JPWO2003036148A1 - 遮断弁及び燃料供給機構 - Google Patents
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Abstract
本発明は,封止部材が劣化しにくい遮断弁を提供することを目的とする。一次側と二次側の間に形成される弁室内にて昇降する弁体を備え,弁体の下降時に弁室の底面に形成された連通孔を塞ぎ,弁体の上昇時に連通孔を開放するように構成された遮断弁であって,弁体の下降時に弁体の下面と密着する封止部材を,弁室の底面において,連通孔を囲む位置に配置した。封止部材の温度差が,低温時と高温時で小さく,熱疲労などによる劣化が進行しにくい。
Description
技術分野
本発明は,高圧のガス燃料などの流体燃料の流路に設けられる遮断弁に関し,更に,そのような遮断弁を備えた燃料供給機構に関する。
発明の背景
近年,環境問題やエネルギー問題の観点から,ディーゼル車に代わりガス自動車の開発が進められている。かかるガス自動車にあっては,ガス燃料(天然ガス)を高圧に圧縮して燃料タンクに貯蔵している。そして,燃料タンクから燃焼機関であるエンジンにガス燃料を供給する燃料供給路には,エンジンに対する燃料供給をON/OFFするための遮断弁が設けられている。
このようなガス自動車の燃料供給路に設けられる遮断弁は,電磁ソレノイドで昇降される弁体を弁室内に配置し,弁体の下降時に弁室の底面に形成された連通孔を塞いで燃料供給をOFFとし,弁体の上昇時に弁室の底面に形成された連通孔を開放することにより燃料供給をONにするように構成されている。
また,遮断弁に関し,従来,例えば特開平10−141516号の電磁弁が開示されている。この特開平10−141516号の電磁弁では,弁室の底面をテーパー面に形成し,弁体の下端に装着したOリングをテーパー面に押し付けることにより,連通孔を塞ぎ,燃料供給をOFFにするようになっている。
ところで,ガス自動車に搭載される燃料タンクには,通常一箇所にしかガス燃料の出入口が設けられておらず,そこには燃料供給路が接続されている。従って,燃料タンクにガス燃料を補給する場合も,その燃料供給路を通じてでないと補給ができない。そこで従来より,燃料の補給路を燃料供給路に接続して,燃料タンクに高圧のガス燃料を補給することが行われている。またこの場合,ガス燃料の補給路をエンジンと遮断弁の間に接続している。
しかしながら,補給路から補給した高圧のガス燃料を,遮断弁を通過させて燃料タンクに補給しようとすると,従来の遮断弁では,封止部材であるOリングが損傷する問題があった。即ち,燃料タンクにガス燃料を補給する場合,高圧ガスを注入するため,補給されたガスは断熱膨張の状態となる。このため,遮断弁には低温のガス燃料が通過することになるが,従来の遮断弁では,ガス燃料の補給時にOリングが断熱膨張したガス燃料とほぼ同じ相当の低温まで冷却されてしまう。一方,電磁ソレノイドに通電して弁体を上昇させ,燃料供給をONにした場合,通電によって発生した熱で弁体が相当に高温となるが,従来の遮断弁では,このような弁体を上昇時に,弁体の下端に取り付けられたOリングも弁体同様に相当の高温に加熱されてしまう。このため従来の遮断弁では,封止部材であるOリングの温度差が,低温時と高温時で大きいため,熱疲労により劣化してしまう。
また,従来の遮断弁では,ガス燃料の補給時に,弁体の下端に装着されたOリングが補給された高圧ガスの流れに直接曝されるため,風圧によりOリングが変形し,破損する心配もあった。また,高圧ガスの圧力でOリングが切断して弁体から外れ,封止部材自体がなくなる可能性もあった。
このようにOリングが損傷すると,遮断弁によって連通孔を塞ぐことができなくなり,燃料供給を正常にOFFできなくなってしまう。また,そのような状態を防ぐためには,Oリングを頻繁に交換しなければならず,メンテナンスが煩雑となる。
そこで従来は,遮断弁を迂回するバイパス回路を燃料供給路に設け,ガス燃料の補給時には,バイパス回路を介して燃料タンクにガス燃料を補給せざるを得なかった。このため従来は,遮断弁とバイパス回路を切り替える切換え弁やそれらの制御機構も必要となり,燃料供給機構が複雑で,コストダウンの妨げとなっていた。
発明の開示
従って本発明の目的は,封止部材が劣化しにくい遮断弁を提供することにある。
この目的を達成するために,本発明にあっては,遮断弁であって,一次側と二次側の間に形成される弁室内にて昇降する弁体を備え,この弁体の下降時に弁室の底面に形成された連通孔を塞ぎ,弁体の上昇時に弁室の底面に形成された連通孔を開放するように構成され,弁体の下降時に弁体の下面と密着する封止部材を,弁室の底面において,連通孔を囲む位置に配置した。
弁体の下面に環状の突起を形成し,弁体の下降時に,この突起と封止部材を密着させるように構成しても良い。また,一次側の接続孔及び二次側の接続孔と弁室を一体的な遮断弁本体に形成し,この遮断弁本体の弁室の底面に,封止部材を支持する支持部材を取り付けても良い。この場合,支持部材の上面に環状の溝を形成し,この溝に封止部材を挿入した構成としても良い。また,一次側の接続孔及び/又は及び二次側の接続孔にフィルタを設けても良い。
また,本発明にあっては,燃料タンクと燃焼機関を結ぶ燃料供給路に,このような遮断弁を設けた燃料供給機構であって,流体燃料の補給路を,燃焼機関と遮断弁の間において燃料供給路に接続したことを特徴としている。
本発明の遮断弁にあっては,封止部材が弁室の底面に設けられているので,例えば電磁ソレノイドに通電して弁体を上昇させた際には,弁体が弁室の底面から上方に離れた状態になる。このため,弁体が相当に高温となったような場合でも,弁体が上昇している間は,弁体の熱が封止部材に直接伝わらない。また,遮断弁を固定するために,通常は,一次側の接続孔及び二次側の接続孔と弁室を一体的に形成している遮断弁本体が,自動車のシャーシーなどに固定されるので,遮断弁本体側の熱はシャーシーなどに逃げやすく,遮断弁本体は,弁体に比べて熱容量が相当に大きい。そのため,燃料供給時においても,封止部材は弁体の温度までは加熱されなくなる。また一方,燃料タンクに燃料を補給する場合にも,遮断弁本体の熱容量が大きいことにより,封止部材は燃料の温度までは冷却されない。このため,本発明の遮断弁にあっては,従来の遮断弁に比べて,封止部材の温度差が,低温時と高温時で小さくなり,熱疲労などによる劣化が進行しにくい。
発明を実施するための最良の形態
