JPWO2004035572A1 - N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−n’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの塩の結晶形 - Google Patents

N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−n’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの塩の結晶形 Download PDF

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Abstract

本発明によれば、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの医薬上許容される塩の結晶が提供される。この塩の結晶は、腫瘍、糖尿病性網膜症、慢性関節リウマチ、乾癬、アテローム性動脈硬化症、カポジ肉腫、および滲出型加齢黄斑性症からなる群より選択される疾患の治療に用いられる。この塩の結晶は、経口医薬製剤の用途に好適な特性を有する。

Description

[発明の背景]
発明の分野
本発明は、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの医薬上許容される塩の結晶、またその製造方法に関する。
関連技術
腫瘍、糖尿病性網膜症、慢性関節リウマチ、乾癬、アテローム性動脈硬化症、カポジ肉腫等の疾患治療の研究分野では、様々なアプローチによる多くの薬剤が臨床現場において使用されている。しかしながら、化学療法剤による治療では薬剤による副作用や患者の個体間差等の問題が存在し、より優れた薬剤が望まれている。さらに患者のQOL(クオリティー・オブ・ライフ)を考えた場合、薬剤の投与形態に多様性が求められている。
例えば、経口投与のための錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、懸濁剤、または、非経口投与のための座剤、テープ剤、軟膏剤に処方する場合、原薬は医薬品として製剤上求められる条件、すなわち一定の品質および効果発現を満足する処方を実現できる物理化学的性質、を有することが求められる。また、医薬品としての原薬の製造法は、工業的に安定に製造することができる方法、および工業的な規模での大量生産に適した方法であることが求められる。
[発明の概要]
本発明者らは、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアが、腫瘍、糖尿病性網膜症、慢性関節リウマチ、乾癬、アテローム性動脈硬化症、カポジ肉腫等の疾患の治療に有効であることを見出していた。本発明者らは、この化合物およびその合成法について、既に出願(PCT出願(PCT/JP02/04279、WO02/88110))しているが、ここには、前記化合物の塩の結晶形およびその製造方法については示されていない。
本発明者らは、今般、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの塩の結晶形には複数の多形が存在し、それらはそれぞれ様々な物理化学的性質の違いがあることを見出した。さらに、その結晶多形のうちのいくつかは、経口剤医薬品に求められる性質を有していること、すなわち、熱的ストレス、物理的ストレスに対して安定であり、また高湿度条件下において安定で、吸湿性の低いものであることを見出した。本発明者らはまた、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの塩の結晶に内のいくつかについて、その結晶を安定的に供給でき、かつ工業スケールにも適応可能な製造方法を見出した。本発明はこれら知見に基づくものである。
よって、本発明は、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの塩の結晶であって、経口医薬製剤の用途に好適な特性を有する結晶の提供をその目的としている。
そして本発明による塩の結晶は、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの医薬上許容される塩の結晶である。
本発明において、好ましい塩の結晶は、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの、塩酸塩I型結晶、塩酸塩II型結晶、p−トルエンスルホン酸塩I型結晶、p−トルエンスルホン酸塩II型結晶、およびマレイン酸II型結晶からなる群より選択されるものである。
本発明による塩の結晶は、腫瘍、糖尿病性網膜症、慢性関節リウマチ、乾癬、アテローム性動脈硬化症、カポジ肉腫、および滲出型加齢黄斑性からなる群より選択される疾患の治療に有用である。
図1は、例1で得られた塩酸塩I型結晶の示差走査熱量測定チャートである。
図2は、例1で得られた塩酸塩I型結晶の熱重量測定チャートである。
図3は、例2で得られた塩酸塩II型結晶の示差走査熱量測定チャートである。
図4は、例2で得られた塩酸塩II型結晶の熱重量測定チャートである。
図5は、例3で得られた塩酸塩III型結晶の示差走査熱量測定チャートである。
図6は、例3で得られた塩酸塩III型結晶の熱重量測定チャートである。
図7は、例4で得られた硝酸塩I型結晶の示差走査熱量測定チャートである。
図8は、例4で得られた硝酸塩I型結晶の熱重量測定チャートである。
図9は、例5で得られた硝酸塩II型結晶の示差走査熱量測定チャートである。
図10は、例5で得られた硝酸塩II型結晶の熱重量測定チャートである。
図11は、例6で得られた硫酸塩I型結晶の示差走査熱量測定チャートである。
図12は、例6で得られた硫酸塩I型結晶の熱重量測定チャートである。
図13は、例7で得られた硫酸塩II型結晶の示差走査熱量測定チャートである。
図14は、例7で得られた硫酸塩II型結晶の熱重量測定チャートである。
図15は、例8で得られたメタンスルホン酸塩I型結晶の示差走査熱量測定チャートである。
図16は、例8で得られたメタンスルホン酸塩I型結晶の熱重量測定チャートである。
図17は、例9で得られたメタンスルホン酸塩II型結晶の示差走査熱量測定チャートである。
図18は、例9で得られたメタンスルホン酸塩II型結晶の熱重量測定チャートである。
図19は、例10で得られたメタンスルホン酸塩III型結晶の示差走査熱量測定チャートである。
図20は、例10で得られたメタンスルホン酸塩III型結晶の熱重量測定チャートである。
図21は、例11で得られたメタンスルホン酸塩IV型結晶の示差走査熱量測定チャートである。
図22は、例11で得られたメタンスルホン酸塩IV型結晶の熱重量測定チャートである。
図23は、例12で得られたメタンスルホン酸塩V型結晶の示差走査熱量測定チャートである。
図24は、例12で得られたメタンスルホン酸塩V型結晶の熱重量測定チャートである。
図25は、例13で得られたp−トルエンスルホン酸塩I型結晶の示差走査熱量測定チャートである。
図26は、例13で得られたp−トルエンスルホン酸塩I型結晶の熱重量測定チャートである。
図27は、例14で得られたp−トルエンスルホン酸塩II型結晶の示差走査熱量測定チャートである。
図28は、例14で得られたp−トルエンスルホン酸塩II型結晶の熱重量測定チャートである。
図29は、例15で得られたp−トルエンスルホン酸塩III型結晶の示差走査熱量測定チャートである。
図30は、例15で得られたp−トルエンスルホン酸塩III型結晶の熱重量測定チャートである。
図31は、例16で得られたマレイン酸塩I型結晶の示差走査熱量測定チャートである。
図32は、例16で得られたマレイン酸塩I型結晶の熱重量測定チャートである。
図33は、例17で得られたマレイン酸塩II型結晶の示差走査熱量測定チャートである。
図34は、例17で得られたマレイン酸塩II型結晶の熱重量測定チャートである。
図35は、例18で得られたマレイン酸塩III型結晶の示差走査熱量測定チャートである。
図36は、例18で得られたマレイン酸塩III型結晶の熱重量測定チャートである。
図37は、例19で得られたマレイン酸塩IV型結晶の示差走査熱量測定チャートである。
図38は、例19で得られたマレイン酸塩IV型結晶の熱重量測定チャートである。
[発明の具体的説明]
本発明による塩の結晶
本発明による塩の結晶は、前記したようにN−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの医薬上許容される塩の結晶である。本発明による結晶は、好ましくは経口医薬製剤に適したものである。
ここで前記の医薬上許容される塩とは、医薬製剤としての用途に適したものであることをいい、生体に対して基本的に有害でないものである。このような医薬上許容される塩としては医薬上許容される無機酸または有機酸から誘導されるもの、すなわち無機酸塩または有機酸塩が挙げられる。好適な酸の例としては、塩酸、硫酸、硝酸、過塩素酸、臭化水素酸、フマル酸、マレイン酸、リン酸、グリコール酸、乳酸、サリチル酸、コハク酸、p−トルエンスルホン酸、ジ−p−トルオイル酒石酸、スルファニル酸、酒石酸、酢酸、クエン酸、メタンスルホン酸、蟻酸、安息香酸、マロン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、およびベンゼンスルホン酸が挙げられる。また本発明において、前記塩には、水和物、アルコール和物、エーテル和物等の形態も包含される。
本発明において、好ましいN−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの塩は、その塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、およびマレイン酸塩からなる群より選択される。
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、およびマレイン酸塩には、それぞれいくつかの結晶多形が存在する。本発明による塩の結晶は、好ましくはこれらの塩の結晶である。N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの塩の結晶は、例えば、後述する例1〜19に記載のいずれかの方法により製造することができる。
塩酸塩の結晶
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの塩酸塩は、I型、II型、またはIII型の結晶形態をとることができる。
塩酸塩のI型結晶
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア塩酸塩のI型結晶は、塩酸一付加物かつ一水和物(一塩酸塩一水和物)である。該塩酸塩I型結晶の示差走査熱量測定において、120℃付近に吸熱ピークが観測され、熱重量測定において100から160℃の間に3.7%の重量減少が観測され、さらに、水分測定において水分値が3.7%であることから、該結晶は、一水和物であると判定された。
したがって、本発明の一つの好ましい態様によれば、本発明による塩の結晶は、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア塩酸塩の結晶である。より好ましくは、この塩の結晶は塩酸一付加物かつ一水和物の結晶である。さらに好ましくは、この結晶は、塩酸塩のI型結晶である。
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア塩酸塩のI型結晶は、例1に記載の方法により製造することができる。得られる塩酸塩I型結晶は、例1の表1に記載されるような粉末X線回折パターンを示す。
したがって、本発明の一つの好ましい態様によれば、本発明による塩の結晶は、塩が、塩酸一付加物かつ一水和物であって、粉末X線回析において、下記表A−1に示されるような回折角(2θ)に10%以上の相対強度を示すピークを有する。より好ましくは、前記回折角(2θ)において示される相対強度が、15%以上であり、さらに好ましくは20%以上であり、さらにより好ましくは25%以上であり、特に好ましくは30%以上である。
Figure 2004035572
[表中、Xは0〜0.20を表す]。
回折角(2θ)の値は、粉末X線回折分析を行う際の粉末中の結晶の純度、粉末の粒度、粉末中の含水量、粉末X線回折装置の測定限界による誤差等によって、誤差を生じることがある。本明細書において、結晶を回折角2θを用いて規定する場合には、回折角2θの値は、実施例の欄においてピークがあるとして示された測定値の値そのものにのみ限定されず、誤差の生じうる範囲も、本発明の結晶における回折角2θ値として包含することができる。典型的には、そのような誤差の生ずる範囲は、所定の値の±0〜0.02の範囲である。よって、結晶における回折角2θ値が、前記表A−1に示されるように、Xで示される場合には、典型的には、Xは0〜0.20であり、好ましくは0〜0.15、より好ましくは0〜0.10、さらに好ましくは0〜0.05である。これらのことは、後述する塩酸塩の結晶以外の、硝酸塩、硫酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩などにおいても同様である。
本発明の一つのより好ましい態様によれば、本発明による塩の結晶は、塩が、塩酸一付加物かつ一水和物であって、粉末X線回析において、下記表B−1に示されるような回折角(2θ)に10%以上の相対強度を示すピークを有する。より好ましくは、前記回折角(2θ)において示される相対強度が、15%以上であり、さらに好ましくは20%以上である。
Figure 2004035572
[表中、Xは0〜0.20、好ましくは0〜0.15、より好ましくは0〜0.10、さらに好ましくは0〜0.05を表す]。
また該塩酸塩I型結晶は、図1に記載されるような示差走査熱量測定(DSC)チャートを示し、そこでは120℃と190℃付近に吸熱ピークが存在する。さらに該塩酸塩I型結晶は、図2に記載されるような熱重量測定チャートを示す。本発明による塩酸塩I型結晶は典型的にはこのような特徴を有するものである。
塩酸塩のII型結晶
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア塩酸塩のII型結晶は、塩酸一付加物(一塩酸塩)である。
したがって、本発明の一つの好ましい態様によれば、本発明による塩の結晶は、塩酸一付加物の結晶である。より好ましくは、この結晶は、塩酸塩のII結晶である。
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア塩酸塩のII型結晶は、例2に記載の方法により製造することができる。得られる塩酸塩II型結晶は、例2の表2に記載されるような粉末X線回折パターンを示す。
したがって、本発明の一つの好ましい態様によれば、本発明による塩の結晶は、塩が、塩酸一付加物であって、粉末X線回析において、下記表A−2に示されるような回折角(2θ)に10%以上の相対強度を示すピークを有する。より好ましくは、前記回折角(2θ)において示される相対強度が、15%以上であり、さらに好ましくは20%以上であり、さらにより好ましくは25%以上であり、特に好ましくは30%以上である。
Figure 2004035572
[表中、Xは0〜0.20、好ましくは0〜0.15、より好ましくは0〜0.10、さらに好ましくは0〜0.05を表す]。
本発明の一つのより好ましい態様によれば、本発明による塩の結晶は、塩が、塩酸一付加物であって、粉末X線回析において、下記表B−2に示されるような回折角(2θ)に10%以上の相対強度を示すピークを有する。より好ましくは、前記回折角(2θ)において示される相対強度が、15%以上であり、さらに好ましくは20%以上である。
Figure 2004035572
[表中、Xは0〜0.20、好ましくは0〜0.15、より好ましくは0〜0.10、さらに好ましくは0〜0.05を表す]。
また該塩酸塩II型結晶は、図3に記載されるような示差走査熱量測定チャートを示し、そこでは220℃付近に吸熱ピークが存在する。さらに該塩酸塩II型結晶は、図4に記載されるような熱重量測定チャートを示す。本発明による塩酸塩II型結晶は典型的にはこのような特徴を有するものである。
塩酸塩のIII型結晶
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア塩酸塩のIII型結晶は、一塩酸塩である。
