JPWO2004020195A1 - ポリプロピレン系ラップフィルム - Google Patents

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Abstract

本発明は、結晶性ポリプロピレン系樹脂50〜80質量%、非晶性又は低結晶性プロピレン−αオレフィン共重合体、ブテン−1重合体から選ばれる少なくとも1種の柔軟剤20〜50質量%からなる組成物と、上記組成物100重量部に対し、水添テルペン樹脂および常温で液体の脂肪族炭化水素を各々5〜15質量部、10〜20質量部含有する表層(A)と、結晶性ポリプロピレン系樹脂80〜98質量%と常温で液体の脂肪族炭化水素2〜20質量%を含有する芯層(B)を有する多層ラップフィルムに関するものであり、時間経過による特性変化が少ないラップフィルムを提供する。

Description

本発明は、食品包装用ラップなど、物品を包装するのに用いるフィルムに関する。特に、密着性と引出性が一定時間経過後も変化しない品質を保持できるポリプロピレン系ラップフィルムに関する。
飲食店、食品販売店等や一般家庭において、食品を保存したり、電子レンジなどで加熱する場合、熱可塑性樹脂製の薄いフィルムが使用されてきた。中でも、塩化ビニリデン系共重合体樹脂のラップフィルムは、防湿性、酸素ガスバリア性、耐熱性、容器等への密着性、透明性など、優れた性質を兼ね備えているので、食品包装用ラップフィルムとして多用されている。
また近年、ポリオレフィン系樹脂を主体とする食品包装用ラップフィルムが種々提案されてきた。例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ4−メチルペンテン−1樹脂などがある。しかし、これらのフィルムは、フィルム表面に密着性がほとんどないので、例えば食品包装用ラップフィルムとして必須の容器への密着性能が不十分である。これらの所望の性能を満たすべく、種々の添加剤等や他の樹脂を混合したり、他の樹脂などと積層したフィルムが多数、提案されている。しかしながらこれらのフィルムは、容器への密着性のみならずフィルム同士の密着性も高くなり、収納箱からの引出性が悪く、実用上使い勝手の悪いフィルムであった。
上述の様々な問題を解決すべく、ラップフィルムの密着性に関する種々の提案がなされてきた。特開平10−202806号公報には、芯層がポリプロピレン系樹脂であり、表層に密着剤として界面活性剤が含まれた自己粘着性のラップフィルムが提案されている。しかしながら、この技術では高い密着性を発現することは困難である。さらに、水分を多く含む食材を包装して電子レンジで加熱すると、ラップフィルム表面上で界面活性剤が水分により泡立つという問題点がある。
密着性を高めようとすると引出力も高くなり、逆に引出力を低くすると密着性が低下してしまう。加えて、コシ感の指標である弾性率を高めようとすると延伸性が悪化してしまうなどのように、相反する特性が多く、これらの特性のバランスをうまく保つことが非常に難解な問題である。
例えば、特開2002−46238号公報には、バリア性を持つ樹脂からなる芯層と密着性を持つ添加剤を含む樹脂組成を表層とする多層フィルムが提案されている。しかし、密着性を発現するための添加剤は低分子量であるか、あるいはガラス転移点が低く、ブリードインと呼ばれるようにフィルム内を移動する。そのため、成膜直後には良好な密着性と引出性のバランスを保持していても、時間の経過により表層に存在した添加剤が内部に移動することにより、密着性や引出性が低下することがある。
また、耐熱性に優れる点から、ポリ(4−メチルペンテン−1)系樹脂を用いたラップの提案が特開2001−121660号公報など多く見られる。しかしながらポリ(4−メチルペンテン−1)樹脂は、元々剛性の高い素材であり、ラップに求められる柔軟性を発現するためには、多量の可塑剤添加が必要であり、本来ポリ(4−メチルペンテン−1)樹脂が有している耐熱性や低い引張破断伸度が損なわれてしまう。
本発明は、ポリプロピレン系樹脂を用いながら、密着性に優れ、収納箱からの引出力が小さく、且つ、時間の経過および保管温度によってこれらの特性変化の少ないラップフィルムを提供することを課題とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究に取り組んだ結果、本発明に至った。即ち、本発明は主に下記の通りである。
結晶性ポリプロピレン系樹脂(S1)50〜80質量%、非晶性又は低結晶性プロピレン−αオレフィン共重合体、ブテン−1重合体から選ばれる少なくとも1種の柔軟剤(S2)20〜50質量%からなる第1組成物と、第1組成物の合計100質量部に対し、水添テルペン樹脂(S3)および常温で液体の脂肪族炭化水素(S4)を各々5〜15質量部、10〜20質量部含有する表層(A)と、
結晶性ポリプロピレン系樹脂(C1)80〜98質量%と、常温で液体の脂肪族炭化水素(C2)2〜20質量%を含有する芯層(B)、
を有するポリプロピレン系多層ラップフィルム;
紙管に巻かれた状態のラップフィルムを40℃相対湿度20%にて3週間放置した際の密着仕事量が、放置前の値に対して−20〜+50%以内の変化であり、且つ、引出力が、放置前の値に対して−50〜+20%以内の変化である前記のポリプロピレン系多層ラップフィルム;さらに、
フィルム表面を原子間力顕微鏡の位相像にて40,000倍の倍率で観察した場合、網目状のフィブリルと、その間に存在するマトリックスからなる構造を有し、かつこのフィブリルの平均幅は1nm以上100nm以下であり、かつ孔の平均大きさが3nm以上1μm以下の構造である前記のポリプロピレン系多層ラップフィルム。
上記の構成要件とすることにより、本発明は以下の効果を有する。すなわち、特定の柔軟剤と水添テルペン樹脂と常温で液体の脂肪族炭化水素を特定量組み合わせた樹脂組成物を表層に用いることにより、樹脂が適度に可塑化され、密着性と引出性を両立できる。
