JPWO2005027597A1 - フレキシブルプリント配線板用基板及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら、公知のフレキシブルプリント配線板用基板は、片面板、両面板ともに、導体と絶縁体との間に接着層が存在するために、耐熱性、難燃性、電気的特性などが低下するという問題がある。しかも、導体にエッチングを施した際や、基板に何らかの熱処理を施した際の寸法変化率が大きく、その後の工程で支障をきたすという問題がある。
このような問題を解決するために、片面板については、導体と絶縁体との間に接着層を存在させることなく、非熱可塑性ポリイミド系樹脂層を導体上に直接形成する方法が開発されている(例えば、JP−A−60−157286、JP−A−1−245586、JP−A−4−274382、JP−A−8−250860)。
一方、両面板については、非熱可塑性ポリイミドフィルムと導体とを接着するために、熱圧着性を有する熱可塑性ポリイミドを接着層として用いることにより、上記問題を解決しようとする提案がなされている(例えば、JP−A−2000−103010、JP−2001−270033、JP−A−2001−270034、JP−A−2001−270035、JP−A−2001−270037、JP−A−2001−270039)。
しかしながら、この構成では、導体上に直接接しているのは非熱可塑性ポリイミドではなく熱可塑性のポリマーであるため、やはり基板に何らかの熱処理を施した際の寸法変化率が大きくなり、上記の問題を十分に解決できるものではない。
本発明者等は、接着層を介在させることなく導体上に直接に絶縁層を形成するとともに、絶縁層同士を特定の熱硬化性樹脂からなる接着層にて一体化することで上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
本発明のフレキシブルプリント配線板用の基板は、エポキシ樹脂組成物からなる接着層の両面に、絶縁層を形成する非熱可塑性ポリイミド樹脂からなるフィルムがそれぞれ積層され、各フィルムの外表面には導体層が設けられており、前記接着層の両面に設けられた絶縁層の全体の厚みは10〜100μmであるとともに前記接着層の厚みの2〜10倍であり、絶縁層同士の接着強度が7.0N/cm以上である。
本発明のフレキシブルプリント配線板用基板の製造方法は、上記フレキシブルプリント配線板用基板を製造するに際し、非熱可塑性ポリイミド樹脂からなるフィルムであってその片面に導体層が積層された第1の絶縁層と、非熱可塑性ポリイミド樹脂からなるフィルムであってその片面に導体層が積層された第2の絶縁層の少なくとも一方の絶縁層のフィルム面にエポキシ樹脂組成物からなるワニスを塗布して、前記第1,第2の絶縁層のフィルム面が向かい合うように積層し、加熱雰囲気下で圧着するものである。
本発明の他のフレキシブルプリント配線板用基板の製造方法は、上記フレキシブルプリント配線板用基板を製造するに際し、絶縁層として非熱可塑性ポリイミド樹脂からなる厚み5〜50μmのフィルムであって、その片面に導体層が積層されたものを用い、絶縁層のフィルム面にエポキシ樹脂組成物からなるワニスを絶縁層の厚みの0.1〜0.5倍となるように塗布して乾燥することにより接着層が形成された積層フィルムを作製し、この積層フィルムを2枚用いて接着層同士が向かい合うように積層し、加熱雰囲気下で圧着するものである。
本発明によれば、両面板のフレキシブルプリント配線板用基板において、導体層と絶縁層との間に接着層を設けることなく導体層に直接に絶縁層を形成し、絶縁層と他の絶縁層とを特定の接着層を介して一体化することで、耐熱性、難燃性、電気的特性に優れ、寸法安定性が良い基板を得ることができ、しかもフレキシブルプリント配線板用基板として好適な絶縁層同士の接着強度が得られる。また、絶縁層と接着層の厚みを規定することで、電気絶縁性や絶縁層同士の接着性が良くなるだけでなく、寸法安定性やカール特性や繰り返しの屈曲耐性などの機械的特性がさらに向上し、回路形成のためのエッチング処理やその他の加熱処理を施してもカールやねじれや反りなどのない良好なフレキシブルプリント配線板用基板を実現できる。
発明を実施するための形態
本発明のフレキシブルプリント配線板用の基板は、エポキシ樹脂組成物からなる接着層の両面に、絶縁層を形成する非熱可塑性ポリイミド樹脂からなるフィルムがそれぞれ積層され、各フィルムの外表面には導体層が設けられている必要がある。このように接着層を介在させることなく導体層に直接に絶縁層を形成することで、耐熱性、難燃性、電気的特性に優れ、高温雰囲気下においても寸法安定性の良いフレキシブルプリント配線板用基板が得られる。しかも、この基板にエッチングやその他の加熱処理を施したときの、カールやねじれや反りの発生を抑制できる。
しかも、絶縁層と他の絶縁層とを特別な接着層により一体化することで、フレキシブルプリント配線板用の基板として好適な絶縁層同士の接着強度が得られる。具体的には、絶縁層同士の接着強度は、7.0N/cm以上であることが必要であり、10N/cm以上であることがより好ましい。絶縁層同士の接着強度が7.0N/cm未満であると、フレキシブルプリント配線板用基板としての実用性を欠くものとなる。
本発明のフレキシブルプリント配線板用基板は、接着層の両面に設けられた絶縁層の全体の厚みが10〜100μmであることが必要であり、10〜30μmの範囲であることが好ましい。絶縁層の全体の厚みが10μm未満であると、電気絶縁性などが不十分となり、フレキシブルプリント配線板用基板としての信頼性が損なわれる。また、絶縁層の全体の厚みが100μmを超えると、繰り返しの屈曲耐性を含むフレキシブルプリント配線板用基板としての機械的特性が損なわれる。
絶縁層の全体の厚みは、接着層の厚みの2〜10倍であることが必要であり、2〜5倍であることが好ましい。絶縁層の全体の厚みが接着層の厚みの2倍未満であると、絶縁層の線膨張係数(CTE)が増加する傾向となり、寸法安定性が低下する。絶縁層の全体の厚みが接着層の厚みの10倍を超えると、絶縁層同士の接着強度が低下する。
接着層の両面に設けられる絶縁層は、全体として、すなわち両層の合計で、上記の範囲であれば、特に限定されるものではないが、それぞれ同じ厚みであることが、カールやねじれや反りなどを防止するために好ましい。