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア塩酸塩のIII型結晶は、例3に記載の方法により製造することができる。得られる塩酸塩III型結晶は、例3の表3に記載されるような粉末X線回折パターンを示す。該塩酸塩III型結晶は、図5に記載されるような示差走査熱量測定チャートを示し、そこでは160℃および220℃付近に吸熱ピークが存在する。また該塩酸塩III型結晶は、図6に記載されるような熱重量測定チャートを示す。本発明による塩酸塩III型結晶は典型的にはこのような特徴を有するものである。
硝酸塩の結晶
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの硝酸塩は、I型、またはII型の結晶形態をとることができる。
硝酸塩のI型結晶
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア硝酸塩のI型結晶は、一硝酸塩である。
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア硝酸塩のI型結晶は、例4に記載の方法により製造することができる。得られる硝酸塩I型結晶は、例4の表4に記載されるような粉末X線回折パターンを示す。該結晶は、図7に記載されるような示差走査熱量測定チャートを示し、そこでは220℃付近に発熱ピークが存在する。また該結晶は、図8に記載されるような熱重量測定チャートを示す。本発明による硝酸塩I型結晶は典型的にはこのような特徴を有するものである。
硝酸塩のII型結晶
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア硝酸塩のII型結晶は、一硝酸塩である。
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア硝酸塩のII型結晶は、例5に記載の方法により製造することができる。得られる硝酸塩II型結晶は、例5の表5に記載されるような粉末X線回折パターンを示す。また該結晶は、図9に記載されるような示差走査熱量測定チャートを示し、そこでは120℃付近に吸熱ピークと220℃付近に発熱ピークが存在する。また該結晶は、図10に記載されるような熱重量測定チャートを示す。本発明による硝酸塩II型結晶は典型的にはこのような特徴を有するものである。
硫酸塩の結晶
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの硫酸塩は、I型、またはII型の結晶形態をとることができる。
硫酸塩のI型結晶
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア硫酸塩のI型結晶は、一硫酸塩である。
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア硫酸塩のI型結晶は、例6に記載の方法により製造することができる。得られる硫酸塩I型結晶は、例6の表6に記載されるような粉末X線回折パターンを示す。該結晶は、図11に記載されるような示差走査熱量測定チャートを示し、そこでは200℃付近に吸熱ピークが存在する。また該結晶は、図12に記載されるような熱重量測定チャートを示す。本発明による硫酸塩I型結晶は典型的にはこのような特徴を有するものである。
硫酸塩のII型結晶
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア硫酸塩のII型結晶は、一硫酸塩である。
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア硫酸塩のII型結晶は、例7に記載の方法により製造することができる。得られる硫酸塩II型結晶は、例7の表7に記載されるような粉末X線回折パターンを示す。該結晶は、図13に記載されるような示差走査熱量測定チャートを示し、そこでは180℃付近に吸熱ピークが存在する。また該結晶は、図14に記載されるような熱重量測定チャートを示す。本発明による硫酸塩II型結晶は典型的にはこのような特徴を有するものである。
メタンスルホン酸塩の結晶
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアのメタンスルホン酸塩は、I型、II型、III型、IV型、またはV型の結晶形態をとることができる。
メタンスルホン酸塩のI型結晶
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアメタンスルホン酸塩のI型結晶は、一メタンスルホン酸塩である。
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアメタンスルホン酸塩のI型結晶は、例8に記載の方法により製造することができる。得られるメタンスルホン酸塩I型結晶は、例8の表8に記載されるような粉末X線回折パターンを示す。該結晶は、図15に記載されるような示差走査熱量測定チャートを示し、そこでは210℃付近に吸熱ピークが存在する。また該結晶は、図16に記載されるような熱重量測定チャートを示す。本発明によるメタンスルホン酸塩I型結晶は典型的にはこのような特徴を有するものである。
メタンスルホン酸塩のII型結晶
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアメタンスルホン酸塩のII型結晶は、例9に記載の方法により製造することができる。得られるメタンスルホン酸塩II型結晶は、例9の表9に記載されるような粉末X線回折パターンを示す。該結晶は、図17に記載されるような示差走査熱量測定チャートを示し、そこでは160℃と240℃付近に吸熱ピークが存在する。また該結晶は、図18に記載されるような熱重量測定チャートを示す。本発明によるメタンスルホン酸塩II型結晶は典型的にはこのような特徴を有するものである。
メタンスルホン酸塩のIII型結晶
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアメタンスルホン酸塩のIII型結晶は、例10に記載の方法により製造することができる。得られるメタンスルホン酸塩III型結晶は、例10の表10に記載されるような粉末X線回折パターンを示す。該結晶は、図19に記載されるような示差走査熱量測定チャートを示し、そこでは160℃と240℃付近に吸熱ピークが存在する。また該結晶は、図20に記載されるような熱重量測定チャートを示す。本発明によるメタンスルホン酸塩III型結晶は典型的にはこのような特徴を有するものである。
メタンスルホン酸塩のIV型結晶
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアメタンスルホン酸塩のIV型結晶は、例11に記載の方法により製造することができる。得られるメタンスルホン酸塩IV型結晶は、例11の表11に記載されるような粉末X線回折パターンを示す。該結晶は、図21に記載されるような示差走査熱量測定チャートを示し、そこでは120℃と160℃と240℃付近に吸熱ピークが存在する。また該結晶は、図22に記載されるような熱重量測定チャートを示す。本発明によるメタンスルホン酸塩IV型結晶は典型的にはこのような特徴を有するものである。
メタンスルホン酸塩のV型結晶
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアメタンスルホン酸塩のV型結晶は、例12に記載の方法により製造することができる。得られるメタンスルホン酸塩V型結晶は、例12の表12に記載されるような粉末X線回折パターンを示す。該結晶は、図23に記載されるような示差走査熱量測定チャートを示し、そこでは160℃付近に吸熱ピークが存在する。また該結晶は、図24に記載されるような熱重量測定チャートを示す。本発明によるメタンスルホン酸塩V型結晶は典型的にはこのような特徴を有するものである。
p−トルエンスルホン酸塩の結晶
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアのp−トルエンスルホン酸塩は、I型、II型、またはIII型の結晶形態をとることができる。
p−トルエンスルホン酸塩のI型結晶
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアp−トルエンスルホン酸塩のI型結晶は、p−トルエンスルホン酸一付加物かつ一水和物(一p−トルエンスルホン酸塩一水和物)である。該p−トルエンスルホン酸塩I型結晶の示差走査熱量測定において、120℃付近に吸熱ピークが観測され、熱重量測定において100から160℃の間に3.3%の重量減少が観測され、さらに水分測定において水分値が2.8%であることから、該結晶は一水和物であると判定された。
したがって、本発明の一つの好ましい態様によれば、本発明によるp−トルエンスルホン酸塩の結晶は、p−トルエンスルホン酸一付加物かつ一水和物の結晶である。より好ましくは、この結晶は、p−トルエンスルホン酸塩のI型結晶である。
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアp−トルエンスルホン酸塩のI型結晶は、例13に記載の方法により製造することができる。得られるp−トルエンスルホン酸塩I型結晶は、例13の表13に記載されるような粉末X線回折パターンを示す。
したがって、本発明の一つの好ましい態様によれば、本発明による塩の結晶は、塩が、p−トルエンスルホン酸一付加物かつ一水和物であって、粉末X線回析において、下記表A−3に示されるような回折角(2θ)に30%以上の相対強度を示すピークを有する。より好ましくは、前記回折角(2θ)において示される相対強度が、40%以上であり、さらに好ましくは50%以上である。
Figure 2004035572
Figure 2004035572
[表中、Xは0〜0.20、好ましくは0〜0.15、より好ましくは0〜0.10、さらに好ましくは0〜0.05を表す]。
本発明の一つのより好ましい態様によれば、本発明による塩の結晶は、塩が、p−トルエンスルホン酸一付加物かつ一水和物であって、粉末X線回析において、下記表B−3に示されるような回折角(2θ)に10%以上の相対強度を示すピークを有する。より好ましくは、前記回折角(2θ)において示される相対強度が、15%以上であり、さらに好ましくは20%以上である。
Figure 2004035572
Figure 2004035572
[表中、Xは0〜0.20、好ましくは0〜0.15、より好ましくは0〜0.10、さらに好ましくは0〜0.05を表す]。
また該p−トルエンスルホン酸塩I型結晶は、図25に記載されるような示差走査熱量測定チャートを示し、そこでは120℃と180℃付近に吸熱ピークが存在する。さらに該結晶は、図26に記載されるような熱重量測定チャートを示す。本発明によるp−トルエンスルホン酸塩I型結晶は典型的にはこのような特徴を有するものである。
p−トルエンスルホン酸塩のII型結晶
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアp−トルエンスルホン酸塩のII型結晶は、p−トルエンスルホン酸一付加物かつ一水和物(一p−トルエンスルホン酸塩一水和物)である。該p−トルエンスルホン酸塩II型結晶の示差走査熱量測定において、120℃付近に吸熱ピークが観測され、熱重量測定において100から160℃の間に3.4%の重量減少が観測され、さらに水分測定において水分値が3.1%であることから、該結晶は一水和物であると判定された。
したがって、本発明の一つの好ましい態様によれば、本発明によるp−トルエンスルホン酸塩の結晶は、p−トルエンスルホン酸一付加物かつ一水和物の結晶である。より好ましくは、この結晶は、p−トルエンスルホン酸塩のII型結晶である。
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアp−トルエンスルホン酸塩のII型結晶は、例14に記載の方法により製造することができる。得られるp−トルエンスルホン酸塩II型結晶は、例14の表14に記載されるような粉末X線回折パターンを示す。
したがって、本発明の一つの好ましい態様によれば、本発明による塩の結晶は、塩が、p−トルエンスルホン酸一付加物かつ一水和物であって、粉末X線回析において、下記表A−4に示されるような回折角(2θ)に30%以上の相対強度を示すピークを有する。より好ましくは、前記回折角(2θ)において示される相対強度が、40%以上であり、さらに好ましくは50%以上である。
Figure 2004035572
[表中、Xは0〜0.20、好ましくは0〜0.15、より好ましくは0〜0.10、さらに好ましくは0〜0.05を表す]。
本発明の一つのより好ましい態様によれば、本発明による塩の結晶は、塩が、p−トルエンスルホン酸一付加物かつ一水和物であって、粉末X線回析において、下記表B−4に示されるような回折角(2θ)に10%以上の相対強度を示すピークを有する。より好ましくは、前記回折角(2θ)において示される相対強度が、15%以上であり、さらに好ましくは20%以上である。
Figure 2004035572
[表中、Xは0〜0.20、好ましくは0〜0.15、より好ましくは0〜0.10、さらに好ましくは0〜0.05を表す]。
また該p−トルエンスルホン酸塩I型結晶は、図27に記載されるような示差走査熱量測定チャートを示し、そこでは120℃と180℃付近に吸熱ピークが存在する。さらに該結晶は、図28に記載されるような熱重量測定チャートを示す。本発明によるp−トルエンスルホン酸塩II型結晶は典型的にはこのような特徴を有するものである。
p−トルエンスルホン酸塩のIII型結晶
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアp−トルエンスルホン酸塩のIII型結晶は、例15に記載の方法により製造することができる。得られるp−トルエンスルホン酸塩III型結晶は、例15の表15に記載されるような粉末X線回折パターンを示す。該結晶は、図29に記載されるような示差走査熱量測定チャートを示し、そこでは120℃と190℃付近に吸熱ピークが存在する。また該結晶は、図30に記載されるような熱重量測定チャートを示す。本発明によるp−トルエンスルホン酸塩III型結晶は典型的にはこのような特徴を有するものである。
マレイン酸塩の結晶
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアのマレイン酸塩は、I型、II型、III型、またはIV型の結晶形態をとることができる。
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアマレイン酸塩のI型結晶は、一マレイン酸塩である。
マレイン酸塩のI型結晶
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアマレイン酸塩のI型結晶は、例16に記載の方法により製造することができ、得られたマレイン酸塩I型結晶は、例16の表16に記載されるような粉末X線回折パターンを示す。該結晶は、図31に記載されるような示差走査熱量測定チャートを示し、そこでは190℃付近に吸熱ピークが存在する。また該結晶は、図32に記載されるような熱重量測定チャートを示す。本発明によるマレイン酸塩I型結晶は典型的にはこのような特徴を有するものである。
マレイン酸塩のII型結晶
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアマレイン酸塩のII型結晶は、一マレイン酸塩である。
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアマレイン酸塩のII型結晶は、例17に記載の方法により製造することができる。得られるマレイン酸塩II型結晶は、例17の表17に記載されるような粉末X線回折パターンを示す。
本発明の一つの好ましい態様によれば、本発明による塩の結晶は、塩が、マレイン酸一付加物であって、粉末X線回析において、下記表B−5に示されるような回折角(2θ)に10%以上の相対強度を示すピークを有する。より好ましくは、前記回折角(2θ)において示される相対強度が、15%以上であり、さらに好ましくは20%以上である。
Figure 2004035572
[表中、Xは0〜0.20、好ましくは0〜0.15、より好ましくは0〜0.10、さらに好ましくは0〜0.05を表す]。
また該マレイン酸塩I型結晶は、図33に記載されるような示差走査熱量測定チャートを示し、そこでは180℃付近に吸熱ピークが存在する。さらに該結晶は、図34に記載されるような熱重量測定チャートを示す。本発明によるマレイン酸塩II型結晶は典型的にはこのような特徴を有するものである。
マレイン酸塩のIII型結晶
