JPWO2003049771A1 - 可食性カプセル - Google Patents
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Abstract
本発明の課題は、医薬品、食品、健康食品などの分野において用いられ摂食可能であり非動物性素材から構成された可食性カプセルを提供することであり、さらには非動物性素材からなる耐酸性カプセルを製造することでもある。本発明の解決手段は、ポリグルタミン酸及び/又はその塩を用いることにより、摂食可能であり非動物性原料から構成された可食性カプセルを得ることである。さらには重量平均分子量が30万超のポリグルタミン酸及び/又はその塩を用いることにより耐酸性可食性カプセルを得ることである。
Description
技術分野
本発明は、医薬品、食品、健康食品等の分野において利用される可食性カプセルに関するものである。また、本発明の可食性カプセルは動物用飼料分野をはじめ、化粧品、バス・トイレタリーなどの分野にも利用できる。
背景技術
医薬品、食品の分野等において用いられる可食性カプセルには、粉末や顆粒状の医薬品、食品等を内包することに適したハードカプセルと、油液、ペースト状油液、粉末懸濁油液などの非水溶性液体を内包するに適したソフトカプセルがある。また直径が数μmから数百μmであることを特徴としたマイクロカプセルが数多く知られている。
近年、健康志向の高まりから栄養補助食品、機能性食品などの健康食品が注目されている。これら健康食品に使用される素材には油状物、粉末など各種の形態が存在している。カプセル剤は、これらの健康食品に含まれる内容成分の保護、安定化、味・臭いのマスキングを目的に用いられる。ハードカプセルは主に粉体を充填する際に用いられ液状物を充填することは困難である。ソフトカプセルの場合には液状物、粉末いずれも充填することができることや金型を変えることにより様々な形状を選択できるなどのメリットがある。以上のような観点から健康食品の分野では、ハードカプセルの他にソフトカプセルが広く用いられている。またマイクロカプセルは香料など不安定な物質の保護、DDSなど医薬品の放出制御、また食品中の異味、異風味物質の内包などの目的で広く利用されている。
一方、従来の可食性カプセルにおいては、その皮膜基剤として牛、豚、鳥、魚などの動物由来のゼラチンが用いられてきたが、非動物性の素材に対する市場の要求も高まっている。
上記のような状況を鑑み、寒天系素材、澱粉系素材、その他各種多糖類などの非動物性素材をカプセル皮膜原料として用いた検討が行なわれているが、製法が複雑である、既存設備が使用できない、あるいは皮膜が硬く伸びがない、カプセル形状に制限があるなどの問題が指摘されており、カプセルに要求される特性を満足させるものではではなかった。
また耐酸性カプセルに関しては、動物由来のゼラチン製カプセルの表面を酸性溶液に不溶性の物質でコーティングする方法やゼラチンに酸性溶液に不溶性の物質を混合する方法などが知られているが、いずれもゼラチンを使用している為、非動物性素材からなる耐酸性カプセルということはできないなどの問題があった。
一方、ポリグルタミン酸系架橋体に関して、特開平10−251402には放射線を照射してラジカル重合により架橋する方法や特開平11−343339にはポリエポキシ化合物を用いた架橋方法などが知られているが、設備面での制約や食品分野での利用に関しては法規制の問題があり困難である。また、特開2001−181387号公報には、ポリグルタミン酸を金属で架橋した吸水性ポリマーが開示されているが、その具体的用途、特に可食性カプセルについては何ら開示されていない。
発明の開示
本発明の解決する課題は、医薬品、食品、健康食品などの分野において用いられ、摂食可能な非動物性素材から構成された可食性カプセルを製造することにある。さらには非動物性素材からなる耐酸性カプセルを製造することにある。
本発明者らは、ポリグルタミン酸及び/又はその塩を可食性カプセルに用いることにより、上記課題を解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、ポリグルタミン酸及び/又はその塩を含有する可食性カプセルである。さらにはポリグルタミン酸及び/又はその塩の重量平均分子量が30万超であることを特徴とする耐酸性可食性カプセルである。
発明を実施するための最良の形態
本発明で使用するポリグルタミン酸及び/又はその塩は、グルタミン酸が重合したものであれば特に制限なく用いることができるが、ポリ−γ−グルタミン酸及び/又はその塩であることが好ましい。
ポリグルタミン酸は、化学合成、酵素合成の他、納豆菌等のバチルス属の菌体を用いた培養により製造することができる。納豆菌等を用いた場合には、納豆の粘質物中に含まれるポリグルタミン酸を抽出することや、菌体が菌体外に分泌するポリグルタミン酸を用いることができる。
一般に納豆粘質物中のポリグルタミン酸やバチルス属が通常の培養条件で分泌するポリグルタミン酸は、高分子量体であり非常に粘性が高いため、用途に応じて、酸あるいは酵素による低分子化処理をすることができる。
胃にて溶解し通常内容物を放出させる目的には、酸あるいは酵素によって低分子量化し、分子量が1万から30万のポリグルタミン酸とすることが好ましい。
また、酸に弱い内容物を胃ではなく小腸等にて放出させるためには、耐酸性、すなわち、pHが低い酸性条件の胃では溶解しにくく、小腸等のpHが中性の消化管内では溶解しやすい性質を付与することが必要となる。この用途にはポリグルタミン酸の分子量は30万超であることが望ましい。
なお、本発明で用いる分子量はゲルろ過−光散乱法(GPC−MALLS法:Wyatt Technology社製 Dawn DPS)で測定した重量平均分子量である。
