JP3551072B2 - 電磁駆動弁 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁駆動弁に係り、特に、弁体とアーマチャとの間に介装された油圧式ゼロラッシュアジャスタを備える電磁駆動弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば特開平10−252426号に開示される電磁駆動弁が公知である。この電磁駆動弁は、内燃機関の吸気弁又は排気弁として機能する弁体と、弁体に連結されたアーマチャと、アーマチャに弁体の開弁方向及び閉弁方向の電磁力をそれぞれ付与する開弁用及び閉弁用の電磁石とを備えている。従って、前記従来の電磁駆動弁によれば、各電磁石を交互に励磁することにより弁体を全開位置と全閉位置との間で開閉駆動することができる。
【0003】
また、上記従来の電磁駆動弁は、アーマチャが閉弁用電磁石に吸引され、かつ弁体が弁座に着座した状態で、アーマチャと弁体との間に隙間が形成されるように構成されている。かかる構成によれば、弁体の膨張や、弁体と弁座との着座面の摩耗により弁体とアーマチャとの相対変位が生じた場合にも、上記隙間によりその相対変位を吸収することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の電磁駆動弁の如く弁体とアーマチャとの間に隙間が形成されると、弁体を開弁させる際にアーマチャが弁体に衝突する際に衝突音が発生し、電磁駆動弁の作動音が増大してしまう。かかる作動音の増大を防止するため、弁体とアーマチャとの間に油圧式のゼロラッシュアジャスタを設けることが考えられている。ゼロラッシュアジャスタは、弁体とアーマチャとの相対変位に応じて伸縮する機構である。かかるゼロラッシュアジャスタを設けることで、弁体とアーマチャとの間に隙間が生じるのを防止して作動音を低減することができる。
【0005】
しかし、内燃機関が駆動されていない時、すなわち弁体の休止時には、上記ゼロラッシュアジャスタへの給油は停止されており、駆動時よりも収縮した状態となっている。この影響はアーマチャにまで及び、アーマチャの停止位置が本来の中立位置から変位している。そのために内燃機関の始動時、初期駆動制御を行った後に、弁体の開閉駆動を開始して通常駆動時と同じように電磁石に励磁電流を供給してもアーマチャと電磁石との位置関係が変位しているため、アーマチャへの電磁力が過大となるか又は不足した状態になり、アーマチャを効率良く駆動することができない。また、閉弁用電磁石と開弁用電磁石に通常時とは異なる励磁電流を印加することにより、アーマチャの位置ずれの影響を解消することも考えられるが、この場合は電磁駆動弁の駆動制御が複雑となり、更には消費電力が増大するといった新たな問題が生じてしまう。
【0006】
本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、起動時に、ゼロラッシュアジャスタに十分な油圧を供給することにより弁体の開閉駆動を効果的に行うことが可能な電磁駆動弁を提供することを目的とする
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、請求項1に記載する如く、弁体と、電磁石に吸引されることにより前記弁体を駆動するアーマチャと、前記弁体と前記アーマチャとの間に介装されると共に、油圧供給停止時に収縮し、油圧が供給されることにより弁体とアーマチャとの間隔変化に追従して伸長するゼロラッシュアジャスタを備える電磁駆動弁であって、前記ゼロラッシュアジャスタが所定値以上の油圧の供給により前記弁体が通報の開閉駆動に入ることができる程度に伸長してから、前記弁体の開閉駆動を開始することを特徴とする電磁駆動弁により達成される。
【0008】
請求項1記載の発明において、弁体とアーマチャとの間にゼロラッシュアジャスタが介装される。弁体の開閉駆動は、ゼロラッシュアジャスタに必要な油圧が供給可能とされてから開始される。そのため、当初からゼロラッシュアジャスタが適正に機能して弁体を効率的に駆動することができる。
また、請求項2に記載する如く、請求項1記載の発明において、前記ゼロラッシュアジャスタへの油圧供給を行う油圧発生源の作動開始後、所定時間が経過してから前記弁体の開閉駆動を開始することとしてもよい。この場合、油圧発生源の発する油圧がゼロラッシュアジャスタへ伝導された後に弁体の開閉駆動が開始されるので、弁体の開閉駆動は当初から効率的に行われる。
【0009】
また、請求項3に記載する如く、請求項1記載の発明において、前記弁体は内燃機関の吸気弁又は排気弁であり、前記所定時間は該内燃機関の温度から定められる構成とすることができる。この場合、上記内燃機関の温度が上昇すると油の粘度が低下して流通抵抗が低下することを考慮して所定時間が定められる。この所定時間経過後にゼロラッシュアジャスタへ十分な油圧供給がされ、弁体は当初から効率的に開閉駆動を行う。
【0010】
