JPWO2004058301A1 - 嚥下反射障害改善用組成物 - Google Patents
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Abstract
サブスタンスP分泌促進作用物質に、アンジオテンシン変換酵素阻害作用物質もしくはサブスタンスP分解阻害作用物質および/またはドーパミン分泌促進作用物質を配合してなることを特徴とする嚥下反射障害改善用組成物、ならびに該組成物を含む嚥下反射障害改善用の食品および医薬品。
Description
本発明は、嚥下反射障害改善用組成物に関するものであり、さらに詳しくは、サブスタンスP分泌促進作用物質に、アンジオテンシン変換酵素阻害作用物質もしくはサブスタンスP分解阻害作用物質および/またはドーパミン分泌促進作用物質を配合してなることを特徴とする嚥下反射障害改善用組成物、ならびに該組成物を含む嚥下反射障害改善用の食品および医薬品に関する。
嚥下とは、食物が口腔から咽頭へ送られ、食道を下って胃の噴門に到る過程をいう。嚥下は、食塊の通過部位との関連で3つの相に分けられる。
第1相は口腔から咽頭までで、舌と口腔底の挙上が起こる。
第2相は咽頭から食道の入口までで、口峡部粘膜が刺激されることにより反射的に組織化された筋運動が起こり、食塊は食道の入口へ達する。このとき、咽頭と口腔の間が閉鎖されて、食塊の逆流を防ぐ。同時に、軟口蓋の挙上により、鼻腔との間が閉鎖され、さらに咽頭の挙上と声門の閉鎖が起こり、気道と分離されて呼吸は一時停止する。
次いで、第3相では、食道の蠕動運動によって、食塊は食道を流下していく。第1相は随意的にも開始されるが、通常は反射的に進行する。その後は全て不随意的で、咽頭まで送り込まれると嚥下を停止することができない。
このため、嚥下反射が障害を受けると、顕性の誤嚥に加えて、口腔内雑菌や胃食道逆流現象により口腔内分泌物あるいは胃液を気管へ誤嚥し、不顕性誤嚥を生じる頻度が高くなり、有熱率ならびに気管支炎および肺炎の罹患率が高まる。
また、QOLの観点からも、嚥下反射が鈍いために咽頭から食道までの筋運動が正常に起こらず、十分な栄養を取れず、自己の口からの食物の摂取を諦めざるを得ないケースもある。
顕性誤嚥を起こす患者に携わる介護者にとっても、食事の介護は精神的ストレスが多大である。
65歳以上の脳ドックで、約半数の人に何らかの脳血管障害があると言われている。脳血管障害、特に大脳基底核に障害のある高齢者では、2年間にその30%が肺炎を発症することが分かっている。両側基底核梗塞患者の70%以上で不顕性誤嚥が認められ、その肺炎発生率は対照群の7倍であった。
老人性肺炎は、1回罹患すると、全身状態低下のため繰返し発症し、そのような悪循環のため、ついには抗生物質も効かなくなり、死に至る。
肺炎は、日本人における死因の第4位であるが、最近10年の間に急上昇している。肺炎で死亡する人のうち、約92%が65歳以上の高齢者である。肺炎は高齢者の深刻な疾患の一つであって、化学療法剤が著しく発達した今日であっても致死率は20年前とほとんど変わっていない。今後、高齢者が増えるにつれて、肺炎によって死亡する人が増えることが予想される。
したがって、嚥下反射の改善は、嚥下がうまくいかず、飲み込みが困難である高齢者および自覚症状はないが口腔内分泌物および胃液の誤嚥による発熱、気管支炎および肺炎に悩む患者全ての望みである。
従来の嚥下困難者用食品では、「とろみ」をつけたゾル状の食品群が提案されている。
しかしながら、それは嚥下反射を改善するという根本的な処置ではなく、食材の物性で対応したものであり、食の楽しさを改善するものではない。
嚥下反射の改善は、飲食時の飲み込みと仰臥時および就寝時の不顕性誤嚥を予防することによって、対象者のQOLを改善し、介護人の苦労を軽減することにつながる。また、不顕性誤嚥の防止をとおして、発熱および気管支炎、肺炎による死亡を防ぐことにつながる。
このような嚥下反射障害は、中枢神経系の障害に起因する、体内におけるサブスタンスPとドーパミンの産生量の減少に伴って引き起こされることが知られており、トウガラシの辛味成分であるカプサイシンは、サブスタンスPの分泌を促進し、その濃度上昇により嚥下反射機能を改善することが知られている(Ebihara T.、”Lancet”、1993年、Vol.341、p.432)。
また、ドーパミン前駆物質のレボドパ(Kobayashi H.、”Lancet”、1996年、Vol.348、p.1320−1321)およびアマタジン(Nakagawa T.ら、”Lancet”、1999年、Vol.353、p.1157)が嚥下反射障害を有意に改善することがそれぞれ報告されている。
さらに、アンジオテンシン変換酵素(以下、ACEという)は、アンジオテンシンIをIIに変換する作用を有することに加えて、サブスタンスPの分解にも関与するため、ACE阻害活性がサブスタンスP分解作用を阻害し、その結果、サブスタンスPの濃度が正常化されて嚥下反射障害を改善することが近年指摘されている(佐々木英忠、「日本医師会雑誌」、2001年、125:973−977およびKobayashi H.、”Lancet”、1998年、Vol.352、p.115−116)。
上記の報告例のうち、カプサイシンを投与した例の対象者は嚥下反射時間が9秒程度であり、しかも短期間の試験結果である。嚥下能力がより劣った多くの人に対して長期的に効果を維持するためには、多くの人に効果が現れる十分な量のカプサイシンを長期間にわたって投与しなければならないが、カプサイシンを多く投与したり、長期間にわたって投与したりすると、サブスタンスPの放出を促すため、サブスタンスPが枯渇するおそれがある。
また、アマンタジンを投与した例では、嚥下反射の改善されることが動物実験で確認され、、また人での肺炎予防率の低下も確認されているが、アマンタジンの副作用として、視力低下を伴うびまん性表在性角膜炎、角膜上皮浮腫様症状、心不全、幻覚、興奮、精神不安、頭痛、不眠、めまい、視調節障害、食欲不振、口渇、光線過敏症、肝機能障害などが知られており、医師の指示のもとに注意深く投与されなければならないという問題がある。
