JPH11219821A - 積層型インダクタ、及びその製造方法 - Google Patents

積層型インダクタ、及びその製造方法

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JPH11219821A
JPH11219821A JP3360198A JP3360198A JPH11219821A JP H11219821 A JPH11219821 A JP H11219821A JP 3360198 A JP3360198 A JP 3360198A JP 3360198 A JP3360198 A JP 3360198A JP H11219821 A JPH11219821 A JP H11219821A
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JP
Japan
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magnetic
layer
inductor
coil
laminated
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JP3360198A
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English (en)
Inventor
Noriyuki Goto
紀之 後藤
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Tokin Corp
Original Assignee
Tokin Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インダクタンス及びインピーダンス特性の劣
化のない、高特性の積層インダクタ及びその製造方法を
提供する。 【解決手段】 磁性体層91,92,93,94と導体
層81,82,83,84の間に樹脂層11〜20を積
層することにより、焼結前の積層体の状態で磁性体部と
コイル導体が樹脂層の介在によって、直接接触しないよ
うにしておき、樹脂層11〜20を高温での脱バイン
ダ、焼結工程で分解除去し、磁性体部とコイル導体間に
空隙を発生させることで、磁性体部とコイル導体とが直
に接触しないようにするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器等の電子
回路に用いられる積層型インダクタ及びその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の積層型インダクタについて、図を
参照して説明する。
【0003】図5は、積層インダクタの外観斜視図であ
り、図6は、積層インダクタの内部構造を示す説明図
で、図7(a)は、従来の積層インダクタの焼成後の横
断面を示す説明図で、図7(b)は、その拡大図、図8
は、従来の積層型インダクタの積層の構成を示す分解斜
視図である。
【0004】図5に示すように、表面実装型の積層型イ
ンダクタ1は、基本的に、直方体形状の磁性体部3と、
直方体の長手方向の両端に電極2を有している。磁性体
部3の中には、図6に示すように、内部コイルである周
回コイル4が形成されている。
【0005】そして、積層型インダクタは、磁性粉末に
バインダを混合してなる磁性体ペーストと導電性ペース
トとを、スクリーン印刷法等によって積層して形成され
た積層体を、焼成して製造される。
【0006】すなわち、図8に示すように、フェライト
等の磁性材を加工してなる磁性体シート7を基板にし
て、その上面にスクリーン印刷法等により、コイル形状
を形成するための導体層81を積層し、さらに、その上
面に磁性体層91を積層する。この工程を交互に複数回
繰り返し、最後に磁性体シート7を重ねる。
【0007】導体層81,82,83,84,85は、
最終的に磁性体内部に周回コイルが形成されるような組
み合わせを持つ複数個に分解されたコイルの断片で構成
されている。
【0008】また、導体層81,82,83,84,8
5の間には、それぞれ磁性体層91,92,93,94
が積層される。また、磁性体層91,92,93,94
には、それぞれ切り欠き窓911,921,931,9
41が設けてあり、磁性体層を挟む上下面の導体層を接
続するようにしている。これにより、磁性体部3の内部
に導体層よりなる周回コイル4が形成される(図6)。
【0009】第1の導体層81の一部と最終導体層85