さらに、請求項4に記載する如く、請求項1記載の電磁駆動弁において、前記ゼロラッシュアジャスタへ油圧が供給される位置で、前記弁体及びアーマチャを所定時間保持した後、前記弁体の開閉駆動を開始することとしてもよい。
【0011】
請求項4記載の発明において、油圧がゼロラッシュアジャスタに供給される状態が所定時間保持される。そのため、ゼロラッシュアジャスタに十分な油圧が供給され、弁体の開閉駆動が当初から効率的に行われる。
また、請求項5に記載する如く、請求項1記載の電磁駆動弁において、前記ゼロラッシュアジャスタに油圧を供給する油圧留槽は、該ゼロラッシュアジャスタよりも高い位置に設置されていることとしてもよい。
【0012】
請求項5記載の発明において、ゼロラッシュアジャスタよりも高い位置に油貯留槽を設けるという容易な構成で弁体の駆動開始時よりゼロラッシュアジャスタに必要な油圧が供給され電磁駆動弁の確実な立ちあがりが可能となる。なお、この油貯留槽による油供給路を本来の油供給路と併設し補助的に採用することも可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施例である電磁駆動弁10の全体構成を示す。図1に示す如く、電磁駆動弁10は弁体12を備えている。弁体12は内燃機関の吸気弁又は排気弁として構成されている。弁体12は、内燃機関の燃焼室14内に露出するようにロアヘッド16に配設されている。ロアヘッド16にはポート18が形成されている。ポート18の燃焼室14への開口部には、弁体12に対する弁座20が形成されている。ポート18は、弁体12が弁座20から離座することにより導通状態となり、また、弁体12が弁座20に着座することにより遮断状態となる。
【0014】
ロアヘッド16の上部には、断熱プレート22を介してシリンダヘッドスペーサ24が配設されている。断熱プレート22は、例えばベークライト等の断熱材料から構成されたシート状の部材であり、燃焼室14で発生した高熱がロアヘッド16からシリンダヘッドスペーサ24へ伝達されるのを抑制する機能を有している。シリンダヘッドスペーサ24の更に上部には、アッパヘッド25が固定されている。
【0015】
弁体12は上方に伸びる弁軸26を備えている。弁軸26はバルブガイド28により軸方向に摺動可能に保持されている。バルブガイド28はロアヘッド16に保持されている。ロアヘッド16の弁軸26の略上半分を囲む部位には、円筒状に形成されたスプリング保持空間30が設けられている。バルブガイド28の上端部はスプリング保持空間30の内部に露出している。スプリング保持空間30内のバルブガイド28の上端部近傍の周囲には、バルブステムシール31が装着されている。
【0016】
弁軸26の上端部近傍には、コッタ32が装着されている。コッタ32は図1中上方ほど大径となるくさび状の外周面を有し、内周面には内向きの突起が設けられた略円筒状の部材である。コッタ32内周面の突起は、弁軸26の外周面に設けられた凹部に嵌合されている。また、コッタ32の外周にはロアリテーナ34が嵌着されている。
【0017】
スプリング保持空間30の底面にはスプリングシート36が配設されている。スプリングシート36とロアリテーナ34との間には、両者を離間させる向きの付勢力を発生するロアスプリング38が配設されている。ロアスプリング38はロアリテーナ34を介して弁体12を上向き、即ち、弁座20に向かう方向に付勢している。以下、弁体12が弁座20に向かう方向を閉弁方向と称し、また、弁体12が弁座20から離れる方向を開弁方向と称する。
【0018】
弁軸26の上方には、ゼロラッシュアジャスタ40を隔てて、アーマチャシャフト42が弁軸26と同軸に配設されている。すなわち、アーマチャシャフト42と弁軸26とは所定距離を持って離間され、この離間部分にゼロラッシュアジャスタ40が同軸的に介装されている。このゼロラッシュアジャスタ40の構成については後に詳細に説明する。アーマチャシャフト42の上端部には、上記コッタ32と上下対称の構成を有するコッタ44が装着されている。コッタ44の周囲には、アッパリテーナ46が嵌着されている。アッパリテーナ46の上面には、アッパスプリング48の下端部が当接している。アッパスプリング48の周囲には、円筒状のアッパケース50が配設されている。アッパケース50の上部にはアジャスタボルト52が螺着されている。アッパスプリング48の上端部はスプリングガイド54を介してアジャスタボルト52に当接している。アッパスプリング48はアッパリテーナ46を介してアーマチャシャフト42を下向きに付勢している。
【0019】
アーマチャシャフト42の軸方向中央部の外周にはアーマチャ56が接合されている。アーマチャ56は軟磁性材料により構成された円盤状の部材である。アーマチャ56の上方にはアッパコイル58及びアッパコア60が配設されている。また、アーマチャ56の下方にはロアコイル62及びロアコア64が配設されている。アッパコイル58及びロアコイル62はそれぞれ、アッパコア60及びロアコア64に形成された環状溝60a及び64aに収容されている。
【0020】