以下,本発明の好ましい実施の形態にかかる遮断弁と燃料供給路を,図面を参照にして説明する。図1は,例えばトラックなどに採用される,本発明の実施の形態にかかる燃料供給機構1の説明図である。
この燃料供給機構1は,2つの燃料タンク2を備えており,これら燃料タンク2には,燃料供給路3がそれぞれ接続してある。予め燃料タンク2に充填されたガス燃料を,これら燃料供給路3に通し,マニホールド4を介して,燃焼機関としての図示しないエンジンに供給するようになっている。2つの燃料タンク2は,例えばトラックなどの車両の左右両側にそれぞれ配置されている。
このように燃料タンク2と図示しないエンジンを結ぶ燃料供給路3には,元弁6と,本発明の実施の形態にかかる遮断弁7が,それぞれ設けてある。元弁6は,通常は開かれている。遮断弁7は,トラックの走行時など,図示しないエンジンにガス燃料を供給する場合と,後述するように燃料タンク2にガス燃料を補給する場合に開かれるようになっている。
図示の例では,マニホールド4に燃料の補給路8が接続してある。これにより,補給路8は,図示しないエンジンと遮断弁7の間において,マニホールド4を介してそれぞれの燃料供給路3に接続されている。
図2は,本発明の実施の形態にかかる遮断弁7の縦断面図であり,遮断弁7が閉じた状態を示している。この遮断弁7は,駆動手段としてのソレノイド部10が上部に設けられ,開閉操作を行う弁部11が下部に設けられた構成になっている。
ソレノイド部10は,ケーシング15によって覆われており,ケーシング15の内部中央に配置されたコア16の周りには,上部コイル17と下部コイル18が上下2段に巻回してある。コア16の上端に形成された上ネジ部19は,ケーシング15の上面を貫通し,そこにナット20を螺合することにより,コア16とケーシング15が固定されている。
コア16の下部には,円筒部25が取り付てある。円筒部25の上端は,コア16の周面に溶接固定してある。円筒部25の下端外周には,後述する遮断弁本体30に螺合させるための下ネジ部26が取り付てある。
コア16の下方には,円柱状のプランジャ27が,コア16と同軸上に直列に挿入してある。プランジャ27は,円筒部25内にて昇降できるようになっている。コア16とプランジャ27との間にはスプリング28が配置してあり,スプリング28の押圧力により,プランジャ27は常時下方に向かって付勢されている。
上部コイル17と下部コイル18には,所定の電圧を適宜印加できるようになっている。後述するように,この遮断弁7を開く時には,低抵抗の下部コイル18に電圧が印加され,これにより,下部コイル18には大電流が流れて強い磁力が発生し,プランジャ27をスプリング28の押圧力に抗して強い磁力で引き上げるようになっている。一方,遮断弁7を開いた後は,高抵抗の上部コイル17に電圧が印加され,これにより,上部コイル17には小電流が流れて電力消費が低減され,上部コイル17に発生した磁力で,プランジャ27を引き上げた状態に保持するようになっている。
弁部11には,遮断弁本体30が設けられている。遮断弁本体30は,図示しない車両のシャーシーなどに固定されている。この遮断弁本体30の内部に弁室31が形成されている。また,図示の例では,遮断弁本体30の左側面に一次側の接続孔32が形成され,遮断弁本体30の右側面に二次側の接続孔33が形成されている。これら一次側の接続孔32と二次側の接続孔33には,先に図1に示した燃料供給路3がそれぞれ接続してあり,一次側の接続孔32は,燃料供給路3を介して燃料タンク2に連通し,二次側の接続孔33は,燃料供給路3を介して図示しないエンジンに連通している。
弁室31の側面には一次側連通孔35が開口しており,この一次側連通孔35を介して,弁室31は一次側の接続孔32に連通している。また,弁室31の底面には二次側連通孔36が開口しており,この二次側連通孔36を介して,弁室31は二次側の接続孔33に連通している。一次側の接続孔32と一次側連通孔35の間及び二次側の接続孔33と二次側連通孔36の間には,フィルタ37,38がそれぞれ設けてある。
弁室31の上面は,前述のように,円筒部25の下端外周に取り付けられた下ネジ部26が螺入されることにより,塞がれた状態になっている。このように弁室31の上面に螺入されるネジ部26の周面には,弁室31の上面を密閉するためのOリング39を装着してある。そして,前述のように遮断弁本体30を図示しない車両のシャーシーなどに固定し,遮断弁本体30に一体的に構成された弁室31の上面にネジ部26を螺入して,弁部11とソレノイド部10を一体的に構成することにより,遮断弁7全体が,図示しない車両のシャーシーなどに固定されている。
弁室31の内部には弁体40が挿入されている。図3に示すように,弁体40の上面には,凹部41が形成されており,弁体40の周面には,この凹部41を横に貫くように,一対の孔42が設けられている。プランジャ27の下端には円柱部43が設けられており,この円柱部43にも,横に貫く孔44が設けられている。そして,図2に示すように,弁体40上面の凹部41にプランジャ27下端の円柱部43を挿入し,孔42と孔44を揃えて,それらに軸45を通すことにより,弁体40は,プランジャ27の下端に連結されている。これにより,弁体40は,プランジャ27と一体的に昇降するようになっている。
但し,これら孔42と孔44の少なくとも一方は軸45を余裕を持って挿入できる大きさに設定され,孔42と孔44の少なくとも一方の内面と軸45の外周面との間には適当な隙間が形成されている。このため,前述のように上部コイル17の磁力でプランジャ27が引き上げられ,弁体40がプランジャ27に引き続いて上昇する際には,弁体40は,プランジャ27よりも僅かに遅れたタイミングで上昇を開始するようになっている。
弁体40の内部には,弁体40の中心軸の位置において上下に貫通する圧抜き通路50が設けられている。図4に示すように,弁体40上面に形成された凹部41の底面には,この圧抜き通路50の上端開口部の周りを囲んで円形に配置された突起51が設けてある。一方,図2に示すように,この突起51と対面するプランジャ27の下端面(円柱部43の下端面)には,ゴムなどからなる圧抜き封止部材52が取り付けてある。
図5に示すように,プランジャ27の下端面(円柱部43の下端面)に凹部55が形成してあり,この凹部55に,円盤形状の圧抜き封止部材52を下から挿入し,圧抜き封止部材52の下面外周縁をワッシャ56で押さえることにより,圧抜き封止部材52が凹部55から抜け落ちないように支持されている。但し,圧抜き封止部材52の下面は,ワッシャ56の中央に形成された円孔部において下方に露出した状態になっている。