さらに、サブスタンスP分解阻害作用物質を投与した例では、咳反射および嚥下反射の亢進が見られるが、サブスタンスP分解阻害作用物質の降圧剤としての1日投与量がそのまま用いられているため、血圧が正常である人や低血圧の人には適用できないという問題がある。
これらの物質がそれぞれ嚥下障害を改善することは知られているが、それらをそれぞれ単独で使用すると投与量が多くなり、上記のような問題があった。これらの副作用を伴う問題は、嚥下反射の低下が老齢者に特に多いことを考慮すると、軽視することができない。
また、老齢者は排泄遅延が起こりやすく、高い血中濃度が持続する恐れがあるので、注意を要する。したがって、なるべく少ない投与量でサブスタンスP産生を促す作用のある物質、サブスタンスP分解を抑制する作用のある物質および/またはドーパミン産生を促す作用のある物質を用いるのが望ましい。
第1相は口腔から咽頭までで、舌と口腔底の挙上が起こる。
第2相は咽頭から食道の入口までで、口峡部粘膜が刺激されることにより反射的に組織化された筋運動が起こり、食塊は食道の入口へ達する。このとき、咽頭と口腔の間が閉鎖されて、食塊の逆流を防ぐ。同時に、軟口蓋の挙上により、鼻腔との間が閉鎖され、さらに咽頭の挙上と声門の閉鎖が起こり、気道と分離されて呼吸は一時停止する。
次いで、第3相では、食道の蠕動運動によって、食塊は食道を流下していく。第1相は随意的にも開始されるが、通常は反射的に進行する。その後は全て不随意的で、咽頭まで送り込まれると嚥下を停止することができない。
このため、嚥下反射が障害を受けると、顕性の誤嚥に加えて、口腔内雑菌や胃食道逆流現象により口腔内分泌物あるいは胃液を気管へ誤嚥し、不顕性誤嚥を生じる頻度が高くなり、有熱率ならびに気管支炎および肺炎の罹患率が高まる。
また、QOLの観点からも、嚥下反射が鈍いために咽頭から食道までの筋運動が正常に起こらず、十分な栄養を取れず、自己の口からの食物の摂取を諦めざるを得ないケースもある。
顕性誤嚥を起こす患者に携わる介護者にとっても、食事の介護は精神的ストレスが多大である。
65歳以上の脳ドックで、約半数の人に何らかの脳血管障害があると言われている。脳血管障害、特に大脳基底核に障害のある高齢者では、2年間にその30%が肺炎を発症することが分かっている。両側基底核梗塞患者の70%以上で不顕性誤嚥が認められ、その肺炎発生率は対照群の7倍であった。
老人性肺炎は、1回罹患すると、全身状態低下のため繰返し発症し、そのような悪循環のため、ついには抗生物質も効かなくなり、死に至る。
肺炎は、日本人における死因の第4位であるが、最近10年の間に急上昇している。肺炎で死亡する人のうち、約92%が65歳以上の高齢者である。肺炎は高齢者の深刻な疾患の一つであって、化学療法剤が著しく発達した今日であっても致死率は20年前とほとんど変わっていない。今後、高齢者が増えるにつれて、肺炎によって死亡する人が増えることが予想される。
したがって、嚥下反射の改善は、嚥下がうまくいかず、飲み込みが困難である高齢者および自覚症状はないが口腔内分泌物および胃液の誤嚥による発熱、気管支炎および肺炎に悩む患者全ての望みである。
従来の嚥下困難者用食品では、「とろみ」をつけたゾル状の食品群が提案されている。
しかしながら、それは嚥下反射を改善するという根本的な処置ではなく、食材の物性で対応したものであり、食の楽しさを改善するものではない。
嚥下反射の改善は、飲食時の飲み込みと仰臥時および就寝時の不顕性誤嚥を予防することによって、対象者のQOLを改善し、介護人の苦労を軽減することにつながる。また、不顕性誤嚥の防止をとおして、発熱および気管支炎、肺炎による死亡を防ぐことにつながる。
このような嚥下反射障害は、中枢神経系の障害に起因する、体内におけるサブスタンスPとドーパミンの産生量の減少に伴って引き起こされることが知られており、トウガラシの辛味成分であるカプサイシンは、サブスタンスPの分泌を促進し、その濃度上昇により嚥下反射機能を改善することが知られている(Ebihara T.、”Lancet”、1993年、Vol.341、p.432)。
また、ドーパミン前駆物質のレボドパ(Kobayashi H.、”Lancet”、1996年、Vol.348、p.1320−1321)およびアマタジン(Nakagawa T.ら、”Lancet”、1999年、Vol.353、p.1157)が嚥下反射障害を有意に改善することがそれぞれ報告されている。
さらに、アンジオテンシン変換酵素(以下、ACEという)は、アンジオテンシンIをIIに変換する作用を有することに加えて、サブスタンスPの分解にも関与するため、ACE阻害活性がサブスタンスP分解作用を阻害し、その結果、サブスタンスPの濃度が正常化されて嚥下反射障害を改善することが近年指摘されている(佐々木英忠、「日本医師会雑誌」、2001年、125:973−977およびKobayashi H.、”Lancet”、1998年、Vol.352、p.115−116)。
上記の報告例のうち、カプサイシンを投与した例の対象者は嚥下反射時間が9秒程度であり、しかも短期間の試験結果である。嚥下能力がより劣った多くの人に対して長期的に効果を維持するためには、多くの人に効果が現れる十分な量のカプサイシンを長期間にわたって投与しなければならないが、カプサイシンを多く投与したり、長期間にわたって投与したりすると、サブスタンスPの放出を促すため、サブスタンスPが枯渇するおそれがある。
また、アマンタジンを投与した例では、嚥下反射の改善されることが動物実験で確認され、、また人での肺炎予防率の低下も確認されているが、アマンタジンの副作用として、視力低下を伴うびまん性表在性角膜炎、角膜上皮浮腫様症状、心不全、幻覚、興奮、精神不安、頭痛、不眠、めまい、視調節障害、食欲不振、口渇、光線過敏症、肝機能障害などが知られており、医師の指示のもとに注意深く投与されなければならないという問題がある。
さらに、サブスタンスP分解阻害作用物質を投与した例では、咳反射および嚥下反射の亢進が見られるが、サブスタンスP分解阻害作用物質の降圧剤としての1日投与量がそのまま用いられているため、血圧が正常である人や低血圧の人には適用できないという問題がある。