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアマレイン酸塩のIII型結晶は、例18に記載の方法により製造することができる。得られるマレイン酸塩III型結晶は、例18の表18に記載されるような粉末X線回折パターンを示す。該結晶は、図35に記載されるような示差走査熱量測定チャートを示し、そこでは110℃と190℃付近に吸熱ピークが存在する。また該結晶は、図36に記載されるような熱重量測定チャートを示す。本発明によるマレイン酸塩III型結晶は典型的にはこのような特徴を有するものである。
マレイン酸塩のIV型結晶
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアマレイン酸塩のIV型結晶は、例19に記載の方法により製造することができる。得られるマレイン酸塩IV型結晶は、例19の表19に記載されるような粉末X線回折パターンを示す。該結晶は、図37に記載されるような示差走査熱量測定チャートを示し、そこでは130℃と180℃付近に吸熱ピークが存在する。また該結晶は、図38に記載されるような熱重量測定チャートを示す。本発明によるマレイン酸塩IV型結晶は典型的にはこのような特徴を有するものである。
後述する試験例1の結果は、塩酸塩のI型結晶、そのII型結晶、硝酸塩のI型結晶、硫酸塩のI型結晶、メタンスルホン酸塩のI型結晶、p−トルエンスルホン酸塩のI型結晶、そのII型結晶、マレイン酸塩のI型結晶、および、そのII型結晶が、73℃の高温条件下において優れた安定性を有することを示す。
試験例2の結果は、塩酸塩のI型結晶、そのII型結晶、硝酸塩のI型結晶、メタンスルホン酸塩のI型結晶、p−トルエンスルホン酸塩のI型結晶、そのII型結晶、マレイン酸塩のI型結晶、および、そのII型結晶が、40℃75%RHの高湿度条件下において、優れた安定性を有することを示す。
試験例3の結果は、塩酸塩のI型結晶、そのII型結晶、硝酸塩のI型結晶、メタンスルホン酸塩のI型結晶、p−トルエンスルホン酸塩のI型結晶、そのII型結晶、および、マレイン酸塩のII型結晶が、物理的ストレスに対して優れた安定性を有することを示す。
試験例4の結果は、塩酸塩のI型結晶、そのII型結晶、p−トルエンスルホン酸塩のI型結晶、そのII型結晶、マレイン酸塩のI型結晶、および、そのII型結晶が、吸湿性の低い結晶であることを示す。
医薬化合物を製剤化する際には、医薬化合物として薬理的性能は維持しつつ、一定の効果を発揮できる特定の結晶形態、すなわち、熱的ストレスおよび物理的ストレスに対して安定である結晶形態、により処方されることが求められる。また医薬化合物は、高湿度条件下において安定であって、吸湿性が低いものであることが望ましい。特に経口医薬製剤とする場合には、結晶形の変化などの物理的変化は、吸収性に直接影響を与えるため、物理的安定性の高い性質を有することが望ましい。
よって本発明の好ましい態様によれば、本発明の塩の結晶は、塩酸塩のI型結晶、そのII型結晶、硝酸塩のI型結晶、硫酸塩のI型結晶、メタンスルホン酸塩のI型結晶、p−トルエンスルホン酸塩のI型結晶、そのII型結晶、マレイン酸塩のI型結晶、および、そのII型結晶である。より好ましくは、本発明の塩の結晶は、塩酸塩のI型結晶、そのII型結晶、硝酸塩のI型結晶、メタンスルホン酸塩のI型結晶、p−トルエンスルホン酸塩のI型結晶、そのII型結晶、マレイン酸塩のI型結晶、および、そのII型結晶である。
本発明のさらに好ましい態様によれば、本発明の塩の結晶は、塩酸塩のI型結晶、そのII型結晶、p−トルエンスルホン酸塩のI型結晶、そのII型結晶、および、マレイン酸塩のII型結晶である。
本発明のさらにより好ましい態様によれば、本発明の塩の結晶は、塩酸塩のI型結晶、そのII型結晶、p−トルエンスルホン酸塩のI型結晶、および、そのII型結晶である。これらの結晶については、安定供給を可能とする工業的な製造を比較的容易に確立することができる。
本発明の特に好ましい態様によれば、本発明の塩の結晶は、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア塩酸塩の結晶である。この塩酸塩の結晶は、塩が、塩酸塩一付加物である。好ましくは、塩酸塩は、溶媒付加物である。この場合、好ましくは溶媒は水である。該塩酸塩は、より好ましくは、水一付加物である。したがって、該塩酸塩は、さらに好ましくは、塩酸一付加物かつ一水和物である。
本発明の最も好ましい態様によれば、本発明の塩の結晶は、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア塩酸塩のI型結晶である。この塩酸塩I型結晶は、経口剤医薬品として望ましい理化学的特性をいずれも有している。また、塩酸塩I型結晶は、塩酸塩の他の結晶形(例えばII型結晶、III型結晶)とは、粉末X線回折パターンが互いに類似していないため、結晶形の混合比率の測定を容易に行うことができる。さらに、塩酸塩I型結晶は、げっ歯類への投与液に用いるメチルセルロース水溶液に懸濁する際に、投与しにくいゲル状に変質したりすることがないため、投与上の問題も生じ難い。この点でも塩酸塩I型結晶は、有利である。
本発明の塩の結晶形の製造
塩酸塩結晶の製造
本発明によれば、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの塩酸塩結晶の製造方法であって、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアを溶解させてなる非プロトン性極性溶媒に、塩酸と、アルコール性溶媒および/または水とを加え、結晶を析出させることを含んでなる方法が提供される。
本発明の好ましい態様によれば、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアを、約50℃〜沸点までの温度範囲の非プロトン性極性溶媒に溶解させ、次いでその溶液を冷却、好ましくは室温まで冷却して、塩酸と、アルコール性溶媒および/または水とを加え、結晶を析出させることにより、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの塩酸塩I型またはII型の結晶を得ることができる。
塩酸は、好ましくは10〜14Nの濃度であり、より好ましくは12N程度である。
非プロトン性極性溶媒は、好ましくは、N,N−ジメチルホルムアミドまたはN,N−ジメチルアセトアミドであり、より好ましくはN,N−ジメチルホルムアミドである。
またアルコール性溶媒および/または水は、好ましくはエタノールおよび水であるか、または1−プロパノールである。
本発明の一つの好ましい態様によれば、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの塩酸塩I型結晶の製造方法であって、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアを非プロトン性極性溶媒に溶解させてなる溶液に、塩酸およびエタノールを添加し、得られる溶液から結晶を析出させる工程を含んでなる方法が提供される。このとき、より好ましくは、塩酸およびエタノールに加えて、水をさらに添加する。
本発明の別の一つの好ましい態様によれば、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの塩酸塩II型結晶の製造方法であって、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアを非プロトン性極性溶媒に溶解させてなる溶液に、塩酸および1−プロパノールを添加し、得られる溶液から結晶を析出させる工程を含んでなる方法が提供される。
非プロトン性有機溶媒は、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアに対し、約5〜約50倍V/Wの量、好ましくは約7〜10倍のV/Wの量であることができる。
本発明の別の態様によれば、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア塩酸塩結晶、特に該III型結晶は、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアに、アルコール性有機溶媒、例えば1−ブタノールと、塩酸とを加え、これを溶解させた後、冷却することにより得ることができる。
具体例を挙げると、例えば後述する例1〜3のいずれかに記載の方法により、該塩酸塩I〜III型の結晶を得ることができる。
硝酸塩結晶の製造
本発明によれば、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアにアルコール性有機溶媒、例えばメタノール、および硝酸を加え、攪拌し濾過して得た濾過物を、有機溶媒および/または水に加熱条件下(例えば約100℃下)で溶解させ、これを冷却(例えば、室温または約5℃)し、必要に応じてさらに酢酸エチル等を添加することによって、結晶を析出させ、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの硝酸塩I型またはII型の結晶を得ることができる。
前記有機溶媒および/または水としては、例えばメタノールおよび水、またはN,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
具体例を挙げると、例えば後述する例4または例5に記載の方法により、該硝酸塩I型またはII型の結晶を得ることができる。
硫酸塩結晶の製造
本発明によれば、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアにアルコール性有機溶媒、例えばメタノール、および濃硫酸を加え、攪拌し濾過して得た濾過物を、有機溶媒および/または水に加熱条件下(例えば約140℃下)で溶解させ、これを冷却(例えば、約5℃)することによって結晶を析出させることにより、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの硫酸塩I型またはII型の結晶を得ることができる。
前記有機溶媒および/または水としては、例えばアセトニトリルおよび水、またはN,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
具体例を挙げると、例えば後述する例6または例7に記載の方法により、該硫酸塩I型またはII型の結晶を得ることができる。
メタンスルホン酸塩結晶の製造
本発明によれば、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアにアルコール性有機溶媒、例えばメタノール、およびメタンスルホン酸を加え、攪拌し濾過して得た濾過物を、所定の有機溶媒に加熱条件下(例えば約80〜100℃下)で溶解させ、これを冷却(例えば、室温または約5℃)し、必要に応じてさらに他の溶媒を添加することによって、結晶を析出させ、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアのメタンスルホン酸塩I〜V型の結晶を得ることができる。
前記所定の有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、アセトニトリル、アセトニトリルとメタノール等が挙げられる。また、前記他の溶媒としては、例えばアセトニトリル、酢酸エチル等が挙げられる。
具体例を挙げると、例えば後述する例8〜12のいずれかに記載の方法により、該メタンスルホン酸塩I〜V型の結晶を得ることができる。
p−トルエンスルホン酸塩結晶の製造
本発明によれば、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアのp−トルエンスルホン酸塩を加熱条件下(例えば、約100℃)溶解させてなる有機溶媒および/または水を冷却(例えば、室温に冷却)し、必要に応じて水を滴下してさらに冷却(例えば、約5℃に冷却)することにより、結晶を析出させ、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアのp−トルエンスルホン酸塩結晶(I〜III型)を得ることができる。
前記有機溶媒および/または水としては、例えば、メタノールと水、またはN,N−ジメチルアセトアミドが挙げられる。
またここで有機溶媒および/または水は、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアに対し、約5〜約50倍V/Wの量、好ましくは約10〜30倍のV/Wの量であることができる。
また前記塩の結晶の製造に用いられる、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアのp−トルエンスルホン酸塩は、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアにアセトニトリルを加え、これにp−トルエンスルホン酸一水和物をアセトニトリルに溶かした溶液を滴下して攪拌することにより得ることができる。したがって、本発明による該p−トルエンスルホン酸塩結晶の製造方法は、このようなp−トルエンスルホン酸塩を製造する工程をさらに含んでなることができる。
本発明の一つの好ましい態様によれば、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアのp−トルエンスルホン酸塩I型結晶の製造方法であって、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアをアセトニトリルに溶解させてなる溶媒に、p−トルエンスルホン酸を添加し、得られる溶液から結晶を析出させ、得られた結晶をメタノールおよび水に溶解させてなる溶液から、必要に応じて該溶液を冷却(例えば、室温に冷却)することにより、結晶を析出させる工程を含んでなる方法が提供される。
本発明の別の一つの好ましい態様によれば、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアのp−トルエンスルホン酸塩II型結晶の製造方法であって、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアをアセトニトリルに溶解させてなる溶媒に、p−トルエンスルホン酸を添加し、得られる溶液から結晶を析出させ、得られた結晶をN,N−ジメチルホルムアミドに溶解させてなる溶液に、水を添加し、得られる溶液から、必要に応じて該溶液を冷却(例えば、室温に冷却)することにより、結晶を析出させる工程を含んでなる方法が提供される。
具体例を挙げると、例えば後述する例13〜15のいずれかに記載の方法により、該メタンスルホン酸塩I〜III型の結晶を得ることができる。
マレイン酸塩結晶の製造
本発明によれば、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアのマレイン酸塩を加熱条件下(例えば、約100℃下)溶解させた有機溶媒および/または水を冷却(例えば、室温または約5℃に冷却)し、必要に応じて溶媒(例えば酢酸エチル等)を滴下してさらに冷却(例えば、室温に冷却)することにより、結晶を析出させ、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアのマレイン酸塩結晶(I〜IV型)を得ることができる。
前記有機溶媒および/または水としては、例えば、メタノールと水、エタノール、N,N−ジメチルホルムアミド、またはN,N−ジメチルアセトアミドが挙げられる。
また前記塩の結晶の製造に用いられる、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアのマレイン酸塩は、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアにメタノールを加え、これにマレイン酸をメタノールに溶かした溶液を滴下して攪拌することにより得ることができる。したがって、本発明による該マレイン酸塩結晶の製造方法は、このようなマレイン酸塩を製造する工程をさらに含んでなることができる。
本発明の一つの好ましい態様によれば、前記マレイン酸塩II型結晶の製造方法であって、
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアにメタノールを加え、これにマレイン酸をメタノールに溶かした溶液を滴下して攪拌することにより、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアのマレイン酸塩を得、
得られたマレイン酸塩を、有機溶媒および/または水に溶解させ、これを冷却することによって、結晶を析出させることを含んでなる方法が提供される。この方法において、前記有機溶媒および/または水は、好ましくは、エタノールである。
具体例を挙げると、例えば後述する例16〜19のいずれかに記載の方法により、該マレイン酸塩I〜IV型の結晶を得ることができる。