このように絶縁層と接着層とが特定の厚みを有することで、電気絶縁性や、繰り返しの屈曲耐性を含む機械的特性がより一層高まる。それだけでなく、寸法安定性がさらに向上するため、導体層に回路形成のためのエッチング処理を施したり、回路形成後の後工程における各種の加熱処理を施しても、カールやねじれや反りなどの発生をより一層抑制することができる。従って、本発明のフレキシブルプリント配線板用基板は、電子部品などを良好に実装できるだけでなく、高度な実装密度を実現できる。
フレキシブルプリント配線板用基板の接着層を形成するエポキシ樹脂組成物としては、フェノール性水酸基含有ポリアミドと、芳香族系エポキシ樹脂と、硬化剤とを含有するエポキシ樹脂を、好適に使用できる。このような構成の樹脂組成物を接着剤として用いることで、上述のように絶縁層同士の接着強度として7.0N/cm以上の高い値が得られる。
上記のように構成された本発明のフレキシブルプリント配線板用の基板は、本発明の製造方法により得ることができる。
本発明における第1の製造方法を説明する。
非熱可塑性ポリイミド樹脂からなるフィルムであってその片面に導体層が積層された第1の絶縁層と、非熱可塑性ポリイミド樹脂からなるフィルムであってその片面に導体層が積層された第2の絶縁層とを用いる。そして、第1,第2の絶縁層のうちの少なくとも一方の絶縁層のフィルム面に、エポキシ樹脂組成物からなるワニスを塗布する。そして、第1,第2の絶縁層のフィルム面が向かい合うように積層し、加熱雰囲気下で圧着して一体化する。
この方法においては、第1の絶縁層と第2の絶縁層とは、全体の厚みすなわち両者の厚みの合計が10〜100μmであればよく、各絶縁層の厚みは同じであっても異なっていてもよい。また、塗布するワニスの厚みは、乾燥後に得られる接着層の厚みに対して絶縁層全体の厚みが2〜10倍となるとともに、絶縁層同士の接着強度として7.0N/cm以上の値が得られるものであれば、特に限定されるものではない。
フィルム面に塗布されるワニスは、一対の絶縁層の少なくとも一方の側に塗布されていればよく、両方に塗布されていてもよい。ワニスを両方の絶縁層に塗布する場合には、その厚みは同じであってもよく、それぞれ異なる厚みであってもよい。
次に、本発明における第2の製造方法について説明する。
絶縁層として非熱可塑性ポリイミド樹脂からなる厚み5〜50μmのフィルムの片面に導体層が積層されたものを用いる。フィルムの厚みが5μm未満であると、電気絶縁性などが不十分となり、フレキシブルプリント配線板用基板としての信頼性が損なわれる。また、絶縁層の厚みが50μmを超えると、繰り返し屈曲への耐性を含むフレキシブルプリント配線板用基板としての機械的特性が損なわれる。従って、フィルムの厚みが5〜15μmの範囲であることが好ましい。
上記の絶縁層のフィルム面にエポキシ樹脂組成物からなるワニスを絶縁層の厚みの0.1〜0.5倍となるように塗布して乾燥し、接着層を構成して導体層/絶縁層/接着層からなる3層構造の積層フィルムを作製する。このとき、接着層の厚みが絶縁層の厚みの0.1倍未満であると、後述のように積層フィルム同士を貼り合わせたときに、絶縁層同士の十分な接着力が得られなくなる。反対に接着層の厚みが絶縁層の厚みの0.5倍を超えると、絶縁層の線膨張係数(CTE)が増加する傾向となって、基板の寸法安定性が低下するだけでなく、繰り返し屈曲への耐性を含むフレキシブルプリント配線板用基板としての機械特性が損なわれる。
上記のようにして作製した3層構造の積層フィルムを2枚用いて、接着層同士が向かい合うように積層し、加熱雰囲気下で圧着して一体化することで、本発明のフレキシブルプリント配線板用基板が得られる。
本発明の第1,第2の製造方法によると、本発明のフレキシブルプリント配線板用基板を容易に製造することができる。
上記の製造方法において、ワニスを乾燥するときの温度は150℃以下であることが好ましく、100℃以下であることがより好ましい。また、ワニスを塗布するに際しては、工業的には、コーティング機械として、ダイコータ、多層ダイコータ、グラビアコータ、コンマコータ、リバースロールコータ、ドクタブレードコータ等を使用できる。
本発明のフレキシブルプリント配線板用基板の導体層を構成する導体としては、銅、アルミニウム、鉄、銀、パラジウム、ニッケル、クロム、モリブデン、タングステン又はそれらの合金等の導電性材料からなる金属箔が挙げられる。導電性の点から、銅箔が最も適している。
導体層における絶縁層の形成面には、絶縁層との接着性を向上させるために化学的あるいは機械的な表面処理が施されていてもよい。化学的な表面処理としては、ニッケルメッキ、銅−亜鉛合金メッキ等のメッキ処理や、アルミニウムアルコラート、アルミニウムキレート、シランカップリング剤等の表面処理剤による処理などが挙げられる。中でも、シランカップリング剤による表面処理が好ましい。シランカップリング剤としては、アミノ基を有するシランカップリング剤を好適に使用できる。一方、機械的な表面処理としては、粗面化処理などが挙げられる。
導体層の厚みは、特に限定されるものではないが、5μm以上30μm以下が好ましい。
絶縁層は、非熱可塑性のポリイミド樹脂からなるフィルムであれば特に限定されるものではないが、熱機械特性分析装置(TMA)で測定したガラス転移温度が300℃以上の芳香族ポリイミドからなるフィルムが好ましい。このような熱特性を有する芳香族ポリイミドとしては、下記の構造式(1)で示す構造を有するものがあげられる。
ここで、R1は4価の芳香族残基を表し、R2は2価の芳香族残基を表す。
絶縁層を形成するフィルムには導体層が直接積層されているが、このようなフィルムは、導体上にポリイミド前駆体溶液を塗工したのち、乾燥、熱硬化することにより製造することができる。ポリイミド前駆体とは、熱硬化したのちに上記した構造式(1)となるものであり、そのような化合物であれば如何なるものも用いることができる。ポリイミド前駆体としては、例えば、下記構造式(2a)で示すポリアミック酸、または下記構造式(2b)で示す末端ジアミンのポリアミック酸とテトラカルボン酸もしくはテトラカルボン酸ジエステルとの組み合わせが挙げられる。
