセラミックス層60Cの表面をCMPで研磨して、平坦化する。このとき、シリカ基板60Aの表面と同様に、その表面は、微細な凹凸を有することが好ましい。この研磨により、シリカセラミックス層60Cの表面に接続部43のみが露出する(図10)。
シリカセラミックス層60Cの表面上に、二次導体部40を、Cuメッキで形成する。このとき、二次導体部40の最内周側の端部は、接続部43と接続されている。これにより、コア3と同軸の渦巻き状であり、かつ軸方向に重なった二つの二次導体部40が形成された。
このとき、一次導体部50の厚みも同時に増加させる。これにより、一次導体部50が所定の断面形状を有するようになる(図11)。
次に、シリカセラミックス層60Cの表面上の二次導体部40の最外周側の端部及び一次導体部50の最外周側の端部以外にマスキングをした状態で、Cuメッキを施す。これにより、渦巻き状の二次導体部40の最外周側の端部に軸方向にのびる接続部41、及び渦巻き状の一次導体部50の最外周側の端部に軸方向にのびる接続部51が形成される(図12)。
そして、一次導体部50及び二次導体部40を被覆するようにシリカセラミックスをCVDで蒸着する。これにより、シリカ基板60A及びシリカセラミックス層60Cを被覆するシリカセラミックス層60Dが形成される。
シリカセラミックス層60Dの表面をCMPで研磨して、平坦化する。このとき、シリカ基板60Aの表面と同様に、その表面は、微細な凹凸を有することが好ましい。この研磨により、シリカセラミックス層60Dの表面に接続部43,51のみが露出する(図13)。
このセラミックス層及び導体部の形成を繰り返して、各導体部40,50が所定の巻数のコイル4,5を形成する。
これにより、本実施例の点火コイルが製造できた。
(比較例)
比較例として、従来の点火コイルの構成を示す。
本比較例の点火コイルの部分断面図を図14〜15に示した。図14〜15に示すように、比較例の点火コイル1は、ハウジング2とコア3と二次コイル4と二次スプール45と一次コイル5と一次スプール55とを有する。なお、特に言及しない構成は、実施例1の点火コイルと同様な構成である。
二次スプール45は、樹脂製であって円筒状を呈している。二次スプール45は、中心コア部30の外周側に配置されている。二次コイル4は、二次導線46が巻回され形成されている。二次コイル4は、二次スプール4の外周面に配置されている。
一次スプール55は、樹脂製であって円筒状を呈している。一次スプール55は、二次コイル4の外周側に配置されている。一次コイル5は、一次導線56が巻回され形成されている。一次コイル5は、一次スプール55の外周面に配置されている。
本比較例において、二次巻線46および一次巻線56は、丸線よりなる。
本比較例では、二次コイル4、二次スプール45、一次コイル5及び一次スプール55は、エポキシ樹脂9で封止されている。
エポキシ樹脂9は、ハウジング2内において上記各部材間に浸透している。そして、エポキシ樹脂9は、各部材間の絶縁を確保している。また、エポキシ樹脂9は、各部材を固定している。
(評価)
実施例1と比較例の点火コイルの部分断面図を比較する。
実施例1では、比較例において用いられているスプール45,55を使用していない。つまり、スプール45,55に要していたスペースが、実施例1の点火コイルでは必要なくなっている。この結果、実施例1の点火コイルは従来の点火コイルよりも体格の小型化された点火コイルとなっている。
また、比較例の点火コイルでは、さらに、エポキシ樹脂で一次及び二次巻線46,56などの各部材を固定している。これに対し、実施例1の点火コイルでは、絶縁部6で直接各部材を固定しており、エポキシ樹脂の浸透に要求される手間が必要なくなっている。つまり、実施例1の点火コイルは、製造に要求されるコストを低減できる。
また、実施例1の点火コイルでは、コイルを形成する導体部40,50が断面方形状であるため、占積率が向上している。より具体的には、実施例1の点火コイルでは、図16に模式的に示したように、それぞれの導体部40,50間の距離を一定にすることができる。これに対し、比較例の点火コイルでは各コイル4,5が太さが部分的に異なる丸線により形成されており、隣接する巻線46,56間の距離が部分的に変化している。すなわち、図15における領域αがロスとなっていた。
このように、実施例1の点火コイルは、各コイル4,5の占積率が向上している。つまり、性能の優れた点火コイルをより小型化できた。ここで、実施例1の点火コイルの二次コイル4の占積率は70%であり、一次コイル5の占積率は95%であった。また、比較例の点火コイルの二次コイル4の占積率は55%であり、一次コイル5の占積率は75%であった。
