JPWO2002073203A1 - 全血測定法 - Google Patents

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Abstract

全血を含む試料とに、不溶性担体に担持され当該試料中に含まれる被検物質に特異的に結合する第1の物質、および前記被検物質に特異的に結合する第2の物質とを含む反応系を形成させ、被検物質と第1および第2の物質とを反応させる反応工程、及び、形成された反応生成物を測定する測定工程を含む被検物質の測定法において、(1)該反応工程は血球を破壊しない状態で行われ、かつ、(2)少なくとも該反応工程は、溶血を起こさず、かつ、被検物質とそれに特異的に結合する第1および第2の物質との反応を阻害せず、反応系中に存在する成分によって引き起こされる反応系への影響を防止しうる充分量の界面活性剤の存在下で行う。

Description

技術分野
本発明は、全血を試料とし、全血中に含まれる特定成分を分析するための方法に関するものである。
背景技術
血液中の特定成分、例えば抗原、抗体、蛋白質、内分泌物質等を測定することは臨床上きわめて重要である。一般的に血液試料としては、血漿または血清を用いることが多いが、このとき溶血を避けるため極力速やかに全血を血清・血漿分離するのが通常である。これは、試料中に血球成分が存在したり溶血を生じると、例えば免疫検査領域の場合、溶血における光学系への影響や、血球内部成分による免疫反応の阻害、血球細胞膜成分による固相として用いた不溶性担体の凝集、吸着等の妨害が生ずるからである。したがって、通常の臨床検査では、採取した全血をまず遠心分離して血球を除去し、得られる血漿または血清を分析試料とするのが通例であった。
しかし、血球を除去するためには遠心分離機等の専用の装置が必要であり、また手間がかかるので、そのような設備を持たない開業医や、時間的余裕のない緊急検査では、全血をそのまま測定試料として用いることが望ましい。
以上の要求を満たすため、血清・血漿分離を行うことなく、全血そのものを測定する種々の方法が既に提案されている。免疫測定法については、第一に血球を故意かつ強制的に溶血させて測定する方法として、ホモジニアスアッセイ(B/F分離を必要としない方法)のラテックス凝集法を用いた方法(特開平10−48214)が報告されている。次に、血球を溶血させずに測定する方法では、ホモジニアスアッセイのラテックス散乱光を用いた方法(Clinical Chemistry,Vol.43,1764−1770(1997))、ヘテロジニアスアッセイ(B/F分離を必要とする方法)の固相としてプラスチックキュベットを用いた方法(特開平6−265554)、及びポリスチレンビーズや磁性粒子を固相として用いた方法(特表2000−508075、WO96/04558)が報告されている。
しかし、これらの方法を用いても、全血を試料として用いた簡便かつ高感度な測定法は未だ確立されているとは言えなかった。第一に、いくつかのホモジニアスアッセイを用いた免疫測定法が簡便な方法として報告されているが、臨床検査等においては被検物質が血液中に含まれる極微物質であることも多く、一般的には原理的に高感度測定が可能なヘテロジニアスアッセイを用いて全血の測定を行うことがより強く求められている。第二に、ヘテロジニアスアッセイにおいては、B/F分離の簡便性から磁性粒子等の不溶性担体が固相として多用されているが、不溶性担体が、直径ミリメートル単位のビーズやプラスチックプレートのように不溶性担体同士での凝集が起こらない大きさの場合には問題ないが、磁性粒子のような微粒子である場合には、特に血球の影響を受けやすくなる。例えば、溶血が起こると、血球内部から反応系へ流出するヘモグロビンや細胞核由来物質等の阻害物質によって不溶性担体の非特異的凝集が起こったり、免疫反応の低下を引き起こして測定に大きな影響を及ぼすことがある。また、溶血していない新鮮な全血を試料として用いても、血球が存在していると、血球細胞膜表面物質等によって不溶性担体が反応槽やピペットチップ内壁に吸着しやすくなり、正確に測定できないという弊害が生じることもあった。
また、前記のような全血の測定を迅速、簡便に行うために、自動測定用の装置やカートリッジが繁用されているが、このような自動測定の各工程においても同様の問題が生じる。すなわち、全血中の血球成分や測定に用いられる不溶性担体は時間が経つと沈降してくるので、測定前に全血を含む試料を良く攪拌して血球成分を均一にしておいたり、反応工程もしくは測定工程においては試料と不溶性担体、試薬等を良く攪拌する工程が必須である。このような攪拌工程においては、血球に強い力が加わり、血球が破壊されて非常に溶血しやすくなる。さらに、各工程に従って試料を順次目的の反応槽へ移行させる場合には、各工程ごとに吸引・吐出の操作が行われることから、血球に強い力が加わって溶血しやすく、また、非特異的な吸着や凝集が起こりやすくなるため、測定誤差を生じることが多い。