また、表層(A)と隣接する芯層(B)に常温で液体の脂肪族炭化水素を添加することにより、密着性および引出性の時間による低下を抑えることが可能となる。
図1は本発明のラップフィルムを原子間力顕微鏡の位相像にて40,000倍にて観察した写真である。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明で用いられるポリプロピレン系樹脂は、ポリマー分子鎖中にプロピレンユニットを持つもので、プロピレンユニットのみから成るホモポリマーでもよいし、エチレンやブテン−1などとの2元ないし3元共重合体であってもよい。共重合体の中では、透明性の観点からランダム共重合が好ましい。立体規則性はアイソタクチック、シンジオタクチック構造のいずれか、もしくはその混合物を用いてもよい。その他の制限は特にないが、例えば食品包装用フィルムに用いることを考慮して、安全性の観点から、食品包装に関する規格基準に合格したものが好ましい。また、メルトフローレートは、ASTM D1238に準拠の方法において、230℃、2.16kgの荷重を掛けた状態で、1〜20g/10分の範囲にあることがより好ましい。
表層(A)に含まれる柔軟剤として用いられる成分は、非晶性又は低結晶性プロピレン−αオレフィン共重合体、ブテン−1ポリマーから選ばれる。安全性の観点から、食品包装に関する規格基準に合格したものが好ましい。
ここで、非晶性又は低結晶性プロピレン−αオレフィン共重合体とは、プロピレンとブテン−1、ペンテン−1などの炭素数4以上のαオレフィンとの共重合体である。プロピレン比率は、65質量%から85質量%であることが好ましい。また、メルトフローレートにおいては、ASTM D1238に準拠の方法において、230℃、2.16kgの荷重を掛けた状態で、1〜10g/10分の範囲が好ましい。ASTM D1505における密度が0.85〜0.89g/cmのものが好ましい。それ自体が柔軟性に富み、さらに結晶性ポリプロピレン系樹脂に混合された場合に、透明性を損なうことなく混合され柔軟化効果をもたらす性能を備えるものをいう。なお、非晶性又は低結晶性を有するポリプロピレン−αオレフィン共重合体としては、例えば三井化学のタフマーXR等がある。
ブテン−1重合体とは、液状のブテン−1モノマーを触媒重合したホモポリマーである。メルトフローレートは、ASTM D1238に準拠の方法において、190℃、2.16kgの荷重を掛けた状態で、0.1〜5g/10分の範囲が好ましい。また、ASTM D1505における密度は、0.904〜0.920g/cmのものが好ましい。
上記柔軟剤は、結晶性ポリプロピレン系樹脂に対して相溶性が良く、適量を配合することで、結晶性ポリプロピレン系樹脂本来の透明性、防湿性、耐熱性を大きく損なうことなく、引張弾性率や曲げ弾性率を低減する効果、即ち、柔軟性を付与する効果がある。
これら柔軟剤の配合量は結晶性ポリプロピレン系樹脂と柔軟剤を合わせて100質量%としたとき、柔軟剤は得られるフィルムの柔軟性、手触りの感触、被包装物への形状追従性の観点から20質量%以上であり、安定した製膜性、加工性、製品の外観や品位、コシ感、包装フィルムの使い勝手の観点から50質量%以下である。より好ましくは20〜40質量%、さらに好ましくは20〜30質量%である。
表層(A)にさらに含まれる水添テルペン樹脂は、密着剤として用いられている。
また、水添テルペン系樹脂は、松の樹皮や柑橘類の果実皮などから得られるαピネン、βピネン、リモネン、ジペンテンなどを原料とした単独重合体、またはこれらの共重合体の水素添加物である。水添テルペン樹脂の軟化点は、フィルムのべたつきなどの観点から120℃以上が好ましく、これを配合する表層(A)部分の柔軟性、密着力の観点から135℃以下が好ましい。水添テルペン樹脂は、上記の結晶性ポリプロピレン系樹脂と柔軟剤からなる組成物を100質量部としたとき、密着性能の観点から5質量部以上、フィルム同士のブロッキングを小さくし、引出力を小さくする観点から15質量部以下とする。好ましくは5〜10質量部、より好ましくは5〜8質量部である。
表層(A)に含まれる常温で液体の脂肪族炭化水素は密着助剤として用いられる。密着助剤は、流動パラフィン、ミネラルオイル、白色鉱物油などの原油から精製される飽和炭化水素や、イソブテンを単独重合したポリイソブチレンもしくはイソブテンとノルマルブテンとを共重合したポリブテンのうちいずれか少なくとも1種類を添加する。最も好ましいのはミネラルオイルである。また、添加量は、上記の結晶性ポリプロピレン系樹脂と柔軟剤からなる組成物を100質量部としたとき、これに対して手触りの感触、安定した密着性の観点から10質量部以上、20質量部以下である。また、好ましくは15質量部以上である。
密着剤である水添テルペン樹脂と、密着助剤である常温で液体の脂肪族炭化水素の併用により本発明のラップフィルムは密着性が高く、且つ、引出性に優れる。一方従来技術のように、水添テルペン樹脂が過多である組成は、フィルム同士を強く押し付けることにより密着性が得られるが、低荷重にて押し付けた場合の密着性および引出性に劣る。逆に、常温で液体の脂肪族炭化水素が過多である組成は、フィルム表面が過度に可塑化され、求められる高い密着性が得られない。
上記の組成範囲中でさらに、表層(A)の水添テルペン樹脂の添加量をc質量部、表層(A)の常温で液体の脂肪族炭化水素の添加量をd質量部とした時、
d≧0.75×c+3.8
の式を満たす添加量とすると、さらに良好な密着性と引出性の両立が可能である。つまり、水添テルペン樹脂(S3)と常温で液体の脂肪族炭化水素(S4)を特定の比率で混合することにより、表面が適度に可塑化され、さらに良好な密着性と引出性を発現することができる。
