JP2000198918A - ポリフェニレンエ―テル樹脂組成物 - Google Patents

ポリフェニレンエ―テル樹脂組成物

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JP2000198918A
JP2000198918A JP37445798A JP37445798A JP2000198918A JP 2000198918 A JP2000198918 A JP 2000198918A JP 37445798 A JP37445798 A JP 37445798A JP 37445798 A JP37445798 A JP 37445798A JP 2000198918 A JP2000198918 A JP 2000198918A
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Japan
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aromatic vinyl
vinyl compound
polyphenylene ether
random copolymer
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JP37445798A
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English (en)
Inventor
Shigeru Suzuki
鈴木  茂
Toru Arai
亨 荒井
Takeshi Oda
威 尾田
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Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐衝撃性、引っ張り伸び性、表面硬度に優
れ、しかも加工性の良好なポリフェニレンエーテル樹脂
組成物を提供する。 【解決手段】 (A)ポリフェニレンエーテル、または
ポリフェニレンエーテルとスチレン系樹脂と、α−オレ
フィン−芳香族ビニル化合物ランダム共重合体とを含ん
でなるポリフェニレンエーテル樹脂組成物であって、
(B)ポリフェニレンエーテル:スチレン系樹脂が重量
比で1:99〜100:0であり、かつ(C)ポリフェ
ニレンエーテルとスチレン系樹脂の和:α−オレフィン
−芳香族ビニル化合物ランダム共重合体が重量比で9
5:5〜60:40であることを特徴とする該ポリフェ
ニレンエーテル樹脂組成物。α−オレフィン−芳香族ビ
ニル化合物ランダム共重合体は芳香族ビニル化合物ユニ
ット連鎖をもつもの、さらにアイソタクテイックの立体
規則性を有するものが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は耐衝撃性ポリフェニ
レンエーテル樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリフェニレンオキシドとしても知られ
るポリフェニレンエーテル(以下、PPEと略記する)
は本来透明な高温熱可塑性エンジニアリング樹脂であ
る。高いガラス転移温度を有しているが故に、これらの
ポリマーの用途は限られている。しかしながら、PPE
はたとえばポリスチレンのようなスチレン系樹脂に対し
良好な相溶性を有し、PPE/ポリスチレン組成物はよ
り低い粘度を有することから産業上有用な樹脂組成物と
して知られている。しかしPPEは高強度の材料である
一方、たとえばノッチ付アイゾッドのようなノッチ感受
性試験により測定した衝撃強さは低い。
【0003】耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)はポリ
スチレンにゴムを混合して、またはゴムの存在下にスチ
レンをグラフト重合して製造される。耐衝撃性ポリスチ
レンもPPEに対し相溶性があり、したがって加工性と
衝撃強さとの両者を向上させるよう作用する。
【0004】PPEと配合しうる他の樹脂としては、ス
チレン−ブタジエンランダム共重合体、スチレン−ブタ
ジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロッ
ク共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体の
水添物、スチレン−イソプレンブロック共重合体の水添
物、エチレン−α−オレフィン共重合体などがあり、こ
の技術はPPEの衝撃改質剤としても広く知られてお
り、当業界にて周知である。
【0005】しかしながら、PPEに関するこれらの衝
撃改質法では、用途によってはまだ十分とはいえない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、さら
に良好な耐衝撃性を有するPPE樹脂組成物を提供する
ことにある。
【0007】さらに本発明の課題は、表面硬度が高く5
0%以上の引っ張り伸びを有し、優れたメルトフロー特
性を有するPPE樹脂組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を進めた結果、PPE、スチレン
系樹脂及びα−オレフィン−芳香族ビニル化合物ランダ
ム共重合体を特定の割合で含む組成物がこのような課題
の解決に顕著に有効であることを見いだし本発明を完成
するに到った。
【0009】即ち、本発明は、(A)PPE、またはP
PEとスチレン系樹脂と、α−オレフィン−芳香族ビニ
ル化合物ランダム共重合体とを含んでなるPPE樹脂組
成物であって、 (B)PPE:スチレン系樹脂が重量比で1〜100:
99〜0であり、かつ (C)PPEとスチレン系樹脂の和:α−オレフィン−
芳香族ビニル化合物ランダム共重合体が重量比で95:
5〜60:40であることを特徴とする該PPE樹脂組
成物である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に用いられるPPEは市販
のものが使用できる。PPEはたとえば第1銅塩と第三
級アミンとからなる触媒系の存在下にフェノールを酸素
含有ガスで酸化させるような当業界で周知の技術により
製造される。PPEとしては下記一般式[化5]で示さ
れる反復単位を有するホモPPE樹脂およびPPE共重
合体が挙げられる。
【0011】
【化5】
【0012】式中、Q1、Q2、Q3およびQ4は独立
して水素、炭化水素基、ハロゲン原子とフェノール核と
の間に少なくとも2個の炭素原子を有するハロ炭化水素
基、ハイドロカルボノキシ基、およびハロゲン原子とフ
ェノール核との間に少なくとも2個の炭素原子を有する
ハロハイドロカルボノキシ基よりなる群から選択され、
さらにQ2、Q3およびQ4はハロゲンとすることもで
きる。ただしQ2、Q3もしくはQ4がハロゲンであれ
ばQ1およびQ2は好ましくは第三級炭素原子を含ま
ず、nはモノマー残基の合計数を示し少なくとも50以
上の整数である。
【0013】本発明で用いるPPEとしてはポリ(2,
6−ジメチル−1−4−フェニレン)エーテルが特に好
適である。
【0014】本発明に用いられるスチレン系樹脂は任意
のスチレン系樹脂を用いることができる。好ましくは、
ポリスチレンまたはゴム改質ポリスチレン(機能面をと
らえて耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)とも称され
る)である。HIPSは市販品を用いることができる。
HIPSは一般にポリスチレンと典型的には4〜20重
量%(好ましくは4〜14重量%)のポリブタジエンや
スチレン−ブタジエンのようなゴムとの混合物またはゴ
ムの存在下にスチレンを重合して得られるゴムグラフト
変性ポリスチレンをいい、好ましくは相溶性の点でゴム
グラフト変性ポリスチレンである。しかしこれらの内、
特に好ましくはポリスチレンである。
【0015】本発明で用いられるα−オレフィン−芳香
族ビニル化合物ランダム共重合体は、芳香族ビニル化合
物含量が1〜99モル%であり、好ましくはこの内、2
個以上の芳香族ビニル化合物ユニットのヘッド−テイル
の連鎖構造を有するα−オレフィン−芳香族ビニル化合
物ランダム共重合体である。特に好ましくは、芳香族ビ
ニル化合物含量が5〜99モル%であり、かつ2個以上
の芳香族ビニル化合物ユニットのヘッド−テイルの連鎖
構造を有するエチレン−芳香族ビニルランダム共重合体
である。
【0016】上記α−オレフィン−芳香族ビニル化合物
ランダム共重合体は、特開平7−70223号公報記載
のエチレンとスチレンの擬似ランダムコポリマー、WO
98/9999号公報記載の共重合体、および以下の遷
移金属化合物を用いて、以下の製造方法によって得られ
るα−オレフィン−芳香族ビニル化合物ランダム共重合
体を包含する。しかしながら、α−オレフィン−芳香族
ビニル化合物ランダム共重合体はこれらの遷移金属化合
物による製造方法にはとくに限定されない。
【0017】α−オレフィン−芳香族ビニル化合物ラン
ダム共重合体は、一例として下記の一般式[化6]で示
される遷移金属化合物と助触媒から構成される触媒を用
い、芳香族ビニル化合物とα−オレフィンから製造され
る。
【0018】
【化6】
【0019】式中、A、Bは非置換もしくは置換シクロ
ペンタフェナンスリル基(下記の[化7]、[化
8])、非置換もしくは置換ベンゾインデニル基([化
9]〜[化11])、非置換もしくは置換シクロペンタ
ジエニル基([化12])、非置換もしくは置換インデ
ニル基([化13])、または非置換もしくは置換フル
オレニル基([化14])から選ばれる基であり、少な
くともA、Bのうちの一方は非置換もしくは置換シクロ
ペンタフェナンスリル基、非置換もしくは置換ベンゾイ
ンデニル基、または非置換もしくは置換インデニル基か
ら選ばれる基である。好ましくは、少なくともA、Bの
うちの一方は非置換もしくは置換シクロペンタフェナン
スリル基、または非置換もしくは置換ベンゾインデニル
基から選ばれる基である。
【0020】
【化7】
【0021】
【化8】
【0022】
【化9】
【0023】
【化10】
【0024】
【化11】
【0025】
【化12】
【0026】
【化13】
【0027】
【化14】
【0028】上記の[化7]〜[化14]において、R
1〜R8基はそれぞれ水素、炭素数1〜20のアルキル