近年、緊急検査や医師・看護婦が手軽に行える検査として注目されているポイント・オブ・ケアー・テスティング(POCT)の分野においても、前記のような自動測定用装置やカートリッジが多用されており、全血をそのまま用いてこのような機器による測定を行っても正確な測定結果を得られる測定法の開発が必要とされていた。
発明の開示
本発明は、全血をそのまま試料として使用し、その全血中の被検物質を迅速、簡便、かつ高感度で測定する手段を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題に鑑みて検討を重ねた結果、全血を含む試料を用いた該試料中に含まれる被検物質の測定法において、界面活性剤の存在下で、血球を破壊しない状態で反応を行うことにより、遠心分離等で血清・血漿分離しなくても簡便・短時間で高感度の測定が行えることを見いだした。
すなわち本発明によれば、全血を含む試料と、不溶性担体に担持され当該試料中に含まれる被検物質に特異的に結合する第1の物質、および前記被検物質に特異的に結合する第2の物質とを含む反応系を形成させ、被検物質と第1および第2の物質とを反応させる反応工程、形成された反応生成物を測定する測定工程を含む被検物質の測定法であって、(1)該反応工程は血球を破壊しない状態で行われ、かつ、(2)少なくとも該反応工程は、溶血を起こさず、かつ、被検物質とそれに特異的に結合する第1および第2の物質との反応を阻害せず、反応系中に存在する成分によって引き起こされる反応系への影響を防止しうる充分量の界面活性剤の存在下で行われることを特徴とする方法が提供される。
また、本発明の別の態様は、全血中の被検物質の測定方法であって、
(1)全血に、全血処理液を混合して、全血を希釈する希釈工程、
(2)希釈された全血に、不溶性担体に担持され、かつ、前記被検物質に特異的に結合する第1の物質を添加して反応させ、反応系中に第1の反応生成物を形成させる第1の反応工程、
(3)第1の反応工程で形成された第1の反応生成物を反応系から分離する第1の分離工程、
(4)分離された第1の反応生成物に、前記被検物質に特異的に結合する第2の物質を添加して反応させ、反応系中に第2の反応生成物を形成させる第2の反応工程、
(5)第2の反応工程で形成された第2の反応生成物を反応系から分離する第2の分離工程、及び
(6)分離された第2の反応生成物の量を測定する測定工程
を含み、
全血処理液は、全血と混合したときに溶血を起こさず、かつ、被検物質と第1および第2の物質との反応を阻害せず、各工程において反応系中に存在する成分によって引き起こされる反応系への影響を防止しうる充分量の界面活性剤を含有することを特徴とする方法である。
また、別の観点からは、本発明の測定法を行うための試薬キットが提供される。同試薬キットの一態様は、全血中の被検物質を測定するための試薬キットであって、不溶性担体に担持され前記被検物質に特異的に結合する第1の物質と、前記被検物質に特異的に結合する第2の物質と、全血と混合したときに溶血を起こさず、かつ、被検物質と第1の物質および第2の物質との反応を阻害しない界面活性剤とを含む。
以下、本発明につき詳細に説明する。
本発明の測定法は、全血を含む試料中の被検物質の測定法である。
「全血を含む試料」とは、被験者から採取された全血そのもの、もしくは、該全血に何らかの処理液(以下、これを「全血処理液」と称することがある)等を混合したもの等を意味する。「全血」とは、被検物質を含むか又は含む可能性があるとして被験者から採取されたものであって、好ましくは採取後3日以内、より好ましくは24時間以内、さらに好ましくは採取直後から12時間以内の新鮮血が用いられる。採血は、公知の方法に従って、EDTA、ヘパリン等の血液凝固防止剤で処理された採血管等を用いて行えばよい。保存は、好ましくは冷蔵保存、より好ましくは4〜0℃で行われる。