なお、ポリプロピレン系樹脂組成物からなる表層(A)には本発明の目的を逸脱しない範囲で酸化防止剤などの公知の添加剤を混合することも可能である。ただし、グリセリン脂肪酸エステルのような脂肪族多価アルコールの脂肪族エステルを含まないことが好ましい。これらは、一般に防曇、可塑化、加工性改良、帯電防止を目的に添加されるが、前述したように水分を多く含んだ食材を包装して電子レンジにて加熱した際に、ラップ表面に泡が発生し、使用者に不快感を与えることがある。
本発明のフィルムは、前記表層(A)に隣接するように芯層(B)が配されている。このことにより、表層(A)中の常温で液体の脂肪族炭化水素が、ブリード現象により芯層(B)へ移行することにより濃度勾配が生じることを防ぎ、適当な量の脂肪族炭化水素のみ表層中に保有させることができるようになる。芯層(B)を形成する結晶性ポリプロピレン系樹脂は、芯層(A)で用いられるのと同様のものでよい。芯層(A)と同様、食品包装に関する規格もしくは基準に適合するものが好ましい。
本発明の芯層(B)で用いられる常温で液体の脂肪族炭化水素(C2)は、流動パラフィン、ミネラルオイル、白色鉱物油などの飽和炭化水素である。これらの物性は特に制限されないが、通常、40℃における動粘度が10〜80cStが好ましく、より好ましくは、10〜40cStの範囲である。
結晶性ポリプロピレン系樹脂(C1)と常温で液体の脂肪族炭化水素(C2)を合わせて100質量%としたとき脂肪族炭化水素(C2)の添加量は、ブリードイン現象を抑制して、時間の経過による密着性・引出性を保持するため、2質量%以上、コシ感、安定した成膜性の観点から20質量%以下の範囲で配合される。好ましくは、2〜15質量%、さらに好ましくは、2〜12質量%である。
表層(A)に存在する常温で液体の脂肪族炭化水素はブリードイン減少により表層(A)から芯層(B)へ移行するため、表層(A)中での水添テルペン樹脂に対する前記脂肪族炭化水素の比率が低下する。従って、初期に得られた密着性および引出性が変化する。この対策として、表層(A)の層構成比率を上げてブリードイン現象を防止することも容易に考えられるが、高い密着性を発現するために、表層(A)組成は柔軟な組成となっており、そのためフィルム全体の弾性率が低下してコシ感が著しく低下する。そこで本発明では、低粘度の脂肪族炭化水素を表層(A)と隣接する芯層(B)に特定量添加することにより、ブリードイン現象を抑制し、フィルム全体の弾性率を大きく低下させることなく、密着性および引出性を保持することができる。
更に表層(A)の脂肪族炭化水素のブリードインを良好に制御するには、表層(A)の常温で液体の脂肪族炭化水素の添加量をd質量部、芯層(B)の常温で液体の脂肪族炭化水素の添加量をe質量%とし、芯層(B)に対する表層(A)(芯層(B)の両面に設けられている場合はその合計)の体積比率をfとした時に、
0.13×d/(3√f)≦ e ≦0.66×d
の式を満足する添加量とすることにより、密着性・引出性は良好な状態を維持しつつ、フィルムのコシ感も満足しうる。
なお、芯層(B)には、融解ピーク温度が200℃以上の樹脂を含まないことが好ましい。ポリ(4−メチルペンテン−1)樹脂のような融解ピーク温度が高い樹脂を添加することにより、170℃以上の高い耐熱性を発現するが、同時にフィルムの弾性率が大きくなり、目標の密着性が得られず、且つ、コシ感に代表される使い勝手も劣る結果となる。
なお、これらの芯層(B)の組成物には、成形加工性を確保する目的で、本発明の目的を逸脱しない範囲で、酸化防止剤などの公知の添加剤を混合することも可能である。
全体の層構成比としては、芯層(B)に対する表層(A)の体積比率をfとした時に、fは0.2から2.7の範囲が好ましい。表層(A)の体積比が0.2より小さければ、フィルム全面に渡って密着性を発揮できないことがある。表層(A)の体積比が2.7より大きければ、フィルム全体が柔らかくなり、コシ感が低下し、使い勝手が悪くなる。
また、表層(A)の表裏の比率は特に制限されないが、フィルムの表裏の区別をしなくてもよい比率を考えると、ほぼ等分が好ましい。
また、多層フィルムを構成する上で、表層(A)と芯層(B)の他に本発明の目的を阻害しない範囲で、例えば、製造時のトリム端などから構成されるリワーク層などが配されていてもよい。密着性と引出性のバランスから、その他の層は、全層の5質量%以下であり、かつ、全層の体積比の5%以下であることが好ましい。ただし、表層(A)と芯層(B)が隣接した状態を失わないように他の層を積層させることが必要である。
本発明のラップフィルムには、密着性に関する指標として密着仕事量を用いる。密着仕事量とは、容器や食品にラップフィルムを被せたときのフィルム同士や容器との密着性を評価する指標である。この密着性は、前述したように、ラップフィルムにおいて、引出性と合わせて重要な特性である。上記密着仕事量は、密着させたフィルム同士を引き剥がすときの仕事量により求められる。詳細な測定方法は後述する方法による。この密着仕事量は、適度な密着性の観点から1.0〜3.0mJが好ましく、より好ましくは1.5〜2.5mJである。
本発明でいうラップフィルムの引出力は密着性と併せて重要な特性であり、収納箱に収められた巻回フィルムからフィルムを引き出すときの引出易さを評価するものである。測定方法は、後述する方法で行われる。この引出力は、良好な引出性の観点から200〜1000mNが好ましく、より好ましくは200〜800mNであり、さらに好ましくは200〜600mNである。
また、ラップフィルムは、例えば一般家庭の台所や業務用調理場など、高温多湿下にて保管されることがあるが、その間に密着仕事量と引出力が大きく変化しないことが望ましい。この変化の指標として、紙管に巻かれた状態のラップフィルムを40℃相対湿度20%にて3週間放置した前後の密着仕事量および引出力の変化率を用いる。密着仕事量の変化率は、−20〜+50%の範囲の変化が望ましく、引出力の変化率は、−50〜+20%の範囲の変化が望ましい。この範囲内であれば、製品が流通・消費されるまでの期間に、密着性もしくは引出性のバランスが崩れることがないと考えられる。
