JPWO2002102907A1 - 被覆用組成物と該組成物を塗布した物品 - Google Patents

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Abstract

(1)スルフォン酸塩からなる陰イオン界面活性剤、(2)無機酸化物微粒子分散ゾル、(3)アクリル基又はメタクリル基1個と加水分解性基を有するケイ素化合物またはその加水分解物、(4)光重合可能な不飽和基を少なくとも2個有する化合物、(5)光重合開始剤を含む被覆組成物、または前記(1)〜(5)の成分を含む被覆組成物と、該被覆組成物を基材に塗布した後、光硬化して得られる防曇性を有しながら、しかも実使用に耐えうる充分な耐擦傷性を有する被覆物品である。

Description

技術分野
本発明は、プラスチック、ガラス等の透明基材表面に透明な防曇性、耐擦傷性のある被覆組成物および該組成物から得られる防曇性物品に関する。
従来技術
プラスチック、ガラスの透明板やフィルムに熱硬化やUV硬化によって被膜を形成し、防曇性を付与する被覆組成物は種々のものが知られており、市販もされている。
また、前記透明板やフィルムの表面に耐擦傷性を付与する被覆組成物も種々知られており、市販されているものもある。
例えば特開平8−176466号公報には、(1)シリカゲルなどの金属酸化物微粒子分散ゾル、(2)エポキシ基含有ケイ素化合物又はその加水分解物、(3)ジアルキルスルホ琥珀酸エステル塩を含むスルフォン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩又はカルボン酸エステル塩の少なくともいずれかの陰イオン界面活性剤を含む組成物をエイジング処理することによって得られる防曇性コーティング組成物をプラスチックなどの透明基材の表面に塗布して得られる防曇性物品について開示されている。
また、特開平9−13015号公報には、スルホ琥珀酸ジアルキルナトリウム塩を、有機高分子物質、例えば高分子ポリエステル樹脂とイソシアネートプレポリマーの混合物を結合剤としてプラスチックフィルム、シート、ガラス板等の鏡面に塗布する防曇性塗料について記載されている。
また、特開2001−131445号公報には、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリレート、親水性単量体、(メタ)アクリル官能性シラン化合物の加水分解物及び親水性非官能性シラン化合物の加水分解物で表面が修飾されたコロイダルシリカ、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤および重合開始剤からなる防曇塗膜用樹脂組成物が記載されている。
上記特開平8−176466号公報記載の防曇性コーティング組成物は透明基材の表面の防曇性を改善しており、耐擦傷性が優れていると記載されている。
しかし、前記公報記載の発明で得られる物品表面の防曇性は改善されているが、実験結果を示す表にも開示されているように耐擦傷性が十分ではない。
また、上記特開平9−13015号公報記載の防曇性コーティング組成物は透明基材の表面の防曇性を改善するものであるが、耐擦傷性が十分ではない。
また、上記特開2001−131445号公報記載の防曇性コーティング組成物は防曇性能に優れ、基材との密着性が良好であるが、酸素による硬化阻害を受けないように塗膜の上にPETフィルムを載せて紫外線照射する必要があり、工程が煩雑になる。
このように、防曇性を有しながら、しかも実使用に耐えうる充分な耐擦傷性を有するコーティング組成物は知られていない。
本発明の課題は、防曇性を有しながら、しかも実使用に耐えうる充分な耐擦傷性を硬化後の被膜が有するコーティング組成物及び該組成物を塗布した被覆物品を提供することである。
特に本発明の課題は、防曇性を有し、しかも日常使用する上で充分な耐擦傷性を有した透明なプラスチックシートやフィルム、ガラス板を提供することである。
発明の開示
本発明の上記課題は、特定構造のアニオン系界面活性剤と特定の組成物を組み合わせたことにより解決できた。
本発明は、(1)スルフォン酸塩からなる陰イオン界面活性剤と、(2)無機酸化物微粒子と、(3)アクリル基又はメタクリル基1個と加水分解性基を有するケイ素化合物またはその加水分解物と、(4)光重合可能な不飽和基を少なくとも2個有する化合物と、(5)光重合開始剤を含む被覆組成物である。
また、本発明は、前記(1)〜(5)の成分を含む被覆組成物を基材に塗布した後、光硬化して得られる物品である。
本発明の物品の具体例は、プラスチックレンズメガネ、ガラスレンズメガネ、自動車のフロントガラス、画像表示装置の表示面保護板、計器パネル、鏡などである。
また、本発明の物品は、防曇性を有する自動車のヘッドランプカバーその他に用いる樹脂成型体、複写機天板、クリーンルームの仕切り板等の用途を有する帯電防止機能を有する透明樹脂板等に用いることができる。