被検物質としては、全血中に含まれるものであって、それと特異的に結合して反応生成物を形成する物質が存在するものであれば特に制限されない。例えば、被検物質とこれに特異的に結合する物質の組み合わせとしては、抗原と抗体、抗体と抗原、蛋白質とリガンド、糖鎖とレクチン等が挙げられ、特に好ましくは、抗原と抗体、もしくは、抗体と抗原である。このように本発明において「特異的に結合する」とは、生化学的に特異的に結合して反応生成物を形成することを意味する。被検物質の具体例としては、B型肝炎ウィルス表面抗原(HBsAg)、C型肝炎ウィルス(HCV)抗体および抗原、ヒト免疫不全ウィルス(HIV)抗体、ヒトT細胞白血病ウィルス−1(HTLV−1)抗体、梅毒トレポネーマ(TP)抗体等が挙げられる。また、各種心筋マーカー(クレアチンキナーゼ(CKMB)、ミオグロビン、トロポニン)、各種ホルモン類、血清蛋白等が挙げられる。
また、本発明の測定法は、不溶性担体に担持され被検物質に特異的に結合する第1の物質と、該被検物質に特異的に結合する第2の物質とを用いるヘテロジニアスアッセイである。このような方法としては、前記全血を含む試料中の被検物質と第1および第2の物質を反応させる反応工程と、形成された反応生成物を測定する測定工程を含んでいるものであればいかなる方法でもよい。
具体的には、前記試料と、不溶性担体に担持され被検物質に特異的に結合する第1の物質、および該被検物質に結合する第2の物質とを含む反応系を形成させ、被検物質と第1および第2の物質とを反応させる。第1および第2の物質は、被検物質に同時に反応させてもよいし、それぞれ順に反応させてもよいが、順に反応させることが好ましい。前者の態様では、例えば、試料に第1の物質と第2の物質を添加する。また、後者の態様では、例えば、試料に第1の物質を添加して反応させ、第1の反応生成物を形成させる第1の反応工程と、第1の反応生成物に第2の物質を添加して反応させ、第2の反応生成物を形成させる第2の反応工程との2つの反応工程からなる。本発明において、「試料と第1の物質及び第2の物質とを含む反応系を形成させる」とは、このように、3者を同時に反応させる態様(すなわち1つの反応工程からなる)と、それぞれ順に反応させる態様(すなわち2つの反応工程をからなる)とを含む。
被検物質と第1の物質を反応させて第1の反応生成物を形成させる第1の反応工程の後には、B/F分離(第1の分離工程)を行うことがより好ましい。さらに、B/F分離された第1の反応生成物に第2の物質を反応させて第2の反応生成物を形成させる第2の反応工程の後、2度目のB/F分離(第2の分離工程)を行うことが好ましい。このような操作により、さらに高感度の測定を行うことができる。これらの各工程の条件等は、被検物質とそれと特異的に結合する物質の組み合わせに応じて適宜選択されればよい。
具体的には、例えば、抗体と抗原との反応および反応生成物の量の測定を行う場合には、全血中に含まれる抗原または抗体を、それに特異的に結合する抗体または抗原(第1の物質)を担持させた不溶性担体、および標識化されたもう一つの抗体または抗原(第2の物質)とを混合して免疫複合体を形成させ、洗浄によって未反応の抗体および抗原を除去(B/F分離)した後、不溶性担体に結合した標識化物質の量を測定することによって行うことができる。より具体的には、例えば、全血を含む試料と第1の物質を担持させた磁性粒子(不溶性担体)とを反応槽に分注、攪拌した後、所定の温度・時間で抗原抗体反応を行わせる。反応後、磁力を利用したB/F分離により未反応の物質を反応槽から排除する。次に、標識化された第2の物質を反応槽に分注し、所定の温度・時間で反応させ、再び磁力を利用したB/F分離を行って未反応の物質を排除する。最後に、生成した反応生成物中に含まれる標識化物質の量を測定すれば、被検物質量を測定することができる。
不溶性担体としては、測定に用いられる種々の溶液に実質的に不溶性のものであれば特に限定されないが、磁性粒子、ポリスチレン等の高分子またはそのラテックス、ゼラチン、リポソーム等を用いるのが好ましい。中でも、迅速簡便なB/F分離を実現する観点においては磁性粒子が特に好ましく、具体的には、例えば、四酸化三鉄(Fe)、三酸化二鉄(Fe)、種々のフェライト、鉄、マンガン、ニッケル、コバルト、クロムなどの金属、コバルト、ニッケル、マンガンなどの合金からなる微粒子等の磁性粒子が好ましく用いられる。また、これらの磁性粒子を、ポリスチレン等の高分子のラテックスや、ゼラチン、リポソーム等の内部に含まれる形で調製したり、表面に固定化したものを好ましく用いることができる。
これらの不溶性担体の粒径は、精度良くB/F分離を行うことができればいかなる大きさでもよいが、粒径が小さすぎると分離の効率が悪く、凝集し易くなり、大きすぎると沈殿し易くなる。従って、粒径の下限は、0.05μm、好ましくは0.1μm、上限は10μm、好ましくは4μm、より好ましくは2μmが適当であり、粒径の範囲はこれら上限と下限の組み合わせから選ばれる。担体の粒径の具体的範囲としては、通常、0.05〜10μm、好ましくは0.05〜4μm、より好ましくは0.1〜2μmである。