アッパコア60及びロアコア64はそれぞれ、その中央部を貫通する貫通穴60b及び64bを備えている。アッパコア60の貫通穴60bの上端にはアッパブッシュ66が配設されている。また、ロアコア64の貫通穴64bの下端にはロアブッシュ68が配設されている。アーマチャシャフト42はアッパブッシュ66及びロアブッシュ68により軸方向に摺動可能に保持されている。また、アッパコア60の上端部及びロアコア64の下端部には、それぞれ、フランジ部60c及び64cが設けられている。
【0021】
シリンダヘッドスペーサ24には、その上下を貫通する円筒状のラッシュアジャスタ保持空間24aが、上記スプリング保持空間30と同軸に形成されている。ラッシュアジャスタ保持空間24aの内部には、上記したゼロラッシュアジャスタ40が保持されている。シリンダヘッドスペーサ24の上面のラッシュアジャスタ保持空間24aの開口部近傍には、上向きに隆起した隆起部24bが設けられており、更に、隆起部24bの頂部には円筒部24cが形成されている。
【0022】
アッパヘッド25には、その上下を貫通する円筒状のコア保持空間25aが、上記スプリング保持空間30及びラッシュアジャスタ保持空間24aと同軸に形成されている。アッパコア60はそのフランジ部60cがシム70を介してアッパヘッド25に当接し、また、ロアコア64はそのフランジ部64cがアッパヘッド25に当接するように、それぞれコア保持空間25aに挿入されている。アッパコア60のフランジ部60cは、アッパヘッド25と、アッパケース50の下端部に形成されたフランジ部50aとの間に挟持されている。また、ロアコア64のフランジ部64cは、アッパヘッド25とロアブラケット72との間に挟持されている。そして、アッパケース50及びロアブラケット72が固定ボルト74、76によりアッパヘッド25に固定されることで、アッパコア60とロアコア64とは所定の間隔を隔てて固定されている。なお、アッパコア60及びロアコア64が上記の如く固定された状態で、シリンダヘッドスペーサ24の隆起部24bとロアコア64の下面との間には所定の隙間が形成されている。また、上記したアジャスタボルト52によって、アッパコア60とロアコア64との間のアーマチャ56の位置が調整可能にされている。
【0023】
シリンダヘッドスペーサ24には、互いに連通する油供給路80及び82が設けられている。油供給路80には、後述する電子制御ユニット(ECU)260により制御される調圧弁93を介して油圧ポンプ94によってオイルタンク95からの油が供給される。また、油供給路82はラッシュアジャスタ保持空間24aの所定位置に開口している。シリンダヘッドスペーサ24には、更に、油回収穴84が設けられている。油回収穴84は、その上端がシリンダヘッド24の隆起部24bの周囲近傍に開口し、下端がスプリング保持空間30内へ開口するように、シリンダヘッドスペーサ24を上下に貫通している。なお、油回収穴84の上部は、加工穴84a、84bにより構成されることで、シリンダヘッドスペーサ24上面への開口面積が大きく確保されている。
【0024】
次に、電磁駆動弁10の通常の駆動における動作について説明する。アッパコイル58に励磁電流が供給されると、アッパコイル58が発生する磁束によってアーマチャ56にはアッパコア60に向かう方向の電磁力が作用する。このため、図1に示されている如く、アーマチャ56はアッパスプリング48による付勢力に抗してアッパコア60に当接するまで変位する。アーマチャ56がアッパコア60に当接した状態では、以下、アーマチャ56がアッパコア60に当接する位置を、アーマチャ56、アーマチャシャフト42、又は弁体12の閉弁側変位端と称する。この状態では、弁体12が弁座20に着座することで、弁体12は閉弁状態となる。
【0025】
このように弁体12が閉弁された状態で、アッパコイル58への励磁電流の供給が停止されると、アーマチャ56を閉弁側変位端に保持するのに必要な電磁力は消滅する。このため、アッパコイル58への励磁電流の供給が停止されると、アーマチャシャフト42は弁体12と共に、アッパスプリング48に付勢されることにより下方へ向けて変位を開始する。このため、弁体12が弁座20から離座することで弁体12は開弁される。アーマチャシャフト42の変位量が所定値に達した時点でロアコイル62に励磁電流が供給されると、アーマチャ56をロアコア64に向けて付勢する電磁力が発生する。
【0026】
アーマチャ56に対して上記電磁力が作用すると、アーマチャ56はロアスプリング38の発する付勢力に抗してロアコア64に当接するまで変位し、弁体12の開弁方向への変位量は最大となる。以下、アーマチャ56がロアコア64に当接した位置を、アーマチャ56、アーマチャシャフト42、又は弁体12の開弁側変位端と称す。かかる状態で、ロアコイル62への励磁電流の供給が停止されると、アーマチャ56を開弁側変位端に保持するのに必要な電磁力が消滅する。このため、弁体12及びアーマチャシャフト42はロアスプリング38の発する付勢力により上方へ変位を開始する。これらの変位量が所定値に達した時点でアッパコイル58に励磁電流が供給されると、アッパコイル58が発する電磁力によりアーマチャ56はアッパコア60へ向けて、アッパコア60に当接するまで変位する。アーマチャ56がアッパコア60に当接した状態では、弁体12が弁座20に着座することで、弁体12は再び閉弁状態となる。
