JPWO2004082033A1 - 半導体発光素子及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

半導体発光素子は、発光機能を有する半導体基板(2)とアノード電極(3)とオーミックコンタクト領域(4)と合金化阻止用の光透過層(20)と金属光反射層(5)と導電性支持基板(8)とを有する。前記光透過層(20)は絶縁性を有する材料から成り、前記半導体基板(2)と前記金属光反射層(5)との合金化を阻止する機能を有する。オーミックコンタクト領域(4)は光透過可能な厚みに形成される。前記半導体基板(2)から発生した光は前記光透過層(20)を通って前記金属光反射層(5)で反射し、且つ前記オーミックコンタクト領域(4)を通って前記金属光反射層(5)で反射する。この結果、半導体発光素子の発光効率が高くなる。

Description

本発明は、例えばAlGaAs系、AlGaInP系、GaN系等の化合物半導体等が発光層に使用されている高発光効率の半導体発光素子及びその製造方法に関する。
従来の典型的な半導体発光素子は、GaAsから成る支持基板と、この支持基板上に形成された発光に寄与する複数の半導体層とを有する。前記発光に寄与する複数の半導体層はそれぞれは、AlGaInP系化合物半導体から成る。このAlGaInP系化合物半導体は、GaAs支持基板に対して比較的良好に格子結合されるため、GaAs支持基板上に比較的結晶性の良好な半導体層を得ることができる。
しかしながら、GaAs支持基板は、AlGaInP系化合物半導体から成る発光に寄与する複数の半導体層に含まれている発光層即ち活性層から発光された光の波長帯域での光吸収係数が極めて高い。このため、発光層から支持基板側に放出された光の多くはGaAs支持基板に吸収されてしまい、高い発光効率を有する半導体発光素子を得ることが出来なかった。
上記のGaAs支持基板による光吸収の問題を解決するための方法として、前述の半導体発光素子の形成と同様にGaAs支持基板上に発光に寄与する複数の半導体層をエピタキシャル成長させ、その後にGaAs支持基板を除去し、発光に寄与する複数の半導体層(以下、半導体基板と言う。)に対して例えばGaPから成る光透過性基板を貼着し、更にこの光透過性基板の下面に光反射性を有する電極を形成する方法が知られている。しかし、この方法に従う光透過性基板と光反射性電極とを有する構造は、発光層を含む半導体基板と光透過性基板との界面における抵抗が比較的大きくなり、この抵抗によってアノード電極とカソード電極との間の順方向電圧が比較的大きくなるという欠点を有する。
上記欠点を解決するための方法として、本件出願人に係わる日本の特許出願公開公報 特開2002−217450号(文献1と言う。)に、発光層を含む半導体基板の下面側にAuGeGa合金層を分散的に形成し、AuGeGa合金層及びこれによって覆われていない半導体基板の下面をAl等の金属反射層で覆い、更に、この金属反射層に例えば導電性を有するシリコンから成る導電性支持基板を貼着する方法が開示されている。この方法における、前記AuGeGa合金層は例えばAlGaInP等の半導体基板に対して比較的良好にオーミック接触する。従って、この構造によると、アノード電極とカソード電極との間の順方向電圧を低下させることができる。
また、発光層から支持基板側に放出された光を金属反射膜によって反射させることができるので、高い発光効率を得ることができる。
しかし、前記文献1に記載の半導体発光素子では、複数の製造プロセス中の種々の熱処理に起因して、金属反射膜とこれに隣接する半導体基板との間に反応が生じ、その界面における反射率が低下することがあった。このため、期待されたほどには、発光効率の高い半導体発光素子を歩留り良く生産することができなかった。
そこで、本発明の目的は、発光効率の向上が可能な半導体発光素子及びその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明を、実施形態を示す図面の符号を参照して説明する。なお、本発明の説明及び特許請求の範囲での参照符号は、本発明の理解を助けるためのものであって、本発明を限定するものではない。
本発明に従う半導体発光素子は、発光に寄与する複数の化合物半導体層11,12,13を有し、且つ光を取り出すための一方の主面15とこの一方の主面15と反対側の他方の主面16とを有する半導体基板2と、
前記半導体基板2の一方の主面15に接続された電極3と、
前記半導体基板2の他方の主面16の一部に配置され且つ前記半導体基板2にオーミック接触しているオーミックコンタクト領域4と、
前記半導体基板2の他方の主面16における前記オーミックコンタクト領域4が配置されていない部分の少なくとも一部に配置され、且つ前記半導体基板2で発光した光を透過させる機能を有し且つ前記半導体基板2と金属との反応を阻止又は抑制する機能を有している光透過層20と、
前記オーミックコンタクト領域4及び前記光透過層20を覆うように配置され且つ前記半導体基板2から発生した光を反射する機能を有している金属光反射層5と
備えている。
本発明における半導体発光素子は、完成した発光素子のみでなく、中間製品としての発光チップであってもよい。