本発明の被覆組成物を塗布して得られる被膜は充分な耐擦傷性と防曇性を示す。
次に本発明の被覆組成物の各成分について説明する。
(1)スルフォン酸塩からなる陰イオン界面活性剤
陰イオン界面活性剤としてスルフォン酸塩を選択的に用いる理由は得られる被膜中への浸透性、および湿潤性に優れているためである。
スルフォン酸塩からなる陰イオン界面活性剤の具体例は次の通りである。
・ジアルキルスルホ琥珀酸エステル塩
MOSC(CHCOOR)HCOOR
、R:2−エチルヘキシルなどのアルキル基(C=6−30)、
M:Na、Kなどの金属
・スルホ琥珀酸アルキル2塩
RCOOC(CHCOONa)HSONa
R:2−エチルヘキシルなどのアルキル基(C=6−30)
・ポリオキシエチレンアルキルスルホ琥珀酸2塩
RO(CHCHO)CHCHOOC(CHCOONa)CHSONa
R:2−エチルヘキシルなどのアルキル基(C=6−30)、
n=0−30
・スルホ琥珀酸半エステル塩
RO(CHCHO)COCHCH(COONa)SONa
R:アルキル基(C=6−30)、n=0−30
・アルキルスルホ酢酸塩
CH(CHOCOCHSONa
n=6−30
・アルケン(C−C30)モノスルホン酸塩
RCH=CH(CHSONa
・ヒドロキシアルカン(C−C24)モノスルホン酸塩
RCHC(OH)H(CHSONa
・N−アシルメチルタウリン塩
RCON(CH)CHCHSO
R:C12−C18、M=Na、K
・第2級高級アルコールエトキシサルフェート
C(O(CHCHO)SONa)HR
、R:2−エチルヘキシルなどのアルキル基(C=6−30)、
・脂肪酸アルキロールアマイドの硫酸エステル塩
RCONHCHCHOSO
・高級アルコール硫酸エステル塩
ROSO
・第2級高級アルコール硫酸エステル塩
C(OSONa)HR
、R:2−エチルヘキシルなどのアルキル基(C=6−30)、
・ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩
R(OCHCHOSO
・モノグリサルフェート
C(C(CHOSONa)HOH)HOCOR
上記スルフォン酸塩からなる陰イオン界面活性剤の中で、より好ましくは、ジアルキルスルホ琥珀酸エステル塩、スルホ琥珀酸アルキル2塩、ポリオキシエチレンアルキルスルホ琥珀酸2塩、アルキルスルホ酢酸塩、第2級高級アルコールエトキシサルフェート、スルホ琥珀酸半エステル塩が用いられる。
スルフォン酸塩からなる陰イオン界面活性剤の添加量は、被覆用組成物(不揮発分換算)に対して、3〜10重量%で用いる。その添加量が1重量%以下では得られる被膜の防曇性に劣り、10重量%を超えると、得られる被膜硬度が低下する。
(2)無機酸化物微粒子
無機酸化物微粒子は塗膜の硬度を高めるために添加され、例えば、Si、Al、Sn、Sb、Ta、Ce、La、Fe、Zn、W、Zr、In、Tiから選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物であり、粒径1〜100nmの範囲内にある微粒子を分散ゾルの形で用いることが好ましい。TiO、ZrOのような酸化物微粒子を使用する場合には塗膜の屈折率を高くすることができ、それにより例えば基材の屈折率と塗膜の屈折率との差を小さくすることにより干渉縞を防止することができる。
無機酸化物の具体例はSiO、Al、SnO、Sb、Ta、CeO、La、Fe、ZnO、WO、ZrO、In、TiOなどであり、無機酸化物の粒径は好ましくは、1〜100nmの範囲内である。
前記無機酸化物微粒子、特にSiO以外の無機酸化物微粒子は溶媒への分散性を高めるため有機ケイ素化合物や、有機化合物で表面改質しても良い。前記有機ケイ素化合物や有機化合物の添加量は無機酸化物の微粒子の重量に対して0〜20重量%で用いる。
この時用いられる有機ケイ素化合物の具体例は、RSiX(Rはアルキル基、フェニル基、ビニル基、メタクリロキシ基、メルカプト基、アミノ基、エポキシ基を有する有機基、Xは加水分解可能な基)で表される単官能性シランである。
また、前記有機化合物の具体例は、アミン類、低級アルコール類、セロソルブ類などである。
微粒子の分散溶媒として水、アルコール系、もしくは他の有機溶媒を用いる。前記アルコールとしてメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、2−ブタノールなどの飽和脂肪族アルコール類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピルセロソルブ、ブチルセロソルブなどのセロソルブ類、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルアセテートなどのプロピレングリコール誘導体類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、ジエチルエーテル、メチルイソブチルエーテルなどのエーテル類、アセトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、キシレン、トルエンなどの芳香族類、そのほかエチレングリコール、テトラヒドロフラン、N,N,−ジメチルホルムアミド、ジクロロエタンなどを用いることができる。さらに後述の(4)成分である光重合可能な不飽和基を少なくとも2個以上有する化合物を微粒子の分散溶媒として使用することができる。