本発明の塩の結晶形の用途および医薬組成物
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアは、インビボにおいて腫瘍増殖抑制作用を有する(WO02/88110の薬理試験例2、3、および4)。この化合物は、また、インビトロにおいてヒトKDRを安定に発現するNIH3T3細胞をVEGF(vascular endothelial growth factor)で刺激したときに起こるヒトKDR細胞内領域の自己リン酸化活性を阻害する(WO02/88110の薬理試験例1)。VEGFがVEGFのレセプターとして細胞膜上に存在するKDRに結合すると、KDR細胞内領域のチロシンキナーゼによる自己リン酸化を介し、MAPK(mitogen−activated protein kinase)の活性化などを引き起こす(Shibuya M,Ito N,Claesson−Welsh L.,in Curr.Topics Microbiol Immunol.,237,59−83(1999);Abedi,H.and Zachary,I.,J.Biol.Chem.,272,15442−15451(1997))。MAPKの活性化は血管新生における血管内皮細胞の増殖に重要な役割を担うことが知られている(Merenmies,J.et al.,Cell Growth & Differ.,83−10(1997);Ferrara,N.and Davis−Smyth,T.,Endocr.Rev.,18,4−25(1997))。従って前記化合物は血管新生抑制作用を有する。病態部位における血管新生は、主として、腫瘍、糖尿病性網膜症、慢性関節リウマチ、乾癬、アテローム性動脈硬化症、カポジ肉腫のような疾患、ならびに固形癌の転移と深く結びついていることが知られいる(Folkman,J.Nature Med.1:27−31(1995);Bicknell,R.,Harris,A.L.Curr.Opin.Oncol.8:60−65(1996))。
したがって、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアは、腫瘍、糖尿病性網膜症、慢性関節リウマチ、乾癬、アテローム性動脈硬化症、およびカポジ肉腫等の治療に有効である(PCT出願(PCT/JP02/04279、WO02/88110)参照)。よって、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの塩の結晶は、腫瘍、糖尿病性網膜症、慢性関節リウマチ、乾癬、アテローム性動脈硬化症、カポジ肉腫、滲出型加齢黄斑性症、および固形癌の転移等の治療に有効である。また、本発明による塩の結晶は、経口用途用医薬として有用である。
本発明によれば、前記したN−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの塩の結晶と、薬学上許容されうる担体とを含んでなる医薬組成物が提供される。
本発明による医薬組成物は、腫瘍、糖尿病性網膜症、慢性関節リウマチ、乾癬、アテローム性動脈硬化症、カポジ肉腫、および滲出型加齢黄斑性からなる群より選択される疾患の治療に用いることができる。また本発明による医薬組成物は、固形癌の転移の予防または治療に用いられる。本発明による医薬組成物は、好ましくは経口投与用である。
本発明の別の態様によれば、本発明による塩の結晶の有効量を、哺乳類の患者(例えば、ヒトまたはヒト以外の動物)に投与することを含んでなる、腫瘍、糖尿病性網膜症、慢性関節リウマチ、乾癬、アテローム性動脈硬化症、カポジ肉腫、および滲出型加齢黄斑性からなる群より選択される疾患の治療方法が提供される。
本発明のさらに別の態様によれば、本発明による塩の結晶の有効量を、哺乳類の患者(例えば、ヒトまたはヒト以外の動物)に投与することを含んでなる、固形癌の転移を予防または治療する方法が提供される。
本発明によるN−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの塩の結晶は、経口および非経口(例えば、直腸投与、経皮投与)のいずれかの投与方法で、哺乳類の患者に投与することができる。従って、本発明による結晶性化合物を有効成分とする医薬組成物は、投与経路に応じた適当な剤形に処方される。
具体的には、経口剤としては、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、懸濁剤などが挙げられ、非経口剤としては、座剤、テープ剤、軟膏剤などが挙げられる。
これらの各種製剤は、薬学上許容されうる担体、例えば、通常用いられている賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、着色剤、希釈剤など、を用いて常法により製造することができる。
賦形剤としては、例えば乳糖、ブドウ糖、コーンスターチ、ソルビット、結晶セルロースなどが、崩壊剤としては、例えば、デンプン、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン末、炭酸カルシウム、クエン酸カルシウム、デキストリンなどが、結合剤としては、例えば、ジメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、メチルセルロース、エチルセルロース、アラビアゴム、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドンなどが、滑沢剤としては、例えば、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール、硬化植物油などがそれぞれ挙げられる。
本発明による医薬組成物中、本発明による結晶性化合物の含有量は、その剤形に応じて異なるが、通常全組成物中0.5〜50重量%、好ましくは、1〜20重量%である。
投与量は、患者の年齢、体重、性別、疾患の相違、症状などを考慮して、個々の場合に応じて適宜決定されるが、有効成分量換算で、例えば0.1〜100mg/Kg(体重)、好ましくは1〜50mg/Kgの範囲であり、これを1日1回または数回に分けて投与する。
本発明による塩の結晶は、他の医薬と組み合わせて投与することができる。投与は、同時に、または経時的にすることができる。例えば、対象疾患が悪性腫瘍の場合、本発明による化合物により腫瘍を退縮させ、次いで、抗がん剤を投与することにより、腫瘍を効果的に消滅させることができる。抗がん剤の種類や投与間隔は、がんの種類や患者の状態等に依存して決定できる。悪性腫瘍以外の疾患も同様に治療できる。
本発明によればさらに、本発明による塩の結晶を、疾患の原因となる組織(例えば、腫瘍組織、網膜症組織、関節リウマチ組織)に接触させて治療する方法が提供される。本発明による結晶性化合物と疾患の原因となる組織との接触は、例えば、全身投与(経口投与等)、局所投与(経皮投与等)により実施できる。
本発明の別の態様によれば、本発明による結晶の有効量を、標的血管の血管内皮細胞と接触させる工程を含んでなる、標的血管の血管新生を阻害する方法が提供される。
本発明によるさらに別の態様によれば、腫瘍、糖尿病性網膜症、慢性関節リウマチ、乾癬、アテローム性動脈硬化症、カポジ肉腫、および滲出型加齢黄斑性からなる群より選択される疾患の治療に用いられる医薬の製造のための、本発明による結晶の使用が提供される。
本発明による他の態様によれば、固形癌の転移の予防または治療に用いられる医薬の製造のための、本発明による結晶の使用が提供される。
以下本発明を以下の実施例によって詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
製造例: N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オ キシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの製造
(1)ニトロ化工程:
Figure 2004035572
3,4−ジメトキシアセトフェノン(1500g)を5〜10℃の17%硝酸(1400g)に溶解し、67%硝酸(8430g)および亜硝酸ナトリウム(18g)の混合液に、5〜10℃で、2〜3時間かけてゆっくり滴下した。滴下終了後、1〜2時間、5〜10℃にて攪拌した。冷水(7.5L)を添加し、30分攪拌後、濾過し、水(30L)にて洗浄した。濾過物を水(7.5L)に加え、重曹水にて中和した後、濾過し、水(7L)にて洗浄した。濾過物を減圧乾燥し、3,4−ジメトキシ−6−ニトロアセトフェノン(2164g)を取得した(収率=87.9%)。
H−NMR(400MHz,CDCl/ppm);δ2.50(s,3H),3.97(s,3H),3.99(s,3H),6.76(s,1H),7.62(s,1H)
(2)還元工程:
Figure 2004035572
3,4−ジメトキシ−6−ニトロアセトフェノン(1082g)に、メタノール(5.4L)、酢酸(433g)、5%パラジウム/カーボン(162g)を加え、水素ガス加圧(2Kg/cm)、40℃にて8時間攪拌した。反応液を濾過後、メタノール(1L)にて洗浄した。濾液を水酸化ナトリウム水溶液にて中和後、減圧濃縮した。濃縮物に水(10L)を加え、一晩攪拌した後、濾過し、水(7L)にて洗浄した。濾過物にトルエン(4L)を加え、80℃に加熱し、1時間攪拌した。熱時にてデカンテーションした後、残留物を減圧濃縮した。残留物を濾過し、トルエン(300mL)にて洗浄した。減圧乾燥し、2−アミノ−4,5−ジメトキシアセトフェノン(576g)を取得した(収率=61.4%)。
H−NMR(400MHz,CDCl/ppm);δ2.56(s,3H),3.84(s,3H),3.88(s,3H),6.10(s,1H),7.11(s,1H)
(3)環化工程:
Figure 2004035572
2−アミノ−4,5−ジメトキシアセトフェノン(337g)にテトラヒドロフラン(THF)(5.3L)およびナトリウムメトキシド(313g)を加え、20℃で30分攪拌した。0℃にて、ギ酸エチル(858g)を加え、20℃にて1時間攪拌した。0℃にて、水(480mL)を添加し、1N塩酸にて中和した。析出物を濾過した後、濾過物を水(2L)にてスラリー洗浄した。濾過した後、濾過物を減圧乾燥し、6,7−ジメトキシ−4−キノロン(352g)を取得した(収率=81.5%)。
H−NMR(400MHz,DMSO−d/ppm);δ3.81(s,3H),3.84(s,3H),5.94(d,1H),7.01(s,1H),7.43(s,1H),7.76(d,1H)
(4)クロロ化工程:
Figure 2004035572
6,7−ジメトキシ−4−キノロン(1056g)にトルエン(3L)およびオキシ塩化リン(1300g)を加え、加熱還流下にて1時間攪拌した。0℃にて、水酸化ナトリウム水溶液にて中和した。析出物を濾過した後、濾過物を水(10L)にてスラリー洗浄した。濾過した後、濾過物を減圧乾燥し、4−クロロ−6,7−ジメトキシキノリン(928g)を取得した(収率=87.6%)。
H−NMR(400MHz,DMSO−d/ppm);δ3.95(s,3H),3.96(s,3H),7.35(s,1H),7.43(s,1H),7.54(d,1H),8.59(d,1H)
(5)フェノール部位導入工程:
Figure 2004035572
4−アミノ−3−クロロフェノール・HCl(990g)をN,N−ジメチルアセトアミド(6.6L)に加えた。0℃にてカリウムt−ブトキシド(1452g)を加え、20℃にて30分攪拌した。4−クロロ−6,7−ジメトキシキノリン(825g)を加えた後、115℃にて5時間攪拌した。反応液を室温まで冷却した後、水(8.3L)およびメタノール(8.3L)を添加し、2時間攪拌した。析出物を濾過した後、濾過物を水(8.3L)にてスラリー洗浄した。濾過した後、濾過物を減圧乾燥し、4−[(4−アミノ−3−クロロフェノール)オキシ]−6,7−ジメトキシキノリン(852g)を取得した(収率=69.9%)。
H−NMR(400MHz,DMSO−d/ppm);δ3.92(s,3H),3.93(s,3H),5.41(s,2H),6.41(d,1H),6.89(d,1H),6.98(dd,1H),7.19(d,1H),7.36(s,1H),7.48(s,1H),8.43(d,1H)
(6)ウレア化工程:
Figure 2004035572
3−アミノ−5−メチルイソキサゾール(377g)、ピリジン(1215g)、N,N−ジメチルアセトアミド(4L)に、0℃にてクロロ炭酸フェニル(601g)を滴下し、20℃にて2時間攪拌した。反応液中に、4−[(4−アミノ−3−クロロフェノール)オキシ]−6,7−ジメトキシキノリン(847g)加え、80℃にて5時間攪拌した。反応液を5℃まで冷却した後、メタノール(8.5L)および水(8.5L)を加え、水酸化ナトリウム水溶液にて中和した。析出物を濾過した後、濾過物を水(8.5L)にてスラリー洗浄した。濾過した後、濾過物を減圧乾燥し、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア(1002g)を取得した(収率=86.1%)。
H−NMR(400MHz,DMSO−d/ppm);δ2.37(s,3H),3.92(s,3H),3.94(s,3H),6.50(s,1H),6.54(d,1H),7.26(dd,1H),7.39(s,1H),7.48(s,1H),7.51(d,1H),8.23(d,1H),8.49(d,1H),8.77(s,1H),10.16(s,1H)
結晶の製造およびその測定
前記製造例より得られたN−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアから、後述する各例のようにしてそれぞれその結晶を製造し、その性質を下記測定法1〜4にしたがって測定した。
測定法1: 粉末X線回析
結晶のX線回折パターンは、粉末X線回折装置(理学電気(株)製 X線回折RINT DMAX−2000)を使用し、Cu−Kα放射線(40kV、40mA、λ=1.541オングストローム)により、測定した(スキャンスピード:5°/min、走査範囲:5.000〜40.000°、フィルター:Kβフィルタ)。得られた粉末X線回析パターンから、20%以上の相対強度を有するピークのピーク位置および相対強度(%)を求めた。
測定法2: 示差走査熱量
結晶の示差走査熱量は、入力補償型示差走査熱量分析装置(PERKIN ELMER製、Pyris 1)により測定した。
まず、試料をアルミ製試料容器に充填し、これを該装置の加熱炉部(サンプル側)に入れ、またリファレンスとして空のアルミ製試料容器を用意し、これを加熱炉部(リファレンス側)に入れた。次いで所定の温度制御プログラムにしたがって加熱炉部を加熱し、この温度変化による熱量変化を連続的に測定し、記録した。なお測定中は乾燥窒素を一定流量で加熱炉中に流した。得られた示差走査熱量測定チャートから、各結晶の場合についての発熱および吸熱ピークを解析した。
測定法3: 熱重量
結晶の熱重量は、熱重量分析装置(熱天秤:吊り下げ型)(PERKIN ELMER製、TGA7)により測定した。
まず、試料を白金製試料容器に充填し、これを該装置の所定位置に設定した。次いで所定の温度制御プログラムにしたがって、加熱炉部を加熱し、温度変化に伴う試料の質量変化を、該装置により連続的に測定し記録した。得られた質量−時間曲線から、加熱に伴う質量変化の試料採取量に対する相対値(%)を求め、熱重量測定チャートを得た。
測定法4: 水分量
結晶中の水分量は、カールフィッシャー法(日本薬局方)を用いた電量滴定法により測定した。
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニ ル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの塩の結晶の製造
例1: 塩酸塩I型結晶の製造
製造例に従って製造したN−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア(1000g)をN,N−ジメチルホルムアミド(7L)に加え、60℃にて完全に溶解させた。室温まで放冷後、12N塩酸(202mL)、エタノール(28L)、水(2.8L)を加え、室温にて攪拌した。結晶が析出したことを確認後、5℃にて一晩攪拌した。析出物を濾過した後、濾過物をエタノール(5L)にてスラリー洗浄した。濾過した後、濾過物を減圧乾燥し、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア塩酸塩I型結晶(836g)を取得した(収率=74.7%)。
