JPWO2002102862A1 - オレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体の製造方法 - Google Patents

オレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体の製造方法 Download PDF

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Abstract

(a)重合終了時において50モル%以上の芳香族ビニル化合物モノマー転換率まで重合を実施すること及び/又は(b)重合終了時においてポリマー濃度が重合液に対し10質量%以上であることを満足し、かつ、重合開始時のオレフィン分圧に対して重合終了時のオレフィン分圧が1.3倍以上20倍以下であるようにオレフィン分圧を変更しながら重合を実施する、オレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体の製造方法。これにより、透明性、耐熱性、成形加工性に優れるオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体を実用的な高い生産性で製造する。

Description

技術分野
本発明は、オレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体の新規な製造方法及びそれによって得られる優れた特性を有するオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体に関する。
背景技術
エチレン−芳香族ビニル化合物(スチレン)共重合体
遷移金属触媒成分と有機アルミニウム化合物からなるいわゆる均一系チーグラ−ナッタ触媒系を用いて得られるエチレン−芳香族ビニル化合物(スチレン)ランダム性共重合体及びその製造方法がいくつか知られている。
特開平3−163088号公報、特開平7−53618号公報では、いわゆる拘束幾何構造を有する錯体を用いて得られる、スチレン含量50モル%以下の正常な(すなわちヘッド−テイルの)スチレン連鎖が存在しないエチレン−スチレン共重合体、いわゆる擬似ランダム共重合体が記載されている。
特開平6−49132号公報、及びPolymer Preprints,Japan,42,2292(1993)には、架橋メタロセン系Zr錯体と助触媒からなる触媒を用いて同様の正常な芳香族ビニル化合物連鎖の存在しない、芳香族ビニル化合物含量50モル%以下のエチレン−スチレン共重合体、いわゆる擬似ランダム共重合体の製造方法が記載されている。これらの共重合体には、芳香族ビニル化合物ユニットに由来する立体規則性はない。
さらに最近、特定の架橋ビスインデニル系Zr錯体、すなわちラセミ[エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド]を用い、極低温(−25℃)の条件下、立体規則性を有する交互共重合に近いエチレン−芳香族ビニル化合物共重合体が報告されている。(Macromol.Chem.,Rapid Commun.,17,745(1996).)しかし、本錯体で得られる共重合体は、分子量が実用に十分ではなく、また組成分布も大きい。
また、特開平9−309925号公報、特開平11−130808号公報には、それぞれスチレン含量が1〜55モル%、1〜99モル%で、エチレン−スチレン交互構造及びスチレン連鎖構造にアイソタクティクの立体規則性を有し、また、ヘッド−テイルのスチレン連鎖構造を有し、共重合体の交互度(本明細書におけるλ値)が70以下の高分子量新規エチレン−スチレン共重合体が記載されている。また、この共重合体は、比較的高い透明性を有する。
しかしながら、これらの共重合体はいずれも、ある程度の組成分布を有する場合、その透明性が低下すると理解されてきた。透明性が低下するとたとえば軟質塩化ビニル樹脂の代替用途等の高い透明性が必要な用途への適用は難しい場合がある。
これらの共重合体は、低いスチレン含量の組成域では、比較的高い融点(耐熱性)を有するものの、硬度が高くなり、軟質樹脂としての用途に用いることが困難になる。スチレン含量を高めることで、硬度を下げることができるが、しかし融点が低下し、耐熱性が損なわれる欠点を有している。
以上のように、従来のエチレン−スチレン共重合体では、耐熱性と軟質性を同時に満たすことは困難であった。
本発明は、従来技術の以上のような問題点を解決し、透明性に優れ、軟質性と耐熱性を同時に満たすオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体を実用的な高い生産性で製造する方法を提供するものである。
発明の開示
本発明者らは、芳香族ビニル化合物の転換率が高い重合条件下でかつオレフィン分圧が変化する重合条件下、すなわち、共重合体の組成分布が大きいと考えられる重合条件下において、驚くべきことに高い透明性の共重合体が得られることを見い出し、また軟質性が維持されたまま耐熱性が改善されることを見い出し本発明を完成するに至った。また、ジエン、ジビニルベンゼン等をコモノマー成分として用いていないので、ゲル化や成形加工性の低下、プロセスの複雑化といった問題を回避することが可能である。
発明を実施するための最良の形態
本発明において、オレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体とは、オレフィン及び芳香族ビニル化合物から誘導されるユニット(単位)から構成される共重合体を示す。
本明細書において、共重合体の芳香族ビニル化合物含量とは、共重合体に含まれる、芳香族ビニル化合物モノマー由来のユニット(単位)の含量を示す。オレフィン含量も同様である。
本発明の良好な透明性を有し、軟質性と耐熱性を併せ有するオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体は、オレフィンモノマー及び芳香族ビニル化合物モノマーを、(1)(a)重合終了時において芳香族ビニル化合物モノマーの転換率が50%モル以上である、および(b)重合終了時においてポリマー濃度が重合液に対し10質量%以上である、のうちの一つ以上を満足し、かつ(2)重合開始時のオレフィン分圧に対し重合終了時のオレフィン分圧が1.3倍以上20倍以下であるように重合中オレフィン分圧を変更しながら、共重合を行うことによって得られる。
好ましくは、本発明の良好な透明性を有し、軟質性と耐熱性を併せ有するオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体は、オレフィンモノマー及び芳香族ビニル化合物モノマーを、重合終了時において芳香族ビニル化合物モノマーの転換率が50%モル以上であり、かつ重合終了時においてポリマー濃度が重合液に対し10質量%以上である条件を満足し、かつ重合開始時のオレフィン分圧に対し重合終了時のオレフィン分圧が1.3倍以上20倍以下であるように重合中オレフィン分圧を変更しながら、共重合を行うことによって得られる。
ここで芳香族ビニル化合物モノマーの転換率とは、重合に用いた芳香族ビニル化合物モノマーの量(モル数)に対する、最終的に共重合された芳香族ビニル化合物モノマーの量(モル数)の割合である。
ここで、重合終了時におけるポリマー濃度とは、重合液に対する得られたポリマーの質量の割合(質量%)である。
本発明に用いられるオレフィン類としては、エチレン、炭素数3〜20のα−オレフィン、すなわちプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンや炭素数5〜20の環状オレフィン、すなわちシクロペンテン、ノルボルネンが挙げられる。好ましくは、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、または1−オクテン等のα−オレフィンが用いられ、更に好ましくは、エチレンが用いられる。
また複数のオレフィンを用いてもよい。この場合、エチレンとエチレン以外のα−オレフィンの組み合わせが好ましい。
芳香族ビニル化合物としては、好ましくはスチレンが用いられる。
しかし、1〜5のハロゲン置換基を有する芳香族ビニル化合物たとえばp−クロロスチレン等、または1〜5の炭素数1〜10の炭化水素置換基を有する芳香族ビニル化合物、たとえば、p−ターシャリ−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニルナフタレン、p−メチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン等を用いることも可能である。さらにこれらの混合物を用いてもよい。
本発明のオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体は、芳香族ビニル化合物含量が1〜99モル%の範囲の組成を有することが好ましい。
