JP2008297350A - 耐擦傷性樹脂板およびそれを用いた携帯型情報端末の表示窓保護板 - Google Patents

耐擦傷性樹脂板およびそれを用いた携帯型情報端末の表示窓保護板 Download PDF

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伸介 落合
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Abstract

【課題】優れた耐擦傷性および耐環境性を有する耐擦傷性樹脂板およびそれを用いる携帯型情報端末の表示窓保護板を提供することである。
【解決手段】透明樹脂板の少なくとも片面に、硬化性組成物を硬化させた硬化被膜が形成されてなる耐擦傷性樹脂板であって、前記硬化性組成物は、分子中に少なくとも3個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物を80〜99重量部、および分子中に少なくとも3個のチオール基を有するポリチオール化合物を1〜20重量部の割合で含有し、前記硬化被膜の厚さが5〜30μmであるように構成した。この耐擦傷性樹脂板からなる携帯型情報端末の表示窓保護板である。
【選択図】なし

Description

本発明は、各種ディスプレイの表示保護板等に好適な耐擦傷性樹脂板、およびそれを用いた携帯型情報端末の表示窓保護板に関する。
近時、携帯電話やPHS(Personal Handy-phone System)等の携帯型電話類が、インターネット等の普及とともに、単なる音声伝達機能に加えて、文字情報や画像情報を表示する機能を持った携帯型情報端末として広く普及している。また、このような携帯型電話類とは別に、住所録等の機能にインターネット機能や電子メール機能等を併せ持つPDA(Personal Digital Assistant)等も幅広く使用されている。
これらの携帯型情報端末では、液晶やEL(エレクトロルミネッセンス)等の方式により、文字情報や画像情報を表示するようになっているが、その表示窓には、一般に樹脂製の保護板が用いられており、中でも透明性の点からメタクリル樹脂板が好ましく用いられている(例えば特許文献1〜3参照)。また最近ではその強度の高さからポリカーボネート樹脂板、ポリカーボネート樹脂板とメタクリル樹脂板の多層板等も使用される(例えば特許文献4参照)。
保護板には、表面の傷つきを防止するため、耐擦傷性(ハードコート性)の硬化被膜が設けられる。硬化被膜は、一般に、硬化性化合物を含有する硬化性塗料を用いて形成され、前記硬化性化合物としては、分子中に少なくとも2個または3個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物、すなわち多官能(メタ)アクリレートが主に検討されている(例えば特許文献1〜4参照)。
また、携帯型情報端末には、厳しい環境特性や強度が要求されており、その表示窓保護板には、高温高湿下に曝されたときに、硬化被膜にクラックが入らないこと、すなわち耐環境性が要求される。このため、例えば硬化被膜の厚さを最適化し、かつ樹脂板の強度を高める工夫等がなされている(例えば特許文献4参照)
しかしながら、従来提案されている携帯型情報端末の表示窓保護板では、硬化被膜の耐擦傷性が必ずしも十分でないという問題がある。また、高温高湿下に曝されると、硬化被膜にクラックが発生し易く、耐環境性が十分でないという問題もある。なお、クラックの発生を防止する上で、硬化被膜の膜厚を薄くすると、異物等の欠点の多い硬化膜となり、生産性が著しく低下する。
特開2002−6764号公報 特開2004−143365号公報 特開2004−299199号公報 特開2006−103169号公報
本発明の課題は、優れた耐擦傷性および耐環境性を有する耐擦傷性樹脂板およびそれを用いる携帯型情報端末の表示窓保護板を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、透明樹脂板の少なくとも片面に、硬化性組成物を硬化させた硬化被膜が形成されてなる耐擦傷性樹脂板において、前記硬化性組成物が、分子中に少なくとも3個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物と、分子中に少なくとも3個のチオール基を有するポリチオール化合物とを特定の割合で含有すると共に、前記硬化被膜の厚さが5〜30μmである場合には、優れた耐擦傷性および耐環境性が得られるという新たな事実を見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の耐擦傷性樹脂板は、透明樹脂板の少なくとも片面に、硬化性組成物を硬化させた硬化被膜が形成されてなるものであって、前記硬化性組成物は、分子中に少なくとも3個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物を80〜99重量部、および分子中に少なくとも3個のチオール基を有するポリチオール化合物を1〜20重量部の割合で含有し、前記硬化被膜の厚さが5〜30μmであることを特徴とする。