無機酸化物微粒子は被覆用組成物(不揮発分換算)中に不揮発分として30〜70重量%含むことが望ましい。前記30重量%未満の含有量では被膜の表面硬度が小さく、また満足できる被膜の耐擦傷性が得られない。前記70重量%を超えると被膜にクラックが生じ易くなる。
(3)アクリル基又はメタクリル基1個と加水分解性基を有するケイ素化合物またはその加水分解物
アクリル基またはメタクリル基1個と加水分解性基を有するケイ素化合物またはその加水分解物としては、一般式
Si(OR3−a
で表されるケイ素化合物またはその加水分解物であり、被覆用組成物(不揮発分換算)中に不揮発分として2〜20重量%用いられることが好ましい。2重量%未満では防曇回復性が低下し、20重量%を超えると架橋密度が小さくなって膜の硬度が低下する。さらに好ましい含有量は3〜12重量%である。
ここでRは炭素原子数2〜12のアクリル基またはメタクリル基を1個含有する基、Rは炭素原子数1〜6のアルキル基、アリール基、アルケニル基、ハロゲン化アルキル基またはハロゲン化アリール基、加水分解性基ORのRは水素原子もしくは炭素原子数1〜4のアルキル基、アシル基、アルキルアシル基であり、a=0、1、2である。
アクリル基1個および加水分解性基を有するケイ素化合物の具体例は以下のとおりである。
γ−アクリルプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリルプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリルプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリルプロピルメチルジエトキシシラン。
メタアクリル基1個および加水分解性基を有するケイ素化合物の具体例は以下のとおりである。
γ−メタクリルプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリルプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリルプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリルプロピルメチルジエトキシシラン。
(4)光重合可能な不飽和基を少なくとも2個有する化合物
光重合開始剤の存在下に光重合可能な不飽和基を少なくとも2個有する化合物を重合させることで強固な被膜を形成させることができる。この不飽和基を少なくとも3個有する化合物がさらに強固な被膜を形成させるために好ましく用いられる。
前記不飽和基を少なくとも2個有する化合物を被覆用組成物(不揮発分換算)中の不揮発分として8〜64重量%含むことが望ましい。前記8重量%未満の含有量では被膜形成能がなく、前記64重量%を超えると被膜の硬度が低下する。
前記光重合可能な不飽和基を少なくとも2個有する化合物は、アクリルもしくはメタクリル基、ビニル基、アリル基、エポキシ基、チオール基、エピスルフィド基から選ばれる官能基を少なくとも2個有する化合物で、前記官能基は同一の基でも、異なった基でもよい。以下のような化合物が例示できる。
・アクリルもしくはメタクリル基を2個以上有する化合物
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレートのようなポリアクリレートモノマー類、ウレタンアクリレート類、ポリエステルアクリレート類、1,6−ヘキサンジールとアクリル酸オリゴマーとのエステル、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート。
・ビニル基を2個以上有する化合物
トリエチレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル等のジビニルエーテル類
・アリル基を2個以上有する化合物
1,1,2,2−テトラアリルオキシエタン、トリアリルシアヌレート、1,6−ヘキサンジオールジビニルエーテル等のポリアリルエーテル類
・エポキシ基2個以上有する化合物
グリシジルエーテルや脂環式ポリエポキシド等、具体的にはトリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ビス−(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート、