なお、前記光透過層20は、電気絶縁性を有する膜であることが望ましい。
また、前記光透過層20は、SiO,SiO,MgO,In,ZrO,SnO,Al,TiO,ZnO及びTaOから選択された1種以上の無機系酸化物、又は透光性ポリイミド樹脂から成ることが望ましい。
また、前記光透過層20は、3nm〜1μmの範囲の厚みを有することが望ましい。
また、光透過層20は、量子力学的トンネル効果を得ることができる厚みを有することが望ましい。
また、前記オーミックコンタクト領域4は前記半導体基板2の他方の主面16に分散配置された多数の島状部分、又は格子状領域、又はストライプ状領域から成ることことが望ましい。
また、前記半導体基板2はこの他方の主面16に露出しているGa系化合物半導体層11を有し、前記オーミックコンタクト領域4は金属材料とGaとの合金層から成ることが望ましい。なお、前記Ga系化合物半導体層11は、導電型決定不純物をそれぞれ含む、
AlGaIn1−x−yP、ここで、x,yは0≦x<1、0<y≦1、0<x+y≦1を満足する数値、から成る化合物半導体層、
AlGaIn1−x−yAs、ここで、x,yは0≦x<1、0<y≦1、0<x+y≦1を満足する数値、から成る化合物半導体層、及び
AlGaIn1−x−yN、ここで、x,yは0≦x<1、0<y≦1、0<x+y≦1を満足する数値、から成る化合物半導体
から選択された1つであることことが望ましい。
また、前記金属光反射層5は、前記オーミックコンタクト領域4よりも反射率の大きい金属層であることが望ましい。
また、前記金属光反射層5はアルミニウム層であることが望ましい。
また、前記半導体発光素子は、更に、前記金属光反射層5に結合された導電性支持基板8を有していることが望ましい。
また、前記導電性支持基板8は不純物を含むシリコン支持基板であり、更に、前記シリコン支持基板に接続された別の電極9を有することが望ましい。
また、前記半導体発光素子は、
発光に寄与する複数の化合物半導体層11,12,13を有し、且つ光を取り出すための一方の主面15とこの一方の主面と反対側の他方の主面16とを有する半導体基板2を用意する第1の工程と、
前記半導体基板2の他方の主面16の一部にオーミックコンタクト領域4を形成し、且つ前記半導体基板2の他方の主面16の残部の少なくとも一部に光透過性を有し且つ前記半導体基板2と金属との反応を阻止又は抑制する機能を有している光透過層20を形成する第2の工程と、
前記オーミックコンタクト領域4及び前記光透過層20を覆うように光反射性を有する金属光反射層5を形成する第3の工程と
を備えて製造することが望ましい。
また、前記半導体基板2を用意する第1の工程は、
化合物半導体基板30を用意する工程と、
前記化合物半導体基板30の上に発光に寄与する複数の化合物半導体層11,12,13をエピタキシャル成長させる工程と、
前記化合物半導体基板30を除去する工程と
を有していることが望ましい。
また、前記半導体基板2はこの他方の主面16に露出しているGa系化合物半導体層11を有し、且つ前記第2の工程は、
前記半導体基板2の前記他方の主面16の一部に遷移金属層17を形成する工程と、
前記半導体基板2の前記Ga系化合物半導体層11に前記遷移金属層17を介して拡散させることが可能な金属材料を含む層18を前記遷移金属層17の上に形成する工程と、
前記遷移金属層17及び前記金属材料を含む層18を伴なった前記半導体基板2に、前記Ga系化合物半導体層11を構成する元素と前記金属材料との共晶点よりも低い温度の加熱処理を施して前記金属材料を前記遷移金属層17を介して前記Ga系化合物半導体層(11)に導入して前記Ga系化合物半導体層11を構成する元素と前記金属材料との合金層から成り且つ光を透過させることが可能な厚みを有しているオーミックコンタクト領域4を形成する工程と、
前記遷移金属層17及び前記金属材料を含む層18を除去する工程と
を有していることが望ましい。
また、前記半導体発光素子の製造方法は、更に、前記金属光反射層に導電性支持基板を結合させる工程を有していることが望ましい。
本発明に従う半導体発光素子は、発光機能を有する半導体基板2と金属光反射層5との間に、光透過性を有し且つ半導体と金属との反応を阻止又は抑制する機能を有する光透過層20を備えているので、製造プロセス中の種々の熱処理工程における金属光反射層5と半導体基板2との間の反応が阻止又は抑制され、金属光反射層5の反射率の低下を防止することができる。このため、金属光反射層5の論理的な反射率に基づいて算出される高い発光効率を有する半導体発光素子を、容易且つ高い歩留まりで生産することができる。
本発明の好ましい実施形態に従うオーミックコンタクト領域4は、従来のAuGeGaから成るオーミックコンタクト領域よりも光吸収率が低い金属材料とGaとの合金層から成る。このため、オーミックコンタクト領域4での光吸収が抑制され、半導体基板2中で発生し、半導体基板2の他方の主面16方向に放射した光の多くをオーミックコンタクト領域4とGa系化合物半導体層11との界面で反射させることができる。また、オーミックコンタクト領域4が薄く形成されているので、半導体基板2の中で発生し、半導体基板2の他方の主面16方向に放射した光の一部がオーミックコンタクト領域4を通過し、金属光反射層5で反射されて半導体基板2の一方の主面15側に進み、有効な光出力となる。このため、半導体発光素子の出力光量の増大を図り、発光効率を高めることができる。