前記硬化性組成物に帯電防止剤を含有させて、硬化被膜に帯電防止性能や制電性能を付与してもよい。
前記透明樹脂板がメタアクリル樹脂板、ポリカーボネート樹脂板またはその両者が2層以上に積層された樹脂板であると、透明性や剛性に優れたものになる。
本発明の耐擦傷性樹脂板は、携帯型情報端末の表示窓保護板に好適である。
なお、本発明における前記「携帯型情報端末」とは、人が携行できる程度の大きさであって、文字情報や画像情報等を表示するための窓(ディスプレイ)を有するものの総称を意味しており、例えば前記で例示した携帯電話やPHS、PDA等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の耐擦傷性樹脂板によれば、硬化被膜が高い耐擦傷性と、高温高湿下に曝されてもクラックが発生し難い、すなわち高い耐環境性を有するという効果がある。したがって、本発明の耐擦傷性樹脂板を例えば携帯型情報端末の表示窓保護板として用いると、該表示窓等を確実に保護することができる。
本発明にかかる耐擦傷性樹脂板は、透明樹脂板の少なくとも片面に特定の硬化被膜が設けられたものである。前記透明樹脂板としては、特に限定されないが、透明樹脂板を構成する透明樹脂としては、例えばメタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、メチルメタクリレート−スチレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、トリアセチルセルロール樹脂等が挙げられる。中でも、メタクリル樹脂は、透明性が高く、剛性も高いため、透明樹脂板を構成する樹脂として適している。
前記メタクリル樹脂は、メタクリル酸エステルを主体とする重合体であり、例えばメタクリル酸エステルの単独重合体であってもよいし、メタクリル酸エステル50重量%以上と、これ以外の単量体50重量%以下との共重合体であってもよい。前記メタクリル酸エステルとしては、例えばメタクリル酸メチルやメタクリル酸エチルのようなメタクリル酸アルキルが好ましく用いられ、特にメタクリル酸メチルが好ましく用いられる。また、メタクリル酸エステル以外の単量体としては、例えばスチレンやメチルスチレンのような芳香族アルケニル化合物、アクリル酸やメタクリル酸のような不飽和カルボン酸、アクリル酸メチルやアクリル酸エチルのようなアクリル酸エステル、アクリロニトリルやメタクリロニトリルのようなアルケニルシアン化合物等が挙げられる。
透明樹脂板を構成する透明樹脂に他の成分を配合し、樹脂組成物として用いてもよい。この配合成分としては、例えばゴム粒子、染料や顔料のような着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。特に、ゴム粒子を配合すると、透明樹脂板の耐衝撃性や柔軟性が向上して割れ難くなるので好ましい。
前記ゴム粒子としては、例えばアクリル系、ブタジエン系、スチレン−ブタジエン系等の各種ゴム粒子を用いることができるが、中でも、耐侯性の点から、アクリル系ゴム粒子が好ましく用いられる。前記アクリル系ゴム粒子としては、例えばアクリル酸ブチルのようなアクリル酸アルキルを主体とする弾性重合体からなる単層構造のものや、メタクリル酸メチルを主体とする硬質重合体からなる内層の周りに、アクリル酸ブチルのようなアクリル酸アルキルを主体とする弾性重合体からなる外層を設けた多層構造のもの等を使用することができる。なお、上記弾性重合体には、一般に多官能単量体が少量共重合されているのが好ましい。
また、前記弾性重合体の周りにメタクリル酸メチルを主体とする硬質重合体からなる最外層を設けた多層構造のものも有利に使用することができる。例えば、アクリル酸ブチルのようなアクリル酸アルキルを主体とする弾性重合体からなる内層の周りに、メタクリル酸メチルを主体とする硬質重合体からなる外層を設けた二層構造のものや、メタクリル酸メチルを主体とする硬質重合体からなる内層の周りに、アクリル酸ブチルのようなアクリル酸アルキルを主体とする弾性重合体からなる中間層を設け、さらにその周りに、メタクリル酸メチルを主体とする硬質重合体からなる外層を設けた三層構造のもの等が挙げられる。このような多層構造のゴム粒子は、例えば特公昭55−27576号公報に開示されている。特に、上記した三層構造のものが好ましく、特公昭55−27576号公報の実施例3に記載のものは、好ましい組成の一つである。
