JP6347638B2 - 防汚防曇性部材の製造方法 - Google Patents

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本発明は、防汚防曇性部材及びその製造方法に関する。
従来、浴室内において鏡が配置されている。鏡の表面に、湯気が付着して結露すると、鏡の表面の微細な水滴が光を乱反射するので、鏡に映しだされるはずの像が視認し難くなる。このような問題に対して、鏡等の基材の表面をコーティングすることにより、結露を防止する技術が提案されている。
具体的には、基材の表面を、基材の無機層と共有結合可能なアルコキシシリル基と親水性の高いスルホ基とを有する親水剤によってコーティングする技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。これにより、基材の表面に親水性の高いスルホ基が露出し、結露が防止される。また、コーティング層を形成する際に、コーティング材中で相分離を進行させることで、基材の表面(外)側に親水性の高いイオン性官能基を有する化合物を移動させた防曇性部材も知られている(例えば、特許文献2及び3参照)。この部材も、コーティング層の表面側の親水性を高めることで、結露を防止している。なお、この技術では、意図的に相分離の進行を遅らせることによって基材表面の白濁を防止しようとしている。
特開2012−97171号公報 特開2012−236949号公報 特開2012−236950号公報
図5A及びB並びに図6A及びBの模式図を参照しながら従来の、基材の表面に親水性の高いスルホ基を露出させた防曇性部材について説明する。
図5A及びBは、従来の防曇性部材の理想的な状態について示したものである。図5Aに示すように、従来の防曇性部材30は、平面視において、親水性の高いスルホ基32が密に配置されており、基板のガラス31の表面はほとんど外部に露出していない。基材のガラス(SiO)の表面はほとんど外部に露出しないことにより、図5Bに示すように汚染物質33(水道水中のミネラル分や洗髪剤に含まれるシリコーンオイル等)が基材(ガラス31)の表面に近づくことができない。
しかしながら、実際には、親水性の高いスルホ基32をガラス31の表面に隙間なく密に配置するのは難しい。つまり、従来の防曇性部材においては、実際には、図6A及びBに示すように、親水性の高いスルホ基32同士が互いに間隔を開けて配置されている場合が多い。親水性の高いスルホ基32同士が互いに間隔を開けて配置されていると、ガラス31の表面のうち、外部に露出する面積が広くなってしまい、図6Bに示すように汚染物質33(水道水中に含まれるミネラル分や洗髪剤に含まれるシリコーンオイル等)がガラス31の表面に近づきやすくなってしまう。汚染物質33がガラス31の表面に近づくと、ガラス31のシラノール基と反応して、除去することが困難な汚れを形成する場合がある。
なお、図5A及びB並びに図6A及びBのスルホ基32は、便宜的に「SOH」と表記したが、アルカリ金属塩の状態になっていてもよい。
なお、防曇性部材のコーティング層を形成する際にコーティング材中で相分離を進行させた場合、相分離の進行を遅らせたとしても基材表面の白濁を完全に防ぐことは困難である。つまり、上記の特許文献2及び3で開示された技術では、基材表面が白濁していない防曇性部材を製造することができる場合があるにしても、そのような部材を安定して製造することは困難なものと認められる。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、その目的は、高い防曇性と防汚性を兼ね備えた防汚防曇性部材及びそのような防汚防曇性部材を安定して製造することのできる製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため本発明は、基材(例えば、後述の基材10)と、該基材上に形成された防汚性及び防曇性を有するコーティング部(例えば、後述のコーティング部20)と、を備える防汚防曇性部材(例えば、後述の防汚防曇性部材1)であって、前記コーティング部は、アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、フッ素樹脂及びシリコーン樹脂からなる群より選ばれた少なくとも1種の樹脂を含むマトリクス成分(例えば、後述のマトリクス成分21)と、スルホ基を有する成分(例えば、後述のスルホ基を有する成分22)と、を含んで構成され、前記スルホ基を有する成分は、コーティング部の内部に均一に分布し且つ少なくとも一部が前記コーティング部の表面に露出していることを特徴とする防汚防曇性部材を提供する。