これらの物質がそれぞれ嚥下障害を改善することは知られているが、それらをそれぞれ単独で使用すると投与量が多くなり、上記のような問題があった。これらの副作用を伴う問題は、嚥下反射の低下が老齢者に特に多いことを考慮すると、軽視することができない。
また、老齢者は排泄遅延が起こりやすく、高い血中濃度が持続する恐れがあるので、注意を要する。したがって、なるべく少ない投与量でサブスタンスP産生を促す作用のある物質、サブスタンスP分解を抑制する作用のある物質および/またはドーパミン産生を促す作用のある物質を用いるのが望ましい。
そこで、本発明者らは、上記のような問題を伴わないで、嚥下反射を改善すべく鋭意研究した結果、サブスタンスP分泌促進作用物質に、アンジオテンシン変換酵素阻害作用物質もしくはサブスタンスP分解阻害作用物質(以下、両者を合わせて「ACE阻害作用物質」という)および/またはドーパミン分泌促進作用物質を組み合わせて用いると、それらを単独で用いた場合よりも嚥下障害が著しく改善されることを見出した。
しかも、それらの物質をそれぞれの薬効を示さない量で組み合わせても、嚥下障害を有意に改善でき、したがって上記のような問題を伴わないで嚥下障害を改善できることを見出した。
したがって、本発明によれば、サブスタンスP分泌促進作用物質に、ACE阻害作用物質および/またはドーパミン分泌促進作用物質を配合してなることを特徴とする、嚥下障害改善用組成物、ならびに該組成物を含む嚥下反射障害改善用の食品および医薬品が提供される。
しかも、それらの物質をそれぞれの薬効を示さない量で組み合わせても、嚥下障害を有意に改善でき、したがって上記のような問題を伴わないで嚥下障害を改善できることを見出した。
したがって、本発明によれば、サブスタンスP分泌促進作用物質に、ACE阻害作用物質および/またはドーパミン分泌促進作用物質を配合してなることを特徴とする、嚥下障害改善用組成物、ならびに該組成物を含む嚥下反射障害改善用の食品および医薬品が提供される。
本発明で用いられるサブスタンスP分泌促進作用物質におけるサブスタンスPは、11個のアミノ酸残基からなる活性ペプチドであり、中枢神経系にも多く存在し、神経伝達を調節する。サブスタンスPは迷走神経知覚枝の頚部神経節で作られ、逆行性に末梢、すなわち咽頭や気管に運ばれる。したがって、本発明におけるサブスタンスP分泌促進作用物質とは、この末梢からのサブスタンスP分泌を促進する物質のことをいう。
その例は特に限定されないが、例えばカプサイシンが特に好ましい物質として挙げられる。
ACE阻害作用物質におけるACEは、別名キニナーゼIIといわれるように、レニン−アンジオテンシン系(RAS)とカリクレイン−キニン系(KKS)を結び付けており、循環調節に重要な働きをする酵素である。
この酵素は、RASにおいてアンジオテンシンIを血管収縮ペプチドであるアンジオテンシンIIに変換するのみならず、KKSにおいて血管拡張ペプチドであるブラジキニンを分解することから、ACE阻害剤の降圧作用機序は、主としてアンジオテンシンII産生抑制とブラジキニン分解抑制に起因するとされている。ACEは極めて広い基質選択性をもち、サブスタンスPなども基質とすることが分かっているので、ACEを阻害する物質はサブスタンスPの分解を抑制することが期待される。
本発明におけるアンジオテンシン変換酵素阻害作用物質もしくはサブスタンスP分解阻害作用物質は、分泌されたサブスタンスPの分解を抑制する物質として用いられる。アンジオテンシン変換酵素阻害作用物質をサブスタンスP分解阻害作用物質とみなすことができるのは、上記のようにACEが極めて広い基質選択性をもち、サブスタンスPを基質の1つとしているためであり、ACEを阻害する物質はサブスタンスPの分解を抑制することが期待されるためである。
本発明におけるACE阻害作用物質の具体的な例として、降圧薬である塩酸イミダプリル、エナラプリル、カプトプリル、アラセプリル、デラプリル、シラザプリル、リシノプリル、ベナゼプリル、テモカプリル、キナプリル、トランドラプリル、ペリンドプリルエルブミンなどの薬剤、ローヤルゼリーおよびその酵素分解物、特開平6−184191号公報に記載されているようなカツオブシ、イワシなどの魚介類酵素分解ペプチド、特開平4−91097号公報に記載されているような小麦グルテン、その他の食品酵素分解ペプチドなどが挙げられる。
なかでも、ローヤルゼリーおよびその酵素分解物が好ましく、ローヤルゼリーの酵素分解物が特に好ましい。
ローヤルゼリーの酵素分解物は、ローヤルゼリーを酵素処理したものであればよく、酵素処理したローヤルゼリーそのもの、または酵素処理ローヤルゼリーをタンパク変性処理、例えば熱処理に付して酵素を除去し、必要に応じてこれを乾燥粉末化、例えば凍結乾燥したものなど、いずれの形態も含まれる。
酵素は、ローヤルゼリーを分解できる酵素であればよく、1種または任意の2種以上を組み合わせ、使用する酵素それぞれに応じて一般的な方法で用いることができる。
そのような酵素としては、特許出願公開2002−112715号公報、同2002−193997号公報、特許第3068656号公報などに記載されているような、タンパク質分解酵素、糖鎖分解酵素、リパーゼなど、種々の酵素が挙げられるが、ローヤルゼリーを十分に分解するには、ペプシン、トリプシン、キモトリプシン、パンクレアチン、マイクロバイアル・アスパルティック・プロテアーゼのようなタンパク質分解酵素、またはヘミセルラーゼ、グルコシダーゼ、ガラクトシダーゼ、マンノシダーゼのような糖鎖分解酵素とタンパク質分解酵素との組合わせであることが好ましい。
また、ドーパミン分泌促進作用物質におけるドーパミンは、それ自体で神経伝達物質の作用をもつほかに、カテコールアミンであるノルアドレナリンとアドレナリンの前駆体でもある。本発明では、黒質線状体ドーパミン系などのドーパミン作動性ニューロンで産生され、神経伝達物質として働くドーパミンが重要である。したがって、本発明におけるドーパミン分泌促進作用物質とは、ニューロンを刺激し、含まれるドーパミンの放出を促進する物質を意味する。