次に、本発明におけるフィルム表面の観察を、原子間力顕微鏡(以下AFM)カンチレバーの刺激に対する位相の情報の画像化により行った際、特定の構造を有することが好ましい。カンチレバーの刺激に対する位相の情報を画像で40,000倍で観察すると、遅れの少ない部分すなわち、硬い部分が位相像では明るく表示され、位相の遅れの大きい部分すなわち柔らかい部分が位相像では暗く表示される。本発明のラップフィルムのうち、好ましいフィルム表面をこの方法で観察すると、フィブリル状の網目構造とその間に存在するマトリックスとからなる。こうして観察した画像例が、図1の画像である。網目構造とは、画像上で連続的に明るく見える部分をいい、マトリックスとは、この網目構造に囲まれた不連続に暗く見える部分からなる部分をいう。この連続的に観察される繊維状の明るい部分をフィブリル状の網目構造とし、不連続である黒い部分をマトリックスとする。なおこの観察は、10mm x 10mmの範囲から無作為に2ミクロン x 2ミクロンの画像を50個観察し、それらの画像のうち、フィブリルの幅が最も均一であり、各フィブリル間の距離も最も均一である部分を抽出する。その抽出した画像についてフィブリルの幅、および、フィブリル間の距離を100点選択し、このうち上下20点を除く残りの80点について平均値を求め、後述のフィブリルの幅、マトリックスの大きさとする。
このフィブリルの平均幅は1nm以上100nm以下が好ましい。フィブリルの平均幅がこの範囲であると、フィルム表面の平滑性が維持され、密着性がより向上する。さらに好ましくは、10nm以上50nm以下である。
マトリックスの大きさ(すなわちフィブリルとフィブリルの間隔の平均値)は、平均幅が3nm以上1μm以下が好ましい。マトリックスの平均大きさがこの範囲であると、マトリックスを構成する密着成分がフィルム表面の網目構造に保持され、必要以上に表面には露出せず、密着性と引出性のバランスが維持される。さらに好ましくは、10nm以上50nm以下の範囲である。
本発明の網目構造では、ポリプロピレン系樹脂の結晶部分が主としてフィブリルを形成する。ポリプロピレンの非晶部分と柔軟剤、水添テルペン樹脂、常温で液体の脂肪族炭化水素が主としてマトリックスを形成する。上記のように特定の大きさのフィブリルの網目構造をとることにより、マトリックス部分の密着性に大きく影響する柔軟な成分がフィブリルに保持され、かつ密着発現に必要最低量だけ表面に存在し、良好な密着性と引出性を発現することが可能となる。
網目構造を形成しないフィルム表面上に、柔軟化された成分が部分的に存在する場合や、柔軟化された成分が本発明で特定された網目構造の孔のサイズよりも大きい形態で海島構造として存在している場合は、密着成分が表面には均一に存在せず、密着性と引出性のバランスは低下する。
本発明のフィルムは特定の柔軟性を有することが好ましく、具体的には引張弾性率が、200〜1000MPaであることが好ましい。引っ張り弾性率は、ASTM−D−882記載の方法に準拠して引張試験機(新興通信工業社製、万能引張圧縮試験機)を用いフィルムの縦方向(MD−引取方向)及び横方向(TD−引取方向に垂直な方向)の2%歪み時の引張弾性率の平均値を測定することにより得られる。この値は、フィルムの柔軟性、コシ感、使い勝手の観点から200MPa以上が好ましく、柔軟性、密着性、使い勝手の観点から1000MPa以下であることが好ましい。より好ましくは400MPa以上700MPa未満である。
本発明のフィルムの厚みは、包装用フィルムとしての強度、コシ感、包装する際の使い勝手の観点から3μm以上が好ましく、包装する際の物品に対する密着性、フィルムの使い勝手、家庭用食品ラップとした場合の製品の質量、巻径、使用時の取り扱いの容易さ等の観点から25μm以下が好ましい。特に密着性と引出性の使い勝手などが要求される家庭用食品包装ラップとしては、6μmから15μmがより好ましい。
当該フィルムを製造する方法としては、公知のフィルム成形方法を用いることが可能である。表層(A)のポリプロピレン系樹脂組成物の調製は、押出機などによる溶融混練によって行われる。柔軟剤、水添テルペン樹脂は常温で固体なので、市販のポリプロピレン系樹脂ペレットとともに、所定量をブレンダーなどに投入し、充分均一に混合する。これを表層用押出機に投入する。表層(A)および芯層(B)の脂肪族炭化水素は、常温で液体なので、表層および芯層用押出機途中にそれぞれ液体注入設備を設置して、スクリュー途中から溶融可塑化した樹脂に添加する。適切な押出条件で混練することにより均一な組成物とし、多層ダイなどにより表層、芯層、および必要に応じてリワーク層などとともに多層フィルムとなるように押出する。また、あらかじめ、表層(A)および芯層(B)の組成を、途中液体添加可能な二軸押出機など公知の装置を用いて充分融混練したのち、ペレットを作成してから、表層および芯層の押出機にそれぞれ投入することもできる。
多層構成フィルムとするためには、例えば3層構成とする場合は、前述した表層用押出機と芯層用の押出機を並列に配置し、これらにそれぞれ、所定の樹脂を投入して充分溶融、混練し、その下流側でこれらの押出機からの樹脂を3層の層状に合流させ、例えば円環状ダイまたはスリット状の吐出口部をもつTダイなどを用いてシート状に成形して押出する。押出した樹脂は、冷水槽中を通過させたり、冷風や冷却ロールへ接触させるなど、公知の方法で冷却固化する。このときの押出シート表面の冷却温度は、表面の平滑性、外観の観点から10℃以上が好ましく、表層(A)に配合している密着剤の表面へのブリード性、密着性の観点から50℃以下が好ましい。