ここで、R1は4価の芳香族残基、R2は2価の芳香族残基、R3は4価の芳香族残基、R4は水素原子又はアルキル基である。
ポリイミド前駆体溶液に使用する溶媒としては、例えば、非プロトン性極性溶媒、エーテル系化合物、水溶性アルコール系化合物が挙げられる。
非プロトン性極性溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルフォスフォラアミド等が挙げられる。
エーテル系化合物としては、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−(メトキシメトキシ)エトキシエタノール、2−イソプロポキシエタノール、2−ブトキシエタノール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等が挙げられる。
水溶性アルコール系化合物としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、tert−ブチルアルコール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、ジアセトンアルコール等が挙げられる。
これらの溶媒は、2種以上を混合して用いてもよい。これらの溶媒のうち、特に好ましい例としては、単独溶媒としてはN,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンが挙げられ、混合溶媒としては、N,N−ジメチルアセトアミドとN−メチル−2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドンとメタノール、N−メチル−2−ピロリドンと2−メトキシエタノール等の組み合わせが挙げられる。
ポリイミド前駆体の製造方法について説明する。
ポリイミド前駆体溶液は、下記構造式(3)で示す芳香族テトラカルボン酸二無水物と、下記構造式(4)で示す芳香族ジアミンとを、上記した溶媒、例えば非プロトン性極性溶媒中で反応させることにより製造することができる。
ここで、前述の場合と同様に、R1は4価の芳香族残基を表し、R2は2価の芳香族残基を表す。
上記反応において、芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンとの割合は、芳香族ジアミン1モルに対して芳香族テトラカルボン酸二無水物が1.03〜0.97モルの範囲であることが好ましく、より好ましくは芳香族ジアミン1モルに対し芳香族テトラカルボン酸二無水物が1.01〜0.99モルである。また、反応温度は、−30〜60℃が好ましく、−20〜40℃がより好ましい。
上記反応において、モノマー及び溶媒の混合順序は特に制限はなく、いかなる順序でもよい。溶媒として混合溶媒を用いる場合は、個々の溶媒に別々のモノマーを溶解又は懸濁させておき、それらを混合し、撹拌下、所定の温度と時間で反応させることによっても、ポリイミド前駆体溶液が得られる。このポリイミド前駆体溶液は、2種類以上混合して用いることもできる。
上記構造式(3)で示す芳香族テトラカルボン酸二無水物の具体例としては、ピロメリット酸、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3′,4,4′−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸、2,3,3′,4′−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸、2,3,3′,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸、1,4,5,7−ナフタレンテトラカルボン酸、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸、3,3′,4,4′−ジフェニルメタンテトラカルボン酸、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、3,4,9,10−テトラカルボキシペリレン、2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパンの二無水物等が挙げられる。これらの芳香族テトラカルボン酸二無水物は、2種類以上を混合して用いることもできる。本発明においては、ピロメリット酸または3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸またはこれらの混合物を特に好適に使用できる。
上記構造式(4)で示す芳香族ジアミンの具体例としては、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,2−ビス(アニリノ)エタン、ジアミノジフェニルスルホン、ジアミノベンズアニリド、ジアミノベンゾエート、ジアミノジフェニルスルフィド、2,2−ビス(p−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(p−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,5−ジアミノナフタレン、ジアミノトルエン、ジアミノベンゾトリフルオライド、1,4−ビス(p−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4′−ビス(p−アミノフェノキシ)ビフェニル、ジアミノアントラキノン、4,4′−ビス(3−アミノフェノキシフェニル)ジフェニルスルホン、1,3−ビス(アニリノ)ヘキサフルオロプロパン、1,4−ビス(アニリノ)オクタフルオロブタン、1,5−ビス(アニリノ)デカフルオロペンタン、1,7−ビス(アニリノ)テトラデカフルオロヘプタン等が挙げられる。これらの芳香族ジアミンは、2種類以上を混合して用いることもできる。本発明においては、p−フェニレンジアミン、または4,4′−ジアミノジフェニルエーテルまたはこれらの混合物が特に好ましい。
本発明においては、ポリイミド前駆体溶液を製造する際に、重合性不飽和結合を有するアミン、ジアミン、ジカルボン酸、トリカルボン酸、テトラカルボン酸の誘導体を添加して、熱硬化時に橋かけ構造を形成させることができる。具体的には、マレイン酸、ナジック酸、テトラヒドロフタル酸、エチニルアニリン等を使用できる。