また、出力光量が従来と同一で良い場合には、オーミックコンタクト領域4と金属光反射層5との界面における反射量が多くなる分だけ、オーミックコンタクト領域4の面積を増大させることができる。換言すれば、オーミックコンタクト領域4の面積を増大しても、出力光量を従来と同一にすることができる。このようにオーミックコンタクト領域4の面積を増大させると、発光時における電流通路の抵抗が小さくなり、順方向電圧が低下し、電力損失が小さくなり、発光効率が向上する。
また、本発明の好ましい実施形態に従う製造方法によれば、遷稜金属層17の働きによって所望のオーミックコンタクト領域4を良好且つ容易且つ生産性良く形成することができる。即ち、遷移金属層17は化合物半導体を構成する元素を固相分解する機能及び半導体表面を清浄化する機能を有するため、遷移金属層17を介して半導体基板2と金属材料層18とを加熱すると、比較的低温(共晶温度以下)で半導体材料と金属材料が固相拡散する。この低温の固相拡散によれば、オーミックコンタクト領域4が薄く形成され且つ金属光反射層5を液化して半導体材料との合金化を促す作用を有する金属材料(例えば、Ge)を含まないオーミックコンタクト領域4が得られる。このため、オーミックコンタクト領域4の光吸収が少なくなる。
図1は、本発明の第1の実施形態に従う半導体発光素子を示す断面図である。
図2は、図1の半導体発光素子のA−A線断面図である。
図3は、図1の半導体発光素子の製造工程を説明するための発光半導体基板の断面図である。
図4は、図3の発光半導体基板に遷移金属層と金(Au)層とを設けたものを示す断面図である。
図5は、図4に示す発光半導体基板に熱処理を施してオーミックコンタクト領域を形成したものを示す断面図である。
図6は、図5から遷移金属層と金層を除去したものを示す断面図である。
図7は、図6の発光半導体基板に光反射層と第1の接合金属層を設けたものを示す断面図である。
図8は、図7のものに導電性シリコン支持基板を貼り合せたものを示す断面図である。
図9は、オーミックコンタクト領域を形成する時の熱処理温度と本発明及び従来例に従うオーミックコンタクト領域と光反射層との複合層の反射率との関係を示す図である。
図10は、本発明に従う第2の実施形態の半導体発光素子を図1と同様に示す断面図である。
図11は、図10の半導体素子のB−B線断面図である。
第1の実施形態
次に、図1〜図9を参照して本発明の第1の実施形態に従う半導体発光素子1即ち発光ダイオード及びその製造方法を説明する。
半導体発光素子1は、発光ダイオードを構成するものであって、図1に概略的に示すように、発光に寄与する複数の化合物半導体層を含む発光半導体基板2と、第1の電極としてのアノード電極3と、オーミックコンタクト領域4と、金属光反射層5と、第1及び第2の接合金属層6、7と、導電性支持基板としてのシリコン支持基板8と、第2の電極としてのカソード電極9と、電流ブロック層10と、本発明に従う光透過層20とから成る。なお、前記発光半導体基板2を主半導体領域又は発光機能領域と呼ぶことができる。
発光半導体基板2は、第1導電型を有する第1の化合物半導体層としてのn型クラッド層11と、活性層12と、第2導電型を有する第2の化合物半導体層としてのp型クラッド層13と、p型化合物半導体から成る電流拡散層14とを順次にエピタキシャル成長させたものから成る。なお、n型クラッド層11、活性層12及びp型クラッド層13から成る部分を発光半導体領域と呼ぶことができる。また、活性層12を発光層と呼ぶことができる。発光半導体基板2は、光取り出し側の一方の主面15とこれと反対側の他方の主面16とを有する。
n型クラッド層11は、Ga系化合物半導体層であることが望ましいくは、例えば
化学式 AlGaIn1−x−yP、
ここで、x,yは0≦x<1、
0<y≦1、
0<x+y≦1を満足する数値、
から成る3−5族化合物半導体にn型不純物(例えばSi)をドーピングしたものであることが望ましい。上記化学式における、Al(アルミニウム)の割合xは好ましくは0.15〜0.45、より好ましくは0.2〜0.4である。また、Ga(ガリウム)の割合yは好ましくは0.15〜0.35、より好ましくは0.4〜0.6である。上記化学式に従う3−5族化合物半導体は少なくともGa(ガリウム)とP(リン)とを含み、必要に応じてIn(インジウム)を含む。n型クラッド層11のn型不純物の濃度は5×1017cm−3以上であることが望ましい。このn型クラッド層11に含まれるGaはオーミックコンタクト領域4の形成に寄与する。
なお、図1のn型クラッド層11の位置に化学式AlGaIn1−x−yPで示すことができる3−5族化合物半導体から成るn型コンタクト層を設け、このn型コンタクト層と活性層12との間にn型クラッド層を設けることができる。n型コンタクト層とn型クラッド層との両方を設ける時には、これ等の両方が第1の化合物半導体層として機能する。なお、n型コンタクト層を設ける時には、n型クラッド層の材料をn型コンタクト層の材料と別にすることができる。
n型クラッド層11の上に配置された活性層12は、
化学式 AlGaIn1−x−yP、
