JP2002080822A - 光機能性材料 - Google Patents

光機能性材料

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JP2002080822A JP2001040691A JP2001040691A JP2002080822A JP 2002080822 A JP2002080822 A JP 2002080822A JP 2001040691 A JP2001040691 A JP 2001040691A JP 2001040691 A JP2001040691 A JP 2001040691A JP 2002080822 A JP2002080822 A JP 2002080822A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 可視領域に吸取極大と蛍光極大を有し、例
えば光化学的重合、有機EL素子、色素レーザー、染色
の分野における光機能性材料として有用な、光増感能や
電界能を具備する光機能性材料を提供する。 【解決手段】一般式1の、光増感能及び/又は電界発光
能を具備するクマリン誘導体を含む光機能性材料。 [R〜Rは独立にH又は適宜の置換基、Aは炭環又
は多環式の環状基を表し、その環状基は置換基を有して
もよく、mは零又は自然数を表す。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は光機能性材料に関
するものであり、とりわけ、光増感能及び/又は電界発
光能を有するクマリン誘導体を含んでなる光機能性材料
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】情報表示の分野では、有機電界発光素子
(以下、「有機EL素子」と略記する。)が次世代の表
示素子として注目を浴びている。現在、コンピューター
端末機やテレビジョン受像機などの比較的大型の情報表
示機器においては、主として、ブラウン管が用いられて
いる。しかしながら、ブラウン管は体積、重量ともに大
きく、動作電圧も高いので、民生用機器や携帯性を重視
する小形の機器には適さない。小形機器には、もっと薄
く、軽量の平板状であって、動作電圧が低く、消費電力
の小さいものが必要とされている。現在では、液晶素子
が動作電圧が低く、消費電力の比較的小さい点が買われ
て、多方面で頻用されている。しかしながら、液晶素子
を用いる情報表示機器は見る角度によってコントラスト
が変り、ある角度の範囲で読み取らないと明瞭な表示が
得られないうえに、通常、バックライトを必要とするの
で、消費電力がそれほど小さくならないという問題があ
る。これらの問題を解決する表示素子として登場したの
が有機EL素子である。
【0003】有機EL素子は、通常、陽極と陰極との間
に発光性化合物を含有する発光層を介挿してなり、その
陽極と陰極との間に直流電圧を印加して発光層に正孔及
び電子をそれぞれ注入し、それらを互いに再結合させる
ことによって発光性化合物の励起状態を作出し、その励
起状態が基底状態に戻るときに放出される蛍光や燐光な
どの発光を利用する発光素子である。有機EL素子は、
発光層を形成するに当って、ホスト化合物として適切な
有機化合物を選択するとともに、そのホスト化合物に組
合せるゲスト化合物(ドーパント)を変更することによ
り、発光の色調を適宜に変えることができる特徴があ
る。また、ホスト化合物とゲスト化合物の組合せによっ
ては、発光の輝度と寿命を大幅に向上できる可能性があ
る。そもそも、有機EL素子は自ら発光する素子なの
で、これを用いる情報表示機器は視野角依存性がないう
えに、バックライトが不要なので、消費電力を小さくで
きる利点があり、原理的に優れた表示素子であると言わ
れている。
【0004】ところが、これまで、緑色域で発光する有
機EL素子においては、ゲスト化合物の配合による発光
効率や発光スペクトルの改善が報告されているけれど
も、赤色域で発光する有機EL素子においては、未だ効
果的なゲスト化合物が見出されていないことから、色純
度や輝度のみならず、耐久性においても信頼性において
も、依然、不充分な状況にある。例えば、特開平10−
60427号公報及び米国特許第4769292号明細
書に開示された有機EL素子は、輝度が小さいうえに、
発光が純粋な赤色ではないことから、フルカラーを実現
するうえでなお問題があると言わざるを得ない。
【0005】光増感能や電界発光能を具備する光機能性
材料は、有機EL素子のような情報表示の分野だけでは
なく、それ以外の、例えば、光化学的重合、色素レーザ
ー、染色などの分野でも鶴首されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】斯かる状況に鑑み、こ
の発明の課題は、光増感能及び/又は電界発光能を具備
する新規な光機能性材料を提供することにある。
【0007】
【課題を解決する手段】この課題を解決すべく、本発明
者が鋭意研究し、検索した結果、クマリン骨格の3位に
モノメチン鎖か、あるいは、奇数個のメチン基が連なっ
てなるポリメチン鎖のいずれかを有し、かつ、そのモノ
メチン鎖又はポリメチン鎖の先端に単環式又は多環式の
複素環基が結合してなるクマリン誘導体(以下、単に
「クマリン誘導体」と言うことがある。)は、可視領域
に吸収極大を有し、重合性化合物などを光増感する性質
が顕著であるうえに、その多くが、励起すると、可視領
域において顕著な発光をもたらすことが判明した。この
発明は特定のクマリン誘導体の新規な特性の発見に基づ
くものである。
【0008】
【発明の実施の形態】この発明は、一般式1で表される
構造を有し、かつ、光増感能及び/又は電界発光能を具
備するクマリン誘導体を含んでなる光機能性材料に関す
るものである。
【0009】
【化3】
【0010】一般式1において、mは零又は自然数を表
し、用途にもよるけれども、通常、零、1又は2から選
択される。一般式1におけるR乃至Rは、それぞれ
独立に、水素原子又は適宜の置換基を表し、個々の置換
基としては、例えば、メチル基、メチレン基、エチル
基、ビニル基、プロピル基、イソプロピル基、1−プロ