本発明に用いるポリグルタミン酸は、遊離であっても塩を形成してもよい。ポリグルタミン酸塩はポリグルタミン酸と塩基性化合物を反応させることによって製造することができる。このとき、塩基性化合物としては特に制限はなく水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウムなどのアルカリ金属、アルカリ土類金属の水酸化物あるいは、アンモニア、アミン類などの有機塩基性化合物を用いることができる。ポリグルタミン酸と塩基性化合物との反応の割合はポリグルタミン酸のカルボン酸一当量に対して0.1から1.0当量の範囲の割合で反応させることができる。
ポリグルタミン酸架橋体を形成するために用いられる金属としては、ポリグルタミン酸の複数のカルボキシル基と反応できる2価以上の金属が用いられる。好ましくは、カルシウム、鉄、アルミニウム、クロムなどを用いることができる。
また、これらの金属を含む金属化合物を用いることもできる。金属化合物としては特に制限はないが、カルシウム化合物、アルミニウム化合物及び/又はその複塩が好ましい。具体的には、塩化カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸アルミニウムカリウム、硫酸アルミニウムカリウム・12水和物(カリミョウバン)、硫酸アルミニウムアンモニウム、硫酸アルミニウムアンモニウム・12水和物(アンモニウムミョウバン)などを挙げることができる。
ポリグルタミン酸等と前記金属化合物は、ポリグルタミン酸100重量部に対して金属化合物1mmol〜100mmolになるように混合することができる。好ましくは、5mmol〜75mmolである。この混合比は、ポリグルタミン酸の分子量、金属種によって異なるため適宜決定することができる。
本発明の可食性カプセルを構成するポリグルタミン酸皮膜は、ポリグルタミン酸またはポリグルタミン酸架橋体、可塑剤、水を添加して構成することができる。可塑剤としてはソルビトール、マンニトール、グリセリン、1,3−ブチレングリコールなどが挙げることができる。可塑剤の添加は必須ではないが、通常添加量はポリグルタミン酸100重量部に対して、5〜60部、好ましくは10〜50重量部の範囲で添加される。さらに、ポリグルタミン酸皮膜にはその他、崩壊促進剤、安定剤、着色剤、香料等を必要に応じて添加することができる。さらには従来から公知公用のカプセル皮膜素材と併用して使用することもできる。
本発明の可食性カプセルは、ハードカプセル、ソフトカプセル、シームレスソフトカプセル等の各種カプセルいずれにも適合することができる。
ハードカプセルの製法としては、皮膜液に金型(モールドピン)を浸漬し、乾燥して作成する浸漬法などを用いることができる。また、ソフトカプセルの製造方法としては、打ち抜き法(スタンピング法)の一種であるロータリーダイ法を用いることができる。すなはち2枚のシートを用い、カプセル成形、内容物の充填、ヒートシールを同時に行なう方法である。また、シームレスソフトカプセルの製法としては滴下法(ドリッピング法)の一種である液中硬化法を用いることができる。すなわち2重あるいはそれ以上の多重ノズルの内側ノズルからカプセル内容液、外側ノズルからカプセル皮膜液が一定速度で流出し、この2層液流を一定間隔で切断して液滴としたのち外側の皮膜層をゲル化させカプセル化する方法である。マイクロカプセルの製法としては、コアセルベーション法(相分離法)、エマルジョン化法(攪拌乳化法、超音波乳化法)、スプレードライ法などを用いることができる。
可食性カプセルの形状、大きさ等に特に制限はなく、形状に関してはラウンド型、オーバル型、オブロング型、チューブ型、ティアドロップ型等を製造することができる。大きさに関しては数μmから数cm程度までの大きさのカプセルを製造することができる。
上記のように可食性カプセルの使用目的、必要とする形状、大きさに応じて従来公知の製造方法を用いて製造することができる。
なお、特開平03−30648、特開平05−316999、日本国特許3232718、米国特許5447732、欧州特許605757には納豆粘質物に含まれるポリ−γ−グルタミン酸は、カルシウム、鉄などのミネラルの体内への吸収促進効果を有することが知られている。
したがって、本発明のポリグルタミン酸及び/又はその塩を含有する可食性カプセルは、従来のカプセルが有する機能の他に、内容物として充填されたミネラル成分、又は食事によって摂食したミネラル成分の吸収を促進する機能を有することが期待できる。
<実施例>以下、製造例、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、製造例、実施例に限定されるものではない。
<製造例1>ポリ−γ−グルタミン酸(分子量:3万)の製造
バチルス・ズブチリス属する納豆菌(工業技術院生命化学工業技術研究所寄託番号 FERM P−10607)を3Lのミニジャーを用いて、麦芽エキス0.3%、酵母エキス0.3%、ポリペプトン0.5%、グルコース1.0%からなる培養液(pH6.0)で32℃、24時間シード培養した。次に500Lのジャーを用いて、グルコース7.5%、硫安1.5%、硫酸マグネシウム0.15%、グルタミン酸モノナトリウム塩5.0%、塩化ナトリウム1.0%からなる培養液(pH6.4)にシード培養液を0.5%接種し、回転数250rpm、通気量0.5〜1vvm、温度37℃で48時間培養した。培養後の培養液についてはGPC法によりポリ−γ−グルタミン酸の含量を測定したところ、3.0g/dlであった。得られた培養液50Lを濃塩酸でpH2に調製し、精密ろ過膜旭化成工業製PSP−313、孔径0.1μm、膜面積6.0m2)でろ過、50℃で6時間加熱し低分子化した。冷却後水酸化ナトリウムで中和し、限外ろ過膜(旭化成工業製SIP−3013、分画分子量6000、膜面積4.7m2)を用い、透過液量と同量の水を循環液に加えながら脱塩した。さし水が50Lになったら脱塩を終了し、循環液量が8Lになるまで濃縮した。さらに減圧濃縮し、ポリ−γ−グルタミン酸水溶液とした。GPC法による濃度は16%で、GPC−MALLS法による重量平均分子量は3万であった。得られたポリ−γ−グルタミン酸水溶液を真空ドラムドライヤー(ドラム加熱温度110℃、減圧度10トール、乾燥時間30秒)によって乾燥を行い、ポリ−γ−グルタミン酸を得た。