図6に示すように,圧抜き封止部材52の上面及び周面には,複数の溝57が設けられている。これにより,図5に示すように,圧抜き封止部材52が凹部55に挿入された状態において,圧抜き封止部材52の上面とプランジャ27の下端面(円柱部43の下端面)との間の雰囲気が,これら溝57を通過して,外部(弁室31内)に円滑に抜け出ることができるようになっている。
図2に示すように,プランジャ27がスプリング28の押圧力で下方に押し下げられることにより,弁体40が下降し,遮断弁7が閉じられた状態では,弁体40において圧抜き通路50の上端開口部周りに設けられた突起51が,プランジャ27下端面の圧抜き封止部材52に密着し,圧抜き通路50が塞がれるようになっている。
図2に示すように,弁室31の底面には,支持部材60が取り付けてあり,この支持部材60上面には,ゴムなどからなる封止部材61が装着してある。図7に示すように,支持部材60は円盤形状をなしており,この支持部材60の中心軸の位置に,前述の二次側連通孔36が貫通して設けられている。支持部材60上面には,二次側連通孔36の上端開口部の周りを囲むように配置された円形溝62が設けてある。そして,前述の封止部材61がこの円形溝62に埋め込むようにして配置されている。
図4に示すように,弁体40の下面周縁部には環状の突起65が形成されている。図2に示すように,プランジャ27がスプリング28の押圧力で下方に押し下げられることにより,弁体40が下降して,遮断弁7が閉じられた状態では,弁体40の下面に設けられた突起65が,弁室31の底面に配置された封止部材61に密着し,二次側連通孔36の上端開口部が塞がれるようになっている。
さて,図1に示した燃料供給機構1において,先ず,燃料タンク2にガス燃料を補給する場合は,補給路8から高圧のガス燃料を圧入する。こうして圧入されたガス燃料は,マニホールド4で分岐した後,それぞれの燃料供給路3を通り,車両の左右両側に配置された燃料タンク2にそれぞれ充填される。
このように燃料タンク2にガス燃料を補給する際には,遮断弁7に対し,二次側の接続孔33からガス燃料が入り,一次側の接続孔32からガス燃料が出て行くこととなる。この場合,遮断弁7の内部では,図8に示すように,二次側連通孔36から弁室31の底面に向かってガス燃料が流れ込み,その圧力によって,弁体40の下面を押圧し,弁体40及びプランジャ27をスプリング28の押圧力に抗して押し上げる。
こうして弁体40が上昇すると,弁体40の下面に設けられた突起65が,弁室31の底面に配置された封止部材61から上方に離れることにより,二次側連通孔36の上端開口部が開かれる。これにより,二次側連通孔36と弁室31が通じる状態となり,二次側の接続孔33から二次側連通孔36を通って弁室31内にガス燃料が流れ込み,更に,ガス燃料は,一次側連通孔35から一次側の接続孔32へと通ることとなる。
また,こうして燃料タンク2にガス燃料を補給する場合には,二次側の接続孔33と二次側連通孔36の間に設けたフィルタ38により,予め濾過した状態で,弁室31内にガス燃料を供給できるので,二次側の接続孔33から弁室31内に塵埃等を持ち込む心配がない。
次に,燃料タンク2へのガス燃料の補給を終了し,補給路8からの高圧のガス燃料の圧入を中止すると,プランジャ27がスプリング28の押圧力で下方に押し下げられることにより,弁体40が下降し,図2に示すように,遮断弁7が閉じられる。この場合,弁体40において圧抜き通路50の上端開口部周りに設けられた突起51が,プランジャ27下端面の圧抜き封止部材52に密着し,圧抜き通路50が塞がれた状態となる。また,弁体40の下面に設けられた突起65が,弁室31の底面に配置された封止部材61に密着し,二次側連通孔36の上端開口部が塞がれた状態となる。
このように圧抜き通路50の上端開口部と二次側連通孔36の上端開口部が塞がれた状態では,燃料タンク2に連通している一次側連通孔35は,燃料タンク2内のガス圧と等しい高圧であるが,二次側連通孔36は,一次側連通孔35に比べて低圧となる。この圧力差により,弁体40は弁室31の底面に向かって押し付けられるので,遮断弁7が閉じられた状態がしっかりと維持される。
一方,図示しないエンジンを稼動させるために,燃料タンク2に充填されているガス燃料を,燃料供給路3及びマニホールド4を介してエンジンに供給する場合は,遮断弁7を開いた状態にする。この場合,遮断弁7が閉じられた状態から,プランジャ27を引き上げて,遮断弁7を開く時には,低抵抗の下部コイル18に.電圧を印加して上部コイル17に大電流を流し,強い磁力でプランジャ27をスプリング28の押圧力に抗して引き上げる。
なお,前述のように遮断弁7が閉じられた状態では,一次側連通孔35と二次側連通孔36の圧力差により,弁体40が弁室31の底面に向かってしっかりと押し付けられているので,このように遮断弁7を開き始める時に,弁体40を無理やり引き上げようとすると,かなりの力が必要であり,下部コイル18に印加する電圧も相当の高電圧にする必要がある。しかしながら,図示の遮断弁7では,前述のように,弁体40上面の凹部41周面に形成した孔42とプランジャ27下端の円柱部43に形成した孔44の少なくとも一方の内面と軸45の外周面との間に適当な隙間を形成しているので,このように遮断弁7を開き始める時においては,弁体40は,プランジャ27よりも僅かに遅れたタイミングで上昇を開始することとなる。
このため,図9に示すように,遮断弁7を開き始めた直後においては,弁体40は,下面の突起65を弁室31底面の封止部材61に未だ密着させたままであるが,下部コイル18に発生した磁力によって,プランジャ27のみが先行して僅かに上昇させられた状態となる。このように弁体40がプランジャ27よりも僅かに遅れたタイミングで上昇を開始することにより,遮断弁7を開き始めた直後においては,プランジャ27下端面の圧抜き封止部材52の下面が,弁体40において圧抜き通路50の上端開口部周りに設けられた突起51から上方に僅かに離れ,圧抜き通路50が開いた状態となる。
これにより,遮断弁7を開き始めた直後においては,一次側の接続孔32から一次側連通孔35を介して弁室31内に供給されていた高圧のガス燃料が,圧抜き通路50を通って,二次側連通孔36に抜け出ることとなり,一次側連通孔35と二次側連通孔36の圧力差が緩和される。そして,このように一次側連通孔35と二次側連通孔36の圧力差を小さくしてから,プジンジャ27に引き続いて弁体40を引き上げることにより,弁体40を比較的小さい力で引き上げることが可能となり,下部コイル18に印加する電圧をなるべく小さくできるようになる。
