JP2002265701A - オレフィン系樹脂組成物 - Google Patents

オレフィン系樹脂組成物

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JP2002265701A
JP2002265701A JP2001063232A JP2001063232A JP2002265701A JP 2002265701 A JP2002265701 A JP 2002265701A JP 2001063232 A JP2001063232 A JP 2001063232A JP 2001063232 A JP2001063232 A JP 2001063232A JP 2002265701 A JP2002265701 A JP 2002265701A
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olefin
aromatic vinyl
vinyl compound
cross
mol
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Shigeru Suzuki
鈴木  茂
Toru Arai
亨 荒井
Takeshi Oda
威 尾田
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Denka Co Ltd
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Denki Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】機械的特性および耐熱性に優れ射出成形品、押
出成形品等の用途に好適に用いられる新規な樹脂組成物
を提供すること。 【解決手段】オレフィン系重合体と特定の組成及び構造
を有する新規なクロス共重合化オレフィン−芳香族ビニ
ル化合物−ジエン共重合体とを含有する樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はオレフィン系重合体
((A)成分)と新規なクロス共重合化オレフィン−芳
香族ビニル化合物−ジエン共重合体((B)成分)とか
らなるオレフィン系樹脂組成物に関する。
【0002】さらに詳しくは、本発明は、芳香族ビニル
化合物含量が1モル%以上96モル%以下、ジエン含量
が0.0001モル%以上3モル%以下、残部がオレフ
ィンであるオレフィン−芳香族ビニル化合物−ジエン共
重合体に、芳香族ビニル化合物含量が前記共重合体に比
し5モル%以上異なるオレフィン−芳香族ビニル化合物
共重合体及び/又はオレフィン−芳香族ビニル化合物−
ジエン共重合体がクロス共重合化されていることを特徴
とし、例えば熱可塑性エラストマー的な性質等を有する
新規なクロス共重合化オレフィン−芳香族ビニル化合物
−ジエン共重合体を含有してなり、機械的特性および耐
熱性に優れ射出成形品、押出成形品等の用途に好適に用
いられる新規な樹脂組成物に関する。
【0003】
【従来の技術】ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポ
リオレフィンは汎用プラスチックの代表的なものであ
り、家庭用品などに大量に使用されている。一方、近年
ポリオレフィンの重合技術の改良によって、高性能ポリ
オレフィンが得られるようになり、自動車のバンパーな
どの従来エンジニアリングプラスチックが使用されてい
た分野に使用することも試みられている。しかし、高強
度の要求される用途に使用するには、強度などの機械的
特性の一層の向上が必要である。
【0004】プロピレン系重合体では、機械的強度や成
形性、耐熱性、耐薬品性などが優れるため、フィルム、
容器などの汎用樹脂として、多方面で使用されている
が、耐衝撃性が十分でないため、バンパー、インストル
メントパネルなどの自動車部品、冷蔵庫、洗濯機などの
家電製品のハウジング部品に利用するためにはエチレン
とα−オレフィンの共重合体、特にエチレン−プロピレ
ンゴム、ポリイソブチレン、ポリブタジエンなどのオレ
フィン系エラストマーをプロピレン系重合体に配合した
ものが使用されている。このようにオレフィン系エラス
トマーをプロピレン系重合体に配合したものは、表面硬
度が低下して、傷つきやすいという欠点がある。そこ
で、炭酸カルシウムなどの無機充填材をさらに配合し
て、表面硬度を上昇させる方法があるが、比重が大きく
なり、また耐衝撃性が低下するという欠点がある。
【0005】ポリエチレン系重合体は物性や加工特性が
優れており、フィルム、シートなどの幅広い用途に使用
されているが、更なる用途の拡大を目的として各種特性
の付与の要求がある。このような要求に対応するために
共重合化や、他種の材料の添加などの検討がこれまでに
行われている。ポリエチレン系樹脂にエチレンプロピレ
ンゴムなどの軟質成分を加えて柔軟性を付与する方法が
知られているが、前記プロピレン系重合体と同様に表面
硬度が低下して、傷つきやすいという欠点がある。
【0006】エチレン−スチレン共重合体とオレフィン
系重合体との組成物に関しても公知である。例えば特開
平10−60194号公報にプロピレン系重合体といわ
ゆる幾何拘束構造型の触媒(CGCT型触媒)を用いて
得られるエチレン−スチレン擬似ランダム共重合体から
なるポリプロピレン系樹脂組成物が、また、オレフィン
−芳香族ビニル化合物ランダム共重合体とポリプロピレ
ン系重合体からなる組成物も特開平10−087918
号公報やWO99―048972号公報に開示されてい
るが、相溶性や衝撃強度と弾性率のバランスが十分であ
るとはいえない。さらに耐熱性、耐薬品性についても十
分ではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、この
ような従来のオレフィン系樹脂組成物の欠点を改良し、
機械的特性および耐熱性に優れ射出成形品、押出成形品
等の用途に好適に用いられる新規な樹脂組成物を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、オレフィン系
重合体と特定の組成及び構造を有する新規なクロス共重
合化オレフィン−芳香族ビニル化合物−ジエン共重合体
とを含有する樹脂組成物により前記の課題を解決したも
のである。すなわち、本発明は下記の(A)、(B)成
分を含有することを特徴とするオレフィン系樹脂組成物
である。 (A)成分:オレフィン系重合体5重量%以上50重量
%以下。 (B)成分:芳香族ビニル化合物含量が1モル%以上9
6モル%以下、ジエン含量が0.0001モル%以上3
モル%以下、残部がオレフィンであるオレフィン−芳香
族ビニル化合物−ジエン共重合体に、芳香族ビニル化合
物含量が前記共重合体に比し5モル%以上異なるオレフ
ィン−芳香族ビニル化合物共重合体及び/又はオレフィ
ン−芳香族ビニル化合物−ジエン共重合体がクロス共重
合化されていることを特徴とするクロス共重合化オレフ
ィン−芳香族ビニル化合物−ジエン共重合体50重量%
以上95重量%以下。 ここで(A)、(B)成分の合計は100重量%であ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明はオレフィン系重合体
((A)成分)、新規なクロス共重合化オレフィン−芳
香族ビニル化合物−ジエン共重合体((B)成分)によ
り構成されたオレフィン系樹脂組成物である。以下、各
成分について詳細に説明する。
【0010】[オレフィン系重合体((A)成分)]本
発明のオレフィン系樹脂組成物を構成する(A)成分の
オレフィン系重合体としては、エチレン系重合体、プロ
ピレン系重合体等が上げられる。エチレン系重合体の具
体例としては高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレ
ン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−α−オレフ
ィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体などを例
示できる。ポリプロピレン系重合体の具体例としてはホ
モポリプロピレン、ブロックポリプロピレン、ランダム
ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体等が例
示できる。また、本発明で用いる(A)成分は、エチレ
ン系重合体とプロピレン系重合体との混合物でも良い。
【0011】(A)成分としてはエチレン系重合体、プ
ロピレン系重合体が好ましく、低密度ポリエチレン、高
密度ポリエチレン、エチレンと炭素数2〜8のα−オレ
フィンとの共重合体、ホモポリプロピレン、プロピレン
−エチレン共重合体が特に好ましい。またオレフィン系
重合体((A)成分)の分子量は、好ましくは1万以
上、100万以下である。
【0012】[クロス共重合化オレフィン−芳香族ビニ
ル化合物−ジエン共重合体((B)成分)]本発明のオ
レフィン系樹脂組成物を構成するクロス共重合化オレフ
ィン−芳香族ビニル化合物−ジエン共重合体((B)成
分)(以下クロス共重合体と記す)は、芳香族ビニル化
合物含量が1モル%以上96モル%以下、ジエン含量が
0.0001モル%以上3モル%以下、残部がオレフィ
ンであるオレフィン−芳香族ビニル化合物−ジエン共重
合体に、芳香族ビニル化合物含量が5モル%以上異なる
オレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体及び/又はオ
レフィン−芳香族ビニル化合物−ジエン共重合体をクロ
ス共重合化してなることを特徴とするクロス共重合化オ
レフィン−芳香族ビニル化合物−ジエン共重合体であ
る。