・チオール基を2個以上有する化合物
ジメルカプトエチルスルフィド、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、4−メルカプトメチル−3,6−ジチオ−1,8−オクタンジチオール等
・エピスルフィド基を2個以上有する化合物
1,2:6,7−ジエピチオ−4−チアヘプタン、2−(2−β−エピチオプロピルチオ)−1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)プロパン等
(5)ラジカル光重合開始剤
前記(4)の光重合可能な不飽和基を少なくとも2個有する化合物の中のラジカル重合成分を光ラジカル重合させるための開始剤である。重合開始剤としては必須成分である。
ラジカル光重合開始剤の使用量は前記(4)の化合物が重合するに充分な量を存在させる必要があるが、その添加量は前記(1)〜(4)成分の合計(不揮発分換算)100重量部に対して1〜10重量部である。
(6)カチオン光重合開始剤
前記(4)の光重合可能な不飽和基を少なくとも2個有する化合物を光カチオン重合させるための開始剤であるが、重合開始剤としては必須成分ではないが、例えば反応基がエポキシ基またはビニル基であるような場合に上記ラジカル光重合剤と併用することが好ましい。カチオン光重合開始剤を併用する場合の使用量は前記(1)〜(4)成分の合計(不揮発分換算)100重量部に対して1〜10重量部である。
(7)溶媒
溶媒としては、以下のような化合物が用いられる。
・グリコール類の例
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル
・酢酸エステル類
酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸n−ブチル
・アルコール類の例
メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール
・その他
ソルベントナフサ、メチルエチルケトン
(8)水
前記(3)成分(アクリル基又はメタクリル基を1個有するケイ素化合物)を加水分解するために必要であり、理論加水分解量の1.0〜10倍が最適な添加量である。
溶媒は、膜の塗布方法、最終膜厚などに応じて、前記(1)〜(6)成分および下記の添加物(レベリング剤その他)の合計(不揮発成分で表す)が被覆用組成物(全量)中に0〜99重量%になるように、所要量使用される。
また、必要に応じて添加可能な成分として以下のようなものがある。
(9)レベリング剤
被覆用組成物にレベリング剤、潤滑性付与剤を添加してもよい。レベリング剤、潤滑性付与剤として、ポリオキシアルキレンとポリジメチルシロキサンの共重合体、ポリオキシアルキレンとフルオロカーボンとの共重合体が好ましく用いられる。被覆用組成物(全量)に対して0.001〜10重量%で用いられる。
(10)その他の添加剤
酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐候性付与剤、帯電防止剤、ブルーイング剤も添加することができる。
上記組成成分からなる組成物を用いてバーコート法、ディップ法、フロー法、スピンナー法、スプレー法などの塗布方法により、透明プラスチックシート、フィルム、ガラス板などに塗布し、電子線、紫外線、可視光線などの照射により硬化される。また加熱することで硬化促進効果がある。
得られた被膜の膜厚は、0.5〜10μmが最適である。膜厚が0.5μm未満であると硬度が低下し、10μmを超えると塗膜にクラックが発生したり、塗膜が白化しやすくなる。
本発明によれば、光重合開始剤の存在下にアクリル基又はメタクリル基を1個有するケイ素化合物と不飽和基を少なくとも2個有する化合物が共重合する。一方、アクリル基又はメタクリル基を1個有するケイ素化合物の加水分解可能な官能基は、その全てまたは一部分が加水分解されることにより、無機酸化物微粒子を上記塗膜内部および表面に分散させる効果を持ち、塗膜の耐擦傷性の向上に寄与する。
さらに、上記ケイ素化合物はスルフォン酸塩からなる陰イオン界面活性剤にも化学的に相互作用し、同界面活性剤を塗膜内部及び塗膜表面に分散させる働きを持つ。従って被膜の表面に存在するスルフォン酸塩からなる陰イオン界面活性剤が、膜の表面に液滴状で接触した水分を膜表面全体に広げて水の膜を形成させ、それによって水蒸気に長時間晒しても防曇性を発揮する。
特に、湿潤性、浸透性に優れた界面活性剤の中で、本発明のスルフォン酸塩からなる陰イオン界面活性剤のみが、アクリル基又はメタクリル基を1個有するケイ素化合物と不飽和基を少なくとも2個有する化合物を光重合開始剤の存在下に共重合させた場合、防曇性を付与する効果を有する。
さらに、スルフォン酸塩からなる陰イオン界面活性剤は前記光重合可能な化合物の紫外線などの光重合により得られる硬化樹脂の硬化を阻害することがないために、得られる被膜の耐擦傷性を低下させることがない。