<製造例2>ポリ−γ−グルタミン酸(分子量:26万、49万、80万)の製造
製造例1と同様の方法で培養液を得た後、pH調整、精密ろ過を行った。低分子化処理を50℃で、0分間、10分間、30分間行なった以外は製造例1と同様に行いポリ−γ−グルタミン酸を得た。GPC−MALLS法による重量平均分子量はそれぞれ、80万、49万、26万であった。
実施例及び比較例に示す特性値は次の方法で測定、判定を行なった。
<外観>目視にて判定
<成形適正>カプセルの成形が可能かどうかを目視にて判定
<皮膜液の粘度>B型粘度計(株式会社東京計器)を用い、25℃にて測定
<皮膜水分>赤外線式水分測定装置(Kett FD−600)を用い、105℃/2時間の条件にて測定
<溶解性試験> 40±1℃に加温した水中にカプセルを投入した後、静置してカプセルの溶解状況を観察し、全て完全に溶解するまでの時間を測定した。
<崩壊性試験>
日本薬局方に記載の崩壊性試験法に準じて第一液(人工胃液)、第二液(人工腸液)を用いて下記の方法で崩壊性試験を実施した。
1.試験液
第一液:塩化ナトリウム2g、塩酸7mL及び水を加えて溶解し1Lとする(pH1.2)。
第二液:0.2mol/Lリン酸二水素カリウム試液250mLに0.2mol/L水酸化ナトリウム試液118mL及び水を加えて1Lとする(pH6.8)。
2.試験液温度及び装置
試験液温度:37±1℃、崩壊試験機:TOYAMA SANGYO製 NT−4HSF
3.判定基準
開口時間:接合部から内容物が最初に出るまでの時間
崩壊時間:皮膜が全て溶解するまでの時間
◎=5分以内に完全溶解 ○=10分以内に完全溶解 ×:完全溶解に10分以上必要
<実施例1>
以下の組成にて、ポリ−γ−グルタミン酸架橋体を含む皮膜液を調製した。1Lビーカーを用いて、ポリ−γ−グルタミン酸、脱イオン水、グリセリンを加え攪拌する。攪拌しながら6N塩酸を加えポリ−γ−グルタミン酸溶液を作成する。さらに0.2M硫酸アルミニウムカリウム・12水和物を加え攪拌した後、10N水酸化ナトリウムを添加、攪拌した。水酸化ナトリウムを添加、攪拌すると同時に溶液の粘性が増した。粘性の変化がなくなったところで攪拌を終了しポリ−γ−グルタミン酸架橋体の皮膜液を得た。
製造例1のポリ−γ−グルタミン酸 160部
脱イオン水 200部
グリセリン(和光純薬製、特級試薬) 40部
6N塩酸(和光純薬製、特級試薬) 48部
0.2M硫酸アルミニウムカリウム・12水和物 125部
10N水酸化ナトリウム 21部
上記の皮膜液の粘度は12400cpsであった。この皮膜液を減圧下で脱泡をおこなった後、ガラス板上に厚さ2mmのアプリケーターを用いてコートし25℃/45%RHの恒温恒湿室にて24時間風乾した。得られたシート皮膜の厚さは0.7mm、水分含量は23%であった。
シート皮膜をロータリー式カプセル成型機(KAMATA CO,LTD製)を用いて常法に従い可食性カプセルを成型した。金型はOVAL型5号を用い、充填物には大豆油を用いた。その結果、ポリ−γ−グルタミン酸架橋体を含有するシート皮膜は、良好なカプセル成型が可能であった。また、ポリ−γ−グルタミン酸架橋体を用いた可食性カプセルは、ゼラチンを用いた従来の可食性カプセルと同等の外観と成形適正を有することが明らかとなった。
次に、得られた可食性カプセルを40℃の水中で静置して、溶解性試験を行った。その結果、16分間で皮膜はすべて溶解し内容物が放出した。
<実施例2>
以下の組成にて、ポリ−γ−グルタミン酸酸架橋体を含む皮膜液を調製した。1Lビーカーを用いてポリ−γ−グルタミン酸、脱イオン水、グリセリンを加え攪拌する。攪拌しながら6N塩酸を加えポリ−γ−グルタミン酸溶液を作成する。さらに0.2M硫酸アルミニウムカリウム・12水和物を加え攪拌した後、10N水酸化ナトリウムを添加、攪拌した。水酸化ナトリウムを添加、攪拌すると同時に溶液の粘性が増した。増粘がなくなったところで攪拌を終了しポリ−γ−グルタミン酸酸架橋体の皮膜液を得た。
製造例1のポリ−γ−グルタミン酸 170部
脱イオン水 102部
グリセリン(和光純薬製、特級試薬) 43部
6N塩酸(和光純薬製、特級試薬) 85部
0.2M硫酸アルミニウムカリウム・12水和物 170部
10N 水酸化ナトリウム 42.5部
この皮膜液を60℃に加温して、減圧下で脱泡をおこなった後、離形テープを張った平板上に厚さ3mmのアプリケーターを用いてコートし、22℃/25%RHの恒温恒湿室にて24時間風乾した。得られたシート皮膜の厚さは0.7mm、水分含量は23%であった。充填物に中鎖脂肪酸トリグリセリドを用いた以外は、実施例1と同様にして可食性カプセルを得た。
得られた可食性カプセルは、良好なカプセル成型が可能であった。また、ポリ−γ−グルタミン酸架橋体を用いた可食性カプセルは、ゼラチンを用いた従来の可食性カプセルと同等の外観と成形適正を有することが明らかとなった。
次に、得られた可食性カプセルを40℃の水中で静置して溶解性試験を行った。その結果、16分で皮膜はすべて溶解し内容物が放出した。
実施例2の可食性カプセルの崩壊性試験の結果(サンプル数6個の平均値)を[表1]に示す。
<比較例>
以下の組成にて、皮膜液を調製した。ゼラチンに脱イオン水を加え室温で1時間膨潤させた後、グリセリンを加え、60℃に湯浴上で加熱した後攪拌してゼラチン溶液を得た。
ゼラチン(動物由来、ゼリー強度:150ブルーム) 100部
グリセリン 35部
脱イオン水 100部
上記組成で作成した皮膜液を60℃にて減圧下で脱泡した。得られたシートの厚さは、0.85mmであった。実施例1と同様にして、動物由来素材で構成された可食性カプセルを得た。
得られた可食性カプセルを40℃の水中で静置して溶解性試験を行った。その結果、30分経過後も皮膜、内容物が残っていた。 本比較例の可食性カプセルの崩壊性試験の結果(サンプル数6個の平均値)を[表1]に示す。
<実施例3>
以下に液中硬化法を用いたシームレスソフトカプセルの製造例について示す。