ポリイミド前駆体の合成条件、乾燥条件、その他の理由等により、ポリイミド前駆体中に部分的にイミド化されたものが存在していても特に支障はない。
これらのポリイミド前駆体の溶液を製造する際に、上記溶媒に可溶なポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂等、他の耐熱性樹脂を混合してもよい。さらに、接着性(密着性)やフィルム物性を向上させるために、シランカップリン剤や各種界面活性剤を微量添加することもできる。
本発明のフレキシブルプリント配線板用の基板を構成する、片面に導体層が積層された非熱可塑性のポリイミド樹脂からなるフィルムは、上述のポリイミド前駆体を用いて、以下の手順にて製造される。
上記したポリイミド前駆体溶液を導体上に塗布し、乾燥して前駆体層を形成し、さらに熱硬化してイミド化することで、非熱可塑性ポリイミド樹脂からなるフィルムが形成される。具体的には、表面を粗面化した所定の厚みを有する導体上に、上記したポリイミド前駆体溶液を熱硬化後の膜厚が5μm以上になるように塗布し、乾燥処理を施してポリイミド前駆体の被膜を形成する。乾燥温度は200℃以下であることが好ましく、150℃以下であることがより好ましい。次いで、150℃以上500℃以下の温度で熱処理を施し、前駆体の被膜を熱硬化してイミド化を完了する。それによって、片面に導体が積層された非熱可塑性のポリイミド樹脂からなるフィルムが得られる。
ポリイミド前駆体溶液は、複数回に分けて塗布して、最後にこれらを熱硬化してもよい。また、2種類以上のポリイミド前駆体溶液を用いて2層以上のポリイミドからなるフィルムとしてもよい。ここではポリイミド前駆体としてポリアミック酸について述べたが、他のポリイミド前駆体についても、同様にして片面に導体が積層された非熱可塑性のポリイミドフィルムが得られる。
ポリイミド前駆体溶液を導体へ塗布するに際しては、工業的には、コーティング機械として、ダイコータ、多層ダイコータ、グラビアコータ、コンマコータ、リバースロールコータ、ドクタブレードコータ等を使用できる。塗布された前駆体を熱硬化する方法としては、前駆体が塗布された銅箔をロール状に巻き取った状態で不活性ガス雰囲気下に炉内で加熱する方法、製造ラインに加熱ゾーンを設ける方法等が挙げられる。
その後に、上記のように作製されたポリイミドフィルムのフィルム面に、エポキシ樹脂組成物よりなる接着層を形成する。エポキシ樹脂組成物としては、特に限定されるものではないが、硬化後に動的粘弾性測定装置(DMA)で測定されたガラス転移点が190℃以上のものを好適に使用できる。
このようなガラス転移点を有するエポキシ樹脂組成物は、フェノール性水酸基含有ポリアミドと、芳香族系エポキシ樹脂と、硬化剤とを含有する。
エポキシ樹脂組成物を構成するフェノール性水酸基含有ポリアミドは、ポリアミドの分子構造中にフェノール性水酸基を持つものであれば特に制限はないが、下記構造式(5)で示すセグメントを持つ、フェノール性水酸基含有ポリアミドが好ましい。
式(5)中において、R3は2価の芳香族基を表し、式(2a)(2b)のR3とは相違するものである。nは平均置換基数であって1〜4の整数を表す。
式(5)のセグメントにおける−R3−基として、下記式(6)で示す芳香族残基のうち一種以上を含有するものが好ましい。
式(6)中、R4は、水素原子又はO、S、P、F、Siを含んでもよい炭素数0〜6の置換基式であって、式(2)のR4とは相違するものである。R5は直接結合又はO、N、S、P、F、Siを含んでもよい炭素数0〜6で構成される結合を表す。a、b、cは平均置換基数であってa、bはそれぞれ0〜4、cは0〜6の整数を表す。
フェノール性水酸基含有ポリアミドとしては、上記の芳香族ポリアミドセグメントの他にエラストマーセグメントを有した、ゴム変性したフェノール性水酸基含有ポリアミドが特に好ましい。エラストマーとしてはポリ(ブタジエン−アクリロニトリル)共重合体が好ましい。
フェノール性水酸基含有ポリアミドは、通常、フェノール性水酸基含有ジカルボン酸と芳香族ジアミン、場合により他の芳香族ジカルボン酸、末端カルボン酸ポリ(ブタジエン−アクリロニトリル)共重合体、末端アミンポリ(ブタジエン−アクリロニトリル)共重合体を、縮合剤を用いて反応することによって得られる。
フェノール性水酸基含有ジカルボン酸の具体例としては、ヒドロキシイソフタル酸、ジヒドロキシイソフタル酸、ヒドロキシテレフタル酸、ジヒドロキシテレフタル酸、ヒドロキシフタル酸や、ジヒドロキシフタル酸などが挙げられる。なかでも、5−ヒドロキシイソフタル酸、4−ヒドロキシイソフタル酸、2−ヒドロキシイソフタル酸、4,6−ジヒドロキシイソフタル酸、2−ヒドロキシテレフタル酸、2,5−ジヒドロキシテレフタル酸、4−ヒドロキシフタル酸が好ましく、5−ヒドロキシイソフタル酸が特に好ましい。
芳香族ジアミンとしては、フェニレンジアミン、ジアミノトルエン、ジアミノキシレン、ジアミノメシチレン、ジアミノデュレン、ジアミノアゾベンゼン、ジアミノナフタレン等のベンゼン又はナフタレン系ジアミン;ジアミノビフェニル、ジアミノジメトキシビフェニル等のビフェニル系ジアミン;ジアミノジフェニルエーテル、ジアミノジメチルジフェニルエーテル等のフェニルエーテル系ジアミン;メチレンジアニリン、メチレンビス(メチルアニリン)、メチレンビス(ジメチルアニリン)、メチレンビス(メトキシアニリン)、メチレンビス(ジメトキシアニリン)、メチレンビス(エチルアニリン)、メチレンビス(ジエチルアニリン)、メチレンビス(エトキシアニリン)、メチレンビス(ジエトキシアニリン)、イソプロピリデンジアニリン、ヘキサフルオロイソプロピリデンジアニリン等のフェニルメタン系ジアミン;ジアミノベンゾフェノン、ジアミノジメチルベンゾフェノン等のベンゾフェノン系ジアミン;ジアミノアントラキノン、ジアミノジフェニルチオエーテル、ジアミノジメチルジフェニルチオエーテル、ジアミノジフェニルスルホン、ジアミノジフェニルスルホキシドや、ジアミノフルオレンなどが挙げられる。中でもフェニルエーテル系ジアミン又はフェニルメタン系ジアミンが好ましく、ジアミノジフェニルエーテル又はメチレンジアニリンが特に好ましい。