【0013】ここでいうクロス共重合体とは、図1に示
す様に主鎖オレフィン−芳香族ビニル化合物−ジエン共
重合体とビニル化合物重合体とがジエンユニットを介
し、一点または複数点で、クロス鎖と結合(交差結合)
している構造を主として有する共重合体である。このよ
うなクロス構造は、スター構造と言い換えることが出来
る。また、米国化学会POLY分科会での分類ではSe
gregated star copolymer
(Polymer preprints, 1998,
3月)と呼ばれている。以下、主鎖オレフィン−芳香族
ビニル化合物−ジエン共重合体にクロス結合しているオ
レフィン−芳香族ビニル化合物共重合体及び/又はオレ
フィン−芳香族ビニル化合物−ジエン共重合体をクロス
鎖と記述する。これに対し、図2に示す様に当業者に公
知のグラフト共重合体は、主鎖の一点または複数点から
分岐したポリマー鎖を主に有する共重合体である。ポリ
マー主鎖と他のポリマー鎖がクロス結合(交差結合)す
るような構造(スター構造ともいえる)は、組成物、相
溶化剤として用いられた場合、一般的にグラフト化構造
に比べ、ポリマーミクロ構造界面の優れた強度が得ら
れ、高い力学的物性を与えると信じられる。
【0014】また、本発明のオレフィン系樹脂組成物を
構成するクロス共重合体は、芳香族ビニル化合物含量が
1モル%以上96モル%以下、ジエン含量が0.000
1モル%以上3モル%以下、残部がオレフィンであるオ
レフィン−芳香族ビニル化合物−ジエン共重合体にオレ
フィン−芳香族ビニル化合物共重合体及び/又はオレフ
ィン−芳香族ビニル化合物−ジエン共重合体をクロス共
重合化してなることを特徴とするクロス共重合化オレフ
ィン−芳香族ビニル化合物−ジエン共重合体であって、
そのクロス鎖の芳香族ビニル化合物含量がクロス共重合
化前の主鎖のオレフィン−芳香族ビニル化合物−ジエン
共重合体の芳香族ビニル化合物含量と比較し、5モル%
以上異なることを特徴とするクロス共重合化オレフィン
−芳香族ビニル化合物−ジエン共重合体である。さらに
好ましくは、本発明のオレフィン系樹脂組成物を構成す
るクロス共重合体は、芳香族ビニル化合物含量が1モル
%以上96モル%以下、ジエン含量が0.0001モル
%以上3モル%以下、残部がオレフィンであるオレフィ
ン−芳香族ビニル化合物−ジエン共重合体にオレフィン
−芳香族ビニル化合物共重合体及び/またはオレフィン
−芳香族ビニル化合物−ジエン共重合体をクロス共重合
化してなることを特徴とするクロス共重合化オレフィン
−芳香族ビニル化合物−ジエン共重合体であって、その
芳香族ビニル化合物含量がクロス共重合化前のオレフィ
ン−芳香族ビニル化合物−ジエン共重合体と比較し、少
なくとも5モル%以上異なることを特徴とするクロス共
重合化オレフィン−芳香族ビニル化合物−ジエン共重合
体である。
【0015】また、本発明に用いるクロス共重合体は、
クロス共重合体そのものを示す概念であるだけでなく、
クロス共重合体、及び後記に示した第一重合工程、第二
重合工程で得られるクロス化されなかったオレフィン−
芳香族ビニル化合物共重合体及び/又はオレフィン−芳
香族ビニル化合物−ジエン共重合を任意の割合で含む組
成物の概念を含む。このようなクロス共重合体を含む組
成物は、以下の製造方法によって得ることができる。
【0016】本発明に用いるクロス共重合体の製造法の
例について説明するが以下の製造方法に限定されるもの
ではない。クロス共重合体製造方法は、均一で、工業化
に適する効率性、経済性をもって製造できることが好ま
しい。
【0017】すなわち、第一重合工程として、オレフィ
ンモノマー、芳香族ビニル化合物モノマーとジエンモノ
マーの共重合を行い、オレフィン−芳香族ビニル化合物
−ジエン共重合体を合成し、次に第二重合工程として、
この共重合体とオレフィン及び芳香族ビニル化合物モノ
マー、必要ならばジエンモノマーを用いてクロス共重合
化してクロス共重合体を得る製造方法である。第一重合
工程、第二重合工程とも配位重合触媒が好ましく用いら
れ、なかでもシングルサイト触媒が好適である。
【0018】第一重合工程で重合されるオレフィン−芳
香族ビニル化合物−ジエン共重合体の芳香族ビニル化合
物含量と第二重合工程で重合されるオレフィン−芳香族
ビニル化合物共重合体(第一重合工程で得られる重合液
をそのまま第二重合工程に用いる場合、ここで得られる
重合体には、少量の残留ジエンが共重合される)の芳香
族ビニル化合物含量は、少なくとも5モル%以上異なっ
ていることが必要である。好ましくは10モル%以上、
最も好ましくは15モル%以上異なっていることであ
る。好ましくは、第一重合工程で得られるオレフィン−
芳香族ビニル化合物−ジエン共重合体の芳香族ビニル化
合物含量と最終的に得られるクロス共重合化オレフィン
−芳香族ビニル化合物−ジエン共重合体の芳香族ビニル
化合物含量は、少なくとも5モル%、好ましくは10モ
ル%以上異なっていることである。
【0019】第一重合工程に用いられるオレフィン類と
しては、エチレン、炭素数3〜20のα−オレフィン、
すなわちプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−
メチル−1−ペンテン、1−オクテンや環状オレフィ
ン、すなわちシクロペンテン、ノルボルネンが挙げられ
る。好ましくは、エチレン、エチレンとプロピレン、1
−ブテン、1−ヘキセン、または1−オクテン等のα−
オレフィンとの混合物、プロピレン等のα−オレフィン
が用いられ、更に好ましくは、エチレン、エチレンとα
−オレフィンの混合物が用いられ、特に好ましくは、エ
チレンが用いられる。
【0020】第一重合工程に用いられる芳香族ビニル化
合物は、好ましくはスチレンが用いられるが、他の芳香
族ビニル化合物、例えばp−クロロスチレン、p−ター
シャリ−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニル
ナフタレン、p−メチルスチレン、ビニルナフタレン、
ビニルアントラセン等を用いることも可能で、さらにこ
れらの混合物を用いてもよい。
【0021】また、第一重合工程に用いられるジエン類
としては、好ましくは配位重合可能なジエン類が用いら
れる。たとえば特開平6−136060号公報に記載さ
れているブタジエン、イソプレン、クロロプレンなど
や、特開平11−124420号公報に記載されている
パラジビニルベンゼンやメタジビニルベンゼンなどが挙
げられる。好ましくは1,4−ヘキサジエン、1,5−
ヘキサジエン、エチリデンノルボルネン、ジシクロペン
タジエン、ノルボルナジエン、4−ビニル−1シクロヘ
キセン、3−ビニル−1シクロヘキセン、2−ビニル−
1シクロヘキセン、1−ビニル−1シクロヘキセン、パ
ラジビニルベンゼン、メタジビニルベンゼンまたはこれ
らの混合物が用いられる。さらに、複数の二重結合(ビ
ニル基)が単数または複数の芳香族ビニル環構造を含む
炭素数6から30の炭化水素基を介して結合しているジ
エンを用いることができる。好ましくは、二重結合(ビ
ニル基)の1つが配位重合に用いられて重合した状態に
おいて残された二重結合が配位重合可能であるジエン類
であり、最も好ましくはパラ、メタのジビニルベンゼン
及びその混合物が好適に用いられる。
【0022】第一重合工程において得られるオレフィン
−芳香族ビニル化合物−ジエン共重合体は芳香族ビニル
化合物含量が1モル%以上96モル%以下、ジエン含量
が0.0001モル%以上3モル%以下、残部がオレフ
ィンであり、好ましくは芳香族ビニル化合物含量が1モ
ル%以上50モル%以下、ジエン含量が0.001モル
%以上0.5モル%未満、残部がオレフィンである。芳
香族ビニル化合物含量が1モル%以下ではオレフィンの
耐傷付き性などの改質効果が小さく、96モル%以上で
はオレフィンとの相溶性が悪くなる。
【0023】また必要量以上のジエン濃度で第一重合工
程を実施すると、重合中にポリマーの架橋構造が多く形
成されゲル化等が起こったり、第二重合工程を経て最終
的に得られるクロス共重合体の加工性や物性が悪化する
ため好ましくない。例えば必要量以上のジエン濃度で第
一重合工程を実施すると、重合液中の残留ジエン濃度が
高くなってしまうため、この重合液を第二重合工程にそ
のまま用いた場合、架橋構造が多く発生し、得られるク
ロス共重合体は同様に加工性や物性が悪化してしまう。
反対に必要量以下のジエン濃度で第一重合行程を実施す
るとクロス化密度が小さくクロス化の効果が十分ではな
い。またクロス共重合体のゲル分が10重量%以上であ
ると流動性などの成形加工性が著しく低下し、成形体を
リサイクルする際など不利になる。これらより第一重合
工程においては用いるジエンの量は、モル比で用いる芳
香族ビニル化合物量に対し好ましくは1/100以下1
/50000以上、より好ましくは1/400以下1/
20000以上である。
【0024】第一重合工程に好ましく用いられるシング
ルサイト配位重合触媒としては、遷移金属化合物と助触
媒から構成される重合触媒、可溶性Zieglar−N
atta触媒、メチルアルミノキサンや硼素化合物等で
活性化された遷移金属化合物触媒(いわゆるメタロセン
触媒やハーフメタロセン触媒、CGCT触媒等)等が挙
げられる。具体的には以下の文献、特許に記載されてい
る重合触媒を用いることができる。たとえば、メタロセ
ン触媒では、USP5324800、特公平7−374
88号公報、特開平6−49132号公報、Polym
er Preprints,Japan,42,229
2(1993)、Macromol. Chem.,
Rapid Commun.,17,745(199
6)、特開平9−309925号公報、EP08724
92A2号公報、特開平6−184179号公報。ハー
フメタロセン触媒では、Makromol.Chem.