また,このように遮断弁7を開き始めた直後において,弁室31内から圧抜き通路50を通って二次側連通孔36にガス燃料が抜け出る際には,先に図5,6で説明したように,圧抜き封止部材52の上面とプランジャ27の下端面(円柱部43の下端面)との間に溜まっていた高圧ガス雰囲気が,圧抜き封止部材52の上面及び周面に形成された溝57を通過して,外部(弁室31内)に円滑に抜け出ることができるので,圧抜き封止部材52の下面が圧抜き通路50の上端開口部に向かって押し出されることが無く,圧抜き通路50を確実に開いた状態とすることができる。
こうして,プランジャ27と弁体40が,スプリング28の押圧力に抗して下部コイル18の磁力で円滑に引き上げられると,図8に示すように,弁体40の下面に設けられた突起65が,弁室31の底面に配置された封止部材61から上方に離れ,二次側連通孔36の上端開口部が開かれた状態となる。これにより,二次側連通孔36と弁室31が通じた状態となり,燃料タンク2に充填された高圧のガス燃料が,一次側の接続孔32から一次側連通孔35,弁室31,二次側連通孔36,二次側の接続孔33の順に通過し,燃料供給路3を通り,マニホールド4を介して図示しないエンジンに供給される。
そして,このようにプランジャ27と弁体40を下部コイル18の磁力でしっかりと引き上げて遮断弁7を開いた後は,高抵抗の上部コイル17に電圧を印加し,その磁力で,プランジャ27を引き上げた状態に保持する。これにより,省電力化が達成される。
また,このように図示しないエンジンにガス燃料を供給する場合も,一次側の接続孔32と一次側連通孔35の間に設けたフィルタ37により,予め濾過した状態で,弁室31内にガス燃料を供給できるので,一次側の接続孔32から弁室31内に塵埃等を持ち込む心配がない。
この遮断弁7にあっては,弁体40下面の突起65と密着する封止部材61が弁室31の底面に設けられているので,エンジンへのガス燃料供給時において,上部コイル17や下部コイル18に通電することによって発生した熱によりプランジャ27や弁体40が高温となっても,弁体40が上昇して封止部材61から上方に離れることにより,その熱が封止部材61に直接伝わらなくなる。また,遮断弁7を固定するために,通常は,遮断弁本体30が,車両のシャーシーなどに固定されるので,遮断弁本体30側の熱はシャーシーなどに逃げやすく,遮断弁本体30は,プランジャ27や弁体40に比べて熱容量が相当に大きい。そのため,エンジンへのガス燃料供給時において,封止部材61はプランジャ27や弁体40の温度までは加熱されない。
また一方,燃料タンク2にガス燃料を補給する場合において,補給路8から高圧のガス燃料を圧入することにより,いわゆる断熱膨張の現象が生じ,遮断弁7が冷却されるが,この場合も,遮断弁本体30の熱がシャーシーなどに逃げやすく,封止部材61はガス燃料の温度までは冷却されない。また,このように燃料タンク2にガス燃料を補給する場合,図8に示すように,二次側連通孔36から弁室31内に向かって上向きに高圧のガス燃料が流れ込むことになり,ガス燃料が流れが弁室31の底面に配置された封止部材61に直接当たる心配がなく,高圧のガス燃料の流れによって封止部材61を破損する心配が少ない。このため,この遮断弁7によれば,従来の遮断弁に比べて,封止部材61の温度差を,低温時と高温時で小さくでき,熱疲労などによる劣化が進行しにくく,また,封止部材61が高圧ガスの流れに直接曝されないため,風圧により封止部材61が変形したり,破損したり心配も低減される。
また,この遮断弁7にあっては,弁室31の底面に,封止部材61を装着した支持部材60を取り付けているが,かかる構成によれば,封止部材61を支持部材60に取り付ける工程と,封止部材61を装着した支持部材60を弁室31の底面に取り付ける工程を別に行うことが可能である。このため,封止部材61を支持部材60に取り付けるために加硫処理などを行う場合は,(遮断弁本体30全体でなく)支持部材60だけを処理炉に搬入すればよく,処理効率が良い。また,封止部材61を支持部材60に取り付けやすくするために,支持部材60上面に設けた円形溝62内面を粗面化処理する場合にも,支持部材60が遮断弁本体30と別体であるため,支持部材60のみを対象にショットブラスト処理等すればよく,処理効率が良い。さらにまた,封止部材61が支持部材60上面の円形溝62内に配置されているので,封止部材61の破損が少なく,また,封止部材61が円形溝62内から外れる心配も少ない。
また,この遮断弁7にあっては,燃料タンク2にガス燃料を補給する場合は,フィルタ38で濾過して弁室31内にガス燃料を供給し,エンジンにガス燃料を供給する場合は,フィルタ37で濾過して弁室31内にガス燃料を供給するので,弁室31内は常に塵埃等のない清浄な状態に保たれ,動作不良などの要因が排除される。
以上,本発明の好ましい実施の形態の一例を示したが,本発明はここに例示した形態に限定されない。例えば,本発明の遮断弁と燃料供給路は,トラック以外の,他のバス,乗用車などといった車両にも適用でき,また,エンジン以外の燃焼機関に燃料を供給する機構にも採用される。また,燃料はガス燃料に限らず,液体燃料にも適用可能である。また,燃料タンクは2つに限らず,1つでも3つ以上でも良い。
産業上の利用可能性
本発明によれば,封止部材が劣化しにくく,耐久性に優れた遮断弁を提供することができる。また,そのような遮断弁を用いて,性能の良い燃料供給機構を構成できる。
【図面の簡単な説明】
図1は,本発明の実施の形態にかかる燃料供給機構の説明図である。
図2は,本発明の実施の形態にかかる遮断弁の縦断面図であり,閉じた状態を示している。
図3は,プランジャと弁体の斜視図である。
図4は,斜め上方から見た弁体の縦断面である。
図5は,プランジャ下端の拡大の縦断面である。
図6は,圧抜き封止部材の拡大斜視図である。
図7は,斜め上方から見た支持部材の縦断面である。
図8は,弁体が上昇した状態の弁室の拡大断面図である。
図9は,弁体が未だ上昇せず,プランジャのみが先行して僅かに上昇した状態の弁室の拡大断面図である。
本発明は,高圧のガス燃料などの流体燃料の流路に設けられる遮断弁に関し,更に,そのような遮断弁を備えた燃料供給機構に関する。
発明の背景
近年,環境問題やエネルギー問題の観点から,ディーゼル車に代わりガス自動車の開発が進められている。かかるガス自動車にあっては,ガス燃料(天然ガス)を高圧に圧縮して燃料タンクに貯蔵している。そして,燃料タンクから燃焼機関であるエンジンにガス燃料を供給する燃料供給路には,エンジンに対する燃料供給をON/OFFするための遮断弁が設けられている。
