JP3390891B2 - 防曇性物品 - Google Patents

防曇性物品

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JP3390891B2
JP3390891B2 JP32017594A JP32017594A JP3390891B2 JP 3390891 B2 JP3390891 B2 JP 3390891B2 JP 32017594 A JP32017594 A JP 32017594A JP 32017594 A JP32017594 A JP 32017594A JP 3390891 B2 JP3390891 B2 JP 3390891B2
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ファーバー ブルース
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はジエチレングリコールビ
スアリルカーボネートまたはポリカーボネートからなる
透明基材の表面の被覆用の防曇性コーティング組成物を
塗布して得られる防曇性物品に関する。
【0002】
【従来の技術】防曇性を有する透明プラスチック板、お
よびフィルムはセルロースアセテートを用いるものが主
流である。セルロースアセテート板の防曇性はセルロー
スアセテート板の表面を鹸化させ、表面に親水基(OH
基)を発現させることで得られる。したがって、その防
曇性能の耐久性は非常に良く、この点が評価されて防曇
板の主流になっている。一方、この材料の欠点は、表
面硬度が劣ること、使用中、表面が柔らかいのでキズ
だらけになること、防曇性以外の耐久性に劣ること、
表面がでこぼこになること、黄変すること、機械
的強度が劣ること、寒冷地で無理な力が掛かると板が
割れてしまうので、スキー用ゴーグル等としては不適で
あること、などが挙げられる。
【0003】セルロースアセテート板以外に防曇性を有
する透明板としては、透明基板に防曇性コーティングを
施して得られるものがある。コーティング剤としては、
ノニオン界面活性剤、ヒドロキシエチルアクリレート重
合体、ポリビニルアルコール、親水基部分を有するブロ
ックポリマー等を成分として含むものが知られている。
基板はポリカーボネート板が主流である。この板はセル
ロースアセテートに比べて機械的強度に優れている。し
かし、その防曇性はアセチルアセテートに比べて劣る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のセルロースアセ
テートを主流とする透明基材の前記防曇性付与材料は防
曇性には優れていても、その表面が非常に柔らかいた
め、傷つき易く取り扱い難いこと、すぐ黄変すること、
長期間の使用に耐えないことが問題点としてあった。
た、従来のポリカーボネートなどの基板の機械的強度は
優れているが、防曇性はセルロースアセテート基板に比
べて劣る。そこで、本発明の目的は、機械的強度は優れ
ているポリカーボネートなどの基板に優れた防曇性を有
し、しかも表面硬度に優れた塗膜が得られる防曇性コー
ティング組成物を被覆して得られる防曇性物品を提供す
ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は次の
構成によって達成される。すなわち、ジエチレングリコ
ールビスアリルカーボネートまたはポリカーボネートか
らなる透明基材、その上に形成させたアクリル樹脂また
はウレタン樹脂を主成分とするプライマー層、および
(1)金属酸化物微粒子分散ゾル、(2)エポキシ基含
有ケイ素化合物またはその部分加水分解物、(3)スル
フォン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩および
カルボン酸エステル塩の少なくともいずれか1種を含む
陰イオン界面活性剤および(7)溶媒を含む組成物をエ
イジング処理することによって得られる防曇性コーティ
ング組成物を前記プライマー層の上に塗布して得られる
塗膜からなる防曇性物品である。
【0006】 また、エイジング処理をする前記組成物中
には、 (4)エポキシ基を含有しないケイ素化合物またはその
部分加水分解物を含んでも良い。 さらに、前記組成物中には、 (5−A)不飽和二塩基酸、 (5−B)不飽和二塩基酸の環状無水物、 (5−C)不飽和二塩基酸のイミド化合物、 (5−D)飽和多価カルボン酸、 (5−E)飽和多価カルボン酸の環状無水物、 (5−F)飽和多価カルボン酸のイミド化合物、 (5−G)アミノ類、 (6)硬化触媒 を含んでも良い。
【0007】 前記成分(2)のエポキシ基含有ケイ素化
合物は、式 R12 aSi(OR33-a ここで、R1は炭素原子数2〜12のエポキシ基を含有
する基、R2は炭素原子数1〜6のアルキル基、アリー
ル基、アルケニル基、ハロゲン化アルキル基またはハロ
ゲン化アリール基、R3は水素原子もしくは炭素原子1
〜4のアルキル基、アシル基またはアルキルアシル基、
aは0、1または2のいずれかで表される化合物を用い
ることができる。
【0008】 前記成分(4)のエポキシ基を含有しない
ケイ素化合物は、式 R6 d2 eSi(OR34-d-e2とR3は前記式1で定義したものと同一、R6は炭素
原子数1〜4のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、炭
素原子数6〜12のアリール基もしくはハロゲン化アリ