特に軟質塩ビ類似の特性(やわらかさ等の触感、粘弾性スペクトルにおける室温付近のtanδ成分)を有する共重合体を得るためには、芳香族ビニル化合物含量が5モル%以上50モル%以下であるオレフィン−芳香族ビニル化合物が適当である。
本発明のオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体は、オレフィンモノマー及び芳香族ビニル化合物モノマーを上記の条件で、シングルサイト配位重合触媒の存在下で重合することにより得られるが、用いられるシングルサイト配位重合触媒としては、遷移金属化合物と助触媒から構成される重合触媒、すなわち可溶性Zieglar−Natta触媒、メチルアルミノキサンや硼素化合物等で活性化された遷移金属化合物触媒(いわゆるメタロセン触媒やハーフメタロセン触媒、CGCT触媒等)が挙げられる。
具体的には以下の文献、特許に記載されている重合触媒を用いることができる。
たとえば、メタロセン触媒では、USP5324800、特公平7−37488号公報、特開平6−49132号公報、Polymer Preprints,Japan,42,2292(1993)、Macromol.Chem.,Rapid Commun.,17,745(1996)、特開平9−309925号公報、EP0872492A2号公報、特開平6−184179号公報。
ハーフメタロセン触媒では、Makromol.Chem.191,2387(1990)。
CGCT触媒では、特開平3−163088号公報、特開平7−53618号公報、EP−A−416815号公報、WO99/14221。
可溶性Zieglar−Natta触媒では、特開平3−250007号公報、Stud.Surf.Sci.Catal.,517(1990)。
なお、シングルサイト配位重合触媒とは、遷移金属化合物と助触媒から構成される重合触媒で、メチルアルミノキサンや硼素化合物等で活性化された遷移金属化合物触媒(いわゆるメタロセン触媒やハーフメタロセン触媒、CGCT触媒等)から構成される重合触媒である。
本発明において、最も好適に用いられるシングルサイト配位重合触媒は、下記一般式(1)で表される遷移金属化合物と助触媒から構成される重合触媒である。
下記の一般式(1)で表される遷移金属化合物と助触媒から構成される重合触媒を用いた場合、きわめて高い活性でオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体を製造することができる。また、芳香族ビニル化合物モノマーを高い効率でポリマー中に共重合させることが可能である。これらの特徴は、芳香族ビニル化合物の転換率を50%以上に達するまで効率的に重合を実施するため重要である。また、高い活性を維持できる、重合時間を工業化に適する短時間で行うことができる等、意義が大きい。本発明に用いられる遷移金属化合物と助触媒から構成される重合触媒は、通常の条件、すなわち芳香族ビニル化合物の転換率が50%未満で一定のオレフィン分圧下で重合を行った場合にも、比較的良好な透明性の共重合体を与える特徴がある。
さらに、力学的物性に優れた、アイソタクティクの立体規則性とヘッド−テイルのスチレン連鎖構造を有するオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体を与えることができる。
Figure 2002102862
式中、A、Bはそれぞれ独立に、非置換もしくは置換ベンゾインデニル基、非置換もしくは置換シクロペンタジエニル基、非置換もしくは置換インデニル基、または非置換もしくは置換フルオレニル基から選ばれる基である。
YはA、Bと結合を有し、他に水素もしくは炭素数1〜20の炭化水素を含む基(この基は1〜3個の窒素、硼素、珪素、燐、セレン、酸素または硫黄原子を含んでもよい)を置換基として有するメチレン基、シリレン基、エチレン基、ゲルミレン基、ほう素残基である。置換基は互いに異なっていても同一でもよい。また、Yはシクロヘキシリデン基、シクロペンチリデン基等の環状構造を有していてもよい。
Xは、それぞれ独立に水素、ハロゲン、炭素数1〜15のアルキル基、炭素数3〜20のアルケニル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数8〜12のアルキルアリール基、炭素数1〜4の炭化水素置換基を有するシリル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、または水素、または炭素数1〜22の炭化水素置換基を有するアミド基またはアミノ基である。nは、0、1または2の整数である。nが2の場合、2つのXは互いに結合を有していてもよい。
Mはジルコニウム、ハフニウム、またはチタンである。
特に好ましくは、A、Bのうち、少なくとも1つは非置換もしくは置換ベンゾインデニル基、または非置換もしくは置換インデニル基から選ばれる基である上記の一般式(1)の遷移金属化合物と助触媒から構成される重合触媒である。
非置換または置換ベンゾインデニル基は、下記の化3〜5で表すことができる。
下記の化学式においてR1b〜R3bはそれぞれ独立して水素、ハロゲン、水酸基、アミン基または炭素数1〜20の炭化水素基からなる置換基である。これらが炭化水素基である場合は1から3個までのハロゲン原子、珪素原子、燐原子、酸素原子、硼素原子、窒素原子、硫黄原子、セレン原子を含んでも良く、これらは、OSiR基、SiR基、NR基、OH基、OR基またはPR基(Rはいずれも炭素数1〜10の炭化水素基を表す)の構造を有していても良い。さらにこれらが炭化水素基である場合は、好ましくは炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20のアルケニル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアルキルアリール基である。これらR1b同士、R2b同士、またはR3b同士は互いに同一でも異なっていても良い。また、隣接するこれら置換基は一体となって単数のあるいは複数の5〜10員環の芳香環または脂肪環を形成しても良い。
またR1a〜R3aは、それぞれ独立して水素、ハロゲン、水酸基、アミン基または炭素数1〜20の炭化水素基からなる置換基である。これらが炭化水素基である場合は1から3個までのハロゲン原子、珪素原子、燐原子、酸素原子、硼素原子、窒素原子、硫黄原子、セレン原子を含んでも良く、これらは、OSiR基、SiR基、NR基、OH基、OR基またはPR基(Rはいずれも炭素数1〜10の炭化水素基を表す)の構造を有していても良い。さらにこれらが炭化水素基である場合は、好ましくは炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20のアルケニル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアルキルアリール基である。これらR1a同士、R2a同士、またはR3a同士は互いに同一でも異なっていても良い。しかし、R1a〜R3aは、水素であることが好ましい。
Figure 2002102862
Figure 2002102862
非置換ベンゾインデニル基として、4,5−ベンゾ−1−インデニル、(別名ベンゾ(e)インデニル)、5,6−ベンゾ−1−インデニル、6,7−ベンゾ−1−インデニルが、置換ベンゾインデニル基として、α−アセナフト−1−インデニル、3−シクロペンタ〔c〕フェナンスリル、1−シクロペンタ〔l〕フェナンスリル基等が例示できる。
特に好ましくは非置換ベンゾインデニル基として、4,5−ベンゾ−1−インデニル、(別名ベンゾ(e)インデニル)が、置換ベンゾインデニル基として、α−アセナフト−1−インデニル、3−シクロペンタ〔c〕フェナンスリル、1−シクロペンタ〔l〕フェナンスリル基等が挙げられる。
非置換もしくは置換インデニル基、非置換もしくは置換フルオレニル基または非置換もしくは置換シクロペンタジエニル基は、化6〜8で表すことができる。
Figure 2002102862
R4b、R5、R6はそれぞれ独立して水素、ハロゲン、水酸基、アミン基または炭素数1〜20の炭化水素基からなる置換基である。これらが炭化水素基である場合は1から3個までのハロゲン原子、珪素原子、燐原子、酸素原子、硼素原子、窒素原子、硫黄原子、セレン原子を含んでも良く、これらは、OSiR基、SiR基、NR基、OH基、OR基またはPR基(Rはいずれも炭素数1〜10の炭化水素基を表す)の構造を有していても良い。さらにこれらが炭化水素基である場合は、好ましくは炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20のアルケニル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアルキルアリール基である。これらR4b同士、R5同士またはR6同士は互いに同一でも異なっていても良い。また、隣接するこれら置換基は一体となって単数のあるいは複数の5〜10員環(6員環の芳香環となる場合を除く)の芳香環または脂肪環を形成しても良い。