(実施例2)
本実施例は、軸方向での位置が異なる導体部40,50同士を接続する接続部が異なる以外は、実施例1と同様な点火コイルである。
本実施例における接続部は、導体部40,50の最内周側の端部同士、最外周側の端部同士を接続する。本実施例の点火コイル1の接続部の形態を図17に断面図で示した。
本実施例においても、実施例1の時と同様な効果を発揮する。
(実施例3)
本実施例は、二次コイル4及び一次コイル5のそれぞれを構成する導体部40,50の太さが同じであること以外は、実施例1と同様な点火コイルである。以下に、本実施例の点火コイル1の二次コイル4及び一次コイル5の製造方法を示す。
まず、実施例1の時と同様に、シリカ基板60Aの表面上にCuメッキで、コア3と同軸の渦巻き状の二次導体部40と、コア3と同軸であり二次導体部40の外周で渦巻き状の一次導体部50と、を形成する(図18)。
次に、二次導体部40及び一次導体部50のそれぞれの最内周側の端部以外にマスキングをした状態で、Cuメッキを施す。これにより、渦巻き状の二次導体部40の最内周側の端部に軸方向にのびる接続部41が、一次導体部50の最内周側の端部に軸方向にのびる接続部51が形成される。
そして、二つの接続部41,51にマスキングを施した状態で、各導体部40,50を被覆するようにシリカセラミックスをCVDで蒸着し、表面をCMPで研磨して、平坦化する。この研磨により、シリカセラミックス層60Bの表面に各導体部40,50に接続した接続部41、51のみが露出する(図19)。
シリカセラミックス層60Bの表面の所定の位置以外をマスキングをした状態で、Cuメッキを施す。これにより、シリカセラミックス層60B上に、接続部41から径方向外方にのびる接続部42、接続部51から径方向外方に伸びる接続部52が形成される(図20)。
各接続部42,52の最外周側の端部以外にマスキングをした状態で、Cuメッキを施す。これにより、接続部42,52の最外周側の端部に軸方向にのびる接続部43,53が形成される(図21)。
そして、二つの接続部43,53にマスキングを施した状態で各接続部42,52を被覆するようにシリカセラミックスをCVDで蒸着し、その表面をCMPで研磨して平坦化する。これにより、表面に各接続部43,53が露出したシリカセラミックス層60Cが形成される(図22)。
このセラミックス層及び導体部の形成を繰り返して、各導体部40,50が所定の巻数のコイル4,5を形成する。
これにより、本実施例の点火コイルが製造できた。
本実施例の点火コイルは、導体部40,50の太さが異なること以外は、実施例1と同様な構成であり、実施例1の時と同様な効果を発揮する。
(実施例4)
本実施例は、二次コイル4及び一次コイル5の巻回形態が異なる以外は、実施例3と同様な点火コイルである。以下に、本実施例の点火コイルの製造方法を示す。
まず、実施例3と同様にして、シリカ基板60A上に渦巻き状の二次導体部40および一次導体部50を形成し(図23)、各導体部40,50のそれぞれの最内周側の端部に接続部41,51を形成する。
そして、二つの接続部41,51をマスキングした状態で、渦巻き状の二つの導体部40,50を被覆するようにシリカセラミックスをCVDで蒸着し、その表面をCMPで研磨して平坦化する。これにより、表面に各接続部41,51が露出したシリカセラミックス層60Bが形成される(図24)。
つづいて、シリカセラミックス層60Bの表面上に、渦巻き状の二つの導体部40,50をCuメッキで製造する。このとき、露出した二つの接続部41,51のそれぞれが、形成される二つの導体部40,50の最内周側の端部と重なり合っている(図25)。
そして、二つの接続部40,50の外周側の端部に接続部42,52を形成し、この二つの接続部42,52が露出したシリカセラミックス層60Cを形成する(図26)。
その後、再び、シリカセラミックス層60Cの表面上に、各接続部42,52が最外周側の端部と重なり合う二つの導体部40,50を形成する(図27)。
このセラミックス層及び導体部の形成を繰り返して、コイル4,5を形成する。
これにより、本実施例の点火コイルが製造できた。
本実施例の点火コイルにおいても、実施例3の時と同様な効果を発揮する。
(変形形態)