ール基、炭素原子数5〜8のメタクリロキシアルキル
基、炭素原子数2〜10のウレイドアルキレン基、芳香
族ウレイドアルキレン基、ハロゲン化芳香族アルキレン
基またはメルカプトアルキレン基、dは1、2または
3、eは0、1または2で表される化合物を用いること
ができる。また、前記成分(1)、前記成分(2)、前
記成分(3)および前記成分(4)は、前記組成物の全
固形分に対して、それぞれ5〜75重量%、10〜55
重量%、1〜10重量%および0〜50重量%含有する
ことが望ましい。
【0009】次に本発明の防曇性コーティング組成物の
各構成成分について、詳細に説明する。 (1)金属微粒子分散ゾル コーティング組成物の全固形分に対して5〜75重量%
のコロイド状金属微粒子を用いる。金属成分はSi、T
i、Ce、Fe、Sn、Zr、Al、W、Sb、Ta、
La、Inから選ばれる少なくとも一種類以上の金属酸
化物微粒子、複合酸化物微粒子、単独金属酸化物微粒子
の混合物または単独金属酸化物微粒子と複合金属酸化物
微粒子の混合物を水もしくは他の溶媒に分散させたゾル
である。前記金属酸化物微粒子ゾルは単独金属酸化物微
粒子、複合金属酸化物微粒子、単独金属酸化物微粒子の
混合物または単独金属酸化物微粒子と複合金属酸化物微
粒子の混合物からなるゾルが用いられる。金属酸化物微
粒子の平均粒径は1〜100nmが望ましい。前記平均
粒径が1nm未満の粒子は実質的に製造できなく、また
100nmを超えると塗膜の透明性が低下する。また、
前記金属酸化物微粒子ゾルに用いるSiO2以外の金属
酸化物微粒子または複合金属酸化物微粒子は有機ケイ素
化合物で表面処理を行ってもかまわない。前記処理を行
うことでマトリックスとの反応性、親和性が向上する。
【0010】金属酸化物微粒子の表面処理用の有機ケイ
素化合物としては、R3SiX(Rはアルキル基、フェ
ニル基、ビニル基、メタクリロキシ基、メルカプト基、
アミノ基、エポキシ基を有する有機基、Xは加水分解可
能な基)で表される単官能性シラン、例えば、 トリメチルメトキシシラン トリエチルメトキシシラン トリメチルエトキシシラン トリエチルエトキシシラン トリフェニルメトキシシラン ジフェニルメチルメトキシシラン フェニルジメチルメトキシシラン フェニルジメチルエトキシシラン ビニルジメチルメトキシシラン ビニルジメチルエトキシシラン γ−アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン γ−メタクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン γ−メルカプトプロピルジメチルメトキシシラン γ−メルカプトプロピルジメチルエトキシシラン N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルジメチルメ
トキシシラン γ−アミノプロピルジメチルメトキシシラン γ−アミノプロピルジメチルエトキシシラン γ−グリシドキシプロピルジメチルメトキシシラン γ−グリシドキシプロピルジメトキシエトキシシラン β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルジメチ
ルメトキシシラン
【0011】あるいはR2SiX2で表される二官能性シ
ラン、例えば、 ジメチルジメトキシシラン ジエチルジメトキシシラン ジメチルジエトキシシラン ジエチルジエトキシシラン ジフェニルジメトキシシラン フェニルメチルジメトキシシラン フェニルメチルジエトキシシラン ビニルメチルジメトキシシラン ビニルメチルジエトキシシラン γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン γ−メタクリロキシプロピルジメチルジメトキシシラン γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメ
トキシシラン γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン γ−グリシドキシプロピルメトキシジエトキシシラン β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチル
ジメトキシシラン
【0012】あるいはRSiX3で表される三官能性シ
ラン、例えば、 メチルトリメトキシシラン エチルトリメトキシシラン メチルトリエトキシシラン エチルトリエトキシシラン フェニルトリメトキシシラン フェニルトリエトキシシラン ビニルトリメトキシシラン ビニルトリエトキシシラン ビニル(β−メトキシエトキシ)シラン γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキ
シシラン γ−アミノプロピルトリメトキシシラン γ−アミノプロピルトリエトキシシラン γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン β−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン β−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメ
トキシシラン
【0013】さらにSiX4で表される四官能性シラ
ン、例えば、 テトラエチルオルソシリケート テトラメチルオルソシリケート を用いることができる。
【0014】また、金属分散ゾルとして、具体的には次