製造例1のポリ−γ−グルタミン酸100部に脱イオン水80部を加え、10Nの水酸化ナトリウム水溶液でpHを4.9に調整しポリ−γ−グルタミン酸溶液を作成した。得られたPGA溶液100部に2Mの塩化カルシウム水溶液100mLを加えてポリ−γ−グルタミン酸皮膜溶液を作成した。内容液として大豆油を用い、硬化液としてエタノールを用いて二重ノズル(外側ノズルの直径3mm、内側ノズルの直径2mm)からポリ−γ−グルタミン酸皮膜溶液および内容液を硬化液中に滴下した。この際の滴下速度はポリ−γ−グルタミン酸皮膜溶液が4.7mL/分、大豆油3.9mL/分であった。球状のカプセルが形成された、硬化液中よりカプセルを取り出し、室温にて12時間乾燥し、シームレスソフトカプセルを得た。得られたシームレスソフトカプセルを40℃の水中で静置して溶解性試験を実施した。結果は3.5分で皮膜はすべて溶解し内容物が放出した。
<実施例4>
以下に浸漬法を用いたハードカプセルの製造例について示す。
製造例2で得られたポリ−γ−グルタミン酸(分子量80万)100部に脱イオン水を加え700部を加え、室温で30分膨潤させた後攪拌してポリ−γ−グルタミン酸皮膜溶液を得た。皮膜溶液を室温で2時間放置し脱泡した。ステンレススチール製で末端を丸められた浸漬ピンを垂直に浸漬させ、取り出し、皮膜液の膜厚が均一になるよう回転させながら80℃の熱風で流動性がなくなるまで乾燥させた。その後25℃。45%RHで12時間乾燥した。乾燥後に得られたカプセル皮膜を浸漬ピンからはずし、必要な長さにカットし空カプセルを得た。カプセル皮膜の厚さは0.15mmであった。得られた空カプセルは柔軟かつ変形可能であり割れ等の発生はなかった。
以下に<耐酸性試験>について示す。
A.製造例2で得られたポリ−γ−グルタミン酸(分子量26万)100部に脱イオン水を加え600部を加えた攪拌してポリ−γ−グルタミン酸皮膜溶液(A)を得た。
B.製造例2で得られたポリ−γ−グルタミン酸(分子量49万)100部に脱イオン水を加え600部を加え、室温で30分膨潤させた後攪拌してポリ−γ−グルタミン酸皮膜溶液(B)を得た。
C.実施例4に記載のポリ−γ−グルタミン酸(分子量80万)100部に脱イオン水を加え700部を加え、室温で30分膨潤させた後攪拌してポリ−γ−グルタミン酸皮膜溶液(C)を得た。
前記皮膜液(A),(B)、(C)をそれぞれガラス板上に乾燥後膜厚が0.15mmになるようにコーティングした後25℃。45%RHで12時間乾燥した。ガラス板よりカプセル用皮膜を剥離した後2mm角の大きさに切断し、試験片とした。
試験片50mgを日本薬局方に定められた第1液(人工胃液)、第2液(人工腸液)それぞれ50mLに投入し、37℃にて静置した状態で、溶解までの時間を測定した。結果は[表2]に示す。
<実施例5>
以下の組成にて、ポリ−γ−グルタミン酸架橋体を含むマイクロカプセルを調製した。まず製造例1の方法で別途製造したポリ−γ−グルタミン酸(分子量2.6万)を10%(W/W)濃度となるよう脱イオン水に加え攪拌する。ついで50mlステンレスチューブに10%(W/W)ポリ−γ−グルタミン酸溶液を27mlと大豆油3mlを加え超音波処理機(Branson Sonifier250)により、出力160Wにて1分間乳化分散させる。1分経過後、超音波処理を止めることなく、0.2M硫酸アルミニウムカリウム・12水和物溶液2mlを滴下し、さらに2分超音波処理を行い、乳白色の分散液を得た。
10%(W/W)ポリ−γ−グルタミン酸溶液 27部
大豆油 3部
0.2M硫酸アルミニウムカリウム・12水和物溶液 2部
大豆油をNile Red、ポリ−γ−グルタミン酸をRhodamineで蛍光染色した上記分散液を、共焦点レーザー顕微鏡にて観察したところ、大豆油を内包したマイクロカプセルの存在が確認できた(図1)。またカプセル分散液の粒度分布をレーザー回折式粒度分布計(堀場製作所 LA920)にて測定したところ、メジアン径は3.2μmと非常に小さくかつシングルピークであった(図2)。
<実施例6>
以下の組成にて、ポリ−γ−グルタミン酸架橋体を含むマイクロカプセルを調製した。まず製造例1の方法で別途製造したポリ−γ−グルタミン酸(分子量2.6万)を10%(W/W)濃度となるよう脱イオン水に加え攪拌する。ついで50mlステンレスチューブに10%(W/W)ポリ−γ−グルタミン酸溶液を27mlと大豆油3mlを加えホモジナイザー(Kinematica PT3000)により、回転数15000rpmにて1分間乳化分散させる。1分経過後、超音波処理を止めることなく、0.2M硫酸アルミニウムカリウム・12水和物溶液2mlを滴下し、さらに2分超音波処理を行い、乳白色の分散液を得た。
10%(W/W)ポリ−γ−グルタミン酸溶液 27部
大豆油 3部
0.2M硫酸アルミニウムカリウム・12水和物溶液 2部
大豆油をNile Red、ポリ−γ−グルタミン酸をRhodamineで蛍光染色した上記分散液を、共焦点レーザー顕微鏡にて観察したところ、大豆油を内包したマイクロカプセルの存在が確認できた(図3)。またカプセル分散液の粒度分布をレーザー回折式粒度分布計(堀場製作所 LA920)にて測定したところ、メジアン径は11.7μmであった。(図4)。
産業上の利用可能性
ポリグルタミン酸及び/又はその塩を用いることにより、非動物性の素材から構成された可食性カプセルを得ることができる。また、得られる可食性カプセルは、従来と同等の成形適正を有し、崩壊性、溶解性に優れ、分子量を選択することにより耐酸性を付与することもできる。
【図面の簡単な説明】
図1は実施例5記載のマイクロカプセルの共焦点レーザー顕微鏡観察像の写真であり、図2は実施例5記載のマイクロカプセルの粒度分布測定結果を示す図である。また、図3は実施例6記載のマイクロカプセルの共焦点レーザー顕微鏡観察像の写真であり、図4は実施例6記載のマイクロカプセルの粒度分布測定結果を示す図である。