前記ゴム粒子としては、透明樹脂板の表面硬度や耐衝撃性、表面平滑性の点から、平均粒子径が0.1〜0.4μmであるものが好ましく用いられる。これに対し、ゴム粒子の平均粒子径があまり小さいと、透明樹脂板の表面硬度が十分でなかったり、透明樹脂板が脆くなったりする。一方、ゴム粒子の平均粒子径があまり大きいと、透明樹脂板の表面平滑性を損なう傾向にある。ゴム粒子は、一般的には乳化重合により製造することができ、その際、乳化剤の添加量や単量体の仕込み量等を調節することによって、平均粒子径を所望の値にコントロールすることができる。
透明樹脂にゴム粒子を配合して透明樹脂板とする場合には、両者の割合は、透明樹脂を50〜90重量部、ゴム粒子を10〜50重量部とするのが好ましい。これに対し、ゴム粒子の量があまり少ないと、透明樹脂板の耐衝撃性や柔軟性が十分に向上せず、あまり多いと、透明樹脂板の表面硬度や剛性が不十分となるので好ましくない。
透明樹脂板は、必要に応じて多層構造としてもよい。例えば、透明樹脂にゴム粒子を配合すると、耐衝撃性や柔軟性は向上するものの、表面硬度や剛性は低下する傾向にある。このため、ゴム粒子を含有する層(以下、ゴム含有層と言う。)の表面に、ゴム粒子を含有しない層(以下、ゴム不含層と言う。)を形成して多層構造とすることにより、前者のゴム含有層の耐衝撃性や柔軟性を生かしつつ、透明樹脂板の表面硬度や剛性を上げることができる。この場合、ゴム含有層の厚さは、透明樹脂板全体の厚さに対して、好ましくは50%以上であり、より好ましくは60%以上である。これに対し、この割合があまり小さいと、透明樹脂板の耐衝撃性や柔軟性が不十分となるおそれがある。
ゴム含有層の表面にゴム不含層を形成する場合には、ゴム不含層は、ゴム含有層の両面ではなく、片面に形成するのがよい。ゴム不含層を両面に形成すると、ゴム含有層の耐衝撃性や柔軟性が生かされ難くなる。ゴム含有層の片面にゴム不含層を形成してなる透明樹脂板は、少なくともゴム不含層の表面に硬化被膜を形成し、これを表側(使用する人が直接、見たり接したりする側)に向けて携帯型情報端末の表示窓保護板として使用するのが好ましい。これにより、硬化被膜の耐擦傷性が一層高いものとなると共に、強く押圧されても、硬化被膜にクラックが発生し難いのみならず、裏側のゴム含有層の柔軟性により、透明樹脂板自体が破壊され難いものになる。
また、異なる組成の樹脂板を積層して多層構造を形成してもよい。これにより透明樹脂板の剛性をより向上することができる。積層数としては、特に限定されないが、2層以上、好ましくは2〜4層程度である。積層する樹脂板の組成も特に限定されないが、透明性および剛性に特に優れる上で、メタアクリル樹脂板とポリカーボネート樹脂板との組合せが好ましく、これらを交互に積層して多層構造を形成するのがよい。
このような多層構造の透明樹脂板を製造するには、例えば、複数の押出機と、それらから押し出される樹脂を積層するためのマルチマニホールド方式やフィードブロック方式等の機構とを有する、公知の多層押出機等を用いることができる。
透明樹脂板の形状は、通常の板(シート)やフィルムのように、表面が平面のものであってもよいし、凸レンズや凹レンズのように、表面が曲面になっているものであってもよい。また、表面に細かな凹凸等の微細な構造が設けられていてもよい。
透明樹脂板は、必要に応じて、染料や顔料等により着色されていてもよいし、酸化防止剤や紫外線吸収剤等を含有していてもよい。透明樹脂板の厚さは、特に限定されないが、好ましくは0.1mm以上であり、3.0mm以下であるのがよい。なお、透明樹脂板を多層構造にする場合には、合計厚さが前記した範囲内にあるのが好ましい。
前記した透明樹脂板の少なくとも片面に形成される硬化被膜は、硬化性組成物を硬化させたものであり、該硬化性組成物は、分子中に少なくとも3個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物と、分子中に少なくとも3個のチオール基を有するポリチオール化合物とを特定の割合で含有する。具体的には、前記分子中に少なくとも3個の(メタ)アクロイルオキシ基を有する化合物としては、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタグリセロールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリス〔(メタ)アクロイルオキシエチル〕イソシアヌレート等の硬化性化合物が挙げられる。