上記の各実施例においては、図3に示したように、渦巻き状の各導体部40,50は、同軸に形成された複数の同心円を、周方向に接続してなる構成となっているが、各導体部40,50の構成は、この構成に限定されるものではない。例えば、図28に示したように、軸心からの距離が徐々に変化するらせん状をなすように形成されていてもよい。なお、本変形形態を示した図28(a),(b)では、各導体部40,50の巻回方向が時計回りと反時計回りで異なっている。
(実施例5)
本実施形態の点火コイルの軸方向での断面を図29〜30に示した。なお、図30は、図29に示した本実施例の点火コイル1のコア3の構成を模式的に示した拡大図である。図29〜30に示したように、点火コイル1は、ハウジング2、コア3、二次コイル4、一次コイル5、絶縁部6、コネクタ部7、高圧部8、を備える。本実施形態の点火コイルは、コア3以外の構成は実施例1の点火コイルと同様な構成を備えている。
コア3は、中心コア30,外周コア31,補助コア32からなる。
中心コア30は、磁性をもつ鉄系金属よりなる略円柱状を有し、ハウジング2のほぼ中央(軸心)であってイグナイタ71の下方に同軸状態で配置されている。
外周コア31は、磁性をもつ鉄系金属よりなる略円管状を有し、中心コア30、二次コイル4及び一次コイル5を同軸状態で軸心の中空部に収容した構成を有している。外周コア31内は、絶縁部6が充填されている。
補助コア32は、磁性をもつ鉄系金属よりなる略円板状を有し、中心コア30と外周コア31をコネクタ部7側の端部で接続している。
(製造方法)
以下に、本実施例の点火コイル1の二次コイル4,一次コイル5、コア3の形成方法を説明する。本実施例の点火コイル1の製造において、各コイル4,5及び絶縁部6の形成に関して、特に言及しない場合は、実施例1と同様にして製造される。
まず、略円柱状の中心コア30の高圧側の端面を形成する中心コア部300を準備し、その外周部に、中心コア部300の軸方向に垂直に広がるシリカ基板60Aを形成または配置する。そして、シリカ基板60Aの外周に、略円環状の外周コア31の高圧側の端面を形成する外周コア部310を配置する(図31)。このとき、中心コア部300、外周コア部310及びシリカ基板60Aの表面は、ほぼ平面をなしている。
シリカ基板60Aの表面上に、実施例1と同様に、二次導体部40及び一次導体部50を形成する。また、中心コア部300及び外周コア部310の表面上に、中心コア部301及び外周コア部311を形成する。各コア部301,311の形成は、各コア部301,311となる部分(中心コア部300及び外周コア部310)以外にマスキングをした状態で、磁性をもつ鉄系金属を溶射して形成される(図32)。このとき、積層した各コア部301,311は、金属を溶射して形成されたことで、界面を生じることなく各コア部300,310と一体に形成された。
次に、実施例1と同様にして接続部41,42,43、シリカセラミックス層60B,60Cを形成する。さらに、各コア部301,311上に、各コア部301,311と同様にして各コア部302,312を形成する(図33)。
そして、シリカセラミックス層60Cの表面上に、再び二次導体部40’及び接続部41’を形成する。さらに、各コア部301,311となる部分(中心コア部301及び外周コア部311)以外にマスキングをした状態で、磁性をもつ鉄系金属を溶射して、各コア部303,313を形成する。
そして、一次導体部50及び二次導体部40’を被覆するようにシリカセラミックスをCVDで蒸着してシリカ基板60A〜Cを被覆するシリカセラミックス層60Dを形成する(図34)。
このセラミックス層及び各導体部の形成を繰り返して、各導体部40,50が所定の巻数の一次及び二次コイル4,5を形成する。
所定の巻数の一次及び二次コイル4,5が形成されたら、その上面に補助コア補助コア32を配置する。
これにより、本実施例の点火コイルが製造できた。
本実施例の点火コイルは、一次及び二次コイル4,5が実施例1と同様に形成されており、実施例1の時と同様な効果を発揮する。
さらに、本実施例の点火コイルは、上記したように、中心コア30,外周コア31,補助コア32のそれぞれを、一次及び二次コイル4,5と同様に積層して形成している。つまり、一次及び二次コイル4,5と同時に各コア30,31,32を形成できるため、各コイル4,5及び各コア30,31,32のそれぞれの構成及び特性を調節することができる。
(変形形態)
実施例5においては、同時に各コア部301,311を形成することで中心コア30と外周コア31とを製造していたが、これに限定しなくともよい。すなわち、各コア部301,311を、それぞれ別々に形成してもよい。また、各コア部301,311の厚さ(積層厚さ)をそれぞれ異なる厚さで積層してもよい。