191,2387(1990)。CGCT触媒では、特
開平3−163088号公報、特開平7−53618号
公報、EP−A−416815号公報。可溶性Zieg
lar−Natta触媒では、特開平3−250007
号公報、Stud.Surf.Sci.Catal.,
517(1990)。重合体中に均一にジエンが含まれ
る、均一な組成を有するオレフィン−芳香族ビニル化合
物−ジエン共重合体が好適に用いられるが、このような
均一な組成の共重合体を得るためには、Zieglar
−Natta触媒では困難であり、シングルサイト配位
重合触媒が好ましく用いられる。シングルサイト配位重
合触媒とは、遷移金属化合物と助触媒から構成される重
合触媒で、メチルアルミノキサンや硼素化合物等で活性
化された遷移金属化合物触媒(いわゆるメタロセン触媒
やハーフメタロセン触媒、CGCT触媒等)から構成さ
れる重合触媒である。
【0025】最も好適に用いられるシングルサイト配位
重合触媒は、下記化学式(1)で表される遷移金属化合
物と助触媒から構成される重合触媒である。下記の化学
式(1)で表される遷移金属化合物と助触媒から構成さ
れる重合触媒を用いた場合、ジエン類、特にジビニルベ
ンゼンを高い効率でポリマーに共重合させることが可能
であり、したがって、第一重合工程で用いるジエン類の
使用量及び重合液に残留する未反応ジエン量を低減させ
ることが可能である。
【0026】さらに、下記の化学式(1)で表される遷
移金属化合物と助触媒から構成される重合触媒を用いた
場合、工業化に適する高い活性で均一な組成を有するオ
レフィン−芳香族ビニル化合物−ジエン共重合体を製造
することが可能である。また、芳香族ビニル化合物含量
1モル%以上96モル%以下の組成において、アイソタ
クティクの立体規則性とヘッド−テイルのスチレン連鎖
構造を有するオレフィン−芳香族ビニル化合物−ジエン
共重合体を得ることができる。
【化2】 式中、A、Bはそれぞれ独立に、非置換もしくは置換ベ
ンゾインデニル基、非置換もしくは置換シクロペンタジ
エニル基、非置換もしくは置換インデニル基、または非
置換もしくは置換フルオレニル基から選ばれる基であ
る。YはA、Bと結合を有し、他に水素もしくは炭素数
1〜20の炭化水素を含む基(この基は1〜3個の窒
素、硼素、珪素、燐、セレン、酸素または硫黄原子を含
んでもよい)を置換基として有するメチレン基、シリレ
ン基、エチレン基、ゲルミレン基、ほう素残基である。
置換基は互いに異なっていても同一でもよい。また、Y
はシクロヘキシリデン基、シクロペンチリデン基等の環
状構造を有していてもよい。Xは、それぞれ独立に水
素、ハロゲン、炭素数1〜15のアルキル基、炭素数6
〜10のアリール基、炭素数8〜12のアルキルアリー
ル基、炭素数1〜4の炭化水素置換基を有するシリル
基、炭素数1〜10のアルコキシ基、または水素、また
は炭素数1〜22の炭化水素置換基を有するアミド基で
ある。nは、0、1または2の整数である。Mはジルコ
ニウム、ハフニウム、またはチタンである。特に好まし
くは、A、Bのうち、少なくとも1つは非置換もしくは
置換ベンゾインデニル基、または非置換もしくは置換イ
ンデニル基から選ばれる基である前記の一般式(1)の
遷移金属化合物と助触媒から構成される重合触媒であ
る。
【0027】第一重合工程で用いる助触媒としては、従
来遷移金属化合物と組み合わせて用いられている公知の
助触媒やアルキルアルミニウム化合物を使用することが
できるが、そのような助触媒として、メチルアルミノキ
サン(またはメチルアルモキサンまたはMAOと記す)
またはほう素化合物が好適に用いられる。用いられる助
触媒やアルキルアルミニウム化合物の例としては、EP
−0872492A2号公報、特開平11−13080
8号公報、特開平9−309925号公報、WO00/
20426号公報、EP0985689A2号公報、特
開平6−184179号公報に記載されている助触媒や
アルキルアルミニウム化合物が挙げられる。
【0028】オレフィン−芳香族ビニル化合物−ジエン
共重合体を製造するにあたっては、前記に例示した各モ
ノマー、金属錯体(遷移金属化合物)および助触媒を接
触させるが、接触の順番、接触方法は任意の公知の方法
を用いることができる。
【0029】以上の第一重合工程の方法としては溶媒を
用いずに液状モノマー中で重合させる方法、あるいはペ
ンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼ
ン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、クロロ置換
ベンゼン、クロロ置換トルエン、塩化メチレン、クロロ
ホルム等の飽和脂肪族または芳香族炭化水素またはハロ
ゲン化炭化水素の単独または混合溶媒を用いる方法があ
る。好ましくは混合アルカン系溶媒やシクロヘキサンや
トルエン、エチルベンゼンが用いられる。重合形態は溶
液重合、スラリ−重合いずれでもよい。また、必要に応
じ、バッチ重合、連続重合、多段式重合等の公知の方法
を用いることができる。
【0030】リニアやル−プの単数、連結された複数の
パイプ重合を用いることも可能である。この場合、パイ
プ状の重合缶には、動的、あるいは静的な混合機や除熱
を兼ねた静的混合機等の公知の各種混合機、除熱用の細
管を備えた冷却器等の公知の各種冷却器を有しても良
い。また、バッチタイプの予備重合缶を有していても良
い。さらには気相重合等の方法を用いることができる。
【0031】重合温度は、−78℃から200℃が適当
である。−78℃より低い重合温度は工業的に不利であ
り、200℃を超えると金属錯体の分解が起こるので適
当ではない。さらに工業的に好ましくは、0℃〜160
℃、特に好ましくは30℃〜160℃である。重合時の
圧力は、一般的には0.1気圧〜1000気圧が適当で
あり、好ましくは1〜100気圧、特に工業的に特に好
ましくは、1〜30気圧である。
【0032】助触媒として有機アルミニウム化合物を用
いる場合には、錯体の金属に対し、アルミニウム原子/
錯体金属原子比で0.1〜100000、好ましくは1
0〜10000の比で用いる。0.1より小さいと有効
に金属錯体を活性化出来ず、100000を超えると経
済的に不利となる。助触媒としてほう素化合物を用いる
場合には、ほう素原子/錯体金属原子比で0.01〜1
00の比で用いられるが、好ましくは0.1〜10、特
に好ましくは1で用いる。0.01より小さいと有効に
金属錯体を活性化出来ず、100を超えると経済的に不
利となる。金属錯体と助触媒は、重合槽外で混合、調製
しても、重合時に槽内で混合してもよい。
【0033】本発明の第一重合工程では、オレフィン分
圧は、重合開始時のオレフィン分圧に対し、150%未
満、50%より大きい範囲で連続的にまたは段階的に変
更することができる。しかし第一重合工程のオレフィン
分圧は、重合中は一定に保つのが好ましい。
【0034】第一重合工程で得られるオレフィン−芳香
族ビニル化合物−ジエン共重合体としては、好ましくは
エチレン−スチレン−ジエン共重合体、またはエチレン
−α−オレフィン−スチレン−ジエン共重合体、または
エチレン−環状オレフィン−スチレン−ジエン共重合
体、特に好ましくはエチレン−スチレン−ジビニルベン
ゼン共重合体が用いられる。また、第一重合工程で得ら
れるオレフィン−芳香族ビニル化合物−ジエン共重合体
は、含まれるジエンモノマーユニットでクロス構造また
は架橋構造を有していても良いが、ゲル分は全体の10
重量%未満、好ましくは1重量%未満である。
【0035】以下に本発明に用いられる代表的、好適な
エチレン−スチレン−ジビニルベンゼン共重合体につい
て説明する。第一重合工程で得られるエチレン−スチレ
ン−ジビニルベンゼン共重合体は、TMSを基準とした
13C−NMR測定によって40〜45ppmに観察さ
れるピークによって帰属されるヘッド−テイルのスチレ
ンユニットの連鎖構造を有することが好ましく、さら
に、42.3〜43.1ppm、43.7〜44.5p
pm、40.4〜41.0ppm、43.0〜43.6
ppmに観察されるピークによって帰属されるスチレン
ユニットの連鎖構造を有することが好ましい。
【0036】また、スチレンの単独重合によって、アイ
ソタクティクのポリスチレンを作ることができ、かつエ
チレンの単独重合によって、ポリエチレンを作ることが
できるメタロセン触媒を用いて得られるエチレン−スチ
レン−ジビニルベンゼン共重合体が好適である。そのた
め、得られるエチレン−スチレン−ジビニルベンゼン共
重合体は、エチレン連鎖構造、ヘッド−テイルのスチレ
ン連鎖構造、エチレンユニットとスチレンユニットが結
合した構造を共にその主鎖中に有することができる。
【0037】好ましく用いられる、第一重合工程で得ら
れるエチレン−スチレン−ジビニルベンゼン共重合体