H−NMR(400MHz,DMSO−d/ppm);δ2.37(s,3H),4.02(s,3H),4.03(s,3H),6.50(s,1H),6.95(d,1H),7.42(dd,1H),7.69(s,1H),7.70(s,1H),7.72(d,1H),8.32(d,1H),8.79(d,1H),9.01(s,1H),10.38(s,1H)
得られた結晶について、前記した測定法に従って、粉末X線回折、示差走査熱量測定、熱重量測定を行った。
表1は、得られた結晶における>20%の相対強度を有するピークのピーク位置および相対強度(%)を示す。
また図1は、該結晶の示差走査熱量測定チャートを示し、ここには120℃と190℃付近に吸熱ピークが示されている。図2は、該結晶の熱重量測定チャートを示す。
Figure 2004035572
例2: 塩酸塩II型結晶の製造
製造例に従って製造したN−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア(2g)をN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)に加え、80℃にて完全に溶解させた。室温まで放冷後、12N塩酸(202mL)を加え、1時間攪拌した。反応液を80℃まで加熱し、80℃の1−プロパノール(60mL)を加え、80℃にて攪拌した。結晶が析出したことを確認後、5℃まで冷却し、そのまま一晩攪拌した。析出物を濾過濾過物を減圧乾燥し、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア塩酸塩II型結晶(1.81g)を取得した(収率=83.8%)。
得られた結晶について、前記した測定法に従って、粉末X線回折、示差走査熱量測定、熱重量測定を行った。
表2は、得られた結晶における>20%の相対強度を有するピークのピーク位置および相対強度(%)を示す。
また図3は、該結晶の示差走査熱量測定チャートを示し、ここには220℃付近に吸熱ピークが示されている。図4は、該結晶の熱重量測定チャートを示す。
Figure 2004035572
例3: 塩酸塩III型結晶の製造
製造例に従って製造したN−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア(2g)を1−ブタノール(120mL)に加え、12N塩酸(202mL)を加え、1時間攪拌した。反応液を還流させながら攪拌し、完全溶解したことを確認後、室温まで冷却し、そのまま一晩攪拌した。析出物を濾過濾過物を減圧乾燥し、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア塩酸塩III型結晶(1.81g)を取得した(収率=84.0%)。
得られた結晶について、前記した測定法に従って、粉末X線回折、示差走査熱量測定、熱重量測定を行った。
表3は、得られた結晶における>20%の相対強度を有するピークのピーク位置および相対強度(%)を示す。
また図5は、該結晶の示差走査熱量測定チャートを示し、ここには160℃および220℃付近に吸熱ピークが示されている。図6は、該結晶の熱重量測定チャートを示す。
Figure 2004035572
例4: 硝酸塩I型結晶の製造
製造例に従って製造したN−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア(2.0g)をメタノール(40mL)に加え、70%硝酸(1.2g)を滴下し、室温にて2時間攪拌した。析出物を濾過した後、濾過物を減圧乾燥した。得られた粉末をメタノール(200mL)および水(100mL)中にて還流させながら攪拌し、完全に溶解後、5℃まで冷却し、そのまま一晩攪拌した。析出物を濾過後、濾過物を減圧乾燥し、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア硝酸塩I型結晶(2.0g)を取得した(収率=88.0%)。
H−NMR(400MHz,DMSO−d/ppm);δ2.37(s,3H),4.03(s,3H),4.05(s,3H),6.50(s,1H),7.00(d,1H),7.43(dd,1H),7.53(s,1H),7.72(d,1H),7.74(s,1H),8.36(d,1H),8.84(d,1H),8.87(s,1H),10.23(s,1H)
得られた結晶について、前記した測定法に従って、粉末X線回折、示差走査熱量測定、熱重量測定を行った。
表4は、得られた結晶における>20%の相対強度を有するピークのピーク位置および相対強度(%)を示す。
また図7は、該結晶の示差走査熱量測定チャートを示し、ここには220℃付近に吸熱ピークが示されている。図8は、該結晶の熱重量測定チャートを示す。
Figure 2004035572
例5: 硝酸塩II型結晶の製造
製造例に従って製造したN−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア(2.0g)をメタノール(40mL)に加え、70%硝酸(1.2g)を滴下し、室温にて2時間攪拌した。析出物を濾過した後、濾過物を減圧乾燥した。得られた粉末をN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中にて100℃で攪拌し、完全に溶解後、室温まで冷却し、酢酸エチル(20mL)を滴下し、そのまま一晩攪拌した。析出物を濾過後、濾過物を減圧乾燥し、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア硝酸塩II型結晶(2.0g)を取得した(収率=91.0%)。
得られた結晶について、前記した測定法に従って、粉末X線回折、示差走査熱量測定、熱重量測定を行った。
表5は、得られた結晶における>20%の相対強度を有するピークのピーク位置および相対強度(%)を示す。
また図9は、該結晶の示差走査熱量測定チャートを示し、ここには120℃付近に吸熱ピークと220℃付近に発熱ピークが示されている。図10は、該結晶の熱重量測定チャートを示す。
Figure 2004035572
例6: 硫酸塩I型結晶の製造
製造例に従って製造したN−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア(2.0g)をメタノール(53mL)に加え、濃硫酸(濃度98%)(1.3g)を滴下し、室温にて4時間攪拌した。析出物を濾過した後、濾過物を減圧乾燥した。得られた粉末をアセトニトリル(200mL)および水(40mL)中にて還流させながら攪拌し、完全に溶解後、5℃まで冷却し、そのまま一晩攪拌した。析出物を濾過後、濾過物を減圧乾燥し、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア硫酸塩I型結晶(1.9g)を取得した(収率=78.0%)。
H−NMR(400MHz,DMSO−d/ppm);δ2.37(s,3H),4.02(s,3H),4.04(s,3H),6.50(s,1H),6.96(d,1H),7.42(dd,1H),7.55(s,1H),7.71(d,1H),7.72(s,1H),8.35(d,1H),8.81(d,1H),8.87(s,1H),10.22(s,1H)
得られた結晶について、前記した測定法に従って、粉末X線回折、示差走査熱量測定、熱重量測定を行った。
表6は、得られた結晶における>20%の相対強度を有するピークのピーク位置および相対強度(%)を示す。
また図11は、該結晶の示差走査熱量測定チャートを示し、ここには200℃付近に吸熱ピークが示されている。図12は、該結晶の熱重量測定チャートを示す。
Figure 2004035572
Figure 2004035572
例7: 硫酸塩II型結晶の製造
製造例に従って製造したN−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア(2.0g)をメタノール(53mL)に加え、濃硫酸(濃度98%)(1.3g)を滴下し、室温にて4時間攪拌した。析出物を濾過した後、濾過物を減圧乾燥した。得られた粉末をN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中、140℃にて攪拌し、完全に溶解後、5℃まで冷却し、そのまま一晩攪拌した。析出物を濾過後、濾過物を減圧乾燥し、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア硫酸塩II型結晶(1.0g)を取得した(収率=41.0%)。
得られた結晶について、前記した測定法に従って、粉末X線回折、示差走査熱量測定、熱重量測定を行った。
表7は、得られた結晶における>20%の相対強度を有するピークのピーク位置および相対強度(%)を示す。
また図13は、該結晶の示差走査熱量測定チャートを示し、ここには180℃付近に吸熱ピークが示されている。図14は、該結晶の熱重量測定チャートを示す。
Figure 2004035572
Figure 2004035572
例8: メタンスルホン酸塩I型結晶の製造
製造例に従って製造したN−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア(2.0g)をメタノール(50mL)に加え、メタンスルホン酸(1.3g)を滴下し、室温にて4時間攪拌した。析出物を濾過した後、濾過物を減圧乾燥した。得られた粉末をN,N−ジメチルアセトアミド(10mL)中、80℃にて攪拌し、完全に溶解後、室温まで冷却し、アセトニトリル(30mL)を滴下した。5℃まで冷却し、そのまま一晩攪拌した。析出物を濾過後、濾過物を減圧乾燥し、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアメタンスルホン酸塩I型結晶(1.7g)を取得した(収率=69.0%)。
H−NMR(400MHz,DMSO−d/ppm);δ2.34(s,3H),2.37(s,3H),4.03(s,3H),4.05(s,3H),6.50(s,1H),7.00(d,1H),7.42(dd,1H),7.59(s,1H),7.72(d,1H),7.74(s,1H),8.36(d,1H),8.83(d,1H),8.87(s,1H),10.23(s,1H)
得られた結晶について、前記した測定法に従って、粉末X線回折、示差走査熱量測定、熱重量測定を行った。
表8は、得られた結晶における>20%の相対強度を有するピークのピーク位置および相対強度(%)を示す。
また図15は、該結晶の示差走査熱量測定チャートを示し、ここには210℃付近に吸熱ピークが示されている。図16は、該結晶の熱重量測定チャートを示す。
Figure 2004035572
Figure 2004035572
例9: メタンスルホン酸塩II型結晶の製造
製造例に従って製造したN−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア(2.0g)をメタノール(50mL)に加え、メタンスルホン酸(1.3g)を滴下し、室温にて4時間攪拌した。析出物を濾過した後、濾過物を減圧乾燥した。得られた粉末をエタノール(120mL)中、還流させながら攪拌し、完全に溶解後、5℃まで冷却し、そのまま一晩攪拌した。析出物を濾過後、濾過物を減圧乾燥し、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアメタンスルホン酸塩II型結晶(1.9g)を取得した(収率=80.0%)。
得られた結晶について、前記した測定法に従って、粉末X線回折、示差走査熱量測定、熱重量測定を行った。
表9は、得られた結晶における>20%の相対強度を有するピークのピーク位置および相対強度(%)を示す。
また図17は、該結晶の示差走査熱量測定チャートを示し、ここには160℃と240℃付近に吸熱ピークが示されている。図18は、該結晶の熱重量測定チャートを示す。
Figure 2004035572
Figure 2004035572
例10: メタンスルホン酸塩III型結晶の製造
製造例に従って製造したN−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア(2.0g)をメタノール(50mL)に加え、メタンスルホン酸(1.3g)を滴下し、室温にて4時間攪拌した。析出物を濾過した後、濾過物を減圧乾燥した。得られた粉末をN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)中、100℃にて攪拌し、完全に溶解後、5℃まで冷却し、そのまま一晩攪拌した。析出物を濾過後、濾過物を減圧乾燥し、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアメタンスルホン酸塩III型結晶(1.5g)を取得した(収率=61.0%)。
得られた結晶について、前記した測定法に従って、粉末X線回折、示差走査熱量測定、熱重量測定を行った。
表10は、得られた結晶における>20%の相対強度を有するピークのピーク位置および相対強度(%)を示す。
また図19は、該結晶の示差走査熱量測定チャートを示し、ここには160℃と240℃付近に吸熱ピークが示されている。図20は、該結晶の熱重量測定チャートを示す。
Figure 2004035572
例11: メタンスルホン酸塩IV型結晶の製造
製造例に従って製造したN−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア(2.0g)をメタノール(50mL)に加え、メタンスルホン酸(1.3g)を滴下し、室温にて4時間攪拌した。析出物を濾過した後、濾過物を減圧乾燥した。得られた粉末をアセトニトリル(40mL)およびメタノール(10mL)中、還流させながら攪拌し、完全に溶解後、5℃まで冷却し、そのまま一晩攪拌した。析出物を濾過後、濾過物を減圧乾燥し、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアメタンスルホン酸塩IV型結晶(1.5g)を取得した(収率=62.0%)。
得られた結晶について、前記した測定法に従って、粉末X線回折、示差走査熱量測定、熱重量測定を行った。
表11は、得られた結晶における>20%の相対強度を有するピークのピーク位置および相対強度(%)を示す。
また図21は、該結晶の示差走査熱量測定チャートを示し、ここには120℃と160℃と240℃付近に吸熱ピークが示されている。図22は、該結晶の熱重量測定チャートを示す。
Figure 2004035572
例12: メタンスルホン酸塩V型結晶の製造
製造例に従って製造したN−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア(2.0g)をメタノール(50mL)に加え、メタンスルホン酸(1.3g)を滴下し、室温にて4時間攪拌した。析出物を濾過した後、濾過物を減圧乾燥した。得られた粉末をN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)中、100℃にて攪拌し、完全に溶解後、室温まで冷却した。酢酸エチル(20mL)を滴下し、室温にて一晩攪拌した。析出物を濾過後、濾過物を減圧乾燥し、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアメタンスルホン酸塩V型結晶(2.0g)を取得した(収率=82.0%)。
得られた結晶について、前記した測定法に従って、粉末X線回折、示差走査熱量測定、熱重量測定を行った。
表12は、得られた結晶における>20%の相対強度を有するピークのピーク位置および相対強度(%)を示す。
また図23は、該結晶の示差走査熱量測定チャートを示し、ここには160℃付近に吸熱ピークが示されている。図24は、該結晶の熱重量測定チャートを示す。
Figure 2004035572
例13: p−トルエンスルホン酸塩I型結晶の製造
製造例に従って製造したN−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア(2.0g)をアセトニトリル(27mL)に加え、p−トルエンスルホン酸一水和物(2.5g)をアセトニトリル(27mL)に溶かした溶液を滴下し、室温にて3時間攪拌した。析出物を濾過した後、濾過物を減圧乾燥した。得られた粉末をメタノール(70mL)および水(40mL)中、還流させながら攪拌し、完全に溶解後、室温まで冷却し、そのまま一晩攪拌した。析出物を濾過後、濾過物を減圧乾燥し、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアp−トルエンスルホン酸塩I型結晶(2.3g)を取得した(収率=84.0%)。