このようなガス自動車の燃料供給路に設けられる遮断弁は,電磁ソレノイドで昇降される弁体を弁室内に配置し,弁体の下降時に弁室の底面に形成された連通孔を塞いで燃料供給をOFFとし,弁体の上昇時に弁室の底面に形成された連通孔を開放することにより燃料供給をONにするように構成されている。
また,遮断弁に関し,従来,例えば特開平10−141516号の電磁弁が開示されている。この特開平10−141516号の電磁弁では,弁室の底面をテーパー面に形成し,弁体の下端に装着したOリングをテーパー面に押し付けることにより,連通孔を塞ぎ,燃料供給をOFFにするようになっている。
ところで,ガス自動車に搭載される燃料タンクには,通常一箇所にしかガス燃料の出入口が設けられておらず,そこには燃料供給路が接続されている。従って,燃料タンクにガス燃料を補給する場合も,その燃料供給路を通じてでないと補給ができない。そこで従来より,燃料の補給路を燃料供給路に接続して,燃料タンクに高圧のガス燃料を補給することが行われている。またこの場合,ガス燃料の補給路をエンジンと遮断弁の間に接続している。
しかしながら,補給路から補給した高圧のガス燃料を,遮断弁を通過させて燃料タンクに補給しようとすると,従来の遮断弁では,封止部材であるOリングが損傷する問題があった。即ち,燃料タンクにガス燃料を補給する場合,高圧ガスを注入するため,補給されたガスは断熱膨張の状態となる。このため,遮断弁には低温のガス燃料が通過することになるが,従来の遮断弁では,ガス燃料の補給時にOリングが断熱膨張したガス燃料とほぼ同じ相当の低温まで冷却されてしまう。一方,電磁ソレノイドに通電して弁体を上昇させ,燃料供給をONにした場合,通電によって発生した熱で弁体が相当に高温となるが,従来の遮断弁では,このような弁体を上昇時に,弁体の下端に取り付けられたOリングも弁体同様に相当の高温に加熱されてしまう。このため従来の遮断弁では,封止部材であるOリングの温度差が,低温時と高温時で大きいため,熱疲労により劣化してしまう。
また,従来の遮断弁では,ガス燃料の補給時に,弁体の下端に装着されたOリングが補給された高圧ガスの流れに直接曝されるため,風圧によりOリングが変形し,破損する心配もあった。また,高圧ガスの圧力でOリングが切断して弁体から外れ,封止部材自体がなくなる可能性もあった。
このようにOリングが損傷すると,遮断弁によって連通孔を塞ぐことができなくなり,燃料供給を正常にOFFできなくなってしまう。また,そのような状態を防ぐためには,Oリングを頻繁に交換しなければならず,メンテナンスが煩雑となる。
そこで従来は,遮断弁を迂回するバイパス回路を燃料供給路に設け,ガス燃料の補給時には,バイパス回路を介して燃料タンクにガス燃料を補給せざるを得なかった。このため従来は,遮断弁とバイパス回路を切り替える切換え弁やそれらの制御機構も必要となり,燃料供給機構が複雑で,コストダウンの妨げとなっていた。
発明の開示
従って本発明の目的は,封止部材が劣化しにくい遮断弁を提供することにある。
この目的を達成するために,本発明にあっては,遮断弁であって,一次側と二次側の間に形成される弁室内にて昇降する弁体を備え,この弁体の下降時に弁室の底面に形成された連通孔を塞ぎ,弁体の上昇時に弁室の底面に形成された連通孔を開放するように構成され,弁体の下降時に弁体の下面と密着する封止部材を,弁室の底面において,連通孔を囲む位置に配置した。
弁体の下面に環状の突起を形成し,弁体の下降時に,この突起と封止部材を密着させるように構成しても良い。また,一次側の接続孔及び二次側の接続孔と弁室を一体的な遮断弁本体に形成し,この遮断弁本体の弁室の底面に,封止部材を支持する支持部材を取り付けても良い。この場合,支持部材の上面に環状の溝を形成し,この溝に封止部材を挿入した構成としても良い。また,一次側の接続孔及び/又は及び二次側の接続孔にフィルタを設けても良い。
また,本発明にあっては,燃料タンクと燃焼機関を結ぶ燃料供給路に,このような遮断弁を設けた燃料供給機構であって,流体燃料の補給路を,燃焼機関と遮断弁の間において燃料供給路に接続したことを特徴としている。
本発明の遮断弁にあっては,封止部材が弁室の底面に設けられているので,例えば電磁ソレノイドに通電して弁体を上昇させた際には,弁体が弁室の底面から上方に離れた状態になる。このため,弁体が相当に高温となったような場合でも,弁体が上昇している間は,弁体の熱が封止部材に直接伝わらない。また,遮断弁を固定するために,通常は,一次側の接続孔及び二次側の接続孔と弁室を一体的に形成している遮断弁本体が,自動車のシャーシーなどに固定されるので,遮断弁本体側の熱はシャーシーなどに逃げやすく,遮断弁本体は,弁体に比べて熱容量が相当に大きい。そのため,燃料供給時においても,封止部材は弁体の温度までは加熱されなくなる。また一方,燃料タンクに燃料を補給する場合にも,遮断弁本体の熱容量が大きいことにより,封止部材は燃料の温度までは冷却されない。このため,本発明の遮断弁にあっては,従来の遮断弁に比べて,封止部材の温度差が,低温時と高温時で小さくなり,熱疲労などによる劣化が進行しにくい。
発明を実施するための最良の形態
以下,本発明の好ましい実施の形態にかかる遮断弁と燃料供給路を,図面を参照にして説明する。図1は,例えばトラックなどに採用される,本発明の実施の形態にかかる燃料供給機構1の説明図である。
この燃料供給機構1は,2つの燃料タンク2を備えており,これら燃料タンク2には,燃料供給路3がそれぞれ接続してある。予め燃料タンク2に充填されたガス燃料を,これら燃料供給路3に通し,マニホールド4を介して,燃焼機関としての図示しないエンジンに供給するようになっている。2つの燃料タンク2は,例えばトラックなどの車両の左右両側にそれぞれ配置されている。
このように燃料タンク2と図示しないエンジンを結ぶ燃料供給路3には,元弁6と,本発明の実施の形態にかかる遮断弁7が,それぞれ設けてある。元弁6は,通常は開かれている。遮断弁7は,トラックの走行時など,図示しないエンジンにガス燃料を供給する場合と,後述するように燃料タンク2にガス燃料を補給する場合に開かれるようになっている。
図示の例では,マニホールド4に燃料の補給路8が接続してある。これにより,補給路8は,図示しないエンジンと遮断弁7の間において,マニホールド4を介してそれぞれの燃料供給路3に接続されている。