ドーパミン分泌促進作用物質は、嚥下反射の感覚機構を媒介する物質であるサブスタンスPの合成を促し、蓄積量を増大させる。また、サブスタンスP分泌促進作用物質は蓄積されたサブスタンスPの放出を促し、ACE阻害作用物質およびサブスタンスP分解阻害作用物質は、サブスタンスPの分解を抑制する。
そのような物質の例としては、緑茶の旨味成分であるテアニン、アマンタジンのような薬剤などが挙げられ、テアニンが特に好ましい。
上記の3群からなる成分のうち、2〜3成分、すなわちサブスタンスP分泌促進作用物質とACE阻害作用物質、サブスタンスP分泌促進作用物質とドーパミン分泌促進作用物質、あるいはサブスタンスP分泌促進作用物質とACE阻害作用物質とドーパミン分泌促進作用物質とを併用することにより、嚥下反射が改善され、不顕性誤嚥の可能性と気管支炎および肺炎の発症率が低下し、それと同時に顕性誤嚥が改善される。
なかでも、好ましいのは3成分を併用する場合であり、特に好ましいのはサブスタンスP分泌促進作用物質としてのカプサイシン、ACE阻害作用物質としてのローヤルゼリー酵素分解物およびドーパミン分泌促進作用物質としてのテアニンを併用する場合である。
サブスタンスP分泌促進作用物質に、ACE阻害作用物質および/またはドーパミン分泌促進作用物質を配合した本発明の組成物は、それ自体で、または当該分野で公知の賦形剤を用いて、常法により液体製剤または固体製剤に製剤化して用いられる。
液体製剤としては液剤、シロップ剤など、固体製剤としては散剤、細粒剤、顆粒剤、チュアブル剤、トローチ剤、チューイングガムなどの経口投与用形態が挙げられるが、嚥下反射障害を最大限に改善できるよう、本発明の組成物が、口腔内粘膜への適用に適したチュアブル剤、トローチ剤、チューイングガムまたはゾル状の形態にあることが好ましい。
液体製剤を製造する際には、賦形剤として、水、グリセリン、プロピレングリコール、単シロップ、エタノール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトールなどを用いることができる。
また、固体製剤を製造する際には、賦形剤として、例えば、乳糖、ショ糖、ブドウ糖、コーンスターチ、ゼラチン、澱粉、デキストリン、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、合成ならびに天然のケイ酸アルミニウム、酸化マグネシウム、乾燥水酸化アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、重炭酸ナトリウム、乾燥酵母などを用いることができる。
さらに、本発明の組成物には、所望によりクエン酸、リン酸、リンゴ酸またはその塩類などの安定化剤;スクラロース、アセスルファムカリウムなどの高甘味度甘味料やショ糖、果糖、はちみつなどの甘味剤;アルコール類、グリセリンなどの防腐剤;希釈剤、緩衝剤、着香剤および着色剤のような通常の添加剤が加えられてもよい。
このようにして製造される本発明の組成物は、それ自体を食品または医薬品として使用できるが、これらの組成物を、食品または医薬品の原料、中間製品もしくは最終製品に混合または噴霧等することにより、嚥下反射障害の改善を目的とした食品または医薬品とすることもできる。
食品の種類は特に限定されず、例えば次のようなものが挙げられる:畜産加工品(ハム、焼き豚、ハンバーグ)、水産加工品(かまぼこ、ツナ油漬け)、農産加工品(惣菜、豆腐、ソース類、スープ類、つけもの類、麺類、ケーキ類)、乳製品(チーズ、ヨーグルト)、鶏卵製品(マヨネーズ、卵焼き)、米加工品(餅、すし、ピラフ、せんべい)、デザート類(プリン、ゼリー、ぜんざい)、冷菓類(アイスクリーム、シャーベット)、果実加工品(オレンジジュース、イチゴジャム)、飲料(コーヒー、牛乳、紅茶、緑茶、清涼飲料、アルコール類)。
これらの組成物における有効成分の量は、組成物を服用する人の唾液量、健康状態、投与方法、および他の薬剤との組み合わせなど、種々の因子により変動し得る。
しかしながら、投与量に関して特に注意しなければならないのは、サブスタンスP分泌促進作用物質の投与量である。カプサイシンの嚥下反射改善効果は、ヒト飲用試験の短期投与で確認されているものの、そこで採用されている投与方法はチューブを用いてカプサイシンの一定量を咽頭部分に直接滴下する方法である。高濃度のカプサイシンは、痛み物質であるサブスタンスPを知覚神経終末から放出・涸渇させ、嚥下反射を悪化させる可能性が高い。したがって、上記の成分中、特にサブスタンスP分泌促進作用物質の用量には注意を払う必要がある。
また、ACE阻害作用物質の用量は、降圧作用のような副作用を実質的に示さないで、サブスタンスPの濃度低下を抑制するのに必要な量である。ACE阻害作用物質としてローヤルゼリーまたはその酵素分解物を、2成分または3成分中の一成分として用いる場合、その1回投与量は50mgほどでよい。ローヤルゼリーまたはその酵素分解物を単独で50mgほど用いたのでは、嚥下反射の改善効果がないか、あっても満足できるほどではない。また、降圧剤として臨床的に用いられているACE阻害剤をACE阻害作用物質として用いる場合、その用量は1回当たり0.05〜0.5mg程度が適当である。
さらに、ドーパミン分泌促進作用物質の用量に関しては、次の点が留意されなければならない。すなわち、嚥下反射の障害は、大脳基底核の障害により黒質線状体からのドーパミン放出量が低下し、その結果サブスタンスPの産生量が低下することに起因している。したがって、黒質線状体からのドーパミンの放出量を増加させる方法は、サブスタンスP分泌促進作用物質のサブスタンスP分泌促進機構より上流に位置する機構であり、サブスタンスPの放出量および持続時間に関して相乗作用が期待される。
アマンタジンの臨床的な1日の服用量は100〜150mgである。しかしながら、アマンタジンには、精神系では不穏・焦燥あるいは不安・興奮などの副作用が、また消化器系では食欲不振・便秘などといった副作用が、100mg/日以下の投与量でも15%の発現率にも上ることが報告されている(笹生俊一ほか、「基礎と臨床」1982年、Vol.16、No.9、415−427頁)。