このような不溶性担体への、被検物質に特異的に結合する第1の物質の担持はそれ自体公知の通常用いられる方法により行うことができる。具体的には、例えば、化学結合法、物理吸着法等が挙げられる。
かくして調製される不溶性担体を用いた測定法におけるB/F分離は、フィルター法、二抗体法、沈降法等により行うことができるが、中でも磁性粒子の場合には、永久磁石、電磁石等で磁場を与え、磁力を利用することにより、迅速簡便に行うことができる。
本発明の測定法は、(1)前記反応工程が血球を破壊しない状態で行われ、かつ、(2)少なくとも該反応工程が、溶血を起こさず、被検物質とそれに特異的に結合する第1および第2の物質との反応を阻害せず、反応系中に存在する成分によって引き起こされる反応系への影響を防止しうる充分量の界面活性剤の存在下で行われることを特徴とする方法である。
「血球を破壊しない状態」とは、全血中の血球が破壊されずに反応工程を行うことができればいかなる状態でもよい。この状態は、血球が破壊されないか、または測定に影響を与えない程度に血球の破壊が少ない状態を意味する。血球を破壊しない状態を実現する手段としては、反応系に溶血を起こさないような界面活性剤を添加する方法、反応系の浸透圧を生理食塩水等の等張液で調整する方法、細胞核の破壊を防ぐためにマグネシウムイオン等を反応系に添加する方法等が挙げられる。また、これらを併用してもよい。
本発明において用いられる界面活性剤は、溶血を起こさず、被検物質とそれに特異的に結合する第1および第2の物質との反応を阻害せず、かつ、反応系中に存在する成分によって引き起こされる反応系への影響を防止しうる濃度および種類のものであれば、特に制限はされない。ここで、「溶血を起こさない」とは、すなわち、全血を含む試料と混合した際に溶血を引き起こさないか、または測定に影響を与えない程度に溶血が少ないことを意味する。「被検物質とそれに特異的に結合する第1および第2の物質との反応を阻害しない」とは、これらが生化学的に特異的に結合して反応生成物を形成するとを阻害しないか、又は測定に影響を与えない程度に阻害が少ないこことを意味する。また、「反応系中に存在する成分によって引き起こされる反応系への影響を防止する」とは、反応系中に存在する血球もしくはその他の成分等によって引き起こされる非特異的な凝集、反応槽やピペットチップ内壁への吸着、目的の特異的な結合以外の結合等を抑制して、反応工程におけるそれらの影響を防止することを意味する。
このようにして反応系に界面活性剤を添加することにより、測定中に生じる溶血を防ぎ、かつ、磁性粒子等の不溶性担体が反応槽やピペットチップ内壁へ非特異的に吸着することを防止し、血球成分及び血球によって引き起こされる影響を回避して正確な測定を行うことができる。
本発明においては、特にポリオキシエチレンソルビタン系またはスルホベタイン系の界面活性剤が好適に使用される。
ポリオキシエチレンソルビタン系の界面活性剤としては、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(Tween20)、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレイト(Tween80)等が挙げられ、特に溶血作用が弱いポリオキシエチレンソルビタンモノオレイト(Tween80)を用いることが望ましい。
スルホベタイン系の界面活性剤としては、ジメチルエチルアンモニウムプロパンスルフォネート、3−(1−ピリジノ)−1−プロパンスルフォネート、ジメチルベンジルアンモニウムプロパンスルフォネート、n−オクチル−N,N−ジメチル−3−アンモニオ−1−プロパンスルフォネート、n−デシル−N,N−ジメチル−3−アンモニオ−1−プロパンスルフォネート、n−ドデシル−N,N−ジメチル−3−アンモニオ−1−プロパンスルフォネート、n−テトラデシル−N,N−ジメチル−3−アンモニオ−1−プロパンスルフォネート、n−ヘキサデシル−N,N−ジメチル−3−アンモニオ−1−プロパンスルフォネート等が挙げられ、特に溶血作用が弱いジメチルエチルアンモニウムプロパンスルフォネート、3−(1−ピリジノ)−1−プロパンスルフォネート、ジメチルベンジルアンモニウムプロパンスルフォネート、n−オクチル−N,N−ジメチル−3−アンモニオ−1−プロパンスルフォネートを用いることが望ましい。