図2は,本発明の実施の形態にかかる遮断弁7の縦断面図であり,遮断弁7が閉じた状態を示している。この遮断弁7は,駆動手段としてのソレノイド部10が上部に設けられ,開閉操作を行う弁部11が下部に設けられた構成になっている。
ソレノイド部10は,ケーシング15によって覆われており,ケーシング15の内部中央に配置されたコア16の周りには,上部コイル17と下部コイル18が上下2段に巻回してある。コア16の上端に形成された上ネジ部19は,ケーシング15の上面を貫通し,そこにナット20を螺合することにより,コア16とケーシング15が固定されている。
コア16の下部には,円筒部25が取り付てある。円筒部25の上端は,コア16の周面に溶接固定してある。円筒部25の下端外周には,後述する遮断弁本体30に螺合させるための下ネジ部26が取り付てある。
コア16の下方には,円柱状のプランジャ27が,コア16と同軸上に直列に挿入してある。プランジャ27は,円筒部25内にて昇降できるようになっている。コア16とプランジャ27との間にはスプリング28が配置してあり,スプリング28の押圧力により,プランジャ27は常時下方に向かって付勢されている。
上部コイル17と下部コイル18には,所定の電圧を適宜印加できるようになっている。後述するように,この遮断弁7を開く時には,低抵抗の下部コイル18に電圧が印加され,これにより,下部コイル18には大電流が流れて強い磁力が発生し,プランジャ27をスプリング28の押圧力に抗して強い磁力で引き上げるようになっている。一方,遮断弁7を開いた後は,高抵抗の上部コイル17に電圧が印加され,これにより,上部コイル17には小電流が流れて電力消費が低減され,上部コイル17に発生した磁力で,プランジャ27を引き上げた状態に保持するようになっている。
弁部11には,遮断弁本体30が設けられている。遮断弁本体30は,図示しない車両のシャーシーなどに固定されている。この遮断弁本体30の内部に弁室31が形成されている。また,図示の例では,遮断弁本体30の左側面に一次側の接続孔32が形成され,遮断弁本体30の右側面に二次側の接続孔33が形成されている。これら一次側の接続孔32と二次側の接続孔33には,先に図1に示した燃料供給路3がそれぞれ接続してあり,一次側の接続孔32は,燃料供給路3を介して燃料タンク2に連通し,二次側の接続孔33は,燃料供給路3を介して図示しないエンジンに連通している。
弁室31の側面には一次側連通孔35が開口しており,この一次側連通孔35を介して,弁室31は一次側の接続孔32に連通している。また,弁室31の底面には二次側連通孔36が開口しており,この二次側連通孔36を介して,弁室31は二次側の接続孔33に連通している。一次側の接続孔32と一次側連通孔35の間及び二次側の接続孔33と二次側連通孔36の間には,フィルタ37,38がそれぞれ設けてある。
弁室31の上面は,前述のように,円筒部25の下端外周に取り付けられた下ネジ部26が螺入されることにより,塞がれた状態になっている。このように弁室31の上面に螺入されるネジ部26の周面には,弁室31の上面を密閉するためのOリング39を装着してある。そして,前述のように遮断弁本体30を図示しない車両のシャーシーなどに固定し,遮断弁本体30に一体的に構成された弁室31の上面にネジ部26を螺入して,弁部11とソレノイド部10を一体的に構成することにより,遮断弁7全体が,図示しない車両のシャーシーなどに固定されている。
弁室31の内部には弁体40が挿入されている。図3に示すように,弁体40の上面には,凹部41が形成されており,弁体40の周面には,この凹部41を横に貫くように,一対の孔42が設けられている。プランジャ27の下端には円柱部43が設けられており,この円柱部43にも,横に貫く孔44が設けられている。そして,図2に示すように,弁体40上面の凹部41にプランジャ27下端の円柱部43を挿入し,孔42と孔44を揃えて,それらに軸45を通すことにより,弁体40は,プランジャ27の下端に連結されている。これにより,弁体40は,プランジャ27と一体的に昇降するようになっている。
但し,これら孔42と孔44の少なくとも一方は軸45を余裕を持って挿入できる大きさに設定され,孔42と孔44の少なくとも一方の内面と軸45の外周面との間には適当な隙間が形成されている。このため,前述のように上部コイル17の磁力でプランジャ27が引き上げられ,弁体40がプランジャ27に引き続いて上昇する際には,弁体40は,プランジャ27よりも僅かに遅れたタイミングで上昇を開始するようになっている。
弁体40の内部には,弁体40の中心軸の位置において上下に貫通する圧抜き通路50が設けられている。図4に示すように,弁体40上面に形成された凹部41の底面には,この圧抜き通路50の上端開口部の周りを囲んで円形に配置された突起51が設けてある。一方,図2に示すように,この突起51と対面するプランジャ27の下端面(円柱部43の下端面)には,ゴムなどからなる圧抜き封止部材52が取り付けてある。
図5に示すように,プランジャ27の下端面(円柱部43の下端面)に凹部55が形成してあり,この凹部55に,円盤形状の圧抜き封止部材52を下から挿入し,圧抜き封止部材52の下面外周縁をワッシャ56で押さえることにより,圧抜き封止部材52が凹部55から抜け落ちないように支持されている。但し,圧抜き封止部材52の下面は,ワッシャ56の中央に形成された円孔部において下方に露出した状態になっている。
図6に示すように,圧抜き封止部材52の上面及び周面には,複数の溝57が設けられている。これにより,図5に示すように,圧抜き封止部材52が凹部55に挿入された状態において,圧抜き封止部材52の上面とプランジャ27の下端面(円柱部43の下端面)との間の雰囲気が,これら溝57を通過して,外部(弁室31内)に円滑に抜け出ることができるようになっている。
図2に示すように,プランジャ27がスプリング28の押圧力で下方に押し下げられることにより,弁体40が下降し,遮断弁7が閉じられた状態では,弁体40において圧抜き通路50の上端開口部周りに設けられた突起51が,プランジャ27下端面の圧抜き封止部材52に密着し,圧抜き通路50が塞がれるようになっている。
図2に示すように,弁室31の底面には,支持部材60が取り付けてあり,この支持部材60上面には,ゴムなどからなる封止部材61が装着してある。図7に示すように,支持部材60は円盤形状をなしており,この支持部材60の中心軸の位置に,前述の二次側連通孔36が貫通して設けられている。支持部材60上面には,二次側連通孔36の上端開口部の周りを囲むように配置された円形溝62が設けてある。そして,前述の封止部材61がこの円形溝62に埋め込むようにして配置されている。