他の芳香族ジカルボン酸の具体例としては、イソフタル酸、テレフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、オキシジ安息香酸、チオジ安息香酸、ジチオジ安息香酸、カルボニルジ安息香酸、スルホニルジ安息香酸、ナフタレンジカルボン酸、メチレンジ安息香酸、イソプロピリデンジ安息香酸、ヘキサフルオロイソプロピリデンジ安息香酸などが挙げられる。中でもイソフタル酸、テレフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、オキシジ安息香酸、ナフタレンジカルボン酸が好ましく、イソフタル酸が特に好ましい。これらのジカルボン酸を用いる場合には、フェノール性水酸基含有ジカルボン酸に対して95モル%以下で併用するのが好ましい。
末端カルボン酸ポリ(ブタジエン−アクリロニトリル)共重合体の具体例としては、商品名ハイカーCTポリマー(宇部興産社製)が挙げられ、中でも品番CTBN−1300×8のものが好ましい。
末端アミンポリ(ブタジエン−アクリロニトリル)共重合体の具体例としては、商品名ハイカーATポリマー(宇部興産社製)の品番ATBN−1300×16が挙げられる。
末端カルボン酸または末端アミンポリ(ブタジエン−アクリロニトリル)共重合体を用いる場合には、得られるゴム変性したフェノール性水酸基含有ポリアミドに対して20〜80質量%となる様、調製するのが好ましい。カルボン酸化合物の使用量は、使用する芳香族ジアミン1.0モルに対して、0.9〜1.1モルの範囲であることが好ましい。
縮合剤の具体例としては、例えば日本国特許第1957919号に記載されている、亜リン酸エステル類が挙げられる。縮合反応は、通常、これらの縮合剤の存在下で、必要により不活性溶媒中で、更に亜リン酸エステルと3級アミンとを添加して、芳香族ジアミン成分とジカルボン酸成分とを反応させて行う。
亜リン酸エステルの具体例としては、亜リン酸トリフェニル、亜リン酸ジフェニル、亜リン酸トリ−o−トリル、亜リン酸ジ−o−トリル、亜リン酸トリ−m−トリル、亜リン酸トリ−p−トリル、亜リン酸ジ−p−トリル、亜リン酸ジ−p−クロロフェニル、亜リン酸トリ−p−クロロフェニル、亜リン酸ジ−p−クロロフェニル等が挙げることができる。これらは2種以上を混合することもできるが、亜リン酸トリフェニルが特に好ましい。亜リン酸エステルの使用量は、芳香族ジアミン化合物1.0モルに対して、通常1.0〜3.0モル、好ましくは1.5〜2.5モルである。
亜リン酸エステルと共に使用する3級アミンとしては、ピリジン、2−ピコリン、3−ピコリン、4−ピコリン、2,4−ルチジンなどのピリジン誘導体を例示することができる。その使用量は、使用するジアミン化合物1.0モルに対して、通常1.0〜4.0モル、好ましくは2.0〜3.0モルである。
上記した縮合反応は、不活性溶媒中で行うのが一般的である。この不活性溶媒は、亜リン酸エステルと実質的に反応せず、かつ上記芳香族ジアミン化合物と上記ジカルボン酸とを良好に溶解させる性質を有するほか、反応生成物であるポリアミドに対する良溶媒であることが望ましい。この様な溶媒として、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルカプロラクタム、N,N−ジメチルイミダゾリドン、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、ピリジンのような非プロトン性極性溶媒、トルエン、ヘキサン、ヘプタン等の無極性溶媒、テトラヒドロフラン、ジグライム、ジオキサンや、トリオキサンなど、またはこれらの混合溶媒などが挙げられる。特に上記した3級アミンを兼ねてピリジン単独、またはピリジンとN−メチル−2−ピロリドンとからなる混合溶媒が好ましい。これら溶媒の使用量は、芳香族ジアミン化合物0.1モルに対して、通常は500ml以下、好ましくは50〜300mlである。
重合度の大きいポリアミドを得るには、上記亜リン酸エステル、3級アミンと、不活性溶媒の他に、塩化リチウム、塩化カルシウムなどの無機塩類を添加することが好ましい。その添加量は、使用する芳香族ジアミン1.0モルに対して、通常0.1〜2.0モル、好ましくは0.2〜1.0モルである。
フェノール性水酸基含有ポリアミドの製造方法をより具体的に説明する。まず、3級アミンを含む有機溶媒中に必要により無機塩類を添加し、その後、フェノール性水酸基含有ジカルボン酸と、場合により他の芳香族ジカルボン酸を仕込み、更に仕込んだジカルボン酸成分100モル%に対して50〜200モル%の芳香族ジアミンを添加し、次いで窒素などの不活性雰囲気下で加熱撹拌しながら、亜リン酸エステルを滴下し、反応させることにより、フェノール性水酸基含有ポリアミドを得ることができる。この後、場合によっては、末端カルボン酸または末端アミンポリ(ブタジエン−アクリロニトリル)共重合体を、直接または有機溶媒で希釈した溶液の状態で滴下し、反応させることにより、ゴム変性したフェノール性水酸基含有ポリアミドを得ることができる。反応温度は、通常は30〜180℃、好ましくは80〜130℃である。反応時間は、通常は30分〜24時間、好ましくは1〜10時間である。
反応終了後、反応混合物を水やメタノールなどの非溶媒中に投じて重合体を分離し、その後、再沈殿法等により精製を行って副生成物や無機塩類などを除去することで、フェノール性水酸基含有ポリアミドを得ることができる。
以下、本発明において用いるエポキシ樹脂組成物につき説明する。
本発明において用いるエポキシ樹脂組成物は、芳香族系エポキシ樹脂と、前記フェノール性水酸基含有ポリアミドと、このフェノール性水酸基含有ポリアミド以外の硬化剤とを含有する。
エポキシ樹脂組成物を構成する芳香族系エポキシ樹脂としては、1分子中にエポキシ基を2個以上有する芳香族化合物であるならば特に制限はない。具体的にはノボラック型エポキシ樹脂、キシリレン骨格含有フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル骨格含有ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、テトラメチルビフェノール型エポキシ樹脂等が挙げられる。中でも、ビフェニル骨格含有ノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。ビフェニル骨格含有ノボラック型エポキシ樹脂は、例えば、日本化薬社製の品番NC−3000、NC−3000Hなどが挙げられる。