またR4aは、それぞれ独立して水素、ハロゲン、水酸基、アミン基または炭素数1〜20の炭化水素基からなる置換基である。これらが炭化水素基である場合は1から3個までのハロゲン原子、珪素原子、燐原子、酸素原子、硼素原子、窒素原子、硫黄原子、セレン原子を含んでも良く、これらは、OSiR基、SiR基、NR基、OH基、OR基またはPR基(Rはいずれも炭素数1〜10の炭化水素基を表す)の構造を有していても良い。さらにこれらが炭化水素基である場合は、好ましくは炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20のアルケニル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアルキルアリール基である。これらR4a同士は互いに同一でも異なっていても良い。しかし、R4aは、水素であることが好ましい。
A、B共に非置換もしくは置換ベンゾインデニル基、または非置換もしくは置換インデニル基である場合には両者は同一でも異なっていてもよい。
本発明に用いられる共重合体を製造するにあたっては、A、Bのうち少なくとも一方が非置換もしくは置換ベンゾインデニル基であることが特に好ましい。
さらに、両方とも非置換もしくは置換ベンゾインデニル基であることが最も好ましい。
上記の一般式(1)において、YはA、Bと結合を有し、他に置換基として水素もしくは炭素数1〜20の炭化水素を含む基(この基は1〜3個の窒素、硼素、珪素、燐、セレン、酸素または硫黄原子を含んでもよい)を有するメチレン基、シリレン基、エチレン基、ゲルミレン基、ほう素基である。置換基は互いに異なっていても同一でもよい。また、Yはシクロヘキシリデン基、シクロペンチリデン基等の環状構造を有していてもよい。
好ましくは、Yは、A、Bと結合を有し、水素もしくは炭素数1〜20の炭化水素基またはアミノ基、トリメチルシリル基で置換された置換メチレン基または置換硼素基である。もっとも好ましくは、Yは、A、Bと結合を有し、水素もしくは炭素数1〜20の炭化水素基で置換された置換メチレン基である。
炭化水素置換基としては、アルキル基、アリール基、シクロアルキル基、シクロアリール基等が挙げられる。置換基は互いに異なっていても同一でもよい。
好ましい例としては、Yは、−CH−、−CMe−、−CEt−、−CPh−、シクロヘキシリデン、シクロペンチリデン基等である。ここで、Meはメチル基、Etはエチル基、Phはフェニル基を表す。
Xは、それぞれ独立に水素、ハロゲン、炭素数1〜15のアルキル基、炭素数3〜20のアルケニル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数8〜12のアルキルアリール基、炭素数1〜4の炭化水素置換基を有するシリル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、または水素、または炭素数1〜22の炭化水素置換基を有するアミド基またはアミノ基である。nは、0、1または2の整数である。nが2の場合、2つのXは結合を有していてもよい。
ハロゲンとしては塩素、臭素、フッ素等が、アルキル基としてはメチル基、エチル基等が、アリール基としてはフェニル基等が、アルキルアリール基としては、ベンジル基が、シリル基としてはトリメチルシリル基等が、アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基等が、またアミド基としてはジメチルアミド基等のジアルキルアミド基、N−メチルアニリド、N−フェニルアニリド、アニリド基等のアリールアミド基等が挙げられる。また、Xとしては米国特許5859276号、米国特許5892075号に記載してある基を用いることもできる。
Mはジルコニウム、ハフニウム、またはチタンである。特に好ましくジルコニウムである。
かかる遷移金属化合物の例としては、EP−0872492A2公報、特開平11−130808号公報、特開平9−309925号公報、WO00/20426公報、EP0985689A2公報、特開平6−184179号公報に記載されている遷移金属化合物が挙げられる。
特に好ましくは、EP−0872492A2公報、特開平11−130808号公報、特開平9−309925号公報に具体的に例示した置換メチレン架橋構造を有する遷移金属化合物である。
本発明の製造方法で用いる助触媒としては、従来遷移金属化合物と組み合わせて用いられている公知の助触媒やアルキルアルミニウム化合物を使用することができるが、そのような助触媒として、メチルアルミノキサン(またはメチルアルモキサンまたはMAOと記す)またはほう素化合物が好適に用いられる。用いられる助触媒やアルキルアルミニウム化合物の例としては、EP−0872492A2号公報、特開平11−130808号公報、特開平9−309925号公報、WO00/20426号公報、EP0985689A2号公報、特開平6−184179号公報に記載されている助触媒やアルキルアルミニウム化合物が挙げられる。
更に、その際用いられる助触媒が下記の一般式(2)、(3)で示されるアルミノキサン(またはアルモキサンと記す)が好ましい。
Figure 2002102862
式中、Rは炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、または水素、mは2〜100の整数である。それぞれのRは互いに同一でも異なっていても良い。
Figure 2002102862
式中、R’は炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、または水素、nは2〜100の整数である。それぞれのR’は互いに同一でも異なっていても良い。
本発明に用いられるオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体を製造するにあたっては、上記に例示した各モノマー、金属錯体(遷移金属化合物)および助触媒を接触させるが、接触の順番、接触方法は任意の公知の方法を用いることができる。
以上の共重合あるいは重合の方法としては溶媒を用いずに液状モノマー中で重合させる方法、あるいはペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、クロロ置換ベンゼン、クロロ置換トルエン、塩化メチレン、クロロホルム等の飽和脂肪族または芳香族炭化水素またはハロゲン化炭化水素の単独または混合溶媒を用いる方法がある。好ましくは混合アルカン系溶媒やシクロヘキサンやトルエン、エチルベンゼンを用いる。重合形態は溶液重合、スラリー重合いずれでもよい。
そのプロセスは、任意の公知の方法を用いることができる。例えば、完全混合式のバッチ重合、プラグフロー重合で行う方法が挙げられる。ここに於いて、完全混合式の重合とは、例えばタンク状、塔状またはループ状のリアクターを用いる公知の方法であり、リアクター内において重合液が比較的良好に撹拌、混合され、実質的に均一な組成を有することが可能な重合方法である。また、プラグフロー重合とは、リアクター内において物質移動が制限され、リアクター入口から出口にかけて、重合液に連続的、または不連続的な組成分布を有する重合方法である。重合液の粘度が上昇する場合、効率的な除熱を行うという観点からは、各種冷却器、混合器を有し、パイプ状の形状を有するループ式またはプラグフロー式の重合方法が好ましい。この場合、バッチタイプの予備重合缶を有していても良い。いずれにせよ重合終了時における芳香族ビニル化合物モノマーの転換率が50モル%以上、好ましくは60モル%以上、最も好ましくは65モル%以上であることが重要である。
重合温度は、−78℃から200℃が適当である。−78℃より低い重合温度は工業的に不利であり、200℃を超えると金属錯体の分解が起こるので適当ではない。さらに工業的に好ましくは、0℃〜160℃、特に好ましくは30℃〜160℃である。
重合時の圧力は、一般的には0.1気圧〜1000気圧が適当であり、好ましくは1〜100気圧、特に工業的に特に好ましくは、1〜30気圧である。
助触媒としてアルモキサン(アルミノキサン)を用いる場合には、錯体の金属に対し、アルミニウム原子/錯体金属原子比で0.1〜100000、好ましくは10〜10000の比で用いられる。0.1より小さいと有効に金属錯体を活性化出来ず、100000を超えると経済的に不利となる。
助触媒としてほう素化合物を用いる場合には、ほう素原子/錯体金属原子比が0.01〜100で用いられるが、好ましくは0.1〜10、特に好ましくは1で用いられる。
0.01より小さいと有効に金属錯体を活性化出来ず、100を超えると経済的に不利となる。