加えて、腎障害の既往のある患者では、BUN、血清クレアチンの上昇がみられることから、アマンタジンは慎重に投与する必要があることも指摘されている(石津汪ほか、「基礎と臨床」1982年、Vol.16、No.14、99−106頁)。
したがって、食欲不振・便秘などの副作用を指標とし、このような副作用を伴なわないで、ドーパミンの放出を促進させるのに必要な量を投与量として用いるのが好ましく、ドーパミン分泌促進作用物質が例えばアマンタジンである場合、臨床的な服用量は少なく、1日当たり5〜10mgほどが望ましい。また、同物質がテアニンである場合、1回当たり5〜500mgほど、好ましくは50mgほどの服用量が望ましい。
上記の点を考慮すると、1回当たりの用量は、サブスタンスP分泌促進作用物質1.5×10−3〜15μgに対して、ACE阻害作用物質0.05〜500mg、ドーパミン分泌促進作用物質0.5〜500mgが適当である。
また、1日あたりの用量は、体重60kgの成人に対して、例えばサブスタンスP分泌促進作用物質としてのカプサイシンを4.5×10−3〜45μg、ACE阻害作用物質としてのローヤルゼリー酵素分解物を3〜1500mg、ドーパミン分泌促進作用物質としてのテアニンを1.5〜1500mg投与するのが適当である。
なお、前記のとおり、過剰量のカプサイシンはサブスタンスPを枯渇させるため、例えば唾液1Lに対して10−6〜10− 8モル濃度となるような量のカプサイシンを用いることにより、嚥下反射を改善することが望ましい。
また、食品としての使用時には、食品の味や外観に悪影響を及ぼさない量で用いることが好ましい。
嚥下反射に関して、その障害の程度を判定する公的な基準は定められていないが、本発明者らは嚥下反射惹起テストを用い、この方法が筋電図(EMG)測定による潜時値とほとんど一致することを明らかにした。
さらに、本発明者らはそのテスト方法を用いて、嚥下反射時間が脳血管障害罹患者の有熱率・気管支炎および肺炎罹患率と良い相関関係にあることを明らかにした。
その例は特に限定されないが、例えばカプサイシンが特に好ましい物質として挙げられる。
ACE阻害作用物質におけるACEは、別名キニナーゼIIといわれるように、レニン−アンジオテンシン系(RAS)とカリクレイン−キニン系(KKS)を結び付けており、循環調節に重要な働きをする酵素である。
この酵素は、RASにおいてアンジオテンシンIを血管収縮ペプチドであるアンジオテンシンIIに変換するのみならず、KKSにおいて血管拡張ペプチドであるブラジキニンを分解することから、ACE阻害剤の降圧作用機序は、主としてアンジオテンシンII産生抑制とブラジキニン分解抑制に起因するとされている。ACEは極めて広い基質選択性をもち、サブスタンスPなども基質とすることが分かっているので、ACEを阻害する物質はサブスタンスPの分解を抑制することが期待される。
本発明におけるアンジオテンシン変換酵素阻害作用物質もしくはサブスタンスP分解阻害作用物質は、分泌されたサブスタンスPの分解を抑制する物質として用いられる。アンジオテンシン変換酵素阻害作用物質をサブスタンスP分解阻害作用物質とみなすことができるのは、上記のようにACEが極めて広い基質選択性をもち、サブスタンスPを基質の1つとしているためであり、ACEを阻害する物質はサブスタンスPの分解を抑制することが期待されるためである。
本発明におけるACE阻害作用物質の具体的な例として、降圧薬である塩酸イミダプリル、エナラプリル、カプトプリル、アラセプリル、デラプリル、シラザプリル、リシノプリル、ベナゼプリル、テモカプリル、キナプリル、トランドラプリル、ペリンドプリルエルブミンなどの薬剤、ローヤルゼリーおよびその酵素分解物、特開平6−184191号公報に記載されているようなカツオブシ、イワシなどの魚介類酵素分解ペプチド、特開平4−91097号公報に記載されているような小麦グルテン、その他の食品酵素分解ペプチドなどが挙げられる。
なかでも、ローヤルゼリーおよびその酵素分解物が好ましく、ローヤルゼリーの酵素分解物が特に好ましい。
ローヤルゼリーの酵素分解物は、ローヤルゼリーを酵素処理したものであればよく、酵素処理したローヤルゼリーそのもの、または酵素処理ローヤルゼリーをタンパク変性処理、例えば熱処理に付して酵素を除去し、必要に応じてこれを乾燥粉末化、例えば凍結乾燥したものなど、いずれの形態も含まれる。
酵素は、ローヤルゼリーを分解できる酵素であればよく、1種または任意の2種以上を組み合わせ、使用する酵素それぞれに応じて一般的な方法で用いることができる。
そのような酵素としては、特許出願公開2002−112715号公報、同2002−193997号公報、特許第3068656号公報などに記載されているような、タンパク質分解酵素、糖鎖分解酵素、リパーゼなど、種々の酵素が挙げられるが、ローヤルゼリーを十分に分解するには、ペプシン、トリプシン、キモトリプシン、パンクレアチン、マイクロバイアル・アスパルティック・プロテアーゼのようなタンパク質分解酵素、またはヘミセルラーゼ、グルコシダーゼ、ガラクトシダーゼ、マンノシダーゼのような糖鎖分解酵素とタンパク質分解酵素との組合わせであることが好ましい。
また、ドーパミン分泌促進作用物質におけるドーパミンは、それ自体で神経伝達物質の作用をもつほかに、カテコールアミンであるノルアドレナリンとアドレナリンの前駆体でもある。本発明では、黒質線状体ドーパミン系などのドーパミン作動性ニューロンで産生され、神経伝達物質として働くドーパミンが重要である。したがって、本発明におけるドーパミン分泌促進作用物質とは、ニューロンを刺激し、含まれるドーパミンの放出を促進する物質を意味する。
ドーパミン分泌促進作用物質は、嚥下反射の感覚機構を媒介する物質であるサブスタンスPの合成を促し、蓄積量を増大させる。また、サブスタンスP分泌促進作用物質は蓄積されたサブスタンスPの放出を促し、ACE阻害作用物質およびサブスタンスP分解阻害作用物質は、サブスタンスPの分解を抑制する。
そのような物質の例としては、緑茶の旨味成分であるテアニン、アマンタジンのような薬剤などが挙げられ、テアニンが特に好ましい。