この発明では、防汚防曇性部材の基材上に形成されたコーティング部が、疎水性が高い、つまり表面自由エネルギーが小さいことから汚染物質と反応し難いマトリクス成分と、親水性の高いスルホ基を有する成分とを含んで構成され、スルホ基を有する成分が、コーティング部の内部に均一に分布し且つ少なくとも一部がコーティング部の表面に露出されるものとする。
これにより、親水性の高いスルホ基を有する成分が基材表面における結露を防止するとともに、マトリクス成分が存在することによって、スルホ基を有する成分同士の間に侵入した汚染物質が基材表面に付着して水垢を形成してしまうのを防ぐことができる。このように、本発明により、高い防曇性と防汚性を兼ね備えた防汚防曇性部材を提供できる。また、スルホ基を有する成分がコーティング部の内部で偏析せずに均一に分布されることから、製造時におけるコーティング部の白濁を防止できる。
また、本発明では、基材(例えば、後述の基材10)と、該基材上に形成された防汚性及び防曇性を有するコーティング部(例えば、後述のコーティング部20)と、を備える防汚防曇性部材の製造方法であって、アクリル樹脂を含むUV硬化型樹脂(例えば、後述のUV硬化型樹脂21a)と、スルホ基を有する物質(例えば、後述のスルホ基を有する物質22a)と、これらUV硬化型樹脂及びスルホ基を有する物質を分散可能であり且つ溶解度パラメータの異なる複数の溶媒からなる分散媒(例えば、後述の分散媒23a)と、を含有する溶液を、前記基材上に塗布することで未硬化膜(例えば、後述の未硬化膜20a)を形成する未硬化膜形成工程(例えば、後述の工程S1)と、前記未硬化膜形成工程で形成された未硬化膜にUVを照射して予備硬化させる予備硬化工程(例えば、後述の工程S3)と、前記予備硬化工程で予備硬化された未硬化膜にUVを照射して本硬化させることで前記コーティング部を形成する本硬化工程(例えば、後述の工程S4)と、を有することを特徴とする防汚防曇性部材の製造方法を提供する。
この発明では、防汚防曇性部材の製造方法が、基材上に溶液を、溶媒の揮発を抑制できる方法で塗布することで未硬化膜を形成する未硬化膜形成工程と、未硬化膜形成工程で形成された未硬化膜にUVを照射して予備硬化させる予備硬化工程と、予備硬化工程で予備硬化された未硬化膜にUVを照射して本硬化させることでコーティング部を形成する本硬化工程と、を有するものとする。また、未硬化膜形成工程において、基材に塗布する溶液は、UV硬化型樹脂と、スルホ基を有する物質と、これらUV硬化型樹脂及びスルホ基を有する物質を分散可能であり且つ溶解度パラメータの異なる複数の溶媒からなる分散媒と、を含有するものとする。
これにより、上記のように高い防曇性と防汚性を兼ね備えた防汚防曇性部材を製造することができる。また、基材上のコーティング部の形成においてスルホ基を有する物質が偏析せず、相分離が起きないので、基材表面が白濁していない品質の高い防汚防曇性部材を安定して製造することができる。
また、前記未硬化膜形成工程は、マイクロディスペンサにより前記溶液を前記基材上に塗布することが好ましい。
この発明では、未硬化膜形成工程において、基材上への溶液の塗布をマイクロディスペンサ、スリットコーター又はディップコーターにより行う。
未硬化膜形成工程において、溶液を、スプレー塗装のように溶液をミスト化する方法で塗装した場合、溶液の比表面積が非常に大きくなる。溶液の比表面積が大きくなると、溶媒が急激に揮発したり、溶液が大気中の水分を吸収したりすることで、UV硬化型樹脂とスルホ基を有する物質のバランスが崩れて未硬化膜中で成分の偏析が起こり、塗膜が白濁する。これに対し、マイクロディスペンサ、スリットコーター又はディップコーターを用いた塗装では、通常のスプレー塗装と比べ、吐出する液滴のサイズが大きいため、塗装時の溶液の比表面積が小さく、上記の問題が生じ難い。従って、この発明により、基材表面が白濁していない品質の高い防汚防曇性部材を安定して製造することができる。
本発明によれば、高い防曇性と防汚性を兼ね備えた防汚防曇性部材及びそのような防汚防曇性部材を安定して製造することのできる製造方法を提供できる。