また、本発明の組成物から得られる被膜は一旦防曇性が失われても回復する。その理由は、従来は、基材表面に分布する被膜表面の界面活性剤に基づき発現する被膜の防曇性は、長時間流水で洗い流されると被膜表面の界面活性剤が失われ、防曇性を示さなくなるが、本発明においては被膜の内部に取り込まれた界面活性剤が表面に染み出すことにより、長期間防曇性が維持されるものと考えられる。
また本発明の組成物から得られる被膜は高湿度状態でもブリード(被膜表面の白曇り)が発生しない。これは界面活性剤とアクリル基又はメタクリル基を1個有するケイ素化合物との化学的な相互作用のために、被膜内部から表面への界面活性剤の染み出し速度が制御され、従って被膜表面での界面活性剤の過度の析出が防止されるためと考えられる。
さらに、本発明の組成物から得られる被膜の表面に付着した水の膜の残留状態を界面活性剤のアルキル鎖の長さや、界面活性剤の構造を変えることにより調節することができる。例えばアルキル鎖の長さが小さい界面活性剤を使用すれば、被膜表面に形成された水の膜は流れ落ち難くなり、アルキル鎖の長さが大きな界面活性剤を使用すれば被膜表面に形成された水の膜は流れ落ちやすくなる。
発明を実施するための最良の形態
各実施例と比較例のハードコート液の調合を以下説明する。
実施例1
有機化合物で表面改質したSiO微粒子(「オルガノコロイダルシリカ NPC−ST−30」(商標名)日産化学(株)製、平均粒径10〜15nm、不揮発分:30%、分散溶媒:ノルマルプロピルセロソルブ)744gに蒸留水34gを添加攪拌する。攪拌しながら、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン52gを滴下し、その後2時間攪拌する。さらに攪拌を継続しながら、トリメチロールプロパントリアクリレートを112g添加し、次にスルホ琥珀酸半エステル塩(ソフタノールMES−5(商標名)日本触媒(株)製)66gを添加し、12時間攪拌する。その後、ラジカル重合開始剤(ダロキュアー1173(商標名)チバ・スペシャリティーケミカルズ社製)を16gと、カチオン重合開始剤(SbF を対イオンとするスルホニウム塩、SP−150(商標名)旭電化工業(株)製)を16g添加攪拌し、冷暗所で2日間放置することによりハードコート液1を得た。
実施例2
有機化合物で表面改質したSiO微粒子(「オルガノコロイダルシリカ IPA−ST」(商標名)日産化学(株)製、平均粒径10〜15nm、不揮発分:30%、分散溶媒:IPA)650gに蒸留水29gを添加攪拌する。攪拌しながら、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン45gを滴下し、その後、2時間攪拌する。さらに攪拌を継続しながら、トリメチロールプロパントリアクリレート196gと、テトラアリロキシエタン10gを添加し、次に、アルキルスルホ酢酸塩(LSA(商標名)日光ケミカルズ(株)製)の30%水溶液53gを添加し、12時間攪拌する。その後、ラジカル重合開始剤(ダロキュアー1173(商標名)チバ・スペシャリティーケミカルズ社製)18gと、カチオン重合開始剤(UVI−6974(商標名)ユニオンカーバイド社製)を18g添加攪拌し、冷暗所で2日間放置することによりハードコート液2を得た。
実施例3
上記実施例1におけるスルホ琥珀酸半エステル塩66gの使用に代えて、第2級高級アルコールエトキシサルフェート(ソルタノール30S−25(商標名)日本触媒(株)製)を64g使用する他は実施例1と同様の方法でハードコート液3を得た。
実施例4
上記実施例1におけるスルホ琥珀酸半エステル塩66gの使用に代えて、スルホ琥珀酸アルキル2塩(リパールMSC(商標名)ライオン(株)製)を46g使用する他は実施例1と同様の方法でハードコート液4を得た。
実施例5
上記実施例1におけるスルホ琥珀酸半エステル塩66gの使用に代えて、ジイソトリデシルスルホ琥珀酸エステル塩(ペレックスTR(商標名)花王(株)製)を33g使用する他は実施例1と同様の方法でハードコート液5を得た。
実施例6
上記実施例1におけるγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン52gの使用に代えて、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン49gを使用する他は実施例1と同様の方法でハードコート液6を得た。
実施例7
上記実施例1におけるトリメチロールプロパントリアクリレート112gの使用に代えて、トリメチロールプロパントリアクリレート84gとペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトポロピオネート)14g、トリエチレングリコールジビニルエーテル14gを使用する他は実施例1と同様の方法でハードコート液7を得た。