【0027】
このように、本実施例の電磁駆動弁によれば、アッパコイル58とロアコイル62とに、交互に適当なタイミングで励磁電流を供給することにより、弁体12を閉弁側変位端と開弁側変位端との間で繰り返し往復駆動させることができる。この時、ゼロラッシュアジャスタ40は油供給路80,82から油圧を受けて、アーマチャシャフト42と弁軸26の間隔変化に追従して伸長し、隙間が発生した場合にはこれを解消するようにしている。
【0028】
図2は、ゼロラッシュアジャスタ40及びその周辺部分を示す拡大断面図である。なお、図2は、アーマチャ56がアッパコア60に当接した(すなわち、弁体12が閉弁した)状況下で実現される状態を示す。
図2に示す如く、ゼロラッシュアジャスタ40は、プランジャボディ100を備えている。プランジャボデイ100は、ラッシュアジャスタ保持空間24a内に軸方向に摺動可能に配設されている。プランジャボディ100は一端(図2においては下端)が閉じた略円筒状の部材である。プランジャボディ100は、その内部に、下端部に設けられたスプリング保持部100aと、スプリング保持部100aに比して大径に形成されたプランジャ保持部100bとを備えている。
【0029】
プランジャボディ100のプランジャ保持部100bには、プランジャ102が軸方向に摺動可能に配設されている。プランジャ102の図2における下底面と、スプリング保持部100aの下底面との間には、油圧室104が画成されている。
プランジャ102は、その外周面に、プランジャ保持部100bの内周面に対して摺動する大径部102aと、図2における上端部に設けられた小径部102bとを備えている。一方、プランジャ収容部100bの内周面の上端には、ストッパリング106が圧入されている。ストッパリング106は、プランジャ102の大径部102aの外径に比して小さな内径を有している。従って、プランジャ102のプランジャ保持部100b内部における上向きの変位は、大径部102aと小径部102bとの間の段差と、ストッパリング106とが当接することにより規制される。プランジャ102は、また、上方に向けて開口するリザーバ室108、及び、リザーバ室108と油圧室104とを連通する連通路110を備えている。
【0030】
油圧室104には、リテーナ112及びプランジャスプリング114が配設されている。プランジャスプリング114は、リテーナ112を介してプランジャ102を上向きに付勢している。リテーナ112の内側にはチェックボール116及びチェックボールスプリング118が配設されている。チェックボールスプリング118は、チェックボール116を連通路110の開口部に向けて付勢している。チェックボール116及びチェックボールスプリング118は、油圧室104側がリザーバ室108側に比して低圧になった場合にのみ開弁するチェックバルブとして機能する。
【0031】
ゼロラッシュアジャスタ40は、また、リザーバキャップ120を備えている。リザーバキャップ120は一端(図1における下端)が閉じた円筒状の部材である。リザーバキャップ120は、その底面がプランジャ102の上端面に当接するように、ラッシュアジャスタ保持空間24a内に摺動可能に配設されている。リザーバキャップ120の下底面には、その一部が切り欠かれてなるオーバフローリセス122が設けられている。オーバーフローリセス122は、リザーバ室108と常時連通している。
【0032】
アーマチャシャフト42の下端面は、リザーバキャップ120の内側底面に当接している。一方、弁軸26の上端面は、プランジャボディ100の外側底面に当接している。また、油供給路82は、図2に示す状態(すなわち、アーマチャ56がアッパコア60に当接し、弁体12が閉弁した状態)で、オーバフローリセス122と最適状態で連通するように、ラッシュアジャスタ保持空間24aの内周面に開口している。油供給路から取り出された通路87には油圧センサ86が配設されている。油圧センサ86については後述する。
【0033】
次に、図2に示す状態から通常の電磁駆動弁10の動作を説明する。図2に示す状態において、アッパコイル58への通電が遮断されると、上記の如く、アーマチャシャフト42には開弁方向の付勢力が作用する。この開弁方向の力はリザーバキャップ120からプランジャ102に伝達される。プランジャ102に伝達される力がプランジャスプリング114の付勢力を越えると、プランジャ102が下向きに押圧されることで、油圧室104内の油が加圧される。このため、油圧室104の油圧がリザーバ室108の油圧に比して高圧となり、連通路110はチェックボール116により閉塞される。連通路110が閉塞されると、油圧室104とリザーバ室108との間の油の授受は禁止される。このため、プランジャ102に伝達された駆動力は油圧室104を介してプランジャボディ100に伝達され、ゼロラッシュアジャスタ40は実質的に剛体となって、アーマチャシャフト42及び弁体12と共に開弁方向に変位する。ゼロラッシュアジャスタ40が開弁方向に変位する過程では、油圧室104の油が加圧されることで、プランジャ102とプランジャボディ100との摺動面を介して油圧室104から油が徐々に漏出し、ラッシュアジャスタ40は油の漏出分に相当する僅かな量だけ収縮する。