のようなものを用いる。SiO2からなるシリカ分散ゾ
ルとしては、平均粒度20nm、固形分40%、水分
散ゾルの日産化学(株)製、商標名スノーテックスO−
40、平均粒度20nm、固形分30%、イソプロピ
ルアルコール分散ゾルの日産化学(株)製、商標名IP
A−ST、平均粒度20nm、固形分30%、プリポ
キシエタノール分散ゾルのNalco製、商標名Nal
co1057、平均粒度10−20nm、固形分30
%、水分散ゾルの触媒化成(株)製、商標名キャタロイ
ドSAなどである。
【0015】CeO2からなる金属酸化物ゾルとして
は、固形分15%、水分散ゾルの多木化学(株)製、商
標名ニードラルU−15、Sb25からなる金属酸化物
ゾルとしては、固形分30%、メタノール分散ゾルの日
産化学工業(株)製、商標名サンコロイドRAMT−1
30、TiO2−Fe23−SiO2 からなる複合金属
酸化物ゾルとしては、固形分30%、メタノール分散ゾ
ルの触媒化成工業(株)製、商標名オプトレイク113
0F−2(A−8)、TiO2−CeO2−SiO2 から
なる複合金属酸化物ゾルとしては、固形分30%、メタ
ノール分散ゾルの触媒化成工業(株)製、商標名オプト
レイク1130A−2(A−8)、SnO2−WO3から
なる複合金属酸化物ゾルとしては、固形分30%、メタ
ノール分散ゾルの日産化学(株)製、商標名サンコロイ
ド HIS−30M、Al23からなる金属酸化物ゾル
としては、固形分10%、水分分散ゾルの日産化学
(株)製、商標名アルミナゾル−200である。
【0016】 (2)エポキシ基含有ケイ素化合物またはその部分加水
分解 コーティング組成物の全固形分に対して10〜55重量
%のエポキシ基含有ケイ素化合物またはその部分加水分
解を用いる。エポキシ基含有ケイ素化合物は次式の構造
式からなる化合物を用いることができる。 R12 aSi(OR33-a ここで、R1は炭素原子数2〜12のエポキシ基を含有
する基、R2は炭素原子数1〜6のアルキル基、アリー
ル基、アルケニル基、ハロゲン化アルキル基またはハロ
ゲン化アリール基、R3は水素原子もしくは炭素原子1
〜4のアルキル基、アシル基、アルキルアシル基aは
0、1または2のいずれかである。
【0017】上記構造式のシランは、例えば、 γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン β−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン β−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメ
トキシシラン である。
【0018】(3)界面活性剤 コーティング組成物の全固形分に対して1〜10重量%
の界面活性剤を用いる。特に、浸透性、湿潤性に優れて
いる陰イオン界面活性剤物が望ましい。スルフォン酸塩
が好適であり、スルフォン酸塩の特定の塩を単独でまた
は二種類以上を混合して、あるいはスルフォン酸塩と他
の界面活性剤を二種類以上を混合して使用する。
【0019】具体的には、 A、陰イオン界面活性剤 スルフォン酸塩 ・ジアルキルスルホコハク酸エステル塩
【化1】 Mは金属イオン、主にNa、 R、R’はアルキル基(C=6〜30)、2−エチルヘ
キシルオクチル
【0020】・アルキルスルホ酢酸塩
【化2】 Mは金属イオン、主にNa、 Rはアルキル基(C=6〜30) ・α−オレフィンスルホン酸塩 MO3S(CH2)nCH=CH−R Mは金属イオン、主にNa R5はアルキル基(C=6〜30)
【0021】・N−アシルメチルタウリン
【化3】 Mは金属イオン、主にNa、K、 Rはアルキル基(C=12〜18)
【0022】硫酸エステル塩 ・第2級高級アルコールエトキシサルフェート
【化4】 Mは金属イオン、主にNa、K、 R、R’はアルキル基(C=12〜30)
【0023】・脂肪酸アルキロールアマイドの硫酸エス
テル塩 ・高級アルコール硫酸エステル塩 ROSO3M Mは、主にNa、K、Ca、NH4、有機アミン、 Rはアルキル基(C=12〜30)
【0024】・第2級高級アルコール硫酸エステル塩
【化5】 Mは金属イオン、主にNa、K、 R、R’アルキル基(C=12〜30)
【0025】・アルキルエーテル硫酸塩 R−O−(CH2CH2O)n−SO3M Mは金属イオン、主にNa、K、 Rはアルキル基(C=12〜30)
【0026】リン酸エステル塩 ・アルキルエーテルリン酸エステル塩 ・アルキルリン酸エステル塩
【0027】カルボン酸塩 ・N−アシルアミノ酸塩 RCON−COOM Mは主に、Na、K、Ca、NH4、有機アミン、 Rはアルキル基(C=12〜18) ・アルキルエーテルカルボン酸塩 RO(CH2CH2O)n−COOM Mは主にNa、K、Ca、NH4、有機アミン、 Rはアルキル基(C=12〜18) ・アシル化ペプチド RCO(NHRCO)n−OM Mは主にNa、K、Ca、NH4、有機アミン、 Rはアルキル基(C=12〜18)
【0028】 (4)その他のケイ素化合物またはその加水分解物 本発明では、前記(2)のケイ素化合物またはその加水
分解物の他に、次の構造式で表されるケイ素化合物また
はその部分加水分解物をコーティング組成物の全固形分
に対して0〜50重量%加えることができる。 R6 d2 e Si(OR34-d-e2とR3は(2)のエポキシ基含有ケイ素化合物の構造
式で定義したものと同一、R6は炭素原子数1〜4のア