エポキシ樹脂組成物を構成する前記硬化剤としては、ジアミノジフェニルメタン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジアミノジフェニルスルホン、イソホロンジアミン、ジシアンジアミド、リノレン酸の2量体とエチレンジアミンとより合成されるポリアミド樹脂、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、フェノールノボラック、トリフェニルメタン及びこれらの変性物、イミダゾール、BF3−アミン錯体、グアニジン誘導体などが挙げられる。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
前記硬化剤の使用量は、フェノール性水酸基含有ポリアミドと硬化剤との合計質量中にフェノール性水酸基含有ポリアミドが占める割合が通常20質量%以上、好ましくは30質量%以上であり、かつ芳香族系エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対して、ポリアミド中の活性水素と硬化剤中の活性水素との総量が0.7〜1.2当量である様にするのが好ましい。エポキシ基1当量に対して、活性水素の総量が0.7当量に満たない場合、あるいは1.2当量を超える場合は、いずれも硬化が不完全となって良好な硬化物性が得られない恐れがある。
エポキシ樹脂組成物には、上述したフェノール性水酸基含有ポリアミド、芳香族系エポキシ樹脂、硬化剤の他に、硬化促進剤等が併用されていてもよい。
硬化促進剤の具体例としては、例えば2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等の第3級アミン類、トリフェニルホスフィン等のホスフィン類、オクチル酸スズ等の金属化合物等が挙げられる。硬化促進剤は、エポキシ樹脂100質量部に対して0.1〜5.0質量部が必要に応じて用いられる。
これら接着層としてのエポキシ樹脂組成物の調製方法をより具体的に説明する。まず、エポキシ樹脂組成物中の構成成分を溶解、及び/又は凝集無しに分散し得る溶剤、例えばN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、テトラメチル尿素、Y−ブチルラクトン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、1,4−ジオキサン、エチルセロソルブアセテート、トルエン、キシレン、ジエチルベンゼン、シクロヘキサン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノン等の溶剤に芳香族系エポキシ樹脂、硬化剤を添加溶解し、その後、フェノール性水酸基含有ポリアミドを添加して溶解させる。さらに、必要により硬化促進剤を溶解及び/又は分散させることにより、エポキシ樹脂組成物からなるワニスを得ることができる。溶剤は、溶解性等の点から非プロトン性極性溶媒が好適に使用される。これらの溶剤は、単独でも2種以上を併用してもよい。
ワニス調製時の温度は、特に限定されるものではないが、通常0〜70℃の範囲、好ましくは20〜40℃の範囲である。70℃以上の高温では、溶剤が揮発し易くなり濃度管理に注意が必要となるほか、エポキシ樹脂とフェノール性水酸基含有ポリアミドや硬化剤との反応が促進される場合もある。また、0℃以下の低温では、粘度上昇が大きくワニス中の固形分濃度が制限される。
ワニス中の、溶剤を除くエポキシ樹脂、フェノール性水酸基含有ポリアミド、硬化剤等の固形分濃度は、特に限定されるものではないが、通常、総計で5〜75質量%の範囲、好ましくは10〜60質量%の範囲、特に好ましくは10〜50質量%の範囲である。調製のための時間は、特に制限はなく、各組成分が均一に溶解及び/又は分散される範囲で任意に選択される。
本発明において用いられるワニスの最も好ましい組成としては、ビフェニル骨格含有エポキシ樹脂、ゴム変性したヒドロキシイソフタル酸−フェニルエーテル系ジアミン共重合物(フェノール水酸基含有ポリアミド)、硬化剤及び溶剤の組み合わせが挙げられる。この場合の組成比は、ビフェニル骨格含有エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対して、ポリアミド中の活性水素および硬化剤中の活性水素の総量が0.75〜1.25当量であるようにするのが好ましい。また、前記好ましい組成において、硬化剤とポリアミドとの使用割合は、両者の合計質量中にポリアミドが占める割合が70質量%以上であるのが好ましく、80〜95質量%の範囲であるのがさらに好ましい。また、前記好ましい組成において、溶剤の使用量は、溶剤を除く固形分濃度が35〜50質量%となる範囲が好ましい。
[1]測定方法
(1)接着強度(N/cm):基板における絶縁層同士の接着力を、テンシロンテスター(インテスコ社製、精密万能材料試験機2020型)を用いて測定した。測定に際しては、基板を幅10mm、長さ100mmに切断して試験片を作製し、粘着剤が両面に塗布された両面粘着テープを用いて、試験片の一方の導体層面をアルミニウム板に固定した。そして、アルミニウム板に固定されていない側における導体層が設けられた絶縁層を180度方向に50mm/分間の速度で引っ張り、他方の絶縁層から剥離して接着強度を求めた。
(2)線膨張係数[CTE](ppm)及びガラス転移温度[Tg](℃):作製した基板を塩化第二鉄水溶液中に浸漬し、導体層である銅箔を塩化第二鉄水溶液によって全面エッチングし、基板から導体層を全て除去した。エッチング後に得られた絶縁層の線膨張係数及びガラス転移温度Tgをサーモメカニカルアナライザー(TMA:TAインスツルメント社製、TMA2940型)を用いて求めた。