ペニル基、2−プロペニル基、イソプロペニル基、ブチ
ル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブ
チル基、2−ブテニル基、1,3−ブタジエニル基、ペ
ンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、シクロペ
ンチル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル
基、2−ペンテニル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、
シクロヘキシル基、5−メチルヘキシル基、2−エチル
ヘキシル基、5−エチルヘキシル基、ヘプチル基、オク
チル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、トリデシル
基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル
基、ヘプタデシル基、オクタデシル基などの炭素数20
まで、通常、炭素数1乃至18の脂肪族炭化水素基若し
くは脂環式炭化水素基、フェニル基、o−クメニル基、
m−クメニル基、p−クメニル基、o−トリル基、m−
トリル基、p−トリル基、メシチル基、キシリル基、ベ
ンジル基、フェネチル基、スチリル基、シンナモイル
基、ビフェニリル基、ナフチル基などの芳香族炭化水素
基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロ
ポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブ
トキシ基、ペンチルオキシ基、フェノキシ基、o−メチ
ルフェノキシ基、m−メチルフェノキシ基、p−メチル
フェノキシ基、ベンジルオキシ基などのエーテル基、メ
トキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキ
シカルボニル基、ブトキシカルボニル基、アセトキシ
基、ベンゾイルオキシ基などのエステル基、フルオロ
基、クロロ基、ブロモ基、ヨード基などのハロゲン基、
さらには、第一級アミノ基、メチルアミノ基、ジメチル
アミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、プロピ
ルアミノ基、ジプロピルアミノ基、イソプロピルアミノ
基、ジイソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、ジブチ
ルアミノ基、アニリノ基、o−トルイジノ基、m−トル
イジノ基、p−トルイジノ基などのアミノ基、メチルチ
オ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチ
オ基、ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、フェニ
ルチオ基などのチオ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、
シアノ基、ニトロ基などのような酸素原子、硫黄原子及
び/又は窒素原子を含んでなる特性基が挙げられる。な
お、R乃至Rのいずれかがカルボキシ基などの酸性
置換基である場合、その置換基は、例えば、金属イオン
やアミンなどの無機塩基又は有機塩基と塩、錯体又は複
合体を形成していてもよい。
【0011】R乃至Rのいずれかが置換基である場
合、その置換基における水素原子は、その1又は複数
が、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基など
の脂環式炭化水素基、フルオロ基、クロロ基、ブロモ
基、ヨード基などのハロゲン基、メトキシ基、トリフル
オロメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ
基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、フェノ
キシ基、o−メチルフェノキシ基、m−メチルフェノキ
シ基、p−メチルフェノキシ基、ベンジルオキシ基など
のエーテル基、メトキシカルボニル基、トリフルオロメ
トキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、アセトキ
シ基、ベンゾイルオキシ基などのエステル基、スルホニ
ル基、メチルスルホニル基、ジメチルスルホニル基、エ
チルスルホニル基、ジエチルスルホニル基、プロピルス
ルホニル基、ジプロピルスルホニル基、イソプロピルス
ルホニル基、ジイソプロピルスルホニル基、ブチルスル
ホニル基、ジブチルスルホニル基、o−トルエンスルホ
ニル基、m−トルエンスルホニル基、p−トルエンスル
ホニル基などのスルホニル基、さらには、ヒドロキシ
基、カルボキシ基、スルホアミノ基、シアノ基、ニトロ
基などによって置換されていてもよい。その際、水素原
子がカルボキシ基などの酸性置換基によって置換されて
いる場合、その置換基は、例えば、金属イオンやアミン
などの無機塩基又は有機塩基と塩、錯体又は複合体を形
成していてもよい。
【0012】一般式1におけるAは、例えば、酸素原
子、窒素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原子など
のヘテロ原子を1又は複数含むことある単環式又は多環
式の環状基を表し、その環状基は一般式1におけるR
乃至Rと同様の置換基を1又は複数有していてもよ
い。望ましい環状基としては、例えば、一般式3乃至一
般式6で表されるものが挙げられる。
【0013】
【化4】
【0014】
【化5】
【0015】
【化6】
【0016】
【化7】
【0017】一般式3乃至一般式6におけるR乃至R
13は、それぞれ独立に、水素原子か、あるいは、一般
式1におけるR乃至Rと同様の置換基を表す。一般
式3において、Zは窒素原子、酸素原子、硫黄原子、セ
レン原子及びテルル原子から選ばれるヘテロ原子を表
す。Zが窒素原子である場合、その窒素原子は、例え
ば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、te