ルキル基、ハロゲン化アルキル基、炭素原子数6〜12
のアリール基またはハロゲン化アリール基、炭素原子数
5〜8のメタクリロキシアルキル基、炭素原子数2〜1
0のウレイドアルキレン基、芳香族ウレイドアルキレン
基、ハロゲン化芳香族アルキレン基、メルカプトアルキ
レン基dは1、2または3、eは0、1または2、で
表される有機ケイ素化合物またはその部分加水分解物0
〜60重量部
【0029】例えば、 トリメチルメトキシシラン トリエチルメトキシシラン トリメチルエトキシシラン トリエチルエトキシシラン トリフェニルメトキシシラン ジフェニルメチルメトキシシラン フェニルジメチルメトキシシラン フェニルジメチルエトキシシラン ビニルジメチルメトキシシラン ビニルジメチルエトキシシラン γ−アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン γ−メタクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン γ−メルカプトプロピルジメチルメトキシシラン γ−メルカプトプロピルジメチルエトキシシラン N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルジメチルメ
トキシシラン γ−アミノプロピルジメチルメトキシシラン γ−アミノプロピルジメチルエトキシシラン γ−グリシドキシプロピルジメチルメトキシシラン γ−グリシドキシプロピルジメトキシエトキシシラン β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルジメチ
ルメトキシシラン ジメチルジメトキシシラン ジエチルジメトキシシラン ジメチルジエトキシシラン ジエチルジエトキシシラン ジフェニルジメトキシシラン フェニルメチルジメトキシシラン フェニルメチルジエトキシシラン ビニルメチルジメトキシシラン ビニルメチルジエトキシシラン
【0030】γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキ
シシラン γ−メタクリロキシプロピルジメチルジメトキシシラン γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメ
トキシシラン γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン γ−グリシドキシプロピルメトキシジエトキシシラン β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチル
ジメトキシシラン メチルトリメトキシシラン エチルトリメトキシシラン メチルトリエトキシシラン エチルトリエトキシシラン フェニルトリメトキシシラン フェニルトリエトキシシラン ビニルトリメトキシシラン ビニルトリエトキシシラン
【0031】ビニル(β−メトキシエトキシ)シラン γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキ
シシラン γ−アミノプロピルトリメトキシシラン γ−アミノプロピルトリエトキシシラン γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン β−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン β−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメ
トキシシラン テトラエチルオルソシリケート テトラメチルオルソシリケート などである。
【0032】(5)その他の成分 本発明には上記(1)〜(4)の他に、コーティング組
成物の全固形分に対して0.001〜50重量%の次の
官能性化合物を用いることができる。これらの化合物は
前記(2)と(4)に記載の化合物の加水分解後のシラ
ノール基と反応することが可能な成分で、染色性、ある
いは耐熱性、耐水性、帯電防止性、表面硬度の改善等物
性調整または触媒作用を補助することもある。
【0033】A、不飽和二塩基酸 イタコン酸、コハク酸、マロン酸、グルタル酸、アジピ
ン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシ
ン酸、フマル酸、マレイン酸 B、不飽和二塩基酸の環状無水物 無水コハク酸、無水グルタル酸、無水トリメリット酸、
無水ピロメリット酸、無水フタル酸、無水マレイン酸 C、不飽和二塩基酸のイミド化合物 コハク酸イミド、グルタル酸イミド、フタル酸イミド、
マレイン酸イミド D、飽和多価カルボン酸 アジピン酸、スベリックアシッド E、飽和多価カルボン酸の環状無水物 F、飽和多価カルボン酸のイミド化合物
【0034】G、アミノ類 ポリメチレンジアミン、ポリエーテルジアミン、ジエチ
レントリアミン、イミノビスプロピルアミン、ビスヘキ
サメチレントリアミン、ジエチレントリアミン、テトラ
エチレンペンタアミン、ペンタエチレンヘキサアミン、
ペンタエチレンヘキサミン、ジメチルアミノプロピルア
ミン、アミノエチルエタノールアミン、メチルイミノビ
スプロピルアミン、メンタンジアミン、N−アミノメチ
ルビペラジン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、イソ
ホロンジアミン、メタキシレンジアミン、テトラクロロ
パラキシレンジアミン、メタフェニレンジアミン、4.