また、ホスファゼン化合物のホスファゼン環に少なくとも3個の(メタ)アクリロイルオキシ基が導入されたホスファゼン系(メタ)アクリレート化合物、分子中に少なくとも2個のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物と分子中に水酸基及び少なくとも2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物との反応により得られるウレタン(メタ)アクリレート化合物、分子中に少なくとも2個のハロカルボニル基を有する化合物と分子中に水酸基及び少なくとも2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物との反応により得られるポリエステル(メタ)アクリレート化合物、さらには、上記各化合物の2量体や3量体のようなオリゴマー等も用いることができる。これらの(メタ)アクリレート化合物は、それぞれ単独又は2種以上を混合して用いることができる。
なお、本明細書において、(メタ)アクロイルオキシ基とは、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基をいい、その他、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸等というときの「(メタ)」も同様の意味である。
前記分子中に少なくとも3個のチオール基を有するポリチオール化合物としては、例えばトリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールエタントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタグリセロールトリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールトリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、グリセリントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールトリス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールペンタキス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)、トリス〔(3−メルカプトプロピオニロキシ)エチル〕イソシアヌレート等が挙げられる。
本発明では、分子中に少なくとも3個の(メタ)アクロイルオキシ基を有する化合物と、分子中に少なくとも3個のチオール基を有するポリチオール化合物とを、両者の合計量100重量部を基準として、前者を80〜99重量部、後者を1〜20重量部の割合で含有する。
これに対し、分子中に少なくとも3個の(メタ)アクロイルオキシ基を有する化合物の割合が80重量部より少ないと、耐擦傷性が低下し、99重量部を超えると、硬化被膜の剛性が高くなりすぎ、クラックが発生しやすくなる。分子中に少なくとも3個のチオール基を有するポリチオール化合物の割合が1重量部より少ないと、高温高湿下に曝されたときにクラックが発生しやすくなり、また20重量部を超えると、耐擦傷性が低下するだけでなく、下記で説明する硬化性塗料の安定性が低下して粘度が増加したり、固形化したりするおそれがある。
このような硬化性組成物は、例えば分子中に少なくとも3個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物と、分子中に少なくとも3個のチオール基を有するポリチオール化合物とを前記した特定の割合で含有し、かつ重合開始剤、溶剤等を含む塗料(硬化性塗料)の形態で使用するのがよい。硬化性塗料は、必要に応じて、前記した分子中に少なくとも3個の(メタ)アクロイルオキシ基を有する化合物以外の硬化性化合物、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートのような、分子中に2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物等を含有していてもよく、その量は、分子中に少なくとも3個の(メタ)アクロイルオキシ基を有する化合物と、分子中に少なくとも3個のチオール基を有するポリチオール化合物との合計100重量部あたり、通常、20重量部までであるのが好ましい。