これらの界面活性剤は、試料と、試料中に含まれる被検物質と特異的に結合する第1および第2の物質とを含む反応系を形成させ、被検物質と第1および第2の物質とを反応させる反応工程の前に、前処理として全血処理液に含有させて全血と混合してもよいが、上記の界面活性剤は、被検物質とそれに特異的に結合する第1および第2の物質との反応を実質的に阻害しないので、例えば、不溶性担体に担持された第1の物質として固相化抗体溶液を用いる場合には、該溶液にあらかじめ界面活性剤を添加しておき、全血を含む試料に直接該溶液を反応させてもよい。また、該界面活性剤は、少なくとも血球が多く含まれる第1の反応工程に添加されていればよいが、不溶性担体の非特異的吸着や凝集をも抑制する効果を有することから、第2の反応工程にも添加されていることが好ましく、測定工程も含めてすべての工程において添加されていてもよい。
このような界面活性剤は、上記したような効果を有するような濃度で添加されればいかなる濃度であってもよいが、具体的には、例えば、反応工程における最終濃度が0.1〜10%、好ましくは0.5〜5%、より好ましくは0.5〜2%の範囲内となるように添加される。このような界面活性剤は、1種を単独で用いてもよく、複数種の混合物として用いてもよい。複数種を用いる場合にも、上記したような効果を有するような濃度範囲で任意に組み合わせて用いればよい。また、全血処理液に含有させて用いる場合には、該全血処理液中の界面活性剤濃度が0.1〜50%、好ましくは0.5〜30%の範囲内になるように調製して用いればよい。かくして調製された界面活性剤を含有している全血処理液と、全血との混合割合は、混合された後の全血を含む試料中の界面活性剤濃度が前記したような濃度範囲になるような比率で混合すればよい。また、混合割合は、試料中に含まれる被検物質の量を考慮して決定することが好ましく、試料中に含まれる量の少ない極微物質が測定対象である場合には、全血処理液の割合を低く設定することが好ましい。具体的には、例えば、全血と全血処理液との混合割合が、99:1〜5:95の範囲内で混合されればよい。
ここで、全血処理液としては、全血中の血球成分が溶血したり、種々の成分が変質したりしないような量もしくは性質の溶液であれば任意に選択して用いることができる。具体的には、例えば、リン酸緩衝液(Phosphate−buffered saline;PBS)、生理食塩水、生理的塩類溶液等の、生理的なpH、浸透圧、塩濃度等に調整された溶液等を用いることができる。また、そのように調整された溶液以外のものでも、血球成分やその他の成分に影響を与えないような程度の量であれば混合することができる。ただし、ここで、被検物質が全血中にごく微量にしか含まれていない物質である場合には、全血そのもの、もしくは全血処理液の混合割合が低いものを用いて測定を行うことが好ましい。
第2の物質は、標識化されていることが好ましい。標識化物質としては、例えば、酵素、発光物質、蛍光物質、放射性同位元素、発色物質、各種着色粒子等を挙げることができるが、中でも酵素が好ましく用いられる。酵素化学発光法(CLEIA)でよく用いられている酵素としては、アルカリホスファターゼ、ペルオキシダーゼ、ガラクトシダーゼ、グルコオキシダーゼ等が挙げられる。これらの酵素の基質としては、それぞれ各酵素に対応したものを選択して用いればよいが、例えば、アルカリホスファターゼに対してはアダマンチルメトキシフェニルホスホリルジオキシセタン(AMPPD)、ペルオキシダーゼに対してはルミノール/過酸化物、ガラクトシダーゼに対してはアダマンチルメトキシフェニルβ−D−ガラクトシルジオキシセタン(AMPGD)を用いることができる。
反応生成物の測定方法としては、それ自体公知の通常用いられる方法をいずれも用いることができるが、例えば、前記のように標識化された第2の物質を用いる場合には、反応生成物中の標識化物質の量を測定することにより簡便に行うことができる。例えば、酵素化学発光法(CLEIA)を用いた場合には、反応生成物中の標識化物質の発光量は、光電子倍増管(PMT)等により測定することができる。
すなわち、本発明において「反応生成物を測定する」とは、反応生成物自体の量を直接測定するだけでなく、反応生成物の量に定量的に関連した物質の量を測定することも包含する。このようにして測定された反応生成物の量から検体中の被測定成分の量を算出することができる。また、本発明における反応生成物の測定には、反応生成物の有無を判定する定性的な測定も包含される。