4’−メチレンジアニリン、ジアミノジフェニルスルフ
ォン、ベンジジン、トルイジン、ジアミノジフェニルエ
ーテル、4,4’−チオジアニリン、4,4’−ビス
(o−トルイジン)ジアニシジン、o−フェニレンジア
ミン、2,4−トルエンジアミン、メチレンビス(o−
クロロアニリン)、ジアミニジトリルスルフォン、ビス
(3,4−ジアミノフェニル)スルフォン、2.6−ジ
アミノピリジン、4−クロロ−o−フェニレンジアミ
ン、4−メトキシ−6−メチル−m−フェニレンジアミ
ン、m−アミノベンジルアミン、N,N,N’,N’−
テトラメチル−1,3−ブタンジアミン、N,N,
N’,N’−テトラメチル−p−フェニレンジアミン、
テトラメチルグアニジン、トリエタノールアミン、2−
ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロパン、N,N’−
ジメチルピペラジン、N,N’−ビス[(2−ヒドロキ
シ)プロピル]ピペラジン、N−メチルホルモリン、ヘ
キサメチレンテトラミン、ピリジン、ピラジン、キノリ
ン、ベンジルジメチルアミン、α−メチルベンジルメチ
ルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、
2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチロール)フェ
ノール、N−メチルピペラジン、ピロリジン、ホルモリ
ン 上記アミンと有機カルボン酸、環状エーテル、ケトン、
アルデヒド、ハイドロキノンなどとの付加物、あるいは
縮合物、
【0035】H、尿素およびそのホルムアルデヒド付加
物 I、アルキル置換メチロール化メラミン
【0036】J、OH基もしくはSH基を唯一つ有する
化合物、例えば、 4−ヒドロキシブチルアクリレート 4−ヒドロキシブチルメタクリレート 4−ヒドロキシエチルアクリレート 4−ヒドロキシエチルメタクリレート ジエチレングリコールモノアクリレート テトラエチレングリコールモノアクリレート ポリエチレングリコールモノアクリレート トリプロピレングリコールモノアクリレート ポリプロピレングリコールモノアクリレート ジエチレングリコールモノメタクリレート テトラエチレングリコールモノメタクリレート ポリエチレングリコールモノメタクリレート トリプロピレングリコールモノメタクリレート ポリプロピレングリコールモノメタクリレート 4−ヒドロキシブチルアリルエーテル 4−ヒドロキシブチルビニルエーテル ジエチレングリコールモノアリルエーテル トリエチレングリコールモノビニルエーテル エトキシブタノール メトキシブタノール n−ブトキシエタノール トリエチレングリコールモノエチルエーテル テトラエチレングリコールモノメチルエーテル ポリエチレングリコールモノメタクリレート ポリ(ブタンジオール)モノアクリレート ポリ(ブタンジオール)モノメタクリレート 1,4−ブタンジオールモノビニルエーテル 1,6−ヘキサンジチオールモノアクリレート 2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート ペンタエリスリトールトリアクリレート 2−ヒドロキシブチルアクリレート 3−アクリロイルオキシグリセリンモノメタクリレート 2−ヒドロキシ−1,3−ジメタクリロキシプロパン 2−メルカプトエチルチオエチル−メチルスルフィド 2−メルカプトエトキシエチル−メチルスルフィド 1,6−ヘキサンジチオールモノメチルエーテル 2−ヒドロキシエチル−ブチルスルフィド
【0037】K、OH基もしくはSH基を2個以上有す
る化合物 1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、
1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチ
レングリコール、プロピレングリコール、トリプロピレ
ングリコール、ポリプロピレングリコール、トリメチロ
ールプロパン、ネオペンチルグリコール、カテコール、
レゾルシノール、アルキレングリコール、ポリビニルア
ルコール
【0038】L、エポキシキ基を2個以上有する化合物 上記多価アルコールのグリシジルエーテル M、ジシアンジアミド、ヒドラジド、チオ尿素、グアニ
ジン、エチレンイミン スルフォンアミドおよびこれらの誘導体
【0039】(6)プライマー 透明プラスチック基材との密着性を改善するために、あ
るいは被覆物の耐候性を向上させるためにプライマーを
用いる。例えば、防曇用基板として主に用いられるポリ
カーボネートに塗布する場合には、アクリル樹脂、ウレ
タン樹脂、その他各種樹脂を主成分とする液を塗布し、
塗膜を形成させそれをプライマーとして用いることがで
きる。
【0040】(7)硬化触媒 カルボン酸のアルカリ金属塩およびアンモニウム塩、ア
セチルアセトンの金属塩およびアンモニウム塩、エチル
アセトアセテートの金属塩、アセチルアセトンとエチル
アセトアセテートが配位した金属塩、第1〜第3級アミ
ン、ジアミド、イミダゾール、ポリアルキレンアミン、
有機スルフォン酸およびそのアミン塩、過塩素酸マグネ
シウム、過塩素酸アンモニウムなど、ナフテン酸亜鉛、
オクチル酸スズなどの有機金属塩、SnCl4、TiC