基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜20のア
ルキルアリール基、ハロゲン原子、OSiR3基、Si
R3基またはPR2基(Rはいずれも炭素数1〜10の
炭化水素基を表す)であり、R1同士、R2同士、R3
同士、R4同士、R5同士、R6同士、R7同士、R8
同士は互いに同一でも異なっていても良い。A、B共に
非置換もしくは置換シクロペンタフェナンスリル基、非
置換もしくは置換ベンゾインデニル基、または非置換も
しくは置換インデニル基である場合には両者は同一でも
異なっていてもよい。
【0029】非置換シクロペンタフェナンスリル基とし
ては、具体的には3−シクロペンタ〔c〕フェナンスリ
ル基、または1−シクロペンタ〔l〕フェナンスリル基
が挙げられる。
【0030】非置換ベンゾインデニル基としては、4,
5−ベンゾ−1−インデニル基、(別名ベンゾ(e)イ
ンデニル基)、5,6−ベンゾ−1−インデニル基、
6,7−ベンゾ−1−インデニル基が、また置換ベンゾ
インデニル基としては、α−アセナフト−1−インデニ
ル基等が挙げられる。
【0031】非置換シクロペンタジエニル基としてはシ
クロペンタジエニルが、また置換シクロペンタジエニル
基としては4−アリール−1−シクロペンタジエニル、
4,5−ジアリール−1−シクロペンタジエニル、5−
アルキル−4−アリール−1−シクロペンタジエニル、
4−アルキル−5−アリール−1−シクロペンタジエニ
ル、4,5−ジアルキル−1−シクロペンタジエニル、
5−トリアルキルシリル−4−アルキル−1−シクロペ
ンタジエニル、4,5−ジアルキルシリル−1−シクロ
ペンタジエニル等の基が挙げられる。
【0032】非置換インデニル基としては1−インデニ
ルが、また置換インデニル基としては4−アルキル−1
−インデニル、4−アリール−1−インデニル、4,5
−ジアルキル−1−インデニル、4,6−ジアルキル−
1−インデニル、5,6−ジアルキル−1−インデニ
ル、4,5−ジアリ−ル−1−インデニル、5−アリ−
ル−1−インデニル、4−アリール−5−アルキル−1
−インデニル、2,6−ジアルキル−4−アリール−1
−インデニル、5,6−ジアリール−1−インデニル、
4,5,6−トリアリール−1−インデニル等の基が挙
げられる。
【0033】非置換フルオレニル基としては9−フルオ
レニル基が、また置換フルオレニル基としては7−メチ
ル−9−フルオレニル基、ベンゾ−9−フルオレニル基
等が挙げられる。
【0034】上記の一般式[化6]において、YはA、
Bと結合を有し、他に水素あるいは炭素数1〜15の炭
化水素基を有するメチレン基、シリレン基またはエチレ
ン基である。置換基は互いに異なっていても同一でもよ
い。また、Yはシクロヘキシリデン基、シクロペンチリ
デン基等の環状構造を有していてもよい。好ましくは、
Yは、A、Bと結合を有し、水素または炭素数1〜15
の炭化水素基で置換された置換メチレン基である。炭化
水素基としては、アルキル基、アリール基、シクロアル
キル基、シクロアリール基等が挙げられる。置換基は互
いに異なっていても同一でもよい。特に好ましくは、Y
は、−CH2−、−CMe2−、−CEt2−、−CPh2
−、シクロヘキシリデン、シクロペンチリデン基等であ
る。ここで、Meはメチル基、Etはエチル基、Phは
フェニル基を表す。
【0035】Xは、水素、ハロゲン、炭素数1〜15の
アルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数8〜
12のアルキルアリール基、炭素数1〜4の炭化水素置
換基を有するシリル基、炭素数1〜10のアルコキシ
基、または炭素数1〜6のアルキル置換基を有するジア
ルキルアミド基である。ハロゲンとしては塩素、臭素等
が、アルキル基としてはメチル基、エチル基等が、アリ
ール基としてはフェニル基等が、アルキルアリール基と
しては、ベンジル基が、シリル基としてはトリメチルシ
リル基等が、アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキ
シ基、イソプロポキシ基等が、またジアルキルアミド基
としてはジメチルアミド基等が挙げられる。特にXがジ
メチルアミド基の場合には、本発明に用いられるα−オ
レフィン−芳香族ビニル化合物ランダム共重合体合成用
の遷移金属化合物の製造にWO95/32979号公報
記載の製造方法、すなわち配位子化合物とジルコニウム
テトラキスジメチルアミドとの室温以上の制御しやすい
温度における一段階合成の製造方法を適用すると、非常
に簡単且つ安価に製造できる利点がある。厳密にはこの
工程で製造される遷移金属化合物はかなりの量のメソ体
を不純物として含むラセミ体であるが、メソ体の混入は
殆ど重合反応に影響を与えない。
【0036】Xが塩素の遷移金属化合物の場合は、さら
に、ジメチルアミド体の遷移金属化合物とジメチルアミ
ン塩酸塩との、低温でのコストの高い反応工程を経なけ
ればならないのでより高価なものとなる。さらに、Xが
ジメチルアミド基の場合、メチルアルモキサン等の助触
媒と接触した後の活性種の形成速度が、Xが塩素の場合
より若干遅い。このことは、特にバッチ液相重合におい
ては、助触媒を予め重合仕込み液に溶解し、所定の条件
下で遷移金属化合物をこれに添加して重合を開始すると
いう重合処方において、重合液中で徐々に活性種を形成
することで、触媒添加直後の急激な重合熱の発生を押さ
え、重合液の除熱を容易にするという製造プロセス上の
重要な利点を持つ。
【0037】Mは、第IV族金属であり、好ましくはジ
ルコニウム、ハフニウム、またはチタンである。特に好
ましくこれらのうち、ジルコニウムである。遷移金属化
合物は、ラセミ体、メソ体が存在する場合は、ラセミ体
が好適に用いられるが、ラセミ体、メソ体の混合物また
はメソ体を含んでも差し支えない。また遷移金属化合物
は、擬ラセミ体、擬メソ体が存在する場合は、擬ラセミ
体が好適に用いられるが、擬ラセミ体、擬メソ体の混合
物または擬メソ体を用いても良い。
【0038】かかる遷移金属化合物の例としては下記の
化合物が挙げられる。例えば、ジメチルメチレンビス
(1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジエチル
メチレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ジn−プロピルメチレンビス(1−インデニル)ジ
ルコニウムジクロリド、ジi−プロピルメチレンビス
(1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、シクロペ
ンチリデンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロ
リド、シクロヘキシリデンビス(1−インデニル)ジル
コニウムジクロリド、ジフェニルメチレンビス(1−イ
ンデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチレン
ビス(4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウム
ジクロリド{別名ジメチルメチレンビス(ベンゾ〔e〕
インデニル)ジルコニウムジクロリド}、ジn−プロピ
ルメチレンビス(4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジ
ルコニウムジクロリド、ジi−プロピルメチレンビス
(4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジク
ロリド、シクロヘキシリデンビス(4,5−ベンゾ−1
−インデニル)ジルコニウムジクロリド、シクロぺンチ
リデンビス(4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコ
ニウムジクロリド、ジフェニルメチレンビス(4,5ベ
ンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメ
チルメチレン(シクロペンタジエニル)(4,5−ベン
ゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチ
ルメチレン(1−インデニル)(4,5−ベンゾ−1−
インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチレ
ン(1−フルオレニル)(4,5−ベンゾ−1−インデ
ニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチレン(4
−フェニル−1−インデニル)(4,5−ベンゾ−1−
インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチレ
ン(4−ナフチル−1−インデニル)(4,5−ベンゾ
−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチル
メチレンビス(5,6−ベンゾ−1−インデニル)ジル
コニウムジクロリド、ジメチルメチレン(5,6−ベン
ゾ−1−インデニル)(1−インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、ジメチルメチレンビス(6,7−ベンゾ−
1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルメ
チレン(6,7−ベンゾ−1−インデニル)(1−イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチレンビ
ス(4,5−ナフト−1−インデニル)ジルコニウムジ
クロリド、ジメチルメチレンビス(α−アセナフト−1
−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチ
レンビス(3−シクロペンタ〔c〕フェナンスリル)ジ
ルコニウムジクロリド、ジメチルメチレン(3−シクロ
ペンタ〔c〕フェナンスリル)(1−インデニル)ジル
コニウムジクロリド、ジメチルメチレンビス(1−シク
ロペンタ〔l〕フェナンスリル)ジルコニウムジクロリ
ド、ジメチルメチレン(1−シクロペンタ〔l〕フェナ
ンスリル)(1−インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ジメチルメチレンビス(4,5−ベンゾ−1−イン