本発明は、医薬品、食品、健康食品等の分野において利用される可食性カプセルに関するものである。また、本発明の可食性カプセルは動物用飼料分野をはじめ、化粧品、バス・トイレタリーなどの分野にも利用できる。
背景技術
医薬品、食品の分野等において用いられる可食性カプセルには、粉末や顆粒状の医薬品、食品等を内包することに適したハードカプセルと、油液、ペースト状油液、粉末懸濁油液などの非水溶性液体を内包するに適したソフトカプセルがある。また直径が数μmから数百μmであることを特徴としたマイクロカプセルが数多く知られている。
近年、健康志向の高まりから栄養補助食品、機能性食品などの健康食品が注目されている。これら健康食品に使用される素材には油状物、粉末など各種の形態が存在している。カプセル剤は、これらの健康食品に含まれる内容成分の保護、安定化、味・臭いのマスキングを目的に用いられる。ハードカプセルは主に粉体を充填する際に用いられ液状物を充填することは困難である。ソフトカプセルの場合には液状物、粉末いずれも充填することができることや金型を変えることにより様々な形状を選択できるなどのメリットがある。以上のような観点から健康食品の分野では、ハードカプセルの他にソフトカプセルが広く用いられている。またマイクロカプセルは香料など不安定な物質の保護、DDSなど医薬品の放出制御、また食品中の異味、異風味物質の内包などの目的で広く利用されている。
一方、従来の可食性カプセルにおいては、その皮膜基剤として牛、豚、鳥、魚などの動物由来のゼラチンが用いられてきたが、非動物性の素材に対する市場の要求も高まっている。
上記のような状況を鑑み、寒天系素材、澱粉系素材、その他各種多糖類などの非動物性素材をカプセル皮膜原料として用いた検討が行なわれているが、製法が複雑である、既存設備が使用できない、あるいは皮膜が硬く伸びがない、カプセル形状に制限があるなどの問題が指摘されており、カプセルに要求される特性を満足させるものではではなかった。
また耐酸性カプセルに関しては、動物由来のゼラチン製カプセルの表面を酸性溶液に不溶性の物質でコーティングする方法やゼラチンに酸性溶液に不溶性の物質を混合する方法などが知られているが、いずれもゼラチンを使用している為、非動物性素材からなる耐酸性カプセルということはできないなどの問題があった。
一方、ポリグルタミン酸系架橋体に関して、特開平10−251402には放射線を照射してラジカル重合により架橋する方法や特開平11−343339にはポリエポキシ化合物を用いた架橋方法などが知られているが、設備面での制約や食品分野での利用に関しては法規制の問題があり困難である。また、特開2001−181387号公報には、ポリグルタミン酸を金属で架橋した吸水性ポリマーが開示されているが、その具体的用途、特に可食性カプセルについては何ら開示されていない。
発明の開示
本発明の解決する課題は、医薬品、食品、健康食品などの分野において用いられ、摂食可能な非動物性素材から構成された可食性カプセルを製造することにある。さらには非動物性素材からなる耐酸性カプセルを製造することにある。
本発明者らは、ポリグルタミン酸及び/又はその塩を可食性カプセルに用いることにより、上記課題を解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、ポリグルタミン酸及び/又はその塩を含有する可食性カプセルである。さらにはポリグルタミン酸及び/又はその塩の重量平均分子量が30万超であることを特徴とする耐酸性可食性カプセルである。
発明を実施するための最良の形態
本発明で使用するポリグルタミン酸及び/又はその塩は、グルタミン酸が重合したものであれば特に制限なく用いることができるが、ポリ−γ−グルタミン酸及び/又はその塩であることが好ましい。
ポリグルタミン酸は、化学合成、酵素合成の他、納豆菌等のバチルス属の菌体を用いた培養により製造することができる。納豆菌等を用いた場合には、納豆の粘質物中に含まれるポリグルタミン酸を抽出することや、菌体が菌体外に分泌するポリグルタミン酸を用いることができる。
一般に納豆粘質物中のポリグルタミン酸やバチルス属が通常の培養条件で分泌するポリグルタミン酸は、高分子量体であり非常に粘性が高いため、用途に応じて、酸あるいは酵素による低分子化処理をすることができる。
胃にて溶解し通常内容物を放出させる目的には、酸あるいは酵素によって低分子量化し、分子量が1万から30万のポリグルタミン酸とすることが好ましい。
また、酸に弱い内容物を胃ではなく小腸等にて放出させるためには、耐酸性、すなわち、pHが低い酸性条件の胃では溶解しにくく、小腸等のpHが中性の消化管内では溶解しやすい性質を付与することが必要となる。この用途にはポリグルタミン酸の分子量は30万超であることが望ましい。
なお、本発明で用いる分子量はゲルろ過−光散乱法(GPC−MALLS法:Wyatt Technology社製 Dawn DPS)で測定した重量平均分子量である。
本発明に用いるポリグルタミン酸は、遊離であっても塩を形成してもよい。ポリグルタミン酸塩はポリグルタミン酸と塩基性化合物を反応させることによって製造することができる。このとき、塩基性化合物としては特に制限はなく水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウムなどのアルカリ金属、アルカリ土類金属の水酸化物あるいは、アンモニア、アミン類などの有機塩基性化合物を用いることができる。ポリグルタミン酸と塩基性化合物との反応の割合はポリグルタミン酸のカルボン酸一当量に対して0.1から1.0当量の範囲の割合で反応させることができる。
ポリグルタミン酸架橋体を形成するために用いられる金属としては、ポリグルタミン酸の複数のカルボキシル基と反応できる2価以上の金属が用いられる。好ましくは、カルシウム、鉄、アルミニウム、クロムなどを用いることができる。