本発明の一実施形態に係る防汚防曇性部材の平面を模式的に示した図である。 上記実施形態に係る防汚防曇性部材の断面を模式的に示した図である。 上記実施形態に係る防汚防曇性部材の製造方法について説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る防汚防曇性部材の製造方法について説明するための図である。 上記実施形態に係る防汚防曇性部材の表面の状態について模式的に示した図である。 本発明の実施例におけるEPMA分析の結果である。 本発明の実施例におけるEPMA分析の結果である。 従来の防曇性部材の平面を模式的に示した図である。 従来の防曇性部材の断面を模式的に示した図である。 従来の防曇性部材の平面を模式的に示した図である。 従来の防曇性部材の断面を模式的に示した図である。
以下、本発明の一実施形態について詳細に説明する。
図1Aは、本実施形態に係る防汚防曇性部材1の平面を模式的に示した図であり、図1Bは、本実施形態に係る防汚防曇性部材1の断面を模式的に示した図である。
図1Bに示すように、防汚防曇性部材1は、基材10と、基材10上に形成されたコーティング部20と、を備える。
基材10は、特に限定されないが、二酸化ケイ素等の無機物からなる、あるいは表面に無機物からなる層を有するものであることが好ましい。また、基材10は、ポリカーボネートシートであってもよい。具体的には、基材10は、鏡、洗面所や自動車の内部に使用されるウィンドウ、レンズ等が挙げられる。
コーティング部20は、マトリクス成分21と、スルホ基を有する成分22と、を含んで構成される。
マトリクス成分21は、アクリル樹脂を含む。マトリクス成分21の含む樹脂は、疎水性の高いアクリル樹脂である。また、マトリクス成分21の含む樹脂は、(メタ)アクリル酸エステルを重合したアクリル樹脂であることが好ましい。マトリクス成分21の含む樹脂が、(メタ)アクリル酸エステルを重合したアクリル樹脂であることでコーティング部20の防汚性がより向上し、(メタ)アクリル酸エステルの一部が後述するスルホ基を有する成分22と結合すれば防曇性能の持続性が向上する。
スルホ基を有する成分22は、特に限定されないが、マトリクス成分21とともに高い緻密な塗膜を形成可能な、2−(メタクリロイルオキシ)エタンスルホン酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、これらスルホン酸類のアルカリ金属塩や下記の化学式(1)で表される化合物のように、スルホ基と1個以上の重合性官能基を含む化合物や、その重合体であることが好ましい。
図1Bに示すように、スルホ基を有する成分22は、コーティング部20の内部に均一に分布し且つ少なくとも一部がコーティング部20の表面に露出している。スルホ基を有する成分22は、コーティング部20の内部で偏在していない。
スルホ基を有する成分22は、マトリクス成分21と反応して結合していてもよい。
ところで、コーティング部20のマトリクス成分21の疎水性は、マトリクス成分21の表面自由エネルギーと相関関係がある。つまり、コーティング部20のマトリクス成分21は、疎水性が高く、表面自由エネルギーが小さい。この「表面自由エネルギー」は、物質間同士の相互作用力の指標となる。具体的には、コーティング部20のマトリクス成分21は、表面自由エネルギーが小さいことから、後述する汚染物質33と反応し難く、防汚性が高い。
続いて、本実施形態に係る防汚防曇性部材1の製造方法について説明する。図2A〜Cは、本実施形態に係る防汚防曇性部材1の製造方法について説明するための図である。
防汚防曇性部材1の製造方法は、未硬化膜形成工程S1と、脱溶媒工程S2と、予備硬化工程S3と、本硬化工程S4と、を有する。
工程S1では、図2Aに示すように、UV硬化型樹脂21aと、スルホ基を有する物質22aと、これらUV硬化型樹脂21a及びスルホ基を有する物質22aを分散可能である分散媒23aと、を含有する溶液を、前記基材上に塗布することで未硬化膜20aを形成する。
UV硬化型樹脂21aは、アクリル樹脂を含むUV硬化型樹脂である。UV硬化型樹脂21aは、疎水性の高いアクリル樹脂を含む。また、UV硬化型樹脂21aは、(メタ)アクリル酸エステルを重合したアクリル樹脂からなるUV硬化樹脂であることが好ましい。UV硬化型樹脂21aが、(メタ)アクリル酸エステルを重合したアクリル樹脂からなるUV硬化樹脂であることで、形成されるコーティング部20の防汚性がより向上し、(メタ)アクリル酸エステルの一部が後述するスルホ基を有する物質22aと結合すれば防曇性能の持続性が向上する。