デニル)ジルコニウムビス(ジメチルアミド)等が挙げ
られる。
【0039】更に、ジメチルメチレンビス(3−シクロ
ペンタ[c]フェナンスリル)ジルコニウムビスジメチ
ルアミド、ジn−プロピルメチレンビス(3−シクロペ
ンタ[c]フェナンスリル)ジルコニウムジクロリド、
ジi−プロピルメチレンビス(3−シクロペンタ[c]
フェナンスリル)ジルコニウムジクロリド、シクロヘキ
シリデンビス(3−シクロペンタ[c]フェナンスリ
ル)ジルコニウムジクロリド、シクロぺンチリデンビス
(3−シクロペンタ[c]フェナンスリル)ジルコニウ
ムジクロリド、ジフェニルメチレンビス(3−シクロペ
ンタ[c]フェナンスリル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルメチレン(4,5−ベンゾ−1−インデニル)
(3−シクロペンタ[c]フェナンスリル)ジルコニウ
ムジクロリド、ジメチルメチレン(5,6−ベンゾ−1
−インデニル)(3−シクロペンタ[c]フェナンスリ
ル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチレン(6,
7−ベンゾ−1−インデニル)(3−シクロペンタ
[c]フェナンスリル)ジルコニウムジクロリド、ジメ
チルメチレン(シクロペンタジエニル)(3−シクロペ
ンタ[c]フェナンスリル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルメチレン(1−フルオレニル)(3−シクロペ
ンタ[c]フェナンスリル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルメチレン(4−フェニル−1−インデニル)
(3−シクロペンタ[c]フェナンスリル)ジルコニウ
ムジクロリド、ジメチルメチレン(4−ナフチル−1−
インデニル)(3−シクロペンタ[c]フェナンスリ
ル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチレン(3−
シクロペンタ[c]フェナンスリル)(4,5−ナフト
−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチル
メチレン(3−シクロペンタ[c]フェナンスリル)
(α−アセナフト−1−インデニル)ジルコニウムジク
ロリド、ジメチルメチレンビス(1−シクロペンタ
[l]フェナンスリル)ジルコニウムビスジメチルアミ
ド、ジn−プロピルメチレンビス(1−シクロペンタ
[l]フェナンスリル)ジルコニウムジクロリド、ジi
−プロピルメチレンビス(1−シクロペンタ[l]フェ
ナンスリル)ジルコニウムジクロリド、シクロヘキシリ
デンビス(1−シクロペンタ[l]フェナンスリル)ジ
ルコニウムジクロリド、シクロぺンチリデンビス(1−
シクロペンタ[l]フェナンスリル)ジルコニウムジク
ロリド、ジフェニルメチレンビス(1−シクロペンタ
[l]フェナンスリル)ジルコニウムジクロリド、ジメ
チルメチレン(5,6−ベンゾ−1−インデニル)(1
−シクロペンタ[l]フェナンスリル)ジルコニウムジ
クロリド、ジメチルメチレン(6,7−ベンゾ−1−イ
ンデニル)(1−シクロペンタ[l]フェナンスリル)
ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチレン(シクロペ
ンタジエニル)(1−シクロペンタ[l]フェナンスリ
ル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチレン(1−
インデニル)(1−シクロペンタ[l]フェナンスリ
ル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチレン(1−
フルオレニル)(1−シクロペンタ[l]フェナンスリ
ル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチレン(4−
フェニル−1−インデニル)(1−シクロペンタ[l]
フェナンスリル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルメ
チレン(4−ナフチル−1−インデニル)(1−シクロ
ペンタ[l]フェナンスリル)ジルコニウムジクロリ
ド、ジメチルメチレン(1−シクロペンタ[l]フェナ
ンスリル)(4,5−ナフト−1−インデニル)ジルコ
ニウムジクロリド、ジメチルメチレン(1−シクロペン
タ[l]フェナンスリル)(α−アセナフト−1−イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチレン
(1−シクロペンタ[l]フェナンスリル)(3−シク
ロペンタ[c]フェナンスリル)ジルコニウムジクロリ
ド、ジメチルメチレンビス(4,5−ベンゾ−1−イン
デニル)ジルコニウムジクロリド{別名ジメチルメチレ
ンビス(ベンゾ〔e〕インデニル)ジルコニウムジクロ
リド}、ジn−プロピルメチレンビス(4,5−ベンゾ
−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジi−プ
ロピルメチレンビス(4,5−ベンゾ−1−インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、シクロヘキシリデンビス
(4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジク
ロリド、シクロぺンチリデンビス(4,5−ベンゾ−1
−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメ
チレンビス(4,5ベンゾ−1−インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、ジメチルメチレン(シクロペンタジエ
ニル)(4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウ
ムジクロリド、ジメチルメチレン(1−インデニル)
(4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジク
ロリド、ジメチルメチレン(1−フルオレニル)(4,
5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ジメチルメチレン(4−フェニル−1−インデニ
ル)(4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、ジメチルメチレン(4−ナフチル−1−イ
ンデニル)(4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコ
ニウムジクロリド、ジメチルメチレンビス(5,6−ベ
ンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメ
チルメチレン(5,6−ベンゾ−1−インデニル)(1
−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチ
レンビス(6,7−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、ジメチルメチレン(6,7−ベンゾ−
1−インデニル)(1−インデニル)ジルコニウムジク
ロリド、ジメチルメチレンビス(4,5−ナフト−1−
インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチレ
ンビス(α−アセナフト−1−インデニル)ジルコニウ
ムジクロリド、ジメチルメチレンビス(4,5−ベンゾ
−1−インデニル)ジルコニウムビス(ジメチルアミ
ド)、ジメチルメチレン(1−インデニル)(4,5−
ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムビス(ジメチル
アミド)等が挙げられる。以上、Mがジルコニウムであ
る遷移金属化合物を例示したが、Mがチタン、ハフニウ
ムである遷移金属化合物も上記と同様の化合物が好適に
用いられる。またこれら遷移金属化合物はラセミ体、メ
ソ体の混合物を用いても良い。好ましくはラセミ体また
は擬似ラセミ体を用いる。これらの場合、D体を用いて
も、L体を用いても良い。
【0040】本発明に用いられるα−オレフィン−芳香
族ビニル化合物ランダム共重合体は、その製造に際し助
触媒として、従来遷移金属化合物と組み合わせて用いら
れている公知の助触媒を使用することができる。そのよ
うな助触媒として、アルミノキサン(またはアルモキサ
ンと記す)またはほう素化合物が好適に用いられる。更
に本発明に用いられるα−オレフィン−芳香族ビニル化
合物ランダム共重合体の製造には、助触媒として下記の
一般式[化15]、[化16]で示されるアルミノキサ
ン(またはアルモキサンと記す)が好適に用いられる。
【0041】
【化15】
【0042】
【化16】
【0043】式[化15]、[化16]中、R、R'は
炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜10のアリール
基、または水素、n、mは繰り返し単位数で2〜100
の整数である。それぞれのR、R'は互いに同一でも異
なっていても良い。アルミノキサンとしては好ましく
は、メチルアルモキサン、エチルアルモキサン、トリイ
ソブチルアルモキサンが用いられるが、特に好ましくは
メチルアルモキサンが用いられる。必要に応じ、これら
種類の異なるアルモキサンの混合物を用いてもよい。ま
た、これらアルモキサンとアルキルアルミニウム、例え
ば、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウ
ム、トリイソブチルアルミニウムやハロゲンを含むアル
キルアルミニウム、例えばジメチルアルミニウムクロラ
イド等を併用してもよい。
【0044】アルキルアルミニウムの添加は、スチレン
中の重合禁止剤、スチレン、溶媒中の水分等の重合を阻
害する物質の除去、重合反応に対する無害化のために効
果的である。しかし、あらかじめスチレン、溶媒等を蒸
留し、あるいは乾燥不活性ガスでのバブリングやモレキ
ュラーシーブを通す等の公知の方法でこれらの量を重合
に影響のないレベルまで低減するか、あるいは用いるア
ルモキサンの使用量を若干増やすか、または分添すれば