H−NMR(400MHz,DMSO−d/ppm);δ2.27(s,3H),2.37(s,3H),4.03(s,3H),4.04(s,3H),6.50(s,1H),7.00(d,1H),7.09(s,1H),7.11(s,1H),7.43(dd,1H),7.46(d,1H),7.48(d,1H),7.55(s,1H),7.72(d,1H),7.74(s,1H),8.36(d,1H),8.84(d,1H),8.88(s,1H),10.23(s,1H)
得られた結晶について、前記した測定法に従って、粉末X線回折、示差走査熱量測定、熱重量測定を行った。
表13は、得られた結晶における>20%の相対強度を有するピークのピーク位置および相対強度(%)を示す。
また図25は、該結晶の示差走査熱量測定チャートを示し、ここには120℃と180℃付近に吸熱ピークが示されている。図26は、該結晶の熱重量測定チャートを示す。
Figure 2004035572
例14: p−トルエンスルホン酸塩II型結晶の製造
製造例に従って製造したN−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア(2.0g)をアセトニトリル(27mL)に加え、p−トルエンスルホン酸一水和物(2.5g)をアセトニトリル(27mL)に溶かした溶液を滴下し、室温にて3時間攪拌した。析出物を濾過した後、濾過物を減圧乾燥した。得られた粉末をN,N−ジメチルアセトアミド(10mL)中、100℃にて攪拌し、完全に溶解後、室温まで冷却し、水(10mL)を滴下した。5℃まで冷却し、そのまま一晩攪拌した。析出物を濾過後、濾過物を減圧乾燥し、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアp−トルエンスルホン酸塩II型結晶(2.3g)を取得した(収率=84.0%)。
得られた結晶について、前記した測定法に従って、粉末X線回折、示差走査熱量測定、熱重量測定を行った。
表14は、得られた結晶における>20%の相対強度を有するピークのピーク位置および相対強度(%)を示す。
また図27は、該結晶の示差走査熱量測定チャートを示し、ここには120℃と180℃付近に吸熱ピークが示されている。図28は、該結晶の熱重量測定チャートを示す。
Figure 2004035572
Figure 2004035572
例15: p−トルエンスルホン酸塩III型結晶の製造
製造例に従って製造したN−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア(2.0g)をアセトニトリル(27mL)に加え、p−トルエンスルホン酸一水和物(2.5g)をアセトニトリル(27mL)に溶かした溶液を滴下し、室温にて3時間攪拌した。析出物を濾過した後、濾過物を減圧乾燥した。得られた粉末をメタノール(160mL)中、還流させながら攪拌し、完全に溶解後、室温まで冷却し、そのまま一晩攪拌した。析出物を濾過後、濾過物を減圧乾燥し、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアp−トルエンスルホン酸塩II型結晶(2.0g)を取得した(収率=74.0%)。
得られた結晶について、前記した測定法に従って、粉末X線回折、示差走査熱量測定、熱重量測定を行った。
表15は、得られた結晶における>20%の相対強度を有するピークのピーク位置および相対強度(%)を示す。
また図29は、該結晶の示差走査熱量測定チャートを示し、ここには120℃と190℃付近に吸熱ピークが示されている。図30は、該結晶の熱重量測定チャートを示す。
Figure 2004035572
Figure 2004035572
例16: マレイン酸塩I型結晶の製造
製造例に従って製造したN−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア(2.0g)をメタノール(27mL)に加え、マレイン酸(1.5g)をメタノール(27mL)に溶かした溶液を滴下し、室温にて4時間攪拌した。析出物を濾過した後、濾過物を減圧乾燥した。得られた粉末をメタノール(100mL)および水(50mL)中、還流させながら攪拌し、完全に溶解後、室温まで冷却し、そのまま一晩攪拌した。析出物を濾過後、濾過物を減圧乾燥し、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアマレイン酸塩I型結晶(1.7g)を取得した(収率=68.0%)。
H−NMR(400MHz,DMSO−d/ppm);δ2.37(s,3H),3.96(s,3H),3.98(s,3H),6.19(s,2H),6.50(s,1H),6.71(d,1H),7.32(dd,1H),7.44(s,1H),7.58(s,1H),7.59(d,1H),8.28(d,1H),8.62(d,1H),8.81(s,1H),10.18(s,1H)
得られた結晶について、前記した測定法に従って、粉末X線回折、示差走査熱量測定、熱重量測定を行った。
表16は、得られた結晶における>20%の相対強度を有するピークのピーク位置および相対強度(%)を示す。
また図31は、該結晶の示差走査熱量測定チャートを示し、ここには190℃付近に吸熱ピークが示されている。図32は、該結晶の熱重量測定チャートを示す。
Figure 2004035572
Figure 2004035572
例17: マレイン酸塩II型結晶の製造
製造例に従って製造したN−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア(2.0g)をメタノール(27mL)に加え、マレイン酸(1.5g)をメタノール(27mL)に溶かした溶液を滴下し、室温にて4時間攪拌した。析出物を濾過した後、濾過物を減圧乾燥した。得られた粉末をエタノール(300mL)中、還流させながら攪拌し、完全に溶解後、5℃まで冷却し、そのまま一晩攪拌した。析出物を濾過後、濾過物を減圧乾燥し、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアマレイン酸塩II型結晶(1.9g)を取得した(収率=76.0%)。
得られた結晶について、前記した測定法に従って、粉末X線回折、示差走査熱量測定、熱重量測定を行った。
表17は、得られた結晶における>20%の相対強度を有するピークのピーク位置および相対強度(%)を示す。
また図33は、該結晶の示差走査熱量測定チャートを示し、ここには180℃付近に吸熱ピークが示されている。図34は、該結晶の熱重量測定チャートを示す。
Figure 2004035572
例18: マレイン酸塩III型結晶の製造
製造例に従って製造したN−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア(2.0g)をメタノール(27mL)に加え、マレイン酸(1.5g)をメタノール(27mL)に溶かした溶液を滴下し、室温にて4時間攪拌した。析出物を濾過した後、濾過物を減圧乾燥した。得られた粉末をN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中、100℃にて攪拌し、完全に溶解後、5℃まで冷却し、そのまま一晩攪拌した。析出物を濾過後、濾過物を減圧乾燥し、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアマレイン酸塩III型結晶(1.6(g)を取得した(収率=65.0%)。
得られた結晶について、前記した測定法に従って、粉末X線回折、示差走査熱量測定、熱重量測定を行った。
表18は、得られた結晶における>20%の相対強度を有するピークのピーク位置および相対強度(%)を示す。
また図35は、該結晶の示差走査熱量測定チャートを示し、ここには110℃と190℃付近に吸熱ピークが示されている。図36は、該結晶の熱重量測定チャートを示す。
Figure 2004035572
Figure 2004035572
例19: マレイン酸塩IV型結晶の製造
製造例に従って製造したN−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレア(2.0g)をメタノール(27mL)に加え、マレイン酸(1.5g)をメタノール(27mL)に溶かした溶液を滴下し、室温にて4時間攪拌した。析出物を濾過した後、濾過物を減圧乾燥した。得られた粉末をN,N−ジメチルアセトアミド(10mL)中、100℃にて攪拌し、完全に溶解後、室温まで冷却した。酢酸エチル(20mL)を滴下し、室温にて一晩攪拌した。析出物を濾過後、濾過物を減圧乾燥し、N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアマレイン酸塩IV型結晶(1.9g)を取得した(収率=75.0%)。
得られた結晶について、前記した測定法に従って、粉末X線回折、示差走査熱量測定、熱重量測定を行った。
表19は、得られた結晶における>20%の相対強度を有するピークのピーク位置および相対強度(%)を示す。
また図37は、該結晶の示差走査熱量測定チャートを示し、ここには130℃と180℃付近に吸熱ピークが示されている。図38は、該結晶の熱重量測定チャートを示す。
Figure 2004035572
Figure 2004035572
試験例1: 結晶の加熱(73℃)条件下における安定性
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの塩酸塩のI〜III型、硝酸塩のI型、硫酸塩のI型、II型、メタンスルホン酸塩のI型、p−トルエンスルホン酸塩のI型、II型、マレイン酸塩のI型、II型の各結晶を、73℃条件下にて2週間保管した。2週間後、各結晶について粉末X線回析チャートを測定法1にしたがって測定し、高温(73℃)条件下における各結晶の安定性を評価した。
結果は表20および表21に示されるとおりであった。
塩酸塩のIII型はII型へ(表20参照)、また硫酸塩のII型は新規結晶形へ(表21参照)変化した。それ以外の結晶については、変化が見られず、この高温条件下では安定していることがわかった。
Figure 2004035572
Figure 2004035572
Figure 2004035572
試験例2: 結晶の高湿度(40℃75%RH)条件下における安定性
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの塩酸塩のI〜III型、硝酸塩のI型、硫酸塩のI型、II型、メタンスルホン酸塩のI型、p−トルエンスルホン酸塩のI型、II型、マレイン酸塩のI型、II型の各結晶を、40℃75%RH条件下にて2週間保管した。2週間後、各結晶について粉末X線回析チャートを測定法1にしたがって測定し、高湿度(40℃75%RH)条件下における各結晶の安定性を評価した。
結果は表22〜表24に示されるとおりであった。
塩酸塩のIII型はI型へ(表22参照)、硫酸塩のI型はI型+新規結晶形の混合物へ(表23参照)、硫酸塩のII型が新規結晶形へ(表24参照)それぞれ変化した。それ以外の結晶については、変化が見られず、この高湿度条件下では安定していることがわかった。
Figure 2004035572
Figure 2004035572
Figure 2004035572
Figure 2004035572
試験例3: 結晶の物理的ストレスに対する安定性
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの塩酸塩のI〜III型、硝酸塩のI型、硫酸塩のI型、II型、メタンスルホン酸塩のI型、p−トルエンスルホン酸塩のI型、II型、マレイン酸塩のI型、II型の各結晶を、乳鉢にて粉砕処理した。乳鉢による粉砕は、各結晶の試料約1mgを乳鉢(メノウ乳鉢または磁製乳鉢)を用いて粉砕処理した。粉砕前後の各試料について、粉末X線回析チャートを測定法1にしたがって測定し、結晶の物理ストレスに対する安定性を評価した。
結果は表25〜表28に示されるとおりであった。
塩酸塩のIII型(表25)、硫酸塩のI型(表26)、硫酸塩のII型(表27)、マレイン酸塩のI型(表28)について、粉末X線回折のピーク強度の低下が確認された。それ以外の結晶については、変化が見られず、物理的ストレスに対しても安定していることがわかった。
Figure 2004035572
Figure 2004035572
Figure 2004035572
Figure 2004035572
Figure 2004035572
試験例4: 結晶の吸湿性
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの塩酸塩のI〜III型、硝酸塩のI型、硫酸塩のI型、II型、メタンスルホン酸塩のI型、p−トルエンスルホン酸塩のI型、II型、マレイン酸塩のI型、II型の各結晶を、40℃75%RH条件下にて2週間保管し、その保管前後における各結晶の重量変化を調べた。重量の変化から、各結晶の吸湿性を評価した。
結果は表29に示されるとおりであった。
塩酸塩のI型、II型、p−トルエンスルホン酸塩のI型、II型、マレイン酸塩のI型、および、II型の各結晶については、吸湿性の低い結晶であることがわかった。一方、塩酸塩のIII型、硝酸塩のI型、硫酸塩のI型、メタンスルホン酸塩のI型の各結晶について吸湿性が高いことが認められた。
Figure 2004035572
【特許請求の範囲】
【請求項1】
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの医薬上許容されうる塩の結晶。
【請求項2】
経口医薬製剤に適したものである、請求項1に記載の結晶。
【請求項3】
塩が、無機酸塩または有機酸塩である、請求項1または2に記載の結晶。
【請求項4】
塩が、塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、およびマレイン酸塩からなる群より選択されるものである、請求項1または2に記載の結晶。
【請求項5】
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの、塩酸塩I型結晶、塩酸塩II型結晶、p−トルエンスルホン酸塩I型結晶、p−トルエンスルホン酸塩II型結晶、およびマレイン酸塩II型結晶からなる群より選択されるものである、請求項1または2に記載の結晶。
【請求項6】
塩が、塩酸塩である、請求項1または2に記載の結晶。
【請求項7】
塩酸塩が、塩酸塩一付加物である、請求項6に記載の結晶。
【請求項8】
塩酸塩が、溶媒付加物である、請求項6または7に記載の結晶。
【請求項9】
溶媒が水である、請求項8に記載の結晶。
【請求項10】
水一付加物である、請求項6または7に記載の結晶。
【請求項11】
塩酸塩が、塩酸一付加物かつ一水和物である、請求項6に記載の結晶。
【請求項12】
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの塩酸塩I型結晶である、請求項1または2に記載の結晶。
【請求項13】
塩が、塩酸一付加物かつ一水和物であって、
粉末X線回析において、少なくとも下記回折角(2θ)に10%以上の相対強度を示すピークを有する、請求項1または2に記載の結晶:
表A−1
回折角(2θ)
11.47 ± X
22.59 ± X
23.02 ± X
26.27 ± X
26.63 ± X
[表中、Xは0〜0.20を表す]。
【請求項14】
前記回折角(2θ)において示される相対強度が15%以上である、請求項13に記載の結晶。
【請求項15】
前記回折角(2θ)において示される相対強度が20%以上である、請求項13に記載の結晶。
【請求項16】
前記回折角(2θ)において示される相対強度が25%以上である、請求項13に記載の結晶。
【請求項17】
前記回折角(2θ)において示される相対強度が30%以上である、請求項13に記載の結晶。
【請求項18】
Xが0〜0.10を表す、請求項13〜17のいずれか一項に記載の結晶。
【請求項19】
塩が、塩酸一付加物かつ一水和物であって、
粉末X線回析において、少なくとも下記回折角(2θ)に10%以上の相対強度を示すピークを有する、請求項1または2に記載の結晶:
表B−1
回折角(2θ)
8.76 ± X
11.47 ± X
15.28 ± X
17.16 ± X
17.53 ± X
18.80 ± X
20.02 ± X
22.59 ± X
23.02 ± X
25.32 ± X
25.43 ± X
26.27 ± X
26.63 ± X
27.00 ± X
28.57 ± X
[表中、Xは0〜0.20を表す]。
【請求項20】
前記回折角(2θ)において示される相対強度が15%以上である、請求項19に記載の結晶。
【請求項21】
前記回折角(2θ)において示される相対強度が20%以上である、請求項19に記載の結晶。
【請求項22】
Xが0〜0.10を表す、請求項19〜21のいずれか一項に記載の結晶。
【請求項23】
塩が、塩酸一付加物かつ一水和物であって、