rt−ブチル基などの脂肪族炭化水素基を結合していて
もよく、また、その脂肪族炭化水素基における水素原子
は、その1又は複数が、例えば、フルオロ基、クロロ
基、ブロモ基、ヨード基などのハロゲン基、メトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブ
トキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、
フェノキシ基、o−メチルフェノキシ基、m−メチルフ
ェノキシ基、p−メチルフェノキシ基、ベンジルオキシ
基などのエーテル基、メトキシカルボニル基、トリフル
オロメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プ
ロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、アセト
キシ基、ベンゾイルオキシ基などのエステル基、さらに
は、ヒドロキシ基、カルボキシ基、シアノ基、ニトロ基
などによって置換されていてもよい。また、一般式3、
一般式4及び一般式6におけるY乃至Yは、それぞ
れ独立に、水素原子か、あるいは、酸素原子、硫黄原
子、セレン原子及びテルル原子から選ばれるヘテロ原子
を表す。
【0018】一般式1に関連してさらに説明すると、一
般式1におけるRが一般式7で表される置換基である
場合、その一般式7におけるR14及び/又はR
15は、それぞれ、一般式1におけるR又はRと環
状構造を形成し、一般式1に対応するR、R、m及
びAを有する一般式2で表される構造を有していてもよ
い。一般式2における環状構造B及びCとしては、R
乃至Rのありように鑑み、環内に窒素原子を1以上含
んでなり、かつ、置換基を1又は複数有することがあ
る、例えば、モルホリン環、ピペリジン環、ピロリジン
環、ユロリジン環などの単環式又は多環式の複素五員環
若しくは複素六員環ということになる。なお、環状構造
B及びCは互いに同じであっても異なっていてもよく、
また、両方が存在しても、いずれか一方が存在してもよ
い。
【0019】
【化8】
【0020】
【化9】
【0021】この発明によるクマリン誘導体の具体例と
しては、例えば、化学式1乃至化学式31で表されるも
のが挙げられる。これらは、いずれも、可視領域に吸収
極大を有し、可視光を実質的に吸収するうえに、その多
くが可視領域に蛍光極大などの発光極大を有し、励起す
ると可視光を発光することから、この発明の光機能性材
料において極めて有利に用いることができる。斯かる光
機能性材料は、単独又は他の材料と組合せることによっ
て、光増感剤、発光剤などとして多種多様の用途を有す
る。なお、一般式1で表されるクマリン誘導体におい
て、例えば、化学式29及び化学式30で表されるクマ
リン誘導体のように、構造上、シス/トランス異性体が
存在する場合には、いずれの異性体もこの発明に包含さ
れるものとする。
【0022】
【化10】
【0023】
【化11】
【0024】
【化12】
【0025】
【化13】
【0026】
【化14】
【0027】
【化15】
【0028】
【化16】
【0029】
【化17】
【0030】
【化18】
【0031】
【化19】
【0032】
【化20】
【0033】
【化21】
【0034】
【化22】
【0035】
【化23】
【0036】
【化24】
【0037】
【化25】
【0038】
【化26】
【0039】
【化27】
【0040】
【化28】
【0041】
【化29】
【0042】
【化30】
【0043】
【化31】
【0044】
【化32】
【0045】
【化33】
【0046】
【化34】
【0047】
【化35】
【0048】
【化36】
【0049】
【化37】
【0050】
【化38】
【0051】
【化39】
【0052】
【化40】
【0053】この発明で用いるクマリン誘導体は種々の
方法で製造することができるけれども、経済性を重視す
るのであれば、3位にアルデヒド基を有するクマリン化
合物と活性メチレン基を有する複素環化合物とを反応さ
せる工程を経由する方法が好適である。この方法による
ときには、例えば、一般式1に対応するR乃至R
有する一般式8で表される化合物と、一般式1に対応す
る複素環Aを有する一般式9で表される化合物とを反応
させることによって、この発明で用いるクマリン誘導体
が好収量で生成する。なお、一般式8において、mは一
般式1に対応する零又は自然数を表す。
【0054】
【化41】
【0055】
【化42】
【0056】すなわち、反応容器に一般式8及び一般式
9で表される化合物をそれぞれ適量とり(通常等モル前
後)、必要に応じて、適宜溶剤に溶解するとともに、例
えば、水酸化ナトリウム、酢酸ナトリウム、アンモニ
ア、トリエチルアミン、ピペリジン、ピリジン、ピロリ
ジン、モルホリン、アニリン、N,N−ジメチルアニリ
ン、N,N−ジエチルアニリンなどの塩基性化合物、塩
酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスル
ホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタン
スルホン酸、無水酢酸などの酸性化合物、塩化アルミニ
ウム、塩化亜鉛、四塩化チタンなどのルイス酸性化合物
を適量加えたうえで(通常、クマリン化合物に対して
0.1乃至10倍モル)、加熱還流などにより加熱・攪
拌しながら周囲温度か周囲温度を上回る温度で反応させ
る。
【0057】溶剤としては、例えば、ペンタン、ヘキサ
ン、シクロヘキサン、オクタン、ベンゼン、トルエン、
キシレンなどの炭化水素類、四塩化炭素、クロロホル
ム、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジブロモエタ
ン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、クロ
ロベンゼン、ブロモベンゼン、α−ジクロロベンゼンな
どのハロゲン化物、メタノール、エタノール、1−プロ
パノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブ
タノール、イソブチルアルコール、イソペンチルアルコ
ール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、2−メトキシエタノール、2−エト
キシエタノール、フェノール、ベンジルアルコール、ク
レゾール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、グリセリンなどのアルコール類及びフェノール
類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テト
ラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキ
サン、アニソール、1,2−ジメトキシエタン、ジエチ
レングリコールジメチルエーテル、ジシクロヘキシル−
18−クラウン−6、メチルカルビトール、エチルカル
ビトールなどのエーテル類、酢酸、無水酢酸、トリクロ
ロ酢酸、トリフルオロ酢酸、無水プロピオン酸、酢酸エ
チル、酢酸ブチル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、ホ
ルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジ
メチルアセトアミド、ヘキサメチル燐酸トリアミド、燐
酸トリメチルなどの酸及び酸誘導体、アセトニトリル、
プロピオニトリル、スクシノニトリル、ベンゾニトリル
などのニトリル類、ニトロメタン、ニトロベンゼンなど
のニトロ化合物、ジメチルスルホキシドなどの含硫化合
物、水などが挙げられ、必要に応じて、これらは適宜混
合して用いられる。
【0058】溶剤を用いる場合、一般に、溶剤の量が多
くなると反応の効率が低下し、反対に、少なくなると、
均一に加熱・攪拌するのが困難になったり、副反応が起
こり易くなる。したがって、溶剤の量を重量比で原料化
合物全体の100倍まで、通常、5乃至50倍にするの
が望ましい。原料化合物の種類や反応条件にもよるけれ
ども、反応は10時間以内、通常、0.5乃至5時間で
完結する。反応の進行は、例えば、薄層クロマトグラフ
ィー、ガスクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラ
フィーなどの汎用の方法によってモニターすることがで
きる。化学式1乃至化学式31で表されるクマリン誘導
体は、いずれも、上記した方法により所望量を製造する
ことができる。
【0059】ちなみに、一般式8及び一般式9で表され
る化合物は、公知の方法か公知の方法に準じて調製する
ことができる。例えば、一般式8で表されるクマリン化
合物を調製するには、先ず、特公昭60−2336号公
報に記載された方法か、あるいは、小竹無二雄監修、
『大有機化学』、1959年、株式会社朝倉書店発行、
第14巻(I)、241乃至269頁に記載された方法
のいずれかに準じて一般式1に対応するR乃至R
有する一般式10で表されるクマリン化合物を調製し、
次いで、そのクマリン化合物の3位を社団法人日本化学
会編『新実験化学講座』、1977年、丸善株式会社発
行、第14巻(II)、688乃至699頁に記載され
たヴィルスマイヤー反応によりホルミル化すればよい。
斯くして得られる一般式11で表されるクマリン化合物
は、必要に応じて、その3位のアルデヒド基をウイティ
ッヒ反応により所望の鎖長を有するオレフィンにした
後、前掲書に記載されたヴィルスマイヤー反応などによ
り、そのオレフィン鎖の末端をホルミル化する。
【0060】
【化43】
【0061】
【化44】
【0062】斯くして得られるクマリン誘導体は、用途
によっては反応混合物のまま用いられることもあるけれ
ども、通常、使用に先立って、例えば、溶解、分液、傾
斜、濾過、抽出、濃縮、薄層クロマトグラフィー、カラ
ムクロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー、高速
液体クロマトグラフィー、蒸留、昇華、結晶化などの類
縁化合物を精製するための汎用の方法によって精製さ
れ、必要に応じて、これらの方法は組合せて適用され
る。クマリン誘導体を、例えば、有機EL素子や色素レ
ーザーに用いる場合には、使用に先立って、例えば、蒸
留、結晶化及び/又は昇華などの方法により高度に精製
しておくのが望ましい。このうち、昇華は、1回の操作
で高純度の結晶が容易に得られるうえに、操作に伴うク
マリン誘導体の損失が少なく、しかも、溶剤が結晶中に
取り込まれることがないので、特に優れている。適用す
る昇華方法は、常圧昇華法であっても減圧昇華法であっ
てもよいが、通常、後者の減圧昇華法が採用される。こ
の発明のクマリン誘導体を減圧昇華するには、例えば、
適量のクマリン誘導体を昇華精製装置内へ仕込み、装置
内を10−2Torrを下回る減圧、詳細には、10
−3Torr以下に保ちながら、クマリン誘導体が分解
しないように、融点を下回るできるだけ低い温度で加熱
する。昇華精製へ供するクマリン誘導体の純度が比較的
低い場合には、不純物が混入しないように、減圧度や加
熱温度を加減することによって昇華速度を抑え、また、
クマリン誘導体が昇華し難い場合には、昇華精製装置内
へ希ガスなどの不活性ガスを通気することによって昇華
を促進する。昇華によって得られる結晶の大きさは、昇
華精製装置内における凝縮面の温度を加減することによ
って調節することができ、凝縮面を加熱温度よりも僅か
に低い温度に保ち、徐々に結晶化させると比較的大きな
結晶が得られる。
【0063】この発明でいう光機能性材料とは、斯かる
クマリン誘導体をその吸光能及び/又は発光能が実質的
に発揮される程度に含んでなる材料全般を意味するもの
であって、それが液状、半液状又は固状のいずれであっ
ても、用途に応じた適宜材料との組成物であっても構わ
ない。この発明による光機能性材料の用途について説明
すると、この発明で用いるクマリン誘導体は、可視光を
吸収し、その光エネルギーにより重合性化合物や重合開
始剤を増感する性質が顕著であることから、例えば、ラ
ジカル重合、イオン重合、開環重合などの開始過程にの
み光が関与する光開始重合、さらには、成長過程に光が
