JPWO2004005981A1 - 電子ディスプレイ装置用フィルター - Google Patents
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Abstract
Description
電子ディスプレイ装置用フィルター用の色素としてスクアリリウム化合物を使用することが知られている。例えば、特開2001−192350号公報は、以下の式で表されるスクアリリウム化合物等を含有するプラズマディスプレイパネルを開示している。
しかしながら、該プラズマディスプレイパネルは、500nm付近の波長域での光の透過率が不十分であるという点から、実用上、満足されるものではない。
本発明は、以下の[1]〜[5]を提供する。
[1] 一般式(I)
[式中、R1は、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアラルキル基または置換基を有していてもよい複素環基を表し、R2、R3およびR4は、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシル基、ホルミル基、置換基を有していてもよいアルカノイル基、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよいアミノ基または置換基を有していてもよい複素環基を表し、Xは、以下の式(A)
(式中、R5、R6、R7およびR8は、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシル基または置換基を有していてもよい複素環基を表し、R9およびR10は、同一または異なって、水素原子または置換基を有していてもよいアルキル基を表すか、R9およびR10が隣接する窒素原子と一緒になって置換基を有していてもよい複素環基を形成するか、R6およびR9、またはR8およびR10がそれぞれが隣接するN−C−Cと一緒になって、置換基を有していてもよい複素環を形成する)で表される基、または以下の式(B)
(式中、R11およびR12は、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシル基または置換基を有していてもよい複素環基を表し、R13は、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアラルキル基または置換基を有していてもよい複素環基を表し、R14は、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシル基、置換基を有していてもよいアミノ基または置換基を有していてもよい複素環基を表し、pは0〜4の整数を表し、ここに、pが2〜4の場合、それぞれのR14は、同一または異なっていてもよい)で表される基を表す]で表されるスクアリリウム化合物を含有する電子ディスプレイ装置用フィルター。
[2] 一般式(II)
[式中、R15およびR17は、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシル基、置換基を有していてもよいアミノ基または置換基を有していてもよい複素環基を表し、R16およびR18は、同一または異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアラルキル基または置換基を有していてもよい複素環基を表し、R19およびR20は、同一または異なって、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシル基、置換基を有していてもよいアミノ基または置換基を有していてもよい複素環基を表し、mは0〜4の整数を表し、ここに、mが2〜4の場合、それぞれのR19は、同一または異なっていてもよく、nは0〜4の整数を表し、ここに、nが2〜4の場合、それぞれのR20は、同一または異なっていてもよい]で表されるスクアリリウム化合物を含有する電子ディスプレイ装置用フィルター。
[3] R16およびR18が、同一または異なって、アルコキシアルコキシル基置換アルキル基である[2]記載の電子ディスプレイ装置用フィルター。
[4] バインダーを含有する[1]〜[3]のいずれかに記載の電子ディスプレイ装置用フィルター。
[5] 一般式(Ia)
[式中、R1、R2、R3およびR4は、それぞれ前記と同義であり、Xは、以下の式(B)
(式中、R11、R12、R13、R14およびpは、それぞれ前記と同義である)で表される基を表す]で表されるスクアリリウム化合物。
以下、一般式(I)で表される化合物を化合物(I)という。他の式番号を付した化合物についても同様に表現する。
一般式の各基の定義において、アルキル基およびアルコキシル基、アルカノイル基、アルコキシカルボニル基におけるアルキル部分としては、例えば、直鎖もしくは分岐状の炭素数1〜6のアルキル基または炭素数3〜8の環状アルキル基があげられ、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、2−メチルブチル基、tert−ペンチル基、ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等があげられる。
アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基等があげられる。
アラルキル基としては、例えば、炭素数7〜15のアラルキル基があげられ、具体的には、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基等があげられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子があげられる。
複素環基における複素環としては、芳香族複素環および脂環式複素環があげられる。