ここで、x,yは0≦x≦1、
0≦y≦1、
0≦x+y≦1
を満足する数値、
から成るp型の3−5族化合物半導体から成る。この実施形態では、活性層12に、p型クラッド層13よりも低い濃度でp型不純物がドープされている。しかし、活性層12にn型不純物をドープすること、又は導電型決定不純物をドープしないことも可能である。図1にはn型クラッド層11と活性層12とp型クラッド層13とからなるダブルヘテロ接合構造の発光領域が示されている。従って、活性層12が単一の層で示されているが、この単一の活性層12の代わりに周知の多重量子井戸(MQW:Multi−Quantum−Well)構造、又は単一量子井戸(SQW:Single−Quantum−Well)構造の活性層を設けることができる。
活性層12の上に形成されたp型クラッド層13は、
化学式AlGaIn1−x−y P、
ここでx,yは0≦x≦1、
0≦y≦1、
0≦x+y≦1
を満足する数値、
で示すことができるp型の3−5族化合物半導体からことが望ましい。上記化学式におけるAlの割合xは好ましくは0.15〜0.5の範囲に設定される。p型クラッド層13のp型不純物(例えばZn)の濃度は例えば5×1017cm−3以上に決定される。
p型クラッド層13の上に配置された電流拡散層14は発光半導体基板2に流れる順方向電流の分布の均一性を高める働きと、アノード電極3のオーミック接触を可能にする働きと、活性層12で発光した光を発光素子の外部に導出する働きを有し、例えばGaP、又はGaIn1−xP又はAlGa1−x As等のp型の3−5族化合物半導体から成る。この電流拡散層14のp型不純物濃度はp型クラッド層13よりも高く設定されている。なお、電流拡散層14の上に更にp型化合物半導体から成るp型コンタクト層を設けることができる。
電流拡散層14の中央上部に配置された電流ブロック層10は絶縁層から成る。この電流ブロック層10は発光半導体基板2の中央部に順方向電流が集中して流れることを防止する。
アノード電極3は例えば、Cr(クロム)層とAu(金)層との複合層から成り、電流拡散層14と電流ブロック層10との上に配置され、電流拡散層14にオーミック接触している。また、アノード電極3は順方向電流を均一に流すために基板2の主面15に対して垂直な方向から見て網目又は格子状に形成されている。なお、アノード電極3を光透過性電極とすることもできる。
オーミックコンタクト領域4は発光半導体基板2の他方の主面16に分散配置されている。即ち、発光半導体基板2の他方の主面16から見てn型クラッド層11に島状に埋め込まれた状態に各オーミックコンタクト領域4が形成されている。従って、発光半導体基板2の他方の主面16には、各オーミックコンタクト領域4とこれ等の間のn型クラッド層11との両方が露出する。
各オーミックコンタクト領域4は実質的にGaとAuのみから成る合金層即ち混合層から成り、n型クラッド層11及び光反射層5に対してオーミック接触している。GaAu合金層から成る各オーミックコンタクト領域4は、好ましくは20〜1000オングストロームの厚さに形成される。オーミックコンタクト領域4の厚みが20オングストロームよりも薄くなると、良好にオーミック接触をとることができなくなり、その厚みが1000オングストロームを越えると、オーミックコンタクト領域4の光透過性が悪くなる。
AuGa合金層から成るオーミックコンタクト領域4の光吸収率は、前記文献1のAuGeGa合金層の光吸収率よりも小さく、AuGa合金層から成るオーミックコンタクト領域4の光透過率は、前記文献1のAuGeGa合金層の光透過率よりも大きい。即ち、前記文献1のAuGeGa合金層は、光透過を阻害するGe(ゲルマニウム)を含み且つ2000オングストローム以上の厚さを有するので、前記文献1のオーミックコンタクト領域では、オーミックコンタクト領域によって多くの光が吸収され、オーミックコンタクト領域を透過する光もほとんどない。これに対して、本実施形態のオーミックコンタクト領域4はGeを含まないAuGa合金層から成り且つ20〜1000オングストロームの比較的薄い厚さを有するので、光透過率が従来のAuGeGaよりも大きくなる。なお、本願での光透過率、光吸収率及び光反射率は活性層12から放射された光に対するものである。
n型クラッド層11の表面はオーミックコンタクト領域4及び本発明に従う光透過層20を介して金属光反射層5で覆われている。n型クラッド層11と金属光反射層5との間に配置された本発明に係わる絶縁性の光透過層20は、金属光反射層5とn型クラッド層11との間の反応即ち合金化を抑制する。このため、製造プロセス中の種々の熱処理工程を経た後においても、金属光反射層5は高い反射率を維持する。金属光反射層5の表面の反射率は、オーミックコンタクト領域4とn型クラッド層11との界面の反射率よりも大きい。活性層12から発光半導体基板2の他方の主面16側に放射された光の一部は本発明に従う光透過層20を通って金属光反射層5の表面に至り、この光反射層5の表面で反射して発光半導体基板2の一方の主面15側に戻される。もし、前記文献1と同様に金属光反射層5をn型クラッド層11に直接に接触させれば、製造工程中の加熱処理によって金属光反射層5とn型クラッド層11との界面に光吸収層が生成される。このために、金属光反射層5における光反射率が低下する。これに対して本発明に従う絶縁性の光透過層20は、製造工程中の加熱処理によって金属光反射層5とn型クラッド層11との界面に光吸収層が生成されることを防止する。このため、本発明に従う絶縁性の光透過層20を伴った金属光反射層5の光反射率は前記文献1の光吸収層を伴った金属光反射層の光反射率よりも20%程度高くなる。即ち、図1の発光半導体基板2側から光透過層20に入射した光の大部分が光透過層20を介して金属光反射層5に至り、金属光反射層5で反射して発光半導体基板2の一方の主面側に戻される。これにより、発光素子の光の取り出し効率が向上する。