は、その構造中に含まれる下記の一般式(1)で示され
るスチレンとエチレンの交互構造のフェニル基の立体規
則性がアイソタクティクダイアッド分率(またはメソダ
イアッド分率)Pmで0.5より大きい、好ましくは
0.75より大きい、特に好ましくは0.95より大き
い共重合体である。エチレンとスチレンの交互共重合構
造のアイソタクティクダイアッド分率Pmは、TMSを
基準とした13C−NMR測定によって25ppm付近
に現れるメチレン炭素ピークのr構造に由来するピーク
面積Arと、m構造に由来するピークの面積Amから、
下記の式(1)によって求めることができる。 Pm=Am/(Ar+Am) 一般式(1) ピークの出現位置は測定条件や溶媒によって若干シフト
する場合がある。なお、m構造はメソダイアッド構造、
r構造はラセミダイアッド構造を表す。
【0038】第一重合工程で得られるエチレン−スチレ
ン−ジビニルベンゼン共重合体は、共重合体構造中に含
まれる下記一般式(2)で示されるスチレンとエチレン
の交互構造の割合を示す交互構造指数λが70より小さ
く、0.01より大きい、好ましくは30より小さく、
0.1より大きい共重合体であることが好ましい。 λ=A3/A2×100 一般式(2) ここでA3は、13C−NMR測定により得られる、下
記の化学式(2)で示されるエチレン−スチレン交互構
造に由来する3種類のピークa、b、cの面積の総和で
ある。また、A2はTMSを基準とした13C−NMR
により0〜50ppmの範囲に観測される主鎖メチレン
及び主鎖メチン炭素に由来するピークの面積の総和であ
る。
【化3】 (式中、Phはフェニル基、xは繰り返し単位数を示し
2以上の整数を表す。)
【0039】特に、エチレン−スチレン交互構造に高度
のアイソタクティクの立体規則性を有しかつ、交互構造
指数λ値が70より小さい共重合体が本発明の共重合体
として好ましく、さらに、ヘッド−テイルのスチレン連
鎖を有し、かつエチレン−スチレン交互構造にアイソタ
クティクの立体規則性を有し、かつ交互構造指数λ値が
70より小さい共重合体が本発明の共重合体として特に
好ましい。
【0040】すなわち、本発明に用いる好ましい第一重
合工程で得られるオレフィン−芳香族ビニル化合物−ジ
エン共重合体は、高い立体規則性を有するエチレンとス
チレンの交互構造と、同時に種々の長さのエチレン連
鎖、スチレンの異種結合、種々の長さのスチレン連鎖等
の多様な構造を併せて有するという特徴を持つ。また、
本発明のオレフィン−芳香族ビニル化合物−ジエン共重
合体は、用いる重合触媒や重合条件、共重合体中の芳香
族ビニル化合物含量によって交互構造の割合を、前記の
式で得られるλ値で0.01より大きく70未満の範囲
で種々変更可能である。
【0041】以上に記した、本発明に好適に用いられる
第一重合工程で得られるオレフィン−芳香族ビニル化合
物−ジエン共重合体、特にエチレン−スチレン−ジビニ
ルベンゼン共重合体は、前記の化学式(1)で表される
遷移金属化合物と助触媒から構成される重合触媒により
得ることができる。
【0042】以上、オレフィン−芳香族ビニル化合物−
ジエン共重合体を製造する際の第一重合行程で得られる
代表的、好適な例としてのエチレン−スチレン−ジビニ
ルベンゼン共重合体について説明したが、もちろん本発
明に用いられるオレフィン−芳香族ビニル化合物−ジエ
ン共重合体はこれには限定されない。
【0043】第一重合工程で得られるオレフィン−芳香
族ビニル化合物−ジエン共重合体の重量平均分子量は、
1万以上、好ましくは3万以上、特に好ましくは6万以
上であり、100万以下、好ましくは50万以下であ
る。分子量分布(Mw/Mn)は、6以下、好ましくは
4以下、最も好ましくは3以下である。ここでの重量平
均分子量はGPCで標準ポリスチレンを用いて求めたポ
リスチレン換算分子量をいう。以下の説明でも同様であ
る。本発明に用いられるオレフィン−芳香族ビニル化合
物−ジエン共重合体の重量平均分子量は、水素等の連鎖
移動剤をもちいる公知の方法、或いは重合温度を変える
ことにより上記の範囲内で必要に応じて調節することが
可能である。また第一重合工程で得られるオレフィン−
芳香族ビニル化合物−ジエン共重合体は、含まれるジエ
ンユニットを介して、一部クロス構造や分岐構造を有し
ていても良い。
【0044】次に第二重合工程について説明する。ここ
でいう第二重合工程は、条件などの違う複数の重合工程
からなってもよい。第二重合工程としては、好ましくは
シングルサイト配位重合触媒を用いた配位重合が採用さ
れる。更に好ましくは第一重合工程と同じ前記化学式
(1)で示される遷移金属化合物と助触媒から構成され
るシングルサイト配位重合触媒が採用される。この化学
式(1)で示される遷移金属化合物と助触媒から構成さ
れるシングルサイト配位重合触媒は、ポリマー主鎖に共
重合されたジエンユニット、特にジビニルベンゼンの残
留配位重合性二重結合を高い効率で共重合できるため、
第二重合工程の触媒としても好ましい。第二重合工程で
得られる共重合体は、前記第一重合工程における共重合
体と同様の構造を有するのが好ましいが、組成は芳香族
ビニル化合物含量が第一重合工程における共重合体のそ
れに比し5モル%以上異なることが必要である。
【0045】第二重合工程では、例えば、前記の第一重
合工程で用いられる重合方法と同類の方法が用いられ
る。この場合、前記第一重合工程で用いられるオレフィ
ン類、芳香族ビニル化合物類、必要に応じて、または重
合液に残留しているジエンの各モノマー用いることがで
きる。第二重合工程は、前記の第一重合工程で得られた
重合液を用い、第一重合工程に引き続いて実施されるの
が好ましい。しかし、前記の第一重合工程で得られた共
重合体を重合液から回収し、新たな溶媒に溶解し、新た
にオレフィンなどのモノマーを加えて、シングルサイト
配位重合触媒の存在下で第二重合工程を実施しても良
い。
【0046】第一重合工程で重合されるオレフィン−芳
香族ビニル化合物−ジエン共重合体に比し第二重合工程
で重合されるオレフィン−芳香族ビニル化合物共重合体
またはオレフィン−芳香族ビニル化合物−ジエン共重合
体(第一重合工程で得られる重合液をそのまま第二重合
工程に用いる場合、得られる重合体には、少量の残留ジ
エンが共重合される)の芳香族ビニル化合物含量は、少
なくとも5モル%異なっていることが必要である。好ま
しくは10モル%以上、最も好ましくは15モル%以上
異なっていることである。また第一重合工程で得られる
重合体の芳香族ビニル化合物含量と最終的に得られるク
ロス共重合体の芳香族ビニル化合物含量は少なくとも5
モル%以上異なっていることが好ましい。
【0047】第一重合工程で得られる重合体と第二重合
工程で得られる重合体の芳香族ビニル含量が5モル%以
上異ならないとクロス共重合体として第一重合工程で得
られる重合体と第二重合工程で得られる重合体の平均的
な物性しか得られないのに対し、芳香族ビニル化合物含
量が5モル%以上異なると第一重合工程で得られる重合
体と第二重合工程で得られる重合体両者の特長が現れ
る。特長としては例えば柔軟性、耐熱性、永久圧縮歪
み、レオロジー特性、耐薬品性、成形性などが挙げら
れ、これらの特長を併せ持ち、多様な特性を同時に付与
することができる。また第一重合工程で得られる重合体
の芳香族ビニル化合物含量と最終的に得られるクロス共
重合体の芳香族ビニル化合物含量は5モル%以上異なっ
ていることが好ましく、前記と同様に第一重合工程で得
られる重合体の芳香族ビニル化合物含量と最終的に得ら
れるクロス共重合体の芳香族ビニル化合物含量が5モル
%以上異なると第一重合工程で得られる重合体と第二重
合工程で得られる重合体両者の特長が現れる。
【0048】第二重合工程で得られる重合体は、含まれ
るジエンユニットを介して、分岐構造を有していても良
い。
【0049】以上を満足する具体的な製造方法を以下に
示す。すなわち、第一重合工程として、配位重合触媒を
用いて芳香族ビニル化合物モノマー、オレフィンモノマ
ーおよびジエンモノマーの共重合を行いオレフィン−芳
香族ビニル化合物−ジエン共重合体を合成し、次にこれ
と重合条件の異なる第二重合工程として、このオレフィ
ン−芳香族ビニル化合物−ジエン共重合体と少なくとも
オレフィン、芳香族ビニル化合物、必要に応じジエンの
共存下、配位重合触媒を用いて重合する少なくとも2段
階の重合方法である。更に、好ましくは少なくとも以下
の条件の一つ以上を満足する製造方法である。 1)第一重合工程の重合開始直前のオレフィン分圧に対
し、第二重合工程における重合液のオレフィン分圧が1
50%以上または50%以下であること。 2)第一重合工程の重合開始直前の芳香族ビニル化合物
濃度に対し、第二重合工程の重合開始直前における重合
液の芳香族ビニル化合物濃度が30%以下、または20
0%以上であること。 3)第一重合工程と第二重合工程において、異なるシン