関与する光重付加重合をはじめとする光化学的重合にお
ける光増感剤として極めて有用である。とりわけ、この
発明のクマリン誘導体の多くは、その吸収極大波長が、
例えば、アルゴンイオンレーザー、クリプトンイオンレ
ーザーなどの気体レーザー、CdS系レーザーなどの半
導体レーザー、分布帰還型若しくは分布ブラッグ反射型
Nd−YAGレーザーなどの固体レーザーをはじめとす
る、波長450乃至550nmに発振線を有する汎用の
可視レーザーの発振波長に近接していることから、斯か
る可視レーザーを露出光源とする光重合性組成物に光増
感剤として配合することによって、ファクシミリ、複写
機、プリンターなどの情報記録や、フレキソ製版、グラ
ビア製版などの印刷の分野、さらには、フォトレジスト
などの印刷回路の分野において極めて有利に用いること
ができる。
【0064】さらに、この発明によるクマリン誘導体の
多くは著明な電界発光能を有し、単独又は適宜ホスト化
合物の存在下で電場を印加すると赤色乃至橙色の可視光
を発光することから、単独又は適宜ホスト化合物と組合
せることによって、有機EL素子用発光剤として極めて
有利に用いることができる。斯かる発光は、この発明に
よるクマリン誘導体を光励起することによっても得るこ
とができる。この発明によるクマリン誘導体の多くは、
可視領域に蛍光極大などの発光極大を有し、光励起する
と電界発光におけると同様の可視光を発光することか
ら、この発明の光機能性材料は、有機EL素子における
用途に加えて、斯かる性質を具備する有機化合物を必要
とする、例えば、色素レーザーにおけるレーザー作用物
質としても有用である。この場合には、公知の色素レー
ザー発振装置を構築する場合と同様にしてクマリン誘導
体を精製し、適宜溶剤に溶解し、必要に応じて、溶液の
pHを適宜レベルに調整した後、レーザー発振装置にお
ける色素セル内に封入する。この発明のクマリン誘導体
は、色素レーザーに用いると、公知のクマリン誘導体と
比較して、可視領域において、極めて広い波長域で増幅
利得が得られるばかりか、耐光性が大きく、長時間用い
ても劣化し難い特徴がある。
【0065】加えて、この発明によるクマリン誘導体
は、可視領域に吸収極大を有し、可視光を実質的に吸収
することから、光学フィルターにおける色度調整材料や
諸種の衣料を染色するための材料としても有用である。
この発明のクマリン誘導体を、必要に応じて、紫外領
域、可視領域又は赤外領域の光を吸収する他の材料の1
又は複数とともに、衣料一般や、衣料以外の、例えば、
ドレープ、レース、ケースメント、プリント、ベネシャ
ンブラインド、ロールスクリーン、シャッター、のれ
ん、毛布、布団、布団地、布団カバー、布団綿、シー
ツ、座布団、枕、枕カバー、クッション、マット、カー
ペット、寝袋、テント、自動車を含む車輌の内装材、ウ
インドガラス、窓ガラスなどの建寝装用品、紙おむつ、
おむつカバー、眼鏡、モノクル、ローネットなどの保健
用品、靴の中敷、靴の内張地、鞄地、風呂敷、傘地、パ
ラソル、ぬいぐるみ、照明装置や、例えば、ブラウン管
ディスプレー、電界発光ディスプレー、プラズマディス
プレーなどを用いるテレビジョン受像機やパーソナルコ
ンピューターなどの情報表示装置用のフィルター類、パ
ネル類及びスクリーン類、サングラス、サンルーフ、P
ETボトル、貯蔵庫、ビニールハウス、寒冷紗、光ファ
イバー、プリペイドカード、電子レンジ、オーブンなど
の覗き窓、さらには、これらの物品を包装、充填又は収
容するための包装用材、充填用材、容器などに用いると
きには、生物や物品における自然光や人工光などの環境
光による障害や不都合を防止したり低減することができ
るだけではなく、物品の色彩、色調、風合などを整えた
り、物品から反射したり透過する光を所望の色バランス
に整えることができる実益がある。
【0066】以下、この発明の実施の形態につき、実施
例に基づいて説明する。
【0067】
【実施例1】反応容器にトルエンを適量とり、化学式3
2で表される化合物5gと1,3−インダンジオン3g
を添加し、加熱溶解した後、ピペリジン0.3mlを加
え、4時間加熱還流して反応させた。反応混合物を放冷
した後、析出した粗結晶を濾取し、クロロホルム及びメ
タノールを用いて再結晶したところ、化学式20で表さ
れるこの発明のクマリン誘導体の輝緑色結晶が2.7g
得られた。
【0068】
【化45】
【0069】結晶の一部をとり、常法により融点を測定
したところ、280乃至285℃であった。塩化メチレ
ン溶液における可視吸収スペクトル及び螢光スペクトル
を測定したところ、それぞれ、波長577nm及び61
8nmに吸収極大及び螢光極大が観察された。また、ク
ロロホルム−d溶液におけるH−核磁気共鳴スペクト
ル(以下、「H−NMRスペクトル」と略記する。)
を測定したところ、化学シフトδ(ppm、TMS)が
1.33(6H、s)、1.56(6H、s)、1.7
8(2H、t)、1.82(2H、t)、3.36(2
H、t)、3.45(2H、t)、7.33(1H、
s)、7.74乃至7.77(2H、m)、7.91乃
至7.97(2H、m)、8.36(1H、)及び1
0.00(1H、s)の位置にピークが観察された。
【0070】可視領域に吸収極大と螢光極大を有する本
例のクマリン誘導体は、例えば、光化学的重合、有機E
L素子、色素レーザー、染色の分野における光機能性材
料として極めて有用である。
【0071】
【実施例2】<クマリン誘導体>反応容器にトルエンを
適量とり、化学式32で表される化合物5gと3−フェ
ニル−5−イソオキサゾロン3gを添加し、加熱溶解し
た後、ピペリジン0.3mlを加え、4時間加熱還流し
て反応させた。反応混合物を放冷した後、析出した粗結
晶を濾取し、エタノール及びクロロホルムを用いて再結
晶したところ、化学式17で表されるこの発明のクマリ
ン誘導体の輝緑色結晶が2.7g得られた。
【0072】結晶の一部をとり、常法により融点を測定
したところ、248乃至251℃であった。塩化メチレ
ン溶液における可視吸収スペクトルを測定したところ、
波長582nmに吸収極大が観察された。また、クロロ
ホルム−d溶液におけるH−NMRスペクトルを測定