特にアルキルアルミニウムを重合時に添加することは、
必ずしも必要ではない。
【0045】本発明に用いられる(C)α−オレフィン
−芳香族ビニル化合物ランダム共重合体の製造には、上
記の遷移金属化合物と共に助触媒としてほう素化合物を
用いることもできる。助触媒として用いられるほう素化
合物は、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタ
フルオロフェニル)ボレート{別名、トリチルテトラキ
ス(ペンタフルオロフェニル)ボレート}、リチウムテ
トラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ(ペン
タフルオロフェニル)ボラン、トリメチルアンモニウム
テトラフェニルボレート、トリエチルアンモニウムテト
ラフェニルボレート、トリプロピルアンモニウムテトラ
フェニルボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテ
トラフェニルボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウ
ムテトラ(p−トリル)フェニルボレート、トリ(n−
ブチル)アンモニウムテトラ(p−エチルフェニル)ボ
レート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラ(ペン
タフルオロフェニル)ボレート、トリメチルアンモニウ
ムテトラ(p−トリル)ボレート、トリメチルアンモニ
ウムテトラキス−3,5−ジメチルフェニルボレート、
トリエチルアンモニウムテトラキス−3,5−ジメチル
フェニルボレート、トリブチルアンモニウムテトラキス
−3,5−ジメチルフェニルボレート、トリブチルアン
モニウムテトラキス−2,4−ジメチルフェニルボレー
ト、アニリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボ
レート、N,N'−ジメチルアニリニウムテトラフェニ
ルボレート、N,N'−ジメチルアニリニウムテトラキ
ス(p−トリル)ボレート、N,N'−ジメチルアニリ
ニウムテトラキス(m−トリル)ボレート、N,N'−
ジメチルアニリニウムテトラキス(2,4−ジメチルフ
ェニル)ボレート、N,N'−ジメチルアニリニウムテ
トラキス(3,5−ジメチルフェニル)ボレート、N,
N'−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオ
ロフェニル)ボレート、N,N'−ジエチルアニリニウ
ムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
N,N'−2,4,5−ペンタメチルアニリニウムテト
ラフェニルボレート、N,N'−2,4,5−ペンタエ
チルアニリニウムテトラフェニルボレート、ジ−(イソ
プロピル)アンモニウムテトラキスペンタフルオロフェ
ニルボレート、ジ−シクロヘキシルアンモニウムテトラ
フェニルボレート、トリフェニルホスホニウムテトラフ
ェニルボレート、トリ(メチルフェニル)ホスホニウム
テトラフェニルボレート、トリ(ジメチルフェニル)ホ
スホニウムテトラフェニルボレート、トリフェニルカル
ベニウムテトラキス(p−トリル)ボレート、トリフェ
ニルカルベニウムテトラキス(m−トリル)ボレート、
トリフェニルカルベニウムテトラキス(2,4−ジメチ
ルフェニル)ボレート、トリフェニルカルベニウムテト
ラキス(3,5−ジメチルフェニル)ボレート、トロピ
リウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレート、ト
ロピリウムテトラキス(p−トリル)ボレート、トロピ
リウムテトラキス(m−トリル)ボレート、トロピリウ
ムテトラキス(2,4−ジメチルフェニル)ボレート、
トロピリウムテトラキス(3,5−ジメチルフェニル)
ボレート等である。これらほう素化合物と上記有機アル
ミニウム化合物を同時に用いても差し支えない。特にほ
う素化合物を助触媒として用いる場合、重合系内に含ま
れる水等の重合に悪影響を与える不純物の除去に、トリ
イソブチルアルミニウム等のアルキルアルミ化合物の添
加は有効である。
【0046】本発明に用いられるα−オレフィン−芳香
族ビニル化合物ランダム共重合体を構成する芳香族ビニ
ル化合物としては、スチレンおよび各種の置換スチレ
ン、例えばp−メチルスチレン、m−メチルスチレン、
o−メチルスチレン、o−t−ブチルスチレン、m−t
−ブチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、p−クロ
ロスチレン、o−クロロスチレン、α−メチルスチレン
等が挙げられ、またジビニルベンゼン等の一分子中に複
数個のビニル基を有する化合物等も挙げられる。工業的
に好ましくはスチレン、p−メチルスチレン、p−クロ
ロスチレン、特に好ましくはスチレンが用いられる。
【0047】また、本発明に用いられるα−オレフィン
−芳香族ビニル化合物ランダム共重合体を構成するα−
オレフィンとしては、炭素数2〜20のα−オレフィ
ン、すなわちエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−
ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン等
が適当である。またこれらのオレフィンを2種以上用い
てもよい。α−オレフィンとしてはこれらの内、エチレ
ン、プロピレンが好ましい。
【0048】本発明に用いられるα−オレフィン−芳香
族ビニル化合物ランダム共重合体を製造するにあたって
は、上記に例示したα−オレフィン、芳香族ビニル化合
物、遷移金属化合物および助触媒を接触させるが、接触
の順番、接触方法は任意の公知の方法を用いることがで
きる。重合方法としては溶媒を用いずに液状モノマー中
で重合させる方法、あるいはペンタン、ヘキサン、ヘプ
タン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、クロロ置換ベンゼン、クロロ置換トルエン、塩化メ
チレン、クロロホルム等の飽和脂肪族または芳香族炭化
水素またはハロゲン化炭化水素の単独または混合溶媒を
用いる方法がある。また、重合方法としては、バッチ重
合、連続重合、回分式重合、予備重合あるいは気相重合
等の方法を用いることができる。
【0049】本発明に用いられるα−オレフィン−芳香
族ビニル化合物ランダム共重合体を製造するにあたって
は、重合温度は、−78℃から200℃が適当であり、
好ましくは−50℃〜160℃である。−78℃より低
い重合温度は工業的に不利であり、200℃を超えると
遷移金属化合物の分解が起こるので適当ではない。さら
に工業的に特に好ましくは、0℃〜160℃である。
【0050】触媒量としては0を超える範囲であれば特
に制限はないが、好ましくは触媒を構成している遷移金
属化合物中の遷移金属原子数に対する全仕込みモノマー
の2重結合数の比が、即ち全仕込みモノマーの2重結合
数/遷移金属原子数の比が、1〜1010がよい。助触媒
として有機アルミニウム化合物を用いる場合には、その
添加量に制限はないが、好ましくは有機アルミニウム化
合物中のアルミニウム原子数/遷移金属原子数の比が
0.1〜100,000、特に好ましくは10〜10,
000の比で用いられる。これが0.1より小さいと遷
移金属化合物を有効に活性化出来ず、100,000を
超えると経済的に不利となる。助触媒としてほう素化合
物を用いる場合には、同様に制限はないが、ほう素原子
数/遷移金属原子数の比で0.01〜100で用いられ
るが、好ましくは0.1〜10で用いられる。0.01
より小さいと遷移金属化合物を有効に活性化出来ず、1
00を超えると経済的に不利となる。遷移金属化合物と
助触媒は、重合槽外で混合、調製しても、重合時に槽内
で混合してもよい。
【0051】以下本発明の内容を詳細に説明する。本発
明に用いられるα−オレフィン−芳香族ビニル化合物ラ
ンダム共重合体の好ましい代表例であるエチレン−スチ
レンランダム共重合体を例に取りさらに詳細に説明す
る。エチレン−スチレンランダム共重合体の構造は、核
磁気共鳴法(NMR法)によって決定される。
【0052】本発明に好適に用いられるエチレン−スチ
レンランダム共重合体は、TMSを基準とした13C−
NMRにおいて以下の位置に主なピークを有する。主鎖
メチレン及び主鎖メチン炭素に由来するピークを24〜
25ppm付近、27ppm付近、30ppm付近、3
4〜37ppm付近、40〜41ppm付近及び/また
は42〜46ppm付近に、また、フェニル基のうちポ
リマー主鎖に結合していない5個の炭素に由来するピー
クを126ppm付近及び128ppm付近に、フェニ
ル基のうちポリマー主鎖に結合している1個の炭素に由
来するピークを146ppm付近に示す。
【0053】本発明に用いられるエチレン−スチレンラ
ンダム共重合体は、スチレン含量がモル分率で1〜99
%、好ましくは5〜99%さらに好ましくは10〜99
%であるエチレン−スチレンランダム共重合体であっ
て、好ましくはその構造中に含まれる下記の一般式[化
17]で示されるスチレンとエチレンの交互連鎖構造の
フェニル基の立体規則性がアイソタクティクダイアッド
分率mで0.75より大きく、かつ下記の式(i)で与
えられる交互構造指数λが70より小さく1より大き
い、好ましくは70より小さく5より大きいエチレン−
スチレンランダム共重合体である。 λ=A3/A2×100 ・・・・ 式(i) ここでA3は、13C−NMR測定により得られる、下
記の一般式[化18]で示されるエチレン−スチレン交
互構造に由来する3種類のピークa、b、cの面積の総
和である。また、A2はTMSを基準とした13C−N
MRにより0〜50ppmの範囲に観測される主鎖メチ
レン及び主鎖メチン炭素に由来するピークの面積の総和
である。
【0054】
【化17】
【0055】
【化18】
【0056】上記式[化17]、[化18]中、Phは
芳香族基、xは繰り返し単位数で2以上の整数を示す。
【0057】本発明に用いられる好ましいエチレン−ス
チレンランダム共重合体に於いて、スチレンとエチレン
の交互共重合構造のフェニル基の立体規則性がアイソタ
クティク構造とは、ここではアイソタクティクダイアッ
ド分率m(またはメソダイアッド分率ともいう)が0.