また、硬化性塗料は、必要に応じて、前記した分子中に少なくとも3個のチオール基を有するポリチオール化合物以外の硬化性化合物、例えばβ−メルカプトプロピオン酸、メチル−3−メルカプトプロピオネート、2−エチルヘキシル−3−メルカプトプロピオネート、メトキシブチル−3−メルカプトプロピオネート、ステアリル−3−メルカプトプロピオネート、テトラエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)のような分子中に1個または2個のチオール基を有する化合物等を含有していてもよく、その量は、分子中に少なくとも3個の(メタ)アクロイルオキシ基を有する化合物と、分子中に少なくとも3個のチオール基を有するポリチオール化合物との合計100重量部あたり、通常、20重量部までであるのが好ましい。
また、硬化性塗料(硬化被膜)は、帯電防止剤を含有していてもよい。これにより、帯電防止性能や制電性能が付与され、硬化被膜の表面に、例えば塵や埃等が付着するのを防止することができる。特に、帯電防止剤を含有した硬化被膜を透明樹脂板の両面に形成すると、製造過程において裏面に塵や埃等が付着するのを防止できるので、例えば帯型情報端末の表示窓保護板として好適に用いることができる。前記帯電防止剤としては、例えば導電性(金属酸化物)微粒子、界面活性剤、イオン性化合物、導電性高分子化合物等が挙げられ、その中で導電性(金属酸化物)微粒子が、帯電防止性能や制電性能およびそれらの持続性の点で優れている。該導電性(金属酸化物)微粒子としては、例えば5酸化アンチモン等の酸化アンチモンのような金属酸化物、インジウム/スズの複合酸化物(ITO)、スズ/アンチモンの複合酸化物(ATO)、アンチモン/亜鉛の複合酸化物、リンでドープされた酸化スズ等の各微粒子が挙げられる。
前記導電性(金属酸化物)微粒子は、その平均粒子径が0.001〜0.1μmであるのが好ましい。これに対し、平均粒子径があまり小さいものは、工業的な生産が難しく、平均粒子径があまり大きいものを用いると、硬化被膜の透明性が低下するため好ましくない。前記導電性微粒子は、例えばゾル等の形態で用いてもよい。
帯電防止剤(導電性微粒子)の使用量は、硬化性化合物100重量部あたり、1〜100重量部であるのが好ましい。この使用量があまり少ないと、十分な帯電防止効果が得られず、あまり多いと、硬化被膜の耐擦傷性が低下したり、成膜性が低下したりするため好ましくない。
硬化性塗料には、粘度や硬化被膜の厚さ等を調整するため、溶剤が含まれていてもよい。この溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、2−ブタノール、イソブチルアルコール、tert−ブタノールのようなアルコール類、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、3−メトキシプロパノール、1−メトキシ−2−プロパノール(プロピレングリコールモノメチルエーテル)、1−エトキシ−2−プロパノールのようなアルコキシアルコール類、ジアセトンアルコールのようなケトール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのようなケトン類、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチルのようなエステル類等が挙げられる。溶剤の使用量は、透明樹脂板の材質、形状、塗布方法、目的とする硬化被膜の厚さ等に応じて適宜調整されるが、通常は、硬化性化合物及び必要により用いられる帯電防止剤の合計100重量部あたり、20〜10000重量部程度であるのが好ましい。
硬化性塗料には、さらに安定化剤、酸化防止剤、着色剤、レベリング剤等の添加剤が含まれていてもよい。特に、レベリング剤を含むと、硬化被膜の平滑性や耐擦傷性を高めることができる。
前記レベリング剤としては、例えばシリコーンオイル等が好ましく用いられ、その例としては、ジメチルシリコーンオイル、フェニルメチルシリコーンオイル、アルキル・アラルキル変性シリコーオイル、フルオロシリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、脂肪酸エステル変性シリコーンオイル、メチル水素シリコーンオイル、シラノール基含有シリコーンオイル、アルコキシ基含有シリコーンオイル、フェノール基含有シリコーンオイル、メタクリル変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、カルボン酸変性シリコーンオイル、カルビノール変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル等が挙げられる。例示したこれらのシリコーンオイルは、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記レベリング剤(シリコーンオイル)の使用量は、硬化性化合物及び必要により用いられる帯電防止剤の合計100重量部あたり、通常、0.01〜20重量部であるのが好ましい。この使用量があまり少ないと、目的とする効果が認められ難く、あまり多いと、硬化被膜の強度が低下するため好ましくない。