【0034】
アーマチャ56がロアコア64に当接するまで変位し、ロアコイル62への通電が停止されると、アーマチャ56は閉弁方向に変位を開始する。そして、弁体12が弁座20に着座すると、プランジャボディ100にロアスプリング38の付勢力は作用しなくなる。一方、弁体12が弁座20に着座した後も、アーマチャ56は、弁体12が開弁方向に変位する過程でのラッシュアジャスタ40の収縮分に相当する微小量だけ更に閉弁方向に変位するのでここに僅かな隙間が発生する。この場合、プランジャ102はプランジャスプリング114の付勢力によりリザーバキャップ120に追従して、プランジャボディ100に対して上向きに摺動しようとし、油圧室104内の油圧は低下する。そして、油圧室104がリザーバ室108よりも低圧になると、チェックボール116が連通路110の開口部から離座することで、油圧室104とリザーバ室108とが連通する。上述の如く、弁体12が弁座20に着座した状態では、油供給路82とオーバーフローリセス122とが連通する。このため、油圧室104とリザーバ室108とが連通すると、油供給路82からリザーバ室108を経て油圧室104に油が供給されることで、プランジャ102はリザーバキャップ120に当接した状態を維持しながら上向きに摺動するため発生した隙間は本来的に解消されるようになっている。
【0035】
ところで、電磁駆動弁10が内燃機関に搭載され、イグニッションスイッチがオフの時ではアッパコイル58及びロアコイル62の何れにも通電されていない。従って、イグニッションスイッチがオンされた時点では弁体12はアッパスプリング48及びロアスプリング38により、全閉位置と全開位置との間の中立位置に保持されている。この中立位置では、アーマチャ56とアッパコイル58及びロアコイル62とが離間しており、かつプランジャに作用するアッパスプリング48及びロアスプリング38の付勢力は釣り合っている。このため、弁体12が中立位置にある場合には、何れのスプリングの付勢力も利用できない状態で、アッパコイル58及びロアコイル62から離間した弁体を吸引しなければならず、弁体12の所定のタイミングで駆動することは困難である。従って、内燃機関の円滑な始動を確保するためには、イグニッションスイッチがオンされた後、弁体12を全閉位置又は全開位置まで変位させ、その位置に保持しておくことが必要である。そのために弁体12の開閉駆動開始時には、アッパコイル58及びロアコイル62に、アーマチャ56及び弁体12の固有振動周期に等しい周期で交互に励磁電流を供給し、固有振動を励起させることにより、弁体12及びアーマチャ56を全閉位置又は全開位置まで変位させる制御が行なわれる。以下、これを初期駆動制御と称す。
【0036】
さて、上述したようにアーマチャシャフト42と弁軸26とは所定距離を持って離間され、この離間部分にゼロラッシュアジャスタ40が介装されている。また、アーマチャシャフト42はアッパスプリング48により開弁方向に付勢され、弁軸26はロアスプリング38により閉弁方向に付勢されている。通常の駆動時には、アーマチャシャフト42と弁軸26及びその間で油圧を受けて伸長するゼロラッシュアジャスタ40が協動することで、弁体12の開閉駆動が円滑に行われている。ここで、ゼロラッシュアジャスタ40は閉弁位置で油圧が供給されることによりこの伸長機能を発揮する。
【0037】
しかし、内燃機関のイグニッションスイッチがオフされて電磁駆動弁10の駆動が停止した時は、電磁石からの磁束が消滅してアーマチャ56及び弁体12は中立位置となり、ゼロラッシュアジャスタ40は油圧供給を受ける油圧供給路82から変位した位置にある。さらに、油圧ポンプ94は停止しており、油供給路80,82への油圧の供給も停止されている。そのため、ゼロラッシュアジャスタ40は、本来の適正な長さを保持できずに収縮してしまう。
【0038】
この様な停止状態から、内燃機関のイグニッションスイッチがオンされた時直ちに弁体の開閉駆動に入ってもゼロラッシュアジャスタ40への供給油圧が不足する。そのため、ゼロラッシュアジャスタ40の伸長量が不充分となり、アーマチャ56は本来の位置が変位して通常の駆動動作を行うことができないことになる。すなわち、弁体12の初期駆動直後に、通常の駆動時と同じようにアッパコイル58及びロアコイル62に励磁電流を供給してもアーマチャ56とアッパコイル58及びロアコイル62との位置関係が変位しているため、アーマチャ56への電磁力が過大となるか又は不足した状態になり、アーマチャ56を効率良く駆動できない。その結果、弁体12の開閉動作が不充分となるばかりか、作動音の発生、周辺部材の磨耗といった問題を生じる原因ともなる。