スルホ基を有する物質22aは、特に限定されないが、UV硬化型樹脂21aとともに高い緻密な塗膜を形成可能な、2−(メタクリロイルオキシ)エタンスルホン酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、これらスルホン酸類のアルカリ金属塩や下記の化学式(1)で表される化合物のように、スルホ基と1個以上の重合性官能基を含む化合物であることが好ましい。
具体的にスルホ基を有する物質22aを含有する塗料としては、上記の化学式(1)で表される化合物を含有するフォルシードNo.140C−P(アクリル系UV硬化塗料、中国塗料株式会社製)やKPP#04(アクリル系UV硬化塗料、公進ケミカル株式会社製)等を挙げることができる。
分散媒23aは、溶解度パラメータ(SP値)の異なる複数の溶媒からなる。分散媒23aが、SP値の異なる複数の溶媒からなることにより、後述する塗料の硬化時に分散媒23aが揮発する際、揮発していない分散媒23aのSP値が急激に変化するのを抑えることができる。分散媒23aのSP値が急激に変化すると、スルホ基を有する物質22aが偏析してコーティング部20が白濁してしまうが、SP値の異なる複数の溶媒を分散媒23aとして用いることでこのような現象が起きるのを防ぐことができる。
分散媒23aは、蒸発速度の異なる複数の溶媒からなることが好ましい。蒸発速度の異なる複数の溶媒を分散媒として用いることで、急激に分散媒23aが揮発するのを抑えることができる。急激に分散媒23aが揮発すると、やはり、スルホ基を有する物質22aが偏析してコーティング部20が白濁してしまいやすいが、蒸発速度の異なる複数の溶媒を分散媒として用いることでこのような現象が起きるのを防ぐことができる。
表1に、主な溶剤のSP値と蒸発速度について示す。分散媒23aとしては、表1に挙げた溶剤から、2種以上を選択して組み合わせた分散媒を用いることが好ましく、3種以上を選択して組み合わせた分散媒を用いることがより好ましい。
また、UV硬化型樹脂21a及びスルホ基を有する物質22aを両方とも良好に分散する観点から、分散媒23aとしては、複数の、SP値が10.2〜14.5である溶剤からなる分散媒を用いることが好ましい。
特に、2‐メトキシエタノール、エタノール、1‐プロパノール及び2‐プロパノールからなる分散媒、2‐メトキシエタノール、エタノール、1‐プロパノール、2‐プロパノール、メタノール及び1−メトキシ−2−プロパノールからなる分散媒、2‐メトキシエタノール、1‐メトキシ‐2‐プロパノール、エタノール、1‐プロパノール、1‐ブタノール及び2−プロパノールからなる分散媒、2‐メトキシエタノール、1‐メトキシ‐2‐プロパノール、エタノール、1‐プロパノール、1‐ブタノール、2−プロパノール及びメタノールからなる分散媒、エタノール、2‐プロパノール及び2‐メトキシエタノールからなる分散媒、エタノール、2‐プロパノール、2‐メトキシエタノール、メタノール及び2‐メトキシエタノールからなる分散媒、2‐プロパノール及び1‐メトキシ‐2‐プロパノールからなる分散媒、並びに、2‐プロパノール、1‐メトキシ‐2‐プロパノール及びメタノールからなる分散媒を分散媒23aとして用いることが、コーティング部20を白濁させないためには好ましい。
工程S1において、基材10に塗布される溶液は、光重合開始剤やその他の成分を含有していてもよい。光重合開始剤の種類や、含有量は硬化条件等に応じて適宜設定される。
工程S1において、塗布の方法は、特に限定されないが、ウエスや刷毛を用いて手塗りする方法や、ロールコーターやバーコーターを用いる方法や、ディスペンサを用いる方法等を挙げることができる。これらの中でも、工程S1では、マイクロディスペンサ、スリットコーター又はディップコーターにより溶液を基材10上に塗布することが、溶媒の揮発を抑制できることから好ましい。
工程S1において、溶液を、スプレー塗装のように溶液をミスト化する方法で塗装した場合、溶液の比表面積が非常に大きくなる。溶液の比表面積が大きくなると、溶媒が急激に揮発したり、溶液が大気中の水分を吸収したりすることで、UV硬化型樹脂とスルホ基を有する物質のバランスが崩れて未硬化膜中で成分の偏析が起こり、塗膜が白濁する。これに対し、マイクロディスペンサ、スリットコーター又はディップコーターを用いた塗装では、通常のスプレー塗装と比べ、吐出する液滴のサイズが大きいため、塗装時の溶液の比表面積が小さく、上記の問題が生じ難い。従って、工程S1において、マイクロディスペンサ、スリットコーター又はディップコーターにより溶液を基材10上に塗布すれば、基材表面が白濁していない品質の高い防汚防曇性部材を安定して製造することができる。