4、ZnCl2、などのルイス酸、これらの化合物と有
機メルカプタンやメルカプトアルキレンシランを併用す
ることも可能である。前記硬化触媒の添加時期は混合液
調合時でも塗布直前でも良い。また、前記硬化触媒の添
加量は有効固形分に対して0.001〜10重量部であ
る。
【0041】(8)溶媒 以下に述べる希釈用溶媒のいずれかまたは混合物を有効
固形分に対して0.1〜20倍用いる。アルコール類、
エーテル類、芳香族炭化水素、エステル類、ケトン類、
メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n
−ブタノール、2−ブタノール、メチルセロソルブ、エ
チルセロソルブ、プロピルセロソルブ、ブチルセロソル
ブ、エチレングリコール、酢酸メチル、酢酸エチル、ジ
エチルエーテル、テトラヒドロフラン、アセトン、キシ
レン、N,N−ジメチルホルムアミド、メチルエチルケ
トン、ジクロロエタン、トルエン
【0042】(9)その他の添加成分 上記成分の他に硬化被膜のレベリング剤、潤滑性付与剤
として、ポリオキシアルキレンとポリジメチルシロキサ
ンの共重合体、ポリオキシアルキレンとフルオロカーボ
ンとの共重合体を全液量に対して0.001〜10重量
部としても良い。また、酸化防止剤、耐候性付与剤も添
加可能である。
【0043】(10)透明基材 本発明の透明基材である透明プラスチック板、透明フィ
ルム、プラスチックレンズなどにはジエチレングリコー
ルビスアリルカーボネートからなる素材、ポリカーボネ
トの透明合成樹脂が好ましく用いられる。
【0044】(11)ワイプ液 前記した界面活性剤を水またはアルコールに溶かしたも
のをワイプ液として用いることで、透明基材表面の汚れ
を落とすことができ、しかも防曇性能を維持しあるいは
再付与することができる。透明基材の防曇コート表面が
汚れた場合に、従来の防曇コート品は表面が柔らかいた
め拭くことができない。そこで従来の防曇コート品の場
合は水洗い等を行って洗浄していたが、防曇性を低下さ
せる傾向にある。ところが、本発明の防曇ハードコート
を塗布したものは塗膜表面の耐擦傷性が優れているた
め、表面を拭くことで、汚れを容易に取り除くことがで
きる。この際、上記組成のワイプ液を用いると汚れを落
とすことができる。さらに、本発明の防曇ハードコート
したものに対しては、上記ワイプ液でワイプすることで
防曇性能を維持することができ、若干防曇性能が劣化し
た場合には再付与することができる。本発明にはプライ
マー層と上記防曇性コーティング組成物を塗布して得ら
れる塗膜を透明基材表面に形成させた防曇性物品も含ま
れる。
【0045】
【作用】本発明のコーティング組成物をエイジングする
ことにより陰イオン界面活性剤がエポキシ基含有ケイ素
化合物またはその部分加水分解物の加水分解されたシラ
ノール基もしくはエポキシ基と反応し、コーティング熱
処理後ブリードし難くなる、あるいは耐久性を有するこ
とになる。また、シリカなどの金属酸化物微粒子とシラ
ンなどのケイ素化合物またはその部分加水分解物は得ら
れる防曇性塗膜の表面硬度を非常に硬いものにする。そ
の結果、本発明のコーティング組成物を塗布して硬化さ
せた防曇性被膜は、非常に高い耐擦傷性、耐摩擦性を有
する。
【0046】
【実施例】本発明の実施例を説明する。本発明の各実施
例に使用される防曇性コーティング組成物とプライマー
を予め作製した。 A.コロイダルシリカ(固形分40%、水分散ゾル、日
産化学(株)製の商標名スノーテックスO−40)26
4gをフラスコに採り、フラスコ内を35℃以下に冷却
・撹拌しつつ3−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン179gとメチルトリメトキシシラン64gを徐々
に加えた。30分撹拌後、プロピレングリコールモノメ
チルエーテル422gとシス−ヘキサヒドロフタル酸3
0gを加えて溶解させた。次いで、ベンジルジメチルア
ミン6gを滴下した。その後以下に掲げた添加剤35g
をそれぞれ加えて、32℃で3週間撹拌し、それぞれの
防曇性ハードコート組成物を得た。
【0047】組成物1 ラウロイルサルコシンナトリウム(30%水溶液、日光
ケミカルズ(株)製、商標名サルコシネートLN−3
0)を加えた上記防曇性ハードコート組成物 組成物2 ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム
(27%水溶液、花王(株)製の商標名エマールE−2
7C)を加えた上記防曇性ハードコート組成物 組成物3 スルフォコハク酸ジ−2−エチルヘキシルナトリウム
(国産化学(株)製、試薬鹿1級)の70%水溶液を調
製して加えた上記防曇性ハードコート組成物
【0048】組成物4 ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸ナトリウム
(日光ケミカルズ(株)製の商標名ニッコールDOP−
8N)の80%水溶液を調製して加えた上記防曇性ハー
ドコート組成物 組成物5 ラウリルスルフォ酢酸ナトリウム(日光ケミカルズ
(株)製、商標名ニッコールLSA)の30%水溶液を
調製して加えた上記防曇性ハードコート組成物 組成物6 カルボキシル化ポリオキシエチレントリデシルエーテル
ナトリウム塩(オキシエチレンの6量体が結合したも