芳香族複素環としては、例えば窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる少なくとも1個の原子を含む5員または6員の単環性芳香族複素環、3〜8員の環が縮合した二環または三環性で窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる少なくとも1個の原子を含む縮環性芳香族複素環等があげられ、より具体的にはピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、キノリン環、イソキノリン環、フタラジン環、キナゾリン環、キノキサリン環、ナフチリジン環、シンノリン環、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、テトラゾール環、チオフェン環、フラン環、チアゾール環、オキサゾール環、インドール環、イソインドール環、インダゾール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾトリアゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、プリン環、カルバゾール環等があげられる。
また、脂環式複素環としては、例えば窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる少なくとも1個の原子を含む5員または6員の単環性脂環式複素環、3〜8員の環が縮合した二環または三環性で窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる少なくとも1個の原子を含む縮環性脂環式複素環等があげられ、より具体的にはピロリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、チオモルホリン環、ホモピペリジン環、ホモピペラジン環、テトラヒドロピリジン環、テトラヒドロキノリン環、テトラヒドロイソキノリン環、テトラヒドロフラン環、テトラヒドロピラン環、ジヒドロベンゾフラン環、テトラヒドロカルバゾール環等があげられる。
R6およびR9、またはR8およびR10がそれぞれが隣接するN−C−Cと一緒になって形成される複素環ならびにR9およびR10がそれぞれが隣接する窒素原子と一緒になって形成される複素環基における複素環としては、例えば、少なくとも1個の窒素原子を含む5員または6員の単環性複素環(該単環性複素環は、他の窒素原子、酸素原子または硫黄原子を含んでいてもよい)、3〜8員の環が縮合した二環または三環性で少なくとも1個の窒素原子を含む縮環性複素環(該縮環性複素環は、他の窒素原子、酸素原子または硫黄原子を含んでいてもよい)等があげられ、その具体例としては、ピロリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、チオモルホリン環、ホモピペリジン環、ホモピペラジン環、テトラヒドロピリジン環、テトラヒドロキノリン環、テトラヒドロイソキノリン環、ピロール環、イミダゾール環、ピラゾール環、インドール環、インドリン環、イソインドール環等があげられる。
アルキル基、アルコキシル基、アルカノイル基およびアルコキシカルボニル基の置換基としては、例えば、同一または異なって1〜3個の置換基、具体的には、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、アルコキシル基、アルコキシアルコキシル基等があげられる。ハロゲン原子およびアルコキシル基は、それぞれ前記と同義である。アルコキシアルコキシル基の2つのアルコキシ部分は、それぞれ前記と同義である。
アラルキル基、アリール基、複素環基、R6およびR9、またはR8およびR10がそれぞれが隣接するN−C−Cと一緒になって形成される複素環ならびにR9およびR10が隣接する窒素原子と一緒になって形成される複素環基の置換基としては、例えば、同一または異なって1〜5個の置換基、具体的には、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシル基、ニトロ基、置換基を有していてもよいアミノ基等があげられる。ハロゲン原子、アルキル基およびアルコキシル基は、それぞれ前記と同義である。
アミノ基の置換基としては、例えば、同一または異なって1または2個の置換基、具体的には、アルキル基等があげられる。アルキル基は、前記と同義である。
化合物(II)としては、R16およびR18が、同一または異なって、アルコキシアルコキシル基置換アルキル基であるものが好ましい。
化合物(I)および(Ia)は、公知の方法(WO01/44233等)またはそれらに準じて製造することができ、化合物(II)は、公知の方法[Dyes and Pigments,49,161(2001)等]またはそれらに準じて製造することができる。
例えば、化合物(Ia)については、以下のように製造することができる。
反応式(1−a)
反応式(1−b)
反応式(1−c)
(式中、R1、R2、R3、R4、R11、R12、R13、R14およびpは、それぞれ前記と同義であり、Yは前記と同義のハロゲン原子または前記と同義のアルコキシル基を表す)
反応式(1−a)
化合物(V)は、化合物(III)と1〜2倍モルの化合物(IV)とを溶媒中、必要により、ピリジン等の塩基存在下、0〜100℃の温度で、0.5〜10時間反応させることにより得られる。
溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロメタン、酢酸エチル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレン等が用いられる。
反応式(1−b)
化合物(VI)は、化合物(V)を酸性溶媒中、室温〜120℃の温度で、0.5〜10時間処理することにより得られる。
酸性溶媒としては、例えば、塩酸、硫酸等の無機酸または酢酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸(10〜90容量%)とテトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、水等との混合溶媒等が用いられる。