また、これらの金属を含む金属化合物を用いることもできる。金属化合物としては特に制限はないが、カルシウム化合物、アルミニウム化合物及び/又はその複塩が好ましい。具体的には、塩化カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸アルミニウムカリウム、硫酸アルミニウムカリウム・12水和物(カリミョウバン)、硫酸アルミニウムアンモニウム、硫酸アルミニウムアンモニウム・12水和物(アンモニウムミョウバン)などを挙げることができる。
ポリグルタミン酸等と前記金属化合物は、ポリグルタミン酸100重量部に対して金属化合物1mmol〜100mmolになるように混合することができる。好ましくは、5mmol〜75mmolである。この混合比は、ポリグルタミン酸の分子量、金属種によって異なるため適宜決定することができる。
本発明の可食性カプセルを構成するポリグルタミン酸皮膜は、ポリグルタミン酸またはポリグルタミン酸架橋体、可塑剤、水を添加して構成することができる。可塑剤としてはソルビトール、マンニトール、グリセリン、1,3−ブチレングリコールなどが挙げることができる。可塑剤の添加は必須ではないが、通常添加量はポリグルタミン酸100重量部に対して、5〜60部、好ましくは10〜50重量部の範囲で添加される。さらに、ポリグルタミン酸皮膜にはその他、崩壊促進剤、安定剤、着色剤、香料等を必要に応じて添加することができる。さらには従来から公知公用のカプセル皮膜素材と併用して使用することもできる。
本発明の可食性カプセルは、ハードカプセル、ソフトカプセル、シームレスソフトカプセル等の各種カプセルいずれにも適合することができる。
ハードカプセルの製法としては、皮膜液に金型(モールドピン)を浸漬し、乾燥して作成する浸漬法などを用いることができる。また、ソフトカプセルの製造方法としては、打ち抜き法(スタンピング法)の一種であるロータリーダイ法を用いることができる。すなはち2枚のシートを用い、カプセル成形、内容物の充填、ヒートシールを同時に行なう方法である。また、シームレスソフトカプセルの製法としては滴下法(ドリッピング法)の一種である液中硬化法を用いることができる。すなわち2重あるいはそれ以上の多重ノズルの内側ノズルからカプセル内容液、外側ノズルからカプセル皮膜液が一定速度で流出し、この2層液流を一定間隔で切断して液滴としたのち外側の皮膜層をゲル化させカプセル化する方法である。マイクロカプセルの製法としては、コアセルベーション法(相分離法)、エマルジョン化法(攪拌乳化法、超音波乳化法)、スプレードライ法などを用いることができる。
可食性カプセルの形状、大きさ等に特に制限はなく、形状に関してはラウンド型、オーバル型、オブロング型、チューブ型、ティアドロップ型等を製造することができる。大きさに関しては数μmから数cm程度までの大きさのカプセルを製造することができる。
上記のように可食性カプセルの使用目的、必要とする形状、大きさに応じて従来公知の製造方法を用いて製造することができる。
なお、特開平03−30648、特開平05−316999、日本国特許3232718、米国特許5447732、欧州特許605757には納豆粘質物に含まれるポリ−γ−グルタミン酸は、カルシウム、鉄などのミネラルの体内への吸収促進効果を有することが知られている。
したがって、本発明のポリグルタミン酸及び/又はその塩を含有する可食性カプセルは、従来のカプセルが有する機能の他に、内容物として充填されたミネラル成分、又は食事によって摂食したミネラル成分の吸収を促進する機能を有することが期待できる。
<実施例>以下、製造例、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、製造例、実施例に限定されるものではない。
<製造例1>ポリ−γ−グルタミン酸(分子量:3万)の製造
バチルス・ズブチリス属する納豆菌(工業技術院生命化学工業技術研究所寄託番号 FERM P−10607)を3Lのミニジャーを用いて、麦芽エキス0.3%、酵母エキス0.3%、ポリペプトン0.5%、グルコース1.0%からなる培養液(pH6.0)で32℃、24時間シード培養した。次に500Lのジャーを用いて、グルコース7.5%、硫安1.5%、硫酸マグネシウム0.15%、グルタミン酸モノナトリウム塩5.0%、塩化ナトリウム1.0%からなる培養液(pH6.4)にシード培養液を0.5%接種し、回転数250rpm、通気量0.5〜1vvm、温度37℃で48時間培養した。培養後の培養液についてはGPC法によりポリ−γ−グルタミン酸の含量を測定したところ、3.0g/dlであった。得られた培養液50Lを濃塩酸でpH2に調製し、精密ろ過膜旭化成工業製PSP−313、孔径0.1μm、膜面積6.0m2)でろ過、50℃で6時間加熱し低分子化した。冷却後水酸化ナトリウムで中和し、限外ろ過膜(旭化成工業製SIP−3013、分画分子量6000、膜面積4.7m2)を用い、透過液量と同量の水を循環液に加えながら脱塩した。さし水が50Lになったら脱塩を終了し、循環液量が8Lになるまで濃縮した。さらに減圧濃縮し、ポリ−γ−グルタミン酸水溶液とした。GPC法による濃度は16%で、GPC−MALLS法による重量平均分子量は3万であった。得られたポリ−γ−グルタミン酸水溶液を真空ドラムドライヤー(ドラム加熱温度110℃、減圧度10トール、乾燥時間30秒)によって乾燥を行い、ポリ−γ−グルタミン酸を得た。
<製造例2>ポリ−γ−グルタミン酸(分子量:26万、49万、80万)の製造
製造例1と同様の方法で培養液を得た後、pH調整、精密ろ過を行った。低分子化処理を50℃で、0分間、10分間、30分間行なった以外は製造例1と同様に行いポリ−γ−グルタミン酸を得た。GPC−MALLS法による重量平均分子量はそれぞれ、80万、49万、26万であった。
実施例及び比較例に示す特性値は次の方法で測定、判定を行なった。
<外観>目視にて判定
<成形適正>カプセルの成形が可能かどうかを目視にて判定
<皮膜液の粘度>B型粘度計(株式会社東京計器)を用い、25℃にて測定
<皮膜水分>赤外線式水分測定装置(Kett FD−600)を用い、105℃/2時間の条件にて測定
<溶解性試験> 40±1℃に加温した水中にカプセルを投入した後、静置してカプセルの溶解状況を観察し、全て完全に溶解するまでの時間を測定した。