金属錯体と助触媒は、重合槽外で混合、調製しても、重合時に槽内で混合してもよい。
良好な透明性を有し、軟質性と耐熱性を併せ有する本発明のオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体を製造するには、以下の条件を満足する必要がある。
(1)(a)重合終了時において用いられた芳香族ビニル化合物モノマーの転換率が50%モル以上、好ましくは60モル%以上、最も好ましくは65モル%以上であるか、および(b)重合終了時においてポリマー濃度が重合液に対し10質量%以上、好ましくは15質量%以上である、のうちの一つ以上を満足し、かつ、(2)重合開始時のオレフィン分圧に対し重合終了時のオレフィン分圧が1.3倍以上20倍以下、好ましくは1.5倍以上20倍以下であるように重合中、オレフィン分圧を変更しながら重合を行う。
好ましくは、以下の条件をすべて満足する。
重合終了時において用いられた芳香族ビニル化合物モノマーの転換率が50%モル以上、好ましくは60モル%以上、最も好ましくは65モル%以上であり、重合終了時においてポリマー濃度が重合液に対し10質量%以上、好ましくは15質量%以上であり、さらに、重合開始時のオレフィン分圧に対し重合終了時のオレフィン分圧が1.3倍以上20倍以下、好ましくは1.5倍以上20倍以下であるように重合中、オレフィン分圧を変更しながら重合を行う。
ここで、オレフィン分圧の変更は、連続的でも不連続的(段階的)でもよいが、この条件を満たすオレフィン分圧の変化は好ましくは全重合時間の5%以上、特に好ましくは20%以上の時間をかけて行う。たとえば、全重合時間が100分間で、重合開始時のオレフィン分圧が0.5MPa、重合終了時のオレフィン分圧が1.0MPaである場合、開始時の0.5MPaから最終の1.0MPaへの圧変化は、好ましくは5分間以上、特に好ましくは20分間以上かける。以上のような重合条件は、「傾斜オレフィン(エチレン)圧条件」と記載することができる。オレフィン分圧の変化をより短く、すなわちより急峻に行うと、得られる共重合体の透明性が低下する場合がある。
重合温度は、重合中上記範囲内で一定に維持しても、連続的に、または不連続的に適宜変更してもよいが、好ましくは重合中の重合温度の変化は70℃以下にとどめるのがよい。
触媒、助触媒は重合開始時の一括仕込みでも、重合中の分添を含む方法でもかまわない。重合中、重合の進行状況に合わせて、触媒、助触媒を適宜追加してもよい。
重合触媒、すなわち遷移金属化合物は一種類を用いるのが最も好ましい。しかし、重合活性、共重合性が異なる複数の遷移金属化合物を用いて重合を実施してもよい。
<本発明で得られるオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体>
本発明のオレフィン−芳香族ビニル化合物は、上記重合方法において、シングルサイト配位重合触媒を用いて芳香族ビニル化合物、オレフィンの各モノマーから合成することが出来る。
本発明の共重合体は良好な透明性を有し、軟質性と耐熱性をあわせ有する特徴を有するが、このような共重合体は重合終了時における芳香族ビニル化合物モノマーの転換率が50%モル以上、好ましくは60モル%以上であるか、および重合終了時のポリマー濃度が重合液に対して10質量%以上、好ましくは15質量%以上である、のうちのいずれか一つ以上を満足し、かつ重合開始時のオレフィン分圧に対し重合終了時のオレフィン分圧が1.3倍以上20倍以下であるように重合中、オレフィン分圧を変更しながら重合を行うことにより得られる。オレフィン分圧の変更は、連続的でも不連続的(段階的)でもよい。
以上のような重合条件(「傾斜オレフィン(エチレン)圧条件」)は、重合開始時と終了時において、重合液中でのオレフィンモノマー/芳香族ビニル化合物モノマー比の著しい変化をもたらす。このような条件下で得られた共重合体は、大きな、連続的な組成分布を有する共重合体(傾斜組成を有する共重合体)であると考えられる。
しかしながら本発明により得られる共重合体は、高い透明性、すなわち1mm厚さの成形体において80%以上の全光線透過率を示すことが可能であり、また15%以下のヘイズを有することができる。
また、本発明は、A硬度と融点に関する下記の式を満足し、エチレン連鎖に由来する結晶性(ポリエチレン結晶性)を有し、DSCにより観察される結晶融解熱が10J/g以上150J/g以下である融点を少なくとも1つ有するエチレン−芳香族ビニル化合物共重合体である。エチレン連鎖による結晶性は、たとえばポリマーのX線回折により確認することができる。
本発明により得られる共重合体は、A硬度と、DSCにより観察される結晶融解熱が10J/g以上150J/g以下である融点のうち少なくとも一つの融点が以下の関係を満足する特徴を有することができる。
A≦Tm≦120
70≦A≦88
Tm:DSCにより観察される結晶融解熱が10J/g以上150J/g以下である少なくとも一つの融点(℃)
A :A硬度(JIS K−7215プラスチックのデュロメーター硬さ試験法に準じて得られるタイプAのデュロメーター硬度:瞬間値)
さらに好ましくは、本発明により得られる共重合体は、DSCにより観察される結晶融解熱が10J/g以上150J/g以下である少なくとも一つの融点を有するが、この融点とA硬度が以下の関係を満足する特徴を有する。
A≦Tm≦105
75≦A≦88
Tm:DSCにより観察される結晶融解熱が10J/g以上150J/g以下である少なくとも一つの融点(℃)
A :A硬度(JIS K−7215プラスチックのデュロメーター硬さ試験法に準じて得られるタイプAのデュロメーター硬度:瞬間値)
一般に、オレフィン(エチレン)系ポリマーの軟質化は、コモノマーの共重合によりポリオレフィン(ポリエチレン)の結晶性を下げることによって達成できる。しかし、結晶性の低下は同時に融点(耐熱性)の低下をももたらす。結晶性の低下による軟質化と融点の低下は現象的に独立ではあり得ない。すなわち、A硬度(軟質性)と融点はオレフィン種、コモノマー種が同じならば一定の関係を満たすことができる。しかし、本発明の共重合体においては、この関係から大きく外れる(すなわち従来の共重合体と比較して、同一A硬度であるのに比較的高い融点を示す、または同一融点であるのに低いA硬度を示す)ことを、上記融点とA硬度の関係式は示している。
さらに本発明により得られる共重合体は、通常の方法(一定オレフィン分圧、かつ50%未満の芳香族ビニル化合物モノマー転換率)で得られた同一組成の共重合体と比較し、約10℃程度(以上)高い融点を有することができる。
本発明により得られる共重合体は、その組成(芳香族ビニル化合物含量)と、DSCにより観察される結晶融解熱が10J/g以上150J/g以下である融点のうち少なくとも一つの融点が以下の関係を満足する特徴を有することができる。
−3・St+120≦Tm≦120
(5≦St≦15)
75<Tm≦120
(15<St≦50)
Tm;DSC測定による結晶融解熱が10J/g以上150J/g以下である融点(℃)
St;芳香族ビニル化合物含量(モル%)
さらに好ましくは、本発明により得られる共重合体は、その組成(芳香族ビニル化合物含量)と、DSCにより観察される結晶融解熱が10J/g以上150J/g以下である融点のうち少なくとも一つの融点が以下の関係を満足する特徴を有することができる。
−3・St+120≦Tm≦120
(5≦St≦15)
Tm;DSC測定による結晶融解熱が10J/g以上150J/g以下である融点(℃)
St;芳香族ビニル化合物含量(モル%)
さらに、本発明は測定温度230℃、荷重2kgおよび10kgで測定したMFRの比(I10/I)が10以上50以下であるエチレン−芳香族ビニル化合物共重合体である。このような性質を有することにより、本共重合体は優れた成形加工性を有することがわかる。
さらに、上記MFRの比を満足し、さらに測定溶媒オルトジクロロベンゼン、測定温度145℃、RI(示差屈折率計)ディテクターを用いたGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定で得られた分子量分布(Mw/Mn)が2以上6以下であるオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体である。
以下に代表的、好適なエチレン−スチレン共重合体について説明する。
本発明で得られる好適なエチレン−スチレン共重合体は、ヘッド−テイルのスチレン連鎖構造を有する。さらに、TMSを基準とした13C−NMR測定によって40〜45ppmに観察されるピークによって帰属されるヘッド−テイルのスチレンユニットの連鎖構造を有することが好ましく、さらに、42.3〜43.1ppm、43.7〜44.5ppm、40.4〜41.0ppm、43.0〜43.6ppmに観察されるピークによって帰属されるスチレンユニットの連鎖構造を有することが好ましい。