の。日光ケミカルズ(株)製の商標名ニッコールECT
D−6NEX)の20%水溶液を調製して加えた上記防
曇性ハードコート組成物
【0049】B.コロイダルシリカ(固形分40%、水
分散ゾル、日産化学(株)製の商標名スノーテックスO
−40)266gをフラスコに採り、フラスコ内を35
℃以下に冷却・撹拌しつつ3−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン153gを徐々に加えた。30分撹拌
後、プロピレングリコールモノメチルエーテル526
g、マレイン酸(和光純薬工業(株)製)20gを加え
て溶解させた。次いで、ベンジルジメチルアミン20g
を滴下した。その後以下に掲げた添加剤15gをそれぞ
れ加えて、32℃で3週間撹拌し、それぞれの防曇性ハ
ードコート組成物を得た。
【0050】組成物7 N−ラウロイルメチルタウリンナトリウム(日光ケミカ
ルズ(株)製の商標名ニッコールLMT)の20%水溶
液を調製して加えた上記防曇性ハードコート組成物
【0051】比較組成物1 上記組成物1〜6のような添加剤なしで実施例A.の液
を調製した。 比較組成物2 市販の日本ペルノックス(株)製の防曇剤、商標名ペル
コートAF−XR2)
【0052】プライマー1 エチルセロソルブ320gに2−ヒドロキシエチルメタ
クリレート36g、ジメチルアミノエチルメタクリレー
ト14g、メチルメタクリレート50gとアゾビスブチ
ロニトリル0.4gを加え、窒素雰囲気下90℃で4時
間加熱撹拌して共重合させてプライマー液とした。
【0053】プライマー2 3−メチル−3−メトキシブタノールと蒸留水をそれぞ
れ1対4の重量比でウィトコ社製の商標名ウィトコボン
ドW−240が25重量%となるように溶解し、レベリ
ング剤としてダウコーニングアジア(株)製シリコーン
系塗料添加剤ペインタッド31を0.1部加えてプライ
マー液とした。
【0054】プライマー3 エチルセロソルブ400g、メタクリル酸エチル190
g、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン1
0gの混合物を窒素雰囲気下で75℃に保ちつつベンゾ
イルパーオキサイド1.0gをエチルセロソルブ200
gに溶かした溶液を2時間かけて加え、さらに6時間同
温度に保った。その後、エチルセロソルブ1400g、
過塩素酸アンモニウムの10%水溶液2g、2,4−ジ
ヒドロキシベンゾフェノン30gを加えてプライマー液
とした。
【0055】プライマー4 市販のポリエステルポリオール「デスモフェン670−
80B」(住友バイエルンウレタン(株)製)131.
9g、市販のブロックイソシアネート「デスモジュール
LS−2759」(住友バイエルンウレタン(株)製)
126.0g、レベリング剤として市販のフッ素系レベ
リング剤「フロラードFC−430」(住友スリーエム
(株)製)0.5g、溶媒としてプロピレングリコール
モノメチルエーテル741.6gからなる混合物を均一
な状態になるまで十分に撹拌し、これをプライマー液と
した。
【0056】実施例1 50×150×5mmのポリカーボネート板(ゼネラル
エレクトリック社製)にプライマー1を10cm/分の
引き上げ速度でディップコートした。これを120℃の
オーブンで30分間加熱して室温に戻した。続いてこれ
に組成物1を20cm/分の引き上げ速度でディップコ
ートした。これを室温で10分間乾燥後、120℃のオ
ーブンで2時間加熱硬化した。
【0057】実施例2 100×150×5mmのポリカーボネート板(ゼネラ
ルエレクトリック社製)にプライマー2を10cm/分
の引き上げ速度でディップコートした。これを室温で3
0分間乾燥した。続いてこれに組成物2を20cm/分
の引き上げ速度でディップコートした。これを室温で1
0分間乾燥後、120℃のオーブンで2時間加熱硬化し
た。
【0058】実施例3 100×150×5mmのポリカーボネート板(ゼネラ
ルエレクトリック社製)にプライマー2を10cm/分
の引き上げ速度でディップコートした。これを室温で3
0分間乾燥した。続いてこれに組成物3を20cm/分
の引き上げ速度でディップコートした。これを室温で1
0分間乾燥後、120℃のオーブンで2時間加熱硬化し
た。
【0059】実施例4 100×150×5mmのポリカーボネート板(ゼネラ
ルエレクトリック社製)にプライマー3を10cm/分
の引き上げ速度でディップコートした。これを120℃
のオーブンで30分間加熱して室温に戻した。続いてこ
れに組成物4を20cm/分の引き上げ速度でディップ
コートした。これを室温で10分間乾燥後、120℃の
オーブンで2時間加熱硬化した。
【0060】実施例5 ジエチレングリコールビス−アリルカーボネートレンズ
にプライマー4を10cm/分の引き上げ速度でディッ
プコートした。これを室温で30分間乾燥した。続いて
これに組成物5を20cm/分の引き上げ速度でディッ
プコートした。これを室温で10分間乾燥後、120℃
のオーブンで2時間加熱硬化した。
【0061】実施例6 ジエチレングリコールビス−アリルカーボネートレンズ
にプライマー4を10cm/分の引き上げ速度でディッ
プコートした。これを95℃のオーブンで30分間加熱
し室温に戻した。続いてこれに組成物6を20cm/分