(3)寸法変化率(%):幅10mm、長さ200mmの試験片を作成し、この試験片を塩化第二鉄水溶液中に浸漬して導体層である銅箔を全面エッチングし、基板から導体層を全て除去した。そして、エッチング前に測定した試験片の寸法と、エッチング後およびエッチングした後にさらに150℃×30分の加熱処理を行った後の試験片の寸法とから、寸法変化率を求めた。なお、試験片の寸法測定は、デジタル読取顕微鏡(日本光器社製、NRM−D−2XZ型)を用いて行った。
(4)カール特性:縦100mm、横100mmの大きさの試験片を作製し、エッチング処理を施していない試験片、塩化第二鉄水溶液中に浸漬して導体層である銅箔を全面エッチングして基板から導体層を全て除去した試験片、前記のエッチング処理後に150℃×30分の加熱処理を行った試験片について、それぞれ23℃、60%RHの雰囲気中に24時間放置した後、曲率半径を測定し、以下のように評価した。
◎:曲率半径が80mm以上
○:曲率半径が50mm以上80mm未満
△:曲率半径が20mm以上50mm未満
×:曲率半径が20mm未満
(5)耐折強さ:繰り返しの屈曲耐性の指標となるものであり、JIS C−5016に記載の方法に準じて、折り曲げ面の耐折強さを曲率半径0.8mmで測定し、以下のように評価した。
○:繰り返し回数400回以上
△:繰り返し回数200〜399回
×:繰り返し回数0〜199回
[2]原料
測定に先立ち、絶縁層を形成する非熱可塑性ポリイミド前駆体溶液の合成と、接着層を形成するためのフェノール性水酸基含有ポリアミドおよびエポキシ樹脂組成物の調製を行った。なお、以下の説明において使用した用語は、以下のとおりである。
(反応成分)
BPDA:3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
DAPE:4,4′−ジアミノジフェニルエーテル
PDA :p−フェニレンジアミン
(溶媒)
DMAc:N,N−ジメチルアセトアミド
NMP :N−メチル−2−ピロリドン
(1)ポリイミド前駆体溶液(A)の合成
三つ口フラスコに窒素ガス気流下で、DAPE30.03g(0.15mol)、PDA91.92g(0.85mol)、DMAc2330g及びNMP999gを採取し、このフラスコを氷水中に入れて、内容物を30分間撹拌した。次いで、BPDA294.22g(1.00mol)を加え、40℃の湯浴中で1時間撹拌を行い、ポリアミック酸からなる均一な溶液を得た。これをポリイミド前駆体溶液(A)と称す。
(2)ポリイミド前駆体溶液(B)の合成
三つ口フラスコに窒素ガス気流下で、BPDA18.38g(62.5mmol)を採取し、DMAc122.5gを加えて溶解した。これにPDA6.62g(61.2mmol)とNMP52.5gとを加えて室温で一夜間撹拌し、固形分濃度12.5質量%のポリアミック酸からなる均一な溶液を得た。これをポリイミド前駆体溶液(B)と称す。
(3)フェノール性水酸基含有ポリアミドの合成
温度計、還流冷却器、滴下ロート、窒素導入口、撹拌装置のついた500mLの反応器に、N−メチル−2−ピロリドン224.3gと、ピリジン22.50gを仕込み、乾燥窒素を流し撹拌しながら、5−ヒドロキシイソフタル酸2.325g(0.0128モル)、イソフタル酸12.650g(0.0761モル)、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル20.130g(0.1005モル)と、塩化リチウム1.90gを加えた後、反応器内が95℃になるまで徐々に加熱して、固形分を溶解した。その後、反応器内を撹拌して95℃に保ち、亜リン酸トリフェニル48.75gを2時間で滴下し、さらに2時間反応させた。その後、95℃に保ち、CTBN−1300×8(宇部興産社製)31.50g(0.0088モル)をN−メチル−2−ピロリドン31.50gに溶解させた溶液を30分で滴下し、さらに2時間反応させた。
反応終了後、反応溶液を室温まで冷却し、撹拌しながら徐々に蒸留水120gを加えた後、2,000mL容器に蒸留水1,000gを仕込み、激しく撹拌しながら、前記溶液を加え、生成物を析出させた。析出物を濾過した後、1,000mLの反応容器にメタノール300gと蒸留水200gを仕込み、撹拌しながら、前記析出物を徐々に加え、60℃に昇温後、2時間撹拌洗浄し、室温まで冷却した後、濾過した。その後更に、1,000mLの反応容器に蒸留水500gを仕込み、撹拌しながら、前記濾過物を徐々に加え、90℃に昇温後、2時間撹拌洗浄し、室温まで冷却した後、濾過し、乾燥して下記式(7)で表すゴム変性したフェノール性水酸基含有ポリアミドを得た。
得られたゴム変性したフェノール性水酸基含有ポリアミドの量は62g、対数粘度は0.47dl/g(ジメチルアセトアミド溶液、30℃)であり、式(7)中、e、f、g、h、i、j、kは平均重合度であってe:f=1:6、重量平均分子量は40,000であった。
(4)エポキシ樹脂組成物の調製
撹拌装置、冷却管を具備した2L容器に、メチルエチルケトン320質量部とN−メチル−2−ピロリドン80質量部とから成る混合溶媒に、エポキシ樹脂NC−3000H(日本化薬社製、エポキシ当量289g/eq、軟化点58℃、平均繰り返し数=2.5)60質量部と、硬化剤としてのフェノールアラルキル樹脂(商品名ザイロックXLC−3L、三井化学社製、水酸基当量173g/eq)28.5質量部とを添加し、30℃の温度で1時間を要して完全に溶解させた。次いで、上記(3)により得られたところの、ゴム変性されたフェノール性水酸基含有ポリアミド210質量部を4分割し、15分毎に添加した後、更に30℃の温度で4時間を要して撹拌下にて溶解させた。次いで、硬化促進剤としてイミダゾール誘導体(2PHZ−PW、四国化成社製)1.2質量部を添加し、1時間充分に分散させ、本発明で用いられるエポキシ樹脂組成物を得た。
[実施例1]
電気分解によって得られた厚み18μmの銅箔を金属枠に固定し、この銅箔上に上記ポリイミド前駆体溶液(A)を熱硬化後の被膜の厚みが7μmになるようにバーコータによって塗布し、130℃で10分間乾燥した。次いで、100℃から360℃まで2時間かけて昇温した後、360℃で2時間熱処理し、ポリイミド前駆体を熱硬化させてイミド化し、銅箔が積層されたポリイミドフィルムを得た。