図4に示すように,弁体40の下面周縁部には環状の突起65が形成されている。図2に示すように,プランジャ27がスプリング28の押圧力で下方に押し下げられることにより,弁体40が下降して,遮断弁7が閉じられた状態では,弁体40の下面に設けられた突起65が,弁室31の底面に配置された封止部材61に密着し,二次側連通孔36の上端開口部が塞がれるようになっている。
さて,図1に示した燃料供給機構1において,先ず,燃料タンク2にガス燃料を補給する場合は,補給路8から高圧のガス燃料を圧入する。こうして圧入されたガス燃料は,マニホールド4で分岐した後,それぞれの燃料供給路3を通り,車両の左右両側に配置された燃料タンク2にそれぞれ充填される。
このように燃料タンク2にガス燃料を補給する際には,遮断弁7に対し,二次側の接続孔33からガス燃料が入り,一次側の接続孔32からガス燃料が出て行くこととなる。この場合,遮断弁7の内部では,図8に示すように,二次側連通孔36から弁室31の底面に向かってガス燃料が流れ込み,その圧力によって,弁体40の下面を押圧し,弁体40及びプランジャ27をスプリング28の押圧力に抗して押し上げる。
こうして弁体40が上昇すると,弁体40の下面に設けられた突起65が,弁室31の底面に配置された封止部材61から上方に離れることにより,二次側連通孔36の上端開口部が開かれる。これにより,二次側連通孔36と弁室31が通じる状態となり,二次側の接続孔33から二次側連通孔36を通って弁室31内にガス燃料が流れ込み,更に,ガス燃料は,一次側連通孔35から一次側の接続孔32へと通ることとなる。
また,こうして燃料タンク2にガス燃料を補給する場合には,二次側の接続孔33と二次側連通孔36の間に設けたフィルタ38により,予め濾過した状態で,弁室31内にガス燃料を供給できるので,二次側の接続孔33から弁室31内に塵埃等を持ち込む心配がない。
次に,燃料タンク2へのガス燃料の補給を終了し,補給路8からの高圧のガス燃料の圧入を中止すると,プランジャ27がスプリング28の押圧力で下方に押し下げられることにより,弁体40が下降し,図2に示すように,遮断弁7が閉じられる。この場合,弁体40において圧抜き通路50の上端開口部周りに設けられた突起51が,プランジャ27下端面の圧抜き封止部材52に密着し,圧抜き通路50が塞がれた状態となる。また,弁体40の下面に設けられた突起65が,弁室31の底面に配置された封止部材61に密着し,二次側連通孔36の上端開口部が塞がれた状態となる。
このように圧抜き通路50の上端開口部と二次側連通孔36の上端開口部が塞がれた状態では,燃料タンク2に連通している一次側連通孔35は,燃料タンク2内のガス圧と等しい高圧であるが,二次側連通孔36は,一次側連通孔35に比べて低圧となる。この圧力差により,弁体40は弁室31の底面に向かって押し付けられるので,遮断弁7が閉じられた状態がしっかりと維持される。
一方,図示しないエンジンを稼動させるために,燃料タンク2に充填されているガス燃料を,燃料供給路3及びマニホールド4を介してエンジンに供給する場合は,遮断弁7を開いた状態にする。この場合,遮断弁7が閉じられた状態から,プランジャ27を引き上げて,遮断弁7を開く時には,低抵抗の下部コイル18に.電圧を印加して上部コイル17に大電流を流し,強い磁力でプランジャ27をスプリング28の押圧力に抗して引き上げる。
なお,前述のように遮断弁7が閉じられた状態では,一次側連通孔35と二次側連通孔36の圧力差により,弁体40が弁室31の底面に向かってしっかりと押し付けられているので,このように遮断弁7を開き始める時に,弁体40を無理やり引き上げようとすると,かなりの力が必要であり,下部コイル18に印加する電圧も相当の高電圧にする必要がある。しかしながら,図示の遮断弁7では,前述のように,弁体40上面の凹部41周面に形成した孔42とプランジャ27下端の円柱部43に形成した孔44の少なくとも一方の内面と軸45の外周面との間に適当な隙間を形成しているので,このように遮断弁7を開き始める時においては,弁体40は,プランジャ27よりも僅かに遅れたタイミングで上昇を開始することとなる。
このため,図9に示すように,遮断弁7を開き始めた直後においては,弁体40は,下面の突起65を弁室31底面の封止部材61に未だ密着させたままであるが,下部コイル18に発生した磁力によって,プランジャ27のみが先行して僅かに上昇させられた状態となる。このように弁体40がプランジャ27よりも僅かに遅れたタイミングで上昇を開始することにより,遮断弁7を開き始めた直後においては,プランジャ27下端面の圧抜き封止部材52の下面が,弁体40において圧抜き通路50の上端開口部周りに設けられた突起51から上方に僅かに離れ,圧抜き通路50が開いた状態となる。
これにより,遮断弁7を開き始めた直後においては,一次側の接続孔32から一次側連通孔35を介して弁室31内に供給されていた高圧のガス燃料が,圧抜き通路50を通って,二次側連通孔36に抜け出ることとなり,一次側連通孔35と二次側連通孔36の圧力差が緩和される。そして,このように一次側連通孔35と二次側連通孔36の圧力差を小さくしてから,プジンジャ27に引き続いて弁体40を引き上げることにより,弁体40を比較的小さい力で引き上げることが可能となり,下部コイル18に印加する電圧をなるべく小さくできるようになる。
また,このように遮断弁7を開き始めた直後において,弁室31内から圧抜き通路50を通って二次側連通孔36にガス燃料が抜け出る際には,先に図5,6で説明したように,圧抜き封止部材52の上面とプランジャ27の下端面(円柱部43の下端面)との間に溜まっていた高圧ガス雰囲気が,圧抜き封止部材52の上面及び周面に形成された溝57を通過して,外部(弁室31内)に円滑に抜け出ることができるので,圧抜き封止部材52の下面が圧抜き通路50の上端開口部に向かって押し出されることが無く,圧抜き通路50を確実に開いた状態とすることができる。
こうして,プランジャ27と弁体40が,スプリング28の押圧力に抗して下部コイル18の磁力で円滑に引き上げられると,図8に示すように,弁体40の下面に設けられた突起65が,弁室31の底面に配置された封止部材61から上方に離れ,二次側連通孔36の上端開口部が開かれた状態となる。これにより,二次側連通孔36と弁室31が通じた状態となり,燃料タンク2に充填された高圧のガス燃料が,一次側の接続孔32から一次側連通孔35,弁室31,二次側連通孔36,二次側の接続孔33の順に通過し,燃料供給路3を通り,マニホールド4を介して図示しないエンジンに供給される。