なお、これら溶液をミスト化しない塗装方法は、異物の無い高品位な塗装を実現するために必須となるクリーンルーム内で用いる場合にも、環境を汚染せず、また、換気回数を減らすことができ経済的である。
更には、塗装するために用いる装置が安価であることから、工程S1では、マイクロディスペンサにより溶液を基材10上に塗布することがより好ましい。
ところで、マイクロディスペンサとは、単位時間当たりの吐出量を0.005g/sec〜1.0g/secの範囲に制御可能なディスペンサである。マイクロディスペンサとしては、例えば武蔵エンジニアリング株式会社製のAero Jet(登録商標)等が挙げられる。マイクロディスペンサを用いて広い面積を塗装する場合には、マイクロディスペンサをロボットやスライド式の搬送機に取り付け、適切な搬送速度・吐出量に調整し、必要に応じてマイクロディスペンサを複数台並列させることで、必要なタクトタイムを達成することができる。なお、マイクロディスペンサより吐出量が大きいディスペンサも存在するが、このようなディスペンサは、数μmレベルの膜厚を塗装できず、必要な膜厚を得るために搬送機の速度を過剰に速くする必要がある等の問題がある。
なお、マイクロディスペンサを用いて、基材10に塗着させた塗料の単位面積当たりの質量(g/cm)は、単位時間当たりの吐出量(g/sec)を、搬送速度(cm/sec)と塗装幅(cm)で割ることで求めることができる。
基材の表面は、工程S1に先立って前処理を行っていてもよい。未硬化膜形成工程の前処理としては、基材10の表面とコーティング部20とを強固に結合させるカップリング剤による処理、プライマー処理、エッチング処理等の化成処理、フレーム処理、プラズマ処理等の火炎処理、サンディング、ポリッシング等の物理的処理及び洗浄処理を挙げることができる。
工程S2では、工程S1で形成された未硬化膜を乾燥する。工程S2では、未硬化膜を加熱することで未硬化膜から溶媒を揮発させることが好ましい。
工程S2で加熱装置を使用する場合、使用される加熱装置は特に限定されないが、溶媒揮発を均一に且つ迅速に行うため、強制対流装置を備えることが好ましい。溶媒揮発を均一に行うことで、未硬化膜中の成分の偏析がおきにくくなる。
工程S2での温度は、溶媒を適度に蒸発させるために、40〜80℃であることが好ましい。乾燥時間については、基材の大きさにもよるが、10分以内であることが好ましい。長時間乾燥させると、未硬化膜中のUV硬化型樹脂とスルホ基を有する物質の偏析が進行し、コーティング部が白濁する。
工程S3では、工程S1で形成され、工程S2において脱溶媒された未硬化膜にUVを照射することで未硬化膜を予備硬化させる。工程S4では、工程S3で予備硬化された未硬化膜にUVを照射して、未硬化膜を本硬化させることでコーティング部20を形成する(図2B及び図2C参照)。
工程S3及び工程S4で使用されるUV硬化装置は、特に限定されないが、高圧水銀ランプやメタルハライドランプを用いたUV硬化装置を挙げることができる。これらの中でも、高圧水銀ランプは発熱量が少ないことから、工程S3及び工程S4では高圧水銀ランプを用いたUV硬化装置を使用することが好ましい。
工程S3では、工程S2で溶媒をある程度揮発させた未硬化膜に、波長200〜500nm、強度400〜1500mW/cmのUVを0.05〜0.5秒間照射するのが好ましい。
工程S3では、未硬化膜に短時間UVを照射することで、UV硬化型樹脂21aを若干硬化させることでスルホ基を有する物質22aを未硬化膜中で拘束し、スルホ基を有する物質22aが偏析してしまうのを防ぐ。
工程S4では、未硬化膜に、波長200〜500nm、強度400〜1500mW/cmのUVを1〜10秒間照射するのが好ましい。
工程S4では、工程S3で予備硬化された未硬化膜にUVを照射して、UV硬化型樹脂21a完全に硬化させる。
工程S4で未硬化膜を本硬化させることで得たコーティング部20の厚みは、コーティング部20がクラックを発生せず且つ十分な耐摩耗性を発揮するために、2〜20μmであることが好ましい。