グルサイト配位重合触媒を用いること。 4)第一重合工程と第二重合工程において、重合に用い
られるオレフィンの種類が異なること。 なおここで第一重合工程と第二重合工程は、これらの条
件変更のための作業が開始された時点で区別される。
【0050】以上の条件を満たす変更は、できるだけ急
峻に行われ完了すること、好ましくは第二重合工程の重
合時間の50%以内、より好ましくは30%以内、更に
好ましくは10%以内の時間内に完了することが好まし
い。また第一重合工程と第二重合工程の重合温度は同一
であることが好ましい。異なる場合は、約100℃以内
の温度差が適当である。
【0051】重合液中のモノマー組成比を変更する方法
としては、例えば第一重合工程に対し、第二重合工程に
おける重合液のオレフィン分圧を150%以上、好まし
くは200%以上、最も好ましくは300%以上に変更
する方法がある。一例としてオレフィンとしてエチレン
が用いられる場合、エチレン圧0.2MPaで第一重合
工程を実施した場合は、第二重合工程では0.3MPa
以上、好ましくは0.4MPa以上、最も好ましくは
0.6MPa以上で実施する。また第一重合工程に対
し、第二重合工程における重合液のオレフィン分圧を5
0%以下、好ましくは20%以下に変更してもよい。例
えば、エチレン圧1.0MPaで第一重合工程を実施し
た場合は、第二重合工程では0.5MPa以下、好まし
くは0.2MPa以下で実施する。第二重合工程のオレ
フィン分圧は上記の条件を満たしていれば、重合中は一
定でもよく、また段階的に、または連続的に変化しても
良い。
【0052】さらに重合液中のモノマー組成比を変更す
る方法として一例をあげれば、第一重合工程の重合開始
直前に対し、第二重合工程における重合開始直前の重合
液の芳香族ビニル化合物濃度が30%以下、好ましくは
20%以下、または200%以上、好ましくは500%
以上に変更する方法も適用できる。例えば芳香族ビニル
化合物としてスチレンが用いられる場合、重合液中のス
チレン濃度1モル/Lで第一重合工程を開始した場合
は、第二重合工程では0.3モル/L以下、好ましくは
0.2モル/L以下で実施する、または2モル/L以
上、好ましくは5モル/L以上で実施する。さらに、前
記オレフィン分圧と芳香族ビニル化合物濃度の変更を組
み合わせて適用してもよい。
【0053】第一重合工程で得られた共重合体を重合液
から回収し、新たな溶媒に溶解し、オレフィン及び芳香
族ビニル化合物モノマーを加えて、シングルサイト配位
重合触媒の存在下で第二重合工程を実施する場合には、
第一重合工程とは異なるシングルサイト重合触媒を用い
ることができる。
【0054】第一重合工程と第二重合工程において、重
合に用いられるオレフィンの種類を変更することで、第
一重合工程と第二重合工程で重合される共重合体の芳香
族ビニル化合物含量を前記のごとく変更させることも可
能である。
【0055】また、第二重合工程が前記の第一重合工程
で得られた重合液を用い第一重合工程に引き続いて実施
され、新たな芳香族ビニル化合物モノマーの添加なしに
第一重合工程重合液中に残留するモノマーを第二重合工
程に用いる場合には、すべての重合工程を通した芳香族
ビニル化合物モノマー種の転換率は、好ましくは50重
量%以上、特に好ましくは60重量%以上である。第二
重合工程、あるいは、すべての重合工程を通しての芳香
族ビニル化合物モノマーの転換率が高くなるほど、共重
合体主鎖のジエンユニットの重合性二重結合がクロス共
重合される確率が増加する。
【0056】クロス共重合体の製造に当たっては、好ま
しくは段落番号0049に記載の前記条件のうち、1)
または2)を満足する製造方法が採用され、前記条件の
うち、1)を満足する製造方法がより好ましく採用され
る。1)を満足する製造方法において、更に好ましくは
第一重合工程に対し、第二重合工程における重合液のオ
レフィン分圧を300%以上に変更する方法が採用され
る。また、第一重合工程のオレフィン分圧が一定ではな
い場合、すなわち前記の範囲内で変動する場合は、好ま
しくは第一重合工程の重合開始直前のオレフィン分圧に
対し、第二重合工程の重合開始直前における重合液のオ
レフィン分圧が300%以上を維持する様に変更する方
法が採用される。
【0057】第一重合工程で得られる共重合体の割合は
最終的に得られるクロス共重合体の少なくとも10重量
%以上、好ましくは30重量%以上であり。また、第二
重合工程で得られる重合体(クロス鎖重量を含む)の量
は、最終的に得られるクロス共重合体の少なくとも10
重量%以上、好ましくは30重量%以上である。どちら
か一方が10重量%以下もしくは90重量%以上である
と少量成分の重合体の特長が十分発現しない。例えば柔
軟性、耐熱性、永久圧縮歪み、レオロジー特性、耐薬品
性、成形性などが挙げられ、10重量%以下または90
重量%以上では、これらの特長を併せ持たせられず、そ
の結果として例示したような多様な特性を同時に付与す
ることができない。ここで最終的に得られるクロス共重
合体の芳香族ビニル含量は1モル%以上、96モル%以
下が好ましく、ジエン含量は0.0001モル%以上3
モル%以下が好ましい。
【0058】第一重合工程と第二重合工程を別な反応器
で実施することもできる。またこれらの工程を単一の反
応器を用いて実施することもできる。クロス共重合体
を、単一の反応器で、連続的にオレフィンまたは芳香族
ビニル化合物濃度を変更しながら、オレフィン、芳香族
ビニル化合物、ジエンの共重合を配位重合触媒を用いて
製造することもできる。
【0059】以下、本発明のクロス共重合体の代表例と
してのクロス共重合化エチレン−スチレン−ジビニルベ
ンゼン共重合体の物性について記述する。本発明に用い
るクロス共重合体((B)成分)は、例えば熱可塑性エ
ラストマー様の性質等を有する。また、主鎖とクロス鎖
の組成(クロス共重合化エチレン−スチレン−ジビニル
ベンゼン共重合体の場合はスチレン含量)が大きく異な
ることが特徴である。主鎖、あるいはクロス鎖のどちら
かにスチレン含量の低い組成、(すなわちエチレン連鎖
に由来する結晶構造)を有することができる。また、本
発明のクロス共重合体は、主鎖及びクロス鎖のスチレン
含量にそれぞれ対応する、異なったスチレン含量のエチ
レン−スチレン共重合体(少量のジビニルベンゼンを含
んでいても良い)を任意の割合で含むことができる。な
ぜならば、クロス共重合体は、これらの相溶化剤として
機能するために、各種特徴をあわせ有することが可能と
なる。
【0060】クロス共重合体は、オレフィンとしてエチ
レンを用いた場合はエチレン連鎖に由来する結晶構造を
有することができるため、良好な耐熱性を有する。さら
に、低いスチレン含量のエチレン−スチレン共重合体が
有する低いガラス転移温度や低い脆化温度(−50℃以
下)、高い力学物性(破断強度、引張り弾性率)という
特徴をもあわせ有することができる。また、主鎖、ある
いはクロス鎖のどちらかに相対的にスチレン含量の高い
組成を有することができるため、以下に示す比較的高い
スチレン含量を有するエチレン−スチレン共重合体の特
徴を有することができる。すなわち、相対的に低い引張
り弾性率、表面硬度、しなやかさ、粘弾性スペクトルに
おける室温付近のtanδ成分(0℃または25℃にお
いて0.05〜0.80)や、耐傷つき性、塩ビ様の感
触、着色性、印刷性を有することができる。すなわち、
特徴としては従来のエチレン−スチレン共重合体と比
べ、耐熱性、相溶化性、耐スクラッチ性、耐摩耗性、耐
薬品性などが優れている。
【0061】本発明に用いられるクロス共重合体は、D
SCにより融点が好ましくは65℃以上140℃以下、
さらに好ましくは80℃以上130℃以下に少なくとも
一つ観測され、かつその融点が10J/g以上、150
J/g以下、好ましくは20J/g以上120J/g以
下であることが好ましい。本発明に用いられるクロス共
重合体は、エチレン連鎖構造に基づく結晶構造を有する
ことが好ましい。この結晶構造は公知の方法、たとえば
X線回折法などにより確認することができる。さらに、
クロス共重合化オレフィン−芳香族ビニル化合物−ジエ
ン共重合体の芳香族ビニル化合物含量が5モル%以上5
0モル%以下の場合、その芳香族ビニル化合物含量と、
DSC測定による結晶融解熱が10J/g以上150J
/g以下である融点の少なくとも一つが以下の関係を満
たすことが好ましい。 (5≦St≦20) −3・St+125≦Tm≦140 (20<St≦50) 65≦Tm≦140 Tm;DSC測定による結晶融解熱が10J/g以上1
50J/g以下である融点(℃) St;芳香族ビニル化合物含量(モル%) この関係は同じ芳香族ビニル化合物含量である場合、特
開平3−163088号公報、特開平7−53618号
公報により公知であるいわゆる擬似ランダム共重合体
や、特開平9−309925号公報、特開平11−13