好ましくは、ロール法、テンター法による1軸延伸や2軸延伸、チューブラー法による多軸延伸などの通常の公知の方法で縦方向及び/または横方向に、フィルムとしての強度、食品包装用ラップとして用いた場合のフィルムのカット性の観点から2倍以上延伸する。逐次二軸延伸法の場合、縦、横方向の延伸順序は特に指定はない。また、縦、横方向の倍率は同一でなくともよい。さらに好ましくは、チューブラー法による多軸延伸にて、縦横各々を2倍以上延伸することが望ましい。延伸が終了したフィルムは、フィルム端部のトリミングや所望のサイズへのカット、あるいは紙管などへの巻き付けなど、目的とする製品の形態に応じた工程を経て製品とする。
また、チューブラーにて多軸延伸した場合は、フィルムの熱収縮率を調整する目的で、延伸したフィルムを公知の方法で熱固定処理しても構わない。ロールにてMD方向を拘束してロールからの接触加熱や赤外線等による間接加熱による方法、テンターによる横方向を拘束して熱風や輻射熱による加熱する方法、もしくは再度バブルを形成した状態で熱風や輻射熱により加熱する方法を用いることができる。
当該フィルムはラップフィルムの性能として要求される密着性と引出性のバランスだけでなく、透明性、耐熱性、適度な柔軟性、良好な手触り感、カット性、安全性に優れており、家庭用の食品包装用ラップフィルムとして好適に使用できるものである。
次に、本発明の実施形態について例示する。何れも本発明の一形態であり、これらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、本発明および比較例によって得られるフィルムの性能評価方法は以下の通りである。
(密着仕事量)
食器などの容器や食品にラップフィルムを被せたときのフィルム同士の密着性を評価したものであり、以下の通り測定した。
底面積が25cmで質量が400gの2本の円柱のそれぞれの底面に同じ底面積の濾紙をあらかじめ貼り付けた。この濾紙を貼り付けた2つの円柱の底面に、ラップフィルムを皺が入らないように緊張させて固定した。そして、これらのフィルム面の相互がぴったり重なり合うように前記2本の円柱を合わせて、23℃、相対湿度50%の条件下に、荷重500gで1分間圧着した。次いで、重なり合わせたフィルム相互を引張試験機(新興通信工業社製、万能引張圧縮試験機)にて5mm/分の速度で面に垂直な方向に引き離し、この時に生じたエネルギー(mJ)を密着仕事量とした。
(密着仕事量の変化)
相着仕事量が時間の経過によりどの程度安定であるかを評価したものである。成膜後23℃、相対湿度50%で24時間以上経過した密着仕事量および、さらにこのラップフィルムを40℃相対湿度20%の雰囲気下で、21日間保管した後の密着仕事量を前記の測定方法により測定した。
保管前の密着仕事量の評価は下記の基準で示した。
◎:1.5mJ以上2.5mJ未満
○:0.5mJ以上1.5mJ未満と2.5mJ以上3.5mJ未満
△:3.5mJ以上4.0mJ未満
×:0.5mJ未満と4.0mJ以上
また、温度40℃相対湿度20%の雰囲気下にて21日間保管した試料の密着仕事量の保管前の密着仕事量に対する変化は、下記の基準で評価した。
◎:−20%≦(変化)<+50%
○:−50%≦(変化)<−20%、又は+50%≦(変化)<+75%
△:(変化)<−50%、又は+75%≦(変化)
×:引き出せないため測定不能
(引出力)
引出力は、巻回フィルムからフィルムを引き出した時の引出性を評価したものであり、以下のようにして測定した。
300mm幅にスリットされたフィルムを、外径41mm、内径38mm、幅308mmの紙管に20Nの張力にて、100m/分の速度にて20mずつ巻き、巻回フィルムを作成した。
前記巻回フィルムの紙管の両端を、軽負荷で回転する回転部を有した専用のつかみ具ではさんで固定し、このつかみ具を引張試験機(新興通信工業社製、万能引張圧縮試験機)の下部に固定した。次に、フィルム先端を巾330mmの上部固定具に貼り付けて固定し、1000mm/分の速度でフィルムを巻解きながら得られる力を測定し、この時に得られた最大荷重を引出力とした。
この引出力の時間の経過による変化を見るため、成膜後24時間以上経過した試料の引出力および、40℃相対湿度20%の雰囲気下で、21日間保管した試料の引出力を測定した。
保管前の引出力は下記の基準で評価した。
◎:50mN以上600mN未満
○:600mN以上1200mN未満
△:1200mN以上1500mN未満
×:50mN未満と1500mN以上
また、温度40℃相対湿度20%の雰囲気下にて21日間保管した試料の引出力の保管前の引出力を下記の基準で評価した。
◎:−50%≦(変化)<+20%
○:−80%≦(変化)<−50%、又は+20%≦(変化)<+50%
△:(変化)<−80%、又は+50%≦(変化)
×:引き出せないため測定不能
(透明性)
透明性はASTM−D−103記載の方法に準拠してNDH−300A(日本電色製)を用いて得られたフィルムの曇り度を測定し、次の基準で評価した。
◎:1.0未満
○:1.0以上2.0未満
△:2.0以上3.0未満
×:3.0以上
(耐熱性)
耐熱性は東京都消費生活条例第11条に基づき耐熱温度を測定した。耐熱温度が140℃以上のフィルムを◎、130℃および135℃のものを○、125℃以下のものについては×とした。
(柔軟性)
柔軟性はASTM D882記載の方法に準拠して引張試験機(新興通信工業社製、万能引張圧縮試験機)を用いフィルムの縦方向(MD)及び横方向(TD)の2%歪み時の引張弾性率を測定した。以下の基準で評価した。
◎:縦横双方の平均値が400MPa以上700MPa未満
○:200MPa以上400MPa未満及び700MPa以上1000MPa未満
△:100MPa以上200MPa未満
×:100MPaに満たないかもしくは1000MPa以上のもの
(手触り性)