75より大きい構造をいい、本発明に用いられる好まし
いエチレン−スチレンランダム共重合体では好ましくは
0.85以上、さらに好ましくは0.95以上である。
スチレンとエチレンの交互共重合構造のアイソタクティ
クダイアッド分率mは、25ppm付近に現れるメチレ
ン炭素ピークのr構造に由来するピーク面積Arと、m
構造に由来するピークの面積Amから、下記の式(i
i)によって求めることができる。 m=Am/(Ar+Am) ・・・・ 式(ii) ピークの出現位置は測定条件や溶媒によって若干シフト
する場合がある。例えば、重クロロホルムを溶媒とし、
TMSを基準とした場合、r構造に由来するピークは、
25.4〜25.5ppm付近に、m構造に由来するピ
ークは25.2〜25.3ppm付近に現れる。
【0058】また、重テトラクロロエタンを溶媒とし、
重テトラクロロエタンの3重線の中心ピーク(73.8
9ppm)を基準とした場合、r構造に由来するピーク
は、25.3〜25.4ppm付近に、m構造に由来す
るピークは25.1〜25.2ppm付近に現れる。な
お、m構造はメソダイアッド構造、r構造はラセミダイ
アッド構造を表す。
【0059】本発明に用いられる好ましいエチレン−ス
チレンランダム共重合体に於いては、スチレンとエチレ
ンの交互共重合構造中にはr構造に帰属されるピークは
実質的に観測されない。
【0060】さらに、本発明に用いられるエチレン−ス
チレンランダム共重合体は、スチレンユニットの連鎖構
造のフェニル基の立体規則性がアイソタクティクであ
る。スチレンユニットの連鎖構造のフェニル基の立体規
則性がアイソタクティクとは、ここではアイソタクティ
クダイアッド分率ms(またはメソダイアッド分率とも
いう)が0.5より大きい構造をいい、本発明に用いら
れる好ましいエチレン−スチレンランダム共重合体では
好ましくは0.7以上、さらに好ましくは0.8以上で
ある。スチレンユニットの連鎖構造の立体規則性は13
C−NMRによって観測される43〜44ppm付近の
メチレン炭素のピーク位置、及び1H−NMRによって
観測される主鎖プロトンのピーク位置で決定される。
【0061】米国特許5502133号公報によれば、
アイソタクティクポリスチレン連鎖構造のメチレン炭素
は42.9〜43.3ppmにピークが現れるが、シン
ジオタクティクポリスチレン連鎖構造のメチレン炭素は
44.0〜44.7ppm付近に現れる。シンジオタク
ティクポリスチレンのシャープなメチレン炭素及びアタ
クティクポリスチレンの43〜45ppmのブロードな
ピークの出現位置は、本発明に用いられるエチレン−ス
チレンランダム共重合体のほかの炭素の比較的強度が低
いピーク位置と近接あるいは重なっている。しかし、本
発明に好適に用いられるエチレン−スチレンランダム共
重合体には42.9〜43.4ppmにメチレン炭素ピ
ークが強く観測されるのに比較して、44.0〜44.
7ppm付近には明瞭なピークは認められない。
【0062】さらに、米国特許5502133号公報に
よれば1H−NMRにおいて主鎖メチレン、メチンプロ
トンに帰属されるピークはアイソタクティクポリスチレ
ンの場合、1.5〜1.6ppm、2.2〜2.3pp
mに、シンジオタクティクポリスチレンの場合、1.3
〜1.4ppm、1.8〜1.9ppmに観測される。
本発明に用いられる好ましいエチレン−スチレンランダ
ム共重合体においては、ピークが1.5〜1.6ppm
及び2.2ppmに観測される。このNMR解析の結果
は、本発明に用いられる好ましいエチレン−スチレンラ
ンダム共重合体はそのスチレン連鎖がアイソタクティク
の立体規則性であることを示す。
【0063】スチレンユニットの連鎖構造のアイソタク
ティクダイアッド分率msは、13C−NMR測定によ
るスチレン連鎖構造のメチレン炭素または1H−NMR
測定による主鎖メチレン、メチンプロトンの各ピークか
ら以下に示す式(iii)によって求めることができ
る。 ms=Am´/(Ar´+Am´) ・・・・ 式(iii) 式中、Ar´は各ピークのシンジオタクティクダイアッ
ド構造(r構造)に由来するピーク面積、Am´はアイ
ソタクティクダイアッド構造(m構造)に由来するピー
クの面積を表す。ピークの出現位置は測定条件や溶媒に
よって若干シフトする場合がある。
【0064】本発明に好適に用いられるエチレン−スチ
レンランダム共重合体とは、スチレンのヘッド−テイル
で結合した連鎖構造、エチレンユニットの結合した連鎖
構造及びスチレンユニットとエチレンユニットが結合し
た構造を含む共重合体である。本共重合体は、スチレン
の含量によって、あるいは重合温度等の重合条件によっ
てこれらの構造の含まれる割合は変化する。これらの構
造の含まれる割合、構造の分布は特定の統計的計算によ
る構造分布には束縛されない。スチレン含量が少なくな
れば、スチレンユニットのヘッド−テイルで結合した連
鎖構造の含まれる割合は減少する。例えばスチレン含量
が約20モル%以下の共重合体の場合、スチレンユニッ
トのヘッド−テイルで結合した連鎖構造は通常の13C
−NMR測定ではその構造に由来するピークを直接観測
することは困難である。しかし、20モル%以下であっ
ても、量は少ないもののスチレンユニットのヘッド−テ
イルで結合した連鎖構造が共重合体中に存在しうること
は明白である。このことは本発明に好適に用いられるエ
チレン−スチレンランダム共重合体の製造に用いられる
遷移金属化合物を使用して、または本発明に好適に用い
られるエチレン−スチレンランダム共重合体の製造方法
により、スチレン単独の重合では高い活性で立体規則性
を有するホモポリマーが製造できること、すなわち、本
質的にスチレンユニットのヘッド−テイルで結合した連
鎖構造を形成することが可能であること、及び本発明で
好適に用いられるエチレン−スチレンランダム共重合体
においては、20〜99モル%のスチレン含量に対応し
てスチレンユニットのヘッド−テイルで結合した連鎖構
造の割合が連続的に変化することが少なくとも13C−
NMR法によって示されることから確かめられる。また
13Cでエンリッチしたスチレンモノマーを用い、13
C−NMRで分析する等の手段により、スチレン含量2
0モル%以下の共重合体中のスチレンユニットのヘッド
−テイルで結合した連鎖構造を観測することは可能であ
る。エチレンユニットの連鎖構造についてもまったく同
様である。
【0065】本発明に好適に用いられるエチレン−スチ
レンランダム共重合体に含まれるスチレンユニットのヘ
ッド−テイルで結合した連鎖構造は、一般式[化19]
または[化20]で構造を示すことができる2個または
3個以上の連鎖構造である。
【0066】
【化19】
【0067】
【化20】
【0068】ここで、nは3以上の任意の整数。Phは
芳香族基を表す。
【0069】他方、特開平7−70223号公報には、
公知のいわゆるエチレン−スチレン擬似ランダム共重合
体について記載があり、公知の、擬似ランダム共重合体
ではスチレン含量が最大の50モル%付近においてもス
チレンのヘッド−テイルの連鎖構造を見出すことはでき
ないこと、さらに、擬似ランダム共重合体を製造する触
媒を用いてスチレンの単独重合を試みても重合体は得ら
れないことが説明されている。本発明者らは、重合条件
等により極少量のアタクティク芳香族ビニル化合物ホモ
ポリマーが得られることがあるが、これは共存するメチ
ルアルモキサンまたはその中に混入するアルキルアルミ
ニウムによるカチオン重合、またはラジカル重合によっ
て形成されたものと理解している。
【0070】立体規則性のない擬似ランダム共重合体の
スチレンの異種結合に由来する構造のメチレン炭素のピ
ークは、34.0〜34.5ppm及び34.5〜3
5.2ppmの2つの領域にあることが知られている。
(例えば、Polymer Preprints,Ja
pan,42,2292(1993))。本発明に用い
られる好ましいエチレン−スチレンランダム共重合体
は、スチレンに由来する異種結合構造のメチレン炭素に
帰属されるピークが34.5〜35.2ppmの領域に
観測されるが、34.0〜34.5ppmにはほとんど
認められない。これは、本発明に好適に用いられるα−
オレフィン−芳香族ビニル化合物ランダム共重合体の特
徴の一つを示し、スチレンに由来する下記の一般式[化
21]で示されるような異種結合構造においても同様に
フェニル基の高い立体規則性が保持されていることを示
す。
【0071】
【化21】
【0072】本発明に好適に用いられるエチレン−スチ
レンランダム共重合体の重量平均分子量は、スチレン含
量1モル%以上20モル%未満では6万以上、好ましく
は8万以上であり、20モル%以上99.9モル%以下
では3万以上、好ましくは4万以上である。重量平均分
子量の上限値は、特に制限はないが、好ましくは300
万以下、更に好ましくは100万以下である。分子量が
300万を超えると溶融粘度が上昇し、射出成形、押出
成形等の一般的な成形方法による成形が難しくなる。こ
こでの重量平均分子量(Mw)はGPCで標準ポリスチ
レンを用いて求めたポリスチレン換算分子量をいう。分
子量分布(Mw/Mn)は6以下、好ましくは4以下、
特に好ましくは3以下である。なお、Mnは数平均分子
量を表し、同様にGPC法により測定することができ
る。
【0073】本発明に好適に用いられるエチレン−スチ
レンランダム共重合体は、実用的な高い分子量を有す
る。さらに、本発明に好適に用いられるエチレン−スチ
レンランダム共重合体は、高い立体規則性を有するスチ