なお、工程S3及び工程S4において用いられる、未硬化塗膜を硬化のためのUV照射装置は特に限定されないが、コンベア型のUV照射装置を用いることが好ましい。具体的には、コンベア上に未硬化塗膜を形成した基材を載せて搬送しながら所定強度のUVを照射する。この際、コンベアの搬送速度を制御することによって、UVの照射時間(基材がUVの照射範囲を通過する時間)を制御することができる。
本実施形態によれば、以下の効果が奏される。
本実施形態では、防汚防曇性部材1の基材10上に形成されたコーティング部20が、疎水性が高いことから汚染物質と反応し難いマトリクス成分21と、親水性の高いスルホ基を有する成分22とを含んで構成され、スルホ基を有する成分22が、コーティング部20の内部に均一に分布し且つ少なくとも一部がコーティング部20の表面に露出されるものとした。
これにより、親水性の高いスルホ基を有する成分22が基材10表面における結露を防止するとともに、マトリクス成分21が存在することによって、スルホ基を有する成分22同士の間に侵入した汚染物質33が基材10表面に付着して水垢を形成してしまうのを防ぐことができる。このように、高い防曇性と防汚性を兼ね備えた防汚防曇性部材1を提供できる。また、スルホ基を有する成分22がコーティング部20の内部で偏析せずに均一に分布されることから、製造時におけるコーティング部20の白濁を防止できる。
また、本実施形態では、防汚防曇性部材1の製造方法が、基材10上に溶液を塗布することで未硬化膜20aを形成する工程S1と、工程S1で形成された未硬化膜20aにUVを照射して予備硬化させる工程S3と、工程S3で予備硬化された未硬化膜20aにUVを照射して本硬化させることでコーティング部20を形成する工程S4と、を有するものとする。また、工程S1において、基材10に塗布する溶液は、UV硬化型樹脂21aと、スルホ基を有する物質22aと、これらUV硬化型樹脂21a及びスルホ基を有する物質22aを分散可能であり且つ溶解度パラメータの異なる複数の溶媒からなる分散媒23aと、を含有するものとする。
これにより、上記のように高い防曇性と防汚性を兼ね備えた防汚防曇性部材1を製造することができる。また、基材10上のコーティング部20の形成においてスルホ基を有する物質22aが偏析せず、相分離が起きないので、基材10表面が白濁していない品質の高い防汚防曇性部材1を安定して製造することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
本実施形態に係る防汚防曇性部材及びその製造方法について、実施例により具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、特に断りがない限り「部」は質量基準である。
[実施例1]
フォルシードNo.140C−P(アクリル系UV硬化塗料、中国塗料株式会社製)50部を、エタノール、2‐メトキシエタノール、1‐プロパノール及び2‐プロパノールが質量比6:4:1:1で混合された溶媒50部で希釈した溶液を、マイクロディスペンサ(Aero Jet、武蔵エンジニアリング株式会社製)を用いて、塗料溶液の塗着量が25g/mとなるよう、ポリカーボネート板に塗布した。続いて、塗布した未硬化膜を、60℃で3分間乾燥して、UV硬化させることで実施例1の部材を得た(硬化膜厚4μm)。UV硬化では、高圧水銀ランプを用いて、塗膜に瞬間的に(0.1秒間)UV(波長365nmにおける照度:600mW/cm)を照射する工程と、予備硬化した塗膜に継続して(2秒間)UV(波長365nmにおける照度:600mW/cm)を照射する工程と、を連続して行った。なお、フォルシードNo.140C−Pは、メタノール及び1−メトキシ−2−プロパノールを含有する。
[実施例2]
浴室用鏡(表面:ソーダガラス)を、酸化セリウムで研磨し、純水でよく洗浄したのち、クリーンエアで乾燥させた。シランカップリング剤KBM5103(信越化学工業株式会社製)1部をプロピレングリコールモノメチルエーテル99部で希釈し、5%塩酸0.3部を加え、1時間攪拌した。これをマイクロディスペンサ(Aero Jet、武蔵エンジニアリング株式会社製)で溶液の塗着量が10g/mとなるよう鏡に塗布し、140℃で10分加熱硬化した。この鏡を冷却した後、その表面に、KPP#04(アクリル系UV硬化塗料、公進ケミカル株式会社製)50部をエタノール、2‐プロパノール及び2‐メトキシエタノールが質量比6:2:2で混合された溶媒50部で希釈した溶液を、マイクロディスペンサ(Aero Jet、武蔵エンジニアリング株式会社製)を用いて、25g/mとなるよう、塗布した。続いて、塗布した未硬化膜を60℃で5分間乾燥して、UV硬化させることで実施例2の部材を得た(硬化膜厚5μm)。UV硬化では実施例1と同様に、高圧水銀ランプを用いて、塗膜に瞬間的に(0.2秒間)UV(波長365nmにおける照度:800mW/cm)を照射する工程と、予備硬化した塗膜に継続して(2秒間)UV(波長365nmにおける照度:800mW/cm)を照射する工程と、を連続して行った。なお、KPP#04は、メタノール及び2‐メトキシエタノールを含有する。