さらに、実施例5においては、同時に各コア部301,311を同じ材質の金属で製造したが、それぞれ別々の材質で形成してもよい。さらに、積層される各コア部301,311のそれぞれの材質を変化させてもよい。
(実施例6)
本実施例は、二次コイル4が異なる以外は、実施例5と同様な点火コイルである。本実施例の点火コイル1の構成を模式図で図35〜36に示した。図36には、コネクタ部7側の端部、軸方向の中央部、高圧部8側の端部のそれぞれにおける導体部40のの配置を示した。
二次コイル4は、軸方向でのピッチ(導体部40の対向面間の間隔)が変化している。より具体的には、高圧部8の端部側における導体部40の間隔が、コネクタ部7側の端部側における導体部40の間隔よりも広く形成されている。本実施例において、導体部40の間隔は、軸方向が変化するにつれて徐々に変化している。具体的には、図36に示したように、コネクタ部7側の端部側における導体部40の間隔が軸方向の中央部での間隔よりも狭く、高圧部8の端部側における導体部40の間隔が軸方向の中央部での間隔よりも広くなるように形成されている。
本実施例は、製造時にシリカセラミックス層60B〜Dの厚さを調節する(高圧部8側では厚く、コネクタ部7側では高圧部側よりも薄く積層させる)ことで製造することができる。
本実施例の点火コイルにおいても、実施例5の時と同様な効果を発揮する。さらに、本実施例は、高い電圧の流れる部分(高い電圧のかかる部分)では導体部40の間隔を広くし、低い電圧の流れる部分では導体部40の間隔を狭くすることで、導体部40間の電気絶縁性が確保され、所定の巻回数で導体部40が巻回された二次コイル4を形成することができる。
(実施例7)
本実施例は、二次コイル4及び一次コイル5が異なる以外は、実施例5と同様な点火コイルである。本実施例の点火コイル1の構成を模式図で図37に示した。
各コイル4,5は、導体部40,50の太さ及びピッチが変化している。より具体的には、両端部における各導体部40,50の太さが、それ以外の部分(略中央部)における各導体部40,50の太さよりも太く形成されている。本実施例では、図に示したように、各導体部40,50の太さが細い部分は、太い部分よりも、各導体部40,50が密に巻回されている。すなわち、軸方向及び径方向のピッチが狭く形成されている。
本実施例は、製造時に各導体部40,50の太さを調節する(Cuメッキのメッキ幅及び厚さを、両端部では太くかつ厚く、中央部では細くかつ薄く形成する)ことで製造することができる。
本実施例の点火コイルにおいても、実施例5の時と同様な効果を発揮する。さらに、本実施例は、各導体部40,50の太さが細い端部以外の部分(略中央部)での各導体部40,50が密に配置されたことで、各コイル4,5が巻回数の多いコイルとなっている。すなわち、本実施例の点火コイル1は、各コイル4,5が全体の体格を大きくすることなく、より巻回数の大きなコイルとなっている。
(実施例8)
本実施例は、中心コア30が異なる以外は、実施例5と同様な点火コイルである。本実施例の点火コイル1の構成を模式図で図38に示した。
中心コア30は、高圧部8側の端部が縮径した形状に形成されている。より具体的には、コネクタ部7側の端部から略中央部にかけては外径が一定の円柱状を有し、高圧部8側の端部では、先端に近づくにつれて縮径した略円錐台状に形成されている。
本実施例は、製造時に中心コア部300,301の径を調節することで製造することができる。
本実施例の点火コイルにおいても、実施例5の時と同様な効果を発揮する。さらに、本実施例は、中心コア30の径が高圧部8側で細く形成されている。このような形状で形成されたことで、中心コア30と二次コイル4との電気絶縁性が確保される。特に、高電圧が流れる高圧部8側において、中心コア30と二次コイル4との間隔が広くなることで、より電気絶縁性が確保されている。
(実施例9)
本実施例は、中心コア30が異なる以外は、実施例7と同様な点火コイルである。本実施例の点火コイル1の構成を模式図で図39に示した。
中心コア30は、略中央部は外径が一定の円柱状を有し、コネクタ部7側の端部及び高圧部8側の端部では、略中央部から先端に近づくにつれて縮径した略円錐台状に形成されている。
本実施例は、製造時に中心コア部300,301の径を調節することで製造することができる。
本実施例の点火コイルにおいても、実施例8の時と同様な効果を発揮する。さらに、本実施例は、中心コア30の径が両端部で細く形成されている。二次コイル4の端部近傍はより高い電圧が流れることから、中心コア30が両端部が縮径した形状となることで、中心コア30と二次コイル4との電気絶縁性が確保される。