前記した硬化性塗料を、透明樹脂板の少なくとも片面に塗布した後、必要に応じて乾燥し、次いで、形成された硬化性塗膜を硬化させることにより、透明樹脂板の表面に耐擦傷性および耐環境性に優れる硬化被膜を形成することができる。
硬化性塗料の塗布は、例えばマイクログラビアコート法、ロールコート法、ディッピングコート法、スピンコート法、ダイコート法、キャスト転写法、フローコート法、スプレーコート法等の方法により行うことができる。
硬化性塗膜の硬化は、活性化エネルギー線の照射により好適に行われる。活性化エネルギー線としては、例えば電子線、紫外線、可視光線等が挙げられ、硬化性化合物の種類に応じて適宜選択される。活性化エネルギー線として紫外線や可視光線を用いる場合には、通常、光重合開始剤が用いられる。
前記光重合開始剤としては、例えばアセトフェノン、アセトフエノンベンジルケタール、アントラキノン、1−(4−イソプロピルフエニル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、カルバゾール、キサントン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、1,1−ジメトキシデオキシベンゾイン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、チオキサントン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパン−1−オン、トリフェニルアミン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、フルオレノン、フルオレン、ベンズアルデヒド、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイソプロピルエーテル、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、3−メチルアセトフェノン、3,3’,4,4’−テトラ−tert−ブチルパーオキシカルボニルベンゾフエノン(BTTB)、2−(ジメチルアミノ)−1−〔4−(モルフォリニル)フェニル〕−2−フェニルメチル)−1−ブタノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、ベンジル等が挙げられる。
前記光重合開始剤は、色素増感剤と組合せて用いてもよい。前記色素増感剤としては、例えばキサンテン、チオキサンテン、クマリン、ケトクマリン等が挙げられる。光重合開始剤と色素増感剤との組合せとしては、例えばBTTBとキサンテンとの組合せ、BTTBとチオキサンテンとの組合せ、BTTBとクマリンとの組合せ、BTTBとケトクマリンとの組合せ等が挙げられる。
前記で例示した光重合開始剤は市販品を用いてもよい。市販の光重合開始剤としては、例えば、それぞれチバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)から販売されている“IRGACURE 651”、“IRGACURE 184”、“IRGACURE 500”、“IRGACURE 1000”、“IRGACURE 2959”、“DAROCUR 1173”、“IRGACURE 907”、“IRGACURE 369”、“IRGACURE 1700”、“IRGACURE 1800”、“IRGACURE 819”、及び“IRGACURE 784”、それぞれ日本化薬(株)から販売されている“KAYACURE ITX”、“KAYACURE DETX−S”、“KAYACURE BP−100”、“KAYACURE BMS”、及び“KAYACURE 2−EAQ”等が挙げられ、これらは1種または2種以上を混合して用いてもよい。
前記光重合開始剤を用いる場合には、その使用量は、硬化性化合物100重量部あたり、通常、0.1重量部以上であるのが好ましい。この使用量があまり少ないと、光重合開始剤を使用しない場合と比較して硬化速度が大きくならない傾向にある。なお、光重合開始剤の使用量の上限は、硬化性化合物100重量部あたり、通常、10重量部程度であるのが好ましい。
また、活性化エネルギー線の強度や照射時間は、硬化性化合物の種類やその塗膜の厚さ等に応じて適宜調整される。活性化エネルギー線は、不活性ガス雰囲気中で照射してもよく、この不活性ガスとしては、例えば窒素ガス、アルゴンガス等が挙げられる。