また、全血を用いて測定を行う場合には、一般に測定後ヘマトクリット補正を行う必要があるとされているが、殆どの試料の場合、ヘマトクリット値はほぼ40〜50%になる。また、測定項目が感染症のように陽性か陰性を判定する定性測定の場合、ヘマトクリット補正はさほど重要ではないので、検体毎にヘマトクリット値を測定しなくても実用上問題ない。もちろん、ヘマトクリット値が得られる場合には、ヘマトクリット補正[測定結果×100/(100−ヘマトクリット値(%))]を行うことによって、より精度の高い測定結果を得ることができる。
本発明の試薬キットは、全血中の被検物質を測定するための試薬キットであって、不溶性担体に担持され前記被検物質に特異的に結合する第1の物質と、前記被検物質に特異的に結合する第2の物質と、全血と混合したときに溶血を起こさず、かつ、被検物質と第1の物質および第2の物質との反応を阻害しない界面活性剤とを含む。本発明のキットは、前記界面活性剤を含むこと以外は、通常の血漿・血清中の被検物質を測定するためのキットと同様の構成によって提供される。すなわち、本発明の試薬キットは、上記の本発明の測定法に用いられるものである。
該試薬キットには、さらに全血処理液を含んでいることが好ましく、全血処理液は、上記したような界面活性剤を含んでいてもよい。さらに任意の要素として、反応希釈液、基質溶液、基質溶解液、洗浄液、反応停止液等を含んでいてもよい。このような試薬キットを用いることにより、本発明の測定法を迅速簡便に、かつ、精度良く安定的に行うことができる。
本発明の測定法は、それ自体公知の自動測定用の装置、カートリッジ等によって実施することができる。具体例としては、例えば、WO01/84152、特開平11−316226等に記載のカートリッジおよび装置が挙げられる。また、本発明の試薬キットも、このような自動測定用のカートリッジにパッケイジングされ、前記自動測定用装置において好適に用いられる。このような自動測定用の装置、カートリッジ等と併用されることにより、本発明の測定法および試薬カートリッジを用いた、より迅速・簡便で、高感度の測定法が提供される。
発明の実施するための最良の形態
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1.HBsAg(B型肝炎ウィルス表面抗原)用酵素化学発光免疫試薬の調製
(1)磁性粒子の調製
抗HBsAgポリクローナル抗体を、磁性粒子(0.3μm)に50mMリン酸緩衝液(pH4.0)中で物理吸着させた後、0.2% BSAを含むトリス緩衝液(0.1M pH8.0)で37℃において1日処理し、抗HBsAg抗体結合粒子を作製した。作製した磁性粒子は、0.1Mトリス緩衝液(pH8.0)に100〜200μg/mlの濃度になるように懸濁して用いた。
(2)標識抗体の作製
抗HBsAgモノクローナル抗体をマレイミド法でウシアルカリホスファターゼ(ALP)と結合させ、ALP標識抗HBsAg抗体を作製した。作製した標識抗体は0.1Mトリス緩衝液(pH8.0)に0.2〜0.5μg/mlの濃度になるように懸濁して用いた。
(3)B/F洗浄液の作製
1% Tween20および0.15M NaClを含む0.1Mトリス緩衝液(pH8.0)を調製した。
(4)発光基質
発光基質としては、25mM AMPPD溶液(トロピックス社製)を用いた。
実施例2.抗HBsAg抗体結合粒子及び標識抗体の検定
まず、実施例1で作製した試薬の性能を確認した。性能の評価は、検体として、全血ではなくHBsAg陽性コントロール血清と陰性コントロール血清を用いた。アッセイ方法は、検体60μlに磁性粒子150μlを加え攪拌し、42℃で10分間インキュベート後、磁石によって磁性粒子を回収し、B/F洗浄液でよく洗浄した。次に洗浄した磁性粒子に標識抗体150μlを加えて攪拌し、再び42℃ 10分間インキュベート後、磁石によって磁性粒子を回収し、B/F洗浄液でよく洗浄した。さらに洗浄した磁性粒子にAMPPD溶液200μlを加えてよく混合し、42℃で5分間インキュベート後、光電子倍増管(PMT)で発光量を測定した。
上記の測定を12日間に渡って繰り返し、日間再現性を検討したところ、表1のように良好な結果を得た。
Figure 2002073203
実施例3.全血処理液の検討
反応系への界面活性剤の添加を、全血処理液にあらかじめ界面活性剤を添加しておくことにより行う場合を想定して検討を行った。全血処理液は、1% BSAおよび0.15M NaClを含む0.1Mトリス緩衝液(pH8.0)に種々の界面活性剤を溶解することにより調製し、どの界面活性剤が本発明の測定法に好適かを検討した。