実施例8
上記実施例1におけるトリメチロールプロパントリアクリレート112gの使用に代えて、トリメチロールプロパントリアクリレート84gと1,6−ヘキサンジオールとアクリル酸オリゴマーからなる化合物(ビスコート#230D(商標名)大阪有機工業(株)製)28gを使用する他は実施例1と同様の方法でハードコート液8を得た。
実施例9
実施例1におけるトリメチロールプロパントリアクリレート112gの使用に代えて、トリメチロールプロパントリアクリレート84gとネオペンチルプロポキシジアクリレート(フォトマー4127−SN(商標名)サンノプコ(株)製)28gを使用する他は実施例1と同様の方法でハードコート液9を得た。
実施例10
上記実施例1におけるカチオン重合開始剤(前記SP−150)の添加を行わない他は実施例1と同様の方法でハードコート液10を得た。
実施例11
上記実施例2におけるコロイダルシリカ(IPA−ST)の使用に代えて、酸化チタンゾル(オプトレイク1130F2(A−8)(商標名)触媒化成工業(株)製、不揮発分:30%、分散溶媒:メタノール)を使用する他は実施例2と同様の方法でハードコート液11を得た。
実施例12
実施例1におけるトリメチロールプロパントリアクリレート112gの使用に代えてジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(NKエステルAD−TMP(商標名)、新中村化学工業(株)製)84gとトリエチレングリコールジビニルエーテル(RAPI−CURE DVE−3(商標名)、アイエスピー・ジャパン(株)製)28gを使用する他は実施例1と同様にしてハードコート液12を得た。
実施例13
実施例1におけるトリメチロールプロパントリアクリレート112gの使用に代えてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(ライトアクリレートDPE−6A(商標名)、共栄社化学(株)製)84gとテトラアリロキシエタン28gを使用する他は実施例1と同様にしてハードコート液13を得た。
実施例14
上記実施例1におけるトリメチロールプロパントリアクリレート112gの使用に代えて、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル56gとポリグリセロールポリグリシジルエーテル(「デナコールEX−512」(商標名)、ナガセ化成工業株式会社製)を56g使用する他は実施例1と同様の方法でハードコート液14を得た。
比較例1
実施例1におけるスルホ琥珀酸半エステル塩を添加しない以外は上記実施例1と同様にして、ハードコート液15を得た。
比較例2
実施例1におけるスルホ琥珀酸半エステル塩66gの使用に代えて、ノニオン界面活性剤(レオドールTW−L120(商標名)花王(株)製)を20g使用する他は実施例1と同様の方法でハードコート液16を得た。
比較例3
実施例1におけるスルホ琥珀酸半エステル塩66gの使用に代えて、カチオン界面活性剤(アーカードT−28(商標名)ライオン(株)製)を71g使用する他は実施例1と同様の方法で行ったところ、シリカ成分が沈降しハードコート液は得られなかった。
比較例4
実施例1において使用したγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを添加しない以外は上記実施例1と同様にして、ハードコート液18を得た。
比較例5
実施例1におけるγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン52gの使用に代えて、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを53g使用する他は実施例1と同様の方法でハードコート液19を得た。
比較例6
上記実施例1のγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを52g添加する替わりに、ビニルトリメトキシシランを70g添加すること以外は、実施例1と同様の方法によりハードコート液20を得た。
比較例7
上記実施例1のγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを52g添加する替わりに、γ−アミノプロピルトリエトキシシランを76g添加したところ、シリカ成分が沈降し、ハードコート液は得られなかった。
比較例8
上記実施例1のγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを52g添加する替わりに、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシランを65g添加する事以外は、実施例1と同様の方法でハードコート液22を得た。しかし翌日にはゲル化した。