上記の3群からなる成分のうち、2〜3成分、すなわちサブスタンスP分泌促進作用物質とACE阻害作用物質、サブスタンスP分泌促進作用物質とドーパミン分泌促進作用物質、あるいはサブスタンスP分泌促進作用物質とACE阻害作用物質とドーパミン分泌促進作用物質とを併用することにより、嚥下反射が改善され、不顕性誤嚥の可能性と気管支炎および肺炎の発症率が低下し、それと同時に顕性誤嚥が改善される。
なかでも、好ましいのは3成分を併用する場合であり、特に好ましいのはサブスタンスP分泌促進作用物質としてのカプサイシン、ACE阻害作用物質としてのローヤルゼリー酵素分解物およびドーパミン分泌促進作用物質としてのテアニンを併用する場合である。
サブスタンスP分泌促進作用物質に、ACE阻害作用物質および/またはドーパミン分泌促進作用物質を配合した本発明の組成物は、それ自体で、または当該分野で公知の賦形剤を用いて、常法により液体製剤または固体製剤に製剤化して用いられる。
液体製剤としては液剤、シロップ剤など、固体製剤としては散剤、細粒剤、顆粒剤、チュアブル剤、トローチ剤、チューイングガムなどの経口投与用形態が挙げられるが、嚥下反射障害を最大限に改善できるよう、本発明の組成物が、口腔内粘膜への適用に適したチュアブル剤、トローチ剤、チューイングガムまたはゾル状の形態にあることが好ましい。
液体製剤を製造する際には、賦形剤として、水、グリセリン、プロピレングリコール、単シロップ、エタノール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトールなどを用いることができる。
また、固体製剤を製造する際には、賦形剤として、例えば、乳糖、ショ糖、ブドウ糖、コーンスターチ、ゼラチン、澱粉、デキストリン、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、合成ならびに天然のケイ酸アルミニウム、酸化マグネシウム、乾燥水酸化アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、重炭酸ナトリウム、乾燥酵母などを用いることができる。
さらに、本発明の組成物には、所望によりクエン酸、リン酸、リンゴ酸またはその塩類などの安定化剤;スクラロース、アセスルファムカリウムなどの高甘味度甘味料やショ糖、果糖、はちみつなどの甘味剤;アルコール類、グリセリンなどの防腐剤;希釈剤、緩衝剤、着香剤および着色剤のような通常の添加剤が加えられてもよい。
このようにして製造される本発明の組成物は、それ自体を食品または医薬品として使用できるが、これらの組成物を、食品または医薬品の原料、中間製品もしくは最終製品に混合または噴霧等することにより、嚥下反射障害の改善を目的とした食品または医薬品とすることもできる。
食品の種類は特に限定されず、例えば次のようなものが挙げられる:畜産加工品(ハム、焼き豚、ハンバーグ)、水産加工品(かまぼこ、ツナ油漬け)、農産加工品(惣菜、豆腐、ソース類、スープ類、つけもの類、麺類、ケーキ類)、乳製品(チーズ、ヨーグルト)、鶏卵製品(マヨネーズ、卵焼き)、米加工品(餅、すし、ピラフ、せんべい)、デザート類(プリン、ゼリー、ぜんざい)、冷菓類(アイスクリーム、シャーベット)、果実加工品(オレンジジュース、イチゴジャム)、飲料(コーヒー、牛乳、紅茶、緑茶、清涼飲料、アルコール類)。
これらの組成物における有効成分の量は、組成物を服用する人の唾液量、健康状態、投与方法、および他の薬剤との組み合わせなど、種々の因子により変動し得る。
しかしながら、投与量に関して特に注意しなければならないのは、サブスタンスP分泌促進作用物質の投与量である。カプサイシンの嚥下反射改善効果は、ヒト飲用試験の短期投与で確認されているものの、そこで採用されている投与方法はチューブを用いてカプサイシンの一定量を咽頭部分に直接滴下する方法である。高濃度のカプサイシンは、痛み物質であるサブスタンスPを知覚神経終末から放出・涸渇させ、嚥下反射を悪化させる可能性が高い。したがって、上記の成分中、特にサブスタンスP分泌促進作用物質の用量には注意を払う必要がある。
また、ACE阻害作用物質の用量は、降圧作用のような副作用を実質的に示さないで、サブスタンスPの濃度低下を抑制するのに必要な量である。ACE阻害作用物質としてローヤルゼリーまたはその酵素分解物を、2成分または3成分中の一成分として用いる場合、その1回投与量は50mgほどでよい。ローヤルゼリーまたはその酵素分解物を単独で50mgほど用いたのでは、嚥下反射の改善効果がないか、あっても満足できるほどではない。また、降圧剤として臨床的に用いられているACE阻害剤をACE阻害作用物質として用いる場合、その用量は1回当たり0.05〜0.5mg程度が適当である。
さらに、ドーパミン分泌促進作用物質の用量に関しては、次の点が留意されなければならない。すなわち、嚥下反射の障害は、大脳基底核の障害により黒質線状体からのドーパミン放出量が低下し、その結果サブスタンスPの産生量が低下することに起因している。したがって、黒質線状体からのドーパミンの放出量を増加させる方法は、サブスタンスP分泌促進作用物質のサブスタンスP分泌促進機構より上流に位置する機構であり、サブスタンスPの放出量および持続時間に関して相乗作用が期待される。
アマンタジンの臨床的な1日の服用量は100〜150mgである。しかしながら、アマンタジンには、精神系では不穏・焦燥あるいは不安・興奮などの副作用が、また消化器系では食欲不振・便秘などといった副作用が、100mg/日以下の投与量でも15%の発現率にも上ることが報告されている(笹生俊一ほか、「基礎と臨床」1982年、Vol.16、No.9、415−427頁)。
加えて、腎障害の既往のある患者では、BUN、血清クレアチンの上昇がみられることから、アマンタジンは慎重に投与する必要があることも指摘されている(石津汪ほか、「基礎と臨床」1982年、Vol.16、No.14、99−106頁)。
したがって、食欲不振・便秘などの副作用を指標とし、このような副作用を伴なわないで、ドーパミンの放出を促進させるのに必要な量を投与量として用いるのが好ましく、ドーパミン分泌促進作用物質が例えばアマンタジンである場合、臨床的な服用量は少なく、1日当たり5〜10mgほどが望ましい。また、同物質がテアニンである場合、1回当たり5〜500mgほど、好ましくは50mgほどの服用量が望ましい。