また、本発明で得られる好適な共重合体は、スチレンの単独重合によって、アイソタクティクのポリスチレンを作ることのできるメタロセン触媒を用いて得られるエチレン−スチレン共重合体であり、かつ、エチレンの単独重合によって、ポリエチレンを作ることのできるメタロセン触媒を用いて得られるエチレン−スチレン共重合体である。
そのため、得られるエチレン−スチレン共重合体は、エチレン連鎖構造、ヘッド−テイルのスチレン連鎖構造、エチレンユニットとスチレンユニットが結合した構造を共にその主鎖中に有することができる。
本発明において得られる好適なエチレン−スチレン共重合体は、その構造中にヘッド−テイルのスチレン連鎖構造を有していても良い。
さらに、本発明において得られる好適なエチレン−スチレン共重合体は、含まれるエチレンとスチレンの交互構造および/またはスチレン連鎖構造において、アイソタクティックの立体規則性を有していても良い。
このような、スチレン連鎖構造や立体規則性の詳細は、特開平9−309925号公報、EP0872492A2号公報、特開平11−130808号公報に記載してある。
以上に記した、本発明で得られる好適なオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体、特にエチレン−スチレン共重合体は、上記の一般式(1)で表される遷移金属化合物と助触媒から構成される重合触媒により得ることができる。
以上、本発明で得られるオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体の代表的、好適な例としてのエチレン−スチレン共重合体について説明したが、もちろん本発明で得られるオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体はこれには限定されない。
本発明で得られるオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体の重量平均分子量は、1万以上、好ましくは3万以上、特に好ましくは6万以上であり、100万以下、好ましくは50万以下である。分子量分布(Mw/Mn)は、2以上30以下、好ましくは2以上10以下、特に好ましくは2以上6以下である。
ここでの重量平均分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定溶媒オルトジクロロベンゼン、測定温度145℃でRIディテクターを用いた測定で得られ、標準ポリスチレンを用いて求めたポリスチレン換算分子量をいう。以下の説明でも同様である。
本発明で得られるオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体の重量平均分子量は、水素等の連鎖移動剤を用いる公知の方法、或いは重合温度を変えることにより上記の範囲内で必要に応じて調節することが可能である。
本発明で得られる共重合体は、一部分岐構造やクロスリンクを有していても良い。
以下、本発明のオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体の代表例としてのエチレン−スチレン共重合体の物性とその用途について記述する。
本発明のエチレン−スチレン共重合体は、単独で用いて軟質塩ビ等公知の透明軟質樹脂の代替として好適に用いることができる。
本発明の共重合体には、通常樹脂に使用される安定剤、老化防止剤、耐光性向上剤、紫外線吸収剤、可塑剤、軟化剤、滑剤、加工助剤、着色剤、帯電防止剤、防曇剤、ブロッキング防止剤、結晶核剤等を添加することができる。これらは単独または複数を組み合わせて使用することができる。
本発明の共重合体は、その優れた特徴から、単体やそれ自身が主に含まれる組成物として、軟質塩ビ等公知の透明軟質樹脂の代替であるストレッチフィルム、シュリンクフィルムやパッケージ材料、シート、チューブやホースとして好適に用いることができる。
フィルム用途
本発明の共重合体をフィルムやストレッチ包装用フィルムとして用いる場合、その厚みに特に制限はないが、一般に3μm〜1mm、好ましくは10μm〜0.5mmである。食品用のストレッチ包装用フィルム用途として好適に使用するためには、好ましくは5〜100μm、より好ましくは10〜50μmである。
本発明の共重合体からなる透明フィルム、またはストレッチ包装用フィルムを製造するには、インフレーション方式、Tダイ方式などの通常の押出しフィルム成形法を採用することができる。本発明のフィルムまたはストレッチ包装用フィルムは、物性の改善を目的として、他の適当なフィルム、例えば、アイソタクティクまたはシンジオタクティクのポリプロピレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン(LDPE、またはLLDPE)、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のフィルムと多層化することができる。
さらに、本発明のフィルムまたはストレッチ包装用フィルムは、自己粘着性、接着性を有することができる。しかし、更に強い自己粘着性が要求される場合には、自己粘着性を有する他のフィルムとの多層フィルムにすることも出来る。
本発明のフィルムの具体的用途は、特に限定されないが、一般包装材料、容器として有用であり、包装用フィルム、バッグ、パウチ等に使用することができる。特に食品包装用のストレッチ包装用フィルム、パレットストレッチフィルム等に好適に使用することができる。
本発明の成型体、特にフィルム、またはストレッチ包装用フィルムは必要に応じて、コロナ、オゾン、プラズマ等の表面処理、防曇剤塗布、滑剤塗布、印刷等を実施することができる。
本発明の成型体のうちフィルムまたはストレッチ包装用フィルムは、必要に応じて1軸または2軸等の延伸配向を行った延伸フィルムとして作製することが出来る。
本発明のフィルム、またはストレッチ包装用フィルムは必要に応じて、熱、超音波、高周波等の手法による融着、溶剤等による接着等の手法によりフィルム同士、あるいは他の熱可塑性樹脂等の材料と接合することができる。
また食品用のストレッチ包装用フィルムとして使用する場合には、自動包装機、手動包装機により好適に包装することが可能である。
更に、本発明のフィルムは、例えば100μm以上の厚みを有する場合、真空成形、圧縮成型、圧空成形等の熱成形等の手法により食品、電気製品等の包装用トレーを成形することができる。
更に、本発明の共重合体は溶出性の可塑剤や、ハロゲンを基本的に含有しないため、環境適応性や安全性が高いという基本的特徴を有する。
本発明の共重合体は、他のポリマーとの組成物として用いても良い。また、フィラーや可塑剤との組成物として用いることもできる。
従来、エチレン−スチレン共重合体との組成物として公知のポリマーや添加剤が本発明の共重合体との組成物としても用いることができる。このようなポリマー、添加剤としては以下のようなものが挙げられる。以下のポリマーは、本発明の共重合体を用いた組成物に対して1〜99質量%、好ましくは30〜95質量%の範囲で添加することができる。また、本発明の共重合体は、下記に示すような「芳香族ビニル化合物系重合体」と「オレフィン系重合体」との相溶化剤として用いることができる。この場合、本発明の共重合体は、組成物に対し、1〜50質量部、好ましくは1〜20質量%の範囲で用いることができる。
さらに、下記に示すような「フィラー」や「可塑剤」の場合、組成物に対し1〜80質量%、好ましくは5〜50質量%の範囲で用いることができる。
「芳香族ビニル化合物系重合体」
芳香族ビニル化合物単独の重合体及び芳香族ビニル化合物と共重合可能な1種類以上のモノマー成分を含む芳香族ビニル化合物含量が10質量%以上、好ましくは30質量%以上の共重合体。芳香族ビニル化合物系重合体に用いられる芳香族ビニル化合物モノマーとしては、スチレンおよび各種の置換スチレン、例えばp−メチルスチレン、m−メチルスチレン、o−メチルスチレン、o−t−ブチルスチレン、m−t−ブチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、α−メチルスチレン等が挙げられ、またジビニルベンゼン等の一分子中に複数個のビニル基を有する化合物等も挙げられる。また、これら複数の芳香族ビニル化合物間の共重合体も用いられる。なお、芳香族ビニル化合物の相互の芳香族基間の立体規則性は、アタクティック、アイソタクティク、シンジオタクティクいずれでもよい。
芳香族ビニル化合物と共重合可能なモノマーとしては、ブタジエン、イソプレン、その他の共役ジエン類、アクリル酸、メタクリル酸及びアミド誘導体やエステル誘導体、無水マレイン酸及びその誘導体が挙げられる。共重合形式はブロック共重合、テーパードブロック共重合、ランダム共重合、交互共重合のいずれでもよい。さらに、上記のモノマーからなる重合体に、上記芳香族ビニル化合物をグラフト重合したもので芳香族ビニル化合物を10質量%以上、好ましくは30質量%以上含有するものでも差し支えない。