比較例9
プロピレングリコール440gに蒸留水84gと酢酸5gを添加攪拌する。攪拌しながら、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン129gを滴下し、その後2時間攪拌する。さらに攪拌を継続しながら、トリメチロールプロパントリアクリレートを279g添加し、次にソフタノールMES−5を66g添加し、一晩攪拌する。翌日、ラジカル重合開始剤(ダロキュアー1173)を16gと、カチオン重合開始剤(SP−150)を16g添加攪拌し、冷暗所で2日間放置することによりハードコート液23を得た。
比較例10
コロイダルシリカ(O−40(商標名)日産化学(株)製、平均粒径10〜20nm、不揮発分:40%、分散溶媒:水)264gをフラスコに採り、フラスコ内を35℃以下に冷却、攪拌しつつ、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン179gと、メチルトリメトキシシラン64gを徐々に加えた。30分攪拌後、プロピレングリコールモノメチルエーテル422gとシス−ヘキサヒドロフタル酸30gを加えて溶解させた。次いで、ベンジルジメチルアミン6gを滴下した。次にスルホ琥珀酸ジ−エチルヘキシルナトリウム(国産化学(株)製、試薬1級)の70%水溶液35gを添加し、32℃で3週間攪拌し、ハードコート液24を得た。
比較例11
比較例10において使用したスルホ琥珀酸ジ−エチルヘキシルナトリウムの代わりに、アルキルスルホ酢酸塩(LSA)の30%水溶液35gを添加すること以外は上記比較例10と同様の方法によりハードコート液25を得た。
比較例12
スルホ琥珀酸ジオクチルナトリウム塩5部、スルホン酸ナトリウム2×10−3当量/(樹脂1g)含有のポリエステル樹脂(分子量7万)80部、トリメチロールプロパン1モルにトリレンジイソシアネート3モル付加したポリイソシアネート20部をメチルエチルケトン2部/シクロヘキサノン1部の混合溶媒200部に溶解させたものに、希釈剤としてトルエン100部/イソブチルケトン50部の混合溶剤150部を添加攪拌することでコート液26を得た。
比較例13
実施例1におけるスルホ琥珀酸半エステル塩 66gの使用に代えて、ノニオン界面活性剤(エマルゲン905(商標名)花王(株)製)を20gとリン酸塩系アニオン界面活性剤(フォスファノール LO−529(商標名)東邦化学工業(株)製)を10g使用する他は実施例1と同様の方法でハードコート液27を得た。
プライマー液
3−メチル−3−メトキシブタノールと蒸留水をそれぞれ1対4の重量比でウレタンエマルジョンであるウィトコ社製の商標名ウィトコボンドW−240が25重量%となるように溶解し、レベリング剤としてダウコーニングアジア(株)製シリコーン系塗料添加剤(ペインタッド19(商標名))を0.1部加えてプライマー液とした。
上記ハードコート液1〜23、27の塗布硬化(実施例1〜14、比較例1〜9、13)
各ハードコート液1〜23、27をNo.2のワイヤーバーで、厚み0.5mmのポリカーボネートシートの上に塗布し、メタルハライドランプ(120W/cm)を8cmの高さから照射し、光硬化させた。積算光量は1.0J/cmであった。硬化後のハードコート層の厚みは5μmであった。
なお、実施例11の酸化チタン微粒子を用いて得られたハードコート膜の屈折率の値は1.7であり、実施例1で酸化ケイ素微粒子を用いて得られたハードコート膜の屈折率の値1.5に比して高かった。
上記ハードコート液24、25の塗布硬化(比較例10、11)
厚み0.5mmのポリカーボネートシートに、上記プライマー液を10cm/分でディップコートし、50℃で30分乾燥させた。乾燥させたプライマー層の厚みは1.1μmであった。その後、各ハードコート液24、25を20cm/分でディップコートし、120℃で60分硬化させた。硬化後のハードコート層の厚みはハードコート液24(比較例10)では2.7μm、ハードコート液25(比較例11)では2.8μmであった。
上記コート液26の塗布硬化(比較例12)
上記コート液26を乾燥厚み1μmになるように厚み0.5mmのポリカーボネートシート上に塗布し、乾燥して、被膜を形成した。
このようにして得られた被膜について下記の各種テストを実施した。
〔各種テスト〕
(密着性)
ゴバン目試験JISK5400に準拠したクロスハッチ試験をおこなった。すなわち膜の表面にナイフで縦横それぞれ1mm間隔で11本の平行線のキズをつけて100個のマス目を作り、これにセロハンテープを接着した後これをはがしたときの膜が剥離せずに基材に付着しているマス目の数を数えて%で表示した。(スチールウール硬度(SW硬度)試験)
スチールウール#0000を用い1kg荷重で10往復、塗膜表面をこすり、傷の付きぐあいを以下の基準に基づき相対比較した。
5:全く傷が付かない
4:若干の傷が付く
3:傷が付く
2:ひどい傷が付く