【0039】
そこで、本実施例の電磁駆動弁10は、ゼロラッシュアジャスタ40へ供給される油圧が所定値以上となってから、弁の開閉駆動を開始することにより、かかる問題を解消している。すなわち、本電磁駆動弁10は起動時からゼロラッシュアジャスタ40への油圧供給が十分に確保され、弁体の開閉駆動が当初から円滑になされ得る点に特徴を有している。
【0040】
なお、上述の如く、本実施例の電磁駆動弁10はエンジン等の内燃機関の一部として採用されることになる。そこで、本電磁駆動弁10をエンジンの一部として説明を加える。
図3でエンジン200は電子制御ユニット(ECU)260により制御される。ECU260は駆動制御回路270を介して、本電磁駆動弁10からなる吸気弁210及び排気弁220の駆動を適正に制御する。
【0041】
エンジン200の各気筒には電磁駆動弁10で構成される吸気弁210と排気弁220とが設けられている。また、エンジン200の各気筒には吸気マニホールド235及び排気マニホールド241が連通している。吸気マニホールド235はそれらの上流側でサージタンク224に合流している。サージタンク224の上流側には吸気管230が連通している。吸気管230にはスロットル弁232が配設されている。スロットル弁232の近傍にはスロットル開度センサ233が配設され、このスロットル開度センサ233の出力信号はECU260に供給されている。スロットル弁232の上流側には空気計量計231が配設されている。また、排気マニホールド241は排気管240に合流され、触媒コンバータ242を介して排気口(図示せず)に導かれている。
【0042】
エンジン200には回転センサ250が設けれている。回転センサ250の出力信号はECU260へ供給されている。また、エンジン200には冷却水の温度を検出する水温センサ280が設けられている。水温センサ280の出力信号はECU260へ供給されている。
先ず、図4に示される第1実施例では、起動時にゼロラッシュアジャスタ40を油圧供給に最適な位置に維持してから通常駆動に入る例が示される。図4はエンジン200の始動時に電磁駆動弁10の駆動を開始すべくECU260が実行するルーチンのフローチャートである。図4に示すルーチンはエンジンの始動操作が検出された時に実行される。
【0043】
本ルーチンが起動されると、まずステップ300が実行される。ステップ300では前述した初期駆動制御が行なわれ、油圧ポンプ94が起動される。図1及び図2に示されるようにアーマチャ56がアッパコア60に当接した閉弁側に変位される。かかる処理により、ゼロラッシュアジャスタ40と油供給路82とは連通状態となる。
【0044】
ステップ310ではアーマチャ56がアッパコア60に当接した閉弁状態が保持される。かかる処理によれば、ゼロラッシュアジャスタ40への油供給が継続して行なわれる。
ステップ320では、アーマチャ56がアッパコア60に保持された時間が所定時間を越えたか否かが判定される。その結果、所定時間を越えた時には次のステップ330において電磁駆動弁10の通常の駆動を開始する処理を行われた後、今回のルーチンは終了される。一方、ステップ320において所定時間を越えない場合はステップ310の処理が繰返される。
【0045】
なお、ここで言う所定時間とは、アーマチャ56がアッパコア60に当接した状態で、油圧ポンプ94が立上げられてからアーマチャ56が通常駆動に入ることができる程度までゼロラッシュアジャスタ40が伸長するのに要する油圧供給の時間であり、予め実験的に決定されている。
上記実施例では、まず初期駆動制御が行われ、ゼロラッシュアジャスタ40への油圧供給が行われる状態が保持された後、電磁駆動弁10の通常に駆動に入るので、弁体の開閉駆動が円滑に開始され、作動音等の問題は生じない。
【0046】
次に図5及び図6に基づき第2実施例を説明する。本実施例ではゼロラッシュアジャスタ40への十分な油圧供給が可能になってから、電磁駆動弁10の起動を開始する。
図5は、エンジンの冷却水温度と、ゼロラッシュアジャスタ40が通常駆動できる油圧まで上昇するのに要する時間(timep )を示している。エンジンの冷却水温度で油の粘度は変化する。エンジンの冷却水温度が上昇すると油の粘度が下がり、流通抵抗が低下するためゼロラッシュアジャスタ40への油圧供給時間を短く設定できる。この点を考慮したのが本第2実施例である。図5で示されるマップは予め実験的に求められており、ECU260の制御に利用される。
【0047】
図6は本実施例において、ECU260が実行するルーチンのフローチャートである。
先ず、ステップ400でエンジンのイグニッションスイッチがオンされたか否かが判断される。その結果、オンされていなければ元に戻って、同じステップが繰返される。一方、ステップ400でイグニッションスイッチがオンされたと判断されるとステップ410で電磁駆動弁10の油圧値カウンタをリセットし(cpupm=0)、ステップ420で油圧ポンプを起動する。