手触り性は、無作為に選出した所定人数の主婦50人に手触りの良さを良い、悪いで官能評価して貰うことにより評価した。評価は以下の基準により行った。
◎:手触りが良いとした人数が45人以上
○:手触りが良いとした人数が40人以上45人未満
△:手触りが良いとした人数が30人以上40人未満
×:手触りが良いとした人数が30人未満
(カット性)
フィルムのカット性は、得られたフィルムを紙管に300mm幅、巻長20mで巻き付け、次いでこれを旭化成(株)製サランラップ用化粧箱に収納し、付属の鋸刃にて切断した。その時の切断の状態から、下記の基準により評価した。
◎:軽い力できれいに切断可能
○:多少の力が必要なもののきれいに切断可能
△:切断可能であるが切断しにくいもの
×:うまく切断できずフィルムが伸びたり、斜めに破れたり、力が掛かりすぎて化粧箱がつぶれた。
(フィルムの表面観察)
原子間力顕微鏡の位相像でのフィルム表面の観察は下記の方法で行った。フィルムをガラスに貼付け固定し、表面をデジタルインスツルメント社製NanoScopeIIIaにてTappingモードで位相像を観察した。測定にはSi単結晶のカンチレバー(ばね定数=0.07−0.58N/m)を用い、Scan rateが0.5−1Hz、Scan sizeが2μmで、Z limitが440V、サンプリング点数512512の条件で実施した。フィルムによってカンチレバーの触圧をコントロールしたところ、target amplitudeが2Vの場合はSet Pointが0.8−1.4V、target amplitudeが4Vの場合はSet Pointが2.0−3.5Vの範囲であった。サンプルの10mm x 10mmの範囲から無作為に2ミクロン x 2ミクロンの画像を50個観察し、それらの画像のうち、フィブリルの幅が最も均一であり、各フィブリル間の距離も最も均一である部分を抽出する。その抽出した2μm×2μmの視野を40,000倍に拡大した80mm×80mmの画像の中から、均等に、フィブリルの幅とフィブリル間の距離をそれぞれ100点抽出する。その数値の中の最も大きいもの10点と最も小さいもの10点を除いた80点の平均値を採用した。平均幅により表面構造を下記の基準で評価した。
◎:フィブリルの平均幅が、1nm以上50nm未満
○:50nm以上100nm未満
×:100nm以上
また、フィブリル間の平均距離は次の基準で評価した。
◎:10nm以上50nm未満
○:3nm以上10nm未満または、50nm以上1000nm未満
×:3nm未満または1000nm以上
上記の評価をまとめて総合評価を行った。何れの評価項目においても◎と判断されたものが最も優れており、◎もしくは○の評価のみである場合を実用上可能な程度とし、△及び×と判断された項目があるものについては実用上問題があると判定した。
結晶性ポリプロピレン系樹脂(株式会社グランドポリマー製、グランドポリプロF327、プロピレン−エチレン−ブテン−1の三元共重合体)と柔軟剤として、低結晶性プロピレン−αオレフィン共重合体樹脂(三井化学(株)製、タフマーXR110T)75:25を質量比で混合した。これを100質量部としたものに対し、水添テルペン樹脂(ヤスハラケミカル株式会社 クリアロンP125)5質量部をブレンダーに投入し、5分間常温でよく混合した。次に、スクリュー径 37mm、L/D 42の同方向回転型二軸押出機(東芝機械株式会社製 TEM−35BS)にて溶融混錬してペレットを作成した。さらに、常温で液体の脂肪族炭化水素として、ミネラルオイル(松村石油研究所 モレスコホワイトP70/(40℃での動粘度9.6cSt))を、バレルの途中から注入ポンプを用いて添加した。添加量は、前記結晶性ポリプロピレン系樹脂と柔軟剤の混合量を100質量部に対して15質量部添加した。これを表層用樹脂とした。
また、上記と同一の結晶性ポリプロピレン系樹脂をスクリュー径 37mm、L/D 30の同方向回転型二軸押出機(東芝機械株式会社製 TEM−35BS)にて溶融し、さらに押出機途中から注入ポンプを用いて、ミネラルオイル(松村石油研究所 モレスコホワイトP70)を20重量部加えた。添加量は、前記結晶性ポリプロピレン系樹脂とミネラルオイルが質量比で90:10となるようにした。この組成物を均一に混合し、得られたペレットを芯層用樹脂として作成した。各層の体積比率関係などについて表1に示す。
上記の樹脂を用いて多層延伸フィルムを作成した。まず、対称2種3層の対称な樹脂層構成が押出し可能な多層押出装置の表層用押出機、芯層用押出機各々に、上記で得られた樹脂混合物を投入した。各押出機にて充分に溶融した後、多層円環状ダイで220℃にてフィルム原反を押出し後、水冷冷却した。
得られたフィルム原反をインフレーションバブル式延伸装置にて延伸温度120℃で縦に5倍、横に4倍に延伸した。その後、筒状のフィルムの端部をトリミングし、1枚ずつに巻き取った。その後、横方向に拘束するクリップ幅を一定に設定したテンターにて、熱風温度130℃にて滞留時間20秒にて熱固定処理を行った。結果、各層厚み比が表層、芯層、表層の順に0.25、0.50、0.25のほぼ均質な厚み10μmのフィルムを得た。このフィルムの物性を測定したところ、表2に示すように良好な性能を示すものであった。また、ここで得られたフィルムを原子間力顕微鏡の位相像にて40、000倍で観察したところ、網目状になったフィブリルとその間に存在するマトリックスからなる構造をみることができた。
結晶性ポリプロピレン系樹脂と、低結晶性プロピレン−αオレフィン共重合体樹脂を質量比で65:35の割合としたものを表層樹脂とし、且つ、芯層のミネラルオイルの添加量を7質量%とし、さらに各層厚み比を表層、芯層、表層の順に0.20、0.60、0.20とした他は、実施例1と同様の方法で厚み10μmのフィルムを得た。このフィルムの物性を測定したところ表2に示すように良好な性能を示すものであった。