EDTA採血管で採血後、3日間4℃で保管しておいた全血とその全血から遠心分離して得られた血漿に、それぞれHBsAgを1U/mlになるように添加し、血漿を用いた測定で得られた発光強度を100%として、HBsAgの回収試験を行うこととした。全血では4℃保管中に血球成分が沈降分離しており、血漿部分に僅かに溶血が認められた。溶血量は他法で測定して全赤血球の約5%であった。
方法は上記実施例2と同様にして行った。全血と各種の全血処理液を9:1で混合し、血漿には精製水を9:1で混合し直ちにHBsAgの測定を行った。また、全血については、全血処理液の代わりに界面活性剤を添加しない前記緩衝液(1% BSAおよび0.15M NaClを含む0.1Mトリス緩衝液(pH8.0))と混合して、同様にしてHBsAgの測定を行った。反応系における溶血の有無、反応槽(ポリプロピレン製)への磁性粒子の非特異的吸着、反応中の磁性粒子の非特異的凝集は目視により確認した。結果を表2に示す。
Figure 2002073203
表2のように、全血を試料とした場合、Tween20、Tween80、3−(1−ピリジノ)−1−プロパンスルフォネート、界面活性剤無し(1% BSAおよび0.15M NaClを含む0.1Mトリス緩衝液(pH8.0)のみ)が、回収率85%以上との測定結果であった。しかし、このうちの界面活性剤無しは、回収率は一見良好であったものの反応槽内壁への磁性粒子の吸着が非常に多く、B/F洗浄が良好に行われていなかったため、正確な測定結果が得られているとは考えられなかった。以後、Tween20、Tween80、3−(1−ピリジノ)−1−プロパンスルフォネートについてさらに検討することとした。
またここで、このような手法を用いれば、目的の反応系において、実質的な溶血を起こさず、被検物質とそれに特異的に結合する物質との反応を阻害せず、反応系中に存在する成分によって引き起こされる反応系への影響を防止しうるような濃度および種類の界面活性剤を、各種の界面活性剤の中から簡便に選択できることが示された。
実施例4.全血を用いた界面活性剤の種類および濃度の検討
ヘパリンを抗凝固剤とした採血管で採血後に一昼夜4℃で保存しておいた全血とそれから得られた血漿に、それぞれHBsAgを0.5U/mlになるように添加し、上記実施例3と同様に血漿における発光強度を100%として添加回収試験を行なった。全血処理液としては、上記実施例3で選択したTween20、Tween80、および3−(1−ピリジノ)−1−プロパンスルフォネートと、比較のためにTritonX−100を用いた。各界面活性剤は、全血混合後の最終濃度が0.01%、0.1%、0.5%、1%、10%の各濃度になるように添加し、それぞれについて反応系における溶血の有無、反応槽(ポリプロピレン製)への磁性粒子の非特異的吸着、反応中の磁性粒子の非特異的凝集を目視により確認し、添加回収率を求めた。結果を表3に示した。
測定の結果から、添加回収率が良好で、かつ、溶血および磁性粒子の反応槽への非特異的吸着が見られなかったものを選択したところ、Tween80を濃度0.5〜10%で添加した場合と、3−(1−ピリジノ)−1−プロパンスルフォネートを濃度1%で添加した場合において、特に良好な結果が得られた。TritonX−100では濃度0.5%で回収率が75%と概ね良好であったが、溶血が認められた。また、Tween20を1〜10%の濃度で添加した場合には溶血および磁性粒子の反応槽への非特異的吸着は見られなかったが、充分な添加回収率が得られなかった。
Figure 2002073203
実施例5.新鮮全血を用いた検討
次に、上記実施例4.において選択した3−(1−ピリジノ)−1−プロパンスルフォネートおよびTween80について、新鮮血を用いて検討を行った。特に緊急検査では採血後すみやかに測定することが望ましく、また、全血中の赤血球は保存中に徐々に溶血して測定に影響を与える可能性があるので、採血直後の新鮮血を用いて検討を行うこととした。方法としては、実施例3と同様にして、HBsAgの添加回収試験を行った。全血処理液は、3−(1−ピリジノ)−1−プロパンスルフォネート、Tween80、およびこれらの混合物を添加して調製した。結果を表4に示す。
Figure 2002073203
測定の結果、新鮮全血を用いた場合においても、回収率は86〜102%と良好であった。
産業上の利用の可能性
本発明の方法によれば、全血をそのまま試料として用いて、迅速、簡便、かつ高感度で被検物質の測定を行うことができる。

Claims (16)

  1. 全血を含む試料と、不溶性担体に担持され当該試料中に含まれる被検物質に特異的に結合する第1の物質、および前記被検物質に特異的に結合する第2の物質とを含む反応系を形成させ、被検物質と第1および第2の物質とを反応させる反応工程、及び、形成された反応生成物を測定する測定工程を含む被検物質の測定法であって、