レンとエチレンの交互構造と、同時に種々の長さのエチ
レン連鎖、スチレンの異種結合、スチレンの連鎖等の多
様な構造を併せて有するという特徴を持つ。また、本発
明に好適に用いられるエチレン−スチレンランダム共重
合体は、共重合体中のスチレンの含量によって交互構造
の割合を、前記の式(i)で得られるλ値で1より大き
く70未満の範囲で種々変更可能である。この立体規則
的な交互構造は結晶可能な構造であるので、本発明に好
適に用いられるエチレン−スチレンランダム共重合体
は、スチレンの含量により、あるいは適当な方法で結晶
化度を制御することにより、結晶性、非結晶性、部分的
に結晶構造を有するポリマーという多様な特性を与える
ことが可能である。λ値が70未満であることは、結晶
性ポリマーでありながら、有意の靭性、透明性を与える
ために、また、部分的に結晶性のポリマーとなるため
に、あるいは、非結晶性のポリマーとなるために重要で
ある。
【0074】以上、本発明に用いられるα−オレフィン
−芳香族ビニル化合物ランダム共重合体の代表例とし
て、エチレン−スチレンランダム共重合体について説明
した。しかし、上記の説明は、本発明に好適に用いられ
るα−オレフィン−芳香族ビニル化合物ランダム共重合
体全般に適用される。
【0075】本発明に用いられるα−オレフィン−芳香
族ビニル化合物ランダム共重合体は、好ましくは2個以
上の芳香族ビニル化合物のユニットのヘッド−テイル連
鎖構造を有し、この様な連鎖構造をもたない共重合体に
比較して、初期弾性率、破断強度の値が高い。また、芳
香族ビニル化合物とα−オレフィンの高い交互立体規則
性を有し、立体規則性の低いα−オレフィン−芳香族ビ
ニル化合物ランダム共重合体に比較して、初期弾性率、
破断強度、伸び、耐薬品性に優れる。
【0076】本発明に用いられる好ましいα−オレフィ
ン−芳香族ビニル化合物ランダム共重合体は、従来の立
体規則性を有さずまた芳香族ビニル化合物連鎖も有しな
いα−オレフィン−芳香族ビニル化合物ランダム共重合
体に比べて、それぞれの芳香族ビニル化合物含量の領
域、種々の結晶化度において、初期引張弾性率、堅さ、
破断強度、耐薬品性等の性能が向上し、新規結晶性樹
脂、熱可塑性エラストマー、透明軟質樹脂として特徴あ
る物性を示す。さらに、芳香族ビニル化合物含量を変更
することで、ガラス転移点を広い範囲で変更することが
可能である。
【0077】本発明に用いられるα−オレフィン−芳香
族ビニル化合物ランダム共重合体のうち特に、芳香族ビ
ニル化合物含量が50モル%より高い、主に芳香族ビニ
ル化合物ユニットの連鎖構造と芳香族ビニル化合物ユニ
ットとα−オレフィンユニットの交互構造から構成され
る共重合体は、透明性が高く、ガラス転移温度が高く、
α−オレフィンの連鎖が少ないか、非常に少なく、初期
引張弾性率が高く、良好なプラスチックとしての物性を
示すことが可能である。また、交互構造及び少量のα−
オレフィン連鎖が連鎖構造中に比較的均一に存在してお
り、耐衝撃性に優れ、かつ優れた靭性を示す。α−オレ
フィン−芳香族ビニル交互構造が多い芳香族ビニル化合
物含量領域では交互構造の立体規則性により結晶性を有
し、部分的に結晶構造を有する共重合体であり、ガラス
転移温度付近及びそれ以上の温度で熱可塑性エラストマ
ーとしての物性を示す。さらに、芳香族ビニル化合物連
鎖構造は、アイソタクティクの立体規則性を有するため
結晶可能であり、一般的な結晶化処置により結晶化可能
である。
【0078】本発明に好適に用いられるα−オレフィン
芳香族ビニル化合物ランダム共重合体は、およそ10モ
ル%以上の芳香族ビニル化合物含領域において、従来の
立体規則性を有することがなくまた芳香族ビニル化合物
連鎖も有しないα−オレフィン−芳香族ビニル化合物疑
似ランダム共重合体に比べて、高い融点(DSCによ
る)を有する。
【0079】結晶化度を高める手段としては、アニーリ
ング、核剤の添加、低いTgのポリマー(ワックス等)
とのアロイ化等の手段をとることが可能である。
【0080】本発明に用いられるα−オレフィン−芳香
族ビニル化合物ランダム共重合体は、必ずしも芳香族ビ
ニル化合物とα−オレフィンのみからなる共重合体であ
る必要はなく、本発明で規定する範囲内にあれば他のモ
ノマーが共重合されていても差し支えない。共重合され
る他のモノマーとしては、α−オレフィン芳香族ビニル
化合物ランダム共重合体を構成する芳香族ビニル化合物
およびα−オレフィンとして既に説明した以外のモノマ
ー、具体的にはプロピレン等の炭素数3から20までの
α−オレフィン、ブタジエン、1,4−ヘキサジエン、
1,5−ヘキサジエン、エチリデンノルボルネン、ビニ
ルシクロヘキセン等のジエン化合物を例示することがで
きる。またこれらモノマーは2種類以上併用してもよ
い。なお、これら他のモノマー量は、本発明の好ましい
構造及び立体規則性が維持される範囲内に留めることが
好ましい。
【0081】また重合条件等によっては、芳香族ビニル
化合物が熱、ラジカル、またはカチオン重合したアタク
ティクホモポリマーが少量含まれる場合があるが、その
量は全体の10重量%以下である。このようなホモポリ
マーは溶媒抽出により除去できるが、物性上特に問題が
なければこれを含んだまま使用することもできる。さら
に物性改善を目的とし、スチレン含量の異なる本発明に
用いられるα−オレフィン−芳香族ビニル化合物ランダ
ム共重合体同士のブレンド物も利用可能である。また、
本発明に用いられるα−オレフィン−芳香族ビニル化合
物ランダム共重合体はグラフト、水素化、官能基の付与
等の変性も可能である。
【0082】本発明はPPE、またはPPEとスチレン
系樹脂と、α−オレフィン−芳香族ビニル化合物ランダ
ム共重合体とを含んでなるPPE樹脂組成物である。各
成分の配合割合はPPE:スチレン系樹脂が重量比で
1:99〜100:0であり、かつPPEとスチレン系
樹脂の和:α−オレフィン−芳香族ビニル化合物ランダ
ム共重合体が重量比で95:5〜60:40である。各
成分の配合割合がこの範囲外であると、耐衝撃性、表面
硬度、引っ張り伸び率およびメルトフロー特性のバラン
スに欠けるものとなり好ましくない。
【0083】本発明の樹脂組成物を得るために用いる方
法は、それが効果的な分散と混合を可能とするものであ
ればその方法に特に制限はなく、公知の手法を用いるこ
とができる。例えば、単軸押出機、2軸押出機、バンバ
リーミキサー、プラストミル、コニーダー、加熱ロール
などで溶融混合を行うことができる。溶融混練を行う前
にヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、スーパーミ
キサー、タンブラーなどで各原料を均一に混合しておく
ことも可能である。更に溶融状態の重合体に原材料を混
合後、溶剤を除去する方法も使用可能である。また、α
−オレフィン−芳香族ビニル化合物ランダム共重合体を
PPE/ポリスチレン混合物に添加してもよい。
【0084】組成物の形態としてはフィルム状、ブロッ
ク状、ペレット状、シート状、ストランド状などを挙げ
ることができる。
【0085】本発明の樹脂組成物を溶融混合して得る場
合、溶融混練温度に特に制限はないが、150〜300
℃が好ましく190〜270℃が特に好ましい。
【0086】本発明では目的に応じて、充填剤、安定
剤、老化防止剤、耐光性向上剤、紫外線吸収剤、可塑
剤、軟化剤、滑剤、加工助剤、着色剤、顔料、帯電防止
剤、難燃剤、防曇剤、ブロッキング防止剤、結晶核剤、
発泡剤等を添加することができる。これらは単独または
複数を組み合わせて使用可能である。
【0087】上記のうち、安定剤、老化防止剤、耐光性
向上剤、紫外線吸収剤、滑剤、着色剤、顔料、ブロッキ
ング防止剤、結晶核剤等の添加量に特に制限はないが、
物性、経済性のバランスから添加量として5重量%以下
が実用的である。
【0088】このようにしてつくられたPPE樹脂組成
物から、本発明の成形品を得るための方法に特に制限は
無く、公知の方法を用いることができる。具体的には、
射出成形、Tダイ法、チューブラー法、インフレーショ
ン法、異型押出等の押出成形、ブロー成形、中空成形、
真空成形、圧空成形、圧縮・トランスファー成形、粉末
成形等により形状付与が可能である。必要に応じ延伸配
向を実施することもできる。また、これらの成形品をさ
らに成形加工することもできる。このような例として、
シートから各種トレーを圧空成形することなどが挙げら
れる。また、本発明の樹脂組成物の用途としては、食
品、機械、電気部品の容器、文具、OA機器、家電製
品、自動車部品、包装容器、やチューブ、ホース、フィ
ルム、シートなどが挙げられる。
【0089】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明をさらに説明す
るが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。
【0090】最初に、後記各参考例で得られたエチレン
−スチレンランダム共重合体の分析方法について説明す
る。
【0091】13C−NMRスペクトル 機器;日本電子社製α−500。 溶媒;重クロロホルムまたは重1,1,2,2−テト
ラクロロエタン。 基準試料;TMS。 方法;先ずTMSを基準としてテトラクロロエタンの
3重線13C−NMRピークの中心ピークのシフト値を
決め、次いで共重合体の各ピークシフト値を、テトラク
ロロエタンの3重線中心ピークを基準として算出した。