また、本実施形態に従うオーミックコンタクト領域4はGeを含まず実質的にAuGaのみから成り、且つ20〜1000オングストローム程度に極く薄く形成されている。従って、発光半導体基板2側からオーミックコンタクト領域4に入射した光の一部はオーミックコンタクト領域4を通って金属光反射層5に至り、金属光反射層5で反射して発光半導体基板2の一方の主面側に戻される。このため、図1のオーミックコンタクト領域4と金属光反射層5との複合層の光反射率は前記文献1のオーミックコンタクト領域と金属光反射層との複合層の光反射率よりも大きい。
上述から明らかなように、金属光反射層5の光透過層20を伴った部分及びオーミックコンタクト領域4を伴った部分のいずれにおいても光反射率が改善されている。これにより、発光素子の光の取り出し効率が前記文献1よりも向上する。
絶縁性の光透過層20は、n型クラッド層11の表面に格子状又は網状に形成されている。しかし、光透過層20の平面パターンは格子状又は網状に限定されるものではなく、例えば多数の島状部分を分散配置したパターン又はストライプ状パターンであってもよい。光透過層20は、半導体基板2と金属光反射層5との合金化反応を阻止又は抑制する機能を有し且つ活性層12から金属光反射層5側に放射された光を通過させる機能を有する材料から選択される。本実施形態では光透過層20がシリコン酸化物(SiO)から成る。しかし、光透過層20を、SiO(二酸化珪素),SiO(一酸化珪素),MgO(酸化マグネシウム),In(酸化インジウム),ZrO(酸化ジルコニウム),SnO(酸化スズ),Al(酸化アルミニウム),TiO(酸化チタン),ZnO(酸化亜鉛)及びTaO(酸化タンタル)から選択された1種以上の無機系酸化物、又は透光性ポリイミド樹脂で形成することができる。活性層12から放射された光に対する光透過層20の光透過率はオーミックコンタクト領域4の光透過率よりも大きい。光透過層20は、合金化反応を阻止又は抑制できる厚み、例えば3nm(30Å)〜1μmの範囲の厚みを有する。この光透過層20のより好ましい厚みは、量子力学的トンネル効果を得ることができる厚み、例えば3〜10nmの範囲の厚みである。
第1の接合金属層6はAu(金)から成り、金属光反射層5の下面全体に形成されている。第2の接合金属層7はAu(金)から成り、導電性を有するシリコン支持基板8の一方の表面に形成されている。第1及び第2の接合金属層6,7は熱圧着法によって相互に結合されている。
導電性支持基板としてのシリコン支持基板8は、シリコンに不純物を導入したものであり、発光半導体基板2の機械的支持機能と放熱体としての機能と電流通路としての機能とを有する。
カソード電極9はシリコン支持基板8の下面全体に形成されている。シリコン支持基板8の代わりに金属支持基板を設ける場合には、これがカソード電極となるので、図1のカソード電極9を省くことができる。
図1の半導体発光素子1を製造する時には、まず図3(A)に示す例えばGaAsからなる化合物半導体基板30を用意する。次に、化合物半導体基板30の上に、周知のMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法によってn型クラッド層11、活性層12、p型クラッド層13、及び電流拡散層14を順次にエピタモシャル成長させる。本実施形態では、n型クラッド層11、活性層12、p型クラッド層13、及び電流拡散層14が発光半導体基板2とよばれている。発光半導体基板2は化合物半導体から成るので、化合物半導体基板30の上に転位及び欠陥の少ない発光半導体基板2を形成することができる。
次に、化合物半導体基板30を除去して、図3(B)に示す発光半導体基板2を残存させる。図3(A)では、発光半導体基板2の他方の主面16側に化合物半導体基板30を配置したが、この代わり、発光半導体基板2の一方の主面15側に化合物半導体基板30を配置することができる。この場合には、化合物半導体基板30の除去を図3よりも後の工程で実行することができる。
次に、発光半導体基板2の他方の主面16即ちn型クラッド層11の表面上に、シリコン酸化物を周知のスパッタリング又はプラズマCVD等によって被着させることによってシリコン酸化膜を形成する。続いて、このシリコン酸化膜の一部をホトリソグラフィー技術によって除去し、図3(B)に示す網状のシリコン酸化膜から成る絶縁性の光透過層20を発光半導体基板2の他方の主面16に形成する。これにより、発光半導体基板2の他方の主面16の一部が絶縁性の光透過層20で覆われ、残部が露出する。