    (1)該反応工程は血球を破壊しない状態で行われ、かつ、
    (2)少なくとも該反応工程は、溶血を起こさず、かつ、被検物質とそれに特異的に結合する第1および第2の物質との反応を阻害せず、反応系中に存在する成分によって引き起こされる反応系への影響を防止しうる充分量の界面活性剤の存在下で行われることを特徴とする方法。
  2. 界面活性剤は、ポリオキシエチレンソルビタン系界面活性剤およびスルホベタイン系界面活性剤よりなる群から選ばれる請求項1に記載の方法。
  3. 反応系における界面活性剤の濃度が0.1〜10%の範囲内である請求項1または2に記載の方法。
  4. 全血を含む試料は、全血及び全血処理液を含み、該全血処理液は、全血と混合したときに溶血を起こさず、かつ、被検物質と前記第1および第2の物質との反応を阻害せず、反応系中に存在する成分によって引き起こされる反応系への影響を防止しうる充分量の界面活性剤を含有している請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 界面活性剤が、ポリオキシエチレンソルビタン系界面活性剤およびスルホベタイン系界面活性剤よりなる群から選ばれる請求項4に記載の方法。
  6. 全血処理液中の界面活性剤の濃度が0.1〜50%の範囲内である請求項4または5に記載の方法。
  7. 全血と全血処理液との割合が、99:1〜5:95の範囲内である請求項4〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 全血処理液が、さらに被検物質と特異的に結合する第1の物質を含む請求項4〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 被検物質と第1および第2の物質とを反応させる反応工程が、全血を含む試料に前記第1の物質を反応させて第1の反応生成物を形成させる第1の反応工程、及び、第1の反応生成物に第2の物質を反応させ、第2の反応生成物を形成させる第2の反応工程よりなる請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 第2の物質が標識物質により標識化されている請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 被検物質に特異的に結合する第1および第2の物質が抗原または抗体である請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 全血中の被検物質の測定方法であって、
    (1)全血に、全血処理液を混合して、全血を希釈する希釈工程、
    (2)希釈された全血に、不溶性担体に担持され、かつ、前記被検物質に特異的に結合する第1の物質を添加して反応させ、反応系中に第1の反応生成物を形成させる第1の反応工程、
    (3)第1の反応工程で形成された第1の反応生成物を反応系から分離する第1の分離工程、
    (4)分離された第1の反応生成物に、前記被検物質に特異的に結合する第2の物質を添加して反応させ、反応系中に第2の反応生成物を形成させる第2の反応工程、
    (5)第2の反応工程で形成された第2の反応生成物を反応系から分離する第2の分離工程、及び
    (6)分離された第2の反応生成物の量を測定する測定工程
    を含み、
    全血処理液は、全血と混合したときに溶血を起こさず、かつ、被検物質と第1および第2の物質との反応を阻害せず、各工程において反応系中に存在する成分によって引き起こされる反応系への影響を防止しうる充分量の界面活性剤を含有することを特徴とする方法。
  13. 第2の物質が標識物質により標識化されている請求項12に記載の方法。
  14. 被検物質に特異的に結合する第1および第2の物質が抗原または抗体である請求項13に記載の方法。
  15. 全血中の被検物質を測定するための試薬キットであって、不溶性担体に担持され前記被検物質に特異的に結合する第1の物質と、前記被検物質に特異的に結合する第2の物質と、全血と混合したときに溶血を起こさず、かつ、被検物質と第1の物質および第2の物質との反応を阻害しない界面活性剤とを含む試薬キット。
  16. さらに全血処理液を含むことを特徴とする請求項15に記載の試薬キット。
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