の一部は、チップ端面に導体が露出するようにしてお
り、これが周回コイル4の始端と終端となる。この周回
コイル4の始端と終端が露出したチップの両端面に、露
出したコイルの始端及び終端と電気的に接続するよう
に、導電性ペーストを塗布して外部電極2を形成する
(図5)。
【0010】上記のようにして得られた積層体は、高温
にて焼成され、積層型インダクタとなる。また、所望の
巻数を得るためには、積層回数を増減すればよい。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来の積層型のインダ
クタにおいては、磁性体部3と磁性体部の内部に存在す
る周回コイル4が、導体部の全表面で、磁性体部3と密
着した構造となっている(図7)。磁性体部と導体層で
は、熱膨張係数が異なるため、導体の温度変化に伴い、
磁性体は導体からの内部応力を常に受けている。
【0012】そのため、磁性体が本来持っている磁気特
性は、前記内部応力によって抑制され、インダクタとし
ての特性であるインダクタンス及びインピーダンスを劣
化させてしまう。
【0013】そこで、本発明の課題は、インダクタンス
及びインピーダンス特性の劣化のない、高特性の積層型
インダクタ及びその製造方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、磁性粉末にバ
インダを混合してなる磁性体ペーストと、導電性ペース
トとを、積層して形成された積層体を、焼成してなる積
層型インダクタであって、前記インダクタの内部でコイ
ルを形成する導体層と、磁性体層との間に、空隙部を有
する積層型インダクタである。
【0015】また、本発明は、前記積層体を形成する工
程で、前記導体層と磁性体層との間に樹脂層を形成し、
前記樹脂層を焼成工程で分解し除去するインダクタの製
造方法である。
【0016】すなわち、本発明は、磁性体層と導体層の
間に樹脂層を積層することにより、焼結前の積層体の状
態で磁性体部とコイル導体が樹脂層の介在によって、直
接接触しないようにしておき、前記樹脂層を高温での脱
バインダ、焼結工程で分解除去し、磁性体部とコイル導
体部間に空隙部を発生させることで、磁性体部と周回コ
イルを形成するコイル導体とが、直に接触しないように
するものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の積層型インダクタ
について、図を参照しながら説明する。
【0018】図1は、本発明の積層型インダクタの積層
の構成を示す分解斜視図である。また、図2(a)は、
本発明の積層型インダクタの積層体の横断面を模式的に
示す説明図で、図2(b)は積層体の拡大図、図3
(a)は、本発明の積層型インダクタの焼成後の横断面
を模式的に示す説明図で、図3(b)はその拡大図であ
る。そして、図4は、本発明による積層型インダクタと
従来の積層型インダクタのインピーダンスの周波数特性
の比較を示した図である。
【0019】図1に示すように、Ni−Zn系軟磁性フ
ェライト等の磁性材を加工してなる磁性体シート7を基
材とし、磁性体シート7上面に、導体層を形成する前
に、まず、第1の導体層81と同形状でパターン面積が
大きい第1の樹脂パターン(図示せず)を用い、有機系
バインダ等を適当な粘性を得るように希釈した樹脂組成
物でスクリーン印刷を施し、第1の樹脂層11を形成す
る。
【0020】次に、樹脂層11の上面に導電性ペースト
で第1の導体層81を印刷して積層する。さらに、その
上面に、再度、第1の樹脂層のパターンを用い、樹脂組
成物で第2の樹脂層12を積層する。このとき、第1の
樹脂層のパターンは、第1の導体層81と第2の導体層
82とを、接合する必要から、第1の導体層81の一部
が、樹脂層11,12からはみ出すように設計されてい
る。
【0021】さらに、第2の樹脂層12の上面に、磁性
体ペーストを積層し、第1の磁性体層91を形成する。
この磁性体層も予め切り欠き窓911を設けて、磁性体
層を積層した後に、第1の導体層と、第2の導体層とが
接続できるようにしている。
【0022】同様にして、第3の樹脂層13、第2の導
体層82、第4の樹脂層14、第2の磁性体層92、第
5の樹脂層15の順で、導体層を上下から樹脂層で挟
み、さらにそれを磁性体層で挟む構成となるように印刷
積層を行う。
【0023】これを所望の巻数を得るまで繰り返して、
導体と磁性体とが直に接触しない状態で、磁性体内部に
周回コイルを形成する。
【0024】図2に示すように、本発明の積層型インダ