次に、発光半導体基板2の他方の主面16において、光透過層20の間に島状に露出したn型クラッド層11の表面上に例えばCr(クロム)から成る遷移金属層17とAu(金)層18とを真空蒸着法によって順次に形成する。図4の遷移金属層17の厚みは10〜500オングストローム,金層18の厚みは200〜10000オングストローム程度に決定される。
次に、図4に示す遷移金属層17と金層18とを伴なった発光半導体基板2に対してn型クラッド層11の中のGa(ガリウム)と金層18のAu(金)との共晶点即ち共融点(345℃)よりも低い温度(例えば300℃)の加熱処理(アニール)を施す。これにより、金層18のAuが遷移金属層17を介してn型クラッド層11に拡散し、GaとAuとの合金層から成るオーミックコンタクト領域4が生じる。
上述の加熱処理の温度と時間は,オーミックコンタクト領域4の厚みを20〜1000オーグストロームの範囲に制限するように決定される。また、上述の加熱処理の温度は、薄く且つ均一な厚みを有し且つ低い抵抗を有するオーミックコンタクト領域4を得るために、Ga(ガリウム)とAu(金)との共晶点即ち共融点よりも低い任意の温度に決定される。
上述の加熱処理の温度の好ましい範囲を調べるために、オーミックコンタクト領域4を形成する時の熱処理温度を複数段階に変化させて複数の発光素子を形成し、各発光素子におけるオーミックコンタクト領域4と金属光反射層5とを1つの反射部分とみなした時のこの反射部分の反射率を測定した。この測定結果が図9の特性線Aで示されている。なお、ここでの反射率の測定は波長650nmの赤色光で行われている。比較のために、前記文献1のAuGeGaから成るオーミックコンタクト領域を形成する時の熱処理温度を複数段階に変化させて複数の発光素子を形成し、各発光素子におけるオーミックコンタクト領域と金属光反射層とを1つの反射部分とみなした時のこの反射部分の反射率を測定した。この測定結果が図9の特性線Bで示されている。
特性線Bに示す従来のGe(ゲルエニウム)が含まれているオーミックコンタクト領域の場合には、300℃の熱処理で反射率が約30%であり、特性線Aの本発明の実施形態に従うGeを含まない場合には、300℃の熱処理で反射率が約60%である。従って、本発明の実施形態によってオーミックコンタクト領域4と金属光反射層5とからなる複合化された反射部分の反射率が約30%向上している。図9の特性線Aによれば熱処理温度が低いほど反射率が高くなっている。しかし、熱処理温度が低くなり過ぎると、オーミックコンタクト領域4とn型クラッド層11との間の接触抵抗が大きくなる。この接触抵抗を2×10−4Ωcm以下に抑えるためには、熱処理温度を好ましくは250〜340℃、より好ましくは290〜330℃とする。
遷移金属層17は、熱処理時にn型クラッド層11を構成しているAlGaInPを各元素に分解し、各元素を動き易くする作用、及びn型クラッド層11の表面を清浄化する作用を有する。遷移金属層17の上記作用によってGaとAuとの共晶点よりも低い温度の熱処理によってAuがn型クラッド層11に拡散し、GaとAuとの合金化層又は混合層から成るオーミックコンタクト領域4が極薄く形成される。
次に、図5の熱処理後の遷移金属層17及び金層18をエッチングで除去して図6のオーミックコンタクト領域4と光透過層20とを伴なった発光半導体基板2を得る。AuとGaとの共晶点よりも低い温度の熱処理で得たAuとGaとの合金層から成るオーミックコンタクト領域11の表面モホロジーは、前記文献1の共晶点以上の熱処理によるAuGeGaから成るオーミックコンタクト領域の表面モホロジー(morphology)よりも大幅に改善される。従って、図6のオーミックコンタクト領域4を含む発光半導体基板2の他方の主面16の平坦性が良い。
次に、図7に示すように発光半導体基板2の他方の主面16、即ちn型クラッド層11の露出表面とオーミックコンタクト領域4の表面との両方を覆うように厚み1〜10μm程度のAl層から成る金属光反射層5を真空蒸着法で形成し、赤外線ランプ等で短時間の熱処理を施す。これにより、導電性を有する金属光反射層5がオーミックコンタクト領域4にオーミックに接合され且つn型クラッド層11に隣接する光透過層20にも接合される。Alから成る金属光反射層5はn型クラッド層11に対して絶縁性の光透過層20を介して接合されるので、半導体発光素子1の順方向電流はn型クラッド層11から金属光反射層5に向かって流れない。金属光反射層5に隣接するオーミックコンタクト領域4の表面モオロジーが良いので、金属光反射層5の平坦性が良い。
次に、光反射層5の上にAuの真空蒸着によって第1の接合金属層6を形成する。
次に、図8に示す不純物を含むSi基板から成る導電性基板8の一方の主面にAuから成る第2の接合金属層7を真空蒸着したものを用意し、第1及び第2の金属接合層6,7を加圧接触させ、300℃以下の温度の熱処理を施してAuを相互に拡散させることによって第1及び第2の金属接合層6,7を貼り合わせて発光半導体基板2と導電性を有するシリコン支持基板8とを一体化する。
次に、図1に示すように発光半導体基板2の一方の表面15上に電流を阻止するための電流ブロック層10及びアノード電極3を形成し、導電性支持基板8の下面にカソート電極9形成して半導体発光素子1を完成させる。