0808号公報により公知であるオレフィン−芳香族ビ
ニル化合物ランダム共重合体よりもクロス共重合体の方
が高い融点を持つことを示している。
【0062】また、クロス共重合化オレフィン−芳香族
ビニル化合物−ジエン共重合体の芳香族ビニル化合物含
量が5モル%以上20モル%以下の場合、芳香族ビニル
化合物含量とビカット軟化点が以下の関係を満たすこと
が好ましい。 (5≦St≦20) −3・St+120≦Tvicat≦140 Tvicat;ビカット軟化点(℃) St;芳香族ビニル化合物含量(モル%) この関係は同じ芳香族ビニル化合物含量である場合、特
開平3−163088号公報、特開平7−53618号
公報により公知であるいわゆる擬似ランダム共重合体
や、特開平9−309925号公報、特開平11−13
0808号公報により公知であるオレフィン−芳香族ビ
ニル化合物ランダム共重合体よりもクロス共重合体の方
が高いビカット軟化点をを持つことを示している。
【0063】前記、クロス共重合化オレフィン−芳香族
ビニル化合物−ジエン共重合体((B)成分)の配合量
は本発明のポリオレフィン系樹脂組成物中に50重量%
以上95重量%以下、好ましくは60〜90重量%であ
る。該配合量が50重量%未満であるとクロス共重合体
特長である永久圧縮ひずみ特性、着色性や印刷性、耐傷
付き性など特性が失われてしまい、逆に95重量%範囲
を超える場合は(A)成分のオレフィン系重合体の剛性
や成形性などの特徴を失わせることとなる。
【0064】また本発明のオレフィン系樹脂組成物中に
は、(A)、(B)成分の必須成分以外に、他の付加的
成分(任意成分)を添加することができる。このような
付加的成分としては、水素添加スチレン−ブタジエン−
スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−ス
チレンブロック共重合体、水素添加スチレンブタジエン
共重合体、水素添加スチレン−イソプレン−スチレンブ
ロック共重合体などの共重合体ゴム等を例示できる。ま
たそれ以外にも公知の添加剤を添加することができる。
すなわちフェノール系およびリン系の酸化防止剤、ヒン
ダードアミン系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾー
ル系の耐光劣化防止剤、有機アルミニウム化合物、有機
リン化合物などの核剤、ステアリン酸の金属塩に代表さ
れる分散剤、フタロシアニン、酸化チタン、カーボンブ
ラックなどの着色物質、炭酸カルシウム、タルク、クレ
ー、珪酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネ
シウム、マイカ、硫酸バリウム、酸化チタン、水酸化ア
ルミニウム、シリカなどの無機添加剤、カーボンブラッ
ク、木粉、木材パルプ等の充填物、パラフィン系、ナフ
テン系、アロマ系プロセスオイル、流動パラフィン等の
鉱物油系軟化剤、ヒマシ油、アマニ油、オレフィン系ワ
ックス、鉱物系ワックス、各種エステル類等の可塑剤な
どがあげられる。
【0065】本発明のオレフィン系樹脂組成物は前記必
須成分(A)、(B)成分および必要ならば付加的任意
成分、添加剤を均一に混合、混練することによって得ら
れる。その手法に特に限定はないが、一般に行われてい
るヘンシェルミキサー、タンブラーなどの混合機でドラ
イブレンドを行い、押出機、バンバリーミキサー、ロー
ル、ニーダーなどの混練機を用いて、設定温度180℃
〜250℃にて混練することにより製造される。これら
の中でも押出機、特に二軸押出機を用いて製造すること
が好ましい。
【0066】本発明のオレフィン系樹脂組成物は剛性、
衝撃強度、表面硬度、耐熱性などに優れ、種々の成型品
に加工することができるが、中でも自動車内外装品、例
えばバンパー、サイドモール、エアバックカバー等や家
電製品のハウジング材及び部品、日用雑貨、工業用部品
などに、さらにはフィルムやシートとして好適に用いる
ことができる。
【0067】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明を説明するが、
本発明は以下の実施例に限定されるものではない。下記
の各参考例で得られた共重合体の分析は以下の手段によ
って実施した。 13C−nmr測定は、装置は日本電子社製α−50
0を用い、溶媒は重1,1,2,2−テトラクロロエタ
ンを用い、テトラメチルシラン(TMS)を基準として
測定した。ここでいうTMSを基準とした測定は以下の
ような測定である。先ずTMSを基準として重1,1,
2,2−テトラクロロエタンの3重線13C−nmrピ
ークの中心ピークのシフト値を決めた。次いで共重合体
を重1,1,2,2−テトラクロロエタンに溶解して1
3C−nmrを測定し、各ピークシフト値を、重1,
1,2,2−テトラクロロエタンの3重線中心ピークを
基準として算出した。重1,1,2,2−テトラクロロ
エタンの3重線中心ピークのシフト値は73.89pp
mであった。測定はこれらの溶媒に対し、共重合体を3
重量/体積%溶解して行った。第一重合工程終了時およ
び第二重合工程終了時に抜き出した重合液のガスクロマ
トグラフィー測定により、重合液中のジビニルベンゼン
量を求め、第一重合工程および第二重合工程で消費され
たジビニルベンゼン量を求め、この値より第一重合工程
で得られた重合体のジビニルベンゼン含量および、最終
的に得られたクロス共重合体のジビニルベンゼン含有量
を求めた。 共重合体中のスチレン含量の決定は、1H−nmrで
行い、装置は日本電子社製α−500を用い、溶媒は重
1,1,2,2−テトラクロロエタンを用い、TMSを
基準として、フェニル基プロトン由来のピ−ク(6.5
〜7.5ppm)とアルキル基由来のプロトンピーク
(0.8〜3ppm)の強度比較で行った。 分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラ
フィー)を用いて標準ポリスチレン換算の分子量を求め
た。溶媒にテトラヒドロフラン(THF)を用い、測定
機器として東ソー社製HLC−8020を用い測定し
た。 DSCの測定は、セイコー電子社製DSC200を用
い、窒素気流下昇温速度10℃/minで行った。室温
でTHFに不溶な共重合体は溶媒にオルトジクロロベン
ゼンを用い、測定機器として東ソー社製HLC−812
1を用い145℃で測定を行った。 ゲル分の測定はASTM D−2765−84に従い
以下のように測定した。精秤した約1.0gポリマー
(直径約1mm、長さ約3mmの成型物)を、100メ
ッシュのステンレス製網袋に包み、精秤した。これを沸
騰キシレン中で約5時間抽出したのちに網袋を回収し、
真空中90゜Cで10時間以上乾燥した。十分に冷却
後、網袋を精秤し、以下の式により、ポリマーゲル量を
算出した。 [ゲル分(%)]=[試験後の網袋中に残留したポリマ
ーの重量(g)]/[試験前の網袋中のポリマー重量
(g)]×100
【0068】実施例の樹脂組成物の物性評価は以下の方
法で行った。なお成形片はプレス成形により行い、必要
に応じ各試験に合わせ形状、厚みを変えて行った。 (1)硬度:JIS K7215に準じて23℃にてデ
ュロメータータイプAの硬度を測定した。 (2)ビカット軟化点:JIS K7206に準じて荷
重1kgfでビカット軟化点を測定した。但し参考例の
場合は荷重200gfでビカット軟化点を測定した。 (3)引張試験: JIS K−7113に準拠し、2
号1/2型ダンベルを用いて、引張速度100mm/m
inにて測定した。
【0069】[原材料] (1)オレフィン系重合体(A)成分 ブロックポリプロピレン共重合体:チッソ社製チッソポ
リプロK7714を用いた。表中ではbPPと記す。 低密度ポリエチレン:住友化学社製スミカセンF200
を用いた。表中ではLDPEと記す。 高密度ポリエチレン:三井化学社製ハイゼックス700
0Fを用いた。表中ではHDPEと記す。 (2)(B)成分のクロス共重合化オレフィン−芳香族
ビニル化合物−ジエン共重合体 参考例1〜3に記す方法で合成した。 (3)比較例におけるエチレン−スチレン共重合体 参考例4、5に記す方法で合成した。
【0070】参考例1 <クロス共重合化エチレン−スチレン−ジビニルベンゼ
ン共重合体(C−1)の合成>触媒としてrac−ジメ
チルメチレンビス(4,5−ベンゾ−1−インデニル)
ジルコニウムジクロライドを用い、以下のように実施し
た。容量10L、攪拌機及び加熱冷却用ジャケット付の
オートクレーブを用いて重合を行った。トルエン440
0mL、スチレン400mL及びジビニルベンゼン(ア
ルドリッチ社製純度80%である)0.5mLを仕込
み、内温70℃に加熱攪拌した。窒素を約100Lバブ
リングして系内及び重合液中をパージした。トリイソブ
チルアルミニウム8.4mmol、メチルアルモキサン
(東ソーアクゾ社製、PMAO−s)をAl基準で21