表層の樹脂組成を、結晶性ポリプロピレン系樹脂と、低結晶性プロピレン−αオレフィン共重合体樹脂を質量比で55:45の割合とし、且つ、各層厚み比を表層、芯層、表層の順に0.15、0.70、0.15とした他は、実施例1と同様の方法で厚み10μmのフィルムを得た。このフィルムの物性を測定したところ表2に示すように良好な性能を示すものであった。
実施例1の表層の結晶性ポリプロピレン系樹脂と低結晶性プロピレン−αオレフィン共重合体樹脂の樹脂組成物100重量部に対し、水添テルペン樹脂の添加量を15重量部とし、且つ、ミネラルオイルを、前記結晶性ポリプロピレン系樹脂と低結晶性プロピレン−αオレフィン共重合体樹脂の樹脂組成物100質量部に対して10質量部添加した樹脂を表層用樹脂とした他は、実施例1と同様の方法で厚み10μmのフィルムを得た。このフィルムの物性を測定したところ表2に示すように良好な性能を示すものであった。
結晶性ポリプロピレン系樹脂と、低結晶性プロピレン−αオレフィン共重合体樹脂を質量比で55:45の割合とし、且つ、水添テルペン樹脂、及びミネラルオイルを、前記結晶性ポリプロピレン系樹脂と低結晶性プロピレン−αオレフィン共重合体樹脂の和100重量部に対して各々10重量部および20質量部添加し、さらに、芯層ポリプロピレン樹脂とミネラルオイル樹脂組成を組成比で97:3とし、加えて各層厚み比を表層、芯層、表層の順に0.15、0.70、0.15とした他は、実施例1と同様の方法で厚み10μmのフィルムを得た。このフィルムの物性を測定したところ表2に示すように良好な性能を示すものであった。
表層の樹脂組成中のミネラルオイルを松村石油研究所製モレスコホワイトP40(40℃での動粘度4.4cSt)15質量部とし、芯層の樹脂組成中のミネラルオイルも前記同様、松村石油研究所 モレスコホワイトP40とした他は、実施例1と同様の方法で厚み10μmのフィルムを得た。このフィルムの物性を測定したところ、表2に示すように良好な性能を示すものであった。
表層の樹脂組成中にミネラルオイルの代わりとして、常温で液体の脂肪族炭化水素として、ポリブテン(日本油脂株式会社 ニッサンポリブテン06SH(40℃での動粘度95cSt))を15質量部添加した他は、実施例1と同様の方法で厚み10μmのフィルムを得た。このフィルムの物性を測定したところ表2に示すように良好な性能を示すものであった。
実施例1の表層の樹脂組成に、柔軟剤として、ブテン−1ポリマー(三井化学(株)製、タフマーBL4000)30質量%用いた他は、実施例1と同様の方法で厚み10μmのフィルムを得た。このフィルムの物性を測定したところ表2に示すように良好な性能を示すものであった。
表層の樹脂組成に結晶性ポリプロピレン系樹脂として、エチレンプロピレンランダム共重合体(サンアロマー株式会社製、PC630A)を70質量%用いた他は、実施例1と同様の方法で厚み10μmのフィルムを得た。このフィルムの物性を測定したところ表2に示すように良好な性能を示すものであった。
表層の樹脂組成の結晶性ポリプロピレン系樹脂として、エチレンプロピレンブロック共重合体(株式会社製、株式会社グランドポリマー製、グランドポリプロJ705)を75質量%用いた他は、実施例1と同様の方法で厚み10μmのフィルムを得た。このフィルムの物性を測定したところ表2に示すように良好な性能を示すものであった。
実施例1において、押し出されたフィルム原反を縦2.5倍、横2.5倍に延伸した他は、実施例1と同様の方法で厚み10μmのフィルムを得た。このフィルムの物性を測定したところ表2に示すように良好な性能を示すものであった。
実施例1において、フィルム原反を延伸温度を60℃し、延伸倍率を縦4倍、横3倍とし、且つ、延伸後の熱固定処理は行わなかった他は、実施例1と同様の方法で厚み10μmのフィルムを得た。このフィルムの物性を測定したところ表2に示すように良好な性能を示すものであった。
[比較例1]
結晶性ポリプロピレン系樹脂と、低結晶性プロピレン−αオレフィン共重合体樹脂を質量比で40:60で混合した樹脂組成を表層用樹脂とし、且つ、各層の厚み比を表層、芯層、表層の順に0.15、0.70、0.15とした他は、実施例1と同様の方法で厚み10μmのフィルムを得た。各層間の体積比率などについて表3に示す。このフィルムの物性を測定したところ、表4に示すように初期の密着力および引出力が過剰となった。
[比較例2]
表層の樹脂組成を、結晶性ポリプロピレン系樹脂と、低結晶性プロピレン−αオレフィン共重合体樹脂を質量比で85:15の割合とした樹脂組成物とした他は、実施例1と同様の方法で厚み10μmのフィルムを得た。このフィルムの物性を測定したところ、表4に示すように初期の密着力が不足した。
[比較例3]
表層の樹脂組成を、結晶性ポリプロピレン系樹脂と低結晶性プロピレン−αオレフィン共重合体樹脂の和100重量部に対する水添テルペン樹脂の添加量を20重量部とした樹脂組成物とした他は、実施例1と同様の方法で、厚み10μmのフィルムを得た。このフィルムの物性を測定したところ、表4に示すように初期の密着力が低いものであった。
[比較例4]
表層の樹脂組成を、結晶性ポリプロピレン系樹脂と低結晶性プロピレン−αオレフィン共重合体樹脂の和100重量部に対する水添テルペン樹脂の添加量を2重量部とした他は、実施例1と同様の方法で厚み10μmのフィルムを得た。このフィルムの物性を測定したところ表4に示すように、初期の密着力が低いものであった。
[比較例5]
表層の樹脂組成を、結晶性ポリプロピレン系樹脂と低結晶性プロピレン−αオレフィン共重合体樹脂の和100重量部に対し、水添テルペン樹脂を10重量部、ミネラルオイルを5質量部添加した樹脂組成物とした他は、実施例1と同様の方法で厚み10μmのフィルムを得た。このフィルムの物性を測定したところ、表4に示すように密着力が低く、且つ、引出力が高いものであった。
[比較例6]