の引き上げ速度でディップコートした。これを室温で1
0分間乾燥後、120℃のオーブンで2時間加熱硬化し
た。
【0062】実施例7 ジエチレングリコールビス−アリルカーボネートレンズ
にプライマー2を10cm/分の引き上げ速度でディッ
プコートした。これを95℃のオーブンで30分間加熱
し室温に戻した。続いてこれに組成物7を20cm/分
の引き上げ速度でディップコートした。これを室温で1
0分間乾燥後、120℃のオーブンで2時間加熱硬化し
た。
【0063】比較例1 50×150×5mmのポリカーボネート板(ゼネラル
エレクトリック社製)にプライマー1を10cm/分の
引き上げ速度でディップコートした。これを120℃の
オーブンで30分間加熱して室温に戻した。続いてこれ
に比較組成物1を20cm/分の引き上げ速度でディッ
プコートした。これを室温で10分間乾燥後、120℃
のオーブンで2時間加熱硬化した。
【0064】比較例2 50×150×5mmのポリカーボネート板(ゼネラル
エレクトリック社製)にプライマー1を10cm/分の
引き上げ速度でディップコートした。これを120℃の
オーブンで30分間加熱して室温に戻した。続いてこれ
に比較組成物2を20cm/分の引き上げ速度でディッ
プコートした。これを室温で10分間乾燥後、120℃
のオーブンで2時間加熱硬化した。得られた各実施例と
比較例の防曇コート品について、性能試験を行い、次の
表1のような結果を得た。
【0065】
【表1】 1)表面粗さ計:(株)東京精密製 商標名:サ−フコ
ムを使用 2)スチールウール#0000使用 200g荷重 1
0往復 <評価ランク>目視 5・・・・傷が見えない 4・・・・薄い傷が1〜3本見える 3・・・・傷が数十本見える 2・・・・深い傷が無数に見える 1・・・・深い傷が基材に達する 3)息を吹きかけて曇りを見た結果
【0066】
【発明の効果】ジエチレングリコールビスアリルカーボ
ネートまたはポリカーボネートからなる透明基材、その
上に形成させたアクリル樹脂またはウレタン樹脂を主成
分とするプライマー層上に本発明のコーティング組成物
を塗布して得られる防曇性被膜は非常に高い耐擦傷性、
耐摩耗性を有する。こうして本発明では表面硬度に優れ
た塗膜を被覆した防曇性物品が得られる
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 1/00 - 10/00 C09D 101/00 - 201/10 C08J 7/04 - 7/06 C09K 3/18 C03C 15/00 - 23/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジエチレングリコールビスアリルカーボ
    ネートまたはポリカーボネートからなる透明基材、その
    上に形成させたアクリル樹脂またはウレタン樹脂を主成
    分とするプライマー層、および(1)金属酸化物微粒子
    分散ゾル、(2)エポキシ基含有ケイ素化合物またはそ
    の部分加水分解物、(3)スルフォン酸塩、硫酸エステ
    ル塩、リン酸エステル塩およびカルボン酸エステル塩の
    少なくともいずれか1種を含む陰イオン界面活性剤およ
    び(7)溶媒を含む組成物をエイジング処理することに
    よって得られる防曇性コーティング組成物を前記プライ
    マー層の上に塗布して得られる塗膜からなる防曇性物
    品。
  2. 【請求項2】 前記エポキシ基含有ケイ素化合物は、式
    12 aSi(OR33-aここで、R1は炭素原子数2〜
    12のエポキシ基を含有する基、R2は炭素原子数1〜
    6のアルキル基、アリール基、アルケニル基、ハロゲン
    化アルキル基またはハロゲン化アリール基、R3は水素
    原子もしくは炭素原子1〜4のアルキル基、アシル基ま
    たはアルキルアシル基、aは0、1または2のいずれか
    で表される化合物である請求項1記載の防曇性物品。
  3. 【請求項3】 エイジング処理をする前記組成物中に、
    式R6 d2 eSi(OR34-d-e2とR3は前記式1で
    定義したものと同一、R6は炭素原子数1〜4のアルキ
    ル基、ハロゲン化アルキル基、炭素原子数6〜12のア
    リール基もしくはハロゲン化アリール基、炭素原子数5
    〜8のメタクリロキシアルキル基、炭素原子数2〜10
    のウレイドアルキレン基、芳香族ウレイドアルキレン
    基、ハロゲン化芳香族アルキレン基またはメルカプトア
    ルキレン基、dは1、2または3、eは0、1または2
    で表されるエポキシ基を含有しないケイ素化合物または
    その部分加水分解物(成分(4))が含まれることを特
    徴とする請求項1または2記載の防曇性物品。
  4. 【請求項4】 前記成分(1)、前記成分(2)、前記
    成分(3)および前記成分(4)は、前記組成物の全固
    形分に対して、それぞれ5〜75重量%、10〜55重
    量%、1〜10重量%および0〜50重量%含有する請
    求項1〜3のいずれか1項に記載の防曇性物品。
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