そして,このようにプランジャ27と弁体40を下部コイル18の磁力でしっかりと引き上げて遮断弁7を開いた後は,高抵抗の上部コイル17に電圧を印加し,その磁力で,プランジャ27を引き上げた状態に保持する。これにより,省電力化が達成される。
また,このように図示しないエンジンにガス燃料を供給する場合も,一次側の接続孔32と一次側連通孔35の間に設けたフィルタ37により,予め濾過した状態で,弁室31内にガス燃料を供給できるので,一次側の接続孔32から弁室31内に塵埃等を持ち込む心配がない。
この遮断弁7にあっては,弁体40下面の突起65と密着する封止部材61が弁室31の底面に設けられているので,エンジンへのガス燃料供給時において,上部コイル17や下部コイル18に通電することによって発生した熱によりプランジャ27や弁体40が高温となっても,弁体40が上昇して封止部材61から上方に離れることにより,その熱が封止部材61に直接伝わらなくなる。また,遮断弁7を固定するために,通常は,遮断弁本体30が,車両のシャーシーなどに固定されるので,遮断弁本体30側の熱はシャーシーなどに逃げやすく,遮断弁本体30は,プランジャ27や弁体40に比べて熱容量が相当に大きい。そのため,エンジンへのガス燃料供給時において,封止部材61はプランジャ27や弁体40の温度までは加熱されない。
また一方,燃料タンク2にガス燃料を補給する場合において,補給路8から高圧のガス燃料を圧入することにより,いわゆる断熱膨張の現象が生じ,遮断弁7が冷却されるが,この場合も,遮断弁本体30の熱がシャーシーなどに逃げやすく,封止部材61はガス燃料の温度までは冷却されない。また,このように燃料タンク2にガス燃料を補給する場合,図8に示すように,二次側連通孔36から弁室31内に向かって上向きに高圧のガス燃料が流れ込むことになり,ガス燃料が流れが弁室31の底面に配置された封止部材61に直接当たる心配がなく,高圧のガス燃料の流れによって封止部材61を破損する心配が少ない。このため,この遮断弁7によれば,従来の遮断弁に比べて,封止部材61の温度差を,低温時と高温時で小さくでき,熱疲労などによる劣化が進行しにくく,また,封止部材61が高圧ガスの流れに直接曝されないため,風圧により封止部材61が変形したり,破損したり心配も低減される。
また,この遮断弁7にあっては,弁室31の底面に,封止部材61を装着した支持部材60を取り付けているが,かかる構成によれば,封止部材61を支持部材60に取り付ける工程と,封止部材61を装着した支持部材60を弁室31の底面に取り付ける工程を別に行うことが可能である。このため,封止部材61を支持部材60に取り付けるために加硫処理などを行う場合は,(遮断弁本体30全体でなく)支持部材60だけを処理炉に搬入すればよく,処理効率が良い。また,封止部材61を支持部材60に取り付けやすくするために,支持部材60上面に設けた円形溝62内面を粗面化処理する場合にも,支持部材60が遮断弁本体30と別体であるため,支持部材60のみを対象にショットブラスト処理等すればよく,処理効率が良い。さらにまた,封止部材61が支持部材60上面の円形溝62内に配置されているので,封止部材61の破損が少なく,また,封止部材61が円形溝62内から外れる心配も少ない。
また,この遮断弁7にあっては,燃料タンク2にガス燃料を補給する場合は,フィルタ38で濾過して弁室31内にガス燃料を供給し,エンジンにガス燃料を供給する場合は,フィルタ37で濾過して弁室31内にガス燃料を供給するので,弁室31内は常に塵埃等のない清浄な状態に保たれ,動作不良などの要因が排除される。
以上,本発明の好ましい実施の形態の一例を示したが,本発明はここに例示した形態に限定されない。例えば,本発明の遮断弁と燃料供給路は,トラック以外の,他のバス,乗用車などといった車両にも適用でき,また,エンジン以外の燃焼機関に燃料を供給する機構にも採用される。また,燃料はガス燃料に限らず,液体燃料にも適用可能である。また,燃料タンクは2つに限らず,1つでも3つ以上でも良い。
産業上の利用可能性
本発明によれば,封止部材が劣化しにくく,耐久性に優れた遮断弁を提供することができる。また,そのような遮断弁を用いて,性能の良い燃料供給機構を構成できる。
【図面の簡単な説明】
図1は,本発明の実施の形態にかかる燃料供給機構の説明図である。
図2は,本発明の実施の形態にかかる遮断弁の縦断面図であり,閉じた状態を示している。
図3は,プランジャと弁体の斜視図である。
図4は,斜め上方から見た弁体の縦断面である。
図5は,プランジャ下端の拡大の縦断面である。
図6は,圧抜き封止部材の拡大斜視図である。
図7は,斜め上方から見た支持部材の縦断面である。
図8は,弁体が上昇した状態の弁室の拡大断面図である。
図9は,弁体が未だ上昇せず,プランジャのみが先行して僅かに上昇した状態の弁室の拡大断面図である。
Claims (7)
- 遮断弁であって,
一次側と二次側の間に形成される弁室内にて昇降する弁体を備え,
この弁体の下降時に弁室の底面に形成された連通孔を塞ぎ,弁体の上昇時に弁室の底面に形成された連通孔を開放するように構成され,
弁体の下降時に弁体の下面と密着する封止部材を,弁室の底面において,連通孔を囲む位置に配置した。 - クレーム1の遮断弁において,弁体の下面に環状の突起を形成し,弁体の下降時に,この突起と封止部材を密着させるように構成した。
- クレーム1の遮断弁において,一次側の接続孔及び二次側の接続孔と弁室を一体的な遮断弁本体に形成し,この遮断弁本体の弁室の底面に,封止部材を支持する支持部材を取り付けた。
- クレーム3の遮断弁において,支持部材の上面に環状の溝を形成し,この溝に封止部材を挿入した。
- クレーム1の遮断弁において,一次側の接続孔及び/又は及び二次側の接続孔にフィルタを設けた。
- 燃料タンクと燃焼機関を結ぶ燃料供給路に,遮断弁を設けた燃料供給機構であって,
燃料の補給路を,燃焼機関と遮断弁の間において燃料供給路に接続し,補給路から補給したガス燃料を,遮断弁を通過させて燃料タンクに補給するように構成した。 - クレーム6の燃料供給機構において,
燃料タンクと燃焼機関を結ぶ燃料供給路に設けられた遮断弁が,クレーム1,2,3,4又は5の何れかの遮断弁である。
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