このようにして形成される硬化被膜の厚さは、5〜30μm、好ましくは5〜15μmである。厚さが5μmより薄いと、硬化被膜に多くの異物等の欠陥が発生することがあり、また30μmを超えると、高温高湿下に曝されたときや、反り等の変形をさせたときに、クラックが発生し易くなる。
硬化被膜の厚さは、透明樹脂板の表面に塗布する硬化性塗料の面積あたりの量、及び硬化性塗料に含まれる固形分の濃度を調整すること等により調節することができる。硬化被膜の厚さにムラや勾配があって、上記所定範囲外の厚さの部分があるときは、その部分を切り除いて使用すればよい。
本発明の耐擦傷性樹脂板は、透明樹脂板の表面に、耐擦傷性が高く、高温高湿下に曝されたときや、反り等の変形をさせたときに、クラックが発生し難い硬化被膜が形成されているので、例えば携帯電話等に代表される携帯型情報端末の表示窓保護板として好適に用いることができる。また、デジタルカメラやハンディ型ビデオカメラ等のファインダー部やディスプレイ部の保護板、携帯型ゲーム機の表示窓保護板等、耐擦傷性および耐環境性が要求される分野での各種部材としても使用できる。
本発明の耐擦傷性樹脂板を用いて携帯型情報端末の表示窓保護板を作成するには、まず、必要に応じて印刷、穴あけ等の加工を耐擦傷性樹脂板に行い、ついで、この耐擦傷性樹脂板を必要な大きさに切断処理した後、携帯型情報端末の表示窓に固定すればよい。これにより、耐擦傷性および耐環境性が高い表示窓とすることができる。
なお、透明樹脂板の片面に性硬化被膜を形成する場合について説明したが、用途に応じて透明樹脂板の両面に硬化被膜を形成してもよい。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。なお、以下の実施例中、含有量ないし使用量を表す%及び部は、特記ないかぎり重量基準である。
[実施例1]
<耐擦傷性樹脂板の作製>
表1に示す硬化性塗料を用いて耐擦傷性樹脂板を作製した。具体的には、まず、硬化性化合物としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート36部、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)4部、光重合開始剤〔チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)のIRGACURE 184〕2部、イソブチルアルコール30部、及びプロピレングリコールモノメチルエーテル(別名:1−メトキシ−2−プロパノール)30部をそれぞれ混合して、硬化性塗料を調製した。なお、表1中、分子中に少なくとも3個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物と、分子中に少なくとも3個のチオール基を有するポリチオール化合物との欄において、括弧内の数値は、両者の合計量を100重量部としたときのそれぞれの割合(重量部)を意味する。
ついで、この塗料を、厚さ1.0mm、長さ60mm、幅100mmの透明メタクリル樹脂板〔住友化学(株)のスミペックスE〕の両面にフローコート法で塗布した後、室温で5分乾燥し、次いで45℃に設定したオーブンで5分乾燥させた。その後、樹脂板を取り出し、80Wの高圧水銀ランプを用いて0.5J/cm2の紫外線を照射することにより、塗膜を硬化させ、硬化被膜の厚さが7.5〜9.4μmの範囲の耐擦傷性樹脂板を得た。なお、硬化被膜の厚さは、膜厚測定装置〔Filmetrics社製の「F−20」〕を用いて測定した。
[実施例2〜6および比較例1〜4]
硬化性塗料を表1に示すものに代えた以外は、前記実施例1と同様にして耐擦傷性樹脂板を作製した。得られた各耐擦傷性樹脂板における硬化被膜の厚さを、前記実施例1と同様にして測定した。その結果を表2に示す。
<評価>
上記で得られた各耐擦傷性樹脂板について、耐擦傷性、耐環境性および外観を評価した。各評価方法を以下に示すと共に、その結果を表2に示す。
(耐擦傷性の評価方法)
スチールウール#0000を500g/cm2の荷重で、耐擦傷性樹脂板上を200往復させて評価した。その際、硬化被膜表面と接触するスチールウールの形状は、2cm角の正方形(面積4cm2)とし、その辺と平行に繊維が並んだ状態とした。また、往復距離は10cm(片道5cm)とし、1往復1秒の速度で、該繊維方向に往復させた。200往復後、表面の傷つきの様子を目視観察した。なお、評価は硬化被膜の表裏両面について行い、判定基準は以下のものを用いた。
A:傷つきなし
B:1〜2本の傷
C:3〜10本の傷
D:10本を超える傷
(耐環境性の評価方法)