粉末X線回析において下記の回析角(2θ)および相対強度を示すものである、請求項1または2に記載の結晶:
表1
回折角(2θ) 相対強度
8.76 22
11.47 100
15.28 21
17.16 21
17.53 23
18.80 21
20.02 25
22.59 35
23.02 37
25.32 29
25.43 23
26.27 36
26.63 32
27.00 29
28.57 28
【請求項24】
塩が、塩酸一付加物であって、
粉末X線回析において、少なくとも下記回折角(2θ)に10%以上の相対強度を示すピークを有する、請求項1または2に記載の結晶:
表A−2
回折角(2θ)
12.15 ± X
12.54 ± X
21.32 ± X
21.48 ± X
22.13 ± X
24.12 ± X
25.22 ± X
25.95 ± X
[表中、Xは0〜0.20を表す]。
【請求項25】
前記回折角(2θ)において示される相対強度が15%以上である、請求項24に記載の結晶。
【請求項26】
前記回折角(2θ)において示される相対強度が20%以上である、請求項24に記載の結晶。
【請求項27】
前記回折角(2θ)において示される相対強度が25%以上である、請求項24に記載の結晶。
【請求項28】
前記回折角(2θ)において示される相対強度が30%以上である、請求項24に記載の結晶。
【請求項29】
Xが0〜0.10を表す、請求項24〜28のいずれか一項に記載の結晶。
【請求項30】
塩が、塩酸一付加物であって、
粉末X線回析において、少なくとも下記回折角(2θ)に10%以上の相対強度を示すピークを有する、請求項1または2に記載の結晶:
表B−2
回折角(2θ)
9.37 ± X
12.15 ± X
12.54 ± X
12.88 ± X
21.32 ± X
21.48 ± X
21.82 ± X
22.13 ± X
23.16 ± X
24.12 ± X
25.22 ± X
25.95 ± X
[表中、Xは0〜0.20を表す]。
【請求項31】
前記回折角(2θ)において示される相対強度が15%以上である、請求項30に記載の結晶。
【請求項32】
前記回折角(2θ)において示される相対強度が20%以上である、請求項30に記載の結晶。
【請求項33】
Xが0〜0.10を表す、請求項30〜32のいずれか一項に記載の結晶。
【請求項34】
塩が、塩酸一付加物であって、
粉末X線回析において下記の回析角(2θ)および相対強度を示すものである、請求項1または2に記載の結晶:
表2
回折角(2θ) 相対強度
9.37 26
12.15 37
12.54 32
12.88 29
21.32 31
21.48 30
21.82 27
22.13 37
23.16 23
24.12 37
25.22 100
25.95 31
【請求項35】
塩が、p−トルエンスルホン酸塩一付加物かつ一水和物であって、
粉末X線回析において、少なくとも下記回折角(2θ)に30%以上の相対強度を示すピークを有する、請求項1または2に記載の結晶:
表A−3
回折角(2θ)
4.92 ± X
9.48 ± X
16.17 ± X
16.85 ± X
19.03 ± X
24.36 ± X
25.27 ± X
26.88 ± X
[表中、Xは0〜0.20を表す]。
【請求項36】
前記回折角(2θ)において示される相対強度が40%以上である、請求項35に記載の結晶。
【請求項37】
前記回折角(2θ)において示される相対強度が50%以上である、請求項35に記載の結晶。
【請求項38】
Xが0〜0.10を表す、請求項35〜37のいずれか一項に記載の結晶。
【請求項39】
塩が、p−トルエンスルホン酸塩一付加物かつ一水和物であって、
粉末X線回析において、少なくとも下記回折角(2θ)に10%以上の相対強度を示すピークを有する、請求項1または2に記載の結晶:
表B−3
回折角(2θ)
4.92 ± X
9.48 ± X
15.74 ± X
16.17 ± X
16.85 ± X
17.19 ± X
17.55 ± X
19.03 ± X
21.19 ± X
21.36 ± X
21.80 ± X
22.30 ± X
23.75 ± X
23.93 ± X
24.36 ± X
25.27 ± X
25.78 ± X
26.88 ± X
28.15 ± X
28.41 ± X
[表中、Xは0〜0.20を表す]。
【請求項40】
前記回折角(2θ)において示される相対強度が20%以上である、請求項39に記載の結晶。
【請求項41】
Xが0〜0.10を表す、請求項39または40に記載の結晶。
【請求項42】
塩が、p−トルエンスルホン酸塩一付加物かつ一水和物であって、
粉末X線回析において下記の回析角(2θ)および相対強度を示すものである、請求項1または2に記載の結晶:
表13
回折角(2θ) 相対強度
4.92 77
9.48 65
15.74 36
16.17 82
16.85 68
17.19 30
17.55 45
19.03 100
21.19 49
21.36 44
21.80 46
22.30 26
23.75 33
23.93 38
24.36 56
25.27 76
25.78 43
26.88 83
28.15 29
28.41 41
【請求項43】
塩が、p−トルエンスルホン酸塩一付加物かつ一水和物であって、
粉末X線回析において、少なくとも下記回折角(2θ)に30%以上の相対強度を示すピークを有する、請求項1または2に記載の結晶:
表A−4
回折角(2θ)
4.86 ± X
9.42 ± X
18.93 ± X
21.17 ± X
24.03 ± X
25.57 ± X
27.16 ± X
28.48 ± X
[表中、Xは0〜0.20を表す]。
【請求項44】
前記回折角(2θ)において示される相対強度が40%以上である、請求項43に記載の結晶。
【請求項45】
前記回折角(2θ)において示される相対強度が50%以上である、請求項43に記載の結晶。
【請求項46】
Xが0〜0.10を表す、請求項43〜45のいずれか一項に記載の結晶。
【請求項47】
塩が、p−トルエンスルホン酸塩一付加物かつ一水和物であって、
粉末X線回析において、少なくとも下記回折角(2θ)に10%以上の相対強度を示すピークを有する、請求項1または2に記載の結晶:
表B−4
回折角(2θ)
4.86 ± X
9.42 ± X
12.45 ± X
15.83 ± X
16.16 ± X
16.74 ± X
17.31 ± X
17.62 ± X
18.93 ± X
21.17 ± X
21.82 ± X
22.39 ± X
24.03 ± X
24.31 ± X
25.57 ± X
26.01 ± X
27.16 ± X
28.48 ± X
[表中、Xは0〜0.20を表す]。
【請求項48】
前記回折角(2θ)において示される相対強度が20%以上である、請求項47に記載の結晶。
【請求項49】
Xが0〜0.10を表す、請求項47または48に記載の結晶。
【請求項50】
塩が、p−トルエンスルホン酸塩一付加物かつ一水和物であって、
粉末X線回析において下記の回析角(2θ)および相対強度を示すものである、請求項1または2に記載の結晶:
表14
回折角(2θ) 相対強度
4.86 82
9.42 54
12.45 28
15.83 44
16.16 37
16.74 39
17.31 38
17.62 42
18.93 67
21.17 51
21.82 25
22.39 26
24.03 50
24.31 39
25.57 82
26.01 35
27.16 100
28.48 50
【請求項51】
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの塩酸塩I型結晶の製造方法であって、
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアを非プロトン性極性溶媒に溶解させてなる溶液に、塩酸およびエタノールを添加し、得られる溶液から結晶を析出させる工程を含んでなる、方法。
【請求項52】
塩酸およびエタノールに加えて、水をさらに添加する、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
非プロトン性極性溶媒が、N,N−ジメチルホルムアミド、またはN,N−ジメチルアセトアミドである請求項51または52に記載の方法。、
【請求項54】
塩酸が、10〜14Nの濃度である、請求項51〜53のいずれか一項に記載の方法。
【請求項55】
結晶が、請求項13〜23のいずれか一項に記載のものである、請求項51〜54のいずれか一項に記載の方法。
【請求項56】
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの塩酸塩II型結晶の製造方法であって、
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアを非プロトン性極性溶媒に溶解させてなる溶液に、塩酸および1−プロパノールを添加し、得られる溶液から結晶を析出させる工程を含んでなる、方法。
【請求項57】
非プロトン性極性溶媒が、N,N−ジメチルホルムアミド、またはN,N−ジメチルアセトアミドである請求項56に記載の方法。、
【請求項58】
塩酸が、10〜14Nの濃度である、請求項56または57に記載の方法。
【請求項59】
結晶が、請求項24〜34のいずれか一項に記載のものである、請求項56〜58のいずれか一項に記載の方法。
【請求項60】
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアのp−トルエンスルホン酸塩I型結晶の製造方法であって、
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアをアセトニトリルに溶解させてなる溶媒に、p−トルエンスルホン酸を添加し、得られる溶液から結晶を析出させ、
得られた結晶をメタノールおよび水に溶解させてなる溶液から、結晶を析出させる工程を含んでなる、方法。
【請求項61】
結晶が、請求項35〜42のいずれか一項に記載のものである、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアのp−トルエンスルホン酸塩II型結晶の製造方法であって、
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアをアセトニトリルに溶解させてなる溶媒に、p−トルエンスルホン酸を添加し、得られる溶液から結晶を析出させ、
得られた結晶をN,N−ジメチルホルムアミドに溶解させてなる溶液に、水を添加し、得られる溶液から結晶を析出させる工程を含んでなる、方法。
【請求項63】
結晶が、請求項43〜50のいずれか一項に記載のものである、請求項60に記載の方法。
【請求項64】
請求項1〜50のいずれか一項に記載の結晶と、薬学上許容されうる担体とを含んでなる、医薬組成物。
【請求項65】
腫瘍、糖尿病性網膜症、慢性関節リウマチ、乾癬、アテローム性動脈硬化症、カポジ肉腫、および滲出型加齢黄斑性症からなる群より選択される疾患の治療に用いられる、請求項64に記載の医薬組成物。
【請求項66】
固形癌の転移の予防または治療に用いられる、請求項64に記載の医薬組成物。
【請求項67】
経口投与用である、請求項64〜66のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項68】
標的血管の血管新生阻害に用いられる、請求項64に記載の医薬組成物。
【請求項69】
腫瘍、糖尿病性網膜症、慢性関節リウマチ、乾癬、アテローム性動脈硬化症、カポジ肉腫、および滲出型加齢黄斑性症からなる群より選択される疾患の治療に用いられる医薬の製造のための、請求項1〜50のいずれか一項に記載の結晶の使用。
【請求項70】
固形癌の転移の予防または治療に用いられる医薬の製造のための、請求項1〜50のいずれか一項に記載の結晶の使用。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの医薬上許容されうる塩の結晶であって、
塩が、塩酸一付加物かつ一水和物であり、かつ
粉末X線回析において、少なくとも下記回折角(2θ)に10%以上の相対強度を示すピークを有する、結晶:
表A−1
回折角(2θ)
11.47 ± X
22.59 ± X
23.02 ± X
26.27 ± X
26.63 ± X
[表中、Xは0〜0.20を表す]。
【請求項2】
前記回折角(2θ)において示される相対強度が15%以上である、請求項1に記載の結晶。
【請求項3】
前記回折角(2θ)において示される相対強度が20%以上である、請求項1に記載の結晶。
【請求項4】
前記回折角(2θ)において示される相対強度が25%以上である、請求項1に記載の結晶。
【請求項5】
前記回折角(2θ)において示される相対強度が30%以上である、請求項1に記載の結晶。
【請求項6】
Xが0〜0.10を表す、請求項1〜5のいずれか一項に記載の結晶。
【請求項7】
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの医薬上許容されうる塩の結晶であって、
塩が、塩酸一付加物かつ一水和物であり、かつ
粉末X線回析において、少なくとも下記回折角(2θ)に10%以上の相対強度を示すピークを有する、結晶:
表B−1
回折角(2θ)
8.76 ± X
11.47 ± X
15.28 ± X
17.16 ± X
17.53 ± X
18.80 ± X
20.02 ± X
22.59 ± X
23.02 ± X
25.32 ± X
25.43 ± X
26.27 ± X
26.63 ± X
27.00 ± X
28.57 ± X
[表中、Xは0〜0.20を表す]。
【請求項8】
前記回折角(2θ)において示される相対強度が15%以上である、請求項7に記載の結晶。
【請求項9】
前記回折角(2θ)において示される相対強度が20%以上である、請求項7に記載の結晶。
【請求項10】
Xが0〜0.10を表す、請求項7〜9のいずれか一項に記載の結晶。
【請求項11】
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの医薬上許容されうる塩の結晶であって、
塩が、塩酸一付加物かつ一水和物であり、かつ
粉末X線回析において下記の回析角(2θ)および相対強度を示す、結晶:
表1
回折角(2θ) 相対強度
8.76 22
11.47 100
15.28 21
17.16 21
17.53 23
18.80 21
20.02 25
22.59 35
23.02 37
25.32 29
25.43 23
26.27 36
26.63 32
27.00 29
28.57 28
【請求項12】
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの医薬上許容されうる塩の結晶であって、
塩が、塩酸一付加物であり、かつ
粉末X線回析において、少なくとも下記回折角(2θ)に10%以上の相対強度を示すピークを有する、結晶:
表A−2
回折角(2θ)
12.15 ± X
12.54 ± X
21.32 ± X
21.48 ± X
22.13 ± X
24.12 ± X
25.22 ± X
25.95 ± X
[表中、Xは0〜0.20を表す]。
【請求項13】
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの医薬上許容されうる塩の結晶であって、
塩が、p−トルエンスルホン酸塩一付加物かつ一水和物であり、かつ
粉末X線回析において、少なくとも下記回折角(2θ)に30%以上の相対強度を示すピークを有する、結晶:
表A−3
回折角(2θ)
4.92 ± X
9.48 ± X
16.17 ± X
16.85 ± X
19.03 ± X
24.36 ± X
25.27 ± X
26.88 ± X
[表中、Xは0〜0.20を表す]。
【請求項14】
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの医薬上許容されうる塩の結晶であって、
塩が、p−トルエンスルホン酸塩一付加物かつ一水和物であり、かつ
粉末X線回析において、少なくとも下記回折角(2θ)に30%以上の相対強度を示すピークを有する、結晶:
表A−4
回折角(2θ)
4.86 ± X
9.42 ± X
18.93 ± X
21.17 ± X
24.03 ± X
25.57 ± X
27.16 ± X
28.48 ± X
[表中、Xは0〜0.20を表す]。
【請求項15】
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの塩酸塩I型結晶の製造方法であって、