<崩壊性試験>
日本薬局方に記載の崩壊性試験法に準じて第一液(人工胃液)、第二液(人工腸液)を用いて下記の方法で崩壊性試験を実施した。
1.試験液
第一液:塩化ナトリウム2g、塩酸7mL及び水を加えて溶解し1Lとする(pH1.2)。
第二液:0.2mol/Lリン酸二水素カリウム試液250mLに0.2mol/L水酸化ナトリウム試液118mL及び水を加えて1Lとする(pH6.8)。
2.試験液温度及び装置
試験液温度:37±1℃、崩壊試験機:TOYAMA SANGYO製 NT−4HSF
3.判定基準
開口時間:接合部から内容物が最初に出るまでの時間
崩壊時間:皮膜が全て溶解するまでの時間
◎=5分以内に完全溶解 ○=10分以内に完全溶解 ×:完全溶解に10分以上必要
<実施例1>
以下の組成にて、ポリ−γ−グルタミン酸架橋体を含む皮膜液を調製した。1Lビーカーを用いて、ポリ−γ−グルタミン酸、脱イオン水、グリセリンを加え攪拌する。攪拌しながら6N塩酸を加えポリ−γ−グルタミン酸溶液を作成する。さらに0.2M硫酸アルミニウムカリウム・12水和物を加え攪拌した後、10N水酸化ナトリウムを添加、攪拌した。水酸化ナトリウムを添加、攪拌すると同時に溶液の粘性が増した。粘性の変化がなくなったところで攪拌を終了しポリ−γ−グルタミン酸架橋体の皮膜液を得た。
製造例1のポリ−γ−グルタミン酸 160部
脱イオン水 200部
グリセリン(和光純薬製、特級試薬) 40部
6N塩酸(和光純薬製、特級試薬) 48部
0.2M硫酸アルミニウムカリウム・12水和物 125部
10N水酸化ナトリウム 21部
上記の皮膜液の粘度は12400cpsであった。この皮膜液を減圧下で脱泡をおこなった後、ガラス板上に厚さ2mmのアプリケーターを用いてコートし25℃/45%RHの恒温恒湿室にて24時間風乾した。得られたシート皮膜の厚さは0.7mm、水分含量は23%であった。
シート皮膜をロータリー式カプセル成型機(KAMATA CO,LTD製)を用いて常法に従い可食性カプセルを成型した。金型はOVAL型5号を用い、充填物には大豆油を用いた。その結果、ポリ−γ−グルタミン酸架橋体を含有するシート皮膜は、良好なカプセル成型が可能であった。また、ポリ−γ−グルタミン酸架橋体を用いた可食性カプセルは、ゼラチンを用いた従来の可食性カプセルと同等の外観と成形適正を有することが明らかとなった。
次に、得られた可食性カプセルを40℃の水中で静置して、溶解性試験を行った。その結果、16分間で皮膜はすべて溶解し内容物が放出した。
<実施例2>
以下の組成にて、ポリ−γ−グルタミン酸酸架橋体を含む皮膜液を調製した。1Lビーカーを用いてポリ−γ−グルタミン酸、脱イオン水、グリセリンを加え攪拌する。攪拌しながら6N塩酸を加えポリ−γ−グルタミン酸溶液を作成する。さらに0.2M硫酸アルミニウムカリウム・12水和物を加え攪拌した後、10N水酸化ナトリウムを添加、攪拌した。水酸化ナトリウムを添加、攪拌すると同時に溶液の粘性が増した。増粘がなくなったところで攪拌を終了しポリ−γ−グルタミン酸酸架橋体の皮膜液を得た。
製造例1のポリ−γ−グルタミン酸 170部
脱イオン水 102部
グリセリン(和光純薬製、特級試薬) 43部
6N塩酸(和光純薬製、特級試薬) 85部
0.2M硫酸アルミニウムカリウム・12水和物 170部
10N 水酸化ナトリウム 42.5部
この皮膜液を60℃に加温して、減圧下で脱泡をおこなった後、離形テープを張った平板上に厚さ3mmのアプリケーターを用いてコートし、22℃/25%RHの恒温恒湿室にて24時間風乾した。得られたシート皮膜の厚さは0.7mm、水分含量は23%であった。充填物に中鎖脂肪酸トリグリセリドを用いた以外は、実施例1と同様にして可食性カプセルを得た。
得られた可食性カプセルは、良好なカプセル成型が可能であった。また、ポリ−γ−グルタミン酸架橋体を用いた可食性カプセルは、ゼラチンを用いた従来の可食性カプセルと同等の外観と成形適正を有することが明らかとなった。
次に、得られた可食性カプセルを40℃の水中で静置して溶解性試験を行った。その結果、16分で皮膜はすべて溶解し内容物が放出した。
実施例2の可食性カプセルの崩壊性試験の結果(サンプル数6個の平均値)を[表1]に示す。
<比較例>
以下の組成にて、皮膜液を調製した。ゼラチンに脱イオン水を加え室温で1時間膨潤させた後、グリセリンを加え、60℃に湯浴上で加熱した後攪拌してゼラチン溶液を得た。
ゼラチン(動物由来、ゼリー強度:150ブルーム) 100部
グリセリン 35部
脱イオン水 100部
上記組成で作成した皮膜液を60℃にて減圧下で脱泡した。得られたシートの厚さは、0.85mmであった。実施例1と同様にして、動物由来素材で構成された可食性カプセルを得た。
得られた可食性カプセルを40℃の水中で静置して溶解性試験を行った。その結果、30分経過後も皮膜、内容物が残っていた。 本比較例の可食性カプセルの崩壊性試験の結果(サンプル数6個の平均値)を[表1]に示す。
<実施例3>
以下に液中硬化法を用いたシームレスソフトカプセルの製造例について示す。
製造例1のポリ−γ−グルタミン酸100部に脱イオン水80部を加え、10Nの水酸化ナトリウム水溶液でpHを4.9に調整しポリ−γ−グルタミン酸溶液を作成した。得られたPGA溶液100部に2Mの塩化カルシウム水溶液100mLを加えてポリ−γ−グルタミン酸皮膜溶液を作成した。内容液として大豆油を用い、硬化液としてエタノールを用いて二重ノズル(外側ノズルの直径3mm、内側ノズルの直径2mm)からポリ−γ−グルタミン酸皮膜溶液および内容液を硬化液中に滴下した。この際の滴下速度はポリ−γ−グルタミン酸皮膜溶液が4.7mL/分、大豆油3.9mL/分であった。球状のカプセルが形成された、硬化液中よりカプセルを取り出し、室温にて12時間乾燥し、シームレスソフトカプセルを得た。得られたシームレスソフトカプセルを40℃の水中で静置して溶解性試験を実施した。結果は3.5分で皮膜はすべて溶解し内容物が放出した。