したところ、化学シフトδ(ppm、TMS)が1.3
2(6H、s)、1.53(6H、s)、1.77(2
H、t)、1.82(2H、t)、3.86(2H、
t)、3.48(2H、t)、7.31(1H、s)、
7.52乃至7.63(5H、m)、8.09(1H、
s)及び10.00(1H、s)の位置にピークが観察
された。
【0073】可視領域に吸収極大を有する本例のクマリ
ン誘導体は、例えば、光化学的重合、染色の分野におけ
る光機能性材料として極めて有用である。
【0074】
【実施例3】反応容器にアセトニトリルを適量とり、化
学式33で表される化合物3gと化学式34で表される
化合物2.6gを添加し、加熱溶解した後、ピペリジン
0.96mlを加え、1.5時間加熱還流して反応させ
た。反応混合物を放冷した後、析出した粗結晶を濾取
し、クロロホルム及びメタノールを用いて再結晶したと
ころ、化学式9で表される赤紫色結晶が4.6g得られ
た。
【0075】
【化46】
【0076】
【化47】
【0077】結晶の一部をとり、常法により融点を測定
したところ、230乃至241℃であった。また、塩化
メチレン溶液における可視吸収スペクトルを測定したと
ころ、波長522nmに吸収極大が観察された。
【0078】可視領域に吸収極大を有する本例のクマリ
ン誘導体は、例えば、光化学的重合、染色の分野におけ
る光機能性材料として極めて有用である。
【0079】
【実施例4】反応容器にアセトニトリルを適量とり、化
学式32で表される化合物3.25gと化学式34で表
される化合物2.15gを添加し、加熱溶解した後、ピ
ペリジン0.8mlを加え、1.5時間加熱還流して反
応させた。反応混合物を放冷した後、析出した粗結晶を
濾取し、クロロホルム及びメタノールを用いて再結晶し
たところ、化学式16で表されるこの発明のクマリン誘
導体の輝暗緑色結晶が1.5g得られた。
【0080】結晶の一部をとり、常法により融点を測定
したところ、308乃至333℃であった。塩化メチレ
ン溶液における可視吸収スペクトルを測定したところ、
波長544nmに吸収極大が観察された。また、N,N
−ジメチルホルムアミド−d 溶液におけるH−NM
Rスペクトルを測定したところ、化学シフトδ(pp
m、TMS)が1.30(6H、s)、1.50(6
H、s)、1.75(2H、t)、1.82(2H、
t)、2.61(2H、t)、3.42(2H、t)、
3.50(2H、t)、4.32(2H、t)、7.6
6(1H、s)、7.72(1H、s)及び8.11
(1H、s)の位置にピークが観察された。
【0081】可視領域に吸収極大を有する本例のクマリ
ン誘導体は、例えば、光化学的重合、染色の分野におけ
る光機能性材料として極めて有用である。
【0082】
【実施例5】反応容器にアセトニトリルを適量とり、化
学式33で表される化合物2.5gと化学式35で表さ
れる化合物2.04gを添加し、加熱溶解した後、ピペ
リジン0.8mlを加え、1.5時間加熱還流して反応
させた。反応混合物を放冷した後、析出した粗結晶を濾
取し、N,N−ジメチルホルムアミド及びアセトニトリ
ルを用いて再結晶したところ、化学式8で表されるこの
発明のクマリン誘導体の朱色結晶が3.1g得られた。
【0083】
【化48】
【0084】結晶の一部をとり、常法により融点を測定
したところ、230乃至232℃であった。塩化メチレ
ン溶液における可視吸収スペクトルを測定したところ、
波長518nmに吸収極大が観察された。また、クロロ
ホルム−d溶液におけるH−NMRスペクトルを測定
したところ、化学シフトδ(ppm、TMS)が1.2
7(6H、t)、3.51(4H、q)、4.69(2
H、s)、6.51(1H、s)、6.70(1H、d
d)及び7.40乃至7.45(3H、m)の位置にピ
ークが観察された。
【0085】可視領域に吸収極大を有する本例のクマリ
ン誘導体は、例えば、光化学的重合、染色の分野におけ
る光機能性材料として極めて有用である。
【0086】
【実施例6】反応容器にアセトニトリルを適量とり、化
学式32で表される化合物3.25gと化学式35で表
される化合物2gを添加し、加熱溶解した後、ピペリジ
ン0.8mlを加え、2時間加熱還流して反応させた。
反応混合物を放冷した後、析出した粗結晶を濾取し、ク
ロロホルム及びアセトニトリルを用いて再結晶したとこ
ろ、化学式15で表されるこの発明のクマリン誘導体の
紫褐色結晶が4.67g得られた。
【0087】結晶の一部をとり、常法により融点を測定
したところ、244乃至246℃であった。塩化メチレ
ン溶液における可視吸収スペクトルを測定したところ、
波長540nmに吸収極大が観察された。また、クロロ
ホルム−d溶液におけるH−NMRスペクトルを測定
したところ、化学シフトδ(ppm、TMS)が1.3
1(6H、s)、1.54(6H、s)、1.70乃至
1.83(4H、m)、3.30(2H、t)、3.3
9(2H、t)、4.68(2H、s)、7.12(1
H、s)、7.62(1H、s)及び7.80(1H、
s)の位置にピークが観察された。
【0088】可視領域に吸収極大を有する本例のクマリ
ン誘導体は、例えば、光化学的重合、染色の分野におけ
る光機能性材料として極めて有用である。
【0089】
【実施例7】反応容器にアセトニトリルを適量とり、化
学式32で表される化合物3.25gと3−エチルロダ
ニン1.69gを添加し、加熱溶解した後、ピペリジン
0.8mlを加え、2時間加熱還流して反応させた。反
応混合物を放冷した後、析出した粗結晶をクロロホルム
及びメタノールを用いて再結晶したところ、化学式14
で表されるこの発明のクマリン誘導体の輝黒紫色結晶が
3.55g得られた。
【0090】結晶の一部をとり、常法により融点を測定
したところ、240乃至242℃であった。塩化メチレ
ン溶液における可視吸収スペクトル及び螢光スペクトル
を測定したところ、それぞれ、波長540nm及び58
4nmに吸収極大及び螢光極大が観察された。また、ク
ロロホルム−d溶液におけるH−NMRスペクトルを
測定したところ、化学シフトδ(ppm、TMS)が
1.29(9H、m)、1.55(6H、s)、1.7
4乃至1.83(4H、m)、3.31(2H、t)、