以上の芳香族ビニル化合物系重合体は、その実用樹脂としての性能を発現するために、スチレン換算重量平均分子量として、3万以上、好ましくは5万以上が必要である。
用いられる芳香族ビニル化合物系樹脂としては例えばアイソタクティクポリスチレン(i−PS)、シンジオタクティクポリスチレン(s−PS)、アタクティクポリスチレン(a−PS)、ゴム強化ポリスチレン(HIPS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体(AS樹脂)、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体等のスチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−ジエンブロック/テーパード共重合体(SBS、SISなど)、水添スチレン−ジエンブロック/テーパード共重合体(SEBS、SEPSなど)、スチレン−ジエン共重合体(SBRなど)、水添スチレン−ジエン共重合体(水添SBRなど)、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−イミド化マレイン酸共重合体が挙げられる。さらに石油樹脂を含む概念である。
「オレフィン系重合体」
例えば低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、アイソタクティクポリプロピレン(i−PP)、シンジオタクティクポリプロピレン(s−PP)、アタクティクポリプロピレン(a−PP)、プロピレン−エチレンブロツク共重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリイソブテン、ポリブテン、ポリノルボルネン等の環状オレフィン重合体、エチレン−ノルボルネン共重合体等の環状オレフィン共重合体が挙げられる。必要に応じてブタジエンやα−ωジエン等のジエン類を共重合したオレフィン系樹脂でもよい。
以上のオレフィン系重合体は、その実用樹脂としての性能を発現するために、スチレン換算重量平均分子量として、1万以上、好ましくは3万以上が必要である。
「その他の樹脂、エラストマー、ゴム」
例えば、ナイロン等のポリアミド、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリビニルアルコールや、SBS(スチレン−ブタジエンブロック共重合体)、SEBS(水添スチレン−ブタジエンブロック共重合体)、SIS(スチレン−イソプレンブロック共重合体)、SEPS(水添スチレン−イソプレンブロック共重合体)、SBR(スチレン−ブタジエンブロック共重合体)、水添SBR等スチレン系ブロック共重合体で上記芳香族ビニル化合物系樹脂の範疇に入らないもの、天然ゴム、シリコン樹脂、シリコンゴムが挙げられる。
「フィラー」
公知のフィラーを用いることが出来る。好適な例としては炭酸カルシウム、タルク、クレー、珪酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、マイカ、硫酸バリウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、シリカ、カーボンブラック、木粉、木材パルプ等を例示することができる。また、ガラス繊維、公知の黒鉛、炭素繊維等の導電性フィラーを用いることができる。
「可塑剤」
パラフィン系、ナフテン系、アロマ系プロセスオイル、流動パラフィン等の鉱物油系軟化剤、ヒマシ油、アマニ油、オレフィン系ワックス、鉱物系ワックス、各種エステル類等公知のものが使われる。
本発明の重合体組成物を製造するには、公知の適当なブレンド法を用いることができる。例えば、単軸、二軸のスクリュー押出機、バンバリー型ミキサー、プラストミル、コニーダー、加熱ロールなどで溶融混合を行うことができる。溶融混合を行う前に、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、スーパーミキサー、タンブラーなどで各原料を均一に混合しておくこともよい。溶融混合温度はとくに制限はないが、100〜300℃、好ましくは150〜250℃が一般的である。
本発明の各種組成物の成型法としては、真空成形、射出成形、ブロー成形、押出し成形、異型押し出し成形等公知の成型法を用いることができる。
本発明の共重合体を含む組成物は、各種フィルムやパッケージ材料、シート、チューブやホース、ガスケット、さらには床材、壁材等の建築材料や自動車の内装材として好適に用いることができる。
実施例
以下に実施例を挙げ、本発明を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
各実施例、比較例で得られた共重合体の分析は以下の手段によって実施した。
13C−NMRスペクトルは、日本電子社製α−500を使用し、重クロロホルム溶媒または重1,1,2,2−テトラクロロエタン溶媒を用い、TMSを基準として測定した。ここでいうTMSを基準とした測定は以下のような測定である。先ずTMSを基準として重1,1,2,2−テトラクロロエタンの3重線13C−NMRピークの中心ピークのシフト値を決めた。次いで共重合体を重1,1,2,2−テトラクロロエタンに溶解して13C−NMRを測定し、各ピークシフト値を、重1,1,2,2−テトラクロロエタンの3重線中心ピークを基準として算出した。重1,1,2,2−テトラクロロエタンの3重線中心ピークのシフト値は73.89ppmであった。測定は、これら溶媒に対し、ポリマーを3質量/体積%溶解して行った。
ピーク面積の定量を行う13C−NMRスペクトル測定は、NOEを消去させたプロトンゲートデカップリング法により、パルス幅は45°パルスを用い、繰り返し時間5秒を標準として行った。
ちなみに、同一条件で、但し繰り返し時間を1.5秒に変更して測定してみたが、共重合体のピーク面積定量値は、繰り返し時間5秒の場合と測定誤差範囲内で一致した。
共重合体中のスチレン含量の決定は、1H−NMRで行い、機器は日本電子社製α−500及びBRUCKER社製AC−250を用いた。重1,1,2,2−テトラクロロエタンに溶解し、測定は、80〜100℃で行った。TMSを基準としてフェニル基プロトン由来のピーク(6.5〜7.5ppm)とアルキル基由来のプロトンピーク(0.8〜3ppm)の強度比較で行った。
<分子量、分子量分布>
実施例中の分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)を用いて標準ポリスチレン換算の重量平均分子量を求めた。
室温でTHFに可溶な共重合体は、THFを溶媒とし、東ソー社製HLC−8020を用い測定した。室温でTHFに不溶な共重合体は、測定はオルトジクロロベンゼンを溶媒として、東ソー製HLC−8121装置を用い、145℃で測定した。ディテクターはRI(示差屈折率計)を用いた。
本実施例の共重合体は、重合初期に生成するポリマー鎖と後期に得られるポリマー鎖成分で、溶媒であるオルトジクロロベンゼンに対する屈折率が大きく変化するため、RIディテクターにより得られた共重合体の分子量、分子量分布はあくまで本発明の共重合体を規定するためのインデックス(指標)である。
<融点、結晶融解熱及びガラス転移点>
DSC測定は、セイコー電子社製DSC200を用い、N気流下昇温速度10℃/minで行った。サンプル10mgを用い、昇温速度20℃/分で240℃まで加熱し、液体窒素で−100℃以下まで急冷し(前処理)、次に−100℃より10℃/分で昇温し240℃までDSC測定を行い、融点、結晶融解熱及びガラス転移点を求めた。ガラス転移点は、接線法により求めた。
<X線回折>
X線回折は、マックサイエンス社製MXP−3型X線回折装置、線源はCu封入極(波長1.5405オングストローム)を用いて測定した。
<引張試験>
物性評価用の試料は加熱プレス法(温度180℃、時間3分間、圧力50kg/cm)により成形した厚さ1.0mmのシートを用いた。JIS K−6251に準拠し、シートを1号型テストピース形状にカットし、島津製作所AGS−100D型引張試験機を用い、引張速度500mm/minにて測定した。
<ビカット軟化点>
加熱プレス法により厚さ4mmのシートを作製し、10mm×10mmの試験片をカットした。JIS K−7206に準拠し、東洋精機HDT&VSPTテスターS3−FHを用い、荷重は320g、初期温度40℃、昇温条件50℃/hrにて測定した。
<硬度>
硬度はJIS K−7215プラスチックのデュロメーター硬さ試験法に準じて、23℃におけるタイプAおよびDのデュロメーター硬度(瞬間値)を求めた。
<全光線透過率、ヘイズ>
透明度は加熱プレス法(温度200℃、時間4分間、圧力50kg/cmG)により1mm厚にシートを成形しJIS K−7105プラスチックの光学的特性試験方法に準じて日本電色工業社製濁度計NDH2000を用いて全光線透過率およびヘイズを測定した。