【0048】
続いてステップ430で水温センサ280からの出力信号に基づいてエンジンの冷却水温度を検出し、合わせて時間の計測を開始する。
次のステップ440では、図5のマップを参照して、油圧上昇までに要する所定時間が経過したか判定が行われる。その結果、所定時間が経過していなければステップ441でエンジン停止状態を維持し最初に戻って処理を繰り返す。一方、ステップ440において所定時間が経過したと判断したときはステップ450において前述した電磁駆動弁10の初期駆動制御が行われた後、ステップ460でエンジンが始動される。ここでは、先ずアーマチャ56は図1に示された状態に位置されるが、この時には十分に油圧が上昇しているので、ゼロラッシュアジャスタ40に速やかに油が供給され、アーマチャ56は直ちに通常駆動に入ることができる。
【0049】
その後、ステップ470においてイグニッションスイッチがオフされたか否か判断される。オフされていなければ通常駆動が継続される。オフされたと判断とされると、ステップ480でECU260はエンジンを停止する。続いてステップ490で油圧ポンプ94の駆動も停止し、今回のルーチンを終了し、待機状態に入る。
【0050】
上記例では電磁駆動弁10の初期駆動制御前に、油圧が所定値まで上昇しているので、初期駆動制御が終了して、アーマチャ56と弁体12が全閉位置に達すると油がゼロラッシュアジャスタ40に直ちに流れるので、前述した問題を招くことなく、通常の駆動に入ることができる。
さらに、図7に基づき第3実施例を説明する。本実施例ではゼロラッシュアジャスタ40に供給される油圧を検出する。そして、この検出油圧と所定の基準油圧を比較し、検出油圧が基準油圧を越えたときに、弁体12の駆動を開始する。ここで、ゼロラッシュアジャスタ40に供給される油圧は図3に示された油圧センサ86で検出され、ECU260に送られている。
【0051】
図7は、本第3実施例でECU260が実行するルーチンを示すフローチャートである。まず、ステップ500においてエンジンのイグニッションスイッチがオンされたか否かが判断される。オンされていなければ元に戻って、同じ処理が繰返される。オンされたと判断されるとステップ510で油圧ポンプを起動する。
【0052】
続いて、ステップ520で油圧センサ86からの検出油圧(ppum)を確認する。次のステップ530では、検出油圧が基準油圧(pref)を越えたか否か判定が行われる。検出油圧が基準油圧を越えていなければステップ590でエンジン停止状態を維持し最初に戻って処理を繰り返す。
一方、検出油圧が基準油圧を越えたと判断したときはステップ540で前述した電磁駆動弁10の初期駆動制御が行われ、続いて、ステップ550でエンジンが始動される。ここでは、先ずアーマチャ56は図1に示された状態に位置されるが、この時には十分に油圧が上昇しているので、ゼロラッシュアジャスタ40に速やかに油が供給され、アーマチャ56は直ちに通常駆動に入ることができる。 その後、ステップ560においてイグニッションスイッチがオフされたか否か判断される。オフされていなければ通常駆動が継続される。オフされたと判断されると、ステップ570でECU260はエンジンが停止される。続いてステップ580で油圧ポンプ94の駆動も停止され、今回のルーチンを終了し、待機状態に入る。
【0053】
上記例でも電磁駆動弁の初期駆動制御前に、油圧が所定値まで上昇しているので、初期駆動制御が終了して、アーマチャ56と弁体12が全閉位置に達すると油がゼロラッシュアジャスタ40に直ちに流れ、前述した問題を招くことなく、通常の駆動に入ることができる。
なお、上記第2及び第3実施例ではゼロラッシュアジャスタ40に充分な油圧が供給された時点で初期駆動制御が実行される。したがって、初期駆動制御の時からアーマチャの中立ずれの影響を受けることなく弁体の駆動を円滑に行うことができる。
【0054】
最後に、図8に基づいて第4実施例を説明する。ここでは、図1に示されたゼロラッシュアジャスタ40とオイルタンク95との間に、他のオイルタンクを追加するという簡易な構成で、弁起動時からゼロラッシュアジャスタ40への油供給を行う例を示す。なお、図8では図1と同一部分には同一符号を付して重複する説明は省略する。
【0055】
図8に示す如く、アッパヘッド25の上部には油を貯留する油貯留槽600が配設されている。油貯留槽600には第1の油供給路610が接続され、オイルタンク95から所定量の油が調圧弁193を介してオイルポンプ194により汲み上げられるようになっている。油貯留槽600の下部は第2の油供給路630によりゼロラッシュアジャスタ40の油供給口に接続されている。この第2の油供給路630には遮断弁640が設けられる。この遮断弁640の開閉はECU260により制御される。ECU260はイグニッションスイッチがオンされた状態で遮断弁640を開とし、イグニッションスイッチがオフされた状態では遮断弁640を閉とする。このため、イグニッション・オフの状態で油が不必要に消費されることが防止される。