3.40(2H、t)、4.19(2H、q)、7.1
3(1H、s)、7.62(1H、s)及び7.81
(1H、s)の位置にピークが観察された。
【0091】可視領域に吸収極大と螢光極大を有する本
例のクマリン誘導体は、例えば、光化学的重合、有機E
L素子、色素レーザー、染色の分野における光機能性材
料として極めて有用である。
【0092】
【実施例8】反応容器にアセトニトリルを適量とり、化
学式36で表される化合物1gと化学式34で表される
化合物0.64gを添加し、加熱溶解した後、ピペリジ
ン0.3mlを加え、40分間加熱還流して反応させ
た。反応混合物を放冷し、析出した粗結晶を濾取し、メ
タノールを用いて再結晶したところ、化学式30で表さ
れるこの発明のクマリン誘導体の深緑色結晶が0.48
g得られた。
【0093】
【化49】
【0094】常法によりメタノール溶液における可視吸
収スペクトルを測定したところ、波長531nmに吸収
極大が観察された。また、N,N−ジメチルホルムアミ
ド−d溶液におけるH−NMRスペクトルを測定し
たところ、化学シフトδ(ppm、TMS)が1.45
(6H、s)、1.67(6H、s)、1.91乃至
1.97(4H、m)、2.39(2H、t)、3.2
8(4H、m)、4.48(2H、t)、7.50(2
H、m)、7.59(1H、s)、7.68(1H、d
d)及び8.36(1H、s)の位置にピークが観察さ
れた。
【0095】可視領域に吸収極大を有する本例のクマリ
ン誘導体は、例えば、光化学的重合、染色の分野におけ
る光機能性材料として極めて有用である。
【0096】
【実施例9】反応容器にアセトニトリルを適量とり、化
学式36で表される化合物1gと化学式35で表される
化合物0.6gを添加し、加熱溶解した後、40分間加
熱還流して反応させた。反応混合物を放冷し、析出した
粗結晶をエタノールを用いて再結晶したところ、化学式
29で表されるこの発明のクマリン誘導体の深緑色結晶
が0.45g得られた。
【0097】常法によりメタノール溶液における可視吸
収スペクトルを測定したところ、波長529nmに吸収
極大が観察された。また、クロロホルム−d溶液におけ
H−NMRスペクトルを測定したところ、化学シフ
トδ(ppm、TMS)が1.30(6H、s)、1.
55(8H、m)、1.71乃至1.83(8H、
m)、2.94(4H、m)、3.28乃至3.39
(4H、m)、4.68(2H、t)、6.95(1
H、d)、7.13(1H、s)、7.25(1H、d
d)、7.41(1H、d)及び7.81(1H、s)
の位置にピークが観察された。
【0098】可視領域に吸収極大を有する本例のクマリ
ン誘導体は、例えば、光化学的重合、染色の分野におけ
る光機能性材料として極めて有用である。
【0099】
【実施例10】<クマリン誘導体>反応容器にアセトニ
トリルを適量とり、化学式37で表される化合物3gと
3−エチルロダニン1.5gを添加し、加熱溶解した
後、ピペリジン0.9mlを加え、2時間加熱還流して
反応させた。反応混合物を放冷した後、析出した粗結晶
をメタノール及びクロロホルムを用いて再結晶したとこ
ろ、化学式23で表されるこの発明のクマリン誘導体の
輝金茶色結晶が4.2g得られた。
【0100】
【化50】
【0101】結晶の一部をとり、常法により融点を測定
したところ、330乃至342℃であった。塩化メチレ
ン溶液における可視吸収スペクトル及び螢光スペクトル
を測定したところ、それぞれ、波長525nm及び59
2nmに吸収極大及び螢光極大が観察された。また、ク
ロロホルム−d溶液におけるH−NMRスペクトルを
測定したところ、化学シフトδ(ppm、TMS)が
1.28(3H、t)、1.32(6H、s)、1.5
4(6H、q)、1.77(2H、t)、1.82(2
H、t)、2.55(3H、s)、3.28(2H、
t)、3.38(2H、t)、4.18(2H、q)、
7.38(1H、s)及び7.85(1H、s)の位置
にピークが観察された。
【0102】可視領域に吸収極大と螢光極大を有する本
例のクマリン誘導体は、例えば、光化学的重合、有機E
L素子、色素レーザー、染色の分野における光機能性材
料として極めて有用である。
【0103】
【実施例11】<クマリン誘導体>反応容器にアセトニ
トリルを適量とり、化学式32で表される化合物1gと
3−エチル−2−チオオキサゾリドン0.45gを添加
し、加熱溶解した後、2時間加熱還流して反応させた。
反応混合物を放冷し、析出した粗結晶を濾取し、溶離液
としてメタノール/クロロホルム混液を用いるシリカゲ
ルクロマトグラフィーにより精製した後、酢酸エチルを
用いて再結晶したところ、化学式12で表されるこの発
明のクマリン誘導体の明橙色結晶が0.25g得られ
た。
【0104】結晶の一部をとり、常法により融点を測定
したところ、290乃至295℃であった。塩化メチレ
ン溶液における可視吸収スペクトル及び螢光スペクトル
を測定したところ、それぞれ、波長486nm及び61
3nmに吸収極大及び螢光極大が観察された。また、ク
ロロホルム−d溶液におけるH−NMRスペクトルを
測定したところ、化学シフトδ(ppm、TMS)が
1.30(3H、t)、1.32(6H、s)、1.5
4(6H、s)、1.77(2H、t)、1.81(2
H、t)、2.43(3H、s)、3.25(2H、
t)、3.34(2H、t)、3.95(2H、q)、
7.03(1H、s)及び7.34(1H、s)の位置
にピークが観察された。
【0105】可視領域に吸収極大と螢光極大を有する本
例のクマリン誘導体は、例えば、光化学的重合、有機E
L素子、色素レーザー、染色の分野における光機能性材
料として極めて有用である。
【0106】
【実施例12】反応容器にアセトニトリルを適量とり、
化学式32で表される化合物1gと化学式38で表され
る化合物0.7gを添加し、加熱溶解した後、ピペリジ
ン0.2mlを加え、1.5時間加熱還流して反応させ
た。反応混合物を放冷し、傾斜によりアセトニトリルを
除去した後、得られた油状物をクロロホルム及びイソプ
ロピルアルコールを用いて再結晶したところ、化学式2