<MFR>
MFRは、JIS K7210に従って測定した。測定温度は230℃、荷重は10kgと2kgでそれぞれ測定した。
以下の実施例では、触媒(遷移金属化合物)として、下図に示すrac−ジメチルメチレンビス(4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド(別名、rac−イソプロピリデンビス(4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド)を用いた。
Figure 2002102862
実施例1
<エチレン−スチレン共重合体の合成>
容量10L、攪拌機及び加熱冷却用ジャケット付のオートクレーブを用いて重合を行った。シクロヘキサン4400ml及びスチレン400mlを仕込み、内温50℃に加熱攪拌した。窒素を約200Lバブリングして系内をパージした。トリイソブチルアルミニウム8.4mmol、メチルアルモキサン(東ソーアクゾ社製、PMAO−3A)をAl基準で8.4mmol加え、内温を70℃に昇温し、ただちにエチレンを導入し、圧力0.6MPa(5Kg/cmG)で安定した後に、オートクレーブ上に設置した触媒タンクから、rac−ジメチルメチレンビス(4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロライドを8.4μmol、トリイソブチルアルミニウム0.84mmolを溶かしたトルエン溶液約50mlをオートクレーブに加えた。内温を70℃、圧力を0.6MPaに維持し20分間(エチレンこの間のエチレン積算流量は約150L)重合を実施した。ポリマー液を少量サンプリングした後に、エチレン圧力を0.7MPaに急速(1分以内)に上昇させ、エチレン積算流量(0.1MPa昇圧に用いたエチレン量も含めて)が50Lに達するまで0.7MPaを維持した。以降、さらに0.1MPaづつ昇圧させエチレン積算流量が70Lに達するまで各重合ステップを行った。昇圧を開始し、エチレン圧が1.1MPaに達するまで、1時間40分を要した。さらに圧1.1MPaでのエチレン積算流量100Lに達した時点(重合開始から2時間55分後)でエチレンを放圧し、重合を停止した。以上の重合において、内温は70℃〜75℃の間に維持された。重合終了後、得られたポリマー液を、激しく攪拌した大量のメタノール液中に少量ずつ投入して、ポリマーを回収した。このポリマーを、室温で1昼夜風乾した後に80℃、真空中、質量変化が認められなくなるまで乾燥した。920gのポリマー(ポリマーP−1)を得た。
実施例1で得られた共重合体について、JIS K7210に従い、測定温度は230℃、荷重は2kgおよび10kgでMFRを測定したところ、それぞれ0.29g/10分と5.2g/10分であった。その結果、この共重合体の荷重10kgと2kgのMFRの比(I10/I)は18であった。
実施例2
実施例1と同じ重合装置を用い、トルエン4400ml、スチレン400mlを仕込んだ。内温70℃で窒素を約200Lバブリングして系内及び重合液をパージした。トリイソブチルアルミニウム8.4mmol、メチルアルモキサン(東ソーアクゾ社製、PMAO−3A)をAl基準で21mmol加え、ただちにエチレンを導入し、圧力0.25MPa(1.5Kg/cmG)で安定した後に、オートクレーブ上に設置した触媒タンクから、rac−ジメチルメチレンビス(4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロライドを8.4μmol、トリイソブチルアルミニウム0.84mmolを溶かしたトルエン溶液約50mlをオートクレーブに加えた。内温を70℃、圧力を0.25MPaに維持しながら48分間重合を実施した。この段階でのエチレンの消費量は標準状態で約150Lであった。その後エチレンを導入し、25分間かけて連続的に系内の圧力を1.1MPaにした。エチレンの圧を上昇させたことにより、重合が促進され、内温は70℃から一時83℃まで上昇した。圧力を1.1MPaに維持したままトータルで1時間43分間重合を実施した。
実施例1と同様の後処理を行い912gのポリマー(ポリマーP−2)を得た。
実施例1、2共に重合終了時のポリマー濃度は重合液(約4kg)に対し約20質量%以上であった。
表1に各実施例の重合条件を、表2に得られたポリマーの分析値を、また、表3には得られたポリマーの物性値をまとめた。
重合に用いたスチレンモノマーの質量に対する共重合されたスチレンモノマー質量からスチレンモノマー転換率(%)(表1)を求めた。共重合されたスチレンモノマー質量は、得られた共重合体の質量とスチレン含量から求めた。また、本実施例で得られた共重合体にはX線回折分析により、エチレン連鎖構造に由来する結晶構造が観測された。
図3に実施例1で得られた共重合体の1H−NMRスペクトルを、図4に実施例1で得られた共重合体のX線回折スペクトルを示す。
比較例1〜6
rac−ジメチルメチレンビス(4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロライドを触媒として、メチルアルモキサン(MAO)を助触媒としてEP−0872492A2号公報、特開平11−130808号公報に示された方法(重合温度50℃から70℃)、エチレン圧1.1MPaで重合して得られた各スチレン含量のエチレン−スチレン共重合体を表4に示す。(これらの共重合体は、スチレン転換率50モル%未満の条件で得られた。)その物性を表5に示す。
比較例7
ブラベンダープラスチコーダー(ブラベンダー社PLE331型)を使用し、RP−2、RP−6の共重合体各25gを溶融させた後、混練(外温180℃、回転数60RPM、時間10分間)を行い、組成物を得た。得られたエチレン−スチレン共重合体組成物を前記プレス成形にて1mm厚のシートを作成し各種物性評価を行った。その物性を表5に示す。
実施例の共重合体(P−1、P−2)は、重合終了時において50%以上の高いスチレン転換率、重合液中のポリマー濃度10質量%以上となる重合条件下、重合中、エチレン圧を変更して得られた共重合体、すなわち重合開始時に比べ重合終了時のエチレン圧が高い重合条件(傾斜エチレン圧条件)で重合を実施して得られた共重合体である。これら実施例で得られた共重合体は、比較的高い融点を示した。通常の重合、すなわち、実施例と同一の触媒(遷移金属化合物)、助触媒を用い、スチレン転換率およそ50%以下で、重合時のエチレン圧力を重合中一定に保った条件下で得られた比較例エチレン−スチレン共重合体(RP−1〜RP−6)よりも、同一組成で10℃程度高い融点を示した。
図1には、比較例のエチレン−スチレン共重合体(RP−1〜RP−6)と各実施例で得られた共重合体(P−1〜2)の組成と融点の関係を示す。
また、通常の重合方法で得られた共重合体(RP−1〜RP−6)に対し、高いスチレン転換率でかつ傾斜エチレン圧条件下で得られたエチレン共重合体(P−1〜2)は、さらにその透明性も同等かむしろ優れている。
また、組成が異なる比較例共重合体同士をブレンドして得られた組成物(比較例7)では、透明性が著しく低下してしまう。
図2には、比較例のエチレン−スチレン共重合体(RP−1〜RP−6)と各実施例で得られた共重合体(P−1〜2)のA硬度とDSCによる融点の関係を示す。実施例で得られた共重合体は、比較例で得られた共重合体に比べ、同一硬度で比較して高い融点を示すことが判る。また、実施例で得られた共重合体は、比較例で得られた共重合体に比べ、同じ融点で比較して低い硬度を示すことが判る。すなわち、本実施例で得られた共重合体は、軟質性と耐熱性を共に満足する特徴を有する。また、上記のごとく本実施例の共重合体は、高い透明性を有する。
Figure 2002102862
Figure 2002102862
Figure 2002102862
Figure 2002102862
Figure 2002102862
産業上の利用可能性
本実施例の高いスチレン転換率と傾斜エチレン圧条件をともに満たす条件で得られた共重合体は、優れた透明性を有し、さらに軟質性と耐熱性を併せ有することができる。
【図面の簡単な説明】
図1: 実施例および比較例の共重合体の組成(スチレン含量)と融点の関係を示す。
図2: 実施例および比較例の共重合体の融点とA硬度の関係を示す。
図3: 実施例1で得られた共重合体の1H−NMRスペクトル。
図4: 実施例1で得られた共重合体のX線回折スペクトル。

Claims (21)

  1. (1)(a)重合終了時において50モル%以上の芳香族ビニル化合物モノマー転換率まで重合を実施する、および(b)重合終了時においてポリマー濃度が重合液に対し10質量%以上である、のうちの一つ以上を満足し、かつ(2)重合開始時のオレフィン分圧に対して重合終了時のオレフィン分圧が1.3倍以上20倍以下であるように重合中オレフィン分圧を変更しながら重合を実施することを特徴とするオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体の製造方法。