[比較例1]
ポリカーボネートシートにUV硬化塗料FA−3118(アクリル系UV硬化塗料、日本化工塗料株式会社製)をバーコーターで塗布してUV硬化させ、8μmの塗膜を形成することで、比較例1の部材を得た。
[比較例2]
ガラス表面を酸化セリウムで研磨し、純水でよく洗浄したのち、エアブローで乾燥させた。スルホシラン(構造:(HO)Si−(CH−SOH)1部をイソプロピルアルコール100部で希釈して1時間攪拌した溶液を、乾燥後のガラス上にウエスで塗布し、60℃で1時間加熱することで比較例2の部材を得た。
[比較例3]
比較例2の処方に従って得た部材の表面を、酸化セリウムで磨くことで、部分的にスルホシランに覆われ、且つ、部分的にガラスが露出した表面状態である比較例3の部材を得た。
[比較例4]
フォルシードNo.140C−Pを、溶媒で希釈することなく、ポリカーボネート板にスプレーを用いて塗布した。そして、塗布した塗膜を60℃で3分間乾燥して、UV硬化させることで部材の作製を行った(硬化膜厚4μm)。UV硬化では、高圧水銀ランプを用いて、塗膜に継続して(2秒間)UV(波長365nmにおける照度:600mW/cm)を照射する工程を行った。
しかしながら、この場合にはUV硬化時に塗膜が白濁してしまい、透明な塗膜の形成された部材を得ることができなかった。
[比較例5]
UV硬化において、塗膜に瞬間的に(0.2秒間)UV(波長365nmにおける照度:800mW/cm)を照射する工程を行わない以外は、実施例1と同様の方法で部材の作成を行った。
しかしながら、この場合にはUV硬化時に塗膜が白濁してしまい、透明な塗膜の形成された部材を得ることができなかった。
実施例及び比較例(比較例1〜3)で得られた部材を、下に示した試験・測定に供した。
<水接触角の測定>
接触角計DM−500(協和界面科学株式会社)を用い、各部材の表面で水接触角(単位:°)を測定した。結果を表2に示す。
<水垢除去試験>
水道水を各部材の表面に噴霧し、40℃温風で2時間乾燥させた。この操作を30回繰り返し、水道水中の溶存ミネラルを各部材の表面に析出させた。各部材の表面に析出したミネラル汚れを濡れスポンジで拭き掃除した後の、ミネラル汚れの除去率を、下記数式(1)に基づき算出した結果を表2に示す。なお、下記数式(1)の、「拭き掃除後のミネラル汚れ残存面積」及び「拭き掃除前のミネラル汚れ付着面積」は、目視にて算出した。水垢除去試験の結果は、下記の判定基準により評価することができる。
[数1]
除去率={1−(拭き掃除後のミネラル汚れ残存面積/拭き掃除前のミネラル汚れ付着面積)}×100 ・・・(1)
<耐汚染性試験>
オレイン酸5部とステアリン酸カルシウム5部とを混合した擬似汚れを各部材上に塗布し、40℃の温水をシャワーで3分間当てた後の擬似汚れの除去率を下記数式(2)に基づき算出しした。結果を表2に示す。なお、下記数式(2)の、「洗浄後の擬似汚れ残存面積」及び「洗浄前の擬似汚れ付着面積」は、目視にて算出した。耐汚染性試験の結果は、下記の判定基準により評価することができる。
[数2]
除去率={1−(洗浄後の擬似汚れ残存面積/洗浄前の擬似汚れ付着面積)}×100 ・・・(2)
<防曇性評価>
各部材の表面にシャワーで散水し、60℃の加熱式加湿器の上方に各部材を硬化塗膜が上向きになるよう配置した。この状態で曇る(結露する)までの時間を測定し、下記の判定基準により評価した。結果を表2に示す。なお、測定は、10分で終了した。
<磨耗試験>
水を含ませたスポンジ(住友3MスコッチブライトS−21K)に1kgの荷重を掛け、各部材の表面を10000回往復磨耗した。スポンジの乾燥を防ぐため、500往復ごとに、水を供給した。磨耗試験後、上に示した試験・測定を実施し、部材のコーティング部の耐久性を確認した。結果を表2に示す。
<耐リンス試験>