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアを非プロトン性極性溶媒に溶解させてなる溶液に、塩酸およびエタノールを添加し、得られる溶液から結晶を析出させる工程を含んでなる、方法。
【請求項16】
塩酸およびエタノールに加えて、水をさらに添加する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
非プロトン性極性溶媒が、N,N−ジメチルホルムアミド、またはN,N−ジメチルアセトアミドである請求項15または16に記載の方法。
【請求項18】
塩酸が、10〜14Nの濃度である、請求項15〜17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
結晶が、請求項1〜11のいずれか一項に記載のものである、請求項51〜54のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの塩酸塩II型結晶の製造方法であって、
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアを非プロトン性極性溶媒に溶解させてなる溶液に、塩酸および1−プロパノールを添加し、得られる溶液から結晶を析出させる工程を含んでなる、方法。
【請求項21】
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアのp−トルエンスルホン酸塩I型結晶の製造方法であって、
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアをアセトニトリルに溶解させてなる溶媒に、p−トルエンスルホン酸を添加し、得られる溶液から結晶を析出させ、
得られた結晶をメタノールおよび水に溶解させてなる溶液から、結晶を析出させる工程を含んでなる、方法。
【請求項22】
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアのp−トルエンスルホン酸塩II型結晶の製造方法であって、
N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアをアセトニトリルに溶解させてなる溶媒に、p−トルエンスルホン酸を添加し、得られる溶液から結晶を析出させ、
得られた結晶をN,N−ジメチルホルムアミドに溶解させてなる溶液に、水を添加し、得られる溶液から結晶を析出させる工程を含んでなる、方法。
【請求項23】
請求項1〜14のいずれか一項に記載の結晶と、薬学上許容されうる担体とを含んでなる、医薬組成物。
【請求項24】
腫瘍、糖尿病性網膜症、慢性関節リウマチ、乾癬、アテローム性動脈硬化症、カポジ肉腫、および滲出型加齢黄斑性症からなる群より選択される疾患の治療に用いられる、請求項23に記載の医薬組成物。
【請求項25】
固形癌の転移の予防または治療に用いられる、請求項23に記載の医薬組成物。
【請求項26】
経口投与用である、請求項23〜25のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項27】
標的血管の血管新生阻害に用いられる、請求項23に記載の医薬組成物。
【請求項28】
腫瘍、糖尿病性網膜症、慢性関節リウマチ、乾癬、アテローム性動脈硬化症、カポジ肉腫、および滲出型加齢黄斑性症からなる群より選択される疾患の治療に用いられる医薬の製造のための、請求項1〜14のいずれか一項に記載の結晶の使用。
【請求項29】
固形癌の転移の予防または治療に用いられる医薬の製造のための、請求項1〜14のいずれか一項に記載の結晶の使用。

Claims (73)

  1. N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの医薬上許容されうる塩の結晶。
  2. 経口医薬製剤に適したものである、請求項1に記載の結晶。
  3. 塩が、無機酸塩または有機酸塩である、請求項1または2に記載の結晶。
  4. 塩が、塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、およびマレイン酸塩からなる群より選択されるものである、請求項1または2に記載の結晶。
  5. N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの、塩酸塩I型結晶、塩酸塩II型結晶、p−トルエンスルホン酸塩I型結晶、p−トルエンスルホン酸塩II型結晶、およびマレイン酸塩II型結晶からなる群より選択されるものである、請求項1または2に記載の結晶。
  6. 塩が、塩酸塩である、請求項1または2に記載の結晶。
  7. 塩酸塩が、塩酸塩一付加物である、請求項6に記載の結晶。
  8. 塩酸塩が、溶媒付加物である、請求項6または7に記載の結晶。
  9. 溶媒が水である、請求項8に記載の結晶。
  10. 水一付加物である、請求項6または7に記載の結晶。
  11. 塩酸塩が、塩酸一付加物かつ一水和物である、請求項6に記載の結晶。
  12. N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの塩酸塩I型結晶である、請求項1または2に記載の結晶。
  13. 塩が、塩酸一付加物かつ一水和物であって、
    粉末X線回析において、少なくとも下記回折角(2θ)に10%以上の相対強度を示すピークを有する、請求項1または2に記載の結晶:
    Figure 2004035572
    [表中、Xは0〜0.20を表す]。
  14. 前記回折角(2θ)において示される相対強度が15%以上である、請求項13に記載の結晶。
  15. 前記回折角(2θ)において示される相対強度が20%以上である、請求項13に記載の結晶。
  16. 前記回折角(2θ)において示される相対強度が25%以上である、請求項13に記載の結晶。
  17. 前記回折角(2θ)において示される相対強度が30%以上である、請求項13に記載の結晶。
  18. Xが0〜0.10を表す、請求項13〜17のいずれか一項に記載の結晶。
  19. 塩が、塩酸一付加物かつ一水和物であって、
    粉末X線回析において、少なくとも下記回折角(2θ)に10%以上の相対強度を示すピークを有する、請求項1または2に記載の結晶:
    Figure 2004035572
    [表中、Xは0〜0.20を表す]。
  20. 前記回折角(2θ)において示される相対強度が15%以上である、請求項19に記載の結晶。
  21. 前記回折角(2θ)において示される相対強度が20%以上である、請求項19に記載の結晶。
  22. Xが0〜0.10を表す、請求項19〜21のいずれか一項に記載の結晶。
  23. 塩が、塩酸一付加物かつ一水和物であって、
    粉末X線回析において下記の回析角(2θ)および相対強度を示すものである、請求項1または2に記載の結晶:
    Figure 2004035572
  24. 塩が、塩酸一付加物であって、
    粉末X線回析において、少なくとも下記回折角(2θ)に10%以上の相対強度を示すピークを有する、請求項1または2に記載の結晶:
    Figure 2004035572
    [表中、Xは0〜0.20を表す]。
  25. 前記回折角(2θ)において示される相対強度が15%以上である、請求項24に記載の結晶。
  26. 前記回折角(2θ)において示される相対強度が20%以上である、請求項24に記載の結晶。
  27. 前記回折角(2θ)において示される相対強度が25%以上である、請求項24に記載の結晶。
  28. 前記回折角(2θ)において示される相対強度が30%以上である、請求項24に記載の結晶。
  29. Xが0〜0.10を表す、請求項24〜28のいずれか一項に記載の結晶。
  30. 塩が、塩酸一付加物であって、
    粉末X線回析において、少なくとも下記回折角(2θ)に10%以上の相対強度を示すピークを有する、請求項1または2に記載の結晶:
    Figure 2004035572
    [表中、Xは0〜0.20を表す]。
  31. 前記回折角(2θ)において示される相対強度が15%以上である、請求項30に記載の結晶。
  32. 前記回折角(2θ)において示される相対強度が20%以上である、請求項30に記載の結晶。
  33. Xが0〜0.10を表す、請求項30〜32のいずれか一項に記載の結晶。
  34. 塩が、塩酸一付加物であって、
    粉末X線回析において下記の回析角(2θ)および相対強度を示すものである、請求項1または2に記載の結晶:
    Figure 2004035572
  35. 塩が、p−トルエンスルホン酸塩一付加物かつ一水和物であって、
    粉末X線回析において、少なくとも下記回折角(2θ)に30%以上の相対強度を示すピークを有する、請求項1または2に記載の結晶:
    Figure 2004035572
    [表中、Xは0〜0.20を表す]。
  36. 前記回折角(2θ)において示される相対強度が40%以上である、請求項35に記載の結晶。
  37. 前記回折角(2θ)において示される相対強度が50%以上である、請求項35に記載の結晶。
  38. Xが0〜0.10を表す、請求項35〜37のいずれか一項に記載の結晶。
  39. 塩が、p−トルエンスルホン酸塩一付加物かつ一水和物であって、
    粉末X線回析において、少なくとも下記回折角(2θ)に10%以上の相対強度を示すピークを有する、請求項1または2に記載の結晶:
    Figure 2004035572
    Figure 2004035572
    [表中、Xは0〜0.20を表す]。
  40. 前記回折角(2θ)において示される相対強度が20%以上である、請求項39に記載の結晶。
  41. Xが0〜0.10を表す、請求項39または40に記載の結晶。
  42. 塩が、p−トルエンスルホン酸塩一付加物かつ一水和物であって、
    粉末X線回析において下記の回析角(2θ)および相対強度を示すものである、請求項1または2に記載の結晶:
    Figure 2004035572
    Figure 2004035572
  43. 塩が、p−トルエンスルホン酸塩一付加物かつ一水和物であって、
    粉末X線回析において、少なくとも下記回折角(2θ)に30%以上の相対強度を示すピークを有する、請求項1または2に記載の結晶:
    Figure 2004035572
    [表中、Xは0〜0.20を表す]。
  44. 前記回折角(2θ)において示される相対強度が40%以上である、請求項43に記載の結晶。
  45. 前記回折角(2θ)において示される相対強度が50%以上である、請求項43に記載の結晶。
  46. Xが0〜0.10を表す、請求項43〜45のいずれか一項に記載の結晶。
  47. 塩が、p−トルエンスルホン酸塩一付加物かつ一水和物であって、
    粉末X線回析において、少なくとも下記回折角(2θ)に10%以上の相対強度を示すピークを有する、請求項1または2に記載の結晶:
    Figure 2004035572
    [表中、Xは0〜0.20を表す]。
  48. 前記回折角(2θ)において示される相対強度が20%以上である、請求項47に記載の結晶。
  49. Xが0〜0.10を表す、請求項47または48に記載の結晶。
  50. 塩が、p−トルエンスルホン酸塩一付加物かつ一水和物であって、
    粉末X線回析において下記の回析角(2θ)および相対強度を示すものである、請求項1または2に記載の結晶:
    Figure 2004035572
  51. N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの塩酸塩I型結晶の製造方法であって、
    N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアを非プロトン性極性溶媒に溶解させてなる溶液に、塩酸およびエタノールを添加し、得られる溶液から結晶を析出させる工程を含んでなる、方法。
  52. 塩酸およびエタノールに加えて、水をさらに添加する、請求項51に記載の方法。
  53. 非プロトン性極性溶媒が、N,N−ジメチルホルムアミド、またはN,N−ジメチルアセトアミドである請求項51または52に記載の方法。、
  54. 塩酸が、10〜14Nの濃度である、請求項51〜53のいずれか一項に記載の方法。
  55. 結晶が、請求項13〜23のいずれか一項に記載のものである、請求項51〜54のいずれか一項に記載の方法。
  56. N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアの塩酸塩II型結晶の製造方法であって、
    N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアを非プロトン性極性溶媒に溶解させてなる溶液に、塩酸および1−プロパノールを添加し、得られる溶液から結晶を析出させる工程を含んでなる、方法。
  57. 非プロトン性極性溶媒が、N,N−ジメチルホルムアミド、またはN,N−ジメチルアセトアミドである請求項56に記載の方法。、
  58. 塩酸が、10〜14Nの濃度である、請求項56または57に記載の方法。
  59. 結晶が、請求項24〜34のいずれか一項に記載のものである、請求項56〜58のいずれか一項に記載の方法。
  60. N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアのp−トルエンスルホン酸塩I型結晶の製造方法であって、
    N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアをアセトニトリルに溶解させてなる溶媒に、p−トルエンスルホン酸を添加し、得られる溶液から結晶を析出させ、
    得られた結晶をメタノールおよび水に溶解させてなる溶液から、結晶を析出させる工程を含んでなる、方法。
  61. 結晶が、請求項35〜42のいずれか一項に記載のものである、請求項60に記載の方法。
  62. N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアのp−トルエンスルホン酸塩II型結晶の製造方法であって、
    N−{2−クロロ−4−[(6,7−ジメトキシ−4−キノリル)オキシ]フェニル}−N’−(5−メチル−3−イソキサゾリル)ウレアをアセトニトリルに溶解させてなる溶媒に、p−トルエンスルホン酸を添加し、得られる溶液から結晶を析出させ、
    得られた結晶をN,N−ジメチルホルムアミドに溶解させてなる溶液に、水を添加し、得られる溶液から結晶を析出させる工程を含んでなる、方法。
  63. 結晶が、請求項43〜50のいずれか一項に記載のものである、請求項60に記載の方法。
  64. 請求項1〜50のいずれか一項に記載の結晶と、薬学上許容されうる担体とを含んでなる、医薬組成物。
  65. 腫瘍、糖尿病性網膜症、慢性関節リウマチ、乾癬、アテローム性動脈硬化症、カポジ肉腫、および滲出型加齢黄斑性症からなる群より選択される疾患の治療に用いられる、請求項64に記載の医薬組成物。
  66. 固形癌の転移の予防または治療に用いられる、請求項64に記載の医薬組成物。
  67. 経口投与用である、請求項64〜66のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  68. 請求項1〜50のいずれか一項に記載の結晶の有効量を、哺乳類の患者に投与する工程を含んでなる、腫瘍、糖尿病性網膜症、慢性関節リウマチ、乾癬、アテローム性動脈硬化症、カポジ肉腫、および滲出型加齢黄斑性症からなる群より選択される疾患の治療方法。
  69. 請求項1〜50のいずれか一項に記載の結晶の有効量を、哺乳類の患者に投与する工程を含んでなる、固形癌の転移を予防または治療する方法。
  70. 投与が経口投与である、請求項68または69に記載の方法。
  71. 請求項1〜50のいずれか一項に記載の結晶の有効量を、標的血管の血管内皮細胞と接触させる工程を含んでなる、標的血管の血管新生を阻害する方法。
  72. 腫瘍、糖尿病性網膜症、慢性関節リウマチ、乾癬、アテローム性動脈硬化症、カポジ肉腫、および滲出型加齢黄斑性症からなる群より選択される疾患の治療に用いられる医薬の製造のための、請求項1〜50のいずれか一項に記載の結晶の使用。
  73. 固形癌の転移の予防または治療に用いられる医薬の製造のための、請求項1〜50のいずれか一項に記載の結晶の使用。
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