1:基材まで傷が付く
(防曇性/呼気試験)
息を吹きかけて曇るかどうか調べた。
(防曇回復性)
表面を水平から45度傾斜させて固定したテストピースに水道水を10分間流し続けた後、室温で30分放置した後、呼気試験で曇るかどうかで判定した。
(熱水試験)
沸騰させた蒸留水中に1時間浸漬した後の密着性と外観を評価した。
(耐湿試験)
50℃−95%RHの雰囲気に10日間放置後、密着性と外観及び防曇性を評価した。
上記試験で得られた結果を表1〜表4に示す。
Figure 2002102907
Figure 2002102907
Figure 2002102907
Figure 2002102907
本発明の実施の形態によると、本発明の塗膜は特開平8−176466号公報に開示された防曇性コーティング組成物により得られる塗膜(比較例10、11)に比べて耐擦傷性が優れている。
産業上の利用可能性
本発明の被覆組成物を基板に塗布して得られる物品は防曇性を有しながら、表面の耐擦傷性が高い。

Claims (9)

  1. (1)スルフォン酸塩からなる陰イオン界面活性剤と、
    (2)無機酸化物微粒子と、
    (3)アクリル基又はメタクリル基1個と加水分解性基を有するケイ素化合物またはその加水分解物と、
    (4)光重合可能な不飽和基を少なくとも2個有する化合物と、
    (5)光重合開始剤
    を含む被覆用組成物。
  2. 不揮発分換算で
    前記(1)成分 3〜10重量%、
    前記(2)成分 30〜70重量%、
    前記(3)成分 2〜20重量%、
    前記(4)成分 8〜64重量%、および前記(1)〜(4)成分の合計100重量部に対して
    前記(5)成分 1〜100重量部
    を含む請求項1記載の被覆用組成物。
  3. スルフォン酸塩からなる陰イオン界面活性剤は、ジアルキルスルホ琥珀酸エステル塩、スルホ琥珀酸アルキル2塩、ポリオキシエチレンアルキルスルホ琥珀酸2塩、スルホ琥珀酸半エステル塩、アルキルスルホ酢酸塩、アルケン(C−C30)モノスルホン酸塩、ヒドロキシアルカン(C−C24)モノスルホン酸塩、N−アシルメチルタウリン塩、第2級高級アルコールエトキシサルフェート、脂肪酸アルキロールアマイドの硫酸エステル塩、高級アルコール硫酸エステル塩、第2級高級アルコール硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、モノグリサルフェートからなる群から選ばれる少なくとも一つの界面活性剤であることを特徴とする請求項1又は2記載の被覆用組成物。
  4. 無機酸化物微粒子は、シリコン(Si)、アルミニウム(Al)、すず(Sn)、アンチモン(Sb)、タンタル(Ta)、セリウム(Ce)、ランタン(La)、鉄(Fe)、亜鉛(Zn)、タングステン(W)、ジルコニウム(Zr)、インジウム(In)、チタン(Ti)からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の被覆用組成物。
  5. 無機酸化物微粒子の粒径は、1〜100nmであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の被覆用組成物。
    1〜100nmの。
  6. 無機酸化物微粒子は、有機ケイ素化合物または有機化合物で表面改質したことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の被覆用組成物。
  7. アクリル基又はメタクリル基1個と加水分解性基を有するケイ素化合物またはその加水分解物は、一般式
    Si(OR3−a
    (Rは炭素原子数2〜12のアクリル基またはメタクリル基を1個含有する基、Rは炭素原子数1〜6のアルキル基、アリール基、アルケニル基、ハロゲン化アルキル基またはハロゲン化アリール基、加水分解性基ORのRは水素原子もしくは炭素原子数1〜4のアルキル基、アシル基、アルキルアシル基、a=0、1、2)
    で表されるケイ素化合物またはその加水分解物であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の被覆用組成物。
  8. 光重合可能な不飽和基を少なくとも2個有する化合物は、アクリルもしくはメタクリル基、ビニル基、アリル基、エポキシ基、チオール基、エピスルフィド基から選ばれる官能基を少なくとも2個有する化合物から選ばれることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の被覆用組成物。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載の被覆組成物を基材に塗布した後、光硬化して得られる物品。
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