テトラクロロエタンの3重線中心ピークのシフト値は7
3.89ppmであった。ピーク面積の定量を行う13
C−NMRスペクトル測定は、NOE(Nuclear Overha
user Effect)を消去させたプロトンゲートデカップリン
グ法により、パルス幅は45°パルスを用い、繰り返し
時間5秒を標準として行った。ちなみに、同一条件で、
但し繰り返し時間を1.5秒に変更して測定し、共重合
体のピーク面積定量値は、繰り返し時間5秒の場合と測
定誤差範囲内で一致することを確認した。
【0092】エチレン−スチレンランダム共重合体中の
スチレン含量(1H−NMR法) 機器;日本電子社製α−500及びBRUCKER社
製AC−250。 溶媒;重クロロホルムまたは、重1,1,2,2−テ
トラクロロエタン。 基準試料;TMS。 方法;フェニル基プロトン由来のピーク(6.5〜
7.5ppm)とアルキル基由来のプロトンピーク
(0.8〜3ppm)の強度比較で行った。
【0093】参考例中のエチレン−スチレンランダム共
重合体の分子量 機器;ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GP
C)、東ソー社製HLC−8020。(但し、室温でT
HFに不溶な共重合体は、センシュウ科学社製GPC−
7100を使用。) 溶媒;テトラヒドロフラン(THF)、(但し、室温
でTHFに不溶な共重合 体は、1,2,4−トリクロロベンゼンを使用。) 基準試料;標準ポリスチレン。 方法;GPCにより、標準ポリスチレン換算の重量平
均分子量として求めた。
【0094】DSC(示差走査熱量)測定 〔ガラス転
移点、融点を参考値として示す。〕 機器;セイコー電子社製DSC200 方法;N2気流下昇温速度10℃/minで測定し
た。
【0095】樹脂組成物の物性評価は以下の方法で行っ
た。引張弾性率、引張破断伸び、引張破断点荷重は1m
m厚の2号ダンベルを用いて、JIS K−7113プ
ラスチックの引張試験方法に準じて求めた。
【0096】耐衝撃性はノッチ入り1/4インチバーを
成形し23℃においてJIS K−7110硬質プラス
チックアイゾット衝撃試験方法に準じて求めた。
【0097】表面硬度はJIS K−7215プラスチ
ックのデュロメーター硬さ試験法に準じてタイプDのデ
ュロメーター硬度をもとめた。
【0098】MFRはJIS K−7210熱可塑性プ
ラスチックの流れ試験方法に準じて測定した。測定温度
230℃、試験荷重5kgfで行った。
【0099】つぎに参考例として、実施例に用いた各種
化合物、触媒、助触媒の合成例(製造例)を説明する。
【0100】参考例−1 遷移金属化合物 rac−ジメチルメチレンビス(4,
5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド
(略記、rac{BInd−C(Me)2−BInd}
ZrCl2)の合成:Organometallic
s,13,964(1994)に従って、以下(1)〜
(3)の順序で合成した。
【0101】(1)前駆体化合物 1,1−イソプロピ
リデン−4,5−ベンゾインデンの合成 Can.J.Chem.62,1751(1984)に
記載されている6,6−ジフェニルフルベンの合成を参
考に行った。ただし、出発原料はベンゾフェノンの代わ
りにアセトンを、シクロペンタジエンの代わりに4,5
−ベンゾインデンを用いた。
【0102】(2)前駆体化合物 イソプロピリデンビ
ス4,5−ベンゾ−1−インデンの合成 Ar雰囲気下、21mmolの4,5−ベンゾインデン
を70mlのTHFに溶解し、0℃で、当量のBuLi
を加え、3時間攪拌した。前記の1,1−イソプロピリ
デン−4,5−ベンゾインデン21mmolを溶解した
THFを加え、室温で一晩攪拌した。水100ml、ジ
エチルエーテル150mlを加え振盪し、有機層を分
離、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒
を減圧下、留去した。得られた黄色固体をヘキサンで洗
浄、乾燥しイソプロピリデンビス4,5−ベンゾ−1−
インデンを3.6g得た。収率は46%であった。 1H−NMRスペクトル測定により、7.2〜8.0p
pm(m、12H)、6.65ppm(2H)、3.7
5ppm(4H)、1.84ppm(6H)の位置にピ
ークを有する。測定は、TMSを基準としCDCl3を
溶媒として行なった。
【0103】(3)遷移金属化合物 rac−ジメチル
メチレンビス(4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジル
コニウムジクロリドの合成 Ar雰囲気下、7.6mmolの前記イソプロピリデン
ビス4,5−ベンゾ−1−インデンと7.2mmolの
ジルコニウムテトラキスジメチルアミド、{Zr(NM
e2)4}をトルエン50mlとともに仕込み、130
℃で10時間攪拌した。減圧下、トルエンを留去し、塩
化メチレン100mlを加え、−78℃に冷却した。ジ
メチルアミン塩酸塩14.4mmolをゆっくり加え室
温にゆっくり昇温し、2時間攪拌した。溶媒を留去後、
得られた固体をペンタン、続いて少量のTHFで洗浄
し、下記の式[化22]で表される黄燈色のrac−ジ
メチルメチレンビス(4,5−ベンゾ−1−インデニ
ル)ジルコニウムジクロリドを0.84g得た。収率は
21%であった。
【0104】
【化22】
【0105】上式中、Meはメチル基を、BzIndは
ベンゾインデニル基をあらわす。
【0106】1H−NMRスペクトル測定により、8.
01ppm(m、2H)、7.75ppm(m、2
H)、7.69ppm(d、2H)、7.48〜7.5
8ppm(m、4H)、7.38ppm(d、2H)、
7.19ppm(d、2H)、6.26ppm(d、2
H)、2.42ppm(s、6H)の位置にピークを有
する。測定は、TMSを基準としCDCl3を溶媒とし
て行なった。元素分析は、元素分析装置1108型(イ
タリア、ファイソンズ社製)を用いて行い、C63.8
6%、H3.98%の結果を得た。なお、理論値はC6
5.39%、H4.16%である。
【0107】参考例−2 エチレン−スチレンランダム共重合体の合成: 参考例−2−; P−1の合成 容量150L、攪拌機及び加熱冷却用ジャケット付きの
重合缶を用いて重合を行った。脱水したシクロヘキサン
36Lとスチレン36Lを仕込み、内温50℃に加熱攪
拌した。トリイソブチルアルミニウム84mmol、メ
チルアルモキサン(東ソーアクゾ社製、MMAO−3
A)をAl基準で840mmol加え、直ちにエチレン
を導入し、圧力0.5MPaで安定した後に、重合缶上
に設置した触媒タンクから、前記合成例で得た触媒、r
ac−ジメチルメチレンビス(4,5−ベンゾ−1−イ
ンデニル)ジルコニウムジクロライドを84μmol、
トリイソブチルアルミニウム2mmolを溶かしたトル
エン溶液約100mLを重合缶に加えた。エチレン圧を
1.0MPaに維持しながら3時間重合を実施した。重
合終了後、得られた重合液を脱気した後、以下のように
クラムフォーミング法で処理し、ポリマーを回収した。
重合液を、激しく攪拌した分散剤を含む150Lの85
℃の加熱水中に1時間かけて投入した。その後97℃に
昇温し1時間20分攪拌した後に、クラムを含む熱水を
冷水中に投入しクラムを回収した。クラムを50℃で風
乾し、その後60℃で真空脱気することで数mm程度の
大きさのクラム形状の良好なポリマー(P−1)を得
た。
【0108】参考例−2−; P−2の合成 触媒として、前記合成例で得た触媒rac−ジメチルメ
チレンビス(4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコ
ニウムジクロライドを用い、助触媒としてメチルアルモ
キサン(東ソーアクゾ社製、PMAO−S)を用い、表
1に示す条件で実施例1と同様に重合し、その後実施例
1と同様に後処理を行い、ポリマー(P−2)を得た。
【0109】参考例−2−; P−3の合成 触媒として、前記合成例で得た触媒rac−ジメチルメ
チレンビス(4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコ
ニウムジクロライドを用い、表1に示す条件で実施例2
と同様に重合して、その後実施例1と同様に後処理を行
い、ポリマー(P−3)を得た。
【0110】得られたエチレン−スチレンランダム共重
合体P1〜P3の分析値を表2に示した。
【0111】
【表1】
【0112】
【表2】
【0113】実施例1〜3、比較例1、2 市販のポリフェニレンエーテル樹脂(固有粘度0.4
1、数平均分子量16000、重量平均分子量3900
0)とポリスチレン樹脂(電気化学工業(株)社製デン
カスチロールGP−1)、および参考例2のエチレン−
スチレンランダム共重合体(P1、P2、P3)を繰り
返し重合を行って得たエチレン−スチレンランダム共重
合体(A1,A2,A3)、もしくはスチレン−ブタジ
エン−スチレンブロック共重合体の水添化合物(シェル
社製KRATON G−1652)とを表3の配合比で
30mmφ2軸押出機で250℃で溶融混練した。得ら
れたPPE樹脂組成物の物性評価を行い、その結果を表
3に示した。本発明の実施例はアイゾッド衝撃強度が1
00J/m以上であり、引張破断伸びが50%以上であ
り、かつ表面硬度の低下が少ないものであり、一方比較
例は比較例1ではアイゾッド衝撃強度が100J/m以
下であり、引張破断伸びが50%以下である。比較例2