mmol加え、ただちにエチレンを導入し、圧力0.2
5MPa(1.5kg/cm2G)で安定した後に、オ
ートクレーブ上に設置した触媒タンクから、rac−ジ
メチルメチレンビス(4,5−ベンゾ−1−インデニ
ル)ジルコニウムジクロライドを8.4μmol、トリ
イソブチルアルミニウム1mmolを溶かしたトルエン
溶液約50mlをオートクレーブに加えた。内温を70
℃、圧力を0.25MPaに維持しながら46分間重合
を実施した(第一重合工程)。この段階でのエチレンの
消費量は標準状態で約100Lであった。重合液の一部
をサンプリングし、メタ析により第一重合工程のポリマ
ーサンプル(ポリマー1−A)を得た。急速にエチレン
を導入し、25分間かけて系内の圧力を1.1MPaに
した。エチレンの圧を上昇させたことにより、重合が促
進され、内温は70℃から一時80℃まで上昇した。圧
力を1.1MPaに維持したまま25分間重合を実施し
た(第二重合工程)。重合終了後、得られたポリマー液
を、激しく攪拌した大量のメタノール液中に少量ずつ投
入して、ポリマーを回収した。このポリマーを、室温で
1昼夜風乾した後に80℃、真空中、質量変化が認めら
れなくなるまで乾燥した。860gのポリマー(ポリマ
ー1−C)を得た。表1に参考例1の重合条件を、表2
に得られたクロス共重合化エチレン−スチレン−ジビニ
ルベンゼン共重合体の分析結果を示した。さらに表2の
重合条件、ポリマー1−A、ポリマー1−Cの分析結果
より算出した第二重合工程で製造された重合体(1−
B)の計算値を表中に示した。
【0071】参考例2、3 表1に示す条件で参考例1と同様に重合、後処理を実施
した。表2に得られたそれぞれのクロス共重合化エチレ
ン−スチレン−ジビニルベンゼン共重合体の分析結果を
示した。表1、2に示した重合条件および重合結果より
第二重合工程で生成した成分を算出した結果も2−B、
3−Bとして表2に併せて示した。
【0072】
【表1】
【0073】
【表2】
【0074】参考例4 容量150L、攪拌機および加熱冷却用ジャケット付の
重合缶を用いて重合を行った。系内を窒素置換後、脱水
したシクロヘキサン62L、脱水したスチレン10Lを
重合缶に仕込み、内温60℃に加熱攪拌した。トリイソ
ブチルアルミニウム84mmol、メチルアルモキサン
(東ソーアクゾ社製、PMAO−s)をAl基準で84
mmol加えた。ただちにエチレンを導入し、圧力1.
0MPaで安定した後に、重合缶上に設置した触媒タン
クから、触媒、racジメチルメチレンビス(4,5−
ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロライドを
84μmol、トリイソブチルアルミニウム2mmol
を溶かしたトルエン溶液約100mlを重合缶に加え
た。内温を60℃、エチレン圧を1.0MPaに維持し
ながら120分間重合を実施した。エチレンを放圧後、
重合缶気相部を窒素で数回パージした。次に、重合液を
激しく攪拌した分散剤(プルロニックP−103;旭電
化社製)を含む150L、85℃の加熱水中に1時間か
けて投入した。その後97℃で30分間攪拌した後に、
クラムを含む熱水を冷却水中に投入し、クラムを回収し
た。クラムを50℃で風乾し、数mm程度の大きさのク
ラム形状が良好な共重合体(SE1)7kgを得た。そ
のスチレンとエチレンの組成比はそれぞれ18mol%と8
2mol%であった。表3に参考例4の重合条件を、表4に
得られたエチレン−スチレンランダム共重合体の分析結
果を示した。
【0075】<参考例5>表3に示す条件で参考例4と
同様に重合、後処理を行った。参考例5の重合条件を表
3に、得られたスチレン−エチレンランダム共重合体の
分析結果等を表4に示した。
【0076】
【表3】
【0077】
【表4】
【0078】
【実施例1〜4】および
【比較例1〜3】表5、6に示す組成の割合で配合し、
さらに組成物100重量部に対して熱安定剤としてテト
ラキス[メチレン−3−(3'5'−ジ−t−ブチル4'
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(チバ
・スペシャリティー・ケミカルズ社製IRGANOX1
010)0.1重量部を配合し、川田製作所製スーパー
ミキサーで3分間混合した後、池貝機販社製二軸混練機
(PCM30)にて210℃の設定温度で混練造粒する
ことにオレフィン系樹脂組成物を得た。前記各種測定法
に従い測定を行った。評価結果を表5および6に示す。
【0079】表5、6に示すようにオレフィン−芳香族
ビニル化合物ランダム共重合体と比較し、クロス共重合
化オレフィン−芳香族ビニル化合物−ジエン共重合体を
配合した組成物は剛性に優れ、表面硬度も高く、耐熱性
にも優れるオレフィン形樹脂組成物である。
【0080】
【表5】
【0081】
【表6】
【0082】
【発明の効果】本発明のオレフィン系樹脂組成物はオレ
フィン系重合体と新規なクロス共重合化オレフィン−芳
香族ビニル化合物−ジエン共重合体を含有し、剛性、表
面硬度、耐熱性などに優れ、射出成形品、押出成形品等
の用途に好適に用いられる新規な樹脂組成物である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクロス化共重合体に主に含まれる構造
を示す概念図。
【図2】従来のグラフト化共重合体の構造を示す概念
図。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA12 AA12X AA13 AA13X AA15 AA15X AA20 AA20X AA21 AA21X AA22 AA22X AA76 AA77 AA84 BB05 BC01 BC07 4J002 BB031 BB051 BB061 BB121 BB151 BN132 BP031 FD010 FD020 FD070 FD080 FD090 4J011 PA64 PA65 PA75 PA76 PC02 PC08 4J026 AA11 AA12 AA13 AA14 AA16 AA17 AA18 AA21 AA64 AA68 AA71 AA72 BA01 BA02 BA03 BA04 BA05 BA07 BA08 BA45 BA46 BA47 BA49 BB04 DA02 DA05 DA08 DA17 DB02 DB07 DB17 FA08 GA06 GA09

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(A)、(B)成分を含有するオレ
    フィン系樹脂組成物。 (A)成分:オレフィン系重合体5重量%以上50重量
    %以下。 (B)成分:芳香族ビニル化合物含量が1モル%以上9
    6モル%以下、ジエン含量が0.0001モル%以上3
    モル%以下、残部がオレフィンであるオレフィン−芳香
    族ビニル化合物−ジエン共重合体に、芳香族ビニル化合
    物含量が前記共重合体に比し5モル%以上異なるオレフ
    ィン−芳香族ビニル化合物共重合体及び/又はオレフィ
    ン−芳香族ビニル化合物−ジエン共重合体がクロス共重
    合化されていることを特徴とするクロス共重合化オレフ
    ィン−芳香族ビニル化合物−ジエン共重合体50重量%
    以上95重量%以下。 ここで(A)、(B)成分の合計は100重量%であ
    る。
  2. 【請求項2】 下記(A)、(B)成分を含有するオレ
    フィン系樹脂組成物。 (A)成分:オレフィン系重合体5重量%以上50重量
    %以下。 (B)成分:芳香族ビニル化合物含量が1モル%以上9
    6モル%以下、ジエン含量が0.0001モル%以上3
    モル%以下、残部がオレフィンであるオレフィン−芳香
    族ビニル化合物−ジエン共重合体にオレフィン−芳香族
    ビニル化合物共重合体及び/またはオレフィン−芳香族
    ビニル化合物−ジエン共重合体をクロス共重合化してな
    ることを特徴とするクロス共重合化オレフィン−芳香族
    ビニル化合物−ジエン共重合体であって、その芳香族ビ
    ニル化合物含量がクロス共重合化前のオレフィン−芳香
    族ビニル化合物−ジエン共重合体と比較し、5モル%以
    上異なることを特徴とするクロス共重合化オレフィン−
    芳香族ビニル化合物−ジエン共重合体50重量%以上9
    5重量%以下。 ここで(A)、(B)成分の合計は100重量%であ
    る。
  3. 【請求項3】クロス共重合化オレフィン−芳香族ビニル
    化合物−ジエン共重合体((B)成分)が、第一重合工
    程として配位重合触媒を用いて芳香族ビニル化合物モノ
    マー、オレフィンモノマーおよびジエンモノマーの共重
    合を行いオレフィン−芳香族ビニル化合物−ジエン共重
    合体を合成し、次にこれと重合条件の異なる第二重合工