上記の点を考慮すると、1回当たりの用量は、サブスタンスP分泌促進作用物質1.5×10−3〜15μgに対して、ACE阻害作用物質0.05〜500mg、ドーパミン分泌促進作用物質0.5〜500mgが適当である。
また、1日あたりの用量は、体重60kgの成人に対して、例えばサブスタンスP分泌促進作用物質としてのカプサイシンを4.5×10−3〜45μg、ACE阻害作用物質としてのローヤルゼリー酵素分解物を3〜1500mg、ドーパミン分泌促進作用物質としてのテアニンを1.5〜1500mg投与するのが適当である。
なお、前記のとおり、過剰量のカプサイシンはサブスタンスPを枯渇させるため、例えば唾液1Lに対して10−6〜10− 8モル濃度となるような量のカプサイシンを用いることにより、嚥下反射を改善することが望ましい。
また、食品としての使用時には、食品の味や外観に悪影響を及ぼさない量で用いることが好ましい。
嚥下反射に関して、その障害の程度を判定する公的な基準は定められていないが、本発明者らは嚥下反射惹起テストを用い、この方法が筋電図(EMG)測定による潜時値とほとんど一致することを明らかにした。
さらに、本発明者らはそのテスト方法を用いて、嚥下反射時間が脳血管障害罹患者の有熱率・気管支炎および肺炎罹患率と良い相関関係にあることを明らかにした。
以下の実施例では、嚥下反射時間、すなわち被験物質を咽頭に接触させて咽頭収縮筋が収縮するまでの時間が5秒以上であるときを「嚥下反射障害あり」と判定し、上記の時間が3秒以下であるときを「正常」と判定した。
以下、実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
試験例
カプサイシン(エイエルピイエス社製)、タンパク質分解酵素と糖鎖分解酵素によるローヤルゼリー酵素分解物(アピ社製)およびテアニン(太陽化学社製)を、賦形剤とともに混合、打錠してドーナツ型トローチを調製した。
1錠当たり、3種混合のトローチの場合、カプサイシンの含量は1.5×10−1μg、ローヤルゼリー酵素分解物とテアニンの含量は各50mgであった。カプサイシンのみのトローチの場合は、カプサイシンの含量は1.5×10−1μgであった。
このトローチまたは本発明の有効成分を含まないプラセボを1ケ月間58〜98歳のヒトに1日3回食前に投与し、嚥下反射惹起テスト(Ebihara T.、”Lancet”、1993年、Vol.341、p.432参照)により、嚥下反射時間を測定した。テストは、1日3回の投与終了後に3〜5回連続して行い、その平均を嚥下時間として算出した。
表1にその結果を示す。
上記のテストでは、嚥下反射時間3秒以内を正常とし、5秒以上を嚥下遅延と判定する。この判定基準によれば、カプサイシン、ローヤルゼリー酵素分解物およびテアニンからなる本発明の組成物を摂取することにより、遅延していた嚥下反射時間に著しい改善が認められた。
カプサイシンのみの投与でも、嚥下反射時間の改善効果を認めることができた。しかし、3種混合のトローチの場合に、58歳の男性の嚥下反射時間が7.6秒から1.9秒に短縮されたのに対して、カプサイシンのみでは78歳の女性の嚥下反射時間が8秒から4.4秒、あるいは93歳の女性の場合、6.8秒から5.3秒に短縮されただけであったので、3種混合のトローチの方が良い改善効果を示すことが分かった。飲用前の嚥下反射時間が5秒台の被験者においても、3種混合のトローチの改善効果がカプサイシンのみの場合と比較して、同等またはより優れていた。
したがって、3種混合およびカプサイシンのみのトローチの両者に嚥下反射改善効果は認められたが、3種混合の方がより優れた改善効果を示す傾向のあることが分かった。
プラセボの摂取では、嚥下反射時間に対する効果はほとんど認められないか、または嚥下時間が遅延する傾向が認められた。
実施例1:(トローチ剤)
トウガラシエキス−20(アルプス製薬工業社製)をエタノールで1000倍希釈した溶液50mLを乳糖1kgに加え、均一に造粒した後乾燥し予製を製する。次に、予製、RJ−MF、テアニン、トウモロコシデンプンおよび、デキストリンを高速攪拌造粒機(VG−50パウレック社製))で造粒し、造粒物を乾燥後整粒して活性成分を含む造粒物を得る。活性成分を含む造粒物にブドウ糖、麦芽糖、アスパルテーム、ショ糖脂肪酸エステル、香料を加えて混合し、打錠用顆粒を得る。得られた打錠用顆粒をロータリー式打錠機(HT−BX32SM型、畑鉄工所製)を用いて圧縮成型し、直径18mm、内径6mm、重量1500mgのトローチ剤を得た。
実施例2(チュアブル剤)
トウガラシエキス−20(アルプス製薬工業社製)をエタノールで2000倍希釈した溶液100mLを乳糖1kgに加え、均一に造粒した後乾燥し予製を製する。次に、予製、RJ−MF、テアニン、トウモロコシデンプンおよび、デキストリンを高速攪拌造粒機(VG−50パウレック社製))で造粒し、造粒物を乾燥後、整粒して活性成分を含む造粒物を得る。活性成分を含む造粒物にブドウ糖、麦芽糖、アスパルテーム、ショ糖脂肪酸エステル、香料を加えて混合し、打錠用顆粒を得る。得られた打錠用顆粒をロータリー式打錠機(HT−BX32SM型、畑鉄工所製)用いて、9mm径の杵で1錠280mgの錠剤を製造した。
以下、実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
試験例
カプサイシン(エイエルピイエス社製)、タンパク質分解酵素と糖鎖分解酵素によるローヤルゼリー酵素分解物(アピ社製)およびテアニン(太陽化学社製)を、賦形剤とともに混合、打錠してドーナツ型トローチを調製した。
1錠当たり、3種混合のトローチの場合、カプサイシンの含量は1.5×10−1μg、ローヤルゼリー酵素分解物とテアニンの含量は各50mgであった。カプサイシンのみのトローチの場合は、カプサイシンの含量は1.5×10−1μgであった。
このトローチまたは本発明の有効成分を含まないプラセボを1ケ月間58〜98歳のヒトに1日3回食前に投与し、嚥下反射惹起テスト(Ebihara T.、”Lancet”、1993年、Vol.341、p.432参照)により、嚥下反射時間を測定した。テストは、1日3回の投与終了後に3〜5回連続して行い、その平均を嚥下時間として算出した。