【0056】
なお、スプリング保持空間30の下部には油回収通路650が接続されている。過剰な油は油回収通路650を経てオイルタンク95に戻される。オイルタンク95と油貯留槽600との間にはエア回収通路660が延在している。エア回収通路660は油に混入しているエアを油貯留槽600に導く。油貯留槽600の上部には開口620が設けられており、油貯留槽600内の油及びエア回収通路660からのエアを外部に逃がし、ゼロラッシュアジャスタ40へのエアの混入を防止している。
【0057】
ここで、本実施例では特に電磁駆動弁10の起動時に、ECU260が遮断弁640を開とするために油貯留槽600内に貯留されていた油の自重によりゼロラッシュアジャスタ40へ流れ込む。そのため、弁起動時に油圧ポンプ95の立上がりを待つことなく速やかにゼロラッシュアジャスタ40に油を供給でき、アーマチャ56は速やかに通常駆動に入ることができる。
【0058】
なお、上記油貯留槽600の容量とその設置位置は、使用するゼロラッシュアジャスタ40が起動時に効率良く機能するように適宜定めればよい。また、本実施例の油貯留槽600を設ける構成は、前述した実施例の油供給路に並列的に配し補助的に使用することができる。この採用により、ゼロラッシュアジャスタ40に直ちに油の供給がなされるので、前述例の電磁駆動弁の弁体の開閉駆動をより円滑に行うことができるようになる。
【0059】
なお、前述実施例においては、アーマチャ56及びアーマチャシャフト42が特許請求の範囲に記載したアーマチャに、油圧ポンプが特許請求の範囲に記載した油圧発生源にそれぞれ相当している。
【0060】
【発明の効果】
上述の如く、請求項1から3に記載の発明によれば、ゼロラッシュアジャスタへ供給する油圧が上昇してから弁体の開閉駆動が開始される。従って、本発明によれば、ゼロラッシュアジャスタが所期の機能を発揮した状態で、弁体を当初から効率的に開閉駆動することができる。
【0061】
また、請求項4記載の発明によれば、。ゼロラッシュアジャスタが油圧供給される位置に所定時間保持され油圧が上昇してから弁体の開閉駆動が開始される。従って、本発明によれば、ゼロラッシュアジャスタが所期の機能を発揮した状態で、弁体を当初から効率的に開閉駆動することができる。
さらに、請求項5記載の発明によれば、弁体が開閉駆動を開始した時からゼロラッシュアジャスタヘの充分な給油油圧が確保されている。従って、本発明によれば、ゼロラッシュアジャスタが所期の機能を発揮した状態で、弁体を当初から効率的に開閉駆動することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である電磁駆動弁10の全体構成を示す図である。
【図2】本実施例の電磁駆動弁が備えるゼロラッシュアジャスタ及びその周辺部分の拡大図である。
【図3】本実施例の電磁駆動弁がエンジンに適用されたときの構成を示した図である。
【図4】第1実施例のルーチンを説明するフローチャートである。
【図5】第2実施例のエンジンの冷却水温度とゼロラッシュアジャスタ40への油圧上昇するのに要する時間との関係を示す図である。
【図6】第2実施例のルーチンを説明するフローチャートである。
【図7】第3実施例のルーチンを説明するフローチャートである。
【図8】第4実施例の油貯留槽を採用した例を示す図である。
【符号の説明】
10 電磁駆動弁
12 弁体
26 弁軸
40 ゼロラッシュアジャスタ
42 アーマチャシャフト
56 アーマチャ
93 調圧弁
94 油圧ポンプ
260 ECU(電子制御ユニット)
600 油貯留槽

Claims (5)

  1. 弁体と、
    電磁石に吸引されることにより前記弁体を駆動するアーマチャと、
    前記弁体と前記アーマチャとの間に介装されると共に、油圧供給停止時に収縮し、油圧が供給されることにより弁体とアーマチャとの間隔変化に追従して伸長するゼロラッシュアジャスタを備える電磁駆動弁であって、
    前記ゼロラッシュアジャスタが所定値以上の油圧の供給により前記弁体が通常開閉駆動に入ることができる程度に伸長してから、前記弁体の開閉駆動を開始することを特徴とする電磁駆動弁。
  2. 前記ゼロラッシュアジャスタへの油圧供給を行う油圧発生源の作動開始後、所定時間が経過してから前記弁体の開閉駆動を開始することを特徴とする請求項1に記載の電磁駆動弁。
  3. 前記弁体は内燃機関の吸気弁又は排気弁であり、前記所定時間は該内燃機関の温度から定められることを特徴とする請求項2に記載の電磁駆動弁。
  4. 前記ゼロラッシュアジャスタへ油圧が供給される位置で、前記弁体及びアーマチャを所定時間保持した後、前記弁体の開閉駆動を開始することを特徴とする請求項1に記載の電磁駆動弁。
  5. 前記ゼロラッシュアジャスタに油圧を供給する油圧留槽は、該ゼロラッシュアジャスタよりも高い位置に設置されていることを特徴とする請求項1に記載の電磁駆動弁。
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