反応式(1−c)
化合物(Ia)は、化合物(VI)と1〜2倍モルの化合物(VII)とを溶媒中、80〜120℃の温度で、1〜15時間反応させることにより得られる。
溶媒としては、例えば、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、オクタノール等のアルコール系溶媒、または該アルコール系溶媒(50容量%以上)とベンゼン、トルエンもしくはキシレンとの混合溶媒等が用いられる。
以下に、化合物(I)および(II)の好ましい具体例を例示する。化合物1〜4の構造式において、Meはメチル基を表し、Etはエチル基を表し、Buはブチル基を表す。
次に、本発明の電子ディスプレイ装置用フィルターについて説明する。
電子ディスプレイとしては、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ等があげられ、中でも、プラズマディスプレイ等が好ましい。
本発明の電子ディスプレイ装置用フィルターに使用される化合物(I)または(II)においては、クロロホルム溶液中で、550〜610nmの吸収域に吸収極大を有することが好ましく、570〜610nmの吸収域に吸収極大を有することがより好ましい。また、本発明の電子ディスプレイ装置用フィルターに使用される化合物(I)または(II)においては、モル吸光係数の対数値が4.5以上であるのが好ましく、4.8以上であるのがより好ましい。
本発明の電子ディスプレイ装置用フィルターにおいては、550〜610nmの吸収域に吸収極大を有することが好ましく、570〜610nmの吸収域に吸収極大を有することがより好ましい。
本発明の電子ディスプレイ装置用フィルターは、化合物(I)または(II)の塗工液を、透明基板に塗布して、有機溶媒を蒸発させて、製造するのが好ましい。また、必要に応じて、さらに他の透明基板を張り合わせてもよい。
塗工液は、化合物(I)または(II)を含む有機溶媒の溶液をバインダーと共に該有機溶媒に溶解させて調製してもよい。
有機溶媒としては、例えば、ジメトキシエタン、メトキシエトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレン、モノクロロベンゼン等の芳香族炭化水素類等があげられ、化合物(I)または(II)に対して10〜3000倍量(重量)使用されるのが好ましい。
バインダーとしては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリカーボナート系樹脂、ポリアクリル酸系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂等があげられ、化合物(I)または(II)に対して10〜500倍量(重量)使用されるのが好ましい。
透明基板としては、透明で、吸収、散乱が少ない樹脂またはガラスであれば特には限定されないが、例えば、該樹脂としては、ポリエステル系樹脂、ポリカーボナート系樹脂、ポリアクリル酸系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂等があげられる。
化合物(I)または(II)の塗工液を透明基板に塗布する手法としては、バーコート法、スプレー法、ロールコート法、ディッピング法等の公知の塗布法が利用できる(米国特許2681294号等)。
化合物(I)または(II)は、有機溶媒に対する溶解性が高く、前記の塗工液を使用した電子ディスプレイ装置用フィルターの製造法に適している。
また、本発明の電子ディスプレイ装置用フィルターは、化合物(I)または(II)を透明基板を構成する樹脂に直接溶解、または分散させた後、成形して、フィルム化し、必要に応じて、その片側または両側に他の透明基板を張り合わせて製造してもよい。
化合物(I)または(II)を成形したフィルムにおいては、吸収極大波長近傍での透過率50%の吸収幅(吸収極大波長近傍における透過率50%以下を示す最大吸収波長と最小吸収波長の差)が、80nm以下であることが好ましい。また、化合物(I)または(II)を成形したフィルムにおいては、400〜500nmの領城にて、十分な透過率を有することが好ましく、例えば、550〜610nmの吸収域に吸収極大を有するものに関しては、500nmでの透過率が80%以上であることが好ましい。
本発明の電子ディスプレイ装置用フィルターは、視野の明るさを保ちつつ、色純度を低下させる波長の光を選択的に遮蔽し、色補正機能に優れ、色彩に優れた鮮明な画像を提供することができる。
本発明の電子ディスプレイ装置用フィルターは、例えば、ブラウン管、蛍光表示管、電界発光パネル、発光ダイオード、プラズマディスプレイパネル、発熱電球、レーザーディスプレイ、液晶ディスプレイまたはエレクトロクロミックディスプレイ等に使用することができる。
参考例1(化合物1の製造法)
スクアリン酸ジクロリド2.8gを溶かしたジクロロメタン32mL溶液を0〜5℃に冷却し、ピリジン1.5gを添加した後、N,N−ジエチルアニリン5.3gを溶かしたジクロロメタン20mL溶液を30分間かけて滴下した。該混合物を室温まで昇温し、4時間攪拌した。該混合物よりジクロロメタンを展開溶媒とするシリカゲルクロマトグラフィーにて、黄土色固体を取得した。該黄土色固体に酢酸4mLおよび水4mLを加え、110℃で2時間反応させた後、0〜5℃に冷却した。該反応溶液に水50mLを加え、析出した黄色固体を濾取した。該黄色固体に、2,4−ジメチル−3−エチルピロール0.9g、ブタノール22mLおよびトルエン11mLを加え、110℃で2時間反応させた後、0〜5℃に冷却した。該反応溶液にメタノール40mLを加え、析出物を濾取することにより化合物1(0.2g)を得た。
1H−NMR δ(CDCl3)ppm:1.09(3H,t,J=7.6Hz),1.23(3H,t,J=7.3Hz),2.36(3H,s),2.41(2H,q,J=7.6Hz),2.62(3H,s),3.48(2H,q,J=7.3Hz),6.71(2H,d,J=9.3Hz),8.24(2H,d,J=9.3Hz),10.3(1H,brs).