本実施形態は次の効果を有する。
(1) 金属光反射層5と発光半導体基板2との間に絶縁性の光透過層20が形成されているため、製造プロセス中の種々の熱処理工程を経る過程において金属反射層5と発光半導体基板2との間に生じる合金化反応を阻止又は抑制することができる。もし、合金化部分が生じると、金属反射層5における反射率が低下するが、本実施形態ではこのような問題が生じない。このため、金属光反射層5の論理的な反射率に基づいて算出される高い発光効率を有する発光素子を、容易に且つ高い歩留まりで生産することができる。
(2) オーミックコンタクト領域4は光吸収性の大きいGeを含まず且つ極めて薄く形成されているので、オーミックコンタクト領域4と金属光反射層5とから成る反射部分の光反射率が高い値(例えば60%)を有する。このため、活性層12から金属光反射層5側に放出された光の多くが発光半導体基板2の一方の表面15側に戻され、発光効率が高くなる。
(3) オーミックコンタクト領域4と光反射層5とから成る反射部分の光反射率が大きくなるので、所定の光出力を得る時に発光半導体基板2の他方の主面16の面積に占めるオーミックコンタクト領域4の面積の割合を従来よりも増大することができる。オーミックコンタクト領域4の面積が増大すると、半導体発光素子1の順方向抵抗が減少し、順方向電圧降下及び電力損失が低減し、発光効率が向上する。本実施形態に従う赤色発光ダイオードの最大発光効率は、電流容度40A/cmにおいて、47 lm/W(ルーメン/ワット)であった。
(4) 遷移金属層17を介してAu層18からAuをn型クラッド層11に拡散することによって、共晶点よりも低い温度でAuGaから成るオーミックコンタクト領域4を容易に形成することができる。
(5) オーミックコンタクト領域4の表面モフオロジーが良くなるので、導電性シリコン支持基板8の貼り合せを良好に達成することができる。
第2の実施形態
次に、図10及び図11を参照して第2の実施形態の半導体発光素子1aを説明する。但し、図10及び図11において図1及び図2と共通する部分には同一の参照符号を付してその説明を省略する。
図10及び図11の半導体発光素子1aは、絶縁性の光透過層20の配置形態を変形し、この他は図1及び図2と同一に形成したものである。この第2の実施形態では、n型クラッド層11に網状又は格子状の凹部が設けられ、光透過層20の厚み方向における一部が上記凹部の中に配置され、残部はn型クラッド層11から突出している。図10及び図11の半導体発光素子1aによっても図1の半導体発光素子1と同一の効果を得ることができる。
変形例
本発明は上記の実施形態に限定されるものでなく、例えば次の変形が可能なものである。
(1) 発光半導体基板2の機械的強度が十分な場合は、図1及び図10のシリコン支持基板8を省くことができる。この場合には金属光反射層5がカソード電極として機能する。
(2) 図2においてオーミックコンタクト領域4の平面的に見た分布パターンを四角形の島状にしたが、円形島状、又は格子状、又はストライプ状等に変形することができる。オーミックコンタクト領域4を格子状に変形する時には、図2のn型クラッド層11の代わりにオーミックコンタクト領域4を格子状に配置し、図2のオーミックコンタクト領域4の代わりにn型クラッド層11を島状に配置する。
(3) オーミックコンタクト領域4とn型クラッド層11との間及び光透過層20とn型クラッド層11との間に、AlGaInPから成るn型コンタクト層、又はn型バッフア層、又はこれ等の両方を設けることができる。
(4) オーミックコンタクト領域4をAuGa以外のAuGeGa等の別の材料で形成することができる。この別の材料が光透過性を有すればこの厚さを20〜1000オーグストロームに制限することによって、オーミックコンタクト領域4と金属光反射層5とから成る反射部分の光反射率が比較的高くなり、発光効率を向上させることができる。
(5) 金層18を別の金属の層とすることができる。この別の金属はGaと合金化することが可能材料から選ばれる。
(6) シリコン支持基板8の代りに金属支持基板を設けることができる。
(7)前記遷移金属層(17)層をCr以外の、Ti、Ni、Sc、V、Mn、Fe、Co、Cu、Zn,Beから選択された少なくとも1種を含む層、Au層とCr層とAu層との複合層、Cr層とNi層とAu層との複合層、及びCr層とAuSi層とAu層との複合層から選択された1つとすることができる。
上述から明らかなように、本発明は発光ダイオード等の半導体発光素子に利用することができる。

Claims (16)

  1. 発光に寄与する複数の化合物半導体層(11,12,13)を有し、且つ光を取り出すための一方の主面(15)とこの一方の主面(15)と反対側の他方の主面(16)とを有する半導体基板(2)と、
    前記半導体基板(2)の一方の主面(15)に接続された電極(3)と、
    前記半導体基板(2)の他方の主面(16)の一部に配置され且つ前記半導体基板(2)にオーミック接触しているオーミックコンタクト領域(4)と、
    前記半導体基板(2)の他方の主面(16)における前記オーミックコンタクト領域(4)が配置されていない部分の少なくとも一部に配置され、且つ前記半導体基板(2)で発光した光を透過させる機能を有し且つ前記半導体基板(2)と金属との反応を阻止又は抑制する機能を有している光透過層(20)と、