表1にその結果を示す。
上記のテストでは、嚥下反射時間3秒以内を正常とし、5秒以上を嚥下遅延と判定する。この判定基準によれば、カプサイシン、ローヤルゼリー酵素分解物およびテアニンからなる本発明の組成物を摂取することにより、遅延していた嚥下反射時間に著しい改善が認められた。
カプサイシンのみの投与でも、嚥下反射時間の改善効果を認めることができた。しかし、3種混合のトローチの場合に、58歳の男性の嚥下反射時間が7.6秒から1.9秒に短縮されたのに対して、カプサイシンのみでは78歳の女性の嚥下反射時間が8秒から4.4秒、あるいは93歳の女性の場合、6.8秒から5.3秒に短縮されただけであったので、3種混合のトローチの方が良い改善効果を示すことが分かった。飲用前の嚥下反射時間が5秒台の被験者においても、3種混合のトローチの改善効果がカプサイシンのみの場合と比較して、同等またはより優れていた。
したがって、3種混合およびカプサイシンのみのトローチの両者に嚥下反射改善効果は認められたが、3種混合の方がより優れた改善効果を示す傾向のあることが分かった。
プラセボの摂取では、嚥下反射時間に対する効果はほとんど認められないか、または嚥下時間が遅延する傾向が認められた。
実施例1:(トローチ剤)
トウガラシエキス−20(アルプス製薬工業社製)をエタノールで1000倍希釈した溶液50mLを乳糖1kgに加え、均一に造粒した後乾燥し予製を製する。次に、予製、RJ−MF、テアニン、トウモロコシデンプンおよび、デキストリンを高速攪拌造粒機(VG−50パウレック社製))で造粒し、造粒物を乾燥後整粒して活性成分を含む造粒物を得る。活性成分を含む造粒物にブドウ糖、麦芽糖、アスパルテーム、ショ糖脂肪酸エステル、香料を加えて混合し、打錠用顆粒を得る。得られた打錠用顆粒をロータリー式打錠機(HT−BX32SM型、畑鉄工所製)を用いて圧縮成型し、直径18mm、内径6mm、重量1500mgのトローチ剤を得た。
実施例2(チュアブル剤)
トウガラシエキス−20(アルプス製薬工業社製)をエタノールで2000倍希釈した溶液100mLを乳糖1kgに加え、均一に造粒した後乾燥し予製を製する。次に、予製、RJ−MF、テアニン、トウモロコシデンプンおよび、デキストリンを高速攪拌造粒機(VG−50パウレック社製))で造粒し、造粒物を乾燥後、整粒して活性成分を含む造粒物を得る。活性成分を含む造粒物にブドウ糖、麦芽糖、アスパルテーム、ショ糖脂肪酸エステル、香料を加えて混合し、打錠用顆粒を得る。得られた打錠用顆粒をロータリー式打錠機(HT−BX32SM型、畑鉄工所製)用いて、9mm径の杵で1錠280mgの錠剤を製造した。
本発明によれば、サブスタンスP分泌促進作用物質に、ACE阻害作用物質および/またはドーパミン分泌促進作用物質を、それぞれの成分の薬効を示す量よりも少ない量で配合してなる組成物により、副作用を伴わないで、優れた嚥下反射障害改善作用組成物を得ることができる。
したがって、サブスタンスP分泌促進作用物質の量がサブスタンスPの枯渇を来たさない量でよく、ACE阻害作用物質がサブスタンスPの分解を効果的に抑制する。
本発明の組成物において、サブスタンスP分泌促進作用物質としてカプサイシンを用い、ACE阻害作用物質としてローヤルゼリー酵素分解物を用い、ドーパミン分泌促進作用物質としてテアニンを用いると、これらの成分はいずれも食品中に含まれるものであり、安全性に全く問題がない。
したがって、本発明の嚥下反射障害改善用組成物は、嚥下反射障害を改善するための安全な医薬および食品としての利用可能性を有する。
したがって、サブスタンスP分泌促進作用物質の量がサブスタンスPの枯渇を来たさない量でよく、ACE阻害作用物質がサブスタンスPの分解を効果的に抑制する。
本発明の組成物において、サブスタンスP分泌促進作用物質としてカプサイシンを用い、ACE阻害作用物質としてローヤルゼリー酵素分解物を用い、ドーパミン分泌促進作用物質としてテアニンを用いると、これらの成分はいずれも食品中に含まれるものであり、安全性に全く問題がない。
したがって、本発明の嚥下反射障害改善用組成物は、嚥下反射障害を改善するための安全な医薬および食品としての利用可能性を有する。
Claims (9)
- サブスタンスP分泌促進作用物質に、アンジオテンシン変換酵素阻害作用物質もしくはサブスタンスP分解阻害作用物質および/またはドーパミン分泌促進作用物質を配合してなることを特徴とする、嚥下反射障害改善用組成物。
- サブスタンスP分泌促進作用物質が、カプサイシンである請求項1に記載の組成物。
- アンジオテンシン変換酵素阻害作用物質もしくはサブスタンスP分解阻害作用物質が、ローヤルゼリーまたはその酵素分解物である請求項1または2に記載の組成物。
- ローヤルゼリーの酵素分解物が、プロテアーゼおよび/または糖鎖分解酵素によるローヤルゼリーの酵素分解物である請求項3に記載の組成物。
- ドーパミン分泌促進作用物質が、テアニンである請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。
- サブスタンスP分泌促進作用物質、アンジオテンシン変換酵素阻害作用物質もしくはサブスタンスP分解阻害作用物質およびドーパミン分泌促進作用物質がそれぞれの薬効を示さない量で配合されてなる請求項1〜5のいずれかに記載の嚥下反射障害改善用組成物。
- サブスタンスP分泌促進作用物質がカプサイシンであり、アンジオテンシン変換酵素阻害作用物質もしくはサブスタンスP分解阻害作用物質がローヤルゼリーの酵素分解物であり、ドーパミン分泌促進作用物質がテアニンである請求項6に記載の嚥下反射障害改善用組成物。
- チュアブル剤、トローチ剤、チューイングガム、ゾル状の形態にある請求項1〜7のいずれか1つに記載の組成物。
- 請求項1〜8のいずれか1つに記載の組成物を含む嚥下反射障害改善用の食品または医薬品。
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