  2. 重合終了時において芳香族ビニル化合物モノマーの転換率が50%モル以上であり、かつ重合終了時においてポリマー濃度が重合液に対し10質量%以上である条件を満足し、かつ重合開始時のオレフィン分圧に対し重合終了時のオレフィン分圧が1.3倍以上20倍以下であるように重合中オレフィン分圧を変更しながら共重合を実施することを特徴とするオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体の製造方法。
  3. 請求項1または2記載の製造方法により得られることを特徴とするオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体。
  4. 芳香族ビニル化合物含量が1〜99モル%であることを特徴とする請求項3記載のオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体。
  5. オレフィンがエチレンであることを特徴とする請求項3記載のオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体。
  6. 芳香族ビニル化合物がスチレンであることを特徴とする請求項3記載のオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体。
  7. 1mm厚の成形体において、80%以上の全光線透過率を有することを特徴とする請求項3記載のオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体。
  8. 1mm厚の成形体において、15%以下のヘイズを有することを特徴とする請求項3記載のオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体。
  9. A硬度と、DSCにより観察される結晶融解熱が10J/g以上150J/gの融点のうち少なくとも一つの融点が以下の関係を満足することを特徴とする請求項3記載のオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体。
    A≦Tm≦120
    70≦A≦88
    Tm:DSCにより観察される結晶融解熱が10J/g以上150J/g以下である少なくとも一つの融点(℃)
    A:A硬度
  10. 芳香族ビニル化合物含量と、DSCにより観察される結晶融解熱が10J/g以上150J/g以下である融点のうち少なくとも一つの融点が以下の関係を満足することを特徴とする請求項3記載のオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体。
    −3・St+120≦Tm≦120
    (5≦St≦15)
    75<Tm≦120
    (15<St≦50)
    Tm;DSC測定による結晶融解熱が10J/g以上150J/g以下である融点(℃)
    St;芳香族ビニル化合物含量(モル%)
  11. 測定温度230℃、荷重2kgおよび10kgで測定したMFRの比(I10/I)が10以上50以下であることを特徴とする請求項3記載のオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体。
  12. 標準ポリスチレン換算、測定溶媒オルトジクロロベンゼン、測定温度145℃、RI(示差屈折率計)ディテクターを用いたGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定で得られた分子量分布(Mw/Mn)が2以上6以下であることを特徴とする請求項3記載のオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体。
  13. 重合において用いられる触媒が、遷移金属化合物と助触媒から構成されるシングルサイト配位重合触媒であることを特徴とする請求項1記載のオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体の製造方法。
  14. シングルサイト配位重合触媒が、下記の一般式(1)で表される遷移金属化合物と助触媒から構成される重合触媒であることを特徴とする請求項13記載のオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体の製造方法。
    Figure 2002102862
    式中、A、Bはそれぞれ独立に非置換もしくは置換ベンゾインデニル基、非置換もしくは置換シクロペンタジエニル基、非置換もしくは置換インデニル基、または非置換もしくは置換フルオレニル基から選ばれる基である。
    YはA、Bと結合を有し、他に水素もしくは炭素数1〜20の炭化水素を含む基(この基は1〜3個の窒素、硼素、珪素、燐、セレン、酸素または硫黄原子を含んでもよい)を置換基として有するメチレン基、シリレン基、エチレン基、ゲルミレン基、ほう素残基である。置換基は互いに異なっていても同一でもよい。また、Yはシクロヘキシリデン基、シクロペンチリデン基等の環状構造を有していてもよい。
    Xは、それぞれ独立に水素、ハロゲン、炭素数1〜15のアルキル基、炭素数3〜20のアルケニル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数8〜12のアルキルアリール基、炭素数1〜4の炭化水素置換基を有するシリル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、または水素、または炭素数1〜22の炭化水素置換基を有するアミド基である。nは、0、1または2の整数である。nが2の場合、2つのXは互いに結合を有していてもよい。
    Mはジルコニウム、ハフニウム、またはチタンである。
  15. 一般式(1)におけるA、Bのうち、少なくとも1つは非置換もしくは置換ベンゾインデニル基、または非置換もしくは置換インデニル基から選ばれる基であることを特徴とする請求項13記載のオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体の製造方法。
  16. 芳香族ビニル化合物含量と、DSCにより観察される結晶融解熱が10J/g以上150J/g以下である融点のうち少なくとも一つの融点が以下の関係を満足することを特徴とするオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体。
    −3・St+120≦Tm≦120
    (5≦St≦15)
    75<Tm≦120
    (15<St≦50)
    Tm;DSC測定による結晶融解熱が10J/g以上150J/g以下である融点(℃)
    St;芳香族ビニル化合物含量(モル%)
  17. A硬度と、DSCにより観察される結晶融解熱が10J/g以上150J/gの融点のうち少なくとも一つの融点が以下の関係を満足することを特徴とするオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体。
    A≦Tm≦120
    70≦A≦88
    Tm:融点(℃)
    A:A硬度
  18. 測定温度230℃、荷重2kgおよび10kgで測定したMFRの比(I10/I)が10以上50以下であることを特徴とするオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体。
  19. 標準ポリスチレン換算、測定溶媒オルトジクロロベンゼン、測定温度145℃、RI(示差屈折率計)ディテクターを用いたGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定で得られた分子量分布(Mw/Mn)が2以上6以下である請求項18記載のオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体。
  20. 1mm厚の成形体において、80%以上の全光線透過率を有することを特徴とする請求項16または17または18記載のオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体。
  21. 1mm厚の成形体において、15%以下のヘイズを有することを特徴とする請求項16または17または18記載のオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体。
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