9で表されるこの発明のクマリン誘導体の深緑色結晶が
0.32g得られた。
【0107】
【化51】
【0108】常法により測定したところ、本例のクマリ
ン誘導体は実施例9で得たクマリン誘導体と同様の可視
吸収スペクトル及びH−NMRスペクトルを示した。
【0109】可視領域に吸収極大を有する本例のクマリ
ン誘導体は、例えば、光化学的重合、染色の分野におけ
る光機能性材料として極めて有用である。
【0110】
【実施例13】実施例1、実施例7、実施例10又は実
施例11の方法により得た4種類のクマリン誘導体のい
ずれかを水冷式昇華精製装置内へ仕込み、常法にしたが
って、装置内を減圧に保ちながら加熱することによって
それぞれ昇華精製した。
【0111】純度の高い本例のクマリン誘導体は、有機
EL素子や色素レーザーをはじめとする有機エレクトロ
ニクスの分野において極めて有用である。
【0112】なお、この発明のクマリン誘導体は、構造
によって原料、反応条件及び収量に若干の違いはあるも
のの、例えば、上記以外の化学式1乃至化学式31で表
されるものを含めて、いずれも、実施例1乃至実施例1
3に記載された方法か、あるいは、それらの方法に準じ
て所望量を製造することができる。
【0113】
【実施例14】<光重合組成物>常法にしたがって、2
−エトキシエタノール900重量部に光重合性モノマー
トしてペンタエリスリトールアクリレート100重量
部、バインダー樹脂としてアクリル酸−メタアクリル酸
共重合体100重量部、そして、重合開始剤として3,
3´,4,4´−テトラ(tert−ブチルパーオキシ
カルボニル)ベンゾフエノン8重量部をそれぞれ配合
し、さらに、光増感剤として表1に示すクマリン誘導体
のいずれかを1重量部配合して光重合組成物を得た。
【0114】常法にしたがって、これらの組成物のいず
れかを表面処理した砂目立アルミ板に均一に塗布して感
光層を形成した後、酸素による重合阻害を防止すべく、
感光層の表面にポリビニルアルコール層を形成した。こ
の感光層にグレーススケールを密着させて3KW超高圧
水銀灯を設置し、シャープカットオフフィルター(商品
名『Y47』及び『Y52』、東芝硝子株式会社製
造)、干渉フィルター(商品名『KL49』及び『KL
54』、東芝硝子株式会社製造)及び熱線カットフィル
ター(商品名『HA30』、ホーヤ株式会社製造)を組
合せて得た波長488nm又は532nmの光(YAG
レーザーの第二高調波に相当)を照射した。その後、常
法にしたがって、アルカリ系現像液により現像した後、
数1に示す数式にステップタブレットn段目における透
過率T、露出時間t及び露出強度I0をそれぞれ代入
し、光硬化したステップの段数から感度を計算した。併
行して、この発明のクマリン誘導体に代えて、化学式3
9及び化学式40で表される公知の類縁化合物を用いる
系を設け、これらを上記と同様に処置して対照とした。
結果を表1に併記する。
【0115】
【数1】
【0116】
【化52】
【0117】
【化53】
【0118】
【表1】
【0119】表1の結果に見られるとおり、試験に供し
たこの発明のクマリン誘導体は、いずれも、対照を有意
に上回る高感度(約5倍以上)を発揮した。このこと
は、この発明のクマリン誘導体が光化学的重合におい
て、重合性化合物や重合開始剤の光増感に極めて有用で
あることを物語っている。
【0120】
【発明の効果】叙上のとおり、この発明は特定のクマリ
ン誘導体の産業上有用な新規な特性の発見に基づくもの
である。光増感能及び/又は電界発光能を具備するこの
発明の光機能性材料は、例えば、光化学的重合、有機E
L素子、色素レーザー、光学フィルター、染色などの分
野における光機能性材料として極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 11/06 635 C09K 11/06 635 650 650 655 655 H05B 33/14 H05B 33/14 B // C07D 413/06 C07D 413/06 417/06 417/06 491/16 491/16 (72)発明者 石田 奈津子 岡山県岡山市下石井1丁目2番3号 株式 会社林原生物化学研究所内 (72)発明者 菅 貞治 岡山県岡山市下石井1丁目2番3号 株式 会社林原生物化学研究所内 Fターム(参考) 3K007 AB02 AB04 DA01 DB03 EB00 4C050 AA02 AA08 BB07 CC07 DD08 EE02 FF02 FF10 GG03 HH01 4C063 AA01 BB03 CC79 DD23 DD31 DD52 DD62 EE10 4H056 CA01 CC02 CC08 CE01 CE03 CE06 DD06 DD07 DD16 DD19 DD23 DD28 DD29 FA05 4J011 AC04 QA23 SA62 UA01 VA01 WA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式1で表される構造を有し、かつ、
    光増感能及び/又は電界発光能を具備するクマリン誘導
    体を含んでなる光機能性材料。 【化1】 一般式1において、R乃至Rは、それぞれ独立に、
    水素原子又は適宜の置換基を表す。Aは単環式又は多環
    式の環状基を表し、その環状基は置換基を有していても
    よい。mは零又は自然数を表す。
  2. 【請求項2】 クマリン誘導体が、一般式1に対応する
    、R、m及びAを有する一般式2で表される請求
    項1に記載の光機能性材料。 【化2】 一般式2において、B及びCは互いに同じか異なる環状
    構造を表し、両方が存在しても、いずれか一方が存在し
    てもよい。
  3. 【請求項3】 重合性化合物を光増感するための請求項
    1又は2に記載の光機能性材料。
  4. 【請求項4】 励起すると可視光を発光する請求項1、
    2又は3に記載の光機能性材料。
  5. 【請求項5】 有機電界発光素子用発光剤としての請求
    項1、2、3又は4に記載の光機能性材料。
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