    前記オーミックコンタクト領域(4)及び前記光透過層(20)を覆うように配置され且つ前記半導体基板(2)から発生した光を反射する機能を有している金属光反射層(5)と
    備えていることを特徴とする半導体発光素子。
  2. 前記光透過層(20)は、電気絶縁性を有する膜であることを特徴とする請求項1に従う半導体発光素子。
  3. 前記光透過層(20)は、SiO,SiO,MgO,In,ZrO,SnO,Al,TiO,ZnO及びTaOから選択された1種以上の無機系酸化物、又は透光性ポリイミド樹脂から成ることを特徴とする請求項1に従う半導体発光素子。
  4. 前記光透過層(20)は、3nm〜1μmの範囲の厚みを有することを特徴とする請求項1に従う半導体発光素子。
  5. 光透過層(20)は、量子力学的トンネル効果を得ることができる厚みを有することを特徴とする請求項1に従う半導体発光素子。
  6. 前記オーミックコンタクト領域(4)は前記半導体基板(2)の他方の主面(16)に分散配置された多数の島状部分、又は格子状領域から成ることを特徴とする請求項1に従う半導体発光素子。
  7. 前記半導体基板(2)はこの他方の主面(16)に露出しているGa系化合物半導体層(11)を有し、前記オーミックコンタクト領域(4)は金属材料とGaとの合金層から成ることを特徴とする請求項1に従う半導体発光素子。
  8. 前記Ga系化合物半導体層(11)は、
    化学式 AlGaIn1−x−yP、
    ここで、x,yは0≦x<1、
    0<y≦1、
    0<x+y≦1を満足する数値、
    から成る3−5族化合物半導体に導電型決定不純物をドーピングしたものであることを特徴とする請求項4に従う半導体発光素子。
  9. 前記金属光反射層(5)は、前記オーミックコンタクト領域(4)よりも反射率の大きい金属層であることを特徴とする請求項1に従う半導体発光素子。
  10. 前記金属光反射層(5)はアルミニウム層であることを特徴とする請求項6に従う半導体発光素子。
  11. 更に、前記金属光反射層(5)に結合された導電性支持基板(8)を有していることを特徴とする請求項1に従う半導体発光素子。
  12. 前記導電性支持基板(8)は不純物を含むシリコン支持基板であり、更に、前記シリコン支持基板に接続された別の電極(9)を有することを特徴とする請求項11に従う半導体発光素子。
  13. 発光に寄与する複数の化合物半導体層(11,12,13)を有し、且つ光を取り出すための一方の主面(15)とこの一方の主面と反対側の他方の主面(16)とを有する半導体基板(2)を用意する第1の工程と、
    前記半導体基板(2)の他方の主面(16)の一部にオーミックコンタクト領域(4)を形成し、且つ前記半導体基板(2)の他方の主面(16)の残部の少なくとも一部に光透過性を有し且つ前記半導体基板(2)と金属との反応を阻止又は抑制する機能を有している光透過層(20)を形成する第2の工程と、
    前記オーミックコンタクト領域(4)及び前記光透過層(20)を覆うように光反射性を有する金属光反射層(5)を形成する第3の工程と
    を備えていることを特徴とする半導体発光素子の製造方法。
  14. 前記半導体基板(2)を用意する第1の工程は、
    化合物半導体基板(30)を用意する工程と、
    前記化合物半導体基板(30)の上に発光に寄与する複数の化合物半導体層(11,12,13)をエピタキシャル成長させる工程と、
    前記化合物半導体基板(30)を除去する工程と
    を有していることを特徴とする請求項13に従う半導体発光素子の製造方法。
  15. 前記半導体基板(2)はこの他方の主面(16)に露出しているGa系化合物半導体層(11)を有し、
    前記第2の工程は、
    前記半導体基板(2)の前記他方の主面(16)の一部に遷移金属層(17)を形成する工程と、
    前記半導体基板(2)の前記Ga系化合物半導体層(11)に前記遷移金属層(17)を介して拡散させることが可能な金属材料を含む層(18)を前記遷移金属層(17)の上に形成する工程と、
    前記遷移金属層(17)及び前記金属材料を含む層(18)を伴なった前記半導体基板(2)に、前記Ga系化合物半導体層(11)を構成する元素と前記金属材料との共晶点よりも低い温度の加熱処理を施して前記金属材料を前記遷移金属層(17)を介して前記Ga系化合物半導体層(11)に導入して前記Ga系化合物半導体層(11)を構成する元素と前記金属材料との合金層から成り、且つ光を透過させることが可能な厚みを有しているオーミックコンタクト領域(4)を形成する工程と、
    前記遷移金属層(17)及び前記金属材料を含む層(18)を除去する工程と
    を有していることを特徴とする請求項13に従う半導体発光素子の製造方法。
  16. 更に、前記金属光反射層に導電性支持基板を結合させる工程を有していることを特徴とする請求項13に従う半導体発光素子の製造方法。
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