(実施例10)
本実施例は、点火コイル1が屈曲していること以外は、実施例5と同様な点火コイルである。本実施例の点火コイル1の構成を模式図で図40に示した。
本実施例の点火コイル1は、略中央部で屈曲している。つまり、軸方向の略中央部から高圧部8側の端部にのびる方向と、コネクタ部7側にのびる方向とが交差している。一次コイル5及び二次コイル4は、それぞれ屈曲した中心コア30と同心状態で形成されている。
本実施例の点火コイルにおいても、実施例5の時と同様な効果を発揮する。さらに、本実施例は、略中央部で折れ曲がった構成を有している。点火コイル1自身が屈曲することで、点火コイル1の組み付けの自由度が向上する。
(その他の変形形態)
上記の各実施例では、点火コイル1が断面略真円形状をなすように形成されているが、これらの形状に限定されるものではない。たとえば、図41に示した断面略方形形状、図42に示した断面略楕円形状としてもよい。この変形形態においても、実施例1の時と同様な効果を発揮する。
さらに、上記の各実施例においては、コア3、二次コイル4、一次コイル5及び絶縁部6が軸方向で積層されて形成されており、その形態を簡単に調節できる。すなわち、図43に示したように軸方向に長い形態だけでなく、図44に示した軸方向に短い(径方向に長い)形態とすることができる。これらの変形形態においても、実施例1の時と同様な効果を発揮する。
1:点火コイル
2:ハウジング
3:コア 30:中心コア
31:外周コア 32:補助コア
4:二次コイル 40:二次導体部
41,42,43:接続部
45:二次スプール 46:二次巻線
5:一次コイル 50:一次導体部
51:接続部
55:一次スプール 56:一次巻線
6:絶縁部
7:コネクタ部
8:高圧部

Claims (11)

  1. 中心コアと、
    該中心コアの外周で、軸方向および径方向に複数層重なった、周方向に伸びる導体部を有する二次コイルと、
    該二次コイルの外周で、軸方向および径方向に複数層重なった、周方向に伸びる導体部を有し、該二次コイルの外径部に配置される一次コイルと、
    絶縁性のセラミックスよりなり、該一次コイル及び該二次コイルを内部に保持・固定する絶縁部と、
    を有する内燃機関用点火コイルであって、
    該一次コイル及び該二次コイルが、
    該一次コイル及び該二次コイルの各該導体部のうち、軸方向での位置が同じ位置にある各該導体部を所定の位置に配置する工程と、
    配置された各該導体を該セラミックスで被覆する工程と、
    を繰り返して形成されたものであることを特徴とする内燃機関用点火コイル。
  2. 前記一次コイル及び前記二次コイルの各該導体部の端部は、軸方向の位置または径方向の位置が異なる各該導体部の端部に接続部で接続されている請求項1記載の内燃機関用点火コイル。
  3. 前記接続部は、前記絶縁部の内部に保持・固定される請求項1〜2のいずれかに記載の内燃機関用点火コイル。
  4. 前記導体部は、前記絶縁部を構成する前記セラミックスより形成された軸方向に垂直な平面上に導電性の金属を蒸着して形成される請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関用点火コイル。
  5. 前記導体部は、渦巻き状に配される請求項1〜4のいずれかに記載の内燃機関用点火コイル。
  6. 前記導体部は、そののびる方向に垂直な断面での外形が方形状を有する請求項1〜5のいずれかに記載の内燃機関用点火コイル。
  7. 前記セラミックスは、シリカセラミックスである請求項1〜6のいずれかに記載の内燃機関用点火コイル。
  8. 前記一次コイル及び/又は前記二次コイルは、前記導体部の間隔が異なる請求項1〜7のいずれかに記載の内燃機関用点火コイル。
  9. 前記二次コイルは、高圧側の前記導体部の間隔が、低圧側の該導体部の間隔よりも広い請求項8記載の内燃機関用点火コイル。
  10. 前記一次コイル及び/又は前記二次コイルは、部分的に太さが異なる前記導体部により形成される請求項1〜9のいずれかに記載の内燃機関用点火コイル。
  11. 前記一次コイル及び/又は前記二次コイルは、端部を形成する前記導体部の太さがそれ以外の部分を形成する該導体部の太さよりも太い請求項10記載の内燃機関用点火コイル。
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