表層の樹脂組成を、結晶性ポリプロピレン系樹脂と低結晶性プロピレン−αオレフィン共重合体樹脂の和100重量部に対する水添テルペン樹脂の添加量を10重量部とし、ミネラルオイルの添加量を25質量部とした他は、実施例1と同様の方法で厚み10μmのフィルムを得た。このフィルムの物性を測定したところ表4に示すように、過度に柔軟なため、コシ感に劣り、かつ手触り感の劣る劣悪な性能を示すものであった。
[比較例7]
芯層の結晶性ポリプロピレン系樹脂とミネラルオイルの質量比を99:1とした他は、実施例1と同様の方法で厚み10μmのフィルムを得た。このフィルムの物性を測定したところ、表4に示すように、初期においては良好な密着力・引出力を発現するが、40℃21日間の放置により、密着力・引出力が増大した。
[比較例8]
芯層の結晶性ポリプロピレン系樹脂と、常温で液体の脂肪族炭化水素として、ミネラルオイル(松村石油研究所 モレスコホワイトP70)を質量比で60:40とした他は、実施例1と同様の方法で成膜を試みたが、成膜性が悪く、フィルムは得られなかった。
[比較例9]
芯層の樹脂組成を、結晶性ポリプロピレン系樹脂と、低結晶性プロピレン−αオレフィン共重合体樹脂(三井化学(株)製、タフマーXR110T)を質量比で75:25の樹脂組成物とした他は、実施例1と同様の方法で厚み10μmのフィルムを得た。このフィルムの物性を測定したところ、表4に示すように柔軟性、および初期の密着力・引出力は実施例1と同程度であったが40℃21日間の放置後の密着力・引出力が増大した。
[比較例10]
実施例1の表層の組成を有する単層のフィルムとした他は、実施例1と同様の方法で厚み10μmのフィルムを得た。このフィルムの物性を測定したところ、表4に示すように密着性引出性は安定していたが、過度に柔軟なため、コシ感に劣るものであった。
Figure 2004020195
Figure 2004020195
Figure 2004020195
Figure 2004020195
なお、表中の略語は下記を意味する。
実:実施例、比:比較例
F327:(株)グランドポリマー製結晶性ポリプロピレン系樹脂
(グランドポリプロF327、MFR=7.0g/10min)
PC630:サンアロマー(株)製結晶性ホモポリプロピレン樹脂
(PC630A、MFR=7.5g/10min)
J705:(株)グランドポリマー製結晶性ブロックポリプロピレン樹脂
(グランドポリプロJ705、MFR=10g/10min)
110T:三井化学(株)製低結晶性プロピレン−αオレフィン共重合体樹脂
(タフマーXR110T、MFI=6.0g/10min(230℃)、密度0.890g/cc)
BL4000:ブテン−1共重合体
(三井化学(株)製 タフマーBL4000、MFR=1.8g/10min、密度0.915g/cc)
P125:水添テルペン樹脂
(ヤスハラケミカル(株)製 クリアロンP125)
P70:松村石油研究所製ミネラルオイル
(スモイルP70、動粘度12.35(40℃ cSt))
P40:松村石油研究所製ミネラルオイル
(モレスコホワイトP−40、動粘度4.3(40℃ cSt))
06SH:日本油脂(株)製常温液体の脂肪族炭化水素
(ニッサンポリブテン06SH、動粘度95(40℃ cSt))
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
本出願は、2002年8月29日出願の日本特許出願(特願2002−250192)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本発明により、以上の説明のように密着性と引出性のバランスに優れ、且つ、その性能が時間の経過による変化が少なく、且つ、透明性、耐熱性、柔軟性、手触り性、カット性に優れたポリプロピレン系多層フィルムを提供することができる。該フィルムは、食品包装用ラップフィルムに好適に使用することができる。

Claims (6)

  1. 結晶性ポリプロピレン系樹脂(S1)50〜80質量%、非晶性又は低結晶性プロピレン−αオレフィン共重合体、ブテン−1重合体から選ばれる少なくとも1種の柔軟剤(S2)20〜50質量%からなる第1組成物と、第1組成物の合計100質量部に対し、水添テルペン樹脂(S3)および常温で液体の脂肪族炭化水素(S4)を各々5〜15質量部、10〜20質量部含有する表層(A)と、
    結晶性ポリプロピレン系樹脂(C1)80〜98質量%と、常温で液体の脂肪族炭化水素(C2)2〜20質量%を含有する、上記表層と隣接する芯層(B)、を有するポリプロピレン系多層ラップフィルム。
  2. 23℃、相対湿度50%での密着仕事量が1.0〜3.0mJ、引出力が200〜1000mNである請求項1に記載のポリプロピレン系多層ラップフィルム。
  3. 紙管に巻かれた状態のラップフィルムを40℃相対湿度20%にて3週間放置した際の密着仕事量が、放置前の値に対して−20〜+50%以内の変化であり、且つ、引出力が、放置前の値に対して−50〜+20%以内の変化である請求項1または2に記載のポリプロピレン系多層ラップフィルム。
  4. フィルム表面を原子間力顕微鏡の位相像にて40,000倍で観察した場合、網目状のフィブリルとその間に存在するマトリックスからなる構造を有し、かつこのフィブリルの平均幅は1nm以上100nm以下であり、かつフィブリル間の平均距離が3nm以上1μm以下の構造である請求項3に記載のポリプロピレン系多層ラップフィルム。
  5. 縦方向及び又は横方向に2倍以上延伸された請求項1または2に記載のポリプロピレン系多層ラップフィルム。
  6. フィルム全体の厚みが3〜25μmである請求項1又は2に記載のポリプロピレン系多層ラップフィルム。
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