<実施例4>
以下に浸漬法を用いたハードカプセルの製造例について示す。
製造例2で得られたポリ−γ−グルタミン酸(分子量80万)100部に脱イオン水を加え700部を加え、室温で30分膨潤させた後攪拌してポリ−γ−グルタミン酸皮膜溶液を得た。皮膜溶液を室温で2時間放置し脱泡した。ステンレススチール製で末端を丸められた浸漬ピンを垂直に浸漬させ、取り出し、皮膜液の膜厚が均一になるよう回転させながら80℃の熱風で流動性がなくなるまで乾燥させた。その後25℃。45%RHで12時間乾燥した。乾燥後に得られたカプセル皮膜を浸漬ピンからはずし、必要な長さにカットし空カプセルを得た。カプセル皮膜の厚さは0.15mmであった。得られた空カプセルは柔軟かつ変形可能であり割れ等の発生はなかった。
以下に<耐酸性試験>について示す。
A.製造例2で得られたポリ−γ−グルタミン酸(分子量26万)100部に脱イオン水を加え600部を加えた攪拌してポリ−γ−グルタミン酸皮膜溶液(A)を得た。
B.製造例2で得られたポリ−γ−グルタミン酸(分子量49万)100部に脱イオン水を加え600部を加え、室温で30分膨潤させた後攪拌してポリ−γ−グルタミン酸皮膜溶液(B)を得た。
C.実施例4に記載のポリ−γ−グルタミン酸(分子量80万)100部に脱イオン水を加え700部を加え、室温で30分膨潤させた後攪拌してポリ−γ−グルタミン酸皮膜溶液(C)を得た。
前記皮膜液(A),(B)、(C)をそれぞれガラス板上に乾燥後膜厚が0.15mmになるようにコーティングした後25℃。45%RHで12時間乾燥した。ガラス板よりカプセル用皮膜を剥離した後2mm角の大きさに切断し、試験片とした。
試験片50mgを日本薬局方に定められた第1液(人工胃液)、第2液(人工腸液)それぞれ50mLに投入し、37℃にて静置した状態で、溶解までの時間を測定した。結果は[表2]に示す。
<実施例5>
以下の組成にて、ポリ−γ−グルタミン酸架橋体を含むマイクロカプセルを調製した。まず製造例1の方法で別途製造したポリ−γ−グルタミン酸(分子量2.6万)を10%(W/W)濃度となるよう脱イオン水に加え攪拌する。ついで50mlステンレスチューブに10%(W/W)ポリ−γ−グルタミン酸溶液を27mlと大豆油3mlを加え超音波処理機(Branson Sonifier250)により、出力160Wにて1分間乳化分散させる。1分経過後、超音波処理を止めることなく、0.2M硫酸アルミニウムカリウム・12水和物溶液2mlを滴下し、さらに2分超音波処理を行い、乳白色の分散液を得た。
10%(W/W)ポリ−γ−グルタミン酸溶液 27部
大豆油 3部
0.2M硫酸アルミニウムカリウム・12水和物溶液 2部
大豆油をNile Red、ポリ−γ−グルタミン酸をRhodamineで蛍光染色した上記分散液を、共焦点レーザー顕微鏡にて観察したところ、大豆油を内包したマイクロカプセルの存在が確認できた(図1)。またカプセル分散液の粒度分布をレーザー回折式粒度分布計(堀場製作所 LA920)にて測定したところ、メジアン径は3.2μmと非常に小さくかつシングルピークであった(図2)。
<実施例6>
以下の組成にて、ポリ−γ−グルタミン酸架橋体を含むマイクロカプセルを調製した。まず製造例1の方法で別途製造したポリ−γ−グルタミン酸(分子量2.6万)を10%(W/W)濃度となるよう脱イオン水に加え攪拌する。ついで50mlステンレスチューブに10%(W/W)ポリ−γ−グルタミン酸溶液を27mlと大豆油3mlを加えホモジナイザー(Kinematica PT3000)により、回転数15000rpmにて1分間乳化分散させる。1分経過後、超音波処理を止めることなく、0.2M硫酸アルミニウムカリウム・12水和物溶液2mlを滴下し、さらに2分超音波処理を行い、乳白色の分散液を得た。
10%(W/W)ポリ−γ−グルタミン酸溶液 27部
大豆油 3部
0.2M硫酸アルミニウムカリウム・12水和物溶液 2部
大豆油をNile Red、ポリ−γ−グルタミン酸をRhodamineで蛍光染色した上記分散液を、共焦点レーザー顕微鏡にて観察したところ、大豆油を内包したマイクロカプセルの存在が確認できた(図3)。またカプセル分散液の粒度分布をレーザー回折式粒度分布計(堀場製作所 LA920)にて測定したところ、メジアン径は11.7μmであった。(図4)。
産業上の利用可能性
ポリグルタミン酸及び/又はその塩を用いることにより、非動物性の素材から構成された可食性カプセルを得ることができる。また、得られる可食性カプセルは、従来と同等の成形適正を有し、崩壊性、溶解性に優れ、分子量を選択することにより耐酸性を付与することもできる。
【図面の簡単な説明】
図1は実施例5記載のマイクロカプセルの共焦点レーザー顕微鏡観察像の写真であり、図2は実施例5記載のマイクロカプセルの粒度分布測定結果を示す図である。また、図3は実施例6記載のマイクロカプセルの共焦点レーザー顕微鏡観察像の写真であり、図4は実施例6記載のマイクロカプセルの粒度分布測定結果を示す図である。
Claims (7)
- ポリグルタミン酸及び/又はその塩を含有する可食性カプセル
- ポリグルタミン酸及び/又はその塩を皮膜に含有する可食性カプセル
- ポリグルタミン酸及び/又はその塩が、金属で架橋されたポリグルタミン酸架橋体である請求項1または2に記載の可食性カプセル
- 前記金属がカルシウム、鉄、アルミニウム、クロムから選ばれた金属塩または複塩である請求項3に記載の可食性カプセル
- ポリグルタミン酸及び/又はその塩がポリ−γ−グルタミン酸及び/又はその塩である請求項1ないし4に記載の可食性カプセル
- ポリグルタミン酸及び/又はその塩の重量平均分子量が1万から30万である請求項1ないし5に記載の可食性カプセル
- ポリグルタミン酸及び/又はその塩の重量平均分子量が30万超である請求項1ないし5に記載の耐酸性可食性カプセル
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