耐擦傷性樹脂板を温度85℃、湿度50%の環境下に3日間放置した後、硬化被膜の表面状態を目視観察した。なお、評価は硬化被膜の表裏両面について行い、判定基準は以下のものを用いた。
○:クラックが発生していない
×:クラックが発生した
(外観の評価方法)
得られた各耐擦傷性樹脂板の硬化被膜の外観を目視観察し、欠陥の個数を測定した。なお、評価は硬化被膜の表裏両面について行った。
Figure 2008297350
Figure 2008297350
表1および表2から明らかなように、本発明にかかる実施例1〜6の耐擦傷性樹脂板は、耐擦傷性、耐環境性および外観に優れているのがわかる。これに対し、硬化被膜の厚さが本発明の範囲外である比較例1の耐擦傷性樹脂板は、耐擦傷性および外観に劣る結果を示した。分子中に少なくとも3個のチオール基を有するポリチオール化合物が添加されていない比較例2,3の耐擦傷性樹脂板は、耐環境性に劣る結果を示した。分子中に少なくとも3個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物の割合が本発明の範囲よりも少ない比較例4の耐擦傷性樹脂板は、耐擦傷性に劣る結果を示した。
[実施例7]
硬化性化合物としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート36部、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)4部、5酸化アンチモン微粒子ゾル〔触媒化成工業(株)のELCOM−7514;固形分濃度20%・帯電防止剤〕12部、光重合開始剤〔チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)のIRGACURE 184〕2部、イソブチルアルコール27部、及びプロピレングリコールモノメチルエーテル(別名:1−メトキシ−2−プロパノール)27部をそれぞれ混合して硬化性塗料を調製した。
上記で調製した硬化性塗料を用いた以外は、前記実施例1と同様にして耐擦傷性樹脂板を得た。この耐擦傷性樹脂板について、前記実施例1と同様にして硬化被膜の厚さ、耐擦傷性および耐環境性を評価した。その結果、硬化被膜の厚さは6.8〜8.7μm、耐擦傷性はA判定(表裏両面とも)、耐環境性は○(クラック発生なし)であった。また硬化被膜の表面抵抗をASTM D−257に従って測定したところ、3.2×1011Ωであり、帯電防止性を有していた。
[実施例8]
メタクリル樹脂ペレット〔住友化学(株)製のスミペックスEX〕を直径40mmの押出機で、また、ポリカーボネート樹脂ペレット〔住友ダウ(株)製のカリバー301−10〕を直径20mmの押出機で、それぞれ溶融し、両者をフィードブロックを介して2層化し、次いでT型ダイを介して共押出成形を行い、ポリシングロールに両面が完全に接するようにして冷却して、厚さ1mmのメタクリル樹脂/ポリカーボネート樹脂複合板を得た。この際、各層の厚さは、メタクリル樹脂層/ポリカーボネート樹脂層=0.1mm/0.9mmとした。
この樹脂板を長さ60mm、幅100mmに切断し、その両面に実施例1と同じ硬化性塗料を用いて同様の操作を行うことにより硬化被膜を形成して耐擦傷性樹脂板を得た。この耐擦傷性樹脂板について、前記実施例1と同様にして硬化被膜の厚さ、耐擦傷性および耐環境性を評価した。その結果、硬化被膜の厚さは7.3〜9.2μm、耐擦傷性はA判定(表裏両面とも)、耐環境性は○(クラック発生なし)であった。

Claims (4)

  1. 透明樹脂板の少なくとも片面に、硬化性組成物を硬化させた硬化被膜が形成されてなる耐擦傷性樹脂板であって、
    前記硬化性組成物は、
    分子中に少なくとも3個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物を80〜99重量部、および
    分子中に少なくとも3個のチオール基を有するポリチオール化合物を1〜20重量部の割合で含有し、
    前記硬化被膜の厚さが5〜30μmであることを特徴とする耐擦傷性樹脂板。
  2. 前記硬化性組成物が帯電防止剤を含有する請求項1記載の耐擦傷性樹脂板。
  3. 前記透明樹脂板は、メタアクリル樹脂板、ポリカーボネート樹脂板またはその両者が2層以上に積層された樹脂板である請求項1または2記載の耐擦傷性樹脂板。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の耐擦傷性樹脂板からなることを特徴とする携帯型情報端末の表示窓保護板。
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