では引張破断伸びが50%以下であり、表面硬度の低下
が大きくいずれも実施例に劣るものであった。
【0114】
【表3】
【0115】
【発明の効果】本発明のポリフェニレンエーテル樹脂組
成物は、耐衝撃性、引っ張り伸び性、表面硬度に優れ、
しかも加工性の良好な樹脂組成物である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA15 AA20 AA21 AA22 AA51 AA76 AA80 AF23 AH05 AH07 AH12 BB03 BB05 BB06 BB09 BC01 4J002 BB103 BB113 BB173 BC013 BC03X BC043 BC083 BC093 BC113 BN14X CH07W GG01

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリフェニレンエーテル、または
    ポリフェニレンエーテルとスチレン系樹脂と、α−オレ
    フィン−芳香族ビニル化合物ランダム共重合体とを含ん
    でなるポリフェニレンエーテル樹脂組成物であって、
    (B)ポリフェニレンエーテル:スチレン系樹脂が重量
    比で1:99〜100:0であり、かつ(C)ポリフェ
    ニレンエーテルとスチレン系樹脂の和:α−オレフィン
    −芳香族ビニル化合物ランダム共重合体が重量比で9
    5:5〜60:40であることを特徴とする該ポリフェ
    ニレンエーテル樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 α−オレフィン−芳香族ビニル化合物ラ
    ンダム共重合体が2個以上の芳香族ビニル化合物ユニッ
    トのヘッド−テイルの連鎖構造を有するα−オレフィン
    −芳香族ビニル化合物ランダム共重合体であることを特
    徴とする請求項1記載のポリフェニレンエーテル樹脂組
    成物。
  3. 【請求項3】 α−オレフィン−芳香族ビニル化合物ラ
    ンダム共重合体が2個以上の芳香族ビニル化合物ユニッ
    トのヘッド−テイルの連鎖構造を有するエチレン−芳香
    族ビニル化合物ランダム共重合体であることを特徴とす
    る請求項1または請求項2記載のポリフェニレンエーテ
    ル樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 α−オレフィン−芳香族ビニル化合物ラ
    ンダム共重合体がその構造中に含まれる下記の一般式
    [化1]で示される芳香族ビニル化合物とエチレンの交
    互連鎖構造のフェニル基の立体規則性がアイソタクティ
    ックダイアッド分率mで0.75より大きいことを特徴
    とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリフェニ
    レンエーテル樹脂組成物。 【化1】 (式中、Phは芳香族基、xは繰り返し単位数で2以上
    の整数を示す。)
  5. 【請求項5】 α−オレフィン−芳香族ビニル化合物ラ
    ンダム共重合体が下記の式(i)で与えられる交互構造
    指数λが70より小さく、1より大きいことを特徴とす
    る請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリフェニレン
    エーテル樹脂組成物。 λ=A3/A2×100 ・・・・ 式(i) ここでA3は、13C−NMR測定により得られる、下
    記の一般式[化2]で示されるエチレン−芳香族ビニル
    化合物交互構造に由来する3種類のピークa、b、cの
    面積の総和である。また、A2はTMSを基準とした1
    3C−NMRにより0〜50ppmの範囲に観測される
    主鎖メチレン及び主鎖メチン炭素に由来するピークの面
    積の総和である。 【化2】 (式中、Phは芳香族基、xは繰り返し単位数で2以上
    の整数を示す。)
  6. 【請求項6】 α−オレフィン−芳香族ビニル化合物ラ
    ンダム共重合体が、TMSを基準とした13C−NMR
    測定によって40〜41ppm及び/または42〜44
    ppmに現れるピークにより帰属される芳香族ビニル化
    合物ユニットの連鎖構造を有するエチレン−芳香族ビニ
    ル化合物ランダム共重合体であることを特徴とする請求
    項1〜5のいずれか一項に記載のポリフェニレンエーテ
    ル樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 α−オレフィン−芳香族ビニル化合物ラ
    ンダム共重合体が、芳香族ビニル化合物ユニットの連鎖
    構造の立体規則性がアイソタクティクであるエチレン−
    芳香族ビニル化合物ランダム共重合体であることを特徴
    とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のポリフェニ
    レンエーテル樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 α−オレフィン−芳香族ビニル化合物ラ
    ンダム共重合体が下記の一般式[化3]で表される重合
    用遷移金属化合物と助触媒から構成される触媒により製
    造されるα−オレフィン−芳香族ビニル化合物ランダム
    共重合体であることを特徴とする請求項1〜7のいずれ
    か一項に記載のポリフェニレンエーテル樹脂組成物。 【化3】 (式中Aは非置換もしくは置換インデニル基、非置換も
    しくは置換ベンゾインデニル基、または非置換もしくは
    置換シクロペンタフェナンスリル基である。Bは置換シ
    クロペンタジエニル基、非置換もしくは置換インデニル
    基、非置換もしくは置換ベンゾインデニル基、非置換も
    しくは置換シクロペンタフェナンスリル基、または非置
    換もしくは置換フルオレニル基である。A、Bが共に非
    置換もしくは置換インデニル基、非置換もしくは置換ベ
    ンゾインデニル基、または非置換もしくは置換シクロペ
    ンタフェナンスリル基である場合には、両者は同一でも
    異なっていてもよい。YはA、Bと結合を有し、置換基
    として水素または炭素数1〜15の炭化水素基を有する
    メチレン基またはシリレン基である。これらの置換基は
    互いに異なっていても同一でもよい。またYは環状構造
    を有していてもよい。Xは、水素、ハロゲン、アルキル
    基、アリール基、シリル基、アルコキシ基、またはジア
    ルキルアミド基である。Mは周期律表第IV属金属であ
    る。)
  9. 【請求項9】 温度23℃でのノッチ付アイゾッド衝撃
    強さが100J/m以上であることを特徴とする請求項
    1〜8のいずれか一項に記載のポリフェニレンエーテル
    樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 ポリフェニレンエーテルが下記一般式
    [化4]で示される反復単位を有するポリフェニレンエ
    ーテルであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか
    一項に記載のポリフェニレンエーテル樹脂組成物。 【化4】 (式中、Q1、Q2、Q3およびQ4は独立して水素、
    炭化水素基、ハロゲン原子とフェノール核との間に少な
    くとも2個の炭素原子を有するハロ炭化水素基、ハイド
    ロカルボノキシ基および、ハロゲン原子とフェノール核
    との間に少なくとも2個の炭素原子を有するハロハイド
    ロカルボノキシ基よりなる群から選択され、さらにQ
    2、Q3およびQ4はハロゲンとすることもでき、ただ
    しQ2、Q3もしくはQ4がハロゲンであればQ1およ
    びQ2は好ましくは第三級炭素原子を含まず、nはモノ
    マー残基の合計数を示し少なくとも50以上の整数であ
    る。)
  11. 【請求項11】 スチレン系樹脂がポリスチレンまたは
    ゴム改質ポリスチレンであることを特徴とする請求項1
    〜10のいずれか一項に記載のポリフェニレンエーテル
    樹脂組成物。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11のいずれか1項に記載
    のポリフェニレンエーテル樹脂組成物を成形してなるこ
    とを特徴とする成形品。
  13. 【請求項13】 成形品が押出成形、射出成形、圧縮成
    形、ブロー成形または回転成形で得られることを特徴と
    する請求項12記載の成形品。
  14. 【請求項14】 成形品がフィルムまたはシートである
    ことを特徴とする請求項12または13記載の成形品。
  15. 【請求項15】 成形品が包装容器であることを特徴と
    する請求項12または13記載の成形品。
  16. 【請求項16】 請求項14に記載のフィルムまたはシ
    ートをさらに成形してなることを特徴とする包装容器。
JP37445798A 1998-12-28 1998-12-28 ポリフェニレンエ―テル樹脂組成物 Pending JP2000198918A (ja)

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