    程として、前記オレフィン−芳香族ビニル化合物−ジエ
    ン共重合体と少なくともオレフィンモノマー、芳香族ビ
    ニル化合物モノマーの共存下、配位重合触媒を用いて重
    合する、少なくとも2段階の重合方法を用いることによ
    り製造されることを特徴とする請求項1または2記載の
    オレフィン系樹脂組成物。
  4. 【請求項4】クロス共重合化オレフィン−芳香族ビニル
    化合物−ジエン共重合体((B)成分)が、第一重合工
    程で製造される重合体が10重量%〜90重量%、第二
    重合工程で製造される重合体が90重量%〜10重量%
    であることを特徴とする請求項3項記載のオレフィン系
    樹脂組成物。ここで、第一重合工程で製造される重合体
    と第二重合工程で製造される重合体の合計は100重量
    %である。
  5. 【請求項5】クロス共重合化オレフィン−芳香族ビニル
    化合物−ジエン共重合体((B)成分)のゲル分が10
    重量%未満であることを特徴とする請求項1〜4いずれ
    か一項記載のオレフィン系樹脂組成物。
  6. 【請求項6】クロス共重合化オレフィン−芳香族ビニル
    化合物−ジエン共重合体((B)成分)が遷移金属化合
    物と助触媒から構成されるシングルサイト配位重合触媒
    により製造されることを特徴とする請求項1〜5いずれ
    か一項記載のオレフィン系樹脂組成物。
  7. 【請求項7】クロス共重合化オレフィン−芳香族ビニル
    化合物−ジエン共重合体((B)成分)を製造する配位
    重合触媒が、下記の化学式(1)で表される遷移金属化
    合物と助触媒から構成される重合触媒であることを特徴
    とする請求項6記載のオレフィン系樹脂組成物。 【化1】 式中、A、Bは非置換もしくは置換シクロペンタフェナ
    ンスリル基、非置換もしくは置換ベンゾインデニル基、
    非置換もしくは置換シクロペンタジエニル基、非置換も
    しくは置換インデニル基、または非置換もしくは置換フ
    ルオレニル基から選ばれる基である。YはA、Bと結合
    を有し、他に水素もしくは炭素数1〜20の炭化水素を
    含む基(この基は1〜3個の窒素、硼素、珪素、燐、セ
    レン、酸素または硫黄原子を含んでもよい)を置換基と
    して有するメチレン基、シリレン基、エチレン基、ゲル
    ミレン基、ほう素残基である。置換基は互いに異なって
    いても同一でもよい。また、Yはシクロヘキシリデン
    基、シクロペンチリデン基等の環状構造を有していても
    よい。Xは、それぞれ独立に水素、ハロゲン、炭素数1
    〜15のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭
    素数8〜12のアルキルアリール基、炭素数1〜4の炭
    化水素置換基を有するシリル基、炭素数1〜10のアル
    コキシ基、または水素、または炭素数1〜22の炭化水
    素置換基を有するアミド基である。nは、0、1または
    2の整数である。Mはジルコニウム、ハフニウム、また
    はチタンである。
  8. 【請求項8】クロス共重合化オレフィン−芳香族ビニル
    化合物−ジエン共重合体((B)成分)のオレフィンが
    エチレンまたはエチレンを含む2種以上のオレフィンで
    あることを特徴とする請求項1〜7いずれか一項記載の
    オレフィン系樹脂組成物。
  9. 【請求項9】クロス共重合化オレフィン−芳香族ビニル
    化合物−ジエン共重合体((B)成分)がエチレン連鎖
    構造に由来する結晶構造を有することを特徴とする請求
    項8記載のオレフィン系樹脂組成物。
  10. 【請求項10】クロス共重合化オレフィン−芳香族ビニ
    ル化合物−ジエン共重合体((B)成分)の芳香族ビニ
    ル化合物がスチレンであることを特徴とする請求項1〜
    9いずれか一項記載のオレフィン系樹脂組成物。
  11. 【請求項11】クロス共重合化オレフィン−芳香族ビニ
    ル化合物−ジエン共重合体((B)成分)のジエンがジ
    ビニルベンゼンであることを特徴とする請求項1〜10
    いずれか一項記載のオレフィン系樹脂組成物。
  12. 【請求項12】クロス共重合化オレフィン−芳香族ビニ
    ル化合物−ジエン共重合体((B)成分)が芳香族ビニ
    ル化合物含量が5モル%以上50モル%以下、ジエン含
    量が0.0001モル%以上3モル%以下、残部がエチ
    レンまたはエチレンを含む2種以上のオレフィンである
    ことを特徴とする請求項1〜11いずれか一項記載のオ
    レフィン系樹脂組成物。
  13. 【請求項13】クロス共重合化オレフィン−芳香族ビニ
    ル化合物−ジエン共重合体((B)成分)のオレフィン
    がエチレンまたはエチレンを含む2種以上のオレフィン
    であり、かつクロス共重合化オレフィン−芳香族ビニル
    化合物−ジエン共重合体((B)成分)がエチレン連鎖
    構造に由来する結晶構造を有し、かつクロス共重合化オ
    レフィン−芳香族ビニル化合物−ジエン共重合体
    ((B)成分)がDSCにより65℃以上140℃以下
    の融点を少なくとも一つ観測され、その融点に対応する
    結晶融解熱が10J/g以上、150J/g以下である
    ことを特徴とする請求項1〜12いずれか一項記載のオ
    レフィン系樹脂組成物。
  14. 【請求項14】クロス共重合化オレフィン−芳香族ビニ
    ル化合物−ジエン共重合体((B)成分)において芳香
    族ビニル化合物含量が5モル%以上50モル%以下、ジ
    エン含量が0.0001モル%以上3モル%以下、残部
    がエチレンまたはエチレンを含む2種以上のオレフィン
    であり、エチレン連鎖構造に由来する結晶構造を有する
    ことを特徴とするクロス共重合化オレフィン−芳香族ビ
    ニル化合物−ジエン共重合体の芳香族ビニル化合物含量
    と、クロス共重合化オレフィン−芳香族ビニル化合物−
    ジエン共重合体((B)成分)のDSC測定により観測
    される結晶融解熱が10J/g以上、150J/g以下
    である融点の少なくとも一つが以下の関係を満たすこと
    を特徴とする請求項1〜13いずれか一項記載のオレフ
    ィン系樹脂組成物。 (5≦St≦20) −3・St+125≦Tm≦140 (20<St≦50) 65≦Tm≦140 Tm;DSC測定による結晶融解熱が10J/g以上1
    50J/g以下である融点(℃) St;芳香族ビニル化合物含量(モル%)
  15. 【請求項15】クロス共重合化オレフィン−芳香族ビニ
    ル化合物−ジエン共重合体((B)成分)が、芳香族ビ
    ニル化合物含量が5モル%以上20モル%以下、ジエン
    含量が0.0001モル%以上3モル%以下、残部がエ
    チレンまたはエチレンを含む2種以上のオレフィンであ
    ることを特徴とする請求項1〜14いずれか一項記載の
    オレフィン系樹脂組成物。
  16. 【請求項16】クロス共重合化オレフィン−芳香族ビニ
    ル化合物−ジエン共重合体((B)成分)が、芳香族ビ
    ニル化合物含量が5モル%以上20モル%以下、ジエン
    含量が0.0001モル%以上3モル%以下、残部がエ
    チレンまたはエチレンを含む2種以上のオレフィンであ
    り、芳香族ビニル化合物含量とビカット軟化点が以下の
    関係を満たすことを特徴とする請求項15記載のオレフ
    ィン系樹脂組成物。 (5≦St≦20) −3・St+120≦Tvicat≦140 Tvicat;ビカット軟化点(℃) St;芳香族ビニル化合物含量(モル%)
  17. 【請求項17】オレフィン系重合体((A)成分)が高
    密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、エチレンと炭
    素数3〜8のα−オレフィンとからなるエチレン−α−
    オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
    ホモポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体か
    ら選ばれるいずれか1種または2種以上のオレフィン系
    重合体であることを特徴とする請求項1〜16記載のオ
    レフィン系樹脂組成物。
  18. 【請求項18】請求項1〜17記載のオレフィン系樹脂
    組成物を成形してなる成形体。
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