各部材のシリコーンオイルの吸着・除去性について以下の方法で試験した。水で50倍に希釈した市販の頭髪用化粧品(LUXスーパーリッチシャインコンディショナー、ユニリーバ・ジャパン株式会社製)を、霧吹きで各部材の表面にまんべんなく吹きつけ、10分間放置した。これを50回繰り返した後、洗浄剤(バスマジックリン泡立ちスプレー、花王株式会社)とスポンジを用いて各部材の表面を洗浄した。耐リンス試験後、上に示した試験・測定を実施し、部材のコーティング部の耐久性を確認した。結果を表2に示す。
<電子線マイクロアナライザ(EPMA)分析>
実施例1で得られた部材の表面及び断面について、EPMA分析した。EPMA分析はJXA−8500Fフィールドエミッション電子プローブマイクロアナライザ(日本電子株式会社製)によって行った。EPMA分析によって、実施例1で得られた部材のコーティング部における硫黄(S)原子の分布状態、つまり、親水性の高いスルホ基を有する成分の分布状態を知ることができる。具体的には、今回の分析においては、硫黄(S)原子の濃度の高い部分が薄い色(白色)を呈する。結果を図3及び4に示す。
実施例1と比較例1との比較から、実施例1の部材の方が比較例1の部材よりも表面の水接触角が低い(親水性が高い)ことが分かった。この結果から、コーティング部がスルホ基を有する成分を含有しない部材よりも、コーティング部がスルホ基を有する成分を含有する部材の方が、防曇性が高いことが確認された。
また、実施例2と比較例2(及び3)との比較から、実施例2の部材の方が、比較例2の部材よりも水垢除去性が高いことが確認された。この結果から、ガラス等の基材の表面にマトリクス成分とスルホ基を含有する成分とを含有するコーティング層を形成した部材の方が、基材の表面に直接スルホ基を有する物質を配置した部材よりも、防汚性が高いことが明らかである。
また、部材の表面の分析の結果から、実施例1で得られた部材のコーティング部の表面にはスルホ基を有する成分が露出していることが確認された(図3)。また同様に、部材の断面のEPMA分析の結果から、実施例1で得られた部材のコーティング部の内部にはスルホ基を有する成分が均一に分布していることが確認された(図4)。
なお、比較例4及び5では、塗膜が白濁してしまった。比較例4に関しては、スプレー塗装時に塗料がミスト化したことで、溶媒が急速に揮発したことに伴う急激なSP値変化によって、スルホ基を有する物質の偏析が起こったことで白濁が生じたものと考えられる。比較例5に関しては、予備硬化を行うことなく、UV照射を長く掛けたために、スルホ基を有する物質の偏析が起こったことで白濁が生じたものと考えられる。実施例1及び2では、スルホ基を有する物質とUV硬化型樹脂をSP値の異なる複数の溶媒からなる分散媒によって分散したこと、マイクロディスペンサで塗装することで溶媒の急激な揮発を起こさなかったこと、更には予備硬化を伴うUV硬化によってスルホ基を有する物質の移動を抑えたことにより、白濁のない塗膜が得られたものと認められる。
1…防汚防曇性部材
10…基材
20…コーティング部
21…マトリクス成分
22…スルホ基を有する成分
20a…未硬化膜
21a…UV硬化型樹脂
22a…スルホ基を有する物質
23a…分散媒

Claims (2)

  1. 基材と、該基材上に形成された防汚性及び防曇性を有するコーティング部と、を備える防汚防曇性部材の製造方法であって、
    アクリル樹脂を含むUV硬化型樹脂と、スルホ基及び1個以上の重合性官能基を含む化合物と、これらUV硬化型樹脂及び化合物を分散可能であり且つ溶解度パラメータの異なる複数の溶媒からなる分散媒と、を含有する溶液を、前記基材上に塗布することで未硬化膜を形成する未硬化膜形成工程と、
    前記未硬化膜形成工程で形成された未硬化膜に、強度400〜1500mW/cmのUVを0.05〜0.5秒間照射して予備硬化させる予備硬化工程と、
    前記予備硬化工程で予備硬化された未硬化膜に、前記UV硬化型樹脂が完全に硬化するまでUVを継続して照射して本硬化させることで前記コーティング部を形成する本硬化工程と、を有し、
    前記予備硬化工程における前記UVの照射時間は、前記本硬化工程における前記UVの照射時間よりも短いことを特徴とする防汚防曇性部材の製造方法。
  2. 前記未硬化膜形成工程は、マイクロディスペンサ、スリットコーター又はディップコーターにより前記溶液を前記基材上に塗布することを特徴とする請求項1に記載の防汚防曇性部材の製造方法。
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