次にこの銅箔が積層されたポリイミドフィルムのフィルム面に、上記のように作製したエポキシ樹脂組成物からなるワニスをクリアランスが20μmのアプリケータを用いて塗布し、100℃で10分間乾燥し、B−ステージ化された厚み3μmのエポキシ樹脂組成物よりなる接着層を形成した。そして、導体層/絶縁層/接着層からなる3層構造の積層フィルムを、接着層同士が向かい合うように積層し、単位面積当たり2.9MPaの圧力となるようプレスして室温から170℃まで30分を要して昇温し、更に170℃で1時間保持して、接着硬化した。
得られた導体層/絶縁層/接着層/絶縁層/導体層の5層構造の積層フィルムは、導体層の厚みがそれぞれ18μm、両側に設けられた絶縁層の全体の厚みが14μm、接着層の厚みが6μmであり、全体の厚みが56μmであった。
このフレキシブルプリント配線板用基板の物性などを表1に示す。
[実施例2]
実施例1で用いたポリイミド前駆体溶液(A)に代えてポリイミド前駆体溶液(B)を用いた。そしてそれ以外は実施例1と同様にして、厚みが56μmのフレキシブルプリント配線板用基板を得た。
得られたフレキシブルプリント配線板用基板の物性などを表1に示す。
[実施例3]
実施例1で用いたポリイミド前駆体溶液(A)に代えてポリイミド前駆体溶液(B)を用い、3層構造の積層フィルムにおける絶縁層の厚みを14μmとした。そしてそれ以外は実施例1と同様にして、厚みが70μmのフレキシブルプリント配線板用基板を得た。
得られたフレキシブルプリント配線板用基板の物性などを表1に示す。
[実施例4]
実施例1で用いたポリイミド前駆体溶液(A)に代えてポリイミド前駆体溶液(B)を用い、3層構造の積層フィルムにおける絶縁層の厚みを14μmとし、接着層の厚みを7μmとした。そしてそれ以外は実施例1と同様にして、厚みが78μmのフレキシブルプリント配線板用基板を得た。
得られたフレキシブルプリント配線板用基板の物性などを表1に示す。
実施例1〜4は、いずれも片面に導体層が設けられた絶縁層のフィルム面同士を特定の接着層にて一体化し、しかも絶縁層の厚みが本発明の範囲であったため、絶縁層同士の接着強度に優れたものであった。また、CTEや寸法変化率が小さく寸法安定性に優れており、カール特性や耐折性にも優れたフレキシブルプリント配線板用基板が得られた。
比較例1
3層構造の積層フィルムにおける絶縁層の厚みを14μmとするとともに接着層の厚みを1μmとした。そしてそれ以外は実施例1と同様にして、厚みが66μmのフレキシブルプリント配線板用基板を得た。
得られたフレキシブルプリント配線板用基板の物性などを表1に示す。
比較例2
3層構造の積層フィルムにおける接着層の厚みを7μmとした。そしてそれ以外は実施例1と同様にして、厚みが64μmのフレキシブルプリント配線板用基板を得た。
得られたフレキシブルプリント配線板用基板の物性などを表1に示す。
比較例3
実施例1で用いたポリイミド前駆体溶液(A)に代えてポリイミド前駆体溶液(B)を用い、3層構造の積層フィルムにおける接着層の厚みを7μmとした。そしてそれ以外は実施例1と同様にして、厚みが64μmのフレキシブルプリント配線板用基板を得た。
得られたフレキシブルプリント配線板用基板の物性などを表1に示す。
比較例1は、接着層に対する絶縁層の厚みの比率が高すぎたため絶縁層同士の接着強度が低くなり、本発明における絶縁層同士の接着強度が得られなかった。
比較例2、3は、接着層に対する絶縁層の厚みの比率が低すぎたため、寸法安定性、カール特性、耐折性に劣るものとなった。
Claims (6)
- フレキシブルプリント配線板用の基板であって、
エポキシ樹脂組成物からなる接着層と、
前記接着層の両面にそれぞれ積層されるとともに、非熱可塑性ポリイミド樹脂からなる一対のフィルムにて形成された絶縁層と、
各フィルムの外表面に設けられた導体層とを備え、
前記接着層の両面に積層された絶縁層の全体の厚みは、10〜100μmであるとともに前記接着層の厚みの2〜10倍であり、
前記接着層を介した絶縁層同士の接着強度が7.0N/cm以上である。 - 請求項1に記載のフレキシブルプリント配線板用の基板であって、エポキシ樹脂組成物が、フェノール性水酸基含有ポリアミドと、芳香族系エポキシ樹脂と、フェノール性水酸基含有ポリアミド以外の硬化剤とを含有する。
- フレキシブルプリント配線板用の基板の製造方法であって、
非熱可塑性ポリイミド樹脂からなるフィルムであってその片面に導体層が積層された第1及び第2の絶縁層を準備し、
前記第1及び第2の絶縁層の少なくとも一方の絶縁層のフィルム面にエポキシ樹脂組成物からなるワニスを塗布し、
前記第1の絶縁層のフィルム面と第2の絶縁層のフィルム面とが向かい合うように、これら第1の絶縁層と第2の絶縁層とを、前記ワニスを介して積層し、
積層した第1の絶縁層と第2の絶縁層とを加熱雰囲気下で圧着して、
これら第1及び第2の絶縁層の全体の厚みが10〜100μmであるとともに前記ワニスによって形成される接着層の厚みの2〜10倍であり、かつ前記接着層を介した絶縁層同士の接着強度が7.0N/cm以上であるようにする。 - 請求項3に記載のフレキシブルプリント配線板用の基板の製造方法であって、エポキシ樹脂組成物が、フェノール性水酸基含有ポリアミドと、芳香族系エポキシ樹脂と、硬化剤とを含有する。
- フレキシブルプリント配線板用の基板の製造方法であって、
非熱可塑性ポリイミド樹脂からなる厚み5〜50μmのフィルムであって、その片面に導体層が積層されたものを、絶縁層として準備し、
絶縁層のフィルム面に、エポキシ樹脂組成物からなるワニスを、絶縁層の厚みの0.1〜0.5倍となるように塗布して乾燥することにより、接着層が形成された積層フィルムを作製し、
2枚の積層フィルムを用いて接着層同士が向かい合うように積層し、
前記積層したフィルムどうしを、加熱雰囲気下で圧着して、接着強度が7.0N/cm以上であるようにする。 - 請求項5に記載のフレキシブルプリント配線板用の基板の製造方法であって、エポキシ樹脂組成物が、フェノール性水酸基含有ポリアミドと、芳香族系エポキシ樹脂と、硬化剤とを含有する。
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