参考例2(化合物2の製造法)
2,4−ジメチル−3−エチルピロールの代わりに2,4−ジメチルピロール0.7gを使用する以外は実施例1と同様にして、化合物2(0.5g)を得た。
1H−NMR δ(CDCl3)ppm:1.26(6H,t,J=7.2Hz),2.40(3H,s),2.66(3H,s),3.50(4H,q,J=7.2Hz),6.17(1H,m),6.72(2H,d,J=9.3Hz),8.26(2H,d,J=8.5Hz),10.2(1H,brs).
実施例1(化合物3の製造法)
スクアリン酸ジメチルエステル5.3g、1,3,3−トリメチル−2−メチレンインドリン6.4gおよびエタノール50mLの混合物を1時間加熱還流した後、析出した固体を濾取した。該固体をN,N−ジメチルホルムアミド50mLと1mol/L塩酸3mLとの混合溶媒に入れ、80℃で2時間処理した後、メタノール水溶液(50容量%)50mLを加え、不溶物を濾取した。該不溶物と2,4−ジメチル−3−エチルピロール4.1gをブタノール65mLとトルエン33mLとの混合溶媒に入れ、110℃で7時間反応させ、冷却後、メタノール261mLを加え、析出物を濾取することにより化合物3(3.3g)を得た。
1H−NMR δ(CDCl3)ppm:1.08(3H,t,J=7.6Hz),1.63(6H,s),1.77(3H,s),2.32(3H,s),2.43(2H,q,J=7.6Hz),2.59(3H,s),3.61(3H,s),5.94(1H,s),7.04(1H,d,J=7.8Hz),7.17−7.21(1H,m),7.32−7.38(2H,m),9.95(1H,brs).
参考例3(化合物4の製造法)
スクアリン酸20.0gと1−ブトキシエトキシエチルインドール100gをブタノール170mLとトルエン170mLとの混合溶媒に入れ、100〜110℃で5時間反応させ、70℃まで冷却後、メタノール220mLを加えた。15℃まで冷却し、析出物を濾取することにより化合物4(33.3g)を得た。
1H−NMR δ(CDCl3)ppm:0.89(6H,t,J=7.3Hz),1.27−1.36(4H,m),1.47−1.54(4H,m),3.34−3.48(10H,m),3.51−3.54(4H,m),3.85(4H,t,J=5.6Hz),4.36(4H,t,J=5.6Hz),7.23−7.36(6H,m),9.21(2H,d,J=7.8Hz).
Claims (5)
- 一般式(I)
[式中、R1は、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアラルキル基または置換基を有していてもよい複素環基を表し、R2、R3およびR4は、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシル基、ホルミル基、置換基を有していてもよいアルカノイル基、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよいアミノ基または置換基を有していてもよい複素環基を表し、Xは、以下の式(A)
(式中、R5、R6、R7およびR8は、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシル基または置換基を有していてもよい複素環基を表し、R9およびR10は、同一または異なって、水素原子または置換基を有していてもよいアルキル基を表すか、R9およびR10が隣接する窒素原子と一緒になって置換基を有していてもよい複素環基を形成するか、R6およびR9、またはR8およびR10がそれぞれが隣接するN−C−Cと一緒になって、置換基を有していてもよい複素環を形成する)で表される基または、以下の式(B)
(式中、R11およびR12は、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシル基または置換基を有していてもよい複素環基を表し、R13は、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアラルキル基または置換基を有していてもよい複素環基を表し、R14は、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシル基、置換基を有していてもよいアミノ基または置換基を有していてもよい複素環基を表し、pは0〜4の整数を表し、ここに、pが2〜4の場合、それぞれのR14は、同一または異なっていてもよい)で表される基を表す]で表されるスクアリリウム化合物を含有する電子ディスプレイ装置用フィルター。 - 一般式(II)
[式中、R15およびR17は、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシル基、置換基を有していてもよいアミノ基または置換基を有していてもよい複素環基を表し、R16およびR18は、同一または異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアラルキル基または置換基を有していてもよい複素環基を表し、R19およびR20は、同一または異なって、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシル基、置換基を有していてもよいアミノ基または置換基を有していてもよい複素環基を表し、mは0〜4の整数を表し、ここに、mが2〜4の場合、それぞれのR19は、同一または異なっていてもよく、nは0〜4の整数を表し、ここに、nが2〜4の場合、それぞれのR20は、同一または異なっていてもよい]で表されるスクアリリウム化合物を含有する電子ディスプレイ装置用フィルター。 - R16およびR18が、同一または異なって、アルコキシアルコキシル基置換アルキル基である請求の範囲2記載の電子ディスプレイ装置用フィルター。
- バインダーを含有する請求の範囲1〜3のいずれかに記載の電子ディスプレイ装置用フィルター。
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