クタは、焼結前の積層体の状態では、周回コイル4の周
回が、周回コイル4の全長に渡って、樹脂組成物5によ
り、取り囲まれており、周回コイル4は、周辺の磁性体
部3とは接触しない構造となっている。
【0025】さらに、前記積層体を600℃前後の高温
で脱バインダ処理、次いで、890〜900℃の高温で
焼成することにより、周回コイル4を取り巻く樹脂組成
物5は、分解除去されてしまうので、磁性体部3と周回
コイル4との間には、空隙部6が形成される(図3)。
すなわち、磁性体部3と周回コイル4(導体部)とが、
ある距離を保ち、互いに接触していない状態にある。
【0026】図4に示すデータは、本発明による積層型
インダクタ、従来の積層型インダクタ、ともに同じ磁性
材料(Ni−Zn系軟磁性フェライト)、同じ導電体材
料(Ag、100%)、同じコイル巻き数(9.5ター
ン)のサンプルより得たものである。
【0027】図4に示すように、本発明による積層型イ
ンダクタは、従来の積層型インダクタに比べ、全周波数
帯域に渡ってインピーダンスが高く、とりわけ、約10
0MHz以下の周波数帯域においては、従来の積層型イ
ンダクタのインピーダンス9を大きく上回るインピーダ
ンス8を得ることができた。
【0028】すなわち、本発明の積層型インダクタで
は、磁性体部とコイル導体との間に空隙が存在すること
により、コイル導体による磁性体への応力による影響が
及ばないため、磁性体は、本来の磁性材料の持つ磁気特
性を維持し、内部応力によるインダクタンス及びインピ
ーダンスの劣化を解消し、高インダクタンス、高インピ
ーダンスを実現できた。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、インダクタンス及びイ
ンピーダンスの劣化のない、高特性の積層型インダクタ
及びその製造方法が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層型インダクタの積層の構成を示す
分解斜視図。
【図2】本発明の積層型インダクタの積層体の横断面を
示す説明図[図2(a)]、図2(b)は、その部分拡
大図。
【図3】本発明の積層型インダクタの燒成後の横断面を
示す説明図[図3(a)]、図3(b)は、その部分拡
大図。
【図4】本発明による積層型インダクタと従来の積層型
インダクタのインピーダンスの周波数特性の比較を示し
た図。
【図5】積層型インダクタの外観斜視図。
【図6】積層型インダクタの内部構造を示す説明図。
【図7】従来の積層型チップインダクタの焼成後の横断
面を示す説明図[図7(a)]、図7(b)は、その部
分拡大図。
【図8】従来の積層型インダクタの積層の構成を示す分
解斜視図。
【符号の説明】
1 積層型インダクタ 2 (外部)電極 3 磁性体部 4 周回コイル 5 樹脂組成物 6 空隙部 7 磁性体シート 8 (本発明の積層型インダクタの)インピーダンス 9 (従来の積層型インダクタの)インピーダンス 11 (第1の)樹脂層 12 (第2の)樹脂層 13 (第3の)樹脂層 14 (第4の)樹脂層 15 (第5の)樹脂層 16 (第6の)樹脂層 17 (第7の)樹脂層 18 (第8の)樹脂層 19 (第9の)樹脂層 20 (第10の)(最終)樹脂層 81 (第1の)導体層 82 (第2の)導体層 83 (第3の)導体層 84 (第4の)導体層 85 (最終)導体層 91 (第1の)磁性体層 92 (第2の)磁性体層 93 (第3の)磁性体層 94 (第4の)磁性体層 911,921,931,941 切り欠き窓

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性粉末にバインダを混合してなる磁性
    体ペーストと、導電性ペーストとを、積層して形成され
    た積層体を、焼成してなる積層型インダクタであって、
    内部コイルを形成する導体層と、磁性体層との間に、空
    隙部を有することを特徴とする積層型インダクタ。
  2. 【請求項2】 前記積層体を形成する工程で、前記導体
    層と磁性体層との間に樹脂層を形成し、前記樹脂層を焼
    成工程で分解し除去することを特徴とする請求項1記載
    のインダクタの製造方法。
JP3360198A 1998-01-30 1998-01-30 積層型インダクタ、及びその製造方法 Pending JPH11219821A (ja)

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